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バリ山行
バリ山行
松永K三蔵/講談社
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総合評価

486件)
3.8
86
206
141
19
3
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    バリエーションルートの山行、略して『バリ山行』。基本、安全な登山しかしていないので、少し憧れつつ後半の部分を読み進んでいたが、そうか、そうなんだよ、危険と隣り合わせな山行は、日々の仕事の危機感とは比べ物にならないんだよ。と、以前バリ山行気味なガイドをしてくれた男の子のことを思い出した。芥川賞作品は私には難しいものが多いのに、登山という共通項で読了。なんか嬉しい。

    4
    投稿日: 2025.04.03
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    「バリ」とは「バリエーションルート」の略で、整備・舗装された登山道から外れ、やぶの中に分け入り、時に垂直の岩場や滝を進む登山のこと。 会社での人間関係、いろんな人がいてそれぞれの考えややり方がある中で、働いていくのは大変なことだな…会社に登山部があったら参加してみたい! いつか必ず六甲山へ行きたい‼︎

    0
    投稿日: 2025.04.01
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    山ガールほどではありませんか、年に一度高い山、その為の体慣らしで数回初級〜中級コースを登ります。ですが、バリ山行って初めて知りました。 山が好きですが私は安全性が高い、歩かされてる道しか登りません。(それでも怖い道はたくさんある)危険=生を感じる、冒険、刺激、自ら道を切り開く的な感覚を求めるのはやはり男性的だなぁ。自分のパートナーだとしたら、作中の妻同様、冷たくなってしまいそうです。 私が山登りに求めているものは、壮大な景色で得られる感動と、手軽に感じれる達成感、その後のいつもより何倍も美味しいご飯です。無駄な悩みが飛んでいくというところは大共感です。同僚と集まって呑むのも筋トレやマラソンも好きですが、五感を全部満足させられる山が一番好きかなぁ。関西なので、馴染みのある山が描かれていて楽しかったが、やはり私は安全第一派。バリ山行は情熱大陸やクレイジージャーニーでスペシャリストを見てすごいねーって観てるだけでいいかな(*゚v゚*)

    24
    投稿日: 2025.04.01
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    この本を読んで思った事は、山行をした時に感じる「何者にも縛られない心の自由」を見事に描いた作品だと思いました。山に長時間登っていると会社のことを綺麗サッパリと忘れさせてくれ、どーでもよくなります。実際、どーでもいい事を悩んでます。 本の中でも会社の飲み会に出ないといけない、おかしくなる会社の事を変えられない、おかしいと言えない、顧客を大切にできない仕事、等々、よくある話が出てきます。今の日本のボトルネックかもしれませんね。自分もそんな1人かもしれません。 そんな中で自由を得られるバリ山行は心を解放してくれます。仕事からの逃避かもしれませんが、仕事より断然、楽しいです。

    11
    投稿日: 2025.03.31
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    バリは自分はやらないですが基本ソロ登山なので少しわかる部分もある。会社の描写とか息苦しか、奥さんの冷たい感じがリアルだなと思った。最後かっこいい終わり方。

    1
    投稿日: 2025.03.30
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    こういうのが読みたかった。読みやすくて、よくわからない独白とかもなくて、ありがたい。メガさんのキャラクターが魅力的で、ラストに向かうにつれ、もっとメガさんとの交流部分をくださいっ!となる。

    2
    投稿日: 2025.03.30
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    芥川賞なので、もっと読みづらいかと思ったが意外と平易で読みやすい。 登山は会社の先輩達に連れて行って貰ってから、妻が学生時代に本格的登山をやっていた事もあり、結婚後に百名山を目指していた時期がある。車で行けるとこまで行ってのお手軽登山で、車の運転もあり、疲れていつの間にかやめてしまった。「バリ山行」という、私の登山とは真逆の方向。 主人公の波多は会社での行事に参加してこなかったせいでリストラにあい、次の会社ではその反動で会社の皆んなと登山に参加しハマって行く。ただ、どんどん会社は悪い方向に転がり出すが、リストラされないように、飲み会含め参加して行く。家庭は子どもが生まれたばかりなのに、会社の状況も妻に伝えられず、ワンオペの妻を置いて出かける。そして、リストラを恐れ、バリ山行の同行を頼んだ先輩に当たり散らしてしまう。このような主人公に反発を覚えてしまう。 最後まで書いていないが、今勤めている会社は悪い兆候だらけで、いずれ破綻が見えている。現実逃避のようなバリ山行にハマっている場合では無いと、密かに思ってしまった。

    75
    投稿日: 2025.03.30
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    神戸の山に一人で登ったことがあるなら 読んでおいて損はないと断言できる 置かれている状況はまったく違うのに 主人公にリアルに感情移入してしまう 芥川賞受賞は伊達じゃない 面白い

    3
    投稿日: 2025.03.29
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    上司が決めた方針に疑いを持ちつつもルールや慣習に従い、日々流されている社員たちの中で、妻鹿(めが)さんはバリ山行という自分の世界を持ち、顧客のために努力していた。 波多は妻鹿さんのバリ山行を批判する事もあったが、妻鹿さんの生き方を理解し、バリ山行にはまっていく。 芥川賞らしい味わい深い小説でしたが、不勉強のせいか読みの分からない漢字が多かった。 物語の進行が遅いと感じましたが、登場人物の心の動きを洞察しながら読むと、良さが増すと思いました。

    1
    投稿日: 2025.03.27
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    あーあ。物語だから別にいいけど、これが自分の夫だったら完全に愛想つかしてるだろう。「バリ」とは登山道をあえて外すルートのこと。藪漕ぎ、崖、道なき道を楽しむ危険行為だ。主人公は会社の登山部に所属し王道の登山を楽しんでいたが、孤高で異端児の先輩が「バリ」をしているとの噂を聞き彼とバリに興味を持つ。「低山こそ恐ろしい」を体現したようなヒヤっした展開や、業績悪化中の社内での主人公の立ち位置などストーリーのすべてが不安定。その不穏なバランスが面白い小説だった。それにしても主人公が自分勝手で唖然。ラストは洒落てる。

    4
    投稿日: 2025.03.26
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    この文章の描写を脳にイメージする。すると目で見ている様に山を登り降りしている「バリ」が浮かびあがります。非常にリアルであり、軽快さを感じた。 また生活背景と人とのしがらみが、登山とがマッチして全く違和感がないの不思議。人生は日常に起きている出来事と、「バリ」して起きる非日常的な体感の表現がクロスして書かれているのも共感できた。 心の不安を解消、いや逃避だろうか、スレスレな接点(擬人化)をあらわにして面白く読めました。 あと、妻我「メガ」さんって名前は、今まで聞いた事も無いから、余計に印象に残りました(笑)

    3
    投稿日: 2025.03.25
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    面白い文学作品の触れ込みも納得の、芥川受賞作品たる本作。手に取ってみてはじめて、タイトルの読み方と意味が分かりました。確かに物語自体、面白いと思えるものでした。

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    バリ三行と云うものを始めて知った。 日常の雑事 念 を忘れたい一心で山へ足を踏み込むが ままならない。 定められたルートをわざと避ける。しかし、その行為は他人に迷惑をかけること孕む。故人の我が儘でしかない。 純粋に趣味だけに没頭出来る人は、ある意味 異人 偉人? 仕事 家庭等 雑念に問われるのが 当たり前

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    自分は登山をするし基本ソロだしバリルートもよく登る。なのでよくわかる部分もあったし、理解が及ばない部分もあった。ともあれ、腰を落ち着かせてじっくり読んで、面白いと思える作品でした

