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横浜駅SF【電子特典付き】
横浜駅SF【電子特典付き】
柞刈湯葉、田中達之/KADOKAWA
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総合評価

132件)
3.7
18
55
40
7
2
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    横浜駅が無限増殖を始め人類を支配した世界を、駅ソト育ちの主人公が「18きっぷ」で5日間の旅をする、なんとも不思議なSF。横浜駅にはちょいちょい行くので、「あの横浜駅がねぇ〜」と感慨深いものが…別にないですが、世界観が面白くて結構ハマりました(笑)。 「私、今、横浜駅が無限増殖して人間を支配する話、読んでるんだよ〜」と人に話すのが、まず楽しいです。 カクヨムからうまれたライトノベル…になるのですかね?主人公のキャラクター性がそこまで強くなくて、かわりに世界観の構成が秀逸で、読み味としては星新一さんの小説に似てる気がします。ラノベのノリを期待すると裏切られるかも。…偏見? 細かい謎が明らかにされないまま終わってしまったので、今度は続編の全国版を読みます! ※カクヨムの原稿をメインストーリーだけ切り出して本書に、メインストーリーに入れられなかったエピソードは全国版にサイドストーリー的にまとめたらしいです。

    12
    投稿日: 2025.11.01
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    自己増殖を繰り返し本州を覆い尽くした横浜駅。生体認証システムSuikaを用いて部外者を排除する自動改札。入手した18きっぷを使ってエキナカへの進入を試みる青年。密かに潜入しているJR北日本の工作員たち。横浜駅との攻防を続けているJR福岡。 などなど、魅力的なガジェットに満ちたディストピアSF。 作者自身が言及しているように椎名誠の「アド・バード」の影響が感じられるが、ロードムービー的な「アド・バード」に対して、より正攻法なエンターテイメント作品に仕上がっている。 SFに抵抗が無いなら一読に値する傑作。

    8
    投稿日: 2025.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自己増殖を続ける横浜駅に本州が覆われ、人類はエキナカとエキソトの生活圏に分かれて暮らしている世界。エキソトの住人であったヒロトは、いくつかの勢力に後押しされて横浜駅のエキナカに入り込み、真実にたどり着くことになる。こう書くと実に意味が分からなくて良い。おおよそあってるはず。 自動改札、アナウンス、エスカレーターなど、ごくありふれたものが異常な状態で存在しているのが魅力。横浜駅自体も生物的に書かれており、粘菌のようなイメージを受ける。そうなると自動改札は免疫機構だろうか。 ヒロト自身に強い意志があったわけでもないので、問題が解消された後も謎が色々残ったままだったり、関わった人物たちとの交流もさっぱりしたものだったが、交信手段があまりない世界であればそれがリアルなのかもなと思った。

    1
    投稿日: 2025.07.18
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    作者カクヨムより、『横浜駅が自己増殖して日本列島を覆い尽くす未来小説。』とのこと。 マジでその通りだった。

    1
    投稿日: 2025.07.07
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    世界観がすごい! 増殖する横浜駅という構想がすごい。jr北日本のアンドロイド達がどうなったか気になるし、jr福岡や北日本の動きも気になる。続編も読みたい。

    5
    投稿日: 2025.06.15
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    横浜駅、Suika、改札、キセル同盟、、、。 駅をモチーフにここまでイメージが拡張された世界に圧巻でした。 ディストピアな世界観も相まってとても妖しい奇妙な話でとてもおもしろかった。

    0
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    着想と設定がすごい リアルタイムで読んだ時はピンと来なかったところが、現在の技術に照らし合わせるとなるほどとなった。 回収して欲しい伏線が多い。 エキナカにいられる5日間だけで数百年の真相に辿り着けちゃう主人公の運が良過ぎる。 今回のオチ: 本州全土に増殖したAI横浜駅だったけど、元々自己崩壊プログラムを用意していた。主人公は幻の42番出口に辿り着きそのスイッチを押す。日本はもう横浜駅なしでは生きられない状態だったが、行末には触れず終了。

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    図書館にて借りる、第428弾。 (田尻町図書館にて借りる、第102弾。) 横浜駅が無限に増殖して日本全土を覆うというとんでもない発想を小説として描くこと自体が凄い。それだけで面白い。 多少、それはちょっとどうなの?という部分がない訳ではないが、それを差し引いてもワクワクするし、楽しい。エンターテイメントだと思う。 星は4つ。突拍子もない発想を物語にしたことに敬意を表して。 柞刈湯葉って、柞刈が「いすかり」て読めねーよ。

    0
    投稿日: 2025.04.09
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    (2021/4/22読了) 近?未来、自己構築・修復機能を有した「JR横浜駅」が大戦後のドサクサに紛れてほぼ本州全土を覆い尽くし、JR北日本やJR福岡と「敵対」するという。。 かなりアホらしい着想をかなり真面目に描いた傑作。 構造遺伝界という「浸透力のある」単語が全体を牽引する。 植物学の知見、鉄分、少女(Corpocker-3)、、辺りが「作った奴の趣味かと」。 もとはネット小説だそうだけど、こう、あるジャンルの専門家がどんどん小説に手を染めて、これまでにない切り口を提示してくれる素晴らしい時代になった感がありますね(「幼女戦記」とかもね)。

    0
    投稿日: 2025.03.25
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    無限に自己増殖する横浜駅に支配された日本列島。 エキソトで生きてきた少年はエキナカで何を見るのか。 地方民なので横浜駅の実態は知りませんが、無限自己増殖の発想は面白いですね。 馴染みのある用語が異なる使われ方をしていて、これぞSFといったところでしょうか。 でも最後の展開はちょっと強引だった気がw

    0
    投稿日: 2025.01.17
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    めちゃくちゃ面白かったです! デビュー作じゃないかと思うのだけれど、それでこの筆力! ”横浜駅が増殖してる”という前情報だけで想像していた(私はアニメのAKIRAみたいなのだと思ってた)のとは若干違ったけれど、細部までよく考えられていて。 あとがきで、カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞の方向性を決定づけてしまったかも? と言及されていましたが、 それならば、今後はカクヨム〜もチェックせねば。

    0
    投稿日: 2024.09.02
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    無限に広がる横浜駅。管理される人間。駅の外からエキナカに侵入したヒロトは、ある使命を託される。 面白い。あれがこうだったらどうなるか。そんな思考の実験遊戯が、SFの面白さなのだろう。 あちこちに物語の種を残したままなので、そこから想像の芽も伸びます。

    0
    投稿日: 2024.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いやー!面白い! ラノベ枠なのが信じられない、キャラの性格とかがそうなのかな。 キノの旅っぽいなと感じる部分もあるし、バイクに銃も出てくるし。 主人公以外の行きつく先を終わりまで描かないのもよかった。全部にオチをつけられても困るというか、先が広がってていい。 続編の全国版もあるのでそっちも楽しみ

    44
    投稿日: 2024.06.11
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    面白かった。Wikipedia ではこの作品はライトノベルとされているけどそうなのかな。普通にロードムービー的SFとして楽しめた。設定の緻密な馬鹿馬鹿しさの面白さとなんとなく寂しさを感じる文体というか雰囲気が好き。短編集の人間たちの話の中の「冬の時代」と通じる人気のない荒野(この場合はそれがエキナカだったり四国の無法地帯だったりするわけだけど)をいく感じがよい。色々と回収されていないキャラクターや伏線が多いところが気になる。

    0
    投稿日: 2024.05.17
  • 全国版も読まなくては。

    2026年にサクラダファミリアが完成と発表されました。本書のあとがきに「横浜駅は永遠に完成しない日本のサグラダ・ファミリアだ」という言葉が出てきますが、書きなおさないといけない。「横浜駅は永遠に完成しない。サグラダ・ファミリアと違って」 横浜駅が増殖して本州を覆い尽くすなんて、トンデモない事を、よく思いつくものだ。こんなトンデモ話に、ついていけるか心配だったけれど杞憂でした。なかなかの冒険譚でした。この物語のあと、ケイ八、久保トシル、ネップシャマイ、ユキエさん、ハイクンテレケはどうなったのか、気になる。この辺は全国版に載っているのかも。全国版も読まなくては。

