
総合評価
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powered by ブクログ孤狼の血シリーズで1番好きな作品。 大上さん亡き後、喪失感がある主人公に兄弟と呼べる人間ができるお話です。正直これを中学時代の給食の後に読んでいて、教師に何読んでるの?と聞かれた時は答えにくかったです。
2投稿日: 2025.09.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2025.06.明石組の組長の武田が義誠連合を率いる国光によって殺害された.そんな中,日岡は晶子の店で国光と会い,国光は,「いつか目処がついたら日岡の手で手錠を嵌めてもらう」と言う.日岡が左遷されている田舎の駐在所近くのゴルフ場建設現場に国光たちが隠れていた.しかし,警察に見つかり国光たちは立てこもり人質として日岡を要求する.その後,日岡と国光は盃を交す.明石組と心和会が手打ちとなったのを確認して,国光たちは警察の前に出て,日岡に手錠を嵌められる.国光は旭川刑務所に拘留されるが,その後,国光の親分の北柴が誰かに殺害されたため,国光は日岡に犯人探しを依頼する.日岡は犯人を割り出し,国光たちが処刑する.その後,服役していた刑務所内で国光は,やはり同じく服役していた明石組の組員によって殺される.ヤクザものなので,ちょっと引いて読んでいたが,それぞれの正義があり,展開も面白くて良かった.
1投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログあっという間に読み終えた。 日岡がガミさんをこえていく… シリーズ3はどうなるんだろう。 そして国光はさいごまでかっこいい。 面白かった。
2投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログ前作「孤狼の血」は1年以上積読しようやく読破。 今作も1年半の積読後にようやく…。 読み始めると止まらないくらい面白いのだが任侠の世界観に敬遠してしまうきらいがある。 でも内容は面白い。 さぁ、3作目はまだ手元にないがどうするかな。
22投稿日: 2025.06.20
powered by ブクログこのあと関東連合みたいなのがのさばってカタギとの境目が無くなり、残党は今なお闇バイトの首謀と化している。 悪はなくならず、秩序は崩壊した。暴対法の是非はとても難しいところ。
0投稿日: 2025.05.09
powered by ブクログ国光に惚れるわ。まさか日岡が受け入れるとは意外やったけど、大上イズムを引き継いでいるのかと思うと感慨深い。 【2025.03】
1投稿日: 2025.04.22
powered by ブクログ田舎の駐在所に左遷された日岡。 しっかりと大上の精神を受け継いだなあ。 すっかり肝が据わっていてびっくり。
5投稿日: 2025.04.19
powered by ブクログ「必ずあんたに手錠を嵌めてもらう。約束するわい」前作から2年、日岡は広島でもかなり僻地の駐在所に左遷されている。そこで中断していたゴルフ場開発が再開し、その責任者は吉岡と名乗る男。この男が今回の抗争の発端となる組長殺しを実行した人物。今回もハードな内容で「仁義」とは何かという事をイマイチ理解出来ていないながらもハラハラドキドキであっという間に読了。ムラ社会の中で波風立たない生活が一変して終いにはヤクザと盃を交わし兄弟分に。ヤクザと言いつつも何故か憎めない国光。これが「仁義」かと納得させられる。面白かった。
0投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
登場人物や関係性を忘れないうちに続編を読もうと思っていたが、ヤクザの人間関係はややこしい。細かくメモしてもなかなか頭に入らない。でもそれだけ沢山の人が関わり、横にも縦にも分厚い世界があり特殊な構造をしているとわかって面白かった。 なんといっても国光がカッコ良かった。言ったことは必ずやる、約束は違えない、信頼に値する男である。エピローグは悲しかったが、親の仇をしっかり取ろうとするヤクザのほうが国光と気が合うかもしれないと思った。 日岡のその後が見られたのもよかった。まだヤクザの世界を渡り歩くには早く、ガミさんのようにはいかず危なっかしいところもあるが、人格や気質を見込まれて国光に仕上げてもらったような形だと思う。続きも楽しみ。
1投稿日: 2025.03.19
powered by ブクログ狐狼の血では大上の若い頃は描かれていなかったが、日岡の考え方や行動が、若い頃の大上を彷彿とさせている気がした。 暴虎の牙でどう完結するのかがとても楽しみ。
1投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログ『孤狼の血』の続編。前作の事件で田舎の駐在に左遷された警察官・日岡が、任侠・国光との出会いを機に大上の後継者としての凄みを増し、明石組と心和会の血みどろの抗争に巻き込まれていく。 任侠小説は苦手だが、このシリーズは別。本作の国光は、“筋を通す生き方”と人間性の高さが際立ち、非常に魅力的な人物だった。 『孤狼の血』に比べてドロドロ感は控えめ。〇〇組や〇〇会が多く登場し、複雑な抗争の構図に頭を使う場面もあったが、物語自体はシンプルで読みやすい。ただ、もう少し奥深さがあればさらに楽しめたかもしれない。
16投稿日: 2024.12.18
powered by ブクログ極道と兄弟の契りを交わした日岡刑事。正義と仁義はどちらが正しいのか、どちらも正しいのか?はて?そしてこの作家のラストはいつも予想外。
0投稿日: 2024.10.30
powered by ブクログ骨太任侠小説第二弾!日岡も相変わらず男気があるが、今回の主人公(?)国光の筋の通った男気に、盃を交わしたくなる!いや、暴力団はいない方が良いのだけども。
0投稿日: 2024.09.17勉強してヤクザ小説を書いてみたら...
