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厭魅の如き憑くもの
厭魅の如き憑くもの
三津田信三/講談社
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総合評価

198件)
3.6
28
77
62
17
0
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    やっと読了。でもエピローグで解答をお披露目してもらったけど???の状況。再読するには長き道のりと思って挫折・・・ ☆の数は私の理解力であり決して作品の評価ではありませぬ。

    0
    投稿日: 2016.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったーー。 こういう昔からあるその土地の神やら信仰やら、って言う話は大好き。 横溝正史とか京極夏彦とか大好きでよく読むけど、また違った感じで面白かった。 真犯人は最初の方で想像してた通りだったけど、 この小説の書き方自体にカラクリがあったのには驚き。 なんか読んでて違和感があったのに、深く考えず読み流していた。。。 誰がどう殺したにしろ、 こういう信仰のある村ってだけで、読んでて怖く背筋がぞぞーとする。 どんな神様にしろ祟りにしろ信じすぎる怖さと、本当の人間の執念の怖さ。どっちも恐ろしい。

    0
    投稿日: 2016.01.22
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    初三津田。最後の一言がなんと恐ろしいことか・・。初めは世界観が少し京極さんっぽいかなぁ?、と。戦後間もない時代背景に、山間の小さな村にある微妙な関係の二つの旧家。カカシ様と呼ばれる、山の神。あと、目次のデザインからして雰囲気がひしひしと伝わってきて読む前からわくわくしました^^ ホラー要素満載の本格ミステリでホント面白かった!!このシリーズは追いかけよう、そう思えた作品でした。

    0
    投稿日: 2016.01.06
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     (ネタバレあり)  これの意外性は、姑獲鳥の夏を先に読んだかどうかによる気がする。  構造的に考えて「この人が犯人だろう」ということは最初から予測がついてしまったので、あとはどれだけこの世界観を楽しめるかになる。  う、うーん。この世界を楽しむには、私は汚れすぎてるんだろうなぁというところ。

    0
    投稿日: 2015.12.31
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    ずっと気になってたシリーズで、でもなかなか読めてなかった作品。「首無し」が一般的には一番高い評価みたいだし、まずそこから、と思っていたけど、シリーズ第一作目の本作から読むことになりました。あとがきを見ると、シリーズの中でもそれぞれオカルト度が異なるみたいだけど、これは割とその度合いが高い作品のよう。でもそれが自分的には合っていて、これくらい、霊的現象に振り幅がいくくらいがちょうど良いです。理論的には説明仕切れない部分がありそうな、居心地の悪くなる読後感も秀逸。いやいや、面白かったです。シリーズの他作品も是非読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2015.11.30
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    憑きものと非憑きもの家が対立している神々櫛村は神隠しをはじめとする様々な怪異と一種、共存のような形を近代まで保ってきた。戦後間もない時分、恐ろしい事件が起きた――。 ホラーと本格ミステリーの前評判に違わぬ読み応えのある作品で、決して円満という解決ではない。最初から提示されていた犯人についても気づけず――しかしもしかしたらという予感は持っていた――残り三分の一を切っても始まらない推理ショーに一体どうなるのだと、不必要な方向でハラハラしながら読み進めていった。 普段は作家が漢字として記載しない単語や(嘗てとかね)当て字の如き読みと苦心したが、読むんで良かったという感想しかない。 本格ものにありがちな、神経質だったり、読者には理解しがたい癖をもった探偵ではない箇所も個人的には喜ばしいです。シリーズとのことで、ゆっくりではあるが、気が向いたときには読み進めていきたい。 怪奇に対する表現、怖かった……。

    0
    投稿日: 2015.10.20
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    おどろおどろしい雰囲気のあるホラーと 本格ミステリの見事な融合を成した 素晴らしい作品だった。 特徴的なのが探偵役の刀城の推理法。 ズバッと犯人を言い当てるのではなく、 考え得る仮説をいくつも提示しては ああでもない、こうでもないと 矛盾点を突き、取り消していく。 ついに矛盾が何一つ残らない仮説こそが 真相だとする、非常に遠回しで 面倒臭い推理法を用いるのだ。 それが読み手にとっては どんでん返しに次ぐどんでん返しという エンターテイメントになっていて 非常に面白い。 読み進めるうちに頭に浮かんでくる、 真相は「こうではないか」という予測が 刀城によって一旦全て挙げられるのは、 著者の手の上で見事に踊らされたという 快感となった。 そして最後には「そういうことか」 という驚きの結末を準備している。 見事としか言いようがない。 序盤、難しい読みの漢字が多々あり 読みにくさもあったが、 後の作品ではそれらも改善されているようなので 続編を読むのが楽しみで仕方がない。

    0
    投稿日: 2015.09.08
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    夏にぴったりの本。 ミステリー要素も本格的なので、おいしい。 人物関係が複雑で、把握するのに少し時間がかかりましたが、面白かったので盆休み中に2日で読みました。 蘊蓄は多いけど、京極堂ほどしつこくはない。 この本はシリーズ作品の一作目のようなので、いつか他の作品も読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2015.08.18
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    「カカシ様」という信仰が息づく村で起こった不可解な連続殺人。 不可解な現象が度重なる中、犯人は人間か、それともカカシ様なのか? 民族的な薀蓄と、村の信仰についての話が長く その合間に事件が起こる感じ。 最後は手に入れた情報を色々と組み合わせて行くが、 何度も推理→犯人→やっぱ違うを繰り返すので真犯人とトリックを 説明される頃には「あぁ……はい」となってしまったのが残念。 名前の由来や民俗学の話は作者がこういうのを書きたかったんだろうな という熱意も感じるので、駄目というよりは他の作品も読んでみたい と思った。

    0
    投稿日: 2015.07.26
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    極夏彦の百鬼夜行シリーズを彷彿させるが、こちらはホラー(オカルト?)色が強め。トリックは、特別インパクトはないが、自分はわからなかったので、最後まで楽しめた。いくつか気になる謎が謎のままなのは、この作品の良いところなのだろうか。長い。全体の雰囲気が好き。

    0
    投稿日: 2015.07.24
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    何となく『犬神家の一族』を彷彿とさせますが、そこに民俗ホラーが融合された独特の探偵小説と言えます。ミステリー的な解決なのか、それともホラー的な解決なのか、最後まで予断を許さない展開が良いです。 まともに読めない漢字と長い蘊蓄、多少の読み難さでペースが上がらないのがネックですが、ミスリードの仕掛けまできっちり回収した解決編の畳み掛けは良く出来ていますし、サプライズも十分です。 ただ、多重解決のダミー推理が完全に否定出来ていないのと、個人的に真相よりも最初のダミー推理の方が気に入ってしまい未練が残りました。

    0
    投稿日: 2015.05.14
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     怪奇幻想作家の”刀城言耶”が訪れた神々櫛村は、二つの旧家の微妙な力関係の中で神隠しや憑き物、カカシ信仰など古くからの風習と怪異が根付く村であった。そしてその村で怪死事件が起こりそれは連続殺人へと発展していく。  序盤はかなり読みにくかったです(苦笑)。複雑な人間関係に、ボリュームたっぷりの民俗学の記述や村の記述、そして怪異の描写もボリューミーで話がなかなか進まず、序盤は正直リタイアしかけました。(何度、「早く誰か死んでくれよ」と思ったことか…)  それでも読み続けたのは、作品に漂う雰囲気が妙に気になったこと、そしてこの刀城言耶シリーズの評判の高さゆえです。一つ目の殺人が起こってからは、徐々に文体にも慣れてきたためかサクサク読め、そして読み終えたときには、「リタイアしなくて良かった」と心底思いました。  終盤の推理シーンは二転三転し、読者も言耶と同じく混乱しながらこの奇怪な連続殺人の本筋をたどっていく過程をスリリングに楽しめます。(スリリングなのは言耶の推理が危なっかしいからでもありますが) 推理があっちに行ったり、こっちにいったりするので多重解決型のミステリでもあるわけですね。  そして、明らかになる真相はなかなかのインパクト!このインパクトのおかげで前半部の苦労は消し飛びました。  真相の怪奇さもさることながら、論理的に解決できない曖昧さも残しているところがまた憎いところです。  クセのある作品でしたが、評判に違わない面白さでした。

