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海辺のカフカ(下)(新潮文庫)
海辺のカフカ(下)(新潮文庫)
村上春樹/新潮社
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総合評価

1166件)
3.9
312
406
288
50
11
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    「タフな精神力と母親からの愛、引き継いできた者たちの記憶を力に、一方的な力によって引き受けざるを得なかった強烈な悪意を断ち切る。」 物語を一言で形容するとこんなところでしょうか。 「世界で一番タフな少年になる」というのは大きく出たなと思っていましたが、カフカ君は実際めちゃくちゃタフですよね。自分が15歳の時って何してたかなって考えると赤面してしまいます。 物語は主にカフカ君とナカタさんの視点で語られてますが、カフカ君は今を生きる若者、ナカタさんは悪意を受け止めされられた存在、という具合で読めますよね。 私自身、村上作品は何冊か読んできました。その中で、ただ健気に生きている人に強烈な悪意がやってきて、それを次世代が断ち切る、みたいな流れがあり、今回もその流れを引き継いでいます。 そのパターンを覚えている人にとっては読みやすくも、主人公が15歳のちょっと大人ぶった少年がということもあり、読者が過去の自分と重ね合わせながら読むことができる、厚みのある作品になっていたなと思います。 もし自分に子どもができたり、自分が打ちのめされて苦しんでいたりした時には、また本著に触れることになるだろうなという気がしています。 そして昨今は世界のみならず、日本でも様々な種類の問題がとりただされていますよね。その問題に向き合うことも大切です。一方でそういった情報を浴びることで、特定の人々への偏った考えやイメージが顕在化している傾向はあるように感じます。 ただそこで踏みとどまって、絶対的な悪意やそれを扇動する者には屈しない。そんなタフさを持った人間になる必要が、私たちにはあるのではないでしょうか。 そんな面白くも、この波乱ある人生を生き抜く勇気を与えてくれる、そんな小説でした。ぜひご一読を

    0
    投稿日: 2025.11.23
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    初めての村上春樹 ぶっ通しで読んだ。行ったり来たりのお話なのに一つの軸で読むことができた。完全に理解はできていないし、理解できなくてもいい気がする。何回も読むのに良い本だと思った。

    0
    投稿日: 2025.11.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・父のメタファーを殺し、母と姉のメタファーと交わる ・入り口の石を開けるナカタさん、そこから中に入り「タフな少年」となる田村カフカ ・「海辺のカフカ」は佐伯さんの曲の名前

    0
    投稿日: 2025.11.18
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    クラシックの描写が良い ベートーヴェンの大公トリオ、ハイドンのチェロ協奏曲は聞くだけで今でも海辺のカフカの世界観に引き戻される 現世と来世の境目の空間の描写が素晴らしい 筆者が主に伝えたかったことはまなみには刺さらなかったけど、物語として素晴らしい

    0
    投稿日: 2025.11.17
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    不思議の国のアリスのような不思議な感覚を覚える。カーネルサンダースが現れて、道を先導するシーンなど特に。 内容は上巻に比べてより哲学的で難解な気がする。 読み終わって謎が解き明かされない部分もあり、モヤモヤするところもあるが、もっと読み込めば理解できるのだろうか。

    10
    投稿日: 2025.11.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    田村カフカ・大島さん・大島さん兄・佐伯さん ナカタさん・ホシノさん どの登場人物も素朴で愛しい。 田村カフカくんとナカタさんが交わる時が来る!って楽しみに読み進めるけど、カフカくんは別の世界で不思議体験をして、ナカタさんはその間に亡くなってしまう。ナカタさんの口から白いナマコでかいバージョンが出てきてホシノさんが戦う…シュール… この2人の関係はどうゆうものだったのか、ナカタさん側のストーリーで何を伝えたかったのか、何回か呼んだらみえてくるだろか。少なくとも2人は同じ場所で同じ体験をしたんだろうか。 大切な物がこぼれ落ちるように消えたり、なくなってしまうけど記憶にはちゃんと残ってる、その記憶を大切にして生きていけたらいいな。 「大事な機会や可能性や、取り返しのつかない感情、それが生きることの一つの意味だ。でも僕らの頭の中には、そういうものを記憶としてとどめておくための小さな部屋がある。きっとこの図書館の書架みたいな部屋だろう。そして僕らは自分の心の正確なありかを知るために、その部屋のための検索カードをつくりつづけなくてはならない。君は永遠に君自身の図書館の中で生きていくことになる」

    7
    投稿日: 2025.11.09
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    優れた作品で面白いけど、伏線から回収までの時間が短いからストーリー展開が人為的に感じる。その方がわかりやすいという利点があるのだろうけど、不自然。

    1
    投稿日: 2025.11.09
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    上巻はストーリー性に頭が追いつかないで終わった。こんなこと実際に起こるわけがないから、どういう心持ちで捉えて読み進めればいいから分からず、だからこそ先が気になり下巻もどんどん読み進めたが、どこかのタイミングで自分が納得、理解できる展開にシフトするはずと思っていたものの、見事に裏切られそのままの世界観で終了。多分、作者が伝えたかったことの大半に気付かず、感じられず、読み終わった自信がある。 カフカ少年とナカタさんは特に何かを象徴した存在として描かれているのだろう、大島さんも佐伯さんも大島兄も哲学的なお話が好きなのね、でも何を伝えたいのか瞬間的には感じ取れないし意味不明だなとハテナ??が頭に沢山わいている状態で、自己分析をわかりやすく語ってくれる星野青年が特に良かった。 この小説は時間をかけてじっくり感じながら読むべき本だったなぁ。

    1
    投稿日: 2025.11.08
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    読んでる途中退屈してしまったが、 終わり方は好きだった。 この本のメッセージは、 思い出を胸に生きていこうということなのかなと思う

    1
    投稿日: 2025.11.01
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    audibleで拝聴。 星野さんのセリフが好きだった。 よぅ、なかたさん。おれっちは・・ どうして大島さんはそんなにも全てを理解しているのか、どうやって能力をてにいれたのだろう?

    0
    投稿日: 2025.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界はメタファーだ でもね、僕にとっても君にとっても、この図書館だけはなんのメタファーでもない。この図書館はどこまで行ってもこの図書館だ。僕と君のあいだで、それだけははっきりしておきたい なんのメタファーでもなくて、なんら抽象化もされない、個別具体的にそのものとして大切にできるものの存在って考えたこと無かったな そして大島さんのような、自分の感性と判断の中でそう捉えられたら十分と考えそうな人が、誰かとその感覚を共有したいと思ってる所も含めてめちゃ良い 人間ってそこまで強くないよね 世界の終わりとハードボイルドワンダーランドを読んだ時にも思ったけど、村上春樹は脳の一部機能が制限されたような、ぼんやりした世界の静かさを描くのがすごく得意

    1
    投稿日: 2025.10.21
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    面白かった。未回収が多すぎてどうだったんだろう、なにが正解なのだろうがすごく残るけど、それもまた一興。星野くんとナカタさん、いいコンビだったなあ

