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夜更けより静かな場所
夜更けより静かな場所
岩井圭也/幻冬舎
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総合評価

238件)
4.2
86
103
32
2
1
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    「小さな選択が自分の人生を変える、それの積み重ねが自分の人生を作る」 「人には良いところと悪いところが誰しもある。好意があれば良いところがピックアップされ、嫌悪感があれば悪いところがピックアップされる」 この本を読んで感じたことです。 個人的には遠藤吉乃の人柄がとても好きでした。 客観的な目を持ち、冷静で素直。自分がどのような人間かを理解して動いていて、古書店と出会ってからはより自分の意思を感じるようになりました。 今回は図書館で借りて読みましたが、購入して手元に置いておきたいと思える作品でした。

    3
    投稿日: 2025.04.30
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    深夜の古書店で開かれる読書会と、そこに集まる人々を描く短編集。 あいにく本物の読書会に参加したことはありませんが、小説内の空気感はとても素敵でした。 読書会だけでなく普段の生活にも良い影響を与え合える関係を築けたのは、書店と店主の不思議な魅力のおかげかもしれませんね。

    3
    投稿日: 2025.04.30
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    特に凄い盛り上がりがあるわけではなく、心震えるシーンがあるわけでもない。静かにじんわりと沁みる作品です。 吉乃が1つの本に出会った時、寝食も忘れて読むシーン。本を抱えてコンビニで食事を買い込み、さぁ読むぞ!っといそいそと家に帰るシーン。私までワクワクドキドキとさせられました。 夜更けの読書会、古書店の店主の本に対する言葉、それぞれの想い、とてもよかった!

    29
    投稿日: 2025.04.26
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    岩井圭也さん、初読み。 タイトルに惹かれたのと、あちこちのブクトモさんのレビューを見て、読みたかった本。 心にスーっと浸透する文章に夢中で、爆速で読了。 ステキな空間ですね、〈深海〉! ブクログをされている方なら、みなさんノックアウトじゃないでしょうか。 読書会の雰囲気もゆるくて、いいですね。 なにが驚きって、課題図書が架空の作品っていう驚き。 そのほうがより登場人物にあった作品を提供できるとはいえ、出来栄えが超一流! 「いちばんやさしいけもの」とか「隠花」とか、実在するに違いないよ! この作家さんはスゴイなとうなりました。 ブクログは、まさに読書会のように、みなさんの感じ方を知れて、自分の思いもぶちまけられて、とても楽しい場所です。

    49
    投稿日: 2025.04.26
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    初読みの岩井圭也さん。 好きかも知れない。この人の作品。世界観。 優しい穏やかなストーリー展開の中でも、次の展開が気になりぐんぐん読み進められた。 物語は深夜に開催される読書会を主軸に6人の登場人物のストーリーが描かれる。 大学生の吉乃は、ふとしたきっかけで長らく会っていなかった叔父に再会することとなる。叔父は古書店『深海』を営んでおり、そこで『真昼の子』というロシア文学の作品を吉乃に紹介する。そして本を媒体にして登場人物の心情が丁寧に描かれていく。 後半、なんとなく結末が分かるような気もするが、だが満足感のある終え方だった。 物語の捉え方は人それぞれ。 正解も不正解もない。 それは人生も一緒。 価値観に縛られずに、色んな物語を読んでみたい。あんな読書会に私も参加してみたい。そう思った。 私が今までに読んだ男性作家の作品は、ミステリーや歴史モノが多かったので、この作品の優しい文体に驚いた。 また岩井圭也さんの他の作品も読んでみたい。

    36
    投稿日: 2025.04.26
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    306 夜更けより静かな場所/ #聴了 「こんな読書会を開いてみたい」 深海みたいな心温まる読書会に参加できたらもっと本が好きになりそうだと思った。いろんな思想に触れる感じがとても好きだなって思って聴いた。最後はちょっと涙したけど。本からの繋がりっていいなって思う

    9
    投稿日: 2025.04.25
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    岩井圭也さん著「夜更けより静かな場所」 著者の作品は「文身」以来2作目。 読書に触れている作品との事で読んでみることに。 物語は6篇からなる連作短編集。 古書店「深海」の店主を含む6人の読書会のメンバーの各々が1篇ずつの主軸になるため、連作短編なのだが凄く視点に幅のある長編作品にも感じられる。 この真夜中の読書会がとても素敵で、とても魅力的だった。海外古典文学、絵本、詞、時代小説、楽譜といった普段自分があまり読まない本が読書会の対象本であり凄く興味をひかれた。 現代大衆小説ばかり読んでいる自分からすれば今まで気にした事はなかったのだが、それらの全てが本であり読めば読書である、その事にまるで気づいていなかった。 特に楽譜など自分には読めないが、読める人からしてみればその素晴らしさや作曲者の力量や感性や知性を読み取ることだろうと妙に納得してしまった。初めて得た感覚だった。 物語は最終章、店主の残した自叙伝に集約される様に見事に収まる。 「深海」廃業後、自然と解散となった読書会がその本によりまた動き出す。その課題本のタイトルが「夜更けより静かな場所」 本作品とリンクする錯覚を覚えさせられると同時に、過去現在未来へと続くその古書店にかかっていた霧が晴れていくようだった。現実の中にある幻想的なリアルな現実を感じてしまった。 自分もこのような読書会を同じく読書を愛する人達と共に交流してみたいと感じた。 また「深海」の店主の様にいずれそういう場所を設け、自らが開催してみたいとも思った。素敵な交流会に憧れを抱いている。 月並みな感想になってしまうが「読書っていいな」と素直に感じられる作品だった。

    142
    投稿日: 2025.04.24
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    2025年4月21日、グラビティの読書の星で紹介してる(たぶん)男性がいた。 「読了。読書、本好きにはお薦めします。こんな古書店あったら毎晩通っちゃうよ。」 表紙のブルーが今見頃のネモフィラっぽいし、古書店で「夜中に」読書会とかツボ。夜行性にはぴったり。実在したらいいのに。

    5
    投稿日: 2025.04.22
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    「古書店で行われる深夜の読書会」という設定は面白い。最終章「夜更けより静かな場所」の課題本は期待以上だし、最後の読書会の後、参加者それぞれが前に進んでいく様子に、こちらも前向きになれた。 読み終わった後、もっと多くの本を読みたいと思った。

    5
    投稿日: 2025.04.21
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    最近ハマッている岩井さん。叔父の古本屋で開かれるようになった深夜の読書会。メンバーが選んだ一冊の本に関しての会話とその人たちの人となり。挫折、苦節、後悔をし傷つきながらもみんな生きているんだな。本の内容も受け取り方、とらえ方人それぞれだからいいんだろうな。よかったのでおススメ。

    17
    投稿日: 2025.04.20
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    初めての岩井圭也さん。 「深海」という古書店で、吉乃が伯父さんと再会し、『真昼の子』と出合った瞬間からもうこの物語の中に入ってしまった。ネバーエンディングストーリーのように。 読書会はディベートみたいでネガティブなイメージしかないが、ここの読書会は魅力的だ。 今までの生きる道筋の全くちがう6人の個性。読書会の課題図書もひとりひとりの経験から必然的に選ばれたような本ばかり。 絵本、詩、小説、そしてもうひとつは、、、。 店主である遠藤さんの包容力のある発言は雰囲気を和らげる。6人は友達ではないのに友達以上の不思議な結びつきが生まれていく。これは読書会を通して、真実の自分を語っているから。 ヴァイオリン演奏を聴いた5人が、言葉を失う場面が好きだ。「肌で聴く」「空気の振動っていうのかな。顔とか手の皮膚が、目に見えないレベルで震えているんですよね。」と語り合う場面。 この本を読むと、神保町や高田馬場の古書街を散策したくなる。その一つ一つの書店の背後にある人生を想像したくなる。神保町で古書店をお父さんから引き継いだ友人に会いたくなった。

    131
    投稿日: 2025.04.20
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    女子大生、吉乃が「深海」という古書店を営む茂伯父さんを訪ねるところから物語が始まる。本に対して興味の薄い吉乃であったが、伯父さんに勧められた一冊の本をきっかけに、読書の楽しさにはまっていく。課題図書を決めて、深海の常連さんたちと読書会を開催することに。6つの章ごとに一冊の本が読書会の課題図書になっており、主人公もその常連さん達になっている。吉乃、吉乃のゼミの同級生の男の子、図書館司書として働く女性、グラフィックデザイナーの男性、深海のアルバイトの女性、そして茂伯父さん。それぞれのバックグラウンドが描かれていく。個人的には、怪我で野球をやめるか迷っている吉乃の同級生の男の子の話が好きで、少し涙が出た。 物語を一貫して深海のような、静かな雰囲気が漂う一冊であった。取り立てて大きな事件などは起きない。しかし、どんな人にも悩みや苦しみ、悲しい過去など人生における波風は必ず立つ。読書や、読書会でのコミュニケーションを通して、いろんな人の考え方に触れることで新たな学びを得たり、自分の中の本当の気持ちに気付けたりすることが素晴らしいことだと思った。

    11
    投稿日: 2025.04.19
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    【読書会】 大学生(吉乃)が疎遠になっていた叔父(茂)が営む古書店を訪れ、分厚い海外文学書を薦められ、不意に夢中になる内容で…と話が展開される。 叔父の古書店の名前は「深海」。題名とおり、夜更けより静かな場所で深夜0時までの営業。 そんな深海で閉店後に「読書会」が叔父茂の呼びかけで始まった。 集まったメンバーは6名で、事前に1人が本を選び読書会までに全員が読了して、当日各々に感想を言い合う。 メンバーそれぞれ人生に悩みが有り、選書や演奏まで入ってきてワクワクな展開だった。 色んな人の人生にふれられて素敵な「読書会」だった。