    3
    投稿日: 2015.04.27
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    初めて三津田氏の作品を読んだと思うが面白かった。やっぱりホラーとミステリが混ざった作品はいいですね。 このシリーズは読んでいきたいと思う。

    0
    投稿日: 2015.03.28
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    最近読んだなかで一番の大ヒットでした。 とにかく、ものすごく面白かったです。そして怖かった。骨太の古典ホラーという感じがしました。 自分が子供だった頃、夕暮れの帰り道、あの角の向こうになにかおそろしいものがいるのではないか。 電信柱の陰から、自販機の下から、えたいのしれないものが覗いているのでは……と思った、あの独特の恐ろしさを思い出しました。 舞台設定もいいですね。戦後の、まだ世の中が混沌としていた時代。光と闇がいっしょくたになっていて、なにかおそろしいものが宵闇に紛れて闊歩していた時代なのだろうなと思いました。 話はひとつの村の中にあるふたつの家の話に山神様といった信仰や、厭魅といった出会ってはいけないもの が絡み合って構成されています。 憑き物 ミステリーとホラーと民俗学的な要素が組合わさった話の筋は、京極夏彦の京極堂シリーズとすこし雰囲気が似ていると思うのですが、あちらがミステリーに主軸を置いているとすればこちらはホラー寄りです。 犯人と呼ぶものは確かにいるのですが、それよりも圧倒的に説明がつかないもののほうが印象に残り、それが良い余韻となってぞくぞくします。 続刊も何冊か出ているようなので手に取りたいです。

    2
    投稿日: 2015.03.26
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    刀城言耶シリーズの第1作目。このシリーズは順番に読む必要はないので、手に入る順に読んできたけど、最初の作品だけあって、読みやすさ、面白さで他の長編と比べると、1段落ちるなあ、という印象。 自分の好みの問題だろうが、薀蓄が多すぎてストーリーの進みが遅いのがちょっと嫌だった。 それと、憑き物祓う巫女の一族の名前の読み方が、全員"さぎり”。しかも双子!! 充てている漢字は違うけど、"さぎり”さんは6人も出てくる。これはかなりややこしく、「えーと、これはどの"さぎり”さんだっけ?」と登場人物一覧にもどって確かめる事がしばしば。さすがに読むテンポが遅くなりますわ。 まあ、自分の記憶力が悪いだけだろ、といわれればそれまでなのですが。 でも最後に明かされた真犯人の正体にはびっくりした。

    0
    投稿日: 2015.02.04
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    犯人は予想した通りだった。結局、漣三郎の兄が消えた理由がわからなかった。それが不満。私的には、刀城が示した黒子の正体を絡めた真相の方がずっと好みでした。2014.10.5読了

    0
    投稿日: 2014.10.06
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    文章が読みにくい。 ミステリー+ホラーということだが、ホラー部分はちぃとも怖くなかった。無念。 民俗学的部分は中々興味深く読めました。因習って面白いよね。 まぁなんだかんだ外れではないかなといったところ。続きは図書館にあったら読みたいかな。

    0
    投稿日: 2014.10.04
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    長いです。 すごく長く感じました。説明くさい文章が結構長く続いたように感じます。 途中から飛ばし飛ばし読んでしまいました。 発想は良かったと思います。 最後も、ゾッとするような後味を残して終わり、そこも良かったです。

    1
    投稿日: 2014.09.16
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    すごく本格推理小説プラスホラーの組み合わせをした作品なのだけれど、うーん ゾッとする場面もあるにはあるけど(祠の下から此方をジッと凝視する何か…、穴からスーッと異常に首が伸びたモノが顔を出すとかの場面はめっちゃ不気味で怖い)、すぐにくど過ぎるくらいの説明?解説?が入って白けてしまう…のがね。 閉鎖的な村の歪なお家関係と民俗学がよく複雑に絡み合ってて難しかった、読む分には。そうだ、盛り沢山すぎるんです、要素が。一冊の小説にもったいないくらい肉付けがされていて、それで読むのが大変で時間がかかった。 犬神家だっけ?あれの雰囲気によく似てる。 ただ、犯人の正体がやや反則じゃない?って最後悶々としました。いや、証拠もちゃんとあるんですけど、もしかしてあの人が犯人⁈あっ違った…えっあの人が犯人⁈また違う…とどんでんでん返しが続きやっとこさ、犯人明かされるが、意外すぎてふわ〜とする。 民俗学は奥が深い!

    1
    投稿日: 2014.09.14
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    説明がくどい。 「首無の如き....」は、背景が細かく説明されてても 緻密な描写だと思ったが、 「厭魅の如き...」は読んでてイライラしてしまった。 真犯人もグデグデにわかって、スッキリしないし ネタバレも特にビックリすることもなく終了。

    0
    投稿日: 2014.08.03
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    三津田信三の刀城言耶シリーズ第1長編『厭魅の如き憑くもの』を読了。 この「刀城言耶シリーズ」は、ミステリとホラーが融合された作品になっている。 1作目は辺境の村が舞台。憑き物筋の家系であり、対立する二つの旧家の人物相関図が複雑で、片方の家には漢字は違うものの「サギリ」という名前の人物がやたらと存在する。ミステリ好きな人は、この辺に何かありそうだと勘ぐってみたりするはず。 それと民俗学的な話も出てきて、村では「カカシ様」と呼ばれるものを祀っており、事件との関連性が深い。 全体的になかなかのホラーテイストで、夜に読むのは少し怖い。 本作は文庫化の際に村の地図が付いたという。どうやら単行本には付いていなかったようだ。確かに読んでいて村の道の話に差し掛かると、文章だけでは解りづらいと感じた。地図を付けたのは正解だろう。 この作品は、章ごとに主要人物の視点から書かれたものになっている。つまり作中の視点の話だが、最初にその説明をしている点も良かった。稀にどの視点からの描写なのか分からなくなる作品がある。しかし最初に説明をしておけば混乱もないし、章の名前も誰の視点から見たものか解りやすいものになっているので(たとえば「~の日記より」など)、その点では読者を迷わせることはないだろう。まぁ数あるミステリの中には、わざと視点を分かりにくくさせ読者を騙すというトリックもあるにはあるのだが。 推理のシーンにもリアリティがあった。シリーズを通しての探偵役である刀城言耶が、最後に犯人を追い詰めるシーンで、何回か推理を間違えながら真相に迫っていくのは、ほとんどのミステリでよくあるような一発で犯人をズバリ当ててみせる推理よりも現実的だと感じた。彼は飽くまでも怪奇幻想作家なので、むしろそれでこそ納得がいった。 実はこのシリーズは一見事件が解決しても、最後まで読まないとそれが本当に人為的なものなのか、そうでないのかが判らない。ホラーものの特性を活かして読者を最後まで驚かせようとする。これが刀城言耶シリーズの醍醐味と言えるのかもしれない。

    1
    投稿日: 2014.07.27
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    三津田氏の、禍々しい雰囲気の文章が好きだ。 本書も随所で禍々しさを醸し出している。その禍々しさを刀城が振り払っていくのだが…若干、興ざめというか。自分はミステリよりもホラーの結末が好きなのかも。シリーズらしいので続きにも手を出してみるか。

    0
    投稿日: 2014.04.23
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    初めての三津田信三作品。 いや~面白かった! まどろっこしい登場人物の名前や仰々しい文章のため、すっと物語に入れなかったのが、中盤事件が起きてからは寝不足覚悟で読みきりました! そして真相のサプライズも十分で一見不可能に見える事件をその事実ひとつで解決出来るのは読んでいて気持ちよかったです。

    0
    投稿日: 2014.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三津田ミステリー初読。 やはりこの手の探偵ものには退屈してしまった。 雰囲気、舞台共に良かったのだが。 謎を解くために一同が会する場面ではしらけきってしまった。

    0
    投稿日: 2014.03.20
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    前半は文章に慣れるまでとにかく時間がかかった! 途中まで、ホラーなの?ミステリなの?って思いながら読んでた。 面白かったです。

    0
    投稿日: 2013.12.12
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    ホラーとミステリーの融合作品。 どちらかと言えばホラー色が強い気がする。 時は戦後の昭和。 古い因習の残る閉鎖的山村で起こる怪事件。 怪奇幻想作家、刀城言耶シリーズ第一作目。 つまらないことはなかったのだけど読むのに妙に時間がかかった。 民俗学部分は面白く読めた。 サギリがいっぱい過ぎて何度相関図を見たことか・・・。 おさらい兼ねていずれまた読もうと思う。

