
総合評価
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powered by ブクログ面白かった。 サスペンスものはほとんど読んだことがなかったが、サスペンスものの面白さを知った気がする。
1投稿日: 2020.12.21
powered by ブクログ著者の作品は既に数冊拝読しているが、巷で噂の【佐方貞人】は短編集で垣間見た程度で、シリーズ作品としては初読。 検事vs弁護士の法廷ミステリーなのだが、結論凄まじく面白かった。久しぶりに気が散らず夢中になって読み入ってしまった。 ミステリー好き故に伏線の張り方や回収の魅せ方、トリックの巧妙さなど、私は作品ごとに感銘を受けるポイントは異なる。 しかしながら、これは全ジャンルを通し一貫して魅了される作品には、血が通い、肉が備わった人物が存在している(そう感じさせてくれている)こと。 本作品はミステリーとしても、ヒューマンドラマとしても、正に私のツボを貫き、見事に感情を連れていってくれた。 私は確かに感動した。
98投稿日: 2020.12.18
powered by ブクログ良かった。 序盤、子どもを亡くした夫婦が気の毒で、挫折しそうになった。 丸山元刑事に感謝。 柚月先生の、もっと読もうと思った。
4投稿日: 2020.11.29
powered by ブクログ文句なしの★★★★★です。 258頁の6行目からの台詞は余りに重くて深い言葉でした。 先に検事の本懐を読んでいましたが、どちらとも心に残る作品になりました。 あと、主人公の佐方が何処と無く、横山秀夫の臨場の倉石検視官に重なる気がしました。
21投稿日: 2020.11.07
powered by ブクログこの箇所でこんなに驚いたのは、わたしだけだろうか。 221ページの3行目を読んだときの衝撃。 以前この著者の『慈雨』を読んで、とてもいい作品だと思った。骨太の警察小説でありながら、家族の絆の温かさを描いたとてもよい話だった。 『最後の証人』はそれを遥かに上回るといっても過言ではない、この世で最も難しいテーマのひとつである復讐に纏わるリーガルサスペンスだ。いつもは悪いクセで、ついついセリフを読み飛ばしてストーリーだけを追ってしまいがちなのだが、この本に出てくる登場人物のひと言ひと言の重みがそれを許さなかった。 10歳になる最愛の息子を自動車事故で亡くした高瀬光治とその妻の美津子。事故のとき一緒にいた息子の友だちは、赤信号で車が突っ込んできたこと、降りてきた男性が酒臭かったことを証言するが、加害者不起訴という結果に終わる。加害者の島津という男は建設会社の社長であり、県の公安委員長を務めている。警察が事実を隠蔽し、罪をもみ消したのだと高瀬は確信する。 正しいはずの法が憎むべき罪を裁いてくれず、悪しき罪人に罰が下らないのであれば、被害者は仕方がないと泣き寝入りをしなくてはならないのだろうか。いや、決してそんなことはない。でも、一般人であるわたしたちに一体何ができるのだろうか。 もし、わたしだったら。 もし、わたしがこの親の立場だったら。そう想像することは、胸を掻き毟りたくなるほどの苦しみだった。 息子の七回忌に、この夫婦に2度目の試練が訪れる。それは彼らに復讐を決意させるに充分なものだった。彼らが決意した復讐とは果たしてどのようなものだったのか。 昔、検事だった過去を持つ弁護士佐方と、つらい過去を背負う美しい検事庄司真生。 これほどの哀しい話、そして鮮やか過ぎる展開、救いようがないと思われるラストにあたる微かな光。 そのすべてが素晴らしい。 本当に圧倒された。
6投稿日: 2020.10.27反対
面白い! このシリーズは初めてだったが、良かった。 そして反対だった。
0投稿日: 2020.10.18
powered by ブクログ全貌が分からないパズルを仕上げていく感覚に似ているような気する。しかも完成する直前に裏側にも別の絵がある事に気がつき、早く組み上げ(読み終え)たくなるような不思議な感覚。 "正しく裁かれる" 有罪とも思うし、無罪とも思う 。なんだこれ。
1投稿日: 2020.09.22
