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名探偵に薔薇を
名探偵に薔薇を
城平京/東京創元社
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総合評価

202件)
3.8
49
73
48
13
1
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    「小人地獄」という架空の毒薬にまつわるミステリ。「全読書人が選ぶ! 東京創元社文庫総選挙(国内編)の」忘れられない結末部門第1位ということで、気になって読んでみた。結末というより、第一部の凄惨な描写が印象に残った。 二部構成のうち、第一部はその外連味の割に平凡な真相だなあと思いつつ、これが壮大なフリになっているのだろうと期待しすぎてしまい、第二部についてもなんとなく想像できてしまった部分があり、肩透かしに感じてしまった。 名探偵こと瀬川みゆきには第一部のクールさを保ち続けていてほしかったと感じるので、少し好みとははずれてしまったかな。 構成そのものや毒薬の設定はとても面白かった。

    0
    投稿日: 2026.01.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前々から気になっていたので新年一発目に読了。 瀬川みゆきの「傷を負った名探偵」というキャラクターは好みだけど、推理に関してはそこまで面白くなかったかなあ。 しかし犯人の動機と、タイトルは良い。 解説によると同じアイディアの小説がいくつかあるそうで気になる。

    0
    投稿日: 2026.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    電子書籍で読んだので残量が分からずえっ!?2章があるんですか?!?!と謎にお得感が味わえた。 1章は単純に面白いミステリーという内容だったが2章が本当に面白い。夕奈の苗字が明かされたシーンでは身体の中に氷を入れられた気分だった。真実を追いつつもその真実が人をふしあわせにすると言うジレンマに苦しむ姿がブラックジャックに重なった。

    0
    投稿日: 2025.12.26
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    メルヘン小人地獄の因果か!! 読みやすく、読み終えた先には切なさが残る。 読み手は騙されるが、騙されたあとの真相が悲しくて仕方がない。

    0
    投稿日: 2025.12.09
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    1章と2章で印象が変わる 結末は切ないけど、探偵について考えさせられた 名探偵が女の子なのは以外だった

    0
    投稿日: 2025.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作者の方が原作をされている「スパイラル 推理の絆」という推理漫画が好きだったので、読みました。「小人地獄」という完璧な毒薬をめぐる2篇の話。 1話目はまっとうなロジック推理。1話目も十分に楽しかったが、2話目を読むと、1話目は状況説明の前座にすぎなかったのか!となる。2話目が本編。 スパイラルでも感じたちょっとファンタジー要素(スパイラルにおける「ブレードチルドレン」本書における「小人地獄」という存在)がありつつ、ダークで救いのない話でよかった。救いがないんだけど、物語の余白があるので、自分なりの空想で結末後彼ら・彼女らがどうなっていくのか想像しがいがある。 城平京さんは、主人公(探偵役)を苦しめるのが好きなんだな笑 絶望の先を描写してくれることはないのだけど。

    0
    投稿日: 2025.10.16
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    なんだかなつかしい雰囲気の国産ミステリ。ケレンミのあるサスペンスコミックみたいなかんじ。【2025年7月17日読了】

    0
    投稿日: 2025.09.22
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    3.8 究極に切なすぎる真実に、探偵もののジャンルとしてはかなり苦味が残る感じ。 でもその真実の可能性はまったく思いつかなかった、、、 二転三転する話に翻弄され、圧倒されます。

    0
    投稿日: 2025.09.20
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    タイトルに惹かれて購入。 第一章の小人地獄がめっちゃ面白かった。そんな毒あったらすごい。耽美だけどグロテスク。全体的に鼻につく登場人物だけど、90年代の小説だからしょうがない。 ただ第二章がなー……まず形見とはいえ毒を手に取りやすい場所に置いておくなよ。おとぎ話を語る風のキザな謎解きはちょっと笑ってしまった。 しかしタイトルの意味が最後までわからなかった。なんで薔薇……?百合だったらまだわかるんだけど。

    1
    投稿日: 2025.09.18
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    設定はリアリティの欠片もない、トリックも凡庸、キャラクターの魅力もさほど感じず… が、それ以上に読ませる力があるストーリーと構成、展開力。 いやはや、これだからミステリーはやめられないです、はい。

    3
    投稿日: 2025.09.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    グロテスクな場面も多々あるので苦手な人にはおすすめできない。二部構成のお話です。小人地獄という毒薬を中心に物語が展開した一部。下世話ですが、グロテスクさに興味をそそられ読み進めました。ある意味万能すぎる毒薬にはリアリティは無いのですが物語なのでそこも楽しめました。そして二部では名探偵の苦悩が描かれています。推理は上手くいかず、ラストも全く救いがない。探偵と言えど人間であり解決できない事柄があるのだと思い知らされます。

    0
    投稿日: 2025.08.26
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    本格ミステリながら非常に知性のある文章で引き込まれました! 要所で反芻したくなる文章。 本作は2部(2部は1部の3年後?設定)構成に分かれており、各部「小人地獄」という毒にまつわるミステリでありながら、裏では名探偵であることの葛藤がテーマに書かれている。 300ページ程度ながら読了感が重厚で、名探偵と主人公等のキャラが非常に魅力的でした! 大学院生ならより楽しめます!

    5
    投稿日: 2025.08.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    他の方にあるように、本当に推理小説というよりアニメやドラマになりそうな本だなと感じた。東野圭吾さんのような。 本格ミステリ好きには物足りないと思います。 前半の話は意図的に読者をミスリードさせているような感じがしましたし、それを受け後半の話を読むと先が読めてしまいました。 瀬川さんが振り回されたのは、人間らしさが残っていて三橋さんに対する情ようなもので視界が狭くなっていたのだと思えたのは良かった。 なんにせよ、三橋さん、瀬川さんどちらにも好感が持てなかったのが、本を読み進める上で致命的でした。

    0
    投稿日: 2025.05.25
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    世界観が物語チックで最後のエピソードで想像していない結末でビックリはしたものの、色々と都合のいい設定が多く現実味は無かった。 アニメやドラマ化には向いているかもしれないけど、小説で読むにはもう少しリアリティやひとひねりが欲しい気もする。 最後の展開は捻りすぎていて、今までミスなく解決してきた名探偵が3度も推理をミスするという流れが今までの世界観と矛盾していてすんなり入ってこなかった。

    0
    投稿日: 2025.05.13
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    1. はじめに 2部構成の本格ミステリ。 1部では童話に見立てられた猟奇殺人を名探偵が鮮やかに解決する。 そして第2部、二転三転する状況下で名探偵の前に現れるあまりにも美しい真相と悲しい事実に心突かれる作品だった。 2. あらすじ 「小人地獄」という非現実的に作られた毒物を中心に物語が進み、シンプルな殺人事件を奥深く流れて行くような作品で面白かった。 3. 心に残ったポイント・印象的なシーン 物語の冒頭「小人地獄」の製造過程のシーンで多くの生まれたての子どもが犠牲となり作られているシーンは想像に絶えうる内容で中々出会わない設定だと思った。 また「小人地獄」に関わってきた人たちが無惨に殺されるシーンも印象的であった。 4.おすすめしたい読者 ミステリー小説が好きな人で非現実的な物語を求めている人。 5.まとめ(一言で魅力を伝える) 「小人地獄」という薬を中心に多くの人が悩み、迷いう心情、そして事件が起こりそれを解決していく物語が面白かった。 シンプルな構成ながらも多くの複雑な心情描写が多く、物語に没入できる作品であった。