    0
    投稿日: 2024.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    横浜駅の工事がずっと終わらないというところから 着想を得たというSF小説。 各地のJRや地名、スイカなどの名前もどんどん出てくるので 発想は面白いけれど、どこかはらはらもする。 オタク的な小ネタもあってだいぶライトな読み味。 あとがきの「それでいいのかカドカワ」に笑った。

    0
    投稿日: 2024.04.28
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    自分たちで管理をしていた人工的な環境が、拡大して世界そのものになり、自分達の脅威となる。 自分が毎日利用している駅という施設だからこそ身近に感じ、18切符など知っているアイテムがうまくその世界に落とし込まれている事に感心した。 毎日の駅内を歩く時間が少し楽しくなった。

    1
    投稿日: 2024.03.24
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    確かに神奈川県特に横浜市では、崎陽軒は増殖している。 今日は買わないって思っていても帰路の其処彼処で小さいテナントで網を張っている。 根負けして購入してしまう。 そしてどこのテナントも売れている。 横浜駅中央通路のテナントは、それほど大きくないのに店員さんがみっちり。 近くの商店街にできた中規模のテナントでは、シューマイグッズも揃えている。 シューマイ弁当 クッション シューマイ弁当 ハンドタオル シューマイ弁当 ポーチ  と こちらも増殖中。 3月15日は、ラヴクラフトの邪神忌だった。クトゥルフ神話の短編集を借りていたのだが、やっぱり相性が悪く、読めない。みーんな同じ話に思えてしまうのだ。 過去へのSFを諦め、横浜駅SF。 JR統合地整体により増殖を続ける横浜駅。 そこに横浜駅の増殖を阻止しようとする人間。 本州を覆う横浜駅になったら、便利かなと思っていたけど、方向性が違った。もしかしたら、歩く歩道でかなりどこでも行けるのかしらという甘い未来ではなかった。 優秀なSFはいろんな方向に増殖していく。星新一しかり、小松左京しかり、クトゥルフしかり。 この作品もコミック化が進行中。この世界観を絵で見れるのは興味あり。

    76
    投稿日: 2024.03.19
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     AIの暴走する未来の世界を描いたSF、といえばよくある設定なのだが、なんと暴走しているのは横浜駅。自己増殖する横浜駅が本州のほとんどを覆い尽くし、青函トンネルと関門海峡ではそれぞれJR北日本とJR福岡が徹底抗戦中(四国は陥落)(JRはJapan Rulersの略)。翔んで埼玉…ほどのご当地ネタはないまでも、身近な、あまりにも身近な題材で形作られるとんでもSFはパワーワードの嵐。 ・スイカ=人体埋め込み式のID認証チップ。横浜駅(エキナカ)に住む六歳以上の人間はこれが無いと自動改札によって強制退出させられる。名称は「誰何」に由来する。 ・直交座標偽装システム Imitation of Coordinate in Cartesian space: ICoCa=エキナカの人間は常にスイカによって位置情報を発信させられているが、「キセル同盟」のリーダーはそれを偽装することのできるシステムを作った。 ・海底古代都市名古屋=横浜駅主要観光地のひとつ。西暦末期に起こった「冬戦争」で重力攻撃を受けた名古屋は海底に沈んだ。皮肉なことにそのおかげで、横浜駅時代になった今でもかつての姿を留めている。横浜駅は海水で隔てられた地には進出できないためである。 …などなど。駅構内で聞き覚えのあるアナウンスも効果的に差し挟まれ、笑ってしまう。海外作品や古典作品もいいけど、これぞ同時代の同じ国の小説を読む楽しみだ。  二〇一六年第一回カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞受賞作で、加筆修正して書籍化されたとのことだが、その後半は続編に収められているらしい。遠からず読もう。

    14
    投稿日: 2024.02.17
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    横浜駅が自己増殖して本州を覆い尽くすとか、エキナカにはSuicaを頭に埋め込まれた人間達が住んでて自動改札が歩き回ってるとか、山にはエスカレーターが生えてくるとか、まずそんなトンデモ設定に驚くが、その世界観がとてもよく出来ていて面白い。終わり方がちょっとあっけなくて消化不良なので続編に期待。

    5
    投稿日: 2024.01.21
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    自己増殖するAIと、それに対抗する人間?設定としては面白いけど、主人公がもっと意欲的というか元気な方が良かったような気もする。[more]なんで自己破壊回路なんてのを身につけたままなのかも疑問だ。

    0
    投稿日: 2023.12.24
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    横浜駅が自己増植するなら、渋谷駅なんかもっと凄まじい感じがしますけど、個人的には、横浜は地元と言ってもよい馴染みの駅なので、妄想しながら読みやすかったです。 これが、大宮駅、とか北千住とか、はたまた京都やなんば、博多だったらまた違う話になるのか?どうせならパラレルワールド的にジャンジャン書いて欲しいかな。 地理的な事が好きな人や、乗り鉄的な人にはウケるかも。 そして、もし映像化するならどうするかな?と勝手に思い描いてます。皆さんの中で浮かんでいる情景はどんなものなのでしょう。

    0
    投稿日: 2023.12.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いつも新宿駅などの工事で振り回されてる身としては、駅が増殖して大きくなっちゃった!っていうのは題材としてめちゃくちゃ面白かった。読み始めてみると「エレベーターが生える」やら、エキナカ、Suica、自動改札機やら…知っている単語が知らない意味で使われていることがすごく不思議な感覚に。 でも主人公の動機が弱いかな。18きっぷの期限が5日しかなくて、エキナカの移動方法も知らなくて、期限が切れたら生存が難しい駅孔に放り出されると知っていて、それでかなり遠い42番出口まで行こうと思えるかな?帰りのこと一切考えずに?? それから登場人物たちの思惑や結果も回収不足かと。結局ユキエさんはなんだったの?北海道は何が目的でどう帰結したの?九州が外国に目を向けるようになった話いる?アンドロイド2体はどうなったの?42番出口から出た後に追ってきた2人のそっくりさんは結局何者??ヒロトとトシルのエンカウントそれで終わり??? いつかどこかでピタッと収束すると思いながら読んでいたから読了後はモヤモヤが多く残ってしまったかな。 何より、「駅に日本が侵食された」という題材で私が読みたかったのはエキナカの人々がどうやって生きているかなんだと思う。駅員や孤児を除くとエキナカの一般人がほぼ出てこない。登山してたり海水浴してたりはするみたいだけど、どうやって生計を立てているんだろうか?住居は?必要なものは駅が産出するならば労働はあまり必要ないんだろうけれど、外食やSuica導入にお金が必要ならば経済は回っているはずで…。それがなかったから横浜駅の良し悪しも判断つかないし、維持するのも破壊するのも必要性を感じづらかった。 題材は興味を惹かれるけど、回収が薄く、ちょっと期待はずれだったなって感想でした。

