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powered by ブクログ▶図書館になし。 ● 2025年3月3日、Yahooフリマでクーポン使用するため500円の本を探していて、過去にいいねさた「大衆の反逆」を出品してた本専門のアカウントでこの本が出てた。読みたいがコンディション悪いので別で買う。 →あんまりいいレビュー無かったけど、Amazonレビューで「株式投資の方向性を決める事ができました。2021年8月26日に日本でレビュー済み。将来のイノベーションが起こる可能性の高い産業の見つけ方の方向性を見出す事ができました。株式投資の指針を考える際の柱を得た気分です。」というのがあって、やっぱり読みたいと思った。 ●2025年7月26日、メルカリで900円で新規出品でた。 ●2025年11月21日、今やってるメンタリストDaiGoのTikTok配信で「人間の年収って住むところによって変わるんで。港区三田(慶応大学のちかく)がすごく高いんですよね。」と言っていて、この本のことを思い出した。これはアメリカの話だけど、日本に転用するために読んでみたい。DaiGo「モレッティさんていう、おもしろい研究してる人がいるんですよ」これやん!
0投稿日: 2025.03.03
powered by ブクログ1650 360P ★4・・・397 エンリコ・モレッティ カリフォルニア大学バークレー校経済学部教授。専門は労働経済学、都市経済学、地域経済学)。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス国際成長センター・都市化プログラムディレクター。サンフランシスコ連邦準備銀行の客員研究員、などを務める。イタリア生まれ。
0投稿日: 2024.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いい所にいい人がいる。 出会う人、一緒に仕事をする人は重要。 仕事は雇う雇われる相互に場所が一致。 高学歴は都会に行く、流動する。
0投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログこの本がまるっと10年以上前に書かれている事がまず衝撃だった。原著が2013発行らしい。恥ずかしながら自分がどんだけ何も知らぬのかと。しかも2024年の今読んでも全く古くない、むしろ今を正確に予見していないですか?私の知識がアップデートされていないだけですか!? タイトルが、、、まぁ、たしかにそういう内容なんですが、どう考えても経済学の本。どこに住んだら金持ちになれるのか?とかいう類いの本ではありません。 会社を取り巻く環境でエコシステムっていうワードを初めてきいたのが2017年。イノベーションハブも同時。サイエンスの現場で生態系とかハブとか何の話?ってその当時よくわからまま突然この言葉に巻き込まれたけど、2014年にこの本に出会っていれば(笑) アメリカは私の思っていた国ではなかった。テクノロジーの世界でのトップランナーであり続けているのは優秀な移民が集まってきているから。大卒者の割合がビックリするくらい低いこと。地域間格差も日本の比じゃないくらい大きいこと。本当に優秀な人はそこそこ優秀な人の100倍優れているというのは、確かに!!っと膝を打ちましたよ。そういう人がゲームチェンジャーたる人なのよね、そんな人ゴロゴロいるわけなくてその人を得るためにまるっと会社を買うなどザアメリカと思いました。 いやぁ、アメリカって恐ろしい国だ、ほぼほぼ単一民族の島国が勝てるわけない。
13投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログ2023/06/04 2023年12冊目。また邦題のミスリード感のある良著。都市経済学の本であって、年収(所得)は一つの分かりやすい指標でひかないのに、あたかもそれが全てのような捉え方をされかねないタイトルを付けるのはどうかと思った。読む価値のある本だと思います。
0投稿日: 2023.06.04
powered by ブクログ年収、雇用、イノベーションは全て住むところで決まる 知らないと気づかない年収と場所の関係性を提示する ありそうでなさそうな良書
0投稿日: 2023.05.28
powered by ブクログタイトルからヤバい自己啓発本かと警戒したが、内容はしっかりしている。アメリカローカルの話題が多く、タイトルの主張を本文でも繰り返しているので読むのはしんどい。
0投稿日: 2022.06.11
powered by ブクログちょっとむずい。 海外学者が書いてるので、日本に当てはめながら読もうとすると。。。 めーちゃ、簡単に書くと 経済発展している都市は、やはり収入がよくなる 高卒でも都市部や経済中心部で働くと収入があがる 優秀な人材ほど、独立し、それを引き止めようと会社も必死になり、さらに発展するという上々効果が生まれる ということ。 良いところで働けば、人も性格もよくなる ってことで。
0投稿日: 2022.01.29
powered by ブクログ何がキーとなって、都市に発展をもたらすのか。都市の発展は個人に何をもたらすのか。「年収=個人の生産性」と思いがちだし、実際そういった面は少なくないと思うが、環境要因を考える上で、本書に示された事実やデータは参考になると思った。地の利を得ること重要だ。
0投稿日: 2022.01.18
powered by ブクログ都市集積の経済、特にITの集積による都市活性の話。 クリエイティブな議論を巻き起こすリアルな空間と、それに伴って発達するサービス業他の産業による都市の膨張について、アメリカの実例を元にした研究。
0投稿日: 2021.08.09
powered by ブクログIT・バイオテック産業が集積している都市こそが現在の米国の経済成長エンジンであることを豊富なデータと実例を用いて説明している本。著者はイタリア出身のUCバークレーの教授。エンターテイメントではないため読破には3ケ月を要したが、数式や統計モデル的な経済学の論文にありがちな記述がなく、ストレスなく読めた。 著者の主張は納得がいくものだ。「イノベーション・ハブ」と呼ばれる都市・地域に高機能職種が集積すると、当該地域の雇用が活性化するだけでなく、高技能職ではない仕事(レストランのウェイターやヨガの先生など)の給与や生活水準が上がっていく乗数効果が期待できるという。 過去数十年ぐらいのタイムスパンで全米の都市の人口増加率や平均所得のデータを比較することで、オースティンやシアトルなどの都市がいかに変貌をとげたかを明示している。これらの都市が成長するきっかけとなったのは、それぞれデルやマイクロソフト/アマゾンといった企業が本社をおいたからだ。また、良い大学の周辺にイノベーション・ハブがあることを実証しつつ、大学さえ良ければイノベーション・ハブが形成させるわけではない、という指摘も興味深い。 個人的には、私が留学した大学の都市2つが全米でもっとも平均所得が低い都市1・2位になっていて、さもありなん、と納得した。
0投稿日: 2021.03.04