    88
    投稿日: 2025.04.17
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    深夜、古書店で開かれる不思議な読書会。 年齢も抱えた事情も異なる6人の男女の物語。 海外小説から絵本、詩集、楽譜と幅広く、読書会を通して、普段は読まないような本に出会えて、知らなかった世界に触れられる魅力がある。 本をじっくり味わう楽しみ。感想を語りあい、共感しあえる喜び。異なる見方を発見する面白さ。ほんと、ブクログみたい。 私にも、何度も読み返すくらい大好きな本、辛いときに救ってくれた本があるが、それとは別に、ブクログで語りあったことで、思い出がプラスされて特別な一冊になった本もある。 この物語は一冊の本から始まる。読書が好きになるきっかけをくれた本。勇気をくれた本。そんな特別な一冊に出会えたことは、人生において宝物だね。

    73
    投稿日: 2025.04.16
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    人が自分の足で立って生きることを温かく応援する物語だなと思った。よくある構成のようではあったけど、若者がとても令和の若者(とアラフォーが感じる様子ではあるが。本当の20歳そこそこの人たちはどう感じるのかしら)として描かれていた。主人公と大学の同級生の男の子。そのほか30代の司書の人もフリーのグラフィックデザイナーも大学生よりは年上の20代の店番バイトの子も、きっとそうではないかと思わせる描写だった。

    7
    投稿日: 2025.04.15
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    表題の通り全体的に静謐な作品で 好きでした 読書会で集められた6人の今と悩みを絡めているので、決して平坦なお話ではないはずなのに 「深海」の存在が、それらの問題をを一旦置いといて、深呼吸するように促してきます 夜に読みたい本です

    6
    投稿日: 2025.04.14
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    古書店「深海」を営む伯父・茂。 姪の吉乃が大学3年の7月に訪れ、『真昼の子』を紹介されて読んでみると、凄さを感じた。 吉乃に好意を寄せる真島、グラフィックデザイナーの中澤、司書の安井、深海のアルバイト店員国分、伯父の茂で夜中の0時から2時に「深海」で読書会を開き、感想を分かち合う事に。 それぞれの人が課題本を選び、自分の人生と重ね合いながら読書会が進んでいきました。 それぞれに過去や思いがあり、同じ意見だけでなく、違った意見もまた良いんだという事が分かります。 涙が止まらないお話しではないけど、心が温まる、私もこれで良いんだと思えるお話しでした。 作中に出てくる「真昼の子」や「いちばんやさしいけもの」が本当にあったら読みたいと調べてしまった私です。

    8
    投稿日: 2025.04.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「本の続きが気になって、ずっと本を読む」、「読書後に、興奮が冷めず、余韻が抜けない」など、読書好きが、共感できる要素がたくさん詰まっていました。 この本を読んで、古書店に行きたい気持ちと、読書会に参加したい気持ちでいっぱいになりました。 本の感想や意見を話し合って、読みを深める読書会。 読んでいて、自分もリアルの読書会に参加している気持ちにさせてくれました。 是非、本好きにおすすめしたい1冊です!

    4
    投稿日: 2025.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大学三年生の吉乃は夏休みのある日、伯父が営む古書店を訪れた。 「何か、私に合う一冊を」吉乃のリクエストに伯父は、愛と人生を描いた長編海外小説を薦める。 あまりの分厚さに気乗りしない吉乃だったが、試しに読み始めると、抱えている「悩み」に通じるものを感じ、ページをめくる手が止まらず、寝食も忘れて物語に没頭する。 そして読了後、「誰かにこの想いを語りたい」と、古書店で深夜に開かれた、不思議な読書会に参加するのだった……。 (アマゾンより引用)

    4
    投稿日: 2025.04.13
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    読書が何より好きだから、共感できるエピソードが多くて読んでいて幸せだった そうそう、こういうシチュエーションで読むの最高だよね!ってなる 寝食を忘れて没頭する感じわかる そういう本にたくさん出会いたいから読書はやめられない

    3
    投稿日: 2025.04.12
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    Audible よしのちゃんはすごい、えらい、…べた褒めしすぎが鼻についた。顔は良いんだろうけど、あまり性格が好きになれなかった。しかも副業許可って?よしのが好きになれたら評価は上がった。あと古本なのに高すぎて…。

    2
    投稿日: 2025.04.10
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    深夜に開かれる読書会を通じて出会った、男女6人それぞれの人生における葛藤を描いた連作小説。 読書会の課題図書として、様々なジャンルの読み物が出てきて、普段自分が読まないジャンルの作品にも触れられるのが斬新で楽しかった。 読み始めると止まらなくて、どんどん読んでしまう反面、読み終えたら寂しいという想いも込み上げてくる作品。 読み終えた最後に、この作品の構成に感動。 え、そうだったの?!ときっとなるはず。 記憶が薄れた頃にまた読みたい。

    3
    投稿日: 2025.04.10
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    登場人物が、章ごとに順番に主人公になる連作短編。 やや安易な気がしてあまり好きなスタイルではないけど、物語がしっかりしていて面白かった。作者の本への愛が感じられる。

    6
    投稿日: 2025.04.10
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    おもしろかった。読了後に「読み終わってしまった」と思える作品にまた出会えました。 初めから没頭してあっという間に読み終わりました。 古書店とか読書会とかの雰囲気がとても良かったです。 年齢も職業もバラバラの人たち、少し前までには他人だったのに、古書店店主や共通の本を中心に関わりあっていく様子がとても興味深かったです。私も読書会にとても入りたいと思いました。

    17
    投稿日: 2025.04.09
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    きっと、読んだ人は、みな、読書会に行きたくなると思います ダイナミックな展開がある訳ではないし、一気読みをしたくなる訳でもない 少しずつ読んでも、飽きるのではなく、大事に読み進めたい そんな本です

    4
    投稿日: 2025.04.05
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    古書店での深夜の読書会。 それだけでなんだか興味津々で手に。 6人はそれぞれ孤独な読書を愛する者たち。 しかし、読書会で自身の思いをさらけ出すことで、自身の生き方を見つめ直すキッカケを得て新たな一歩を踏み出していく。 私自身、読書会に参加したことはない。 ブクログに感想を書くことや皆さんの感想を読むことで、一冊の本が様々な読まれ方をしていることに驚くことは多い。 読書会は顔が見える相手が目の前にいることが少し気恥ずかしい気もするけれど、やはりリアルで話し合うことで自分自身の感想も変わったものになっていきそうだ。 辛い時は本に逃げてしまいがち。 でも、その孤独の安らぎも大切にしながら、本を通して誰かと繋がり自身の生き方を見つめ直せたら素晴らしいことだよな… と、思いつつ読み終えた読後。 今日は学校の読み聞かせメンバーの交流会に参加したところ、絵本話に花が咲き… この夏、大人の本の読書会をしよう! と新たなチャンスに巡り会えてしまった!! なんともありがたい。 これも必然だな〜としみじみ感じるのでした。

    49
    投稿日: 2025.04.05
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    完全なジャケ借りの本だったのに、とても好みだった。まさに深い海の底のような(行ったことないけど)静けさと暗さを感じさせる古書店。そのシチュエーション設定だけでうっとり思い浮かべてしまう。 登場人物みんなが割と重い荷物を背負っているけど、足掻くというよりはなんとかうまく運びながら生きていて、そんなみんなの生き方もいいなと思った。うまくいくかどうかは別として、最後の吉乃ちゃんうらやましい!

    4
    投稿日: 2025.04.04
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    audible76冊目。 深夜の読書会に集まる人々のお話。 読書会メンバー一人一人が章ごとに主人公になって、それぞれの生き方や思いが描かれます。 想像以上に素敵な作品でした! 各章のタイトルにもなっている課題図書の作品がとても魅力的だったので、是非読んでみたいと思って検索してみたら、まさかの、すべて架空の作品なんですね。 高校時代、定期的に「読書会」なるものがクラス単位で開かれていたのを思い出しました。 わたしは本が好きだったし、クラスのみんなで同じ作品を読んでああだこうだ言うのは、なかなか楽しかった記憶があります。 大人になってから、趣味として、知らない人たちと読書会をするのも、なかなか面白そうです。 それにしても素敵な作品だったので、紙の本も買って、手元に置いておきたいです。

    5
    投稿日: 2025.04.03
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    『夜更けより静かな場所』岩井圭也 深夜0時から古書店で開かれる、 読書会に集まる男女6人それぞれの物語。 本の感想って人それぞれ。 議論したいわけではなく、 ただ感想を語りたい。 肯定も否定もされない場所って、 ある種の安心感を得られると思う。 1人で読むのも楽しいはもちろん 読書には色んな楽しみ方があるね。