    0
    投稿日: 2013.12.04
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    これは怖い…でも、面白い!!刀城言耶の迷探偵っぷりには、みんなもっと怒っていいと思う。なぜそんなに自信満々なのだ言耶。 本当に、一作のなかに収めてしまうには勿体無いくらいのアイディアの数々!そしてシリーズ通してのどんでん返し!いやあ、次巻への期待が高まりますね。

    1
    投稿日: 2013.11.04
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    トリックが秀逸。最後まで犯人が分からなかったし、ある仕掛けがあり、もう一度読みたくなる。 そしておどろおどろしい雰囲気が伝わってくる描写の数々。 かなり面白かった。

    0
    投稿日: 2013.10.14
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    横溝正史に似てるな…なんて何となく思った。 読み始めは「なんて読みづらいんだ」と時間がかかりました。名称や名前が読みづらいのよりも、文章が、かな。なんていうか、考えないと情景が頭に浮かんでこない。今の文章ってどう言う意味?っていちいち考えないと意味が理解できない。途中で読むのやめようと思いながら何とか読みすすめて、中盤に差し掛かる頃…ようやく面白くなってきました。 お、続きが気になり始めた! そう思ってからはあっという間。題材が面白いから余計のこと。 神隠しにあった全ての子たちの行方?も分かったし、何度か二転三転する犯人もドキドキさせられっぱなしだった。犯人が二転三転するあたりは「きゃあああ」なんて地団駄踏みながらワクワクして読めました。 諦めずに読んで本当に良かった。 のめり込むのにちょっと時間がかかったので☆-1です。 ただ、私がもともとホラーが好きで、サイコや、グロテスクなミステリーも読んでいるからなのか、読み終わっても怖かった、どうしよう眠れない、なんてことは全くありませんでした。 全然関係ありませんが、Anotherの方が心理的に追い詰められていく怖さはあったと思います(こっちの方が怖くて眠れなかった)。あくまでも、ミステリーとして読めば怖さもさほどではないんじゃないかな。 何にしても、やっぱりすごく面白かったのでこのシリーズを購入してしまいました。全部揃えておけばよかったと、ちょっと後悔。読みたくてたまらなくなってます! 1年前に購入し、なんとなく積読になっていた本でしたが… もっと早く読んでいればよかったとすごく後悔してます。 映画化とかドラマ化とかないかな。

    0
    投稿日: 2013.09.16
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    結末が分かったとき、「なんであの疑問をもっと追求して考えなかったのか」と 自分で自分に歯ぎしりしてしまいました。 私は、三津田氏の著作は、発刊順ではなくバラバラに読んでいる人間です。 これまで言耶シリーズを3冊読んだところで、やっと第一作目の本作を 手に取ることになりました。 で、一番最初に思ったのはこう! やっぱりまだ一作目だから、色々描写が物足りない部分が多いなあ…… 特に事件が起こった瞬間に言耶が遭遇したシーン! なんでそこを回想として扱っちゃうの??そこが書きどころじゃないの?? と……。 今となっては全て納得がいきます。 これらの疑問は所詮、三津田氏の手のひらの上で遊ばれていたに過ぎませんでした。 すべての描写には仕掛けが隠されています。 後は読んでお確かめください。

    0
    投稿日: 2013.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ第一作にして、非常に野心的な作品です。この犯人指摘はすごい! 犯人の正体があまりにも意外すぎるのですが、随所に張られた過剰なまでの伏線がその結論を意外と無理なく導き出す、と気付いたのは本編を読み終わって長い溜息をついた後でした。 要するに、今回も完敗ってことですわ\(^o^)/←←← 真相解明へのヒントと見せかけた思わせぶりな描写や会話にもかなりページを割いていますが、そこが特に怖いんですね〜。「蛇足的に物語の補足の役割は果たしていますが本筋には関係ありません」なエピソードがあったり、だけどそこが犯人解明に繋がるエピソードと重複した要素を持っていたり…と、撹乱させられます( ^ω^ )←嬉しい まあでも読んでる最中はそんなこと分かる筈もないので、推理しながら丹念に文字を拾っていく人にはひたすらホラー描写が続くのは恐ろしいですね。読んでる最中、物音がするたびビビったのは私です( ^ω^ )← 個人的には、「室内の密室」以外にも登場した、「自然の地形が作り出した密室状況」「関係者の立ち位置が作り出した密室状況」が堪らなく興奮しました(笑)。 こういう魅力的なトリックを惜しみなく出してくれる作品は、それだけでもう評価高いですね〜。 最新作のミズチの如き沈むものを先に読んでしまったので、ミズチに比べると洗練度やキャラの魅力が若干劣る印象は受けましたが、それは読む順序を無視した私が悪いですね(笑) 神々櫛村ーー二つの旧家が勢力を二分する村を怪奇幻想作家・刀城言耶が訪れて間も無く、毎朝行われる儀式の最中に男が殺害される。 その後、立て続けに関係者が不可解な状況下で殺害され、刀城は刀自に請われて真相究明に乗り出すが…。

    1
    投稿日: 2013.08.06
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    怖かった。 厭魅の存在がとにかく怖かった。 決して物語とは思えぬおぞましい描写に、読み進めるにつれ自分のまわりの空気も異様なものに支配されていくようなゾワゾワとした感覚を覚えた。 視界の端、首の後ろ、微かな物音が恐ろしくなり思わず途中で読むことを放棄してしまった。ミステリーだと思って油断していた。 怖さとなかなか読みにくい文章でスイスイとは読めなかったが最後の最後でその理由が明らかになり納得。 癖があるがどこか嫌いになれないやりがいのある仕事を終えたような満足感と疲労感を感じる小説だった。

    0
    投稿日: 2013.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最終的に物語の犯人という存在は序盤に想像したとおりの人物だった。 ただその犯人の描写はおもしろく、また読後のぞわりとする感覚はとても心地いい。 しかし如何せんそのための伏線としての状況説明がくどく感じられてしまった。 これは酷く個人的な感想だが、頭の中での空間の組み立てが苦手な自分が通勤時間の読み物として読むには向かなかったなと感じている。 後日落ち着いた休みの日にしっかり噛み砕きながら読みなおしたい。

    0
    投稿日: 2013.07.23
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    図書館でこのシリーズの単行本を見かけて気になっていた作品。文庫で借りてみました。 民俗学にとてつもない関心を持つ怪奇幻想作家の刀城言耶が事件を追うシリーズの第一弾 ものすごい山奥の閉塞感漂う因習に満ちた村で起こる怪奇な連続殺人事件。憑き物やら神隠しなど不可解な現象が起こることが日常になっている村で起こる殺人事件は果たして現実的に解決できるものなのか!? 戦後間もない時代設定で固有名詞の漢字の難解さ、民俗学的な薀蓄も加わり、なかなか読みごたえがあった。 でも、それに引きずられすぎて物語の雰囲気にどっぷりつかれなかったのが残念だった。 やっぱり文庫じゃなくて、気になってた単行本で読んだほうが楽しめたのかな~ 次は単行本で借りてみよっと

    0
    投稿日: 2013.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前作「忌館」よりはずっとこちらの方が好み。 ホラー要素もありつつのミステリでした。しかも舞台が横溝正史ばりの因習に満ちた村。憑き物筋に憑坐に神隠しに異形のもの。これでもかというほど、てんこ盛りです。 恐ろしさと不可思議に満ちた謎に、きちんと説明がつけられるのか、このままやっぱり人知を超えた力が働いたで片づけられてしまうのか、ドキドキしながらラストへ。嬉しいことに、主要人物集めての謎解きタイムがありました。謎解きは一転二転三転しながら結末へ。最後にまたヒヤリとさせられて読了。 夜に読むには幾分心臓に悪かったけれど、きっと次作も読んでしまいます。

