「イノベーション大国」次世代への布石 異次元の成長を遂げたシンガポールの未来戦略と日本の活路
日経BP総合研究所(編)
/日経BP
作品情報
世界経済の成長センターとして注目を集めるASEAN(東南アジア諸国連合)。
2030年には米国、中国に次ぐ規模になるとみられるこの巨大市場を攻略しようと、
今、多くのグローバル企業がシンガポールに“前線基地”を構える。なぜ、シンガポールなのか。
世界で最もビジネスがしやすい国といわれるシンガポール。
資源に乏しく、国土は狭く、人口も560万人ほどの都市国家が世界有数の経済先進国になったのは、
1963年の建国以来の周到な産業戦略とその実践力にある。
21世紀に入ってからは「イノベーション大国」を自任し、自国を革新的な製品やサービスの実験場――
「レギュラトリー・サンドボックス(規制の砂場)」とすることで多くのビジネスを生み出し、急成長を遂げた。
日本の政策担当者は、新しい政策を先取りする“健全な危機感”改革に対する真摯な姿勢を同国から学ぶべきだろう。
そして企業は、シンガポールが提供するイノベーションの実験場を大いに活用すべきだ。
本書は、シンガポールに進出し、イノベーションを創出することによって、ASEANそして世界市場を狙う日本企業16社の挑戦をリポートする。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 「イノベーション大国」次世代への布石
- 著者
- 日経BP総合研究所
- 出版社
- 日経BP
- 書籍発売日
- 2017.02.24
- Reader Store発売日
- 2017.03.06
- ファイルサイズ
- 42.5MB
- ページ数
- 264ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.5 (2件のレビュー)
-
シンガポールに進出している企業の具体的な取り組み事例集。治安が良く、労働者のレベルも高く、また情報もお金も集まっている国、シンガポール。制度や規制についても、柔軟にやりながら考えるという政治的風土があ…ります。
各企業の事例にもあるように、ここを拠点にして、アジア展開することはもっともっと進められていいと思います。昨今は香港が政治的に微妙な状況になってきたのでなおさらです。続きを読む投稿日:2020.08.03
このレビューはネタバレを含みます
「イノベーション大国」次世代への布石
レビューの続きを読む
異次元の成長を遂げたシンガポールの未来戦略と日本の活路
■イノベーションとは
・新しい市場を創出し、国際競争力を強化し、経済成長に貢献し、社会を大きく変えるほど…の技術革新
■なぜ日本でイノベーションが生まれないのか
・多くの製造企業が自前主義や囲い込み意識から抜け出せず、旧態以前のモノづくりでもがいている。
・自社内のアイディア、要素技術にこそ価値があり、それを活かすことにこだわる。
・そのため社会のスピードに対応できず、世界に通用する事業に結び付けられない。
・「技術が社外に流出したため競争力を失った」というトラウマから抜け出せない。
■日本とは逆に飛躍を遂げたのがシンガポール
・わずか10数年でアジアの中で突出した経済先進国に上り詰めた。
・2015年には1人当たりのGDPは日本の1.6倍
■経済成長の源はイノベーション
・東京23区と同じ面積のシンガポール内に先端産業の名だたるトップ企業が拠点を構え、切磋琢磨しながら日々多くのビジネスを生み出している。
・アイデアや技術は勿論、それを組み合わせて事業に結び付ける「やり方」がもっと大切
★シンガポールは先進技術を持つ企業と、優秀な人材を世界中から呼び寄せた。
・自国になければ海外から持ってくる。
・50年も前からその時代その時代の国情に合った産業戦略を立て、海外企業を誘致してきた。
・2000年代に大きく飛躍したのは、国丸ごと「イノベーションの実験場」にする戦略を打ち出したため。
■イノベーションの成功と失敗
・イノベーションは、社会課題を解決したり、市場に新しい価値を想像しようという活動の中で生まれるもの。
・何が精巧で、何が失敗かはやってみなくては分からない。
・イノベーションで市場を開きたい企業は「実験」に挑みたい。
・そんな中で「イノベーションの実験場」を標榜したシンガポールにグローバル企業が続々と集まってきた。
■実験場とは
・ハード面:事業用スペース・資金・法規制・海外赴任者の居住環境の整備だけではない。
・売りにしたのは「情報」「人」「サービス」
・それによってアイディアや要素技術を実証し、スピーディに「事業化」するためのエコシステムを作り上げた。
★日本企業がアジア、そして世界市場に活路を開こうとする時、アジアの中止にあるシンガポールで経験を積むことは有力な選択肢になるだろう。
■イノベーション大国シンガポールから世界を見る
・徹底した経済合理主義の下、シンガポールは世界から多くの投資を呼び込むことで国を発展させてきた。
・最大の強みは、イノベーションの「実証」から「事業化」に至るスピード。それを可能にするのは政府の手厚い支援。
★日本がグローバル市場を目指すとき、シンガポール政府や現地企業、あるいは研究機関とパートナーシップを組むことは1つの武器になる。
・進出企業は自社の事業戦略と、シンガポール政府の産業戦略を整合させて、次々とビジネスの機会を生み出している。
★シンガポールが次に取り組む戦略は、「スマート国家」
・同国において少子高齢化や交通渋滞、環境などの社会問題が深刻化
・国民の暮らしに配慮した戦略に力を入れ始めている。
・ビックデータやIoTなどの最新技術の導入により、高齢化など国が直面する課題の解決を図りながら、経済競争力を強化する方向性を打ち出している。
■ビジネスの4つの戦略
ASEANでただ1つの先進国であり、グローバルアジアハブとしての地位を築き上げている。
①ASEAN新興都市の旺盛なインフラ需要を取り込む起点とする
②最先端テクノロジーの研究開発拠点をシンガポールに置き、ここで生まれたイノベーションをASEAN、世界に横展開する。
③ASEANの拡大する個人消費市場を取り込むための拠点にする。
④高度経済成長を支えた製造業(化学・機械・金属加工)などのさらなる高付加価値化への挑戦。
(1960年代頃に日本から進出した企業が、50年を経てなお進化し続ける強靭な産業になっている)
■ASEANの課題
①高齢化問題
・出生率が1.2と日本よりはるかに非口
②ASEANの人口
・ほとんどの国が2030年から人口ボーナス期(生産人口増加)から人口オーナス気(従属人口の増加)に突入する。
・中所得国の罠(高所得国になる前に、高齢化により労働力が低下し、経済成長が止まる)
★これらの課題を解決するには
・労働力の質を上げて、生産性を高める。
・技術革新、イノベーションを起こす。
→そのためにはシンガポールや日本の技術先進国の力が必要
→シンガポールは、自国の発展はアジアの発展とともにあるという考えを持っている。
そのため、ASEAN経済を拡大するために、日本をはじめ世界のグローバル企業の地域統括拠点を誘致し、
アジアのために大いに活躍してほしい。続きを読む投稿日:2021.09.07
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。