
総合評価
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powered by ブクログこれをテキストとし、アレゴリーを考察する授業があった。 村上春樹深い。 グロ気味の描写はなかなかしんどかった。
0投稿日: 2017.05.08
powered by ブクログなんとも暗喩的なエピソードが続き、最終的に主人公である「僕」は、生きることを選ぶ。 謎が残りまくっているが、読者の解釈すべきものなんだろう読者の思う。 本文にある通り、この小説自体が一種のメタファーのような気もする。 不思議な世界観。
0投稿日: 2017.05.07
powered by ブクログ主人公の15歳の少年が、幼い頃、母親と姉に捨てられた記憶を辿り、繰り広げられる抽象的かつ象徴的なキーワードを並べつつ、村上春樹的非日常空間を描く。 ここに描かれている人物像は性格的にも性的にもマジョリティではなく、一貫して陰鬱でもの悲しい雰囲気が漂う。 人の内面の弱さを全面に出すことを意図しているんだろうと考える。きっと学生の頃に読んでいたとしても内容は理解出来なかったろうと思う。
4投稿日: 2017.05.05
powered by ブクログ様々な古典文学を抽象化しエッセンスを複雑に混交させ具体化的物語へ昇華する、村上春樹氏の凄さが作品からは伝わってくる。が、読み終えてもこの物語が一体何であったかの総括は難しい。村上春樹氏の他作品と比べてより現代小説的であり、所々差し込まれる残酷的であり肉感的であり直接的な描写が不思議な感覚を与える。カフカ少年の新たな旅立ちを感じさせる終わり方も特徴的であろう。本作品はカフカ少年を軸とした並行世界のようでありながら、ひょっとすると全てカフカ少年の幻想もしくは可能性であった世界なのかもしれない。最終的には各自の喪失を持って大人へ脱皮したカフカ少年に収斂し現実社会へ復帰する形で幕を閉じる。 但し本作品は現実と非現実との区切りが比較的はっきりかつ唐突なところがあり、村上作品の持つ浮遊感みたいなものは少なめであったように感じる。
10投稿日: 2017.04.18
powered by ブクログ最後の様々な人の死、でも永遠の別れではないようなふわふわとして、目を閉じいつだって感じられる事になったような存在になった結末にこれで良かったんだろうと腑に落ちた。
0投稿日: 2017.03.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いくつかのことに疑問があるけどとにかく読み終えた。私は長編はあまり読まないけど、何故か村上春樹は読める。 ホシノ青年とナカタさんの関係にはホッコリした。 あと、いつものことながら、村上春樹の音楽に関する描写がとても好きだ。これがあるから読む感じ。
0投稿日: 2017.03.16
powered by ブクログ不思議な話を読み終えた。え、あれは結局なんだったの?というのを散りばめたまま終えた感じ。あえてそうしているのだが、読んだ側としてはもやっとした感じが残った。 下巻では「入口の石」というものがよく出てくる。「入口の石」が開いている間は、現実と異世界を行ったり来たりできる。カフカ少年は物語のクライマックスで高知の山奥の森から異世界に入っていく。「もう戻れないんじゃないか」とハラハラしながら読んだ。 僕がこの本で好きなのは、甲村図書館の大島さんが様々な文学や音楽について見識を話すところ。上巻では源氏物語に関する意見が面白かった。下巻では「ジャン・ジャック・ルソーは人類が柵を作るようになったときに文明が生まれたと定義している。まさに慧眼というべきだね。そのとおり、すべての文明は柵で仕切られた不自由さの産物なんだ・・・」という自由・不自由に関するルソーの引用が興味深かった。 『海辺のカフカ』を読むと、もっと本が読みたくなる。
0投稿日: 2017.03.09
powered by ブクログ世界でいちばんタフな15歳の少年と、不思議な老人、ナカタさんの話がパラレルで進み、ついに交わる。そのあたりが面白いですね。 しかしまあ、今回は哲学者の格言と、「〜しないわけにはいかなかった」という表現が多かった。
0投稿日: 2017.03.05
powered by ブクログ静かで静かな小説。上下巻とも星3を付けたけれど、正直なところ分からない。私の力量では評価が出来ない。 ストーリーに期待する人は読むべきではない。村上春樹が作る独特な空気、雰囲気、世界感を楽しみたい人が読むべき作品。 私とは何なのだろうか。人との関わりの間に何が生まれ、何を損ない、何が存在しているのか。はたまた、その何かも、そもそも無いのだろうか。私の意思とは、行動とは、思考とは、全てを包みこむ時間や世界とは何なのだろう。 正解はない。当然、不正解もないこの日々に生きる意味とは、死ぬ意味とは何か。考える必要がある事なのか。それすらも分からない。全てが分からない。 あらゆる疑問の種や不安や安心感が、身の内側から掘り出されたかのような読後感。 感想を書くことが非常に難しい。一先ず、一人で静かな空間に時間を気にせず身を置きたい。 自分という内側を他という外側が包んでくれていることに気づかせてくれるような、そんな作品でした。
0投稿日: 2017.02.24
powered by ブクログ大変惹きつけられる内容だったが、レビューを書くとなると難しい。ただ村上春樹にとって、男女の性的な関係は生きて行く意味から切っても切れない関係なんだなと言う事は改めてわかった。
3投稿日: 2017.02.12
powered by ブクログp32 大島さん芸術家とは、象徴性と意味性を別のものにして、意味や論理といった助長な手続きをパスして、そこにあるべき正しい言葉を手に入れることのできるもの冗長性を回避する資格を持つ人々のこと 才能とはいく先の予測がつかない。ただ単にすっと消えてしまうこともある。 あるいは地下水のように地中深いところに潜り込んで、そのまま流れていってしまう可能性もある。 p109 音楽を聞くと、否応無くその場所、その時間に引き戻される。
0投稿日: 2017.02.05
powered by ブクログ私はこういう、ちょっと訳の分からない小説が好きです。 こういうのが芸術って言うんでしょうけど、まあよく分かりませんね(笑) とってもタフなカフカくん、カッコ良かったです。 猫の心臓を食べる描写が、強烈でした(笑) また、村上作品ならではの性的描写も沢山出てくるのですが、それもまた美しくて良かったです。
0投稿日: 2017.01.01
powered by ブクログたまに来るブンガクに触れたい症候群が発症したので手にとってみた本書。 なに?謎をなにも回収されないのはブンガクなら許されるの??なんか主人公の少年は清々しく終わりを迎えたようだがこっちにしてみれば気持ちの悪いことこの上ない。 途中までナカタさん&ホシノさんパートで面白くなってたのに残念。 やっぱり私はハルキストではなくヒデユキスト。
0投稿日: 2016.12.28
powered by ブクログ村上春樹作品はじめての読了。 こんな感じかぁ〜 色々な要素が詰まっていて、色々な側面から楽しめる作品でした。 10代で読みたかったかな。 高校生のとき、村上春樹を読んだ友達がやたらと「メタファー」と言っていたのはこれかな(笑)
0投稿日: 2016.11.28
powered by ブクログ海辺のカフカ 村上春樹の小説は「たらたら」とストーリーが展開していくと、ノルウェイの森でおもっていたが、海辺のカフカはそれよりか少し早く進んでいる。パラレルに二つのストーリーラインが進行して、下巻中頃から混ざり合う。それでいて最後の最後には何も解決されていないように感じた。しかし、読んだ後のもやもやとした感覚はあまりない。
