
総合評価
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powered by ブクログ中学生メインの話が2編、 高校生の話が1編。 辻村深月さんのはじめの一冊としてもおすすめできそうな短編集。読みやすくて、中高生が主人公なのがおススメポイント。 すてきな司書教諭が登場します。
3投稿日: 2022.01.08
powered by ブクログ3編の短編が織り成す小説。 進研ゼミで連載されていたこともあって、文章が平易で分かりやすくなっている気がして読みやすかった。でもちゃんと辻村深月らしい繊細な心の動きは如実に描写されている。 主人公達の真っ直ぐで真摯な行動が胸を打つが、時々徹底的な悪も描写されるのがこの作家の恐ろしいところ。「世界でいちばん美しい宝石」の新聞部の部長とかね。 ものづくりに対する姿勢。全てを失うことを犠牲にしてまで行うその行為は決して失うものを否定している訳ではなく、覚悟があったからこそ出来たと言いたいのだろうか。 3編の中でもちょっとした繋がりがあったりそういうのを読み進めていくのも面白い。
0投稿日: 2021.11.04
powered by ブクログ乃木坂文庫で、白石麻衣さんが表紙だったので買いました。 とても好みの作品で、乃木坂46には感謝です(⍢︎)。 素敵な作品をありがとうございました。
0投稿日: 2021.10.04
powered by ブクログ辻村先生の本を読むのは2回目になり、各本の出版年は5年ほど離れているが双方日本語が非常に美しく、文も読みやすい。 3本立てということもあり、どれも読みやすく、更なる展開があれば…と絶望してしまうようなものだった。 サクラ咲くと世界一美しい宝石は学校が舞台となり、メディアの目を惹く「いかにも青春」を過ごす人を主人公としない選択肢に先ず感心した。 「自分に自信がないが意思を堅固に持つ」主人公が成長したり、問題に向き合う姿には鳥肌が立った。 人生において自分を主役にすることに異論はないが、学校という公共の場所では自分だけが主人公であるわけではない。と中学生高校生ながら自己分析が出来ている点も目立つ人たちとは違うと思っていた人ならではの視点であろう。 辻村先生の作品の中の子供達が、一段と美しい姿で表現されることを楽しみにしています。
0投稿日: 2021.09.29
powered by ブクログ多感な中学一年生の物語。引っ込み思案な主人公が少しずつ成長して行きます。ちょっと出来過ぎなストーリーですが、図書室での文通は引きつけられました。
0投稿日: 2021.08.26
powered by ブクログ作中に登場する「学校は誰のもの」というフレーズが印象的。中高時代の自分は、果たして100%出し切ったといえる程の行動ができていたのか。未だ自分の居場所に気付けない人に、おすすめの一冊です。
0投稿日: 2021.08.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
学校という一つの社会の中で繰り広げられるこの物語の中には、ほんの些細な言葉が人を励ましたり、支えたり、傷つけたり、新しい行動を生み出す姿が描かれている。 本編の中で「ものづくりが徒労に終わるかもしれないなんて、決めるのは結局誰かの主観でしかない。何が無駄かなんてことを決めるのも、人それぞれだ。」と綴られている言葉に、それが端的に表されている気がした。 青春、と一言で言ってしまえないほどに、いろいろな感情や思考、意思があって、一人一人の思いは交錯して一つの社会になっているのだなぁ、と改めて思う。
11投稿日: 2021.07.21
powered by ブクログ短編が3つ入っており、とても読みやすい作品ばかり。自分が学生だったときのことを思い出せるような思い出せないような内容で、どれもこれも心温まるものばかり。 個人的に良かったのは「世界で一番美しい宝石」という作品。主人公の一途な気持ちにはなんだか惚れてしまうところがあったし、先輩がキレイという描写がとても伝わってくる細かい文章が個人的に魅力を感じた。
0投稿日: 2021.07.12
powered by ブクログ中高生たちの学校で起こる転校生や不登校、部活動などないろいろな出来事をめぐる青春の中編小説集。それぞれ主人公も違う別々のお話だけれど、3編はつながっているのが心地よい。若い子たちのために書かれたお話らしい。 登場人物に優しい良い子が多いので、読んでいても気持ちが良い。ホントの中学生ってもっと利己的でこんな優しくないよな…とは思うけど、自分の子はこんな風に素直にまっすぐ優しく育って欲しいな。
0投稿日: 2021.07.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
* 見ててくれるよ。胸の中で、呼びかけていた。 * ある中学、高校を舞台に展開するお話。 . 3編が実は繋がっている所があり、明記はされてないけどそうだろうなと気づいた時にワクワクしたし胸が熱くなった。 . 「サクラ咲く」では誰か分からない人と図書室の本に挟んだ手紙で文通していき、その経験が、自分の意見を言えず流されていた主人公を少しずつ変えていく。好きなもの(ここでは本)と、ちょっとしたキッカケで人は変わっていくし、周りを取り囲む人達も否定せずに受け入れていて、こうした関わりあいっていいなと思った。勇気の出る作品。 .
