
総合評価
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内容の濃さに覚悟して読む一冊
長い長いストーリーでした。内容も警察の広報部と記者の内情で少し難しく、またなかなか展開を迎えなず問題だけが山積していき、読み入るまでに時間を要し最初はダラダラと読んでいました。が、物語の3分の2を過ぎた辺りから怒濤の展開があれよあれよと、その後は一気に読みきってしまい今これを書いています。 警察の広報部と記者の間にこんなやり取りがあるのだということを初めて知りながらも、その中で翻弄されながらも自分を見失わないで走り抜ける主人公の生きざまは生き生きと感じ取れました。 時代設定は少し前のようで、ナンバーディスプレイや携帯のGPS機能が出始めた頃のようです。 何はともあれ内容の濃さに圧巻です!
0投稿日: 2017.04.01半分過ぎたら、もう止まらない。単行本から更に、全面的に細部に手を入れた文庫版。
連載⇒連載中断⇒単行本のための再執筆⇒出版直前に「これではお金を取れない」と中止を決断⇒さらに全面改稿の上で単行本出版と、ここまででもかなりの難産だったという『64 ロクヨン』。 ドラマは5時間、(「ラストが違う」どころではない、その後編における展開が原作既読者をも驚愕させ、感動させた)前後編の映画も合計で4時間ほど、でもそれでも足りないという、堂々とした超大作です。 著者の横山秀夫さんが本格的な作家活動に入る前、『マガジン』で原作を書かれていた時期につかんだ「“面白さ”に上限なし」というそのスピリットは、この、テーマも重い、主人公に与えられた負荷もきわめて重い、そして紙の本としてもけっこう重い『64』を、難しいコトバこそ出てくるものの面白くて読みやすく、半分来てしまうともう止められない、第一級のエンタテインメントとして昇華させました。 この原作は、あくまで主人公の三上視点で進んで行くため、一般的な映像作品として制作するためには、いずれにしても「同じストーリーのまま、いっぺんバラして組み立て直す」作業が必要なので、ドラマにせよ映画にせよ、決してラクな作業ではなかったはずですが、それをするだけの価値があった、ということは、間違いなく言えると思います。 「どんなか、ちょっと読んでみたい」という方には、上下巻の(上)だけでも十分だと思いますが、実際読んでみると、ページをめくるとすぐ(下)が読めるというのは、非常に快適です。 また、あまり大きく宣伝されてはいませんが、実は文庫化に際し、横山さんは本文をさらに全面的に見直し、ストーリーはそのままながら細部にわたって手を入れており(映画でいうところの《ディレクターズ・カット》、それも新しい要素抜きでブラッシュアップに徹したような感じ?)、単行本で読まれた方も、文庫版を試し読みすると「微妙な違和感」に襲われ、また読みたくなるかもしれません。 というわけで、既に単行本で読まれた方にとっても、この『64』文庫版は要チェックと言えます。 最後にひとつ。 念のため、(特に後半を)読む時には、ハンカチか箱ティッシュをご用意ください。
6投稿日: 2016.05.21