一作目の『孤狼の血』は直木賞候補作となったが、選考委員の誰からも推す声は上がらなかった。 コメントも「既視感」や「何ともアナログ」など散々な言われようだったが、中でも高村薫の評言が的確だった。 「やくざと刑事の関係にはもう一段の奥深さがあることに思いが至っていないのは、書き手が身体で対象を捉えていないためだろう」 次作である本作もこの通りで、何も生かされてはいない。 なぜ主人公の日岡が盃を交わすほど極道に近づいていくのか、指名手配犯と呑気に川釣りをし、収監後は広島から北海道まで面会に通うのは何が目的なのか。 その隠された意図や真意などまったくないのだろう。 だから描かれない。 その後も8回以上、直木賞候補に名を連ねているが一向に受賞しそうにないのは、「書き手が身体で対象を捉えていない」という評価を覆せていないからなのだろう。
0投稿日: 2024.08.27
powered by ブクログ2024.8.13 読了 悪徳刑事・大上章吾の血を受け継いだ日岡秀一。広島の県北の駐在所で牙を研ぐ日岡の前に現れた最後の任侠・国光寛郎の狙いとは?日本最大の暴力団抗争に巻き込まれた日岡の運命は?『孤狼の血』続編 日岡が主人公といいつつ最後まで仁義を貫く国光のかっこよさが際立つお話でした。 にしても「わしゃァ死ぬまでヤクザや」と言った国光の散り際かっこよすぎませんか?柚月先生(笑)
0投稿日: 2024.08.13
powered by ブクログ県北へ左遷された日岡は、明石組抗争の首謀者である国光が自分の駐在範囲に潜んでいることを突き止める。 国光がある時がくるまで見逃してほしいと願い出て、日岡もそれを認めて日々を過ごすが、明石組の抗争がいよいよ活発化してくる。 日岡も徐々に大上化してきているのが面白い。
2投稿日: 2024.07.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
千手の登場が、やや唐突な気がする。 そこからの犯人が判明する流れが電光石火というか、雑というか。プロローグですでにネタバレしているので、この辺りは字数を割かなくても良いだろう、という判断なのかもしれないけれど。 国光の人物描写も、シーンによってブレがあるような気もするし。 日岡の感情と行動も、『孤狼の血』から左遷されて、の続きとして、すんなりとは理解できない。 細かいことを言えば、事務員の木村を人質に取ったら、彼女の口から、国光と日岡が何度か顔を合わせて話をしていることがバレてしまうのでは、とか。 書ける人だし、書きたいことも分かるけれども、今作はいまいちだったかな、と思う。
0投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログ前作でガミさんから薫陶を受けた日岡の話。 ヤクザ国光がカッコ良すぎるのもありつつ、なんだか昭和の典型的なヤクザ映画に日岡が絡んでるような感じになってました。 そのせいか、あまり物語に入り込めませんでした。
2投稿日: 2024.07.13
powered by ブクログ『孤狼の血』シリーズ第二弾 『孤狼の血』が面白かったので、そのまま続けて極道の世界へ 今作も刺激的〜。✧。・゚ まさかの展開 極道と警察官が… ?(((;꒪ꈊ꒪;))) 今作は国光という魅力的なキャラが登場する 仁義を貫き通す男じゃけえ、 格好ええのお〜 惚れてまうがなあ〜(ᗒᗨᗕ)♡ ガミさんの秘蔵っ子日岡はド田舎に左遷されたが、虚しい思いをしながらも返り咲く機会をうかがっている 自分は広島に絶対帰ってみせる 巡査部長に昇格して 国光の手に、手錠を嵌めて… 立てこもり事件が話のクライマックスなんだけど、読み終わって半日経った今も二人のやり取りが脳裏に焼き付いて離れない (もう、どうしてこんなお話描けるのかしら?) 日岡の頬の傷はただの傷とは違う 国光の刻印じゃけん 刑事という名の極道 目的の為なら外道にでもなれる”凶犬”だ 最後に私は叫びたい 国光〜、お前もか〜๐·°(৹˃̵﹏˂̵৹)°·๐ 晶子さんの手料理が、食いたい〜\(ᯅ̈ )/
109投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログうーん微妙〜に面白くない。主人公の日岡はなんもしてないのにえらい親分の五分の兄弟になったりちょっと不自然じゃない?大上の部下だっただけなのに狭客に認められすぎだろ。ただやっぱりカッコいい描写はうまいなあ。なんとなく雰囲気で面白いって思っちゃえる一冊ではある。星3にするほどつまらなくはなかったので消極的星4。
1投稿日: 2024.06.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2024.4.26読了 『孤狼の血』の続編。名実ともに日岡秀一が悪徳刑事・大上章吾の跡目を継ぐ決意を固めた物語。山一抗争を題材にした展開で、神戸明石組トップの暗殺の首謀者・国光寛郎と義兄弟となり逮捕の手柄をもらって県警捜査4課の刑事に復帰する。仁義を貫き通す国光の生き様は潔さがあり、日岡ならずとも影響を受けるだろう。 あまり派手な立ち回りは出てこないので映画用の別ストーリーを用意したのは分からなくもないが、原作者をバカにしている気もする(よくOKしたなあ)。
0投稿日: 2024.04.26
powered by ブクログ孤狼の血が大好きで、続編の本作は必ず読みたいと思っていた。 今回もしびれた。極道の世界と警察官との関わりを巧みに描いた物語。一気にのめり込めた。 日岡刑事。心和会の国光。どちらも文句なしにカッコ良い。 続編である暴虎の牙。読むのが楽しみ。
13投稿日: 2024.04.15
powered by ブクログハードボイルド この人の本は、めちゃくちゃ男前 そういえば、暴力団て懐かしいものになった いずれ、忍者とかサムライとかと同類になる
1投稿日: 2024.03.12
powered by ブクログ虎狼の血の続編。 前作で大上と組んでいた若い日岡が主役。はじめから日岡が山奥で僻地の駐在所に左遷されている。 極道と警察官が関わり合うとどうしても汚職と言いたくなるのが昨今だが、作品の舞台は今より少し昔の、携帯電話も発達してない時代。少しまだ、極道にもそれなりの筋ってもんが大事にされていた頃だと思う。ろまん。 正義ではなく仁義という義の立て方というか在り方というか。 仁義を通す国光と彼を慕う舎弟たちが、どこか懐かしく愛らしい。 ただ、仁義を通す者に真っ向から対立する仁義があるなら、それは衝突しかないわけで、そんな切ない結論になるとは。 そんなところが染みた。 面白いが、重い。でもそこが作者さんの魅力だと思ってる。
24投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログ「孤狼の血」に続く第2弾。前作に劣らない傑作。 血生臭くもリアリティのあるヤクザの描写で現代版「仁義なき戦い」とも言われているが、迫力と物語の面白さは同意するものの、そもそも「孤狼の血」シリーズは主人公が警察官であり、しかも本作は仁義「ある」戦いだ。 前作は広島抗争を題材にしていたが、本作は史上最大の暴力団抗争「山一抗争」を題材としている。前作の最後に年表で主人公の日岡を僻地の駐在勤務に左遷と書いてしまったため、作者は本作で単なる駐在をどう抗争に関わらせようかと困ったらしい(笑) 前作の大上刑事に当たる本作での主要人物はヤクザの国光だ。この国光との関わりを深めていく中で日岡は悪徳警官として開眼していく。前作で大上の「血」を受け継ぎ、本作で自分の生き方に「眼」を開くというタイトルの系譜だと私は理解している。 柚月裕子氏自身が語っているように本作のテーマは「正義と仁義」だ。これは警察とヤクザに限った話ではない。浮薄で自分勝手な正義を振りかざしてSNSで匿名で誹謗中傷する輩の多い現代。そこに身勝手な正義はあっても人としての仁義はない。私たちが生きているこの時代は正義ばかりが横行し、仁義のない世の中だと思う。 ちなみに本作の国光のモデルになっている石川裕雄氏は「ヤクザの鑑」と言われており、現在も旭川刑務所で服役中。石川氏のことを書いた「極道の品格」という本なども出版されている。 作者は日岡の成長を三部作でいるようなので、次回完結作の「暴虎の牙」を読むのが楽しみだ。
20投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログ前作と比較すると引き込まれる要素は少なかった印象。 ◯◯会が多くて人物関係がよく分からなくなったのもあるが… 改めて、孤狼の血は傑作だったんだと思った。
0投稿日: 2024.02.20
powered by ブクログ孤狼の血では大上さんはカッコ良かった。今回は国光さんですね。 ヤクザと言うより人としてカッコ良い。もういない昭和の人です。
1投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