0投稿日: 2021.06.27
powered by ブクログ青春を感じさせる3つの話。 学校という場所は誰のものだって考えている人が本当に周りに居たんだろうか? 中学生や高校生の自分は何も考えてなかったと思う。 言いたくても表現できない人や、自分の過去をさらけ出された人、学校を楽しめない人。 みんなそれぞれの学校生活があるんだなと考えさせられる楽しい一冊でした。
0投稿日: 2021.06.11
powered by ブクログ約束の場所、約束の時間 サクラ咲く 世界で一番美しい宝石 の3編。同本二読目。 10代の純粋だった頃にしばしタイムスリップ 私はもう10代の淡いサクラは咲かせられないけど、濃いサクラならまださかせられるかも。
0投稿日: 2021.06.04
powered by ブクログ短編青春3部作。全く関係ないと思われる3作が、学校や本、といった共通のもので繋がっている。思春期の葛藤を高度な文面で表現している。進研ゼミでの連載だったらしい。
1投稿日: 2021.05.08
powered by ブクログティーン向けの短編集 3作品綴られており さりげないリンクもあり、辻村さんらしい。 学生時代の不安な気持ち 焦りや劣等感 いろんな気持ちを思い出す作品でした 辻村さんは大人になると忘れてしまう感情を 上手に表現するなといつも思います
5投稿日: 2021.05.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
小学、中学、高校時代の思慮の深い主人公達の真っすぐで、°眩しく、直向きな青春。 中学生、マチを繊細に描いたサクラ咲く、は前編であるタイムマシンものに気持ちを引きずられてタイムマシンものかと読み進んだがいい感じで裏切られた。小説「夏への扉」をうまく物語に取り込んでいたりとミステリー仕立ての物語は楽しいし、大人しく目立たない、思い遣りの深い好感度の高い主人公に癒やされた。 高校時代の映画同好会の話、世界で〜は、1番好み。図書館の君が頑なに映画出演を断る理由、読みたい本を自分達で描く展開、それを見守る司書教諭もいい。最後に心を通わせた4人と図書館司書での映画部への昇格がよい読了感を与えてくれる。
1投稿日: 2021.05.05
powered by ブクログサクラ咲く(光文社文庫) 著作者:辻村深月 発行者:光文社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 学校は誰のものか?十代の切なる叫びを織りなす3つの短編集。
0投稿日: 2021.04.27
powered by ブクログ中高校生くらいの時に読めば印象は大分違っていたかも、と思う作品です。汚れきった大人になると、もっと悪い人が出てくる方が嬉しかったりします。青春モノと言われる作品は自分がその中にいるときと、そこから遠く離れてしまった人では感じ方は大分違うのは仕方のないことですか。
3投稿日: 2021.04.06
powered by ブクログ長編の多いことで有名な辻村深月さんの短編ということで目新しさに興味が湧いて読んでみた。 短編は3編構造で、それぞれ中高生たちの思春期真っ只中の繊細な心の持ち用やその移り変わりを丁寧にすくいとった話で、感情にどっぷり憑かることのできるものであった。 自分は昔からささいな自分の主張はできていたが、心からの本心を人に伝えることが苦手で、人に嫌われるのを恐れてばかりの空気を読んだ判断をして生きてきた。「サクラ咲く」の主人公マチには本当に思っていることが言えずに我慢してしまう、凄いねと褒められると苦しくなったり、他の人の持っているものを羨ましく思ったりしてしまう節がある。 そういう点から心理描写において共感できる点を物凄く多く覚え、それと同時にそれだけ自分にとって、彼女の作中での文通や行事を通しての心の変化は美しく綺麗なものとして写り、羨ましさを感じた。 3編のどの話も好きだったが、特に1番最後の「世界で1番美しい宝石」が印象に残った。 新聞部のやつとの話し合いの中にあった、『映画や本やアニメやイラスト、そういうもののすべてを、現実より劣ってるなんて、誰にも言わせたくなかった。学校の、今ここの現実だけを生きる青春よりそっちの方が尊いと、思ってはいけないのか。』 と言った感情心理は心に染みた。 人との優越つけてやるのはナンセンスなものだと感じるし、人の考えにおいて、何を1番に置くか、何を芯としていくのかの決定は己に委ねられるはずである。自分の中にある芯はなんだろうか。まだ少しわからない。 この本を若いうちに読めば、己の最も人生において大切な重要なものを考えるいいきっかけになるだろうし、その後の人生観が少しばかり変わるのかもしれない。そんな風に思える本だった。
1投稿日: 2021.03.06
powered by ブクログサクラ咲く、は高校入試の問題集に載ってて気になってずっと読みたいと思っていた。三作とも中高生の話で馴染みやすかったけど私にはもう来ないかな…って感じの青春、でもこっちまで優しい気持ちになれるお話たちだった。最後の世界で一番美しい宝石、続きが読みたい!あさのあつこさんのあとがきにすごく共感した。
1投稿日: 2021.02.11
powered by ブクログ学生さん向けのようだったが、問題なく読めた。 学生時代に心で思っていたジレンマや、同じような状況あったなと、当時読んで共感したかったと思った。
0投稿日: 2021.02.07
powered by ブクログ別の話でも少しずつ繋がっているところがいいと感じた。また、登場人物の成長を強く感じた作品でもあった。 自分の青春時代と重ね合わせながら、「マジで青春だなぁ」と思った。そして、青春と言ってもキラキラしすぎていないのが良かった。
0投稿日: 2021.01.26
powered by ブクログ全て落ちが中盤で分かってしまうくらいの王道ストーリーだけど、それ故にスムーズに読める。 それぞれの青春ストーリーは、誰もが懐かしさを感じる
0投稿日: 2021.01.22
powered by ブクログ面白かった! 表題作のマチは本好きで気弱な高校生。 誰かの一言に傷ついたり今の自分に悩みながらも、顔の見えない相手に時に励まされ勇気をもらい成長していくマチ。いったい相手は誰なのか? 青春て感じ♪清々しい気持ちになれる素敵な作品でした。 「約束の場所、約束の時間」が特に好き。 陸上部で目立つ存在の武宮と身体が弱い転校生の悠との物語。悠の秘密を知ってしまったことをきっかけに親密になっていく2人。 先が気になり夢中で一気読み。ラストの物語でのリンクに気付いてジーンとしました。 良い読後感です。
0投稿日: 2020.10.24
powered by ブクログ短編が3話まとまった一冊。 それぞれ微妙に繋がってるのが辻村ワールド。 読みやすさは相変わらずで、またなんとなく読み終わったら青春を感じる一冊。 怒涛の展開があるわけではないけど、ストレスなく読めてよかった。
0投稿日: 2020.10.15