0投稿日: 2016.11.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
新婚旅行中に浜辺で読んだ。 新婚旅行中に浜辺で読むのに適しているのかどうかはまったくわからないし(『国境の南、太陽の西』よりは適している)、海辺で読むのにも特に適しているとは思えないけど、全体に悪くない気分だった。
0投稿日: 2016.10.24
powered by ブクログ佐伯さんは自ら入り口を探した結果だけど、ナカタさんは不運で影を半分失ってしまったの⁇ カフカのお父さん何者⁇魂の笛⁇ カーネルさんも何者⁇なんで味方してくれるの⁇ 大島さんのお兄さんも入り口を見つけて帰ってきたということは…⁇ こういう細部はぜんぶメタファーなの? カフカ少年が大人になる話なの? ワタシは頭が悪いので分からないのです。
0投稿日: 2016.10.10
powered by ブクログ15歳の僕が何故家出することにしたのか。旅の目的地があったようななかったような、でもあったような。 不思議な能力を持つナカタさんを登場させるには、戦後の事件から振り返る必要がある。 過去から始まるといえば佐伯さんの少女時代から振り返る必要がある。 不思議な背景や性格、生い立ちをもつ登場人物たちは、彫刻家を除きよい人ばかりだ。 現実の描写と思われる風景と、明らかに空想と思われる描写を行ったり来たり、僕とナカタサンあるいは星野さんとをいったりきたり。 場面や視点を細やかに切り替えることで、遠く離れていた別々の物語がクロスしてまた離れていく様子が緊張感持って伝わってきた。 結局、物語の登場人物たちは家族だったのかそうじゃなかったのか、それはわかったようなわからなかったような。でもそれを乗り越えて次の「ステージ」へ進んでいくことができたことはイメージできたかなと思う。
0投稿日: 2016.09.25
powered by ブクログ伝えたいことがとても抽象的なもののような気がした。今の現時点で私にはそれがなんなのかよく分からなかった。今後いろいろな本を読み進めて、自分自身に何かしらの変化が見られたときに、もう一度上下巻読み直そうと思った。
0投稿日: 2016.09.17
powered by ブクログ村上作品なので、全ての謎に答えが用意されているとは思ってなかったけど、空からヒルやら魚が降って来たりした不思議な現象もカーネル・サンダーズの正体も謎のまま。そこは、重要なことではないんだな、きっと。父親の呪いから逃げてきたカフカ少年が成長するためにこのメタな世界が必要だったのだと思うことにします。青豆と天吾が出会うために二つの月がある世界があったのと同じことと解釈しました(違うかもしれないけど)。読者によって解釈が違ったり、色々想像できるのが村上作品の良いところなのかもしれない。ナカタさんと星野青年の掛け合いが凄く好きでした。チェーホフの銃に関する引用って『1Q84』にも出てきたような?村上さんのお気に入りなのかな?
0投稿日: 2016.08.29
powered by ブクログ絵を眺めるんだ、そして風の音を聴け それなりに大人になってから読めてよかった、天邪鬼だった学生時代の私ありがとう
0投稿日: 2016.08.09
powered by ブクログああ、面白かった~。何を示唆しているのか?本当はどうなのか?謎だらけだけど、決して難しくない表現で、読み手の力量に合わせた解釈のできる文章ってのは、なかなか凄いと思う。深く思考すればどこまででも深く、さらっと結論づけようとすれば、それはそれで良し!時間と空間の扱いというか描写の巧みさは抜きんでている。隔章ごとに違う話、別世界、性描写、どことなく1Q84と被っているが、これが村上春樹なのだろう。
0投稿日: 2016.08.05
powered by ブクログ15歳の少年の成長の物語をいい歳して今更読んでしまったけど、今読めて本当に良かった。当時の自分では絶対わかんなかっただろうし、自分にとって今必要な内容がたくさん詰まっていた。 また読み返したい、自分にとって大切な1冊になると思う。 自分の内面にきちんと向き合っていく主人公を通して、自分自身を見つめることができた気がする。 無意識に避けていたことと向き合う勇気みたいなものをもらった。 かなり抽象的でメタフォリカルな描写が多いのに、すごく現実的で実際的なところにエネルギーをもらえるのがすごく不思議な本だと思った。 意味ありげなような意味不明ような表現の中から、自分に合う言葉を見つけるのも楽しかった。 自分自身のもやもやした感情に名前がついたような、共感できたような、さすが村上春樹って感じ。
0投稿日: 2016.07.18
powered by ブクログナカタさんとホシノさんが心に残る。 突然現れる性描写が苦手だ。カフカ少年と佐伯さんとの描写で挫折。 普段の生活の合間ではなく、日常を離れる機会があれば、その時にじっくりと再読したい。
0投稿日: 2016.07.11
powered by ブクログとてもおもしろかった!私には、難しい部分も結構あって、少し読むのが大変だったけど、下巻ではどんどんと読んでしまいました。この物語は現実には起こらないようなことだろうけど、実話のように思えてしまうのがすごいです。私は登場人物の星野さんが好きになりました。
0投稿日: 2016.07.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
村上春樹さんの作品は今回初めて読みました。独特の言い回しや台詞が多いなと思いましたが、それも次第に慣れていくと甲村図書館を中心とした彼らの物語にどんどん惹きこまれていきます。 家出少年の田村カフカ君が図書館で過ごしていく中で、大島さんや佐伯さんと交流し、自分自身を見つめ、深い森の中を進んでいく。 それと同時進行でナカタさんと星野青年が「入口の石」を探し歩く… 一見繋がりがないようでいて、彼らは図書館を通して、すぐ近くで繋がっていたように思えました。 * 上巻で大島さんが「自分の半身を求めて人生を送る」と言っていたのを思い返してみると、カフカ少年と星野青年の半身はそれぞれ、佐伯さんとナカタさんだったのかもしれない…と思いました。悩みや秘密を抱えて生きてきた人達や過去に入口を開いてしまい自分の半身を失ってしまった人達が出逢い、一緒にいるうちに相手の世界の見方を変えていた。それも、新しい世界へと目を向けさせていた。そんな風に影響しあっていたように感じます。下巻で、佐伯さんとナカタさんはいなくなってしまうけれど、佐伯さんが言った「覚えていてほしい」と星野青年の「忘れないよ」という台詞。それぞれ、向けられた相手は違うけれど、彼らは相互的に離れられない存在として永遠に記憶の中で生き続けていられるのだと思いました。 最終的に、星野青年は名古屋へ戻り、カフカ少年も東京に帰ることを決意できて、良かったと思います。 私は個人的に、こんな解釈をしてしまいましたが、実際にはあやふやなまま消化不良を起こしている部分もあります……。 (そういえば、ジョニーウォーカーさんの笛はどうなったのだろう?) それらを気にしなければ、読んでいてとても面白かったです。他にも、アイヒマンや大公トリオなど、様々な知識が盛り込まれているのも読み応えがありました。
0投稿日: 2016.06.14
