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首無の如き祟るもの
首無の如き祟るもの
三津田信三/講談社
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総合評価

163件)
4.3
76
50
22
5
1
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    ひさしぶりに読んだミステリー小説。登場人物が多く、複雑なので読みながら何度も相関図が欲しいと思った。家柄や家系にまつわる禍々しい呪いなどは横溝ミステリーを彷彿とさせるが、文章や展開が現代的で読みやすかった。

    0
    投稿日: 2025.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったですね(笑)最初は入り込むまでは大変でしたが(笑)最終的には夢中で読んでしまいました(笑)挫折しなくて良かった(笑)もう少しスッキリした感じで終わらせてくれたらもっと良かったかな。今まで読んだ三津田作品の中では1番良かった。

    0
    投稿日: 2025.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この描写ノイズじゃない?ってのが全部伏線だった。すごいね。 ところで本日雨なんですがどうやって寝たらいいですか?

    0
    投稿日: 2025.12.13
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    民俗学+ミステリというジャンル。 どちらも好きな要素なので、名作と言われる本著を選んで読みました。 漫画やドラマではよく見ていましたが、活字で読むのは初めてで、やや苦戦しました。 登場人物紹介、因習の概要説明などで文章が長く重く、読み終わるのに結構時間を要しました。 出題編が長い割に、スリリングに展開していくような見せ方でもありません。 しかし、解決編で一気に捲ってきます。 このカタルシスを味わうために、あのパートも、あのパートも必要だったのだのかと納得。 前置きが長い分、解決編の衝撃はひとしおでした。 楽しませてもらいました。 「カササギ殺人事件」とか好きな人にオススメです。

    0
    投稿日: 2025.12.10
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    首無の如き祟るもの 読み方 くびなし の ごとき たたるもの 日本の首無しミステリの最高傑作の一つ。探偵 刀城言耶(とうじょう げんや)シリーズの第3作だが、今作だけでも楽しめる。 因習×ミステリ×ホラーの絶妙なバランスと練りに練られたトリック。非常に分厚いですが、第1作と違って読みやすいですので、横山正史の犬神家や獄門島などの雰囲気が好きな方は、ぜひチャレンジしてみていただきたい。

    0
    投稿日: 2025.12.06
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    再読。 奇妙で残忍な事件が綴られていき、終盤まで謎解きは残されたままとなる。過程において、村の因習や信仰、お家騒動といった横溝正史を思い起こす材料が次々と投下されていくのだが、所々で得たいの知れない禍々しい影が見え隠れし、ミステリーとホラーの融合と言われる本書にしかない味わいがあって独創的だ。 そして終盤が圧巻。何らかの解が示された後、しかしまた別の明かされていなかった真相が提示され、二転三転しながら最終的に論理を超越した地点にまで連れて行かれ、怖さとは別のゾクゾクした興奮があった。この奇妙な薄ら寒さこそ本書最大の魅力だと私は主張したい。 また、「作中作である」ことが始めに記されることにより、「意図している/意図していない」に関わらず、真相が見えにくくなる構造と、それを使いこなすことでジャンル自体を不明瞭なものにしてしまうのは凄い発明だと思う。でもこれ、真似したくてもこの作者じゃないと出来ないことだよな。 探偵役をほとんど登場させないことが、作者の描きたかった「謎」と「怖さ」に直結している仕組みもトリッキーで最高。私はこういうミステリが好きです。

    4
    投稿日: 2025.12.04
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    面白かった!一作目、二作目に比べるとホラー要素よりミステリ要素が強く、民俗学パートが少ないからかなり読みやすかった。冗長にならず驚くパートが中盤に何箇所かあり、ラストは怒涛の展開!ページをめくる手が止まらなかった。

    0
    投稿日: 2025.11.18
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    やっと読み終わった〜! かなり骨のある文章でした。 やはりこの人はホラーの部分もミステリの部分も満足度の高いものであると実感することが出来た。 結末大好きです!

    2
    投稿日: 2025.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラーってオススメされたけどホラーじゃなくてちゃんとミステリーだった。主人は犯人じゃないですよ、と念押しされながら読み進め、途中から書き手の変わったその人が犯人であるなんてアリですか!?盲点ですね。一回やったら終わりのなんじゃこりゃネタがミステリーはありますが、これもまたそのひとつでした。メタ視点と言いますか、作者周りの話をやけにするなぁを伏線だと気づいてしまいたかったぜ…。 双子の入れ違いのあとの一体誰が最初に死んだのか、のところはえ!?結局誰が死んだん!?!と何回も読み直してしまいましたよ。しかもえーそういうことぉ…?となんとなく理解して進めるとまぁ犯人は別の人なんですけどね!を2回ほどやられてズッコケました。でも女の人でもやる気になれば斧で首を切断できるんですかね。わりと短時間で…。やった事ないので分かりませんが、普段肉体労働してなさそうな女性が何度も繰り返してやるにはすげ〜よな。うーん淡首様、後押しありがとう!ってことにしておこう?それともやっぱりよきたかくんが手伝ってたってことぉ?ここらへんイマイチよくわかんないんですよね。 それにしても、ミステリの最初に人物名簿書かれてると身構えません?そんなに名前覚えられませんけど?ってなりますね。こりゃぁ大変なミステリーを読み始めてしまったぞぉ…と思いますね。

    0
    投稿日: 2025.10.05
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    三津田信三氏の最高傑作と言われることも多い作品。トリックとしては複雑でありながら読み進めにくさは全くなく、ミステリ初心者から強者まで楽しめます。人気作品なので良質なネタバレ考察がネットに沢山上げられていますが、ミステリとしても小説としてもマイナスな意見はほとんど見られません。 氏の骨頂であるホラーミステリとしても秀逸で、違和感なく怪異とミステリを合わせるだけでも容易でないのに、本作では見事にお互いの魅力を高めあっています。 また本作は刀城言耶シリーズの3作目になりながら単体でも充分楽しめる点を高評価として挙げられることも多いです。同意見ですが、本作に散りばめられたミステリや怪異を1つ残さず楽しむには(小さくはない)一点足らなくなります。1作だけでも良いので、1作目からでなくても良いので、読んでからをお勧めします。

    0
    投稿日: 2025.09.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    刀城言耶が出てくるのが唐突だなあと思ったら、必然性があったのか……。 たった一つのポイントですべてが解明できる、爽快感を味わえた。

    0
    投稿日: 2025.08.25
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    刀城言耶シリーズ、初読 ホラーとミステリーの融合が「美しい」 同ジャンルを経験していない人にはものすごく読書感、経験値に影響を与える作品と思う ただ僕はこの本を読んだのが2025年 遅すぎた 遅すぎてもいい、ただ僕は他に経験しすぎた 同作品の評価の高さを知っていたし、穿った読み方、擦れた入り方をしてしまい純粋に楽しめていない 普通に読める人がただ羨ましい にしても、いい装丁だなあ

    1
    投稿日: 2025.07.21
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    舞台は奥多摩の因習村。首無の伝承多きこの村で、三家が水面下で一族の首長争いを繰り広げる最中、その跡継ぎの伝統儀礼において次々と起こる不可解な首無殺人事件を綴った物語。 ミステリ読者の、あわよくば自ら先に謎を解いて仕舞おうという生半可な心意気は、直ちに何ら機能を果たさぬまま、敢無く崩れ去ってしまうだろう。500頁に亘り繰り広げられる超次元的な事件の様相は、最早そうした合理的解釈を受け付けないと見える程に高度に複雑で、犯人どころか、殺害の動機、方法、殺害現場に残された不可解な状況に隠された意図、そのどれもが全く不明のまま、我々はただ事件の状況を整理し物語に追従するのに精一杯にならざるを得ない。そしていきおい、合理的解釈を物語の探偵役に求め、解説はまだかまだかと頁を繰る手を早める許りである。そして待ちに待った解説章50頁余りは甚だしい驚愕の連続。真犯人を言い当て直ちに棄却、また真犯人を述べてそれも棄却、解釈が二転も三転もして、まるで読者は真相を餌に著者によって振り回されているかの様である。その中で作中に張り巡らされた数多の伏線-登場人物の細かな言動や読み逃してしまう位に些細な違和感まで-が、余すことなく事件の合理的解釈に次々と収斂されてゆく。真相に隠されていたのは、首無殺人ミステリに有触れ使い古されながらも、それが因習村という舞台の特異性を以て全く新鮮で斬新なものとなって表出した、3段階の入れ替わりトリックであった。この50頁の有する凄まじい威力とそれにより得られる高揚感は中々無い体験で、それを享受する為だけにこの本を読んで良かったと言っても過言でない。 前作の凶鳥、前々作の厭魅に比べホラー要素、事件の超自然性は弱いが、その分ミステリ要素が圧倒的に強い。シリーズ最高傑作と称されるのも正しく必然である。本格ミステリとして圧巻の完成度を是非体験されたい。

    0
    投稿日: 2025.04.29
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    刀城言耶シリーズ3作目。多分一番有名な作品。内容は小説の中の小説という形式で事件が語られており、最後には二転三転する落ちが待っています。途中で間延びする感覚はありましたが、推理編の勢いは凄い。最後の最後まで色々と飛び出し、読者を飽きさせない仕掛けのオンパレードでした。

    0
    投稿日: 2025.03.04
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    刀城言耶シリーズなのに本人の登場シーン少なすぎて… あと祖父江偲がいないと…祖父江偲が足りない… しかしながら、いくつもある謎が紐解かれていくのはホントにわくわくさせられる ミステリーであり、ホラー 祟りや呪、怪異も、事件と一緒にすっきりさっぱり解決させるのが今まで読んだ探偵ものだが、謎のままになってる恐怖に背筋がぞくぞくさせられる。一番のぞくぞくを最後にもってきてくれるので、長く効く 謎解きしてるの誰ー!誰なのー!?