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    サクサク読める本。 事件の内容は王道ミステリーという感じ。 ただ、主人公と父親の行動は正直理解できない。 毒や手紙を警察に言わなかったから最後ああなるんじゃんと思ってしまった。 探偵も報われず、救いのないお話し。

    0
    投稿日: 2025.04.26
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    久しぶりに面白かった。しかし、これはミステリというよりむしろ、瀬川という名探偵を描いた物語なのだなと感じた。それを踏まえてもとても素晴らしい作品だと思う。 探偵はただ謎を解くだけであり、それは誰かを幸せにするためじゃない。幸せにするために解けるなら素敵なんだけどね。

    5
    投稿日: 2025.04.11
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    創元社フェアで知った作品。開幕で心を掴まれたにも関わらず、1Pの文量が多いからか読み進めるのにやや時間がかかった気はするが、斬新な2部構成が楽しくオチにも感嘆した。ミステリーに現実離れした要素をあまり求めていないためそこだけ若干マイナス点が入ったけど(小人地獄の効能)、全体的にかなり好きな小説。久々に読了後「面白かった…」となった。人のこころが交錯する悲しいミステリー大好き。

    0
    投稿日: 2024.11.16
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    物語は創作童話「メルヘン小人地獄」に関する二つの事件の二部構成。 登場する名探偵の視点で語られる真実や、描写に名探偵があるが故の苦悩や葛藤に強く触れられる。 グロテスクな描写もあるので苦手な人は注意。 物語の最後にドロリとした何かが心に落ちてずしりと残る作品。因果とは何か。

    0
    投稿日: 2024.09.08
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     『虚構推理』の城平京さんの長編デビュー作とのこと。そうと知って読んでいたので、その原型っぽさを噛み締めながら楽しんだ。第一部では、三橋の、一見不甲斐なさそうに見えて意外と冷静で頼れるところや、瀬川の、一見冷徹そうに見えて実は壊れやすい繊細さと優しさを抱えていそうなところなど、キャラクター造形にそれを感じた。  そして第二部、次から次へと新たな〝真相〟が現れる、『ギリシャ棺の秘密』もびっくりの多段推理。解説では、この作品の生まれた経緯の一幕として、作者がどのようにして古今東西の名作ミステリーを吸収していったかも紹介されていたが(必ずしも、昔から好きでたくさん読んでいた、というわけではなかった)、数々の過去作品を踏まえて本作が生まれ、そして『虚構推理』に至るのかと、その道のりも興味深かった。  タイトルは、『エミリーに薔薇を』のオマージュだろうか。本作で「自分はこれまで名探偵をやってきたが」と職業のように「名探偵」という言葉が使われるのは、考えようによっては笑止なのだが、第二部のメインテーマは、推理機械などではない人間としての名探偵の苦悩である。私は名探偵がヒーロー的に大活躍する様を楽しみたくてミステリーを読んでいるタイプのミステリー好きだが、だからこそというか、「責任を感じる」とまでは言わないけれど、こういうテーマの追究には非常に興味がある。『虚構推理』、はじめの二作しかまだ読んでいないので、また続きも追いかけてみようかな。  グロテスク描写もありその内容的にはまあまあショッキングなので、苦手な方は要注意。ただ、私も苦手だけど、グロさで気を引いて面白がらせようという感じがしなかったので、意外と大丈夫だった。

    12
    投稿日: 2024.04.14
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    ある毒物に関わる殺人事件、その真相とは。 二部構成となっており読後、なるほど、とは思えたものの今ひとつパンチが足りない。 構成は面白いし、リーダービリティーもよいと思えた。だが主人公の行動に今ひとつ納得ができず……残念。

    0
    投稿日: 2024.04.04
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    虚構推理で有名な著者の長編デビュー作。 本作は二部構成となっていて、第一部は完璧な毒薬「小人地獄」と童話を用いた見立て殺人、そして話の後半に現れる名探偵の活躍といった、THE本格ミステリといった様相で面白かったです。 一転して第二部は名探偵、瀬川みゆきが語り手を務め、一部の名探偵の活躍とついになるような、名探偵の苦悩が話しの焦点となっています。 そして、最後に判明するタイトルの意味を知った時、切なく、やりきれない気持ちになりました... "探偵"を描いた小説として、傑作です。

    14
    投稿日: 2024.01.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二部構成になっているが、それぞれでかなり話の雰囲気が異なっており、第一部はかなり面白かった。 第一部は、派手に装飾された連続殺人事件を、颯爽と現れた名探偵が解き明かす王道の探偵物。 猟奇的な童話の通りに起こる連続殺人事件、過去の惨劇と被害者の関係、検出不可能な毒薬「小人地獄」、颯爽と現れる美しい女探偵といかにもな要素が目白押しで飽きずに読めた。 第二部は、小人地獄が使われた殺人事件とそれを取り巻く人々の話。 視点主が探偵役に変わり、真実の徒たる名探偵が抱える苦悩や孤独といった話に焦点が当てられる。 第一部では華麗な活躍を見せた瀬川みゆきはかなり魅力的だったが、第二部では自身の存在価値や名探偵としての生き方に悩み続ける内面が描かれ、読んでいて二重の意味で辛かった。 個人的な好みとしては探偵役はメンタルの強い奴が良い。 ミステリとしては、最後までホワイダニットを貫いたのは良かった。 名探偵には助手が必要不可欠な要素だというのが改めて理解できた。

    1
    投稿日: 2023.11.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    のっけから「どういうこと?」となり、引き込まれる。 一部はグロいというか感じたことのない気持ち悪さを感じるのは確か。二部に漂うドロっとした空気感はなんとも… 良くも悪くも心に残ってしまう。

    2
    投稿日: 2023.11.10
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    探偵推理小説に登場する多くの探偵は、いわゆる変人というイメージがありながらも、完璧に推理し犯罪の形を明らかにするため、どこか強い印象がありました。 本書の探偵、瀬川みゆきも群れることなく容姿美人であるため、同じイメージで読み進めましたが違いました。ここまで儚く、辛い気持ちで探偵をしている人はいないでしょう。 この本の前半は正直普通の小説のように感じましたが、後半の瀬川の心情は虚しくも儚くもあり悲しい余韻を残しました。

    0
    投稿日: 2023.11.09
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    帯につられて手に取った作品でした。 ミステリですが軽めのミステリ?という印象です。謎解きもあっさりでトリックがすごい!っていう感じではなかったです。 また一部から二部の流れで答えがなんとなくわかってしまう… そろそろ帯につられて買うのをやめたいです笑

    0
    投稿日: 2023.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登録前 スパイラルの原作者だ〜、と思って購入したのが悪かった。 そういえばスパイラルもラストはバッドエンドよりだったのを読んでから思い出した。 それくらい読後は暗鬱な気分になれる。 内容はとても面白かった。本当に面白かった。 最後まで読んでなるほどこの作品はこのタイトルしかないと納得した。 星4なのはあまりにも読後感が後味悪かったから。でも後味の悪さはいい意味でとてもよかった。

    0
    投稿日: 2023.06.30
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    ミステリとしても小説としても面白い。 一部二部構成になっていて、この二部のために一部があったのかと。 一部の展開から二部は全く想像できませんでしたし、二部の展開もよきです。 お気に入りの一冊になりました。

    3
    投稿日: 2023.06.07
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    素晴らしい。 二部構成、一部と二部で語り手が替わることによって起こせるファクターの想像を軽々越してきた。 

    0
    投稿日: 2023.06.04
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    二部構成のミステリ。創作童話と見立て事件。 そしてその事件に関わった人々のその後の事件。 鳥肌が止まらない展開とタイトルが響いてくるラストの温度が最高です。 ロジカルな真相もですが、何よりも探偵の物語。 声が出てしまったわね。

    0
    投稿日: 2023.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    童話『メルヘン小人地獄』をなぞるように発生した連続殺人を名探偵が推理する第一部。第一部は第二部のための大きな伏線であり、名探偵が見せた解決は第二部の悲劇のためのお膳立てである。この結末は予想できない。誰も救われない、名探偵に薔薇を贈りたいと思うのも当然である。また、この作品の結末は、『虚構推理』にも通じるものがあった。

    2
    投稿日: 2023.04.26
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    真実が分かると本当に切ない。胸がつぶされるようだった。 探偵の苦悩も分かり、探偵の印象がガラッと変わる。 話の構成も工夫されており、最初と最後ではちがう話を読んでいたように思える。でもちゃんとつながりがある。面白かった!