powered by ブクログ満足。 「僕のために書かれた本だ。」 と読後に思える小説が(自分にとっての)最高の小説だと考えています。 そして、この3編の短編集は、僕のために書かれてあると思いました。 「自分が正しいと思ったことをする。」 ウケの良さを考慮したり、リターンが期待できることではなくて、自分で考えて、やるべき事をやる。 案外できる事ではありません、が、やろうと思えば今の自分にもできるはず。 そう思いました。 細かい点では、 塚原マチの光田琴穂に対する態度に見倣うべき点が多かったです。 僕は、安易に悪者のレッテルを貼って、断交することしか思い浮かびませんでしたが、 やりようによっては、仲間としてともに歩むような未来を開くこともできる。 安易に人を諦めないことの大切さを知りました。 (次作(短編集「鍵のない夢を見る」の仁志野町の泥棒の場合は諦めざるを得ないようなケースですが)
0投稿日: 2020.10.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編は短編としておもしろいのに 読み終わってからも「そういうこと?!!」と 点と点が繋がる感動が味わえる辻村マジック。 以下ネタバレ 「世界でいちばん美しい宝石」 図書館の海野先生→塚原マチ(サクラ咲く)海野奏人と結婚し名字が海野に 海野先生の本好き友達→高坂紙音(サクラ咲く) 武宮一平の父→武宮朋彦(約束の場所、約束の時間) 武宮一平の母→砂原美晴(約束の場所、約束の時間)
0投稿日: 2020.09.28
powered by ブクログ短編集は話が浅くて苦手だけど サクラ咲くでは1つの話の主人公が 別の話でさりげなく登場し、 そのことで主人公のその後の人生が伺えて新鮮だった。 誰もがコンプレックスや悩みを抱え戦ってる。 しかし外から見た瞬間その人の良い面だけが見える。 ある歌の「輝いてあるあの人にも見えない涙がある」という歌詞を思い出した。 解説はあさのあつこさん。 小学生の頃夢中で読んだ大好きな作家さん。 中学生の時にこの小説に出会えた人は幸せだとあさのさんは書いていたけど、私はあさのさんの小説に出会えて幸せでしたと言いたい。
1投稿日: 2020.09.27
powered by ブクログ2020/08/11 辻村深月さんはミステリー小説の人ってイメージがあったのですが、意外とそうでもなかったというか、この本に関しては中・高生の青春!って感じで先の展開が気になりすぎてあっという間に読み終えてしまいました。 3編の話から構成されていて、サクラ咲くは真ん中の話です。 最初から最後までで時系列が変わりますが微妙に話が繋がっています。前シリーズの主人公が、次の作品で成長した姿で次の主人公を支えるちょい役で出てきてくれるのって読んでてワクワクしてしまいますが、この話にはそんな要素もあります。 学校生活の中では色々な思いを持って過ごしている人がいて、それぞれに理想とか憧れとかそういうのがあって、でもなかなかその域にたどり着かない人もいたり…そんな中・高生ならではの理想と現実がうまく織り交ぜられている気がします。 ミステリーっぽい要素もほんの少し織り交ぜられていて、主人公たちに引き込まれてしまいます。また他の作品も読んでみたいなと思いました。
0投稿日: 2020.08.11
powered by ブクログ三編どれもよかった そして辻村深月さんの遊び心 それがそれぞれのストーリーをより味わい深いものにしてるなあ みんな不安、悩みを抱えながら必死に生きているんですね_φ(・_・ 2020/7/19 ★4.8
0投稿日: 2020.07.19
powered by ブクログ中編3篇の連作。SFチックな“約束の場所、約束の時間”テイストのまま続くのかと思いきや、フーダニット&ホワイダニット要素を交えつつ、マチの成長記録の表題作。彼らが親世代になった“世界で一番美しい宝石”。揺れる思春期を描いた良作。光と影を描きつつもえげつないところまでいかない絶妙なバランスで読後感は良。新聞部の件は、○○のキャラ設定として必要なのは分かるが、気持ち悪い。
9投稿日: 2020.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3編の一見バラバな物語が繋がる時の快感が良かった。 同じ学校の中でも視点が変わると全く別の世界が広がっているんだなと感じられた。 最後の映画同好会のおはなしで新聞部部長が一方的に悪者として描かれていたけれど、彼は何が悪いか分からないまま同じことを繰り返してしまいそう。話し合いの余地はあったのでは…と考えてしまう。
1投稿日: 2020.05.21
powered by ブクログ甘酸っぱい中高生が舞台の短編集。タイトルにもなっているサクラサクは最高に泣ける。大人が読んでも感無量。
0投稿日: 2020.05.17
powered by ブクログ去年の夏に友人からプレゼントで貰いました。 理由は表紙が乃木坂46のまいやんだったからです。 自分には似合わないとても爽やかなタイトルから、中々手をつけられず眠っていましたが先々月に読み終えました。 もう小中学校の図書館の記憶は曖昧ですが、あの一足踏み入れるとまるで同じ学校ではないかのようにゆっくりと時が流れる空間を思い出します。 本から始まる出会い、素敵ですね。今ならあんなたくさんの本が読める空間が近くにあったら毎日通ってしまいそうです。 図書館での記憶は、はだしのゲンと怪談レストランしか思い出せないので今少し後悔しています。 中学生時代は確か携帯小説ばかりで図書館に行くことはほとんどありませんでした。 あの頃を思い出して羨ましくもあり、穏やかな気持ちにさせてくれる本でした。
0投稿日: 2020.04.30
powered by ブクログ3つのストーリーからなる一冊 全てが少しづつ折り重なっていて、その重なった部分にほっとしたり、ドキドキしたり… 学校が舞台で、読んでいてなんだか懐かしい気持ちになった
1投稿日: 2020.04.19
powered by ブクログ辻村深月さんの本は、死に関係するような作品が多いイメージでしたが、この本はそうでは無かったので、シリアスにならず楽しく読めました。
1投稿日: 2020.04.19
powered by ブクログさらっと読めてしまった。中学、高校時代を思い出す、自分の記憶が教室や図書館に引き込まれるような本だった
0投稿日: 2020.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み返し1回目。 辻村さんの文章は難しい単語がなくとても読みやすいのに、紡ぎ出す想いや世界観は複雑に創り出されていて、とても充実している。 3つの短編。 時間(時代?)設定はバラバラだけど、何人かの登場人物が線で繋いでくれるお話。 ありきたりな言葉だけど、どの話も「青春」を感じられる。華やかでキラキラなものではなく、「こういう時、こういう感情、自分もあったなあ」と懐かしくなるような青春。 2019.9.30 読み返し1回目
0投稿日: 2020.04.10
powered by ブクログそれぞれの話が、時代も違くて、繋がりがそれぞれの話とあるのでとてもそのことを探すのだって面白かった〜❗️
3投稿日: 2020.04.10
