
こまどりたちが歌うなら
寺地はるな/集英社
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総合評価
(201件)3.7
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powered by ブクログ「水を縫う」、「川のほとりに立つものは」の著者、寺地はるなさんの最新作ということで、本作を手に取りましたが、すごく温かみのある作品であるとともに、昨今の働き方について考えさせられる作品で面白かったです。 本作のストーリーとしては、主人公がハトコである中小企業の社長からスカウトを受け、製菓会社に就職するところから始まります。その製菓会社は一族経営の影響もあって、今だにサービス残業やパワハラまがいの教育など古い会社体質が残っていた。果たして、主人公はこのあとどうなってしまうのか…というストーリー。 本作を読んで真っ先に頭に浮かんだのは、「働き方改革」ですね。私の勤める会社も割と古い体質で、サービス残業や体育会系的な指導がチラホラ見え隠れするような環境でしたので、すごく感情移入しやすいシチュエーションでした。だからこそ、本作を通して学ぶことが多かったのかなとも思います。 特に印象的だったのは第3章と第4章です。この3章と4章でピックアップされるのは自分と年齢が近いアルバイトさん、もしくは社員さんだったこともあって物語に入り込みやすかったというのもありますが、2人が辛く苦しい経験をした中で、自分の好きなこと、やりたいことを選択する姿にすごく励まされた気がしました。 無理に働き方を変えるというよりも、人に合った働き方を見つけ、時には人と助け合ったりすることが上手く生きていくコツなのかなとも思いました。
79投稿日: 2024.03.26