孤狼の血シリーズ3部作の第2部。 読み終えてもモヤモヤ、、、、 これって、最近のシリーズ物の映画と同じ感覚。 今回は主人公の内なる葛藤がテーマで、カレンダーにバツを入れたり、銃を毎日、手入れをするなどの描写で描写しているがなんか弱く感じる。 昌子や一之瀬も前作は際立っていたが、今回は今いち。 特に納得できないのが兄弟の契り! 伏線はあるがこれだけでするかなあというのが率直な感想。 ただ単純に私の読解力不足もあるのも事実だが、好きな作家さんだけに期待値が大きかっただけに評価は厳しくなってしまった。 余談だが、日岡がラストに大上の残した物を受け取ったのが、スターウォーズのダースベーダーとかぶって見えたのは私だけだろうか❓
38投稿日: 2024.02.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
個人的に狐狼の血より好きでした。 国光が魅力的なキャラクターすぎて…これぞ私が求めていた仁義を貫き通す極道の姿でした。 印象に残っているのは国光が川で溺れてる子どもを真っ先に助けに行った時のこと。 すぐに遠くに行ったけどつけ髭も外れて龍の刺青が濡れたシャツから透けて見えたシーン。祥子目線で見た気持ちになってる。まさか祥子の通報で終わっちゃうなんてなあ…。 あと日岡と盃を交わすところ。ちゃんと有言実行する国光に痺れる。捕まるまでにやらなあかんこともかっこよすぎるし最後の裁判でも最初から最後までかっこよすぎる。 一之瀬さんはなんで国光なんかと仲良くしてるのか?って思ったけど一之瀬さんも国光も仁義通す人やもんな。 日岡も大金叩いても国光のために犯人探そうとしていてあぁ〜となってしまった。 プロローグはどこかの極道同士の会話かと思ったけど読み切ったあともう一度読むと全部わかっちゃう。あぁ〜。国光と日岡の物語もっと見ていたかった。 国光最後明石組の者に殺されたけど本望やったんやろうなあ。 狐狼の血3部作終わってほしくなさすぎる。国光で開花した日岡をまだまだ見ていたすぎる。 だんだんガミさんのようになっていく日岡見ていたすぎる。
1投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログ平成も今日が最後じゃのぉ。 ってな事で、柚月裕子の『狂犬の眼』 狐狼の血の続編で広島の刑事とヤクザの話しよのぉ。 ガミさんの意志を受け継いだ日岡がやるけぇのぉ。 ホンマこりゃおもれぇわ! また、続編出そうなラストじゃったのぉ。 映画も続編出るんかのぉ? 2019年19冊目
0投稿日: 2024.01.22
powered by ブクログ派手なドンパチは1作目、3作目と比較すると少なめでクライマックス以外は基本的に淡々と話が進んでいく。なのに飽ることなくページを巡る手は止められず、いつ嵐が訪れるのかと気になって一気読み。クライマックスは安心して見ていられるのに圧巻。日岡の成長も然る事乍ら、国光があまりにも魅力的すぎる。素晴らしい作品が故に実写化のlevel3が駄作にならないか心配になる。
0投稿日: 2024.01.04
powered by ブクログ序盤の静から、中盤にかけて徐々に動へと物語が進み、一気に盛り上がる 後半は次作への布石って感じだったなぁ 一作目とは全く異なる印象だが、明らかに日岡の物語 三部作なので、前作読んでから必ず読むべき作品
1投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
プロローグの印象が 読み始めた時と 最後にもう一度読み返した時の気持ちが全く違うのが 良いなぁ わからないように書いてあったのが 意味が加わって読める この文章を プロローグの位置に入れているからこそ 全体の根底を流れるように感じる この空気と雰囲気が良いです 具体的には言わないのに 伝わる言葉ってあるよね その思いを持って語っているからこそ伝わる
0投稿日: 2023.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ネタバレというか勝手なクロスオーバーなのですが、龍が如くという極道ゲームにハマっています。その時にこの本を読み、真島吾朗という隻眼でヒ首使いの推しキャラとそっくりに感じました。 男気のある行動や最後の顔に傷を付けるシーンが大好きです。 往生すんなやぁ……
4投稿日: 2023.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
柚月さんの作品なのでかなり期待して見てしまうのでハードルは上がってるはずなんですが・・。期待を裏切らない!日岡と国光の盃かわすシーンが痺れます。面白かった~。
5投稿日: 2023.11.28
powered by ブクログ孤狼の血シリーズ二作目 前作と比べるとドンパチは少なめ 人間ドラマ的な要素の方が多かったかな 国光が大上と同じセリフ言ってるあたりフラグビンビンだったけど... それはそうと殺人の指示を出したりしている時点で良い人物では無いけど読み進めていけば行くほど国光が良い人に見えてくる不思議 良い人と言うよりは引き込まれると言った方がいいかも
1投稿日: 2023.11.27
powered by ブクログ「孤狼の血」の続編の作品。 大上の血を受け継いだ日岡がどう躍動していくのか楽しみにしていた作品。 今作品は日岡の主意と状況が偏ってはいるが絶対ではないという所からのスタート。 てっきり大上の血を受け継ぎ新たに躍動していくものだと思っていた。 しかし今作品で描かれた物は濃密で、日岡が国光の人となりに触れ、その受け継いだ血を更に濃いものにする。凶犬の眼をも携えながら。最高の作品だと感じた。 警察官と極道の五分の盃。 絶対にあり得ない話なのだが、日岡と国光の二人の根本の血の脈の打ち方が同じなのだからお互いが凄く共感できるのであろう。 警察官とヤクザの間柄でもお互いの正義と仁義が交差して二人の中で惹かれあう。 信頼関係から故の盃、兄弟になる事で一般的な絆より更に強い絆、強い揺るぎなさを読み取る事ができた。それによって日岡の凶犬としての主意が更に濃いものになっていく。その行程が描かれていく感じが素晴らしい。 日岡の正義と国光の仁義、これが凶犬の二つの両眼だと読み取った。それはお互いの意識の中で存在し、思いあい尊重しあい絶対的に存在する眼だと思う。 国光亡き後も日岡の意識の中では国光はいつまでも日岡の片眼だろう。 そういう意味では前作の大上同様、もしくはそれ以上に日岡の今後の歩み方に大きく影響するだろうと感じた。 最高の作品、この後「暴虎の牙」も期待して読みたい。 前作では大上の血を、今作では国光の片眼を、そして最終章と銘打たれた次作は誰のどの様な牙を日岡は触れてそして得るのか?楽しみだ。
68投稿日: 2023.11.15
powered by ブクログ前作が私にとって初柚月作品であり、この数年刊行されて読んだ本の中で一番の作品だったので、正直続編を読むのは怖かった。あれで完結しているものだからという思いで。しかし、流石、柚月裕子。一定水準どころか本作品も前回のヒリヒリ感、重厚感を損なわせない面白さだった。もちろん時代の全盛期を描いていた前作よりも柔和な部分はあり、ガミさんに流した涙や長い長い伏線はなかったが、あの世界観をまた味わえてよかった。時代ならではの暴力団・警察の構図は魅力的である。一つ言うなら情報漏れの点は想像がついた。
1投稿日: 2023.11.12
powered by ブクログシリーズ物だったから買った一冊。 警察官とヤクザの話 主人公がヤクザと渡り合える警官に成長していた。 前作での上司のやり方を引き継いたのか、真似したのか ヤクザと聞くとならず者のイメージがあるが、この小説に出てくる国光というヤクザは筋の通った昔の任侠だった。 警察官とヤクザの兄弟分 ちょっとやりすぎではと思ったが、お互いに信用以上の何かがあったんだと思う。 すごい関係だ。 ヤクザ絡みの話だと登場人物が多く関係性がややっこしくなる 図解があったから理解できたが、なかったらわからなくなったかも まだ続きがあるシリーズ。 次の小説も楽しみなった小説でした。
10投稿日: 2023.11.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
国光も日岡もかっこいい! 仁義ってなんだろう? 誠実さってことかな。 ちょっとニュアンス違いますかね。 頭脳明晰で且つ誠実で、人の心を掴むことができれば、どこの場所でも頭角を現すことができるのかもしれない。 最後に国光の脳裏にあったのはどんな感情だろう。 知りたくないですか? 想像するしかできないけど、 「よくやったな」かな。 ああ、私読解力ないな。自分にガッカリ。 みなさんはどう思いましたか。
1投稿日: 2023.10.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2023.08.20.聴了 Amazon 本の紹介 悪徳刑事・大上章吾の血を受け継いだ日岡秀一。広島の県北の駐在所で牙を研ぐ日岡の前に現れた最後の任侠・国光寛郎の狙いとは?日本最大の暴力団抗争に巻き込まれた日岡の運命は?『孤狼の血』続編!