    0
    投稿日: 2013.06.05
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    物語自体は戦後日本の閉鎖的な山村を舞台とした変死事件を中心に進む。田舎、神隠し、慣習、巫女憑き、憑き物信仰、こんな語感に惹かれたのが始まり。ただ、登場人物の名前が同音など読みにくい部分が沢山。量とも相俟って読了までに時間がかかる。 あちこちに蓑笠を被せられたカカシ様が立ち、崇められている村で、見立てられた変死体が発見されるのだが、何よりも衝撃を受けるのは、その文章の怖さ。想像力を掻き立てられて戦慄する恐怖の場面は一度や二度じゃなかった。山で出会ってはいけないとされている、厭魅と書いて「まじもの」と呼ばれる妖怪が、文章の向こうからじっと覗いているような気すらした。幼い兄と弟が、常世橋を渡り禁足地の九供山に足を踏み入れる場面。型代を川へ流す巫女の背中に囁き続ける声。地蔵堂の影から地面すれすれに顔を出し、こちらを見つめる少女。ミステリ部分よりも、この禍々しい気配に怯えながら1頁ずつ読み進めていった。結果、先が気になる展開が続き、最後にも驚かされ、読んでよかったと思う。 刀城言耶シリーズは、1作目が一番読み難く徐々に洗練されていくのだが、反面、民俗学ホラー要素はこの1作目が一番強い気がした。緻密な情景描写に裏打ちされたおぞましき厭魅に、おそらく肌が粟立つことでしょう

    1
    投稿日: 2013.06.01
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    寝る前に読もうと思ったんだけど怖すぎて眠れなくなるという…夜に読んだらあかんミステリですね、怖かった。 見事に刀城さんが途中で捨て石にした推理を本命にしていたので(でも中途までは合ってた…悔しい)最後はどんでん返しをまともにくらってああすごい!と驚くしかなかった。 いやあそれにしても凄い本だなあ。

    0
    投稿日: 2013.03.08
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    伝奇ホラーと本格ミステリの融合。二度、三度と繰り返されるどんでん返し。おどろおどろしく怖くてしょうがないくせに、やめられない止まらない。ホラー嫌いのはずがなぜ、三津田信三にはまってしまったのか(汗)。

    0
    投稿日: 2013.02.27
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    ずーっと気になっていた 刀城言耶シリーズ。 なんか、こういう雰囲気大好き。 旧家とか憑物とか。 ホラーミステリみたいなのが好きなんです。 憑物筋の谺呀治家と非憑物筋の神櫛家が対立する神々櫛村。 その村で起こる連続殺人事件。 刀城の迷走しまくる推理が面白かった。 事件の謎解きの重要な部分はすべて解決できるけれど 論理的には解決できない体験が謎のまま残っているのも良かった。

    0
    投稿日: 2013.02.11
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    憑かれたように一心不乱に読了。 全体に漂う薄気味悪さがなんとも言えない。実体のないものと対峙しなければならない怖さがひしひしと身に迫ってくる。 犯人が人間じゃなかったら…とハラハラしたが、意外な真犯人判明では思わず息を呑んだ。唖然混乱したもののちゃんとミステリーで決着。ミステリーとホラーで二倍の醍醐味。

    0
    投稿日: 2013.01.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    横溝を思い出させる重厚さで読み応えがある。しかしながら、あまりの重さに疲弊してしまいかなりの部分を流して読んでしまった。 もし、時間が唸るほどあれば何回も読んで噛み締めたい作品ではあるが、僕に残されている時間はあまりにも短く読みたい本は多い。だから、どうしても深く入り込むことが出来ず読了した。 理論的な内容、民俗学的見地、非常に興味深いテーマが並べられているが、ストーリー的な部分よりやたらと多い描写と複雑怪奇な展開に、やはりめまぐるしく感じてしまいのめりこめない。 多分、視点を沢山変更しているのも理由の一つだろうと思う。 さらに、ラストは、ミスリードさせてコロコロってのはパターン的でそれが悪いわけではないが、このような書き方だと後味が悪く、どうして刀城にミスリードさせたのか疑問に感じる。通常は聯三郎にやらせるべきではなかろうか。 また、名前も似たり寄ったりで区別どころか混乱するだけで途中でウンザリしてくる。 読み込んでしまえばどうでもいい部分であるが、もう、あまり読みたくないな。と感じさせられる。 クオリティーが高いのは認めざるをえないが、どうにもこうにも好きになることは出来なかった作品である。

    0
    投稿日: 2013.01.12
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    奥深い里山の古き因習のもとで、次々と殺人が行われる。 まるで、横溝の金田一シリーズや京極夏彦の京極堂シリーズのようでそうでもない。 次作が楽しみ。

    0
    投稿日: 2013.01.06
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    「わたしをぉ、殺したのはぁ......おまえだよっ!!!」 「ぎゃー」 こんな怪談が子供の頃に流行ったが、犯人指名のシーンで次の頁をめくった瞬間、この感覚に似た驚きと恐怖を味わった。 神々櫛(かがくし)村。 代々、憑き物筋でありながら同時に憑き物落としを取り仕切る谺呀治(かがち)家と、それに対抗し村を二分する力を持つ神櫛(かみぐし)家。 村中の至る所に立てられ畏れ崇められている「カカシ様」 そして正体不明の最も忌まわしき憑き物、厭魅(まじもの)。 神隠しの噂の絶えないこの村を怪奇小説家の刀城言耶(とうじょうげんや)が訪れた時、不気味な連続怪死事件の幕が上がる。 『首無の如き祟るもの』が抜群に面白かったのでシリーズ一作目に手を出したのだが、これがまあ怖い。初期の作品なので文章に若干の読みにくさは感じられるものの、それがより気味の悪さを引き立てているのかもしれない。 村の名前や屋号の仰々しさ、文字は違えど代々同音で「サギリ」と読ませる巫女の一族など、虚構と現実のバランスが横溝正史が4:6なら、三津田信三は6:4。僕らの住む世界と地続きのようでありながら「ここではないどこか感」が漂ういい塩梅。 村での出来事が、谺呀治家の紗霧の日記、刀城言耶の取材ノート、神櫛家の漣三郎の記述録の視点から語られ、読者はその全体像を俯瞰する形となる。 走りながら考えるタイプの刀城言耶の、いい意味での迷探偵っぷりに最後までドキドキさせられ(本人には探偵の意識はなく、作中でも指摘されるゴーストハンターの役回りのようだが)、アッと言わされる。犯人は予想の範疇ではあったが(とはいえミステリを読む時は全てを疑ってかかるので当然なのだが)真実に震え上がった。 ミステリとホラーの融合という難しい試みを成功させているこのシリーズ。ミステリ部分での面白さは『首無』にやや軍配が上がるが、ホラー部分では断然こちらが上。 全体的な雰囲気はもちろんだが、全ての可能性を論理的に排除した後に残る恐怖。うまいなぁ。 刀城言耶シリーズ、これからも追いかけていきたいと思います。

    11
    投稿日: 2012.12.26
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    得体の知れないモノの恐さ、しみじみと。 クセになりそう? 自問自答。 恐い本が好きな小学生の気持ち分かった気がします。やっと・・・ ひとりじゃなくて友達とキャーキャー言いたいんだよね。 誰か助けて・・・

    2
    投稿日: 2012.12.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    刀城言耶シリーズ第1作目。 三津田信三の「刀城言耶シリーズ」は、 その表紙画像のインパクトもあって これまでずっと気になっていたのだけど 未読のまま来ていたシリーズで やっと1作目から追いかけることができた。 読んでみると、最初のシーンからいきなり雰囲気に呑まれた状態に なってしまって、本を読んでこんなに怖い思いをしたのは 久しぶりの経験。 憑き物云々の類似とかは抜きにしても、 この情報が凝縮された小説世界にどっぷりとハマり込んで 濃密な読書体験をするというのは、京極作品で感じたそれと 似ているように思えた。 中身に関しては、ホラーとミステリーの融合、という枕詞で 語られることの多いように思う本作だけど、 自分の受けた印象としては、 ミステリー要素がある和風ホラー小説のように思う。 なんというか、読んでいて頭の中が 「この殺人はどういうトリックで行われたんだろう」 という風には持っていけない。 「誰が犯人なんだろう」くらいは思えても、 雰囲気に酔い、怖さが先に勝って、 純粋にミステリーとして読むことがなかなか難しかった。 ミステリーの部分に関して、 紗霧の日記、漣三郎の記述録、刀城言耶の取材ノートと 3つの視点で物語が展開されている点は ミステリーとしての仕掛けになっている部分なのだけど 「おわりに」の中で真相が語られている下りでは 少なくとも自分は「へ、そうだったの・・・」状態で 効果的に機能していたとは言えないように思えた。 時に怖がりながら、時に民俗学的薀蓄に必死についていきながら 読み進めていった感じなので、作者の仕掛けに ほとんどスルーする形で終わりまで来てしまった。