    2
    投稿日: 2025.10.07
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    初の村上春樹 カフカとナカタさんの2人の物語が交互に展開されていて、カフカサイドは抽象的で読みにくい。反対にナカタさんサイドは読みやすいなぐらいで読んでた。 でも読み終わって、この2人の対比がすごくおもしろいことに気づけた。 ラストに向けてどんどん伏線回収されると思ってたからそこは少しモヤモヤした笑 でもこんな長編小説を読んだのも初めてで、読み終えた達成感もあるし物語もおもしろかった。 佐伯さん あなたに私のことを覚えていてほしいの。あなたさえ私のことを覚えていてくれれば、ほかのすべての人に忘れられたってかまわない 大島さん 僕らはみんな、いろんな大事なものをうしないつづける。大事な機会や可能性や、取りかえしのつかない感情。それが生きることのひとつの意味だ。 この2人素敵だった

    1
    投稿日: 2025.10.01
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    さて、読み終えた。単行本で読んだ、村上春樹の、私にとって最初の長編小説だった。改めて文庫本で読んだ。うん、よかった。また、しばらく間をあけて、読もう。いや、どうせ、読むことになるだろう。

    2
    投稿日: 2025.09.30
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    ストーリーは分かりやすいのに、メタファー的な表現が多すぎて、考察サイト見ないとモヤモヤしてもうた笑笑 カーネルサンダースの四輪駆動のお姉さんの紹介が面白くてケラケラ笑ってしまった。 みんな迷宮という痛みや苦しみを抱えて少しづつ紐解きながら生きてるよね。許すことの難しさよ…

    1
    投稿日: 2025.09.28
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    タイトルの感じからしてもうちょっと爽やかな物語を想像してたけど思ったよりハードなところがあってギャップに感じた。 大島さんとナカタさんが好き。 性描写はいつもよくあるから読みなれてるはずなのに(笑)これはちょっとしんどかった、、

    0
    投稿日: 2025.09.26
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    かなり時間をかけて読んだので、なんだか理解しきれていないように感じる。いつか改めて読み直したい。それはそれとして、単純に冒険小説として面白かった。

    0
    投稿日: 2025.09.25
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    下巻に移ると性描写がどんどん多くなってきて、おお春樹さんっっっって困惑しちゃう。笑 キャラクターがより濃くなってきて、特に星野さんのチャラっとしてるけど真面目な性格がナカタさんと過ごすことで、猫や石に語りかけてしまうほどナカタ節が根付いてきちゃう星野さんが可愛らしく思えてきたほど。 だんだんとふたつの話が交わっていき、交差した先には不幸なのか幸福なのか。 抽象的表現や幻なのかメタファーなのか、リアルではない作風をどう読み解いていくのが正しいのか。 正直、この物語の全てを理解しきれたのかは自信がないけど、長編映画を見終えたような村上春樹節の効いた読後感でした。

    46
    投稿日: 2025.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大きく見るととても面白い大冒険小説。小さく見るととても沢山のものが詰め込まれた小説。カフカとナカタさんの対比。ホシノさんの成長。特に大公トリオを好きになるくだりはとても素敵です。そして、大島さんとのドライブと大島さんのお兄さんとのドライブ…。 おそらく、読み手によって心に残るシーンはそれぞれだろうと思います。 私は、今回は、ホシノさんが最も心に残りました。大活躍をして、表面をなぞるような受け取り方しかしなかった人が、深く深く物事を感じるようになり、猫とも会話ができるようになり、そして最後はあっけなく出番が終了します。今作の裏主人公だと。 また数年したら再読したい。そう思わせる小説です。すごい。

    1
    投稿日: 2025.09.16
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    耳を澄ませるんだ。はまぐりのように注意深く。 注意深い生き物のメタファーとして、はまぐりを選ぶ村上春樹が最高に大好きだ。自分だったら、せいぜいウサギかフェネックくらいの捻りのないのが限界だと思う。絶対に思いつかないけど、理解できるメタファーを大量に用いるから、どんどん世界に引き摺り込まれてくんだと思う。

    1
    投稿日: 2025.09.11
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    〇誰もが恋をすることによって、自分自身の欠けた一部を探しているものだからさ。(149p) 〇「ホシノさん」 「なんだい?」(167p) 〇君は彼女をゆるさなくちゃいけない。(中略)それが君にとっての唯一の救いになる。(378p) 〇あなたに私のことを覚えていてほしいの。あなたさえ私のことを覚えていてくれれば、ほかのすべての人に忘れられたってかまわない(467p) 〇つまりある意味ではナカタさんの一部は、俺っちの中でこれからも生きつづけるってことだからね。(502p) 〇やがて君は眠る。そして目覚めたとき、君は新しい世界の一部になっている。(528p) ★印象的な言葉が多すぎて、抜き書きが多くなってしまった。 ★下巻はなんと言っても、ホシノ青年が大活躍する。ナカタさんとホシノ青年のやり取りはまるで落語のようで楽しい。ホシノ青年は全てを受け入れる。度量が大きい。大島さんもそうだ。全ての質問に正面から答える。さくらもそう。この世界には度量の大きい人しかいない。

    5
    投稿日: 2025.09.11
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    もし、自分が普通の人間だったなら。 この作品は、人生で一度は考えてしまう命題を受け止める深い器そのものなのだと思う。 心が大きく迷った時、きっとこの本に戻ってくる。 そう思えるだけのしなやかさと強さ、哀しみが混じり合う名作。

    1
    投稿日: 2025.09.10
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    村上春樹ワールド、なんだか難しくてはっきりわからない内容もあったけど、読み進めるほど続きが気になり、あっという間に完読した!

    1
    投稿日: 2025.09.03
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    下巻を読んでいて「街とその不確かな壁」を思い出した。「街とその不確かな壁」も少年少女の恋愛から始まり、少年は、少女にあう為に不思議な世界に入っていき図書館で夢読みの仕事をする。 「海辺のカフカ」では、家出をして図書館で暮らす少年が不思議な世界の少女に恋をする。 その少女は、かつてその図書館に住んでいた少年と恋人関係だった。 繋がっているのかなぁ〜と思わずにはいられない。 面白かったけど、やっぱり村上春樹は、何が言いたいのかよくわからない。

    1
    投稿日: 2025.08.25
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    比喩表現や心理描写が好みではなかった。 私の教養が足りないだけであるかもしれないが、所々内容に関係しない知識のひけらかしがあるように感じてしまった。 あまり登場人物に感情移入できず、馬が合わなかったのだなと思う。 私にとっては星野くんだけがリアルで、他は登場人物は入口の向こうの人に感じられるほどであった。 ナカタさんの考え・行動がホシノくんの一部になるということはよかった。 自分が生きていたことが、誰かの記憶に少しでも残ってくれたら、イチとして生きている意味があるんじゃないかな。

    1
    投稿日: 2025.08.16
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    著者、村上春樹さん(1949~)の作品、ブクログ登録は7冊目。 本作の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 四国の図書館に着いたカフカ少年が出会ったのは、30年前のヒットソング、夏の海辺の少年の絵、15歳の美しい少女ー。一方、猫と交流ができる老人ナカタさんも、ホシノ青年に助けられながら旅を続ける。“入り口の石”を見つけだし、世界と世界が結びあわされるはずの場所を探すために。謎のキーワードが二人を導く闇の世界に出口はあるのか?海外でも高い評価を受ける傑作長篇小説。 ---引用終了