    1
    投稿日: 2023.03.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    事前に何の情報もなく読んだのでびっくりしました。 なんとなくタイトルからは、ポップなライトノベルのようなイメージだったのです。 ところが。 すごくグロテスクな話なんですよ。 苦手な方はこの先ご遠慮ください。 私は終始脳内で『こびとづかん』の小人たちが蠢いていて、閉口しました。 「小人地獄」という究極の毒薬を巡る話です。 小人(実際は胎児や赤ん坊)の脳髄をどうにかして作る秘薬で、無味無臭、少量で人を死に至らしめ、その痕跡を残すことがないという究極の毒薬。 その毒薬造りを告発するのが、童話のかたちを借りた『メルヘン小人地獄』。 江戸川乱歩もびっくりなグロテスクな惨殺死体が出てきます。 これ系が苦手な私は、『第一部 メルヘン小人地獄』が本当につらかった。 けれど、『第二部 毒杯パズル』は二転三転する情報に名探偵が翻弄され、面白かったです。 最後まで頑張って読んでよかったな。 でも、再読はできないな。 グロいの苦手。

    2
    投稿日: 2023.02.24
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     以前から気になっていた本。2部構成になっていて、第一部メルヘン小人地獄は、謎の毒薬「小人地獄」(スゴイ名前だ)をめぐる殺人事件。第二部毒杯パズルは、それから2年後の「小人地獄」が使われた殺人事件。登場人物は重複しており、探偵役も同一人物である。  第二部こそがメインであり、第一部はプロローグにすぎないと思った。ラストは、何ともやるせない。メルヘンで始まり、メルヘンで終わるミステリ。第8回鮎川哲也賞最終候補作だが、受賞してもおかしくない作品だと感じた

    29
    投稿日: 2022.12.01
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    城平京。第一部と第二部に分かれており、前半はメルヘン小人地獄と呼ばれるおとぎ話に沿って次々に人が殺される しかし小人地獄と呼ばれる毒薬は本当にあったのだ。殺されたのはその毒薬の開発者に関係のある人たち。容疑者らしき人物が見つかったが、決定的なものがなく捜査は難航する。そこに名探偵があらわれる。 後半はその数年後の話であり、同じ登場人物がまたその毒薬に振り回される話。 名探偵の苦悩については読者それぞれ思うところがあるだろうが、探偵がただの推理装置でなく1人の人間だとしっかりと描写しているのは良かった。

    0
    投稿日: 2022.12.01
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    素直に面白かった。……とはいうものの王道の魅力ではない。やり尽くされた「推理モノ」というジャンルを逆手にとった魅力だった。

    0
    投稿日: 2022.07.30
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    __  これぞ、という部分もありつつ、ドロドロした若々しさ、歪さも感じられる、エキサイティングなミステリでした。『虚構推理』の初篇で感じた大きな、物語とミステリに対する恐ろしいまでの執着を確かに感じ、けれど探偵像のスタンスは正反対にも見え、それが対立しているわけではないのだなということを教えてくれる。  因果な商売、と云ったりするけれどまさに。 フィクションの探偵の因果に挑みながら、キャラクタ小説としても魅力的でコンゲーム的な要素もある。  ところどころの大正浪漫的な語り口が、好き嫌いはありそうだけれど怪奇探偵的なイメージで悪くなかったです。グロテスクな部分を引き立てるのには良いのだなぁ。ふうむ!  ☆3.6

    0
    投稿日: 2022.06.07
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    一部は気味悪かったけどトリックとかはそんなにかなぁ。二部は全然違う話みたい。でもそこまで目新しさはなかったかも。

    0
    投稿日: 2022.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

     『虚構推理』シリーズで知られる城平京さんの長編デビュー作だそうである。初版刊行は1998年。『虚構推理』シリーズが刊行される10年以上前である。書店を物色していてたまたま発見し、軽い気持ちで読み始めた。  帯によれば、本作は二部構成。曰く、第一部はただの傑作です。読み始めて早々に覚悟した。こりゃ今どき珍しいほど猟奇的描写がきつい。こうした表面的な派手さが本質ではないことは、苦笑しながら読み進むとわかってくるのだが。  『小人地獄』なる恐怖の毒物が物語のキーワード。効果もさることながら、製造方法が…。この毒物に絡んだ殺人事件が発生し、解決のために招聘された名探偵・瀬川みゆき。愛想はないが傲岸不遜ではない。ストイックな流儀を貫くらしい。  ビシッと解決して第一部は終わり、特に言うことはない。ところが、第二部早々においおいおいおい…何だよこの一族は? 再び招聘された名探偵・瀬川みゆき。名探偵として、苦悩するが妥協はできない。ずっとそうして生きてきたのだから。  本作は、元々は第8回鮎川哲也賞最終候補作だが、前例があるとして受賞は逃している。前例とは、探偵にこのような役回りを担わせることなのか? 確かに、異例ではあるが、こういうパターンもあったような気がしないでもない。  「普通」のミステリーである第一部は、第二部の前振りだったわけである。自分なりに解釈すると、推理よりはストーリー性やロマンス重視か。『名探偵に薔薇を』というタイトル通り、詩的ではあるが、誰も救われない。探偵役自身も。  瀬川みゆきが名探偵として迂闊なのは否めないが、面目を潰すような使い方はどうなのだろうと思わなくもない。こういう構図では、最初から手の打ちようがなかったのだ。名探偵が見抜けなければ、当然自分も見抜けなかった。  どちらかといえばキャラを前面に出している『虚構推理』シリーズとは、毛色が異なるのは確かである。映像化されるとしたら、瀬川みゆきを誰が演じるのか想像は尽きない。いや、舞台向きか。再登場は望み薄なのだろうなあ。

    0
    投稿日: 2022.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第一部、昭和っぽい猟奇的な殺人事件でゾクゾクした。怖くて面白かった。第二部は、なんとなく、もしかしたらと思ったことが当たりだったが救いがなく、しんどかった。夢中になって読んだものの、全体的に張り詰めた雰囲気で、名探偵に救いを与えて欲しくて、ああ、タイトルはその暗喩だったかと納得した。

    0
    投稿日: 2022.03.13
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    虚構推理を読んでからたどり着いた作品である。 内容的には少しファンタジー的な要素もあり、2部構成となっている。 この作品は推理小説と言うよりは、名探偵の孤独感なるものに重きをおいた作品と感じた。 世に名探偵は沢山いるが、あまりこのように孤独さを感じさせることはない。 実は名探偵は辛く悲しいのだと感じた。 その上で、帯にあった 「タイトルはこれ以外ありえない」 そう、この作品は 名探偵に薔薇を である。 読後に意味がわかり、納得のいく帯である。 説明 怪文書『メルヘン小人地獄』がマスコミ各社に届いた。その創作童話ではハンナ、ニコラス、フローラが順々に殺される。やがて、メルヘンをなぞったように血祭りにあげられた死体が発見され、現場には「ハンナはつるそう」の文字が……。不敵な犯人に立ち向かう、名探偵の推理は如何に? 第八回鮎川哲也賞最終候補作、文庫オリジナル刊行。

