
総合評価
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powered by ブクログ20代後半って世界旅行できるくらいの金があるべきなのかしらと自分を省みて侘しくなった。何にお金を使ってきたのか、何も考えずに28歳まで来てしまった。ピースボートは気になる。
0投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ10月最後の読了本。 あらすじを読んだだけではどんな内容なのか想像がつかなかったけれど、実際に読んでみると考えさせられるところがたくさんありました。 テーマはずばり「お金の価値の考え方」。 “…ナガセは今日使ったお金について手帳に書き記し始めた。近鉄奈良-阪神三宮間の電車賃往復-八八〇円、ということから始まって、思わず買ってしまったミュージアムグッズ一〇五〇円や、神戸市立博物館に行く前に行ったカフェ一三五〇円や夕食に入った洋食屋一一五〇円などの代金を足すと、五四三〇円を使っていた。月給を月の営業日数で割ると六千円強なので、一日弱の労働を今日の会合に費やした計算になる。高いのか安いのかは判断できない。ぜいたくをしたという覚えはなく、むしろ使わないことを意識していたのだが。” この一文を読んで、ハッとしました。 実は私も同じような考え方をしていた時期があったのです。 物欲が収入を上回ってしまっていた頃、節約の一環として「この金額は何時間分の労働だろう」と考えながら買い物をしていました。 物の値段と自分の労働を天秤にかけ、買う価値があるかを判断していたんですよね。 でも、この考え方、私にとってはとてもストレスでした。 益田ミリさんの『沢村さん家のわくわくお買い物』の帯にある「買い物って、未来へのちょっとした希望だ」という言葉が、どんどんすり減っていく感覚。 人生を豊かにするための節約が、逆に未来への楽しみを失わせていた事に気づいたのです。 そして不思議なことに―― お金のことを考えれば考えるほど、使わないようにしようと思えば思うほど、なぜか使ってしまう。 使った後の罪悪感も強くなっていく。 まさにこの主人公のように、お金に対してせこくなっていく自分がいました。 この作品は芥川賞受賞作。 純文学は、読んでいる間は淡々としているのに、読み終わったあとにじわじわ心が動き出す――そんな読後感の強さがあるように思います。 (私だけでしょうか?) 『ポトスライムの舟』もまさにそんな一冊。 読み終えたあとに、お金との付き合い方について深く考えさせられました。 私なりの節約は…。 お金のことを考えない。 夢中になれるものを見つけて、そこに時間を費やす。 すると、気づけばお金が自然と貯まっている――コレがストレスなくいつのまにかお金が溜まる方法な気がします。 ……もちろん、夢中になるものが高額だったらどうしようもないのですが(笑)。
44投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ津村さんがこの作品で芥川賞を受賞した時に読んでみたけど、中学生だった私には少し難しくてその時は挫折してしまった。今ならナガセに共感できることがたくさんある。変わらない毎日にちょっと飽きて大きな目標のためにお金貯めようとしたり、お金を使ってしまったことに罪悪感を感じたり、でもケチケチするよりも周りの人とのささやかな楽しみにお金を使うと少し幸せだったり。働くって大変だけど、そういう小さな楽しみを感じながらほどほどでやっていきたいよなぁと読了後に感じた。
0投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文庫本に収録されていた2作品の感想を記します。 ○ポトスライムの舟 社会の波に揉まれて傷ついた人たちに向けた作品だと思いました。最後まで優しい雰囲気の文体で物語が進んでいたのでストレスなく作品を楽しむことができました。 作品の雰囲気を維持するためだと思いますが、主人公の過去のことは最後までわかりません。 ○十二月の窓辺 パワハラに悩む主人公が退職するまでの心情が生々しく描かれています。つらい気持ちになりましたが一気に読みました。理解力不足のため、通り魔の正体に納得していません。時間をおいて再読しようと思います。
3投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ「世界一周クルーズという目標」と「自分の年収」を等号で並べた時、人生はそこから逸脱する事なく小さな幸せと小さな不幸の抑揚の中で流されていく。安月給だが浪費もしない。老朽化した家や夫婦関係、それぞれにスッキリしない不安を抱えながら、それでも働くしかなく、課題は先延ばしになりながら生きていく。 水だけで育つポトス。根を張らず、土台(会社・家庭・共同体)を持たず、非正規雇用で最低限の“水(収入)”さえあれば生命を保つ。それぞれがその葉のように川の中を舟となり流されていく。カヌーがシングルの方が気楽で安定するという発想は、誰かと生きる方が不安定になることの暗示だろうか。また、クルーズは未来への希望となるだろうか。 ポトスとともに生きるそんな女性の話。 意思なき航海で巡る定まりのコースが夢。 マイホームを持つ夢の現代版。いや、少し古い。第140回芥川賞、2000年代の価値観。 2004年の製造業派遣解禁後、2007年には、製造業務への派遣期間が最長1年から3年に延長。2006年には男女雇用機会均等法の改正により、性別を理由とした差別的扱いが全面的に禁止。パワハラという言葉がまだ深刻化されずに笑い話にもされながら普及していったアノ時期。
110投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログポトスライムの舟、十二月の窓辺の2篇からなる本作。2篇は主人公も舞台も異なるが、上司からパワハラを受けている・受けていた主人公という共通項がある。 現在進行系でパワハラを受けている女性が主人公の「十二月の窓辺」は、読むほどに自分が仕事が一番辛かったときの喉に何かが詰まるような思いや、冷や汗をかきながら必死に追いつこうとするも、誰も助けてくれない状況を如実に思い出し、とても辛くなった。 過去にパワハラを受けていた女性が主人公の「ポトスライムの舟」は、工場や友人のカフェ、パソコン教室で働きながら、世界一周旅行のための貯金を始めるところから始まる。未来に希望を持とうとする姿がまぶしく見えたが、そんな主人公も過去の出来事が幾度となく頭をよぎり、完全に過去のこととして処理しきれていないところに共感した。 世の中にはさまざまな理不尽があって、私たちはその原因を自分、そうでないなら他者、どちらか一方にあると思い込んでしまいがちだ。 しかし本当はそのどちらにも原因はあって、自分のせいでもあるし、半分は他者のせいでもある。だから上手くいかないときは転職だとかで、自分が理不尽だと感じない場所を探してみるのがいいのだけれど、本当に辛いときはそうする気力すら湧かないよなぁとこれまた共感。 本当は今の会社じゃなくても、正社員じゃなくても、何かしらのバイトで生きていくことはできるのに、追い詰められるとその選択肢さえ気軽に手に取れなくなってしまう。 メンタルが元気なうちに、色々な選択肢や、自分を助ける知識を身に付けておきたい。
31投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログ第140回(2008年下半期)芥川賞受賞作です。私は津村記久子さんの文章がとても好き! ドキドキするようなことが特に起きる訳でもなく、淡々と過ぎる毎日を書いている佐生品が多いのですが、それが私の中にすっと入ってきます。 ♡ブログにて詳しいレビューしています♡ https://happy-books.hateblo.jp/entry/books-potosuraimunofune
3投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログ仕事は生きるために週のほとんどを費やすから、気持ちを持っていかれがちだが、きちんと働けることだけや仕事での評価がすべてじゃない。 仕事での人間関係に悩んだ経験があるからこそとても刺さるし、自分を大切にできてるか、考えさせられます。