powered by ブクログ最近になってなぜか突然村上春樹嫌いが抜けた!ので、短期間で何冊か続けて読んでいる。『ノルウェイの森』をずっと前に読んで無理だ―!と思ったわけだけど、本作を読みながら、もう一回読み直したら感じ方がかなり変わるだろうなと思う。村上春樹読んでると一時的に精神と時の部屋に入ってしまったような気分になる(笑)んで、その気分を引きずったまま物語に出てきた音楽聞きながら、物語に出てきたメニューを作って食べたりしてしまう(笑)
0投稿日: 2016.06.11
powered by ブクログ上巻のナカタさんがネコさんと会話するところから、ナカタさんの話を読んでほっこりしていたのですが、後半はホシノ君も絡んで、二人の出るところの話しが、すごく好きでした。 そして、ホシノ君が、だんだんクラシック音楽を聴くようになって、「大公トリオ」を聴いたりベートーヴェンの伝記を読んだりするようになったあたりがクラシックに携わる私には微笑ましく読めました。 自分の運命を左右する人ってたま〜にいますよね。そおいう人との出会いや、自分にとってためになる話しを心にとめられることって大事だよね。。。って思いました。
0投稿日: 2016.05.06
powered by ブクログ結局、何が言いたいのか分からなかったが、そこが村上春樹なのだろう。上巻が完全にあらすじ的な印象を受けた。しかし相変わらず言い回しがクドかったりキザだったりするけれど読みやすい文章は流石。読後感と読みやすさでは作者の作品の中でもトップクラスで海外作品を読んだかのようだった。
0投稿日: 2016.04.30
powered by ブクログ田村カフカ、大島さん、佐伯さん、ナカタさん、ホシノさん‥個人的にはストレスを感じない人たちで、好きな人たち。でも、よく考えるとあまりリアリティが感じられない人たちだ。理路整然としていて人間っぽくない。無機質な感じ。オイラ自身がそういう人になりたいと潜在的に思っているのかもしれない。確かに〈うつろな人たち〉に関わるくらいならひとりのほうがいいと思っている、面倒なのが嫌だから。だから「海辺のカフカ」ワールドは居心地がよくて、逃げ込みたくなる。オイラの現実逃避にピッタリの本だってことだ。 ところで、大島さんに緑のロードスターは似合っているよなぁ。車で四国を走りたくなった。
1投稿日: 2016.04.17
powered by ブクログ『1Q84』以来の村上作品。 久しぶりにこの感覚を楽しめました。 読んでいるときはワクワクしたのですが、さて読み終えて振り返ったときにうまく感想がまとめられない。そんな作品です。 というか、私に表現力がないだけか。 楽しい時間を過ごせたことに感謝です。
0投稿日: 2016.04.15
powered by ブクログ達観した15歳の少年がRadioheadやPrinceを聴きながら適度に射精し、悟りを開くといった物語。 序盤に出てきた報告書や、謎の多い描写への説明は一切無く、不可解な要素は恐らく全てメタファーとしての補完が必要なのだろう。
0投稿日: 2016.04.01
powered by ブクログ細かいことは気にするとよく分からなくなるので、気にしないようにしました。 上巻後半の盛り上がりから、下巻は理解不能な内容でしたが、読み終えて一安心します。
0投稿日: 2016.03.26
powered by ブクログ初めての村上小説。 、、、はっきり言ってよく分からなかった。 謎を多く残すのがこの人の書くものの特徴なのだろうか。 面白いことには面白かった。 また近いうちにもう一回細かく読み返してみようと思う。そうすれば新たに見えてくることもあるはず。
0投稿日: 2016.03.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
15歳の少年カフカが誕生日に家を出て高松で暮らしながら、自分を見つめていく。 ナカタさんや佐伯さんや田村さんなどなど興味深い人物が登場し、カフカとの関わりや徐々に色んな繋がりに発展してくる。 冒険物語でもないし、これが村上春樹ワールドなんだな、と思う。 少し現実離れしてたり、言い回しが独特なのがきっとこの人の持ち味なんだろうな、とも。 また時間を置いて、時間をかけて読まないと私には入ってこないかも。
0投稿日: 2016.03.11
powered by ブクログ後半の物語の方が好き。 ナカタさんとホシノさんのストーリーがたまらなくいい。 二人の会話もそうだが、二人の信頼関係というか、友情がとてもいい。最後にホシノさんがナカタさんの為にしてあげた事、中々出来ないよね。この物語はカフカ中心の話なんだろうけど、ナカタさん、ホシノさんが素晴らしい脇役を演じていると思う。
6投稿日: 2016.02.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
家出をした15歳の少年が、遠い地方都市で出会う人々との関わりの中で、自分の中の空白を見つめていく物語です。 小話の間の微妙なズレや解かれない謎が論理的な理解を拒否することから、さながらパッチワークのようにイメージが重なり、広がる印象です。 そのため分かりにくくはありますが、読者を突き放すものではないので、理解したいと思わせるものがありました。 カフカ軸とナカタさん軸の内容は全く違い、登場人物が抱える問題も一見バラバラですが、一方が他方を理解する助けになっているのは不思議な感じがしました。 損なわれる世界や絶対の孤独という冷徹な視点と、他者との交わりと記憶の受容という希望的な提示。 カフカのようにこの世界で生き抜く強さを手に入れたいと思いますが、その境地に至るのは言うは易し、行うは難しかもしれません。
0投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログ読み終わってしまった。 これは何の話だったんだろう。 青春?冒険?恋愛?ミステリ? カフカが森に入り込んでからは特に、現実と夢の狭間をいったりきたり移ろいゆらめくようで、読んでいるうちに頭がくらくらしてほとんど酔いかけてすらいた。 もちろんいい意味で。心地よかった。 この小説すべてが何かしらのメタファーのような気がした。 言葉、記憶、損なわれるもの。私が好きな、どうしようもなく惹かれてしまう要素がたくさん詰まっていた。 15歳のときに読んでいたかった。15歳の、弱く痛々しい私が読んでいたら何かが変わっていたのだろうか。タフな少女になれたのだろうか。 でも今の私にとってこれがかけがえのない小説であることには間違いない。
1投稿日: 2016.01.26
powered by ブクログ上・下に分かれる長編の中では唯一未読だった作品。 演劇を先に見るという不思議な出会い方をした作品。 よくもわるくも村上春樹作品。暗示は暗示のままで。投げっぱなしジャーマン。初期の頃の作品の方が好み。
0投稿日: 2016.01.17
powered by ブクログ深い。ブログで書評を書いている方の記事を読んで、ほーーと。この世界観深すぎます。そしてノルウェイの森を読みたくなりました。 なんなんだ、読みおわったあとに考えさせられるこの感じ。村上春樹ワールドをもっと知りたくなりました。
3投稿日: 2016.01.16
powered by ブクログ読むペースが上巻の1.5倍 伏線ばかりの上巻に比べると、 次々に話がつながっていく下巻のほうが圧倒的に面白かった あれだけ抽象的でばらばらの文章が 最後にはちゃんとまとめ上げられるってすごい やはり評価されている人物だけのことはあります
0投稿日: 2016.01.04
powered by ブクログ上巻を読んでからしばらく経ってしまって最初はなかなか本の内容に入り込めないところがあった。佐伯さんと田村くんの関係も遠回しではあったが明らかになったしナカタさんに起こったことも納得。上巻はばらばらだった物語が自然と一つになっているような気がした。ナカタさんの子供のころに起こった事件の原因やその後をもう少し詳しく描いて欲しい思ったが、ここはそのままの方がこの小説らしいんじゃないかとも思った。ラストで田村くんの成長が見れてほっとした。 読み終えて満足感でいっぱい。
