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厭魅の如き憑くもの
厭魅の如き憑くもの
三津田信三/講談社
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総合評価

198件)
3.6
28
77
62
17
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん、怖かった〜 昭和の田舎の因習村の閉塞感に怪異のおどろおどろしさも加わってまさにホラー×ミステリという感じ。なんとなく雰囲気は横溝正史に近い感じかな。 ただホラーは苦手でも、それが後からロジックで解説されると割と読める。 しかし、結局お兄さんの神隠しの謎ってどうなったん?

    1
    投稿日: 2025.11.11
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    因習村ホラーでありミステリ。面白くて三夜で読了した。 複数の視点人物からの語りで物語は進展する。 血縁関係がかなり複雑、かつ同じ読みで漢字違いの人物がいる。結局覚えきれなかったが支障なく最後まで読めた。 怪異を物理的現象として解釈しようとするが、最後には説明しきれないものも残る。このスタンスがバランスよくていい。 民俗学的な蘊蓄が楽しかった。

    0
    投稿日: 2025.11.08
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    ホラーとしてはそんなに怖くない ミステリーとしてはそんなのもアリかという展開 物語としては面白かった 3.5評価

    0
    投稿日: 2025.09.02
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    シリーズ第一作。個人的にはシリーズの中でこの作品が1番好きです。日本の田舎の情緒や風景をもとに恐怖を描く著者の筆致は唯一無二だと思います。

    0
    投稿日: 2025.08.12
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    ホラーとミステリーの融合、いわゆる因習村で起こった怪奇現象と事件が面白く混じり合っていて良かった。登場人物がややこしく(両家との関係や一族の女性の名前の読み方が全部同じ)覚えるのに苦労したが、ちゃんと家系図が書かれているためその都度読み直してなんとか理解した。 犯人はなんとなーく予想はできるが、トリック自体はなるほどと理解できて面白い。あと三津田信三のホラー部分の書き方が本当に上手いので怖さもちゃんとあってよい。続きも読みたいですね。

    4
    投稿日: 2025.08.03
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    なんとも巧妙。日記という形式や、俯瞰視点という要素の奇妙さが後々意味を持ち始め、終盤になるほどゾクゾクした。因習のある村で起きた殺人事件という形式は横溝正史を彷彿とさせ、さらにホラーの味付けを強めることで独自性を出している。やや冗長に感じる部分が無くはないけれど、恐怖の演出を行うことで引き締めており、怖くて愉しい。 あと、この作者さんに関しては、ミステリーとホラー小説どちらも数冊読んでいるが、論理に論理を重ねて行きつつ、ミステリーともホラーとも付かない作品を描くのが巧いため、純粋なホラーよりかはこちらのが好きだと感じた。というか『火刑法廷』と同じく”この手”のミステリって嗜好に合う。

    4
    投稿日: 2025.07.25
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    サギリ、サギリ、サギリ、サギリ 分厚い本で、家系図とか地図とか見ても、結局はあんまり関係ない。 面白くないわけではないが、読み飽きる。 読み疲れしているので、クライマックスが来ても、ワクワクもしない。

    0
    投稿日: 2025.07.17
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    2週間ほどかけて読了。久々の500ページ越えだったのでなかなか骨が折れたものの、おおむね楽しめました。謎解きのシーンの構造が好き。ホラーの雰囲気はかなり好みでした。文体はまたしばらくシリーズを読んで慣れていく必要があるかな〜という所感。

    0
    投稿日: 2025.07.05
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    安心して読める、誰にでも勧められる、安定感抜群なシリーズもののホラーミステリ作品を聞かれたら真っ先に挙げる「刀城言耶シリーズ」の第1作目。ホラーミステリの特徴である、おどろおどろしさ、残虐さ、ミステリレベルなど、全てのバランスが秀逸です。それでもどうしても重い話になるときでも、すかさず探偵役の刀城言耶が場を和ませてくれます。 村全体の地図や屋敷の間取りも載っているのですが、こちらも親切すぎず、難解しすぎずで読み解きがいがあり、イメージを膨らませる余地があり楽しいです。

    0
    投稿日: 2025.07.02
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    1ページあたりの文字数が多く、慣れない表現があり、また、家系図や地図を見ながらでないと分かりにくい部分が多く読むのに苦労した。それでも、物語としてはおもしろかった。最後は色々な解決の解釈が描かれていて楽しめた。ただ、首無しのほうが面白かったかな。

    0
    投稿日: 2025.06.23
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    「首無」から読んだけど、どこから読んでも平気そうなシリーズ1作目。 首無の雰囲気が好きならきっと好き。 ミステリー的な解決はちょっとこじつけがすぎるかなあと思ったけど、大終盤の畳み掛けは面白かった。次も読む〜

    0
    投稿日: 2025.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    刀城言耶シリーズの1作目。前半の因習村の説明が長いのと、紗霧がずっとうじうじしているのと、なかなか事件が起きないのとで、なかなか読み進まず。人が死に始めたらトントン拍子に死んでいった。 謎解きも黒子が聯太郎だった方が面白かったのでは…。みんなで別室で黒子の顔を見に行ったのが茶番じみてしまう。 日記の視点がと言われてもそもそも村の位置関係が分かりづらいし、恐怖であちこちキョロキョロしたり、一点を見つめることで怪異をやり過ごそうとしたりしているので、巧妙と言えばそうだけれど全体的に長いのに物足りなく感じてしまった。

    0
    投稿日: 2025.05.14
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    本格ミステリーとホラーとの融合は、頷ける。よくできていると思うが、イマイチ響かないというか、情景が浮かばないというか、ストーリー展開があまりに平坦というか。。多分相性が悪かったのかな。

    0
    投稿日: 2025.02.22
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    ホラー要素強くてちょっと怖い笑 でもミステリーでもあるから楽しめる。 こういうおどろおどろしい民族の風習みたいなの好きだから個人的には面白かった。 けど意外とすんなり解決に持っていかないのはびっくりした。解決してない謎も気になる。

    9
    投稿日: 2025.02.14
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     刀城シリーズ一作目。昭和の時代設定と民俗学、そして、様々な怪異が結びついてホラーテイストのミステリー、またはミステリーテイストのホラーとなっている作品。金田一シリーズと百鬼夜行シリーズ要素を感じます。  探偵がよたよたとしているイメージはあれど、怪異を作中から感じるところは楽しかったです。

    0
    投稿日: 2025.02.08
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    ミステリとホラーの融合と言われた時、パッと出てくるのが三津田だが、刀城言耶の一作目にあたる本作は今ひとつ、といったところ。 確かにトリックにはビックリしたし、腑に落ちる感覚も良い。頁数が多いのも自分の好みではある。 悪くはないし、興味を惹かれるのだがあの結末に持っていくために遠回りに遠回りを重ねているようにしか見えない。自分とは合わなかった。

    0
    投稿日: 2025.01.24
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    読後、不思議な感覚に襲われた 語り手…の刀城がなまじボクらに近い感性を持ってるせいでこの世界にも厭魅やカカシ様がいるのか疑ってしまう 何の気なしに読んでるところも伏線になっていて、風土に根付いた風習だからこその事件でおもしろかった!