powered by ブクログ20世紀の米国の発展の要因は教育の質を起因とした労働力の質。米国人の教育レベルが低下した現代でもアメリカがイノベーションの最前線であり続けているのは、アメリカンドリームを目指す高技能の移民の流入。1990年以降のIPOの4社に1社は移民が創業者。高技能の移民は、米国人と競合ではなく相互補完関係。生産性向上、経済波及、雇用増加を通じ好影響。犯罪の増加にもつながらない。 日本の移民政策も、安い労働力としての受け入れではなく、高技能人材の受け入れに移行すべき。ただし法律、文化、言語に加え報酬制度等が壁。
0投稿日: 2020.09.30
powered by ブクログこのあたりの書評がよくまとまっている。 https://honz.jp/articles/-/40435 https://review-of-my-life.blogspot.com/2017/07/where-you-live-matters.html
0投稿日: 2020.05.12
powered by ブクログ日本語版のタイトルのインパクトである。 英語版を直訳するなら「雇用の新しい地理学」だろうか。しかし日本語のタイトルは極めて本書の要旨を抑えていると思う。 年収を得るには雇用が必要だ。経済が活発な地域では、平均的な収入は高く、また雇用も多い。経済が活発であるとは、そこに産業があるということだ。かつて産業とは製造業だった。今でも製造業が重要であることにはかわりはないが、その形は大きく変わってきている。本書でまず理解すべき点の1つ目は「製造業」と「イノベーション産業」の違いである。アメリカ国内での製造業は、その多くが海外に拠点を移しているせいで没落している。日本も例外ではない。日本のメーカーでもあっても製造拠点は中国へ、また中国の人件費が上がってきた昨今では東南アジアなどのさらに人件費が低いが良質な労働力のある国へ移っていく。一方、アメリカではどういった産業が発達しているか?周知のとおり、インターネットやソフトウェア、それに関わるビジネスをおこなう企業が成長している。こういった産業をイノベーション産業と呼んでいる。 製造業とイノベーション産業の地理的な違いはなんだろうか?製造業は伝統的に、市場や生産投入物への距離が重要だった。つまり、売り先が近いほうがいいし、一方で原料が近くで手に入るほうがいい。こういった地理的要因が製造業が成長する位置を規定していた部分が大きい。 しかし、イノベーション産業はそういった物理的制限が少ない。ソフトウェアの輸送コストはただみたいなものだ。ではなぜ、サンフランシスコ近辺(ベイエリア)やシリコンバレー、またシアトルなどがイノベーション産業の集積地となっているのだろうか? それは「アイデア」がイノベーション産業の源泉であり、アイデアは人とコミュニケーションすることで生まれるからだという。伝統的製造業が中心だった頃は生産プロセスが差別化の肝だった。しかし、今重要なのはどのような製品やサービスを生み出すかというアイデアが最も肝になっている。そういった生産性と創造性が重要な産業が地理的な拠点を選ぶときに、3つの恩恵があるところを選ぶという。それは 1.厚みのある労働市場(高度な技能を持った働き手が大勢いる) 2.多くの専門のサービス業者の存在 3.知識の伝播 である。 労働市場の厚みとは、文字通り、高度技能者が多くいる労働者のマーケットが存在することだ。同じような技能を持ってる人が10人いる市場と1000人いる市場では、労働者と企業のどちらの立場から見てもよいマッチングの結果が得られるのは後者だ。そして、厚みのある労働市場があれば、さらにイノベーション産業と高度技能労働者の両方を惹きつけることができる。 専門サービス業者の存在は、産業が育つために重要だ。イノベーション産業が成長するには、資金調達や法律関係など様々なサービスを利用することが必要になる。一見、イノベーション産業は製造業よりもかんたんに海外移転ができそうだが、「イノベーションは適切なエコシステムに身を置くことが重要」であると著者は説く。シリコンバレーのベンチャーキャピタル業界では、20分ルールというものがあり、オフィスから車で20分の距離に拠点がない会社には投資しないという。学術研究でも、ベンチャーキャピタルと新興企業の地理的な距離が広がると、投資される確率が急激に落ち込むという。ベンチャーキャピタルはただの投資家ではなく、エンジニアなどアイデアを生み出す起業家にビジネスとしての方向づけを行う役割もある。そのためにも地理的な近さが緊密なコミュニケーションに役立っているのだろう。たとえば、シリコンバレーには会社の法人化のための手数料の代わりに、その会社の株式を受け取る法律事務所があるという。多くの会社と同様の契約を行えば、一つの会社が大当たりすれば、割に合うというビジネスモデルである。多くのイノベーション・スタートアップがある場所だからできるビジネスモデルであるが、一方で何千ドルもする手数料をすぐに払えない若いスタートアップ会社からしてもニーズがある。 知識の伝播とは、これだけインターネットによるコミュニケーションが標準化した現在でもなお、むしろ今だからこそ、対面のコミュニケーションが重要視されているということである。創造的な人同士が対面でコミュニケーションすることで新たなアイデアが生まれる、ということが認識されているのである。例えばWeWorkのようなコワーキングスペースの需要はこういうところになるのだろう。本書の中には「わが社には最新鋭のテレビ会議システムがあり、いつもそれを使ってインド側と会議をしていますが、直接顔を合わせて話をするのと同じようにいきません。一ヶ所に集まってホワイトボードの前で議論を戦わせる経験は何者にも代えがたい」。今これを書いているのはコロナ騒動の真っ最中なので、いささか的はずれな感じもするが、これは心理だと思う。 「年収は住むところで決まる」というが、これは高技能労働者だけではなく、一般的な労働者にも当てはまる。コーヒーショップの店員、レストランのウェイター、美容師など地域でサービスなどに従事する労働者の生産性には、大きな地域差はないはずだが、サンフランシスコのウェイターと、中西部の田舎のウェイターには収入に大きな差がある。これは、大きな収入を得ている高技能労働者が利用するがゆえのスピルオーバー効果だが、この差はどんどん開いていく一方である。 最後に、本書は経済学で言う人的資本、つまり教育の重要性について議論する。イノベーション産業の成長が、それぞれの地域、ひいては国家全体にとって便益生み出すことが議論された。政府が税控除などの形で補助金を出すのはそういう側面があるからだ。これは教育でも同様で、教育を受けた高技能労働者がもたらす社会的便益に対して、教育を受ける本人が支払う私的費用が大きすぎる。また教育を受けた移民が起業する確率は高く、それもまた国家に恩恵をもたらす。こういった研究結果から、政策として高技能の移民を受け入れを拡大するのか、落ち込むアメリカ人の教育を強化するのか。こういった政策判断が求めらえるという。これは日本にとっても他人事ではなく、むしろ切羽詰まった問題と言えよう。
5投稿日: 2020.03.30