    0
    投稿日: 2023.10.31
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     pp.278-9の「補遺」による語彙解説を参照しつつ物語を紹介すると、西暦末期に大国間の連続的な戦争「冬戦争」が起き、その結果日本も「JR統合知性隊」という政治機能を委託された企業によって統治される社会になった(JRはJapan Rulerの略)。「横浜駅」はまるで生命体のように自己増殖を開始し(コンクリートが勝手に動いて?増殖し、エスカレーターなど駅施設がニョキニョキ生え始め)、そして本州の99%は横浜駅になった。駅の中は警察みたいな「駅員」と、「自動改札」というロボットに支配され、人々は脳内に埋め込まれたSuikaで管理されている、Suikaを持ってないと「強制排除」が実行されて駅の外、つまり危険で不毛な地帯に追放される、という話。全体が1駅だから電車みたいな移動手段はありません、というのが目からウロコ。現実よりも明らかに不便で住みにくい、ディストピア。  実は折り込みでこの世界の「日本地図」がついてたり、上で参照した「補遺」みたいな解説を参照しながら読み始めて、この世界観を理解するのに時間がかかった。というか初めの20ページは意味が分からなさすぎて読むのが苦痛なくらい。ただそれを過ぎるとどんどんストーリーに引き込まれて、むしろ「エキナカ」とか「N700系」とか、というか上の「JR」や「駅員」や「スイカ」がそうだけど、現実世界の用語と微かにシンクロしつつ全然違う意味で使われていて、横浜駅全体が生命(ウイルスみたいな?)のように常に動いて増殖している、というのを理解するのが楽しくなっていった。著者が生物学者?ということがあって、例えば「連絡通路の先端が自爆してコンクリート片をばらまき、対岸を構造遺伝界に感染させる」(p.124)とか、本当に生物の世界で起こりそうな(事実は全然知らないけど)内容が、なかなか理系の著者じゃないと書けなさそうな内容だなと思った。あとロボットが出てくるけど、「不気味の谷、という言葉がある。ロボットの外観をある程度人間に近づけると、人間はだんだんそのロボットに好感を持つようになるが、完全に人間と一致する直前に、急激に好感度が下がることがある」(p.253)って、なんか納得。ちょっと前にあった有名人のアンドロイド?ってなんか気持ち悪い、と思うのはこの「不気味の谷」のことなんだろうか。  確か横浜をブラブラしていた時に、横浜マリンタワーというところに入って、上には行かなかったけど下のフロアにいろんな横浜を紹介するパネルがあって、そこでこの本が紹介されていて買った。でも普段おれが使っているのは新宿駅だから、新宿が日本を支配している方が想像できるなあとか(新宿駅も延々と工事しているし)横浜的な要素はそんなになかった気がする。が、結構楽しめたSF小説。(23/09/17)

    0
    投稿日: 2023.09.23
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    「冬戦争」と呼ばれる世界大戦を経て、自己増殖を始めた横浜駅。その無秩序な大増殖により今は本州ほぼ全土が横浜駅となり、都市部は非常に深い階層に覆われ、1駅しかないので鉄道は走っていない。そんな世界を描いたSF小説。 まずは設定の突拍子の無さに驚かされ、名作SFを模した各章のタイトルにニヤリとし、エキナカだとかSuika、18きっぷと言った耳慣れた用語が全く違う意味になるのに笑わされる。突拍子無いけれど精緻に組み上げられたハードSF的設定の、何とも壮大なほら話です。 タダね、面白い世界を定義した割にキーマンの目的や動機がいい加減すぎ。単なる好奇心だったり、人嫌いだったり何か冴えない。脇役~駅内のレジスタンス・ケイハやJR北のヒューマノイドたち~の物語の回収も不十分だし。なんか尻切れトンボ感にもやもやした読了感でした。

    0
    投稿日: 2023.05.26
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    久しぶりに読みごたえのあるSF小説を読みました。とても満足感。作者さんは生物研究員さんとのこと。すごく現実的なわけでもなく、かと言ってあり得なくもないような未来を少し納得…の怖さを感じました。

    0
    投稿日: 2023.05.07
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    横浜駅から着想を得たSFという、誰でも納得のいくテーマでつくられた小説。 無機質な駅構造体が自己増殖するという話ながら、気味の悪さはなく何もかもが人間的に感じられるのが不思議でした。 SFとはいえ、もうちょっと横浜駅進化の過程を掘り下げてリアリティを上げてほしいとも感じました。

    0
    投稿日: 2023.04.26
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    ということで一Qさんドハマリの柞刈湯葉さんを初読 まずは、デビュー作『崎陽軒SF』です シュウマイ弁当販売を繰り返す〈崎陽軒の売店〉が、ついに自己増殖を開始。 それから数百年ーーー横浜駅の99%が崎陽軒化した。 〜巻末のあらすじより抜粋〜 まぁ、あくまでこれはSFですのでね 特に関東圏でお住まいでない方が誤解するといけませんので補足すると 実際には崎陽軒の売り場面積は横浜駅全体の20%、横浜市全体の3%にすぎません まぁ、よく言う「聞くと見るとは大友康平」ってやつですね それにしても柞刈湯葉さん ものすごい妄想力です みなさんも経験ありませんかね〜 小さい頃のひとり遊びで目の前にあるこれは実は超巨大ロボットに変形してとか、目の前のこの人は実はスパイでみたいに妄想して楽しんだこと そして妄想が妄想を呼び次々といろんな設定がくっついて妄想世界が際限なく広がって気が付いたら電車に自分しか乗ってなかった!みたいなこと (幸いにも自分の産まれた町は終点でしたw) この『崎陽軒SF』はそれのものすごいバージョンだと思うんです そして柞刈湯葉さんはそれを極めたすごい人なんじゃないかなと思うんですね 他の作品も読んでみたいと思いましたよ そして最後まで『崎陽軒SF』で通したわしもすごい(なわけあるか!)

    49
    投稿日: 2023.04.24
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    最近、お気に入り作家の柞刈湯葉さんです! 『まず牛を球とします。』『未来職安』と読んで湯葉さんの発想力が凄すぎる! デビュー作である本作の発想もまた凄い! 横浜駅は大正四年に誕生してから百年以上に渡り一度たりとも工事が終わったことが無い(あとがきより) そんな改築工事を繰り返す『横浜駅』がついに自己増殖を開始! 自己増殖!? どーいうこと(・・? 勝手に成長していくんです! (エレベータも自販機も勝手にあっちこちに生えてくるんですよw) 自己増殖を開始してから数百年・・・、JR北日本・JR福岡の2社が独自技術で防衛戦を続けるが、本州の99%が横浜駅化した! ここで本作の横浜駅情報のプチ紹介 ・5772156番通路がある ・頭上の案内板には横須賀まで12000m(150分)の案内 ・横浜駅の主要な観光地は、富士山のほかに、岩手の巨大堤防、三重の伊勢神宮、古代都市名古屋の遺跡などがある ・42番出口は構造遺伝界を持つ壁で覆われて出入り口がないから、絶対にたどり着けない (構造遺伝界って何?絶対にたどり着けないって…) そして、この42番出口が本作の重要ポイントに! 横浜駅の外側で暮らすヒロトの人類の未来を懸けた、横浜駅構内5日間400キロの旅がはじまる! さぁ、みなさんも柞刈湯葉さんの世界に飛び込んでみよう!ε≡≡ヘ( ´Д`)ノゴー

    40
    投稿日: 2023.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    増殖する横浜駅。それに従い暮らすエキナカの人々と、主人公含む駅の外側の人々。 ありえない世界観の中、それをさも当然のように進んでゆく冒険。小林泰三さんが好きな人にはドンピシャでは、と思う。私もとても面白く読めた。 強いて言えばもっと登場人物達のその後が知りたい。特にJR北日本のアンドロイド達とか。

    1
    投稿日: 2023.02.26
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    私の生まれた場所の子供のころ散々通った駅、それが拡張し日本中が横浜駅と化す。このシュチエーションにやられました。 設定は最高、とにかくおもしろい。おすすめです。

    1
    投稿日: 2023.02.21
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    緻密な設定がされていて、面白い。 横浜駅の終わらない改修工事からそんな発想ができるというのがすごい。 首都圏に住んでいるとよく使うものなどがモチーフになっているから、より面白いかも。

    0
    投稿日: 2023.02.09
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    ストーリーとして、没頭できる所と そうでない部分の振れ幅がすごい。 言葉の意味を全て理解できなくても、 SFと割り切れば、読み切れる! もう少し続きが読みたいような。 なんだか読みたくないような。

    0
    投稿日: 2023.02.06
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    世界観と、設定の面白さを味わうSF。 序盤から中盤は世界観の説明に終始するため、この突飛な設定自体を楽しめるようでないとかなりツラい。終盤はようやくストーリーを収束させるべく主人公のアクションを交えたミッションクリアの展開になるので、楽しめた。 好き嫌いの分かれる作品でしょうな。