powered by ブクログ裁判と過去の話が交互に展開される構成。描かれている量と気持ちの持っていかれかたが絶妙。短すぎ長過ぎず、片方に持っていかれ過ぎずだからと言って前の話が消え去りもしない。解説を今野敏さんが書かれていて冒頭で「この作家は私と似たタイプだ」とありましたが、私も読んでる最中にどこかで味わった感覚だと思っていたのですが、思わず納得。こちらの方がより繊細ではありながらクドくなく作品的には好みです。
10投稿日: 2020.09.05
powered by ブクログタイトルから、最後にどんでん返してきなものがあるんだろうな、と思ったら、その通りでした。 グイグイ引付けられ、久しぶりに一気読み。 主人公の佐方弁護士のキャラもよいです。
1投稿日: 2020.07.24
powered by ブクログ交通死亡事故なのに犯人は不起訴。そんなバカな、そんな理不尽な事があっていいのか。両親の苦しみはどんな想像も越えるだろう、きっと。病に倒れた者の生きる縁はもう復讐にしかなかったのだろう。ああ苦しい辛いそして哀しい。犯した罪が正しく罰せられる社会であって欲しい。いつの世も。
5投稿日: 2020.07.20
powered by ブクログ終盤にかけての裁判の形勢逆転、徐々に真相が見えてくる過程に、ページをめくる手が止まらなかった! 「罪は代替できるものじゃない、その人間が犯した罪で裁かれなければ意味がない」という佐方の言葉が特に胸にささりました。
4投稿日: 2020.07.17
powered by ブクログ最後まで一気に読み切りました。 途中までなんだかモヤモヤしていたものが、被告人の名前が告げられた時にあっとさせられ、なぜモヤモヤしていたのか、合点がいきました。 そのあとはある程度話の筋が読めましたが、それでもどんどん物語に引き込まれていきました。
1投稿日: 2020.07.05
powered by ブクログこのような結末とは。 私の頭での結末予想とは全く違うものだったが、納得のいくもので感銘した。私の好きな作家である今野敏氏が文庫本の解説者だったのにも驚かされた。
4投稿日: 2020.06.25
powered by ブクログなんとなく気になり買った一冊。 話に引き込まれてほぼ一気に読んだ内容でした。 被告人、被害者の名が途中まで伏せてあり、その名前が、わかった時は驚いた。 最後の方は、罪を犯した者はちゃんと裁かれるし、 過去の事件も解決しそうだし、なんとなくスッキリするラストでよかった。 一度なら過ちだが、二度目の過ちはその人間の生き方だ。が印象に残った小説でした。
13投稿日: 2020.05.21
powered by ブクログ柚木裕子さん,はじめまして作品. ちょっと強引な印象かな。。。 シリーズ物なので,次作に期待します. ちなみに巻末解説は今野敏さんです.
2投稿日: 2020.04.23
powered by ブクログさて、ここらで柚月裕子さんの昔の作品に戻ってみる。 「検事の本懐」を読もうと思ったが、出された順でこの本からにした。 出された順と言いながら、時系列としては主人公・佐方貞人が検事を辞めて弁護士になってからの物語。 担当するのはホテルの一室での刺殺事件で、状況証拠、物的証拠とも被告人有罪を示す事案に対し、法廷では使命感に燃える若手女性検事が押しまくる。 並行して描かれるのが、七年前に飲酒運転による交通事故で息子を亡くした夫婦が、不可解にも不起訴になった加害者に対し復讐を企てる姿。 プロローグからの流れや明確に提示されない被告の姿から、何やら仕掛けがあるのだろうと思って読んでいたが、公判三日目になって驚きの展開。 この事件で得る判決は表面的なことに過ぎず、事件の裏に秘められた真実が手繰り寄せられることで、真の意味での罪と罰が明らかになり、関わるそれぞれの人の品性に光が当たる。 佐方がこの裁判に臨んだことから引き起こされる重層的な結末に唸った。 残された旦那さんが不憫。是非、佐方弁護士に依頼の電話を掛けて欲しい。
15投稿日: 2020.04.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