powered by ブクログめちゃくちゃ面白い。お金増えると格差が増える、、ではなく、お金持ちが増えると、周りも裕福になる、というのを示したのはとても胸に残る。 あらゆる人間はお金でつながっており、損得勘定で見ても、どんな人間でも大事だなぁとひしひし感じてとても豊かな気分になれる。
0投稿日: 2019.07.17
powered by ブクログ技術を持つ人の雇用が、地域の発展を促進する。言い換えればイノベーションの発信地になれれば、その地域の人の収入は、イノベーションと関係ない、マッサージや床屋さんまでもあがる。万能ではないにしても、地域活性化のヒントがこの本にはある。
0投稿日: 2018.11.12
powered by ブクログ経済学者による、地域による繁栄の度合いについて述べた本。イノベーションをキーワードに、現在成功している企業が多数存在する地域が豊かであることをデータを用いて主張している。論理的で面白く読めた。 「ある土地に大学卒業者が多くなれば、その土地の経済のあり方が根本から変わり、住民が就くことができる職の種類と、全業種の労働の生産性に好影響が及ぶ。最終的に、そういう土地では、高度な技能をもっている働き手だけでなく、技能が乏しい働き手の給料も上がっていくのだ」p24 「ハイテク分野の企業が成功できるかどうかは、従業員の質だけではなく、地域の経済環境の質にも左右される。ハイテク産業の盛んな土地にさらに多くのハイテク企業が集まってくるのは偶然ではないのだ」p27 「生産性が向上すると、消費者にとっては商品の値段が安くなるし、労働者の賃金も上昇するが、最終的には雇用が奪われる。雇用の喪失というマイナス面を強調する論者は多いが、労働者の生産性が高まることは、社会が豊かになり、生活水準の向上が実現する主たる要因だ」p54 「雇用の大半は非貿易部門が占めているのに、そうした産業は国の経済的繁栄の牽引役になりえない」p80 「(ザッカーバーグ)「本当に飛び抜けた人材は、まずまず優秀な人材より少し優れているという程度ではない。100倍は優れている」」p92 「(イノベーションのハブ都市の)共通点とは、教育レベルが高く、そのおかげできわめて生産性の高い貿易部門を擁している」p121 「高技能の働き手の数が増えると、それ以外の労働者の生産性も高まる」p134 「格差は拡大しており、そのペースは拡大している。好調な州や都市はますます好調になり、低迷している州や都市はますます低迷するケースが多い」p137 「都市が栄えるためには、充実した文化とリベラルな気風が欠かせない、ひとことで言えば「クール(かっこいい)」な町でなくてはならない」p249 「政府が産業に補助金を支給する政策は、アメリカでもヨーロッパでもあまり成功していない」p272 「変化には、かならず痛みがともなう」p281 「大学進学は、最も割のいい投資の一つだ」p297
0投稿日: 2018.10.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
正確に言えば、「住むところ」ではなく「働くところ」だろうけど、長距離通勤って世界的には特殊なんだろうなあ。「朱も交われば…」とか「孟母三遷…」とか、あながち根拠がないわけじゃないと。昔の人ってエラい。 地政学の経済版と言うか、地経学の国内版と言うか。地域経済学ってのとも論点が違う。比較地域経済学?相互地域経済学?うーん。 「高技能者が経済を回せば低技能者もその恩恵に預かる」って話が、古今の実例や膨大な(何せ全米)データと共に延々と続く。けど大事なのはソコから先!国産高技能者の低減、アメリカの若者はなぜ大学に行かなくなったのか?高校生テスト現状も挙げてるけど、初等中等教育のテコ入れってお金も時間も掛かるから、直ぐに結果が欲しい米国人にはハードル高いって… 外国人博士が闊歩する都市でウェイターしてればいいのか?は極論だけど… ソコ、掘り下げずに終わっちゃうから(筆者はイタリアの大学出て米国へ来た人)結局、読後感は「確かに速い人と走るとタイム上がるよね〜」くらいだなあ。
0投稿日: 2018.10.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
☆要は、シリコンバレーの仕事は年収が高い。 p.91 本当に優秀な人は、そこそこ優秀な人材の100倍優れている
0投稿日: 2018.10.18
powered by ブクログ目を引くような題名になってますが、金払いのいい人が集まっている都市なら、サービス産業でもそれなりの所得になれるということです。 都市部なら生活コストも上がりそうですが、それ以上に所得の上昇の方が大きく、それはハイテク産業の乗数効果が大きいからだそうです。 都市が発達する条件は、地理的条件が大きかったけど、ハイテク産業が市場を引っ張るようになってからは人的条件が最も影響しています。日本で言えば、渋谷にIT企業が集積してビターバレーと呼ばれていたことが近いです。 優良企業が市場を作り、いい人材と刺激的な交流を求めてさらに企業が集まりそこに雇用が生まれ、ハイクラス人材がやりがいのある仕事を求めて引っ越し、金払いのいい人にサービスを提供するために低学歴も惹きつけられる。そんな流れが都市発達での普遍性あるプロセスになっています。 日本における地方創生を考えてみると、イノベーティブな企業を地方に誘致できるかが鍵になるというところでしょうか。 稼いでいる法人を優遇する政策は一般ピープルから抵抗に遭いがちですが、芸術祭や移住促進じゃなくて、やるべきは優良企業の誘致ってことなんですけど、それって難しいですよね。
0投稿日: 2018.02.04
powered by ブクログ171216 中央図書館 原題は'The New Geography of Jobs'。ハイテク先端産業の集積する都市への経済集中が加速している、ということをアメリカの都市格差データで説明している。スター研究者やエンジニアが少数居るだけで、その都市の経済は「乗数効果」で上昇する、すなわち人と資金が集まり、サービス業の繁栄にまでトリクダウンするとな。
0投稿日: 2017.12.16
powered by ブクログ読んでよかった!面白かったです。すごく納得できたし、アメリカで少し前にあったことは必ず日本にも少し遅れて現実になったりするのでとても参考になりました。実際のアメリカのイノベーション企業が出てくるのでわかりやすくなるほどーと思えました。ブルックリンなどに工房ができていて入居が困難なほど人気でモノづくりのブームが来ているというあたりも興味深かったです。
0投稿日: 2017.10.15
powered by ブクログ題名からは、煽りの入った挑発で話題をとるような本かと思っていたが、そのなものとは全く異なるまともな経済学の本である。 イノベーション産業は、従来の自動車などの産業よりも乗数効果が大きく、レストランや美容室などの地場産業への賃金上昇などの波及効果が大きいとか、イノベーション産業ほは高学歴社員を必要とするとか、実際に会って議論することが大事とか、現在の状況を示し、それらが一部の都市に集中していることの理由と説明する。 今後の繁栄は、相互につながる高学歴層が大勢いる都市がリードするイノベーションに依るというものだ。その都市に住めば、生活産業など非イノベーション産業の人でも、賃金は上がっていくのだ。それが本書の題名の由来である。もっとも都市間格差は広がってしまうのだけど、現実をよく説明していると思う。 本書を読むと、良いとか悪いとかではなく、現状をよく説明していてとても納得がいく。政治家に読んでもらい、今後の政策を考えてほしいと思う。
