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朗読者(新潮文庫)
朗読者(新潮文庫)
ベルンハルト・シュリンク、松永美穂/新潮社
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総合評価

381件)
3.8
90
129
112
16
5
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    年の離れた恋人の抱える秘密に彼は気づく事が出来なかった。彼女が去り数年後、思わぬ再会をするが、彼女が危機を脱する為には彼女が知られたくない秘密を明かさなければならない。彼は秘密に気づくが・・・。 これは時間を空けてまた読みたいとおもいます。一片通りに読んでも読みきれない何かが有りました。

    0
    投稿日: 2015.11.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3部からなる一人の男性主人公の生き方を描く私小説的な物語。第1部の最初は「個人教授」的な年上の女性とのラブロマンスかと思い気楽に読んでいたが、2部あたりから強制収容所を巡る戦争犯罪の裁判になり、主人公の心の葛藤が描かれる。第3部では年を経て再開した年上の女性とのその後が描かれると思われたが・・・以降ネタバレになるので書かない。

    0
    投稿日: 2015.11.22
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    映画も良かったが、原作も良かった。 流れるような文章は読みやすく、それだけに心の奥の方まで入ってくる。。ハンナの方に感情移入してしまって、切な過ぎて辛い。

    2
    投稿日: 2015.11.03
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    岩田書店さん選書 海外の方が書いた作品はあまりよまないけれど、北海道の岩田書店さんが選書してくれたなかにあった一冊。 海外の文学はなぜこんなにも表現が豊かなのかなと思った。もちろん翻訳されているので、日本語のニュアンスのみでの理解だけど。 また、本中に出てくる哲学は難しかったけれど、自分でもじっくり考えてみたいと思った。

    0
    投稿日: 2015.08.10
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    主人公は、たまたま年上の女性と出会い関係を持ち、好きになってしまった。 彼女は主人公に本を読ませる。 そんな、ある日、彼女は主人公の前から姿を消してしまう。 そして数年後再会を果たすのだが・・・ 主人公の、その時々の自分に都合の良い葛藤を、傷付かないように押さえ込もうとするから、主人公は成長する毎に、干からびていくような気がした。

    0
    投稿日: 2015.07.26
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    祖母が亡くなってから、ぐるぐるした思考から抜け出したくて読んだ。答えのないことに苦悩する点は、答えのないことに悩む今の状況に重なる部分があった。 少し目の前が開けたように感じる。ドン詰まりの今の状況を認識する。これからどうしたらいいのかはまだわからないけど。 静かな悲しみと喜びをはらむ。 恋愛でもなく、単に戦争を扱う小説というわけでもない。 追憶し、懐かしみ、現在の自己を見つめる。現在と過去を行き来する思考。思い出というアルバムをめくる指先と、それに付随する様々な心情を思い出すそのひとのまなざしを、真摯に描写している印象を受ける。 出来事のインパクトが強かったので、訳者あとがきにもあるように、いずれ再読したい。

    0
    投稿日: 2015.06.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分の失恋思い出した。結婚には至らなかったけど心をぶつけ合っていたと思う。最後にハンナの秘密を理解できたからうらやましい。普通は別れたら疑問は疑問のまま残るので。

    0
    投稿日: 2015.04.25
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    ホロコーストの加害者側になってしまうという事の意味を考えてさせられる。日本でも、同じ経験の人はいるのだろう。考えさせられるテーマです。

    0
    投稿日: 2015.03.28
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    http://kumamoto-pharmacist.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-030c.html

    0
    投稿日: 2015.02.06
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    先に映画を見たので、映像を思い浮かべながら読んだ。自分の秘密を知られたくないがために、辛い人生を選んでしまう気持ちは、自分には分からないが、彼女ならそうするのだろうと納得できてしまう。

    0
    投稿日: 2014.12.07
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    でもわたしは大人たちに対しても、他人がよいと思うことを自分自身がよいと思うことより上位に置くべき理由は全く認めないね

    1
    投稿日: 2014.11.21
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    なんと感想を書いていいのか、まったく途方にくれる本に出会った。 母親ほどの年齢の女性と恋に落ちた少年。ある日女性は少年の前から姿を消す。数年後、法学生になった少年は法廷で戦犯の被告人となった女性と再会する。そこで彼女が姿を消した理由を知り、本の朗読を吹き込んだカセットテープを刑務所に送り続ける。十数年後、出所前日に少年は初めて彼女に会いにゆく。年老いた彼女は・・・。 複数のテーマがあり、読む人によって解釈が違うようだ。少年の父(哲学者)の言葉が少年を導く。ラストはショッキングで切ない。

    1
    投稿日: 2014.11.10
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    海外の作品はあまり入り込めないことが多かったのですが、この作品は最後まで惹きつけられました。 一人の女性の生き様は、何度読み返しても切ないです。

    1
    投稿日: 2014.11.07
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    戦時中の罪を問われた元女性看守。そこから逃れるには,これまで頑なに隠してきた自らの秘密を法定で告白しなくてはいけない。彼女はそれをせず刑務所へ行くことを選ぶ。同僚の罪も一緒に。かつて彼女と恋に落ちた少年は,司法修習生となって偶然その裁判に立ち会い,そこで彼女が守ろうとした"秘密"に気付く。彼はその"秘密"を公にするか悩み,彼女の気持ちを汲み取って黙っていることにした。その二者択一に向かって読者を引き込み,彼女の運命に立ち会わせる強烈な魔力を持った物語。題名の意味がとても切ない。

    0
    投稿日: 2014.10.22
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    切ない。 人間は、ものすごく愚かな事をする可能性がある生き物だ。 それでも人間は尊い。 戦争は、国のレベルで見れば加害者と被害者の関係があるかもしれないが、個人レベルで見れば、全員が被害者なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2014.10.08
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    二時間弱で読了。それくらい面白い。二十年以上も心の何処かを動かし続ける「思い」そんなものが持てたらよかったのに…それが突然、自分を否定した形で終わろうとも。それをまたナチズムと絡めて、迎合せざるを得ない弱者の目線を通して書かれているのがまた美しい。

    3
    投稿日: 2014.08.10
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    誰にも感情移入できなかった 実際にあったであろう、 社会的事実について 読んでいる間中、常に考えさせる作品 戦争は見えないところで 人の人生を狂わせるものだと知った。

