5分後に起こる恐怖 世にも奇妙なストーリー 闇巣喰う町
黒史郎(著)
,尼野ゆたか(著)
,江東うゆう(著)
,大橋崇行(著)
,針谷卓史(著)
/西東社
作品情報
★★大好評!★★怖くて、奇妙なショートショート小説第3弾登場!読みごたえたっぷりの本格小説です。すべての話に誰にも予測できないどんでん返し!ゾワゾワが止まらない..人気のホラーをテーマに最後は必ず驚きの展開!読みだしたら止まらない1冊です。【目次】夢語りの本運命の像掛川香織の心臓さいきょうのおみくじ置き土産同じ目に持って帰るかごめかごめエキストララブレター世界のバランスだいだほうしの足跡死神今日は君がいない通気口からもれるにおい生放送動画赤い窓の家気持ち売ります人生が変わる夜屋上で見たモノスーパースパイダーぼくの彼女シミ防犯カメラの女キミヒロくん母の手<電子書籍について>※本電子書籍は同じ書名の出版物を紙版とし電子書籍化したものです。※本電子書籍は固定型レイアウトタイプの電子書籍です。※本文に記載されている内容は、印刷出版当時の情報に基づき作成されたものです。※印刷出版を電子書籍化するにあたり、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。また、印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。株式会社西東社/seitosha
もっとみる
商品情報
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
この作品のレビュー
平均 3.0 (1件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
どの町にも存在する暗がり。校舎の中に、家の中に、神社の中に。これは、そんな闇から生まれた恐怖の物語。 物語達は人々を飲み込み、陥れた、絶望の淵へと引きずり込む。気付いときには、もう手遅れなのだ。
レビューの続きを読む
***
世にも奇妙なストーリー、第三弾。第一弾、第二弾は特殊な環境に置かれる町そのものにスポットを当てた作品だったが、この度から特定の町で起こった出来事という縛りがなくなっていた。そのためなのか、広義での怖い話、となっており、様々なパターンの怖い話が詰め込まれていて非常に楽しめた。
また、怖い話ばかりではなく、不思議な話であったり、読んでいて切なくなるような話もいくつか見られた。 お気に入りの話は「置き土産」「ラブレター」「キミヒロくん」 「置き土産」は怖さと気持ち悪さが同居した作品だった。近所の人が引っ越す際、語り手の家族に破格で一軒家を譲ってくれる。一軒家に引っ越し、家を整理していると階段下にある収納スペースの奥から緑色の大きな甕が出てくる。厳重に蓋がされているその隙間から、酒のような甘い香りが漂ってくるが、気味が悪いので開けようという気にはならない。父親は中身が気になる様子だが、家を譲ってくれた人の忘れ物のようなので、勝手には触れない。対処に困るので、先方に電話し連絡を試みるが、なんど電話しても繋がることはなかった。その内、父親の不審な行動が目立ち始めた。父親が何をしているのか察しはついているのだが、追及はできない。もやもやした思いを抱えつつ日々を過ごしていると、ニュースで甕の中身を間接的に知ることとなった。 真相を知って、まずこみ上げたのが吐き気だった。甕に封印を施して、怨霊が外に出ないようにしていたが、何かのはずみで封印が解かれ、一家に災厄をもたらす話かと思ったが、もっと厭な話だった。甕の中身が何かに関して詳細は省くが、どうしてそんなことになったのだろう。新しい会社が大当たりしたので引っ越したというこの家の元の持ち主が行った事業というのはその甕の中身を世に売り出して大儲けしたのだろうか。 それにしても、一つだけこの家にその甕を置いて出て行ったのは何故?こんな大事なものを忘れていくとは思えないし、そうなれば、故意か。だとしたら、元の持ち主は何を考えて、誰に対してこれを残したのだろう。この甕の中身に憑りつかれたようになっている父親は、同じものを作り出そうとしている様子。ある意味呪われたような状態なのかもしれない。「ラブレター」は読み始めからもう、嫌悪感が募りまくる話だった。幽霊が怖いではなく、人間が怖い話。一人の男性を好きになった女性が綴った、愛の手紙。はじめの数行は普通のラブレターという風だったが、徐々に書き手の異様さが顔を覗かせ始める。男性の気持ちを一度も確かめることなく、『運命の相手』、『私たちは両想い』などという言葉を多用し始め、あなたが何も言わなくても私は分かっている、と独善的な愛を語る。世の中にはストーカーといって一方的に相手の事を調べて、愉悦に浸る人間がいるけど、とても信じられない!と憤慨する一方で、自分独自のルールで私は違うと言い切る。自分がやっている事が社会から見てどうなのかという認識と、自分が現状どんな人間なのかという認識が全く正しく行われておらず辟易。半分ぐらい読んだあたりでおなかが一杯になった。読めば読むほど嫌悪が嫌悪を呼ぶ話だったが、頑張って読み進めていくと、最後の悲惨な出来事に絶句した。運が悪かったという言葉では補いきれないほど最悪の出来事だった。でも、こういうことは現実に起こりそうで、そこも非常に怖かった。「キミヒロくん」は自己責任系の怖い話。不幸の手紙のような要素もあり怖かった。小説家を志す語り手は、フリーの編集者と出会い、出版社に売り込んでもらうための原稿をいくつか書き上げる。しかし、一切の妥協を許さない厳しい編集者は優しい言葉ではあるが、もう少しヒットするような話を書くようにと暗に示してくる。一生懸命ネタを考えはするのだが、なかなかいい案が浮かばない。困窮した語り手は、兄に何か面白い話はないかと打診した。すると、今兄が働いている美容院に急に女の子が入ってきて、柳下という従業員に手紙を渡し去っていった。突然の出来事に思わず受け取ってしまった手紙だが、初対面で手紙を渡していくその様に気味の悪さを覚えた柳下はその手紙を破棄する様に兄に伝える。手紙の内容が気になった兄は破棄する前に中身を盗み見てみると、どうやら不幸の手紙の類のようだ。時代錯誤のような手紙に白け、特に何もすることもなく手紙を破棄した。その時は、変な人間の単なるいたずらだと歯牙にもかけなった語り手とその兄だったが、その後その手紙の所為としか思えない出来事が起こる。 とても不気味な雰囲気をまとった話だった。突如もたらされた不幸の手紙の存在自体も気味が悪く、そしてその手紙の文面の通り兄が呪われてしまったのも怖い。だが、それ以上に語り手のスマホに留守電として残されていた兄からのメッセージが恐ろしい。目に見えぬ何かに迫られ恐慌状態に陥る兄。電話の向こうで錯乱し、悲鳴を上げ何とか逃れようと足掻く兄の声とは別に、ひたすら「キミヒロくん」と囁く何百、何千という声、声、声。一つ一つの囁きは小さいが、幾重にも重なり耳元で虫が這いまわっているかのようにざわつく。その様を想像しただけで鳥肌が立つ。「キミヒロくん」の正体が全く分からないだけにいろいろな想像をして、余計ゾッとする。 オチも自己責任系によくある展開だが、一部信じる人が出てきそう。 今回は取り上げなかったが、「運命の像」という話もなかなかおすすめ。こちらはラストが秀逸だと思う。 どの話もサクサクと読めるが、しっかり怖い。ホラーを気軽に読みたい人におすすめの一冊。投稿日:2021.01.24
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。