0投稿日: 2017.07.10
powered by ブクログ170410 年収は住むところで決まる イノベーションの世界では、人件費やオフィス賃料以上に、生産性と創造性が重要な意味を持つ。 本当に優れたアイデアは、予想もしない時に思いつく。同僚とのランチ、給湯器の立ち話など。電話や電子メール情報は伝達には適している。 アメリカはイノベーションハブが集中しているから発展しやすい。 イノベーションのプロセスのかなりの部分が、コミュニティ内の異なる要素が思いがけない形で結びつく。シリコンバレーの産業分野多角化が事例となる。 18-30歳イタリア人男性の82%が実家ぐらい。アメリカの移住は、突出している。 失業保険制度は、「移住クーポン」を発券し、支給する。 バイオテクノロジー企業が成功するか否かは、スター研究者の存在が不可欠。 クリエィティブクラスを喜ばせれば、イノベーションハブを築ける アメリカは官民ともに研究投資が不十分 ルムニは若者の大学進学に投資し、所得の一部受け取るビジネスを行っている。 高学歴が大勢いる都市が、アイデアと知識を生む、工場として台頭する。
0投稿日: 2017.04.10
powered by ブクログここ1年で読んだ本の中で一番のアタリだったかもしれない。 本書の大筋はイノベーション産業が「都市」を活性化させるというもの。 ひとつのイノベーションがあれば、その街のイノベーション産業に関わる業種はもちろんそれ以外の例えばサービス業(医者・弁護士からウエイターや新聞配達員まで)の年収もUPする。 なので、イノベーション産業を活性化させることこそが都市を発展させる手段なのだ。 そして、インターネットで物理的な距離が縮まっているように見える今日だがやはりイノベーションが起こるのは知識人たちが物理的に近い距離、立ち話したり飲んだりできる距離にいることが大事だそう。実際、ネットで繋がるのも顔を実際合わせた人たちが多いそうだ。 これを読んで、私も大阪を関西を発展させたいと願った。 東京1点集中が激しい日本だが、関西もイノベーションハブを作り発展させたい。 関西の人たちを繋ぎ、良い相乗効果をたっぷり起こし、想像以上の未来を創っていきたいと思った。 今の私にできることは、 ①自分自身が多くの人と繋がること ②自分がつながった人たちを繋げていくこと この2点だと思う。 もっともっとできることはあるだろうけど、今の私にできることはココだと思う。 少しずつ、頑張っていきたい。
0投稿日: 2016.12.12
powered by ブクログすごい煽りタイトルだけど、内容は都市経済学・労働経済学 原題は The New Geography of Jobs
0投稿日: 2016.10.13
powered by ブクログハイテク産業と地域経済や格差のつながりを経済学的・統計的なエビデンスをもとに示している。本書を読めば、教育、研究開発、ハイテク産業への投資、そして地理がいかに大切かが分かる。 原題『THE NEW GEOGRAPHY OF JOBS』に対して邦題がアレなせいで損している。
0投稿日: 2016.06.12
powered by ブクログ過激なタイトルだったので気になって購入しました。 今住んでいるこの場所から動けない、ということは、引っ越しをするだけのお金や時間の余裕がない、ということであり、それがひいては貧富の差を如実に表しているのだ、ということが書き連ねてありました。 上位都市の高卒者は、下位都市の大卒者より、給与が高い、とあって、それは高卒大卒とかじゃなくて仕事の年季とかじゃ……?と思ったけれどそれは違うらしいです。ふうん。就くことのできる職業が増えると生産性が向上し、生産性が向上するから学歴の低い人でも給与が上がるだとか。
0投稿日: 2016.05.08
powered by ブクログ刺激的なタイトルにひかれ、手に取った一冊。非常に興味深く読みました。 確かに当然だと思える内容かもしれませんが、近年の格差拡大の原因が大きく変わってきていること状況が見え、またこの格差もこれまでの常識とは異なるものが生まれている状況も垣間見られました。それだけ、最近の産業の影響は大きいものだと感じます。 著者は「アメリカがどう変わりつつあるかは、日本の未来を見通すうえで大いに参考になる」と述べていますので、確かに近い将来の姿として意識することは必要。 一方で、アメリカが、ヨーロッパはじめ他国とは異なる歴史的な特徴があることを指摘しているため、どの程度同じ現象が日本で見られるのかが個人的には分からない部分です。 アメリカのように国土も広く各州に大きな権限がある国家と日本とはどうしても状況は違うような気がしてしまいます。 いずれにしても日本ではまだまだ企業誘致を進めていますが、ただその企業を誘致するだけでなく、雇用やその影響なども考慮したうえで進めなければ、将来にわたった発展した都市にはなりえないでしょう。 一朝一夕でできるものではありませんが、将来を考えながら、進めていく必要性を痛感します。 <目次> 1. なぜ「ものづくり」だけではだめなのか 2. イノベーション産業の「乗数効果」 3. 給料は学歴より住所で決まる 4. 「引き寄せ」のパワー 5. 移住と生活コスト 6. 「貧困の罠」と地域再生の条件 7. 新たなる「人的資本の世紀」
0投稿日: 2016.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
製造業から、より優秀な人的資本が必要なイノベーション型産業への変化。産業集積的な効果は高く、経済波及効果も高い。製造業よりもより多くの雇用を生み出す。高技能労働者と低技能労働者は相互補完的関係にある。 ただし、比較優位が必要であり、絶えず優秀な人材を集めなければ国・都市として劣後する。そのために優秀な移民受け入れ・高度な教育が必要。 イノベーションハブをいかにつくるかが重要。
0投稿日: 2016.01.06
powered by ブクログロジックとデータに立脚した科学的アプローチにより、イノベーションと地理的要因の関連に切り込んでいる。イノベーションが雇用を生み出すというのは斬新。もう少々ユニバーサルな観点の分析を期待していた点は残念であったが、そもそもこのような分析が可能なのは、質の異なる広大な豊かな土地によりやり直しの機会をいくらでも提供可能な米国ならではの話であるのだろう。それにしても、日本に関する分析で言及されている「文化的・言語的要因」という表記には苦笑いを禁じ得ない。
0投稿日: 2015.12.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
