Reader Store
舟を編む
舟を編む
三浦しをん/光文社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

1604件)
4.3
742
554
190
17
2
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書編纂をする人達の話。一冊の辞書を作るための膨大な時間と作業量に圧倒された。言葉を言葉で的確に表すことの難しさを思うと、彼らにはただひたすら尊敬の念を覚える。

    6
    投稿日: 2023.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素晴らしいと言わざるを得ない。 この本の作者、三浦しをん先生は私の好きな作家の1人だ。この御方の素晴らしい所は多種多様な立場にいる人間をリアルにうつし文字に起こしている点だ。例えば『舟を編む』は辞書を作る人々の話。『風が強く吹いている』は箱根駅伝を目指す大学生の話。『神去なあなあ日常』は樹を切る人々の話だ。一冊の本の中でも物語の中心となる人、その上司、同僚、部下等など視点が切り替わって話が進んでいく。この本において登場する人物は弱さや何かしらの物事にかける熱量がある。それが読み進める度に伝わってきて、いつの間にか私も熱くなっていた。辞書を作る事への熱さを書きつつもクスッと笑える所やすんっと悲しくなる所があり、非常に楽しく読める作品であると思う。解説や恋文も含めぜひ一読して頂きたい本であった。

    4
    投稿日: 2023.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    10年前に映画化されたときに映画館へ観に行ったものの、現在を読むのは初めて。 映画で観た頃とは感じ方が変わり、凄く引き込まれた。 言葉ひとつひとつを大切に育てている感じが素敵で、日本語の美しさを再認識する作品。

    3
    投稿日: 2023.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    つうと言えばかあ。 天にものぼる気持ち。 水面に落ちたきれいな花をすくうような手つきで。 気遣い。引き継ぎ資料。何故か涙が出た。 ラブレター?恋文。とてもそうとはおもえない書きだし。 言葉の重要性。 辞書、編集部を題材に人間味、人間模様がよく描かれ、また、出版、製紙、料理などが描かれ、自らを投影、我が身をかえりみていました!

    3
    投稿日: 2023.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書編纂に情熱を捧げた人々の物語。一つのことを時間をかけてでもやり遂げることの素晴らしさを、改めて感じた。登場人物の個々のキャラクターが皆愛すべきもので、読後感が爽やかである。

    3
    投稿日: 2023.08.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書づくりがたくさんの人の人生と隣り合わせで描かれていて、色々なタイプの人がいるけれど、それぞれがそれぞれのやり方で辞書づくりに向き合っているところがとても愛おしかったです。 身の回りにあるものたちも、たくさんの知らない人たちの情熱によって作られているのかと思うと、1つひとつを大切にしたくなりました。

    9
    投稿日: 2023.07.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    すっごく面白かった…!言葉を愛おしく感じるようになるお話でした。そして読み終わった今、自分に合う辞書と出会いたいなという気持ちにさせられています。

    6
    投稿日: 2023.07.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    辞書を編纂する人達の話。 辞書って当然のようにそこにあるものという認識で、辞書を作る人達のことは今まで考えたことがなかったです。辞書を作るって、すごすぎ。 長い年月をかけて一冊の辞書が編まれるというその過程に感服しました。たくさんの人の辞書に対する熱意を感じ、うわあ、いいなあってなりました。語彙力なくて悲しい。辞書引きたくなってきちゃった。 言葉の面白さもいっぱい知れました。特に、「のぼる」と「あがる」の違いはすごくしっくりきました。言葉って本当に深いなとしみじみ感じます。 言葉、そして辞書の魅力を存分に味わえた作品でした。良かった!

    8
    投稿日: 2023.07.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書に…言葉に魅せられた人達の物語。辞書を作る大変さ、辞書の大切さ。日本語の難しさ。目標に向かいひたすら取り組む人達のかっこよさ。人との繋がりと温かさ。心動かされる要素が沢山詰まったいい話でした。「編む」って表現凄く好きです。感動しました。

    11
    投稿日: 2023.07.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    心地良い温度感の物語。 一癖あるけど憎めない登場人物たちが、派手さはないが奥深く時間も手間もかかる辞書作りに携わっているうちにそこに自然と人間らしいあたたかさが宿って、彼らの仕事にいとおしさがわいた。 まったく教訓めいてはいないのに、私自身の派手さも愛着もない仕事も、考え方や向き合い方でもしかしたら何かが変わるのかも、と前向きになれた。 (ただ旅行の行きのフライトで読んだので、残念ながら帰って仕事に戻る頃にはすっかりそんな気持ちは消えてしまった笑) 辞書作りと同じように、作中の出来事にも物語的な派手さはあまりなく、でも退屈ではなく比較的穏やかに読み進めていたのだけど、最後の最後先生からの手紙を読んでいたら思わず涙ぐんでしまって驚いた。読んでいるうちにそっと物語が自分の中に浸透していたんだなあと。

    8
    投稿日: 2023.07.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    理系出身でIT業界に身を置く私ですが、終始物語に夢中になりました。 辞書作りにかける果てしない情熱だけではなく、人間らしい苦悩や恋心まで丁寧に描かれていて、どんな人にもおすすめ出来る小説だと思います。 こんな風に仕事に向き合える登場人物たちが羨ましい、とふと思ってしまいました。

    6
    投稿日: 2023.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高校の教科書に載っていたこの本、三浦しをんさんを知ったのもここからだった。話の一部分であるにも関わらず惹き付けられた。数ある教材の中でこれだけを覚えている。マジメと西岡の会話シーンが教科書に載っていた。辞書作りと言う大抵の人には馴染みのない話でありながらここまで惹き付けられたのか、とても気になる。是非この本をしっかり読みたい

    5
    投稿日: 2023.07.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2012年本屋大賞受賞作 辞書作りのお話 主人公は読書家で変わり者 営業部では影が薄かったが異動先の辞書編集部では適材適所で活躍する 長い歳月をかけて皆で一つのものを作り上げる姿に胸を打つ 熱くなったあの頃の自身と重ねたりして… 感動がじわじわとくる作品

    13
    投稿日: 2023.07.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    書籍をより一層大切にしたくなる、 今後誤植を見つけても作り手の姿を想像するから 優しい気持ちになれる、ある種の愛おしさすら感じるかもしれないと思う、そんなお話

    4
    投稿日: 2023.07.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読みやすい、さすが本屋大賞。しかし今の時代だと完全にデジタル化してすぐ終わることを何十人が徹夜して人海戦術で対応しなきゃならないのはリアルに恐ろしさを感じるわ。宮崎あおいが映画に出てた気がするわ、可愛いのよねあの子。

    4
    投稿日: 2023.06.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    たかが言葉、されど言葉 響く言葉、発する言葉にもっと自覚的になれば、もうすこし違う航海ができるのかも。