    0
    投稿日: 2014.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    15歳の少年と母親のような年齢の女性との恋愛を通して、ナチス時代の犯罪をどうとらえるかをテーマとした話。 これはどちらにとらえたらいいんだろう。 映画タイトルにある愛を主軸にしているのか、やはりナチス時代を主軸にしているのか。 非常に迷わされてしまった作品だった。 愛を主軸なら出会った時と最後に再会した時に匂いが違うというのはいかにも生々しい。 ナチス時代ということであれば、あの裁判はどういう意味か。 初めはハンナがユダヤ人だったのかと考えたがそれは違うらしい。 調べてみると、ハンナがルーマニア出身のロマであるが故の、それが明るみになることを恐れての行動とのことらしい。 それはさすがにわからない。 できれば日本語訳の際はそういう背景がわかるような何かを散りばめていて欲しかった。

    0
    投稿日: 2014.02.03
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    だいぶ前に映画を観て、原作も読みたいと思っていた。 とても読みやすい翻訳。 さらさらと読めて、それでいて中身は深く、重く。

    0
    投稿日: 2014.01.25
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    『傷だらけの店長: 街の本屋24時』という本を読んだら、この本がいい本として紹介されていた。15歳の少年とかなり年上の女性とのラブストーリーだと思ったら、違った。第2次大戦後のドイツ自身によるナチス戦犯裁判まで絡んでいて、重い主題だった。でも、ぐいぐい読ませる力があり、ドイツ文学らしい部分もあり、良書。

    0
    投稿日: 2014.01.06
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    読んでいて何か苛々モヤモヤして憂鬱になるのに、先を読まずにはいられないので疲労しながら読み終わった。良い小説は鏡のように、自分のことを省みずにはおれないところがあるので、そう思ってみればこの作品は「良い小説」だったのだろう。現に、悶々としながらも最後まで投げ出さずにいられたのだから。 終わり方も”綺麗”だったと思う。 ミヒャエルにとっては。 ……そう、私はハンナが居た刑務所の女刑務所長と同じように、「ミヒャエルの物語」に腹を立てていたのだ。どうにもならなかった事に対する、遣る瀬無さのせいで苛立ったのだ。彼にはいくつものいくつもの機会があったのに!しかし彼だけを責める訳にはいかない。私にだって当事者なのにわざと傍観者的な態度をとって事態を避けようとするところがあるのだから。だからミヒャエルに対する苛立ちは、私自身に対する嫌悪でもあり、だからこそ読み終わるのに疲弊したのだった。 2014不忍一箱古本市にて売却

    1
    投稿日: 2013.11.19
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    15歳の少年と母ほどの歳の女性のラブ・ストーリー……ではなかった。ナチスドイツの強制収容所の元監守のハンナが犯したある罪と彼女の抱える秘密が物語の根幹。ミヒャエルがハンナと再会した時の心情の描写が凄く良い。後書きにこの作品は二度読むべきとあったのでいつか必ず再読する。結局のところ人類における二大テーマは愛と性なんだと再認識。2012/102

    0
    投稿日: 2013.11.13
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    歳上の女性と男子高校生の恋愛…と思ってバカにしつつ読み始めたらとんでもない。第二次大戦ポスト世代の断絶とドイツの戦争責任を軸にした重いけど考えさせられる話だった。ハンナの生き様、朗読の意味、ハンナの最期。映画化もされる?されてる?らしいんだけど、なるほどいい本だった。

    1
    投稿日: 2013.11.11
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    http://tacbook.hatenablog.com/entry/2013/10/27/230616

    0
    投稿日: 2013.11.02
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    ちょっと前に読んだことを思い出した。 人はどこで絶望をしたのだろう?今までは強く生きて来れたのに・・ 坊やがもう一歩全てにおいて踏み込むことができなかった・・ということだろうか?人間との関係というものは難しい。。本当に助けて欲しい時に距離を取られるというのはなんとも静かな悲しさを感じる物なのだろうな。絶望というより、勘違い、期待した自分が悪かった・・という失望のような気がする

    1
    投稿日: 2013.11.02
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    内容がずっしりとした本だった。 この本について感想をいうには何度も何度も考え直さなければいけないけれど。 鮮やかな灰色の世界だった。

    0
    投稿日: 2013.10.28
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    ここでも何人かの人が指摘しているが、本書は読む前に抱いていたイメージと、読後のそれとの間には大きな隔たりがあった。例えば、これは青年の物語だろうと思っていたが、実は人生全体の物語であったり。タイトルの持つ意味も、読後には一層に深くなるようだ。最後の1文を読み終えた時の感慨には格別のものがある。ミヒャエルの困惑や煩悶は強いリアリティを持って読者に迫る。そして、ハンナの人生に対しては「では、あなたならどうしたか?」という問いに答えることができない。現代のドイツ文学ならではのこのテーマの持つ重層性は実に深い。

    1
    投稿日: 2013.09.25
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    映画を観て、原作を読みたいと思っていた作品。 読んでまた、映画を観たいと思う。 強烈な印象は、数年たった今なお、脳裏に焼きついている。 罪はだれにあるのだろう。

    0
    投稿日: 2013.09.20
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    世界中が号泣した大ベストセラー、って背表紙に書いてあったので読んでみた。 これ、号泣できるかなぁ? 普通にドイツの歴史については知ってるつもりだけど、それだけじゃ物語に深く入り込めない気がするけど。

    0
    投稿日: 2013.09.17
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    ケイトウインスレットの映画は気になっていたけど、見てなかった。その原作。 ミステリーではないけど、読み進めるにつれて謎が解き明かされていく感じがすごく良かった。 ドイツの様々な歴史的背景や「朗読」される本についてもっと知識があればさらに面白いだろうな。

    0
    投稿日: 2013.07.04
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    初めてのドイツ文学。 世代を超えた恋愛の物語に、ナチスの戦争戦争責任が影を潜める。 過去に戦争という社会構造の中に巻き込まれた彼女は、強制収容所の看守として働いていた経歴を持つ。 終戦後もその責任を追及され、彼女の貧しさ故の不十分な教育も重なり、刑務所へと収容された彼女。 ナチスドイツを率いて、大量虐殺を行い、人権を踏みにじったヒトラー。これを完全義務の不履行と考慮するならば、それに追随した収容所の看守や民衆はナチスの暴走を止められなかった不完全義務の不履行者ということになる。 「あなたの愛した人が戦争犯罪者だったらどうしますか」という問いかけはあまりに重く心にのしかかる。 そして、彼女を感情論ではなく、客観的に判断しようと努める主人公の葛藤が様々なものを訴えてくる。

    0
    投稿日: 2013.07.01
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    友人の紹介で借りた本。 なかなかに面白く、世界に入りやすい。 後半、すこし主人公が客観的すぎて、はいりこめなかった?