0投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ全然脱力系じゃないよ…仕事に振り回される描写の解像度が高すぎるので元気吸い取られる… 表題よりも十二月の窓辺の方が好き、トガノタワーの設定が良い。
0投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログいくつかの分岐点を通り過ぎた微妙な年代の女性たちのリアル。でもちょっと希望付き ワクワク6 展開6 読後7 再読3 構成6 学び7 文表現6 人物7 深み5 余韻6 合計:59/100
0投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログ津村さんの書く物語に出てくる女性は、一見無気力にもみえるのだけど、実際はそれなりに強くて、ちゃんと熱くて、かっこいいなと思う。 しんしんと胸の奥で青く燃える炎。 大きなことがあってもなくても、人生は流れてゆくのだと思う。 そして友達や同僚との距離感がとてもいい。 ナガトさんとランチしたい。 私もタクシー代を貸してくれた会社の先輩にお茶とスコーンをおごって、一時期同居していた友人の娘にイチゴの苗を買ってやったりしたい。
1投稿日: 2025.09.15
powered by ブクログ今読んでいる”ポースケ”がこのポトスライムの舟の登場人物のその後の話で、しばらく読み進めたものの、ナガセの印象とポトスライムのクライマックスで感じた気持ちの感覚以外はあまり覚えておらず、一旦ポースケを置いて再読。 ポースケの中心人物たちの若かりし日々の奮闘に、今かなり歳を重ねてから、必死だった若い時の自分も思い出し、ちょっと涙がでそうに。津村記久子さんの文体はたんたんとした中に硬質な熱みたいなものがあり、クライマックスにツンとこちらの胸を突いてきて、毎回やられてしまう。流行りの職業についてる人など1人も出てこなくて、ほんとに毎日毎日働いて暮らす普通の人たちを、変に美化したり、抽象化したり、何か意味を見いだそうみたいな描き方をせず、そのまま描いて、それがすごくいいもの、価値があるものに感じられる。そこにグッときてしまう。
3投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログ29歳、工場勤務の主人公。 仕事に対するモチベーションをあげるためにも腕にタトゥーを入れることで頭がいっぱいの時期にふと職場に貼ってある世界一周旅行のポスターが目に入り、その金額が自分の工場勤務の年収と同じ163万円ということに気付く。 今まではよく考えずに何気なく使っていたお金と向き合いはじめた主人公のナガセ。 そして163万円が貯まった時、ナガセが何に使いたいと思ったのか。 お金の価値観について改めて考えたくなる1冊。 本編以外に短編『12月の窓辺』も収録。 主人公の名前は違うが本編主人公の前日譚とされている短編。 上司のパワハラぶりが読んでいて少しつらくなったのでそういう部分はナナメ読みしつつそれでも一気に読めた作品。
1投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログ『ポトスライムの舟』『十二月の窓辺』の二編からなる。 『十二月の窓辺』は『ポトスライムの舟』の前日譚として位置づけられているらしい。 29歳の長瀬由紀子(ナガセ)は工場のラインで働く他 友人が経営するカフェでのパート データ入力の内職 パソコン教室の講師 をかけもちしていた。 ナガセは自分の時間がないことに安心していた。どの仕事も薄給だということが時々彼女を追い詰めたが、それでも働かないよりはましだと思っていた。 ナガセは新卒で入った会社を上司からの凄まじいモラハラが原因で退社し、その後の一年間を働くことに対する恐怖で棒に振った経験をもつ。 テーマは二編ともそこそこ重いが何故か悲愴感はない。ナガセやツガワのキャラによるものなのか関西弁のせいなのか… ある日ナガセは船で世界一周する費用と自分の工場での年収がほぼ同じ163万円であることを知る。 生きるために薄給を稼いで小銭で生命を維持している。そうでありながら、工場でのすべての時間を世界一周という行為に換金することもできる。 ナガセは自分の生活に一石を投じるものが世界一周であるような気になってきて 一年間で163万を貯めることを決心する。 結果 どうなったのか… 163万貯めることができたのか…? 世界一周したのか…? ナガセは困っている同級生にお金を貸してあげ、“一言観音様”に「ヨシカとりつ子と恵奈ちゃんとおかんの願いが叶いますように」とお願いし、お金を貯めたことのお祝いに お世話になった岡田さんにお茶とスコーンをおごって、恵奈にイチゴの苗を買ってやろうと思っている…。 最終的に様々な問題が解決することはないし、これからも日常は続いていくだろうけれどナガセとその周りには飾り気のない優しさがあった。
10投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログ現代の若い女の人が主人公の話ってひとりよがりな話も多くて読んでて「はいはい」って思っちゃうことも多いんですが、津村さんのそれはそんな浅いところでは終わりません。 いや最初はちょっとそう思わされる節があるけど最後まで読むともっと大きな視野で世間を捉えてて、それを説教くさくなく知らせてくれてるなぁと最後には思いました。 私ももう歳ですが、まだまだ甘いなって思いました笑
0投稿日: 2025.09.12
powered by ブクログ生き物として生きること、人間として生きることには、違いがあるように言われるが、どうちがうのか。 それは自然とのかかわりに組み込まれて生きること、社会とのかかわりに組み込まれて生きること、そういう違いなのかなとおもった。 だとすれば、それぞれ違っているようでいて、実質は同じなのかもしれない。
1投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ津村記久子さんの「この世にたやすい仕事はない」が好きで他の作品も読んでみたいと思っていたところに「芥川賞受賞作品」と文庫の裏にうたわれていたので、詠んでみました。 中篇2篇でした。 あとがきを読んで「十二月の窓辺」は、主人公の名前こそ違えども「ポトスライムの舟」の前日譚ということには納得。 上司のパワハラに悩む主人公から、優良企業を職場の人間関係から辞めて工場の仕事や内職などで暮らす主人公へ… みんなそれぞれの悩みを抱えて仕事してるんだな ガンバレ〜自分!と思わせてくれる本でした。
1投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あらすじが気になって読むことにした本。 労働へのモチベーションが、まるで自分と違っていて面白かった。 あっさりとした読後感で、さらりと読めてよかった。 文章の構成が独特で、最初はつっかえてたけど読み終わる頃には慣れてしまった。 ほかの作品も買ったので、読みたい。 軽薄だけど、私は主人公が世界一周するところを見たかったと思っちゃった。 そこはご自分でってことかな。
1投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オーディブルで聴いた。 短編2篇が入っているのだけれど、オーディブルで聴いていたので、同じ話の続きで、突然視点とが変わったのかと思い、それがまとまることなく終わったので、「え?これで終わり?どうゆうこと?」と思ってしまった。 微妙に繋がってる話だったのかな?ちゃんとよく味わえなかったと思う。
3投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログ表題作のみ読了。"今が一番の働きどき"とタトゥーに入れるかどうか考えるところとかシュールな場面が多くて面白かった。