powered by ブクログ3部からなる短編小説であった。どの話も切り口が異なり1部では未来から来た少年との友情あふれるSF小説。2部ではごくありふれた学生生活の中で顔も見たことがない人との文通を通して、人間として大きくなっていく女の子の物語。3部は夢のために挑戦し続ける少年の物語。 どの物語も単体でとても面白く描かれている。さらに物語のつながりもあり、最後まで読んだ後にもう一度読みたくなる作品だった
0投稿日: 2020.04.08
powered by ブクログタイムトラベルという少しSFチックな内容を盛り込んだ「約束の場所、約束の時間」、図書室の本に挟まっていたメモをきっかけに話が進む表題作「サクラ咲く」、高校の映画同好会を舞台にした人間模様を描く「世界で一番美しい宝石」の3編を収録した短中編集。 どの作品も舞台は中学校や高校であり、また主人公とその周囲の人間模様が簡潔な言葉で描かれているため、非常に読みやすく、内容も捉えやすい。中高生におススメの作品であるが、大人が読むと少し懐かしい感じが蘇ってきて、これまたしみじみとする。 人間の心の脆さ・危うさを描くと同時に、歩み出る強さも描かれており、爽やかな読後感がある。
1投稿日: 2020.03.29
powered by ブクログどの短編にも共通の人物が出てくるのが、すごく好きなんですよ〜笑 個人的に『世界一美しい宝石』がすごく好き。学校は誰のもの?っていうのにすごくぐさっと来た。輝こうとしているのを邪魔する権利は誰にもないのにね。 『サクラ、咲く』もすごく好きで、成長していく思春期の姿が上手に描かれていた。図書館での本を通したやりとりって憧れましたね...笑
0投稿日: 2020.03.24
powered by ブクログ一作目がSFっぽくて「んっ」って感じでしたが、表題作の「サクラ咲く」は良かった。 学生さんに読んでもらいたいね
0投稿日: 2020.03.13
powered by ブクログ学校を舞台に書かれた爽やかな短編三作が詰まった一冊。 タイムマシンで未来からやってきた友達との話を書いた作品 中々挑戦できない自分が嫌な女の子の成長を書いた作品 映画同好会で映画の作品をつくるために奮闘する作品 一言で書くと味気ないような作品のような聞こえになるけれど、どれもとても爽やかで読んでいて気持ちがいい。 どの作品も本や読書への愛情と 学校という限定的な場所で、その時しか感じることのできない感情が描かれている。 辻村深月さんらしさの一冊。
1投稿日: 2020.02.17
powered by ブクログ「サクラ咲く」の章のみ、長女が6年生になったら読ませてあげたい。中学生のいろんなタイプの子のゆれる思いがかかれている。が、全体的に優しい人達が登場する。
0投稿日: 2020.02.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
10代の少年少女たちの学校生活や友情を爽やかに描いた三編。 始まりはみんな子どもだったということを思い出した。そこから地続きで今に繋がっていて、いきなり大人になれるわけじゃない。成長していく過程で、他人との交流で得るものの大きさに気付かされた。希望を感じられる作りになっている。 これは青春の物語。でも一言で片付けるには惜しいような濃縮した時間がここにある。
0投稿日: 2020.02.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
学校を舞台にした3つの異なるストーリーはファンタジーの要素もあればリアルなものもあり、読んでて飽きませんでした。 ストーリーももちろん魅力的でしたが私が気に入ったのは、登場人物です。 内気な転校生、陸上部のイケイケ男子、自分の意見が言えない女の子、学校に居場所を失った不登校生、高校デビューをしたが、それに違和感を持つ子、意識の高い部長 どれも「クラスにいたわ」と思わせるほどリアルでした。 そして、辻村さんといえばストーリーのリンク代込みですが、今回もしっかりあります。 特に一作でこれが見れるので、辻村さんの魅力を知りたい人へまず、勧めたい一冊であると言えます。
21投稿日: 2020.02.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中学生や高校生が主人公の三つの短編集。 最初の作品は辻村さんらしいSF。 他の作品も面白かったです。
0投稿日: 2020.01.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初は単調でうずうずしてるマチにもう!って思いながら読んでましたが、便箋のやり取りやクラスメートのみなみや琴穂、奏人の関係性に刺激されて、新学期に掲げてた「自分の意見をはっきり言う」が叶い、それを奏人に褒められたり、マチ自身が変わっていく姿に心打たれました。 便箋のやり取りの中で 『断れない、はっきり言えない人は、誰かが傷つくのが嫌で、人の傷まで自分で背負ってしまう強い人だと思う。頑張って。』p144) みなみのセリフで 『・・・マチはいつも、あんまりはっきり人を注意したりしないし、私、マチは人が傷つくのが嫌な優しい子だと思ってたんだ。そういう優しい人が誰かを注意するのって、私が普段やってるのより何倍も勇気がいると思う。マチはすごいよ』p147) 合唱を終えてからよりみなみから信頼を厚くして、かつ、便箋のやり取りをしたのでは?と思うほどピッタリ内容がハマっており、かつ、便箋で「頑張ってれば、見ててくれるかな」にも重なる見てくれた人。エモい。。。。
0投稿日: 2020.01.04
powered by ブクログ自分が高校生やった時のことを思い出してとってもとってもほっこりした。 毎日、どーしようもないことで悩んだり、友達を羨んだり、どーでもいい事で大笑いしたり。 あの時間があったから今があることを再確認した。 どの物語も素敵な時間の繋がりがあって、さすが辻村さん!!っとテンション上がりまくった。 この本、青春時代に出会ってたかった。。
0投稿日: 2019.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三つの短編 前の話の登場人物が出てきて、幸せそうな姿が見られて感動した 暗く苦しい環境の中でも、希望を持って行動する登場人物たちに心を打たれた
0投稿日: 2019.10.22
powered by ブクログ≪quotation≫ 『がんばってれば、見ててくれるかな。』 見ててくれるよ。 胸のなかで、呼びかけていた。 見ててくれる人は、必ず、どこかにいる。 学校は誰のものだ、と声がする。 胸に深く、問いかけるような声だ。 今日だけは、こう答えても罰が当たらない気がした。 学校は、俺たちみんなのものだ。
0投稿日: 2019.09.12
powered by ブクログ『約束の場所、約束の時間』 心象風景の一つ一つが、シンプルかつ心にじんわり広がる優しいものでした。悠くんを通じて「未来を変えたい」と思えるようになれた朋彦のように、悲しいことや辛いことがある未来を変える努力をしたいと思いました。
0投稿日: 2019.09.01
powered by ブクログ全国有力書店にて7/1からフェア「乃木坂文庫」開始 乃木坂46の全メンバー44人が文庫カバーに! 白石麻衣さんは『サクラ咲く』をセレクト!