1投稿日: 2023.08.22
powered by ブクログ履歴で確認したら、狐狼の血の読了から2年以上が過ぎていました。そういえば、level2も録画したまま観ていなかった。何となくlevel2のメディア露出だけで、お腹いっぱいに成ってたから随分と御無沙汰していました。 今回はガミさん亡き後、日岡が意志を継ぐ決意をするまでの物語と感じました。 前作と比べると物語自体は静かに進んでいきますが、国光との出会いの中で日岡の生き方が定まっていく様が格好良い。 とうとう、手酌の似合う男になってしもうたね。 長生きせにゃいけんよ。
28投稿日: 2023.07.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
広島県呉原東署刑事の大上章吾が奔走した、暴力団抗争から2年。日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが暗殺され、日本全土を巻き込む凄絶な抗争が勃発した。首謀者は対抗組織である心和会の国光寛郎。彼は最後の任侠と恐れられていた。一方、大上の薫陶を受けた日岡秀一巡査は県北の駐在所で無聊を託っていたが、突如目の前に潜伏していたはずの国光が現れた。国光の狙いとは?不滅の警察小説『孤狼の血』続編! 前作からの続き。大上の遺志を受け継いだ日岡が主人公。前作のエピローグにあったとおり、田舎の駐在所に左遷されたところから始まる。無益に思えた駐在所勤務であったが、国光が近くの再開発現場にやってきたことから始まる。 大上がどうであったかわからないが、日岡が国光と兄弟の契りを結ぶのはやりすぎではないかと思った。いくら熱い思いがあり大上の遺志を継ぐと言っても。続きの巻もあるというので、国光は亡き人になっているものの、どう繋がっていくのかが楽しみ。
6投稿日: 2023.06.12
powered by ブクログシリーズ2作目。 田舎の駐在所が主な舞台だったので割とソフトな日岡の成長?物語という感じ。日岡がだんだんガミさんみたいになっていくのが面白い。 そして今回のメインヤクザ国光が人としてカッコよかった!
2投稿日: 2023.05.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『孤狼の血』シリーズ第2作。今作も暴力団抗争を軸に話が進む。 読んでいてぐいぐい引き込まれるところがさすが。表題の凶犬が誰を指すのかにも注目しながら読むと面白いかも。 しかし、日岡の上司にあたる大上に続いて、日岡と兄弟の契りを交わした国光まで殺されてしまうのが本当にやるせなかった…
3投稿日: 2023.04.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1→3→2と読む順番を間違えた為、ここで国光と日岡の盃を交わした話を理解できた。 辺境の田舎に左遷された日岡。 そこで指名手配中のヤクザ、国光に出会う。 仁義を守り通す国光と兄弟分の盃を交わすことになる。 刑事が盃を交わすとは驚いた。 日岡は、かつての上司である大上をすでに超えている。 兄弟が旭川刑務所に収監され、外に出られない国光のために親を殺った人間を探すよう頼まれ、ここぞとばかりお金を積み情報を買う… 日岡は、大上を超えどこまで行くのか。 話の筋には関係ないが、晶子の作る料理がどれも美味しそう。いつもの蛸飯、今回はかに飯が登場した。実在したら、ぜひ行きたい。
4投稿日: 2023.03.23
powered by ブクログシリーズ第2弾。前作の結果により辺境の田舎に飛ばされた日岡。そこで出会ったのは指名手配中のヤクザ国光。男の友情が描かれていく。前作は抗争の物語だったが今作は人間の魅力にスポットを当てている。裏主人公ともいえる国光は「人たらし」の天才で駆け引きではなく本音で生きている人間であった。何かしら裏があるのかな、と読んでいたが思っている以上にストレートな内容だった。荒々しさはなくともヤクザ小説が書けるという手本のような作品。こっちの方が映像化したら見たいかも。派手さは無いが。
6投稿日: 2023.03.20
powered by ブクログ孤狼の血シリーズ第2弾! 今作も手に汗握るストーリー運びで、最初から最後までドキドキしながら読みました!! 登場人物たちが魅力的なのは相変わらずで、ヤクザなのにいつの間にか好きになってしまいます。 ラストは衝撃でした…あの後どうなったんだろう!? あそこから第3弾に続くのでしょうか…それともまた別の展開に…? この先どうなるのか気になるので、すぐに第3弾を読み始めたいと思います!
3投稿日: 2023.03.09
powered by ブクログここまで行き過ぎると、ちょっと現実味に欠ける。 警官とヤクザが兄弟の契りを結ぶってのは、さすがにやりすぎ。 とはいえ、ここまで濃い男気の世界を女性作者が描くとは驚き!
3投稿日: 2023.01.29
powered by ブクログ狐狼の血が面白すぎてすぐさま読了。 自身の生き方に迷い燻る日岡。 外道だが、筋が通った生き様を見せる国光。 国光との五分の盃を交わした日岡は大上の跡を継ぐ決意を固め、パンドラの箱を受けとる。 刑事という名の極道、目的のためなら外道にもなれる狂犬の道を突き進む。
4投稿日: 2023.01.22
powered by ブクログ「孤狼の血」続編。 今回も漢気満載で格好よく、人情味溢れてて面白かった! 最初は大人しかった日岡が次第に本領発揮していく姿にワクワクしてページをめくる手が止まらず。僻地にいても重要人物を引き寄せてしまう日岡はやっぱり大上からマル暴刑事としての血を引き継いでるわ。 そして国光の生きる姿勢がカッコイイ!弟子が憧れるのも納得。 親父である北柴への想いを日岡に語るシーンは心が温かくなったし、日岡も国光とたくさんの時間を共有してその思いを理解し影響を受けたんだろうな。「仁義」を重んじ日岡と最初に交わした約束を守るものさすがだった。 終盤まで読んでやっとエピローグの意味を理解。深いな。中盤以降の日岡は大上と仕事をしていた時のようにイキイキしていて、今作の出来事を通して改めて覚悟を決めた日岡の今後の活躍にも期待。
46投稿日: 2022.12.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「狐狼の血」の続編、日岡がいよいよ大上の後継たるべく大きな変貌を遂げます。 物語は静かに進みますが、筋の通った極道の田上とその仲間がなんとも言えず良い。 個人的には日岡よりもグッときます。自分はとても極道の世界で生き抜けるほど、生き方に芯も通ってないしタフでもない。社会的には存在も許されるものでもないだろうが、その生き方には憧れる所もある。真の侍はこう言う組織の中にいるのかもしれない。 物語としては「狐狼の血」の方が良かった印象があるが完結編も楽しみだ。
11投稿日: 2022.10.19
powered by ブクログ孤狼の血 続編!!! 今回もおもしろかった!!! 前作とは異なり静けさの中から物語が始まっていきます…… ただし、途中からは ハラハラドキドキ感が満載!!! 日岡が変わって行く姿を心に留めながら読み進めると更にハラハラドキドキ感が倍増します。 次編 暴虎の牙にも期待!!! PS.合間合間にジッポのライターで火をつけ煙草の煙を燻らせたくなります。