0投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログポトスライムの舟と併録された、十二月の窓辺が今の心情と合致する部分が多く、パワハラとも言える理不尽な圧力に応えられない、でもどうして良いのかどう受け止めれば良いのかわからない。時々聞いてくれる人がいて癒された気になって誤魔化している。そんな状況から踏み出すことは、少しのきっかけであればいいのにな。と爽やかな読後感が残った。
1投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ2009年芥川賞受賞。題材はロスジェネですが、作者の文章から立ち上がる人物の気配や物語の空気は、題材を超えて立体的に語りかけてくる何かがある気がします。読んでたら目の前に主人公が周りの空気ごと見えた瞬間があったということです
0投稿日: 2025.08.12
powered by ブクログ工場勤務のナガセは、生活の糧を得るための労働に虚しさを覚えていた。ある日、自分の年収である一六三万円で世界一週が可能なことに気づく。果たして、ナガセは思いを実現することができるのか。ユーモラスな題材と文章でありながらも、周りの人々との交流で変わっていくナガセに心を打たれた。
0投稿日: 2025.08.04
powered by ブクログナガセよかったよよかったんだが、次のが合わない パワハラな、読みたくないしその情報いらないから、事細かに書いてはいるけど ちょっと無理だ。○賞の冠で購入する失敗、いい加減学習しろよ自分
17投稿日: 2025.07.30
powered by ブクログ胸が痛くなったり、わずかな希望を持ったり、少しだけラクになれたり、そんな話。すべての仕事がだめなのではない、仕事をもう少し頑張れるような気持ちになった。
0投稿日: 2025.07.22
powered by ブクログ私にはよくわからなかった。けれど、津村さんの作品は、あえて感情を少なくして淡々と描くことで読者の心にゆだねてくる、というようなことを他の方の感想でお見かけしたので、今の私にはよくわからなかったけど、また違うタイミングで読めば違う見え方があるんだろうな、と思う。またその時に読もうと思う。
1投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この間ピースボートの話になって、あれって実際どうなの?と夫がサッと生成AIに聞いたら、「ピースボート実際に乗って感じたメリット・デメリット!」みたいなブログ記事を要約した回答が戻ってきた。 ピースボートと言えば、新宿や渋谷の、やっすい居酒屋のトイレにポスターが貼ってあるイメージで、そこになにがしかの希望を託してしまう感覚はイマイチ分からない、という気がした。 一方で、そのためにお金を貯めよう、と思って、日々節約しては出費をメモっていく感じとか、その割によく分からないこだわりの出費をしているような辻褄の合わなさみたいなものは、ふと自分にも身に覚えがある感じがして、ひやっとする。 津村記久子さんの小説は、きらきらじゃない、やりがいとかじゃない、儲かるとかじゃない、生活のために粛々とやらねばならない仕事とその職場と、そこにある謎の雰囲気やルールを、謎だけどありそう、という感じで描くのが好きなのだけれど、この作品は、そこにかなりの閉塞感が漂っていて、ちょっと息苦しい。 というか、いつもより読みづらいな、芥川賞っぽいな、と思って読んでたら、芥川賞受賞作だったっていうね。相変わらず芥川賞の作品とはなかなか相性がよくない。 私自身、氷河期世代で、就活も大変ではあったけれども、なんとかそれなりにやってこれていて、それは「恵まれていた」ということなんだろうけれども、どうにも「私だって頑張ったし」という感情が抜けきらず、作品に入り込めなかった。 2作とも、主人公の悩みをベースに展開しているのだけれども、どちらも決めて一歩踏み出しちゃえばなんとかなるよと、「そうじゃない」と怒られそうなポジティブアドバイスをかましたくなる。うじうじされるの、苦手なんですよ。 どちらかというと、ウザがられていた友人とか、いじめていた係長とかの背景のが気になってしまう。きっと彼らも悩んでるんだろうなとか。
3投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログカバー装画がシンプルでオシャレで手に取った。 コミカルな内容かと思いきや結構現実的なしんどさで。だけど津村先生のコミカルな文体が読んでて心が持ち堪えられた
0投稿日: 2025.06.26
powered by ブクログ久しぶりに本を読んだ。本を読む気力が回復してきた。 でも、この本は気力充溢の話ではない。年収と世界一周ツアー163万が重なるところから物語が始まる。 ナガセという主人公は、なんだろう。節約して倹約しても、人がいい。離婚調停中の友達を助け、そのお子さんのお世話までしてしまう。 紫陽花の葉には毒がある。では、ポトスライムには?食べようという妄想をもつナガセが面白い。 いつのまにかナガセという女性に惹かれ、応援してしまう。 悪いことばかりじゃないよね、人生は。 こう書いているうちに、自分の中で、この小説への愛おしさが増してきたので、3→4へアップ!
88投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログ表題作の、低賃金でしゃかりきに働くヒロインのナガセがめちゃめちゃ魅力的だった ナガセは自分にコンプレックスがあるんだと思うけど、私にはナガセが眩しい 刺青を入れたくてたまらなくなったり、観葉植物をどうやって食べようか考えてみたり、子供を子供らしく扱わないところとか、ナガセの思考や行動が不器用で個性的で、優しくて、すごくステキだった 爽やかで前向きなラストも良かった ブラック会社で働く女性の話は、淡々とした描写なのにリアルすぎて読んでいてとても辛かった でも読んで良かった。一冊通して面白かったです
1投稿日: 2025.06.21
powered by ブクログ本との巡り合わせとは不思議なもので、まさか自分が新しい職場でパワハラに遭っているときに読むことになるとは思わなかった(内容を知らずに購入していた)。ポトスライムの舟は労働に向き合う前向きな気持ちにさせられたが、十二月の窓辺はパワハラのシーンの描写/心理描写に共感しすぎてかなりしんどかった。でも自分が言語化できなかった感情を理解できて良かった。
1投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ポトスライムの舟 ポトスライムは水だけで増えるうえに強い観葉植物だ。ほんとうは世界旅行でカヌーに乗りたい。そのためにお金も貯めた。 だけど、現実的には色々なことが起こり、そのたびに出費が嵩む。なので、さらに働く。そうすると、身近な友達に会う時間的余裕がなくなる。 ほんとうに自分を満たすものは何だろう。体調不良に悩まされながら働き続けることで満たされるのだろうか。 いや、そうではない。ナガセは、身近なポトスライムの水をかえてやるような、ありふれた足元の生活こそ大事にしたい。 今、ナガセの得たいものは、安定性の高いカヌーに乗って得られるのではなく、強く丈夫に、水だけでイキイキとしぶとく生きるポトスライムの舟に乗ってようやく得られるものなのだ。 お金も貯めて、使う方向性を変えた時、また違った世界が見えたのだろうと思う。 密度の濃いストーリーだった。
7投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログ孤独な妊婦生活中に読んだ ぼーっと働きながら フワッと世界一周の目標を掲げて ゆるっと生き抜こうとする姿が描かれているんだけど 収入もなく人と関わることもない生活をしている今の自分からすると そもそも社会に出て人と交流があること自体 素晴らしいことなんじゃないかと羨ましく思えた 暇な時間を作りたくなくて とにかく働きまくるってのも悪くないよ いざ子育てが落ち着いて働き出したら こんなこと言ってられなくなるだろうけど… 今の自分には キラキラして見えた!