    1
    投稿日: 2012.12.02
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    うむうむ。雰囲気や舞台設定は事前の情報の通り、自分の好み。民俗学のネタと、横溝風の古い田舎の因習・因縁、和物ホラー仕立てといい、私のストライクゾーンをどれも外してません。 解決編はドカーンとかましてくるのではなく、二転三転しつつ、じわじわ面白くなってくる感じ。最後までじわじわ程度だったけど、後で反芻する面白さはありましたね。 探偵役の刀城言耶がちょっとフワフワしてる雰囲気で、これまた自分の好みでした。(事件の渦中にありながら、当事者意識があるんだかないんだか、イマイチよくわからんところが良い)

    0
    投稿日: 2012.10.29
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    惜しい。 大量に盛り込まれた因習や対立は雰囲気作りに上手く活きていると思う(些かやりすぎの感はあるが)。 しかし、「推理とホラーの"融合"」と呼べるかどうかは難しいところ。推理とホラーが場面ごとに入れ替わり立ち替わりに顔を出し、上手く融け合っていないように思える。例えば、解決の場面になると主人公があまりにも迷探偵然としているのが気になった。あそこまで自信満々に「これだ!いや間違えた!」と行ったり来たりするのでは無く、もっと訥々と語っても良かっただろうと思う。私個人のイメージでは京極シリーズの関口のような語り口調を期待して居たのだが。 とにかく、雰囲気自体は素晴らしい。嫌いではないが、(いい意味で)厭な小説である。

    1
    投稿日: 2012.10.24
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    正直最後の最後でまさかの(ある意味の)どんでん返しが有るとは 思っていなかったので、これまた衝撃的でした。 閉鎖空間として成り立ってしまっている集落とか村って すんごい恐ろしいものなんだなぁ、と思ってしまいました。 外の世界が見えていない分、余計に、ね。

    0
    投稿日: 2012.10.18
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    これは面白い! ホラーの要素を内在したミステリー小説。 作者が文章に散りばめた仕掛けが面白い。最後に謎解きがされ、「なるほど!」となる。 星4としたのは、民俗学的要素が盛り込まれてやや読みづらいと感じたのと、序盤は人物の相関関係がわかりづらく、イマイチ頭に入ってこなかったという、私自身の読解力の問題で、作品としては星5つだと思う。

    0
    投稿日: 2012.10.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    《刀城言耶 1》  久々に自分のアタリを引いた。面白い。  憑き物筋の家の話。神々櫛村には、憑き物筋の家の谺呀治家(黒の家)、非憑き物筋の神櫛家(白い家)があり、子方も白の家、黒の家で村の勢力を二分していて、そこに民俗伝承を蒐集する目的で訪れた刀城が事件に巻き込まれる、という話。  家系図があったのがすごくありがたかった。村の地図も欲しかったな。  最後の謎解きをする段階で、間違えたり、結論がぶれたりするのはちとモヤモヤ~っとしてすっきりしなかった。そこで少し物語がモタッとしちゃったんだけど、刀城さんのキャラを出そうとしたのかな。そこは、無くてもよかったな。

    0
    投稿日: 2012.09.09
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    な、長かった…。特に前半部分。なかなか事件が起きない!そして、ラストの謎解きはあっちへ行ったりこっちへ行ったり。「いい加減にしろっ!」って感じ。ホラーミステリーなんでしょうが、私の趣味には合わなかった。横溝正史とか好きな人にはオススメかもしれん。

    0
    投稿日: 2012.08.24
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    ホラー7割ミステリー3割 解説にもホラーとミステリーの融合を試みた、と書いてありますが、まさにそんな感じ。悪魔の手鞠歌とか、犬神家の一族とか。 んー、ただ、不気味さは忌館の方がすごかったなー、ミステリーが入ってるからかな?ミステリー入ってると、やっぱり最後には現実的な説明がつくんだろうな、と思いながら読むからかな。 でも、謎のすべてを解決せずに不思議な部分を残してあるので、そこが良いとこかな

    0
    投稿日: 2012.08.12
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    ミステリを期待して手に取ったはずだったが途中から事件の真相はどうでもよくなって専ら怪異譚として楽しんでいた。作中の人名、地名や舞台となる村の位置関係が(巻頭に相関図等があるにもかかわらず)どうにも掴みづらく混乱してしまったが、これは読者を幻惑させる作家の手管と取るべきか。

    0
    投稿日: 2012.07.07
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    陸の章まではホラーテイストで面白い。 ただ探偵役の性分や、謎解きの虱潰しな感じは余り好みではないかも。どんでん返しは2、3回で良いよ!それ以上は惰性になってしまって、本命の印象が薄れてしまうよ! あと「おわりに」の章は蛇足だな、と思ってしまった。そこは読者に想像させて悦に浸らせて欲しい。

    0
    投稿日: 2012.06.25
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    ミステリがメインと思っていたら、個人的にはホラーが7割ぐらいだったように感じた。事件が起こった村の怪異さを伝えるのにページが割かれていて、確かに村の雰囲気はよく伝わってきた。閉鎖的な村の様子や、因習に縛られてる人々の様子もわかる。しかし、事件が起こってからの展開があまりにも唐突に感じて、あっという間に終わった気がした。もうちょっと事件の方を詳しく書いてくれた方がミステリ感が増すように感じる。横溝正史や京極が好きな人は好みな世界観のように思える。

    0
    投稿日: 2012.06.25
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    夜中に読んでたら怖い怖い。でも、放りっぱなしの怪談噺ではないので ちょっと救われる_が、頭に映像として残る…。犬と寝ることにする。

    0
    投稿日: 2012.06.25
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    作り込まれた作品と思う半面、どこかで読んだことあるような話だなという感じ。序盤はその世界観の説明などに割かれてる為、ミステリーだけどなかなか人が死にません。最後の謎解きで犯人に行き着く過程では、なんとなくすっきりしないというか、もや~っと真犯人に辿り着く感じがして微妙でした。

    0
    投稿日: 2012.06.11
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    一部で話題の本格ミステリ×ホラーシリーズの一作目。 ホラー小説としても、ミステリとしても読める贅沢な一品であるが要所要所に挟まれる憑物信仰などに関する薀蓄が登場人物の口を通して説明されるのがかったるく感じる。全部で600ページあるが薀蓄だけで200ページくらいあるんではないだろうか。 次々ととある一家の人間が死んでいくのだが、やはり殺される人間にもドラマがあってこそ連続殺人ものの醍醐味だが、キャラ描写が薄いので被害者の誰が殺されてもそこまで衝撃がないのは残念だった。 殺人以外にも様々な謎が散りばめられていて、果たしてそれがホラー的なオチなのかミステリとしてオチるのかが最後まで判断出来ないのが今作の見所だが、逆に謎解きパートがラストの60ページほどに凝縮されていて、読む方は矢継ぎ早にオチを披露されて理解に苦労した。

    1
    投稿日: 2012.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    刀城言耶シリーズの第一弾。 ホラーと推理小説が融合した感じで物語りが進む。 横溝正史の金田一耕助シリーズのような雰囲気で時代背景も 昭和の初期を感じさせる設定になっている。 主人公である刀城は探偵役もこなすが、本業は小説家でこの本自体を 彼が書いたような体裁にしてある。 『あらすじ』 舞台となる神々櫛村には黒の家系と呼ばれる憑き物筋の「谺呀治家」と 白の家系と呼ばれる「神櫛家」が勢力を二分している。 この村で起こった神隠しや両家の役割、とくに谺呀治家の憑き物に 関しての話が主体となりホラー的な雰囲気を全体に醸しだしている。 谺呀治家の人間が次々に殺されていくのだが、山神様とも厭魅とも 捉えられている「かかし様」がキーワードとなり、殺人事態がどこか タタリ的な様相を呈するのだが、最終的には推理小説風の解決が なされる。 その推理の場面が金田一のような感じで刀城が行うのだが 金田一のようにズバッと解決するのではなく、間違った推理を 披露してしまいながら確信へと導かれて行く。 この本の視点は一人称でも第三者的な視点でもなく、刀城の取材ノート、 紗霧の日記、漣三郎の記述録、穴埋めとして刀城が小説として書き足した部分からなる。

