
総合評価
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powered by ブクログそのまんま東、石倉三郎、甲本ヒロト、草野仁、古舘伊知郎、三又又三、堀江貴文、湯浅卓、苫米地英人、テリー伊藤、ポール牧、爆笑問題、北野武、松本人志、稲川淳二、有吉弘之 あとがき/若林正恭 奇人変人、鬼才天才らのエピソードがただただ面白い。ダジャレはくだらないが博士の文章も嫌いじゃない。
1投稿日: 2023.06.22
powered by ブクログ近頃、水道橋博士のyoutubeを見る機会が多いので、そこから興味を持って読んでみた。2000年代中頃に書かれた文章が多い。 時事人物批評本だと思っていたが、内容は古びてない。名前も顔も知らない人がいて、その章はさすがにキビシかったが、印象的な章がいくつかあった。章によってだいぶ味わいが異なる。書き手の器用さを感じた。書名は「文藝春秋」をもじったのだろうけど、「藝人春秋」は言い得て妙だ。夏でも冬でもなく、移ろいゆく季節である春と秋。そんな季節を生きる藝人の人生模様。 そのまんま東の二面性は、ここで解説されて少し腑に落ちた。ポール牧の章には哀愁を感じたし、テリー伊藤の章では不条理ナンセンスギャグを体現したような人物像におののいた。ホリエモンは嫌いだが、この頃からロケットを飛ばすと言っているのはスゴイ。稲川淳二の章は何も言えん。 いじめの章を読んで、水道橋博士はリベラル寄りの保守なのかもしれないと思った。いじめ問題に関しては「逃げてもいいんだよ」的なことが正論になっているし、実際正しいと思う。しかしそれだけでは生きていけない気もする。 石原慎太郎はキライだが、しかし石原に象徴されるような理不尽で暴力的な壁や圧力のようなものは、案外大事なのかもしれない。枠があってこそ人は自由になれる、というような意味で。それに従って生きるのか、それとも反発して生きるのか。いずれの生き方にも覚悟が生まれるのではないか。今はその壁がリベラルによって壊されつつあって、そのせいで何処を目指せばいいのかわからなくなっている気がする。
0投稿日: 2021.12.07
powered by ブクログ通勤のお供にと思って読んでみたら、なかなか読み応えがあった。水道橋博士の人物に対するマニアックな審美眼がよいです。出てくる人たちが怪人物ばかりですが、その魅力を的確に説明して一般人にも分かる様に翻訳してくれます。良書でした。
0投稿日: 2021.07.13
powered by ブクログ題材となっている人たちはみんな個性の強い人たちなので、テレビ上ではもちろん知っているのだが、この本を通してそれぞれの人間性の部分や画面の裏側の部分も知れることで、それぞれの面白い部分や魅力が分かって楽しんで読めた。特に甲本ヒロトと苫米地の話が好き。
0投稿日: 2020.11.26
powered by ブクログ書いてあることは面白いんだけど文体が不快。博士のナルシシズムがダサいのかなー。解説の若林の文章は美しくて、何が違うんだろうと不思議に思った。
0投稿日: 2018.09.07
powered by ブクログたぶんどっかのwebでひっかかって読んだんだけど、よかったですよ。堅くて生真面目で、流れるような文体ではないけど、すいすい読める。尊敬とかが下敷きにあるからかな。三又の話とか、草野仁の話とか。
0投稿日: 2018.03.17
powered by ブクログ著者の観察眼が鋭く、大変興味深く読んだ。ただ、そんな聡明な著者がそこまでビートたけしに入れ込む理由がよくわからない。たけしってそこまで魅力のある芸人かな?全然わからない。かつては輝いていたのかな? なんだかんだでやはり稲川淳二の回が一番よかった。息子さんが障害者でお涙頂戴の美談というわけではなく、著者が稲川淳二のプライベートというリアルにもっとも真剣に向き合っていたからだと思う。お笑いブームとかクソみたいにつまんなくて大嫌いだけど、芸の道というものを見せてもらったという感じ。 あとは湯浅卓と苫米地英人の回がよかった。二人とも狂っているので、著者の冷徹な筆致で正確に描写するだけで面白くなる。それをわかっているから著者も興に乗って軽やかに冷徹さを徹底している。
0投稿日: 2018.03.04“芸人”?