21投稿日: 2022.10.15
powered by ブクログ大上の後継となる日岡の駐在時代の物語。 所々で人生の分岐点の様な選択を迫られるのだか、日岡の思いの熱さがあまり感じられなかったのが、残念。
1投稿日: 2022.09.08
powered by ブクログシリーズ第二弾。大上から日岡へと確実に血は受け継がれていると確信しました。3作目を読むのが楽しみです。
2投稿日: 2022.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人物がものすごく多く、組織名とともに誰がどのタイミングで亡くなったのかが最初ついていけなかった。 兄弟になるとはどこまでも、貫くものなのかとそういうことを知った。
3投稿日: 2022.08.19
powered by ブクログ前作に比べソフトな感じでした。 本作も一気読み。 登場人物の名前・関係についていけなくなりましたが、それでも十分楽しめました。 ラストまで、読み応えあり。
3投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログ“仁義なき戦い”の如く、血で血を洗う暴力団抗争の話ですが、暴力団の組織体系と登場人物が多くて複雑なため、途中で挫折しかけました。 それでも、義誠連合会会長の国光寛郎の人間性や懐の深さ、日岡巡査の度胸と正義感が魅力的で惹きつけられ、中盤以降は一気に読み終えることができました。 「ヤクザと兄弟の盃を交わす刑事」というのが面白く、自分の信義に基づき、世間一般では正しくないかもしれないが、自分にとって正しいと思うことを貫く。そのためには外道にでもなる。 ヤクザのロジックである仁義を持って正義を貫く、 日岡巡査の人間味というか、侠気がカッコいいです。 筆者は、昔気質の人間ドラマが得意のようで、孤狼の血、暴虎の牙も読みたいと思いました。
2投稿日: 2022.08.13
powered by ブクログ前作(孤狼の血)より静かで穏やかなのは、主な舞台が田舎だからかな?読みやすい。 ヤクザの世界は縦横の関係が複雑でよくわからないけれど、国光の人柄がとても良くて、日岡が信じてしまうところに共感して読み進める。 最後はやはりそうなるんだ!って、それがヤクザの世界なのねと、それすら国光はわかっていたんだなと、切ない気持ちで読み終えた。 面白かったです!
2投稿日: 2022.08.08
powered by ブクログ安心の安定感で「孤狼の血」に引き続き、楽しませてもらいました。日岡さん、駐在所での葛藤もあったと思うけど、後半国光と兄弟の契を交わしたり、だんだん大上さんのように育っていったのは残念だけど、そんなことも含め人物の描き方が秀逸。
2投稿日: 2022.08.07
powered by ブクログ前作の孤狼の血に比べるとドロドロした感じは控え目。ガミさんの部下だった日岡が中心の作品。日岡も着実にガミさんの道を辿りつつ、それを越えようとしてるのか。ヤクザと盃交わす刑事。フィクションならではの展開。3作目への布石のような作品。
8投稿日: 2022.07.29
powered by ブクログ孤狼の血、続編 相変わらず自分好みの話ではないのだけど、どっぷり浸かって読んでしまう空気感の作り方には脱帽 とはいえ、大上がいないのはやはり寂しく、舞台も地方の所轄という事でヒリヒリ感は薄め 警察の大上、極道の国光から影響を受けた日岡の活躍が見られるのは次作か? 今はまだ周りで何か起こっている感の方が強く、大きなカタルシスを感じられる結末になる事を期待
0投稿日: 2022.07.26
powered by ブクログ日岡は、ステップアップした大上2世となりましたね!ヤクザと兄弟盃も酌み交わすとは!驚きです!今後のさらなるドラマチックな展開や恋愛関係の進展を期待しています!シリーズ第3作「暴虎の牙」も楽しみです!
4投稿日: 2022.06.28
powered by ブクログ面白かった 「虎狼の血」シリーズ第二弾 大上の血を引き継いだ日岡の暴れっぷり!っと思いきや、県北の駐在所勤務の物語。 解説にもありましたが、前作、年表があったような..(笑) 前作が「動」なら本作は「静」といった感じ。 ストーリとしては、 県北の駐在所にとばされた日岡。復帰を夢見て、日々カレンダにしるしをつける毎日。そんな日岡のもとに、大物ヤクザの国光が現れます。 明石組のトップを暗殺し、全国指名手配されている国光。 そんな国光は日岡に、目処がついたら日岡に逮捕されることを約束します。 そして、その捕まえられるまでに、国光がやろうとしていること。 今回はこの国光のヤクザ・極道としての任侠・生き様が光ります 「正義」と「仁義」 そんな国光と盃を交わす日岡 えーーー、ヤクザと警察が兄弟になっちゃうの? って、でもそれもありです。 それぐらい国光と日岡の生き方には引き込まれす。 続きを早く読みたい! お勧めです。
25投稿日: 2022.06.05
powered by ブクログ『孤狼の血』の続編、田舎の駐在に飛ばされた日岡が指名手配中のヤクザと出会う。 田舎の外ではヤクザの抗争など色々起きてるものの、日岡は蚊帳の外。大上の意思を継いだ日岡の活躍を期待していただけにこれは少し拍子抜け。 全体を通して見ればまあまあ面白かったけど読みたかったのはこの後の話なわけで、3作目は面白くなるかな? 映画の方の続編は完全に別ストーリーらしく納得。これは映像化しても面白くならないと思う。
1投稿日: 2022.06.02
powered by ブクログ孤狼の血の続編。読みやすかったが、面白さでは前作にかなわない。仁義を持ったヤクザ・国光と兄弟の契りをかわす刑事・日岡。どうして国光は日岡に入れ込んだのか疑問。
9投稿日: 2022.05.25
powered by ブクログ前作に引き続き一気に読破。 ヤクザモノは映画も小説もほぼ初めてだったけど、仁義や信頼とか、自分の中にはあまりない、熱いものを感じられずにはいられなかった。
0投稿日: 2022.05.21
powered by ブクログ「弧狼の血」の続編。 私はこういう世界が好きなんでしょう。 ワクワクして読み進めました。 裏の道に進むような度胸も甲斐性もないですけど、どこかで憧れてたりします。 もちろん行為ではなく、気持ちの部分ですけど。 暴力反対、でも体育会系は嫌いではないかな。
1投稿日: 2022.05.19
powered by ブクログなぜ、ヤクザやマフィアを繰り返し、さまざまなメディアで描かれるのか。たとえば今年の大河は『鎌倉殿の13人』であるが、裏切りやら騙し討ちやら、兄弟愛やら近親憎悪やら、愚鈍や聡明や知略や謀略やが入り乱れる中に、わずかに垣間見えるピュアなものになにかしらの希望を見出すのだろうか。
1投稿日: 2022.05.11
powered by ブクログ広島県呉原東署刑事の大上章吾が奔走した、暴力団抗争から2年。日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが暗殺され、日本全土を巻き込む凄絶な抗争が勃発した。首謀者は対抗組織である心和会の国光寛郎。彼は最後の任侠と恐れられていた。一方、大上の薫陶を受けた日岡秀一巡査は県北の駐在所で無聊を託っていたが、突如目の前に潜伏していたはずの国光が現れた。国光の狙いとは?不滅の警察小説『孤狼の血』続編!