    0
    投稿日: 2012.04.16
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     前半部分は、重たくてとても読みにくいので、踏ん張って読んでいましたが後半になると、まるでうそのようにすらすらと読み進んでいけました。  そして言耶の謎解き部分には大笑い。とんだ迷探偵ぶりです。それでも、この重たい雰囲気は全然変わらないから、不思議な物語です。  このシリーズの決して説明のつかない事柄とそれに真摯に向かう言耶の存在が頼もしくて、読み始めのとっつきにくさはあっても、読んでいてやっぱり楽しいです。

    0
    投稿日: 2012.04.12
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    刀城言耶シリーズの第1作目。 戦後、古い因習の残る山村、対立する二つの旧家、憑き物信仰… 本格ミステリーとホラーが融合した長編小説です。 事件が展開していくのは後半からで、前半はホラー要素が濃い感じでしょうか? 章ごとに異なる視点から語られていて、おどろおどろしい雰囲気のなかに真相につながる伏線も数多くちりばめられています。村の地図や家の見取り図も重要です。実際に読んでいて違和感を感じた部分がかなり重要な伏線になってました。 探偵役である刀城言耶の謎解きシーンでは、試行錯誤しながら推理を組み立てていきます。 一度組み立てた推理を壊して、また新たに推理を組み立てる…といったことを何度か繰り返すため、ややこしかったかな… でもラストの真相が明らかになった場面での衝撃はかなりのものでした。 ある意味単純なことなのにすべての伏線が回収できて、「そうだったのか!」というスッキリ感がありました。 書店でなんとなくタイトルが気になって読んだのですが、すっかりこのシリーズにはまってしまいました。 読み終わった後でもう一度読んで、伏線を確認するのも面白いですよ。

    0
    投稿日: 2012.03.15
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    刀城言耶シリーズ1作目。 ミステリとホラーの融合。正直ホラー色の強いものは苦手。特に最初の方は怖くてページを捲る手が止まりそうに。だけど、刀城言耶が出てきて、いざ殺人事件が起こり、謎解きに動き始めると、俄然面白くなってきた。民俗学的薀蓄も好きなのでそのへんも興味深く読めた。最後は少しホラーも残るけど、一応ミステリとしての謎解きはきちんと出来ている。リアリティがあるかは別だけど。 シリーズ続編を読んでみたい、と思わせる一冊だった。

    0
    投稿日: 2012.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作風としては本格ミステリとホラーの融合とのことです。時代背景は戦後まもなくの昭和、まだ生活が全て便利にはいかない地方の山村、主役の探偵は怪奇幻想作家、彼が取材を兼ねて訪れた村で起こる怪死事件!という流れで、民族学、伝承のうんちくも盛りだくさんで、少々疲れる部分はあるものの、ホラー的描写も効いていて、最後の謎解きに向けての伏線(読んでる時は全く気づかず)も巧みであり、ラストのどんでん返しも予想外の展開でとっても満足のいくミステリらしいミステリでした! 時代背景といい、ホラー趣味といい、さらに殺人における判じ物と、往年の横溝正史の金田一シリーズを思い出させてくれます。おそらく作者は相当影響を受けてるのでしょう、『八つ墓村』の恐怖は今もなお鮮明に心の隅に留まっています!もっとも小学6年の頃だったので感じる心も今と違い、ナイーブだったと思います。(自分でナイーブとか言ってちょっと恥ずかしい) しかしながら解決へ導かれるプロセスは非常に論理的であり、主人公の怪奇幻想作家刀城言耶も、カミソリの如く切れ味鋭い推理で犯人を当てるのではなく、可能性を一つずつ検証していく中で真理にたどり着く…という解決のスタイルが親近感というか、臨場感というか、読者をその場へ引きずり込む勢いで迫ってきました。 そして最後の最後にホラー的モヤモヤ感を残すカタチで終幕となり、終わり方としても余韻に浸れるところが好みでした。 次は評価の高い『首無の如く祟るもの』に行く予定です、こちらも楽しみなんですが、まだまだ暑いから…頑張って読みたいと思います。

    0
    投稿日: 2012.02.23
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    あらすじ; カカシ様信仰が根付く山間の小さな村・神々櫛村(かがぐしむら)では代々巫女・依巫に「さぎり」と名付ける習慣がある憑きもの筋の有力者・谺呀治家が信仰を司っていた。対立する有力者・神櫛家の娘千代の憑きものを落とす際、トランス状態に入った同い年の依巫・紗霧の口を借りてカカシ様から「さぎり」が憑いているという言葉が発せられる。対立が深まる両家と神櫛千代と連三郎と谺呀治の紗霧の三角関係。そして不可解な紗霧の目撃情報。何かがおかしい――。そんな中、不可解な殺人事件が起き、村は恐怖に包まれる。 忌山と畏れられ崇められ敬われ忌まれるカカシ様。数年前の紗霧の双子の姉、連三郎の長兄の死。この村には何かがある――。民間伝承を求めやってきた刀城言耶が謎に迫る。 初読三津田氏に圧倒された。犯人候補は簡単に2人まで絞れるため、謎解きとしてはそこそこのレベルだが、民俗学的な見解はやや難しいのかもしれないのだが、それは内容よりも昔の作家を思わせるような重厚な文体のせいだと思われる。だがこの文体が作品の不気味な雰囲気がマッチしていて読者を恐怖に陥れる機能を十二分に果たしているのだ。ホラーは基本的に平気なのだが私自身読んでいる最中ぞっとして後ろを振り向いたりするのに勇気を要した。恐怖に直面した登場人物たちの心理描写は秀逸で、同調し「ああ何で独りの時に読んだんだろう」と後悔したほどだ。 残念なのが見せ場とも言える謎解き部分なのだが、それまでの格調をみだすような焦りを感じてしまった。様々な可能性を潰して行くのだが、散々推理を語った後で「こうでなければこうだ」「それだとこういう問題があるから、こうだ」のように掌を返されてばかりだと少々疲れてしまう。最も否定されてゆくトリックたちがもれなく凄いので、この部分は完全好みの問題だろう。 一つ一つの話は恐怖体験をメインに進んでいくように思われ(勿論殺人事件の描写もちゃんとあるが)、本格ミステリ臭は少ないように思われるのだが、それが最終的に撚り合わさって骨太なミステリを生み出している構成には脱帽だ。 怖いがそれ以上に面白い。

    0
    投稿日: 2012.01.09
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    憑き物とか妖怪と聞くと別の作家のやたら分厚いシリーズを思い出すがこちらはミステリー色が濃い。次々と語り手が代わる構成に何かあるなとは気が付いたが入れ替わりに叙述と2つトリックを重ねられると驚くしかない。ただ読み飛ばした部分も多かった。好きな人は好きだろうが、ミステリーとして読むと癖が強すぎたか。最後までモヤモヤさせる構成はホラーを楽しむには最高だろう。

    1
    投稿日: 2011.11.23
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    ミステリーなんだろうと思って読んでいたらホラーでした。 クトゥルフ好きの友人が面白いと言っていたのですが なんとなく頷ける感じがありました。

    0
    投稿日: 2011.10.01
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    本屋で表紙がずらっと並んでいるを見かけてから気になってた刀城言耶シリーズの一作目。 比率はホラー7、推理3くらい? 現代になりきっていない戦後の日本、隔絶された因習が根付く村、旧家同士の対立・・・ 巻頭の系譜を何度も見返しながら横溝正史作品を楽しんだことのある人には特にしっくりくると思う。

    0
    投稿日: 2011.07.25
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    前から気になっていたシリーズの第一巻。閉鎖的な山村で起きる呪術をベースにしたミステリ。雰囲気は嫌いではないのだが、若干盛り込み過ぎで読むのに疲れちゃったかな。

    0
    投稿日: 2011.07.19
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    読み始めたら止まらなかった。 読んでいる途中、思わず振り返ること数回…。 鳥肌が立ちました。