浅草キッドの水道橋博士が、いわゆる“芸人”との「素敵な」エピソードを綴った作品。 ホリエモンとか、湯浅卓とか、苫米地英人とか、“芸人”か?という人もいるけど、読んでいくと芸人以上に芸人らしくて笑っちゃう。 個人的には、博士と中学校の同級生だという甲本ヒロトが紹介されていたのが嬉しかった。
0投稿日: 2018.02.12
powered by ブクログ水道橋博士による芸人に対するノンフィクション。水道橋博士の本は始めて読んだけど、この人は超絶に頭が良いなぁ、という印象。記憶力、分析力、構成力が半端ないというか。目次眺めて、目次の芸人に興味があるなら買って損無し。非常に読み応えがある割に、あっという間に読み終わってしまった。
0投稿日: 2018.02.06
powered by ブクログ東国原英夫 慶応通信制 ビートたけし殺人事件 文武平等 ハンドボールでインターハイ ゴルフシングルプレーヤー 政経学部 高田文夫 ラモス瑠偉と桜樹ルイ 割れたガラスの破片 慚愧 母を妾とし、破天荒な人生を歩んだ父 父親探し チョウザメブリーフ どげんかせんといかん 石倉三郎 畳み込んで行くそのスピードとリズム感。センスの良さと時代感覚の鋭さ。使い古したような昔風の台詞でも、決して色褪せて見えないお洒落さ、粋さ。 深見千三郎 愛甲猛 西新宿のマンション 山梨の甲府の闇カジノでルーレットを廻してたことがあってね 門前仲町深川花菱 甲本ヒロト 十四才 向こう側への線 草野仁 そもそも、あの胸囲が''ザ・ワイド''だからね!」 ベビーフェイス(善玉)のムーブ(言動) シュート(真剣勝負)セメントマッチにも強い 行った所がカザフスタン、つまり中央アジアですよね。向こうにテンザン山脈が見えるというアルマータっていうところに連れて行かれましてね、そこで来る日も来る日も重労働を3年半… 神輿に乗って 瓦 手刀一閃 たけ師とひと師 長崎県島原市 古舘伊知郎 博士の従来のルポライター体質が覚醒 質問の千手観音 人より心が冷たい ''日本語の異種交配''とも言える比喩のミルフィーユ 言葉の求道者 伊知郎とイチロー。冷め切った感情、それが当たり前であるかの如く興奮は見せぬまま淡々と喋り続け打ち続け、観客の過去への郷愁は許さない。 鶴見に生まれしひとりの男の子 真面目なトーンで違うことを言うのが面白い 沈むなよ 橋本真也34歳、小川直也に負けたら即引退スペシャル 言霊溢れる過激実況の真骨頂を 三又又三 おれは直角 小山ゆう 坂田亘 三又竜馬は自分の夜明けを待っている 堀江貴文 江川卓を彷彿させた 下馬の一軒家 だって竜馬の亀山社中って日本のベンチャー企業の先駆けでしょう 岸部四郎の気持ち 湯浅卓ゆあさたかし 国際弁護士 ロックフェラーセンタービルを売った男 神はディテールに宿る筈だ 妄言をアクセル一杯に吹きまくる 傲慢無礼な態度 連獅子れんししの毛振り エリマキトカゲの悲哀も感じさせる 神はディテールに宿るはずだ 苫米地英人 ロックフェラーセンターを買った男 イェール大学 三菱地所 それは上の方で大筋合意してからテクニカルな弁護士同士の話になんでしょ 絵に描いたような「とっちゃん坊や」真贋しんがん ジミヘンならぬジマン止まららヘン状態で語った 上智大学 本物のディベート''弁論の格闘技''を持ち込んだ張本人でもあると自称する 上祐より俺の方が上流と、格の違いを強調し、かの尊師より尊大に振り返った。 ネタの繰り返し、お笑いでいうところの「テンドン」も忘れない。 「彼らが理解できればね!」決め台詞がカッコよすぎる! テリー伊藤 こうかくあわ口角泡を飛ばす舌鋒ぜっぽう ラテンの次はテキサスだ 「でもさぁ。俺だけは、たけしさんの哀愁以外だけを演出したいんだよぉ!」 斜視の矯正手術 ポール牧 訃報ふほう 指パッチン 邂逅かいこう ポールのポールにパールが入っていたわけか! 