    0
    投稿日: 2025.01.06
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    今まで読んだミステリの中で一番良かった。 最後までころころと感情が動いてしまいました。 作者視点の語りも非常に意味があって… 感想で書き表すことができないため、是非読んでもらいたい作品

    0
    投稿日: 2024.10.10
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    めっちゃ面白かった。 戦前戦後のお話ということで 防犯カメラもない、DNA検査もない、携帯もない、そんな時代だからありえる。 最後の最後までワクワクした本でした。

    3
    投稿日: 2024.09.04
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    一族の後継者争い、呪い、首無し連続殺人が複雑に絡まり読み応えがあった。 ホラー的な要素はありつつ、基本的に犯人探しをしているためしっかりミステリーとして読めた。 解決編は見事。 畳み掛けるようにどんでん返しにつぐどんでん返しが個人的にめっちゃ良かった。

    0
    投稿日: 2024.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戦前戦後かつ閉鎖的な村で起きたからこそ成り立つミステリーだと思った。舞台設定や歴史背景がしっかり描写されているので、興醒めするようなことはなかった。 雑誌に小説を連載している設定なので、章が進むごとに現代の時間軸も動く。そこを利用した仕掛けがおもしろかった。 紹介文にもある通り、ホラーとミステリーが融合していて、半分以上読んでも人の仕業か幽霊の仕業か分からなかった。 また、読了後も警官の死の真相や、最後に現れた「刀城」の正体などが完璧に明かされないところが考察の余地があって好きだった。 個人的には、最後訪れたのは斧高であるが、淡姫様の怨霊と融合してしまった存在だったらおもしろいなと思う。最後御堂の中に首を供えたようでもあったので、祟りも信仰はまだ続いてると考えると夢がある。 「首無の如き祟るもの」=最後の斧高を指しているのかなと思った。 「姫首山」を「首」と書いて「かみ」と読ませる設定から、「首無」=「神無」と解釈して、探偵小説における神「探偵、作者」の存在が消えているという考察ブログを読み感動した。

    1
    投稿日: 2024.06.30
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    こちらの作家さんの作品、少しは読んでおこうと、こちらと「のぞきめ」を読みました。 「のぞきめ」は楽しめなかったので、だからというわけではありませんがこちらに破格の4をつけてみちゃいました。 私の大好きな「アホアホ本格ミステリ」でした。ホラー要素もまあまあ好きです。 それにしてもこの作者さんの文体のB級ライター臭はただごとではありません。臭みを抜けないのか、抜く気がないのか、どっちかもわかりません。

    0
    投稿日: 2024.06.28
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    ホラーとミステリの融合。そしてそのどちらのジャンルでも満足させる凄さ。ラスト、次から次へと畳み掛ける驚きの連続に、圧倒的な読了感。最高です。

    0
    投稿日: 2024.06.19
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    三津田信三さんの作品を読んだのは、本書が初めてです。 ミステリーは昔から大好きで、特に学生時代はミステリーばかり読んでいましたが、ここ最近は他の分野の本に比べると少なくなっていました。 そこで、ここらで面白いミステリーを読んでみようと、私の好みを加味した次の要素を出来るだけ満足している作品を探しました。 ・本格物である ・名探偵が登場する ・ホラーの要素がある ・どんでん返しがある ・人間愛や悲哀が感じられる ・評価が高い その結果、良さそうだなと目星を付けたのが本書『首無の如き祟るもの』です。 本屋さんで見つけると、帯には オールタイムランキング第1位! この20年間で最高傑作! と謳ってあるではないですか。 そのまま手に持ってレジに向かったのは言うまでもありません。 さて、読了後の評価ですが、(読み終えて直ぐに本文を書いています)100点満点とすれば90点ぐらいではと感じました。 先ず、何よりもミステリーとして面白く読め、とても楽しむことが出来ましたし、とりわけ、斬首トリックと作中の作者と登場人物(当然、真犯人含む)に関する構成の妙には驚かされました。 先ほど書いた帯の文面や、ブクログユーザーの皆さんの評価が高いことにも納得がいく、「傑作」だと思います。(私の選択が正しかったことも嬉しいですね) 最後に、満点にちょっとだけ不足していた点を書いておくと、残念ながら人間愛や悲哀をあまり感じることが出来なかったところですね。 勿論、本格ミステリーには寧ろない方が良いという意見があり、また、読む人によって感じ方は違うので、仕方がないことだとは承知していますが、私が過去に読んで大好きな作品 ・『悪魔の手毬唄:横溝正史』 ・『犬神家の一族:横溝正史』  *本書の構成は、この2作品を合わせたように も感じました。 は、ミステリーとしても「名作」ですが、親子(犯人含む)の愛情や悲哀(悲劇)を感じさせてくれる読後感が良かったですね。

    11
    投稿日: 2024.04.27
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    刀城シリーズ最高傑作との誉れ高き作品で、首の無い遺体についてこれでもかと語られるので(別にそこにグロテスクな描写はないからスプラッタ耐性がなくても平気)、読むと首無マスターになれます。ちなみに「シリーズ最高傑作」と言いつつ、シリーズキャラクターがぜーんぜん出てこない(京極夏彦のシリーズの京極堂以上に中々出てこない)ため、これから読み始めても大丈夫という親切設計? 解決編で、わたしは3回ほど「うわー」と呟いて、一度栞を挟んで天を仰ぎました。とんでもないって……

    3
    投稿日: 2024.04.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに5点をつけたいと思った作品。 刀城言耶シリーズはミステリーでありながらホラー要素が最後まで効果を発揮する好みの作品ばかりなのだが、本作はホラー寄りのようにミスリードしながら本格的なミステリーの解が用意されている秀作。 素晴らしい点は、なんと言っても、最後の100ページの種明かしに尽きる。 この終盤の推理の部分は、私の全然ダメな予想とほぼ同じ内容の”読者からの投稿”から始まり、ようやくにして登場した刀城言耶が古里鞠子が犯人とする多重入れ替わりの推理を展開する。この首無し殺人を複数人の入れ替わりによるとする発想は驚かされ、完全に予想外の展開だった。 作中で「首無し殺人の目的は被害者と加害者の入れ替わりだ」と敢えて述べているのに、それを上回ってくるのが心憎い。 それだけでも充分に面白かったのだが、その後に幾多斧高が犯人とする別の解釈(それも無理がない)を持ち出し、それをあっさり棄却する(;正解は古里鞠子犯人説の方)という、作者の力量を見せつけられるような、読者を弄んでいるような展開に楽しい驚きを覚えた。 とどめは、作中のある時点から著者の高屋敷妙子と古里鞠子が入れ替わっているというもの。入れ替わりがバレた時点から明らかに文体が変わることも背筋がゾクッとするような感触を覚え、作中にもあるように”名前を言っていない”というミスリードの仕方にも感心する。 最後には刀城言耶すら本人であるか定かではないという徹底的に入れ替わりに掛けた気色悪さを残し、 エピローグ部分でもその余韻を残し「(本書の)編者の刀城言耶はだれなんだ?どうやって原稿を手に入れた?アレが本人でもナニカでも、気味の悪い感触が残る・・」という、ホラーとしてのスッキリとしない(でもイヤじゃない、薄ら寒さのある)後味を残している。 この最後まで残るホラーの感触と、驚きとスッキリさを持ったミステリー部の共存は他の作品では味わったことのない、むしろ味わいたくても味わえなかった部分であり、私の真に欲していた部分でもあった。 論理を持ったホラー、論理を持った理不尽こそが我が好みなのだろう。

    2
    投稿日: 2024.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    複雑に絡み合う事件を読んでいくのは骨が折れるが、ラストの謎解き部分がやはり面白かった。読みながらなんとなく予想していた推理は悉く外れていた。 人物の入れ替わりがここまで徹底して行われていたなんて想像もしていなかった!でもそうすると全ての辻褄が合うので納得。この一族の事情と、毬子の事情、斧高の事情を合わせると、こんなにも不可解で怪異めいた犯罪になってしまうのだ。 シリーズなのに刀城言耶がほぼ登場しないパターンなんてあるんだという驚きもあるし、そういう思い込みによって綺麗に騙された。最後の数十ページは見事などんでん返しだった。小説だからこその楽しみ方ができたと思う。

    0
    投稿日: 2024.02.15
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    ラストのどんでん返しがすごいです。 最初から犯人探して下さい的なスタンスで、物語が始まります。 身構えて読み進めたが、犯人はわからず、騙された〜! ただ、個人的には作中作の形式の物語なので、没入感が薄れてしまいました。。

    7
    投稿日: 2024.02.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    115ページ時点の考察。 殺されたのは鈴江。 344ページ時点の考察。 蔵の中に隠されていたのは長寿郎で、外で長寿郎として生活していたのは妃女子。2番目の死体は長寿郎で、長寿郎として生活していた妃女子と顔が違うことを誤魔化すために首を切断し、少し時間をおいてから首を発見させた。というのはどうだろう。 390ページ時点の感想。 意外な結末だった。江川蘭子(偽物)の鞄の中くらい警察が絶対に調べてると思ったからそこに首を入れていたという先は消えたと思っていた。怪しい人物と思われていたのに、まさか鞄の中すら見ていないとは。 最後まで読んだ感想。 よく最後の最後にここまでひねりを効かせるなと、本当に驚いた。一部は当てられても、この結末の全てを当てることはできないだろう。何か違和感を感じながら、それがなぜかは良くわからないというのが解決編の初めから最後までに続いた。