    73
    投稿日: 2025.08.15
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    ベースは日常とした話で所々に非日常なことが入り込んでくる物語が好きなんだと実感した。 起きたことに対して同時進行向き合うかが大切なんだということを考えさせられた。 森の奥に続いていた道は死との境目だと考えた。 ジョニーウォーカーやカーネルサンダースみたいな現実と空想の狭間にいる雰囲気が好きだった。 白い物体やカラスと呼ばれる少年など謎に包まれた部分が多く、考察を見るのも1つの楽しみだった。

    2
    投稿日: 2025.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感想を書こうにもどこから書いていいか分からず迷子状態。そして解決に向かうにつれてなぜが読む手が重くなる不思議な本だった(普段は下巻のほうがサクサク読めるのに)。 一滴の水でも落ちたら止まることなく波及し続ける。登場人物たちにとって、田村くんの家出(カラスが求めたと言っても過言じゃないと思うが)が一滴の水だったのかなぁと思う。 田村くんと大島さんの掛け合いがディープだったので、ナカタさんとホシノくんの関係値にかなり癒された。特にホシノくんの目の前の出来事を淡々と受け入れて、消化して、身につけていく姿に若い頃の柔軟性は偉大だなと感じたり。 理解できたかと言われれば何も理解できていない気もするけど、素敵な言葉が散りばめられていて良かった。 「死に方に比べたら、生き方なんてたいしたことじゃないのかもしれない。」

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    しかし、村上春樹の小説(特に『海辺のカフカ』のような長編)では、「意味があるようで、意味が曖昧」なイメージが連続し、しかも因果関係もはっきりしない。 若い頃は、これを受け入れていたのだけど それが難しくなったのは、幻想文学という事を 忘れていたからかもしれない 『海辺のカフカ』は、まるで意味を求めようとする事に試されている。象徴や引用が次々と現れるが、それらに決定的な意味づけをしていない。読み解けるかではなく、「それでも読み続けるか」 ということです 文庫版で『海辺のカフカ』を三度目の読了。今回あらためて、これは少年が「母から自立する」物語なんだと感じました。父の呪いのような言葉に翻弄されながらも、自分で選び、受け止め、旅の果てに戻っていく姿には、静かな成長が描かれています。 ナカタさんの存在も印象的 理屈は通じないけれど、この世と異界をつなぐ不思議な導き手のようで、言葉ではない力で世界を動かしていく。その姿がとても美しく、物語の静かな背骨になっている気がします。 一方で、やはり女性の描かれ方には引っかかりもありました。重要な場面で、女性が理由も語られないまま受け身で関係を持つ描写が出てきます 幻想や象徴の演出なのでしょうか そのたびに女性が感情や背景を持たない存在のようです 深くて不思議な世界を旅しながら、登場人物の描き方にも問いが残りました さて、3回読んだ事になりますが 覚えていられるのでしょうか 本当は作中で「源氏物語」について触れられている箇所があり、物語の共通点等考えてはいたのだけれど、もしかしてそこまで考えて書いてなかったら哀しいので、レビューするのをやめました (¬_¬)

    110
    投稿日: 2025.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私たちは大人になる時に、多かれ少なかれ何かを乗り越えていくのかもしれないな。カフカ少年は母親に捨てられたという思いや父親の存在を乗り越えるためには、家出をするしかなかった。佐伯さんや大島さんが少年と関わってくるのは、それぞれ抱えているものかあるから分かる気がするんだけど、ナカタさんだけは、よく分からないな。ナカタさんが子どもの頃から、あの得体の知れないものに取り憑かれてしまっていたからなのか(あれとジョニー•ウォーカーが反応した?)。因みに、佐伯さんはカフカの母親ではないと思います(当然ですよね)

    0
    投稿日: 2025.08.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上下で結構量が多いなと読み始めは感じていたが、あっという間に読み終わってしまった。面白い。 作中のカフカや佐伯さんの描写を見て、自分が生きる意味について考えさせられた。 現実では嫌なことがあった時、「もう生きていても意味がない」と人生に意味を見出せなくなることもあるかと思う。しかしその人にとってそもそも生きる意味とはなんだったのか。実際意味なんかないのかもしれないが、海辺のカフカの登場人物を見ていると(読んでいると)1人1人の人生にその人にしか出来ない何か使命のようなものがあるのではないかと思わせられる。なら何かやってみよう、と自分の背中を押してくれる物語だった。

    0
    投稿日: 2025.08.01
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    上下と読破するのに時間がかかってしまった。 2度目でも?? でも、その??がいいんでしょうね。 少年が、大人になるっていうのは、こういうことなんでしょうね。

    0
    投稿日: 2025.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おもろすぎて俺の大事な休日一日使って読んじゃったよ 個人的な推しキャラは、んーそうだな さくらさんと2人の兵隊さん 48章もいいね途方に暮れてるとこから急に動いてく感じ

    0
    投稿日: 2025.07.28
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    村上春樹さんの作品は、死を迎えようといている人と、大切な人の死を受け入れようとする人の話が多いような気がする。 「僕らはみんな、いろんな大事なものをうしないつづける」 「大事な機会や可能性や、取り返しのつかない感情。それが生きるということのひとつの意味だ。」

    0
    投稿日: 2025.07.26
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    僕らはみんな、いろんな大事なものを失いつづける 大事な機会や可能性や、取り返しのつかない感情。それが生きることのひとつの意味だ。 そういうものを記憶としてとどめておくための小さな部屋がある。図書館の書架みたいな部屋だろう。僕らは自分の心の正確なありかを知るために、その部屋のための検索カードをつくりつづけなくてはならない。永遠に君自身の図書館の中で生きていくことになる。 という部分が心に残った。これからの人生のひとつひとつの場面を大切にしたいと思うし、それぞれの記憶を大事にしていきたい。

    0
    投稿日: 2025.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    謎を解明しないまま終わる。読者に答えを考えさせる。村上春樹ワールドはそこがむず痒いというか気持ちいいというか。癖になる。 大島さんの言葉が響いた。 「僕らは大切なものを失い続ける。」 それが人生だってところ。自分の中の図書館を整備して「自分の心の正確なありか」を見つけることが生きていくことなんだろうと感じた。