鷹揚おうよう ルポライター吉田司 甲本ヒロト 立川談志 輪廻転生 太鼓持ち 鴎のジョナサン 落語の一席は多くの場合、「導入→本題→オチ」の三つで成り立っています。この“導入”部分のことを、「マクラ」といいます。和歌なんかに出てくる「枕詞」のまくらです。高座にあがっていきなりストーリー突入では、聞いているこちらもちょっと味気なくてつまらない。はじまりのちょっとした時間で聞いている人の気持ちをグッとつかむ。それがマクラの役割です。さらに落語のマクラのすごいところは、時にそれが後の本題への伏線になってたりすること。そして噺家さんによってはお客さんのマクラへの反応を見て、高座の上でその日の演題を変えてしまうことも。そんな大事な役割をもったマクラには、短いけど洗練されたキレのいい小噺がたくさんあるんです。 かけがえがなくなってくる 「『変わらないからいい』『変わるからいい』とかじゃなくて『いまそれが好きかどうか』。」 爆笑『いじめ問題』この文章の''言霊''の無さは何ということだろう? 所詮首の挿げ替えが可能な、ただのお飾りの人形 嘲笑してるってシニカルな笑い 斬られ損 某番組司会者 お笑いは昔から予定調和のいじめギャグで笑わせてきたんでさ 本音とウソのバランス感覚がなくなってるんだろうな 世界は、遊びとはいえない殺しのようなキャッチボールなんだ。 どこまでも「お前が言えるか!」という自己矛盾が付いて回る 緩慢で退屈な日々 うつらうつらと、生きていても死んでいるような 毎週、深夜ラジオのバカ話であるが故、ときおりシリアスな話題を正面から語るときの凄みと言葉の刺さり具合と言ったらなかった。 「悩んでる奴はとっとと死んじまえ!」と突き放した。それは脳内で変換され、暫く木霊した。そんな人生なら、とっとと辞めてしまえ! 「ここで今をときめくアイドルが死に、俺のような今や死んだも同然のボンクラが生き直そうとしているのか…」生死観そのもののようなものを打ちつけられた。 しかし、それを僕は望んだのだ。 ここは死線であり、もう一歩も引けないという覚悟と共に。 たぶん、昨今の''いじめ問題''の発言に、僕が違和感を持つのは、只々「死ぬな!」と「逃げろ!」だけのメッセージだからかもしれない。まるで、どこかに、ダメな自分を常に優しく包み込んでくれる社会があるかの如く保証しているような空手形に馴染めないのだろう。 もっと強くしごかれたいと望むほど、社会や他人ではなく、不安定で無力で逃げ腰で耐性が無さ過ぎることへの「自分への苛立ち」の方が大きかったのだ。「たけしさんがやったことは逆説なんだってことを気がつかないと、それをそのまま受け入れちゃうと、それで良いんだと思っちゃうじゃない?」 跋扈ばっこ 昔の人間は誇りがあったと最近すごく言われるけど、同時に、昔から落語家がいて、お侍のことを茶化す奴等がいて、どっちもあったじゃないですか? 自分の世界があったから救われた お前その経験をしとくと、将来伸びるから‼︎(爆笑) その一層(30人)だけで判断するなよ… 「虐めは殺すが、弄りは生かす!」 傷だらけのスカーフェイス 「赤信号、みんなで渡れば恐くない!」などのブラックユーモアを提示 ラジカル=過激なさま 俺の方がより凶暴で、俺の方が優しい 稲川淳二 俺は虐められてるんだっていう根性じゃ駄目なんですよ。どんなことでもマイナスがあればプラスがある。損した分だけ得しなくちゃ駄目ですよ。虐められた分、目立ってやろうとか、どこかで得しなくっちゃ」''ヨイショのグレコローマン・スタイル''と言われるほど相手のバックに素早く廻り肩揉みを決める 局を出たら夜中。車の中から見る街の景色が歪んでいて、なんだかショッパイものが唇を濡らしているんです。自分じゃ気が付かなかったけど、泣いているんですよ。