    0
    投稿日: 2024.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    正直幕間があるせいで没入感がなく退屈でした。しかし、最後の50ページですさまじい伏線回収、そして最後の20ページでもう一度度肝を抜かれる展開があったのでそれまでの所在なげにしていたのが一気に目が覚めました。最後を見るためだけに本書を読む価値がこれにはあります。

    0
    投稿日: 2023.11.18
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    面白かった! 最初は読み辛くて、挫折しそうになったけど伏線の回収が気持ちよかった。 結局、最後の犯人は誰なんだろうと疑問はのこったけど。ちょっと私には難しかった。

    0
    投稿日: 2023.10.20
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    確かに推理が二転三転し、最後にどんでん返しという形ではあるが、首なし死体が続くということでどうしても先が読めてしまった。 井戸や風呂場で首なしと遭遇する場面の描写はゾッとしたし、ホラーとしては良かった。 作中、事件を振り返ることが何度もあってなかなか話が先に進まず、読むのに時間がかかった。 各キャラクターは個性があり面白かった。

    6
    投稿日: 2023.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    東西ミステリーベスト100から62位の本作を読了。本格ミステリの定番と言える"首無し死体もの"です。 結露として僕にはハマりませんでした。☆×2.7くらい。 首無し死体(と成りすまし)、名家での本家と分家の対立、双子、隠し子、密室殺人、田舎の因習、探偵(推理作家)、作中作、叙述トリック、アナグラム等々色々と本格ミステリーの"あるある要素"がふんだんに盛り込まれています。 、、、とこの辺の"アイテム"は横溝正史(=本格ミステリ)の真っ当な後継作品として位置付けられるでしょう。 ただ、肝心の謎解きパートがイマイチスッキリしないまま終わってしまった印象です。 双子の男女入れ替わりは設定としてちょっと無理が有る気がします。加えて細かい描写で、"〇〇がこうゆう行動を取ったのは✕✕だったから"、、、と色々と説明しているのだけれど、何かピンと来ず。 あと長いです。戦中の事件の冒頭が擬古文みたいになってて重かったです。

    6
    投稿日: 2023.09.08
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    いい意味で踊らされた。最後まで気が抜けない作品。 ミステリとホラーを組み合わせた作品で、ここまで夢中になるなんて思ってなかった。 ホラーが苦手な人がいるかもしれないが、それでもミステリ好きなら読んでおけといえる。

    0
    投稿日: 2023.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初、三津田信三。 刀城言耶シリーズ3作目。 最高傑作と言うことで評価も高く、読んでみました。 まず、話は全然おもしろくなかった。こういう家系の話は何がおもしろいのかわからんのよなあ。トリックも考えうるひとつだったしそうなんだという感じ。メタ構造の発想と創作は自分が作る立場に立って考えたら結構すごいかも。 最後は霊の仕業なのか?でも文中で霊が何かをしたことがひとつでもあったっけ?うーん。お前は誰なんだ...笑 謎の人物なのがホラーってことかね?笑

    1
    投稿日: 2023.08.15
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    今まで読んだミステリの中で一二を争う面白さだった。特にラストの怒涛の解決編は別格。流石はベストオブベスト。 インパクトの強い表紙とは裏腹にホラー要素はそこまで多くなかったが、ホラー展開のおかげで退屈になりがちな序中盤も楽しく読めたので有難かった。ホラー苦手な人にもおすすめ。

    1
    投稿日: 2023.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なかなか読み進められず、終わらなかった。 長寿郎なんだが脳内に炭治郎の「煉獄さん!!」って声がこだまするどうでもいい雑念のせい…。 そもそも刀城言耶シリーズを知らず、これを最初に読んだのは失敗だったのかな? 凝りに凝った二重三重の謎解きスタイルの傑作らしいのだが、解決部分を読んでも、どの死体が誰?誰がどれ?? そして結局…犯人ってダレなの…? 読み返す元気はなかったのでなんだかよくわからないまま。 でもこの作品、“くびなしの”で作品名が変換候補に出てくるし、“とうじょうげ”で刀城言耶が出てくるから知名度の高い傑作ミステリーなのは間違いないんだな。

    1
    投稿日: 2023.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    厭魅、凶鳥、山魔と読んだのですが、これはさすがにみぬけなかった!そして気持ちよく騙された。二転三転する推理パートも色々と提示したというよりも真実の炙り出しに一役買っていました。で、最後の終わり方もぞぞぞっとする薄気味悪い話で背筋が凍りました。

    1
    投稿日: 2023.06.04
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    刀城言耶シリーズ第三弾。 シリーズ最高傑作と言われていますが、読後感としてはまさに納得でした。 私は順番に読んできていますが、厭魅と凶鳥とはまた違ったストーリー構成で読者への挑戦のようなスタイルの作品です。 歴代2作以上におどろおどろしく、事件の真相を考察すればするほど散りばめられた謎が繋がりそうで微妙に繋がらず、完全に作者の叙述に陥っていることが自分でもわかり非常にもどかしく感じました。 解決編に関しては、ある一つの事実を軸に数多くあった伏線を綺麗に回収していくのがまた爽快でした。 そして真相が解明されたあとのラストが何ともまた… これが気になる方は是非読んであっと驚く真相を目の当たりにしてみては如何でしょうか。

    1
    投稿日: 2023.05.15
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    刀城言耶シリーズ第三長編。そして最高傑作。読む以前から評価は聞いていたが、ここまでとは。ページを捲るごとに現れる謎、謎、謎。どんでん返しに継ぐどんでん返し。全ての謎が解け、真相が明らかになったとき、最高にスカッとした。読んでいない人は絶対に読むべきである。

    7
    投稿日: 2023.03.18
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    とにかく凄い。ここ最近読んだ中ではNo. 1です。 謎が謎を呼びとにかく謎。 いやー全く気付けなかったです。 謎は最終的に刀城?がすっきり解決してくれます。 このシリーズ終わり方が本当に好き。  

    7
    投稿日: 2023.03.03
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    シリーズ最高傑作ということで、期待しながら一気読み。いきなり作中作が始まるという変則的な冒頭に引き込まれて面白く読めました。 別の作品で「グロテスク」などが登場した記憶がありますが思い出せない。また読み返さないと。 解決編で一気に謎が解けていく感覚がたまらなく気持ちよかったです。まだ3作しか読めていない本シリーズですが、続きを読むのがとても楽しみです。

    3
    投稿日: 2023.01.22
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    いよいよ刀城言耶シリーズの中で 最高傑作とされている首無の如き祟るもの ……ワクワクが止まらい!! 読むぞーーーーーーーーーーー!!٩(ˊᗜˋ*)و♪ あらすじ 奥多摩の山村、媛首(ひめかみ)村。淡首(あおくび)様や首無(くびなし)の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。3つに分かれた旧家、秘守(ひがみ)一族、その一守(いちがみ)家の双児の十三夜参りの日から惨劇は始まった。戦中戦後に跨る首無し殺人の謎。驚愕のどんでん返し。本格ミステリとホラーの魅力が鮮やかに迫る「刀城言耶(とうじょうげんや)」シリーズ傑作長編 す、す、すげぇーーー!! や、や、やばいーーー!! なんなんだ!! これは!? 鳥肌たったーーーー!! 物語に出てくる媛守一族の恐ろしい祟り、 それに伴い一族同士の禍々しいやり取り それに乗っかっての連続殺人!! も〜う最初からアクセル全開でおもしろい!! 禍々しい村好きならもうたまらない物語でした! そしてなんと言ってもラストの展開!! 最高傑作という触れ込みだったので だいぶハードルアゲアゲ⤴︎⤴︎⤴ですけど大丈夫? と思いながら読んだんですけど…… 飛び越えてキターーキタ━━・(゚∀゚);∴━━ン!!!! 自分が思って以上のキターキタ━━・(゚∀゚);∴━━━ン!!!! もー!真相知った時の鳥肌やばかったーー ひゃあああーーー( ☉_☉) パチクリ。 ってなります!笑笑まじで! いや〜ド肝抜かれたぁぁぁ そのぐらいびっくりしたし トリックもやばかった(´;ω;`) 犯人当て頑張って考えて……めちゃ外したのを さっと!忘れさせてくれた!ありがとうー! あと刀城言耶が出てくるとニヤニヤが止まらない めっちゃ好きになってもーた!! やっぱりこのシリーズ面白いわぁ〜 ……たまらん!! めっちゃ面白かったです!!ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪

    4
    投稿日: 2023.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どんでん返しだと思って読むと、良い意味で度肝を抜かれる。 半分ネタバレだけど、どんでん返しだと思ったら、「どんでん返し返し返し返し」みたいな。 一回話がひっくり返って納得したら、その後にもう一回ひっくり返って、さらに2回くらい変化する。すごい

    0
    投稿日: 2022.12.29
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    戦中と戦後に、とある一族の儀式の最中発生した不可思議な事件の謎を探偵役が解いていくというストーリー。 世界観は強いて言えば横溝正史に近い。 終盤にそれぞれの事件に対する謎が数十個羅列されるが、それが探偵から明かされる一つの発想からパタパタと解かれていく様は圧巻の一言。 最後は胃もたれ気味になるくらいの怒涛の展開で、頭がついていくのがちょっと大変なくらいだった。 ミステリー好きは間違いなく読むべし。

    0
    投稿日: 2022.09.03
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    ★4.4 これまでの刀城シリーズとは雰囲気が違う不気味さがあった。あっという驚きあり、論理的な推理あり、後味の悪さは折り紙付きで、推理小説を読み終えて久しぶりに高まってる。 また読んで肝を冷やしたい。