    6
    投稿日: 2025.03.31
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    ──その古書店は、海の底にある。── 舞台となるのは「深海」という名の古書店 本を読み始めるとじきに意識が文章のなかへ沈み込んでいく そこは、深い海の底のような場所だった 年齢も職業も様々な6人が集う読書会は「深海」閉店後の深夜零時から開催する。 各章のタイトルは読書会の課題図書。 メンバーが順に選書し、語り手もそれに従い変わっていく。 それぞれ胸の内には迷いや悩みを抱えているが、出会った本に救われていく様が描かれていく。 小説や絵本などジャンルは様々だ。 自分の選んだ本を他のメンバーはどのように読むのか、楽しみでもありドキドキもするだろう。 私は人前で話すのが大の苦手なので読書会なんて無理かなぁと思うけど、このブクログで感想を言い合うのはとても楽しい。 同じ文章を読んでも受け取り方や感じ方は、本当に人それぞれで驚く事もある。 例えそれが自分と真逆の感想であったとしても、あくまでその作品についての感想だから全く嫌な気持ちにならないのが本の良さだと思う。 私が感情移入してしまったのは、『隠花』を選書した安井京子・34歳 非正規雇用の図書館司書だ。 30歳で結婚、4年で離婚し今は独身。 どうしても欲しいと思った本を手に入れた彼女の心の言葉 「本を買う時はいつも幸福だ」 「読みたい本が手元にあるというのは、いいことだ。幸せではないが、もういい」 日々の生活に追われ苦しいこともあるけど、自分には本がある。 この気持ち分かるなぁ。 他にもこういう描写が多く、好きな本を手にした時の高揚感がすごく伝わってくる。 もうゾクゾクしちゃう。 大好きな一冊になりました(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠✧⁠*⁠。

    91
    投稿日: 2025.03.31
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    女子大生の吉乃は叔父が経営する古書店「深海」を訪れ、一冊の小説を紹介される。その小説を介して常連さんなど6人を集い、深夜の読書会を開くことになる。その後、メンバーが掲げる課題図書により数回行う。面識のないメンバーだが、課題図書を通して感想を語り、またそれぞれが自分の生き方や悩みなども打ち明けていく。店主の遠藤茂の会を纏める語り口にも共感した。決して違う感想にも否定しない。終始静かに話は進み読んでいて心地良さを感じた。但し、浅木助教授には苛立ちを感じた。遠藤の死、吉乃はその後「深海」をどうするのだろう?

    5
    投稿日: 2025.03.30
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    いくら土曜日でも深夜の0〜2時はさすがにないな‥と、まず思ってしまった。世間一般の社会人はそんな時間に出かけないし帰らない。図書館などではなく、古書店の読書会なので、選ばれる本が大体のところ世間的な知名度が低い(ただし作中で課題とされる本は架空のもの)自力で調達しなくてはならないようなのだが、入手は困難でそこそこ高額。なかなかハードルが高い。 それでも集まるメンバーたち。この会が楽しみだから。そこは先日読んだ「よむよむかたる」にも重なる。 深夜の読書会なのに、深夜の静謐さをあまりイメージできず、深海という店名も、私の中では今ひとつ噛み合わなかった。 同じ本を読んだ人と同じ本について語り合えるのは楽しいだろうなとは思う。人生が変わるかどうかはわからないけれど。

    8
    投稿日: 2025.03.30
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    自宅でやっていた読書会を止めてもう何十年経つだろうか? 朝倉かすみさんの『よむよむかたる』に継いで読書会がテーマになった小説だった。 岩井さんは『完全なる白銀』に継いで2作目だが、読み易いだけでなく刺さる言葉を投げかける作家さんだと思う。終わりにあったフレーズが心に沁みた。『誰もが選択と偶然の連続を生きている』。最近しみじみと思っている。生きるとは日々降って来る出来事にどんなふうに対峙していくのかの繰り返しなのだと。 ネットで読んだばかりの記事に共感したのはつい最近のこと。北海道知床半島の小さな町・斜里町「斜里町立図書館」で“ある取り組み”が、新聞等の多数メディアに取り上げられ注目されているらしい。その取り組みとは、中高生と図書館職員が交わす名前の見えないやりとりで、匿名の『交流掲示板』。ある日、その掲示板に「人生とはなんですか?」の質問がなされた。図書館からの返信は「リアクションではないでしょうか。日々降ってくる出来事に対して、どんなリアクションをするかで、次に降ってくる出来事が変わってきます。その連続です」。御見事と唸ってしまった。表向きな美辞麗句や小難しい哲学的な言葉を並べられるよりも、解りやすく日々意識しなければならない価値ある回答だと共感した。 ♬本書の読書会で取り上げてある「真昼の子」とか「いちばんやさしいけもの」などが実存しない架空の書名だったことに、驚くばかり! アラン・シリトー作『 長距離走者の孤独」は読んだはずなのに、中身をすっかり忘れていて、粗筋を読み再読したくなった。

    35
    投稿日: 2025.03.27
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    読書会いいな〜参加したい なんて本への愛にあふれているんだろう 出てくる作品 読んでみたくなる まるで参加してる気分になる

    3
    投稿日: 2025.03.27
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    おすすめして頂き、手に取った作品。 装画がすごく好き。 目次の前のページ、目次とタイトルのページもとっても綺麗で素敵ー(*´ `) 古書店、〈深海〉で開かれる深夜の読書会。読書会と一冊の本が参加者の運命を変えていく、連作短編集。 読書会に登場する課題図書、なんと全て岩井圭也さんのオリジナル! すごい…! 課題図書の中で、特に好きだったのが「真昼の子」。 作中の筋描き通りで、出版してほしい!笑 本が好きな人なら、読みながら思わず頷いてしまうようなことがたくさん描かれていて、嬉しかった。 課題図書もバリエーションに富んでいて、普段読まないようなジャンルの本の魅力を知れたし、読んでみようかなって思えた。 実在の本も多数登場していて、読みたくなった。 それぞれが一歩を進み出す展開も、大層なことではなく、リアリティがあって、 「自分にも気付いてないだけで、こういう出会いがあったのかもしれない。もしかしたら、これからあるかもしれない。」 と思わせてくれるようで、とってもよかった。 私が一番心に残ったのは、読み方に正解なんてない、ということ。 ブクログに感想を残す中で、「こんな感想でいいのかな」って思うことがあって。 自分用の記録なので、気にする必要はないんだけど、気になっちゃう。 読後にみなさんのレビューを拝読して、新しい気付きを得られて嬉しく思う反面、「そこまで深く読めなかったなぁ…」と自分の読解力の無さに落ち込むことも。 でも、自分なりの読み方でいいんだと、肯定してもらえたようで、とても嬉しかった。 分かりきったようなことでも、文章として読めると、とても安心できた。 一冊の本について熱く語り合える読書会って、いいなぁ。参加してみたい。 でも、コミュ障にはハードルが高すぎる…! 本書を読み進めている時に、たまたま岩井圭也さんを推している書店に行くことができて、2作品ともとても好きだったので、少しだけ購入してきました。 …とはいえ、読みたい作品が大渋滞中なので、ゆっくり読み進めていきます。 最後に、素敵な作品をおすすめしてくださり、ありがとうございました! おすすめしてくださってなかったら、きっと読んでなかったと思うのですが、読めて本当によかったです。 もう1作の方は来月中には読みたいな、と思っています(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) ✎︎____________ 身銭を切って買った本は、大事にしよう、と思う。本棚に収める時も順番や見え方にこだわったりする。たまに意味もなく取り出して、ページをめくってみたりする。タダで入手した本だったり値引いてもらった本だったら、今ほど楽しくはなかったかもしれない。(p.30) 好きと嫌いって二択じゃなくて、グラデーションでね。どんな人でも、好きなところと嫌いなところがあって、全体としてどちらに寄ってるかが問題で。いやな部分が目立つと、嫌いのほうに振れて別れたくなる。逆にお金が目当てだったとしても、好きが勝ってればそれも愛情じゃないのかな(pp.51~52) 親って、どうしても合わない部分とか出てくるじゃないですか。でも本当は仲良くしないといけないんだろうな、とも思う。だからこじれちゃう。赤の他人が相手なら、ここまで憎しみが持続しないですよ(p.53) ひとりで本を読むのは楽しい。でも、読んだ本について語るのもまた楽しい。(p.55) 他人がどう言おうと、自分にとって大切だと思える一文に出会うために、わたしは本を開く。(p.63) 手に入れるのに苦労するほど、愛着というのは増すものです。そして、そこに記された物語をよりじっくりと味わいたくなる(p.110) 能力と生きる価値の間には、いっさい関係がない。(p.112) 本を買う時はいつも幸福だ。 ほんの一瞬、タダで散歩をする予定だったのに五千円も使ってしまったことへの罪悪感が襲ってくる。でもいいんだ。ランチを十回食べても、こんなに気分が高揚することは絶対にないんだから。(p.130) やりたい仕事ができていれば人は決断できる(p.152) 繰り返し読んだ本には、故郷に帰ってきたような安らかさがある。(p.154) きっと読み返すたびに、新しい発見がある。詩や小説は、年齢とか置かれた状況によって感じ方が全然違ってくるので。(p.165) 愛がない人の言うことに従う理由は、ない。(pp.171~172) 仕事にしても、恋人にしても、友人にしても。みんながみんな立派な志を貫けるわけじゃない。なりゆきで決まっていく人生もいいものですよ(p.198) すべての物語に共感することは不可能です。所詮、現実世界でも他人とわかりあうことなんてできないのですから。(p.213) スーパーは売れるものを並べないといけない。服屋は流行の服を売らないといけない。でも、本屋はそんなこと気にしなくてもやっていける。特に古本屋はね。その気になれば、自分がいいと思う本、面白いと思う本だけを店に並べることができる。古本屋ほどわがままな商売が他にあるかね?(p.323) 後悔できるのは、自力で決断した人だけだよ(p.331) 本の読み方は人の数だけある。だから読書会は面白い。もしかしたら、わたしたちは常に家族や友人や職場の人と、読書会をしているのかもしれない。課題図書は、おのおのの人生だ。(p.337) 誰もが、選択と偶然の連続を生きている。(p.343)

