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バリ山行
バリ山行
松永K三蔵/講談社
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総合評価

458件)
3.8
76
197
132
18
3
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    会社員が山に登る話。最初は手軽に登ることが出来る六甲山へ。会社の登山サークルに参加して登る。 そんななかバリをしているという妻鹿に出会う。 私は何度か六甲山に登ったことがあるがバリという登り方があるのか。 妻鹿は仕事のやり方も山の登り方も独創的。一緒にバリをやって心も体も大きく衝撃を受ける。 仕事も家族もなんだか上手く回ってない感じ。 なんともいえない日常をやり過ごすために1人でバリに挑む。その心境がものすごくよく分かる気になる。

    1
    投稿日: 2025.07.02
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    2回オーディブルで聞いた 全然解釈違うかもしれないけどトロッコを読んだ後みたいな気持ちになった めがさんはめがさんだ。 他の人のレビュー読むの楽しみ。

    7
    投稿日: 2025.06.25
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    これを読んでから、低山登山に行きたくなり、実際に行きました。登山をするこで、漠然とした不安を目の前にある危機が凌駕する、生きている実感がわく、というセリフがあります。心に残りました。不安が強くなってきたら、ハイキング、登山がすごくいいんだなと実感しました。

    6
    投稿日: 2025.06.24
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    六甲山に親しんでいる読書好きの皆さんはオススメ。 バリとはバリエーション登山。登山道以外の道を探って自分で進むこと。 臨場感溢れるヒリヒリ感。職場(現世)とバリ山(現実)との交錯。山を1人で歩いていると恍惚とする。今そこにある危機を自分で回避する快感。 馴染みのある地名や風景が描かれ、妻鹿メガさんとの会話が切ない。 心のあり方で見えるものも感じ方も変わる。

    13
    投稿日: 2025.06.24
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    オーディブルにて。 バリでの話かと思ってたら違うかったです(^^;) 山登りやけど道なき道を登るバリエーション山行の事でした。 舞台が神戸で六甲山や摩耶山、芦屋ロックガーデンとかで。地元だったので懐かしい気持ちにもなりました。 小学校から高校まで山の麓の学校だったので死ぬほど山を登らせられた記憶が、、、。 今は懐かしい思い出。 小説の内容も面白くてサクサク聞けました。

    2
    投稿日: 2025.06.22
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    藪の中で感覚が奪われ外殻が剥がされ、溢れ出てくる不安。それは人が持つ防御の殻。一旦冷静になって更なる殻を打ち破れば、視界は良好になり、小さな音も聞こえ、心は解放される。人が強くなるためには時に荒行が必要なのかもしれない。主人公の生々しい感情とバリ山行の刺々しい描写に圧倒され息苦しくなった。妻鹿さんの生き様はある意味達観していたが、それは生死の縁で自問自答を繰り返して得たものでだろう。あれだけ心身を破壊した山に再び向かう主人公の気持ちが強く伝わってきた。人生は一つのレールなのかもしれない。そのレールが確かなものなのかはレールのないところから眺めないとわからないのかも。人から勧められて読んだが、とても刺さった。大好き度❤️❤️❤️❤️❤️

    19
    投稿日: 2025.06.18
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     大手リフォーム会社でリストラ候補に上がり転職した波多だったが、転職先の経営も悪化する。仕事と登山を絡めて波多の心の揺れを書いた純文学。  特に滝に着くまでのバリ山行の描写がとてもいい。ドキドキした!私は安全に山を楽しみたいタイプなので、妻鹿さんのバリ山行(登山道を外れて道なき道をいく)に憧れはしない。本物の危機を実感したいとは思わない。妻鹿さんの背負っているものと私の背負っているものも違うし。…でも気持ちは少しわかる(つもり)。  「社員同士で集まって騒いでさ、ジタバタすることじゃないよ」本当にその通りだと思う。  波多くんの無理のない一人バリ山行が良かった。