①年収と住所はどう関係しているのか? ・イノベーション企業を核にして、良いサイクルとなる ②気づき ・製造業の雇用が1件減ると最終的に非製造業の雇用も1.6件減る ・映画「ウォール街」「カンパニーメン」 ・製造業の衰退は、グローバル化と技術革新が原因 ・上位都市の高卒者は、買いと市の大卒者より、年収が高い ・ラスベガスの高級レストランのウエイターは年収10万ドル ・離婚率が高いのは、経済がよくないところ ・イタリアは定住傾向、米国は移住傾向 ・学歴の低い層ほど、地元にとどまる ・大学進学を投資の観点で考えると、利回り15%以上で、低リスク
0投稿日: 2015.11.26
powered by ブクログ20151120 2015年で面白かった本の1つ。フリードマンが言っているようにフラット化する社会で住む場所はそこまで重要ではなくなった。しかし、いま住んでいる所に住み続けないといけない選択しかとれないのは低学歴のほうが高い傾向にある。イノベーションの産業に移住することで高収入が望める。また、イノベーションの産業地域では沢山の人が集まるが地元の人の職を奪っているわけではなく、雇用を生み出しているのが興味深かった。
0投稿日: 2015.11.22
powered by ブクログようやく読み終わった。 アウトソーシングによって職を失うこと アウトソーシングによって、職を失う職種の人々が一番打撃を受ける一方で、一番恩恵を受ける。 ➡より安いものが手に入る ➡スキルの持った人が集まる地域にいれば、その会社周辺の町が繁栄し、それによって、新たな雇用が生まれる。しかも高給取りたちから頂くお金であるため、多くのお金を手にできる。 能力のある人のところに仕事が集まるし、お金も集まる。 これを拡大すれば、能力のある人が集まる会社には、お金が集まる。そして、その会社のある地域にはお金があつまる。雇用が生まれる。町が潤う。 能力のある人々はどうすれば生まれるのか。 それは、教育と移民の受け入れである。 移民の受け入れの場合、能力のある人の移民と出稼ぎの移民では、地域に与える影響は大きく変わる。
0投稿日: 2015.07.18
powered by ブクログ本の題名がきな臭いけれど、最終的に「教育」が個人と家庭と地域社会にさまざまな好影響を与えて、割の良い投資であると断言し、大学教育に公的助成は必須であるといっている。人的資本の質の向上ということである。 今の経済の生産性向上を牽引している産業である「イノベーション産業」である。 人は互いに顔を合わせてコラボレーションするとき、もっとも創造性を発揮できる。 聡明な人々が集まる社交のなかで学習の機会を得ながら創造の意欲を刺激しあうことによりイノベーションを起こす力が高まる。新しいアイデアやテクノロジーは人的資本を大事にするところから生まれるのだ。 人的資本のレベルが上がると「知識の伝播」が始まる。「知識の伝播」これが創造性の持ち主が交じり合う始まりの一歩。
0投稿日: 2015.07.13日本にイノベーションハブハブできるのか
題名で忌避しまっていたが原題は「THE NEW GEOGRAPHY OF JOBS」新たなイノベーションを生む産業クラスターが根付いた都市は、選ばれなかった都市と比べると単純労働の給与も上がるという。現代社会の雇用に大多数はローカルなサービス業が占めている。シリコンバレーですらハイテク企業に勤務している人より、地元のお店で働いている人の方が多い。アメリカではすべての雇用の2/3が非貿易部門、つまりそのサービスを他の地域に輸出できない しかし、貿易部門の産業で労働者の生産性が高まると、その産業だけでなく、ほかの産業でも労働者の賃金水準が高まる傾向がある。過去には製造業の賃金が上がると、ほかの産業でも賃金が上昇した。人材確保のためだ。最近ではハイテク産業の雇用が他の産業に波及するようになり乗数効果は5倍だと言う。 例えばアップルの直接雇用は1万2千人だが地元のサービス業にさらに6万人以上の雇用を生み出している。著者の分析によれば伝統的な製造業の場合1件の雇用増が地元に1.6件のサービス関連の雇用を生むが、非常に高給取りのハイテク産業には及ばない。シアトルの場合直接雇用はボーイングがマイクロソフトの2倍に及ぶが地域に生み出している雇用はマイクロソフトの方がずっと多い。 マイクロソフトの創業は1975年、ニューメキシコ州アルバカーキで79年にシアトルに移ったが当時のシアトルは絶望の街と呼ばれ今のデトロイトのような状況だった。犯罪も多く学校の質も悪い。マイクロソフトがシアトルを選んだのはただビル・ゲイツとポール・アレンがシアトル出身だったからだ。それが今ではシアトルはアメリカ屈指のイノベーションハブとなり、アルバカーキは停滞している。シアトルは大卒社が人口に占める割合が45%に達し、シアトルとアルバカーキの大卒者の初任給の差は1980年には4200$だったのが今では14000$に拡大している。市民生活のあらゆる側面で明暗がわかれ今や殺人事件の発生率にいたってはアルバカーキの方が2倍以上多い。 大卒者の割合が最も高いコネチカット州スタンフォードでは高卒の平均年収も10万$を超える。これは極端な例だが大卒者の多い都市の高卒者の平均年収は大卒者の80%前後となっておりほぼ5万$を超えてくる。これは大卒者の少ない都市の大卒者の平均年収とほぼ変わらずこちらの高卒者の平均年収は大卒者の60%前後に留まっている。平均年収が高い都市の家賃や物価が高いにせよかなりの差だ。ハイテク産業の集積地には高度なスキルを持った人材が集積し年収を押し上げるだけでなく、知識の伝播が促進され高い技能を持たない人たちの生産性も向上する。ある都市における大卒者の数が増えれば高卒者の給与の伸びは大卒者の4倍に達する。 最後の方に1980年代に世界市場を席巻していた日本について言及しているがアメリカが世界の国々から最高レベルのソフトウェアエンジニアを引き寄せたのに対し日本では法的、文化的、言語的障壁により人的資本の流入が妨げられ、人材の層が比較すると薄かった。専門的職種の労働市場の厚みは、その土地のイノベーション産業の運命を決定づける要因の一つなのだ。移民か教育かであれば日本は教育への道を取り法的規制を緩和するしかイノベーション産業発展の道はなさそうに思える。
3投稿日: 2015.06.30
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イノベーションのあるところには、上等なのからそうでないのまで雇用機会がある。イノベーションのあるところに移動するのはむしろ失業者ではなく知識のある労働者の方。
0投稿日: 2015.06.13
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情報には2つある。ネットで、そのあり方は大きく変わったけれども、場所を共有し、顔を会わせて、会話して伝わる情報は、大切であることに、昔から変わらない。ということ。
0投稿日: 2015.05.06
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感想は以下。 http://masterka.seesaa.net/article/416570022.html