    0
    投稿日: 2013.05.28
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    ハンナの罪を裁くことと対比して、ハンナを裏切った主人公がどう裁かれるのかということが裏のテーマ。 主人公の果たす役割「朗読者」がタイトルなのだから、本物のテーマはこっちなのではと思うほどです。むしろナチスとハンナのテーマだけではここまで心に残らなかった。 葬式での二度目の黙殺と市電を追いかける場面がとても心に残った。 あのとき追いかけてさえいればという思い出と重なるが、ハンナを象徴する市電を追いかけ、扉を開かれたというのは彼が許されたということを表す。 気付かれにくそうだがこのシーンが本当のクライマックスだと思う。ここで終わっても良かったのではないか。 文章は説明過多で、特にハンナの秘密が分かったところなど鬱陶しく感じた。ストーリーも最後の方がよく分からなかったが、深読みしていったら全体の印象は良く終わった。

    0
    投稿日: 2013.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    わかるようなわかんないようなわかるような…… 大好きだった恋人を 忘れようとして忘れられなくて 彼女を支えるほど積極的になれなくて きれいさっぱり逃げることもできなくて ピンとこない部分のほうが多いけれど、主人公の気持ちが分かるような気もする。 もっと大人になれば分かるのかな。 海外文学苦手な私だけど読みやすかったし、 前半の恋愛してる部分はいいなぁと思ったので、 もう1回読めばまた変わった感想だったかな。 図書館の返却期限が迫ってたので返しちゃったけど。

    0
    投稿日: 2013.04.07
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    ナチスドイツ時代についてのことについての裁判の話と言えばそうなのだが、それよりも、文盲が生み出す悲劇の方に心奪われるものがある。 最期が、とても残念なのだが、それがハンナの主人公への最高の償いだったのかな?という気がしてならない。

    0
    投稿日: 2013.04.07
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    最初らへんは少年の異常な性の話かと思って えーまじかよ気持ち悪い…と思っていたけれど一転、 実は、戦後ドイツに残るナチスの傷痕の話。 読んでみて、悲しい話なのは私にもわかった。 でも… 正直、この本の本質を心からは「わからない」のです。 トニー賞を総ナメにしたはずの『プロデューサーズ』を見たときに 感じたとまどいとよく似てる。その時は ヒトラーを侮蔑するというのがなぜジョークになるのか 理解できなかった。それがあのコメディの核だったのに。 アメリカ人には大爆笑なはずなのに。 同じように、私たちは日本人であるがゆえに、 ドイツの歴史からは切っても切れないナチスに対する ドイツ人の感覚を「知らない」。 だから、ドイツでは大ベストセラーになったこの本を読んでも 「知らない」から「わからない」。 でもそれは仕方ない、と思う。 すいません、だから正直に評価は低いです。 でも、戦争が終わっても、世界には数えきれないほどの問題があるんだって、その一つの入り口を見れた気はする。 それが「知らない」はずものものを伝える、伝えようとする、 文学をはじめ芸術の力なのかもしれない。 ナチスが云々、というよりも私は何より もう一つの真実にどきりとした。 ハンナの運命を狂わせたもの。 人間の尊厳に関わるもの。 「朗読者」というタイトルの意味は、想像以上に深く、重い。

    0
    投稿日: 2013.03.31
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    読みやすい訳だった。 読後、重たい話だけど、読んで良かった。 この小説は先日観た映画『愛をよむ人』の原作である。 映画を見終わった時、この映画をどう解釈したらいいのか、何か登場人物たちの気持ちや考えが読み取れてない感じが多く残り、原作を読みたいと思った。 結果、原作と映画では設定が少し異なる部分もあり、原作の方が細かく書かれている分、わかりやすい場合もあるが、感じた雰囲気としての感情は原作と映画では遠く離れてはないけど、まだ、感情が読み取れてないようなモヤモヤした感じが残る。 あなたならどうするのか? あなたならどんな気持ちになるだろうか? そういう問いが投げられ続け、答えようにも、「〜だと思う。でも…」というように、「でも」とつながり、悩むのだ。 訳者のあとがきにも書かれていたが、再読した時に登場人物の感情の細やかさに目がいくと書かれている。ドイツでも教材で使われているそうだ。 いずれまた再読して、映画も観たいと思う。

    0
    投稿日: 2013.03.27
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    少年が一人の女性に翻弄され、それがトラウマになって自分の中で行き続ける。彼女と過ごす夏の緑がなびく風の音。愛し合う衣擦れの音、窓から差し込む光の陰影…美しい小説でした。映画から入ったからかな。

    0
    投稿日: 2013.02.03
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    "声"を持たない、伝えることができない息苦しさがひしひしと伝わってきます。 最後の彼女の選択をどう思うかは読者に委ねられてます…

    0
    投稿日: 2013.01.27
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    映画「愛を読むひと」を観たがむずかしくて混乱し、小説にあたってみることにした。そして、じぶんが何も理解していなかったことに気づいた。 訳者あとがきに「原題のDer Vorleserは男性単数形」とあった。

    0
    投稿日: 2013.01.24
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    全体的に静かなお話。 淡々とした流れだけど、 ある部分においてはかなり大きな動きを見せる。 涙を流す感動ではなく、 じわじわと考えさせられる感動。 時間があるときにもう一度読みたいと思う。

    0
    投稿日: 2013.01.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「私たちは幸福について話しているんじゃなくて,自由と尊厳の話をしているんだよ」。眼の開かれるような言葉。

    0
    投稿日: 2013.01.13
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    昔の恋人の知られざる過去と正面から向き合おうとするがゆえに葛藤を隠せない主人公の真摯な姿に胸を打たれた。そして軽いカルチャショック。 私たち日本人は、かつて自分たちの先祖が行ってきたことにこんなにも真剣に対峙することがあるだろうか。 原爆については唯一の被害国の国民としてしっかり学んでいるし、それは世界から一定の評価を受けているように思う。しかし、私たちが近隣諸国に行ってきたことについては…?加害国としての意識の低さを感じる。 ドイツ人である主人公はかつて自分たちの親世代や元恋人が行ってきたことを「許せない」と思いつつもなんとか理解しようと苦しんでいた。それは自国の行ってきたユダヤ人迫害、というおぞましい歴史的事実とも向き合うことになる。 決してそれに対し主人公は明確な結論を見出したわけではない。常に悶々とし考え続ける。でも人間のそういう姿は単純に美しいと思う。 人間は何度でも間違える愚かな生き物だけれど、それでもその過ちを自覚し反省し、そして正そうとする。その精神は正義であり美しい。 たぶんドイツという国はこのようにして自国の歴史と向き合ってきた国なのだろう。 それに比べると日本はどうなんだろう?「臭いものにフタ」「お茶を濁す」そういう言葉が思い浮かぶ。 私たちももっともっと自分たちの行ってきたことを知ろうとしなくてはだめだ。そう強く思った。

