下手くそやけどなんとか生きてるねん。 薬物・アルコール依存症からのリカバリー
渡邊洋次郎(著)
/ボイジャー
作品情報
精神科病院入退院、48回。刑務所、3年服役。「施設太郎」だった私の、生き直し(リカバリー)の道。
中学生のときに不良グループから強制的にシンナーを吸わされ、鑑別所、少年院へ。18歳でホストになったことをきっかけに酒に溺れ、アルコール依存症等で精神病院への入退院は48回。30歳で窃盗などで刑務所にも3年間服役。末期がんの父親の最期にも立ち会わず仲間と薬物にふけり、家族とも断絶。出所後、「リカバリハウスいちご」とつながり、ピアカウンセリングや就労支援を受け、10年以上をかけて少しずつ回復。現在は、同団体員として働いている。当事者の立場から、社会や医療・回復支援の問題点を指摘。
【目次】
第1部 ある依存症者の生き様——リカバリー、それは「生きる」ことへの根源的な問い掛け
第1章 生きづらさを非行で表現していた幼少期〜思春期
第2章 アルコールに溺れ、精神科・刑務所を入退院、自傷を繰り返した青年期
第3章 リカバリハウスいちごとの出会い
第4章 ピアサポートとは
第2部 依存症からの回復のために必要なこと——当事者として、支援者として、社会に向けての提言
第1章 依存症者としての自分自身を振り返って
第2章 依存症者としての経験から支援を考える
第3章 依存症者として生きる私からの社会への提言
【著者】
渡邊洋次郎
1975年、大阪府生まれ。介護福祉士。
10代から鑑別所入所、少年院入院を繰り返す。20歳からアルコール依存症等で精神科病院へ48回入院。30歳からの刑務所服役後、自助グループへつながり、回復の道を歩み始める。現在、依存症回復支援施設で職員として働きながら、啓蒙活動や海外の自助グループとの交流を行っている。
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この作品のレビュー
平均 4.8 (8件のレビュー)
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《洋次郎さんの生きざまに学ぶ》
第一部は、洋次郎さんの幼いころから現在に至るドキュメンタリー。映像が無いにもかかわらず、身体の痛み、心の苦しさが伝わってくる。身体が冷たくなり、脈拍が大きく聞こえ、光…を感じなくなる。洋次郎さんはこのような感覚を何十年も抱えてきたのだろう。「知る」ことはできても「共感」するにはあまりに大量のエネルギーだ、とても受け止めきれない。
ぜひ社会派の映画監督の目に留まり、映像化され多くの人に感じてもらえることを願っています。
第二部は、依存症の当事者と同時に支援者である洋次郎さんが、両方の立場を知る立場から発せられる社会への提言です。この提言が実に耳が痛いのです。
人の行動には「肯定的意図」が必ずあります。飲酒、薬物接種、自傷行為などでさえ、その瞬間に必要なこととして行動するのです。なぜ前述のような自らを破壊する行為を行うかというと、言葉を発しても思いを受け止めてもらえない、だから相手の目に見える非言語メッセージとして発しているのです。そこに至るまでに気持ちを通わせることが圧倒的に足りないのです。「聞いてもらっている感」が圧倒的に不足していると言えるかもしれません。親子のコミュニケーションは、親が子供に対し言葉を発することではなく、子供の言葉を親が受け止めるかです。受け止めてもらえなかった子供が非行に走ったり、精神疾患を患うのでしょう、当事者は被害者と言えると考えます。
アルコール、薬物の依存症者に対して支援が行われます。リカバリー(回復)とは何か?アルコールや薬物を絶つことか?洋次郎さんはそれでは足りないと言います。就労さえできれば良いのか?それは手段であり目的ではないと言います。自分の生活が広がり、色合いが付くことだと言います。「自分らしい生活」と福祉の現場で使われる言葉は、生活の広がりや色合いが付くことだと言えるかもしれません。
支援者としてそこまでできるのかを問われていると感じます。とことん伴走して一緒に成長できる、そんな支援者でありたいです。続きを読む投稿日:2021.05.25
時々、当事者が書いた本を読むようにしている。自身のリカバリーだけでなく、ピアカウンセリングの難しさについて書かれているのは良かった。自分の体験から語ってしまうので、同じようにできない人を責めてしまう。…「親の会」とかでもそう。ちなみに、心理士も育児にかんしては同じ沼にハマる。「育児していないから育児相談ができない」とか。逆もしかり。ニューヨーク大学の教授の言葉を思い出す。「あなたは、プロでしょう。外科医が胃がんになったことがないからと言って手術を断りますか?レイプされたことないからと言って、レイプ被害者のカウンセリングを断るんですか?自分の経験から語るのは近所のおばちゃんと一緒です。」支援者は支援のプロ。当事者はその人生のプロ。続きを読む
投稿日:2023.10.13
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