    6
    投稿日: 2023.06.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久しぶりに本を読んで泣いた... 言葉の力に振り回されて、言葉の波に埋もれて、 言葉がわからなくなった2年前。 言葉は使いようによって 薬にもなれば凶器にもなる。 愛を与えることができれば愛をなくすこともできる。 だからその時々によって正しい言葉を使いたいし、 言葉にするべきでない時は言葉にせず、心にしまったままにしておきたい。 選択する言葉によってもだけど、 選択した言葉の並べ方(順番)によっても 伝わる内容が変わってしまう。 そもそも、自分が伝えたいことが そのまま相手が受け取ってくれるかもわからない。 相手が受け取ったことが、伝わったこと。 ...とか考え始めるとまた言葉が怖くなる。 そうだとしても 言葉を大切にしたいという気持ちを この本は思い出させてくれた。 心の中に生まれただけの感情や感覚を 言葉にしてみることで、 その感情や感覚が本物になる ような気がしてる。 自分の言葉を持って、自分の言葉で 自分の感情や感覚を言葉という記号で残していきたい。 ----- あと私はフリーランスで自分の好きなことを好きなタイミングで好きな量やっているから、 会社に属する人たちの全ての仕事が自分の意思で出来るとは限らないというところで、どんなモチベーションで仕事をしているんだろうって気になってたことがあったんだけど、 そういう人たちはそういう人たちで やりがいを見つけて 周りの人達と支え合って その中で自分の居場所を見つけながら 仕事してるんだなあって知ることができた。 大人数で一つのことを作り上げるってすごい楽しそう 私はそれができるのはせいぜいアンサンブルでだけど でもそれも多くて4,5人だし オーケストラとやる時も 結局は指揮者とのコミニケーションだし オケの人達と言葉のやり取りはないし 一つの仕事の中に、小さな(でも責任の大きい)役割が沢山あって、それを全力でやり切る って経験もしてみたいなあ

    7
    投稿日: 2023.06.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    有名な1冊なので作品の雰囲気自体は知っていましたが、読んだことはなく、たまたま図書館で見かけ手に取りました。 どんなに立派な辞書1冊でも、よっぽどの変人でも居ない限りほとんどの人には自分に必要な数ページだけしか読まれない辞書という存在。そんな1冊の辞書創りに、文字通り人生をかけて取り組む人々の様子を知ることができました。 また、その中で言葉との関わりや人間関係の機微も見られる様子は、辞書だけでなく日常の端々にも見られる光景だと感じました。 読書を趣味にする者として、言葉を大切にしたいと改めて感じました。

    6
    投稿日: 2023.06.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    国語辞書の作成仕事に関する小説でした。 言葉にを紡ぐ事について一切妥協せずに真摯に取り組む様子がひしひしと伝わっていて、主人公の 少し不器用な誠実な要素も相まって面白く感じれました。終わり方も秀逸でした。

    9
    投稿日: 2023.06.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞は裏切りません。 面白かったです。 辞書を編纂する作業がこんなにもワクワクするものだとは思いませんでした。 読み終わった瞬間に「広辞苑第7版」をポチりそうになりました(笑) 主人公を取り巻く登場人物たちは、不器用ながらも情に厚く、辞書の制作に情熱を注ぎます。 辞書を作るってこんなにも大変な作業であり、やりがいのあることだと知りました。 紙の辞書をめくる、子供の時以来のあの感覚をもう一度味わいたいと思わせる作品でした。

    4
    投稿日: 2023.06.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     辞書「大渡海」の製作を通して、営業部から辞書編集部に引き抜かれた馬締の成長を描いている。不器用な人達が辞書作りの荒波に揉まれる物語である。    まず、冒頭部分で荒木に焦点が当てられているが、心の声や感情から辞書編纂に対する思いが強く伝わってくる。それが、話を最後まで引き締めているように感じられた。  次に、真面目の性格や経歴が辞書作りに向いていることで、編集部に受け入れられていることがよく分かる。雑に展開を盛り込まずに、淡々と仕事を進めているに退屈せずすらすらと読み進めることができたのは、馬締のキャラクターが確立されているからだと思う。それは、恋愛や物の整理に敏感であることから読み取れる。  また、西岡の活躍にも目が離せない。西岡の外面と役に立てないと感じていながらもできることを見つける貢献性は誰もが目を見張るべきところではないかと思う。馬締と西岡が主役と脇役の二面性を兼ねており、交互にその役割を発揮するところが現実味と感動の演出を生み出している。

    4
    投稿日: 2023.06.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人に役立つ物を開発しようと奮闘するところが『奇跡のフォント』に似てる。 国語辞典の面白さは『国語辞典の遊び方』や『ことばハンター』で馴染みあった。

    3
    投稿日: 2023.06.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久々に読了。 何度読んでも泣いてしまう。 言葉の美しさと無限の可能性に魅せられるとともに登場人物達の葛藤や生き様に心うたれる。 三浦しをんさんの作品は登場人物みんなかっこいいし美しい!

    8
    投稿日: 2023.06.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新しい辞書をつくるのに奮闘する 辞書編集部のお話。 辞書ってこんな感じでつくられるのか 意外と地道な作業なんだな 大袈裟な苦労エピソードがあるわけではない (私はそう感じた) ところがリアルなような 知らない世界の話 情熱がある仕事のお話は大好き 興味深く読めた

    2
    投稿日: 2023.06.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    きみたちなら、きっとできる。 頼ったり頼られたりするといいと思うよ、職場の人ともさ だれかの情熱に、情熱で応えること

    2
    投稿日: 2023.06.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久々に読んだけどやっぱり面白い。お仕事小説にありがちなキャラクターの薄さがなく、登場人物の誰に視点が変わっても、それぞれの個性が出つつ描写が色鮮やかで飽きない。辞書というお堅い感じがする題材なのに話も読みやすいから、普段小説読まない方にもオススメできる一冊です。

    2
    投稿日: 2023.06.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    普段、あまり本を読まない自分でも、とても読みやすかった。主人公のように自然と情熱を傾けられるものがあるのは羨ましい。辞書をつくる過程なんて想像したこともなかったこれど、ここまでチェックの細かさや、紙へのこだわり、スケジュールの調整があるのかと驚いた。登場したすべてのキャラクターが、あたたかくて愛らしいと感じた。

    3
    投稿日: 2023.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    20230608-79再読です。言葉の意味や大切さを心優しき人たちが紡いでいく心温かになるお話しでした。殺伐とした電子空間にこそ心のこもった言葉が求められていると思う。名作です。

    3
    投稿日: 2023.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いや〜面白い。 登場人物の一人一人の輝きがすごい。推せる。 辞書の編纂について考えたこと無かったけど、 すごい時間をかけて、莫大な量の言葉について、いろんな人が丁寧に検討した結果が詰まってるんだな、と学んだ。 世代的に紙辞書を手で捲ることが少なかったように思うので、改めて一冊辞書を買ってみようかなと思う。

    3
    投稿日: 2023.05.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    なにかを生み出すためには、言葉が必要で。 何かを伝えるためにも、記憶するためにも、言葉が必要で。 辞書は最先端じゃなくて後追い、だからこそ、言葉で自由に表現することの支えとして使えばいい。 これからも本を読んで、わからない言葉を見つけては記録して、いろんな言葉を知って使っていきたいと思った。 いい本。登場人物も、綺麗な表紙も、すごく気に入ったなあ