    1
    投稿日: 2025.06.17
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    バリに連れて行ってもらった時の話は、まるで自分も山の中にいるかのような臨場感 返った後の処理とかも含めてリアルすぎる 山に行きたいけどリスクは取りたくない人におすすめ

    2
    投稿日: 2025.06.10
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    通常の登山とは異なるスタイルをとるバリ山行の奥深さ、哲学さえも感じる世界に引き込まれていきました。お仕事としての建築業界のリアルさや山の描写も細かく書かれており、そこに人間の心理描写が加わり読みやすくも色々と考えさせられる純文学作品でした。

    3
    投稿日: 2025.06.09
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    んーなんだろなぁー「不安なんて自分で作り出してるまぼろしだから今出来ることをやるだけ」って言っちゃうメガさんめっちゃいい人なんだけどねー優しいし 主人公の波多がなんだかなぁ バリは現実逃避なのか 会社の状況が良ければバリを快楽に感じていたり 会社の状況が変わるとバリ中も不安は全く消えず寧ろ歩けば歩くほど不安が湧いてくるとか言うている んー暗いわーめっちゃ暗いわ波多 感情のコントロールも甘いし 後半部分読めば読むほど主人公が嫌いになる笑 また読み直そう

    17
    投稿日: 2025.06.08
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    山に登るのは逃避?快楽? たまたま上司から誘われた登山にハマった主人公 社内でも変わり者と言われている人が好むバリ山行に興味を持つ 「スミス我が友」もそうなんだけど、自分には馴染みのないテーマなのにそれに熱中する主人公の悩みや苦しみに共感してしまうのがすごい でも主人公はちょっと我儘よ 連れてってもらって逆恨みすんな

    1
    投稿日: 2025.06.08
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    第171回芥川賞受賞作。 『サンショウウオの四十九日』は少し前に読了しているので、もう1つの受賞作ということで松永K三蔵作品を初読み。 転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた主人公波多であったが、思うところがあり同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山部として親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で職場で孤立している妻鹿(メガ)があえて登山路を外れる『バリ山行』をしていることを知る… 自分は登山について全くの素人で、高尾山などの低山を家族や友人と登ったことがある程度。バリエーションルートというものがあることや、なんなら山行という言葉も知らなかった。 低山であっても登山道から一歩外れると、そこには別世界があって、整備されていない自然が広がっている。自然に正面から向き合い、時には命の危険を感じながらも自分の身ひとつで乗り越え、その先に感じる一種の快感。それがバリの醍醐味なのか。 自然と対峙した経験に比べれば、日常のあれやこれやの面倒なことは、きっとどうでもいい些細なことに感じるようになるのだろう。 いきなりバリとは言わないけれど、久しぶりに普通の登山がしたくなった。

    92
    投稿日: 2025.06.08
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    とても読みやすいのに難解。 主人公目線で描いているのに、決して主人公と同化できない、させてくれない、そんな感覚です。 読み終わり、迷いを抜けて拓かれた場所に出られたような気もするし、更に藪の中に迷い込んでいくような気もする。私にとってはなんだか恐ろしさを感じる本でした。

    3
    投稿日: 2025.06.07
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    6月7日 読了 金鳥山 中山連山‐宝塚 勝尾寺南山‐箕面 水晶谷 せん谷川 蛇谷北 立ガ畑ダム 大月地獄谷 荒神山 過森台 鷲林寺 飯森山 海老江 五助谷

    0
    投稿日: 2025.06.07
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    ざ・芥川賞ということでしょうかね。 分かると言えば分かるし、個とは何ぞや、社会とは何ぞやっていう問いは、人類の永遠のテーマではあると思うけれど、一冊の本を読むのも、私の個としての時間を投資している訳で、その価値はあまり感じなかったです。