    1
    投稿日: 2022.07.01
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    『首無し死体』を扱った作品は多いのに、そうくるか!と素直に驚かせてもらった。 旧家や村の伝承に纏わるミステリー特有の独特な雰囲気も、慣れてしまえばそれも魅力だと思えるようになる。 そして極めつきは、あのラスト。 背筋をゾッとさせる気味の悪さはホラー作品ならでは。

    1
    投稿日: 2022.06.09
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    やばい… 背筋がゾワッとした…((((;゚;Д;゚;)))) ホラー好きの私としてはもう最高のラストです! 三津田信三天才!! 奥多摩にある媛首村では淡首様の祟りや首無の化物の言い伝えがある。 古くからある旧家、秘守家の一族では、男の子が育ちにくい。 双子の十三夜参りの日、恐れていた悲劇が起こる。 これは事故か、首無の呪いか…。 刀城言耶シリーズ第3弾です^ ^ 帯に、 「本格ミステリ・ベスト・オブ・ベスト 1997-2016」「この20年間で最高傑作!」 とありました。 いやもう確かに。 私のど真ん中を貫いてきました。 前作、前々作とはまた違う、新たな驚きと面白さ! 『首無しの如き祟るもの』のタイトルから、首無しという事は、ミステリー好きにはやはり色々推理しちゃうわけですよ。 仮面的なマスク的なアレ系統かな〜とか。 そうやって構えていても相手は何枚もウワテw 1590年、豊臣氏により攻撃を受けた媛神城。 淡媛は隣国に逃げるが山中で首を斬られ殺される。 それ以来奇妙な出来事が相次ぐため、媛鞍山に石碑を建て祀られる。 この媛首塚は淡媛と御淡の二祀神であり、淡首様と呼ばれる。 以来、媛首一族・一守家の長男は成人する前に命を落とす事が多い。 このような言い伝えが閉鎖的な村には数多く残り、その性質を最大限に活かしたトリックを扱い、かつ怪談話で登場人物の精神状態が恐怖に偏ってしまうという心理的なトリックも操ってくる。 第二次世界大戦を跨がり事件が起こるのですが、徴兵制により出兵していく一族もおり、この戦前戦後の時代背景も重要な役割を担う。 作中作形式で、作家目線であるのと、駐在の警察官、一守家の使用人の3人の目線で物語が進行していくのだが、なるほど、そう言われればそうだと納得する罠が仕込まれていて驚愕です。 3作読んで思ったのが、山や村や一族の名称にとてもセンスが感じられ、由来の漢字に重要な意味が込められていたりする。 とても美しい.☆.。.:*・° どの作品も素敵ですが、読むたびに面白さが上書きされていくので、この先どうなってしまうのか楽しみで仕方ない。 読み終わってしまうのが寂しい反面、早く読みたい欲が疼いてたまらない〜!!

    22
    投稿日: 2022.05.04
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    傑作。 媛首(ひめかみ)村では秘守(ひがみ)一族が村を束ねており、その一族は一守(ひとがみ)家、二守(ふたがみ)家、三守(みかみ)家と3つに分かれる。そして一守家がその中でも一番の権力を持っていた。 そしてこの土地には淡首(あおくび)様という存在が祀られており、秘守家を守ってもいるし、祟ってもいる。秘守家の後継は何も問題がなければ一守家の男が後を継ぐことになっている。しかし、淡首様の祟りにより、一守家の男子は代々病弱で若くして亡くなることも多かった。一守家の長男、長寿郎も一族が見守る中成長していく。 そして13歳の歳を迎えた時に行われる、十三夜参りという儀式の最中に長寿郎の双子の妹、妃女子(ひめこ)が死体となって発見される...。淡首様の祟りなのか、後継の長寿郎を狙った二守家か三守家の誰かが間違って襲ってしまったのか...。結局事件は未解決のまま時は流れる。 そして10年後...23歳になった長寿郎の花嫁を決める婚舎の集いに3人の花嫁候補が出席する、しかしそこで候補の一人が首無し死体で発見されたのを皮切りに次々と首無し死体が発見され、連続殺人事件へと発展してしまう...。今回の事件も未解決のまま過ぎ去ってしまうのか。 あらすじを簡潔にしてみたのだけど、実際は他の登場人物もいたり、事情は複雑。謎が謎を呼び、「もうわけがわからない...」という状態に。こんなに散らかってまとまるの!?と思うのだけど最後のまとめ上げは圧巻でした。ボリュームも多く、媛首村の歴史から秘守家の話、最初の事件から10年後の事件...そしてそれを振り返る語り手...とながーい時の流れがあるのだけど、このラストを作るためだったんだ!と納得の内容。ミステリーでもあり、ホラーでもあり1冊読んで2倍楽しめる。僕には刺さりまくりの作品でした。

    10
    投稿日: 2022.04.22
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    多くの方が「ミステリ史上最高」と オススメされている本作。 シリーズものと知らなかったため 順番に読めば良かったと後悔していますが、 まずは読み終わった後の率直な感想を。 結論から言うと、 残念ながら私には合いませんでした。 説明が回りくどく、文章の内容もスッと入ってこない。 さらに、漢字の読みが特殊だったり、 同じ字でも名称によって読み方が異なることが多く、 余計なところで引っかかってしまったり。 トリックとして すぐに気づいたことと全く気付けなかったことがあり、 種明かしにはワクワクしました。 想像を超える大どんでん返しな結末も面白いのですが、 無理を感じてしまった部分も多かったです。 それと、登場人物達に魅力を感じれなかったことも 合わなかった大きな要因の一つかもしれません。 とにかく色々な意味で重たいので、 仕事で疲れている方にはオススメしません(笑) 他の刀城言耶シリーズを読んでみて 私にも合うようであれば、 もう一度読んでみたいと思います。

    1
    投稿日: 2022.04.15
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    おどろおどろしさの色濃いミステリー。分厚かったけど最後の最後まで明かされず、気が抜けなかった。 すごく評価が高いけど、トリック自体はそうだろうな、という感じ。

    0
    投稿日: 2022.04.01
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    奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地の三つの旧家秘守一族。その一守家の双児の十三夜参りの日から惨劇は始まった。 刀城言耶シリーズではありますが、本人あまり出てきませんでした。

    0
    投稿日: 2022.03.27
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    うーん?やっと終わったーのか?感が残ってしまう読後感。 ミステリー要素でいうと、そういう事か!とある程度は予想していた事だな〜と。 しかしまた、そこからひっくり返される結末には衝撃。よく思いついたなこんなにもって感じで でも時代のせいもあるのか、大人の女性と男性が入れ替わるとなると、さすがに分かりそうなもので ラストへいくまでの読者にしっくり来ない説明の浅さとホラー要素の無さとでは怖いと思って期待して読むと不完全燃焼というような気持ちが残るかな。 評価が良くてホラーミステリーと期待しすぎたらダメですね

    1
    投稿日: 2022.03.10
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    うわあ、面白かった…!! 某K極堂の新作がなかなかなかなか出ないので、似た感じの伝承×ミステリ的なのがないかなーと探して出会ったシリーズ。シリーズと言いながら、1.2作目は取り寄せでかなり時間がかかるとの事。感想をチラッとみた限りでは順番関係なく読めるとあったので、本当に大丈夫かなーと不安になりつつ先に手を出してみた。 やっぱりこれ、最初に読んだらダメだったやつじゃない? だって絶っっ対に1番面白いもの!!! 首無の怪奇、祟りと信仰に異常なまでに囚われた一族、そして彼らにとって何より大事な因習の数々…となにかが起こるしかない舞台設定。文末に何度も「この後思いもよらぬ出来事が~」ってアオリが入るのは少々やり過ぎに思ったけど、あのシリーズに慣らされているせいか文章はすごく読みやすかった。ウンチクもほとんど無いし。笑 個人的に作品中の謎は全て解明してほしいタイプだが、本作だけは例外。「祟りなぞ地元の人間が盲信しているだけの下らない戯言」と豪語していたら、背後から首に向かってソッと何かの手が伸びてくるような…そんな薄ら寒さを常に感じていた身としては、最後まで説明のつかない出来事がいくつも残ったままなのも、雰囲気を崩さず逆に良かったと思う。 ホラーとミステリを掛け合わせようとすると、どうしても論理的なトリックの成立に躍起になってしまい前者はおまけになる印象が強いが、こちらは得体の知れないモノの存在が常時意識され、かつ事件の骨組みにきっちり組み込まれており、立派なホラー物であると言えよう。 かと言ってミステリ部分も決しておざなりではない。全ての疑問を解決するという「たった1点の気づき」に勘づいた部分はあったものの、その後の二転三転には度肝を抜かれた。やり尽くされたはずの「首無し死体トリック」をこうも料理(?)出来るとは。。とにかく伏線が多くて多くて、最終章を読みながら該当の部分を探してほ〜となってまた探して…でかなり時間をかけて楽しめた。もう「編集の記」からしてずるいんだよなあ。笑 肝心の刀城言耶氏だが、今作ではほぼ出番がなかったせいかあまり魅力を感じなかった。数少ない描写を見ても人好きのする人物には到底思えず、少なくとも3作目だけ読むとこのキャラ設定が1番力任せだなと感じる。前作・前々作では是非彼の本領を発揮してシリーズ化の意義を感じさせてほしいところだ。とは言え最後がアレじゃ仕方ない所もあるよね… 何はともあれ、文句なく面白かった。このレベルでシリーズを書き続けてるとしたらこの人化け物だよ…早く取り寄せ分来ないかなあ…