泣いてるという実感もなしに泣いてるなんて、ああいうの初めてだったな」 活字を追うスピードと胸の鼓動がシンクロした 滂沱ぼうだの涙 臓腑を抉えぐられるような葛藤 これはお笑いの文章じゃないでしょ。なんか嫌だなぁ〜、嫌だなぁ〜と思ってね、人の病気や哀しさを活字にしといて、それが「泣ける」なんて言われると、どういう顔していいんだろうって 重度の知的障害者 簀の子 小さな成長の証 児玉清 アタック25 負けるのは美しく 本を読む悦びは結末があることだ 褒賞ほうしょう 貴闘力 「休場させてください。不戦敗でダメですか?」 誠意なき反省なんて茶番なんですよ! 脳内にアドレナリンが噴出した 険 ペイント・イット・ブラック ブックオフの100円棚に堆く積まれていた頃 あいつはまだ何も見せてないですから… 酔ってない時にアレ出せたら、アイツ、これから化けるよ! 根岸の金正日 おしゃべりクソ野郎 これからは人間関係という貯金をしていくべきだ 芸能界で唯一の人脈預金は上島竜兵だけで、その銀行が一番、危ないんです。 ヤンキー系のニーズが高いテレビで受けてるんだと思う テレビのバカ連中の買いかぶりなんですよ! 我が意を得たり 白い雲のような紫煙をバリア代わりに吐き出した サブカル系の人が苦手なんですよね その優れた環境適応能力を裏付ける戦略が披露されている 向こうの知識欲を満足させるっていう作戦です 苦手なタイプには質問に徹して完全服従 言葉責め的な嗜虐の快感に包まれ 彼は本を読むだけでなく文脈も正確に読み取れている人 困るんだよなぁ…あのクズ野郎のことで泣きそうになった 組み立て工 壊し屋 リサイクル業者 自分流にリフォーム 番組を初期化してしまうのではなく、ウィルスコードを仕掛けてプログラムを改変してしまう知能犯だ 雛壇芸人 その生温かいポジションに安住 いつか解体されるBIG3 サイレント・レボリューション 沈黙の下剋上 ルポライター竹中労は、「人は無力だから群れるのではなく、群れるから無力なのだ」と書いた ひとりきりのヒッチハイク キッズ・リターン たけしさんは僕にとって都合の良い嘘をつかない数少ない大人だった 辛いことや悲しいこと情けないことや恥ずかしいことがあっても笑い話にすればいいという救いを受けた 中国の魔裟斗 自分のネタの不甲斐なさのせいで春日を経験も無い格闘技のリングに上がらせてしまったことに負い目を感じていた 人見知り芸人 物語りの大きい小さいじゃない。他人の物語りか、自分の物語りかなのである。英雄でも武将でもないことを思い知った後、自分の物語りが始まる
0投稿日: 2017.07.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何気なくテレビで親しんでいた人が実はとんでもない人物であることを知らされてびっくりする。とても面白い。特に石倉三郎さんと古館伊知郎さんは前から好きだったので楽しかった。びっくりしたのは稲川淳二さんだ。表に出さないけど重たいものを背負ってへらへらしているのが最高にかっこいい。 若林さんの解説も素晴らしかった。 水道橋博士さんはビートたけしさんに心酔し、弟子入りし、弟子となった後も変わらぬ思いで師匠を慕っており、そういう感じがすごくいい。オレは人にも作品にもあんまり心酔したことがない。漫画など創作には強い興味があり、特定の何かに執着するのではなく、広くいろいろな作品に親しみたいという思いがある。水道橋博士さんに比べるととても浅い。しかしそもそも人付き合いが苦手なので、本当にどうしようもない。
0投稿日: 2017.04.13
powered by ブクログ「藝人」という特殊なジャンルを、インサイダーの立場から描いた一冊。 博士が扱うだけあり、どの人物もコクがあり、とても読みごたえがあった。 そして彼が文章畑の人間だということを感じた。
0投稿日: 2016.11.28