愛する一人息子を失った夫婦。加害者は飲酒運転の信号無視との目撃があるも、結果的には息子側の信号無視ということになり、不起訴。 遺族の必死の抗議もとりあってもらえず。 妻の余命が少ないことを知った時、夫婦の復讐が始まる。 途中から一筋縄では終わらないだろうなと思っていたが、案の定そうきたか、という方向に。 なぜあの時にきちんと裁かれなかったのか。罪は罪を呼ぶ。 法廷での丸山の証言の部分は胸に響くものがあった。 夫婦の気持ちを思うと胸が痛い。
1投稿日: 2020.03.25
powered by ブクログものすごい執念。相手を傷つける以外にこんな方法を使うなんて。 自分の身を削ってでも、ということなんだろな。
1投稿日: 2020.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んでいる段階で話が見えてくるのに、読む手が止まらなかった。 高瀬夫妻の覚悟や息子への愛情、執念もちろんだが、丸山さんの証言も私にとってはとても深いものだった。 特に、丸山さんが法より家族が大切だったっと応えたのは、やるせなさを感じた。 きっと誰しもが、そうであると思うからだ。 1度目は過ち。2度目に犯した過ちはその人の生き方。 丸山さんは自分の人生をかけて証言したことがわかる。
2投稿日: 2020.03.06
powered by ブクログ犯人の動機となる事件の背景、被害者家族に襲いかかる不幸の連鎖、法廷での検事と弁護士のやり取りなど、TVドラマなどでよく目にするパターンで、目新しさはない。 にもかかわらず物語に引き込まれてしまうのは、7年前の事件の被害者家族である高瀬光治を中心とした人物描写が秀逸である為。 主人公佐方が弁護する人物を、叙述トリックにより不明瞭にしておくことも、読者に高瀬夫婦の行く末を安易に決めつけさせない効果を生んでいる。 終盤で一発逆転となる証人丸山元刑事の証言ののち、この事件の全貌、7年の間の家族の闘い、妻への想い、島津への恨み、警察への憎しみを明らかにする為目的で佐方が壇上に立たせた「最後の証人」高瀬光治は、その意図を十分に理解しながらも、「身に覚えがありません」と一言のみ。 この物語の最高の演出となり、読後の余韻を生み出した。
2投稿日: 2020.02.26
powered by ブクログ完全にやられました。こういう手があったかという思いです。佐方弁護士のキャラクターが良いですね。最後がカッコいい。アシスタントの小坂も良いです。 続編があるので全部読みます。当分楽しめますね。
2投稿日: 2020.02.05
powered by ブクログ読み応えがありました。 事件が複数ありますが、読みながらその内容が混乱することもなくスルスルと頭に入ってきましたし、読みやすい内容となっていました。 佐方のキャラクターもいいですね。 どんな人物像なんだろう?というのがイメージしにくかったのですが、帯に「ドラマ化」とあって、上川隆也が佐方なのでしょうか?それを見て、イメージしやすくなりました(笑) 私はテレビを見ないので、この帯だけで十分です♪ シリーズなのだったら、他のも読んでみますね~
1投稿日: 2020.01.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めっちゃよかった。弁護士の佐方さん。 弁護士は、自分の依頼人を全面的に守るってのが、覆されたというか…無罪になってるから、守ったのか? 『誰でも過ちは犯す。しかし、一度ならば過ちだが二度は違う。二度目に犯した過ちはその人間の生き方だ。』 息子さんの裁判も見てみたい。 でも、続編はしないんだろうなぁ…それがいいのかも
1投稿日: 2020.01.14
powered by ブクログ柚月裕子の佐方検事シリーズ第1作目。 「ヤメ検の弁護士」である佐方が男女の痴情のもつれで起きた殺人事件被疑者を弁護しながら、事件の本質を紐解いていく法廷ミステリです。 正直・・・ヤラれました。超絶面白かったです!もちろん一気読みで(^_^;) 続きのシリーズ(検事時代の話)読み進めます!