    14
    投稿日: 2025.03.18
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    最初タイトルを見たときは、バリの山を登る山岳小説かと思っていた。芥川賞を受賞した作品とはいえ、バリのことも山のことも分からない私が読んでも分からない小説だろうと敬遠していた。 しかし、去年の秋頃から登山マイブームが起き、ヤマップやヤマレコという登山専用SNSがあること、山歩きを「山行」ということ、一般登山道を外れたルートを「バリエーションルート」と呼ぶことを知った。 登山マイブームが起きて「バリ山行」が「一般登山道を外れた困難な道を進む登山」だということを知り、読んでみることにした。 山岳小説であり、お仕事小説でもある本作。会社や家庭に縛られる日々を送る主人公の波多、我が道を行き会社の人間から変人扱いされている妻鹿。妻鹿は毎週、六甲山のバリエーションルートを歩くのが趣味で、なんやかんやがあり、主人公もそれに同行し、仕事やら社会やら人生やらを考える。 自然の中で開放的になれる登山と、会社の経営方針に振り回されて疲弊していく労働との対比が面白い。誰とも群れず、自分の信念で動く妻鹿と、前職で人間関係に失敗したトラウマからうまく立ち回ろうと奮闘する主人公。 バリ山行で危険な目に遭った主人公が「遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ」と妻鹿に噛みつくシーンが好き。妻鹿は何も返さなかったが、これは「仕事を失っても命が失われるわけではない。たかが仕事。命より大事なことなんてないんだよ」というメッセージのように感じた。 私は妻鹿の側の人間だから、この小説を読みながら主人公の波多に「会社員って大変だよな…」と哀れんでしまった。 多少の登山の知識があったので、情景はある程度浮かんではきたけれど、そうでないと少し厳しいかもしれないと思った。また、舞台が関西(兵庫県)なので、出てくる地名など少し分からないことも多かった。これが高尾山とかだったら、3倍楽しめたかもしれないです...www だけど、それでも雰囲気は掴めたし、建築業界の知識が全くなくても、主人公の置かれた状況もなんとなく把握できた。さすが芥川賞受賞作。

    1
    投稿日: 2025.03.17
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    山岳小説ではなく、サラリーマン小説 リストラにビビりながら山にのめり込んでいく話 人生の辛酸が少し味わえるといった小説かな

    0
    投稿日: 2025.03.16
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    妻我さんの清々しさに惹かれながらも、胸の内に抱えていたかもしれない悩みに、手を伸ばすかのように読んだ。 主人公が、精神的にも社会的にもどんどん追い込まれていって、山に分け入っていくところが面白い。 自分も、会社に勤めていて感じたことのある焦燥感だった。

    4
    投稿日: 2025.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第171回芥川賞受賞作。 これは良い。読みやすく比較的伝わり易い芥川賞にして、様々思索が広がる余地もある。 山には行ったことはない。 ただ、この感覚はランニングに似ている。 風が強い日は近くの公園を周回するにとどめるが、風のない日は通ったことない道を選び、行ったところない場所を目指して20kmほどのスローランニングをする。 やらない人からは、何が面白いの?よくやるねー、としばしば言われる。 人によっては他のスポーツとの類似性を感じたり、ともすると読書にすらこの感覚の片鱗はあるのではと思う。 もちろん山にしかない危険性はあると思うが、踏みならされた道とは違う脇道に敢えて分け入り、自分独りの世界を堪能する。 日常生活でぶち当たっている悩み、理不尽さ、不毛さを超越する境地。 孤独の中にあって、これが自分なんだと感じることができる。 この時間があってこそ日常生活をやり過ごせる。 そんな、ああこういう境地だよなぁ目指したいのは、とひしひしと思う物語。 そうは言ってもその唯我独尊を貫けるのは、妻鹿さんのような誇れるスペシャリティを保持しているがゆえ。 何も持たずしてうそぶくのは独りよがりに悦に入っているだけの感じがする。 自分ももっと磨くべきものを磨かなくてはなと目が覚める思いもした。 バリの危険性に対する賛否だけがモヤつきどころ。 何するにしても多少は誰かに迷惑や心配かけてそうだし、自然を汚しているような気持ちもするけど。。。

    58
    投稿日: 2025.03.15
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    登山趣味の身として、すいすい読めておもしろかった。山行やsnsをきっかけに山友ができ、ひとりで行く機会はおのずと減ることになっていた昨今、お誘いはありがたい反面、自由に行かせてという気持ちになっていた。 自分は山に限らず、群れない人、孤高の存在に、たとえ無愛想でも好意的な気持ちがある。好きに生きてる人は自分の幸せに忠実な軸があって、そのままでいてほしいとおもうし、信頼できる。 おそらくそれは人と人のめんどくささからの解放ともいえるし、逆にドライなようで強い繋がり=生を求める心の裏返しでもあると認識する。 山に行くと登山道であっても心細く感じることや恐怖感から、早く帰りたいと思うことすらあるのに、帰宅後安堵してはまた山にいきたいと思ったりする。不思議な感覚だ。なんで好きなのかわからないけどまた山に行く。休止期間があってもたぶんまた行く。 本書はそのような実感がひしひしと感じられた。 最後に登場人物の妻鹿さんがどうなったかが、かかれていないところもよい。主人公の心には強く残っている。 感情がどのようにあらわれるかも、 それが表れるタイミングも人それぞれ。そんなこともおもった。

    1
    投稿日: 2025.03.14
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    芥川賞受賞のときから、私自身が登山をするので(バリはやったことありませんが)気になっていた本です。 芥川賞受賞作品の中では読みやすい方だったと思います。 私なんかは、怪我が怖いダニが怖い、と藪漕ぎだけでも大嫌いですが、本書で描かれるバリルートの過酷さは更にリアルで、やっぱり絶対行きたくないと思いなおしました(笑)。 零細企業ならではの業績不振から直結するリストラや倒産の不安感などから、定められたレールを進む危うさを描きつつ、バリというルートのない道が魅力的に感じてきたりして、なんていうか・・・その相乗効果も楽しめました。 妻鹿さんは結局どんな人?彼はその後どうした?というところは結論付けない終わり方がちょっとモヤモヤしましたが、主人公の方はこれを機に成長してくれることを願いながら本を閉じました。。

    0
    投稿日: 2025.03.14
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    登山を題材にした物語 六甲山を登る描写が詳細に書かれており、物語に引き込まれました。 バリエーションルートという登山の方法があることを初めて知りました。 登山を極めるとこう言うことに挑戦したくなるのかなと感じました。 著者の別作品も読んでみたいと感じました。

    0
    投稿日: 2025.03.14
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    主人公の山と日々の生活を照らし合わした作品。山登りしたいと思ってたプラス六甲山を題材にしていたので読んでみた!