1投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログ作者と同世代なので、色々なことがシンクロして、気持ちが入り込みました。 就職氷河期世代、四大卒女子、処遇、境遇、etc 私達世代、不遇に終わった私達にしかわからないことかもしれないと思ってしまいますが、幅広い世代の方々に読んでもらって理解してもらえたら嬉しいとも思います。 若い頃の私達は、ハラスメントなんて言葉もなく、泣き寝入りするしかなく、今の私達は、若い人達にハラスメントと言われることにビクビクしながら働く。 何か人生いいことあったのか? 小さないいことを探して生きていかないと辛いな。 余生に期待。
3投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログ表題作の感想 ・立ち上がりがゆっくり、じわじわな感じ。語り口がわりと淡々としてるからかな。 でもこのじじわくるのがまさに生活って感じがする。 ・こうありたいという理想や目標とは別に、日々の生活で地味に金ばかりは使うことになる。この感覚はすごい共感する。結局目の前の生活に支配されてしまう。 ・やはり主人公ナガセは、現状(非正規雇用、結婚していない)を人生に負けていると感じたいるのだろう。バリバリ働くでもなく、家庭を持つでもないことにコンプレックス?? 体調を崩した時に働けなくなるかもという不安は、何者でもなくなる という不安に言い換えられる気がする。 ・相手のため(ケアのため)にはお金を出している主人公にグッときた。 ・ポトスって結局なんの象徴だったんだろ??またゆっくり読みたい
4投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログ自分の年収が163万円でクルージングの費用と同じだと気づくとか 時間をお金に替えてるとか とても面白かったです 働くってことを キチンと考えようと思った本でした。
1投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ表題作のほか1作、合計2作が収められている。 文学的な解釈は分からないが、この鬱々とした浮上できない感に、自信を失った自分が妙に重なり、読み込んでしまう。 自分が落ちている時に読みたい作品。
1投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログ今自分が抱えている問題に囚われて周りを見回す余裕が無い。 けれど世の人々はそれぞれの想いに囚われ悩み、泣き、笑いその日その日を生きている。 「ポトスライムの舟」 主人公は今まさに降ってこようとしている雨を避けるために急いだがその時山の向こうの空が晴れているのを知る。思いは同じ空の下で生きる友人達や母親の頭の上はどんな天気なのだろうという事だった。 「十二月の窓辺」 会社組織の中で女性からのイジメを受ける気弱な女性。 その会社の窓から見える他社の状況は自分と同じなのだろうか?
3投稿日: 2025.05.09
powered by ブクログ「抑制の効いた文体」という表現があったが、なるほどなあと思った。文体もそうだし、物語として起こることも身の回りで破天荒さがあまりない。考えが変わるきっかけになったのが、自転車のブレーキパーツを盗まれて事故にあいそうになった、というエピソードで、それもなんとも、劇的でない感じがあって、とても身近感がある。 淡々とした文体でありつつ、テンポがよく、会話・プロットが進む部分と語り手が内省する部分のバランスがうまいように感じた。 作品としてのメッセージとしては、そこまで自分には刺さらなかったけれど、いわゆる就職氷河期世代的な、快適な環境で働くことの難しさみたいなものに対して、腐すでもなく、激するでもなく、絶望するでもなく、できることを淡々と模索する感じが印象的だった。
3投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本屋さんのPOPを見て面白そう!と買ったけど思った感じと違くてあまりハマらなかった、、 お金の無さとじりじりとした貧しさがちょっと重くて、でも話は淡々と進むから全体的にうーーんって感じだったかも。 2章も内容重めのパワハラで苦しくなってしまった、、
0投稿日: 2025.04.30
powered by ブクログなんの前情報もなく読み始めた本だったがお仕事小説は今の自分にぴったりで引き寄せてしまったのだろうか。ナガセのように、時間をお金で買っている感覚がこのところずっとあり、お仕事があり継続すて収入がある事はありがたい事なのは間違いないのだが。副業たくさんして休みなく働いてる非正規雇用労働者について考えさせられる。
1投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今、就活中だから話の内容が重くて辛かった。どこの団体にも想像力のない人は1人はいるよね。 「今が1番の働き盛りだからね」
1投稿日: 2025.04.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
津村記久子さん3作目。やっぱりこの人の文章が好きだな〜。 ただ、帯の文言は詐欺に近いくらい内容とマッチしていない笑。 明日からまた仕事頑張ろうと思える……??気軽にやればいいって思える……?? 1編目は仕事のかけ持ちし過ぎてハードワークだし、2編目は上司のパワハラが壮絶すぎるし、 やっぱ生きるために働いていくのってほんとに大変だよね…という共感はあるが、帯のような呑気な気持ちにはなれない。 特に2編目は、同じビルの別の会社で働く友達がハードワークに対する反動で夜な夜な通り魔をしていたとか、 隣のビルで働く女性だと思ってた人が実は男性で、周りからバカにされてるとか、 主人公は逃げることが出来たけど、逃げれていない人もいるという結末に心が重たくなった。
2投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログタイトルとかあらすじだけ見ると凄く面白そうで、手に取るんだけど、実際読むと全然ハマらない……この作者と相性が悪くて自分に残念
0投稿日: 2025.03.31
powered by ブクログ労働をテーマにした小説をいくつも書いている作家の津村記久子は2009年に表題作で芥川賞を受賞した。 世界一周クルージングの費用163万円が自分の年収にほぼ一致すると気づいたナガセが、旅行資金の貯金を始める。 「ポトスライムの舟」には、働くことへの希望のようなものが感じられるが、「十二月の窓辺」の方では、現実の労働の絶望的な厳しさが描かれている。とりわけツガワの上司V係長のパワハラは壮絶である。 おそらく(この作品が発表されてから15年以上が経った)現在の職場で、このようなパワハラ的暴言は許されなくなっていると思う。しかしかつては確かにこういう上司がざらにいた。「パワハラ」という言葉が存在しなかった昭和の時代だったらもっと露骨な暴言がまかり通っていたかもしれない。 働く環境が今後も継続して改善されていくことを望む。
6投稿日: 2025.03.31
powered by ブクログ2025/03/23 人を良い方に進ませるのも、よくない方に進ませるのも全部、お金と人間関係なんだなと。 きつい話だったけど、主人公が周りの人と関わる中で、大切なことに気づく場面は素敵だった。