    4
    投稿日: 2022.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    たった一つの誤認により、全ての謎がスルスルっと解けていく。しかもその真相の元となる伏線が本当に巧妙。質はもちろんだが、数も尋常じゃない。 そして終わりかと思いきや、もう一度のけぞらされる。 そしてそして今度こそ終わりかと思いきや、みたびひっくり返される。 まさにどんでん返し。 二つ目の犯人は斧高という説を唱えること自体が(それを受けた反応が)伏線になるというのも見事。 K.M氏の某作品のせいで兄弟間の性別の入れ替えにはあまり驚くことが出来なかったのだが(見破る根拠は秀逸あうぎる)、それでも性別誤認と入れ替わりを駆使したトリックには脱帽させられる。 「毬子の死体に偽装するために裸にした」 「服を手に入れるために蘭子を殺した」 というのも巧い。 他にも「編者の記」や首無し死体講義など、見どころを挙げたらキリがない。 少しご都合主義なところもあるものの、伏線回収や終盤のどんでん返しは素晴らしく、「首無し死体のよる入れ替わり」トリックの最高峰といえる。

    6
    投稿日: 2022.01.01
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    予想はしていた。 「きっとこういうトリックなんだろうな」と。 でも、想像を超える結末だった。 色々と言いたいことはあるが、最終章の推理でどうでもよくなってしまった。 終よければ。

    1
    投稿日: 2021.09.13
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    この刀城言耶シリーズ、全部読んだわけではないけれど、この本は、本格派だと思う また、ミスリードの巧みさについて行けなかったのは、やられた…という感じ 改めて、もう一度読みたいと思います 個人的にオススメです

    0
    投稿日: 2021.09.12
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    長編ながら先が気になって一気に読破。それなりに多くの本と出会ったつもりだが、凄まじい中毒性、読み終えた後背筋が凍り付く読後感は他書に類を見ません。 ただ大半のトリックが非現実的だったのが残念。細かい所に目を瞑れるならおすすめです。

    3
    投稿日: 2021.07.29
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    日本の田舎の旧家を舞台に、祟りや風習をおどろおどろしく膨らませ、またそれがミステリーともホラーとも連動し、それでなければできないトリックとして結実している。見事としかいいようのない作品だ。 「首なし死体」をめぐる本格ミステリ的な達成だけでも優れているが、それだけではない仕掛け・企みがにくい。やや読みにくいのが難点だが、極上のエンターテイメントであることは疑いようがない。

    0
    投稿日: 2021.05.20
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    久しぶりに読んだ後の満足感とか高揚感とかが滅茶苦茶心地良い本で、前半、中盤はしんどいのは正直あったけど、それをチャラにしてあまりある終盤は見事でした。

    0
    投稿日: 2021.05.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一作目の「厭魅〜」、二作目の「凶鳥〜」を読み、ついにシリーズ最高傑作と名高い本作を手に取った。 本格派ミステリーファンにはおすすめの作品である。 秀逸なトリックを楽しめるだろう。 ーーだが、その世界観に誘われた横溝や乱歩、もしくは京極ファンは読まない方がいい。ミステリー部分以外の浅さに失望するだろう。 新本格は元々そう言う趣きがあったが、それを突き詰めたのが本作といえる。 本作に限らず刀城言耶シリーズはトリックと伏線と因習村という設定に全振りしており、まるで「太郎さんと花子さんは〜」から始まる数学の長い文章題。ただただ問題を説明するだけの文章が200〜300ページも続く。途中何度も「参考書を読んでるんだっけ?」と疑問が頭を擡げる。 また、時代背景についての描写が徹底的に存在しないため、戦後という時代設定は因習村を存在させるためのフレーバーでしかない。そのため、登場人物が戦死したとの記述に一瞬、はて?となってしまう。 個人的に本シリーズの最大の問題点は探偵役である「刀城言耶」という存在である。 毎回ほぼ同じ文章で特徴が描写がされ、明らかに田舎の人間は警戒しそうな見た目なのに何故か好感を持たれる。読者に対しても好感を持たれるようなエピソードが明かされることもない。 そんな愛着の持ちようのない人物が怪奇的な話に対し、人が豹変したような態度をとるものだから鬱陶しいことこの上なく感じてしまう。 本作では刀城言耶がほぼ出ないが、それが高評価の理由だったのではないかとすら思えてしまう。 不満点はあれど、本作の一番の力の入れどころであるトリックはやっぱり上手い。 「性別」という一点が分かってしまえばあらかた謎は解けるよう上手く作ってある。 簡単に言ってしまえば一守家がややこしいことをしたばっかりに事件がややこしくなったというだけなのだが、それに加えて毬子が余計にややこしくさせたというのが本作のあらましである。 長寿郎と毬子、蘭子と毬子、長寿郎と蘭子という多重の入れ替わりは唸らざるを得ない。 (ただ、子供はともかく大人は体格や声でバレるような気はする。特に、兄妹でもない蘭子と毬子の入れ替わりである。 「長寿郎の関係者」を名乗って入ったというのは毬子の発言なので真偽は不明だが、入間巡査が見張っていたのは確かで、ならば生きてる蘭子を見ているはずなのだ。厭人的な蘭子は俯きがちだったかもだが、無言で入ったというのだろうか......何か見落としたか?) また、著者が途中で変わるという点も面白い。「私は犯人ではない」という記述によってメタ的に犯人ではないと思い込んでいたので、途中から犯人にすり替わっているなんて思いもよらなかった。 最後は斧高の復讐なのか?と推測するが、結局は「小説」なので真偽は不明。 トリックは凝っているので振り返ると総合的に面白かった気がしてくるが、ばーっと情報が出てくるだけなので読んでる最中は結構苦痛である。ただ、答えと結果が知りたくて最後まで読む。 なのに、推理が二転三転するものだから「おい、三津田!」と著者を責めたくなる。 次の「山魔〜」も面白いと評判だが正直トリックだけわかればいいやと思ってしまう。 本当に素材はいいのになんでこうなってしまうのか。 ある意味、ミステリーである。

    3
    投稿日: 2021.04.18
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    題名通り首切りが題材のホラーミステリ。評判通り、意表をつく真相には唸らされる。ホラーとミステリの融合が見事になされている例だと思う。多くは語らないが、確かに傑作だった。

    0
    投稿日: 2021.04.11
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    山村、祟り、一族、仕来り、密室、首無し死体、いかにも本格ミステリという胸躍る顔ぶれ。 文体は言い回しにやや噛みごたえがあり、よく咀嚼し、嚥下し、消化する必要がある。 結果、美味でした。 特に密室の解消と首無しの解釈はミステリでありながら、落石的展開のラストにホラーの顔を覗かせるあたりが芳しい。 本書を読む方々はどうか、首を捻りすぎないように。

    0
    投稿日: 2021.03.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2021/1/28 ホラーテイストミステリー。 ホラー要素が最後に全て種明かしされて冷める感じがこの手の話のありがちなパターンですが、この作品はそれが上手いこと回避され謎のまま終わっててすごいと思います。 ミステリー要素の部分も真相が二転三転してついていくのが大変なくらい。読み応えありました。

    6
    投稿日: 2021.01.28
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    ホラーの雰囲気たっぷりのミステリー.祟りの元となった淡媛の伝承が悲しい.読者を巻き込んでの二転三転どころか四転五転と最後までこうでしたとは明かしてない結末.お見事です.

    0
    投稿日: 2021.01.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    首切り遺体と二重に入れ替わることで密室から脱出するというトリック。出来過ぎの感もあるが面白い。また、叙述者が途中で入れ替わってるというのも独特の形式を生かしたトリックになっている(フェアへの言及は若干くどいが)。最後3転する真相。結局ほぼ刀城言耶出てないじゃん。

    0
    投稿日: 2021.01.02
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    おもしろかった! 序盤から引き込まれる展開で、謎の深まる中盤、怒涛の終盤と飽きさせない600頁でした。 しかしこのトリックはお見事。ラストも疑惑の残る終わり方で不気味さが増しました。 この作品、シリーズものの第3長篇みたい。初めて読んだのがこの作品だったのですが、おもしろかったので他の作品も読んでみようかと。

    1
    投稿日: 2020.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    “刀城言耶”シリーズと言いながら言耶さんなかなか出てこないし、出てきてもすぐどこかに行っちゃうし、どないなってるねんと思ったら、そういうことですか。 古くから怪異の伝わる村で、首を切り取られた死体が次々と発見されます。村には旧家が3つ。その継承をめぐる殺人なのか。 内藤了の“堀北恵平”シリーズに記述のあった昭和7年の「首なし娘事件」が本作にも登場。実在の猟奇殺人はフィクションの中でもかぶるものですね。 閉鎖的な村の中で起きる事件という設定は大好きだけど、言耶さんの推理が次から次へと展開して、真相はどこに落ち着くのか、ついていくのがたいへん。3冊分ぐらい読んだ感。シャッフルはややこしいから、着せ替え人形を作りながら読みたい。

    0
    投稿日: 2020.05.31
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    最早读的推理小说之一,也是读的第一本三三,是三三恐怖推理集大成之作,氛围best,阅读时冷汗连连。 所谓一点破解三十七个谜题的真相,其实我有想到,但某部分稍微隐瞒了些许信息,因此没有当真。抛开这个诡计不谈,无头尸的梗被不断翻新玩弄,仅凭本格技法就达到了欺瞒的目的。 而最后的反转不仅让结构更上一层楼,氛围也达到了顶点,深夜读完时满头冷汗,盛名之下,名副其实)

