3.11 震災は日本を変えたのか
リチャード・J・サミュエルズ(著)
,プレシ南日子(訳)
,廣内かおり(訳)
,藤井良江(訳)
/英治出版
作品情報
だれもが「変化」を叫んだ。そして何が変わったのか――。
2011年3月11日、東日本大震災。20年にわたる社会的・経済的停滞のなかで起こった震災は、計り知れない悲しみと衝撃と同時に、日本が自らを見つめ直すきっかけをもたらした。改革論者は悲劇の内に希望を見出した。危機は再生の機会と言われた。政治家もメディアも経済界も「変化」を叫んだ。それは国民の関心とアイデンティティを牽引しようという野心に満ちた、事態の解釈をめぐる複数のナラティブ(物語)の闘いでもあった。――本書はこの大震災が日本に与えた影響について米国屈指の知日派が探求した著作である。現地調査とインタビュー、文献研究をもとに著者は、国家安全保障、エネルギー、地方自治という三つの切り口から震災後の政治の深層に迫る。あの時、何が語られ、何が変わったのか。何を教訓とし、これからどこに向かうのか――。圧倒的な情報量、明瞭な枠組み、歴史検証と国際比較を手がかりに、包括的視座で3.11のインパクトを解き明かす。
「震災は変化への扉を開いた。日本は先へ進むだろうか」――緒方貞子(元 国連難民高等弁務官)
「東日本大震災が人々の期待とは裏腹に劇的な変化をもたらさなかった理由を理解したい人にとって必読の書である」――ジェラルド・カーティス(元コロンビア大学教授、『代議士の誕生』著者)
「震災後の日本の安全保障、エネルギー政策、地方行政見直しの取り組みについて一流の分析を加え、変化をめぐる驚くべき要素と抵抗をあらわにした」――マイケル・アマコスト(元駐日米国大使、スタンフォード大学名誉特別研究員)
「災害から立ち直ろうとする日本の可能性を示しつつ、日本が抱える脆弱性を指摘し、何が必要なのか明らかにする。これは3.11後の日本のロードマップだ」――岡本行夫(外交評論家、元東日本大震災復興推進委員会委員)
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商品情報
- シリーズ
- 3.11 震災は日本を変えたのか
- 著者
- リチャード・J・サミュエルズ, プレシ南日子, 廣内かおり, 藤井良江
- 出版社
- 英治出版
- 書籍発売日
- 2016.03.08
- Reader Store発売日
- 2016.03.08
- ファイルサイズ
- 14.9MB
- ページ数
- 432ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (3件のレビュー)
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多くの人の心に変化を起こした?
3.11の震災後の日本での、ボランテイア、自衛隊、市町村や県レヴェルの自治体、政府、政治家、東京電力などの電力会社などの行動、主張を分析し、いかなる変化が起こったかを分析しています。迅速な対応が行われ…た、ボランテイア、自衛隊、市町村や県レヴェルの自治体や、市民の原発に対する評価などには変化を認めたが、政治や社会を大きく変える程のものではなく、それも震災まえからあった変化が大きくなったものであるとの結論のようです。自衛隊の隊員と、ピ-スボ-トに所属する人たちが、協同作業を行ったという記載には、興味を覚えました。続きを読む
投稿日:2016.03.24
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東日本大震災、311は日本を変えたのか? それとも変えなかったのか?
米国の知日派という第三者の目から、特に「安全保障」「エネルギー政策」「地方自治」の3つの点に焦点を絞って分析している。
震災から5…年目に出版された本書、当然執筆されたのはそれ以前のものであり、2013年頃までの状況を分析したものとなる。
本書にかかれた状況が、おそらく現在まで継続されているものは、自衛隊、防衛省をめぐる状況であろう。
311による大きな被害に、いち早く組織的に対応したのは、自衛隊と強力な同盟関係にあるアメリカ軍であった。
自衛隊は独立し行動できる部隊として、いち早く被災地に入り、被災者救出から被災地復旧、そして時には行政の支援までを引き受けることにより、多くの国民からの心理的支援を受けるようになり、それは組織、予算そしてステータス向上に大きく資する結果となった。
同時にいち早く被災地入りした在日米軍はじめ多くの米軍人は、やはり被災地支援に力を発揮したことにより、強固な日米同盟関係を確認し、実践対応でも力を発揮できることをしめした。
しかし、その後の国内事情の変化により、在日米軍を取り巻く環境は徐々に変化しつつあり、オペレーションの部分では統合による大きな成果を遂げたにもかかわらず、日米関係の強化については、現在はそのちからが減衰していると言えるかもしれない。
他方、エネルギー政策については、原発事故直後こそ、原発を将来的に廃止していくという機運が盛り上がりはしたが、強烈かつ継続的なロビー活動やステークホルダーの活躍により、本書が書かれた時代からは大きく舵を切り直され、原発中心のエネルギー戦略に揺り戻されていると思う。
地方自治についても、国の下一元化した号令をかけるだけの体制では災害に対応できないことは明らかになり、地方分権が進むかに見えてはいたが、明治以降生き残っている中央官庁の力は未だに強く、やはり中央集権的なちからの構造は変化していないように見える。
本書は、まとめでも書かれているように、書かれた時期がまだ311震災の影響を総括するには早すぎ田のだと思う。しかし、その時点までに何が起きたかを克明に記憶しておくことは、後世研究するのに非常に価値のあることだと思う。
残念ながら、日本国内では、利害関係者の顔色を窺わずに事実を書き残すことは難しい。したがって、公式な記録であっても、時の為政者の都合の良いように記録され、記憶される。
できれば、本書を執筆したような海外の研究者が、その後の日本を研究し、誰がどこで、どのように誤ったか。
そして、今後日本は何をすべきかを、日本人に向けて突きつけてほしいと思った。続きを読む投稿日:2016.07.14
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