    0
    投稿日: 2012.12.28
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    何が正しくて何が間違いなのか。 戦時中においてその答えは「わからない」。それにも関わらず罰せられてしまう主人公。何が罪なのか、何を持って裁くべきなのかという法曹界において根本的な疑問を投げかけてくる一冊。そのため読後の爽快さはなく、しかし、読んで良かったと思わせる力がこの本にはある。

    2
    投稿日: 2012.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    数年前から読もうと思っていて、ようやく読んだ。もっと早く読んでおけばよかったと後悔した。戦争犯罪という重いテーマを扱っているのに、ストーリーテリングが面白く、読んでいて先が気になる。 これを読んだ後、東京裁判を取り上げている赤坂真理の「東京プリズン」を読むことにした。

    0
    投稿日: 2012.11.04
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    「朗読者」って何を意味しているのだろう、と気になって手に取ったのがきっかけ。 読むと、なるほど、これは「朗読者」だわ。 と思います。 どうしてか、「朗読」というのは、普通に本を読むのとは違う、壁が一枚あるようなイメージがあります。 それがこの話の結末を生んでしまったのかな、なんて自己解釈。

    0
    投稿日: 2012.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドイツ側から語られるホロコーストのお話。ハンナはミヒャエルといるときも、第二次世界大戦が終わったあとも、遡及裁判のときも彼女はいつも自身と闘っていた。イデオロギーを掲げる所謂持つものと文盲のハンナの様な持たざるものの間にはホロコーストに対する意味に差異があると感じた。それが如実に表れているハンナの言葉が遡及裁判で裁判長に尋ねた「あなただったら何をしましたか?」ではないのだろうか。戦争という特異な状況に自分が置かれた場合、なにができるのか?なにをするのか?そんなことを考えさせられた小説だった。文学としても、登場人物の細やかな感情表現を楽しめるよい小説だと思う。

    1
    投稿日: 2012.10.01
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    大人の女性と少年との愛ということに、全く興味が持てないのと、 ナチス時代の強制収容所が舞台になった小説は、私の中で、これしかない!という作品があり、それには遠く及ばなかったので、 少しも響かなかった。 面白くなかった。 訳のせい、ってのももしかしたらあるのかも。 今日び、『坊や』とか絶対ないし。

    0
    投稿日: 2012.09.30
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    およそ2年ぶりに再読。今回は前回のように涙ながらにということはなかったけど、考えさせられるものが多数あるのはやはり同じ。なんとなく前より遠くに感じられたけど、同じ本を読んでもその時の心のあり方で受け方はずいぶん変わるものですね。最も好きな作品であることには変わりないです。

    0
    投稿日: 2012.09.24
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    どちらかというと「読者の想像にお任せします」感の強い作風だと思います。一度読んだだけでは、腑に落ちない点や突っ込みどころも多いかと。前半に丸々費やされている、少年が年上の女性に溺れる展開も、昔、TVで深夜に放映されていたフランスあたりのソフトポルノを彷彿とさせ、蛇足気味にも思えます。内容はともかく、ドイツ人にとって、とてもデリケートな問題である第三帝国の時代を、それを知らない世代に文学という手法を用いてマイルドに向きあわせるそのきっかけ作り。そこに意味がある作品のように感じました。

    0
    投稿日: 2012.09.17
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    償いの物語。 みんな罪を償いたい、そんな話と思う。 再読なんだけど初めて読んだ時は10ねんほど前。 ドイツの人がナチス時代のことで傷ついてることを知って、私の中でドイツ人のイメージが一気に変わった作品。

    0
    投稿日: 2012.09.17
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     むかし読んだ時はそんなに感動はしなかった。 読み返すつもりはなかったけれど、先日読んだ本の中で絶賛していて、そんなに良かったっけ?と読み返した。   主人公の少年(ぼく)とひとまわり以上年上の女性ハンナの恋愛物語。物語の前半はほんとにただのベタな恋愛物語。変わっていることと言えば、ことに及ぶ前に彼女が必ず(ぼく)に本を朗読させること。これだけだと大ベストセラーの意味がわからないが、大人の女性の魅力に溺れる少年の話が、後半から突然変わる。それはハンナの過去に理由がある。    ここから下は完全なネタばれ。未読の方はご注意を。      突然少年の前から消えたハンナは、また突然に、大学生となった(ぼく)の前に現れる。そこは法廷だった。彼女はナチスの戦争犯罪人を裁く裁判の被告にいた。彼女は収容所のユダヤ人を健康状態から労働に就かせるか、それともガス室に送るかを選別する看守だった。  罪状はユダヤ人虐待。とくにある事件に関することだった。  それは連合国の猛攻により、撤退を余儀なくされたたハンナたちと収容所のユダヤ人の逃避行にはじめる。その途中、仮宿としていた教会が空襲で爆撃され猛火包まれた。そこに泊まっていたのはユダヤ人だけ。ハンナたちは逃げられること、また襲撃されることを恐れ、扉を閉ざし、全員を焼かれるにまかせた。奇跡的に生き残った母子によってハンナたちの罪悪は明るみになった。  裁判で責任をなすりつけ合う元看守たちは、ハンナにその矛先を集中し、自らの罪を軽くしようとする。次第に窮地に陥るが、良心の呵責と罪の重さに耐えかねたハンナは裁判官に問いかける。 「あなたならそのときどうしましたか?」 おそらくこの問いこそがこの本のメインテーマだろう。なぜならこの問いは、裁判が進行したときに、彼女から再び裁判官に投げかけられる。  そしてこの状況に彼女を追い込んだ遠因は、彼女が文盲であったことにある。  文盲の故にあまりいい職に就けず、少ない選択肢の中から選んだ仕事が看守だった。戦後も文盲を隠すために、職を転々とする。そんなときに出遭ったのが(ぼく)だった。彼女が逢瀬のたびに本の朗読を義務つけたのはそのためだった。  主人公に名前がなく(ぼく)という一人称で書かれていることは、読者自身のこととして、ハンナの罪と心情を感じて欲しいからなのかもしれない。    最後にハンナは自殺してしまうが、たぶん自分が幸せになっちゃいけないと思ったのじゃないかと思う。  原爆で生き残ってしまった人や、特攻隊で生き残ってしまった人が、自己喪失感に苛まれたように、死に急いだのだと思う。  