    0
    投稿日: 2025.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めての作家さん。ホラーも書いてる方らしく、気になって買ったはいいものの怖すぎたらどうしようという一抹の不安があった… いざ読み始めると、やっぱりそれなりに背筋が薄ら寒くなりそうな不気味なシーンがちらほらありつつも、怖すぎて読むのを断念する程ではなく丁度良くて安心した^^; 音が同じ名前の登場人物が複数いて最初は覚えられるか心配だったけど漢字が違うから混同することもなく案外すんなりいけた。 途中途中起きた不可解な恐ろしい現象は一体どう解明されるんだろうと謎だったけど最後にちゃんと解決。 ちゃんとと言ってもおわりにまでいってやっとちゃんとわかる感じで私はそれまで全然ピンと来なかった…笑 と言っても全部が全部スッキリ解決‼︎という訳でもなく、中には本物もいたのかもしれないとか完全に否定することは出来ないとかで薄気味の悪さも少し残してるのが所謂普通のミステリと違いホラーミステリであるが故さが出ててゾクっとした… 最後の解決編のところでなかなか話が真犯人に辿り着かないの遠回りすぎてじれったいけど面白かったな^^ 次の巻も読んでみようかな

    0
    投稿日: 2024.12.08
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    舞台は、世間から隔絶され、未だ悪霊や生霊・神といった不思議と人間が共存する山奥の村。そういった不思議を時代錯誤としてその文化の廃止を目論む勢力が謀を巡らす中、それを嘲るように次々と発生する密室状態での不可解な怪死事件。村を訪れた全く余所者の物書きを言わば探偵役に据え、事件の解決と村の歴史を紐解く物語。物語全体に帯びる禍々しい雰囲気が、我々読者を現実の世界から不思議と恐怖の世界に引きずり込む。終盤の所謂探偵役解説パートでは、話が錯綜し結論が二転も三転もして、読者はそれに為す術なく振り回される。その挙句に待っていた真犯人は想像だにし得ない驚嘆すべき人物だった。そこから思い返すと、物語の要所要所に、と言うよりも文章の全体に、須らく伏線が巡らされていたんだと、即ち文章の全体が、彼(彼女)こそが真犯人であると示していたことに気付き、またしても驚嘆させられる。そして事件の解釈が全て終わり、その不可解が不思議から論理へと昇華された後、最後の最後に最大の矛盾点に気づき、読者は再び恐怖へと落とされるのである。人物関係や設定の複雑さから読み終えるのに時間を要してしまったが、圧倒的な完成度と圧巻の雰囲気を体感できて、心から満足している。

    0
    投稿日: 2024.11.29
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    ホラーミステリー 終戦後の因習に閉ざされた山村のせいか、金田一耕助の世界観…。 種明かしではフーンとなったけれど、文章からはあまり感じられず。 土着の民俗学的な観点から見た話は興味深かった。 作者が2001年から活動と知り、昭和の雰囲気を文章化する筆力に脱帽。21世紀に、この世界観に浸れるのは驚嘆。

    2
    投稿日: 2024.07.21
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    あまりにも導入から世界観に浸るまでに抵抗があった。同じ読み方の名前が複数出て来たり、難しい言葉が多く、優しくないしライト層には刺さらない。 ただそれを超えて読了した今、このジャンルの虜になってしまっている。 ホラーとミステリの融合、ヤバすぎる。面白すぎる。

    0
    投稿日: 2024.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3作品目が傑作との事でしたので、最初から読んでみようと意気込んで手に取った作品。 終始、陰鬱な雰囲気の村の中で起こる事件の真相に迫るお話しでした。個人的にですが、登場人物に個性が少なく、かつ同じ読み方の人が出てくることから、話が頭になかなか入らず、難しい作品でした。

    0
    投稿日: 2024.05.23
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    三津田信三さんが好きで、ずっと気になってた人気シリーズ刀城言耶(とうじょうげんや)第一作目! 寂れた村で起こる怪異事件を軸に物語が続きますが、途中途中で本物の怪異に出会ったりとホラー感もあり、読み応えがあって面白かったです。 なんとなく横溝正史っぽいかな?と思いました。

    14
    投稿日: 2024.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラー小説のような前半の時点では、非常にワクワクしながら読み進めた。 が、結末はしっくりこなかったかな。。。 確かに、神の視点の記述、といった点は面白い(とはいえ、難易度高すぎ)が、 諸々の舞台装置※が「作り物感」ありすぎて、ややチープな映画を観ているような感覚になった。 ※村の入り組んだ構造、過去の言い伝え、等 特に、和尚が急に蛇だなんだと語り始めたときには、ややシラケてしまいました。 あとは、とにかく長い。。。

    0
    投稿日: 2024.02.15
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    図書館。 清濁でいうと、今すごく「清」の方に気持ちがあるので、また「濁」の時に読みたい…。リベンジしよう。

    6
    投稿日: 2024.02.13
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    個人的に、事件が起きるまでが長過ぎる作品は苦手なのですが、この本はそれが苦痛ではなく、独特の世界観にドキドキしながら、手が止まる事なく読み進められました。そのお陰で難しい名称や人間関係も、事件が起こるころには把握出来るようになってました。 謎解き部分も文句なくおもしろかったです!

    0
    投稿日: 2024.01.05
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    所々詳細に過ぎる説明や、著者のドヤ顔が浮かぶ解決篇などあまり肌に合わない。オチもイマイチ納得できないが、怪異が迫り来る恐怖描写はさすが。

    0
    投稿日: 2024.01.04
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    怪奇ミステリー。感覚的には、金田一と浅見シリーズを足して2で割ったような… 主人公の怪異作家が、そういう現象を求めて行った先で起こった事件を小説として残すという体のお話。 ホラー感はあまりないけど、夜1人で読むのはちょっと嫌かな〜位の怖さがある。それを金田一+浅見光彦っぽい主人公が少し中和してくれる感じ。 火サス好きの自分には読み易く面白かった。

    1
    投稿日: 2023.12.10
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    シリーズ3作目が名作と聞き、読み始めた刀城言耶シリーズ。 結構な文量と登場人物、地名、民俗学的な描写に何度も漢字の読み方や相関関係、位置関係などを読み返しながら読み進めた。 何度も挫折しそうになったが、最後に二転三転する推理、「さいごに」の章での伏線回収は見事でした。 それぞれの視点から物語が無理なく進んでいくのも面白い。 なにより、これは心霊現象であってほしくないな、、というのを見事にかわしながらホラーとミステリーを融合させた点が素晴らしい。 次作も早く読みたい。

    6
    投稿日: 2023.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【購入本】三津田 信三先生の本を読むのはこれが初。“ホラー小説”と銘打ってあるものの、そこまでの怖さは感じなかった。想像力不足か?(笑) まぁ、刀城言耶の二転三転する解説に目が回ったのは確かである。小霧といい、カカシ様といい、まだ不明瞭な点はあるものの、十分楽しめる作品であったと思う。次作以降は....自分の気が持つようなら、トライしてみるつもりだ。

    1
    投稿日: 2023.09.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本屋さんであらすじ読んで、表紙が怖そうだなと思ったんですが、ミステリーということだったので京極堂に近い感じかなと思い購入しました。 妖怪や民俗学が好きなので、そこに引かれて購入したのですが、ダメでした。 私にはほぼホラーでした。前半もう読むのやめようとおもったんですが、なんか悔しかったので最後まで読みました。明るいうちにw 殺人事件が来てから少しミステリーと民俗学的なところができますが軽めだし、 何より推理部分が… 謎解きが始まって、~なのでこの人が犯人です!違いました…。ってことはこの人が犯人です!違いました…っていうのが3回くらいありました。 ネタバレになりますが、覚えてないけど私がやったんですねっていう二重人格を出させれるのは興ざめでした。まぁ彼女も犯人じゃなかったですが。 そして、真犯人分かったところで言耶の解説になるのでいやそこはストーリーにしてくれと思いました。あらすじに本格ミステリーって書くのやめた方がいいともいます。

    0
    投稿日: 2023.09.07
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    刀城言耶シリーズ一作目。 怪奇ホラーとミステリの良いところを組み合わせた、一度に二度おいしい作品。 前半は憑き物や山神、厭魅などといった怪異が全面に押し出され、殺人事件が起きた以降は本格ミステリになっていくのだけど、ホラーの面白さとミステリの面白さがどちらも全く負けてなく、丁度良く融合されており、楽しめました。 そして最後に明かされる真相は圧巻の一言! 今までの全ての描写が伏線と言っても過言では無く、ラストで明かされる怒涛の伏線回収は凄いとしか言えない(ただそのせいでちと文章が読みづらかったり、状況を文面から把握しづらかったりするのが玉に瑕) 三津田信三さんの書籍はホラー全振りの作品しか読んだことなかったので、ミステリはどうなのだろうと思ってましたが、そんな事は全くの杞憂でした。 次回作も既に購入しているので、いつか読みます٩( ᐛ )و

    6
    投稿日: 2023.08.12
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    金田一耕助シリーズと似ている小説を探して読み出した。ホラー要素が強いミステリー?怪異が実在する場合ミステリーは成立するのか?