    0
    投稿日: 2011.07.05
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    このおどろおどろしい表紙と題に惹かれ(爆)、一体どんな内容なのか、半分こわごわどきどきしながら期待を持って(笑)購入してみた。 ところが、、、 読み始めたのっけから、あまりのおどろおどろしさに続読を挫折(--;。 いろいろあって(何)、ようやく続きを読むに至ったわけだが・・・ 先にも書いたが、まずのっけからこの話はとにかく、怖い(--;。 いきなり祈祷所みたいな場所から始まり、イタコならぬ「案山子様」を前に憑き物落し(汗) まぁその描写が凄く怖い(T_T)・・・またその憑き物落しが終わった後、憑座(簡単に言えばいたこ役)の役目の紗霧が憑依させた依代を川に流して帰るまでの様子も、もう読んでて逃げ出したくなるくらい、怖い。 ・・・私が耐え切れず「この話がホラーなら読むのやめとこ(--;」と思った気持ちも、そんな出だしだったからなんである。 だが更に読み進むと、この話しの舞台となる暗く小さな山村へ、一人の客がやってくる。 「探偵役」刀城言耶の登場である! この物語の中でまず第一に私が「面白い!!」と思った登場人物は、やはりこの刀城言耶だ。 だいたいこいつが登場した側から、その特異な性格がモロ出しで、興味ある話題にはTPOを忘れずかずか入り込んでゆくずーずーしさに、まー度肝を抜いた! (殺人事件の舞台となる神々櫛村へ向かう道中のバスの中で、村人の噂話にいきなり首を突っ込むくだりなど、読んでてヒヤヒヤしたほどだ(--;) ・・・だが彼がやってきたことにより、迷信や言い伝え、しきたりに塗りこまれた暗く陰鬱なこの村に、一条の光が差し込み、ぼんやりとした「希望」のようなものが生まれてくる。 刀城言耶というなんとも風変わりな、それでいて憎めない彼の性格も多分に影響しているのだろうが、彼の論理的分析により、それまでただただ気味が悪いとされてきた出来事も、濃い霧が少しずつ晴れてゆくように日の光が当てられ、解明されてゆくのである。 読み進んでゆくにつれ、次々死人が出てゆくのは仕方ないとして(苦笑)、 初め真っ黒に塗りつぶされた絵が、少しずつ漂白され全貌が明らかになってゆくような、そんな感じで謎が解明され、少しずつ安心感をともなってゆく。 だが最後まで読み終えた後も、依然としてこの物語の中には釈然としない謎が残る。 なんとも薄気味の悪い感覚・・・(別れを告げてバスに乗り込んだ刀城言耶自身がそのことに気付き愕然とするのだが、) この物語の中には、合理的説明だけでは決して片付けられない、其処かしこの闇に潜む禍々しい気配、村に伝承されている怪異、その境界線が非常に曖昧である不気味さが、常に存在するのである。 最後に。友人はこの小説のことを簡単に、 「そうですね。。横溝正史みたいな感じですよ。  刀城言耶は言ってみれば金田一耕助みたいな感じでしょうか」 と表現していた。 なるほどそうかもしれない。だが、私に言わせると刀城言耶は金田一耕助よりアクが強い(笑)。 いいヤツではあるんだけど、金田一のように温厚で人畜無害的な感じでは、ない。 事実は事実として伝え、自分の意見をはっきり言うし、事件の最中でありながら自らの好奇心を決して隠そうとはしない。 刀城言耶というキャラクタが活き活きと動く(関わる)ことが、闇く澱んだ何かを搔き回し、一本の筋道を立て、光を当てる。 それが、この物語の面白いところだと私は思った。

    1
    投稿日: 2011.06.23
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    面白い!久々にのめり込んで読んでしまった!! 山村の閉鎖された村が舞台としても 横溝氏や京極氏とはまた違うおどろおどろしさが良い。 人が抱くリアルな恐怖心が凄く伝わってくる。 後半にたたみ掛けるような怒涛の展開は読んでてかなりドキドキするし 推理小説ではそうそうない、 『此れはまた最初から読み直さないと・・・!』と思わせるお話。 全てが完全に解決されるわけじゃなくて 謎は謎のままで終わる辺りも好きです。 シリーズの1作目なので、早く次が読みたくなってしまった。。。

    0
    投稿日: 2011.05.07
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    怖かった…。 読んでいていつも背後が気になる程のホラーですが、ちゃんとミステリ要素もあり、ラストの2転3転の展開はとても面白かったです。 横溝正史程生々しさとリアリティは無いと思います。 でも違った意味での薄ら寒さの様なものを感じます。 個人的に民俗学等は好きなので、この厚さも苦になりませんでした。 そしてラスト1ページで鳥肌がたちました。 そこはあくまで「ホラー」寄りなのかも? 刀城言耶シリーズは首無に続き読むのは2冊目、こちらがシリーズとしては1作品目なのですが、他作品を読もうか思案中です。

    0
    投稿日: 2011.05.01
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    ミステリィホラー。 舞台となった村は2つの旧家が微妙な関係で並び立ち、 神隠しを始めとする無数の怪異が度々起こる場所であった。 とある怪奇幻想作家がこの地を訪れてまもなく 最初の怪死事件が起こる。 そして次々と起こる連続怪死事件。 果たして犯人は人間なのかそれとも・・・・。 今まで読んだ本の中で一番厚いと思う。 そして難しい言葉がいくつか出てくるので 難易度はちょっと高めな気がした。 けど読み始めると止まらない。 これ以上のホラーはなかなかお目にかかったことが ないですね。

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    投稿日: 2011.03.26
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    刀城言耶シリーズの中でもこれはホラー色が強いなー。読んでて怖かった。カカシ様、とかもう名前だけで怖い。本筋と直接関係ないところの、村の人の怪奇話がすごく怖かった。 事件の真相の方は、まぁ、こんなものかな?色々な考え方ができるよね……的などんでん返しが、このシリーズの醍醐味なのかな。 面白かったです。

    0
    投稿日: 2011.02.27
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    初読み著者さんです。 ホラーとミステリを混ぜて割ったような、所謂横溝タイプのミステリに分類されるかと思うんですが、蘊蓄も多いので横溝というよりは京極夏彦かな? 蘊蓄多い分、読むのに非常に時間がかかるので、休日読書向けです。 禍々しい世界観の割に、読後感はさっぱりしてました。 探してまで手を伸ばすかはわかりませんが、何か読みたくなった時に本屋に並んでたら買ってしまいそうなくらいにはツボ。

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    投稿日: 2011.02.13
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    刀城言耶シリーズ一作目。読むの時間かかったー。ホラーな雰囲気は面白かったけど、いろんな人の手記で構成されているのに、あんまりそんな気がしなかったな。日記が日記っぽくなかったからかも。次作も読んでみよう

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    投稿日: 2011.02.13
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    夏に読んでよかったかもしれない。窓の外の暗がりとか気になってしまったw 推理していくだけじゃなく、背後が気になってしまうような要所要所の描写がたまらないです。

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    投稿日: 2011.02.10
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    全編にわたって、村の異様な雰囲気がよく描かれていたと思います   紗霧や蓮三郎の視点から語られる怪奇はまさにホラーで、背筋が寒くなっりました……   最後の、刀城さんの謎解きにはびっくりしました   何回犯人間違えるんだろう、と  しかしそんなところも普通の人っぽくて素敵でした←   固有名詞や白黒両家の人物、また彼らの関係など、初めは噛み合わなくていらいらしたけど、中盤からは一気に読めた   (私が面倒くさがって巻頭に戻らなかったのが悪い)   しかし、「サギリ」が何人もいてややこしかった(笑)  

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    投稿日: 2011.02.06
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    刀城言耶シリーズの第1弾!。横溝正史の世界を彷彿させる作品。結末部分に少し不満が残ったため、星3つ。

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    投稿日: 2011.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは怖い 既視感のある情景なのにまったく異なるものである ジャパネスクホラーの真骨頂かもしれない。

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    投稿日: 2011.01.28
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    シリーズがよくミステリーランキングに載っているので興味をひかれ購入。 昭和30年代を舞台に、孤立した村で起きる怪奇と殺人、という意味では横溝正史風なのだけれど、横溝以上に(別に悪い意味ではなく)嘘っぽさがあり、ドラマの「トリック」を思い出した。登場人物の名前や地名にことさら難しい漢字が使ってあったりするのも、その雰囲気を助長していると思う。 そもそも本格推理小説がリアルであることは難しい時代だと思うので、こういう嘘っぽさこそが逆に似合うのかもしれない。作者も確信犯なのかな。 怪奇の匂いのするミステリーという意味では、この前読んだ"The Little Stranger"と似ているのかもしれないが、受ける印象はだいぶ違う。 きっとWatersは文学作品をたくさん読んでいる。この作者は推理小説をものすごく読み込んでいそう。 Watersのほうが好みだけど、これはこれで、アリな感じ。 シリーズの他の作品もまたそのうち読もうかな。

