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乾石智子 / 創元推理文庫 (12件のレビュー)
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総合評価:
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カイ
割と面白く展開するのだが、真ん中ちょっと過ぎたくらいの拷問シーンからの憎しみの描写がいただけない。完全にテンポが止まり進まない。 わたわたっと風呂敷を畳み終了。
投稿日:2022.02.23
幾番目かの読書家
子どもの頃からファンタジーが好きだった。いいかげん大人になっても、その気質は変わらずだ。現実ではない世界にあっても人々には生活があり、人生があってそれは現実となんら変わりないと思えるし、だからこそ現実…と照らして考えることもある。差別やそれに伴う憎しみの連鎖、うねりに飲み込まれる人と抗う人。前半と後後半のスピード感の差がちょっと気になったが、読み応えがあった。続きを読む
投稿日:2021.06.25
syiki
分厚かった・・・。章はかなり細切れで、それというのもタゼーレン側(カーランド人)とロベラン側(アアランド人、王族)、ふたつの視点を、同時進行でそれぞれ書いているから。最初は向き合っていたわけではなくお…互いは大きな集団でしかなかったのに、物語が進むにつれて円が狭まるように焦点が合っていき、ついにはタゼーレンとロベランが直接相対する、という流れが面白い。 穏やかな時期もあり戦もあり、と緩急はあるが全体的に淡々と時間が過ぎていく印象。タゼーレンの哀しみ、憎しみも、湧き上がるというよりタイダーのそれに同化するという感じで静かなものにさえ思えるのが不思議。ロベランの"怒り"のほうがよほど激しい。 そう、ロベラン・・・少しずつ、こわれていく彼は誰よりも哀しくみえた。すべてが壊されて立て直しが始まった時、彼が立ち直ることは許されなかったのだ。当然の帰結とはいえ、その結末はなんとも哀しかった。 それにしても民族の違いを理由に対立する、その愚かしさ。 こうしてシンプルな構図の物語で見せられると、その虚しさがいっそう際立つ。 好きな場面もいくつも。 タゼーレンが父から諭されるところ。 「――淵は深いがゆえにまだあふれてこないが、努力をつづけていれば必ずあふれるときが来るだろう。」 アアランド人であるセフィアが、追われるカーランド人たちに合流するところ。 「ひたすら逃げて逃げて、相手の善意を信じるときは終わったの。――カーランド人も、戦うときが来たのよ」 ダニシアで過ごした、輝かしい一年。 そして、カイドロスの体を切り裂くように老ローマルトが飛んできた瞬間。 自然物のさまざまな描写の羅列は今作でも繰り返し見られ、それは読み流すこともできるが、一つ一つできるだけ思い描くようにすると、この世界が色づいて見える。続きを読む
投稿日:2020.09.19
whome20202662
うーん。風景描写は美しいんだけど…この方の女性の描き方がどうも合わないなあ…どうしても男性キャラのオマケに見える…
投稿日:2020.09.06
whitehead0511
ファンタジーだがさすがにゴリゴリ。えげつなく死が蔓延するが、最後は迫力ある描写で強引に救いが生まれていく。 世界観は徹底して守られて破綻なく印象的。ただ、個人的には感情を揺らすものがなく、ただ終わりま…で勢いで読み切っただけ。厚いが熱くない。続きを読む
投稿日:2020.06.24
ねるねる (旧shaadi)
今まで読んだ乾石さんの作品で、一番おもしろかった! 「精霊の守り人」のように、ドラマ化してほしい。 映像でも見たいなと思いました。 出てくる人たち、みんななぜか好きだった。
投稿日:2019.12.01
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