滅びの鐘
乾石智子(著)
/創元推理文庫
作品情報
北国カーランディア。建国以来、土着の民で魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人が、なんとか平穏に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人大虐殺により、見せかけの平和は消え去った。娘夫婦を殺され怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴である鐘を打ち砕き、鐘によって封じ込められていた闇の歌い手と魔物を解き放ったのだ。闇を再び封じることができるのは、人ならぬ者にしか歌うことのかなわぬ古の〈魔が歌〉のみ。『夜の写本師』の著者が、長年温めてきたテーマを圧倒的なスケールで描いた、日本ファンタジイの金字塔。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 滅びの鐘
- 著者
- 乾石智子
- 出版社
- 東京創元社
- 掲載誌・レーベル
- 創元推理文庫
- 書籍発売日
- 2019.08.09
- Reader Store発売日
- 2019.08.09
- ファイルサイズ
- 2.6MB
- ページ数
- 588ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.6 (13件のレビュー)
-
今まで読んだ乾石さんの作品で、一番おもしろかった!
「精霊の守り人」のように、ドラマ化してほしい。
映像でも見たいなと思いました。
出てくる人たち、みんななぜか好きだった。投稿日:2019.12.01
このレビューはネタバレを含みます
なんとなく評価が難しい作品。
レビューの続きを読む
特に序盤の部分で読み進めるのがいやな感じがしたのだが、後書きの部分を読んでそう感じた理由が分かった。
著者の代表作であるらしい『オーリエラントの魔導師シリーズ』を避けて…、お試し目的で単一の作品である本作を選んだのだが、どうやら(他の単発の作品も含めて)全て同じ世界観の中で描かれているようなのだ。
なので、特に導入部分で、物語は面白い感じがするんだけど、身の回りの異世界的なモノ達が何の説明もなく当たり前のように出続けてくることに小さな違和感が積み重なっていった(→ やがて不信感に)というのがなかなか読み進められなかった理由だろう。
「自分だけが異世界に転移して、他のキャラクターや世界から置いてけぼりになった気分」だったのだ、と今なら理解できる。
シリーズものの影響下にあるのなら、帯などに書いておいて欲しかったし、著者も後書きで「大丈夫だと思うけど」と軽く流しているが、導入部で新規参入者の世界観への引き込みには失敗していると思っている。
新規にこの作品から読み始める人などいないということだろうか。
導入部の不親切さで悪い印象を持ってしまったので、この著者の作品を読むことは無いだろうと思われる。
その点では2点なのだが、物語は面白い部類に入ると感じたのでそこは3点はある。ということで評価が難しい。
物語の最後は爽やかに後味良く終わるが、終盤は(ファンタジーと言っても)ご都合主義的な感じが強すぎる。
遺恨を残すような主要人物は皆ロベラン(+ 破片入りの木)が殺し、国中に恐怖を与える汚れ役も一身に背負う。役目を終えたロベランを最後に押しつぶして、救いのように見える最期を迎えさせる。
作中で問題となっていた憎しみや欲望はオナガンが鐘の粒子と共に沈静化して、良き王となって終わり。
タゼーレン一行は手を汚すこと無く特等席に迎えられる。
後書きを読むと、著者が昔から暖めていた物語ということだが、伏線は今も機能していないように感じるし、タゼーレンは当時の理想のままのスーパーマン(に悲劇を色づけしただけ)から変わっていないように思った。
中盤以降でカーランド人の評議会を皆殺しにしたのも、最終盤にタゼーレン(= 著者のヒーロー)を伝説の歌い手にし、国の中枢に食い込ませるために邪魔だったからではないかと邪推してしまう。
エピローグでイリアンが平気な顔をして家族と笑っているのには強い違和感があるし、デリンが虐殺後のカーランドで当たり前のようにリーダー然として振る舞っていたことにも強い違和感があった。デリンがカーランド襲撃時に敵前で踏ん張れば、城へより多くの人を収容できて虐殺の規模を抑えられたし、そもそも鐘を壊したことで全てのことが起きたと(八つ当たりで)憤る人がいておかしくない、もっとしらけた雰囲気があってもおかしくないのではないか。また、虐殺までの間どこで何をしていたのか?カーランドに居たはずではないのか?なぜ襲撃時に姿を見せなかったのか?城の扉を開けたりしていたのならタイミングが遅すぎて戦犯も良いところである。と大事な場面で不合理な行動が多すぎる。
キースは序盤に物語のキーマンかのような雰囲気をまとい思わせぶりな台詞を吐くがロベランの矛先を緩めることもわずかにそらすことも出来ず、大勢に影響を与えることが出来ない有能風無能。
終盤では2つの民族が融和していくことを匂わせるまとめ方だが、カーランド人を迫害し続けてきた奴らがそう簡単にまとまっていくとは思えず、楽観的すぎるのではないかと思った。麻薬としての鐘の粒子が効くのか。
最後が爽やかに終わるのでだまされそうだが、
この著者はお気に入り以外の登場キャラを軽く扱っているように感じて他の作品は読む気にはならない。続きを読む投稿日:2024.04.18
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。