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    投稿日: 2012.09.16
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    重い話。筆者が法律家と知って納得。「なぜ罰するのか」「何か罪か」「だれが罪を負うべきか」…法を学ぶ者にとって逃れられない(でもなかなか答えられない)根源的な問い。それに正面から取り組んでいる。しかもドイツ人が逃れられない歴史問題とからめ、小説としても成り立っているから、すごい。 【ドイツの戦後、日本の戦後】ドイツは、戦後のドイツ人は、ナチスを「スケープゴート」にすることによって、すなわち戦前のドイツを「悪者(ナチス)」と「悪者に踏みにじられていた弱者(普通のドイツ人)」に分けて両者を切り離し、前者を徹底的に批判・弾劾することによって、精神的・物質的両面での復興を成し遂げたのだろうなぁ、と思う。日本も軍部(A級戦犯)を「スケープゴート」にしたわけだが、ドイツとは根本的に違う…よく日本・ドイツの戦後の「態度」の差が批判されるが、その差が生まれた背景には、こういった事情もあるのかもな…そんなことを思った。

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    投稿日: 2012.09.05
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    「彼女は常に闘ってきたのだ。何ができるかを見せるためではなく、何ができないかを隠すために。」 全体的に淡々とした静かな描写が続きますが深く考えさせられる内容で、ブクログ内での引用が多いのも納得。 それにしても、出版社が感動を押し付けてくるのはどうにかならないのかなぁ… 宣伝だから仕方ないにせよ、先入観の固定は読者作者の双方にとってマイナスだと思うのです。 この作品にかぎりませんが。

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    投稿日: 2012.08.29
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    最初はハンナの態度にいらいらさせられることも多かったが、戦後の裁判の過程で明らかになる真実を追い、最後には思わず涙がこぼれた。ドイツ側からWW2を見たのは初めてだったので新鮮であった。 自分の愛する人が戦犯だったら、どうするだろう。たぶん戦犯でも、気持ちに変わりはない、かな。断定はできない。

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    投稿日: 2012.08.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画を観たら原作も読んでみたくなったので購入。 原作は少々難解な感じがした。 文字の描写だけじゃ私には理解しづらいシーンがあって。 書き手も監督も違うので比較対象にはならないが、ダビンチコードの時は映画<原作だったが、こちらは映画>原作と思う。 映画では省略されていた、父親とのやりとりが印象的だった。 難しいテーマが取り上げられていて、色々と考えさせられてしまう物語だった。

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    投稿日: 2012.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とあるHPでおすすめされていたのを見つけて、読んでみた。もともとアウシュビッツのことに関心があったこともあり、大変感銘を受けた。今の僕に、主人公の心情を推し量ることは容易ではないけれど、それでも考えさせられることは大きい。また将来、時間を見つけてしっかり考えなければならないと思う。最後のハンナの自殺についても、考えてみたい。

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    投稿日: 2012.08.26
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    ぐっと、下唇かみしめたくなる。2人の関係、ハンナの問題がまずあるから、戦犯についての流れも嫌な考えの植え込みがないように感じる。ベルンハルト・シュリンクの本はこの一冊しか読んでないが、他が気になる。

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    投稿日: 2012.08.18
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    カバーが過剰におすすめしすぎて、期待をかけすぎたのか、そこまで感動作っていうほどの話じゃなく感じてしまった。

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    投稿日: 2012.07.27
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    派手な出来事や展開に目を奪われがちだが、感情の動きがとても繊細に描かれているため、ハンナの隠し事を知ってから振り返る彼女の言動に胸を締め付けられる。父親の話す「自由と尊厳」は繰り返し自問したい。また、史実と物語の絡め方が秀逸で、まるでノンフィクションを読んでいるような気分になる。

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    投稿日: 2012.07.26
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    そもそも文法上の違いから文章構成が違うからなのか、翻訳者の翻訳が下手だからなのか、或いは宗教をベースとした価値観の違いといったものがあるからなのか、それとも単純な思い込みからなのか、翻訳ものにはどうしても、読み心地に違和感を感じてしまう。

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    投稿日: 2012.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あまりにも帯のおすすめが強烈だった気がする。 もうちょっとあまりそれにまどわされずに読んでみたかった気もする。 ハンナとの愛を語る日々の中に、もう少し朗読をゆっくりとする時間がほしかったな。 どうしてそんなに朗読ばかり・・・ そういう雰囲気をもっともっと知りたかったな。

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    投稿日: 2012.07.22
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    単調な文章がきれいだった。主人公の目を通して語られるハンナの姿は、謎に満ちていて、神秘性すら感じさせた。 強制収容所に勤めていたことは、物語の筋から飛びすぎていて、あまりマッチしない印象があった。強制収容所をあまり知らない主人公が実際に収容所を訪れるのは話の後の方だし、その様子からはあまり壮絶さが感じられず、主人公の想像だけが独り歩きしているような印象を受けた。 ドイツの人とかが読むとだいぶ感想が違ってくるのだろうと思う。

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    投稿日: 2012.07.17
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    戦争責任を深く追求する、国と個人への問題提議。投げかけた問いはあまりにも深い。表層だけ反省したようにとりつくろい、自ら保身に走る輩が多い中、ハンナは潔い。男女の間に存在する河は深くて長い・・。

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    投稿日: 2012.07.15
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    映画を見てたから、覚悟はしていたんだけど、ほんと落ち込むわ… 単純なバッドエンドではないんだけど。 どうすることも出来なかった悲劇です。 色々なことを読み手に押し付けがましくなく考えさせる、良い小説だなと思う。 映画もすごく好きだけど、体力使うんだよね… あと、歴史的背景をもっと勉強しなくてはなぁというお馴染みの感想というか反省。

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    投稿日: 2012.06.28
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    【本の内容に関しては書いていない】 (再読)新潮クレストで持っていた記憶だったが見つからないので文庫で買い直し。 8月の読書会課題本予定。売れた本なので選書を迷ったが再読して改めていい本だと思った。読み返すたびに新しい発見があるのは読書の醍醐味。10年前には感じなかったことが今あらためて身に染み渡る。 文庫版の巻末のあとがきに、翻訳者がアンソニー・ミンゲラ監督によって映画化を予定されていると書かれているが、いま読むとこれは違いますね。ミンゲラは2008年に癌で亡くなってしまいましたので、彼はメガホンを取ることはできず、代わりにスティーブン・ダルドリーが映画化しました。映画『めぐりあう時間たち』の評価が高かったので彼にお鉢が回ってきたようです。 最初に新潮クレストの単行本で買って読んだのは10年前くらい、映画化になってそれも見たけれども原作と違う箇所に気がついた。意外と覚えているものなのだ。裁判の時に青年が悩んで相談する相手は原作では父親、映画では担当教授になっていました。 今回あらためて再読すると、また映画とは違う箇所にも気が付きます。まあ映画は別の作品ですからそれはそれでいいと思う。最初、ドイツの物語なのにドイツ語じゃなくて英語で映画化されたのには個人的にはちょっとがっかりだったのですが(青年の名前もミヒャエルじゃなくてマイケルになっている)、英語での映画化は作者シュリンク自らの希望だったそうです。そのほうが世界中で鑑賞される可能性が広がるからでしょうか。自国の言語に執着しないという著者の姿勢が新鮮でした。 (というようなことはこの本の中には書いてありません)