    0
    投稿日: 2023.01.21
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    横浜駅がどんどん増殖。富士山はもちろん 本州ほぼ全域を覆い、九州・北海道へ増殖を目論んでいる 6歳までにSuicaを体内に埋め込まないと自動改札によって 駅外へ排除されてしまう とにかく設定が面白い。関門海峡をいかにして横浜駅は渡ろうとするのか? 途中JR九州の話が唐突に一章、ラストには「続く」感も ディストピア+ロードノベル+テロリスト

    0
    投稿日: 2023.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    横浜駅が自己増殖するSF。意味不明なようで、そうとしか言えない。 理解できない用語や仕組みも多かったが、全然流せる範囲のものばかりだしキャラクターが引っ張っていってくれるので難解な印象は一切なく読みやすい。 終末は突然訪れるものではなく、ゆっくりと進行していく。そこには生きる人々がいて、流れる日常がある。 ディストピア的な黒々とした側面も濃い物語だけど、なぜか作品を通して強く印象を受けるのはロードムービーのような探索のワクワクとスリル。妙な湿り気がないのがスッキリしていて好みだった。 読み終えても「駅」を巡る謎の全貌が明らかになるわけでもない。そんな暗がりにもまた魅力が広がっていくようで、やはりまさしく自己増殖するSFだった。

    0
    投稿日: 2022.12.12
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    ネタに困らない横浜駅。本当にいつでも工事をしている。 あれがもし増殖したら無秩序でカオスなものにしかならなそうだけど、そうではないようだ。 メカやシステムなどの設定はネタの宝庫のように散りばめられているけど、そこに住む人間や社会システムがどうなっているのかよくわからなかった。 設定の山を積み上げることに意味があったのかな。

    0
    投稿日: 2022.12.01
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    最初の方だけ読んで、これはどうでもいい展開が続く物語だと気付き、読むのをやめた。 小ネタをたくさん仕込もうとしているようだが、空回りしている。横浜駅の工事がいつまでたっても終わらないというところが発想の起点になっていると思うが、巨大化した駅構造物の構内(エキナカ)は横浜駅である必然性が特にないものばかり。(読んだところまででは) 「人間たちの物語」も今ひとつだったし、この作者はどうも合わないようだ。

    0
    投稿日: 2022.11.28
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    増殖する横浜駅、18きっぷで旅する主人公、Suicaのない人間は自動改札が捕らえて追放、JR北日本とJR福岡の横浜駅からの防衛戦、エスカレーターに覆われた富士山…。 もうアイデアだけですごい。もっと硬派で読みにくいかと思ったのだけど、意外とスラスラ読める。この小説を読んだ後に横浜駅に行ったのだけど、なるほど意味不明な構造をしていて興味深かった。 トシルやネップシャマイはどうなったのか、ユキエさんの正体、山賊に罠をしかけたのはどうなったのかなど消化不良なところがあったのが惜しい。全国版読めばわかるのかな。

    0
    投稿日: 2022.11.06
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    設置依頼拡張工事が完了しない横浜駅が自己増殖して、日本中を覆い尽くした世界。 アイデアが全て。 面白くなくはないが、ドキハラがあるわけでもなく、平坦。 でも、アイデアはすごい。 みずほのシステム開発よく完了したなあ、あれも横浜駅かサグラダファミリアと言われてたからな。 止まるけど。

    0
    投稿日: 2022.10.28
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    横浜駅が自己増殖して本州をほぼ覆い尽くし…という設定が興味深くて読んでみた。設定は細かいところまで面白いし、キャラクターも魅力的。だけど肝心のストーリーと文章力がちょっと物足りないかなと感じた。

    0
    投稿日: 2022.09.30
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    横浜駅が自己増殖し、本州の99%が横浜駅化するという斬新な設定は面白かったが、横浜駅に住んでいる人がほとんど出てこず、イメージが湧かなかった。また設定の説明がいまいち理解できず、文字が右から左に流れていった。そもそもSFにあまり興味がないのかもしれない。

    0
    投稿日: 2022.08.22
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    ちょくちょく調べる「国内/海外SFおすすめ○選」での国内作品として出てくるタイトルなので、そのキャッチーな名前と共にいつか読もうと思っていました。特に著者の『人間たちの話』という短編集を知り読みたいなとソワついていたので、その前にデビュー作でもある本作を手にしなくてはいけないなと思っていたところだったので、ちょうどよかった。 ライトノベルの名にふさわしく"ライト"に読めるSF作品で、ライトなのだけど、薄っぺらくはないライトさを持つ作品で良かった。(薄っぺらいと感じてしまう作品が本当に苦手で、途中で読むのを止めるが、はあってなるから笑) 横浜駅SFは英語タイトルだとYokohama Station Fable!というのを読み終わった後に気づいてクスッと笑ってしまった。各章のタイトルもSF作品をもじったものだし、オタク感出ててよかったなー笑 ヒロトとトシルという二人のメインキャラについても、もう少し知りたかったな~。横浜駅が自己増殖していること、JR(Japan Ruler笑)北海道と九州だけが横浜駅化から逃れていること、日本の外の世界はどうなっているんだろうとか、設定も面白かったしワクワクした。『銀河ヒッチハイク・ガイド』思い出したな笑

    0
    投稿日: 2022.08.08
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    いやー面白かった。 良く知るSFのようであってそうでない。 何故ならこのSFはScience FictionでもSpeculative Fictionでも、はたまたSukoshi Fushigiの略でもなくStation Fableの略だからだ。 駅の寓話なのである。 横浜駅Station Fableだから、「横浜駅・駅の寓話」で駅が重なっちゃうけど。 まぁそんなことはどうでもよくて、とても良くできたエンタメ小説として楽しめた。現実のJRに絡めた小ネタもクスリとさせられた。 読後には描かれなかったあれやこれやが気になる。続刊の全国編には描かれているんだろうか。早く読みたい。

    10
    投稿日: 2022.07.27
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    SFという世界の中で、ヒロトの葛藤する姿が面白かった。 世界の構造がフィクションなのにリアル。 今度横浜駅に行く用事があるので、ちょっと見方が関わりそう。 トシルの旅のシーンが好き。 殺伐とした日常って感じ。 章の初めにあるイラストも雰囲気があって良い。 まだ気になることがあるので、続編を読みたいと思う。

    4
    投稿日: 2022.03.28
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    面白かった。作者のペンネームが良いですね。二葉亭四迷的な駄洒落名は好物です、ただ、ちょいチョイスがダークにアイロニックな印象はある。先日、某買い物サイトにて、本作が”あなたにおすすめ”と出てきたので、ちょっと気になり始め、その後、古書屋で超激安叩き売りだったので、回収してきた。 これは、ラノベというよりは、普通のSF。普通のSFと言うと、おもろない感じだが、そうではなくて、ハXカワとかで出版されているような、一般向けというか、妙に目の大きい女性イラストなしのブツ。病院とかの待合室で堂々とカバーつけずに読んでて大丈夫なやつ(笑)。細かい設定が非常時刺さってくる感じがたまらない。イラストも素晴らしい。 化学兵器により、擬似生命体的な増えるトランスフォーマーズみたいになった横浜駅が増殖して、日本列島を覆っていく世界で、JR北海道とJR福岡がかろうじてもちこたえているという状態。アポカリプティックというか、終末ものにカテゴライズされる系統だと思う。そこに、さしてそこらへんのややこしい情勢には関与していない、ヒロト君が「ぽちっとな」という感じで、終止符を打つ。 まあ、一番怖いのは人間じゃわ。 この作家の本、ほかのも読みたいと思う。

    20
    投稿日: 2022.01.22
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    久しぶりにsfの本を読んだ。中学生の時、星新一の本を読んで結構はまったが、その時の感覚がまたよみがえってきた。Sfの小説、めっちゃおもしろい

    0
    投稿日: 2021.12.20
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    自己増殖機能が暴走し日本を覆いつくした横浜駅構造物。延々と工事が続く駅と言ったら、新宿や渋谷もありますが、横浜だとイメージが良いですね。