5投稿日: 2025.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2025/2/24読了→2025/03/12再読 ナガセは、工場勤務を主軸に、友達の営む喫茶店でのバイトと高齢者相手のパソコン教室の先生のお仕事をかけ持つ29歳。 勤務している工場での休憩時間、世界一周旅行(あの例のやつ?)のポスターを見つけたナガセは、その費用が、自分の工場勤務での年収と同じではないか!と気づく。 「世界一周旅行」を、仮にしなかったとしても、年収はその行為(にかかる費用)と同じ、つまりは、その行為に置き換えることができる。 自分の年収を、そんな風に考えたことなかったな。 するかどうかは別にして、何かしらの目標ができて、それに向かって「〇〇しよう!」と考えるときの高揚感…わかる、テンション上がるんだよね。 ナガセもお金貯めよう!って意気込むんだけど、そんな中、大学時代の友人の一人が、子供を連れてナガセの家へ転がり込んできて、友人も、結構シビアな問題に直面していて、実家へ帰る旅費を立て替えてあげたり、なんやかんやして、決して派手な生活してないのに、やっぱりお金って出ていく。 貯めようってなった途端、お金って出ていくんよな。 原田ひ香さん著の「三千円の使いかた」を読んだ時にも気づかされたけど、「お金や節約は幸せになるためのものであって、それ自体が目的になってはいけない。」んよね。 ナガセも、目標額を貯められて、ほくほくした気持ちになって。 そして、ちょっと離れた所に住む友人にちょくちょく会いに行きたい(交通費はかかるけど、きっと会えたら楽しいだろうな)。 友人の子供が好きなイチゴの苗を買ってプレゼントしたい(きっと喜んでくれるだろうな)。 職場の同僚の愚痴を聞くのに、お茶をおごってあげたい(解決せずとも、きっと気持ちも楽になってもらえるだろうな)。 こういうささやかな幸せのために、私たちは日々働き、日々節約しているのかもしれない。 そう考えると、たとえ好きにはなれなくても、やりがいは見出せなくても、仕事、ちょっとイヤじゃなくなるかも。 お仕事している人、必読かあ。 なんか納得できたな。 津村さんの書く文章が、なんか好き。 あと、ポスターが出てくるのもなんか好きw
10投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題作の『ポトスライムの舟』、2編目の『十二月の窓辺』。ともに薄幸な社会人女性を描いた物語で、特別熱い感情が掻き立てるわけではなかったが、少し悲しい、でも少し心が晴れるような気持ちになった。普段は自身の境遇や上司に苦しみ、人間関係を忌むような彼女らだった。しかし、世界一周の費用163万円が貯まるだとか、窓辺から眺めていた暴力を受ける「彼女」を救うだとか、人間関係がまた彼女らの未来を変えるきっかけになっていると感じた。
2投稿日: 2025.03.13
powered by ブクログふと目に入った世界一周旅行のポスター、費用は163万。それは29歳工場勤務ナガセの年収と同じ いっそのこと旅に出てしまおうか__ 生きるために淡々と働く毎日、等身大の主人公に自分を重ねた。小さな変化とささやかな希望を含んだ話に心がほぐされるようでした。 もう一つの話、十二月の窓辺はパワハラモラハラ要素ありで重かった。同じ仕事をテーマにしていても違う読了感を味わえて良い。
7投稿日: 2025.03.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「自分の年収がそのまま海外旅行と換金できることに気づく」とあるが、気づいたからといってなんだ、と感じてしまう。 たしかに将来の選択肢としては広がるが、これは日々のお買い物で「今日の飲み会参加を我慢したら、ゲームソフトが1本買える」と同じ発想でしかない。 実際安月給でコツコツ貯金するのは辛いし、友人の愚痴を聞くのも大変だし、色々な娯楽を我慢して時間だけが過ぎていくリアルな恐怖は感じた。 色々な制約があり、我慢の先に有るのが、世界一種旅行のみ? その旅行に行って、帰ってきたらなにか生活が好転するのか? 価値観は変わるかもしれないが、その価値観を変えるのに年収を全ベットするのか? 「これでいいんだ。」と思えるようなシーンは一つもなかった。
0投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログどうやら私は、津村さんの描く「働く女性」がとても好きみたい。 無為な日々になんとか意味とか目的とかを見いだして、生活のためだけじゃなく働こうとしている女性が、少なくとも私にとっては非常にリアル。 共感できるかと言われるとそうではなかったりするけど、生々しさがあっても良い。
2投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ久しぶりに “文学”作品を読みましたね。読み終わって解説で知りましたが芥川賞を受賞されていたとか。文章の技巧に感服する一方で、内容は心が丈夫な時に読んだ方が良いものでした笑 救いは些細なことで気づくと視界が開けるわけっすね。
1投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ2025年2月2日、グラビティの読書の星で紹介してる人がいた。 「1月、読書時間を取れなくてなかなか進まなかったです…中の一冊はほぼ写真だしなぁ でも「ポトスライムの舟」で感じた自分の変化に、とっても大きな意味を感じた。 2025年はじめにこの本を読んでその変化を感じたこと、今年の私の軸になりそうです。 超文系で理系シャットアウトな私でも読めた「わたしたちが〜」も素晴らしかった。私たちは感情を支配出来る、感情に操られているのではないことを実感したい…深かったなぁ。 2月もあまり数は読めないかもしれないけど、楽しみにしてた本が来るので!!マイペースに読書楽しんでいきますー」
0投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ出費を少なく貯金を目的の日々が淡々と描かれる。中々思い通りには貯まらない。邪魔が入るが断り難いものばかり。 優先順位を無視してでも出さなくてはいけないのは生きていく上で仕方ないなあ。 それでもその方が誠実さか伝わるし、あきらめられるのはやっぱりその目的が本気でなかったのかもとも思える。 自分に置き換えると娯楽に消費できるのはたのしそで羨ましく感じる。生きていく為だけ以外の出費って幸せだよ。 12月の窓辺はパワハラがきつくて読むのが辛かった。少し前の話だけどこまではっきり言って問題にならん時代だったのか、今でも闇に隠れて横行しているのか、病んでしまうよな。 おめでとう。脱落できてよかった。素直に思えた。
10投稿日: 2025.01.31
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期待しすぎた分、あまり面白くなかった。。。 あとがきにも書かれているけど、主人公と少し距離が離れた第三者として描く文体だからか、 それぞれの登場人物の深掘りもなく、淡々と話が進んでいくので、ずっと傍観者の気分だった(小説てそういうものかもしれないけれど) 私は私と似た、でも私ではない登場人物の心理描写の細かい機微?みたいなのを通して、 物語に救いを求めたり共感したりするタイプなんだな、と。だからこの小説はただぼーっと見てるだけで、面白いとは思えなかったです。すみません。
1投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログただ漠然とした貯金より、目的がある方が頑張れるし、生活や精神を擦り減らして自分の基準以上に貯まった時のあの解放感というか、達成感というか、最後にナガセがマイナス額を付けようとして止めるところが印象的 2本目は、パワハラ経験がある方は、読むのがすごくしんどいと思う 今の場所でいいのかなと考える人の、背中を押すこともあれば、その逆もありそう
0投稿日: 2025.01.08