0投稿日: 2015.12.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ナカタさんと星野くんはすごくいい関係で読んでいて楽しかったです。 が、15歳の少年の方は好きにはなれませんでした。 素敵な言葉もたくさんありましたが、私にはよくわかりませんでした。 もっと読み込まないといけないのかな? 星野青年のこれからが気になりました。
0投稿日: 2015.12.09
powered by ブクログ(レビューは上巻に記載) http://preciousdays20xx.blog19.fc2.com/blog-entry-470.html
0投稿日: 2015.12.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ナカタさん:ずれたものを直す人。そのような資格を与えられている。カーネルサンダース同様、機能と役割のみ持つ存在なのではないか。 ホシノさん:ナカタさんの代わりに、いろいろやる。実行者。現実世界にいちばん近い人。 カフカ:周辺をただよう 海と浜の境をただよう孤独な 子供と大人の境をただよう 基本的にはカフカ少年の成長が主題だと思う。「捨てられるべきではなかった」 しかし最終的に「捨てるべきではなかった」と言う佐伯さんをゆるす。 佐伯さん:死ぬのを待っている人。かつて幸福の絶頂にあるとき、失うことが怖くて時間を止めた死の世界に逃げた。しかし、「捨てるべきではなかった」 大島さん:彼に割り振られた役割がよくわからない カラスと呼ばれる少年:カフカが作り上げた相棒。カラスと呼ばれる少年なら、どうやって答えるだろう、と考えることで、自分をタフに育ててきた。 迷宮:自分の内側の闇と、外側の闇は同義。ちなみに、カフカの父の代表作も『迷宮』 仮説:世界を一意的に定めない。複数の可能世界が層状に重なっているような世界観を作っている。 風・移動:すべてのものごとは移動の最中。風という言葉はキーワードになっている。 いくつかのストーリーが組合わさった物語である。その間にある関係が読み取れないので、すっきりすることはない。しかし、モヤモヤしながらも読後に心に残る箇所がある。そして、登場人物が魅力的だ。今回読み直してみて、とてもよかった。
0投稿日: 2015.11.22
powered by ブクログ上巻を途中まで読んで一度挫折して 再度読み直して全部読み終わりました! 上巻、世界にはいりこめず つまらなくて、途中でやめたけも 下巻から面白くなってきました! 星野くんが出てきたあたりからがおもしろかった! ナカタさんとのやりとりも良かった! 村上春樹のこれでもかといういろんな知識をちょいちょい出してきてて、本当すごい人なんだと思います!車の知識、哲学的知識、音楽の知識、、、、 そういうところから深く想像することができる作品 さくらとか 佐伯さん 大島さんなど 個性豊かな人達ばかり 生と死 本当に難しい。 主人公、本当に15歳でここまで考えれるか!? とおもうところもあり ジョニーウォーカーとか カーネルサンダースとか よくわからない腑に落ちないところもあり。 結局佐伯さんはお母さん!? なぜお父さんは いずれ、母親と姉を犯す的な発言をしたのかも不思議
0投稿日: 2015.11.04
powered by ブクログ下巻になると、更に抽象的というか、夢の中のような不思議なシーンが多くなってくる。普通の日常が舞台だったはずなのに、いつの間にこんな非現実的な状況に陥ってしまったのか?とページを戻って確認したりした。そういう自然と別の世界に入っていく感じが好きかもしれない。 ホシノくん、カフカ少年のゆったりとした過ごし方もよかった。自分も仕事を放り出して、四国に旅してみたらどう感じるだろう? ナカタさんの章、カフカの章と交互に語られる。『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』と似ている。ナカタさんの章はちょっとしたギャグテイストで登場人物の話し方なんかが笑える。 『心理学で文学を読む』という本でこの作品が取り上げられていた。『この作品は、15歳の誕生日に家出した少年、田村カフカが危機的状況を乗り越え、学校に戻ることを決意するまでの物語』と冒頭で紹介されている。『著者は主人公を、虐待による解離性人格障害があると設定していると考えられる』という記載もあり、なるほどと思った。カフカ少年の心の中の対話が多数散りばめられている。
0投稿日: 2015.11.03
powered by ブクログメタフォリカルなのか、それともどこかの秘密結社向けに暗号として小説を書いたのか(笑)、久しぶりに「これはなんだろう」と思うようなシーンがたくさんでてくる小説。世界の終わり……方面か。常にフランツ・カフカがリファーされている状態なのだから、不条理な事柄が放置されていても、それが普通なのだということになるんだろう。むしろ、現代の知見からすればただの思い込みだろうと言えるところの、「フロイトが解き明かして見せた世界」が舞台としてある、で、固有名詞とかは日本と似通ってる、そういう幻想世界を舞台にしたハイファンタシーですね。作者はファンタシーのつもりはないと思うけど、結果的にそうなっている。
0投稿日: 2015.10.24
powered by ブクログ人は人生の分岐点での出来事、判断で生き方が変わると言うことを著者は訴えたかったのかと思う。 謎めいた世界と登場人物は村上ワールド独特であるが、あの世と現実を往き来して、また夢の世界とも繋がりを持つ展開ですが、そらは登場人物が人生の分岐点での思いと空想を表現したのではないか。
0投稿日: 2015.10.10
powered by ブクログもしほんとうに自由を与えられたりしたら、たいていの人間は困り果ててしまうよ。覚えておくといい。人々は実際には不自由が好きなんだ にもかかわらず、それはやはり君が自分で考えて、自分で判断しなくてはならないことだ。誰も君のかわりに考えてあげることはできない。恋をするというのは要するにそういうことなんだ、田村カフカくん。 人間にとってほんとうに大事なのは、ほんとうに重みを持つのは、きっと死に方の方なんだな、と青年は考えた。 とはいえやはり、人の死に方を決めるのは人の生き方であるはずだ。
0投稿日: 2015.10.04
powered by ブクログ結局は人間は生きるべき所で頑張って生きるべき生きることが出来る、人は変わる事ができる、全うすべき事があるという話を、ぐるんぐるんと回って話しているような印象。 図書館に行ってみたいな。 森の先にある小屋には、きっと誰でも行くことができるのだと思う。心の中でいつも行っては現実に戻り、目を背けたくなる時に逃げて行く場所なんだ。 会いたいけどもう会えないであろう人や、自分が成し得なかったこと、自分が強烈に欲しくても手に入らないもの。そういうものはきっとあの場には存在する。 枯渇したものを埋める場は必要だけど、記憶に捕われて動けなくなって時間を止めては、駄目。
0投稿日: 2015.09.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
色んな世界が交差する深い森のような物語だった。ジョニー・ウォーカーというか白い山椒魚のようなものは悪魔の象徴だろうか。リンボの世界はクリーンであったほしい。いずれにせよ不気味で感動のある感慨深い読書体験。読んだ後カタルシスと同時に納得感、疲労感があった。