    3
    投稿日: 2023.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第三者がどう解釈するかを考えながら、言葉の意味を執筆、辞書としてまとめる。編集者たちの人柄や思い、汗と涙が集結し完成していく過程は高揚感が高まった。

    3
    投稿日: 2023.05.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    言葉の無限の奥深さ、移り変わり続ける様、言葉にすることの難しさ、伝えることの難しさ、言葉を超えてわかりあうことの喜び、などをじっくり実感させられた。 言葉を使う人間に生まれてこれて良かったと思った。 また、辞書作りはただ単語の説明をするのではなく人が辞書を引く動機や引いた結果得る気づきや知の喜びを想像した工夫がなされていたり、極力正統な根拠に基づく記載に努める一方で世の中の感覚の変化も考慮するバランスが求められたり、などの繊細な知的作業の積み重ねであることが理解できた。 デバイスやAIが発達しているなかで辞書の存在は今後どうなるだろうかということも考えさせられた。 まとめると、なんというか知的体幹に効いている気がする小説だった。 そして、この壮大な題材を温かくユーモアもある小説にできる著者の頭の中ってどんなふうになっているのだろうということが興味深い。

    6
    投稿日: 2023.05.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった(´・∀・`) 自分はこどもの頃 勉強はしなかったが…給食の待ち時間等は ずっと辞書を読んでいました 終わりがなく楽しめるから しかし この本を読んでどの辞書を読むとか…そこまで意識したことはなかった。 それと冷静に考えれば気づける事かもしれないが…辞書作るのって凄い大変ですよね…って事 そしてこの本に出てくる人達と仕事がしたい!と思いますね… いい大人(4~50代)が集まってても 家の社員は熱量がないので… こういう熱意ある人達と仕事がしたい… コナンの逆な大人しかいないから呆れる(見た目はオジサン、中身は子供) 最近辞書とか使わないから 久しぶりに辞書買おうかな…と思いました。 ※だから結局俺が何を言いたいかって言うと… 【どんなに片付け方を覚えても、人生ゲームって片付けたら うまく収まらずフタがモッコリと盛り上がってしまい…アレ?…ってなるよね!?】って事!!

    109
    投稿日: 2023.05.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実は文庫本発売当初、直ぐに購入したにも関わらず、文章が頭に入って来なくて読むことを諦めた作品です。 苦手意識があって、ずっと手に取らなかったのですが、やっぱり気になって読み始めました。 意外にもスラスラと読めて、とても面白かったです。 どうして読めなかったのだろうと、不思議に思いました。 作品は、新しい辞書を作り上げる出版社、辞書編集部の話。 登場人物たちが、この新しい辞書作りに情熱と誇りを持って挑んでいる様が素晴らしく、また、ここまで夢中になれる仕事があるということも少し羨ましく思いました。 そして言葉について色々と書かれていますが、私は知らない言葉の方が多いです。それでも、美しいと思える言葉を使っていきたいと思いました。 それにはまだまだ勉強が必要です。 辞書のずっしりとした重み、開いて触れたときの紙の質感、そして書棚に置かれているときの風格。 辞書を見ると、少しときめいてしまいます。 そんな辞書も便利なものが登場して、手に取ることが少なくなりましたが、再び「辞書は良いな~」と思い、手に取りたいと思わさせてくれた作品でした。

    41
    投稿日: 2023.05.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」という台詞がとても強く心に残った。「船」ではなく、小型で手漕ぎのものを示す「舟」を用いていることに言葉への強い拘りと愛情を感じる。 辞書に情熱を捧げる人たちに心打たれると共に、改めて日々深く考えず使っている言葉への愛着を覚えた。 言葉を紡ぐとき、ふいに思い出して幸せな気持ちを感じられる思い出を貰った気がする。

    3
    投稿日: 2023.05.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み終わり率直に新しい辞書『大渡海』の完成に万歳三唱!!! と言った気分になりました。 完成までの長く険しい道のりを辞書編集部の面々が力を合わせて進んでいく様子が見事に描かれています。また登場人物の関係性がとても良い!!! 人生における恋愛の重要性が、馬締と香具矢を通して心に共鳴します。西岡や岸辺を通して、仕事の仲間の重要性が鑑みられます。松本先生や上司の荒木を通して、人生がなんたるものかを考えさせられます。 辞書作り、ときどき不器用な恋。愛すべき?まじめな変人たちの、のんびり奮闘記!!! 2012年本屋大賞第1位!!! お勧めです。

    48
    投稿日: 2023.05.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書編集部の人々の仕事に対する情熱と、辞書を作ることの喜びに心打たれました。 辞書編集部の仕事は、地味で大変な仕事です。膨大な量の資料を読み、意味を調べ、正しい言葉を選び、文章を組み立てなければなりません。しかし、辞書編集部の人々は、この仕事に誇りを持っており、辞書を作ることに喜びを感じています。 彼らは、辞書はただの道具ではなく、人々の生活を豊かにするものだということを知っています。辞書は、人々に新しい言葉を教え、人々のコミュニケーションを助け、人々の理解を深めることができます。辞書編集部の人々は、辞書を作ることで、人々の人生に少しでも貢献したいと思っています。 彼らの姿は、私に、仕事に情熱を持ち、自分の仕事に誇りを持つことの大切さを教えてくれました。

    3
    投稿日: 2023.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一気に読み進めてしまいました。 本文はもちろんのこと、岩波書店辞書編集部の平木靖成さんが書かれた「解説」が素晴らしいです。 辞書が欲しくなり、調べています。

    3
    投稿日: 2023.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    タイトルの意味を知り、一気に引き込まれました。 舟の舵を取るまでに成長した馬締、名より実を取った西岡の2人に感情移入しながら読んでいました。馬締の辞書にかける情熱、それに応える登場人物。その関係性が素敵。そして、ラストに思わず目頭が熱くなりました。 言葉って奥が深い。本作を通じて言葉に触れるのがさらに好きになり、大切に使いたいと思いました。

    3
    投稿日: 2023.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    本の中でも普段あまりスポットライトの当たらない「辞書」を題材とした小説。ですが、そんな読む前の認識を一変させるかのような、馬締さんの辞書にかける情熱にこちらも胸が熱くなりました‼︎語釈や用例が正しいかを何時間かかってでも追求する辞書編集部員達の姿を見ていると、たくさんの言葉で溢れた海の中で自分は適当に言葉を選んでいなかっただろうか…と考えさせられます。普段何の気無しに使っていた言葉をもっと大事にしたいと思わせてくれる小説でした‼︎

    1
    投稿日: 2023.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    努力、葛藤、個性、人生、 人として生きる上で学んだり感じたりする様々なことを、辞書づくりを通して編み出していく感覚 めっちゃ面白い!という感じではないが 静かに、読み進めていけるおもしろさがある

    2
    投稿日: 2023.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    三浦しをんさんが好きすぎる 各登場人物の視点で物語が紡がれるため、各場面に自分がいたのではないかと錯覚する。 嫉妬しながら自分の中の炎に気づいていく西岡さんのくだりに激しく共感した。 人間の感情を描くことがなんて上手い作家さんなのだろうか。静かな情熱に触れて心が熱くなる傑作 仕事机の引き出しに入れておきたい作品 ぜひ読んでみてください。 S+