0投稿日: 2019.08.29
powered by ブクログ三編からなる青春小説。 中学生や高校生のそれぞれの物語に、とてもワクワクしました。 1「新しい、中学校の本。 ここにあるすべてをこれから三年間かけて読んでいっていいのだと思うと、わくわくする。」 とてもピュアな中学一年生の心情に、心を打たれてしまいました。 マチにとって、中学校の図書館はとても広い世界で、これからの三年間に向かう希望に満ちた姿が、とても愛おしいかった。 2「大人は、勉強しなさい、本を読みなさい、と口では言いながら、恒河や琴穂のように外でみんなと遊ぶ子を見て本当はほっとしてるんじゃないかな、と少し悲しい気分になる。」 大人の言葉に矛盾を感じてしまうマチ。 「勉強しなさい」と言われている同級生を、少し羨ましくなったりする気持ちは、とても共感した。 みんなそれぞれに、悩みがあるのだと思った。 3「学校は誰のものだ、という声が、さっきから頭の奥を震わせていた。 これまでも、何度も何度も考えたことだった。学校は一部の目立つ層のためだけにあること、自分たちのためにないことを、俺たちは知っている。 それを自分のものにしたい。学校の主役に躍り出ようと考えるのは、そんなにいけないことだろうか。高校デビューなんて言葉で呼ばれなきゃならないほど?」 一平の切実な叫びだった。 彼らのように、学校生活を過ごしている人は、少なくないと思う。彼らは、自分は主役ではないことを知っている。 でも、どこかで憧れている。 彼らは、まだ高校生なのである。 自分たちが、主役ではないと決めてしまうには早すぎる。 だから、彼らは自分が主役になれる場所を探している。 それが、一平にとって映画部であり、立花先輩にとっては、演劇部だった。 その演劇部を取り上げられた立花先輩は、とても悔しかったと思う。 自分が主役になれる場所を見つける。 学校は、そういうところなのだと気付かされた。 10代の頃の自分に読ませい一冊でした。
5投稿日: 2019.08.12
powered by ブクログ短編集ですが、どれもめちゃくちゃステキな作品でした。とにかく心が温かくなり、そして、辻村さんらしさも出てた作品でした。
0投稿日: 2019.07.29
powered by ブクログ最初は若すぎたかなと思ったけど、青春をかなり過ぎた私でも感動した。 一度は誰もが生きた時代。 それぞれ思いは違う。あのどうしようもない、それでも輝いてた時間、全てがまた自分の中に蘇って愛しく感じることができた。 登場人物たちに重ねてまた青春を味わえるのがたまらなくて好きだなあ。 そして、やっぱり三つの物語に繋がりがあり、素直に感動できる。
0投稿日: 2019.04.11
powered by ブクログ泣けた。 中高生ならではの儚さやもどかしさを抱えながら、自身や他者と向き合い成長していく。 特に「世界で一番美しい宝石」は個人的にすき。 学校って誰のためのものなんだろうか。 考えてみれば自分も当時は、「スクールカースト」とか「こうあるべき」というものに捉われながら中高生時代を過ごしてきただけに、深く考えさせられる一節だった。 様々な環境や状況に悩み、もがき、苦しみながら成長を重ねていく。 その中にそれぞれの青春があるんだよね。 辻村深月らしい3作それぞれの作品の繋がりにも心が温まった。 巻末の解説も含めて素敵な作品でした。
8投稿日: 2019.03.18
powered by ブクログ読み終わったとき、泣いた(;ω;) 三つの短編集で、中学、高校生の学校生活をテーマにした小説。スクールカーストの中で、キラキラした周りのメンバーに対して自分の存在を卑下してしまう主人公たちが、でも同じような悩みをお互いに持っていることを知ったり、自分の良さが実はあることを知ったり、そうやって大人になっていく過程と、友情の素敵さに心が温まった。 1つ目の約束の場所、約束の時間の朋彦と美晴2人は、3つ目の世界で一番美しい宝石で主人公の両親として登場する。2作目のサクラ咲くでは、1つ目の作品で出てくる朋彦と美晴が憧れの先輩として登場する。あのシーンがこんな風に噂されるようになったのかあ、とか、あの2人がこんなことを実現したのか…とか、少しずつこの作品のメンバーが重なっているところも、この短編集として読む楽しさだった。 各々の行動や想いは、こんな風にどこかの誰かに影響しているんだな、とか、そういう繋がりが見えるところも素晴らしかった。
6投稿日: 2019.03.02
powered by ブクログ短編3作 内容はすぐに予測できてしまうものであったが、いつもだったらいじめが始まるような展開で今回は結局仲良くなっていたところに一番びびった 約束の場所、約束の時間からはタイプが違う2人が仲良くなるまで サクラ咲くは最初また春の話し方思って読んでいたが、慣用句であった。
0投稿日: 2019.02.10
powered by ブクログ若者よ、今あなたたちに伝えたいことがある。 青春とは何か。 青春は皆平等にあるのだ。大きさなんて関係ない。 自分を変えたい。 皆何かしら悩でいる。勇気を出し努力すれば、いつかきっと… みんなの成長が伺えてよかった。 いい子達だよ。 三編からなる青春ストーリー。 素敵な本だった。 三編が繋がる、これぞ辻村作品だと嬉しくなった。 楽しませてくれるなぁ。
0投稿日: 2019.01.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三作の短編を収めた連作集。 まず、最初の『約束の場所、約束の時間』ですが、 初挑戦の辻村さんの小説の文体は穏やかで、 それでいてストーリーテラーだなあと思いました。 饒舌にならずに、でもちゃんと表現していて。 中学生くらい向けのせいか縦より横に重点を置いた作品。 縦、横というのはこないだ読んだ文学講義の本に書いてあった捉え方で、 横はストーリーの流れのことで、 縦はひとつのセンテンスなどから立ち上がる表現の奥行きやそれ自体の面白さなど。 『約束の場所、約束の時間』は、 それこそドラえもんを読んでいるみたいに すーっと流れて行きながらも残る感覚でしょうか。 続いて、表題作の『サクラ咲く』。 中学生の女の子が主人公なのですが、 その性格の弱いところからはじまり、 仲間内の人間関係をを通じてどうなっていくかがひとつの読みどころでした。 