powered by ブクログ読書家でもなんでもない私ですが、面白い本と、そうでない本と2つに感想を分けるとしたら、本書は圧倒的に面白かったです。 職業は関係なく、尖った人との会話・繋がりをベースに、著者の分析、考え方がストレートに綴られています。 「生きた言葉」の力は凄まじいです。教えられました。
0投稿日: 2016.07.17
powered by ブクログ水道橋博士の人物評。 東国原英夫、ビートたけし、甲本ヒロト、松本人志など、そうそうたるお笑い芸人を博士の視点で書かれてある。 どれも面白いが、抱腹絶倒なのは、三又又三の話。 芸人としての本人は、笑ったことがないが、すべらない話で松本人志が取り上げることも多い三又。 やっぱりすごい人なんだと思う。 オードリー若林の解説も面白く、この人が本を書いたら読んでみたいと思った。 芸人になるような人で、味のある人たちには、既存の教育制度に適合できず、お笑いの世界で初めて他人から承認されたような人も多いのだろうと想像した。
0投稿日: 2016.07.01
powered by ブクログ昭和の芸能の世界で生きる人々を水道橋博士という異才が書き上げた本。面白い。 古館伊知郎が報道ステーションを辞めるということで、この本を思い出した。 古館が報道ステーションをやるまえのことが、軽妙な語りぐちで書かれていて、彼がまたバラエティー番組に出るのかと思うと末恐ろしい。言葉の洪水が。 一番面白かった、笑いをこらえたのは草野さんの章。電車の中で読みのはきつかった。
0投稿日: 2015.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
各エピソードに後日譚があるが、それをもってしても古いので、これは単行本のホットな時期に読むべきだった。
0投稿日: 2015.11.22
powered by ブクログ面白さにかなりばらつきがあると思った。紹介している人が面白ければ面白いし、そうじゃなければ面白くない。甲本ヒロトとポール牧が面白かった。
0投稿日: 2015.08.14
powered by ブクログ皆さんがめちゃめちゃかっこいい!博士の表現が素晴らしすぎました! 有吉の帯の言葉、「困るんだよなぁ…、あのクズ野郎のことで泣きそうになった。」がピタリと来ます。この言葉もってこれる有吉もさすが!
0投稿日: 2015.08.04“芸人”という人間の奥底
「芸人を引退する」。 そんな覚悟を持って書き始められたのが、『藝人春秋』。 自身も芸人として30年以上芸能界で活躍し、たくさんの芸能人の活躍をそばで見つめてきた水道橋博士。 その中でも強烈に印象に残る15人の怪人たちのエピソードを、完成度の高い言葉で紹介していきます。 目標を立てると必ず成し遂げ、ついには早稲田大学合格、宮崎県知事にまで登り詰めるそのまんま東のストイックさ。 死と隣り合わせの難病の息子を育てながら、テレビの前では笑いだけを提供する稲川淳二の辛苦。 テレビで見る“演じる姿”だけではない、清濁併せ持った芸人という存在の奥底をあぶり出していきます。 個々のエピソードも濃厚ですが、それを数十ページの原稿に圧縮して表現してしまう博士の書き振りも見事。 「文芸にしたかった」という彼の言葉に、噓偽りはありません。
1投稿日: 2015.06.26
powered by ブクログ名著「お笑い 男の星座」に続く、芸能界の巨星・怪人・名人たちの物語。 芸能界とは普通じゃない人たちで成り立っている。その普通じゃない世界に、私たちは憧れて羨望し、勝手な想像で芸能人を語り合い、娯楽の提供を受けている。綿谷りささんの「夢を与える」を合わせて読むと、芸能人の普通じゃなさがより理解できると思う。 本作品では「2013年の有吉弘行」が、最も普通じゃない世界を表していると思う。
0投稿日: 2015.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