    1
    投稿日: 2025.06.06
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    登山描写が多く読んでいる最中はあまり気乗りしない小説だったが、読了後は蟠るような悶々とした感覚が残り不思議と引きずられる小説だった。 バリ山を極めると酔っ払い状態になるのが面白い。凄く簡単に言えばゾーンに嵌り込む感じなんだろうか。同時にそれほど心身を投じるような趣味があってもなお、日常生活に横たわる心配ごとや不安が消えてくれることはないのかと、少し絶望した。それはそれとして、職場の煩わしい人間関係やしょうもない人付き合いがどうでもよくなる描写はよかった。 あと心身を投じるように何かにはまってみたいなと思った。

    6
    投稿日: 2025.06.05
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    山からの景色の癒されかと思いきや そういう山登りでしたか やけに暗い装丁は無尽のバリ山行ログ といったところ ひとりで山行もいいなとは思わないが 山登りは景色だけじゃないと知った

    1
    投稿日: 2025.06.02
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    芥川賞作品。 最初バリが何かわからなかったが、バリエーションルートね。 登山してもやったことはない(道を外れてしまい途中で引き返したことはあったけど)が、孤独と不安と倍以上に消耗する山行の中で静寂と快楽があるだろうことは想像できた。 本当の危機なのは会社か山か。 クマさえいなければやってみたいなぁ。 波多の心情、妻鹿の生き方、山の景色と不安定な会社状況、様々なことがリアルで久しぶりに読み応えのあった作品。 95冊目読了。

    6
    投稿日: 2025.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    バリ山行 地図にないルートを地図を読みながら進んでいく。 バリエーション山行。 フロンティア精神。孤独。いや独立独歩。 都会の喧騒を離れ、とっぷりと自分自身と向き合う時間をもつ。自然の中に溶け込むように棲息し、生き延びる。命を失うかもしれない危機感とも背中合わせ。そこで飲むミルからひく珈琲の贅沢。 それを行っているのは、会社の中でも変わり者と思われている妻鹿。社の方針と営業スタイルが違っても自分のスタイルを貫く。 一方、リストラの不安に怯え、会社に迎合スタイルで生きる波多。 対照的な二人のバリ山行は、波乱に満ちる。危機一髪で妻鹿に助けられた波多は、自分の中のもやもやを爆発させ、妻鹿とぶつかっていく。 街の本物と山の本物。仕事と遊び。どちらを選ぶか。いやそんな単純な構図ではない。 どちらにいようと、不安は消えないのだ。一人で山行すればその不安だって大きくなる。だからそれを打ち消す価値観で生きようとする。生の実感と切り拓く快感と充実感を求めて。 二つの価値観の中で揺れながら波多は妻鹿のバリ山行に惹かれていく。 山好きの私にはたまらない小説だった。 でもでもシンプルに思う。 波多さん、妻と子をもっと大切にせよ!

    98
    投稿日: 2025.05.29
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    バリって凄いとかめっちゃって意味で、これは めっちゃ山行くって話かと思ってた。 バリとはバリエーション登山の意味で、 整備された登山道から外れ道無き道を進むこと。 山行も登山の違う言い方で登山に全く興味が無いためか知らなかったことばかり。 知らないから登山道離れたらダメなんじゃ、、と最初思ったし、とても大変そうでそんな真似出来ないけど、妻鹿さんの生き方には惹かれた。 バリ山行の際の臨場感たっぷりの自然描写も圧巻。 山に行きたくなるし、妻鹿さんのこともっと知りたくなる。 主人公の苦悶はわからないでもないけど、 まずは妻と向き合え~とちょっと思った、かな? 自業自得とはいえ初バリ山行の後の年末年始の主人公はちょっとかわいそうでした… 結局自分で切り拓いて行かねばならない自分の人生。この後主人公はどうなったのか、 余韻を残す終わり方も文学的で良かった。 続編あったらいいな 今度は妻鹿さんの場合、、みたいな話。