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津村記久子さんは、「働くこと」のしんどさを知っている人なんだな、ってどの作品を読んでも思う。 自分が価値がない人間なんじゃないかって錯覚してしまう、それによって命を落とす人もたくさんいて、パワハラは人を殺す。その人の心を殺す。 十二月の窓辺を読んで、そんなことを考えた。
0投稿日: 2024.12.27
powered by ブクログ最初からしとしと雨が降っていて、気付いたらザーザー降りになって、でも最後には雨が止んで夜明けのように少し明るくなり晴れる(この時決して青空や虹が見えるのではない)。 津村さんの作品を読む時はそんな風に感じます。やっぱり好きです。
0投稿日: 2024.12.27
powered by ブクログ何か不要な物を持たされてない人生ってなさそうなのはなぜだろう。お金を貯めてみようと決意した主人公が、にも関わらず、人のためにはためらわないのが心地よく読めた。 同級生だった4人で出かけたところで、それぞれの価値観、生活の違いを感じるところは「あるある!」だった。
0投稿日: 2024.12.25
powered by ブクログ日常の中で気づく色々な種類のモヤモヤを仕事というひとつのテーマにうまく落とし込んでいるなと感じました。
0投稿日: 2024.12.15
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1作目は、同年代の主人公が特に目標もなく貯金していること、ライフスタイルの変化から会わなくなった友達がいることなど、今だからこそ共感できる内容が多かった。 2作目は主人公に感情移入してしまったため読んでて苦しいところがあった。
0投稿日: 2024.12.12
powered by ブクログイマイチ、主人公に共感できなかった。自分が歳を取ってしまったということか。 淡々と進むストーリー。こういう感じが最近は好きだ。
0投稿日: 2024.12.03
powered by ブクログ生活感が溢れるタイプの小説で、このような昨今の若者の日常を描写するタイプの物語は、えてしてたいした事件が起こらない。なにも起こらないのに、読ませる技術を楽しむような本である。 昨今とは言ったものの、本作は2009年の芥川賞受賞作なので、それから15年経ったいまとは微妙にズレがある。この頃はいまよりもなんだか平和だな、と思った。 表題作も、もう一編の短編も、両方とも社会人モノなので、ある程度は読者層が限定されると思う。
2投稿日: 2024.11.24
powered by ブクログああ、あったよねって思う世界一周旅行のやつ。 昔、あのポスターがいたるところに貼ってあった気がしたんだけど、最近見ないなあ。もしかして子どもの目につくところに貼ってあったのかも。戦略だったらすごいわぁ。 …そんなことを思いながら読み進めた作品。 この人のお仕事小説やっぱり面白くてすき。 なんか遅効性の毒みたいに、読了後の経過時間で感想が変わってくるんです。hahaha!
7投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『十二月の窓辺』 先輩社員から怒涛のごとく罵声を浴びせられ、嫌味を言われ、蔑められ、主人公はどんどん追い詰められていきます。 主人公の身体が縮こまって強張り、仕舞いには自分を激しく責める方向に向かう様子が痛々しく感じられ、こちらも息苦しくてたまらなくなりました。 先輩社員は主人公の気持ちを弄び、会社を辞める選択肢すらないようにプレッシャーをかけ、鬼だと思いました。 そんな滅茶苦茶な鬼にいたぶられ、死を考えるところまで迫られる主人公。 鬼には人格を尊ぶという思いが、1ミリもないところがひどく憎らしく感じました。
0投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログ言わんとしてるメッセージは分かるには分かるが、あんまりよく分からなかった。読解力がないのかな。社会経験積んだら面白いのかも。
0投稿日: 2024.11.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
29歳、工場勤務のナガセは、食い扶持のために、「時間を金で売る」虚しさをやり過ごす日々。ある日、自分の年収と世界一周旅行の費用が同じ一六三万円で、一年分の勤務時間を「世界一周という行為にも換金できる」と気付くが-。ユーモラスで抑制された文章が胸に迫り、働くことを肯定したくなる芥川賞受賞作。 ----------------- お仕事小説?かな。仕事で悩んだら読んでみるといいなと思う。ハラスメント問題にも触れていて、小さな幸せを積み上げて、なんとか生きていくのだという話を淡々と連ねている感じがする。
15投稿日: 2024.10.30
powered by ブクログ140回(2008年下半期) ※表題作のみのレビューです。 ストーリー 4 登場人物 5 世界観 4 構成力 4 文章力 4 メッセージ性 5 ※5段階 ポトスライムの存在がまさに作品に彩りを与えている。決して明るい話だけではないのに暖かい前向きな気持ちになれる小説だと思いました。
0投稿日: 2024.10.14
powered by ブクログ自分には面白さあんまりわからなかった。 特に二編目は読後ただ悲しい。 最後鬱憤晴らすくらいしてくれないとな。半ばがあまりに現実的にあるもったりした重さで、前向きになれるほどは覆らない、苦しかったな。
0投稿日: 2024.10.04
powered by ブクログ表題の前日譚であろう『十二月の窓辺』を含め、とても良かった。主観と客観の移動が見事でスムーズ。特に併録された作品は比較的重い内容だが、とても前向きにもなれる。再読する。
0投稿日: 2024.08.31
powered by ブクログ世界一周旅行163万円、工場勤務手取り年収163万円 この価値はイコールなのか大なり小なりなのか。 主人公のナガセは世界一周旅行に行ってみようと思い、節約やらお金の価値やらを改めていく。 友人たちと食事をしても、食事代1600円、友人の元を訪ねて行っても、往復交通費520円 ことあるごとに、手帳に自分の支出を書き写す。 これって必要なことだし、私もしていることだけど、全てに価値がついてしまう気がしている。 ああ、友人とのご飯は1600円、高いな、安いな。 1600円払う価値はあったのか、なかったのか。 ナガセのことを虚しいなと思いながら読む自分と、だったら自分はどうなのだろう?自分も虚しいんだよね、と思う自分とで揺れながら読んでいた。 このちょっとした心情を津村さんは拾い上げて、そして分かりやすく広げて描写している。 自分もこう思うべきなのかも、本当はこんなこと考えていたのかも、こう考えてもよかったのかもと思わされる。 薄い本だけれど、ポトスライムの舟ともう一つの短編「十二月の窓辺」も合わせて、お金にも社会にも仕事にも、何かしらの理由をつけていかないと生きていけないのかもしれないと思った。
0投稿日: 2024.08.27
powered by ブクログ芥川賞受賞作品。慎ましく生きる主人公の周りを取り巻くちょっとした出来事を描く表題作ともう1篇収録されている。表題作の穏やかながら芯のある物語を堪能。そんなこと無くたって、と思えることすら愛おしくなるような上手さが文章に溢れている。後半以降の母と娘の会話は絶品。2編目は打って変わってブラック企業のパワハラに悩む主人公の話。こちらは重たく心も暗くなるがラストの形にホッとなる。どちらも好感が持てる。
2投稿日: 2024.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