    3
    投稿日: 2023.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    胸がジーンと熱くなるような作品。 出てくる全ての人の人間性と「大渡海」にかける想いが鮮明に伝わってきました。 特に好きだった部分は馬締の香具矢に対する恋心と西岡が馬締を羨み慕う心の変化の部分。 各章ごとに違う人の視点から書かれていることから、少し物足りないかな?と思ったが、より深みがでていて、最後には馬締からの視点で終わっていてとてもよかった。 物語の中の香具矢が不器用ながらまっすぐで、とても魅力的だなあと思った。馬締が惹かれる理由がよく分かった。

    1
    投稿日: 2023.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とっても面白かったけど…。途中の気になった部分が飛ばされた感が少しありました。でも、あると間延びしちゃうのかな?辞書作りに関わる人の人生模様ドラマという感じかな。お話として楽しく読むことができました。

    3
    投稿日: 2023.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大海原に漕ぎ出す小舟の例えがピッタリ当てはまるくらい、辞書を編纂するって大変なことなんだな〜。 たどり着いたと思った先には、次の言葉の大海原が待っている・・・。 産みの苦しみが深いほど、達成感も一入だろう。 本棚に置きっ放しになっている我が家の辞書が急に輝いて見え始めた。(*^_^*)

    1
    投稿日: 2023.04.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書を作る。言葉に深く潜り込むような仕事を軸に描かれる物語、というところでもう少し厚みのある話を想像してしまっていた。文体は軽妙で読みやすく面白かったけれど、先入観がありすぎてギャップが。

    2
    投稿日: 2023.04.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書の編集者が主人公。自分の人生において、今までも、これからも接点が無いと断言できる職業なのに、なぜか共感する部分が多くて夢中で読みました。 図書館で借りて読みましたが、仕事で悩んでいる時に読み直したらやる気を取り戻せそうなので、購入して手元に置いておきたいと思います。

    4
    投稿日: 2023.04.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公のまじめさんが一風変わったキャラクターだけど、周りの登場人物が魅力的でみんなエネルギッシュ。 仕事って、こうあれば楽しいし、こうなれる仕事に巡り合うために努力しないとな、と改めて思いました。 ラストはうるうる。

    3
    投稿日: 2023.04.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ただなんとなく、目的があって書棚を眺めていたわけではないけれど、図書館でこの『舟を編む』と出会いました。 自分は辞書や言葉が好きだけど、『舟を編む』が辞書にまつわるお話とは耳にしたことがあったけど、読んだことがなかった小説。 まじめくんを始めとした『大渡海』に関わる人々の心の揺れ動きや出会いと別れからもたらされる成長、そして辞書作りの楽しさや凄絶さ… 静かに燃え続ける展開にページをめくる手も文字を追う目も止まらず、読了したあとは書店に赴き文庫本を購入していました。 これで何度でも読み返せます。 読書初心者である私にとっては初めての、何度でも読み返したくなる作品です!

    3
    投稿日: 2023.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小さなことばたちの辞書 に続いて、日本の辞書編纂の物語を… タイトルは聞いたことあったし、売れてる本であることも知っていたけど、しばらく現代小説から距離を置いていたころに発表された小説ということもあり、今まで読まなかった。すごく読みやすい、メディア化のしやすさも、本屋大賞も納得。ストーリーの重厚さには欠けるけど(直前に読んだ本が「小さなことばたちの辞書」だからに他ならないが)言葉の楽しさをこちらもしっかりと伝えてくれる素敵な本でした。

    4
    投稿日: 2023.04.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    装幀や書き出しから辞書をテーマにした難しい本なのかなと思いましたが、そんなことはなかったです。確かに、面白くて読むのが止まらないというタイプの本ではないですが、主人公のまじめくんがいろんな人との出会い、別れを経て辞書の編纂者として立派に成長していくお話で、スッキリとした気分で読み終わることのできました。 少し不思議で浮世離れした感じのまじめくんを中心に話は進みます。導入の一章は荒木さん、二章はまじめくんのロマンスを挟んで、三章は西岡くん、四章は岸辺さんと周りの人の成長も描きながら、五章で辞書の完成を迎えるころにはまじめくんはびっくりするほど成長した姿になっていました。一心不乱に仕事に打ち込む姿にみんなが引き込まれていく。そういった人に私もなりたいです。

    2
    投稿日: 2023.04.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書作りに人生と情熱をかけた人々の話。とても良かった! 当たり前のように存在していて、当たり前に使っていた辞書。辞書を作っている人のことなんて全然考えたことがなかったな。ことばってすごい。 登場人物全員が魅力的ですどんどん好きになっていった! まじめさんの辞書作りにかけるまっすぐで熱い思いも不器用な恋愛模様も愛おしくてたまらなかった。後半でまじめさんがおじさんになっていてびっくり。辞書は膨大な時間、お金、労力があって、作られていたものだったことを知った。 『大渡海』という辞書の名前がぴったりの本だった。

    4
    投稿日: 2023.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     臨場感があっていい。二日で読んでしまった。  ただ、物語のテンポはもうちょっとゆっくりの方が好みかも。

    2
    投稿日: 2023.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    三浦しをんさんが得意とする 何かに対する『愛』を感じられる本 久しぶりに辞書を使いたくなった 何かに打ち込んでいる人たちが 眩しくて羨ましいと思った

    4
    投稿日: 2023.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書つくりの情熱、仕事への情熱にほろり そういえば広辞苑はめくりやすい紙だったなぁ Wikiじゃなくて辞書っていいな

    3
    投稿日: 2023.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    秀逸だと思うけれど、辞書という題材にいまいち入り込めなかった。 あと、仕事の場で自分のことを俺というところも違和感があった。 そのあたり気にならなかったら。

    2
    投稿日: 2023.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    言葉に対して大きな影響力をもつ辞書を取り上げていることもあり、言葉選びや文章が綺麗、そして上品さがあるように感じました。 辞書を、言葉の海に出るための舟に例えるところから素敵です。 いつの間にか紙から電子へ、そして辞書からインターネット検索へと、調べるツールが変わってきて、今ではほとんど辞書を引くことがありません。そのような時代にあっても、自分が普段つかっている言葉の本当の意味や由来等を知ることで、新しい世界が見えてくるかもしれません。ふとした時に、調べてみようかな。