    0
    投稿日: 2025.03.11
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    登山はピクニック程度のものしか経験がないのだけど、山の良さや怖さが臨場感たっぷりに伝わってきてなかなか面白かった。

    0
    投稿日: 2025.03.10
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    前半の淡々とした描写は楽しく読めた。 後半は同じようなシーンが多く、自分勝手で幼稚な主人公の言動や心の声に辟易した。 読後感は性格の悪い人間と話をした後のようだった。

    2
    投稿日: 2025.03.09
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    2025/3/8読了 今まで、芥川賞は自分に合わない作品が多かったけど、この本はするすると読めて面白かった。山登り楽しそう

    1
    投稿日: 2025.03.08
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    バリエーションルートの内容が、かなりリアル。顔に絡みつく蔦、落ち葉に足がめり込む感触、崖にへばりつく恐怖などを今、この瞬間、体験しているようだった。バリをやっていなくても、ある程度低山を登ったことがある人なら共感できると思う。 また、すべてを忘れるために山へ来ているのに、いつの間にか仕事の不安が頭から離れないところも、「ある、ある!」と頷いてしまった。 芥川賞の割には読みやすいし、登山経験がない人でもサラリーマン経験者ならば、興味深く読めるはず。 ただし、時間を忘れて没頭するほどドキドキもワクワクもなかった。また、読めない漢字が多い。なので満点にはならなかった。

    4
    投稿日: 2025.03.07
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    主人公が抱える不安感は、所属する会社の危機が発端だけど、それ以上に彼からは、言い知れぬ漠然とした焦燥感や苛立ちを抱えているように感じた。それ故に終始もがいたり、葛藤しっぱなしであった印象を受ける。 みんな形の無いモヤモヤした不安の幻に、心が振り回されて疲弊しているんだよ、と妻鹿さんは主人公に諭すけど、その通りかもと共感した。過度に不安感の沼にはまっているんだと。 そんな妻鹿さんは、バリ山行を通じ、今目の前にあるリアルな危機感と対峙して、現実と向き合う重要性を語る。問答無用で生きるか死ぬか、そんなひりつくような感覚の中で、生を否応なしに感じること。 主人公は妻鹿さんに反発しながらも、妻鹿さんのバリの行程をトレースすることで、その真意を探ろうとする。その答えは見つかっただろうか。 きっと見つけて、心の中の靄が少しでも晴れてくれたらいいな、と期待感を含ませる読後感だった。

    71
    投稿日: 2025.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    建物の外装修繕を専門とする会社で営業を担当する波多。波多の本業である営業の仕事と、会社の仲間で作る登山部での山歩きが交互に描かれながら物語は進んでいく。 会社のベテラン職員の中に、妻鹿という不思議な男がいる。長年取引のあった小口の契約を切るという会社の方針に従わず、これまでの付き合いを続けて、会社には内緒で取引先の依頼を受けて作業をしてしまうという昔気質の職人であった妻鹿は、毎週末、欠かさず山に出かけ、正規の登山ルートではないバリエーションルートと呼ばれる方法で登山をしていた。これを略してバリ山行というようだ。 ある時、どの業者も手に負えないと匙を投げた波多の担当する案件を、妻鹿はいとも簡単に修理してみせた。それを機に妻鹿に興味を抱き始めた波多は、バリ山行を一緒にやってみたいと思うようになる。 妻鹿のバリ山行に同行した波多は、危険を伴うが他にハイカーの姿のない自然そのものの山の姿に魅了される。 しかし、一旦は正規ルートには出たものの再び行けども行けども藪、蔦、棘のルートを行こうとする妻鹿に対し、会社での妻鹿の自分勝手な振る舞いも思い出され、不信感を抱き始める。そんな波多の姿を見ても、会社がどんなにジタバタしようと自分のやることをやるだけと飄々としている妻鹿。 バリ山行で大きな怪我をして会社を休んでしまった波多だったが、会社に戻ると妻鹿の姿はなかった。社長との意見の食い違いの末、やめてしまったという。 それから取り付かれたようにバリ山行を始めた波多は妻鹿の行動の意味が分かり始めるのであった。 感想・久しぶりに山に登りたくなった。藪をかき分け、谷を登りルートを探すなどの山行の描写が丁寧に描かれ、山に浸って過ごした一冊だった。

    1
    投稿日: 2025.03.02
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    山が好きな人にはグッとくるのだろうと思う。 自分は登山はしない。それどころかピクニックも小学校の遠足で行ったのがたぶん最後。 めがさんの事ばかりが気になった。

    18
    投稿日: 2025.03.01
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    25/02/25読了 読み終えてから消化率を上げるために取得した有給であったことに気づいた。だからなんというわけでもないんだけど。

    0
    投稿日: 2025.02.25
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    あっという間に読み終わりました。 山の空気感だったりが妙にリアルで、山を登ってちょっと危ない目にあった時の心情とか分かるなぁと読んでいて引き込まれました。

    0
    投稿日: 2025.02.24
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    地元の山が舞台になっている。結構詳細に書かれているから「※真似しないでください」と書いたほうがいい気も。私も「本物の恐怖」は現実にあると思ってしまうけど、それを凌駕するものがあったっていい。いや、本当にそうか?だって狂ってるよね?と行ったり来たり。でも憧れはある。妻鹿さんはこわいけど、かっこいいよ。

    3
    投稿日: 2025.02.23
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    山登りで登山ルートから外れることの醍醐味は私はわからないけど、1人で登るのはわかる気もする。最近は山登り流行ってるからすれ違う人と挨拶しようと思うとずーっと挨拶しなきゃいけないようなのは、ちょっと疲れる。会社とか家族とか社会の中で感じる不安や、焦燥感とか、そんなものから離れて感じる、もっともっと根源的な剥き出しの不安や、恐怖や、爽快感や、陶酔感。そんなものを感じる瞬間を探して妻鹿さんはバリ山行してるのかもしれない。山降りれば現実的で切実な問題はなんも変わらずそこにあるけど、一瞬でもひとときでも、それを忘れられるものが登山にはバリ山行にはあるのかもしれない。それでも、登山道通ってても不安になっちゃう自分にはまだまだわからないけど。登山でもなんでも、何か自分だけの世界を持っている人は強いのかもしれないな。と思った。

    2
    投稿日: 2025.02.23
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    オモローー! 山登りって、高野山の町石道くらいしかしたことないけど、とても面白く読めた。 山行と日々の生活の話でありながら、実は人間の深層心理を描いてる。主人公・波多は自立した大人でありながら、意外にも周り(=社会)の影響をものすごく受けていて、「今っぽい」とおもった。 最終的に何か決断を下すのは自分なのに、ずっと周りを意識していて、これはいまに限ったことじゃないけど、社会ってそういうものだよな、と。 それが悪いことではなく、しょうがないというか。社会ってそういうものだから、こんな思考になっちゃうこともしょうがないよな、っていう諦観みたいなものも抱いた。 それとは別で、何かに没頭して、無になって、日常を忘れてしまうようなモノを見つけた人は、強い。 現実とは別の、自分の世界観をそこで構築できるから、ある意味いつでも逃避できる。その世界の楽しみを糧に、現実世界を生き抜ける。 なんかそんなふうにも、感じた。

    3
    投稿日: 2025.02.23
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    「バリ」って何だろう?に、結構引っ張られてまんまと引き込まれた。 メガさんみたいな人、社会人になって最初の頃にリアルにいたので、その人の顔がチラつき、理不尽に怒鳴られたなぁという思い出も蘇った。見た目もわりかし似てる感じだったから余計に。でも、別に嫌いってわけじゃなかったし、仕事以外での付き合いもそれなりにあったし、そういうの含めて社会だと思っていたから、主人公の価値観が重なって面白かった。 一貫して無理矢理な緩急の展開とかなくてリアルで良かった。

    0
    投稿日: 2025.02.20
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    駆け抜ける終わり方で、読み終わったあとに「もう終わったのか」と物語に思いを馳せるのが純文学らしくてすごくいい読後感。 途中の山登りと中小企業の軋轢とが交互にくるところはものすごくリアルすぎて胸が傷んだ。

    0
    投稿日: 2025.02.19
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    バリとはバリエーション登山のこと。薮、蔦、棘の道なき道を歩く。六甲山には登山道が無数にある。しかしその登山道を行かないのがバリ山行。六甲山の東端の地元なので尚更面白かった。

    0
    投稿日: 2025.02.18
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    「無理はしない。危なければ引き返して別のルートを探す。距離を稼ぐ必要もないし急ぐ必要もない。山頂を目指す必要もなかった。」努力をしないということではない。こういう努力は自分を深く理解していないとできない。