    7
    投稿日: 2025.05.27
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    昔々、若かりし頃、初めて南アルプス縦走に挑んだ時のこと。もちろん正規のルートのガイドブックにも載っている道。けれど、広大な山々の中で体力も消耗し寒さや暑さに疲弊し精神的にもめげそうになった時、戻るのにも進むのにも自分の足で歩かなければならないのだと、当たり前のことを強く痛感した記憶がある。楽しさよりも苦痛の方が多かったような記憶なのに、そののち、何故か山に対する切望は強くなった。なんなんでしょうね? 主人公が初めて経験したバリ山行。 いやいやいや、怖い。私には無理。怖い怖い。読んでるだけで怖い。 でもその先には惹きつけてやまない、凄いものがあるのでしょうね〜。怖い怖い(笑)

    25
    投稿日: 2025.05.27
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    なかなか面白い山岳?小説。 大昔に六甲で登山道を外れて往生した事を思い出した。これを読んで実際にバリをする人が増えるかな~、とは思うが。 単行本は貸出希望が一杯だったので、初出の「群像」2024年3月号で読む。文芸雑誌は殆ど読んだ事がないのだが、他にも面白い評論や連載があって楽しめる。

    2
    投稿日: 2025.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小説の感想として不適切と言われるだろうが、 こういう作品が高い評価を受ける社会であるうちは、出生率は増えないだろうなと思う。

    2
    投稿日: 2025.05.24
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    登山を趣味の一つにしている身としてはなんて危ない小説なんだ、と思ったけど危険性を見せつつも丁寧に山や登山の描写が連ねられていてそれでもすぐそこにある狂気がチラ見えしててよかった 自分が(安全な)登山を通して感じていることが丁寧な文体で表されているのはやっぱり嬉しい 山登る人はやっぱりみんな山に人生やその他諸々を重ねてみるのだろうか…

    2
    投稿日: 2025.05.23
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    純文学というものは、主人公あるいはそれに準じる登場人物の内実に及ぶ物語であるため、どうしてもよそ見が多く、場合によっては読みにくいことが多々あるものですが、この本は違いました。 読みやすい文体に加え、情景がとても分かりやすく、一見すれば大衆文学なのではと思えるほどですが、心情描写が細かく、「あ、純文だ」と分かりやすくなります。 特に、六甲山でのバリエーション山行に挑んだ場面での、主人公を襲うハプニングと、バディの「妻鹿さん」との温度差で、主人公がモヤモヤする所なんかは『これぞ純文』と言える内容でした。 オモロイ純文学です。

    86
    投稿日: 2025.05.23
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    芥川賞受賞作にも関わらず、すんなりと最後まで読みやすく読めました。それだけでも、純文学の意義のわからない難解さに不満を持つ身としては星4つつけても問題ないです。 趣味の山登りに人が関わり、他者から見れば全くどうでもいいレベルのところでも、当事者同士での食い違いはやたらと激しく反発し、という状況は趣味でサークルなどに入っている人なら思い当たるフシはあるよなあ、というかモロにそれだよ、なんて思いながら読みました。

    7
    投稿日: 2025.05.22
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    めちゃくちゃ良いなぁ!めちゃくちゃ良い!山に行きたくなる! 山の中の光や水、空気の流れの表現が細やかで、情景がありありと浮かんでくる。繊細な描写の中で泥まみれで汗臭い男がぽつんといる感じもとてもいい。ロマンを感じてしまう。

    5
    投稿日: 2025.05.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なにか受賞かノミネートされてないとなかなか手に取らない何なのかよく分からないタイトル!いまだに読み方が分からない! すごい知らない熟語、漢字も出てきた、本文で。 でもなんとなくで読み進める、山をかき分けるように、 そしたら読み終わったら読んでよかった、ってなる。 イメージはいつもブックカバーに影響されるけれど、 今回も、この緑の深い山奥を彷徨う感じの、 そんなイメージがずっとあって、 それが妻鹿産のイメージとも重なって、 語りの主人公(波多)もどんどんそんなふうになってきて、 泥まみれで汗まみれな感じ!? でも、思ったより書かれていることの多くは山登りではなくて、 波多さんの勤務している職場のこと。 リストラとか、会社の低迷とか、そういうこと。 そんな状況にも私は疎い挙句に、 建設関係の業務や事業がやや専門的に描かれていて、ちょっと分からないんだけど、っていう部分もまあまああったけれど、 それも含めてなんだか深緑に迷い込んだ感じで、 でも私を救ったのは、 よく知っている地元の地名がたくさん出てきていること。 最寄駅とか出てきて、わーいと思った。 著者の現在の在住地が私の出身地だったり、出身校も同じだったり、 いろいろと知だけはかなり親近感覚えて。 遊びに命かけるものじゃない、というのは、もっともだと思うし、 ほんと危ない山道なんかとくに一人では行かないでほしい、と思いながら読んでたけれど、 たしかに自分もそんなことをしてしまうことはあって、 あーやっぱりそこまで危険は侵さないようにしよう、とあらためて思いつつも、 一方で命の危険のないものに対して、つまり虚構をベースに心身を追い詰められたりしてるのも、よくない!と、妻鹿さんの表現するところも分かる気もする。 …