    1
    投稿日: 2023.04.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2012年の本屋大賞作品。 かなり面白いと聞いていたが、やっと読む事ができた。 じつに面白かった。 本屋大賞はハズレがあまりないね。 「舟を編む」 題名がスバラシイ。 読んでみないとわからないかもしれないけど、日本語辞書を作るにあたり、言葉という大海に船出する舟を編む(作る:編集する)という意味になるんだろう。 まあ、私なんかが陳腐な解説をする訳にも行かないので上記のレビューでもご参考になされよ。 久々のお勧め本です。 もう話題に乗り遅れてますけどね。(^_^;) 読み終えて、ちょっと調べてみたら、これ映画にもなってて、アカデミー賞も取ってるんですね。 というぐらい、私は映画を知りません。(^_^;) 予告編をチラッと見ましたが、なかなか小説の雰囲気出てます。 映画も面白いかもしれません。 三浦しをんさん。 こうやってブログに残すようにしてから記録に無いので初読になるかもしれませんが、好きな作家さんになりそうです。 さて、皆さんは辞書って好きですか? あまり興味の無い方の方が多いでしょうね。 私もそんなに好きって方でもないですけど、ちょっと思い出話を。。。 小学校の時、国語辞典が必要になり母と一緒に本屋さんに買いに行った。 それまで、辞書なんて見た事もなく、ぶ厚いのから薄っぺらいのまで実に様々な辞書があるのを知った。 どれでも同じだろ? これでイイよ、と何も考えずに手に取ったら母に怒られた。 どんな言葉でも良いから、同じ言葉を辞書毎に調べてみよ。 私が手に取った辞書は、解説が難しくて意味が解らなかったが、もうひとつの方は簡単で小学生の私でも理解できた。 一口に辞書と言っても、これだけ違うのだから、簡単に選ぶなと。 ページのめくりやすさ、言葉の見つけやすさ、大きさ、重さ、それも選択の要素だと。 かっこつけるばかりだと、絶対に使わなくなるからやめなさいと。 まあ、そんな事があったのを今でも憶えている。 解りやすい辞書だったので中学生ぐらいまで使ってたけど、さすがに高校では買い換えたかな? 20才ぐらいになった時、「現代用語の基礎知識」なんて辞書がある事を知った。 ぶ厚いくせに、まあまあ安くて、楽しく読ませてもらった。 ・・・けど、今じゃほとんどネットだね。 便利になったけど、寂しくもあり。。。

    0
    投稿日: 2023.03.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    岸辺みどりが登場してから、畳み掛けるように物語が進んでいったように感じた。 究極の紙が出来た時の感動。松本先生が大渡海の完成を待つことなく亡くなってしまうのは何となく予想はできていた。でもやっぱりつらかった。ページをめくったところにあるのが何とも…… 作者は神様のようだと感じた。登場人物を生かすことも殺すことも出来てしまう。 松本先生には大渡海の完成を見届けてほしかった。

    1
    投稿日: 2023.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人とコミュニケーションを図るのは正直苦手だけれど、私は今まで言葉を通してたくさんの人に出会い、仲良くなったり、恋をしたり、時には喧嘩をしたりしてきたのだと思うと「言葉」という当たり前にあったものが、とても尊いものに思えてくる。 きっと他人と心を通わせるために言葉は生まれたのだろう。 そう思うと、無数に散らばる言葉の大海原を、私も航海したくなった。インターネットではなく、辞書をめくりたい。

    1
    投稿日: 2023.03.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書の編纂について考えたことなかったけど大変で大切な仕事だと思った。登場人物のキャラクターがよく楽しく読めた。

    2
    投稿日: 2023.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んでいる私まで、ああ…ついに完成したんだ、と感慨深いものがありました。辞書に完成はない、ですけれども、それくらい物語や登場人物たちの想いや熱に引き込まれていたんだと感じます。 登場人物は皆んな愛すべき人々というか…愚直な大人ってとても愛おしいですね。 最後のおまけも良かったです。徐々に勝手に盛り上がっていく様子のまじめさんも面白いですし、かぐやさんの困惑も充分に味わえました。

    2
    投稿日: 2023.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あたたかな気持ちになれました。 専門的な事もわかりやすく書かれていて、読んでて苦はなかったです。 辞書の編纂という場面も垣間見れてよかったです。

    4
    投稿日: 2023.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今まで、言語化する必要性はそんなにないと思ってた、もちろんシチュエーションにもよるが 映画を観たあと 小説を読んだあと 映画館に行ったあと だから1人で行くことが多いし、自分の想いを曖昧なまま残しておくことがほとんどだった でもこの本を読んで少し考え方が変わった 広い海を渡って死ぬ気で編んでくれた舟、使わない手はないよね 読んでよかった

    1
    投稿日: 2023.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書編集部の人間模様と辞書編纂の様子を描いた物語。辞書を制作する様子と、それに携わる個性豊かな登場人物の二つを楽しめる作品です。 私も仕事で冊子を作る業務を担当していたので、ページによって校正のタイミングがズレたり、文字数があふれてページが増えてしまうなどの苦労を懐かしみながら読んでいました。辞書制作となると使用する紙にもこだわるのは目から鱗でした。 本作品、何と言っても目が離せないのは馬締さんです。辞書編集部に異動したての頃は人づきあいが苦手そうでどうなるのかと心配しましたが、年月が経ち他部署や執筆協力者と立派に渡り合い辞書完成に向けて邁進する姿は成長を感じずにはいられませんでした。馬締さんも辞書と共に編みあがっていく様でした。

    0
    投稿日: 2023.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書を作り上げる壮大さを題材にまじめの成長、恋愛、人間関係、部下と上司、年月が織り混ざって展開を楽しく読み進められました。 個人的は西岡目線の三章が好きです。 ラストの先生からの手紙は涙でした。が、すこしあっさりしすぎかな。と感じました。もっと泣く気満々でした。 解説も面白く、ラストの恋文も最高でした。非常にわかりにくい。 初めてのしおんさんの作品。他も読みたい。

    2
    投稿日: 2023.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    漫画的だなと思ったけど 面白く読めた スピンオフで 佐々木さんの物語を 読んでみたい 市のリユース文庫にて入手

    1
    投稿日: 2023.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    辞書編集部の話ってまたすごい馴染みない話だな、と思っていたのもつかの間、 出てくる登場人物みんなに笑わされたり共感したりどの人もすごく魅力的で、そんな方々が作り上げていく辞書大渡海と言葉の海にすっかり魅了されていました、、、 出てくる言葉や文章がまた、この話や大渡海の編纂に沿うような美しくて素敵な言葉選びが多くて。三浦しをんさんの文章のくすっと笑える部分も要所要所にたくさんあって本当におもしろかった!!! 松本先生の言葉は最期までぐっと刺さるものばっかりだった。 言葉は、言葉を生みだす心は、権威や権力とはまったく無縁な、自由なものなのです。 これもぐっときたし、 そして最期のお手紙の いまは不安も後悔もありません。『大渡海』が、言葉という心をたたえた大海原をゆく姿がまざまざと見えるからです。 あなたたちのおかげで、わたしの生はこのうえなく充実したものとなりました。感謝という言葉以上の言葉がないか、あの世があるならあの世で用例採集するつもりです。 『大渡海』編纂の日々は、なんと楽しいものだったでしょう。みなさんの、『大渡海』の、末永く幸せな航海を祈ります。 もうお手紙の所は打ってるだけで涙がぼろぼろでてきます。笑 松本先生の人柄も佇まいも、肉体がなくなっても残っていくとまじめさんが言っていたけど、 言葉は時を超えて今にも未来にも残っていくから、私たちは過去の素晴らしい文章や言葉や物語に何度も救われているんだなと思いました。 普段くっちゃくちゃな日本語ばっかり使ってるけど言葉や文や文字ってやっぱり素敵だなと改めて思えた作品。 そして色んな仕事の人が誇りをもって携わってひとつのものができあがる過程も素敵でした。 三浦しをんさんの書く話本当にすきだなー!