1投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
孤狼の血を読み、はい、次は凶犬の眼 連休中にシリーズ全部読破する予定 内容は、やっぱ大上さんがいないと 迫力にかけるなぁ でも国光の筋を通す感じはいい〜 人質にとられた木村さんが みんなのことを悪い人と思えないとこ だよね〜と共感 祥子がチクったんやろなぁとは 思ったので、驚きはなかった おとなしそうで芯が強いこういうタイプ 一番めんどい 頭の中では、清原果耶が浮かんでた ラストも納得 ちょっと笑って死ぬ国光 親の仇をとる敵にすら仁義を感じて 嬉しかったんやろなぁ カッコいい 私の中では日岡は脇役でした あ、一つ苦情がある 斎宮=いつき みんな読める?? 私は何回もフリガナ確認しました 私がアホなだけ? で、これは映画化せんのかなぁ? ちょっと地味やけん? さて次は暴虎の牙だ!
1投稿日: 2022.05.03『孤狼の血』続編!
『孤狼の血』の続編。 前作を読んだ後、同作の映画と映画独自の続編も観たけど、刺激的なバイオレンスシーンばかり印象的で、原作にあるような緊張感を感じなかった。 今作は、前作よりも展開は少ないけど、緊張感があって惹き込まれた。
0投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログ孤狼の血の続編でした。 熱量とインパクトは前作の方が大きかったかなぁとは思いましたが、シリーズものとして楽しく一気に読めました!
7投稿日: 2022.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
柚月裕子の『孤狼の血』の続編。大上から引き継いだ日岡が大上らしくなっていく。ヤクザからも認められ、警官がヤクザと兄弟の盃を交わす。 映画の松坂桃李をイメージしながら読んだ。 しかし最後の最後の「エピローグ」で抗争が終わりそうなタイミングなのに国光が刑務所の中で殺されるとは!
2投稿日: 2022.04.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前作の孤狼の血を読んだ時のような、続きが気になって早くページをめくりたくなることは少なかったですが、全体を通して面白い作品でした。 欲を言えば、仁義に生きる国光と日岡が盃を交わすまでのストーリーをもっと深く掘り下げてほしいなと思いました。 でもやっぱり男としては、こんな硬派な世界観や日岡のような人生に憧れを感じます。
2投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログ「狐狼の血」シリーズ2作目。前作も面白かったけど、本作もしっかりと睡眠時間を削ってくれました。 平成二年、暴力団絡みの事件で懲罰人事を食らった日岡秀一巡査は僻地の駐在所に飛ばされています。何の刺激もない毎日に倦んでいたとき、日岡は偶然、指名手配中のヤクザ・国光寛郎に遭遇します。「まだやることが残っているので時間が欲しい」国光は日岡に告げます。それが済んだら日岡に手錠を嵌めてもらうと約束を残し、姿を消します。 前作主人公のマル暴刑事大上章吾も魅力的でしたが、今回は国光が魅力的です。子分を大切にし、筋は通し仁義に厚いという昔気質のヤクザ。しかも、何をしでかすかわからないという危険な人物。個人的にこのヤクザに惚れてしまい(笑)、次の行動が気になって止めることができませんでした。 そして、読みどころは国光と日岡の間に生まれる奇妙な友情と思います。警官対ヤクザの間に流れる心情の変化がふたりの話し方、小道具を使って見事に表現されています。 本作は広義のミステリー小説ですので、これ以上は書けませんが、本当に面白い小説です。もちろん、前作の「狐狼の血」から読まれることをおすすめします。
6投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログ母から借りた本 ちょっと前に読んだ『虎狼の血』の続編 ・ 前作の暴力団の抗争が原因で地方の駐在所に飛ばされた主人公の日岡 指名手配中の暴力団員、国光と出会い、お互いの思惑がありながらも徐々に関係性を築き、やがて兄弟の契りを結ぶ 捕らわれた国光のため、国光が慕う親父を殺した首謀者を暴こうと奔走する日岡だったが… ・ とにかく、登場人物の相関図がややこしくて関係性がらいまいち分からなかった ここの暴力団とここの暴力団が親密で…とか でも、仁義がテーマになっている本作はヤクザらしいヤクザが登場して何だか懐かしい気持ちに… ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ここからネタバレあります ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ エピローグは中々強烈です このまま何事もなくすんなり終わるとは思って無かったけど、あーやっぱり…という感じ 慕う親父を殺した首謀者を塀の中から始末するよう指示した国光 殺された首謀者にもまた慕う手下がいて仇を討とうと塀の中にまで追いかけてきた 敵対する手下に刺された国光は最後なぜ笑ったのか 敵とはいえ、親父の仇を討つ心意気が嬉しかったのではないか 塀の中で飼い殺しにされるより余程国光らしい最期だったと思う
1投稿日: 2022.03.04
powered by ブクログ暴力団抗争が再び勃発! 仁義を重んじる極道と左遷された凶犬刑事の闘い、ハードボイルド小説の傑作! 前作の暴力団抗争が元で田舎駐在所に左遷された主人公。指名手配中のヤクザとの出会い、微妙な駆け引きを経て、少しずつ関係性が構築されていく。そんな中、立てこもり事件が発生して男同士の約束が交わされる。 いやーカッコいい!男が惚れる男がたくさん登場する本作、孤狼の血シリーズ第二弾です。 今回はヤクザ役の国光が強烈ですね、昔ながらの生粋の極道が描かれています。 主人公も田舎に左遷されてしまってしょんぼりしていると思いきや、なかなかどうして大上の血をしっかり受け継いでいます。その他登場人物も生き生きしていて、晶子さんも相変わらずで、狼たちの心の支えになっています。 前作では正義とはなんなのかを深く考察させられる作品でしたが、今作は仁義がテーマになっています。人の生き死にまで筋を通す必要はありませんが、一般人である我々も人とのつながりにおいては筋の通った生き方をしたいものです。 物語は前作よりも構成がシンプルで、そのまま映画にもできそうな内容。序盤中盤の引き込みが弱く(というより前作が力強過ぎたのですが)、もう少しドギツイ展開でもよかったかと思いました。しかし中終盤からはしっかり感情移入してしまい、最後には強烈な感情が押し寄せてきました。 主人公の今後が超気になる作品、次回作も楽しみにしています!
37投稿日: 2022.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『孤狼の血』の続編。 前作ですごくいいキャラしていたガミさんはもちろん今作は出ないため面白さ的にどうなのかなぁと思っていたけど、国光がとても良く、面白かった。 国光は確かに正義ではないし人殺しなんだけど、極道としての仁義を真っ直ぐ貫いているし、舎弟たちの将来のこともきちんと考えているのでどうしても憎めない…。 途中は少しテンポがゆっくりかなと感じたけど、やっぱりラストにむけてどんどん面白くなるし、最後の最後でゆっくりに感じていた今までの国光とのやりとりの部分(釣りに行ったり酒を飲んだり)を思い出して一気に切なくなった。 国光を『いい人』にみえるように描きながらも、ラストは因果応報できちんとケリをつけたところに作者に好感がもてた。 生きていてほしかったし、またいつか日岡と酒を酌み交わしてほしかったけど、やってきたことを考えればこればかりはもう仕方のないことでもあるな、と。 国光も納得してのあの最期だと思った。 ラスト一行まで魅せてくれた国光、最高でした。 このことを知った日岡はどう思うのか、どうなっていくのか、続編も楽しみ。
5投稿日: 2022.02.21
powered by ブクログ小説「狐狼の血」シリーズは自分にとってちょうど良い、我々にとっては非現実的な世界感であるが、必要以上に殺戮があったり、「これでもか」という悲劇の連続であったり、ここまで酷くなくても?という感情が起きない。非現実的な世界であるがかけ離れ過ぎていないリアリティを楽しめる。昭和の実話が物語とされているところも当時を思い出す。恐ろしくもあり当時が懐かしくもあり、著者の世界観は居心地が良い
4投稿日: 2022.01.27
powered by ブクログ面白かった。 けど終始ド田舎が舞台で前作に比べると地味と言うか、少しイマイチ。 ヤクザと警官の友情というテーマは好き。
3投稿日: 2022.01.15
powered by ブクログ電子書籍で。とりあえず3部作をまとめ買いしたのと、前作があまりに良かったのでそのまま続けて読みました。舞台はガラリと変わって長閑な田舎町の駐在員。というのは前作のエピローグにも書いてあったな…とおもったが、さてさて何が起きるのか?と。まあ設定はともかくとして、描かれる男性像に男が憧れる…って感じは変わらないですね。日岡がどんどん変わっていく…『正義と仁義』の言葉はなるほど!と思いました。が、前作よりはやはり落ちますね。3作目へのステップと考えましょう!