    0
    投稿日: 2025.02.18
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    芥川賞受賞作品。 純文学…あまり好みじゃなかったな。 正規の登山ルートから外れて登る、バリエーションルート。通称バリ。 読後、なんでしょうほんとに好みなんだろうけど、何も感じなかった。 追記:登山の知識がまったくなかったので、山に登るってこういう意識なんだ、と勉強になった。

    1
    投稿日: 2025.02.15
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    「芥川賞は面白くない」が定説ですが、この作品は「面白い」と言う評価を沢山見かけて読んでみる事にしました。なるほど、真面目な「お仕事小説」や「山岳小説」の味もあって、確かにストーリーそのものが面白い。 私は中学・高校と登山部に入っていて、良く県内の低山に日帰り山行しました。当時は今の様な登山ブームも無く、途中で他の登山者に会う事は殆どなかった。そのため整備された登山道も少なく、もちろんクラブ活動なのでルートを外れる事は駄目なのですが、藪コギや道を失って崖をトラバースなどは時々。崖から落ちそうになったこともあって、この本に出てくるほどの危険は無いにしろ、何となく雰囲気は判ります。そこを文章でガツガツ描いていく力は流石です。 さて、ミイラ取りがミイラになって、この先どうなるのか?会社もだけど夫婦関係がねぇ。 ただ、女性像がいまいち曖昧な感じの作品でした。

    2
    投稿日: 2025.02.15
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     前半の、山って良いよ!的な話と、サラリーマンのあるあるな話に、″バリ山行″はいつから始まるのかと、少し怠く感じ始めた前半だった。  しかし、その前半の終わりに、防水工事を終え棟の上から海を眺める描写から、グッと場面が流れた気がした。  その後の展開は、一緒に山を分け進んで行っている気分になり、楽しく読めた。

    1
    投稿日: 2025.02.11
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    山のバリエーションルートを登る 低山でも危険な登山をしている 会社の目立たない同僚と同行する事になり 日常の事を一瞬忘れるくらいの高揚感に陥った しかし慣れない山行で肺炎をこじらせ 復職した時には同僚は退職していた 生活に追われ未来を気にし 妻子への責任や会社の将来など 数えきれない不安を抱えながら 人は生きている 再びあの感覚を求めバリエーションルートを始める 元同僚にもしかして会えるのではと はかない願いを抱いて

    1
    投稿日: 2025.02.11
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    バリ=バリエーション バリエーションをやるわけではないけれど、こういった遊びには親しみがあって、過去の沢登りの時の藪漕ぎとかルーファイしていく山行とかを情景として浮かべながら読んだ。全く山に行かない人はこういう描写をどういう風に読むのだろう?妻鹿さんのいう本当の恐怖、というのもわかる。ふっとしたときに感じる整いに似た感覚、その中毒性または快楽で山に向かうというのもわかる。 文学賞に全く詳しくないのだけれど、芥川賞ってこういう作品がとるんだ!というのはちょっと意外だった。もっと小難しい文学作品が取るのかと思っていた。 2025.2.10

    1
    投稿日: 2025.02.11
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    おもしろい純文学、という運動。 おもしろかったです。 でも、川上未映子さんが芥川賞の選評でおっしゃっていたように、山登りと人生の重ね合わせはベタだなあと感じるところはありました。

    0
    投稿日: 2025.02.10
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    芥川賞作家さんの作品。 主人公は外装のメンテナンス等を行う企業のサラリーマン。職場の関係で六甲登山の同好会に参加する事から始まる。職場の人間関係を横軸に日帰り登山の醍醐味を縦軸に話しは進む。 物語半分から一挙に登山の緊迫した描写になる。 バリ山行きとは、登山道のバリエーションの省略語。勤め人のしがらみも描きつつ、登山での爽快感、大人へ脱皮して行く様も併せてとても良い作品に出会えた。

    13
    投稿日: 2025.02.10
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    MEGADETH 妻鹿めがさん、不器用でまっすぐ 山行の描写が素晴らしく そして、波多さんのしがないサラリーマンいやどこにでもある葛藤と諦めのような心理描写も素晴らしく一気に読んだ とても面白かった

    0
    投稿日: 2025.02.09
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    バリはインドネシアのバリ島かと思ったらバリエーションのバリだった。 山行(さんこう)という言葉も私は耳馴染みがない。 だから読み切れるか不安だった。 でも、気付けば後半一気読みしていて、杞憂だった。 軽い鬱を忘れて、自分も山の自然に居るかのような、読書ということすら忘れる時間だった。 テーマより、山行の圧倒的な描写がこの本を芥川賞に導いたのだと思う。 この小説の良さは細かい描写だと思う。 建物の改修や修繕を専門とする会社の様子や仕事内容、工事などが細かく書かれていることでリアリティがあり、山行の自然の細かい描写に惹き込まれる。後半のバリ山行の描写は本当に素晴らしい。 会社員の社会と、自然の中の一人山行との対比による「生き方」の提案という本筋は悪く言えばありがち。 でも、結論を押し付けずどっちが良いと言わない書き方はあまりないので、そこが良い。

    0
    投稿日: 2025.02.09
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    ミステリーじゃないのにページをめくる手が止まらなかったのは初めてかもしれない。何にこんなに惹かれるのかわからないがただただ終われなかった。私は登山をしないので実際の感覚は想像できないけど、こういう沼に落ちていく人間の機微は感じ取れた気がする。

    2
    投稿日: 2025.02.09
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    「バリ山行」って登山のバリエーションルートのことだったのか。勝手にインドネシアのバリの山の話だと思っていた。全然違うし… リストラなどの危機にさらされながらの仕事、ルートを外れる難易度の高い登山。二つの「危機」の対比が面白くて一気に読み。 特に登山パートが臨場感たっぷりで、手に汗握りながら読んだ。 芥川賞受賞作は苦手と感じることが多いけど、この作品は読みやすく楽しめた。

    64
    投稿日: 2025.02.07
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    整備されていない登山道を登ることをバリエーションルートと呼ぶことを知る。 波瀾万丈な人生。山にのめり込み自分と向き合う。 難読漢字が多く読むのに時間がかかる。

    0
    投稿日: 2025.02.07
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    現在の中小企業に勤務する中年たちとその葛藤と生き方を通常登山とバリ山行を見事に重ねた、芥川賞受賞作とは思えない物語としてとてもちゃんとしたきれいな中編だった。イデオロギーは二の次でこういう綺麗な小説をもっと賞として評価すべき

    0
    投稿日: 2025.02.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    山描写と仕事描写とかきわけてるけどちゃんと繋がってて想像しながら読める このあと仕事も辞めちゃうんだろうな〜 1人の人間としての人生ならすごく良いけど家庭があるからちょっとな…という感想。笑 あれほど憧れたりする人って実際あったり深掘りしたりしない方がいいよなーわかるーー

    0
    投稿日: 2025.02.06
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    なんでも極めようとすると 際々をせめずにはいられなくなるんだな 大人の心の機微をじんわり感じる話だった 題名の読み方がどうもしっくりこない。