芸事とかクリエイティブな仕事に就くと、まず自分の好きな表現スタイルを模倣しようとするじゃん。その模倣のレベルのチャンネルを一つ変えるんだぁ。例えばギタリストがギターを持って『アイツの鳴らしたあの音を自分も鳴らしたい」って思っちゃもうダメなんだよぉ。アイツがあの音を鳴らした時の〝気持ち〟をコピーするんだよ。衝動を。そうやっていくとオリジナルで一生現役でいられるんだぁ。
0投稿日: 2015.06.05
powered by ブクログ文章化されているのに盛られてる感が少ないのは、対象者と自身を相対化できているからなんじゃないか。そこを気にする必要のない飲み屋談義でこんな聞いたら100倍面白いだろうな。
0投稿日: 2015.05.26
powered by ブクログ居酒屋で聞く、そこにいない人のエピソードっておもしろくないわけないじゃないですか〜。そこに悪口を混ぜて悪ノリでおもしろくするかしないかで、話し手の人間性がでてくると思うのですが、本作は圧倒的な愛情にあふれた水道橋博士の人間関節日記というピッチです。あたかもその人とシンクロしてんのかと思うほどの、内面描写ですが、書き口が愛情にあふれた第三者視点なのと、エピソードの構成が圧倒的にエンターテイメントとして質が高いので、後味も爽やかで、悪口を聞かされて、疲弊する感じはまったくなく、一気に読ませる勢いがあります。 おもしろかった!
0投稿日: 2015.05.12
powered by ブクログお笑い男の星座からしばらくして、少し慣れたせいかより面白くなっていた。世代もそれほど離れていないせいか、随所のダジャレもしばしツボにはまる。しかし終盤で、がーんと一撃を食らう。
0投稿日: 2015.05.02
powered by ブクログ昔から、水道橋博士は文才があると思っていましたが、本作に於いてもその力量は衰える事がありません。様々な芸能人にスポットを当てた内容に、「芸能界」と言う未知の世界を少し知りえる気分に。そこは、テレビで見る姿と言う物は幻想なのか。
0投稿日: 2015.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2015/4/11 Amazonより届く。 2015/9/8〜9/18 週刊文春での連載で知った博士の「藝人春秋」が文庫化されたということで購入。噂に違わず面白かった。博士なりの切り口で藝人の凄みが浮かび上がる、独特の文才を持った人だ。そのうち、文春に連載されていたものも書籍化されるだろうが、今から楽しみである。 また、オードリー若林の解説文も素晴らしい。ピースの又吉が芥川賞受賞で注目を浴びているが、他にも文才を持った芸人さんたちが沢山居そうな気がする。
0投稿日: 2015.04.10芸能界という、この世のものとは思えぬあの世。 テレビの裏側の物語を残したいと書き始めたのが、この『藝人春秋』だった。
日本初かつ最長の芸能人ブロガーであり、なぜか石原慎太郎に文章力を評価されている水道橋博士。たけしに憧れ弟子入りするがどうやってもたけしにはなれない。芸人でありながらいわゆる芸能人以外との仕事相手に特化しもはやルポライター芸人と呼ばれるだけあり登場人物は多彩だ。 そのまんま東 「東国原、軍団やめるってよ」と知事選に出馬し、正月番組「朝まで暴走たけし軍団」で60cmのチョウザメをブリーフに突っ込み暴走するも見捨てられなかったのに、「政界進出というあなたの夢についていけない」とかとうかず子を失う。 甲本ヒロト なんと博士と同中。しかし博士はヒロトが売れてからも歌は知っていながら気がついていなかった。 「楽しいことは楽(ラク)じゃないだよ。同じ字だけど、よく勘違いしている人がいるんだぁ」 「『アイツの鳴らしたあの音を自分でも鳴らしたい』って思っちゃもうダメなんだよぉ。