0投稿日: 2015.03.31
powered by ブクログ読み始めは面白いと思ったのだが、ちょっと冗長かも。 でも、著者が楽しくて、書きたくてしょうがないテーマだったのだということは強く感じる。
0投稿日: 2015.03.27
powered by ブクログ人材集積の効果の大きさ、そして極めて優秀な人材は、まあまあの人の100倍影響力があること、実感。優秀なスタープレーヤーが会社を根底から変える様を間近で見てきて、すごく刺激的だったし、実際に、業績向上の恩恵をものすごい人数が受けていた。きっかけは、1企業や1人であり、そこに様々なモノコトが集まる、ということ。ハブにはなれないまでも、そこに食らいつく嗅覚は持ち続けたい。
0投稿日: 2015.03.24
powered by ブクログ刺激的なタイトルですが、内容はアメリカの現状に関する経済的な実証分析で、非常に説得力がありました。 日本語のタイトルだと、だから儲かる場所を選んで住みなさい、というような生臭い話に聞こえてしまいますが、実際の内容はサブタイトルの方の「雇用とイノベーションの都市経済学」の方が正確に表しており、次々に新産業が起こって発展を続ける地域と、逆に衰退していく地域とがなぜあるのか、どういった契機でそれが起きるのか、衰退地域が復活を遂げるにはどのような政策が有効なのか、無効なのかを、アメリカでの豊富な実証データを元に非常にわかりやすく解説してくれている本です。 発展のきっかけは、後に大企業となったベンチャーがたまたま創業の地としてそこを選んだとか、スター研究者がたまたまその大学で画期的な研究成果を挙げたとか、結構身も蓋もない結論だったりしますが、でも実際それが現実なんだろうなとも思います。でも一方で、そういう「幸運」を引き寄せるための政策の重要性、とりわけ長期的視点での教育政策の重要性も強調しており、深く納得できました。 ほとんどはアメリカの話ですが、日本についても若干触れられています。「日本では法的・文化的・言語的障壁により、外国からの人的資本の流入が妨げられてきた。その結果、日本はいくつかの成長著しいハイテク産業で世界のトップから滑り落ちてしまった」というのは、実にもっともで耳の痛い話です。これからこれをどう克服していくのかが、日本の大きな課題でしょう。
0投稿日: 2015.02.24
powered by ブクログ死ぬ都市と生き残る都市について。 アメリカの産学連携マンセー感強いけど、実際最強である。 まぁ、賢い人が集まる場所が存在して、そういう場所の所得や物価は高くなりがちで多様性も担保されやすいという話が延々と続くが。まぁ、これを読んだら(極端な話)日本には東京、名古屋、京都(と大阪)、福岡,etc... くらいしか産業地域は残らないなぁと思います。
0投稿日: 2015.02.07日本では。
本書は米国を都市ごとに分析し、イノベーションがある都市とそうでない都市とで年収格差が発生し、その差は広がっているという結論を示しています。 「そうでない都市」の代表として、デトロイトやダラス、ヒューストンなど、NFL(アメリカンフットボール)の本拠地となっている都市がいくつも上がっていました。 NFL好きなので聞いたことがある街がイケていないほうに数多く上がるのは複雑な気分でしたが、過去に隆盛を極め、その時期にチームを誘致できた街でもあるわけで、ある意味当然なのでしょう。 日本で言うと、プロ野球チームの親会社に映画会社(松竹、東映、大映など)や鉄道会社(西鉄、阪急、近鉄、南海、東急、国鉄など、現在は阪神、西武のみ)がいたのがIT企業(楽天、ソフトバンク、DeNA)に代わっていったようなものですか。 イノベーションを起こす企業がある街で成功すれば、その企業の従業員が増え、彼らに対するサービス(飲食店や小売店など)のために経済活動が活発化され、その企業だけではなく街全体の収入が上がる、というメカニズムが働きます。 直感的なメカニズムで、これを否定する人は少ないだろうと思います。もっとも、得られた収入を奪ってしまう外部の仕組み(つまり、社会保障や投資家集団など)も存在するので、現実は理論のようにはいかないのですが。 本書では、イノベーションを起こせる企業づくり、そしてそのために人材の獲得と教育が、住民の収入を上げ、生活の質を高めるのに重要とされています。 とくに教育は、質の高い人材を育成するために不可欠であるにもかかわらず、近年の米国では十分な教育が施されていない(代わりに、外国から優秀な人材が流入するのでイノベーションを起こせる)とされています。 本書は米国の事情が中心で、日本は比較対象の外国のひとつとなっていますが、日本の場合を考えてみます。 共通するのは、日本では東京に企業も人材も集中し、そのため東京圏とその他の都市との間で、格差が年々広がっています。 インターネットの普及で、企業も人も場所を選ばず働けるという考え方もありましたが、やはり「物理的に近い」ことはコミュニケーションや情報共有、そして信頼の醸成など見えにくい部分での効果がまだまだ大きいようです。 アベノミクスで「地方創生」をうたい、企業や人材の地方移転を促す制度を作っていくようですが、そうでもしないと東京一極集中は進む一方ですし、これでも格差は埋まらない可能性もあります。それくらい、東京という街の魅力というか、吸引力は大きいと言えます。 日本では、地方都市でイノベーションが生まれても、本書で示されたようなメカニズムが十分に機能しているとはいえません。 (事例としては、任天堂や京セラの京都、ジャストシステムの徳島、ハドソン(ゲーム会社)やボーカロイドの札幌、Ruby(プログラム言語)の松江などをあげれば十分でしょう。) このあたりの日米の差異を研究している研究者や学生はすでにいると思いますので、何かしらの知見が出てくると期待しています。
4投稿日: 2015.01.24
powered by ブクログ住んでいるところというか、アメリカは学歴社会なので、大卒者が占める割合が高い地域の年収が高いということだった。
0投稿日: 2015.01.19
powered by ブクログ本当に都市が“魅力的”な空間でありさえすれば、クリエイティブな人が集まり、イノベーションが起き、年収や消費や雇用や人口が増えるのか?情報通信技術の発展により、最早ヒトが地球のどこにいるのかという地理的制約は経済活動上大した問題ではなくなった。しかし現実には、多くの地域から人口が流出し、一部の都市に集中している―。本書は、米国の諸都市を対象に、膨大な経済学研究の成果から産業・雇用・都市の姿を描いた真面目な一冊。無駄な悲観も無責任な楽観も排し、都市の未来を考えたい人におすすめ。(都市工学専攻) 配架場所:工14号館図書室 請求記号:MA:M ◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2003209449&opkey=B147995566731392&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0
0投稿日: 2014.11.21なぜ所得の格差が生じるのか?