    0
    投稿日: 2023.08.05
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    恐怖も藝術も全ては解釈次第。 私は自らの脳をもっともっと練磨し、多種多様な解釈を実現したい。ただ、そうしていつか手に入れた脳と暮らせるのはあとどのくらいなのか。 時が惜しい。

    7
    投稿日: 2023.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    巫女の家系がみんな「サギリ」という名前なことに最初は混乱したが、漢字の違いで人物像が頭に入ってきた頃から物語もぐんぐん面白くなってきた。特殊な状況下にある舞台・神々櫛村や因縁を持った地主の旧家、人々の信仰が混ざり合って起こる悲しい事件ではあるが、読んでいてワクワクが止まらない。 京極夏彦の百鬼夜行シリーズと横溝正史の金田一耕助シリーズがチラチラ頭によぎる。ミステリーとホラーの匙加減がちょうど良く、最後まで飽きずに読み進められた。 事件の話はとても不気味だったが、小話的に挟まれるみんなの恐怖体験が息を潜める恐ろしさだった。それと棺の中に生きた子どもがいると判明するシーン。 終盤の主人公の推理は真面目に読んでいたので村人たちと同様に素直に信じてしまった。説を変えていくのがちょっと面白い。 最後はちゃんと「本物」の存在を仄めかしてくれるのが良かった。

    0
    投稿日: 2023.06.23
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    ホラーとミステリを掛け合わせた作品。類似するものとして、京極夏彦作品が思い浮かべられる。両作品の違いを楽しむのも一興かもしれない。 ・内容について 主人公含めた複数の視点から描かれる、世界観や登場人物たちの心情、そして、事件の有り様が読んでいて、引き込まれる。 ホラーで怖いはずなのに、なぜか離れられない。そんな怖いもの見たさが、この作品にはあると感じた。 しかし、1つ苦労したのは、舞台となる地形や登場人物の家系図の把握。これらを1回で理解するのは難しく、何度も単行本冒頭に添えられていた地図と家系図を見返す必要があった。

    0
    投稿日: 2023.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感想 登録前 堅苦しい文章の割に俗っぽくてコメディちっく。 取っ付き難いな……と思ったのは地名とか風俗的な描写かな…… 京極夏彦と金田一耕助を足して2で割って現代風にした感じ? ストーリーは読んでしまえば面白かったしシリアスな文体の割に多少コミカルなシーンがあるのもシリーズ物だからだと思えば。

    0
    投稿日: 2023.05.24
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    ホラーだと思って読み始め、これはどういう話なのか迷うこと多々。多くの登場人物と聞き慣れない用語や読み難い地名に先を阻まれながらも、なんとか600ページを読み終えた。まさになんとか、という気持ちだった。その分、勿論設定が細かく、現実味が満ちている中に出てくる怪異のようなものは民俗的宗教的な怖さがある。そしてオチには呆然とした。

    4
    投稿日: 2023.05.09
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    前半から後半までずっとゾクゾクする怖さがあり、とても面白いホラーミステリー。刀城言耶が結構ヤバいキャラクターで魅了される…はず。

    0
    投稿日: 2023.04.03
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    刀城言耶シリーズ第一弾。 山深い村にある神々櫛村の憑き物信仰のある旧家で巻き起こった連続怪死事件。犯人は人間か?厭魅か? いやーこれは凄かった。 私を含むほとんどの読者は伏線にすら気付かず犯人を決めつけさせようと、読者の視点を欺くのが上手いなーと感心しました。 伏線だけではなく、探偵役の言耶がまた迷想探偵と名付けたくなるほど迷想していて、解決編に至っては、口を開けば、なるほど…え?違うの?の連続でちょっと笑ってしまいつつ、案の消去法で犯人を暴いていく様子に他のミステリー小説にはない面白さがありました。 最後に、民俗学に知識が全くない人(私もそうです)は内容の理解に苦しむ部分もあり読む手が進まず、しかも分厚いこともあって読みにくさが勝るかもしれませんが、読み終える頃にはいつかまた読み直したいと思える作品でした。

    0
    投稿日: 2023.03.21
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    探偵は作家刀城言耶。憑き物信仰の因習の残る村。死体がカカシ様姿の連続殺人事件。刀城の推理で事件は解決するが,合理的に解けない謎を"怪異"として残すのが一興。

    13
    投稿日: 2023.01.23
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    ホラーとミステリーが融合した作品で傑作。本格ミステリの論理的な謎解きとホラーの恐怖・怪奇描写を両方フルに楽しむことができる。最後の解決編で名探偵・刀城言耶の複数回にわたって繰り出される推理はどれもなるほどと感じてしまう。しかし、最後にどんでん返しが。散りばめられた伏線の回収が美しい。ホラー、ミステリどちらかが好きならば、必読の書。600ページ超えの鈍器本だが、意外とサクサク読める。

    1
    投稿日: 2022.10.30
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    はじめてのホラー×ミステリ。 正直ホラーは得意でないので、おそるおそる読みましたが、全然平気でした。 村の人物関係や伝承、憑き物など理解するのになかなか苦労しましたが(多分読み終わった今でも完全には理解できてません)それらの苦労が吹き飛ぶほど解決編が良かったです。 まさかあんなところにああ言う形で伏線が張られていたなんて、全然気づけなかったです。

    2
    投稿日: 2022.10.28
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    下馬評のとおり、ホラーとミステリーのいいとこ取り感がある。しばらくは地図と系図にしおりを挟んで何往復もすることになったが、後半は一気に読める。 いわゆる謎解きの場面で、刀城言耶は別に名探偵ではないので、「この人が仕組んだことなのかも…」というハズレ推理を複数回繰り返すところがあるが、その部分を読んでいるときのワクワク感ときたら。ここまで緻密に(重層的に)仕込んであったのか!という興奮は一入でした。

    0
    投稿日: 2022.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ずっと読んで見たかったけど、本屋さんで見かけないのと、見つけても分厚さからなかなか手に取りにくかった本シリーズ、ようやく読むことができました。 ずっと刀城言耶の視点で物語が進行すると思ってましたので、様々な人の視点が順番に切り替わっていくことに若干戸惑いましたが、物語に入り込んでしまうとあまり気にならなくなって、逆に面白いなって思うようになっていました。 ラストの解決編で一発でビシッと犯人を当てないで、そこで推理をしていくのが新鮮で面白かったです。 早く次の話を読みたいと思います。

    0
    投稿日: 2022.09.10
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    シリーズ最高と噂の『首無~』を読んで、好みだったので、第1作にチャレンジ。 ホラーとミステリの融合にゾクゾクするやら、ワクワクするやらでした。 まずもって表紙から怖いですからね。 横溝正史の金田一耕助シリーズが大好きなので、はまりそうだなーとは思って読み始めましたが、見事にはまりましたね。 因習と怪異に満ちた村、その村で対立する有力者の二家、顔を隠した怪しげな登場人物、不可解な死体の状況、金田一耕助を思わせる名探偵。 面白いに決まってますね! 解説でも述べられてますが、戦後間もない日本が舞台だとしてもあまりにも異常な村の風習(双子の女の子の名前とか冒頭の憑き物祓いとかね)がホラー味を増して、非常に良いですね。 作品によってホラーとミステリ成分の割合が変わるらしいので色々読んでみたいです。 とりあえずしばらくは夜道を一人で歩きたくないです。