    75
    投稿日: 2025.03.25
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    学生の女性とその叔父の古本屋「深海」に集まる人たちの読書会。 それぞれの章でそれぞれの人にまつわる書籍や音楽がテーマに選ばれて深夜に集まって読書会にて感想を述べるというシナリオ。 このテーマに選ばれる書籍や音楽はたぶん実在しない。その実在しない内容を、それぞれの解釈や感想から読者は推しはかる。これが面白い。 特のアルバイトの女性が元ヴァイオリニストで、選ばれたテーマが「深海」に在庫されているとある日本人作曲者の知らざるソロ。この表現も良く描かれている。 「誰もが選択と偶然の連続を生きている」と考えて主人公は自分の偶然おとずれた道に歩もうとして物語は終わる。

    2
    投稿日: 2025.03.21
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    読書会楽しそうだな。SNSでたまに見かけるけどなんとなく敷居が高い。でも本作のように古書店店主が常連の中ならこれぞと思う人を選んでいる時点で少し安心感あっていいな。 作品自体も本の楽しみ方を改めて認識できる内容で興味深い。

    45
    投稿日: 2025.03.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 人生は簡単じゃない。でも、後悔できるのは、自分で決断した人だけだ。 古書店で開かれる深夜の読書会で、男女6名の運命が動きだす。 直木賞(2024年上半期)候補、最注目作家が贈る「読書へのラブレター」! 大学三年生の吉乃は夏休みのある日、伯父が営む古書店を訪れた。「何か、私に合う一冊を」吉乃のリクエストに伯父は、愛と人生を描いた長編海外小説を薦める。あまりの分厚さに気乗りしない吉乃だったが、試しに読み始めると、抱えている「悩み」に通じるものを感じ、ページをめくる手が止まらず、寝食も忘れて物語に没頭する。そして読了後、「誰かにこの想いを語りたい」と、古書店で深夜に開かれた、不思議な読書会に参加するのだった……。 『愛していることに確信を持つのは難しいけれど、愛していないと確信するのは簡単だった』 『他人がどう言おうと、自分にとって大切だと思える一文に出会うために、わたしは本を開く。』 【個人的な感想】 私は読んだ本に対して自分なりの感想を考えることがとても苦手なので、読書会には参加できないな、、、と思った。でも、『他人がどう言おうと、自分にとって大切だと思える一文に出会うために、わたしは本を開く。』というところは本当にその通りだと思った。

    2
    投稿日: 2025.03.17
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    古書店で開かれる深夜0時からの読書会 きているのはいつもの6人 古書店オーナー遠藤さん 古書店アルバイトの国文さん オーナーの姪で大学生の吉乃 吉乃の同級生の真島 図書館司書の京子 フリーのウェブデザイナーの中嶋さん それぞれの本を通して語り合う人生 読書会を通して出会った

    2
    投稿日: 2025.03.16
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    タイトルの意味を考えてみたら、、 一番最後の章であるのと、その自叙伝のタイトルでもあるのだけど、なぜそうしたのかな?と考えた。自分の居場所を作ってくれた人が突然いなくなってその人が言った言葉は決してポジティブじゃないことなのに、ネガティブな印象である出来事をなんでタイトルにしたのかなと。 人はいろんな悩みを抱えてて、それでも静かに夢中になれる自分だけの世界を作っていければいいんだよっていうメッセージに思えた。読書会と同じように自分も自分なりの感想を持って、感想はそれぞれ違ったものでいいし、誰がどう思おうが自由だってこと。全部間違いじゃないんだってこと!

    10
    投稿日: 2025.03.15
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    とても素敵な連作短編集でした。 本を読んで、その内容を誰かと語りたい気持ちはとてもよくわかるので、読書会というものがあるのを知って、「やってみたい!」という気持ちが強くなった。 登場人物は、みんな運命を変える一冊?を課題図書にし、みんなと語り合う事でいろんな読み方があることを知り、自分の運命に向き合い前に進む。読書会を通して、自分の運命にもいろいろな見方ができているんじゃないかと思う。 自分の選択や迷いにも、いろいろな見方ができるんじゃないかなと思えた。 特に、読書をしている時のことを「深い海の底のような場所」と表現しているのがとても好きで、これも1つの居場所なんだなぁと思った。

    17
    投稿日: 2025.03.15
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    古書店で開かれる深夜の読書会に集まる男女6人のそれぞれの話。 最初の会の課題本、レブニコワの「真昼の子」は本当にある作品かと思って、読みたいと調べたら、実在する本ではなかった、、 そのくらいなんだかリアルな感じで 読書会に自分も参加してる気持ちになった。   私も読書会に参加するなら、どんな本を選ぼうなんて想像したり。 6人それぞれの事情は すごくかわいそうとか、 すごく温かい話とかでもなくて、 誰かが誰かに踏み入り過ぎることもなく 淡々として それが逆に染みてとても良い。 そして前を向ける感じで終わるのが本当に良い。 一話目の最後に吉乃さんが 本を読んでいる時の描写に痺れました。 本当良い本を読んでいる時ってこんな感じ。 (以下本文63ページより) 「顔がにやつくのを止められない。 他人がどう言おうと、自分にとって大切だと思える一文に出会うために、わたしは本を開く。 …… じきに意識が文章のなかへ沈みこんでいく。マンションの一室を離れ、遠い時代、場所へと転移する。暗くて静かで、わたしの他には誰もいない。ただ、文章によって形づくられた強固な世界だけがある。  そこは、深い海の底のような場所だった。」

    25
    投稿日: 2025.03.14
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    多くの言葉をかけてもらうよりも たった1行の何気ない言葉から 救われることがある!! 1行に込める言葉に とてつもない価値を感じる!! 小説の冒頭の1行目だったり 主人公のセリフだったり 本の中で出会った人や言葉に 今の自分の心情と重ね じっくりとその言葉に想いを馳せることで また心が繋がっていく… 私も本を読めば読むほど 個人的だった世界から 大きな世界へ 読書の幅が広がっていくところが好きだな…♡ そしてそんな想いを 本が好きな方と語りたいと願う 主人公の気持ちが痛いくらいに 伝わってきました! 同じ解釈でなくても… 色んな捉え方があって その感じた経験が これからの人生にも繋がっていく… 深夜に開かれる読書会で出会った人たちに 焦点を当てながら 古書店の店主の章の時は 切なくて切なくて… 涙がとまりませんでした 読み終わった後にタイトルや表紙を改めて見ると 素敵な作品だったな〜と感動で いっぱいになりました!

    3
    投稿日: 2025.03.09
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    また違う雰囲気の岩井さん! ほんと読むたびに作風が違って驚かされてしまう。 今回は連作短編。 この作品好きだった〜 なんか穏やかで心地良かった( *¯ ꒳¯*) ⁡ ⁡ 古書店「深海」で深夜に行われる読書会。 参加者は6人で、順に課題図書を決めて感想や意見を交換し合う。 ⁡ 読書会に参加した事はないけれど、自分と同じ本を読んだ人達は、その本をどんな風に読み取って、どんな感想を持つんだろうってすごく興味があったりする。 私にとってそういうのを知ったり、発信したりする場所がブクログだったりする。 そう、まさに"これってブクログや〜ん!"なお話だった。←どっかで聞いた笑(by一休さん) ⁡ 読書垢をやってると高評価の人が凄く多い作品なのに自分にはハマらなかったり、合わなかったりって事もちょいちょいあって焦ったりする事がある笑。もちろんその逆もあって。。 そんな時、自分の記録だから投稿はするんだけど、ちょっと勇気いったりするんだなぁ←小心者 改めて感性って人それぞれだなぁって、最近ちょうど感じてた所だった。 "人の数だけ感想がある" 当たり前の事だけどほんとそれ。 なんかホッとしたし、だからこそ面白いんだよ〜と改めて思った。 ⁡ 読書好きなら共感するってとこも結構あった。 ラストはやっぱりな〜な展開だったけど、心穏やかに読み終えた♪ そういや、「真昼の子」作中作とは知らず調べてしまった。 読んでみたかったのに〜〜笑 ⁡ ⁡

    100
    投稿日: 2025.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初の1、2冊は、ぎこちなさというか、堅苦しさとか、そういうものが強く感じられた。本作に至ると、こなれた小説になっている。成長と素人が言うのも憚れるが。  それにしても、この作家の守備範囲の広さにはいつも驚かされる。読書会にしても、古本屋三代目にしても、最近の小説には同じような題材はある。けれど、それは模倣ではなくて、偶然なのだろうし。そんなことはどうでも良いくらいに、小説の世界を大きく広げてくれる。   

    2
    投稿日: 2025.03.06
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    古本屋で開催される読書会は深夜0時から2時まで…という設定が新鮮でした。 メンバーは男女、店主を含めて6人。色んな経験値を持つ人達です。 この会を通して自分の在り方や過去を見つめていく。 1冊の本を巡って論議することで各人の性格がわかっていくのも面白かったです。

    15
    投稿日: 2025.03.06
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     感動しました❢❢  みんなが居場所を探し続けていたんじゃないかな?  たまたま、深海になり、出会った人たちと居場所をつくったってこと。 最後に  居場所は必ずしも探すもので ない。自分でつくったっていい。