田舎の大卒よりも都会の高卒の方が所得が高いケースがある。アメリカではイノベーションに成功した都市が、そうでない都市よりも、賃金や教育、文化など様々な点で優れている。なぜそのような都市の格差が生じてしまったのかをいろいろな指標を用いながら論じている。そして、経済的衰退している都市の打開策なども紹介している。すべてアメリカでの実例を紹介しているだけではあるが、中には日本のハード面での成功とソフトウェアでの失敗、そして高技能者の外国人労働者が文化的、言語的に受け入れていない現状も批評しています。 文章全体は現実に即した経済的な内容ではあり興味はわきますが、、残念なのはこの手の本にありがちな単一的な直訳なので、原文を英語で読んだ方が面白いかもしれません。
3投稿日: 2014.10.21
powered by ブクログ日本 もそうだけど学歴関係かく地方は収入が低く、都心は高い。世界も同じことが言える。日本企業も本社を地方に移転させると収入も雇用も変化をさせることができるので東北に移転して若者の仕事を増やしてほしい。
0投稿日: 2014.10.13
powered by ブクログタイトルがあざといが、中身は都市の発展に必要な要素を解説したもの。成長する都市と没落する都市、富裕層と低所得層の格差がはっきりし、かつその差はどんどん拡大している。世界はぜんぜんフラット化していないし、都市のピーク化も一時的な現象かもしれない。地域活性に取り組んでいる人や産業政策に関っている人にとても参考になるし、起業家や経営者も知っておくと良い知識だと思います。
0投稿日: 2014.10.09
powered by ブクログアメリカの話。 製造業が衰退しても問題ない、イノベーション産業は製造業よりも、自身だけでなく周辺産業を含めた雇用力が強い。故に引き寄せ力が働く。たくさんの人が集まると雇用の選択肢が広まり、エコシステムが生まれる。地元にとどまったままでは年収も抑えられ、良い所にいけば収入も増え、またその土地での住宅の資産価値も向上する。 という話を読んで、考える。 日本では、住宅を建てた時の経済波及効果が2倍ほどあるとされ、新築住宅の補助などがずっと行われてきた。一方で中古住宅の流通は極めて少ない。つまり、一回家を建てたらずっとそこに住め、景気対策には、賃貸の人に家を建ててもらおう、という政策である。「自分」なんて環境で変わるので「自分を変えたかったら」環境を変えろ、とこの前何かで読んだ。移動することが向上の秘訣なのかもしれない。アメリカとは都市の規模感も違うけれど、それでも我が国は、どうも「留まらせる」ことに力を入れ過ぎのような。ただバンバン引っ越せばいい、というのは、プチ・グローバル化の始まりのような気もして、あんまりいい気分ではない。そうして留まれば落ち込んでいく、と。やっぱりさっさと動いた人の勝ちか。
0投稿日: 2014.08.25
powered by ブクログ原文の題は”The New Generation of Jobs”で、邦題はゴシップ的だが、まじめな都市経済学の書。物理的な距離はもはや意味がなくなったといわれるが、その一方で、世界の都市への吸引力は強まっている。どこに住み、どこで職につくかが、かつてなく大きな意味を持つようになっている。東京やDC、サンノゼなど大都市で生活し、働く意味は大きい。 グローバル・ローカルエコノミーという、経済のグローバル化が進むとともに、都市のローカル化が進んでいる。
0投稿日: 2014.08.22
powered by ブクログイノベーションと都市経済学の学際領域。タイトルはイマイチだけど、中身はアカデミックにも価値が高い。イノベーションはなぜ特定の都市・地域に集中するのか、そしてそれがいかに大事なのか、ということが良く分かります。僕、将来こういう本を書きたいんだろうな、と読んでいて思いました。
0投稿日: 2014.08.07
powered by ブクログ米国では製造業の新興国シフトに伴い、地域間の所得格差が拡大しているそうです。これは今日の付加価値を生んでいるイノベーション産業での雇用の乗数効果が従来の製造業よりも高いことに起因しているとの事。また、イノベーションハブでの知識伝播、雇用の厚み、関連サービス業の充実などにより、その傾向に拍車がかかっているのだとか。これらの弊害を緩和しながら、米国経済を拡大するために、雇用のミスマッチや補助金を含めた投資効果向上を実現すべく様々な提言もなされていますが、日本でも地方の疲弊やバラマキ財政などで考えさせられる場面も多く、非常に知的な刺激を受けた一冊でした。
0投稿日: 2014.07.31
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20140731~0817 一言でいえば「朱に染まれば赤くなる」ということか。アメリカで生じている都市間格差が必ずしも日本にそのままあてはまるとは限らないが、示唆に富む内容。教育は大事ですね、本当に。
0投稿日: 2014.07.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
情報インフラの発展によって物理的な距離はあまり意味を持たなくなったと言われているが、イノベーションを達成するには何よりも地理的に集積していることが大事。さらにイノベーション(創造的な仕事)が増えることによって地元の非貿易産業(レストラン・病院・美容室等)も恩恵を受ける。※イノベーション企業の雇用が1件増えると、周辺で6件の雇用が生まれるとのこと。 イノベーションが集積することの価値について、ファクトと図解によってわかりやすく説いている。同じくローカルに資金を投下する重要性を説いた「スモールマート革命」と合わせて読むと面白い。 惜しむらくはイノベーションの集積地を人為的に創出する手法が確立されていないことである。
0投稿日: 2014.07.25