    1
    投稿日: 2022.09.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

     初の三津田作品。横溝正史や京極夏彦の後に続く人、というイメージで期待は大きかったが、正直なところ期待したほど盛り上がれなかった。  「ホラーと本格ミステリの融合」を目指した作品、とのことだが、語り口はホラーよりは本格ミステリで割と見かけるスタイル。饒舌な語り手が、人の行動や物事の状態ひとつひとつに理由付けをし、過剰なくらい説明を差し挟み、というあの文体、個人的に「本格」をあまり好きになれない理由の一つだ。  女系家族がストーリーの中心なのに女性キャラの存在感が薄いのも気になった。特に嵯霧は多くの重要な登場人物(全被害者、容疑者、真犯人)と絡み得るポジションにいるし、悲恋の物語の主人公で、娘を失った母で、夫を殺された妻でもあるのに、作中で出代は少ないし同情もあまりされない。だがここまで不幸だともう、木村多江の顔しか浮かばない。もし本作が映像化されたら、建男と嵯霧の妙遠寺密会は、陰影に満ちた、情感たっぷりの濡れ場の映像がガッツリ盛り込まれるだろう。  そう言った点で、ホラーと本格ミステリの要素だけでなく、濡れ場や愁嘆場やユーモア等も取り込んだ総合的なエンターテインメント性があったらもっと良かったなぁ、と(贅沢言い過ぎ?京極堂はありますよね?)。  ただ、憑き物筋が憑き物落としを行い、双子が巫女と憑座を務める、という不思議な両義性を持つ世界観には魅了されたし、結末も見事なものだった。  横溝正史へのオマージュ的要素が多数見られるのも愉しめた。以下は自分が気づいたもの。 ●二大勢力の対立(悪魔の手毬唄) ●民間伝承(悪魔の手毬唄) ●遺体に装飾的に添えられた物(悪魔の手毬唄) ●座敷牢の住人(獄門島) ●殺害される婦女暴行加害者(女王蜂) ●女性に仕える男性の付き人(犬神家の一族) ●顔を隠した人物(犬神家の一族) ●出生の秘密(犬神家の一族) …まだあるかな。  最後にどうでもいい話。本作を読んで、めちゃくちゃ久しぶりに「エクリチュールの優位性」という言葉を思い出した。以上。

    0
    投稿日: 2022.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この頃は事件の謎を列挙するスタイルじゃなかったのね 死んだと思ったら実は生きてた この人とこの人が同一人物 みたいな睨み方をしていると別方向からパンチが飛んでくる 読んでてパッと思いついた2パターンの内の1つが真相として解釈されている 全ての説明がつく訳ではなくモヤッとした終わり方をするのは好き

    0
    投稿日: 2022.07.11
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    ★4.0 ホラーと本格ミステリの融合と聞いていたものの、読んでる最中は「これどうやって本格ミステリ要素入れるんだ…」と思うほどオカルト的な村の雰囲気と現象の数々で不安だった。なのに、刀城の解決シーンはまさに本格派で圧巻でした。 小説の雰囲気としては、タイトルを一見した印象よりは怖く無かった。思ったよりおどろおどろしくなく、不気味ではあるけど意外と読めるなあという感じ。 ただ、読み終わったあと2日は悪夢にうなされました。 

    0
    投稿日: 2022.06.02
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    おもしろいっ!!!! 魅力的な要素が沢山詰まったホラーミステリー。 閉鎖された村 対立する一族 宗教 不気味な言い伝え 背筋がゾワッとする文章 怪死事件 衝撃のラスト こんなの間違いないに決まってるっ(*´﹃`*) 戦後の昭和、神々櫛村に存在する2つの旧家、 憑き物筋の谺呀治家と、非憑き物筋の神櫛家。 この村には昔から神隠しや奇妙な言い伝えが存在する。 怪奇作家の刀城言耶は、村に纏わる奇怪な言い伝えや憑き物落としについて調べるため現地を訪れるも、謎の怪死事件が起きてしまう。 まず1番に、ホラーなんです。 私、ホラー大好きなんです。 夥しい血やグロテスクな殺戮魔も好きなんですが、これは後ろを振り向くのが怖くなる鳥肌ホラーです。 神々櫛村の地形やいびつな道筋で、何かが見え隠れしたりしなかったり… 逢魔が刻から人気がなくなり、しーんと静まり返った道の前方に女の子が… あの世界観…!((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタ そして、ちゃんとミステリーなんです!!! ここです!わたしが惚れたトコ! 大抵、この手のホラー映画って、ラストは霊媒師や霊能力者が大決戦してお祓いして終わりません? これ、違うんです。 ちゃんとミステリーなんです。 そこが魅力なんです! これ以上は申しませんが、私の中でTOP10に入れたい作品です^ ^ 今まで出会えなかったなんて…。 危ないところだった…ふぅ。

    20
    投稿日: 2022.04.12
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    人々のひととなりを思わせる描写がとても良いです。物語の中に、引き込まれていきます。一連の出来事は、犯人が居る殺人事件なのか、はたまた忌霊の仕業なのか。。最後の最後まで、ハラハラします!

    1
    投稿日: 2022.03.24
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    不気味な雰囲気が漂う因習にとらわれた村で、次々に起こる事件。 舞台設定上仕方ないと思うが、村についての説明や登場人物の複雑な血縁関係などが繰り返し話に出てきてなかなか事態が進展しないところが難点。我慢して読めば、終盤になりようやく推理が活発になり楽しめる。

    0
    投稿日: 2022.02.24
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    世界観と村の構造、風習、歴史など、深みがある分複雑でとても読みにくい。 それもこれもストーリーを楽しむために必要なのでちゃんと読もう。 その先に感動(?)が待っている。

    0
    投稿日: 2022.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    巻頭に地図、家系図が載っており、設定がとても作り込まれている。 山や川、分かれ道まで細かく描かれていたり、村の因習の歴史、秘密を探っていったり、この世界観は好きなのだが、やはりどうしても説明過多になってしまっているのは否めない。 民俗学の知識はやはり本書を書くのにある程度は必要だろうし、それは全然嫌ではないのだが、物語としてのリズムが悪くなっている。 だからどうしても没入感がないし、読むのが疲れてしまう。 密室殺人の解決はやや拍子抜けではあるが、 「神の視点」というトリックや、村中にあるカカシ様の中に潜んでいたという真相には驚愕。 解決編の神霊の人格説や黒子聯太郎説も面白い。 (例えば白い指などの)伏線や構成も非常に技術が高く、前述した欠点以外は素晴らしかった。

    2
    投稿日: 2021.12.19
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    憑き物筋の谺呀治家、非憑き物筋の神櫛家という対立する二つの旧家と古い因習の残る神々櫛村を舞台とした怪異ミステリー。 横溝正史の作品を思わせるような、家同士の結びつきの強い閉鎖的な村で起こる事件がなんとも不気味で、まとわりつくようなじめっとした雰囲気がとても良かったです。 また、本書の特徴として、民俗学的な知見に基づく膨大な描写や解説。 これが非常に読み応えがあって面白いだけでなく、現代と価値観の異なる村という特異な世界観に一種の現実味を与えています。 ミステリーとしてはオーソドックスな内容でしたが、世界観や民俗学的な味付けがうまく合わさっており、楽しめました。 一方、本書の前半部分はほとんど舞台となる村の説明で、物語が動く(事件が起きる)のは半分ほど読み進めた辺り。 民俗学的な読み物としては面白いものの、物語としては正直退屈で、小説として手放しに勧められるかというと……。 かなり人を選ぶ気がしています。 個人的にはかなり好みな雰囲気だったので、シリーズ続編も引き続き読む予定です。