島崎和歌子さんは出てきませんでしたが、島崎和歌子さんくらい人生をちゃんと自分の意思で歩んでいる人が出てきて、私も自分の人生をちゃんと自分の意思で歩んでいこうという気持ちになりました。
1投稿日: 2024.07.18
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Twitterで面白いと見かけて読んでみたけど…すみません、まったくハマりませんでした。お金貯めて旅行に行くのをとても期待してたのだけど、結局行かんのかい…!!!!とか、登場人物たちと自分の置かれている状況が違いすぎて全然共感も出来ず…(普段はそんなことないのに、、現代が舞台だから余計そう感じるのかも) 表題『ポトスライムの舟』より『十二月の窓辺』の方が一気に読めた。ただこちらもオチがうーん。。?と納得出来ない。てか、サボってる時間長くない?とかそういうことばかり考えてしまった。純文学好きなんだけど、向いてないのかな。
0投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログドキドキもワクワクもなく、リアルな日常を描いているに徹しているのに、読後感は悪くなく、なんなら良い本読んだなぁと思った。たまに出てくる一人称を解説する本あるけど、いつまで経っても気づけないなぁ
0投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログデビュー作ですかね? 文章は飄々としているけれど、語られる内容はかなりハード。苦しい小説でした。
0投稿日: 2024.06.19
powered by ブクログ一度休んでしまったら、気持ちが変わってしまうんじゃないか、もう仕事に行けなくなるんじゃないか、というこわさが、すごくわかる気がした。 「他ではやっていけない」、という呪いも。
1投稿日: 2024.06.13
powered by ブクログ世界一周いってみようかな……とかポトス食えるんじゃね……とか友人の娘との交流とかの空気感がなんか儚く感じた。気管支炎で苦しんでいるとことかつらかった。「十二月の窓辺」はパラハラの様子がまた辛く感じる。世知辛い。
0投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログ2024年45冊目 津村記久子さん/ポトスライムの舟 津村さんの芥川賞受賞作。 工場勤務の主人公は自分の年収と世界一周旅行の費用が同じであることを知り、節約してお金を貯めようとするが‥。 学生時代の友人、職場の同僚との関わりがユーモラスで楽しい。津村さんの文章が大好きです。 #読了
0投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
津村さんの作品は、取るに足らないような日常の一場面でも、掬いあげて丁寧に表現しているので、あーこんな瞬間があったなぁと。ものすごい共感とか、感動というものは無いかもしれないけど、毎日を粛々と、地道に生きている方に届くものがあるかもしれない。 夜の車窓から外の景色を見ようとしても自分の顔が映るばかりで、その影の範囲だけしか景色が目に入らない、という描写があるのだけど、この状況、誰もが一度は経験したことあるんじゃないかな。でも、あるあると盛り上がれるほどの場面でもないというか。そんな一場面を拾ってくれる津村さん、素敵です。
0投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログ目標を持って貯金を始めた時、お金の持つ価値がグンと上がる気がする。日々の暮らしで消えて行く生活費も一円たりとて無駄に出来ない。そして働かなければ報酬は得られない。そんな当たり前のことをナガセと りつ子に教えてもらった。
0投稿日: 2024.06.06
powered by ブクログ本の帯「働いている人なら必ず共感できる」「自分でも驚くほど心を揺さぶられた」「明日から仕事がんばろう、と思えた」 私は理不尽な上司を思い出して心が重くなった、転職しなきゃと言う気持ちが高まりました これほど共感できないのも珍しいなと思いました
0投稿日: 2024.06.01
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自分の1年分の労働と、世界一周の費用が同じと気づくのが面白かった。世界一周なんか夢みたいに思うけど、こう考えたら身近に感じた 電車賃とかちまちま貯金していく感覚、急遽発生する数千円の出費など、感覚がリアル。 で、結局行かんのかいってオチやけど、その終わり方もリアル。行こうとして貯めるのも自由やし、行こうと周りに行ってみるのもありやし、結局辞めるって選択もありやと思う。 すごい現実に近くて、ややぬるっと終わるけど、1回やりたいって思ったこと、やってもやらんでもどっちでもいいんだよな、って思えた
0投稿日: 2024.06.01
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初めて読む作家なので、緊張した。 単行本で約100頁ほどの中編。 救いのない侘しい話が続き、 “結末も救いがなかったらどうしよう”と、(変に)手に汗を握った。 リアルに徹したような文章が怖かったのだ。 読後感は悪くなかった。 (特別なワンダーもなかったが) 主人公の女性が、生きてることに現実感がないのか、それとも不幸に慣れ切ってしまっているのか、思考や感覚が、どこかうつろで、読んでて痛々しく感じた。 (個人的なことになりますが) 自分は本を読むのがおそろしく遅いのですが、たった1日、わずか数時間で読めてしまったし、読後感も悪くなかったのでこの評価です。
1投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ一年分の労働が世界一周に置き換わる、という考えにワクワクして手に取ったら、すごく暗い話だった。 結局世界旅行には行かないんかい!となったところで一回読むのをやめちゃって、でも後半に救いがあるかもと思って二つ目の話を読んだらさらに暗くてダウンした。。 集団いじめを追体験しているが如く、吐き気もしてきて、その点で津村さんの描写が素晴らしいんだと思うんだけど、明るいものを欲していたから悲しい。、
0投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み味は悪くなかったが、結末があまり好みではなかった。 ブラック企業でモラハラに遭い、無職期間の後に働き始めた工場での手取りは月13.8万円。古い持ち家に母と住む主人公は、工場以外にも友人のカフェやパソコン教室でのバイトも掛け持ち、日々忙しくしていた。 だが、それは欲しいものが明確にあるわけでもなく、刹那的な思いつきでタトゥーを入れたいと思ったり、雨水タンクを買ってしまうような散財で日々の憂さを晴らす程度の使い道となった。 暇な時間は苦痛であるとして、何かやることを見つけたいという主人公には、生きる目的や生きがいといったものは無く、漠然とつましい生活を続けるしかできない人生への倦怠が感じられる。 コミュニケーション好きでは無いものの、お人よしな主人公は家に転がりん込んできた友人親子に実家への交通費を貸してやったり、職場の同僚に食事を奢ろうとしたりする。 思考に耽りやすいタイプでもあるようで、ポトスライムの観葉植物が食べられるかと言う議題で一喜一憂したりする。 大学は卒業していて、第二外国語で数字を数えられることや、アウトリガーカヌーの詳細を説明できるところなどはプライドを感じるが、上記のような衝動的な性格からはうっすらとADHDのような生きづらさを感じられる。 そんな主人公が、念願叶って世界一周の費用を貯めたラストシーンでは、それまでの問題の解決(友人親子の自立、同僚の離婚回避など)も含め、明るい雰囲気で終わる。 、、、だから何なのだろうか? 淡々と生活に向き合った者達が堅実に生活を好転させていく様は確かに現実的で前向きなストーリーだが、芥川賞と言われるとそこまで良い作品かな?とも感じる。 淡々としすぎて、書きかけで終わった物語のように感じてしまう。 もっと救いのある人生の一例や、もっと苦しみと深く向き合う物語の方が好きだなと感じた。