    1
    投稿日: 2025.07.22
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    主人公のカフカ君がどうなっていくか、気になるのはもちろんですが、星野青年とナカタさんのやりとりが抜群に面白くて。(弥次さん喜多さん珍道中さながら!)この2人、いい味出してます。人柄がたまらなくいい。 星野青年とナカタさんが主となる章は、会話だけでも愉快で、カフカ君が主となる章は、緊迫感に満ちていて文章表現も秀逸でした。BGMにバロック音楽でも流れているような美しさが感じられました。タイプの違う章が交互になっているので、飽きることがありません。 田村カフカ 星野青年 ナカタさん 佐伯さん さくらさん 大島さん 出自、心に抱えているものなど、全く違ったけれど、皆がピュアな心であることは確かでした。村上春樹さん自身が心の眼を持っているからこそ、これらの登場人物それぞれを際立たせて、小説にできるのだと思いました。 星野青年の考え方が以下のように記されており、印象深く残りました。(星野青年はナカタさんとの関わりで、ものすごく成長していました。) “人間にとってほんとうに大事なのは、ほんとうに重みを持つのは、きっと死に方のほうなんだな、と青年は考えた。死に方に比べたら、生き方なんてたいしたことじゃないのかもしれない。とはいえやはり、人の死に方を決めるのは人の生き方であるはずだ。” 登場人物それぞれの立場、視点から読みを深められる小説です。世界的に高い評価を得ている村上春樹さんのお力に、圧倒されました。かなり前に『ノルウェイの森』を読んで、最近、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読んだだけなので、他の作品も読んでみようと思います。 そして、本書の舞台である四国、行ったことがないので訪れてみたいです。 ☆印5では足りないぐらいでした。

    28
    投稿日: 2025.07.18
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    現実と非現実が交差するような不思議な世界観に浸れて楽しかった。 ナカタさんとホシノ君との会話の掛け合いがとても好きだったな 一部1Q84にも通づる箇所が出てきたりで村上作品を読んでいると繋がるところも読んでいて面白かった。

    0
    投稿日: 2025.07.10
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    未来や過去にとらわれないこと、現在を夢中に生きることでしか過去は作られないし未来も描けない。 ナカタさんが物語で通して言っていた「その時にならないとわからない、その時になればわかる」という考え方を得ることができた。タイパやコスパに囚われている現代で、目の前のことにフォーカスしてその事実を受け入れることもまた強さがないとできないことなのかもしれない

    0
    投稿日: 2025.07.10
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    世界で一番タフだなこりゃ……笑 私自身まだ19歳なこともあり、村上春樹の作品の主要人物に私より若い人というのはあまり出てきた記憶が無い。もちろん同い年というか、同じ高さの年の重なりをしている人物はぼちぼちいたけれど、カフカに関しては「カフカくん」って認識の人が多いと思う。 にも関わらず、少年に与えられた使命はだいぶ酷だった。1Q84や騎士団長殺しとも繋がったようなセックスシーンなのに、それらとは明らかに違っていた。 そしてじわじわ全ての人物がひとつの場所に集まっていくかのような嬉しいような寂しいような感覚は、この作品ならではだと思う。

    1
    投稿日: 2025.06.30
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    以前読んだがほぼ内容を忘れたので再読。 同筆者の本で例えると、世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドとねじまき鳥クロニクルを足して二で割ったような内容。 村上春樹の中でも性描写がかなり多めな方だと思う。 カフカパートではメタフォリカルに、ナカタさんパートではリアリスティックに。 誰かの書評に書かれていた内容で頷いたのが、「とにかくフックの多い作品」。 読者に考えてもらうことを目的としてるんじゃないかと思う。

    0
    投稿日: 2025.06.22
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    最後まで分からないことがたくさんあり、モヤモヤが残るところはあったが、一つひとつのやりとりの中に考えさせられる言葉が詰まっていた。

    0
    投稿日: 2025.06.14
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    すごく重要なことが書かれていたし、これが傑作かもしれないことは認める。しかし、無垢の老人の手を汚すことで父殺しを達成し、突如現れて何故か自分に好意を抱いてくれた女性に料理をさせ、セックスをしてもらい、母と姉に愛されなかった穴を埋めた気になったのだったら、私はこの物語を許すことはできない。高知の山奥には救いでなく絶望があるし、世界はメタファーでなくパロディである。生と死、動物と植物、無機物の境目があやふやな世界には賛同するけれども、そこで無条件に融和が達成されるわけではないし、セックスは救済ではない。損なわれたという表現を簡単に用いてはならないし、15歳の子どもだから回復するわけではない。愛する人が世界の見方を変えることだけには賛同したい。

    0
    投稿日: 2025.06.13
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    回収出来ていない事柄があったり、アレっていったいなんだったん?みたいなことがあって私としてはあまり評価できないな。海外での評価は高いみたいだけど。物語としては面白かったです。

    0
    投稿日: 2025.06.09
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    読み終わった後によくわからなくてモヤモヤが残る感じだった。 たぶんそれは現実と非現実が交錯したおかしな世界観だから。その世界に浸れてよかった。 たぶん誰の心にもああいう変わった世界があって、そこを旅するように成長するんだと思った。

    0
    投稿日: 2025.05.30
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    終わりはどうなったかが理解しにくいものだったが 分岐していくシーンごとに人生について大切な考え方が詰まっていた。

    0
    投稿日: 2025.05.29
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    Director-recommended series I took a paid day off just to read it at a quiet library nearby — it really left an impression on me. また5年後に読むとどう感じるかが気になるような本

    0
    投稿日: 2025.05.26
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    The second part is not as solid as the first, but still enjoyable. I feel that most things that happen in the second part are just a reiteration of part one, so it feels less fresh and surprising. Also, the parts with Nakata and Hoshino are so much more entertaining than the parts with Kafka.

    0
    投稿日: 2025.05.20
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    2025年5月16日、東大卒デザイナーの松井勇樹(まつい・ゆうき)さんからインスタグラムの通知がきて、ストーリーズでYouTube動画の告知があった。その動画が下記ので、「在学中に読んで 人生が動いた本を紹介してます(本 羽)」ってコメント付いてた。 【おすすめ本】年間100冊読むデザイナーがお すすめする本5選! https://youtu.be/dpNwkeZyWT4?si=VjkvD7kOKQ4ApXUk ・自分の中に毒を持て ・0秒思考 ・海辺のカフカ ・アルケミスト ・芸術起業論

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    投稿日: 2025.05.16
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    なけなしの金を握りしめて、青春18切符で本島最南端まで行った20歳の旅を思い出す。今31歳になって、人生という長い旅路をどう進めるか迷う中で、参考になりつつも愉快な気持ちにさせられる本だった。 ナカタさんとホシノさんは良いキャラしてるよ。会ってみたいな。

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    投稿日: 2025.05.11
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    何度目かの再読。 夢の中から責任は始まり、去る人は自らのことを覚えておいてほしいと言う。隅から隅まで、想像力を喚起される物語。

    9
    投稿日: 2025.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み切った。 最終的にあやふやに終わった。モヤモヤが残った。 ナカタさんはホシノさんの力を借りて高松市で入口の石を開いて閉じた。ナカタさんは死んでしまった。結局田村父を殺したのは誰かわからなかった。田村カフカは変な森に入って自分と向き合って帰ってきた。 あの森は黄泉の国の入口なのかな?みんな未来に向かって悩みながらも成長して進んでいくのではないかな。