アイツがあの音を鳴らした時の”気持ち”をコピーするんだよ。衝動を。」 石倉三郎 「辛抱ってなぁ我慢とは違うんだよ、分かるかい?」「辛抱ってのは、辛さを抱きしめるってことだからな」 たけしの引っ越しを手伝い部屋に帰らぬたけしの変わりにそのまま住み着く石倉師匠。 草野仁 芸能界「最強」伝説は限りなく事実に近い。『力士伝説』幻の現役東大生国体相撲選手は選手が足りずにかり出された長崎県大会で優勝。『レスラー伝説』NHKの取材で訪れた関大で現役学生にフォール勝ち。『スプリンター伝説』高校時代の短距離の記録は11秒2。当時のインターハイ優勝記録に並ぶ。しかしオリンピックには史上最年少アナウンサーとして出場。 古館伊知郎 「オシャレ関係で手紙を読むとき、古館さんはどうしてあんなに冷静に読めるんですか?」「・・・博士ぇ、オレはね『人より心が冷たい』んだよ。でも、あれにはプロの企業秘密もある。うん。ある方法がね。それはまぁ、得意技は人には語らないし、教えないけどさ」 三又又三 「じゃあ口説いたのはYOUさんだけじゃないんだ。」「YOUだけじゃない!ME(ピンクレディ)もです!」 ホリエモン「最終的には宇宙ロケット飛ばしたいんですよ!」 10年前から言ってたのか・・・ 湯浅卓 あまりに頭が良すぎるのは、むしろ凡人からみれば単なるバカ、並外れたお笑いにみえる。 「ワタシはロックフェラーセンターを売った男です!」 苫米地英人 あまりに頭が良すぎるのは、ー以下同文ー 「オレが、ロックフェラーセンターを買った男なのね!」 テリー伊藤 「な〜にぃが文学部だよぉ! だからオマエの企画書には漢字が多いんだよぉ!ええぇ?わかってんのかぁああああ?!!」新人作家「か、漢字ですか?」「あのさぁぁ、テレビの企画書ってさぁ、ひらがなで書くもんなんだよぉお!」「よし、明日からさぁホモになれ!!」 ポール牧 辞世の句「金のかからぬ 悲願の里で 亡者集めて 夢芝居・・・」 指を合わせてパッチン、合掌。 ヒロト再び 「談志=ロックンロールだと思うんだ。俺にもうひとつ人生があったら、16才の時に全てを捨てて談志の弟子に鳴りたかったぐらいすきなんだよぉ」 爆笑”いじめ”問題 太田光は少し出るだけでまじめなお話。ピエール瀧(あまちゃんの寿司屋のマスター)高校のとき飲酒が見つかりかばってくれると思った仲間がみんな知らんぷりされたエピソードの後で「今さ、巷で昨今のいじめ問題とかあるじゃないですか?いじめるヤツ、いじめられるヤツ。あのね、そいつらに言いたい。お前ら将来伸びるから、今、死んじゃダメ!(爆笑)」伊集院光「(笑いながら)ホントに青臭いことじゃなくて、その一瞬、お前ら敵に囲まれたと思うけどその外側にもっと凄い色んなことあるから!(爆笑)瀧「今、受けたそのひどい体験は、今のお前にとっては受け入れがたいかもしれないが、お前その経験をしとくと、将来伸びるから!!(爆笑)」 北野武と松本人志を巡る30年 たけしと比較され「僕が一番だと思ってる」という松本、12年後の博士の質問に「博士ぇ、俺もアホちゃうから発言の意味は分かっとるよ。でもあの時は、ああ言わんと目の前の大きい壁を崩して前へ進めへんやろう。あれは、あのとき言うて正解やったわ〜」 同じ頃のたけし「あいつらも昔の俺のように突っ張ってやってんだろうなぁ」「でも、俺のほうがより凶暴で、俺のほうがよりやさしい」 稲川淳二 次男が難病にかかっていたことが分かったのは「すばらしき仲間」のリハーサル中。「ゆうちゃんだめかもしれない。」それでも本番では笑いながらギャグをやって、次は『夕やけニャンニャン』の司会へ。 児玉清さんからの手紙 貴兄の心と勇気に感嘆した一夕でした。
0投稿日: 2014.12.24良かった
博士の人物批評はプロレス的で脚色もあるのかもしれないけど、とてもリアル。 松本人志の稿は秀逸なので、彼のファンは必読です。
0投稿日: 2014.07.29