    0
    投稿日: 2021.11.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

     増殖する横浜駅。  JR統合知性体というパワーワード。いやパワーワードの多いSFは好きです。  横浜駅案内図が本州すべてってのがそもそもおかしいだろっていう。いや面白かった。表紙イラスト好きですねぇ。挿絵、なんかAKIRAみあるなって思ったらばっちり原画家さんだった。  列島に走る線路を脳の回路に見立てて、っていう発想いいなぁ。脳の回路にしては単純な気もするけど。日本以外はどうなってんだって思ってたら、もはや壊滅してたんだね、冬戦争のせいで。  ユキエさんの正体とか、勘違いしたまま助けに行こうとしているトシルの今後とか、気になるところ。外伝があるみたいなんでそっちも読もうかな。  抜粋。 「42番出口、どこにあるんだ、そりゃ?」 「横浜駅にある」 「横浜駅はそこらじゅうにある」

    0
    投稿日: 2021.01.30
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    横浜駅が自己増殖しはじめて数百年、ほぼ本州全域が横浜駅となり、人々は体内に埋め込まれたSuikaによってエキナカに管理されて住む。非Suika住民ヒロトはある男から『18きっぷ』と使命を託されエキナカへと旅を始める…。構内に線路が走るわけもなく移動は生成されるエレベーターや動く歩道。不正が行われれば自動改札がやってくる。富士山がどうなっているかとか、JR北日本やJR福岡との攻防等、ヒロトが最終的に何に向かっているか何が起こるのか、想像を巡らせながら夢中で読んだ。とにかく楽しかった!

    1
    投稿日: 2021.01.10
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    Twitterへのプロット投稿→ウェブ小説→文学賞受賞→前段部分が外伝となって後から出版、といういきさつを経て出版された本編のオーディブル版。 あらすじを無理やりまとめるならば、『増殖を続ける横浜駅が本州を覆っている近未来の日本。葉山か横須賀あたりの浜辺で育った若者が青春18きっぷを使って横浜駅の「駅ナカ」に入り、JR北日本が開発したヒト型アンドロイド、反横浜駅組織「キセル同盟」のリーダー、JR福岡のサイコパス社員といった人々の助けを得ながら、横浜駅の中で繰り広げる冒険譚』。 狂った設定だったが、「全国版」で広げられた風呂敷が回収されたので物語としてはけっこう完結した。登場する日本各地の場所については、赤石岳を除いてほぼすべて徒歩かチャリで行ったことがある場所であったことも面白味を増した。 各章のチャプターの名前がSFの名作タイトルへのトリビュートとなっていることもうれしい作品だった。

    3
    投稿日: 2021.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    横浜住人として気になってて、ようやく読むことができた。まずは表紙イラストにニヤニヤ(笑)。 なかなかにぶっ飛んだ設定からスタート、登場人物がキャラクターとしてあまり動かないので、ストーリーよりも設定自体を楽しむ小説なのかな? と感じた。それはそれでこれだけぶっ飛んだ設定ならまさにSFだしセンス・オブ・ワンダーだし。でもJR福岡のトシルが四国に渡りアンドロイドのハイクンテレケと行動をともにするあたりからおもしろくなってきた。 文体がちょっとラノベっぽいのかな?(ラノベは苦手) と思ったが、そうでもなく拒否反応なくスイスイと読み進められてよかった。 半分くらいまで進んだが、増殖するのがなぜ横浜駅であるのかの必然性? が見えてこなくてちょっとヤキモキ。横浜民としてはなにかしらの意味があるだろうと、どうしても期待してしまうわけで。 駅という建造物が自己増殖するのは「BLAME!」だな。たしか作者も好きだと言ってなかったっけ? 216ページで、なぜ横浜駅なのかが語られるが、うーん、ちょっと弱いなあ……。けっきょくはずっと工事が続いていたからってことで、まあそれはそうなんだけど。 読了、やっぱり設定を楽しむ小説であって、その意味ではSFなんだけど、ストーリーはイマイチかなあ。ぐっとくるところもなかったし、驚くような展開もなかったし……(エラそうですんません)。 アマゾンレビュー見るとおおむね高評価、日本SF大賞の最終候補にも残ったということなので、単に好みと合わなかったということだろう。 「BLAME!」が読みたくなったな。

    0
    投稿日: 2020.12.07
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    他の設定はすんなり入ってきたのに、最後まで「横浜駅」の違和感が拭えなかった。けど、そんな常識を覆す発想で書かれた小説は興味深かった。続編?もこの後読もうと思う。

    0
    投稿日: 2020.11.26
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    本州のどこに行っても横浜駅(一部例外あり)。地図見たら、生まれ故郷も横浜駅化してたー。 増改築を繰り返す横浜駅が自己増殖を始めた結果なのだが、その発想もさることながら設定も面白いです。 JR北日本(北海道)がめっさ気になる… 本編ではある意味「工事」はようやく終わったけれど、現実の横浜駅の工事は開業から158年を経て2030年に終わるのか⁉︎

    0
    投稿日: 2020.11.09
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    増殖し続ける横浜駅 一見突飛だけども、世界観、生態系がしっかり描かれていて、入り込めました。 伏線張りまくって、回収されないあたり、モヤッとします。 続編待ちですね

    0
    投稿日: 2020.10.22
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    設定だけで突っ走る話かと思いきや、細部の組み立ても丁寧でとても面白かった。 椎名誠のアドバードの影響が強い、と著者が書いていて、その通りだけど、もっと明るくて人間もたくさん出てくるのであんなに読んでいて苦しい話ではない。割合衣食住が安定しているからか。

    0
    投稿日: 2020.10.01
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    大変におもしろうございました。 好きだなぁ、この人のセンス。 まず、「18きっぷ」にクスッときてしまった。 青春18きっぷって、確かにアングラ非常用アイテムっぽいよね、やたら安いけど自動改札通らないし日常使いしづらいあたりが。 何にも知らない無垢な主人公が胡散臭いレジスタンス活動家から託される、という設定が説得力あって、おもしろい。 エキナカやICoCarシステムもそうだけど、この著者はこういう言葉遊びが実に巧みで、読んでいて楽しかった。 非常に高度な理科系知識に裏打ちされたパロディ。 遊び心は言葉だけじゃなくて、些細な描写にも生かされていて、なんでもないところでニヤニヤしてしまう。 たとえば、ネップシャマイが再起動されるとき、最初にJR北日本のロゴが出てきて、そのあとご丁寧に不正シャットダウンに対するエラーチェックが始まるところとか。 今まで起動画面で主人公が待たされるSF小説なんて見たことないから新鮮。 それ、私たちがほぼ毎日やってる動作じゃないの~。 社名のロゴが出てくるとか芸が細かい。 トシルがハイクンテレケの脚の仕様を確認しながら「設計センスが悪いなぁ」と思わず感想を漏らしたりするところも、「あーーー、分かるわー! 私も会社のシステム使うたびに思うわー」なんて思ったり。(会社のシステムは、もしかしたらセンスの問題ではなく、単に会社が設計費用をケチっただけなのかもしれないけど・・・) そしてふと「スマホとか使って地図見ながら歩いていたりする私たちの今の日常って、ほんの数十年前の目で見ても、めちゃくちゃSFだよね」と考える。 この人の作品を読んでいると、かなりぶっとんだ未来の話なのに、一方で自分が日ごろ目にしているごくありふれた日常につい思いをはせてしまう。 こういう読書パターンは今までなかったなぁ。 それとも、私たちの日常がSF世界へ近づいていってて、SFにすごくなじむようになっているんだろうか?とも思ったけど、これはおそらく著者の力量によるんだと思う。 なんの力量って、想像力の力量。妄想力とも言うかな? 未来のITやエネルギー事情とか、社会状況とか、どれもかなりリアリティある(と言っていいのか)説明がついていて、ぶっとんでいる発想なのに今の社会とどこか地続きに見える。 フィクションを読んでいるけど、頭の中は時事問題パートが刺激される、という感じ。 コメントに人物描写が甘いとか書いている人がわりといたような気がするけど、なんでだ!? すごくうまいしユニークだと思ったけどなぁ。 私は主人公の心情をペラペラ饒舌に語られる作品が好きじゃないから、これくらい抑制されている書き方がちょうど良かった。詳細に書いてないからと言って、決して浅い描写ではなかったように思う。日本の多くの小説はちょっと親切過ぎるというか、情報過多気味と私は思う。 無垢で何も知らない主人公と、やたら饒舌で世知にたけたアンドロイド。それから、論理的過ぎて人間らしい感情の欠落した男と、情に流されて自己犠牲的行動をとってしまうこともあるアンドロイド。この二つのカップリング、すごく良かった。特に、ハイクンテレケが自分の行動をうまく説明できなくて、語りたがらないところが良かったなぁ。 ということで、全国版も読まねば。 ああ! オンダーチェ以来、永く感じてなかったときめきをこの著者に久しぶりに感じてしまった!(オンダーチェとは恐ろしいほどに作風が違うが・・・) ツイッターとか、ふだん誰のものも読まないけど、この人のツイートは読んじゃおうかな~。