    0
    投稿日: 2025.02.05
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    屋外でのイベントが不得手なインドア派なのですが、本の中での山登りなら体験してみたいと思い、読み始めました。 主人公は、外装修繕専門の会社に勤める会社員の波多さん。家族は妻と娘がいます。転職してこの会社に来てから2年。同僚からの誘いがきっかけで登山を始めます。やがて社内サークルができ、登山は会社行事となりました。 この会社の営業二課に主任の妻鹿(めが)さんがいます。勤続年数15年以上の妻鹿さんは、なんとなくまわりと隔たりがあるように見える人ですが、波多さんは妻鹿さんに興味を持ち惹かれていきます。そして、普段は妻鹿さんが一人で行っている「バリ山行」に同行することになります。 この本を読んで「バリ」を初めて知りました。臨場感あふれる文章を読んでいると、自分もバリ山行を追体験しているようで苦しくなってしまいました。 『幹、枝、葉、それに絡む蔦、その中には棘もある。ジィーと棘がザックを掻いて枝先がウェアを突く。腕で眼を庇い、顔を伏せて地面の草だけを見て登る。草に隠れた岩に躓き、転びそうになる』 このような文章が続き、気持ちが弱いわたしは「はやく普通の道に戻って、家に帰ろうよ」と思ってしまいました。 「バリ山行」とは、通常の登山道ではない道を行くこと、破線ルートと呼ばれる熟練者向きの難易度の高いルートや廃道、そういう道やそこを行くことを指すそうです。「バリ」はバリエーションルートの略ということです。 妻鹿さんは、バリ山行こそが「本物の危機」だと言います。翻って「生きている実感」だとも思いました。でも、わたしは安全な道を行きたいです。人生においても平穏な道を歩んでいきたいものです。ただ、人生とは何だろうとも考えました。決められたはずの安全な道を行っていたはずなのに、バリルートに入り込んでしまうこともあるでしょう。そんな不安を抱えたままでいるくらいなら、自らバリ山行しようという気持ちになるのもわからなくはないです。 誰かに決められたルートではなく、自分の意志で切り開いていく道は、人を惹きつける何かがあるのだろうと思いました。

    20
    投稿日: 2025.02.05
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    バリとは、通常の登山道から外れて藪の中に入り、危険な道を行くこと。 「路傍のフジイ」とかなり近い。 転職先の会社で首を切られないように、社会から外れないように息苦しく生きる主人公。それとは対照的に我が道を行く妻鹿さん。 周りの人間から疎まれる女鹿さんを主人公も最初は奇異の目で見ているが、彼の生き方に惹きつけられていく。 女鹿さんと一緒にバリをすることで、主人公の個々の中が変化していく。 追い詰められ、本当の危機に接する。 女鹿さんはこれが本当だというが、主人公はそれでも街の危機の方が大切だと思う。 山での生活とは対照的に街での生活は不安が募る。 経営は傾き、いつ首を切られてもおかしくない。 主人公はバリを経験し、そんなことに気を取られなくなった。 しかし、女鹿さんには会えなくなってしまう。 何度も山に入るが、女鹿さんはいない。 最後に面影を感じる。 うーーーん。 かなりつまらなかった。芥川賞なのか… 純文学でもなくない? 僕が社会で不安を感じていないからか?なんでもないことをずっとやっているようにしか思えない。

    0
    投稿日: 2025.02.03
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    3.6 余韻…。 言葉にするの難しいな、でもとても良かった。 (殴り書きですが感覚忘れる前に!) 味わい深くて、すっきりした印象の文体。 無駄がない。 街と山、生と死、頭と身体、とか 色々な対比はインパクトがあった。 身体を経て経験する重みには自分自身少しギクッとしてしまうところもあったし、山の過程を描く文章力が圧巻だった。 「本物」と「イメージ」のくだりも、言葉では分かっても体で知ってるのは雲泥の差があるよなぁ。 とぼんやり思った。 あと妻鹿さんの持つ雰囲気が父に似ていて 少し思い出しながら読んだ。 もうちょっと言葉まとめたら更新します

    8
    投稿日: 2025.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    また一つ、知らない世界を知った。山登りにもいろんなスタイルがあるんだな。読んでると山に登りたくなった。妻鹿さんの言う「恐怖とか不安感って、自分で作り出すもの」に納得。でも、羽多さんの言う「本物の危険は街ですよ!生活ですよ!」にも頷いちゃったんだよなー

    1
    投稿日: 2025.02.02
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    芥川賞受賞作。 職場の先輩で職人肌の営業マン妻鹿さんに連れて行ってもらったバリエーションルート。登山道なき道を、藪漕ぎ、沢歩き、ロープ登坂など「修行)のような「山行」はまるで「苦行」。しかしその過程で主人公が見て感じる自然描写は素晴らしい。対照的な後半の苦行がさらに辛くなる。

    2
    投稿日: 2025.02.02
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    わたしも低登山はよく行きますが、バリエーションはやらないし知らないので、興味も湧いて楽しく読ませていただきました。 そんな登山の話しと思いきや、傾きかけた会社内の社員同士の問題が絡み合っていきます。 まさか表紙のデザインは地図にラインを入れたバリエーションだったとは知らず途中で驚いて、後半は興奮して読み続けました。 そしてなんといっても波多さんと妻鹿さんの山行シーン。そのあと疲労により長期休暇で年が明け、会社は?仕事は?社員は?どうなっちゃうの問題。 所々に入る奥さんの呟きも、なかなかのストレスでした。 わたしは登山も好きだしサーフィンもやっているので、かなり危険なことへの考え方は、周りの人には言いにくいところがあり、後ろめたさもあるので、ちょっと変わった妻鹿さんの気持ちがよくわかります。 安全な場所で仕事を続けている毎日から、あえて危険なところへ一瞬行って帰ってくる。帰る場所があるから出来ること。現実逃避的な自分の居場所があることは良いことと思いますが、その資金源となる仕事をちゃんと続けていないと、山を登る楽しみどころか、普通に生活も出来ないようでは困ります。 そんな趣味と仕事と家族のバランスを考えることは、つくづく大事だなと痛感しました。 楽しませていただきました。

    13
    投稿日: 2025.01.31
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    とても身体的。経験しないと理解できないことがたくさんあるのだ。 読み終えて、カバーと表紙の意味がわかる、粋なつくり。

    2
    投稿日: 2025.01.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何かに所属してることや、他者の眼差しに規定されるアイデンティティーに対して、自分の中に軸を置いてブレない人間(アイデンティティー)。 どちらかが正しくて、善い、とかそういうことではないのだけど、主人公と妻鹿さんはそういう対立軸として描かれている。 だから、生活(街)が現実世界で山はそこからの逃避なのか、ということが中盤以降で出てくるが、妻鹿さんにとっては、その二項対立そのものが成立していない気がする。妻鹿さんにも不安はあると思うが、その逃避としてバリをやっているわけではない。おもしろいからやっている。生活の延長線(現実)に山がある。そして、会社に対して自分の我を貫き落とす。言うなればアナキズム。周囲の目を気にせず自分が納得する生き方をする。 それは、会社の付き合いとして山登りを始めた主人公とは異なる。山登りのメインルート=マスと、バリ=マイノリティ。主人公は、マスにもなりきれないし、マイノリティにもなりきれない。 そのジレンマのなかで生きている。そこに普遍的な問いかけがあるように感じる。 全員が全員、妻鹿さんのように生きられるわけでもないし、それが善い悪いということでもない。 主人公はその狭間に揺れる。 生活圏からいきなり六甲山の登山ルートが現れる神戸が、まさに浮かび上がってくる。

    4
    投稿日: 2025.01.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    言葉の質がすごい、描写が細かく生々しくて、まるで本当に登山している景色を見れるし、実際したくなった ちゃんとした登山をしたのは一回で4年前くらいだが、あの時のしんどさ、大変さ、気持ち良さをこの文章を読んだおかげで蘇って、また行きたいなと思わせてくれた にしても主人公は中々自分勝手で独りよがりのやつだな、まぁそもそもそれが理由で前職もクビになってるからまぁそうなんだろうけど、なんか素直に応援は出来ない あと関西の上司怖い…でもこれくらいは一昔は当たり前で、なんならまだ今もこんな感じなんだろうな…と言う想像とリアルさが良かった でも最後また妻鹿さんに会いたいとか傲慢過ぎる