    0
    投稿日: 2021.12.03
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    村の因習にまつわる怪奇ミステリー。 特異な世界観、旧家同士のややこしい関係性、読みづらい言葉のオンパレード。 初めは内容を理解するのに四苦八苦する。 だけど事件が始まった途端、どんどん引き込まれていく。 多すぎる謎と二転三転する推理に、もはや何が真実なのか分からなくなってしまう。

    1
    投稿日: 2021.11.26
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    刀城言耶シリーズ第1作。 昭和中頃と思しき、因習の絡みつく山間の村を舞台に、奇怪な連続殺人事件が起きる。 怪異譚の収集に村を訪れた作家の刀城言耶が謎に挑む。 横溝正史を彷彿とさせる暗く澱んだ雰囲気、恐怖を煽りつつも緻密に構成された描写、二転三転する謎解きの面白さと、非常に楽しめた。

    2
    投稿日: 2021.10.23
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    力作。ホラーなの!?ミステリーなの!? とずっとハラハラしながら読めた。一つでホラーもミステリーも楽しめる作品。 神々櫛(カガクシ)村...そこではカカシ様と呼ばれる御山の神様が信仰され、谺呀治(カガチ)家ではそのカカシ様を祀り、祈祷をする村の中で一番大きな家。そこでは代々双子の女の子が生まれ、片方はお祓いをする巫女、もう片方は憑座(ヨリマシ)という憑き物を自分に憑依させる役目を担う。そしてどの女の子にも漢字違いの「サギリ」という名を与えられるのだが現在は叉霧巫女とその孫の紗霧の二人でやりくりしていた。 小説家の刀城言耶は民間伝承の取材をするために神々櫛村を訪れるのだが、時を同じくして村の中で連続怪死事件が起きてしまう...。死んだ人は皆カカシ様と同じ格好をさせられていたのだ...。神々櫛村にはカカシ様という存在の他に、悪霊の「厭魅(マジモノ)」という存在も信じられていた。しかも厄介なことにその姿はカカシ様とほとんど違わないらしい...これは厭魅の仕業なのか?神々櫛村の過去の因縁も絡み僕の理解は混迷を極める。村の特殊な地理環境も相まって恐怖は倍増... ミスリードを誘う罠もあり、読みながらも油断ができない。ギミックも素晴らしく、充実した読書体験となりました。

    6
    投稿日: 2021.10.05
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    昨年末に読んだ「首無の如く祟るもの」がとてもおもしろかったので、このシリーズ一作目の本書を手に取る。なるほど、一作目から既におもしろい。 憑きものにお祓い、祟りに怪異…日本に古くから伝わる伝承を題材にした本書は、ホラーの毛色が強くも、内容はがっつり本格ミステリー。京極夏彦の百鬼夜行シリーズが好きな人は楽しめるかもしれません。 こちらの刀城は、あちらの京極堂のようにどちらかというと事件の外側に居るのではなく、事件に巻き込まれて四苦八苦するタイプかと(今のところ)。とはいえ、散々とうんちくたれる展開は似たようなもんで、これが楽しかったりする。 なんといってもこちらは怪異の存在を否定していない。一応は合理的な終わり方をするのですが、本当にその推理が正しかったのか?実は謎は解き切れていないのでは?という不穏な余韻を残して幕が降ります。これがまたホラーを醸し出していい感じ。 引き続き読んでいこうと思うシリーズでした。

    0
    投稿日: 2021.09.26
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    面白かった! まさにホラーミステリーで怖さもありトリックもありで両方が色濃く両立した作品という印象。 因習村で起こる奇怪な殺人事件に作家先生が挑む!というシリーズもので次も是非読みたいと思いました。 あとどんでん返しというか刀城先生の推理が二転三転してる所はえ〜と思いはしたものの、よく考えたらこの人探偵役だけどそもそも探偵ではなかったな…と思い直しました。

    1
    投稿日: 2021.06.12
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    刀城言耶シリーズの1作目。 神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた地に訪れた刀城言耶は、怪異事件に巻き込まれていく…。 金田一耕助シリーズのような雰囲気で面白かったです。 結末、犯人がわかってしまったのが少し残念。

    0
    投稿日: 2021.05.27
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    星3.5 怪奇幻想作家の刀城言耶が民間伝承の取材で訪れた村で奇妙な連続死が 民俗学×ミステリー×ホラーという世界観は大好き 探偵役にされた刀城がこれはこうだと決めつけるのではないので一緒に考えるスタンスで面白かった 最後にあれはどっちなんだろう?

    1
    投稿日: 2021.05.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    期待しすぎてしまったかも。 昭和32年(多分)の旧態然とした村で次々に起る不可思議な人死に。 この特異な村の因習を読者に浸透させるのに頁の3分の1以上が費やされ、全体的に説明的な文章が多い。 そして、これ最後にどう合理的に説明するんだろう、という観点で読み進めたため、解決編の強引さが非常に気になった。 まじものの仕業ってニュアンスを残した終わり方も、受け入れがたい(苦笑)。 解決編は多重解決モノみたいに犯人候補がコロコロ変わるんだけど、聯太郎犯人説のインパクトが衝撃すぎて、ホントの真相に対する驚きが小さくなってしまった。 ていうか、じゃあ黒子は結局何だった?とか聯太郎の行方は結局どうした?とか、小霧犯人だと却って解決しない事項だらけで、いっそ聯太郎=黒子犯人でいいんじゃない?と思ってしまった。 おどろおどろしさが横溝正史っぽい(多分)。 横溝正史好きな人には良いかも。 あと、ホラーって触れ込みだけど、そんなに怖くなかった(ホラー苦手なので怖くなくて良かった)。 超常現象を信じてる人には怖いのかもしれない。 主要な関係者が憑き物筋の家なので、民俗学的考察を踏まえた内容になってて、民俗学好きにも良いかも。

    2
    投稿日: 2021.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    犯人のネタバレあるので気をつけてください。 推理パートの二転三転する所から、神様(生き神さま)を犯人に指定するところがとても続々して面白かった……。 文章量が多いけど、その分面白い趣向を凝らした良い構成だったし、読み応えもあった。 いろんなものが考えられていて、本当に小説でなければ出せないものだった、騙された…とまでは言わないけれど、最初から示されてたものを気付かないように後から指摘するのが上手いなぁと思った…。 後はきちんと全てを解決する答えを出してはくれているが、最後まで怪異が存在する事を否定しない終わり方が実にホラーでとても好きだった。 説明できない所を怪異だから〜超常現象だから〜で誤魔化すのではなくて、きっちり全てを解決する答えを出してから、怪異の存在を否定せず、恐ろしさを出していくのは凄いとしか言いようがないなぁ…。 惜しむのは自分の頭が悪くて家系図を頭に入れられず、登場人物をなあなあに入れているのもあって、途中方言で覆い隠された言葉からの個性が読み取れず混乱した事ぐらいかな。 二回、三回と読み返したいけれどもカロリーが高いのでまた何冊か軽い話を読むか、他のこのシリーズの本を読んでからまたチャレンジしようと思います。 すごく素晴らしい本でした。