    4
    投稿日: 2020.09.04
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    あらすじ読み、どのような物語なのかワクワクしながら読み始めた。SFの世界観が慣れていないので、世界観についていくのと、読むのに時間がかかったが、内容に興味があった為最後まで読み終えられました。

    0
    投稿日: 2020.08.02
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    近未来。世界戦争が集結した後の時代。なぜか、横浜駅が自ら成長し、日本の本州の99%を覆い尽くしてしまっていた! というSF小説。面白かった! もとは、web小説として書かれていたものとのこと。そして、プロットの元になったアイデアは、「常に工事中で、日本のサグラダファミリアとも言われている横浜駅の工事がずっと終わらずに拡大していってしまったら?」という、ちょっとしたネタだったらしい。 2020年、やっと駅ビルの工事が終わって、終結したとも言われているけれど、いやいや、まだ通路の工事やってるし!という状況で読んでも面白い(笑)。 荒唐無稽な話ではあるのだけれど、その荒唐無稽さに、それなりに技術的背景が組み立てられていて、ただのヨタ話ではないところがすごい。 しばらくは、柞刈湯葉さんの小説から離れられなさそうです。

    4
    投稿日: 2020.07.30
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    ある日Twitterのトレンドに入っていて存在を知り読んでみた。 「横浜駅」が日々膨張し続けるというとんでもないお話で、斬新さが面白かった。

    2
    投稿日: 2020.06.17
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    設定、発想がとんでもない(褒)! こういう突き抜けたやつ、大好きです(笑) もっと掘り下げてもらっても良いかもという気持ちが少し残る反面、内容が尖がってるだけに掘り下げすぎてこの読みやすさを損なってしまうのも勿体ない、というほうが強いかな。そういう意味で、自分が時々つかう「適度」具合の高い一冊。 ちなみに、偶然目に下著者のtwitterがとても面白かったので興味を持って読んでみました。 全国版も読んでみたいし、その他の作品にも興味津々。

    0
    投稿日: 2020.06.11
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    設定が全て。ショートショートの一編から膨らませた感じ。横浜又はJRをテーマにしたアンソロジーの一編なら面白い。それなりに楽しめるものの、映画「マトリックス」の感想にも似た物足りなさはぬぐえない、ように思う。

    0
    投稿日: 2020.03.19
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    >横浜駅が増殖をはじめてから200年あまり、もはや自然の山は本州にほとんど残っていない。 横浜駅がいつも工事中なのをネタにして面白SF設定を作ったら面白すぎて連続ツイート→カクヨム投稿→大賞受賞から書籍化となった柞刈湯葉デビュー作。当時は大学教員だったとのこと。 ということでカクヨムで一通り読んでいたのだけど縁あって今更書籍を手に取ったらいや、これは本当に面白い。 出オチと言われればまあそうなんですけど、横浜駅が本州を覆いつくしたら社会は、人間の生活はどうなるのかというのを微に入り細を穿って書いていて、ハードSFかくあるべしという一冊に仕上がっています。 山は全面エスカレータに覆われていて、 谷は横浜駅が「流れ込んで」積層都市になっている。 北海道と九州は、JR各社による横浜駅のお仕返しに成功して津軽海峡と関門海峡で対横浜駅戦線を長いこと維持していて、四国は失敗して無政府状態に陥っている。 本州の住人は脳内にsuicaを埋め込まれて管理されているが、横浜駅の各種資源で結構快適に暮らしている。 主人公は鎌倉近くの「横浜駅外」の小さい岬に住んでいて、ある時「18きっぷ」なる機械を手に入れエキナカへ旅立つ、というお話。 主人公は山を登ったり谷を降りたりしてますが、ストーリーの起伏はあんまりない。普通の小説だと思って読むとその辺物足りないかもしれない。 でも世界設定が読みたいハードSFファンにとってはこれがズバリ面白いのです。 こういう舞台ならこうなるよね、そしたらこっちはこうなってるのね、というのが面白いのです。 子どもが6歳になるまでにsuica入手のための50万ミリエンを貯めないと駅外に放り出されてしまうの怖い。 JR統合知性体とか構造遺伝界とかsuica認証とか冬戦争とか、そういう用語センス好きですよ!!

    10
    投稿日: 2020.02.26
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    昔読んだ小松左京や筒井康隆のような久しぶりにSFらしいSF。改築工事で自己増殖を開始した横浜駅に「青春18切符」を持ち潜入する主人公。エキナカで暮らす人はSuicaに管理され、反抗グループの名前がキセル同盟。面白かった。

    3
    投稿日: 2019.11.21
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    設定が面白い。 ビジネス書とかばかり読まずに、こうしたSFを読んで頭をワクワクさせたり、想像を掻き立てるのはとても重要だと思う。 ただ何だろう?著者の構想がすべて描き出されている作品か、読者にとって興味をかけ立てられたところが明らかになるか…と言った点では少し足りてない感じがする。 映画化される作品にありがちな、ポイントだけ要約して2時間に納めたら、なんか原作を知ってる人には中途半端な作品になった的なものがある。 著者には是非ともご自身の納得のいくところまで描ききって欲しい、と勝手に思う。そのくらい、なかなか面白い設定だった。

    0
    投稿日: 2019.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自己増殖する横浜駅。 エキナカで暮らす人々はsuikaに管理されている。駅の外で暮らすヒロトは「青春18きっぷ」を手にエキナカへ向かう。 本州はほとんど横浜駅化しているが、海峡は越えられないので北海道と九州は無事。青函トンネルは封鎖されている。四国は橋でつながっていたので徐々に駅化が進んでいる。 世界観はすごく楽しい。 ただ、主人公たちに特別な目的がないからか、いまいち盛り上がりに欠ける気が…

    0
    投稿日: 2019.08.24
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    横浜駅が増殖して本州を覆い尽くし、エキナカと外の世界に分断された日本の話。 18きっぷを使ってエキナカへ入った主人公ヒロトと、エキナカの住人たちとの邂逅、争い。 そして、九州から出てきたもう1人の主人公トシル。 JR北日本のアンドロイドも交差し、横浜駅と日本が大きく動く。 続きが気になる終わり方。 続編は出ているようなので読みたい。 それにしても、面白いんだけどなんとなく文章が荒削りだった。元はネット小説だったらしいから、ネット上で読んだら気にならないのかな。紙面とパソコン画面だと、文章って印象違うよね。

    0
    投稿日: 2019.06.11
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    横浜駅が自己増殖能力を獲得して200年。 本州の99㌫は横浜駅で覆われた。脳に埋め込まれたSuikaで管理されるエキナカの社会。 その外でエキナカの廃棄物を頼りにくら寿司彼は、エキナカかろ追放されたある男から人類の未来を託される・・・ この18キップで人類を横浜駅の支配から解放してほしいと。 かなりぶっ飛んでますが、核戦争後の世界、すべてが灰となり、残されたのは、横浜駅のみ。人類は横浜駅に支配され続けるのか。。。