4投稿日: 2020.01.08
powered by ブクログ2019/12/28読了。佐方検事が弁護士に転身した事件と公判を描く。愛する息子の突然の交通事故死と自己保身に走る加害者の元地元公安委員長、警察。ある偶然から父親がその男を突き止め夫婦で復讐を誓う。しかし、母親はその時末期ガンに侵されていたが、死を賭した決行に移る。 果たして、加害者は?突然最期の証人の登場で公判法廷で局面は逆転。佐方の動機を突き止める執念から、真相が明らかになった。あれ?という場面はあったが佐方の尋問の中から、ふむぅ〜と納得感に包まれた。テレビの特番ドラマにしても良さそうだ。3.5。
1投稿日: 2019.12.28
powered by ブクログ検事を辞めて弁護士のもとに弁護の依頼が来る。依頼者は殺人事件の被告なのだが、一貫して無実を主張している。話は公判初日から始まる。証人たちの証言や状況証拠などは全て被告人が犯人であることを示しており、被告人の無罪を勝ち取るのは不可能に見えたが、タイトルの通り最後の証人がこの事件の表面だけを見ていたら見えなかった真実を証言する。 犯罪が起きた根本の理由を探り出し、正しく裁かれなくてはならないというテーマ。 基本的にはある夫婦の子が交通事故で死亡した事件の復讐劇なのだが、公判中の描写では、被告人とか被害者とかで呼ばれていることによってミスリードするようにされている。そして判決の日に事実が明かされるのだが、さらにそこからもうひと展開ある。ここでこの人がこういう役割をするのかと。 いくら悪い奴でもやっていない罪で裁かれるべきではないが、犯した罪は真っ当に裁かれるべき。当然のことではあるがそれが当然ではなく隠蔽やもみ消しなどがはびこる世の中を静かに批判している感じ。
1投稿日: 2019.12.19
powered by ブクログ柚月裕子ではお馴染みの検事シリーズとのこと。刺殺事件と、それ以前の事件の関連性のストーリーに引き込まれた。意外性と納得感と相反する感覚を一緒に持たせられるのはさすが。
4投稿日: 2019.12.03
powered by ブクログ面白かった、途中でわかる被告人が思ってた人と違ってびっくりした。そっからはもう真相が気になって止まらない!悲しい事件だけど真相あばいたさかたさんがすごすぎる!
2投稿日: 2019.11.18
powered by ブクログAudibleで聴きました。 途中からある程度方向が分かってくるのでちょっと刺激がなくなってきたかな。
0投稿日: 2019.10.21
powered by ブクログ9月-18。3.5点。 佐方検事シリーズ。再読。 ホテルでの不倫殺人事件。背後には交通事故で死んだ、中学生の両親のストーリーが。 粛々と進む裁判、被告人と被害者の名前が出てこず、違和感が。 被告の名前が判明するタイミングと、中学生の両親の意図を出すタイミングが上手い。 面白かった。
1投稿日: 2019.09.29
powered by ブクログ父親が最後に絞り出した言葉に身震いした。悲しいけど読後の余韻に浸れます。やっと読めた著者なので、これから本棚に増えていくのはまちがいないです。
5投稿日: 2019.08.03
powered by ブクログとにかく面白かった! 途中まで被害者と被告人が誰なのかわからずに進むのですが、その間に過去の話や動機などが織り込まれていきます。 好きな小説家がまた1人増えました。
5投稿日: 2019.07.29
powered by ブクログ2019.07.25.読了 限りなく星5に近い作品。 一気に読んでしまいました。 佐方貞人シリーズになっているようなので、 是非読んでみたい。
2投稿日: 2019.07.26
powered by ブクログ信号無視、飲酒運転の車に轢き殺された小学生の息子。 しかし、容疑者は不起訴になり、名前も公表されなかった。 その子の両親の復讐の物語です。 まさか柚月さんがあのテで来るとは思ってなかったので、ところどころ疑問に思う点もあったのだけど、ミスリードにはまってしまいました。 一見法廷ものだけど、背後には子どもを失った両親の悲しみや、事故原因を子どもの信号無視とされた悔しさ、絶望感が溢れています。
1投稿日: 2019.07.20
powered by ブクログ面白かった。一気読み。裁判の流れ自体は単調ではあったが、クライマックスの最終弁論は迫力があり引き込まれた。正義を貫く佐方貞人にはまった。
6投稿日: 2019.07.17