    3
    投稿日: 2025.03.06
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    読書会、古書店、そして今いるところに少し考えてる女子大生。それだけでも充分読み応えあるのに、2章目からは読書会参加者ひとりひとりの皆さんの事情や立場も描きながら感動や感激が留まらない! 何か役立ちそうなページまた開いてしまいそうです。

    16
    投稿日: 2025.03.04
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    面白かった。 本好き読者の琴線をくすぐるネタが盛り沢山の群像劇。“本好きあるある”に膝を打ったり、「読書会」を通して得られる価値観に気づきを得たり。ブクログでの高評価も頷ける。本屋大賞にノミネートされても不思議ではない毛色の作品だと思うが、「古書店」が舞台なだけに票が伸びなかったのかな…というのは穿ち過ぎか。最近は全然行けてないけど、古書店特有の“埃っぽいような甘いような匂い”わかるし好きだなー。久しぶりに古書店巡りがしたくなった。 ◆真昼の子 大学生の吉乃は暇を持て余していた夏休み、伯父の茂が経営する古書店〈深海〉を訪れる。伯父の薦めで手に取った小説「真昼の子」に魅了され、読書にのめり込む吉乃。読んだ本の感想を交換し合う場を欲する吉乃に茂は〈深海〉での「読書会」を提案する。かくして、経歴も職業も価値観もバラバラの男女6人による「読書会」が開催されることになった… “恋人”にはイラっとしたが、最後はすっきり。 私自身が読書の面白さに目覚めた学生時代を思い出した。グラシン紙(半透明のペラペラの紙)の効能(紫外線とか汚れから本を守る)は、今更ながら勉強になった。 ◆いちばんやさしいけもの 吉乃の大学同級生•真島視点 プロを目指しながらイップスで野球を辞めた真島。過去に引きずられる自分と決別する勇気は賞賛したい。読書は人の数だけ感想がある。その通り。 ◆隠花 図書館司書•安井京子視点 低賃金で非正規雇用の司書という職業のリアル。いつも本を借りる度に丁寧に対処してくれる地元の図書館司書さん達に、改めて感謝したい。 この話で登場する『幸せではないが、もういい』を読みたくなったが、市場価格がとんでもなかった(-。-; ◆雪、解けず グラフィックデザイナー•中澤視点 心に響くセンテンスが多々あった。 “物語の面白さには色々あるのですから、共感だけを軸にするのはもったいない” “本の世界は逃げない” “この手は、この指は、〇〇するためにある” ◆トランスルーセント 〈深海〉のアルバイト•国分視点 これまでのエピソードから伺える彼女の愛想がなく誰ともつるまないキャラクター。その理由が明らかになる。そうそう。学生時代の私にとって社会は得体の知れない代物だったよなー。“半透明の向こう側”にいわれなく恐れていた臆病な自分を思い出した。 ◆夜更けより静かな場所 これまでの流れから、視点はあの人かと思いきや… 最後の読書会は、真島くんの意見に賛成。 “誰もが、選択と偶然の連続を生きている” そう思うし、読書体験及び他の人との意見交換が選択に少なからず影響していると思う。私も本の世界に没頭する自由をこれからも謳歌したい。さあ、今宵も海の底へ…

    52
    投稿日: 2025.03.03
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    静かなのがとにかく好きなこともあり、まず題名に惹かれ、評判も良さそうだったので期待して読んだ。岩井圭也さんの本は、まだ3冊しか読んだことがないけれど、次何読もうとラインナップを度々観察している。題材が多岐にわたっていてすごいなと思う。あまり興味のある分野が題材でないのが残念なところだけど、今回は本が題材なので、直ぐに手を出してみた。 読み始めてすぐ、あー、これ系かーと何となく予想がついてちょっとトーンダウンしてしまった。章によって語り手は変わるものの、大半は大学生の語りで、その設定に合わせて子供っぽくしているのだろうが、文章も沁み入るものではなかった。 今回はこれを題材にこんな風に書いてみよう!と、実験的に多種多様な題材と書き方をしているのかなと感じられた。そして、深みが足りていない気がした。 以下、気になった所。 ◯「読書会はディベートではないのでね、人の数だけ感想があるということです」 ディベートの力は、一昔前から重要視されているみたいだけど、個人的には嫌いだ。というか、アホらしいとすら思う。読書会はそういう場でないという所が当たり前だけれど、とても安心感を与えられた。 ◯突き詰めれば、演奏とは自分がどういう人間かを知る作業だ。(略)最初から、私には表現したいことなんてなかった。空っぽの人間であることを認めるのが怖くて、教職に逃げた。 257 ヴァイオリンをしていた女性の語り。思い当たる節が自分にもある。音楽は空っぽでは人に何かを伝えるだけの演奏はできない。活力も足りない。技術や才能、金銭面、色々と厳しさはあるが、このバイタリティも大きな厳しさだと思う。 ◯「不思議なことに、悩んでいるうち、その問いが心の中で落ち着く瞬間がある。答えが出たわけではなく、まあそれはそれとして、大過なくやれているんだから大丈夫だろう、と思える瞬間があるのだ。答えの出ない問いと折り合いをつけるには、悩み続けるしかない。ただ、そうやって考えること自体が僕の一部になっている。」 ここがやや読み応えがあった箇所だった。古書店「深海」の店主の話をもっと聞きたかった。

    37
    投稿日: 2025.03.01
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    それぞれに何かしらの悩み、特に「未練」を抱えた6人が深夜の第三の居場所、あるいは逃げ場として古書店に集まり、課題図書について語り合う読書会が舞台。 老若男女の参加者の中で、古書店主の姪でもある吉乃は、自分を客観視し、今いる世界が狭いところであることに気付いている。 僕自身は20代後半になり、以前よりは自分を客観視しつつ、まだまだ世間知らずであることを自覚しているつもりです。 それでも、更に将来の自分から見れば、まだ気付けていないだけで客観視できずに傲慢になっているところはあるものだと思います。 本作のような読書会で他人の感想を聞きながら、このような読み方もあるのかと膝を打つ経験も、新たな世界を知り、自分をさらに客観視する助けとなるように感じました。 また、参加者でもある古書店主の「答えのない問いと折り合いをつけるには、悩み続けるしかない」という考え。 人生にはそのような問いが無数にあり、それらを日々選択しながら生きています。 読書会のように人と意見を交わし合うことで、その選択のためのヒントが得られることも多いでしょう。 それでも、最終的にどれかを選び取るのは自分自身で、後悔できるのも他人の押し付けではなく、自分の意志で決断したときだけ。 最後に、本作の読書会という場で様々な感想が飛び交う場面も読書好きにはたまらないですし、吉乃が参加するきっかけとなる本に出会ったあと、「本が読んでと叫んでいる」や、「私たちの人生そのものが課題図書であり、日々色んな人からヒントを得ている」、というような表現がお気に入りです。

    19
    投稿日: 2025.02.28
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    オンライン読書会とか興味あるけど、自分の意見を言葉に出すのは苦手。この本を読んで私も読書会に参加している感覚になれた。自分の気持ちが分からない時に、「分からない」と言えるって素晴らしいと思う。相手を信頼してるから正直に言える。男女年齢関係なく自分の声を伝え合う、そんな場所が増えればいいなと思う。

    20
    投稿日: 2025.02.27
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    素敵だった〜 読書会っていいなぁ 自分の感じたこと、他の人が感じたこと、他の人の感じたことを聞いたことによって気づけたこと、全部やってみたくなった

    9
    投稿日: 2025.02.26
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    読書会に参加してみたくなった。 「愛がない人の言うことに従う理由は、ない。」良い台詞。 主題になっている作品はどれも架空のもの。実在のものでこういう小説を作るのはいろいろあって難しいのかしら。

    2
    投稿日: 2025.02.26
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    連作短編 6編 古書店で読書会が開かれる物語 初読みなのにファンになってた読みごたえある短編だったと思う。深夜から始まる読書会は静かでどこか不気味な雰囲気、周りも知らない人、それでもその作品を共に読んだ戦友みたいで生きた言葉が交わされることに温かさがあってとてもワクワク感が伝わってきた ひとつの作品に年齢性別関係なく感想を共有したり新たな見解だったりが素晴らしかった しかも小説じゃないものまで課題図書されてたりしたのが驚きで、なかなか詩集という分野を手に取ることもないので本の楽しみ方?みたいなのが広がった気がする ネタバレ 夜更けより静かな場所はおじさんの自伝なのだが何で国分さんにだけお店のことを言ったのか?……断りにくそうにしたかった?吉乃に選択を与えたかったから?ただ悼まれ方という考えかただったのか、今の自分にはまだ分からなかった 好きなフレーズ引用 シダやコケに花は咲かない だけど目に見えない花は咲いている ここに花が咲いていると教えてくれた その対価だと思えば安すぎるくらいだった グラスに水道水を注いで飲む ただの水がとてつもなくおいしい 誰もが選択と偶然の連続を生きている