    2
    投稿日: 2023.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    辞書編集部の話。あまり馴染みのない業界なのでとっつきにくいかと思いきや、とても読みやすかった。 登場人物がみな魅力的!特に西岡には共感できて胸が熱くなった。300頁超でわたしも一緒に15年間大渡海を編纂していた気持ちになり、辞書完成の際にはついに…!!と感動した。 今更ながら読んでよかった。

    1
    投稿日: 2023.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    馬締を中心に、大渡海の出版に向けてそれぞれのヒューマンドラマがあり、凄く感情移入できる。個人的に西岡のストーリーは、自身に重ねる部分が多く、熱くなった。 誰かの情熱に、情熱で応えること。西岡がこれまで気恥ずかしくて避けてきたことは、「そうしよう」ときめてしまえば、案外気楽で胸躍る思いをもたらした。

    1
    投稿日: 2023.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書編集者の話 言葉がすごくきれいで難しい言葉を使っているようでするする読めてしまう。 登場人物の心情の表現がわかりやすく、読みやすい。言葉の大切さ、あり方、人生において熱意を持って取り組むことの大切さを感じる作品。

    1
    投稿日: 2023.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この物語の世界観が好き。とても好き。 こんなに儚く、胸を打つような美しい日本語があったのかと、また、それを知らずに半世紀も生きてきた不勉強な自分にも気付かされた。息子と一緒に難しい言葉の意味を調べたり、我が家の本棚にある、ありとあらゆる辞書の紙の違いをお互いの指で確かめたり、思春期の息子とひだまりのような時間を過ごせた事もこの物語からいただいた素敵な贈り物だ。

    7
    投稿日: 2023.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書には全く興味がなかったけれど、一冊の辞書を編むのにかかる莫大な時間や辞書を作る人々の想いを感じてすごく興味がでた。 途中で視点が変わっていることでそれぞれの辞書にかける想いを垣間見たようで読み終わってほっこりとした気持ちになった。

    1
    投稿日: 2023.02.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    言葉は時に無力で、凶器にもなりえる。しかし、言葉があるからこそ自身の心を表せるし、薬にもなり得る。それを学ばせてくれた一冊でした。 自分の心を表すために、正確な言葉を選択できるように。 そんな純粋な心を持ち、辞書編纂に全てをかける編集部の面々の成長や葛藤が生々しく描かれていると思います。 最後は涙なしには読めませんでした。 言葉の大切さを忘れかけた時、自分の心を表すことに不安を感じる時、、何度でも寄り添ってくれるような物語でした。

    3
    投稿日: 2023.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    出会えてよかった1冊! 面白いと思ってたら最後は感動。 辞書の背景、人間ドラマを少し覗けた。もっぱら電子辞書使っているけど、紙の辞書を手に取りたくなった。

    1
    投稿日: 2023.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    以前からずっと読みたいと思っていたが、積もった期待に十分に応えてくれる小説だった。基本的には辞書編集部の面々の目線で話が進んでいくので、複数の視点で語られる物語にありがちな、伏線回収的にストーリーを進めるための不自然な描写もなかったように思う。 もともと言葉に興味をもっていたので、見出し語と説明が登場する場面はとくに興味深く読んだ。それでなくても、登場人物一人一人に寄り添い、お仕事小説として読み進めることができ、非常に楽しい読書ができた。評価に違わぬ良作。

    1
    投稿日: 2023.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    2023/2/2 読了 誰もが知っている言葉を辞書にまとめる。 それに関わる人々の考えや生活や恋やらが、いろいろあり、楽しく読めました。 言葉は大切なのだとあらためて思い知らされました。 「大渡海」完成おめでとうございます! 登場人物としては、「西岡」さんが良きです!

    2
    投稿日: 2023.02.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    辞書作りが熱かった…… 何気なく使ってた辞書。こんなに作るの大変なんやってはじめて知った。 言葉の意味に真剣に向き合い、15年も時間かけて作り上げるのは本当胸があつくなる。 松本先生、荒木さん、まじめさん、かぐやさん、タケおばあさん、トラ、西岡さん、佐々木さん、岸辺さん、宮本さん、学生アルバイトたち…登場人物全員が愛おしい。。 岸部さんからまじめさんへのツッコミはクスって笑ってしまう。 西岡さんがまじめさんに対して「あんなに打ち込めるのいいな」的なこと思ってたことに、すんごい共感した。

    2
    投稿日: 2023.02.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても面白くて、読みやすかった。 読み進めながら、まじめさんのキャラに毎回くすりとさせられてその度に癒されていました。 辞書の編纂。こんなふうに行われているなんてはじめて知りました。 本文にあった辞書専用の紙。特別で他とは全然違う。 子供時に使いながら気持ちのいい肌触りだなぁと思った記憶があったけど、こんなにも深く考えられていたなんて。 癒されながらも、とても勉強にもなり、とても心にのこる作品でした。 今度、本屋で色んな辞書見てみようかな。。。

    8
    投稿日: 2023.01.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ずっと気になってた本をようやく読むことができた。いつも本を読む上でお世話になっているのに深く考えてこなかった辞書であるが、これほどまでに心血を注ぐ大作なのだと思い知った。日本語の奥深さ、一切の無駄が削ぎ落とされた説明、辞書に使う紙の手触りなど、一つ一つ噛み締めながら丁寧に物語を読み味わえた。

    3
    投稿日: 2023.01.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    普段意識することがない言葉の役割を理解できる作品でした。 登場人物達が辞書編集に携わっていく中で、細かい意味や死語かどうかなどを考えていくのは、途方もない作業でありながら、美しく感じられました。 登場人物達にもそれぞれ個性があって読んでて飽きませんでした。

    2
    投稿日: 2023.01.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めての三浦しをんさんの作品。何度も読んでみようと思っては、後回しにしてきて、ようやく読めました。 辞書作りの話でこんなに長い話が書けるのか疑問に思いながら読み始めましたが、長いと感じることはなく、最初から最後まで面白くよめました。 辞書作りの大変さがよく分かり、初めて辞書をきちんと読んでみたいと思いました。でも、今は家に辞書がなく、残念。 これから辞書を使う人はますます減ってしまうだろうから、新しい辞書を出版するなんてことはなくなってしまうかも? 途中で映画のキャストを調べてみたら、なかなかしっくりくる配役。映画も観てみようと思いました。

    2
    投稿日: 2023.01.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    使ったことのある辞書の作られるまでを学べた。一般的な本よりも時間、コストがかかっているのに加えて出版社においての辞書の重さが伝わってきた。 内容は辞書の本らしく、言葉遊びっぽい文章などユーモアたっぷりに話が展開されていたのが良かった。