powered by ブクログ柚月裕子の佐方貞人シリーズの第1作目。元検事の弁護士佐方貞人が殺人で起訴された被告人を弁護して、過去の事件を含めた殺人事件の真相を解き明かす物語。 被告人を起訴する検事は庄司真生、上司の筒井公判部長は佐方の検事時代の上司でもあった。そして事件の背景として7年前の交通事故が描かれている。 7年前開業医の高瀬光治とその妻美津子の一人息子の卓10歳が交通事故で亡くなっている。一緒にいた友達の直樹が「相手の車が赤信号で突っ込んできて、しかも相手の人から酒の匂いがした」と証言していたにもかかわらず、判決は卓の過失で処理され相手の名前さえ公表されなかった。高瀬光治は警察署に担当の刑事に詰め寄るも相手にされなかった。刑事の名前は丸山。そして事故の相手の名前は島津邦明51歳、会社社長で当時公安委員長の役職にもあった。 今回の殺人事件の公判では被害者と被告人の名前が語られていないのだが、明らかに復讐殺人事件で読者は被害者は島津邦明で被告人は高瀬美津子だと錯覚して読み進めてしまう。最後の方で事実関係が明らかにされ、同時に佐方の最終弁論で大どんでん返しの胸がスカッとする結末が待っている。 佐方貞人シリーズは今作の「最後の証人」から「検事の本懐」「検事の死命」「検事の信義」へと続くようなので順番に読んで行こうと思う。過去の検事時代の物語も楽しみだ。
11投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログ被疑者の名前を伏せて話が進み、最後に真相が分かる。ページをめくる手が止まらなかった。 母が子を思う気持ちを想像すると、涙なしでは読めなかった。ほかのシリーズも読みたい。
5投稿日: 2019.06.13
powered by ブクログ一気に読んだ! どっちかな〜被告人。焦らせるな〜。 イメージしやすい文章 涙ぐんでしまうほどのめり込んでしまった。 後半、?ちょっと無理矢理?と思うところがあったかもしれない。 他の作品も読んでみよう〜っと♪
5投稿日: 2019.06.03
powered by ブクログ久しぶりにページをめくる手が止まらなかった。 罪を犯す、罪を償う、罪ってなんだろう?考え出したら止まらなかった。 息子を轢き殺された夫婦の哀しい物語でもあり、警察や検事の世界のヒエラルキーへの怒りや、どうして弱い立場の人がこんな思いをしなければならないのだろうという憤り。 いろんな感情が入り乱れて、苦しかったです。 夫婦の真の計画や、被告人が誰なのかということや、証人に誰が出てくるのかなど、予想を裏切る展開の連続で、伏線回収もすばらしく、見せ方がすごく秀逸でした。 他のシリーズも読んでみたいなぁ。
5投稿日: 2019.06.02
powered by ブクログ後半まで被害者と加害者をあえて明確に描かないことで、事件の輪郭が描かれていく。 「罪を犯したものは裁かれるべき」「罪を犯した者は真実を述べなければならない」と書かれているが、実際どれだけの被害者・被害者家族が悔しい思いをしているのかと思うと、現行の法整備に違和感を感じえない。 「心神喪失のため不起訴」という言葉をニュースで聞く度に 不条理を感じてしまう。
4投稿日: 2019.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「罪はまっとうに裁かれるべきだ」がモットーのヤメ検弁護士・佐方貞人。 彼が弁護することになったのは、ホテルの一室で起きた刺殺事件の被告人。 物的証拠・状況証拠共に被告人の有罪はほぼ確実だったが、佐方はそれを覆せる勝算があった。 はたして佐方は事件の裏側に隠された真相に辿り着けるのか。 物語は、刺殺事件の裁判と交通事故で子どもを失った夫婦の話が交互に語られていきます。 少しずつ真相に迫っていく展開にはどきどきさせられました。 公判の最終日まで被告人と被害者が明らかにされない点は最初から不自然さを感じ、ラストまでの展開が見えてしまいました。 このミスリードはバレバレなのであまり効果的ではないと思うのですが、人間ドラマの方に主眼が置かれているので問題ありません。 そんなミステリ的な仕掛けよりも、子どもを奪われた親の苦しみや行き場のない怒りの方に心を揺さぶられます。 罪は罪として、まっとうな手続きや手段によって裁かれるべき、という佐方が提示する「正義」についても、そのブレない姿勢は心に響きました。 裁判描写にはいろいろアラがありそうな感じですが、でも、ぐいぐい引っ張る圧倒的なリーダビリティと読者の魂をガンガン揺さぶる情感描写テクニックが半端ないので次の作品も読んでみたい、と思わせてくれるお話でした。