ストーリーはストーリーでしっかりと流れていくのだけれど--- それも興味を十分にそそられながらなんだけれど---、 その物語のなかで生きている少年少女たちがそこに息づいている感覚で、 苦しみ、悩み、考え、喜び、笑い、楽しみ、心を成長させていくんですよね。 そういう一人ひとりの個性や変化や過去なんかの設定が 細かくされているのかな、と思いましたが、 それが功を奏しているのか、 物語の中の人間模様が、穏やかに波打つ水面のように、 シームレスに変化しながらきらめくように出来ているかのようでした。 そして、心理面だとか、人との関係性の繊細な面がさりげなく表現されています、 それも、書き込みでではなく、空白でかんじさせるようなところもありますね。 そして、最後の『世界で一番美しい宝石』。 ヒロインの美しい女生徒の描写を読むと、 すぐに彼女に対する僕の個人的なイメージは、 漫画『恋は雨上がりのように』の主人公、橘あきらにピタッと決まってしまいました。 今作のヒロインの名前も立花亜麻里といって、ちょっと似ていたりする。 今作では、前二作に比べてテーマが深いというか、 より考えさせられる内容にもなっていました。 未開の地に作者が分け入っていくような感じで、 哲学して書いたような面白さ。 これは以前、20数年前ですが、 「ソリトンSIDE-B」というEテレの番組で、 「哲学を勉強する」と「哲学する」は別だよね、 と出演者の方々が語っていて、 僕も見ていてそうだよなぁと思い、 哲学を勉強するよりか哲学するほうが本当のように感じたものでしたが、 作者の辻村さんがここでも腰を据えてきちんと哲学して書いているなあと、 すばらしさを感じると同時に、 自分も次に書くときには彼女の姿勢を忘れないようにしようと 見習う気持ちで背筋を伸ばしました。 物語は、レイヤーをはぎとって、 下の絵をみせるかのような流れの構造になっています。 さらに、だからといって、下部構造のほうが本当だよ、なんていわずに、 上部の表層構造だって同じくらいの力はあるものだとして扱っているように読みました。 下部構造になると、弱みとか妬みや汚さなんかがでてきて、 人によっては、そういう見えない部分こそが真実なんだ、と語りますけれど、 表層でみることのできる、爽やかで美しく、 楽しく笑っていられるような部分だって真実なんだ、という意識で 書かれているように思えましたねぇ。 全体を通してもおもしろいギミックというか、 細いのだけれど物語を貫く軸があって、 そういうところで、「あっ」と思う感覚で物語の重層性に気持ちよくなります。 辻村さんはもう直木賞を獲ってらっしゃって有名な書き手さんですが、 僕にとっては遅い、初めての出会いでした。 しかし、こういう書き手さんがいたのだなあと嬉しくなりましたし、 刺激にもなりましたし、プロットをしっかり書いてそうだというヒントもあり、 また違う作品を手に取ることになると思います。 すでにこの作品を読んでいる方は多いかもしれないですが、 まだの方にはぜひ、おススメします。
0投稿日: 2018.11.24
powered by ブクログ未来から療養にやって来た転校生と陸上部の中二男子、気弱な中一女子の図書室の本に挟んだプチ文通、映画同好会の高二男子三人と主演してと口説かれる元演劇部で今は図書室の君な先輩女子。クラスメイトにより不登校をやめる描写に経験が邪魔をして上手く寄り添えなかった。新聞部男子の傲慢がピリリと効いた三作目がすき。
0投稿日: 2018.10.10
powered by ブクログ今までの辻村さんがもっと癖のある暗いイメージだったから、ちょっと驚いた作品 変な思い込みなしにもう一回読みたい
0投稿日: 2018.07.09
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こうあったらいいなっていう自分の学生時代の理想が描かれていた。 自分と違うタイプの人間と解り合えたり、些細なことを注意しても受け入れてもらえたり、いつも一緒に居て楽しい仲間がいたり。 学生時代に読んでいたら、こんなのは理想だって片付けていたかもしれないけど、社会人になって今読むと自分もこんな風にできたらよかったなあって思える。
3投稿日: 2018.06.24
powered by ブクログあまり、たくさんよんだわけではないが、今のところ、辻村深月のベスト。 わかりやすい文章で、少年、少女の感覚と成長がみずみずしく描かれていて、大変好感の持てる短編だった。 作者得意の違う作品の登場人物をクロスさせる手法は、読み手としては嬉しい限り。
4投稿日: 2018.06.11
powered by ブクログ一言で言えば、すごく良かった! 短編だけど全ての話が繋がっていて、ラストに登場人物全員が笑顔になれて読んでいた私も笑顔になっていた。 表題作が一番好き。
0投稿日: 2018.05.12
powered by ブクログ辻村マジックにやられました。3つの短編が少しずつ繋がっているのです、特に説明もなく。でも想像できる。だから、ふっと温かい気持ちになれる。 こんな図書室であってほしい。システマチックなものではなく、人のぬくもりがわかる場所であってほしい。 本は傷ついた人を救う。
0投稿日: 2018.05.03
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なんだかフリガナが多いと思ったら、中学生向けに書かれたものが元になっているのね。 学校内ヒエラルキーの「上」には入れない層を描くのが相変わらず巧い。 他作品とのリンク:なし 最後の1編だけ時系列が違う。
0投稿日: 2018.03.14
powered by ブクログ思春期のみずみずしさをそのままぎゅっと詰め込んだ短編集。設定や文章にいまひとつ深さが足りないような気が…と思っていたら、進研ゼミ中学講座での連載だったそうで。なるほどねえ。 はっきりと読者層を限定していますので、読み応えと言う点では正直物足りなさはありますが、その代わり、素直な展開にどこか安らぎも覚えます。中学生を啓蒙しようと大人が上から目線で書いた読み物では決してなく、あくまで中学生の目線に立った、等身大の物語。その優しさ温かさが、年齢を問わず読者の琴線に触れるのだと思います。
4投稿日: 2018.02.08