    3
    投稿日: 2022.02.23
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    少量だと無味無臭、自然死にみえ検知不能、大量だと苦くて摂取できず、症状も激烈かつ容易に検知可能というデジタルな特性を持つ毒薬「小人地獄」。 この特性と開発者の子孫家族周辺の人間関係に基づき推理が展開していく。 終盤の2転、3転、4転?する状況はやり過ぎかという気もするが、作者の誠意の表れと取れば好ましいし、何より納得的だ。

    0
    投稿日: 2022.01.05
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    瀬川には救われてほしい。 でも警察に素人があれだけずかずか行けるものなのか、シンプルに疑問に思ってしまいました。

    1
    投稿日: 2022.01.01
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    面白かった。ちょっと独特な雰囲気があった。ことばの言い回しは少し気取ってる感じ。キザっぽいというか。文庫が出たのが1998年のようだから、古さもあるのかな。 「メルヘン小人地獄」という童話。むかしばなしによくあるような流れではあるけれど、『ほぼ完璧な毒』から始まる展開がおぞましい。 第一部では、「メルヘン小人地獄」の内容をなぞるような事件が発生。三橋荘一郎という男の視点で描かれる。後半で出てくる名探偵が、あっという間に事件を解決してみせたのがかっこよかった。鮮やか。 第二部は、二年後。瀬川みゆきの視点から。新たな事件が起こりその解決に向かっていきつつも、名探偵のつらい記憶や苦しい思いが語られる。 私はあまり自分で推理を頑張りながら読む方ではないので、どちらの事件の種明かしも楽しめた。楽しい結末ではなかったけどねー。あの後の展開に救いがあるといいなと思った。 本についていた帯に「タイトルはこれ以外ありえない!」と書かれていたのだけれど、読み終えてもあまりピンと来なかった。なぜに薔薇??

    0
    投稿日: 2021.09.01
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    探偵とはなんと因果な存在なのであろうか。 瀬川みゆきの醸し出す圧倒的なプレッシャーは凄い。登場するや否や物語の空気を支配してしまう存在感・緊張感。 読み終えたいま思えば、その瀬川の存在感そのものが読者へのチャフに作用しているのかもしれない。 放浪先でも否応なしに事件に巻き込まれて、それらを解決しながら旅費を作ってきたというようにあるが、よく考えたらクセの強すぎる話である。 大学内でも難事件を解決して名探偵と呼ばれている…ってのも見ようによっては滑稽だ。 が、読者はそんな瀬川の作る’場’に踏み込んだが最期、彼女に全幅の信頼を寄せてしまう。それだけに第二部終盤、p288・13行目の衝撃度は計り知れない。 そこからの話の回収は確かにパズルの解けるが如くであるが、瀬川の救済という部分の描写においては私は納得がいかなかった。 彼女には惜しみなく薔薇を差し上げるべきである。 11刷 2021.7.28

    2
    投稿日: 2021.07.28
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    このオチは読めない 名探偵が名探偵たり得るには部外者である必要があるということ 論理がしっかりしているのでパズル的なミステリー好きにおすすめです

    0
    投稿日: 2021.06.17
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    小人地獄なる究極の毒薬を巡って巻き起こる2つの事件 現れるのは名探偵 幼児に対するグロテスク描写という禁忌 毒薬の現実離れしたその作用に説得力を持たせる製法だったのかもしれないけどさすがにキツイ 童話になぞらえて行われていく殺人 人が死んでいる事件でまだ犠牲者が出る恐れのある中で警察が悠長過ぎるように思えた 動機というのがかなり重要になる第二編 二転三転する真相に驚かされたけどそれは名探偵らしい瀬川さんにもそうだったようで名探偵感は皆無 彼女が名探偵である事それ故の苦悩がテーマだったように思えるけど一つの事件にこんなに振り回されてるようじゃちょっと厳しい 真相を暴く事が正しい事なのかという事だったけど、いずれの犯人の動機も身勝手で、別に同情は出来ない  めちゃくちゃやべえ毒薬を自室に保管しておくのもイカれてる 話の都合の為の無理のある行動に思えた ただ愛する人の為なら、他がどうなろうと構わないという風な事を誰かが語った部分は共感

    1
    投稿日: 2021.05.09
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    まず、第一部が普通に面白い。 そして第二部を読んで一部が盛大な序章だったことが分かる。 この動機は既に何作かあるらしいが、どれも読んだことがなかったので、衝撃的だった。 あまりにも単純。だからこそ驚きが大きい。

    1
    投稿日: 2021.04.24
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    どうしても毒薬を置いておく意味がわからなかった。 『お前はどうして名探偵であることをやめようとしない?自分を犠牲にしてまで、どうして謎を解き、真実に向き合うんだ。』 「傷つかずに生きていけるほど、世の中甘くないだろう。」

    0
    投稿日: 2020.09.05
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    ミステリとして、というより人間ドラマがとても良かった。第一部でミステリの印象を植え付けて第二部で実は名探偵へ捧げられた物語だったんだ、という構成。誰も幸せにならない真実を明らかにする必要性。確かになぁ。

    0
    投稿日: 2020.08.26
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    この著者の作品は初読み。二部構成になっており両方とも完璧に限りなく近い毒薬「小人地獄」を前提として話は進む。文体はどちらかというと装飾過剰でちょっと私の好みには合わなかったが一部も二部も事件の謎とトリックは真相を看破した後になってみると簡単に感じられるが読んでいる時は深部まではわからず。

    0
    投稿日: 2020.07.17
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    猟奇性を煽る序盤から案外あっさりとした解決に肩すかし、と思いきや、第二部で余りにビターかつ切ない展開が待ち構えている。その終盤の二転三転には、読みながら本当に足場がぐらつくような酩酊感を覚えた。明かされる謎自体に驚愕のトリックなどは無いものの、何とも忘れ難い余韻を残す一冊。

    1
    投稿日: 2020.02.22
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    随分前に買っていて半分読んで放置していたので最初から再読。面白かったです。古典的語り口で、乱歩や横溝みたいで快感。一部と二部でテイスト全く変わるのもいいですね。グロな描写も印象的でした。二部のお嬢様ってのが実にクラシカル。

    0
    投稿日: 2020.01.13
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    大きく第一部と第二部に分かれている。 両部を通して舞台の中心はとある家族だ。 そして小人地獄という完璧とも思える毒とこれまた天才的な頭脳を持つ探偵。 小人地獄を巡る猟奇的な連続殺人事件が世間を騒がせる第一部、それから数年後の第二部。 第一部だけでも十分面白い。 しかし第二部を最後まで読むとさらに面白い、よく考えられた構成だった。 正直なところ、第二部は途中でなんとなく先が読めた気がしていたが、そんなことは全くなかった。 きれいに予想を裏切られ、一気に最後まで読み切った。

    0
    投稿日: 2019.11.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリー初級の私にとっては第1部は本当に面白く読めたんだけど,(解説によると)これが前振りだなんて・・・. 第2部はホワイダニットがわからない事件. なるほどと唸らされる理由と,名探偵の救いのない苦悩が明かされていく展開もすごくいいのだけれど,最後は名探偵に謎を解いてほしかったなー. 題名は確かにこれしかないよね.

