寄る年波には平泳ぎ
群ようこ(著)
/幻冬舎文庫
この作品のレビュー
平均 3.5 (14件のレビュー)
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群ようこさんのエッセイ。日頃感じたことを、普段思っていても外ではなかなか言えないようなことも含め、まるで友達と話しているかのようにストレートに書かれていて、楽しめた。
思わずクスッと笑える場面から、社…会に対する疑問、憂いまで、共感する内容が満載。
続きを読む投稿日:2024.02.03
一気読み。
本好き、猫好き、物を手放そうと考えているところはすてきです。
一部共感するところがありつつ、「最近の若者は……」と見事なまでに高齢者ムーブをしてしまっている部分があってなんだかなぁ………と思いました。
やや口調が強く、怒りっぽい気がします。穏やかなエッセイという雰囲気を出しているものの、実際はどうなのだろうと気になってしまいました。
とはいえ、以前この方の別のエッセイで、どうしても受け入れ難いことを書いていた印象が残ってしまっているので……見方が歪んでしまっている気がします。申し訳ありません。
2024/06/01 もくじ-p.220
p.14
“これから三十年も生きそうもないおばちゃんが、あんなに強欲になってどうするんだと、帰り道も腹が立って仕方がなかった。”
彼女たちは先が長くないからこそ、図々しくいるのではないでしょうか。長くこの世に留まる人ほど、居心地が悪くならないように、周りに気を遣うのかもしれません。知らんけど。
p.43
“画面ではなく、ちゃんと本を手にとって読みたい。”
心から同意します。紙の本が好きです。
p.105
”
「いつか使えるととっておいても、使える日は来ない」
という言葉だった。まだそのときは若かったから、
「そうはいったって、十年、二十年先に使う日は来るに違いない」
と信じていたのだが、その十年後、二十年後の今になってみると、見事に使う日は来なかった。
”
実際に長く生きた人のことばには重みがありますね。それを知ることができて良かったです。さらに断捨離が進みそうです。
p.107
”「恐ろしいことに、ほとんどの物が百個単位であります!」”
それは恐ろしい……。どんなに空間があっても足りません。
p.135
”これで様々な形態の食器を選んだり手にしたり、見たりする感性も消滅する。”
食器に関してはわたしもこだわりがないので、なんとも言えません。食事は手作りすることが多いですけれど。
p.155
”しかし生まれてくる子供は親が選べない。なかには子供が親を選んで生まれてくるのだという人もいるが、昨今の親の子供への虐待の多さをニュースなどで見聞きするにつけ、あんなひどい仕打ちを受けるために、あの親を選んで生まれるわけがないと思うのだ。”
その考えの人で良かったです。
子が親を選ぶ思考の人は環境に恵まれたのだなぁと思います。
p.158
”子供を産んで親になったら、人間的に成長するかと思ったら、そうじゃないっていうか”
人間の考えはその人自身がどれだけ気づくことができるかにかかっているので、同じように子育てをしていても、成長する人としない人がいると思います。学校で同じような教育を受けても、みんな成長度が違うように。
少なくともわたしは、子どもをたいして好きではない人は生まないほうが良いと思っています。愛されないお子さんが可哀想です。
p.160
”家を含めて二億円近い金を遣ったのは間違いない。”
2億も稼いでいることにびっくりです。売れっ子なのですねえ。
そこまで家族のために使えるのも凄いです。わたしだったら縁を切ってしまいます。すでに切っていますけれど。
p.190
”インターネットで購入することも多いのだが、近くに書店があるとわかると、つい入ってしまう。”
わかります。わたしもつい、ふらふらっと入ってしまいます。棚を眺めているだけでも楽しいです。続きを読む投稿日:2024.06.01
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