2投稿日: 2021.12.11
powered by ブクログ国光に漢を感じた。 理不尽や不条理を受け入れて、たまに見える哀愁なんかにも惹かれる。 でも、国光の気持ち考えたら なんか凄く泣けてくるんだよな。
2投稿日: 2021.12.05
powered by ブクログ孤狼の血に続く第二弾。 子供の頃に起こっていた全国的な暴力団の抗争を思い出します。家の近所にあった組事務所に銃弾が撃ち込まれたり、黒い服を着た怖いお兄さんがたくさん集まって行事をしていたり。。。 日岡の変貌ぶりは、決して大神を模倣したものではなく潔癖性と暴力団との微妙な連携を両立した独自のスタイルになっています。三部作の最終巻も発売予定らしいので、最近本当に珍しくなっまヤクザ小説を楽しみたい。
4投稿日: 2021.11.26
powered by ブクログ前作に続き面白かったー!! 前作後に地方に左遷された後の日岡のお話からはじまる。 盃を交わすってすごい覚悟なんだなと。 国光かっこいい!!
5投稿日: 2021.10.31
powered by ブクログ前作「孤狼の血」につづく2作目となる作品。 今回も面白かった。一気読みです。 他の任侠ものは書籍も映画もほとんど観ませんが、この作品は大好きです。 ガミさんはまだまだ超えないまでも、その遺志をしっかりと受け継いだ日岡の成長も見どころです。 しかし、今回の主人公はなんといっても国光寛郎でしょうか。 自分の任侠道を突き進む、男が惚れるオトコ。 こんな人が実際にいたら一生付き従いたくなりそうなほど。 個人的に「死」やバッドエンドが苦手なため読中読後のショックが大きいのですが、それを差し引いてもまた続編を読みたいと思う作品です。
22投稿日: 2021.10.10
powered by ブクログ孤狼の血シリーズ2作目 国光もカッコいいですが… やっぱり極道 何が正義なのか… 仁義とはなにか… 極道の生き方 警察の生き方 分かりやすく書いてるが、やはり複雑ですね… とりあえず晶子さんが作る 【タコ飯】が食べたくなりました
38投稿日: 2021.10.09
powered by ブクログ前作に続き、ヤクザの擬似家族制、組組織の相関関係を理解し切れたとは言えない。 それでも、日岡が悪徳刑事としての道を進んでいく様を垣間見たようだった。 日岡がもともと持つ、何処にいても警察官であることを忘れない生真面目さと、大上からもらった意思が今作で融合していた。 大上と同じ悪徳刑事の道を歩みつつも日岡らしさを感じられ、急展開の結末だったが読後感はすっきりとしている。 〈狐狼の血〉で得たものを〈凶犬の眼〉でモノにして、次作でどんな結末を迎えるのだろうか。
2投稿日: 2021.10.07
powered by ブクログ日岡と国光の関係がよかった。お互い信頼していて警察とヤクザではあるけど人間的には2人ともかっこいい。
1投稿日: 2021.10.02
powered by ブクログ読みやすくてサクッと読めた。 個人的には「虎狼の血」が傑作すぎて、若干地味な作品になったな…と感じた。 国光の仁義を貫く姿がよく描かれていて、面白かったが、人物相関図が欲しくなるくらい人が次から次へと出てくる上、殺った殺られたがごちゃごちゃしてて、置いてかれました笑笑 ちゃんと整理してまとめてみたい。
4投稿日: 2021.09.29
powered by ブクログ孤狼の血シリーズPart2。前作では大上の部下だった日岡が広島県北部の駐在所に単身飛ばされている設定。すっかり広島ヤクザの世界に引き込まれた。 携帯が一般的では無い平成初期の話。公衆電話から留守電メッセージを聞く描写が「そうだったなー」と思い出す。 Audibleの中の日岡の口調が段々と大上のようになって行ったのはご愛嬌。
2投稿日: 2021.09.17
powered by ブクログ前作『孤狼の血』での予想だにしない展開と結末。ハードボイルドな世界観に更に磨きがかかったこの続編シリーズ。 大上の血を脈々と受け継ぎ、日岡の印象はガラッと変わる。暴力団抗争も更なる過激さを増し、頼れる存在がいない今、日岡がこの状況をどう打開していくのかが見物。 警察官として、人としての「正義」とは何か。 胸の内に溢れる疑問。大上から受け継いだ信念と国光との出会いとでその答えが確信に変わっていく過程。厚い人間関係の中で日岡の心が変化していく過程は非常に読みごたえがあり、胸を熱くさせる。 その熱冷めぬまま次作へ、完結編へと突入していく。
2投稿日: 2021.09.14
powered by ブクログ前作と比べると大分地味な印象、それでも松坂桃李の日岡を想像して読んでると楽しい、 次で覚醒した日岡見れるのかな?と思うとワクワク止まらん
2投稿日: 2021.09.10
powered by ブクログ虎狼の血シリーズ2作目。映画「虎狼の血LEVEL2」とは別物。主人公は1作目で若手刑事として活躍した日岡が主人公。 田舎の駐在として左遷された日岡のいる地域に、全国指名手配の国光が潜伏してきたことから物語は始まる。 明石組と心和会の抗争を背景に、そのキーマンとなる国光の存在。警察官としての日岡はどう動くべきか葛藤しながら、相手を利用し情報を得ようとするが、次第に国光の人間としての魅力に惹かれていく。 前作がヤクザの抗争を破天荒な刑事からの視点で描き、さらに日岡の隠された役割なども相まってとても面白いストーリーだったが、今作は「仁義とは」をストレートに描いたシンプルな物語になっている。 クライマックスに至る緊張感は中盤の立て籠り事件の当たりがピークで、終盤はやや落ちる印象だった。 ただ、最後のページ、国光がにやりとしたシーンには鳥肌が立った。これが「仁義」か、と。 全体的にやや地味な印象だけど、次作「暴虎の牙」に繋がる重要な話なんだろうな。期待しかない。 それにしても、女性がこんなにリアルなヤクザものが書けるなんて。柚月裕子はすごいなぁ。
4投稿日: 2021.09.04
powered by ブクログシリーズものの途中からなんだと読み始めてすぐ気づくが、読みやすいので続けて読む。 国光がかっこよく人情的に描かれており、魅力的だ。ただ、名前が次から次へと出てきて誰だっけ?となるので、初めから読んでみようと思った。
2投稿日: 2021.09.01
powered by ブクログ「狐狼の血」の続編。 正義ではないが、そこには仁義があった。 日岡、国光の男同士の誓いと信頼に引き込まれた。 3作目を読むのが楽しみである。
2投稿日: 2021.08.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