    0
    投稿日: 2019.10.28
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    第一部はよかった。なるほどそういうことかとうなった。しかし続きを描く第二部はいかがなものか。設定と展開に無理がありすぎる(SFか?)し、探偵のイメージにも(わざとだろうけど)ギャップありすぎ。最後の真相にも脱力。終盤に合わせて無理に話を展開させたように見える。

    0
    投稿日: 2019.10.14
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    何度も最初数ページで挫折しているこの本、皆さんが絶賛するラストまでなんとかたどり着きたいと、今回は意地で読み進めました。二部にして視点を変えて人となりや人間模様を描き出す、よく考えられた構成だと思います。ラストに向かって二転三転、確かに一気に読み進められました。すべてがここへ収束するためにあったのだとわかっても、私にはラストは重すぎました。感情を物語にがっつり持っていかれてしまったという意味では傑作なのかもしれませんが、これは元気な時に読むべきでした。読む時期を誤ったようで十分楽しめなくて残念です。

    0
    投稿日: 2019.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小人地獄という毒薬が物語全編に渡って蔓延しているように感じられた。 第一部での瀬川の名探偵ぶりが全て第二部への伏線のように思えた。業が深く、孤高。鋼のような表面に反して内面が随分と脆いが、妹があんなことになってはトラウマにもなるか。 三橋がロリコンで気持ち悪い。

    0
    投稿日: 2018.10.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なかなか変わった構成で、最後はミステリというより人間ドラマみたいになって、不思議な作品だった。 第一部の終盤になってやっと探偵役が登場するので、あれこの作品探偵モノなのか、と思う。 第一部での瀬川の推理っぷりは本当にお見事で、彼女の有能さを示すには良いエピソードになってる。 第二部はどんでん返しの応酬なんだけど、最後は探偵が立ち位置を全く見失うのと同様に自分も何がなんだか分からなくなった。 あれだけ有能な瀬川を思い描いたように誘導する三橋、瀬川よりよっぽど上手ってことでいいのか。 名探偵といえども、情報操作されると真相に近づけないのか。 あれだけ切れ者の瀬川をまんまと騙せる藤田家の演技力を褒め称えるべきか。 第一部で示された瀬川の有能さが第二部でことごとく失墜した気もしないでもなく、かなりモヤモヤは残った。 オチも、名探偵の苦悩というかそういうの望んでた訳じゃなかったので、私の気持ちは宙にたゆたってしまった。 でも、瀬川の苦悩はよく書けてたと思う。 (ところでオチは先行作品の焼き直しみたいな批評をされてるらしいけど、ミステリ史に詳しくない私にとっては新鮮ではあった) そんな、いろいろモヤモヤする作品だったけど、まとめあげた手腕は感じた。

    0
    投稿日: 2018.06.27
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    稀代の毒薬【小人地獄】という荒唐無稽な飛び道具を用いながらも、名探偵であるが故の悲哀を描き切った良作。蠱毒に魅入られし者達の殺人事件を見事に裁き切る第一部、そして二転三転しながら哀しき結末に辿り着く第二部へ。作中の【名探偵】は神に与えられし才能を意味するが、それは決して輝かしき才ではない。名探偵であるが故の苦悩と葛藤、美学を通り越し自傷行為にすら思えてくる雁字搦めの意地だけで抗い続ける彼女に対し【薔薇である為の代償は孤独】という言葉が思い浮かぶ。慟哭の嵐が吹き荒れたままのその胸中が何とも遣る瀬無く哀しい。

    0
    投稿日: 2018.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    謎は解けた。しかし裁くことはできないというもどかしさ。探偵の苦悩。しかし真相はそのあとにまだあった…。 二転三転する推理の瓦解と構築が小気味いい。 あとがきによると、後編を先に書き、のちに加筆して前編を追加したのだそうだ。道理で前編は文章の表現が比喩表現を使用していて技巧的に素晴らしく長けていて文学的な箇所が多い。

    0
    投稿日: 2018.06.15
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    帯の謳い文句で損をしている作品のひとつ。 第二部で驚天動地の展開が待っている…くらいの煽りっぷりだったと思うが、読了してみるとそんなことは特にない。 別に作品の質が悪いとか面白くないというわけではなく、もちろんミステリとしての体裁は整っていて、個人的にはこの結末好きである。 しかし、帯の煽り文句で読み始めからハードルが高かったこともあり、正直拍子抜けしてしまったことも事実である。帯の文句など、たしかに大抵誇張著しいのでそのまま受け取ってよかったことなどそうそうなかったから、そもそもの構え方に問題があったのだといわれればおっしゃるとおりなのではあるが…。(どのくらい高いハードルだったかといえば、二度読み必須なのではとわくわくするくらいの高さであった。) この結末だったら、「名探偵に薔薇を」でなくて別の花でもよかった気がする。

    1
    投稿日: 2018.05.18
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    むかーし、スパイラル~推理の絆~という漫画を読んでましてね。その原案を書いてたのが城平京ということで、気になってたやつを購入。普段ほとんどミステリーを読まない私は、その理由が「ミステリーにハッピーエンドはあり得ない」からだと思い出しました……。謎とか、動機とか、読む人が読んだら面白いと思うんだけどね……。まあ結末こうだよね、っていう。

    0
    投稿日: 2018.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一部の話が好みだった。 致死量の20倍以上の量を摂取すると苦味を感じてすぐに吐き出せば死なないってあったけど、口の中に残りそうなものだしそんなに致死性が高いのにそんなにうまくいくもんなんだろうか。

    1
    投稿日: 2018.03.17
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    自分でも回りも「名探偵」言い過ぎては? 名探偵なのは運命 とか 私は名探偵だからとか。 文章が恥ずかしい感じがしてしまった。 物語自体はおどろおどろ気味の一部と、二転三転する二部で面白かったけれども。

    0
    投稿日: 2018.01.30
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    えげつない製造方法のぶっ飛んだ毒薬とか出てきたわりに、解決パートはしっかりしてるというギャップが嬉しい第一部。第二部では、数々の真実を暴いてきた名探偵の矜持と悲哀がもたらす悲劇に心が締め付けられる。

    0
    投稿日: 2017.12.03
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    一人の科学者が生み出した究極の毒薬。それは、赤子の脳髄を材料にしたおぞましいものだった。その毒薬の名を「小人地獄」という。 それから33年後、小人たちの復讐劇を描いた寓話が各メディアにばらまかれる。その後、寓話をなぞった殺人事件が発生する。 そして、名探偵が呼ばれるのだ。 その推理力で数々の事件を解き明かし、「名探偵」と呼ばれてきた女性、瀬川。しかし、彼女は名探偵であったがゆえに、妹を死に追いやったという暗い過去を持つ。 名探偵は彼女にとって職業ではなく、生き様。名探偵であり続けることを自分の鎖とし、自らをがんじがらめにするのだ。 この作品は、毒薬「小人地獄」をめぐるストーリーの2部構成になっている。1部は2部の序章として機能し、そして結末は、名探偵を叩きのめすものであった。

    0
    投稿日: 2017.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「・・・のように」「・・・のような」 あっと驚く衝撃のラストを期待しながら読み進めたが、独特の描写表現や執筆のテンポにつまずき、そもそも話が頭に入って来なかった。 もう少し平易で簡潔に伝わる作風の方が個人的には好み・・・というか、こういったジャンルに小洒落た文体や巧い言い回しは求めていない(汗)。 リアルでも耽美でもなく、漫画っぽいとでも言うか・・・、自分は苦手な感じでした。