    0
    投稿日: 2020.04.24
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    うーんイマイチ感が強い。 ホラー的な怖さが全然足りない。このシリーズってこんなにホラー的な要素が少なかったっけ?ホラーとミステリの融合がウリのシリーズだと思ってたけどら単なる土俗ドロドロ系の本格ミステリになっちゃってない? 解答編の、仮設の鼎立と否定のどんでん返しのシーンも、理解がついていかなくてただただしんどいだけだった。数学苦手な人間には向かないよ、理屈だけのどんでん返しというのは。ぜんぜんわかんないもん。 そんなもんだから結末もよくわかんなかったしミステリめいた解説のオチもまったくよくわからなかった。ひたすらモヤモヤだけが残った。 あとは長すぎる。長いの苦手。死相探偵くらいのボリュームがありがたいっす。 次作を読んで同じような感想だったらこのシリーズは向いてないと潔く諦めよう。

    0
    投稿日: 2020.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    講談社の有栖川有栖の選んだミステリー本フェアに選ばれ、刀城言耶シリーズの最高傑作長編と言うことなのだけど、刀城言耶はほとんど出てこない。最後に謎を解いた男も刀城言耶だったのかもわからないけど、最後までホラーと本格ミステリーがいい具合に混ざりあっていて、ゾッとする。何故、首がなかったのか、理論と不可思議な現象の両方にとれる解釈がホラー好きの私にはいいなぁと思う。

    0
    投稿日: 2020.04.13
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    刀城言耶シリーズ。ジャンルはホラーミステリーだけど、今作はミステリー要素が強かった。 一度目に読んだときは最後の最後まで騙された。騙されることの醍醐味を大いに味わえる作品。 また、再度冒頭から読み返すと、こんなにも沢山の伏線が張られていたのかと驚いてしまった。

    0
    投稿日: 2020.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

     2008年の本格ミステリベスト10(国内編)第2位など,ミステリランキングで上位を総なめし,世間の評価も非常に高い作品。こういった世間の評価が非常に高い作品は,読む前にハードルが上がり過ぎてしまい,面白くてもそれほど満足度が高くならないのが難点  三津田信三の作品は,やや文章が読みにくい作品が多い。文章そのものが読みにくい上に,構成も様々な視点が入り乱れるため,更に読みにくくなる。この作品は,三津田信三の作品の中では,比較的読みやすい作品に感じた。  大きな構成としては,姫之森妙元という作家が,本名の高屋敷妙子として,かつて経験した姫首村を舞台とした2つの殺人事件について,迷宮草子という怪奇幻想系の同人誌に小説を連載しているという設定となっている。  4つの幕間と第1章から第24章までがあり,第1章から第24章までが,それぞれ毎月の連載という設定。「はじめに」の最後では「一連の事件の真犯人が私自身ではないかと疑われるのは,完全な徒労であり間違いでありますと,老婆心ながら最初にお知らせします。」と書かれている。これは伏線となっており,この「はじめに」を含む第1章から第23章の途中まで。そこから先は,事件の真犯人である古里毬子が書いているという構成になっている。  さらに,序文では刀城言耶が姫之森妙元が迷宮草子に連載していた原稿をもとに,その後加筆された遺稿などを整理したものとある。一部は作中の江川蘭子氏(作中の江川蘭子=古里毬子)が執筆していると真相を明らかにしている。こういった構成そのものに伏線を仕込んでいるのが三津田信三作品の特徴であり,こういった部分も高く評価されている。個人的にも好きな志向なのだが,やや過大評価されているようにも感じる。  この作品では,時代を隔てて,大きく2つの殺人事件が起こる。一つ目の殺人事件は,媛首村の秘守家の十三夜参りでの殺人事件。媛首家の女児として育てられていた「妃女子」が密室状態の媛首神堂から消えて,井戸から全裸の死体で発見されるという事件  二つ目の殺人事件は,媛首家の婚舎の集いで,「古里鞠子」が首無し死体が見つかり,更に長寿郎と二守紘弐が殺害されるというもの。この二つの事件とその周辺にはいくつもの謎がある。  この2つの事件とその周辺にある謎は,たった一つのある事実に気付けば綺麗に解けるという。その事実とは,生まれてきた子どもの性別を逆に告げたという事実。妃女子として育てられていたのが男子,長寿郎として育てられたのが女子だった。妃女子は一守家の女子にしては病身だったなど,この事実についての伏線も数々仕込まれている。妃女子を殺害したのは二守紘弐。紘弐は一守家の跡取りの座に兄の紘一氏を就かせ,将来,その弟である自分が甘い汁を吸うため。長寿郎が,性別の入れ替わりの事実を隠すためにとった行動により,いくつもの謎が生じてしまっていた。  2つ目の婚舎の集いにまつわる連続殺人事件の犯人は古里鞠子。婚舎の集いで殺害されたのは長寿郎だった。長寿郎が古里鞠子に殺害されていた。そして本当は男性だった江川蘭子を殺害し,首無し死体として発見させ,長寿郎に見せかける。そして古里鞠子は江川蘭子に成り代わった。紘弐は江川蘭子に成りすました古里鞠子を脅迫したために殺害された。  ミステリとしての仕掛けはこれで十分だが,最後に真犯人が誰かという部分でどんでん返しを繰り返す。  江川蘭子になりすました古里鞠子が犯人という推理をひっくり返し,幾多斧孝が犯人だという推理を展開。更にそれをひっくり返し,真犯人は,高屋敷妙子に成りすましていた古里鞠子だとする。  最後は,最後に推理していたのは刀城言耶ではなく,幾多斧孝か,又は謎の怪奇だと思わせ,真相を隠したまま終わる。エピローグでは高屋敷妙子と古里鞠子(江川蘭子)と思われる死体が発見されたこと,そして幾守寿太郎という人物が第三回新人賞を取っていることが分かる。  かなりよくできたミステリではある。妃女子と長寿郎の性別の入れ替わりという1点を軸としたシンプルな構成。かなりの伏線がこの1点のために様々な伏線が仕込まれている。しかし,長い。ほかの作品に比べると少しマシではあるが,やはり三津田信三の文章は読みにくい。最後のもやっとした終わり方も,スパッと終わらせた方がインパクトやサプライズを増せたのではないかと 思う。妃女子と長寿郎の性別の入れ替わりという1点を軸としたプロットを生かすためには,もっとシンプルな構成にして,最後はスパッと終わらせた方がよかったのではないかと思う。とはいえ,これは十分面白かった。★4で。 ○ サプライズ ★★★☆☆  妃女子と長寿郎の性別の入れ替わりのトリックは,それなりに驚ける。しかし,そもそもサプライズを重視していない構成となっている。サプライズを考えるなら古里鞠子=江川蘭子が高屋敷妙子に成りすましていたという終わり方で十分だったと思う。それ以上のもやっとした部分がやや蛇足 ○ 熱中度 ★★☆☆☆  三津田信三の文章は読みにくい。頑張って最後まで読んだら,それなりの満足感を得られるという雰囲気。もっと短く,シンプルで読みやすい構成にしていれば,傑作になり得る。しかし,この読みにくい文体が三津田信三の個性なので仕方ないだろう。   ○ インパクト ★★★★☆  性別入れ替わりのトリック,古里鞠子の二重の入れ替わり(長寿郎→江川蘭子への入れ替わり),更に高屋敷妙子に成りすまそうとする展開などインパクトはある。 ○ キャラクター ★★★☆☆  キャラクターの個性はそれほどではないが,人物はそれなりに書けていると思う。キャラクターを楽しむ小説ではなく,スジを楽しむ小説 ○ 読後感 ★★☆☆☆  最後の最後で,ミステリなのかホラーなのか分からないモヤっとした終わらせ方。読後感はやや悪め

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    投稿日: 2020.01.10
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    至る所に伏線が張られていて、終盤の謎解きでは何度も読み返しながら読んだ。 もう一度丁寧に読みたいと思った。 結局最後の人物は誰(何)だったのか、、

    0
    投稿日: 2019.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    微に入り細を穿つとはこのことか! この人、本当に職人だなぁ。 最新作、短編集と来て、ようやくシリーズを順番通りに読み始めたものの、流石に5冊目ともなると大まかな起承転結のパターンがあることが気になり始めた矢先の今作…いやぁ面白かった〜。 目から鱗が落ちっぱなし…魚か! ただ、これだけどんでん返しが続くと、最後の最後に真犯人の首をかいたのは文中の流れの斧高氏ではなく、本当にシリーズの主人公の彼なのでは!? シリーズ最終作で、実はあれは…なんて妄想を掻き立てられる名作でした! ただ、シリーズはシリーズなのでもっともっと刀城氏に会いたかったな〜。

    0
    投稿日: 2019.06.22
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    夏も近いので少し怖い本が読みたいなと安易に読み始めたホラーミステリーの本でしたが最後は作者のテクニックに尊敬すら覚えるような本格推理小説でした。 これだけの伏線回収と推理力を見せつけられたのは有栖川有栖の学生シリーズ以来かな これだけの名作読んでよかった