午前中に「孤狼の血」を読み終え、勢いそのままにprimeで映画版を楽しみ、夕方からシリーズ第2作となる本作を読み終えました。 「狐狼の血」と比べ、血生臭い抗争シーンが少ない分、非常に静かな作品です。 ヤクザ物で静かな作品って表現もどうかとは思いますが、確かに本シリーズの主人公は警察の日岡ですから本来は血生臭過ぎるのが違うのかもしれませんが... しかし静かな立ち上がりでしたね。 左遷され田舎の交番勤務となった日岡の静かな日常が心和会の国光の登場とともに一気に荒れ狂う。 「あんたが思っとるとおり、わしは国光です。指名手配くろうとる、国光寛郎です」 「わしゃァ、まだやることが残っとる身じゃ。じゃが、目処がついたら、必ずあんたに手錠を嵌めてもらう。約束するわい」 国光が立て篭った建築現場で一般人と入れ替わる形で人質交換として送られた日岡はそこで国光が何をする気なのかを知り、国光と五分の盃を交わす。 警察がヤクザと盃を交わしちゃうんです⁉︎ そして約束通り国光は日岡に手錠を嵌められ... ん? まだページが残ってる... 本作のラストで日岡は「例のもん、受けとります」と晶子に告げ、大上が日岡に残したものを引き継ぐ。 そしていよいよシリーズ完結編「暴虎の牙」へ。 急ぎ入手しないと^^; 個人的には本作で出番の少なかった一ノ瀬の暴れる姿を期待しています。 そして、何よりガミさんの意志を受け継いだ日岡がさらにパワーアップして登場する姿が待ち遠しくて仕方がありません。 説明 内容紹介 『孤狼の血』続編! 悪徳刑事・大上章吾の血を受け継いだ日岡秀一。広島の県北の駐在所で牙を研ぐ日岡の前に現れた最後の任侠・国光寛郎の狙いとは?日本最大の暴力団抗争に巻き込まれた日岡の運命は?『孤狼の血』続編! 内容(「BOOK」データベースより) 広島県呉原東署刑事の大上章吾が奔走した、暴力団抗争から2年。日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが暗殺され、日本全土を巻き込む凄絶な抗争が勃発した。首謀者は対抗組織である心和会の国光寛郎。彼は最後の任侠と恐れられていた。一方、大上の薫陶を受けた日岡秀一巡査は県北の駐在所で無聊を託っていたが、突如目の前に潜伏していたはずの国光が現れた。国光の狙いとは?不滅の警察小説『孤狼の血』続編! 著者について ●柚月裕子:1968年、岩手県生まれ。2008年、『臨床真理』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞を受賞。丁寧な筆致で人間の機微を描きだす、今もっとも注目されるミステリ作家の一人。他の著書に『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『慈雨』『盤上の向日葵』などがある。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 柚月/裕子 1968年岩手県出身。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
21投稿日: 2021.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
誰かの正義はまた誰かの不正義。 報復の連鎖は破滅しかないようにも思える。 社会正義と個人の仁義(人として生きる道)を通すことは相容れないことがある。 裁判官から自分が犯した罪をどう思っているのか問われた国光は、こう言ったという。 「一連の抗争で命を落としたものに対して冥福を祈ります。それが仁義というものです」 仁義と正義、一文字違うだけで、意味合いは大きく異なる。 国光がしたことは正義か、と問われれば、否、と答えざるを得ない。 何があっても人の命を奪うことは許されず、その行為を容認してはいけないからだ。 だが、仁義であるか、と問われれば頷くしかない。 それがヤクザの掟だ。 抗争になれば、個人的恨みがなくても、先頭に立って相手方の命をとる。 しかし、亡くなった人の冥福は祈る。 ヤクザになれば命の奪い合いは当たり前のこと。そこに人情の入る隙間はない。 国光が言いたいのは、そういうことだったのだろう。 受刑者「あの杉はええ樹でのう。雨の降る日は雨よけになり、暑い日には日陰をつくってくれとったんじゃ。じゃが、その樹が墓を汚しとる大本じゃァいうんなら、切り倒さにゃあいけん」
5投稿日: 2021.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
プロローグを引っ張らないくらい、作中の日岡、国光の人物描写に魅力がありすぎる。前作の大上もそうだけど普通にドラマとして面白いのが今シリーズの魅力に思う。 引っ張らないんだけどプロローグにも当然意味があって、面会者が誰なのか、この隠語の会話にどういう意味があったのか。最後まで楽しく読めたけど、なんとなく分かってたけど、結末はそれしかなかったのかと悲しくなってしまった。
5投稿日: 2021.08.17
powered by ブクログ※前作のネタバレを含んでおります。未読の方はお控え下さい※ 孤狼の血にて日岡がガミさんの意志を継いだラストに鳥肌を立てて早数ヶ月。ハードボイルド大上仕様な口調で締めくくった日岡の本作でのスタート地点、マル暴でバリバリかと思いきやまさかの駐在所勤務。(前作のエピローグ前に記載があったようですが私の狭い記憶中枢からは抜け落ちている。) そんな〈無為に等しい時間〉を過ごす日岡の前に、世間を騒がす新たな暴力団抗争の火種となるであろう超重要人物「国光寛郎」が現れ取引を持ち掛けられる。まぁ、この作品の魅力は解説の吉田大助さんたる方が実に的確にわかり易く説明してくれているので割愛。 一言で言うなら最高。 国光が親父である北柴に対して、「人に惚れる」ということを日岡に語るシーンにはハッとさせられた。色恋に意義を無くした私だが、人に惚れる事が無関係になった訳では無いと、むしろそれは理屈や理論で制御できるものではないと気付かされた。 惚れた人間、いました。私にも、います。 なんて浅い所で理由も無く溺れているんだろう、地に足着く状態なのにわざわざ膝を曲げてジタバタしている自分が恥ずかしくなった。 正義や仁義はよくわからない。 しかしこの作品内で、二つの違いはしっかりと現れており、これがこの現代の何に当て嵌るか皆目見当はつかないものの、何故か引き寄せられる物があった。恐らくこれは憧れに近い感情なのだろう。 「自分が信じた物を貫く」 良くも聞こえれば悪くも聞こえる。 そして実際、「誰の」「何の」基準なのか、良く見えたり悪く見えたりするものだ。 しかし、日岡や国光初め 志乃の女将 晶子さん 今は亡き大上刑事。彼らは皆、自分が信じた物を信じ 最後までそれを貫き通していた。己を守る自己中心的な正義とは違う、信じ惚れた人間に尽くす仁義。誰もが一切後悔などしていない。 なんだろう。もう、月並み+語彙力爆発で申し訳ないのだが、本当に本当にかっこいい。 自分とは違う。それだけは確実に感じ取ることが出来た。完全に憧れだ。惚れている。 明確では無いが、このよくわかっていない昂った感情は忘れたくないですね。 人生が自分を主人公とする壮大な物語だとするなら、そしてその脚本を自分が作るのならば、私はこんな主人公がいいなぁ...と、そう思う。思うのはタダですね。 いやぁ面白かった!!最高だーい!!
90投稿日: 2021.08.11