0投稿日: 2015.08.30
powered by ブクログ何だかもう村上春樹の本ばかりここ1年くらい読んでいる。自分でも面白いと思っているのかどうかさえよく分からないが、とにかく彼が書いた本を読まない訳にはいかない、という感覚で読んでいる。 15歳の少年の方の話は、今までの村上春樹的な主人公であった。だから、今回もああこんな感じの主人公ね、といった感じ。しかし、ナカタさんと星野くんは良かった。村上春樹の小説にあんな登場人物いるの初めてだった。新鮮だった。あの二人はかなり切なくていいキャラしてた。あの二人に万歳。
0投稿日: 2015.08.20
powered by ブクログ「生きることによって、俺はなにものでもなくなってしまった。そいつは変な話だよな。人ってのは生きるために生まれてくるんじゃないか。そうだろう?それなのに、生きれば生きるほど俺は中身を失っていって、ただの空っぽな人間になっていったみたいだ」 ※ナカタさんはあの時松本に住んでいた。 つまり、ナカタさんが記憶を失ったあの舞台は松本だった。 …もしかしてあの山(お椀山)は…弘法山古墳?? あの場所は確かに上が広場みたいになっている。 星野青年が図書館で読んだ「弘法大師と石の関係についての本」の件もあったし。 どれだけネットを探しても出てこないけど、考えれば考えるほどそうに違いないと思えてくる。
0投稿日: 2015.08.16
powered by ブクログ解を知りたくて一気に読んだ。解は自分の中にあるようだ。神話や伝説のように個々が気持ちいいように解釈すればいい。 30年前に読んでいたらはまったろう。童貞を失ったら感動も半減。月並みな登場人物像にあざとさしか感じない。セックスへの執着と美化は童貞小説。
0投稿日: 2015.08.12
powered by ブクログ分かりやすい起承転結がある訳ではないけれど、物語を読み進める中で、現実世界の生きづらさとか難しさみたいなものをどうやって前に進む力に変換していくかを教えて貰える気がする。カフカ少年と共に学んだっていうのかな。 村上春樹の小説の中でよく使われる「風の音を聞くんだ」というセリフ。すごく好きだな。 何年か前には退屈に思えて読み進められなかった小説の一つだけど、色んな村上春樹の本を読んで読んで読みまくって、耐性ができたというか。村上春樹が作り上げる世界に入っていく感覚が、好きになっている。
0投稿日: 2015.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんとも不思議な小説。 闇を抱えた少年。 不思議なおじさん。 ネコたち 唯一普通そうな青年 などなど、登場人物が独特な人たちばかり。 いつもの2本立て構成で、少年が思いを巡らすところは 読み進めるのが遅くなることもあったけど、 それも1つの世界。 話の中にも出てきたオイディプス王。 まさにそう思わせるストーリー。 現代のイソップ童話のような。 おもしろいけど怖くて、たくさんの謎が心に引っ掛かって、 印象的な作品になってる。 心に残る言葉もたくさん。 ロードムービーのようなナカタさんと星野君を読みながら応援していた。 支離滅裂風な映画にしたらおもしろそう。
1投稿日: 2015.07.30
powered by ブクログ役者のお面はたくさん用意されてはいるけれど、あからさまな一人芝居。登場人物の精神構造が皆、同じすぎるよ…。
0投稿日: 2015.07.30
powered by ブクログすごく面白かった 村上さんの本は二冊目だけれど 本当に読みやすくて情景が浮かぶ ただこれは少し長くてきちんと読めなかったし、ノルウェイの森は何度もよみたいけど、こっちは一度でいいやと思った。 あんりべるくそん?の言葉がよかった。他にもいい言葉がたくさんあって素敵な本でした。 二日で読んだ ひとを待つ間に読んだのだけれど、人を待つのはもういやです。
0投稿日: 2015.07.23
powered by ブクログ(2回目)小中学生に文学を紹介する「文学談議」最終回は村上春樹。村上春樹の中で一番好きな作品だとか、一番推したい作品だとか、そういうわけではない。単に15歳の少年が家出をするストーリー、ということで選んだ。果たしてこれは正解だったのか。R-15。うーん、なかなか難しい。(高校のときの国語の先生に相談すると、中学生は中学生なりに処理をするから大丈夫、とのことで、安心した。)15歳の少年にとって,性の問題は避けては通れないだろう。しかし、それをいかに伝えていくか。ここまで性描写が多いとは思っていなかった。文庫になってすぐ読んでいるから、前に読んだのは20年近く前か。まだ僕も40歳ころ。岡持先生の経血のシーンと田村カフカが佐伯さんと交わるシーン、この2つくらいしか印象に残っていなかった。まだまだあった。さくらのベッドに招き入れられるシーンなどはちょっと照れ臭く感じるくらいだった。自分も歳をとったのだろう。三島などを読んでいるとかなりオブラートに包んで描写しているので、何があったのか気付かない場合もある。しかし、村上春樹にとって、意識の深いところに入っていくにはセックスを描かざるを得ないということなのだろうか。夢の中の話か、意識の中だけのことか、現実に起こっていることか、それはよく分からない。区別もできない。しかし、それらは当人にとってはすべて現実に起こっていることなのだろう。そうして、そういう体験を踏まえて成長をしていく。実は前回読んだときもそうだったが、僕はカフカ少年のことより、星野ちゃんが成長していく方により魅力を感じる。カフカは15歳にしては出来過ぎている。星野ちゃんはポンコツだった。なんにも考えずに生きてきた。それがナカタさんと出会って、初めてまともに本を読んで、「大公トリオ」を何度も聴いて、そしてその良さを誰かと共有したいとまで思うようになる。いままで全く知らなかった世界に触れていく。そういうのがいいなあと思う。モデルになった図書館があるのなら訪れてみたい。高松に行ってうどんも食べてみたい。本当においしそうに食べている。解放されて、自由になって、はじめて1人で食べたうどんだからこそ余計においしく感じたのかもしれない。 (1回目)文庫になったのでやっと読みました。久しぶりの長編。「ねじ巻き鳥クロニクル」は単行本刊行と同時に読んでいるから、たぶん10年ぶりくらいでしょう。主人公は15歳の少年です。家出をしてある図書館に居着くことになります。「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」と同じように1章ごと交互に別の話が進行するのでちょっと読みにくいかも知れませんが、次第に引き込まれていきますよ。僕は実はカフカ少年のことより、星野くんというトラック運転手の若者が、ネコと話ができるナカタさんと出会って成長していくあたりが一番おもしろかった。知らないままでも生活していくことはできるのだけど、関わっていくことで生活が豊かになっていく、そんなことが世の中にはある、そう感じました。それから上巻の真ん中あたりにある岡持先生の手紙による告白が僕にはけっこう印象的だったんだけど、その後まったくその話には触れないんですね。どういう位置づけなんだろうか。もう一つ、図書館の大島さんとそこにやってきたジェンダーフリーについて調査しているとかいう女性二人とのやりとりがとってもおもしろかった。カラスと呼ばれる少年とジョニー・ウォーカーらしき人物とのやりとりはいったい何だったんだろう。そして大島さんの兄とカフカ少年との車の中での会話。どちらも同じ兵隊さんを見ているというのはおもしろい。大島さんは本当にその兵隊に会っていないんだろうか。うーん、いろいろ疑問の残る物語でした。その分、2回目に読むとまた違った読み方ができるのかも知れません。著者もそれを期待されているようです(「少年カフカ」より)。