    1
    投稿日: 2023.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私の祖母は、クロスワードの漢字版のようなパズルゲームの本をよく買う。 私はそれを隣でじっと見てるのが昔から好きだった。 特に好きなのは、わからない漢字や言葉を調べるために祖母が辞書を引くときだ。 その辞書は何十年も使っている為、背表紙はボロボロでしみだらけで破れている。 だけどその辞書は祖母の手に吸い付くように滑らかにページをめくる。 その音を聞くのが、整列された文字を追う祖母の手を見るのが、私は何より好きだ。 この本を読んで、あの祖母の辞書に触れたくなった。

    5
    投稿日: 2023.01.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    三浦しおんの本は「愛なき世界」に続いて2作目だったが、こちらの作品も非常にほっこりしていて、登場人物が不器用ながらも奮闘している姿がなんとも愛くるしい。 特に馬締から香具矢へのラブレターは馬締らしさ満載のラブレターで、受け取った香具矢の反応がまた良い。 個人的には西岡のキャラクターが好きで、器用貧乏なために辞書編集部での目立った活躍はないが、西岡らしく最後まで辞書編集部の仕事を全うするところがかなりグッときた。 総じて登場人物のキャラクターと物語が静かに情熱を持って進んでいくところが好きな作品。

    4
    投稿日: 2023.01.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舟を編む、なるほどね。 たくさんの人の想いを乗せて出来上がった辞書。 『一人の力ではなく、みんなの力を合わせる』って素敵なことだなぁ。と。 周りの人に感謝せねばと思いました。

    6
    投稿日: 2023.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「舟を編む」を半分まで読んだ翌朝、つまり馬締のラブレター作戦のくだりを読んだ後、私はこんな夢を見た。 私は若くて綺麗な女性と知り合いになる。そのあと労務者2人とも知り合いになる。そのあと知り合いの先輩から、「(先輩と同じアパートに住む)あの女性が(同アパートに住むあの労務者から)目をつけられて困っている、ひいてはお前は知り合いらしいから一緒に行って談判して欲しい」と頼まれる。(以上夢なので色々長いけどかなり端折りました) 私はその古いアパートに赴くと、ちょうど彼女が保育所から子供2人を連れてアパートの2階に上がる所だった。 「仕事帰りですか?」私は尋ねた。驚く彼女に「先輩がこの一階に住んでいるんで、訪ねてきたんです」と言い訳をした。子供はお母さんの知り合いとわかると「こんにちは」と、はもりながら天使の笑顔を見せる。 一階の先輩は、同じく一階の労務者の部屋に入ろうとしている所だった。用件は伝わっているらしくすんなり部屋に入る。中はかなり整頓されている。労務者は仕事場で知り合い、部屋を折半して借りているらしい。話の流れから、単に可愛い彼女を真面目に口説き落とそうと「ちょっかい」に見える口のききかたをしただけのようだ。それでも私は2人に注意する。 「(彼女はいま一生懸命生活を立て直している最中なのだから)乱暴な口のききかたをする貴方たちの相手をするのは不安なんです」 「乱暴な」というワードに、かなりショックを受けているようだった。2人は了承した。 そこで夢が覚めた。 そして呟いた。「馬鹿らしい」 何の資格があって、私はあんなことが言えたのか?私の方がよっぽどいやらしいではないか? この夢を書き記している間、「はもる」という言葉がどうも気になって調べてみた。ちゃんと辞書にあった。 ハモ・る 〘自ラ五(四)〙 (ハモは「ハーモニー」の略) 二つ以上の声部の声、または音が、ひびき合う。ハーモニーを生じる。 出典 精選版 日本国語大辞典 ※「新明解国語辞典第五版」には不記載。 実はスマホ辞書では「ハモ・る」はカタカナにも漢字にも変換されなかった。日本語になっていないのか疑問に思ったのである。スマホが認識していなかっただけで、立派な「日本語」になっていたようだ。辞書はやはり素晴らしい。ちょっとした言葉の疑問が直ぐに氷解する。「ハモる」は、いまや音楽家のみが使う言葉ではなくなっているのである。それに見合う語釈がちゃんとされていた。 え?何の話をしているのか?だって。 そうだった! 「舟を編む」と私の夢とどう関係あるのか、説明するべきだった。 主人公馬締(まじめ)は、同じアパートに住む香具矢(かぐや)さんに恋をしている。その状況が、私に往年の名作「めぞん一刻」を思い出せ、アパートの管理人で美貌の未亡人たる女性に恋する男たちの顛末を夢の中で再現してしまったということらしい。つまり、この夢の中、2人の労務者どころか、先輩も私も、2階の子供連れの女性に恋をしていたということだ。「舟を編む」の第二章の終わりで、馬締の恋は成就する。しかしあまりにも不器用な成就であった。 馬締よ、お前の恋は羨ましいぞ! その気持ちが、こんな変な夢に変化したということらしい。 いったい私は何を読まされているのだろう? そう思った貴方、 正常な感覚をお持ちです。 本来本書は『大渡海』という新しい大辞書を編纂する編集部員たちの15年に及ぶ泣き笑いの奮戦記である。もちろん汲めども尽きぬ言葉を巡るアレコレの魅力が、この小説に詰まっている。 一方で、これは不器用な男女の恋の物語である。この書評は、それを強調せんがために書かれたものなのであった。 (せっかく遊園地の観覧車までたどり着いた2人が) 「俺、遊園地の乗り物の中で、観覧車が1番好きです」 少し寂しいけど、静かに持続するエネルギーを秘めた遊具だから。 「私も」 馬締と香具矢は、共犯者のように微笑みあった。(92p) それだけで終わってしまうデートは、多分私的にはツボだったのだろう。 同僚の西岡の恋の顛末も共感できるものだった。 言葉にならない、その共感が、夢の形で現れたことに、私自身全く驚いたのである。 だから言葉にした。 「馬締が言うには、記憶とは言葉なのだそうです」(267p) 夢の顛末と感想と。 恋が上手くいった秘訣は、やはりあの毛筆のラブレターに違いない。「漢文は読めない」と言っていたから、江戸時代の候文なのだろうかと想像していたら、文庫本巻末に「馬締の恋文 全文公開(西岡・岸辺解説付)」がありました。ナイス!三浦しをんさん。一読、うーむ、やはり我が教養でもわかりにくいけど、気持ちは伝わるな。参考にしよう(←いつ?誰に?)。 よし。本屋大賞一位で、読むべき文庫本は「流浪の月」のみになった。春の「52ヘルツのクジラたち」文庫化までに読み遂げるぞ。

    136
    投稿日: 2023.01.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「職業とは愛の行為」と語ったのは村上春樹だったか。その言葉を思い出しました。 読みやすく、あっという間に読了しました。 ただ、少々物足りなかった感じも。。

    7
    投稿日: 2023.01.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    父が入院していたときに買って、今回で読んだのは2回目。今はネットでも意味とか調べてしまうけれど、やはり辞書で調べると楽しい。めくる紙がくっつかないようになっているなんて、初めて気づいたし、確かに。。と試してみた。そして改めて言葉を大事にしようと思いました。

    8
    投稿日: 2023.01.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「流星ワゴン」重松清作→「舟を編む」 素直に他人の想いや情熱を認め、受け入れ、変わることができる、西岡さんや岸辺さんが素敵です。 荒木さんや松本先生、松本先生の奥さん、アルバイト、誰かが欠けると「大渡海」はいいものにならなかったんだろうな、と。 当然、「編む」の意味は検索済み。 湊かなえの「リバース」とか、「舟を編む」とか、しっくりくる題名に、感銘を受けています。 「流星ワゴン」も「舟を編む」も、ビデオ借りる!