    2
    投稿日: 2025.01.24
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    登山の話が主ではあるが、主人公の職場の人達との関係や置かれた立場が、どこにでもあることだなぁと思った。そんな鬱蒼とした日常が嫌になって一人になりたいと思うことは悪いことではない。それを『バリ』に求めるのもよく分かる。 普通の登山ではなく『バリ』なので、途中ハラハラさせられる所もあり文章も上手なので面白く読めた。

    1
    投稿日: 2025.01.24
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    え?終わり?て感じ バリ山行はルートにない登山道を行くこと。 危険 会社が潰れそうで、 バリ山行をしている会社で浮いてるメガさんと 主人公は前の会社では飲み会とか行かずに馴染んでなくてリストラされたから登山部に入る。 メガさんはクビ切られそうなのに、バリ山行で危険を感じてて、主人公はそれが理解できない。 危険は生活だろ、みたいな。 でもメガさんが社長に直談判してやめて 主人公はひとりでバリ山行をしてメガさんの気持ちがわかったようなる。 わかったようになるだけで、メガさんがどうなったかは書かれない。

    0
    投稿日: 2025.01.23
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    会社でたまたま参加した登山から道無き道を行くバリ山行にはまっていく波多。 バリ山行は会社の先輩妻鹿さんの影響。 傾きかける会社に不安を持ちながらどうすることも出来ず、妻鹿さんとのバリ山行でとうとう爆発してしまう。 そこからがこの物語のスタートであり、波多のスタートでもあるのかな?と思いました。 妻鹿さんと再会できますように。 ただやたら難しい漢字が多かった。あんなにいる? 勉強にはなったけど。

    1
    投稿日: 2025.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子どもが小さいのに、社内の付き合いとはいえ、趣味に時間を割きまくる。もうこの時点で、、 通常ルートじゃ物足りなく、さらにバリでもエスカレートして、有給や代休、妻が仕事子どもは保育園に行くなか、自分は山へ。。これ、母親はこんな好き勝手できない人が多数だろうに。 情景描写は秀逸で、いつか登山を趣味にできる老後を過ごしたい願望があるので、そこは惹かれる部分ではあったけど、現実的なことを考えてしまい、世界観に浸れなかった。。むしろ、主人公に嫌悪感いっぱいでした。(主観多すぎ) 妻鹿さんも、他者を寄せ付けない偏屈な変わり者なのかと思いきや、意外と普通?キャラ設定が定まらなかった感じでした。 なんだか批判めいたことばかりの感想で心苦しいですが、作品のキャラや内容と、文章の構成や文体など、分けて考えたら違った評価になったと思います。

    11
    投稿日: 2025.01.22
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    バリとはバリエーションルートの略で、「バリ山行」と言うタイトルは、整備された正規の登山ルートではないルートで山登りをすることを指すよう。 読了から時間がたってしまい、感想が上手くまとまらなくなってしまった・・・ので、今回はなし。。再読の機会があれば(多分ないけど笑)

    1
    投稿日: 2025.01.22
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    どんな低山にも危険はある そこにみずから足を踏み入れる以上 登山というのは自己責任の世界なのである しばしばネットで遭難者へのバッシングがおきるのも まったくわからぬ話ではない 自分で危険な場所に入っておいて 何を被害者づらしてやがる、ということだ しかしそういう批判を承知のうえで いやむしろそういう批判が自由を抑圧する時代だからこそ 山には抗いがたい魅力があるのだった 皆様におかれましては ぜひ気をつけて楽しんで頂きたい ところで人が群れをなしたがることには そのほうが責任の在処を曖昧にしやすいという側面もある 人に尊敬されたい気持ちはあるけど 責任はとりたくない そんな人情が、組織の体質を骨抜きにしていく中で 現状に抗い勝手なことをする奴は リスペクト精神の有無を問われ 最悪の場合、排除されることもあるだろう 自己責任論とは そのように排除された者の強がりでもあるのだった ここに書かれるバリ山行とは 自己責任論を追求する途上のゆるやかな破滅行為に思える 氷河期世代の発揮する父性とは そういうものかもしれない

    1
    投稿日: 2025.01.20
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    ちょうど30年前に憑かれたように毎週末に山登りをした。日帰りできる低山ばかりで、それこそ山頂ではコッヘルで沸かした湯でカップ麺を食べ、コーヒーを飲んで下山する。もっとも、下調べした登山ルートをたどるのみ。ときに、猿政山のように通常のルートでさえ藪漕ぎを強いられる山もあった。大江高山では、いつしかルートを外れてしまい、それこそバリ山行もどきとなったっけか。まあ、死を覚悟するほどの危機感はなかったものの、たとえようのない不安に駆られた覚えがある。そんな当時を思い返して読んだ。確かに現実逃避の側面があったなぁ。

    10
    投稿日: 2025.01.19
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    2024年芥川賞受賞作。山岳小説だが山登りをしない私でも楽しめた。人間関係が苦手な波多は登山を通じて会社に馴染もうとするが、バリ登山をしている妻鹿の方に興味がわいていく。会社の経営方針転換でリストラ要員になるのではないかと不安でたまらない中バリ登山に妻鹿と出掛けることに。 読みやすかった。

    2
    投稿日: 2025.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    会社の雲行きが良くない不安と山の本物の恐怖を対比させている妻鹿さんの言葉が印象的だった。会社、仕事の不安は人が集まって話すと、共感を得られるもののより大きくなるだけとも言える。それは自分だけでどうにかできる問題ではなく、流れに身を任せるしかない部分も大きいからだ。妻鹿さんはそれをわかった上で、姿形の見えない恐怖に怯えるより目の前の山の恐怖、スリルが「本物」だと感じたのだと思う。現実逃避をしているようで、自分のやるべきことをしっかりやっていればそれが1番いいのかもしれないと感じた。

    1
    投稿日: 2025.01.17
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    あー、おもしろかったぁ。 という表現がそのまま当てはまる。 山のスリルとそれを越える「バリ」の爽快感。 そしてそれに重なる色々な事情。 ある種の「ネガティブを潰すのは没頭」系小説とも、 読み取れるんじゃないでしょうか。

    2
    投稿日: 2025.01.16
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    関西に住んでいる人には馴染みの深い六甲山。 私も登山を定期的にしているので、登山あるあるにとても共感した。 受賞作なだけあって主人公のもやもやした感情が上手く表現されていたが、比較的読みやすい文体ではないかと思う。

    2
    投稿日: 2025.01.16
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    登山について全くの無知なので バリ山行という言葉を初めて知りましたが 自らルートを探し、道なき道を進んでいく 命の危機と背中合わせのその行為は このデジタル社会から抜け出し 生とリアルを実感出来る唯一の方法 ある種のマインドフルネスなのかもしれない

    3
    投稿日: 2025.01.13
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    本物の危機から目を逸らしているのでは…。 心臓めがけてグサリとくるこのセリフはやばい。 私はバリをすることはないが、たまに山には登る。 足を1歩踏み外せば死ぬなと思ったこともなくはない。そこで確かに、仕事であれよこれよと不安で騒ぎ立てるなど、生きるか死ぬかと比べたらどうということはないと思った。でも、それは結局逃げなのではないかと言われるとそのとおりなのである。 沈みゆく会社、養わなければいけない家族。 板挟みの状況では誰もが不安になるだろう。 だが、常に向き合ってないといけないのか? その不安と毎度正面からやり合わないといけないのか? きっとその答えはノーである。 それを教えてくれたのは……妻鹿さんだ。 不安を抱えていたのは妻鹿さんも同じ。 バリをすることで板挟みの状況から一時的に逃れてた。そして、最終的に真正面から会社と対決した。妻鹿さんは自分の仕事をしていただけなのだ。 バリという方法にはなんともいえない。 でも、その愉しさは十分に伝わる。本物の危機は味わった人にしか分からないだろう。 ああ、また山に登りたい。