0投稿日: 2015.05.28
powered by ブクログ登場人物が皆魅力的。どんどん引き込まれていきます。 最初は二つのストーリーですが、それが繋がって行くところが、とてもワクワクします。 難解なところもあるけど、面白かったです。
0投稿日: 2015.05.26
powered by ブクログ世界はメタファーであり、そうでありながらもそうであるままに受け止めるものだ。短い間に様々な体験をしたカフカが最終的に落ち着いたそういうところに、この小説自体もあるのではないかと思う。不思議で掴みどころがなく、それこそメタフォリックなこの小説世界は何かをメッセージとして伝えたいのかもしれないけれど、私たちは無理にもがいてそれを読み取ろうとするのではなく、ある意味メタファーとしてそのまま素直に受け止めればいいような気がする。そんなふうに読んでいたら、最後に少しだけその身体をこちらに寄せてくれたように感じた。
0投稿日: 2015.05.25
powered by ブクログ読んだ後、登場人物の事を考えたり内容に思いを巡らしたり出来る本はあまりない。 その点だけで★5つの価値がある(気がした)。 長らく村上春樹は苦手(エッセイは好き)だったが、ちゃんと他のも読んでみようと思えた。
0投稿日: 2015.05.19
powered by ブクログんー、やっぱSF? 時間も空間もいろいろ入り乱れて、すったもんだしてる間に悪そうなやつが暗躍しそうだったけど、思いの外あっさり倒されちゃったような。 世界一タフな15歳かはわからないけど、15歳になる前から考え方もすでに大人びていたし、殆どの15歳には起こりえない事を彼が体験してさらに成長したのは確かだろう。 本来あるべき姿から捻じ曲げられた時空の歪みが、あの手この手を使って捻じ曲げた奴を排除して、元の形に戻る為にここで活躍してた人達を利用してたのかな? 「言葉で説明しても正しく伝わらないものは、まったく説明しないのがいちばんいい」と作中でも言っているし、これ以上無理に説明しようとするのはやめておこう。 俺には、村上春樹はストレートに性的表現する事を好んでいるのではないかって事ぐらいしか説明はできないw ナカタさんとホシノくんのやり取りは面白くて好き。 ホシノくんが平和な日常に戻れてるといいな
0投稿日: 2015.05.17
powered by ブクログ登場人物のキャラがどれも魅力的。 村上春樹はノルウェーとねじまき鳥についで三冊目だと思うけど、今までは読み始めたら止まらないけど結局何を言いたいのかもよく分からず終い…。今回ようやく理解できました。
0投稿日: 2015.05.15
powered by ブクログ村上春樹の期間限定サイトを見てたまにはとは思い読んでみたが難解で思ったよりも読了に時間がかかった。内容がファンタジーなので抽象感も強かった。 小説を読み慣れてない人にはおすすめしてはいけない一冊。 会話の中の質問を断定型にしている箇所が多いのは好ましくなかった。 しかしながら抽象的であるが故に読む人やその時の心理状態によって解釈は変わるだろうし、そういう面では普遍性のある作品だとも思う。
0投稿日: 2015.05.05
powered by ブクログこの本を下巻まで一気に2日くらいで読んでしまった。(ちなみに平日w) 昔は村上春樹、好きじゃなくて、良さが分からなくて全然読まなかったけど、今になって、良さが分かってきた気がする。本に求めることが少し変わったのかな。これから前読んだ本とかも再読してみようかなって思えた。
0投稿日: 2015.04.16
powered by ブクログ初めて読んだ村上春樹の本。哲学や人文科学的な土壌を別にすれば、独特な世界観があって現実と現実でない世界が並行するという点で、あるゲームのノベライズ版に近い印象を受けた。 中国人留学生が、「村上春樹の小説に出てくる人物は"落ち着きがない"。それが今の中国人と共通したところがあって、中国で(村上春樹は)とても人気がある」と言っていたのが興味深かった。
3投稿日: 2015.03.31
powered by ブクログ彼は彼自身になった。 たくさんのメタファーが組み込まれている。私には全てを理解できない不思議な世界、考え。 15歳でこの経験を味わった田村カフカはやはりまっともタフな少年で、これからは世間に溶けているように見せて生きていくのだろうな。 文章も不思議だし読み終えた気分も不思議。 森を抜けた2人のように言葉にはできない。
0投稿日: 2015.03.31
powered by ブクログ今まで自分が読んだ小説の中ではベスト3に入るとても面白い小説。最初に読んだのは去年の夏で最近また読み返しました。不思議な世界観と予想できない話の進行がとても良かったです。特にホシノさんとナカタさんの掛け合いが素晴らしい。カフカ少年パートも面白かったですが、15歳にしては天才過ぎかと思いました。まあそんなことはどうでもいいのですが。
1投稿日: 2015.03.24
powered by ブクログ登場人物達のそれぞれの物語が繋がっているようでバチッと繋がってはいなくて、でも結果的にその物語はそちら側にも意味があるという、想像の斜め上をいく展開で面白いというか感心しました。
1投稿日: 2015.03.10
powered by ブクログ物語が大きく動く。曜日や天候を意識して並走する物語の順序をしっかり把握していないと、ついていくのが少しむずかしい。ナカタさんは役目を終え、佐伯さんは本来の世界へ戻ってゆく。カフカ少年は、長い戦いの末に父親の呪いを乗り越え、自ら新しい世界を切り開く。孤独な人々の運命的な交錯が描かれた青春小説
0投稿日: 2015.03.04
powered by ブクログ最後まで読めば全てが結びつくと思って読み進めていったが期待はずれで残念だった。スッキリしないストーリーだった。結局、どういうことなのか全然わからず、つまらなかった。
0投稿日: 2015.03.02
powered by ブクログズバリ「父親殺し」の物語です。子にとって親は大切だと言われるけれど、親がクソ過ぎたらどうすればいいのだ。ネグレクト、虐待、はたまた子殺し。そうだ親を殺すしかない。実に合理的でありながら、狂気の沙汰ではありません。しかも親を殺しても問題は解決ではない。トラウマや愛着障害やPTSDなどの目に見えない心の闇が境涯つきまといます。刑法でも裁かれます。親を殺して何とも思わないのなら異常者、思い悩んでも結果は異常者です。親本人よりもタチの悪い一種の呪い。そういう抽象的な観念を明確な比喩に置き換えて、ストーリーを仕上げていると思います。同時に「母親赦し」という光のある展開でもあると思います。誰がなんと言おうが村上春樹は凄い。考え方云々以上につまらないのはちゃんと読んでないだけだと思う。
1投稿日: 2015.02.23
powered by ブクログ想像力をかき立てられる結末。いろんな謎は残りますが、これはこれで印象的。ナカタさんのキャラが大好き。話し方とかまねしたい(笑)。
0投稿日: 2015.02.08
powered by ブクログ世界観に引き込まれ楽しく読めたが、消化不良な部分はある。自分の想像力が足りず、暗喩が理解しきれていない部分は悔しい。いつかまた読み直したい。個人的にカフカ少年にあまり思い入れはできず、ナカタさんと星野さんペア(カーネルサンダースも好き)がとても好きになった。
0投稿日: 2015.01.21