    3
    投稿日: 2020.10.06
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    話の全体像としてはホラーが7割、ミステリーが3割ぐらいで常にゾクっとする怖さがあり楽しめた。所々ちょっと説明長いなあ…例も多いし細かすぎるなあ…と思いつつもギリギリ飛ばさずに読み進められた。読んでる間ずっと誰かに見られているような…見てはいけないものを見てしまっているような…どろっとした気持ちが纏わりついてくる心地いい怖さでした。 なのに最後が急に現実的というか人間的というか、ホラー感のない終わり方になってしまったしなんかスッキリしないし。。最後の50ページぐらいまではすっごく面白かったのに残念。 伏線が片付かないものが多すぎて更にモヤ。聡太郎君はどこいっちゃったの?もう1人の神隠しにあった女の子は?黒子はどこから来たの?そして最後の数行で無理矢理ホラーに戻そうとしすぎじゃないか? など、ちょっと残念部分が多かったので星は3つ。 もう一回読み直してみようかな。

    0
    投稿日: 2020.09.21
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    シリーズ一作目。 山奥の村で起きる連続殺人事件の話。 主要人物は2軒の家の人達だけど、サギリさんが多すぎて家系図を見ながらじゃないと混乱した。家系図を見ながらなんて、屍鬼を思い出した笑 ゾッとする描写がリアルで、読んでて怖くなった。 背後に何かいるんじゃないか…って状況が多かったけど、どれもが本当に恐ろしく感じる。 トイレ行くの怖くなった笑 刀城さんは可能性を一つずつ潰していく話し方をするから、最後の解決策を話すシーンでは「えっ!まさか!」って思いながら読んでた。 解決策の全てが本当っぽくて、違うと分かると「違うんかーい!」って安心感と不安感がくる。 一度結末がはっきりしたけど、最後でやっぱり…?って所は何かもうそれまでが衝撃の連続だったから本当の怪異がいても、もういいやって思った笑 全編を通して千寿子おばさんはうざい笑 とりあえず結構面白かったから二作目以降も読んでいこう!

    0
    投稿日: 2020.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    犯人は意外とすぐわかったけど、まさか各章にすでに登場していたとは!! 最後を読んで、少し読み直した。 半分読んでも事件が起きなかったので、気持ちがのんびりしてしまい、事件が起きてからもスピードが上がることはなかたけれど、普通に楽しめた。 しかしながら、あまりメリハリが感じられなかったのと、最後がもやっとしたというか、読み終わったー!というスッキリ感がなかったので☆は3つにしました。 こういう世界観が好きだった頃に、この本で出会っていたら、すごくはまっていたかも。

    0
    投稿日: 2020.07.14
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    首無しが評判よくてこっちはそれほど と聞いてた気がしたので読んでなかったけど 面白かった 不穏な空気と ラストで次から次へと状況が変わるのは、 読む人によっては整理しろよと思うかもしれないけど、 それを面白いと感じる人が読む作家なのだろう

    0
    投稿日: 2020.05.18
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    最後はなんだか雑な感じがする。 今まで数年間も存在自体を見つからないようにするなんて可能なのかな。 トイレとか行かないの? 私は黒子がお兄ちゃんという推理の方が おお!って感動したけどね。

    2
    投稿日: 2020.02.04
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    一応謎解きもあるしミステリーなんだろうけど、ホラー感も満載。暗い道を歩いていて後ろが気になる感じの不気味さがずっと続く。個人的にこういうホラーとミステリーが混じった話が好きなので高評価です。 2回読むと、「なるほど!」となるので面白い。

    0
    投稿日: 2019.12.18
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    分厚い。 途中でめげるかと思ったら、最後まで読める面白さ、いや、怖さだった。 独自の風習が残る山奥の村で、見立て連続殺人が起こる。 不可能に見える犯行と、信仰と畏れの対象である案山子様に見立てた遺体は謎めいているが、 何より「見てはいけない何か」の存在を感じさせる描写が怖い。 ギャグなしの『TRICK』と言ってしまうと陳腐化するかもしれないけれど、表面的にはそんな感じだ。

    0
    投稿日: 2019.10.24
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    本格ミステリかと思いきや、ホラーの文脈の作品でした。本格を期待して読んだ自分にとっては肩透かしを食らった気分で、ホラー記述は良いのですが乗り切れない。 ミステリ要素である仕掛けも、凝ってはいるのですが、先駆者があるものですし、驚かされはせず、という具合。 何よりですよ、一家の女性が全て同じ「さぎり」という名前で漢字が違うだけ、しかも双子が生まれる家系だとかで、初期設定が頭に入ってくるまで大変でした。事件が動き出すのも600ページある本の真ん中あたりになってからですし。これはしんどい。そんな脱落要素が強い印象が残りました。

    1
    投稿日: 2019.08.17
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    ミステリーとホラー要素が楽しめるという事で、評判の高い刀城言耶シリーズを初読。 デビュー作の忌館を読んだ時は、読みづらいという印象が強かったが、正直この作品でもその感じは拭えませんでした。 最初の事件が起こるまでが長く、色々と人間関係や物語の舞台等を把握しながら読み進めていたのですが、途中で推理しながら読むのを断念してしまいました。 ただ、終盤の展開は面白く、事件解決に向かう最終場面は二転三転し、ぐいぐいと引き込まれ一気に読み進めることができました。 今後もこのシリーズは読み進めていくつもりなので、次回以降は気合を入れて、最初からきちんと話を整理し、推理しながら読み進めていくつもりです。

    0
    投稿日: 2019.07.27
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    怪奇幻想作家が憑き物信仰の取材に訪れた村で、怪死事件が起こる。因習に縛られた村での出来事は横溝作品を彷彿とさせます。たくさんのサギリと多くの双子。過去の不可解な出来事も絡め、いくつかの視点で話が少しずつ進むので、よほど気を付けていないとおいて行かれそうで私には珍しくかなり時間をかけて注意深く読み進めました。依代の場面とか覗いた顔とか凄く怖くて、本当にホラーなのか、全てミステリとして説明できるのか、最後の最後までドキドキしました。読後、ミステリとホラーの割合、伏線回収が見事なのに気づき感服しました。

    0
    投稿日: 2019.06.14
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    物凄く怖かった。 が、 伏線とミスリードが多過ぎて、しまいには両者の見分けがつかなくなってしまった。 シリーズ一作目とのことなので、ここからは順を追って読んでいこうかと思う。

    0
    投稿日: 2019.05.14
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    「刀城言耶」シリーズの第1弾。 戦後間もない頃、怪奇小説作家の刀城言耶(とうじょう・げんや)は、神隠しや憑き物など、数々の奇怪な事件で知られる神々櫛村(かがくしむら)に取材にやってきます。ところが、彼が村にやってきたころから、次々に奇妙な事件が村に起こりはじめます。 神々櫛村では、憑き物筋の谺呀治(かがち)家と、非憑き物筋の神櫛(かみぐし)家という二つの家が対立していました。谺呀治で憑座を務める紗霧という少女と、神櫛家の三男の漣三郎という、幼なじみの男女を中心に、それらの事件の顛末が描かれていきます。 まず、漣三郎・紗霧と幼なじみだった千代という少女が、紗霧の生霊と見られる蛇の霊に憑かれるという事件が起こります。さらに、神々櫛村の啓蒙化を画策していた谺呀治家の四人の男たちとと、やはり谺呀治家に居ついていた山伏の善徳坊が、一人また一人と命を落としていきます。彼らはいずれも、村に祀られているカカシ様の格好をして死んでいました。 一方、村の啓蒙化に賛同する若い漣三郎も、幼い頃この村での奇妙な事件に関係していました。一つは、幼い頃、兄の漣太郎に連れられて、谺呀治家の者しか立ち入ることのできない忌み山として恐れられる九供山に立ち入り、兄が神隠しにあったこと。もう一つは、紗霧の双子の姉の小霧が、九供儀礼でカカシ様になった事件があったときに、姉妹の祖母で巫女の叉霧が、蘇生した小霧を棺のなかに押し込めるのを目にしたことでした。 やがて刀城の胸のうちに、これらの奇妙な事件を説明するいくつかの解釈が生まれ、思いがけず彼はその考えを村人たちの前で披露することになります。 「ホラーとミステリの融合」というのが、この著者の作品にいつも冠せられることばですが、本作はミステリとしての性格が強い作風だと感じました。ただし本書の一番の醍醐味は、謎解きのおもしろさよりも、むしろ全編にわたって散りばめられた民俗学的な舞台設定と、おどろおどろしいストーリー展開にあるように思います。

    1
    投稿日: 2019.05.13
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    久しぶりにミステリーものを読みました。ミステリーとホラーが混ざって最後まで読むまでどっちかわからないという評判に興味を持ち、読み始めましたが、本当にその通りでした。とても読み応えがあり、面白い作品です。 話は閉鎖的な村を舞台に、次々と殺人が起こるというものですが、随所におどろおどろしいものがあり、村の不気味さが伝わってきました。最後のほうの展開が一気に進み、一度読んだだけではついていけないとこもあったので、また読み返してみるかもしれません。 この作者さんの作品は始めてでしたが、ほかの作品にもとても興味を持ちました!