    2
    投稿日: 2025.04.22
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    これこそが村上春樹の真骨頂である、メタファーの世界の作品。 私はあなたで未来は過去でもあるなど時間も空間も現実も空想も超えて話が作られていきます。 何冊が読んでいる自分でも日本語で書かれているのにスラスラ読めるのに全くわかりませんでした。 完全に分かろうとは最初から思ってもいませんし、話がまとまってきれいに終わるとも思ってもいませんのでそれはそれで楽しむことができました。 村上作品で共通するのは根源的な悪というものは存在しているということではないでしょうか。 また今回はエディプスコンプレックについてもテーマとあったように思われます。 作品の中にはオディプス王として言及されていました。 カフカくんの成長譚とナカタさんと星野さんの冒険譚を成長や別れ、よくも悪くも現実を受け入れていくことがよる大人になること、タフになることなのかなと解釈しました。 いやー、むずかしいけどなんか読み応えはありました。

    2
    投稿日: 2025.04.12
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    読書の味わい深さを知る端緒となった。村上春樹の描く、映画を観ているような淡い情景描写が頭の中で広がり、浄化作用を促された。どこか現実味のない世界が広がっていき観念では捉えきれない存在との対峙はこの本でしか味わえない魅力だと思う。個人的には、特定の登場人物が持つ趣味の描写に心が踊り、図書館や音楽、野球観戦にドライブ、サーフィン、筋トレ、執筆など、物語を通して描かれた趣味や多様な新しいことに挑戦し、世界や価値観を広げ、自らの殻を破るようなことをしたいと思うようになった。

    2
    投稿日: 2025.04.07
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    初期三部作を読んだ時にも思ったけど、最近の作品の「街とその不確かな壁」と似ている。 自分自身、その影、魂を分け合うようなパートナー、街、記憶、図書館、生と死の境界線。 作家が書きたいもの、扱いたいテーマってやっぱり一生かけて追い続けるものなのかな。 僕は少し考えてから首を振る。「ありがとう。でもたぶん、今すぐ出ていったほうがいいと思うんです」 − こういう、一旦きちんと自分自身に問いかけて、考えて、でも考えすぎず、自分の感覚に従って決めて返事をするシーンが何回も出てくるのが個人的には印象的だった。すぐ答えなきゃとか、逆に悩みすぎず、わたしもこういう風に丁寧に自分と対話するようにしたい。 "僕はいろんな場所に降る雨のことを思う。森の中に降る雨や、海の上に降る雨や、高速道路の上に降る雨や、図書館の上に降る雨や、世界の縁に降る雨のことを。"

    1
    投稿日: 2025.04.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この物語は最後まで答えが語られなくて、何もかも、想像でしかないんだけど、私の中では佐伯さんは田村くんのお母さんだったと理解した。だからこそ、母が息子を森の深い世界で抱きしめたときに、ようやく再開でができ何年か越しに親子になれたんだと、そう思うと涙が出た。一体佐伯さんと夫との間に何があったのかわからないし、さくらさんがお姉さんなのかも核心に迫らない。というか、中田さんと星野青年の努力の甲斐あっていろんなことが丸くおさまったけど2人の努力は報われてるの?裏で何が起こっていたか何も知らなくて、謎の力に導かれた理由は?とか、わからないこと多すぎだけど、その余白から想像力を掻き立てるのがまさに村上春樹の本の面白いところだからやっぱり私は大好きでした。

    1
    投稿日: 2025.03.27
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    ふわふわして終わったなー という感想。 この作品はどう味わえばよかったのか?という戸惑い。 村上春樹の小説は3作目ですが、どれもこう、ちょっとファンタジー味があって、独特の文体。これが春樹ワールドなのでしょうか。ハルキストはこういうのを楽しんでいるのかな。 現実と非現実、意識と無意識の世界を行き来して、カフカ少年が両親からの呪いのようなものから解放され成長していく話。 ・・・らしいのですが...読んでいるときはそこまですんなりとはいかなかったかな。ストーリーは面白かったけど、全然共感できないのが春樹の小説。 結局カラスと言われる少年は、カフカ少年の心の中にいる別人格みたいなものたったのだろうか。 いやー春樹はむずかしい_:(´ཀ`」 ∠):

    1
    投稿日: 2025.03.27
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    村上春樹の小説を読んでみたくなり、読了。曖昧で解決しない部分もあったが、それも含めて面白く感じた。カフカとナカタさんを中心に、現実と非現実が交錯する世界で、それぞれ異なる立場の人物たちの物語が展開するのが印象的だった。

    13
    投稿日: 2025.03.22
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    難しくてよく分からなかった ノルウェイの森の次に読んだ村上春樹さんの本だが、どちらも性的な描写が多い気がした。 ナカタさんから出てきた白いヤツは何だったのか。 そして、ナカタさんが何故文字が読めなくなったのか。分からないところが多い。

    0
    投稿日: 2025.03.18
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    ノルウェイの森の次に読んだ村上春樹の本です 独特な言い回しで綴られる描写がとても好き。「時間に置き去りにされたかのような空間」とか「2つの和音がトカゲのように眠っている」という所がとても好き。 でも回収されなかった描写が沢山あって、分からなかった。ナカタさんがなぜ障害を持つようになったのかとか、忘れないようにしてたのに全然触れられないで終わっちゃった。

    2
    投稿日: 2025.03.13
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    結局の結論が分からない。多分そういう物語。なんとなく、こういうことだろうと推測が続くけど、それが完璧に答えの出る話ではない。家出少年、猫と話せるおじさん、そのおじさんを助ける青年、図書館の代表が主人公となり、一つの所に集結して段々と共通点が浮かび上がってくる。今が過去か現在か、夢か現実か、それもある意味推測の一つで、答えがない話なんだと思う。 面白くはない、結論もよく分からない本だけど、心に残る本だと思う。あっという間に読み切った1000ページ、読んで良かった。

    1
    投稿日: 2025.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    下巻でも、田村カフカとナカタの二人の行動を交互に見ていく。佐伯さんの正体が気になるカフカと警察に追われるナカタと同伴者のホシノは、それぞれ目的を果たすために動いていく。本作では、登場人物が数名亡くなり、その死因は明確に明かされないまま終わるが、15歳の少年カフカは家出を通して少し成長した。

    0
    投稿日: 2025.03.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終盤にかけて非常に難解だった。「メタファー」を理解している人ではないと読み解けないのかな。読む資格がある人。 毎度同じく主人公に感情移入はできず。図書館スタッフの大島さんを見て、知識が幅広いことは自分を守ること、相手を攻撃すること、相手を遠ざけることができると感じた。 森の奥の三途の川のような意味合いの場所のルールが特に意味がわからなかった。ここではご飯は食べなくていい。あなたは私の一部、私はあなたの一部など。 10年ごとに読んで感想を残していきたい。

    0
    投稿日: 2025.03.01
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    だいぶ以前から、ベストセラーに名を連ねている作家なので、読んでみたいと思っていたが、如何にも若者向けの評判と思いあえて近づかなかったが、思い残すよりは、と思ひ今回頁をめくった。ドラマチックな表現法でそれは突然読まされてしまうのだ。父子、恋愛、性、そして生、死、人間愛等々を底辺に這わせながら。読後ホッ…とした思いが胸に残る。これが読者を引きつけベストセラーを長い間続けている要因と思った。観念論的作風。