    3
    投稿日: 2025.05.17
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    「本当の恐怖・怖さ」とは何なのか。序盤は平凡な山登りの話だったが、謎めいた人物メガさんの登場で物語が一気に面白くなった。メガさんは危険な「バリルート」を一人で登る人物で、会社が危機に晒されても落ち着いている態度に主人公は苛立ちつつもその落ち着きに疑問を持つ。主人公もバリに挑戦し、死の恐怖を体験するが、メガさんの気持ちに理解は示せず、むしろさらに苛立つ。だが、1人でバリをする中でメガさんの本当の想いや孤独に気づいていく。結末では、メガさんの真意に気づいた主人公が再び彼に会いたいと思う姿が印象的だった。難解な部分もあったが、芥川賞らしい深みのある作品だったと思う。

    7
    投稿日: 2025.05.16
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    芥川賞受賞作。可もなく、不可もなく、いや、不可。特別面白い内容でもなく、単に山登りと主人公の会社の問題を被せた、何も残らない話。あ、文章は読みやすかったですよ、あっちゅーまですわ。 バリとはバリエーションルートの略で、通常の登山道とは外れたルートとの事で、地元の文殊山を尿意と虫におびえながら家族と山登り(お散歩レベル)をする私にとっては基地外ルートとなります。ま、スキーでいうとバックカントリーみたいなもんでしょか。あぶねーって。 建築修繕会社が舞台ですが、まあ、これも何といいますか設定が稚拙で、社長が従来の元受けをやめて、安定した大手の下請けになると判断した事で社内がざわつくわけで、結果その大手が・・・って、いやいや、そこは新規の元受け部門を残しつつ、大手の下請け部門を作るのが普通じゃねーかと、じゃ、安定なら大手の子会社になれよと、選択と集中なら普通利幅のある元受けを強化するやろと突っ込みどころ満載でしたが、まあ、色々と事情があるんでしょうね、ま、とりあえず山でも登ろうか。 『サンショウウオの四九日』もそうでしたけど、テーマが斬新なものが賞を取るんでしょうか、両著ともなんだかなー 山頂で食べるカップラーメンが何故おいしいって、それはBBQが美味しく感じる理由と同じでしょうね。つまり”脳のブレーキが外れるから~”とチコちゃんに叱れるでゆーてましたよ

    8
    投稿日: 2025.05.15
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    オーディブルで聴きました。 バリエーション山行。整備された登山道ではなく、より険しい道なき道を求める山歩きってことらしい。 最近、ニッチな趣味、趣向の世界を描いた作品が多い気がする。 今日のニュースで、富士山の山開き前に登って遭難したら、救助にかかる費用は自己負担にしたいと市長が言っていた。ごもっとも。 バリ山行のプロになれば、勝手にバリ山行して帰っていくのかもしれないけれど、そこに至るためには、どれだけ人に迷惑をかけることやら。。バリに手を出す人、気をつけてください。 バリ山行中、マインドフルネスというか、トランス状態みたいになって、気持ちよくなって、そこにはまるっぽいけれど、私はいいや。山登りするなら、普通に登山道を歩いて、綺麗な景色眺めて、温泉に寄って帰る、王道の山登りをしたい。 波多さん、妻鹿さんと会えて、関係を修復できたかな。2人ともいい転職先を見つけてほしい。