    0
    投稿日: 2019.03.12
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    次巻の「首無の〜」が有名なので手を付けてみたシリーズ。ホラーとミステリーの融合で、なかなか分厚い。 ホラーパートはおどろおどろしい。独特な固有名詞に複雑な家同士の関係、「さぎり」だらけで、キャラクター設定に個性がないせいか誰が誰だか分からなくなってしまう。 これだけ多ければ犯人も当てづらいですわ。 途中で引っかかるところはあるけれど分量に押され読み進めていくうちに忘れてしまう。謎解きで納得。 特に一番重要な部分に全く気付かず、一から読み返したくなった。あの書き方はそういうことだったのか…伏線すら埋もれてた。 他の殺人のトリックは小粒。兄弟の神隠しの話も流された印象。

    2
    投稿日: 2019.02.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ○ 総合評価  ★★☆☆☆ 〇 サプライズ ★★☆☆☆ 〇 熱中度   ★☆☆☆☆ 〇 インパクト ★★★★☆ 〇 キャラクター★★★☆☆ 〇 読後感   ★★★☆☆  刀城言耶シリーズの第1長編。刀城言耶シリーズは「山魔の如き嗤うもの」だけ読んだことがある。横溝正史のような怪奇要素のあるミステリシリーズ。久々にコテコテの本格ミステリを読みたいと思ったので,改めてこのシリーズを読んでみようと思って購入,読破した。  まず,率直な感想。読みにくい。神の視点,紗霧の視点,刀城言耶の視点,蓮三郎の視点に分けられた構成は,視点が変わるので読みにくい。登場人物の名前がややこしい。それだけではなく,文体が肌に合わない。更に冗長な描写が続き,一向に殺人事件が起こらない。この読みにくさは特筆モノだろう。  殺人事件が起こるのは200ページを過ぎた辺り。第3章になってから。膳徳坊という山伏がカカシの傘を被り蓑を纏った姿の死体で発見される。次は300ページを過ぎた頃に,勝虎の死体がカカシの恰好で発見される。次は400ページを過ぎた頃に国治が毒殺される。その後500ページ間近で絹子が4人目の犠牲者となる。とにかく展開が遅い。そして530ページを超える頃から解決編。多重解決が披露される。  まずはダミーの解決。黒子=蓮次郎犯人説。続いて蓮太郎犯人説。そして,最後に明かされる真相。真犯人が小霧=神の視点で描かれたカカシというという真相が明かされる。  物語全体が冗長だったのはこの真相の伏線のためともいえる。神の視点で描かれていた部分は,文字どおり自分を神と思っている小霧の視点だった。そして真犯人は小霧。叙述トリックと言えるもので読者にとって登場人物の視点と思っていなかった神視点が登場人物の1人である小霧の視点だったという真相。本来であればここでかなり驚けるはずなのだが,話全体が冗長で物語に入り込めないので「え?そうなの」と思ってしまい,そこまで驚けなかった。  一応の合理的な解釈をした後で示される最後のオチ。本当は怪奇現象だったのかと思わせる形で終わるこのラストはジョン・ディクスン・カーの「火刑法廷」を思わせる。  感想としては…読みにくい。面白かったというより疲れたという感想が出てくる。作品に入り込むことができていれば,小霧が真犯人という真相には驚けたと思うのだが,作品に入り込めていなかったためそれほど驚けなかった。惜しい作品。  総合評価としては厳しめになる。もっとコンパクトにまとめた方がラストの衝撃は増したと思う。そうであれば傑作だったのだろうが…★2で。  

    1
    投稿日: 2019.02.02
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    初三津田作品。「憑きもの」などの奇怪な因習に縛られた、とある戦後の閉鎖的な田舎で起きる連続殺人事件。 最初の事件が起こるまでが遅いのと、舞台設定の念入りな説明(読みにくい地名、多くの登場人物とエピソードなど)、冗長な文体に正直読むのがつらかった。 しかしラストではそれらすべてがトリックに有機的に結合していたことがわかり、脳汁がドバドバっと放出され、あーおもしろかったー、となった。 4星に限りなく近いんだけど、途中つらかったから3星で。

    0
    投稿日: 2019.01.14
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    物凄く読むのを楽しみにしていたシリーズの1作目。 しかし三分の一読んだくらいで体調不良が続き、半年近く空けてから続きを読んだので、今一乗り切れず読み終えてしまいました。 初めから読み直すべきだったな…。 ラストはどんでん返しが続き、ミステリとしてはとても楽しめました!

    0
    投稿日: 2018.12.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    苗字とか村の名前とか、よくそういう難しい漢字の名前を考えるなあと。 サギリばっかり出てきて混乱した。 小霧生存とか、黒子は何者なのか、漣三郎の兄たちの行方やら、謎は残ってばかりだけど、ホラー的ミステリだからそういう詮索は野暮なのかなー。

    0
    投稿日: 2018.11.03
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    とにかくとっつきにくい文章体。 そして、登場人物の名前と場所の位置関係の把握が難しくて、中盤まで苦労した… でも 最後はゾワっとする場面もあって、シリーズで読もうと思ってます

    0
    投稿日: 2018.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2018/03/24 Kindleで、読んだ日ではない メインストリー厶と、何か混じったもの シリーズ一作目から視点が係るとはメタ的に予想外だった笑 落ち着いてから再読したら、アレアレって成れそう 面白かった 祭り上げられた女の子って良いよね

    0
    投稿日: 2018.03.24
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    小説読むときは、ただ読むだけではなく、先入観を捨てきちんと理解しながら読むべきと痛感した一冊。 あああ、言われてみればー!