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    投稿日: 2012.06.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公が父親に相談しに行くシーンが好きだ。父親は息子を「君」と呼ぶ。親子には似つかわしくないようなその距離があるからこそ、息子は相談したんだろう。その空気がすきだ。

    0
    投稿日: 2012.06.15
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    いしいひさいち「ほんの本棚」に取り上げられていたので、図書館で借りてきて読んだ。 「ほんの本棚」シリーズの最後の1冊。 しみじみと2回読み返してしまった。美しく哀しい物語である。

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    投稿日: 2012.06.10
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    恋愛、大罪とプライド、真実と羞恥心、戦時中の倫理に向き合うことについて...ページ数は少ないのに濃い内容でスマートな読みやすい文章。

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    投稿日: 2012.04.12
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    本で号泣したのは数年ぶりくらいかもです。 ハンナの秘密を知った後で、最初から読むと更に泣けてきた。 主人公視点だからこそ、ハンナの行動に魅力と謎が読んでいる人にも伝わる。 朗読する事、ナチス、ユダヤ人、戦争、裁判、恋愛、年の差。色々詰まってるけれど 「あなただったら何をしましたか?」 この一言がテーマなんじゃないかと思います。この問いの答えを見つけるために考える事が必要だと思う。

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    投稿日: 2012.04.08
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    数年ぶりに読み返してみた。 内容を知っていたから序盤から、文盲の女性ハンナが貧欲に文字を求める姿に胸が痛くなった。 ことばがどれほど人を惹きつけるかということについて改めて考えさせられる。 以前はあまり理解できなかったミヒャエルには好感をもった。 15歳の少年から成長していく中での人間らしい葛藤に、ばかだなぁと思いつつ感情移入してしまう。 好奇心や良心の呵責、後悔や憤り、すべての感情がハンナに対する愛につながっていて、せつない。 哲学者であるミヒャエルの父のことばも印象的。 他人がよいと思うことを自分自身がよいと思うことより上位に置くべき理由はまったく認めないね。 わたしたちは幸福について話しているんじゃなくて、自由と尊厳の話をしているんだよ。 幸福より人としての自由や尊厳を優先することって確かにある。 幸せになるってなかなか難しいことなのかもしれない。 ハッピーエンドではないし満たされない思いもあるけれど、ミヒャエルの愛とハンナの尊厳だけは最後まで守られている。 読者としてはそれだけで十分です。

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    投稿日: 2012.03.14
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    <15歳のぼくと年の離れた女性との逢瀬。彼女はぼくに朗読を頼む。そんな彼女と数年後、再会するが・・・> ベルンハルト・シュリンク著。 序盤の逢引シーンは結構しんどかったですが、 彼女の戦争の過去が明らかになる2章からガラリと変わります。 テーマはおそらく、 「あなたの愛した人が犯罪者だったらどうしますか?」 この問いに主人公は、理解することで答えようとします。 そして彼女にあるものを送り続けます。 多少、散文的なところはありますが、彼女にしてあげられることが見つかった後は 涙がとまりませんでした。 法学者である著者の、過去の戦争犯罪に対する裁き方、 そしてその罪を次の世代はどのようにとらえるべきか・・・ その考察は、日本も参考にすべき点があるかもしれません。

    0
    投稿日: 2012.03.05
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    純文学とでもいうんでしょうか。 まぐわってばかりなので「純」とも言えませんが。 後半になって出てくるハンナの手紙の箇所が、読んでいて切なくなる。 多分、もう一度読み返すと、色々と合点がいくんだろうなという作品。 内容はちょっと過激と言うか、穏やかではないのに、流れている空気が静かなのが結構好きです。

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    投稿日: 2012.03.03
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    恋愛小説だけど戦争の小説…逆かな?頭を使う本は、あまり好きではないのですが、これはすらすら読めました。明るい話ではないけれど、何回も読みたいと思う作品です。

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    投稿日: 2012.02.26
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    「あなただったら何をしましたか?」 親子ほど年の違うハンナと出会った15歳の「ぼく」は彼女の求めに応じて本を朗読しては愛し合うようになる。姿を消した彼女と再会したのは戦争犯罪者を裁く法廷の場だった。被告人席に立ったハンナの真実の姿とは…。  Ⅰ章でハンナとぼくとの出会い、Ⅱ章では法廷での彼女との再会、Ⅲ章でぼくの朗読による彼女の再生が書かれるのですが、ナチスの親衛隊員であり収容所の看守であったハンナを裁くⅡ章は重い。この小説が単なる感動作ではなく、今も過去と対峙し続けるドイツの姿を集約したものであるように思えます。  裁判において、アウシュビッツで殺されることになる囚人たちの選別に携わったことに関して糾弾されたハンナは裁判長に、あなたならどうしたかと尋ねます。 「この世には、関わり合いになってはいけない事柄があり、命の危険がない限り、遠ざけておくべき事柄もあるのです」  ハンナの問いはドイツの過去から現在へのそれに他ならず、法廷全体が緊張し息を呑むのですが裁判長のこの答えのなんと空しいことか。  ぼくの朗読をきっかけに読み書きができるようになった文盲の彼女が刑務所で手にしていたのは強制収容所に関する多くの図書でした。歴史というものがある以上、過去と現在を切り離して考えることは不可能です。自ら行ってきたことでればなおのこと、ハンナの問いに答えを出すことは難しいに違いありません。それでも問い続けることを止めてはならない―それはドイツに限ったことではないのかもしれません。

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    投稿日: 2012.02.13
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     読まなくても良かった。良く分からなかった。ニューヨーク女性の対応が、  そのまま私の読書感想になってると思う。

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    投稿日: 2012.02.05
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    友人からおすすめされて読み始めました。 前半の濃い恋愛情景と後半の重い展開 恋愛描写にちょっとうんざりするけれど、 それを踏まえての後半の展開に目が離せない一冊

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    投稿日: 2011.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読む前に大体内容を知っていたもので。けどてっきり彼女が字が読めないのは何かの障害によるものだと思っていたんだけれど。…そうじゃなかったならもっと早くに自力でもなんとか出来…とか思っちゃいけないんでしょうね、うん。 男も男で抽象に逃げてないで目の前の彼女を見ろ!って思ってしまい。感情移入でなくて突っ込みに回ってしまうと駄目ですね。 年齢差恋愛の感じはこれ好きだけど。坊ちゃん呼びがなんとも。