    1
    投稿日: 2017.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    名探偵が翻弄される話です。 登場人物たちにちっとも情が湧かなくて…… 前妻の置き土産を処理をしないまま再婚した父親の神経がよくわかりません。。ラストの逃げ場もやるせもない瀬川の描写にきっと読者は胸打たれるんだろうなと思ったけど、ハイハイ自分に酔ってる酔ってるおつかれさん、、と浸りもせずそそくさと読み終えた自分の感受性がそもそもゴミなんだと思います。

    1
    投稿日: 2017.07.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第二部を読み終えた時、瀬川のことを考えるととても切なくなりました。 彼女は何も悪くなく、ただ名探偵として自分に出来ることをしただけなのに。 でも、人生ってそういうものですよね。 自分には悪気が無く、出来ることをしただけなのに、他人からはまた違うように取られてしまって自分の思った通りに事が運ばない…。 そんな当たり前のことをうまく使ったミステリだと思います。 *********************************** スパイラルの時から大好きな作家さんの作品。 やっと読むことができてとても嬉しかったです。 スパイラルが好きな方は、きっとこの「名探偵に薔薇を」も口に合うと思います。

    0
    投稿日: 2017.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お勧め度:☆7個(満点10個)。とりあえず、積ん読本になっていた小説でした。でも、設定といい、構成といい、良くできているなあと思います。解説にもあったように、第2部の方が先にできていたんですね。 内容的には、第1部が前振りで2部が本編とういう形は面白いと思った。それに、1部の毒々しさに対して2部での名探偵「瀬川」の苦悩の対比が面白い。真実を追究すれば必ず、不幸が生じる探偵ミステリーにとって、これほど真に問題意識を持たせる小説はないと思う。ラストの二転三転は面白かったが、彼女の苦悩の方が勝っていた気がした。

    1
    投稿日: 2017.06.10
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    第1部 メルヘン小人地獄 不気味な童話になぞらえた 猟奇的連続殺人事件が発生。 33年前に地方紙を賑わせた 謎の毒薬・小人地獄が 関係しているらしい。 友人の三橋に助けを求められ、 名探偵・瀬川みゆきが事件に挑む。 第2部 毒杯パズル 小人地獄事件に巻き込まれた 藤田家を再び襲った不可解な事件。 またもや小人地獄が使用された。 捜査が進展しない中、 三橋は再び瀬川に事件解決を委ねた。 第1部はなかなかグロテスクで 凄惨な事件だった。 ミステリとしてはさほど 満足度の高い物ではなかったが、 筆者の個性的な言葉選びと 毒薬にまつわる ファンタジックで怪奇的な話が 魅力的な事件だった。 何と言っても本題は2部。 多くを語る事はできないが、 この2部はミステリとしてより、 名探偵に降りかかる 名探偵故の苦悩を描いた物語、 読み物として一級品だった。 後半の怒涛の展開、 そしてあの何とも言えないラスト。 タイトルがたまらない。 少しはミステリを読んでいる方だが、 これまで読んだ中でも特に印象に残る 味わい深い一作だった。

    0
    投稿日: 2017.02.20
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    キャッチーな前半と核心部の後半という2部構成が効いているミステリー。 事件自体は王道だけれど、みゆきの描き方が凄まじく重くて悲しい。

    0
    投稿日: 2017.01.23
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    名探偵の叫びと祈り  本書は2部構成になっており、第1部は家庭教師の三橋荘一郎、第2部は探偵の瀬川みゆき視点で描かれています。  第1部はそこまで優れた出来ではありません。「小人地獄」という毒薬だったり、瞬時に謎を解く名探偵であったり、どこかすっきりしません。しかし、第2部を語るうえでは必要不可欠な要素です。  第2部は名探偵の苦悩、葛藤を1つのテーマとしており、普通の探偵小説では窺い知れないセンシティブな一面を垣間見ることができます。そして、鮎川哲也賞に落選した要因と思われる◯◯について、これこそがこの作品の最大の栄誉であると思っています。ここまで引き込まれたのは久々でした。  世の探偵諸君、これが名探偵になるということだ。

    0
    投稿日: 2017.01.13
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    いろいろ面白いと思う反面、いろいろ入り込めない部分もたくさんあって。 少なくとも新年一発目に読む本ではなかったかな(^^;;;

    0
    投稿日: 2017.01.04
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    小人地獄という完全犯罪が可能な毒をめぐる事件。 だけど、たぶんその事件は飾りにしか過ぎなくて作者はきっと探偵個人についてを描きたかったんだろうなと思った。 第一部は怪しげな童謡を使っての見立て殺人に完璧な毒、猟奇的な雰囲気という乱歩好きは好きなんじゃないかなと思える感じで私も読んでてワクワクした。 でもあっさりと事件が解決したし、結構先が読める内容だったので二部はどうなるんだろうと思ったら二部は全然違った。 あぁ、こっちを書きたくてあれは飾りなんだなと…。 第二部は始終切ない感じで最後のオチが最も切なかった。 でもどんでん返しの連続で先が気になって一気読みできた。 文章がやたら大袈裟というか言い回しがなんとなく気になる部分もあったけどそれでも結果的には面白かったです。

    0
    投稿日: 2016.11.01
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    2016年5月4日読了。 ラストうわー、て感じ。 そんでもって瀬川みゆきのキャラ設定が「まさしく」って感じだ。

    0
    投稿日: 2016.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    完全犯罪を可能にする毒薬と それに翻弄される人々 第一部では真実を暴くため 第二部では希望のために呼ばれた名探偵 用意された真相が崩れて 全てが明らかになったとき タイトルの意味がわかる 真実と向き合い 生きることから逃げない彼女 瀬川が気の毒でしかたない…

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    投稿日: 2016.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『小人地獄』という完全犯罪が可能なファンタジックな毒薬を巡る中編が2本。各々どんでん返しとして完結しているのと通しで読んでも繋がっている話なのが秀逸。むしろこんな凡タイトルではなく『小人地獄』というタイトルが良かったくらい。 惜しむらくは"名探偵"(という概念がある世界)であるはずの瀬川が第2部で一般人に翻弄されてしまう凡人ぷりやね。 第1部の容疑者・鶴田文治が脅迫した段階で脅迫罪でしょっぴけるのではないか(少なくとも恵子の汚名を即時公開されるのを防げる&警察も容疑者と踏んでるのでじっくり取り調べできる)、とか第2部の2番目の推理における三橋は殺人教唆罪でしょっぴけるのではないか(まあ真相が違うのであれですが瀬川がその段階ではぐぬぬとなるほどでは…)、とか1998年はそんな罪はなかったのかもしれないが、名探偵ならその辺突いてほしいところでした。 でもトリックのロジックがすばらしいので☆4やね。

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    投稿日: 2016.05.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第1章は凄惨でグロテスクな描写に溢れつつも、名探偵が気持ちいい程がつっと事件を解決。ただ、タイトルに「名探偵」が付く割には章のページ数に対して名探偵の活躍シーンが少ないなと、首をかしげながら読了。事前情報は得ないで読むようにしているので、第2章からは別の話だと思っていたら、登場人物欄に第1章と同じ名前が、さらに後妻の名前があるではないか…。なにこれ面白いと鳥肌が立つ。第2章は名探偵の主観で進んでいき、二転三転する状況に翻弄されていく。…が、その展開がたいして面白くない上に結末もいまいち。もう少しいい着地点はなかったものかと思ってしまう。とはいえ、「小人地獄」というフレーズはインパクト大でしばらく頭から離れないかもしれない。