powered by ブクログタイトル釣りだが、むしろエビデンスをこれでもかと投げつけてきて冗長なくらい。内容は常識的ではあるものの参考には大いになる。そりゃ製造業労働者は定型化された消費を好む、もしくは、そのような消費を行う分しか持っていないが、高所得者たるイノベーション産業労働者は、非定型の消費を好む。そりゃそうだ。ただ、その二つの労働者の乗数効果の差であったりとか、都市間でその階層の所得の逆転すらありえるというのは驚きである。ただ、残念なのはイノベーション産業の集積地と今までの経済の中心地が異なる国がアメリカくらいしかなく日本ではいずれも東京なので戦略的な行動でどうにか、とかは難しいこと。
0投稿日: 2014.07.20
powered by ブクログ表題から感じる軽薄な印象とは裏腹に、とても内容の濃い本でした。米国におけるイノベーション産業の興亡と地域に与える影響に対する考察。革新的な労働人口を確保するための国際的な戦略。地方の過疎化など日本にも当てはまる。米国での最近の傾向として、白人居住区と黒人居住区のような棲み分けが減って来て、同じような学歴や職業に従事する人間同士が住む地域が増えているというのと、高学歴者と低学歴者の格差が一層大きくなって来ているというのが印象的だった。やっぱ勉強しないとね。
0投稿日: 2014.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・年収は住むところで決まる。 ※年収は貧しい地域の大卒<豊かな地域の高卒 となりうる ・イノベーション産業は多くの雇用を生み出す。 ・イノベーション産業が集まる都市には一層企業が集まる。 ・豊かな地域は偶然決まったりする。e.g.マイクロソフト ・産業政策は有効でないことが多いが、ビッグプッシュとしての効果はある場合もある
0投稿日: 2014.07.05
powered by ブクログ先進国の製造業は復活しない。これからは、イノベーション産業が根付き、栄えるようにすべき。優秀な人が集まり、相互に知識や情報交換が行われ、文化やアートや健康産業が集まる場所。 都市経営や政策立案者には重要な提言。
0投稿日: 2014.06.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・いかにイノベーションを生める人材を集めるか、これにつきる。 ・IT人材の育成および誘致(優秀な移民)がキーポイントになる
0投稿日: 2014.06.15
powered by ブクログ「エンジニアが増えればヨガのインストラクターが増える」アメリカ西海岸を中心に起こっている、IT産業の集積による乗数効果によって、数多くの雇用が生み出されている。それは工場などの製造業に比べても大きな経済波及効果がある。 シアトルのカフェで働くウェイターというブルーカラー職種が、ミシガンの工場で働く事務員というホワイトカラー職種よりも給与が高いと聞いて、何を思い浮かべるであろうか。ウェイターのような単純労働は代替可能で、アルバイトでもできてしまうので給与が安いと思われがちである。一方で事務員のような知識労働は高学歴な人に職業訓練を施す必要があるために給与が高くなる、というのが我々が20世紀に抱いてきた常識であった。 良い大学に入り、良い会社に就職して知識と経験を得てキャリアアップしていけば、給与も右肩上がりに高くなるというのは21世紀現在にはもはや幻想であって、多くの労働者の給与はまったく別のメカニズムによって規定されるようになりつつある。 シリコンバレーやシアトル、ポートランドなど、アメリカ西海岸を中心にIT産業の集積が起こっている。年収の高いハイテク産業に従事するクリエイティブクラスが増えることによって、彼らにサービスを提供する地域産業も活性化するのだ。GoogleやAppleなどの企業はグローバルから多くの富を地域内に流入させ、そこで働く従業員が外食やフィットネス、医療、教育などに消費することで地域産業は潤う。 ハイテク産業は決して多くの従業員を雇用しているわけではない。カリフォルニア州クパティーノにあるApple本社で働く社員は約1万2000人と、直接雇用者の数にしてみれば工場誘致などをした方がインパクトが大きいかもしれないが、Appleはすでにアメリカの国家を凌ぐ現金を保有している企業である。 つまり、ハイテク産業においては従業員1人当りの生産性は飛躍的に伸びていき、グローバルから富を集積させる働きを担う。新たな貿易の主要産品として、クリエイティブな創造物が海を越えて売れる時代においては、ハイテク産業を地域に誘致することこそが最大の経済振興政策となる。 一方で、ベビーシッターが赤ちゃんの面倒を見る、美容師が髪を切るといった地域社会に密着した非貿易産業は、生産性の飛躍的な向上はあり得ない。1人が対応できる規模には限界があるし、そうすると需要に応えるために従業員を増やすといったインセンティブが働くようになる。 つまり、ハイテク産業が集積している地域においては、その豊富な消費需要によって非貿易産業の雇用も増え、またその雇用条件が向上していく傾向にある。シアトルでクリエイターが快適に過ごせるカフェを提供するためには、そこで働くウェイターの給与も高く設定して良質なサービスを提供する必要があるのだ。 実際にApple一社による雇用乗数効果は、12000人の従業員からその5倍、6万人以上の非貿易産業における雇用を創出していると言われている。それはカフェのウェイターやベビーシッターのようなブルーカラーから、医師や弁護士のような専門職まで含めた多様な雇用を生み出しているという研究結果が出ている。 地域に工場を誘致するために、用地を無償提供したり法人税を安くするといった政策が行なわれてきたのはご存じの通りである。その結果、より安価な人件費を求めて工場は海外に移転していき、多様性のない雇用によって多くの失業者が溢れるという結果になったことは、多くの地域が学んできた。 21世紀の都市経済学と地域活性化について、実例を踏まえてその最先端の動向を学べる良書である。
0投稿日: 2014.06.05若者はぜひ読んで
私は田舎生まれの田舎育ちですが、今、学研都市に住んでいます。人生のやり直しが出来るなら、もっと若いときにこういう所へ引っ越しするべきだったと思っています。チャンスの数が違います。努力したら努力した分だけ報われる世界で若者は生きるべきです。それと同じことをこの書物は言っていると思います。GOOD LUCK!
9投稿日: 2014.05.03