    0
    投稿日: 2018.03.16
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    今まで読んだどのホラーよりも恐ろしく、そしてミステリとしての驚きは最上級そのそれである。因習の蔓延る閉鎖的な村に憑物筋の家、山神様への信仰と【厭魅】と呼ばれる最も悍ましき存在。そして村中に佇む山神様の化身【カカシ様】。そんな世界観の中で起きる連続殺人に民俗学の見地から分析を加え、時にその蒐集に熱中してしまうものの、合理的な論理で真相に迫る刀城言耶。物語は取材記録や日記、記述録などの複数の異なる視点から描かれることで複雑な様相を呈する。ミステリとしては真相に届きそうで届かず、悩ましいラインを上手く突き、表面上は人間の仕業とは到底思えない不可解な状況。次々に死んでいく関係者の死に方は人外の存在を色濃く示唆する密室や不可能犯罪。そして読者が推理を巡らせ、右往左往しているうちに、思わぬ方向から強烈な仕掛けが明らかになる。そしてホラーとしての結末は、解決のその先に尾を引き……

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    投稿日: 2017.10.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    名前の読みが同じ人ばかりの家系、代々双子が跡を継ぐ、などいかにもな設定が多かったがまんまと騙された。世界観がしっかりしていて、なかなかのページ数ながら楽しく読めた。黒子の正体や聯太郎のことなど、いくつか謎は残ったが。

    0
    投稿日: 2017.10.23
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    閉鎖的な村での怪事件。土俗的なホラーミステリ。 山神。カカシ様。憑き物。厭魅…怪異に支配された村での、もはや現実にはありえないような、事象や事件。 ページの大半を、風習や伝承の解説に充てることにより、物語の禍々しさに拍車をかける。 基地外じみた殺人現場は、人間の犯行には全く思えない。圧倒的な恐怖と膨大な謎を残したまま終盤へ。 これからなにが起こるのか?興奮と寒気が同時に訪れる。 そこに待っていたものは、まさしく本格ミステリである。論理的な解決に次ぐ解決。!!と??がここまで頭を駆け抜けたことはかつてないであろう。 そして驚天動地のカタルシス。ここまでの大トリックには、もはや完膚無きまでの敗北である。 ホラーとミステリの要素で欠けているものがない。全くもって油断していた作品である。薀蓄ばかり、難しい用語ばかり、名前が覚えられない?そんなくだらないこという人は、はじめから読み直し!!

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    投稿日: 2017.10.19
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    シリーズ一作目ということで期待してたけど、全然怖くなかった。どうでもいいことにページ数使いすぎで、肝心の部分は早送り。なので怖さが伝わってこなかった。同じ読みで、字が違う名前の女性がたくさん出てくるので、誰が誰なんだか、ちょっと混乱した。最後のオチもちょっと無理があるんじゃ…といった感想。

    1
    投稿日: 2017.09.11
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    山奥の神々櫛村で起きた連続怪死事件。 犯人は密室から煙のように消え、遺体には奇っ怪な装飾。 まるで死者本人が何かに憑かれて自死を演出したような...。 刀城言耶が取材で得た数々の資料と、その余白を埋める神の如き視点が村を覆う禍々しきものを具現させる。 憑き物信仰、憑き物筋の家系と村を支配する土着の因習。 怪異と共存して暮らす人々の民俗学的な掘り下げがあり 数々の伝承や怪異譚で丁寧に舞台整備がなされていて読み味不穏。 探偵役も全能感はなく、むしろ謎に対して卑小な存在に描かれていてホラーみを損なわず。 怪奇小説家 刀城言耶が記した怪奇事件、第一作目。

    0
    投稿日: 2017.09.04
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    本格ミステリ的な部分には、全然ついていけない。トリックは個々の殺人についてではなく全部ざっくりまとめてみたいなもので、謎解きのカタルシスが全然ない。ややルール違反なのではないかと思う。そんなあんた、節操のない解決してええんやろか。。。と悪い意味で衝撃を受けた。 ホラー的な部分は、とても面白かった。因習の村というのは、横溝的でステキだし。でも見せ方は今風で、ホラー映画みたいに緩急をつけて怖いシーンが襲ってくる。特に好きなのは河原のエピソードと石段とお堂のエピソード。 民俗学的な部分もすごく面白かった。神様と邪神が実は同じなんじゃないかとか、民間伝承の謎にじっくりと取り組んでいるような疑似体験をすることができた。 新本格的な試みは諦めてホラーに専念すればいいのに。 最後の二転三転する謎解きシーンとかうざったいったらありゃしねえ。

    1
    投稿日: 2017.08.03
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    どことなく横溝作品の雰囲気を持つ、本作品。三津田作品はこれが初読みです。正直、あまり怖さは感じなかったのですが、和ホラーの雰囲気や最後の種明かしは面白かったです。 そして、これから読む方は、単行本の一番最初に書かれている家系図は頭にちゃんと入れてから、読み進める事をお薦めします。なんせ、「サギリ」だらけで、漢字だけを見ているとどちらのサギリさんでしたっけと、一々家系図に戻る事態に陥りますから・・・

    0
    投稿日: 2017.07.23
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    得体の知れない恐怖の書きぶりに背筋がゾッとして、最後の仕掛けに意表を突かれる。ホラーとミステリのお互いがそれぞれの持ち味を生かしながらも、お互いの邪魔をせずに上手いこと共存しあっている。

    0
    投稿日: 2017.05.24
  • 難解!難読ミステリー^^

    1000ページを超えるボリュームにうぅ…となりながら行って来ました!三津田ワールド! いやはや、地名が、人名が、そしてその関係が難解!でもねぇ、これ刀城言耶シリーズの1巻目なんですもん。これ読まなきゃ進みませんもん。 でもって、感想はというと、何でしょう…。この難読ミステリーをよくぞ読破した自分!という自己陶酔が9割かしら…。あと1割は、よくこんなトリックを考えつくなぁという驚きですかね。 いや~、漢字に苦戦しました。あれ?これなんて読むんでしたっけ?と行きつ戻りつですよ。 しかし、戦後間もない山奥の農村って、それだけで怖いですよ。所々に立つ案山子…。こわっ。 でも同著者の『凶宅』を抜けなかったです。あれ、マジヤバいんで。ホラー好きな方は是非^^

    10
    投稿日: 2017.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こういうのも叙述トリックと言うのだろうか。面白かった!多重どんでん返しで何度も状況がひっくり返るので解決編なのにいい意味で安心感がなく、引き込まれる。しかもどれも真相に採用してもいいくらいのネタなので贅沢な気分に。登場人物みんなちょっと変な気配がしたくらいでこの世の終わりの如く騒ぐのがホラーを通り越してシュールで面白い。あれだけあった怪異のほぼ全てにキチンとしたオチがついていてとても良かった。あと、読み難い漢字が多いけれど忘れた頃に再びフリガナを振ってくれるので凄く助かりました。紗霧が可愛かった。

    0
    投稿日: 2017.03.09
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    第1作目も面白かった!少し、ホラー寄りだけどそれはそれで良し。第2作目はミステリー寄りなので、楽しみだ!

    0
    投稿日: 2017.02.18
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    残念ながら最初から最後まで入り込めませんでした・・・。 神々櫛村の谺呀治家、神櫛家。 哥々山、九供山、緋還川、邑寿川。 複雑な地形に難読な名前。 覚え難くて考えながら読んでたのも原因でしょうが、 どうもこういう現実的でない無理やりなネーミングは、 「夜露死苦」的で笑ってしまう。 ホラーとミステリーの融合って言いますが、 融合してるとも思えずどっちも中途半端に終わった感が否めません。 恐くもなんともないしミステリー感も薄い。 読んでて色々無理を感じて、しらけてしまいました。 京極堂シリーズ的な面白さかと楽しみに読んだのですが、 子供っぽいと言いましょうか、ラノベ臭いだけでしたね。 残念・・・。 シリーズ出てますが、もう読まないです。

    1
    投稿日: 2017.02.04
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    ホラーが苦手なので、自分からは進んで手に取らない作風の作品でしたが、今回友人の薦めで読み始めました。誰にも犯行が難しそうな事件で、そこをどのように解決するのか気になって最後の方はページをめくる手が止まりませんでした。ただ、事件を解決して終わるのではなく、ホラー要素も残っていて良かったです。シリーズ化されているみたいなので、他の作品も読んでみたいと思います。

    0
    投稿日: 2017.02.04
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    語りの人称を使ったトリックがいかにも本格という感じ。合理的な推理とあいまいなホラーのバランスもよく、楽しめた。ただちょっと長い。

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    投稿日: 2016.05.26
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    双子の家系の設定だから、多分犯人は…と予想は付きやすかった。だが土着信仰や憑き物やら田舎の得体の知れない風土などはゾクっとする雰囲気があり面白い。

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    投稿日: 2016.05.18