スターリンの対日情報工作
三宅正樹(著)
/平凡社新書
作品情報
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。日独防共協定の内容を締結前から完全に把握していたクリヴィツキー、東京を基点に強大な情報網を築き上げたゾルゲ、そして、一九四一年六月に始まった独ソ戦以後の日本の動きについて、核心に迫る情報をモスクワに流していた日本人スパイ「エコノミスト」。スターリン体制下におけるソ連の対日情報工作の多面的な実相を描く。
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商品情報
- シリーズ
- スターリンの対日情報工作
- 著者
- 三宅正樹
- 出版社
- 平凡社
- 掲載誌・レーベル
- 平凡社新書
- 書籍発売日
- 2010.08.10
- Reader Store発売日
- 2015.05.16
- ファイルサイズ
- 32.1MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (5件のレビュー)
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◆その1 (11月11日記述)◆
「クリヴィツキー」という名前を見たらほおっておけないのが、逢坂剛症候群というか、逢坂剛ファンというか、そう、彼はその名もずばり『クリヴィツキー症候群』(1990年)と…いう小説で、私たちの脳裏に旧ソ連のスパイのウオルター・ゲルマノヴィッチ・クリヴィツキーこと本名サミュエル・ギンスブルクのことを深く刻み込んだのですが、こうして律義に読んでいる本の引用本とか参考文献や出典やなんかまでさかのぼっての読書を実行して来て早や幾年月。
狭く深くもいいけれど、広く浅くじゃないこういう広く深くへの志向が、はたしてどこまで凡人の力量で出来るものやら心細いかぎりですが、すでに帆は張られ風に乗って走り始めたのだから、もうあとは地の果てまで行くしかないでしょう。
スパイといえば、遅れて来た映画・ドラマ愛好家として007ジェームズ・ボンドか0011ナポレオン・ソロしか知らない私ですが、いくらなんでもリヒャルト・ゾルゲの名前は思い浮かばないはずはなく、それもそのはずで篠田正浩監督の映画『スパイ・ゾルゲ』(2003年)は、なんとわが愛する上川隆也が仰天の特高役で出演しているものですから、もう何度見たかわかりません。
それに、関与というか共謀して死刑になった尾崎秀実の異母弟である尾崎秀樹は、私が敬愛してほとんどの著作を読んでいる作家・評論家ですが、『ゾルゲ事件 尾崎秀実の理想と挫折』(中公文庫)、『生きているユダ ゾルゲ事件 その戦後への証言』(角川文庫)、『上海 1930年』(岩波新書)など、この事件についてはやはりひとかたならない力の入れようです。
◆その2 (11月15日記述)◆
本書は、その著書『日独伊三国同盟の研究』(1975年)や、編著の『昭和史の軍部と政治』全5巻(1983年)などで著名な、わが国におけるこの方面の先駆的研究者にして重鎮の三宅正樹教授が、一般向けに書かれた『スターリン、ヒットラーと日ソ独伊連合構想』(2007年、朝日選書)の後さらによりコンパクトなかたちで、でも、いささかもインパクトを失わない精密さで、第二次世界大戦時のソ連による日本への情報介入のパノラマを鮮明に描かれたもので、けっして新書といっても侮れない読み応えがある本です。
ゾルゲもクリヴィツキーも鮮やかに登場しますが、もうひとり謎の日本人スパイ=エコノミストと呼ばれる人物のほうが大いに気になるところで興味津々ですが、考えてみればスパイという存在、まだまだ影が薄くなったということはなく、そういえばつい先日もアンナ・チャップマンというアメリカでソ連の美人スパイが逮捕されて国外追放になったというお話がありましたっけ。続きを読む投稿日:2011.07.18
このレビューはネタバレを含みます
情報の昭和史という観点から、ゾルゲ事件、ソ連クリヴィツキーの情報活動、トルストイの暗号解読、日本人スパイ「エコノミスト」の活動を追ったもの。文句なく面白い。この時代の日本軍・日本政府の防諜活動の拙劣さ…は、数多く述べられてきたところであるが、本書ではソ連の諜報活動の凄まじさ(独駐日大使や外相も真っ青)がよくわかる。日本の外交能力の低さ、情報取得能力の拙劣さは、戦後もさして変わっていないだろう。蚊帳の外に置かれた米中国交回復や大韓航空機撃墜事件における自衛隊の情報管理のお粗末さは「同盟漂流」にもあるところだ。続きを読む
レビューの続きを読む投稿日:2017.01.14
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