    22
    投稿日: 2025.02.25
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    Audibleにて。 ブク友さん達のレビューを見てずっと読みたかった本。 本を読んでる時に邪魔されたくない気持ち、本にハマる高揚感など「わかるー!!」と共感しまくる。 私も悩みや不安がたくさんあるので、登場人物のそれぞれが抱える悩みにも共感することが多くて、自分も読書会に参加しているような感じで没入した。 本が好きな人は、他の人の気持ちに寄り添う優しさを持った方が多いと思う。 古書店「深海」で行われている読書会は、ブクログと似てる! 読者の数だけそれぞれの思うことも違う。 年齢、境遇、価値観、その時の精神状態なども違うので、同じ本を読んでも多種多様なレビューがある。 自分と全く同じことを考えてる人がいて驚いたり、自分とは全く逆のことを感じる人は興味深かったり、自分では思いもしなかった視点から見ている人は勉強になったり。 同じ本を読んでるのにそれぞれ意見が違うことに面白さを感じる。 レビューを書くことによって自分の考えが明確になるし、他の人の意見も聞くことができるし、ブクログを始めてから読書が最高に楽しくなった。 「読書会」は行ったことないけど、私は人見知りだし、人前で話すのは緊張するのでブクログが1番合ってると思う。 岩井圭也さん初読みだけど、悩みや繊細な人の気持ちに寄り添う優しさや、本への愛情、物語の進み方も全部が良くてこの1冊で好きになってしまった。 まさに深海にいるようにこの本に没入した。 他の本も読んでみたい! あと、「深海」でバイトしたい(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

    113
    投稿日: 2025.02.23
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    古書店「深海」オーナー遠藤茂 62歳 その姪 遠藤吉乃 大学3年生 「深海」へ初めて顔を出した時、叔父のおすすめ本「真昼の子」から物語が始まる。 その本に感動した吉乃に相談され、叔父が「深海」での読書会を提案する。 店の営業終了時間である0時から、深夜2時までの読書会。 出席者は、深海ゆかりの人々6名。 第一回の選書は、吉乃の選んだ「真昼の子」。 一章に一人ずつ選書してゆき、6章の連作。 小説、童話、詩、などいろいろ。 「深海」のような読書会が近くにあればいいなあと思う。 そして若い頃こんなこんな叔父さんが、近くに居てくれたら、どんな本と出会えただろうか。 古書店に行ってみたくなった。

    27
    投稿日: 2025.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表紙に惹かれて読んでみました。装丁がとても素敵な本です。 読書会がテーマの小説は『よむよむかたる』を読んだばかりなので、どうしても『よむよむかたる』のリアルさと比較してしまいました。著者は対面の読書会に参加した経験が少ないのかな、と思います。 読書会中に真島が京子の考察に「違うと思います!」と言うものの、遠藤が注意をしないことに最初の違和感を感じて違和感アンテナが立ってしまい、???と思う箇所がところどころに発生。物語の世界に入り込むことができませんでした。 その一方で、深夜12時まで営業しているひっそりとした古本屋さん『深海』…こんな落ち着く場所があったらいいなぁ、と思います。自分のペースで自分の好きな本を売るって、理想です。

    40
    投稿日: 2025.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった! 本好きにはたまらない内容であろう。 登場人物を含め、何となく謎めいていて、終始薄暗い印象。 だけど、みんな一生懸命に生きている。 悩み苦しみ、後悔したり挫折したり。 時折、本に没頭しながら。 読書会での、1冊の本に対する感想や印象が様々あるのも印象的で面白かった。 ★心に残った言葉 「誰もが選択と偶然の連続を生きている」

    11
    投稿日: 2025.02.22
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    古書店「深海」で開かれることになった深夜の読書会に集まる6人の 課題図書にもつながるストーリー。 このように感性の違う固定参加者による読書会はいいなと感じる。 課題図書が実在するものであるかのように感じられ、作者の様々なジャンルの作品への造詣が感じられた。 それぞれの参加者の個性の違いと成り行きに応じ、静かに前向きに変わっていく 優しいお話だった。 25-9

    5
    投稿日: 2025.02.21
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    古書店「深海」で月に一度開かれる深夜の読書会。 課題は洋書だったり、絵本だったり、時代物だったり、詩だったり、楽譜だったり。 どこかに心の傷を持つ参加者たち。 読書会での発表に立直りの切欠けを得る。 課題物が架空のせいか、5話までは何処となく絵空事と感じてしまう。 最終話、亡き店主の自伝(本書、本編と題名を同じくする)を巡る読書会、姪の巣立ちに、完結に相応しい希望と充足感を得る。

    3
    投稿日: 2025.02.20
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    古本屋の店主とその客との物語。 ほのぼのとした雰囲気でとても読みやすく、読書初心者の私でも楽しく読むことができました。 この作品を通じて、読書に対する興味がさらに深まり、本を読むことの面白さを改めて感じることができました。 これまでの私はこの小説の登場人物と同様に、小説を読むときに登場人物に感情移入できるかどうかを重視していました。 しかし、この作品を読んで、感情移入だけにこだわると読書の楽しみ方を狭めてしまうことに気づきました。 この小説には実在する本がいくつか登場します。 それらの本を読めば、物語の世界をより深く理解できるのではないかと思い、ぜひ手に取ってみたいと感じました。 特に心に響いたのは、「誰もが、選択と偶然の連続を生きている」という言葉です。 叔父さんが亡くなったことで、主人公の吉乃が就職活動をやめて古本屋を引き継ぐのではないかと予想していました。 最後は私が望んだ結末だったので、大変満足しました。 読書の楽しみは読むだけでなく、誰かと感想を語り合うことにもあると感じました。 ブクログのようなサービスを利用すれば、他の人の感想を知ることができ、自分では気づかなかった視点に触れられるのが面白いと思います。 これからも本を読んだ後は、誰かと感想を共有することを大切にしたいです。

    8
    投稿日: 2025.02.19
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    はじめましての岩井圭也さん。 それなのに、あんまりはじめましてな感じがしないのは、ブクログでたびたびお名前を拝見してたから。 これが、噂のあのひとか、みたいな感じです。 深夜0時から古書店で開かれる読書会。 さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが、一冊の課題図書を拠り所に意見を交わし合う。 一冊の課題図書が、各々の価値観を引き出し、共感されたり、されなかったり。 本を読むことって、特にアカデミックな読み方じゃなければ、そのひとの今まで生きてきた人生で培ったもの、が表出してしまう。 そのひとの好きなキャラクター、嫌いなキャラクター。 望んでいる展開、望まないオチ。 読書して、意見を聴く、ということは、そのひと自身を聴いているのかもしれない。

    54
    投稿日: 2025.02.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    午前0時から始まる読書会。 古書店『深海』での出会い。過ごす時間。 それは私たちになにをもたらすのか。 『なんでこの仕事を続けているのかって質問に対する答えは、私が私の足で立って生きるためだ、ってことになるかな』p152 『どうしても弾けない曲があるように、どうしてもうまくいかない人生はきっとある。でも、そもそもうまく弾く必要なんてあるんだろうか?不恰好でも譜面通りでなくても、懸命に演奏していれば、全力の拍手で応援してくれる人が現れる。さっきみたいに。美しい音だけが音じゃない。がむしゃらに生きていれば雑音も出るし騒音も立つ。それが当たり前なのかもしれない。』p273 『わたしの生活は出会った人たちとの痕跡でできている。』p284 『後悔できるのは、自力で決断した人だけだよ』p331 『深海』という薄暗くて静かで落ち着いた空間。 だからこそ自分の一時的な隠れ場所として、『深海』を求める人が少なくないのかもしれない。 一人一人に、そんな心休まる空間があるといいな。

    10
    投稿日: 2025.02.18
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    深夜の読書会だって。実際に参加するのはハードルが高そうな本作の会だが、何ともミステリアスでそそられる。『深海』という古本屋で不定期に開催される読書会。課題図書を決めて6人のメンバーで感想や考察を述べたり意見交換する。6冊の本が登場するが、どれも架空の本だと最後に知って仰天。『真昼の子』などはかなりリアリティがあった。私も二度ほど読書会に参加したことがあるが「自分以上に本が好きな人がいない」という雰囲気だった。本作は静かに読書の喜びに触れられる良作。

    9
    投稿日: 2025.02.16
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    読書会、私も行きたい。読書仲間欲しい。。。色んな選択肢があっていいよね。一つに決めなくていいと思う、若いし。

    2
    投稿日: 2025.02.16
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    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/    連作短編ですね。 章ごとに主人公が変わっていきます。 なかなかに、面白い作品でした。その世界に引き込まれていきます。 毎話、読書会を開催していくお話です。いつか読書会参加してみたいな〜と思ってますが、この作品読むと、さらに。参加したくなりました。 作品の内容や、登場人物のコメントのなかに、響く言葉が多くあって、とてもよかったです。 ーーーーー 恋愛感情は人類にとって重大な欠陥であった。 能力と生きる価値の間には、いっさい関係がない。 なりゆきで決まっていく人生もいいものですよ。 出会った人たちとの痕跡でできている。 ーーーーー 誰もが、選択と偶然の連続を生きている。 それを、とても感じる作品でした。 どう選択していくのがよいのか、 残りわずかな人生、 しっかり考えて生きたいです。 /_/ あらすじ _/_/_/_/_/ おじさんの書店に行くことになり、数年ぶりにおじさんに会うタイミングで、その書店で本を買うことになります。 その本の購入をきっかけにして、読書会をやることになります。 読書会に集まった6人は、それぞれが、読書会の作品を選び、その感想を意見し合う。そのやり取りの中で、新たな気づきを得ていきます。 /_/ 主な登場人物 _/_/_/  遠藤吉乃 遠藤茂  伯父さん 中澤卓生 たくお、自営業、30歳ぐらい 真島直哉 吉乃が好き、同級生 安井京子 図書館司書 国分藍  バイト 遠藤幸彦 父 浅木   先生、恋人