1投稿日: 2024.05.12
powered by ブクログ淡々と、働く日々が綴られている。その内容はとても苦しいものであった。面白くはないが、ほぼ第三者のような視点から描かれていて芥川賞たる所以を感じた。
5投稿日: 2024.05.10
powered by ブクログ第140回芥川賞受賞作品! フォロワーさんの感想を見て手に取ったけど、やっぱり私には純文学はまだ早い!!! いつか読めるようになるかなぁ
0投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログ登場人物がカタカナなのが苦手だった。 覚えられない自分が悪いのだが。 内容は、難しい。だから何?だからどうした?と 思えた。自分の読解力がないのだろう。 十二月の窓辺は、描写が分かりづらい。。 パワハラの先輩だけがやたらと印象に残ってしまう作品となった。
0投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログひたすらにリアル。支出を記録し、節約をし、交通費を気にしてしまうところが、貧困のリアルを語っている。自分の時間を売って、世界旅行の経験を買う、みんながやっていることだけど、労働とはなんなのか、考えさせられた。面白いか、面白くないかで言うと、面白くない。なぜならある女性の日常だから。
0投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログ詳細はともかく、その辺にいそうな女性たちの話。 あまり共感というものはないにしても、こういう生活もあるんだなと思いました。 日常の支出を手帳に書いているのは、私と一緒だなと思いました。
0投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログ4/23〜 世界一周をするためにお金を節約するナガノ そう決めたところに度重なる出費 実家で暮らしながら夢も希望もなくただ働く日々 周りの友達は結婚したり離婚したり子どものことだったり 自分1人で生きていくのですら大変なのに子どもを 守る母 3人に1人は離婚するのに自分だけは大丈夫だと思って結婚する
0投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログ面白いか面白くないかで言ったら面白くない。これが日常なの?踠こうとしないのが不思議。ポトスライムの舟の主人公はお金を貯めて世界一周は結局行ったのかな?ここで終わりなの?でもあの主人公行ってなさそうなんだよな...
0投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
⚫︎感想 心の病気を患ったことのあるナガセが、職場で2枚並んだポスターを見るところから始まる。一枚は軽うつ病患者向けの「心の風邪に手をつなごう、みんなでつらさと向き合おう」もう一枚は世界一周のクルージング「世界を見よう、世界と話そう、語り合おう」という一見かけ離れたものなのだが、ナガセはどちらにも自分との関連性を見出す。クルージングに必要な163万円は、ナガセが働く工場での手取りとほぼ同額である。軽うつは過去を、クルージングには未来を見たのだと思う。パプアニューギニアではシングルカヌーに乗れ、それは波に逆らうんではなく、波に乗る力に長けていて、ひっくりかえしにくいとある。それがナガセのこれからの生き方なのではないかと思った。 何か大事件が起こるわけではなく、あり得そうなことが起きる中で、1人の真面目な女性が生活していく様が肩肘張らずに読める。細々と生きていることに対する頼りなさを感じながらも、日常に起こる変化を受け入れる。先のことはわからない。 離婚した友人を助けつつ、ラストは思いがけず163万円貯まっていることに幸せを感じ、気分が良くなる。 ポトスライムの描写が何度かでてきて、この植物を食べようとしてみたり、株を増やしたり、その生きる力に良さを見出している。力強さというよりは、文体のせいなのか、つつましく、しなやかなナガセの生活を感じた。 ナガセは日々の「流れに逆らうんではなく、に乗る力に長けていて、ひっくりかえしにくい」人なのだ。カヌー、バス、タクシー、自転車いろいろな乗り物が出てくるが、いつかはカヌーを選ぶ日が来てほしいし、来るだろうと思う。 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 芥川賞受賞作 29歳、社会人8年目、手取り年収163万円。 こんな生き方、働き方もある。新しい“脱力系”勤労小説 29歳、工場勤務のナガセは、食い扶持のために、「時間を金で売る」虚しさをやり過ごす日々。ある日、自分の年収と世界一周旅行の費用が同じ一六三万円で、一年分の勤務時間を「世界一周という行為にも換金できる」と気付くが――。ユーモラスで抑制された文章が胸に迫り、働くことを肯定したくなる芥川賞受賞作。
40投稿日: 2024.04.08
powered by ブクログ余裕って大事だなと。 ずっと主人公の本心というか深いところが見えなくてちょっと不安になった。 愚か者は不幸に、働き者は幸せになりますように。
1投稿日: 2024.03.20
powered by ブクログ淡々と、でも読みやすかった。2篇の短編。 特に2篇目の「十二月の窓辺」はパワハラがひどく自分も読んでてしんどくなったが、最後一歩踏み出したようでホッとした。2篇とも自分との共通事項はあまりなかったが、また別の自分として疑似体験した気持ちになった。初、津村記久子。他の本も読んでみたいな。
2投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログ働くことに真摯に向き合っている作品だと思った。働くことの先にある喜びとか幸せを感じられたのはよかった。主人公の気持ちに入り込んで、一気に読んだ。
10投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログお仕事小説、共感多々。という事で読んでみたが、別に共感できず。日々の虚しさから世界一周クルーズの為の預金を始める 主人公だが、その額はおよそ一年分の給料に匹敵する。芥川賞受賞作ということだが、君は永遠にそいつらより若いが良すぎた分、期待値上げすぎたかな?全体的に淡々と過ぎて自分には響かなかった。
12投稿日: 2024.02.11
powered by ブクログ消耗品のように使われて心がすり減っていく様子を描いた文章が読んでいてすごく苦しいけれど、「もしも私を雑に扱う人がいても、もしも私の尊厳を奪い踏みつける人がいても、私はそこから逃げ出す術や場所があることを知っている」ということはやっぱり組織で働く人間にとって希望になるんだろう。
0投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログ生活の様々な歪が集まり頭をもたげていくが、その歪を少しずつ回収して動き出す物語の描き方が、繊細でいいと思った 言語化できない部分が上手に描かれている 写実的?感情的ではない文で、うまく感情を表現しているように感じる 後半の12月の窓辺〜は(誰もが)自分の事のように思える作品で、もっとずーんとした 構文が変わっていて、独特な文体だった 面白いし、良い意味で読むのに疲れる作品
0投稿日: 2024.02.04