1投稿日: 2019.05.04
powered by ブクログ佐方貞人シリーズの第1弾。検察官を辞して弁護士となった佐方が引き受けたのは、ホテルでの密会殺人事件の被疑者の弁護士。7年前の少年が交通事故死した事件が関係している。
2投稿日: 2019.05.01
powered by ブクログこれまた病院のコンビニで購入。 法律手続き的に問題ありというコメントあり、その通りとは思うけど、読み物として楽しかった。子供を殺めちゃ駄目だよ。丁度池袋の老人事故があったこともあり、親の気持ちを思うと泣いてしまった。
2投稿日: 2019.04.29
powered by ブクログ事件解決への展開の緻密さには舌を巻く。名前を明かさないものだから、自分自身、ホテルで刺殺された人物を取り違えていた。生きながら、死人のように迎えのときを待つのではなく、限られた時間に命を賭す。弁護も金儲けではなく、おもしろいと感じた案件を引き受ける。こういった登場人物によって、動きに躍動感が生まれ、読む側もテンポよく読み進められる。2019.4.13
2投稿日: 2019.04.13
powered by ブクログ中盤、かなりビックリした。え、え?!ってなった。まぁそういう仕掛けもそうだけど、内容もずっしりきて、満足感は高い。悔しさとか切なさとか色々あるんだけど、最後はちょっと心が軽くなれたのでよかった。
3投稿日: 2019.03.18
powered by ブクログ子を失った両親、権利を笠に着る貪欲な男、事件を 隠蔽する警察、事件は目に見える物ばかりではなく 結果として犯罪は法で裁かれそこで終わるが 被害者のその後の人生やその犯罪にすこしでも関わった 人間も全て人生が変わってしまう事がこの小説を読むと 少しながら実感として湧いてくる。 復讐がまた負の連鎖を生み居た堪れない気持ちになる。
2投稿日: 2019.03.05わかりやすい文章で、一気に読み切れる作品です
推理小説としては、結論が想像出来る展開と、意外な展開が混在しているものの、面白く一気に読んでしまいました。
0投稿日: 2019.03.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中であれっ?被害者は 美津子?ってなりました。てっきり島津だと思っていたので 最後まで どうなるんだろう?ってワクワクしながら読みました。 スッキリとは、いかなかったけど ぐっとくる終わりかたでした。
4投稿日: 2019.03.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
警察組織の闇を描きたかったのでしょうけど、公安委員会会長の飲酒事故を隠蔽するというストーリーは現実離れしており無理が感じられた。
1投稿日: 2019.02.13
powered by ブクログちょっと立ち寄った小さな本屋さんで、今野さんが帯に書いてる‼️と見つけて、解説も書かれているというので即購入。 最初は裁判と交互に出てくる過去の話がどう結び付くのか?と思いながら読み進めました。 なんとなく裁判の被告人と被害者が見えにくいなぁと思っていたら、、、 明らかになっていく過程にもう本を読むのを止められなかった。 とても悲しくもあったけど、その中でものすごく爽快な気持ちにもなった。 とても面白かった! で、やはり、今野さんの解説がとびきりに良かった。
7投稿日: 2019.01.31
powered by ブクログ一気読み。素晴らしい。佐方シリーズこれからも読むのが楽しみです。帯に今野敏氏が〜〜と思いながら本編を読みまさかの解説も〜〜凄い。柚月裕子さんおそるべし。これからも応援します。
4投稿日: 2019.01.18
powered by ブクログ元検事の弁護士、佐方貞人。寡黙で、ヘビースモカーというハードボイルドのような主人公がとても格好良いです。本人は自らを語らず、助手や周りの人の視点で描かれる彼は、一見、変わり者で、奇妙な行動もとりますが、それが真実へと向かっていることに繋がっていくことを知ると、「この人、凄い」という気持ちに変わっていく様が心地よいです。 読みやすくて、面白く、一気に読めました。この作品で柚月さんのファンになりました。”最後の証人”を引っ張り出すために、佐方が言った言葉がとても印象に残ります。
2投稿日: 2018.12.16