    78
    投稿日: 2025.02.14
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    古書店で開かれる深夜の読書会 参加する人の抱える問題を 課題図書を通して また読書会でのやり取りで 溶かして行く 新たな一歩を踏み出させる 本は死なない 心に残る言葉 登場人物の続く未来に幸あれと願う 良い本に出会えた 作中に出てくる本も再読してみたい

    2
    投稿日: 2025.02.10
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    読書会って面白い。 ビブリオバトルは見たことがあるけど、紹介者が一方的に作品を紹介するのとは違って、読書会は課題図書を設けて感想を言い合う。このブクログだって感想を書いて他の人がどう感じたかを見るのが楽しい。それをリアルに話し合うって魅力的。参加してみたい。 物語の登場者達も読書会に参加したことで自分と違う感想を受け入れ人生も正解じゃない方向性に行くことができている。 ちょっと切なさもあるけど素敵な一冊でした。

    8
    投稿日: 2025.02.09
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    古書店での深夜の読書会に集まる人たちの物語。 題材に選ばれた本が私の好みでなかったことはあるが、登場人物について知ることができたので展開は面白かった。 ただ、店長の自伝は… 幼少期から活字中毒というほどの本好きなはずなのに、文章が陳腐な感じがした。 大学生の主人公も他人の論文貶すし、入社前から人事担当に副業宣言するし、終盤に向けてだんだんと主人公を応援したい気持ちが薄れていった。 大切な人には、伝えたいことは言葉で伝えたいし、残される人ためにお別れする機会をつくるのは、残す人の人となりだな、と改めて感じた。 最近、夏川草介の地域医療現場での人の生き方死に方に関する本を読み込んでいたので、それと比べてしまい、がっかりしました。

    1
    投稿日: 2025.02.08
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    読書会がしたい、、、 読了直後、いや、中盤で感じていた思い。 読書は独特だ。 誰かと分かち合いたい思いと、自分だけのもとしておきたい思いと。 読書って素晴らしい。 そして素晴らしい居場所(隠れ蓑)。 そんな思いを再認識させてくれた本作品、 本当にありがとうm(_ _)m

    71
    投稿日: 2025.02.07
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    主人公の吉乃ちゃんの叔父さんが営む本屋「深海」へ様々な思いを抱えた6人が深夜0時から始まる読者会に参加する話。 各々選定した本を主題に意見を重ねて自分と新たに向き合えるようになっていく過程が良かった。 特に安井さんと吉乃ちゃんの関係性が微笑ましかった。 最後の叔父さん自伝書が徐々に明かされ、最後の読書会の意見交換の途中に差し込まれる演出はもう泣かせにきている!外で読んでたので涙をこらえるのが必死だった。 人生なにが起こるかわからないけど読書会のメンバーから悼まれて叔父さんは幸せ者だったと思うよ。 吉乃ちゃんは果たして三代目になるのか。一読者としては続いてほしい。 私自身読書家の端くれであると思っているが、読者会というものに1度も参加したことがなかったので、興味が沸いた。言葉にするのってどうも苦手だし緊張強いだから怖くて踏みとどまってしまう。 だから少人数からの会に参加して徐々に慣れてみようかな。この本が読書会デビューのきっかけになれたらいい。

    48
    投稿日: 2025.02.07
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    読みながら意識が深いところに入っていくような、不思議な感覚がありました。 この本の世界こそ静かな場所だなぁとなんだか深く思ってしまった。

    11
    投稿日: 2025.02.06
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    本好きには堪らない一冊! 古書店〈深海〉で深夜0時から始まる読書会。 毎回課題図書を決めて、それについて男女6人が感想を述べ合う。 登場人物6人は、それぞれ様々ないきさつがあってこの〈深海〉に辿り着く。昼間でも薄暗い店内。そこに、ひっそりと居場所を求めて通う。バラバラだった6人を深夜の読書会が繋げる。 そもそも読書とは孤独なものです。でも、そんな孤独な行為の先で、誰かとこの気持ちを分かち合いたい、他の人の感想を聞いてみたい、と思ったからこそブクログという場に皆さんは集まってきたのではないでしょうか?そんな気持ちを持つ人たちには堪らない一冊ですよね。 ブクログに感想を書いていると、時々、皆さんと★の数があまりにも違う時があったり、感情移入できたかできなかったなど、全く違う感想を持つことがあります。そんな時は正直、ちょっとドキドキしながらエイヤッと投稿のボタンを押したりしています(^-^; でも、同じ本を読んでも感想は人の数だけ!と本書は言ってくれていて、そうそう!そうだよね!と気が楽になりました。 そして、親戚が営む古書店に若い女性が顔を出して物語が進むっていうのが、『森崎書店の日々』や『古本食堂』が思い出されていいですよねー。 大好きな世界観(о´∀`о)

    136
    投稿日: 2025.02.06
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    初めての岩井圭也さん。 古本屋『深海』で、店主の遠藤茂と姪の吉乃。吉乃と同じ大学の真島、図書館司書の安井、グラフィックデザイナーの中澤、そして元音楽教師・ヴァイオリニストの国分の6人で深夜0時〜2時まで行う『読書会』。 彼らが一人一冊、課題図書を読み、各々感想や意見を述べていく話から自分と向き合っていく物語。 この物語では『本の力』を感じたこと。 それぞれが人生の岐路に立たされてる時、読んだ課題図書(絵本・小説)で、自分と登場人物と重ね、共感と同時に起きる『周りの意見』。 客観的に見つめ直す機会...結構自分自身の行動や心理って自分では分からず、物理的なことや人の意見・指摘があって初めて気がつくことが多い。 自分も本と出会い、今まで得てきた価値観や人生観が間違ってたことではないけど、得てきたもの以外のものが枝葉のように広がっていくのがじわりじわりと感じ取れるので。 『読書会』の楽しさ。この物語に自然に入り込めたのもありますが。 「共感は一つの論点」「こだわるのは、読書会の可能性を狭めるかもしれない」 「物語の面白さには色々あるのですから、共感だけを軸にするのはもったいない」 茂が言った言葉たちは、まさに読書会の軸となる部分。 課題図書に対して各々の感想や意見が多種多様。自分の感想・意見が全てではないので正解はないんですよね。 読書会だけでなく仕事でのディスカッションやブレストでも言えることですが。 すごく面白かった!こういった読書会があれば参加したい! また小説だけでなく、絵本なども読んで価値観を変えていきたいなと改めて思いました。

    17
    投稿日: 2025.02.05
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    読書会。自分の思った感想をそのまま言葉にする。他人の意見に合わせようとする必要もなく。そこがいいなと思いました。参加者それぞれの人となりも分かり、読んで良かったと思える一冊でした。

    4
    投稿日: 2025.02.04
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    これからも沢山の本と出会いたいと思えた本 事前情報なしに、自身がタイトルや本の雰囲気か素敵だなと思ったものを選んで手に取った本なんですが、物語の内容もそれに近く、登場人物達が自分自身を悩み迷い立ち止まる。その中で人や本・言葉達と出会い、新たな道を自身で選んで進んでいくという物語でした。 「いつの間にか、わたしは海の底にいた そこはわたしにとってかけがえのない場所だった」 物語の中へと入っていく事をこのように表現するのがとても素敵で、自身も本を読んでいる時、深く深く海の底へと入っていってるだなっと想像したら、なんかとても素敵だなっと嬉しくなりました。

    14
    投稿日: 2025.02.04
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    読書会をしてみたい!と思った。一冊の本を介して、そこに集まった人たちの心の中を覗くことができる。その人の人生や価値観、感性、性格。普段は踏み込めない領域が垣間見える。心が動かずにはいられない。

    15
    投稿日: 2025.02.02
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    タイトルがいい。真夜中でも深夜でもなく、夜更け、である。おまけに舞台となる古本屋の名前は『深海』である。 読書会に焦点が当たっているが、その辺の知識人ごっこ、仲良しごっこのような読書会でなく一つの作品を愛した人の、想いや情熱が静かに、それでいて確かにぶつかっている。 人々が選ぶそれぞれの「旅立ち」に、結末まで読んでハッとさせられ、そこにある思いやりと温かさがじんわりと染み込んでくる。

    14
    投稿日: 2025.02.01
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    「深海」という名の古書店で、不規則に開催されていた深夜の読書会。 古書店店主の姪、吉乃のリクエストで開催された会に偶然集まった男女6人の、読書会を通じての成長の物語。 一章毎、一人に視点をあてながら人物像や背景を深く書き進めていく形は、その人への思い入れも強くなり5章まではとても興味深く読み進めることができました。 ただ、店主遠藤さんの章がなんとなく消化不良…

    11
    投稿日: 2025.01.27
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    読書会っていいな。 深海みたいな避難場所を私も見つけたい。 同じ本を読んでも それぞれ思うこと心に響くところは違うんだ。 ゆっくり静かに 人生が変わっていって 前に進んでいった。 素敵な時間だった。

    18
    投稿日: 2025.01.26
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    心が揺さぶられる作品に出会ったら、誰かとこの感覚を共有したい、他の人がどう感じたか、知りたい! その思いにすっごく共感しながら読んだ。 吉乃さんが凛々しくてまっすぐで、憧れる。 読書会って参加したことないけど、楽しそうだな。