    2
    投稿日: 2025.01.13
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    最高に面白くて一気に読んでしまった。 社会性と趣味と人生、それぞれ絡み合ってて最高だった。 帯が良すぎる。

    1
    投稿日: 2025.01.12
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    妻鹿とのバリ山行における情景や心理的描写が秀逸 波多の生々しい猜疑や恐怖が、不気味な妻鹿の行動や 圧倒的に厳しい自然環境の中で増幅していく様。 爆発する負の感情と泥に塗れた惨めな敗北感 他人軸で生きている波多と、 決してブレることなく常に自分軸の妻鹿の対比 過酷なバリ山行の処女体験を通じて波多に起きる 思考やライフスタイルの変化にシンパシーを感じた。

    2
    投稿日: 2025.01.11
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    登山が好きなので、気になって手に取った本。 会社の先輩・妻鹿さんが行っているバリ登山 – 登山道を歩くのではなく自分で道を探しながら山を探索するという、そんな登山の楽しみ方があるのか、という驚きがあった(真似しようとは思わなかったけど)。 一方、会社の人に誘われ、いつしか会社のゴタゴタから逃げるように山に足を運ぶ主人公。自分は会社の人と登山に行こうなんて思わないので、そこに気分転換を求める主人公には共感しなかった。 会社という狭いコミュニティにいることで視野が狭くなり、会社の危機をまるで命の危機かのように慌ててしまう主人公と、淡々と自分の仕事をこなす妻鹿さんの違いは、歩きやすく舗装された道を人について歩いている主人公と、自分で道を考えて危険な場所を歩いている妻鹿さんの、登山の違いに現れている。 妻鹿さんの、目の前にある本物だけを信じて、人が生み出す概念的な恐怖は信じず、やるべきことをやるだけという考え方と、それがどこから来ているのかが知れてよかった。

    10
    投稿日: 2025.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんの前情報もないままにバリ島の話かと思い手に取りました。笑 けれど、それはそれで面白い本に出合うこともあるので悪くない。 山登りの手法?の意味だったんですね。 主人公が働いている会社と、自分が今働いている会社が近い業種なのでぐっと引き込まれました。 そんなことあるよねと自分と重ねてみたり、劇的な展開になるわけではないけれども、なぜか引き込まれる文章でした。

    1
    投稿日: 2025.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わった後、カバーを外して「あ!」となる。 装丁デザインもなるほど…と心打たれ、 そしてやはり山を登りたくなる作品。 主人公や妻鹿さんが考えていることが それぞれに分かってしんどかったり 悶々と考えだしてしまう部分はあるが、 同時に山の素晴らしさや偉大さを改めて実感する。 日々生きる事に対して、 何かしら焦りや迷いを感じている人に 是非とも読んで欲しいと思う。 それにしても社内のゴタゴタ、リアルすぎる。 最後、彼は妻鹿さんに会えたのだろうか。 妻鹿さんはまだバリを続けているか。 続けていて欲しい、と思った。 あの時の妻鹿さんの気持ちを、言葉を、 改めてきちんと話し合っていて欲しいなと、 そうして妻鹿さんが幸せだったらいいなと 心から感じる作品だった!

    2
    投稿日: 2025.01.06
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    山に人が呑まれていく描写がすごい。「岳」を全巻読んだ身としては、あまり危ないことはしないでほしいとおもった。

    3
    投稿日: 2025.01.06
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    読んでいて、蒸した汗をすぐそこで感じた。山に取り憑かれ、その魅力を探るべく山登りにのめり込む主人公。山に逃げている、現実を、社会を生きるべきだと考える主人公も、バリでの命の危機を感じてからは山に取り憑かれてしまう。読んでいて、ストーリー的に起伏はなく、展開もあまりなかった。しかし、山のどっしり構えている、動かないけれども主人公をのみこむ恐ろしさはとても感じられた。バリをしたことがなくても、その文章から動作や道具が想像できる。それぞれが何を思いながら、そのものに没頭しているのか。山登りが好きだからこういう人、こうやって考えるだろうという偏見ではなく、一人一人の背景を知ろうと思うきっかけになりそうだ。山登りだけではなく、アニメ好き、サッカー好き、野球好きなど、すべてのことに言える。この人はこういう人ではなく、というような、、なんというか、山は人間の殻を溶かしてくれるというか、山はそこにいるだけで、私たちが素に戻るような、本能的な繋がりさえ感じた。

    1
    投稿日: 2025.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川賞は小難しいものが多い中、分かりやすくそして没頭できる久々の作品。 タイトルの”バリ山行”なるものがどういうものかを全く知らずに読んだけれど、少しでも山をかじっていればあ「ああ、わかる」ってなるんだけど、読み進めていくうちに狂気へと変わっていく。これぞ芥川賞受賞作品と認めてしまいたくなるような圧倒してくる文面の勢いに気圧されてしまいそうになるが、読む手を止めることができない。もう自分もすっかりバリの混沌なる道なき道へ分け入りながら進めてしまっているのだ。山登りの命がけの危機と仕事場での立ち位置での危機、同じようで同じでない、しかしその生きざまは決して別物でもないやり取りが見事でニヤニヤするやらハラハラするやら最後まで目が離せない年明けの一冊になりました。

    2
    投稿日: 2025.01.05
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    バリの意味と山?そして気になる芥川賞受賞、作家さんで図書館より拝借。バリの意味から企業のしがらみ、最後のほうまでなんというか、あまり思った通りの展開にならないところが受賞…かな。おもしろかったです。

    4
    投稿日: 2025.01.05
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    あまり登場人物に感情移入できず、全然興味ない人のエッセイを読んでいる気分だった。。 文章自体は読みやすくて、山の細かい情景とか主人公の心情の描写は引き込まれるものがあった。

    0
    投稿日: 2025.01.05
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    妻鹿さんが一番好き。シンプルだからこそ、考察の幅がある面白い小説 以下、引用 「会社がどうなるかとかさ、そういう恐怖とか不安感ってさ、自分で作り出してるもんだ よ。それが増殖して伝染するんだよ。今、会社でもみんなちょっとおかしくなってるでし よ。でもそれは予測だし、イメージって言うか、不安感の、感でさ、それは本物じゃない んだよ。まぼろしだよ。だからね、だからやるしかないんだよ、実際に」

    3
    投稿日: 2025.01.03
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    これまでの芥川賞受賞作品の中でもかなり読みやすい部類じゃないか。 メガさんいいな。 メガさんみたいに有りたい。

    3
    投稿日: 2025.01.02
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    読んでみたら、しんどくなった…面白いよ、知ることのなかった山の魅力があって。でも登ったあとは、下山しなければならなかった。

    2
    投稿日: 2025.01.02
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    新田次郎の孤高の人まではいかないが、登山、特にバリというルート外のルートをいく危険な山登りをテーマにした小説。小気味良い文体なのでサクサクと読み進められる感じは非常に心地よく、登山用語がよくわからない部分もありつつ、ストーリーが単純だからこそという小説。会社が傾いている、家族からは嫌煙され、それでも生きていく主人公。その中で、バリという自分1人だけの時間、険しい山とのチャレンジを制して、飲む淹れたてのコーヒー。山登りの素敵な部分の要素を、まさにバリというテーマで駆け上がっていくようなストーリーになっている。前半の出会いと山登りへの興味、そして不思議はバリをやっている社員の存在。後半のバリにトライする主人公と危機。  ポップな文体、切れ味のある会話で、持ったりとした感じをほぼ受けずにサクサクと読み進められる点は、割と知られていないテーマの中で、読みやすい。ここは、孤高の人のもつ重厚な文章とは耐濁的だ。本当の危機、体験としての危機感こそリアルであり、その中で生きているということを逆に感じることができる。そういう生の喜びを、改めて感じることができる良書。