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    投稿日: 2011.01.21
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    昭和初期の山村独特の雰囲気を醸し出す内容と文章が、おどろおどろしい感じを一層強くして、一気に物語の世界に引き込まれました。

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    投稿日: 2010.10.12
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    感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201009/article_12.html

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    投稿日: 2010.09.27
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    山神信仰、憑き物信仰の古い因習が残る山深い昭和期の村、そこを舞台として次々と起こる村人の謎の怪死事件を、小説家刀城言耶が追う。 『オカルト・ホラーと本格ミステリの融合』とは作者氏を語る上で定冠詞になりつつありますが、それでも語らずにはいられない。 背筋がゾクゾクするような暗い恐怖の描写、複数の人物の視点を『手記』という形を使い、場面ごとに変化をつける演出や文章構成の妙、それでいて作中において言耶によって理路整然と展開されるミステリのいわゆる『謎解き』要素。 ミステリに「気持ちよく騙される」快感を求める自分にも、極めて衝撃的だった結末・・・ミスディレクションの構成も見事です。確信の部分では声を出して「ええっ!」と叫んでしまいましたw 金田一耕介テイストな時代設定・舞台設定でありながら、非常に現代的で洗練されたミステリの傑作。 面白かったです。

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    投稿日: 2010.08.13
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    民俗学なところとか横溝なところとか、雰囲気はとても好きです。犯人はちょっとがっかり…。最後の描写の説明は冗長かと思います。(言い方が悪いんですが、鼻につくというか…

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    投稿日: 2010.07.15
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    横溝正史シリーズを思わせるストーリー ただ 予想どうりの犯人だったのが・・・ でも また 他の作品もよまねば!

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    投稿日: 2010.05.01
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    こちらに書きました。 http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2009-05-16

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    投稿日: 2010.01.18
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    粗筋(アマゾン引用) 神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。戦争からそう遠くない昭和の年、ある怪奇幻想作家がこの地を訪れてまもなく、最初の怪死事件が起こる。本格ミステリーとホラーの魅力が圧倒的世界観で迫る「刀城言耶」シリーズ第1長編。

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    投稿日: 2010.01.11
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    ホラー×ミステリー×民俗学。 知人からのオススメでなかったら、絶対手にしてなかった本です(笑) だって、苦手なホラーだし(T-T) おもしろかったけど、読むのにかなりてこずった…。 すっごいよくわからない不気味なかんじがかもし出されていて、ホラーってかんじです。怖いっ怖いよー(><;)でも、ちゃんとミステリー。 伏線もしっかりして、2転3転とどんでん返しが待ってて、衝撃的かつ意外です。なんかずるいなと思ったのはナイショ。で、ちょっとおなかいっぱい気味? あと、探偵役は私個人的な好みとしてはビシィっと解決してほしいかんじです。 あー、怖かった…=3

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    投稿日: 2009.10.25
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    二章辺りまでが実に読むのがしんどかった…。 けど(殺人が開始…)三章に入ってからはどんどん読んでいました。 面白かった。次巻の文庫を楽しみにしてます。それまで新書とかは我慢しますよー。

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    投稿日: 2009.07.31
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     神々櫛村――  この独特の音の響きを持つ村名を口にしただけで、この特徴的な字の表記を目にしただけで、今でも僕は戦慄を禁じ得ない。それは恐らく、紗霧が、漣三郎が、千代が、それぞれが体験した忌まわしい出来事を本人たちから直に聞いているためであり、自分もあの場にいて実際に異様な経験をしているからに他ならない。  憑き物筋の谺呀治家と非憑き物筋の神櫛家という対立する二つの旧家、神隠しにあったとしか思えない不可思議な状況で消える子供たち、因習の儀礼で逝くと山上様になると説く老婆、生霊を見て憑かれたと病む少女、厭魅が出たと噂する村人たち、死んだ姉が帰ってきたと怯える妹、忌み山を侵し恐怖の体験をした少年、得体の知れぬ何かに尾けられる巫女――。  そして僕が遭遇した、あの何とも言えぬ不可解な状況下で、次々と恐るべき怪死を遂げてゆく人々に纏わる気味の悪い謎の数々……。 (本文p.10-11)

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    投稿日: 2009.07.19
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    刀城言耶シリーズ第一弾  なかなかおもしろかった。  日本の怪談とか、民俗学とか好きな人はもっと楽しめると思う。  書き方がシリーズ中一番読みにくいと言われてたりもするが、私はスイスイ読めたのでそんな風に思わなかった。  ただ、最後まで解決しない部分・不可思議な部分がのこり背筋がぞっとする。  全部は解き明かせないというところもただのミステリーでなく、ホラーが融合されてるという所以なのでしょう。

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    投稿日: 2009.07.12
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    古い因習が残る村での殺戮。かかしが妙に恐ろしく思える。 最後はぼかしている個所もありそれが想像を掻き立てられる。 憑き物に関することも詳しく書いてあり面白かった。 次も是非読みたい。

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    投稿日: 2009.06.04
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    なんだかすごく厭な感じの恐怖感(と言っていい感情なのかどうか)。 ミステリと呼ぶほど謎も解かず、さりとてホラーと言うほどの 物語でもなし。悪く言えば中途半端な印象。 謎解き自体結構早い段階で展開および犯人が読めた。 叙述式のトリック?なのかもしれないけど、そこはあまりうまくないと思う。 大概は「モノノケなどいない」ということで、不思議を全て解き明かしていくけど、 これは「不思議」「気味悪い」としか言いようのないことが 残されて、そこがじわじわと「厭」な感じ。 風呂場で夜道で一人の居間で。 思わず後ろを確かめたくなる。

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    投稿日: 2009.05.29
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    つまんねぇ・・・ ホラーとして読むとぞっとする。 ホラーとしてなら評価する。 設定が細かいのはいいよ、ただ説明がくどくどしい、しかも下手。 逆にわからなくなるし、読む気がなくなる。 図と照らし合わせてみても矛盾するばっかりなんで、もう途中で参照するのもやめた。 二ページずつくらい飛ばして読んでも全然大丈夫です。 それからヒキもめちゃくちゃ下手。 「その正体、それは−−−。(※)−−何もなかったように次の章スタート」みたいなことがよくあります。 これね、なに、なに?って最初は思うけど、三回くらいやられるとさすがに「もうどうでもいいよ」ってなる。 もう最後のほう犯人とかどうでもいいわ、もう一回ホラーシーン入れたほうがずっとおもしれーよ、とか考えてました。 民俗学のせっかくの薀蓄も活かすどころか披露するタイミングが絶対に違う、ので、邪魔だな、と思うほどです。(※民俗学を愛する人の発言です) 最後もなんだかだし、情報出してくるタイミングも下手だし、これは本格推理じゃないな。 いや、ライトノベルだな。とわたしは思いました。もうこの作家の本は二度と読まない。 以上。

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    投稿日: 2009.05.21
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    決してつまらなくは無いんだよ。だけど… まず、話の中の地名・人名が読みにくい。当て字でおどろおどろしくしているのだけれど、やりすぎじゃない?上屋の女性の名前がみんなサギリだとか。 内容を把握するより漢字を読むだけで疲れてしまった。 謎解きも、ちょっとこじ付けっぽくてスッキリしない。残念。

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    投稿日: 2009.05.10
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    なんか文章トリックと設定に必死すぎて謎が登場人物間での謎ではなく読者に向けての謎になってる気が。そして理由と犯人はそりゃいくらなんでも無茶ではないかと。ヒントこんなに出してるのにとか言われても困る…それよりちゃんと解いて欲しいとこは他にたくさんあったよ的な。

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    投稿日: 2009.04.13
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    2009/3/19 ジュンク堂三宮駅前店にて購入 2011/1/27~1/31 刀城言耶シリーズの第一作。風邪に臥せりながら読んだのもあるのか、ちょっと読み進めるのがきつかった。最後の落ちもなぁ。本来こういう古い村などに伝わる伝説ものなどは好きなんだけど。

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    投稿日: 2009.03.19