    0
    投稿日: 2016.05.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白いけど悔しいような、モヤモヤ。 解説によれば第二部のために第一部が組まれているらしく、集約の仕方は本当良かった。 城平さんの本はこれを含めまだ二作しか読んでいないけれど、どちらもキャラクターが魅力的で「シリーズ化しないんですか。なんでしないんですか」と嘆きたくなる。 ともかく本作。 登場人物、全員壊れてませんか。 と思ったら、別に壊れてたってほどではなかったし第一部以外はだいたい善人だった。 二転三転ころがされるのが、醍醐味なので、うまく転がされたのは楽しかった。 名探偵なのに転がされちゃうのはどうなの!と思わないではないが、第一部でおっさん相手に鉄面皮した瀬川さんが、第二部でオロオロしてた(ように読めた)のは可愛かったから個人的には問題なかった。 そして、オチは八百屋お七ですか。 八百屋お七は私がパッと思いついただけなので、お七でなくてもいいのだけど。 まあ、タイトルに百合入れちゃうと完全にネタバレしちゃうから裏返して薔薇にしたのかな?(そんな不純すぎるタイトルではないかもしれないので失礼か) 叙述トリック、というモノなのだろうか? (ミステリーに詳しくないので違うかもしれない、叙述トリックということばを使いたいだけ、的な) ともあれ、最後まで気持ちよく騙された。 うん、だからモヤモヤは多分騙されたからなんだろう。うーん…。もう少し他のも読みたい気持ちになってきた。

    0
    投稿日: 2016.02.01
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    第一部よりも、第二部の方がスピード感があり、さらに人間的なドラマがあるが故に、名探偵と称される瀬川も惑わされている。ラストでは自分の存在意義をもとめて名探偵であろうとする彼女の「助けて」という悲鳴にも近い声がありありと聞こえる、気がする。 私は単純なので、ミステリを読むとき挑戦はできない(そもそも謎解きの楽しみは求めていない)のだけれど、先入観だけは捨てて読もうと決めている。が、今回も無理だった。結局、人は見たいものしか見れない、そこを突くのが、ミステリ作家の腕でもあるのか。 タイトルは謎。作中に登場する少女を百合に例え、それにかけて何か花をもってくるのであれば、名探偵にこの世界が少しでも優しくあれ、という意味を込めてせめて棘のない花を選んで欲しかった。たとえば「名探偵にたんぽぽを」とか。(うーん。タイトルとしてはいまいちだ) 誰かすっきりする答えを教えてください。 それにしても、帯はよろしくないかと。解説の最後もまた然り。

    2
    投稿日: 2016.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「タイトルはこれ以外ありえない!読後100%確信! 第一部で読むのを止めないでください。」 と書かれた目立つ帯がその本を手に取らせた。黒い表紙にはどこか臓器を思わせるような毒々しい深紅の薔薇。 「衝撃を与える脅威の二部構成 隠れたロングセラー、今再び売れてます。 ※こんな傑作ミステリを今まで知らなかったことをきっと後悔します。」 裏表紙の方も仰々しく、喧嘩を売るような文句が並んでいる。思えば帯で買った本で大当たりしたことはないのに、この時の私は忘れてしまっていたのだろうか。いや、覚えていてもこの挑発的な帯の文句に乗せられてしまったのかもしれない… 結果、帯の文句に踊らされて買うことは二度としまいと思いました。 内容自体はあえて文語を多用した古めかしいミステリを意識している感じながらもとても読みやすく、猟奇殺人の犯人やトリックが暴かれていく一部、名探偵の苦悩を掘り下げる二部ともに面白かった。先の展開が気になって一気読み。最後の一文に至るまでワクワク読み進めた。 しかし、タイトルはこれ以外ありえない!と100%思ったかというと100%そんなことないです。 薔薇には深い意味があるのか?と花言葉を調べたり、「名探偵に薔薇を タイトル 意味」で調べたりしたけど、腑に落ちない。他の人も検索しているようですが、特に隠された意味はないみたい。 ラストで救いを求める名探偵のいく先に光りあれ、とは思うものの、何で薔薇なんだろう。瀬川さん、薔薇とかいる?いるならまぁあげるけど… これがもし帯の文句なしで読んでいたら全く悶々としなかったと思う。なのでこの帯に帯をつけたい。 「タイトルはこれ以外ありえないとか煽る意味がわからない!読後感100%台無し! 帯の煽り文句は気にしないでください」

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    投稿日: 2016.01.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常によく練られた1冊。 読者を楽しませたい、自分の能力を示したい、小説家が1冊の作品の中で作品の方向性を変えていく理由には色々あるだろうが、それが成功している作品は多く無いように思う。 この2部構成では、それが不思議なくらいうまくいっているように感じた。ロジカルに不可能な謎を解く女探偵が活躍する第一部、ロジカルに感情を切り離して生きてきたがゆえに解けない謎が生まれる第二部、どちらも素晴らしい。 小人地獄という実際には存在しない毒物の設定もユニークで妙に時代がかった雰囲気のある作風にマッチしている。

    0
    投稿日: 2015.11.17
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    二部構成から成っておりますが一部は王道なミステリーとして、二部はミステリーながらも一部とは違いページを捲る度に一転二転と慌ただしい人間模様が描かれ、だけど悲しい程の優しさを讃えた作品だなと思いました。 二部を読み終えた後、一部の内容はほんのさわりにすぎないなと感じました。 個人的にはとても気に入ってしまいました。

    0
    投稿日: 2015.10.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    城平京はのイメージは,「中二病」っぽさ満載の作品を書く作家である。最初に城平京の名前を知ったのは「絶園のテンペスト」という漫画の原作者としてであった。この漫画も「中二病」っぽさ満載の漫画だった。本書も、「中二病」っぽさ満載である。 主人公は「人がよく,責任感があり,頭もいい。童顔ではあるが美形の部類に入る」という三橋荘一郎。探偵役は,「人を寄せ付けない雰囲気を持つ」,「170センチはあろうかという長身」で,「容貌は冷たくはあるが,わりあい美形に見える」という瀬川みゆきという女性である。なんとも「中二病」的な設定である。 物語は第一部と第二部からなる。第一部単体でもミステリとして及第点だが,所詮,第一部は第二部の引き立て役。第二部では,第一部の事件で名探偵に出会った「壊れやすそうで可憐な美少女」藤田鈴花が,愛しい名探偵に逢うために事件を起こすという事件が描かれる。 いや,もう,この作品のどこをとっても完全に「中二病」である。狙ってのことなのか,文章・文体も「中二病」っぽくなっている。ここまで徹底されていると感心してしまう。 第二部のダミーの真相も十分満足できるものであり,本格ミステリとしての完成度は高いと思う。金田一少年の事件簿あたりからミステリに触れた少年・少女が,小説でミステリを読むきっかけとして読むには最適なのでは?少女が読むと,それはそれで別の影響があるかもしれないが…。 「中二病」っぽい作品は結構好みだし,本格ミステリとしての完成度は高いと思うので★4をあげたい。なお,犯人が名探偵に逢うために事件を起こすというプロットの作品は,過去にも有名どころだけで4作品ほど存在するらしいが,どれも読んだことがなかった。これらを読んだことがあれば★3にしてたかも。