    2
    投稿日: 2025.01.01
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    仕事以外は全部“なんとなく”“波風立てずに”といった振る舞いだった波多が山に、バリに没頭していく様子は実体験かのように想起された。 山を分け入る描写では波多の視覚を共有しているかのようで、森の青さや小枝が引っかかる痛み、水滴の感覚がありありと感じられ爽快だった。

    2
    投稿日: 2024.12.31
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    芥川賞作品らしいですが、全然知らずに書店で手に取りました。なぜか惹かれて買いました。あっという間に読めました。没入感がすごかったです。臨場感があり想像力が駆り立てられました。

    1
    投稿日: 2024.12.31
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    捉え方によっては仕事のストレスをプライベートでぶつけて後悔するサラリーマンの話でしょうか。こういう浅い捉え方しか出来ない自分に泣けてくる。

    0
    投稿日: 2024.12.30
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    図書館予約していたがあまりの予約数に諦め買った 六甲山を舞台にした芥川賞受賞作 神戸の図書館だからかなあ 『会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。』 すごい高い山の山岳小説ではなく、私が毎日目にしている六甲山 見慣れた地名がどんどん出てくる そこに主人公波多の心の葛藤が織り交ざり興味深かった 何かが解決したわけではないがそれぞれ生きていく ただ単細胞の私はもやもやとしたまま本を閉じた 妻鹿さん、大丈夫かなあ ≪ 生きている その実感は 山深く ≫

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    投稿日: 2024.12.30
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    会社の中の人間関係、会社自体が存続するかどうかの問題、家庭内の家事分担とかのもろもろの問題をいろいろ抱えながらも不器用にがんばる波多くんが、バリエーションルートの登山で新しい世界を知る。 この本は、登山がメインになる一般的な山岳小説ではないけど、一般的な人の山岳小説なんだと思う。 日々の仕事、暮らし、やるべきことに埋もれる中、たまに山に行って、自分を取り戻す。 登山を全くしない人には、あまり感じるところの少ない作品かもしれないけど、山を一人で登る人には、そうなんだよ、だから山に登るんだよね!ということが言語化されていて強く共感できる本です。 会社や家庭で大変なことから逃げるのは難しい。 波多くんの世代はほんと大変だよね。デフレ社会で会社の存続自体も大変だし、今は家庭のこともやるのが当然。 そんな逃げ場のない若人に読んでほしい。

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    投稿日: 2024.12.29
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    ◆きっかけ  芥川賞ってことと、山行ってことに  惹かれて ◆感想  するするする〜っと  タリーズで一気読み  松永K三蔵さん、初見 読みやすい  終わり方、余韻、やられる ◆印象的な・・・  メガさん  青いタータンチェックの  マスキンテープ ◆反省  一気に読んじゃったから  今度ゆっくり、再読を・・・  あと、山友達にススメよ、っと な

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    投稿日: 2024.12.28
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    それほど長くないし、読みやすいから スルスル読み進められるけど、 中盤のバリ山行からズシリと来る感覚。 中小企業のゴタゴタ感や人間関係とか 山での描写がとてつもなくリアルで 何だかいろいろ考えさせられる。 小難しい「文学」よりも胸に響くものがあって 芥川賞なるほどなあと思った。

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    投稿日: 2024.12.27
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    純文学っぽくなくて読みやすくて、面白かった。おっさんのリアルな仕事と暮らしが描かれてた。 身体がゾワっとする瞬間が何度かあった。読んでみたほうがいい

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    投稿日: 2024.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めの方は、男の日常の話なのか?と思ったが 話が進むにつれ、色んな思いから山に呑まれていく様子が描かれており、男が山にのめりこむのと同じように、この物語にのめりこんた。

    0
    投稿日: 2024.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もちろん芥川受賞作という予備知識を持って読み始めたわけだが、するすると非常に読み易い。 読了後に著者のSNSを拝見したところ、"オモロイ純文運動"なるキーワードを標榜されていた。 なるほど。 まず、舞台となっている山々がまさしく私が日頃うろうろしている場所そのものなので、馴染み深いことこの上ない。 作中で主に扱われる六甲山はもちろん関西随一の人気登山スポットだが、他に人影がまばら故に私が犬を連れて好んで歩くマイナールートなどもちらほらと登場するので、「メジャーになって人が増えたら困るがな…!」などと要らぬ心配をしてみたり(笑)。 私も妻鹿ほど突き抜けてはいないが、かつて先人が使っていたであろう廃トレイルの踏跡を探り出し藪漕ぎしながら辿るのが好きなので(そこに新しめのテープなど見つけた時はさらに嬉しくなる)、ひょっとしたら山のどこかで著者の松永K三蔵氏と邂逅しているかもしれない。 山に籠れば誰でも一冊本が書ける…というのはあまりに言い過ぎだが、浮世の煩累から離れ、自然の中に身を置いて独り心空ろに体を動かしていると、ふと"哲学者"になる瞬間がある。 まるで呑み込まれるかのように大いなる山の懐に抱かれ、「人間も所詮一個の動物であり、自然の脅威が牙を剥けば容易く踏み潰される無力で脆弱な存在なのだ」と気付く瞬間。 その段階を超えると、次にやってくるのは"個の消失"を悟るステージだ、私の場合。 大仰に言えば、己が大地=地球と同化し、"私"の意識を半ば以上失っているような感覚。 さらに言えば、その境地に至る時間を求め、山に入っている節もある。 山歩きの類の行為を好む向きであれば、程度の差こそあれ、おそらくはすべての人が知っているであろうそのような感覚を、著者は"バリ"というギミックを効果的に活かした上で、波多の世界と妻鹿の世界を繋ぐブリッジとして巧みに用いている。 そして波多はそのブリッジをもがきながら自らの意志で渡ることになる。 両方の世界を繋ぎ行き来することができる自分なりのブリッジを持つことは、現代社会を生きやすくするスキルになるだろう。 そのうちNHKの夜ドラになりそうな作品だな、と思ったりもした。

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    投稿日: 2024.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    藪漕ぎや崖の登攀をする中での、ある意味で狂気的な "本物の危機"、すなわち真にヒリつく恐怖との葛藤と絶望とがリアルに迫ってきて面白かった。 神戸という都市の日常に、とても近い距離で迫る六甲山系。一般の登山ルートなら比較的に安全安心なものを、バリエーションルートを選んで進むがゆえに、安全な道から外れてゆく怖さ、それが日常のすぐ近くに潜んでることを示唆している気がした。 メガさんのたたずまいというか、背負っているものが作る空気感を含めた人物造形が興味深い。屋根に登るあたりの描写は、優しさがにじみ出ていて好きだった。一方で、その後の展開は、会社で生きづらい人間の末路を描いている気がして、心が痛んだ。会社の人とつるまなくたって、仕事ができて心優しい人もいるんだよなぁと思いながら、そういう人も生きやすくなってほしいと願いながら最後の終わり部分を読んだ。 ちなみに純文学とは、文章の芸術性や表現性を重視したものでもあるようで。その意味では、見聞きしたことのない単語もチラホラ出てきたけれど、全体としては読みやすく理解出来る内容にまとめあげたのは作者の力量のように感じた。

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    投稿日: 2024.12.23