powered by ブクログ殺人事件の裁判と、過去に不起訴となった交通事故とが平行して語られ、両者の真相が解き明かされていく法廷もの。 主人公は検事を辞めて弁護士となった男性で、淡々と真相に迫る裏側に熱い思いを秘め、人気のシリーズとなっている。 最近の骨太の作品を何冊か読んでおもしろかったので、過去にさかのぼって文庫を購入。途中までのミスリードに見事にはまり、交通事故で子どもを失った夫婦の悲壮な決断には胸が痛む。 感情を排した機能的な文章は、男性作家かと錯覚するほどだった。
2投稿日: 2018.11.19
powered by ブクログホテルの密室で起こった殺人事件と、七年前の交通事故。二つの事件の裏に隠された真相を、正義の弁護士・佐方貞人が明らかにする。シリーズ弁護士編・角川文庫版。 宝島社文庫版も読んでいたので再読。裁判とは罪を裁くものだが、主人公・佐方の人を裁くという考え方が斬新である。法曹界には絶対馴染まない人物像だからこそ、読者にとっても頼りになる男である。
2投稿日: 2018.11.13
powered by ブクログ(※以前コメントした宝島社刊行の同名書籍の内容(2017.11.26)と同じでスミマセン...) ハラハラドキドキの法廷ミステリー。 現代と7年前の事件が、複雑に絡み合う。 物語中盤に明らかになる「被告人」とは、見事に読者の考えを裏切る。 そして、表題にもなった最後の証人とは、誰なのか。 あらゆる伏線が、見事に最後に収束する。 判決後、弁護士の佐方が、検察官の庄司真生に言った言葉が、印象に残ります。 「法を犯すのは人間だ。検察官を続けるつもりなら、法より人間を見ろ」
9投稿日: 2018.09.30
powered by ブクログ被告人は「この人」と思い込んでいたから、後半ビックリ!! そういう復讐の形を選んだのか...と胸が痛んだ。 光治さんを思うと涙が止まらない。 法廷ミステリーはやっぱり面白いです。
2投稿日: 2018.08.23
powered by ブクログ結末は早々と読めたものの、興味を削がれることはなかった。「孤狼の血」ほど熱くはないが、並々ならぬ信念の強さを描く点では同路線。男以上に男を描ける本当に稀有な女性作家だと思う。
5投稿日: 2018.08.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本書はすでに読んでるしドラマ化されたものも2回くらい観た。でも思うことはいつも同じこと。佐方弁護士(検事)は素晴らしい! 被告人を守ることではなく、真実を明らかにしようとするその真っすぐな姿勢。警察・法曹界関係者は一度この本を読んだほうがいい。見習ってほしい。 裁判長も良かった。正しい判断をしてくれるし、道を切り開いてくれる。
7投稿日: 2018.07.20
powered by ブクログ最後の証人とは誰で何を喋るのか なかなか読みごたえのある作品だった まず、被告人と被害者の名前が出てこなかったので 予想通りではないような気はした(笑) そして、真実が明るみになった時 無罪になるのか あるいはそれでも有罪なのか 人の心に問いかける作品でもあると思う
2投稿日: 2018.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
売れてるせいなのかわからないけど、柚月さんの文庫が全然なくて。それともまだ全然文庫化していないのかな、全然調べてもいないけど 角フェスで残り一冊残っててつい買ってしまった。 タイトルからも、読み進める上でも、最後の証人がいろんな状況をひっくり返すんだろうなって予測がたった。 佐方さんシリーズのエピソード0みたいな感じらしいけど、佐方さんのことは全く知らない。 御子柴さんだったら、証人台には立たないと突っぱねる証人候補の家へ何度も足繁く通ったりする面が描かれていたけど、こちらは全くその描写がなくて。 並行して種明かしが行われているからか? 手の女検事は強い信念と意志を持って被疑者を起訴するんだけど、例の佐方さんにいつひっくり返されるか心のどこかで怯えており。被疑者が黒であると強い信念があったはずなのにどこかでなにかが足りないと感じていたのかな。 あと、自分で胸を刺して他殺に見せかけるとかできるのかなぁって疑問で‥防御瘡も‥そんな偽装できるもんなのか? ヒポクラテスのシリーズなら許されないのでは?とか。 まさか夫が?とも思ったくらいだ。 あと、島津が親じゃなくて息子の方で=最後の証人は島津父?とかね‥戻って見直したら違ったけどw
2投稿日: 2018.06.28