powered by ブクログ内容は中高生向けだけど、とても面白く読めた。 短編集で収録されているのは「約束の場所、約束の時間」「サクラ咲く」「世界で一番美しい宝石」の3作品。 これらの作品の主人公やその周囲の登場人物は、クラスではどちらかと言うと目立たない存在だけど、みんなピュアな感情を持っていて、彼ら彼女らなりに人間関係を築いている。そして、そんな人間関係の中で主人公たちの成長が描かれている。その成長は大きくはないけれど、思春期ってこういうふうに少しずつの成長を積み重ねながら大人になっていくものなのかなと感じた。 僕は中高生のときはあまり友達もいなくて浅い交友関係しか持てなかったから、自分もこんな経験がしたかったなと、主人公たちを羨ましく思ったと同時に、とても温かいものがこみ上げてきた作品だった。
0投稿日: 2018.01.06
powered by ブクログ未来から来た同級生との友情を描く「約束の場所、約束の時間」、いつも自分を主張できずに流されてしまうのが悩みの主人公が、図書館の本に挟まった手紙がきっかけで見えない相手との交流が始まる「サクラ咲く」、映画同好会が作る映画の主演女優に「図書館の君」を据えるべく奔走する「世界で一番美しい宝石」の3本からなる短編集。 一つ一つは小綺麗にまとまったお話、という印象だが、なるほど中学生向けに書かれた作品らしい。 実は同じ舞台を共有してることにあとがきを読んで気づき、別の感動を得た。別作品での登場人物のリンクが好き。
0投稿日: 2017.10.15
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中学生の自分に対する葛藤を描いた作品。 あの当時の自分を思い出し、甘酸っぱいような気分にもなりました。
0投稿日: 2017.08.18いい子しか出てこない青春小説です
心温まる青春小説でした。 3つの短編から構成されていますが、ほぼ連作のように絡み合っているのも楽しみの一つです。 うち2作は進研ゼミのチャレンジ中学講座での発表作というから出自の珍しいパターンですね。 ムカつく子とかイジメっ子とかが全然出てこなくて、みんないい子達ばかり。 ちょっと理想的すぎる印象はあるけど、こんな仲間たちと過ごせたら楽しいだろうね。 いいなぁ、ティーンエイジャーって。
0投稿日: 2017.08.16
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【あらすじ】 塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを?やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。表題作含む三編の傑作集。 【感想】
0投稿日: 2017.08.07
powered by ブクログ中高生が中心のお話で、自分もこんな感じだったな…って思いました。 きっと、学校を自分のものにできていない人には、とても共感できる作品だろうな。 学生の頃に読んでみたかった作品です。なので、学生さんにオススメしたい。
0投稿日: 2017.04.29
powered by ブクログ「真面目だ、いい子だ、と言われると、 ほめられているはずなのに、 なんだか苦しくなる。」 自分が中学生だった頃、 過ぎてみればなんとも思わないけど、 あの時はあの時でたくさん悩んでた気持ち を思い出した。 いま中学生の人に、 ぜひ読んでほしい。
0投稿日: 2017.04.08
powered by ブクログ瑞々しく、危うさと純粋さと、 そして、ほんの少しの仄暗さ。 中学生と高校生の、 彼らが持てる精一杯の社会のひとコマは、 懐かしくも遠い日常。
0投稿日: 2017.03.12
powered by ブクログ表題作を含む3編の短編集 サクラ咲くが一番好み。だけど、どれも面白かった。そして、それぞれの物語がリンクするところがあるのも面白い。楽しめた。
0投稿日: 2017.03.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
独立した短編のように見えて、実はさりげなく繋がっている3編。接点がわかった時に「おおっ」となりました。 やさしい世界だ…。
0投稿日: 2017.02.08
powered by ブクログ舞台は中学と高校。 部活やクラスの人間関係。 青春ってやつです。 そのテーマを多彩な設定と人物描写で、卒業して30年のオッサンをジワッと泣かせてしまうのだから、たまらない。 ますます本が好きになる一冊。
0投稿日: 2017.01.26
powered by ブクログあの映画化で有名な「ツナグ」の著者さん。 実は短編よりも長編が好きな私ですが、3作全ての短編がどこかしら繋がっていることに気づき、あーいいな!と思いました。そして、どの作品も思春期の男女の心情がしっかり文書化されていて感動。 辻村さんの文章、余計な物は全くなく、全ての文、表現に意味がある気がして素敵でした。これからもっともっと辻村さんの作品を読んでいきたいな〜。特にデビュー作の「冷たい校舎の時は止まる」が読みたい‼︎ 解説のあさのあつこさんも好きな作家さんだったので、最後の最後まで満足できました。
0投稿日: 2017.01.18
powered by ブクログ3つの短編集からなる作品。 いずれも高校生や中学生の主役の作品で、 人間関係が上手く描かれている。 どの作品もきれいすぎる展開が気になるが、 それはそれでいいと思える自分がいます。
0投稿日: 2017.01.11
powered by ブクログ世界は繋がってる。 またも、そんなことを感じさせてくれました。辻村さんの世界観、本当に好きです。 加えて、時間軸もずれていて、過去と未来を両方とも覗き見ることができて、構成も好みでした。
0投稿日: 2016.10.13
powered by ブクログ進研ゼミの中学講座にこういったお話がのっているんだね。それもびっくり。 大人が読んでも夢と希望にあふれる内容に涙がでてきちゃう。 そして3編目のお話は総集編というか 前出の人達の後日談がさらりとでてくるのがすごく良い。 こどものたちに夢を与えるというか、大人になるのは素敵なことだと押しつけがましくなく伝えているようで。 あさのあつこさんの解説もさすが。 短編でもここまで胸を熱くすることができるなんて思ってもみなかった。
0投稿日: 2016.10.08
powered by ブクログなんか、もう、胸いっぱいです。 一つ一つのことが必死で、些細なことで揺れ動く心が、愛おしいと感じます。それは、有りたいと願った本質を、素直に持っていることへの憧れのような。もしくは、培わなくても、もともとあるものの嫉妬のような。持ち得なかったものを突き尽きられたて苦しくさえあります。