    8
    投稿日: 2025.01.26
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    タイトルと装丁に一目惚れで購入。読書は1人で楽しむものだが、私はいい本に出会うと誰かに伝えたくなるし、共感したいと思う。 初めて読書にハマった主人公が、深海という古書店で深夜0時から始まる読書会に参加する。 一冊の本について、集った6人の男女の思いが交わされる静かで濃密な時間。 本を読み、考えながら生きていく各々の人生がオムニバス形式で進み、最後の店主のストーリーには胸が締め付けられる思いになった。 読書することの意味に気付かされ、私の人生には不可欠なものと再確認できた大切な一冊。

    14
    投稿日: 2025.01.24
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    古書店「深海」で深夜に開かれる読書会。 そこに参加している店主含め6人の連作短編。 読書会、楽しそうでもあり、難しそうです。 読む時期やその時の心境によっても、感想が変わってくるし、自分の心根をさらけ出すようで恥ずかしくもある。

    7
    投稿日: 2025.01.22
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    夜遅くまで開いている古書店の営業後に読書会があるなんて味わいありそう。どこでどんな出会いがあるかわからないもんだ。誰かに、読んでみたらと本を勧めてもらいたいもんだ。新しい出会いがあるかも。

    6
    投稿日: 2025.01.22
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    古書店で開かれる深夜の読書会。 神ワードの羅列。読むしかない。 これだけでもう満足してしまいそうだけど、読後は経験のない“読書会”に興味が湧いた。

    8
    投稿日: 2025.01.22
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    図書館の新刊コーナーで見つけて最初のページを読んですぐに借りることにした本。 本が主軸の連作短編集で、一冊の本から始まる不思議な読書会、踏み込んできすぎない店主、友達ではないけど、知り合いと呼ぶには悩んでしまう関係性。でも一冊の本の感想を語り合う充実した時間を過ごせる人たち。登場人物の人生におけるいくつかあるうちの居場所。とても楽しそうで羨ましい。現実から逃げられる、落ち着ける場所はどんな人にも必要だと思う。そこが本の中でもいい。 読書好きで良かった、と心から思う。 登場人物で好きなのは店主の姪、吉乃ちゃんかな。世間知らずなところもありつつ自分を客観的に見られる。就職しても大切な居場所を守ってて欲しいな。この後、読書会の人たちとはゆるゆると関係性が続いていってほしいなあ。 読み進めていくうちにページをめくる手が止まらず一気読みしました。岩井さんは初読みだけど他の作品も読んでみたくなりました。

    6
    投稿日: 2025.01.20
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    書店もの、古書店ものが好きなので、早速読んだ。 結論は 「どえらい良い」。 通して言えるのは、「辛かったら逃げても良い」「成り行きでも良けりゃ良い」っていうことかな。 キャラも魅力的ないいやつも最低のクソ男も出て来るので面白い。 そしで一気読み。 また読書量が増えてしまう。

    3
    投稿日: 2025.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「登場人物への共感は必要でしょうか?」「物語の面白さには色々あるのですから…」という言葉にハッとした。私にはなかった、新しい視点をもらえた。 価値観、心にあるしこり、職業も性格も違って、みんなそれぞれ抱えていることがある。それで良い。 過去は変えられないから、受け止めて、前に進む。 そんなメッセージを私は受け取った。 2025年最初に読んだ本がこれで良かったと思った。 今年も素敵な本に出会えますように。

    5
    投稿日: 2025.01.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最近読む本は少し【大人】だなと読みながら思った。 古書店『深海』の店主を軸とした物語。 深海で行われる読書会の参加者6人がそれぞれ主人公になる連作小説。 同時系列でなく、時は進み続ける。 色々な本が出てくるので興味を持ってしまうが、 難しいんだろうな…と

    20
    投稿日: 2025.01.14
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    古本屋〈深海〉店主を中心に開かれる深夜の読書会 参加者は男女六人 それぞれが読書会に選んだ本は それぞれの悩みに寄り添うように読まれていく 読書会という心惹かれるテーマに 作中作ととも悩みある参加者達の人生を連作短編とし 実在書籍も小説内に登場させるという 本好きのツボを一度に押さえ込まれる作品でした 多少あざとさまで感じるのです 実在の本は20冊ラストに紹介されています 読んだ本は2冊しかなく自分に失望したのでした まだまだ読むべき本もあるし 語り合いたい本もあります

    114
    投稿日: 2025.01.13
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    岩井圭也氏への好きが加速した。 途轍もない衝撃を受けた『文身』以来、大注目している作家さん。 作風はソフトなものから重厚な作品まで幅広く、引き出しの多さに毎回驚かされる。 本作は『文身』の重厚さは鳴りを潜めているが、ソフトな語り口の中に、刺さる言葉がたくさん散りばめられていた。 古書店で深夜に開かれる読書会。 この場所に集う男女六人の表情や仕草までが脳内で再生されるほど人物描写が秀逸。 それぞれのエピソードへの吸引力も半端ない。 本を愛する気持ちが伝わり、この本に出逢えて良かったと心から思えた。 読後は幸せの余韻が残る。

    24
    投稿日: 2025.01.11
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    静寂と薄暗さとカビ臭さの漂う古書店「深海」で開かれる深夜の読書会。それぞれが選んだ課題の本で何度か語り合う内に少しずつ打ち解けたり、それぞれの進むべき道が見えてくる。存在する本、しない本、どの感想も人それぞれだしとてもいい。読んでみい本たちばかり紹介されて本の魅力がとてもつまっている。ただ、吉乃の大学の浅木先生の最低さには腹が立ったので吉乃が取った行動には拍手喝采。茂伯父さんの残した紺色の本に書かれていたことに軽く打ちのめされ悲しさ寂しさも漂うけど、深海がかけがえのない場所だったのはみんな同じだと思える。

    10
    投稿日: 2025.01.10
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    ブクログでよく見かけて気になっていた本。 タイトルが良い。 初めての作家さん。 深夜0時から行われる読書会。 出席者は古書店の店主を含めた6人。 各章には選ばれた本のタイトルがつけられていて。。 とても味わい深い作品。 登場人物のキャラクターは少しパターン化されたようなところがあって、そこまで魅力は感じられなかったものの、読書会という心惹かれる場や、そこで語られる会話にじーん。 一冊の本との出会いから広がっていく世界、 変わっていく人たちにワクワクした。 最後の章は意外な形で読書会が開かれるのだけど、 悲しい結末の先にほんのり明るい未来が見える。

    44
    投稿日: 2025.01.09
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    読み始めは「良い話だな~」。 でも、これは決して良い感想ではありません。本好きの読者を狙った古本屋と言う舞台。そして真夜中に開かれる読書会。甘ったるいだけ出来合いのお菓子の様な、口当たりは良いけどそれだけの話と言う感じ。でも、話が進むにつれ面白くなって行き、最終章は「そこに落とすか」という感じで、上手くまとめましたね。 しかし、あの大学准教授のキャラの薄っぺらさには閉口。全体の雰囲気から極端に逸脱してるし。准教授絡みはすべてなくても話は出来るし、もっと良くなると思います。

    6
    投稿日: 2025.01.09
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    読書好きのための話だった。 大学生が読者にどハマりする様は、読んでいて心地良い。ようこそ、読書の沼へ…と言いたい(^ ^) そして、読書会が素敵だ。 ものすごく良い本に出会った時、読んだ人と話したくなる。他の人のレビューを読んで、そうそう!と共感したり、全然違う視点に驚いたり…。私は読書会に参加したことがないが、きっと楽しいだろうなぁ。 読書会の主、本屋さんの店主の茂叔父さんがとにかく最高だ。読書会での言葉は穏やかで深くて、静かにみんなをまとめる…というより包むような… 専ら図書館の私だけど、深海のような古書店にも行ってみたいな。

    20
    投稿日: 2025.01.07
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    久々のヒット作に出会えた。 面白くて没頭した。 読書が好きで良かったと思った。 読んだあと、何だか本屋に行きたくなった。 本て素晴らしい。

    6
    投稿日: 2025.01.07
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    古書店「深海」で深夜0時に開かれる読書会を軸に物語が進む短編連作。 星は5個じゃ足りないくらい満足度の高い作品でした。 ここには確かに「本を読まなければ得られないものがある」ということが、読書会に参加した6人の人生を介して丁寧に書かれています。 読書記録としてここに一方的に感想を残すのは容易いけれど、この本に関しては特に「読んだ人と」語りたい本です。

    6
    投稿日: 2025.01.06
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    一言で言えばとてもいい本でした。 読書会を通してそれぞれの人が決断をする瞬間であったりというのを読むことができて、読んで良かったと思える一冊でした。 読み終えた瞬間はもう読書会がないのかと思うと少し寂しさすら覚えました。

    3
    投稿日: 2025.01.04
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    最初から最後まで静かな気持ちで読めた。 それぞれの人生の物語に驚いたり、腹が立つようなシーンがあったけど、不思議と感情的にならずに、そうかそうかって頷きながら。 聞き上手になれたような感覚。 読書会、未経験だけどこんな感じなのかな? ひとつの作品でも印象に残る所、感じる事は違っていいんだって、むしろ違って当たり前だよって教えてもらえた。 人生は、選択と偶然の連続だ 私は私の足で立って生きる がむしゃらに生きていれば雑音も出るし騒音も立つ 自由に生きること 自分にとって大切だと思える一文に出会うために、わたしは本を開く

    5
    投稿日: 2025.01.04