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わりたいけど、読み終わりたくない。 ハルキワールドにもっと浸かっていたいと思いながら読了。 後味はとても良い。 暗いダークな部分と、途中ホシノさんのシーンのような、クスッと笑え喜劇的な部分とのバランスが絶妙で、読むのが全く苦しくならない。 読書がただただ楽しくなる本だった。 私の解釈では、佐伯さんもサクラも田村カフカの本当の母と姉ではないんだけど、他の方の意見がとても気になる。 そして戦時中に起こる、ナカタさんを変えてしまった事件は、結局どういうことなのか。 そこがまだいまいち理解していなく、読んだ人と語り合ってみたくてうずうずする。

    1
    投稿日: 2025.02.27
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    20250226 村上春樹3作目。 作品数を重ねるほど難しく感じてくる、何でだろう どの作品の登場人物も丁寧な日本語を使うところが良い ファンタジーと現実世界の融合を構成するのが上手なんだと思う

    0
    投稿日: 2025.02.26
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    世界はメタファーだ、 物語もメタファーすぎてむずい笑 「狭量さ、非寛容さ、全ては想像力の問題、 僕らの責任は想像力の中から始まる」 も然り、メタファーじゃね?っていう描写が結構あった! てかナカタ死ぬんかい

    3
    投稿日: 2025.02.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん、難しいような単純なような。 ひとまず読み終えた達成感がある。 再読だけど、印象的な出来事も全く覚えていなくて(覚えていない気がしてて)新鮮に読めた。 はっきりとは語られないあれこれについて考察したい。 佐伯さんはカフカのお母さんで カフカは死んでしまった佐伯さんの恋人の魂で ナカタさんは戦争の時に長い間あの場所に留まってしまっていて カフカの父、ジョニーウォーカーがあの場所に何か危険をもたらそうとしていた(佐伯さんが恋人やカフカに向ける愛に嫉妬し?) ホシノくんもあの場所に近いところまで行き役目を完遂してくれた 前に進むためには、 周りからの愛を信じること、許すこと

    0
    投稿日: 2025.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上さんの作品を読むのはこれが2回目。 1作目は世界の終りとハードボイルドワンダーランド。 1作目同様、独特の世界観で引き込まれた。 1つの作品だが、交互に別の人物の視点が描かれているため、2作品読んだような気持ちになる。 最初はそれぞれの話の関係性が見えず、状況を理解することに必死だったが、後半にかけ繋がりが見えてくると、期待が膨らんだ。 途中、ハードボイルドワンダーランドと繋がっていそうな部分もあり、より楽しめた。 にしても難しい単語が多い…。勉強になります。

    0
    投稿日: 2025.02.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    だいっっっっすきな小説がまたひとつ増えました。はい、本書です。 少年カフカはかけられた呪いをどうするのか、ナカタさんとホシノっちの旅はどうなるのか、わっくわくしながら読みました。村上春樹ってわくわくできるんやという発見。笑 田村少年は愛されているという実感がほしかったんだなぁと。あの時間は重要ではない場所で佐伯さんともう一度会えてよかった。佐伯さんが亡くなるところでなぜか涙が出てきた。この人は辛さを抱えながら、本当に頑張って生きてきたんだろうなと思って。 私は、実はホシノっちが一番成長したんじゃないかと思った。一つの音楽との出会いで、人生が変わることはあるのか?と大島さんに問うホシノっちが愛しくて。ナカタさんのために石をひっくり返し、不気味なものと戦う姿も、猫と石に話しかけちゃうのも、なんだかすごくすごく素敵で。 色んな登場人物と田村少年の会話が大好きでした。「そうそう、人生ってそうだよね」って納得できる言葉がたくさんあった。読んだ時はすごく胸を打たれたんだけど、今回は物語が面白すぎて、じっくり考えずに通り過ごしてしまった。東海道新幹線の窓から見る富士山みたいに。 あぁ〜もう一回読みたい!

    1
    投稿日: 2025.02.12
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    2週後の高松訪問にあたり、再読です。以前読んだ際は、性描写に引っかかっていたような気がしますが、今回はすんなりと読了。二つのエピソードが高松を目指して進行。死を内包する記憶(思い出)との向き合い方が問われている。結構饒舌な文章だったんですね。ストーリー展開はさすが。

    0
    投稿日: 2025.02.11
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    本書は「図書館」だ。 この中に世界の全てがある。 本書を頼りに、世界への旅に出ることが出来る。 絵画の世界、文学の世界、哲学の世界、歴史の世界、政治学の世界、音楽の世界。。。勿論、恋の世界。 「図書館」とは自分の拠って立つ基盤のようなものだ。 他人の意見や、偏見やデマに流されないためには、基盤が必要だと、本書は訴える。 若いうちに、本書を手にした人は幸せだ。 歳をとって本書を手にしても有益だ。 世界は多様で(多元で)、いかにメタファーに満ちて豊饒かを教えてくれるからだ。 本書の世界にしばらく沈潜した後、外の世界に旅に出なければならない。 本書は、二つのストーリーが並行して進み、それが讃岐の地で交わり、大団円を迎える。 これをひとつのメタファーとして表現してみると、 「ヘレニズム+ヘブライズム—>真言密教」と言える。 何じゃ、こりゃ? どの言葉も、本書には一言も登場していないではないか! そう、全く登場していない。 しかし、物語の構造だけを取り出すと(構造主義!)間違いなく、その三つの思想がストラクチャーをなしていることが分かる。 「僕」の物語は、図書館の司書大島さんが指摘する通り、ギリシア神話のオイディプス王物語とソフォクレスのギリシア悲劇を下敷きとして進行していく。 (「予言の自己成就」。予言はなされることで、人を縛って、その予言を成就させてしまう。運命。) だから、「ヘレニズム」のメタファーと見做すことが出来る。 「ナカタさん」の物語は、新約聖書における「イエスの死と復活」を下敷きにしている。 (ナカタさんの死、星野青年の内部でのナカタさんの復活) だから、「ヘブライズム」のメタファーと見做せる。 こちらは、メタファーというより、そのユーモア溢れる雰囲気からパロディと呼びたい。 本書の中で星野青年の変貌は感動的だ。 ペテロ=星野と呼びたいくらいだ。 ペテロもイエスが自分の中に復活するまでは、だらしない男だった。 ペテロは岩。 星野青年が格闘するのも岩だった。 そして、この二つの物語を結びつける讃岐。 「僕」が暖かい地だから高松に行った、などという本書の記述は韜晦以外のなにものでもない。 讃岐という地は、空海の生地だから、「僕」は高松に行ったのだ。 どういうことだ? 空海の本名は「佐伯さん」(佐伯真魚)なのだ。 二つの物語の主人公を吸い寄せるのは、ヒロインの「佐伯さん」ではないか。 「僕」がイニシエーションを経験する高知には、室戸岬がある。 室戸岬こそ、佐伯真魚が空海となった場所だ。 大島さんのお兄さんがサーフィン•ショップを営むのは、高知最高のサーフ•スポットだと言う。 高知で最高の波を誇るのは、室戸岬だ。 (次作『騎士団長殺し』で、主人公は、娘に「室」の名付ける。その名は夢の中で、誰かが筆で書いたことによる。書いたのは、空海に違いないだろう) 本書には書かれていないが、讃岐を去る「僕」は必ず四国に戻ってくる。 そして、大島さんのお兄さんに室戸岬でサーフィンを習うだろう。 危険と隣り合わせのサーフィンは、もうひとつのイニシエーションのメタファーだ。 そのイニシエーションを経ることで、「僕」は自然と対決するのではなく、自然の声を聞き、自然と共に生きることを学ぶだろう。 それは佐伯真魚が空海となったように、「僕」が真の「カフカ」になることだろう。 このように考えると、「ヘレニズム」(「僕」の物語)と「ヘブライズム」(「ナカタさん」の物語)は、真言密教(「記憶に止めよ」「風の歌を聴け」)によって統合される、と考えることができるのだ。 勝手なメタファー解釈だが。 それでも、色々なことを考えさせてくれて、楽しい。 こんな本は他にはない。

