原発のコスト エネルギー転換への視点
大島堅一(著)
/岩波新書
この作品のレビュー
平均 3.7 (32件のレビュー)
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もし原発事故がなくても、原発のコストは安くない。いや、むしろ高い。いや、その廃棄まで考えるならば、想像を越えるほどにとてつも無く高い。それを経済学の立場から説得力持って立証したのが本書である。
例えば…p112の表「発電の実際のコスト(1970-2010年度の平均)」をみると、
原子力 直接コスト 8.53 研究開発コスト 1.46 立地対策コスト 0.26 合計 10.25
火力 直接コスト 9.87 研究開発コスト 0.01 立地対策コスト 0.03合計 9.91
水力 直接コスト 7.09 研究開発コスト 0.08 立地対策コスト 0.02 合計 7.19
となっていた(ブログで表の作り方がわかりません。上手いことはまっていなくて分りにくいと思いますがすみません)。政策コストを入れたら、原子力が1番コストがかかるのである。研究開発コストには、典型例として高速増殖炉もんじゅ研究開発費などが入る。立地対策コストは、自治体に対して湯水の様に与える交付金である。
これ以外に、日常的にもっと大きなコストがかかる。バックエンドコストである。
政府による費用推計では、再処理費用になんと11兆円。高レベル放射性廃棄物処理費用に2兆5500億円、その他で18兆8000億円必要だという。しかし、この計算書には不備がある。再処理費用に第二処理工場の建設が(絶対必要なのに)全然計算に入ってない、劣化ウラン回収ウランの処理計画がつくられていない、MOX燃料の再処理費用が計算されていない、事故トラブル発生時の費用も考えられていない、ガラス固体化の費用が海外と比べて安すぎるのである。
こういうことを考えただけでも、すでにこの事業は破綻している。と素人の私でもわかる。まるで魑魅魍魎が作った泥の会社のようだ。それでも「再稼働させる」とか、平気で首相が国会で宣言する。泥舟に乗れという。彼らの頭の中を一言で言えば「あとは野となれ山となれ」ということなのだろう。
2013年3月6日読了続きを読む投稿日:2013.03.28
原子力関連の本を読み比べているが、数値的な検証は本書が一番緻密な分析がなされていると感じた。主に原発にかかるコスト(金銭としても、リスクとしても)を徹底的に検証しており、なぜ脱原発が必要なのか論理立っ…た考えが示されている。続きを読む
投稿日:2022.12.24
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