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    投稿日: 2011.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    淡々と、重い物語。 何が、誰が朗読者たるのか。 不器用で息苦しく、真っ直ぐな愛の表現。 自分たちが犯した訳ではない戦争犯罪。 戦争の最中にあっては、常識や善悪が覆る。 人を殺すことが英雄たりえる。 そのような状況下の行為を、平時の常識に照らし合わせて 犯罪であると断じることが果たしてできるのか。 自分たちは両親や祖父母の世代に対して どのような感情を抱き、どのような行動を取れば良いのか。 収容所に赴きリアルを感じようとしたものの 最早過去のものとなっている無人の場所からは 現実というものは感じられず どう抱えていってよいのか迷うミヒャエルの思いが 等身大に感じられる。 ハンナはどんな思いで去ったのか、そしてまた 明日出所という日を前に再びミヒャエルの前を去ってしまったのか。 本当の理由というものはわからない。 当人にしかわからないことで ミヒャエルの視点から描かれる事柄のみから 想像することしかできない。 どうしたらよかったのか。 傍から見ていれば簡単に答えが得られそうなことも 本人にとってはどうしてもわからなくて 間違いを犯してしまい、修正すらできないということは 人生には往々にしてあって、 口を出してよいのか、アドバイスを聞いたところでどうすればよいのか 当人にも周りにも、複雑で答えのでないことばかりだ。

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    投稿日: 2011.12.18
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    一気に読もうと思っていたけれど、考えさせられることが大きすぎて、多すぎて とてもじゃないけど休憩をとらないと煮詰まってしまいそうになる(+_+) というかもうすでにその状態・・・ 映画も観てみたい

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    投稿日: 2011.12.15
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    ああ、そうか、と。 どこかで読んだことがあるようで、でも読んだことがないような話でした。 「何か朗読してよ、坊や」 その一言にどんな物語が秘められていることか。

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    投稿日: 2011.12.13
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    「愛を読む人」の原作。 仕事への誠実さと、倫理が相反するとき、人はどのような行動を選ぶべきなのか?どのような行動を選びうるのか?その行動を批判する権利をだれが持っているのか? 私たちはほかの人に対して責任を持つべきだ。目の前で苦しんでいる人がいたら、手を差し伸べるのが人としての正しい道だ。 けれど、それが間違っているとされる状況で、自分の身を危険にさらしてまで人助けをするべきなのか?他人に対する責任より、自分の人生に対する責任のほうが重いじゃないか? 誰かが選択する自由と尊厳と、その人の利益と幸福が相反すると知っているとき、自分に何ができるだろう?何かしなくちゃならないのか?そんなしんどそうなこと。なんで知ってしまったんだろう。 おずおずと何らかの行動を選んでも、選びようのない選択肢たちが手の届かない過去になるまでじっと身をすくめていても、何が正しかったのかはわからない。何が必要だったのか。後から葛藤せずに済む選択肢なんて存在するんだろうか。悔やみ、苦しむ心の置き所がわからない。 なんであれ、それも人生なのだ。 それに、罪は愛を否定しない。と思いたい。

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    投稿日: 2011.12.03
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    どんどん人間が殺され続けている間は <奪い取る>事しか眼中に無いくせに、 いざ終わってみると 何の罪も無い善良な人々の死の山に恐れおののく。 『罪悪感』なんてものは 意思が無かった自分には罪が無い! 悪いのは命令を下した者! そうせざるを得ない状況を作った者でしょう? あぁ、すでにこれほど苦しんでいるのだから、どうかこの荷物を降ろさせて。 これを背負うはずの別の誰か、に返したい! …無罪判決。 書類に判さえ押されれば、それで消えるものなのだろうか? 荷は降ろせるものなのだろうか? 愛しい女性は重い鎖に繋がれたまま、 誰にも心を開かない。 視界を妨げる分厚い壁もまた、 私の心に言葉ひとつ置いてかない。 非難することも 同情することも 何ひとつ許されぬ、過酷な過酷な物語。 「朗読者」 …声に出してつぶやいてみた。 あ、違う。 何かが違うと思った。 「傍観者」 そうだ。 私はただの傍観者に過ぎなかったのだ。

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    投稿日: 2011.11.25
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    「あなたは心から愛する人が罪人だったときどうしますか?」 「あの人の罪があなたの証言で軽くなる…けれどあの人はそれを望んでいない…その時あなたはどうしますか?」

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    投稿日: 2011.11.17
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    ドイツ文学。「愛を読む人」という題名で映画化されているとのことで、amazonでDVDをサーチしたら「無修正版」なるバージョンが出ていた・・・で、予想通り原作も前半は官能シーン多々。主題の「愛した人が戦争犯罪者だったら?」にどうつながっていくのかと思っていたら、後半はガラッと切り替わった。「生体解剖」でも描かれていたけれど、戦争が過ぎ去ったあとの新しい尺度で、「異常事態である戦争時にそうせざるを得なかった」一般人の行為を裁くことのなんと難しいことか。『じゃあいったい、どうすればよかったの?』登場人物の最期については想像力の限界からイマイチ理解できなかった・・・過ぎ去った時代とその時代を生きた人の心情を想像するのは難しい。再読したい一冊。

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    投稿日: 2011.11.07
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    village vanguard@津田沼にて購入。 描写がすごく細かくて様子が目に浮かぶよう。 序盤は退屈だけど、物語は意外な方向に展開。 戦争と、当時の社会の暗い闇、悲しい話。

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    投稿日: 2011.10.30
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    ナチスドイツ時代の戦争裁判という重い話の中に、人間のプライドや恋愛など身近な感情が描かれていて面白い。

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    投稿日: 2011.10.16
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    ちょうどこの小説の映画が公開されたので、読んでみました。 予想以上によかったです。 感動、というよりは、切ない気持ちになる小説でした。 この本について、アメブロでも書いています。 http://ameblo.jp/waremoko-tadoku/entry-10296499664.html ネタバレ気味なので、ご注意ください。

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    投稿日: 2011.10.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「なにか朗読してよ、坊や!」 恋愛小説かと思いきや、ハンナの裁判の流れからは第二次大戦への、ナチスドイツへの批判が読み取れる。 世間体とか、プライドとか、そのどれもが私たちも感じ得るだろうもので、遠い話なようでなんとなく親近感の湧く登場人物が印象的。