    18
    投稿日: 2023.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とてもよかった。前半から惹き込まれる、というよりも、後半にかけてどんどん面白くなる作品。 メインの登場人物4-5名は皆共通して、何か武器があるけどどこか欠けている人達。自分の武器があるのに、それに気づかず、ただ周りの人は知っている。そこに気付かされた瞬間に目頭が熱くなる箇所が、後半にかけて多くなってきてどんどんと面白くなります。 加えて辞書編集部という知らない世界を、実際のインタビューをもとにリアルな言葉で綴っているのも、知らない世界を垣間見る面白さがあります。 心がとても暖かくなる作品でした。

    3
    投稿日: 2023.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    あえてジャンル分けするなら「お仕事小説」かな……。 辞書編集部が、大渡海という新たな辞書づくりに挑む様子を描いた作品。 本屋大賞受賞作。 ずっと読みたかったけど、なかなか機会がなく単行本の刊行から10年以上経ってしまった。 解説が岩波書店辞書編集部の人だったり、巻末に登場人物が書いたとされる恋文が収録されていたり、完成した辞書の表紙デザインがあったりと、文庫としてはかなり凝った構成。 映画は宣伝しか見ていないが馬締が主人公だと思っていたので、冒頭にいきなり別のおっさんが登場したのには驚いたが、章ごとに主人公が移っていくスタイルだった。 西岡、チャラいけど結構好き。 しかし、西岡が宣伝広告部に異動になったあと、岸辺がくるまで13年の時が経過していたとは……! 岸辺が馬締を40代とみていたので「え?」っとなったが、馬締が老けていたわけではなかった。 岸辺がファッション雑誌の編集部から異動してきた、というのは、荒木と馬締の回であった「ファッション関係が弱い」という伏線の回収かと思ったけど、ついぞその回収はされることがなく物語が終わった……。 著者も置き忘れた伏線だったかもしれない。 岸辺さんのあと、ついに佐々木さんの出番か!?と思ったけど、馬締に戻ってしまった。 が、松本先生の最期を描くなら、主人公は馬締以外にいないであろう。 機会があったら映画も見てみたい。

    2
    投稿日: 2023.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    三浦しをんさんの作品は、昨年「愛なき世界」を読ませていただいて2作品目で、何かにとことん打ち込む純真な主人公を中心に、周囲の人たちとのすてきなつながりに心を洗われるお話という点では、なんとなく共通点がある2作品でした。そこにそんな世界が潜んでいるなんて、普通の人は気がつかない分野を突き進んでいくって、いいですよね。

    3
    投稿日: 2023.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辞書という読み物に特別な感情を持っていない自分からすると少し距離のある題材ながら物語としてとても真っ直ぐ。 新しい世界を知ったという意味でもいい読書体験だった。 まっすぐすぎるが故、スポ根的なものに通ずる印象も少しある。 船と舟の違いはなんだろうと調べたところ、舟は船に比べ小さいものを言い、人の力で動かすものという区別らしい。船ではなく舟を選んだ作者の気持ちが松本先生がまじめに語った言葉にあらわれているのかなとも思った。

    1
    投稿日: 2023.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実写映画を観賞した後に読み始めた。 大筋は勿論変わらないのだが、全体的に漫画やアニメのを思わせる展開・人物描写・台詞等には面喰らい、呆れてしまった。数年前に本作がアニメ化された時は不思議でならなかったが、納得した。むしろ大まかな流れと辞書編纂及び辞書そのものの魅力を損なわず、且つややイタくてサムいギャグ要素を排してドラマ性の高い映画を創りあげたスタッフ・キャストがいかにすごかったのかを思い知らされた。

    1
    投稿日: 2022.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文字を入力すれば直ぐ教えてくれるこのご時世に辞書を題材にした小説……地味な話かと思っていたがクスッと笑えるし、ラストは泣いたりと表情も心も動かされた。 辞書を通して言葉を考える。言葉を通して人間関係を育む。ネット社会の現代だからこそ必要な小説なのかもしれない。

    1
    投稿日: 2022.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ベストセラーにふさわしい、素直に読んでよかったと感じる作品でした。 物語は決して複雑ではないのに、むしろシンプルなくらいなのに、1つの物語をいろいろな観点で楽しめるところも手がとまらない理由になりました。 辞書を作る職人の物語、新卒で入社したサラリーマンの成長の物語、1組の若者の初心な恋愛の物語、優秀な後輩を思う熟練サラリーマンの物語。 登場人物すべてに愛着が湧きます。かといって、誰が誰だったかわからなくなるような難しさはなく、最初から最後まで情景がすっと浮かぶような読みやすさ。 もっとはやくに読んでいたらと思わずにはいられません。多くの若者に読み継がれてほしい一冊です。

    2
    投稿日: 2022.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前から作品の名前は知っていたけど、読んだことなかったから図書館で借りた。 もっと早くこの小説に出会いたかった! 辞書編纂に携わる人々の物語。何かに不器用ながらに一生懸命な人たちの物語。大渡海が完成したときはちょっと泣きそうになった。 言葉と向き合うことは、人と向き合うこと。 岸辺さんがまじめさんと働くなかで変わっていくところが好き。 「言葉にまつわる不安と希望を実感するからこそ、言葉がいっぱいつまった辞書を、まじめさんは熱心に作ろうとしているんじゃないだろうか。」(p186) 「言葉の持つ力。傷つけるためではなく、だれかを守り、だれかに伝え、だれかとつながりあうための力に自覚的になってから、自分の心を探り、周囲のひとの気持ちや考えを注意深く汲み取ろうとするようになった。」(p203) まじめさんも西岡さんも、岸辺さんも愛すべきキャラクターばかり。 大人になって言葉の力の怖さばかり考えるようになっていたけれど、人と繋がることをそっと後押ししてくれる存在が辞書で、今の自分にも必要なのかなと考えさせられた。本を読みながら、スマホで語彙を調べていたけれど紙の辞書が欲しくなった!やっぱ紙っていいよね〜中学生くらいに辞書で西とか東とか調べてたこと思い出した。  

    5
    投稿日: 2022.12.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    薄い辞書のページを捲る感じが、たまらなく好きなんですよ。とても共感しました。あと匂いとか、捲るときに指に引っ付く感じとか、好き。

    3
    投稿日: 2022.12.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いつも何気なく使っている辞書にこんなにも手間ひまがかかっていると知り、驚きを隠せない。 馬締や周りの人々の暖かいエピソードに心癒された。

    3
    投稿日: 2022.12.19
1
...
567
...
17