    0
    投稿日: 2019.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    閉鎖された村社会で起こる旧家の相続争いと、代々受ける祟りが絡んだ連続殺人の話。 どんでん返しに次ぐどんでん返し 1回目の殺人は、 後継の双子の男女が入れ替わっていた事と、それを伏せねばならなかった周囲の事情から生まれたトリック。 双子の女性が殺されたと思っていたが、本当は男性が殺されていた。 犯人はどうでもいい分家の次男。 2回目の殺人は、 1回目に続いて後継双子の男女が入れ替わっていた事と、外部からの来訪者の性別を誤認識していたことから生まれたトリック。 犯人はお見合いにきた花嫁候補で、偶然に後継の花婿(本当は女性)を殺してしまった。 殺人を隠すために、女性だった花婿の死体の首を切り、自分の死体に見立て、知人の男性の首を切り花婿の死体に見立て、自分は死んだものとして、知人(男性だったが周囲には女性と誤認識させた)に成りすましていた。 様々な要素が誤認識された事で、誰が誰を、なぜ殺さなければならなかったか、その事実をなぜ隠さなければならなかったかが、見えづらくなっている。 作者の過去の出来事として語られる本作は、 犯人が分からず、読者とともに謎を解く小説という形式で、話が進む。 終章近くでは、 作者を来訪した探偵がトリックを暴き、 真犯人は殺されたと目されていた花嫁候補と結論づけるが、 そう思わせて、実は本家の隠し子が犯人かと思いきや、 そうではなく、やはり花嫁候補が真犯人。 そして、 実は作者は執筆中に殺されており、花嫁候補が入れ替わって小説を書いていた事が判明。 さらに探偵も偽物で、実は本家の隠し子だったと思いきや、 実は怪異の類かも?というところでラスト。 最後の種明かしの章は引き込まれます。

    0
    投稿日: 2019.02.06
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    横溝正史や京極夏彦の系譜を感じる推理小説だった。 最後の事件の解決編はちゃぶ台返しの連続で、今まで読んだミステリーでも類を見ない結末で面白かった。

    1
    投稿日: 2019.02.04
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    『厭魅』『凶鳥』に続く刀城言耶シリーズ三作目(文庫化としては二作目)。三津田作品は『厭魅』しか読んでないけど、シリーズ最高傑作と言われるのも納得。これを超える作品はそうそうないだろう(他の作家も含めて)。伏線・トリックのオンパレードで難しくはあるが、たった一つのある事実に気付くことでスルスル回収されていく様が素晴らしい。謎を残した終わり方は好みではないが、オカルトちっくな余韻がこの作品にはマッチしていて良い。『厭魅』ではホラーとミステリーの融合の結果生じた無理矢理感を少なからず感じたが、今作はそれが少なかった。

    1
    投稿日: 2018.08.07
  • 本格推理好きに読んでほしい

    この作家さん、本当に凝り性だなぁ。最初から最後まで、あるトリックというかモチーフで統一されています。探偵小説の鬼だ。 本格推理好きならお馴染みのあのトリック。手垢が付きすぎて、もうどう使っても安っぽくなりそうなアレを、独特の世界観を使って上手に料理してます。 ○○尽くしのフルコースです。 大変美味しく頂きました。 あと、表紙の絵がいつも怖すぎます。夜中に暗い寝室で読もうとするとゾッとする…

    0
    投稿日: 2018.07.08
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    一番恐ろしいのは、自分の想像力。 想像力は自分で醸成するものだが、三津田さんのそれを冗長する「ことば」の力がすごい。(人が近づいてくる擬態語一つとっても、三津田ワールドが広がっている。) 恐怖を増幅する言葉選びもさることながら、読めないミステリのトリックがこれまた想像を絶する。期待を裏切らない一冊。(ホラーが苦手な方は要注意)

    0
    投稿日: 2018.03.08
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    久しぶりにホラー読んだ気がする。 ホラーだけど推理小説で、面白かった。 シリーズものらしいので他のも読んでみよう。

    0
    投稿日: 2018.03.08
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    謎解きと、それを補う伏線の散りばめ・回収がお見事。読み進める間に感じた小さな違和感が、最終局面の謎解きで「そういうことだったのか!」となるのが楽しい。 所々ツッコミどころはあるんだけど、それを補って余りある面白さ。作品全体に漂う不気味さも良いですね。

    0
    投稿日: 2017.10.16
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    無駄のないストーリー展開に、これほど難解な事件が一つの考え方で、鮮やかに解きほぐされていく快感。どんでん返しにまで必然性を与え、予想もつかないラストが余韻を響かせる。ここまでの感動と興奮は久しぶりに味わいました。

    0
    投稿日: 2017.06.07
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    『そうねぇ。私なら、そういった背景を摑み難いと判断した時点で、まず考えられるだけの首斬りの必然性を挙げてみて ー 言わば首の無い屍体の分類をして ー それから、その一つずつを今回の事件に当て嵌めつつ、検討を進めるでしょうね。』 作中作と倒錯をうまく使ったミステリー。 もちろん、首切りのトリックも秀逸。 法月綸太郎の『生首に聞いてみろ』、西尾維新の『クビキリサイクル』以来の名作かな。

    0
    投稿日: 2017.05.04
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    伏線てんこ盛りトリック盛り沢山の、兎に角ミステリに淫した本という印象。こんなに分厚いのに無駄な描写がほとんどないというのは驚き。たった一つの事実に気付くだけで全ての謎がドミノ式に解けていくというのは凄い。良くこんなプロットを思いついたものだ。ただ都合の良い舞台装置が揃いすぎではないかという気がしないでもない。そこを含めて本格ミステリっぽいといえばぽいのかも。迷宮入りの原因になった喉裂き魔の事件が派手な割に本筋と大して関係なかったのにちょっと面喰らった。しかしこれを刀城言耶シリーズに加えていいものか。

    0
    投稿日: 2017.04.12
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    三津田信三(みつだ しんぞう)さん初読み 刀城言耶(とうじょうげんや)シリーズの第3弾で最高傑作 との評価『首無の如き祟るもの 』を読んでみた。 2008年本格ミステリ2位、このミス5位、文春ミステリー5位。 2012年版東西ミステリーベスト100では国内編62位 本格ミステリ1997-2016ベスト・オブ・ベスト1位 奥多摩の山村、媛首(ひめかみ)村。淡首(あおくび)様や首無(くびなし)の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。3つに分かれた旧家、秘守(ひがみ)一族、その一守(いちがみ)家の双児の十三夜参りの日から惨劇は始まった。戦中戦後に跨る首無し殺人の謎。驚愕のどんでん返し。 前半はそんなに引き込まれるほどではなかったけど、後半の種明かしからはすごいですね。 構成、伏線、どんでん返しと凝った作りで高い評価も納得のミステリーでした。 『山魔の如き嗤うもの』も面白いらしいので読んでみよ。

    0
    投稿日: 2017.04.10
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    三津田作品三作目。書く言葉が見つからない・・とにかく読んで!としか言えない…。このシリーズの時間軸って、どうなってんだ?^^;

    0
    投稿日: 2017.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    性別入れ替えの可能性には気づけても、あるタイミングだけもとに戻したことには気づけず。 首無に関する分類も面白い。 最後のオチもよかった。本物の刀城言耶はこの事件にほぼ絡んでいないということか。(時系列的に魘魅や凶鳥よりも前のはずだが、それらでこの事件のことに触れていないし)

    0
    投稿日: 2017.03.26
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    何が本当の事なのか。そして、本当に祟りはあるのか。文章の細かいところに仕掛けがしてあり、最後一気に解き明かされていく。小説だからこその入れ代わりトリックかな?一番怖いのは人間なんだなぁと思う一冊。

    0
    投稿日: 2017.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今まで読んできたミステリーの中でも構成の緻密さや伏線の張り方が超一級品。 奥多摩の媛首村を治める秘守家の跡取り・長寿郎の「十三夜参り」と「婚舎の集い」という儀式中に発生する連続殺人。 舞台となる媛首山そのものが「密室」となり、不可思議な儀式そのものが「仕掛け」となっている。「首無し死体=入れ替わり」というセオリーを活かしながら更に発展させたトリックも見事。 そして物語の主役である秘守家の使用人の少年・斧高の恐怖体験と長寿郎への憧れ以上の想いが作品に奇怪さと官能的な雰囲気を与えている。 戦慄のラストもかなり衝撃的!

    0
    投稿日: 2017.02.22
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    三津田信三、2007年発表のミステリー/ホラー。 第2次大戦中から戦後にかけて、東京奥多摩の架空の小村を舞台に、旧家の世継ぎを廻って起こる連続猟奇殺人事件を描いたミステリー+ホラー。凝った構成、少々力技ですが予想外のトリック、非常に緻密に組み上げられた物語りに感銘を受けます。江戸川乱歩や横溝正史等、耽美的で怪奇趣味の作品を世にした先人たちへの大きなリスペクトも感じられて好ましい。 ただ、ミステリーとしては感服しますが、ホラー部分は必要なのだろうかとの疑問も感じますし、ラストも少々引っ張り過ぎのような感は受けます。

    0
    投稿日: 2017.01.02
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    あれだけ大量の謎が、ひとつの真相によりすっきりと解けていくというのは本当に見事だった。みんなこういう謎解きを見たいんだよ。ラストの短い数章であれだけ多くのどんでん返しがあり、かつホラー要素もしっかり残してくれる。それにしても「編者の記」がすごい。

    0
    投稿日: 2016.06.28
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    やっぱ面白いです、このシリーズ。最初に読んだ”まじもの~”に比べると、スーパーナチュラル色が薄く、本格ミステリ要素が濃いけど、さすがシリーズ一番の人気作だけあって、ミステリとしてのクオリティも凄く高かったです。二転三転する謎解きの面白さもさることながら、やっぱり本作でも、霊的なもの抜きには完全な解決が得られないという、なんだか気持ちの悪い後味もならでは。いかにも何か出そうな舞台設定とその描写もバッチリ雰囲気を盛り上げているし、背景にある人間の業もいやらしさ満点。今回も会話文は殆どなく、びっしり埋め尽くされた文字たちで読み応えもかなりのものがあって、読後の充足感は高いです。シリーズ他の作品も、どんどん読みたくなっちゃいます。