    1
    投稿日: 2025.02.11
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    上巻は田村カフカ、下巻はナカタさんとホシノさん、それぞれのストーリーに惹きつけられ、あっという間に読み終えた。 ナカタさんはとても魅力的。

    0
    投稿日: 2025.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    星野くんが最後まで素敵な青年だった ナカタさんは星野くんという入れ物の中でずっと生きていて、何かある度にナカタさんならどうするだろうと考えるようになるのがナカタさんに出会って360度景色が変わったんだなと思った カフカは絶対15歳じゃない 子供の部分が全くなかった あとなんで今ここ?ってところで佐伯さんと性行為してびっくり 全体的に難しい内容だけど読み終わったあとはなぜか面白いと思った作品。 大公トリオを聴きたくなりました

    0
    投稿日: 2025.02.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上春樹の小説の中でもメタフォリカル、象徴的なしるしのようなものが特に出てくる作品だと感じた。 作品を通して、赦されるべきでない物事、人を赦して成長していく過程の大切さやその意義を伝えたかったのではと思う。自分の考察では、さくらは姉ではなく、物語の中でカフカの姉の役割を担うもの、つまりメタフォリカルな姉として、佐伯さんは本当の母だと思う。なぜなら兵隊たちが案内してくれた森の中の集落で、カフカと佐伯さんは導かれるように、あるいは血縁関係からなる宿命の中、会っていると思うから。あれが「母としての佐伯さん」ではなく、「図書館で関わった佐伯さん」なら、あの森の集落では会っていないと思う。 ただ、カフカが15歳にもかかわらず、あまりにも論理的な思考ができていてあまり没入できなかった。いくら本読み込んでるにしても、哲学者の引用をパって言えたりはせんやろ、、的な。 村上春樹に出てくるバディの中ではナカタさんと星野くんが1番好きやった。

    1
    投稿日: 2025.02.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    田村カフカという世界でいちばんタフな15歳の少年が過去を乗り越えて生きていけるようになるまでの成長譚的な小説だと感じた。 作品を通して大島さんの芯を持った強い生き方が印象に残った。 ぼかされてはいたが、田村少年の母と姉について分かるように書かれていたのは意外だった。 ジョニーウォーカーやカーネルサンダースなど登場人物がメタ的に描かれていることがあるのは、何故だろうと思った。

    0
    投稿日: 2025.02.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ナカムラさんと星野は四国へ行き、入口の石を探し当てる。 入口を開く。 田村カフカは図書館で住み込みで働きながら別世界へと入り込む。 すべて終わって元通りハッピーエンドとはいかない。問題も残るし、はっきりとしない終わりであった。 登場人物がそれぞれ物語を通して成長し、生き方を変えていくそんな物語だった。

    0
    投稿日: 2025.01.27
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    下巻はナカタさんと行動を共にすることになった星野さんの活躍がとても目立っていたと思います。星野さんを通じてよりこの作品をうまく消化できる部分があった。

    8
    投稿日: 2025.01.18
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    あー読み終わってしまった。 村上春樹の作品を読んだのは『風の歌を聴け』に続いて2作目だった。 一度読んだら忘れられない特徴の強いキャラクター たち。 ナカタさんという話し方が独特な白髪の登場人物の健気さに心を打たれた。 中日ドラゴンズの帽子を被る、トラックドライバーの星野くんがその老人と過ごして行く中で、人生の充実を感じる場面が印象的だった。 15歳の田村カフカ少年が、自らに定められた運命や宿命とどう向き合って行くのか。 ここが本題だったと思う。 ネタバレなりすぎるからここまで。 印象に残った一文。 君の外にあるものは、君の内にあるものの投影であり、君の内にあるものは、君の外にあるものの投影だ。

    17
    投稿日: 2025.01.06
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    メタファーのオンパレード。カフカが将来の不透明さ(夢)に対して、責任を持つことへ覚悟を決める、または軽やかに捉える物語だと解釈した。 影が半分しかない人達は、半人前という意味なのか、期せずして失われた個人の一部という意味なのか、ナカタさんも佐伯さんもぱたりと死んでしまった。 旅、死、執着を主題にしながら、コミカルさもあって面白かった。

    0
    投稿日: 2024.12.08
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    自分も旅をして、色んな人に出会って、色んな事を考え内省したような気持ちになりました。 人それぞれに「闇」なるものが内在していて…様々なものがメタファーとして捉えられ、自分を破壊しては再構築し自己を形成する。人生の過程を…自分の与えられた時間をみていこうと思わせてくれた気がします。

    1
    投稿日: 2024.11.28
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    村上春樹さんの本を読みたいけど何がいいか?と聞かれたらこちらをオススメしていました。作家さんとして熟成された時のお話しですが、村上ワールドに翻弄され過ぎない、薄いベールのようなさわやかな内容です。

    0
    投稿日: 2024.11.13
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    「理解」は出来なかったけど 自分の世界に当てはめて理解せずとも そこにあるものはそこにあるものとして、 とても楽しめた。 村上春樹さんは文体や言い回しに苦手意識があって挫折することも多かったけど 海辺のカフカは他の作品ほど癖が強くなかったように感じる。(比較できるほど多く読んでないけど) そういう理由もあってここ4日間は完全に海辺のカフカの世界観に没頭していた。 何回も「おもろ!」と口に出しながら読了。 色んなメタファーが出てくるから 実際何が言いたかったか、何と繋がってるのか、 考えてしまうんだけど、作中に全ての答えがある訳ではないから、美しい伏線回収を期待したら割り切らないと楽しめないなと思った。 単に私の読解力が足りない可能性もあるけど笑 それも含めてメタファー、春樹ワールドなんでしょう。。。 実際のところ、そんな事は棚に上げて夢中になって読んでしまったし、言葉でならどこにでも行けるんだなとこの小説を読んで思った。 全体を見ても面白かったし、 出てくるキャラクターもユニークで面白くて、それぞれ胸を打たれる部分がある。 久しぶりにこんなにのめり込んだので、星5つ