powered by ブクログ生きる為に生活をするのか?生活する為に生きるのか?考えさせられた。人は必ずしも人生に空白の時間がありその時間を埋めるために生きている。終着地点はきっとみんな同じなんだろうと感じた。そしてカラスと呼ばれる少年もみんなの心の中に必ずいると感じました。
0投稿日: 2015.01.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「役割として必然なものは、そこに存在すべきだ。」 カフカ少年、タムラのおじいちゃん、二つの話は深い部分でお互いに影響する。上巻はあまり面白くなかったが、下巻は面白かった。特に、ホシノくんがいい味を出している。 村上春樹さんの作品は、いつも独特な思想が展開され、読んでいて飽きない。
0投稿日: 2015.01.10
powered by ブクログ村上春樹さんはあまり読んでこなかった。若い頃から何回かチャレンジしたが、世界観がよくわからず、フィーリングが合わないと思い込んでいたのかもしれない。この作品は好きだ。愛するということ、愛されるということ、愛されなかったということの間にあったものはなにか、読みながら、考えさせられ続けたし、いろいろなことがセリフの中に語られている。知りたくても届かなくて、後戻りできないことと同時に先に進みたくても進めないという時、忘れられないもの、忘れて進んではいけないもの…僕の中にもある。小説としては僕にわかったかといえばわからい事ばかりが残った気がする。それでも面白かったと言わざるを得ない。少し時間を空けてもう一度読んでみたいと思った
1投稿日: 2014.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
空っぽだというナカタさんは、暗に日本人の事を指し示しているのだろうか? 村上春樹の世界観ではあるが全てがメタファ この物語から何を考えるか 全部は分からんけど、この作家はやっぱスゴいね そんな気がする
0投稿日: 2014.11.12
powered by ブクログ猫と話をするナカタさんと現実と夢を行き来売る15歳の少年カフカ。入口の石を巡って両者が接近していく。 不思議な世界を感じつつ、若者の悩みを表現しているようにも思う
0投稿日: 2014.11.11
powered by ブクログ村上春樹さんの小説は初めてだったけど、ぐいぐい引き込まれた。 非現実的な話なのに、現実を突き付けられる。 もう一度読みたい。
0投稿日: 2014.11.11
powered by ブクログ田村少年の成長を描いた物語と言えばいいのだろうか。でも、それよりもロードムービーのようなナカタさんのパートが好きだった。今ひとつ腑に落ちない結末だが、それなりにハマって読み進めたのだから気に入ったのだろう。妙な小説だ。
0投稿日: 2014.11.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
不思議な話だけど、続きがどんどん読みたくなる小説だった。 過去の円の中から抜け出せなくなってしまった佐伯さん、 文字=記憶・記録を持たないナカタさん、 そして未来に向かっていくカフカ少年。 時の流れの物語として解釈して読みました。 それにしてもナカタさんの口から出て来たものはなんなんだろう? 苦手でずっと避け続けてきた村上春樹の小説を 初めて最後まで読めた達成感もあり満足。
0投稿日: 2014.11.05
powered by ブクログ村上ワールド、しっかりと楽しみました。カフカくん、佐伯さん、大橋さんとの会話。ナカタさんとほしのちゃんとのやり取り。話が進むにつれ、次がどうなるのか気になり一気に読み進んだ。
0投稿日: 2014.11.02
powered by ブクログ神戸を出発したバスが徳島駅前に停まったとき、時刻は既に夜の8時をまわっていた。 カーネル・サンダーズは住所を言って、青年はそれを書きつけ、電話口で確認のために読み上げた。「**3丁目、16-15、高松パークハイツ308号室。これでいいんだね?」 「やれやれ、きっとこのまま2、3日は、またすやすやと寝込んじまうんだろうね」と青年は思った。 しかしものごとは青年の予期したようには運ばなかった。翌日の水曜日の昼前には、ナカタさんは死んでいた。 「ホシノさん、ナカタが死んでいたのは間違いでありました」と言い出しそうに見えた。でもそんなことはない。ナカタさんはちゃんと死んでいるのだ。奇跡は起こらない。彼は既に生命の分水嶺を越えてしまったのだ。 スイッチを入れてみると、テレビでは古い映画をやっている。サウンド・オブ・ミュージックだ。もし僕の少年時代にマリアのような人がそばにいてくれたら、僕の人生はもっとちがったものになっていただろう(はじめてその映画をみたときにもそう思った) 「眠ったほうがいい」とカラスと呼ばれる少年は言う。「目が覚めたとき、君は新しい世界の一部になっている」 やがて君は眠る。そして目覚めたとき、君は新しい世界の一部になっている。
0投稿日: 2014.10.18
powered by ブクログ多くの謎が残されたまま読了。 ナカタさんはいったい何を残したのだろうか。 「カラスと呼ばれた少年」も謎だった。 しかし、謎が謎のまま終わることで、 想像することができることは素晴らしい。
0投稿日: 2014.10.16
powered by ブクログ内容は、抽象的。私は起承転結が好きなので意味不明。笑 しかし!文章の表現や言い回しは、三島由紀夫には劣るが(こちらは超難題)芸術作品。気にしてると迷宮っす。 しかしながら。面白くなくない。微妙なのですが。 唯一安心できるのが、ナカタ&ホシノは良かった。 ホシノくんは。私と似ているなー。
0投稿日: 2014.10.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中学生の時に図書室で借りて読んだが、何が面白いのかわからず、途中で断念した記憶があった。 (記憶に残っていたのは空から魚が降ってくるシーンで、そのせいか読み直すまでファンタジー系の小説だと思っていた) 今、10年以上経って村上春樹も何冊か読んで、面白いと思えるようになったので、再チャレンジしてみた。 感想としては、村上作品の中でもトップレベルに好きな作品だった。 ギリシャ悲劇の『オイディプス王』になぞらえた筋書きもすごく面白いし、大島さん、ナカタさん、星野などの登場人物も魅力的。会話、文章も楽しめた。 --- 上巻 110 そうこなくっちゃ 232 『ある種の不完全さを持った作品は、不完全であるが故に人間の心を強く引きつけるーー少なくともある種の人間の心を強く引きつける』 385 想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ。 426 「お前はいつかその手で父親を殺し、いつか母親と交わることになるって」その姉ともいつか交わることになるだろうと父は言った」 ◆下巻 127 ロシアの作家アントン・チェーホフがうまいことを言っている。『もし物語の中に拳銃が出てきたら、それは発射されなくてはならない』 467 あなたに私のことを覚えていてほしいの。 495 圧倒的な偏見をもって強固に抹殺するんだ 【あらすじ】 カフカは家出をする。深夜バスの中でさくらに会う。四国の甲村記念図書館に行き、そこで受付の大島さん、館長の佐伯さんに出会う。 ナカタは幼い頃、不思議な事故に合い、知恵を失い、影が薄くなった代わりに、猫と話せるようになる。 カフカは血まみれの状態で目を覚ますが記憶はない。泊まる場所がなく、大島さんのロードスターに乗せられて、森の中の家に行く。 