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    投稿日: 2015.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    事件の関係者が、犯人が、ラストに冷笑的に語る、名探偵であるが故の悲劇。それをとことん突き詰めて抉る作品。骨太なミステリであることは間違いないのだが、それでもなお、ある種のアンチミステリと言っても良いのかもしれない。7.75

    0
    投稿日: 2015.10.06
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    相当面白く、どんどん読み進められた。二部構成で、一部だけでも面白かったのに、二部のなんとも二転三転のどんでん返し!見事!先が気になって読み進めた。久しぶりに、知らない作家さんの満足の一冊になった ★4.5

    0
    投稿日: 2015.08.08
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    「小人地獄」という毒に関する事件のミステリ 2部構成で1部はおまけのような位置づけ 「理想的な毒薬の最も下手な使い方」という不自然さのロジックだけで、叙述トリックや完全犯罪ではないトリック使わない手法は他のミステリにはない面白さ 城平京のデビュー作みたいだけど、昔から二重三重の展開を用意しておく人だったんだなぁ ってか、メルヘン小人地獄というネーミングセンスも昔からだな(笑) 名探偵にも葛藤があり、「犯人はお前だー!」で終わらないのはよい スパイラルのあとがきで知ってたけど、読者に対してフェアでありエンターテイナーであろうとする姿勢はすばらしい 謎を解いて終わりではなく、その過程やその後も含めて解決しなければならないという問題設定がうまいのかも ま、今回はそこまで深くはないものだったけど 苦悩する探偵というのはリアリティがあってよい

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    投稿日: 2015.07.21
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    小人地獄という特異な猛毒を巡って起こる事件。 1部は2部への伏線と主要登場人物の説明といった感じで、1部のおかげで2部は物語にすっと入っていけた。 どんでん返しに次ぐどんでん返しで、後半はスピード感があって面白かった。続編 を出して欲しい作品。

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    投稿日: 2015.07.17
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    ■名探偵に薔薇を 怪文書『メルヘン小人地獄』がマスコミ各社に届いた。その創作童話ではハンナ、ニコラス、フローラが順々に殺される。やがて、メルヘンをなぞったように血祭りにあげられた死体が発見され、現場には「ハンナはつるそう」の文字が……。不敵な犯人に立ち向かう、名探偵の推理は如何に?第八回鮎川哲也賞最終候補作、文庫オリジナル刊行。

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    投稿日: 2015.07.02
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    若干ネタバレ 誰も幸せにならず悲しい。 最近『名探偵の推理が悉く覆され翻され曖昧になり結局何が真実なのか何が正しいのかわからない』というような本によく当たる。 名探偵の名探偵故の苦悩。 クールな瀬川が段々感情的になっていくのはハラハラドキドキした。 もし、もしよ、アニメ化とか実写化とかしたら、オープニングの映像には、薔薇ではなく百合の花も登場させて欲しい。 しかしこの家族、みんな役者かよ、、、。 城平さん、この続きも見たいですが、虚構推理は続編ないのですかな?

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    投稿日: 2015.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

     物語の名探偵ほど損な職業はないだろうと感じた。真実を知ることしかできなく、それを話すことによって他人に選択を求めることしかできない。つまり、自ら行動し何かをする権利はない。  小説は二部構成でそれぞれつながりはあるが、話の雰囲気は異なっていて、それぞれ面白かった。一部と二部での話の雰囲気の違い、語り手の視点の違いによって、キャラに深みを感じた。  なぜ「薔薇」なのだろうかと思う。赤い薔薇の花言葉で考えたら鈴花から瀬川みゆきへの愛の告白。青い薔薇で考えたら、瀬川みゆきの今後に幸あれみたいにも考えられると思う。けれども、いまいちしっくりこない。

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    投稿日: 2015.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

     第一部・第二部と二部構成になっているが、これは、一気に読まないともったいない作品である。どちらも、舞台や登場人物は一緒であるにもかかわらず、事件のトリックや心理描写・動機などは全然違うという、全く違うミステリーを味わうことが出来き、とても面白かった。  第一部では、「メルヘン小人地獄」という犯人による犯行声明に沿って事件が起こっていき、その犯行で使われた毒薬が登場人物やその制作過程の闇を暴いていくというストーリー。探偵である瀬川みゆきがなかなか登場しないのも面白かった。  第二部は、探偵の瀬川みゆきの葛藤がメインに描かれている。瀬川が唯一・友人と認める者が犯人かもしれない、自分が殺してしまったと思っている妹に似ている子が犯人かもしれない。この落としどころのないジレンマを上手に描いており、ただの探偵ものよりもワンランク上の作品になっている。また、この探偵が「真実は裁かれねばならない。たとえ無残でも、私は見逃すわけにはいかない」と第一部の終わりに行ってしまったからこそ生まれたジレンマに悩まされるという新しい問題提起には驚かされた。

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    投稿日: 2015.05.24
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    所々で評価されている、10年以上前のミステリ。 大きく二部構成の連作中編で、一編目が二編目の背景になっている。 プロットがきれいで巧みで、どちらの話もなかなかの良作。 だが、心情描写がちょっとクドイ。特に二作目は。物語上やむを得ないとしても、まるで何作もあるシリーズの終盤のようで、感情移入が難しく、だらける。 中編ミステリとしての完成度が高いので、より蛇足感があって惜しい。 3+

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    投稿日: 2015.05.11
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    好きだった「スパイラル」の作者だそうで。 確かに薔薇を贈りたい。 第一の被害者だった母親はこの結末を知っていたとしても、死を受け入れたのだろうかと考えてしまう。

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    投稿日: 2015.03.28
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    二部構成になっている作品。 小人地獄という非現実的な世界観を受け入れられるかが最大の難関。 第一部『メルヘン小人地獄』は見立て殺人。 名探偵の登場により、あっさり解決するが、あくまで第二部への布石に過ぎない。 第二部『毒杯パズル』では、最も理想的な毒薬が何故最も下手な使い方をされたのかがポイント。 二転三転してラストを迎えるが、そこで二部構成の仕掛けが活きてくる。 全て読み終われば、『名探偵に薔薇を』に込められた意味がわかるはず。

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    投稿日: 2015.03.24
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    なかなか評価の難しい本です。 一部は「メルヘン小人地獄」という現実感のないおどろおどろしい殺人事件を、これまた現実感のない名探偵があまりのもあっさり事件を解決。 二部は逆にこの名探偵が翻弄され過ぎてて、可哀想だろ、これでは。 帯コピーで、第二部に驚くような展開が隠されてることもわかっちゃってたし。 おかげで一気に最後まで読んだけど、驚くほどの展開と思えず。 期待値ほどの作品にならず。

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    投稿日: 2015.03.22
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    まさにタイトル通りの話でした。 「こんなもの望んでないのに」や、「天才であるが故の苦悩」というのが多分本書を表すにふさわしい言葉かとも思います。

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    投稿日: 2015.03.22
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    前半読んだとき、「おお、乱歩のようなおどろおどろしさ。こういうの好き」とかなりワクワク。 名探偵の登場でワクワクは最高潮に達したのだが、その解決があっさりしすぎててちょっとがっかり。もうちょっと盛り上げようがあったんじゃないかなあ、と。 この時点で、本書は「佳作」。悪くはない、むしろいいんだけど、まあ普通に良い、というくらい。 しかししかし、最後が、あれですかー!!!ああなったあとに、またああなりますかー!!! いやもうびっくり。2つの中編を集めた本かと思いきや、1つの大きな物語が語られていたのですな。 いやまあ、細かくは若干気になるところもあるんだけど、そんなものは小さい。小説としての完成度は高い。☆5つです。

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    投稿日: 2015.03.15