    0
    投稿日: 2019.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久方ぶりに本を読めた。 設定が面白そうなので買った一冊だったはず。 思っていたより淡々と物語が進んでいった。文明の崩壊から今度は支配者であると同時に生活の基盤でもあった駅の崩壊。 横浜駅は工事が終わる姿が想像できない。

    0
    投稿日: 2019.05.09
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    冬戦争時に拠点確保のため自己増殖をプログラミングされた横浜駅が制御不能に陥り、本州は陥落、北海道と九州にもその触手を伸ばしつつある世界では、Suicaを持ち、自由にエキナカを闊歩できる者と持たざる者に二分されていた。そんな持たざる者の一人として、駅からの廃棄で暮らしていた主人公は「教授」と呼ばれる謎の人物からエキナカに合法で五日間は滞在できるという「18きっぷ」を渡されー。 元はTwitterのつぶやきをきっかけに、ウェブ上で人気を博した小説。どうしても笑ってしまうぶっとんだ設定もなかなかにロジカルですぐに納得できた。各地域のJR同士で全く連携とれてない所とかあるある〜と頷いてしまう。主人公に主体性がなくただ諾々と流されている感は拭えないが、後半そこまで目立った失速はないので、最初の2ページを読んでみて気に入った人は試してみては。欲を言えば、もっとエキナカ内と外の生活様式が垣間見えるような描写が欲しかったなぁ(ディストピア好きとしてそういう所が気になる)。

    0
    投稿日: 2019.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    設定としては面白いが、横浜に行ったこともなく、横浜駅を見たこともない身としてはあまり情景のイメージが湧かなかった。 章タイトルが有名なSF作品のオマージュなのは良かった。 JR北海道がやたらとハイテク化しているが、Kitacaのイメージキャラクターのエゾモモンガではなく、キタキツネなのはわかりやすさ重視なのか? 流されていく系主人公だが、途中に山賊とか海軍とか出てきて、横浜駅が増殖するうちに随分と荒廃しているなぁ、と思った。 設定重視で面白さとしてはイマイチだった。

    0
    投稿日: 2019.03.22
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    すごく独創的な作品だった。 「横浜駅」という、ありきたりなタイトルからすごく大きな話へと持っていってる。 作者の将来が楽しみである。

    4
    投稿日: 2019.03.09
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    SFは好きでよく読むが、その中でも読みやすく内容自体も横浜駅というとっつきやすいテーマで世界に入り込みやすかった。だけどSFにありがちな後半のしりすぼみを読んでて結構感じたのでそこは残念。

    2
    投稿日: 2019.03.07
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    SF全般なぜか読めない体質ですが楽しく読めました。舞台がわかりやすいからかな?JRがどうの、Suicaがなに、自動改札が…とかワクワクしますね。

    0
    投稿日: 2019.02.24
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    生物=代謝するもの・事故増殖するもの と定義すると、横浜駅は生きている!そう、人間を使って。。 物心ついた頃から横浜駅はずっと工事しているのは事実。日本のサグラダ・ファミリア。神奈川県民ではあれば、ゴム臭、虎テープを見ると郷愁さえを感じる。 増殖が止まらない横浜駅、自由に出入りできるのはSuicaを持つ者のみ。18切符を手にした主人公はJR北日本の工作員と共にキセル同盟のリーダーを探す、、!設定だけでニヤリ。小ネタ満載。

    0
    投稿日: 2019.02.23
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    開業以来、常に改装されている日本のサグラダファミリア横浜駅 横浜駅が自己増殖して本州一杯に広がった。。。。 そんなバカバカしい系SFだけども、章名などオマージュもいっぱい (そういや、章名の元ネタのうち、「あるいは牡蛎でいっぱいの海」は読んでないなぁ) 微鉄なものとしては、あくまでも「駅」なので、列車があまりないのは寂しいなぁ

    0
    投稿日: 2018.12.25
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    田中達之のイラストにやられた、できればアニメーションで観たい。ヒロトとネップシャマイ、ケイハ、トシルとハイクンテレケが走り回っている姿を想像するとワクワクする。ヒロトやトシルが旅に出た動機はいまいちピンと来なかったけど、自分の知らない世界に飛び出してみることで自分を突き動かす何かが見つかるかもしれないと思ったのかな?ネップシャマイやハイクンテレケの機械人間とのぎこちないやり取りもいいなあ。人間じゃないとわかっているからイライラしないというか過度に期待しない。でも人間にない能力があるからある部分では頼りにする。うちばん上手くいく関係じゃないかな。 人間同士だと期待しちゃうもんな。 駅って確かに街に近づいているかもしれないなあ、エキナカに住居地区がないのが不思議かも。

    0
    投稿日: 2018.11.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まあ確かに、いつ行ってもどこかしら工事している横浜駅。竣工以来ずっとしてたとは、正に「日本版サグラダ・ファミリア」(笑)増幅し過ぎて本州を侵食、JR北日本やJR九州と戦う…って、設定は斬新。 だけど、作者が自分の構築した世界に酔い過ぎ。話の展開がトロい。ストーリー展開の中でどういう世界かを読者に分からせるもんでしょ〜。 登場人物も紋切り型で、この世界の狂言回しでしかないし。

    0
    投稿日: 2018.10.12
  • 不思議な世界観にどっぷり(笑)

    横浜駅が日本の大部分を支配している!? そんな不思議な未来の世界なんて?と思っても、リアリティがあり説得力がある描写に、本当にそんな世界があり得るかも・・・と思ってしまうと、その不思議な世界の中の住人となって読み続けた。 2つの舞台で繰り広げられるちょっとした冒険の展開と、その結末に至るストーリーはとても面白く読後も爽やか。でも、もう少しこの世界に浸っていたかったなぁ。

    0
    投稿日: 2018.10.05
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    あの横浜駅ならやりかねないね……という、なんとなく納得できるような設定(笑 SF好きだったらスラスラっと読めると思うけど、慣れてない人には世界観がピンと来にくいかも。 PASM●エリアの住人なので、これ以上suikaネットが増殖したら海の方に逃げるしかないかな……とか妄想しながら楽しく読めました。 suikaネットは、ターミネーターへのオマージュも入ってるのかな。 横浜に愛着があるわけじゃないけど、東京に侵食されてるような横浜が逆に本州を呑み込んでる設定は面白かった。全国版も読んでみよう。

    0
    投稿日: 2018.08.21
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    いつも工事中のイメージの横浜駅なら増殖しかねないなとか思えてしまった。 題材、意外性、虚実の混在、SFって面白いなって思わせる作品。

    0
    投稿日: 2018.07.24
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    ネタとしては非常に面白い。実在するあれやこれやを小説内の世界観に沿ってカスタマイズして使っているところなどはたまらなく心くすぐられる(例として適切かと言われると悩むところだが、「家畜人ヤプー」の膨大な注釈に惹かれる心理と似ている)。 ただ惜しむらくは登場人物が弱い。キャラが立っていないのでどの人物も印象が平板で薄く、感情移入ができない。 もし続編があるなら、キャラに更なる肉付けを求む(特にハイクンテレケと久保トシルには魅力的なキャラとしてのポテンシャルが見込まれるので期待する)。

    2
    投稿日: 2018.07.20
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    SF。旅。 横浜駅が自己増殖。本州の99%が横浜駅になる…。これは素晴らしいアイディア! ストーリーはまずまず、くらいの出来だと思うけど、世界観だけで十分面白い。 軽めのノリでサクサク読める。基本的にアイディア勝負の作品ということで、長すぎない適度なボリュームだったのでは?