    4
    投稿日: 2024.10.30
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    ホシノさんのナカタさんへの感情の表現が凄く素敵。 ナカタさんの目を通してものを見るようになったから、色んな景色の見え方がずいぶん違ってきた。 どうしてそんなことをするか、ナカタさんこ世界を見る姿勢みたいなのをきにいっていたから。 分かっているようで分からなかったことを素直な文章で表現してくれた気がする。 すとんと心に入ってきた。 本を読むのが大好きなこもこの心地いい感覚が忘れられないからかもしれない。

    5
    投稿日: 2024.10.23
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    村上春樹という作家はあまりにも有名すぎて、いろいろな評価や噂を耳にしていた。しかし、今回読んでみて、評価が高いことは納得できるほど、面白くて、幻想的で、現実的だった。このバランスは意図して出来るものではないことは確かだと思う。

    3
    投稿日: 2024.10.20
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    並行して恐らく同じ時間を進んでいた二つの物語は,登場人物達の交差はなく,しかし,片方がもう片方の物語に影響を与えつつ,全体の物語が収束する.一貫して,生命の生をテーマにしているように感じるが,生の促進が死によってもたらされる後半は,哲学的思想に基づいているように感じられ,必然性や蓋然性とは一線を画し,論理と別な世界観に一読者としてどのように解釈すべきなのか悩む.

    1
    投稿日: 2024.10.20
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    村上作品の中でもこの世界観には本当に心地良く没入することができた。 登場人物も皆個性豊かで、生きていく上で考えさせられる言葉も多く散りばめられていた。 中でも大島さんの人間性に憧れるなぁ。 いつかまた再読しようと思えた作品でした。

    14
    投稿日: 2024.10.11
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    ナカタさんホシノさんも、いよいよ四国。 私は、四国旅から関東圏へ戻った。 しかし、海の風景も鮮明だ。 読書中メモとして、 ・森、道、街の道路 ・雨に濡れる 次に、この本を読むときには、 坂本龍一の音楽を聴きながら、読んだら浸れそうだと思う。

    4
    投稿日: 2024.10.09
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    それなりに自分なりの解釈をつけて読んで、読み終わった後みんなの考察を見て驚いた。 小説にここまで深みを出せるのってハルキムラカミだけなのでは?

    2
    投稿日: 2024.10.03
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    才能のあるものは、過程を省略することができる。 この本を読んでから、扉の先で佐伯さんが拾ってきた"二つの不思議なコード"のことがずっと頭に引っかかっている。

    3
    投稿日: 2024.09.26
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    物語の主要な部分は比喩で表現されている。 だからこそ、自分の気持ちを投影できると思う。自分を自分として維持していこうと考えたときに、自分の中で習慣を持つことが大事だと感じた。

    1
    投稿日: 2024.09.23
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    また読みたいです。 石の不思議とナカタさんへの疑問。 もっと読み込んで村上春樹の仕掛けに細部まで気付きたいです。

    2
    投稿日: 2024.09.21
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    初めて読んだ村上春樹の作品。一貫して村上春樹さんのワールドだったけどなぜか面白い。内容を忘れることはないだろう。他のこの作者の作品も読みたいな。

    3
    投稿日: 2024.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まさか村上春樹で泣くとは思いませんでした。 主人公が浮世とは違う世界に足を踏み入れる瞬間の、あの静謐で音もなく、全てが止まっている感覚が手に取るように伝わってくる感覚がとても冷たくでも心地よい不思議な感覚になりました。主人公を取り巻く環境の描写、特に蜂の描写が本当に素晴らしい。 目には見えないけど、確実にそこにいる。前を向いて生きていく勇気をもらう本でした。

    1
    投稿日: 2024.09.10
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    今回も村上春樹ワールド全開で良かったです。どんな話かと聞かれてもうまく説明出来ないし、凄く不思議な読後感だけど、それでも何故かすっきりしないとか感じずに楽しめて、面白かったです。何よりホシノさんとナカタさんのシーンが一番印象的で好きでした。

    7
    投稿日: 2024.09.08
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    初版のときに一度読んだはずなのに、微細なことはもちろん大筋さえ忘れて、続きが気になって読んだ。女性の描き方や性描写にはなんとなく好きになれないところはある。猫と話せる老人・ナカタさんと星野くんのコンビは最高。もとになってるギリシャ悲劇を読めば、もっと話が通じるのかな?運命を運命だから、となすがままに受け入れるようでむしろ乗っかるように進んでいくカフカ少年も、なんとなく傲慢に見えて好きになれない。

    1
    投稿日: 2024.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どんなにタフな少年でも義務教育は逃れられないと取るべきか、否か… 非現実的な雰囲気を醸しつつリアルな描写もある。それゆえ現実逃避を求めてこの本を手に取ると、こういった感想がいち早く出てきてしまった。

    1
    投稿日: 2024.09.01
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    言葉で説明してもそこにあるものを正しく伝えることができない。正しく伝わらないものは説明しないのが一番いい。現実の呪いから解放されるために旅立つ少年。その旅で起きたことは現実でも心象でも言葉にするものじゃなくて、自分の中に受け入れていくものなのかなと思った。繋がりとかここに存在する意味とかがあると人は一つ強く生きていける。言葉にしなくても自分で感じ、自分の中に入れていく、そういうことってみんな言葉にしないけどあるよねってこと考えた。

    2
    投稿日: 2024.08.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上の最初のストーリーにすごく惹き込まれる。家出をする15歳の少年と謎のカラスと呼ばれる少年。そして、児童の謎の昏睡。この不思議な設定から話が始まる。そしてでてくるナカタさん。とても惹き込まれるキャラクターで大好きだ。ただ、物語には猫の描写や性的描写、暴力表現、近親相姦などもあり読みやすいとは言い難い作品なのかもしれない。首を切ったり猫を殺したりするところは目を覆いたくなった。普通だったら読むのをやめてしまうと思うが、止められないのがやはり村上春樹。 そしてこの話は最後まで読んでも何が言いたいのかよく分からなかった。少年は生と死の狭間の世界から戻り、生きることになった。ナカタさんは死んだ。佐伯さんも死んだ。ふたりが出会うことは無かった。 この話には謎が多い。 児童昏睡事件はなんだったのか、なぜナカタさんは寝続けたのか、カーネルサンダースは何者か、佐伯さんは本当の母親なのか、カラスと呼ばれる少年とはなんなのか、、 多くの謎が謎のまま終わる。スっと終わることはないとは分かりつつもなんとも言えない気持ちになる。 不思議な、具合の悪い時に見る夢。 思ったことは、親の影響とは凄まじいのだということと、猫と会話できるなんて羨ましいということ、そして、音楽はいいということ、ナカタさんがいい人でチャーミングということ。そんなものか。 人生なんて謎ばかりだ。そんなものかな。

    1
    投稿日: 2024.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    父殺しと近親相姦は人類の2大タブー。これは家族制度を支えるために人為的に作られた規範である。このタブーを犯すことは家族制度の観念から解放されることである。少年はタブーを犯したことにより解放された。タブーに向き合う少年の父と母、姉との関わり方がなんとも切ない。タブーを犯すということは現実世界から隔離されること。ナカタさんと佐伯さんの介在により少年はそうならずに済んだ。「悪いことは何も起こっていない」と納得することができた。

    0
    投稿日: 2024.08.01