猫探しをしていたナカタは猫とり男ジョニーウォーカーに出会い、そしてナイフでジョニーウォーカーを殺す。返り血もない状態で目を覚ます。 カフカは大島さんが性同一障害の女性で、ゲイであることを知る。 ナカタは西へ向かう。長距離トラック運転手の星野に乗せてもらい、道中を共にする。 カフカは父親の死を知る。カフカはかつて父親から、いつか父親を殺し、母親と姉と交わると予言を受けていたことを大島さんに打ち明ける。 カフカは佐伯さんが自分の実母ではないかと考える。 カフカは15歳の佐伯さんと思われる幽霊を見る。カフカは幽霊または佐伯さんに恋をする。 ナカタと星野は四国に入り、入り口の石を探す。 星野はカーネル・サンダースに出会い、入り口の石を開ける。 カフカは佐伯さんと交わる。警察から逃れるため、カフカは森の中の家へ移る。 ナカタと星野は甲村記念図書館にたどり着き、佐伯さんと大島に会う。佐伯さんは自身の人生を書き記したファイルをナカタに燃やすよう預ける。そのあと佐伯さん亡くなる。ナカタも死ぬ。 カフカは森の奥深くへ進む。さくらは実の姉ではないかと考える。夢の中でさくらと交わる。 2人の歩兵が入り口へ案内する。町に着き、そこで佐伯さんと再会する。佐伯さんは自分のことを覚えていてほしいと伝え、カフカを元の世界に帰す。
1投稿日: 2014.10.11
powered by ブクログ2014.10.04読了。 今年32冊目。 面白かった。 村上春樹の作品はノルウェーの森と最近のものくらいしか読んでなかったし、ノルウェーの森の暗さにそれから距離を置いてしまっていた。 ら、面白いじゃん! とりあえずナカタさん最高すぎる笑 村上春樹氏もこんな笑える内容を書くんだ!と少し意外に思った。 特に下巻はじめのマッサージのシーンでは声出して爆笑。 猫が出てくるところも良かった。 ただ惨殺シーンがあり、そこは猫好きじゃなくても気持ち悪くなってしまうのではないかと。 そして舞台である四国の何気ない風景が村上春樹氏が表現するととても美しく感じられた。 内容的には難しかったなー。 掴みづらかった。
0投稿日: 2014.10.04
powered by ブクログ初めての文学小説を読んでみて、解釈するのが難しい内容だった。これまでビジネス書ばかり読んできたので作品を通してメッセージを読み取ろうとしている自分がいた。
0投稿日: 2014.09.22
powered by ブクログ2014.03.03 考えるところはあったし、面白かったかどうかで聞かれたら、面白かった。 でも結局はどういうこと? スッキリしない。後味悪いとかじゃなくて。わけがわからない。 あと!所々の性描写!村上春樹ってみんなそうなのかな。だとしたらあたし読まないかもな。ってか1Q84にもあったな。だからあたし途中で断念したし。 △ ▽
0投稿日: 2014.09.17
powered by ブクログホシノくんや大島さんのキャラが良い。 内容的にはどこか不思議の国のアリス的な感じがした。 記憶の中で生き続けるってことかなぁー。記憶に刻め!
0投稿日: 2014.09.14
powered by ブクログいまいち、僕/君の混在がうまく飲み込めないままだけど、あるべきところに落ち着いて行く感じはいい。ちょっと変わった、けど嫌味のない読後感は好きです。
0投稿日: 2014.09.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
海辺のカフカ 下巻。 僕(カフカ)は、甲村記念図書館の館長・佐伯さんの15歳の時の姿を、真夜中の図書館で見かけるようになった。 15歳の佐伯さんに恋をして、佐伯さんが実の母の可能性を考える。 また、父親の死の重要参考人として、僕は警察から身を隠さなくてはならなくなった。 一方、ナカタさんは、ヒッチハイクをして西に向かい、星野くんという若者に助けてもらいながら、高松にたどり着いた。 ずれているものを、元にもどす力のあるナカタさん。 佐伯さんが昔に作った曲「海辺のカフカ」と 図書館に飾られた絵画。 カフカが、父から予言された、父を殺し、母と姉を犯すであろうということ。夢と現実。 村上ワールド全開の物語。
0投稿日: 2014.08.25
powered by ブクログ村上春樹は長年苦手だったのに、久々に手にとったら最後まで一気に読んでしまった。 初めてまともに村上春樹を読んで、ああやっぱりこの人はすごいなと思った。 なぜこの描写でこの表現がでてくるんだ!、その場面でこの描写を織り交ぜてくるかー!という驚きと尊敬がページをめくる度にでてきた。 この作品を通して彼が伝えたかったことはたくさんあるんだろうなと思う。 生と死、家族関係、差別、性同一性障害、障害者、戦争、偏見、etc... 全部ひっくるめてこの作品を読むだけで伝えられるというのがすごい。 私もねこさんとお話がしたい。
0投稿日: 2014.08.12
powered by ブクログやはり落ちはナシ。 回収されない伏線多数。 でも文章は綺麗。 ナカタさんいいキャラすぎる。 佐伯さん 大島さん さくらちゃん 星野ちゃん カーネルサンダース ナカタさん 僕らはみんな、いろんな大事なものを失い続ける。大事な機会や可能性や取り返しのつかない感情。それが生きることのひとつの意味だ。
0投稿日: 2014.08.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
芝居を観て、内容をほとんど覚えていないことに愕然とし、再読。村上春樹は、若い頃から、余りに売れ過ぎるので、斜めに構えながらも、結局、気になってずっとよみつづけているのだが、再読は初めてだと思う。芝居では、何故か 大島さんだけ記憶にあって、カフカ君もナカタさんも、佐伯さんも星野君もみんな初対面のつもりだったが、原作を再読して、記憶を蘇らせてくれた。芝居を観た時は、原作の雰囲気が 良く出ているなんて思ったが、逆に雰囲気だけしか出せ無かったのかなと思う。(それだけでも凄いことなのではあるが)本好きのためのファンタジー(?)みたいな本なのだが、本筋とは余りに関係ないような脱走兵の言葉に、今の日本の状況を感じたり、色々な読み方の出来る小説だ。今度は、もう一度、芝居がみたいな。
0投稿日: 2014.08.09
powered by ブクログ47章のところで涙腺が崩壊しました。 号泣しました。本読んで涙がでることは今回が初めてです。 カフカ少年の佐伯さんとの恋とナカタさんと星野青年による旅の話が交互に進んでいく話です。ちょっと物語として読むと「???」ってなったけど登場人物から哲学を教えてもらってるという感覚で読んでました。 47章と48章の共通していたことは亡くなった人の記憶や一部は生きている人の中で生き続けることみたいなのが素敵だと思えた。 死んだら終わりじゃなくて、誰かの中で生きているみたいな。 2014.8.1(1回目)
2投稿日: 2014.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こちらは文庫本で読みました。 ナカタさんのキャラクターはどこか読者をほっと安心させるような魅力があります。 こういう風に真っ直ぐ生きられたらいいなぁと思いながら、そして私もナカタさんのような人が近くにいたらいいのになぁなんて思いながら読みました。 少年は、まだまだ若いのにやたらと頭が良くて落ち着きがあり、あまり少年っぽさを感じませんでした。 最後の部分は、ナカタさん推しなだけあり少し悲しくなりました。 そしてあっけない終わり方でしたが、それをもっと理解したいからもう一度読み直したいと思える作品でした。
0投稿日: 2014.07.28