    0
    投稿日: 2018.07.17
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     設定の面白い。工事をずっとしている横浜駅から着想を得て、増殖し続ける横浜駅という話は楽しく、さらにSuicaや青春18きっぷなどが登場して思わず笑ってしまった。    全国編も出ていると聞くが、本作も全国的に描いていたので、どんな違いがあるのか少しだけ気になっている。

    0
    投稿日: 2018.06.30
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    チビ太のお勧めで読んでみた(^ ^ 遠い未来の日本のお話しで、 自己増殖を繰り返す横浜駅が、 とうとう本州をほぼ埋め尽くしてしまい、 青森から山口まで全部横浜駅になっている、 という荒唐無稽な世界設定(^ ^; 「エキナカ」に入るには、 体に「Suika」を埋め込んでなければならず、 Suikaなき者や駅で犯罪を犯した者は、 容赦なく「自動改札」に排除されてしまう(^ ^; ...前提となる設定を説明するだけで、 字数も使うししかも訳分からんし(^ ^; 元々がジュブナイルっぽいので、読みやすい。 コンピータのことが多少でも分かると、なお楽しい。 が...読んだからと言って、後には何も残らない(^ ^; 深いテーマがある訳でもなさそうだし、 別に賢くなったりもしない(^ ^; 純粋なエンタテインメント。 かなり壮大な世界観を構築している割には どこにも破綻がないのは見事。 まぁ、何度か加筆・訂正されてるそうですが(^ ^; 「世界観一発勝負」的なところがあり、 読者にそれを理解させるのに手一杯な感じ(^ ^; もうちょっと人間的ドラマがあると 「大人」にも楽しく読めるのになぁ... というのが正直な読後感。

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    投稿日: 2018.06.18
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    the contens are homage of the famous movies or the novels. first time, it's amazing progress Yokohama st. but very logical that.

    0
    投稿日: 2018.06.08
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    発想がめちゃくちゃおもしろい!ずっと工事を続ける横浜駅にスイカネット、駅員などいろいろパロディもあったりして笑えた!こういう未来もあるのかもしれないな〜と思った。ただ最後が若干消化不良なのが気になるところ!

    2
    投稿日: 2018.05.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    横浜駅が自己増殖して本州を覆ってしまい、JR北海道とJR九州が必死の防衛という設定は面白い。主人公のヒロトがご都合主義で横浜駅の謎にせまるというのも許せる。ただ、終わりが唐突。特に九州トシルはどうなったのか、ハイクンテレケは、ケイハは?これが第一回WEB小説コンテストSF部門大賞ということだが、それでいいのかカドカワ?せめて最後の方だけでも書き直して出版すべきだったのでは? 外伝部分の2作目を読むべきか迷っているところである。

    3
    投稿日: 2018.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    友人からもらわなければ知らなかったであろう本。 読み始めてしばらくは、え?は?なにこれ?が続いていたのは、駅の増殖とかSuicaとかの既成概念から抜けられなかったからである、なんつって。 すごいアイディアだなあ、と感心しきり。 その後が気になる人が何人もいるし、はっきりしていないことも幾つか。 外伝を読めばわかるのかなあ。

    0
    投稿日: 2018.04.23
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    現実でも工事の絶えた事がない横浜駅。本書はその横浜駅が自己増殖を始め本州全土、富士山までをもエキナカで覆い尽くすSF。 おそらく伊豆あたりの海岸に住む主人公。そこから42番出口を目指し18切符を使った冒険が始まる。 設定が非常に面白い。エキナカの保安を行うロボットのような自動改札や人体に埋め込まれたSuica、JR北海道の工作員とネタのような設定が次々と出てくる。 漫画にもなっているらしいし、外伝もあるようなのでもう少し楽しめそう。

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    投稿日: 2018.04.16
  • 増殖する横浜駅

    タイトルを見て???と思ってのが正直な話ですが はっきり言って面白かったです。 巻き込まれ型の主人公、途中で加わる様々な、ミッション 語り口も軽く とても読みやすく面白いものでした。 実際の横浜駅は何年か前に一度すべての工事が終了した瞬間があったそうですが・・・

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    投稿日: 2018.04.09
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    なんかびっくりするSF。横浜駅が全国を侵食するなんて。。。いつも、工場して、変化している?横浜駅へのうらみ、つらみなのかなあ。

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    投稿日: 2018.03.27
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    鉄道マニアが書いた本かと思いきや、作者は生物学研究者らしい。それが納得できるような、駅や様々な組織の構造が生命体のように思えてくる、かなり読みやすいSF小説だった。小ネタを冷静にはさんできて、スイカネットという単語が出てくるたびににやにやしてしまう。

    0
    投稿日: 2018.03.25
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    思いの他面白いSFであった。 着想としては延々と工事が終わらない横浜駅を揶揄するようなところで、つ設計から建設までAI的な感じで自動化された横浜駅を人類が制御できなくなり、本州が全て横浜駅になる。そこではスイカを持ってる人類と持っていない人類がエキナカとそれ以外に云々みたいな。 スイカとかなんやら大変馴染み深い言葉が出てきて面白い。なんかAIでシンギュラリティ的なことが起きてディストピアになるみたいな話で、人類の力強さが真剣だけど深刻にならず、なんとなくユーモアも交えて描かれているのが良いなと思いました。

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    投稿日: 2018.03.03
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    毎日利用している横浜駅がSFになって本屋で平積みになっていたのを見て読んでみた。なんか中途半端な終わり方で納得感がない。外伝があるようだが、そっちも読めということなのか。すごい興味を持って読んだのにがっかりだった。筆者に寄ると完成しないからこそに横浜駅なんだろうが、増殖するなら先日リニューアルした川崎駅の方が良いな。

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    投稿日: 2018.02.25
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    横浜駅が自己増殖を始め、本州を覆い尽くした未来の日本。 駅の外の小さな集落で暮らしていた主人公が、18切符を入手したことをきっかけに、スイカと自動改札に支配されたエキナカに浸入する。

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    投稿日: 2018.02.17
  • 事故増殖な日常と非日常

    タイトルで軽く笑ってしまい、さらに軽い気持ちで購入に至りました。 結構未来な日本が舞台ですが、JRでよく聞いたり見たりするものが頻繁に登場するパロディ感のある作品。 それゆえに、セリフや単語で容易に想像を喚起させられるので、読み進めるのが不思議なほど楽でした。 主人公はエキソトの住人で、青春18きっぷを使った5日間のエキナカ大冒険をするわけです。 思ったよりも順当にたどり着いたなーというような旅にみえてしまいましたが、文量を考えるとそれくらいでいいのかも。 途中で九州と四国に舞台が移ったりしますが、そこでの彼らは変に思い入れができなかったのが自分としては印象的でした。 その後に含みを持たせたりしているので、なんぼでもストーリーを広げて群像劇を書けそうな、そんな広い共感を呼べる世界観を持ったライトSF作品です。 アイディアの勝利といわれてそうですが、それはそれ、思い浮かんだものの勝ちなんだからいいじゃないですか。 それだって立派な才能です。 今後に期待。

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    投稿日: 2018.02.15
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    日本のサグラダファミリアを言われる横浜駅が意思をもって日本全国に増殖・浸食していく。横浜駅の構外で成長した少年が運命を託されて横浜駅構内に旅立つ。横浜駅の抵抗勢力のJR北日本の工作員(ヒューマノイド)、JR福岡の脱走社員などのキャラクターが優れているだけに、野生児たる主人公が横浜駅をはじめとするテクノロジーにあっという間に精通していくように描かれるのは残念だった。

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    投稿日: 2018.01.20
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    [関連リンク] 誰が得するんだよこの本ランキング・2017 - 誰が得するんだよこの書評: http://d.hatena.ne.jp/daen0_0/20171231/p1

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    投稿日: 2018.01.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やべぇ、面白かった、笑。‬ ‪「横浜駅にどんどん侵食される」っていうコンセプトが既にもうw‬ ‪話自体は良くあるSFだけど、世界観が現代から想像できる異常世界なため、現実感のある非現実を楽しめる。‬ ‪薄い本の二次創作のように、前知識がある状態で、最後までニヤニヤが続くのも良い。 根幹にある未完成という概念も、神道だったり芸術だったり、果ては哲学だったり。そういうものへの反映が見えて、実は奥深い。 続編?もあるようなので、そちらも読んでみようと思う。

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    投稿日: 2017.11.18