    0
    投稿日: 2016.02.25
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    美しいからくりに首ったけ  刀城言耶シリーズの3作目。私は前作は未読ですが、それぞれ独立した物語ということで問題ないと思います。少し読みにくさはありますが、前作の方がより難解だそう。  ホラー街道まっしぐらかなと想像してましたが、連続殺人犯は誰か(Who)、複雑怪奇な密室への出入り方法は(How)、不可解な被害者の謎(Why)、と幾つもの疑問が提示され、読者への挑戦とも取れる章もあり、むしろ本格派のど真ん中。それでいて「怪異の伝承」が真相解明において、切っても切れない関係になっているのが見事です。  首を切断する理由について、ずらりと書き連ねてあるのもまた一興。意味がないようでいて、実はどれかに当て嵌まるのか、それとも全く別の犯人の思惑が?・・・真実を知った時は思わず膝を打ちました。  首無しミステリの歴史に名を刻んだのは間違いありません。全体で見ても、非常に重厚な作りです。

    1
    投稿日: 2016.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おどろおどろしい内容でしたが、どうタネ明かしされていくのか、期待しながら読みましたが、ほー、そんなのが最初からあったのか、と驚き、そこからは怒涛のタネ明かし。この満足感のために読んだ価値がありました。

    0
    投稿日: 2016.02.18
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    さて、まず何から書こうか、と迷うほど色々と詰め込まれているのがこの作品の特徴だ。 一つ断言できるのは、おそらくここ十数年のミステリの中でも指折りの傑作の一つであることだろう。僕が読んだミステリの中でもこれに並ぶのは京極夏彦の『絡新婦の理』か有栖川有栖の『双頭の悪魔』くらいではないかと思う。実績としては本格ミステリ大賞でその有栖川有栖の『女王国の城』に大賞を譲り次点に収まっているのだが、『女王国の城』は確かに傑作だがシリーズとしての強みが大きく働いていたことを考えると、同じシリーズ物(刀城言耶シリーズ)とはいえ前作の知識を全く必要としない異質の今作は単独作品として捉えるべきだと思う(ちなみに僕は他の刀城言耶シリーズは未読だが完全に不都合なく楽しめている)し、そう考えればこの『首無の如き祟るもの』は大賞を凌駕している。 上記のあらすじでは横溝的な舞台であることは解るがあまりに情報不足なので、簡単にあらすじを書いておきたい。 この小説はメタ視点を大いに利用した構造になっている。まず最初の『編集の記』も作品の一部であることに留意して読み進めるのがいいだろう。個人的には目次の後に挿入して欲しかったのだが、まあその辺りはあまり深く語ってもしょうがないのでスルーで。 さてこの小説がメタ的というのは、まず媛之森妙元という作家の書いた小説の原稿の序文から始まるからだ。つまり作中作として物語が進行することが説明される。 この説明としての序文は、媛首村という村で実際に起きた二つの未解決事件を小説として書くことで読者に謎を解いてもらいたいという体で配置された章で、そのためにまず高屋敷元巡査という媛之森妙元(本名 高屋敷妙子)の亡くなった夫の視点と、事件に内側から関わることとなる斧高少年の視点で交互に書かれているという説明がなされている。 そこから二つの事件を時間軸順に二つの視点で描かれた小説として語り、その謎の解答を持ってクライマックスを迎えるという構造になっている。 まあこの構造には非常に多くの伏線が仕込まれていて、単純に作中作とその解答でその全てが構成されているとはとても言えないのが面白いところであり、これは実際に読んでみてほしいところだ。 内容としては、簡単に述べれば、奥多摩にある媛首村の首切り連続殺人事件が未解決に終わった経緯と、その真相についてのミステリ史上に残るレベルと思われる怒涛のどんでん返しの連続ということになるだろう。 さて、その媛首村にはかつて首を斬られて死んだ女の怨霊である淡首様の伝説が語られ続けていた。そして謎の怪異である首無しもそのホラー的雰囲気に欠かせない存在だ。舞台になるのは淡首様に祟られているという奥多摩の村の大地主「秘守家」だ。秘守家には子供が十三歳になると行う「十三夜参り」という儀式があり、その十三夜参りの夜に第一の事件が起きる。本家跡取り長寿郎の後に儀式に向かった双子の妹である妃女子が井戸で変死したのだ。そして従者の斧高は謎の首無し女を目撃する。 更に十年後に第二の事件が起きる。成人した跡取りの長寿郎は、集められた三人の花嫁候補から一人の花嫁を選ぶ「婚舎の集い」を行うこととなる。そんな中、首無し死体が発見され、事件は秘守家の存亡も関わる混乱に陥ることになる。そして更に首無し死体がされていき…… と、まああらすじはこんなところ。 ネタバレを避けようとするとここらが限界だ。正直この小説は表表紙を開いてから物語が終わるまで油断のできない伏線の塊のような小説だ。 作中作が巧妙に構造上・物語上の二転三転する驚愕の展開に寄与していて、素晴らしいテクニックの美を感じさせるところだ。 作中には4重の密室や首無し死体の謎といったもの以外にも、大量の謎が撒かれている。 終盤ではそれらの謎が21個にまとめられ箇条書きになっているので、比較的理解しやすくなっている。そして驚くべきなのはその21の謎はたったひとつの「気づき」によって同時に、一挙に氷解するよう作られている。 たった一つ、大胆に描かれているたった一つの事実に気がつくだけで20の謎が一気に解けるなど、僕は他の小説で見たことがない。そのカタルシスの凄まじさはあまりに鮮やかだ。 そしてそれらの謎の解明はどんでん返しとはまた別に行われる。その謎の解明で驚いている場合ではなく、更に驚きの展開が待っているわけだ。 この作品が独立した単体の小説であることは先に述べたが、それでもやはり「刀城言耶」シリーズとして数えられている以上、やはり「刀城言耶」の活躍については期待していいだろう。 個人的には作中で行われる「首の無い屍体の分類」も面白かった。有栖川有栖の『孤島パズル』など、「密室事件講義」などは幾つか前例があるが「首無し死体」に関する講義・論議ともいえる章があるのは興味深い。 終始ホラーとミステリが巧妙に融合させられており、その謎と解明にいたるトリック・サプライズ・カタルシスの壮絶な巧妙さ、秀逸さは、並の傑作ではあり得ないものだと思うので是非とも機会があれば読んでみて欲しい作品の一つだ。

    3
    投稿日: 2015.09.27
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    21世紀ナンバー1だ! という評価も目にしたが、 それもある程度納得出来る 素晴らしい一作だった。 気になる点は多少あった。 1作目と比べ蘊蓄が減り 読みやすくはなったが、 その分物語は軽くなってしまった ように感じた。 あの薀蓄が楽しいのだ。 京極夏彦だって薀蓄がなかったら、 こんなにファンにはならなかった。 まぁ、それでも充分に不気味な 怪綺談らしい雰囲気は楽しめたが。 江川蘭子の身元を 警察がはっきりさせられなかった点、 これは尤もらしい理由付けをされても すんなり納得はいかなかったなぁ。 警察は優秀って本稿でも書いてたし… そして何よりラストの繰り返される どんでん返し。 1作目は素人探偵の主人公が、 考え得る限りの仮説を挙げては 捨てていくという事で、 どんでん返しが何度繰り返されても 楽しめたのだが、 今作は刀城が真相を突き止めた体で 語り出したので 二転三転繰り返す謎解きが しつこく感じて辟易させられた。 こうした気に入らなかった所を 考慮しても、 「不可能、これをどう説明するんだ!」 という事件に読み進める手が 全く止まらなかったし、 そして最後の最後は このシリーズらしい 怪しさで締めくくる。 不満な点はあっても、良作だという 評価をせざるを得ない出来。

    0
    投稿日: 2015.09.14
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    このミス、ベスト10、2008年版5位。妖怪っぽいのが出てきたり、うんちく的説明が長くて読みにくいところが京極さんみたい。事件多すぎて複雑すぎ。トリック凝ってて、意外性もあり、あっち系トリックも少し入ってたりして、根気よくつきあえば面白いのかもしれないけど、根気が続かない。んで、結局、最初の事件の犯人とか動機とかは何だっけ。最後のほうでどんでんがえりすぎて真相が何だったの印象が残らなんです。

    0
    投稿日: 2015.08.13
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    伏線が張り巡らされた話の運びを追いかけているうちにいつの間にか怪異のなかに囚われているような本でした。面白かったです。 死体の首が無いとなると死体のすげ替えが筆頭に上がるでしょうし登場人物もそれを考えたりしますが、二転三転する状況に目が離せません。 最後の最後、謎が明かされるときの展開は疾走感があって緊張します。 そうして、最後の最後、話のほんとうの終わりを迎えるときのあの恐ろしさ。空気が一気にかわり、今まで信じこんでいたものが凍りつき崩れ去る瞬間。 ぞくっとして、とても興奮しました。 今のところ外れがないシリーズなので次を手に取るのがたのしみです。 とても面白い本でした。

    1
    投稿日: 2015.06.12
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    半分くらいはわかったけど、なるほどなーと思いました。 刀城言耶シリーズですが、刀城言耶の出番は少なめですね。

    0
    投稿日: 2015.05.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    推理編を読んで最初から確かめてみると 伏線だらけだったのかと 仕掛けがたくさんの一冊 首無し死体という題材なだけに、入れ替わりはまあ想定するものの、こういう結末だとは。 構成が作家が実際に未解決事件を読者に解いてもらう体で描いた作品...という形をとっているのだけれど、それこそが、また大きな入れ替わりの仕掛けだとは。 次から次へと話が二転三転で 本当にびっくりしました。 最後の終わり方もまあ、すごい。 結局あの男は誰だったのか... このシリーズ、最初に読んだのがこの作品だったので 他の作品も読んでみたくなりました

    0
    投稿日: 2015.03.26