マーケティングとは「組織革命」である。
森岡 毅(著)
/日経BP
作品情報
USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を劇的な再生に導いた後、マーケティング精鋭集団「株式会社 刀」を設立、マーケティングによる日本の活性化に邁進中の戦略家、森岡毅氏の待望の最新刊!なぜ、日本企業はマーケティングを活かせないのか?なぜ、あなたの提案は通らないのか?実戦経験を極めた著者が、あなたを成功に導く新しい<組織論>「ビジネスは策を立てるより、実行する方が100倍難しい」。優秀なマーケターが良策を立てても、経営トップに決断させられない、あるいは採用されても組織が動かないなら、結果を出すことはできません。「会社が“実行できる組織”に生まれ変わり、人を動かすには?」「社員が組織のために正しい行動を取る“確率”を高めるには?」本書は、世の中にあふれる教科書的な組織論とは一線を画したビジネスパーソンであれば誰もがしっかりと認識しておくべき、実戦で役立つ組織論です。
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商品情報
- シリーズ
- マーケティングとは「組織革命」である。
- 著者
- 森岡 毅
- 出版社
- 日経BP
- 書籍発売日
- 2018.05.25
- Reader Store発売日
- 2018.05.25
- ファイルサイズ
- 10.5MB
- ページ数
- 352ページ
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この作品のレビュー
平均 4.2 (102件のレビュー)
-
201809/
私にとって組織とは「一人一人の能力を引き上げる装置」です。ある人が、一人でいるときよりも遥かに大きな力を発揮する。それが強い組織で、それこそが組織をつくる意義だと、今まで痛感してきま…した。/
「ボトルネックをつくらない」ということ。そして「ボトルネックは動く」ということ。この2つは組織の生産性を考える際に、常に頭の中に置いておくべき視点です。
チームの生産性を最大化するためには、新人であろうが猫であろうが、戦力として最大能力に応じてその力を、“空っぽ”にするのがリーダーとしての役割。
チームリーダーとしてのあなたは、潰す度に“動き続ける”ボトルネックが、新たにどこに移ったかを常に意識して、それをまた一つ一つ潰しに行かなくてはなりません。次はどこがボトルネックになるか?常にそれを考えながら目の前のボトルネックを改善していくとチームの生産性は驚くほど高まっていきます。/
マーケティングに限ったことではないと思いますが、マーケティングは策を立てるより実行する方が100倍難しいのです。/
人間の本質は「自己保存」/
組織にとっては正しいが、個人にとってはリスクが高い。このような場合は、個人はその選択肢を取りたがらないのが普通です。
コミュニケーション不全に陥っている組織問題の核心は、コミュニケーションすると個人が損をするようになっていること。つまり個人の自己保存に反した構造になっていることです。/
私は「組織づくりの本質とは何か」と問われれば、「自己保存の本能を逆手に取ること」だと、間髪入れずに答えることにしています。/
自己保存の本能を満たす方法は主に2つあります。それこそが古典的な人身掌握の知恵である「アメ」と「ムチ」です。
それは「変わる為の必然をつくる」ということ。/
人間の行動を変化させるには、個々人の自己保存のエネルギーを上手く活用すべきです。そのために個人と会社の利害を一致させる“構造的な仕掛け”が必要です。
私の頭の中では、この“構造的な仕掛け”が機能している様子は、パチンコ台の釘の間をパチンコ玉がジャラジャラと流れていく様子と似ています。パチンコの玉は一つ一つが打ち上げられた時から、重力で落ちていく位置エネルギーを有しています。それぞの玉は位置エネルギーを使いながら、自己保存の事情で好きなように落ちていきたいのです。しかしながら、落ちていく道すがら出現するあちこちの“釘”に当たって軌道が修正されます。
フィーバーをもっと増やすために釘を工夫して打つべきなのです。/
変革の大原則は、パチンコ台の釘(組織システム:構造的な仕掛け)は、自己保存の本質を制御することを念頭に打つこと。釘の本数も多くの会社で最重要な3本程度に最初は集中する。その3本とは、
1.売上向上のために人々が好ましい行動をとる確率を上げる釘(マーケティングシステム)
2.組織の重要判断のために人々が好ましい行動を取る確率を上げる釘(意思決定システム)
3.会社が望む方向へ人々を動機付ける確率を上げる釘(評価報酬システム)
です。/
会議とは「人を働かせるための儀式」である!/
誰がどこで何を決めているかわからない組織は、実は誰もが公に恥をかかなくて済む仕掛けになっているのです。これでは仕事に人を追い込むことができませんし、水面下で自己保存を優先させた行動を取りやすいので、会社としてはまずいのです。/
人と競争するのはしんどいものです。成果を精一杯出したのに、周囲がもっと良い結果を出していれば自分の評価は低くなるのですから。そんな油断できない毎日を、緊張感を持って能力と成果の向上に向き合うのは大変です。しかし何年も経って振り返った時に、大変だったその時期が、実は自分自身が一番成長できたと思える日がきっと来るはずです。/
大事なことは、業績目標はできる限り「数値化」すること。数値化できていなければ、結果が主観でどうにでも解釈できてしまうのです。数値化できていれば、たとえ上司と仲が悪くなってもあなたの成績は動かしがたい客観性で担保されることになります。/
私は最近、いろいろな会社から経営相談を受けることがありまして、過剰在庫や物流システムなど抱えている課題はさまざま。ですが、たいていの問題の本質はそこにはありません。そもそも売れないものを作るから在庫が増し、物流も複雑になっているのです。だから私は、まず消費者を見て「売れるものを作る」ことに全力投球できる組織に変えることを勧めます。/続きを読む投稿日:2018.09.27
人間の本質は自己保存であり、変化を拒む本能がある。だからこそ変わるための必然を作ることの重要性がある。組織の利益と自己保存のベクトルを合わせていくことで組織の利益に向けた動きもしやすくなる。
投稿日:2024.03.30
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