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    投稿日: 2011.10.02
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    なんて切ない。 なんてほろ苦い。 結末が予想できなかったわけじゃないのに、読み終わるとポロポロ涙がこぼれました。 うんと年下の、まだこれからいくらでも人生を切り開くことができる、そしてきっと明るい未来が約束されているであろう彼。 たとえるなら、洗いたての真っ白なシーツのように、純粋で、ひたむきで。 それに引き換え、世の中の嫌な部分、暗い部分もたくさん見て経験して、酸いも甘いも知っている彼女。 色々なことに疲れ果て、人生に夢を見ることなどとうに忘れた大人の彼女。 それでも、彼女は女だった。 そして彼もまた、幼い少年から若い男性へと成長し変貌していく時期だった。 初めから結ばれることなどあるわけがなかった、二人の恋。 あまりにも離れた年の差と時代の渦、それに彼女がどうしても彼にだけは秘密にしておきたかったささやかな真実とが、二人の運命を翻弄していきます。 ビター・スイートって、こういうのを言うのかな。 秋の夜長、センチメンタルな気分に浸りたい時におすすめのラブストーリーです。

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    投稿日: 2011.09.29
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    映画化されていて、前から気になっていたもの。初めて外国の小説を読んだけれど、これはかなり考えさせられる。ナチス問題が絡むから読み進めるのに時間がかかりました。正しい答えはきっとないけれど、お互いが正しく生きようとした結果なんだろうな、と。切ないけど悲しい話ではない。けれどとてつもなく難しい。

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    投稿日: 2011.09.17
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    泣いた。あの時こうしていたら、結果は違うものになっていただろうか。誰もがその時の自分にとって最良の道を選択したはず。そんな事を考えさせられる作品だった。

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    投稿日: 2011.09.09
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    読みたいと思っていたら、 懸賞で当たった。 映画の方も拝見したが、 やはり小説の方が好き。 切ない。

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    投稿日: 2011.08.23
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    久しぶりに良い本に出会えました。 読み返しても飽きる事のない、重い内容だけど、哀しくない、そんな物語。

    0
    投稿日: 2011.08.20
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    私は海外文学に精通していないが、この小説からは心の深奥に入り込んでくる文学の存在意義のようなものを感じざるにいられなかった。 前半では15歳の少年と36歳の女性による官能を描写する一方で、後半では戦後ドイツ国民に残された負の遺産についての痛いほどの追求が描かれる。 ハンナが戦犯として裁かれる状況を目の当たりにしてミヒャエルは混乱する。かつて愛した人が犯罪者として裁かれる現実。当時の戦犯に対して絶対的悪の判断を誰が下せるだろうか。彼は苦しみながら悪の境界線を見定めようとするが、どこにも答えは用意されてはいなかった。 ハンナが犯した罪はもはや人を人として扱うことを放棄している。前提条件無しにこの問題を考えればハンナは間違いなく「悪」だ。しかし、戦時中の国内でナチズムへの狂乱的な傾倒が起こっていたという忘れ難い事実はミヒャエルを考え込ませる。考えて考えてそれでもこれっぽっちも分からないミヒャエルがとても切ない。戦争の悲しさはいつまでも続く。 獄中のハンナに朗読テープを送り続けたミヒャエルだが、彼は一度も会いにはいかなかった。ミヒャエルのハンナへの愛は間違いなく重厚なものであった。しかし、彼は獄中で弱っているであろうハンナに会った時に自分が何を言うのか、何を感じるのかを予期することは出来なかった。想像し得ない出来事に直面する恐怖が彼を押しとどめた。ドイツの過去の愚行を抱え込んだミヒャエルは、愛すること生きることに真面目過ぎたのかもしれない。 ドイツと同じように狂った戦を幾つも起こした日本。私たち日本人も忘れてはいけない。過去に何が起き、誰が悲しみ、いくつの希望が失われたのかを。 今日は奇しくも8月6日。広島で多くの罪のない人々が亡くなった日だ。戦争は愚かだ。忘れてはいけない、私たちの愛する人を奪い取る戦争を憎むべき。生きていこう、世界中の全ての人々の平和を願いながら。

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    投稿日: 2011.08.05
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     ただの恋愛小説じゃありません。母親ほどの年齢の女性と、肉体的な恋愛に溺れる前半。読み聞かせをせがむ彼女との時間。後半はその年齢差がもたらす意外な彼女の秘密が焦点になります。  歴史的な事柄をとりあげ、人を批判するのではなく、現代人としてその歴史と対面し、過去の人々をどのように考えるのか、というところまで掘り下げているようにかんじました。何度でも読みたい。

    0
    投稿日: 2011.07.23
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    簡単にいってしまえば母親ほどの年上の女性と恋に落ちる少年の話ですが、実際はそんな生易しいものではなく。 愛する人のために朗読する姿が、なんだかとても愛おしい。 自分が誰かを愛おしく思った瞬間と照らし合わせてみたくなるような作品です。

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    投稿日: 2011.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【概要・粗筋】 15歳のミヒャエルは36歳のハンナと恋に落ちた。ハンナの家に行き、本を朗読してあげ、愛し合うという日々を過ごしていたところ、突然ハンナが行方をくらます。ハンナを失った傷が癒えぬまま法学部の大学生になったミヒャエルは、強制収容所での罪を裁く法廷でハンナと再会する。 【感想】 話自体は淡々と進み、読んでいるときには迫るものはない(濃密ではあるとは感じたけれど)のだけど、読後感の余韻が重たかった。訳者あとがきでこの作品は二度読むことを勧めているけれど、すぐに読み返そうとは思わないな。250ページ弱の短い小説だけど。 三章立ての小説で回想という形式をとっているから、全体的なトーンは同じだけれども、それぞれの章の色合いが異なりメリハリがあって読みやすかった。 私のような戦争を知らない世代にとって、「あなたが愛した人が戦争犯罪者だったら?」という問いは戦争を身近に感じさせる問いとして秀逸。私の祖父母は皆他界しているけれど、祖父母が戦時中に人を殺しているかもしれないのだから。そして、この問いは戦争犯罪に限定せずに、単に「あなたが愛した人が犯罪者だったら?」という広く捉えてることもできると思う。

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    投稿日: 2011.06.26
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    映画「愛を読むひと」の原作。 映画でちょっとわからないトコロがあったので読んでみた感じ。 ラブストーリーだけどそれよりもっと重い話でした。 後味は決して良くはないけど、時代背景とかを考えたらしょうがないのかなぁ~とか思ってみたりしていろいろ考えてしまいました。 本が読めるって幸せです。 本を読んでくれる人がいるのもいいなぁ…

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    投稿日: 2011.06.17
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    http://blog.happyblossom.boo.jp/?search=%BD%C5%A4%A4%A5%C6%A1%BC%A5%DE%A4%AC

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    投稿日: 2011.06.16