0投稿日: 2016.09.18
powered by ブクログ前二編の緩さと、三編目へのギャップに違和感があったが、前二編は初出が進研ゼミということで納得。 大きな伏線があるという訳ではないが、三編目がこの作家っぽい雰囲気と流れになっている。
0投稿日: 2016.09.17
powered by ブクログ(内容) 塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを?やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。表題作含む三編の傑作集。
0投稿日: 2016.09.10
powered by ブクログ爽やか青春物語♡ 可愛らしい学生の恋愛が描かれてたから、姪っ子ちゃんにゴリ押しして読ませてしまったw 3編に分かれてて、毎回主人公も変わんのやけど、どのお話もちゃーんと繋がってんのがなんだか安心出来たっていうかホッコリしました( ´◡` ) 辻村さんの優しい本も大好きやなぁー♡ 毒はもっと大好きやけどw
0投稿日: 2016.08.11
powered by ブクログとても好きな一冊になった。 3編の短編集だけど最後の「世界で一番美しい宝石」でひっそりとでもきちんと繋がっているのがとても嬉しかったし、一章→三章の繋がりに涙が出た。二章のサクラサクも爽やかで良い。 解説のあさのあつこさんも書いてたけど、10代で読めてる人が羨ましい!進研ゼミに初出だったことに驚いたし、いい物語扱ってるなぁと感心してしまった。 辻村深月さんの作品、他にも読んでみたい。
0投稿日: 2016.06.14
powered by ブクログ中学生、高校生が主人公のお話しを読んだのは久し振りかも。 甘いけど甘すぎず、短編それぞれの主人公が芯のある子で好感を持てた。 進研ゼミで連載されてたのを知ってぴったりだなぁって納得。 世界で一番美しい宝石に描かれていた他の2編の後日談に嬉しくなりました。
0投稿日: 2016.06.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辻村さんの作品らしく、三つの短編にそれぞれ話としてのつながりがある。一つの「夢を現実に叶えた」長編小説として置き換えてもいい構成。この構成には読んでいて思わず唸ってしまった。(毎度毎度この作者の著作を読むたびにこういう反応をしている気がしますが)。辻村さんの作品の魅力はここなのかなと思います。話としては3作目の「世界で一番美しい宝石」が一番いいかな。感想はこんなところです。
0投稿日: 2016.05.29若いうちの方が受け入れ易いか・・・
この作品はこの作家さんの他の作品とはちょっと違う感じかなぁ。いつにも増して設定が若いということもあるんだけど。 でも,最後は綺麗にまとめられ,人の想いが世界を変えていくっていうのを信じられる(信じたい?)と感じさせる作品に仕上がっていると思います。 アラフィフの私には訴えかける部分が少なかったという個人的な観点で,すこし辛めの評価になっています。
1投稿日: 2016.05.26
powered by ブクログ3つの話が少しずつ重なって気持ちが良かった。 爽やかで痛くて優しくて。 私の青春もこうであったら良かったのに。
0投稿日: 2016.05.24
powered by ブクログ3作だけで関連性があって面白かった…(((^-^))) 解説のあさのさんもいいし!! 奏人くんかっこいいね~(´∀`=)
0投稿日: 2016.05.13
powered by ブクログ「本が好きなんですね、と問いかけ、大好きだと答えた立花先輩の顔を思い出す」 サクラ咲く+約束の場所、約束の時間=世界で一番美しい宝石 未来に繋がるって素敵!
0投稿日: 2016.04.27
powered by ブクログ3つの短編。 あさのさんの解説読むまで、リンクに気付かなかった。。。 それはさておき、このうららかな春先にぴったりな青春。 電車なのに涙ぐんでしまった。 感情も溢れ出す季節だね。 自分と重なっちゃったからかな。
0投稿日: 2016.04.25
powered by ブクログ2016/04読了。青春ど真ん中の連作集。(よく読まないと連作って気付かないかもしれませんが。)中高生の心のゆれ、弱さと強さがリアル以上にリアルに描かれていた。最初の2編の初出は進研ゼミ中学講座とあり、なるほど青春ど真ん中なわけだ、と。副読本は昔から凝ってたからなあ。連載であれを読めるなんて、羨ましい。
0投稿日: 2016.04.25
powered by ブクログ昔からの辻村深月ファンには おなじみの藤子・F・不二雄 愛にあふれる作品ですね。どこか『凍りのくじら』を思い出しました。 そして、ハインライン『夏への扉』。成る程、この作品は藤子・F・不二雄とハインラインへのオマージュか。
0投稿日: 2016.04.19
powered by ブクログ読み終わってもしばらく心があったかい…。今日は他の本にはもう手は出したくない気分。 親友との約束を大事にする朋彦。 そばで見守る美晴。 自分を変えたいと実際変わっていくマチ。 マチを慕う友人たち。奏人の存在。 目立たない自分たちも何かを残そうとする高校生たち。それを見守る大人たち。 一つ一つが心に残りつつも、ラストは全てが繋がっていく、辻村さんらしい構成! 中学生や高校生をもう一度、やってみたいなぁ。そしたらやりたいことだらけで時間が足りないだろうなぁ…! 娘が小学生になったこの春にこの本を読めたこと。必然だった気がします。
4投稿日: 2016.04.12
powered by ブクログ今の季節にピッタリなふんわりとした話。中高生が勉強、部活、恋などに奮闘し、もがく姿、ピュアで繊細な心、瑞々しさを映し出した作品。学級委員を決める時もクラスメートから推薦されて自分の意思をうまく表現できずに引き受けてしまうのは自分にも当てはまるな感じる。図書室の本に挟まれていた手紙がきっかけでの交流は手紙が届き、相手からの返事はどんな感じかなとドキドキしてしまう、淡い心も感じられる。同好会を部活にするために立ち上がる高校生の姿が印象的。「サクラチル」から「サクラ咲け」にプラスに転じた言葉が良いと感じた。
0投稿日: 2016.04.10
