文学
谷川俊太郎~これまでの詩・これからの詩~
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「あいうえおの文字をおぼえることは、もちろんたいせつですが、文字より先に、あいうえおの音の豊かさを身につけることも負けずおとらずたいせつだと思うんです。ただ棒よみするんじゃなく、その一行一行の、一音一音の表情を味わってほしい。そのためには、あいうえおを、言ってみればひとつのおもちゃとして、親子で遊んでみるのもおもしろいんじゃないかな。」『かぼちゃごよみ』小学館児童出版文化賞受賞
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「詩は絵や写真と相性がいいのでしょうか、いわゆる詩誌以外のメディアで詩を注文されることも増えました。越路吹雪さんのために書いたものなど、今では懐かしい思い出です。」
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「これも歌詞を集めたものですが、『日本語のおけいこ』と違って譜面は付いていません。歌として作曲されると、詩が大地から大空へ離陸するような感じがあります。でも私の歌詞でカラオケに入っているものは、残念ながらごく僅かです。」
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「同時に書いた『定義』とちがって、この詩集は口語的な語りだけで書いてみました。たぶん朗読を、「オーラルな伝達」ということをそのころ考えていたのが影響しているんじゃないかな。それから、この詩集はコピーライターの人たちなんかによく読まれているみたい。題名がキャッチーだしね。」
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「この詩集では、いろんなことを「定義」しようとしてみましたが、結果的には、言語というものでモノやモノゴトを完全に定義することは不可能なんだと思いました。収録した「私の家への道順の推敲」では、南阿佐ヶ谷から成田東の自分の家へ行く道を定義したんだけど、この詩をたよりに家に来ようとした人は、みんな道に迷っちゃった。」
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「海鳴りのような魂のざわめきの中に一人のあなたがいます。そして私もいます。詩の言葉は私の中から生まれるのではなく、私を通って生れてくるのです。それは私の言葉ではありますが、私だけの言葉ではなく、あなたの言葉でもあるのです。私にとって、インスピレーションを待つとは、見知らぬあなたの、言葉にならぬ魂のきしみに耳をすまそうとすることだと言えるかもしれません。」
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「『ことばあそびうた』に収めた「ののはな」なんて、あまり短いんでね、二番もつくりたかったんですよ。で、一生懸命考えたんだけど、どうしても二番がつくれなかった。・・・・・・ふつうの詩っていうのは、なんとなくこうインスピレーション的なもので、ポコッとことばが出てくるんだけど、「ことばあそび」に限っては全然それがなくて、もう完全に手仕事なんですね。だから、「かっぱらっぱかっぱらった」みたいな、そういう一行がフッと思い浮かぶと、あとは「かっぱ」「らっぱ」「はっぱ」「なっぱ」みたいに「ぱ」で終わる破裂音みたいなものを探していくわけです。」
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「これは新聞、雑誌のもとめに応じて書いた作品からえらんで編んだものですが、いわゆる現代詩が現代音楽とすれば、この本に収めた作品はポップスにたとえてもいいようなものも多く、どんなふうに読んでもらえるのか、刊行当時はあまり自信がありませんでした。」
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「画家の香月泰男さんと1966年秋ニューヨークでお会いし、一緒にハドソン河上流へドライヴした。〈旅〉の連作はその年から翌年にかけての旅行の経験にもとづいています。」
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「同世代の作曲家の友人たちと始めた歌作りが、だんだん広がっていって、家計の助けにもなっていきました。詩を書くことと、歌詞を書くことの違いを意識しながら、詩にできないことが歌にはできるのが励みになっています。原本は詩集というより楽譜集で、長新太さんの魅力的なイラスト付きです。」
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「1962年のはじめから、週刊朝日〈焦点〉欄に、私は毎号ひとつのスペースを与えられました。編集部の注文は、時事的な主題をもった詩を書けということでしたので、私は与えられたスペースを塀に見立て、私なりの落首を書きつづけた。・・・・・・これらは諷刺詩ととってもらってもいいし、エピグラム集ととってもらってもかまいません。」
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「大阪のほうの放送局から、声にした詩とジャズのコラボレーションの番組をつくりたいからって注文された作なんかも入っていて、詩の方法がおもしろくなってきたというか、現代詩的なものに目覚めたというか、なんかこのあたりから前衛として見られるようになりました。」
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