怨霊とは何か 菅原道真・平将門・崇徳院
山田雄司(著)
/中公新書
作品情報
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。
怨霊とは死後に落ち着くところのない霊魂である。古来、日本では怨霊が憑依することによって、個人的な祟りにとどまらず、疫病や天変地異など社会に甚大な被害がもたらされると信じられてきた。三大怨霊と称される菅原道真、平将門、崇徳院は死後、いかに人々を恐怖に陥れたのか。そして、どのように鎮魂がなされたのか。霊魂の存在から説き起こし、怨霊の誕生とその終焉、さらに近代の霊魂文化まで概観する。
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商品情報
- シリーズ
- 怨霊とは何か 菅原道真・平将門・崇徳院
- 著者
- 山田雄司
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 2014.08.25
- Reader Store発売日
- 2024.05.31
- ファイルサイズ
- 23.2MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 3.4 (18件のレビュー)
-
歴史学者 山田雄司氏による日本三大怨霊として有名な菅原道真、平将門、崇徳院を通して「怨霊」として恐れられ、「鎮魂」され、神となるまでの過程を通して日本人の霊魂に対する考え方を概観した新書。「戦闘でなく…なった後には敵も味方もなく成仏するよう祈願する」、日本独自の「怨親平等」という考え方は、これからの時代を生きていく上で重要かもしれないと感じました。「怨霊システム」の形成により、一方の考え方へ傾かないように注意をするためのバランサーとしての役目も担っていたというのは面白い。続きを読む
投稿日:2019.06.29
このレビューはネタバレを含みます
職場の上司が歴史好きで将門伝説のことなどをお話ししてくださる機会があり、三代怨霊に興味が湧いたところで本書を図書館で見つけました。。
レビューの続きを読む
本書は日本三大怨霊と呼ばれる道真、将門、崇徳院について、それぞれ…の生涯や死後怨霊として扱われるまでの経緯と鎮魂の経緯を解説したものです。
いろいろ興味深かったのですが近年における将門パワーがすごすぎるので詳細記載しておきます。。
将門首塚と呼ばれる大手町の一角に、大正12年の関東大震災のあと大蔵省の仮庁舎が建設されたのですが、その後官僚に病人が続出し、工事関係者にもけが人や死亡者が相次ぎ、2年間で14人の死亡が確認され、昭和3年に庁舎は取り壊され将門鎮魂祭が行われたという事実を知り驚きました。
しかも事はそれで収まらず、昭和15年には都内20か所余りで落雷があり、航空局をはじめ大手町付近一帯が延焼したそう。この年は将門没後1000年だったことから庁舎は直ちに移転され、一千年祭が挙行され、当時の大蔵大臣自ら筆をとって古跡保存碑が建立されたそうです。
その後も第二次世界大戦後の焼け跡の整地時に死亡も含むけが人が続出したことから、当時の町内会長がGHQに陳情し、GHQも了承したという経緯で現在まで将門塚は保存されているんだそう。
大正・昭和の時代に怨霊が原因で庁舎が移転とか、国やGHQが怨霊の存在を認めて実際の対策をしたとは・・・衝撃的でした。
崇徳院のことも、彼が保元の乱によって讃岐に流されて以降、世の中は武者の世に転換しました。それ以降政権が未だに天皇のもとに戻ってこないのは崇徳院の怨霊が原因であるという説が唱えられ、その結果明治改元に合わせて、京都に白峯家が建立されて神霊の還遷されたそうです。
日本の文化はつくづく霊魂の文化なんだなあと、とても興味深かったです。
怨霊に対しては、奈良時代の初めは密教の持つ呪術的力によって調伏するという在り方から、善珠、最澄、空海を経て三界をさまよい苦しんでいる怨霊に対して仏教から説いて聞かせ、成仏することを願う、という形式が確立されたようで、なので今でも祀る、という方法が採られているんですね。そこも日本らしいな。続きを読む投稿日:2023.11.21
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