    2
    投稿日: 2025.05.15
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    サラリーマンであれば、誰しも主人公の気持ちに共感できる部分があるのではないかという内容。 これを読めば、みなバリ山行に行きたくなるかも…。

    0
    投稿日: 2025.05.13
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    Audibleにて。 いきなり「山ですか」から始まるお話、何気なく聞き始めたけど、すぐに面白そうと前のめりになった。 更にちょっと変わってるメガさんが、前の職場にいた技術職の男性と被って更に惹き込まれた。しかも名前まで似てる。。 子供の頃は父親に連れられて毎週の様に山に行っていたけど、今は全くだし、決められた山道ではない所を行くなんて以ての外って感じだけど、メガさんの言うように、道なき道を行って、本当の危機は今この瞬間って経験をしたら確かに何かしら考え方も変わる気がする。 ラストの匂わせも良い。 想像の何倍も好きな感じだった。

    17
    投稿日: 2025.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    バリ山行は、最初バリケードやバリ取りかなと思ったけど、バリエーションルートでの山行の意味だけどイメージは前者に近い。バリ山行ばかりする同僚妻鹿とリストラにおびえる登山初心者との交流の物語。山行小説と修繕事業会社でのお仕事小説が絶妙に組み合わさってとても面白い。この読みやすさでの芥川賞はすごいが、著者自身の趣味や経験から、それぞれ深掘り内容がミックスした深さがよい。メガさんの行く末が気になるが、ラストの風情がすごく印象があって、小説として完成してる。

    3
    投稿日: 2025.05.13
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    熊本、阿蘇で登った高岳を思い出す。最初、バリさながらの藪漕ぎで、ルートを外れることが数回あった。途中から岩肌に変わってゆき、ぴたりと身体を沿わせるように登り続けた。周囲は霧で何も見えない。精神的に死にゆく環境だった。ようやく他の登山客の姿を見た時に、生の実感を得た。 街で生きる自分はシステムによって生かされているのだと、気づく。

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川賞らしからぬ、と言っては何だが、爽やかな読後感と映像的な物語の進行はどちらかというと『大衆』寄りの感がある。 会話の端々に出て来る方言、具体的な土地名、そして具体的に迫り来る会社の、主人公の“危機”。これら全てはリアリティに、いっそ単調なまでに描かれる。そんな中で、山と、妻鹿さんという存在だけが、分かりやすく異物である。妻鹿さんは会社が傾こうと自分が爪弾きにされようと、道無き道を登り続ける。妻鹿さんとバリに行く場面は真に迫る映像的な描写が多く、“命の危機”は五感を伴って読者に訴えかける。淡々とした日常と、危険と向き合うバリ。それは対極の位置に存在し、相容れないもの同士であるように見えて、実際はごく近い位置にある。 バリから帰ってきた主人公が肺炎にかかり、仕事にも出られず孤独のまま部屋に篭もるうち、仕事も生活もどうでも良いように思われるという描写は、日常の中に在る孤独に対して象徴的だ。主人公は思い悩むが、実際に出社してみると、拍子抜けするくらい事態は好転している──いや、やっぱり好転していない。それでも当たり前に生活は続く。妻鹿さんという異物だけを残して。 結末はややご都合主義的に思えるかもしれない。しかし、端的で地に足着いた世界観が構築されていたからこそ、この“ご都合主義”が輝くのである。

    0
    投稿日: 2025.05.11
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    オーディオで読んだ。 バリとは何か知らなかったので、なるほどと思った。会社生活と低山登山の両方で物語が進んでいく。それをどの様に結びつけるのか今ひとつ分からなかった。

    0
    投稿日: 2025.05.11
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    決められた安全な山道を登り、日常生活から離れて自然の中で楽しみ、心の癒しを求める「低山登山」。一方で、自ら危険を伴う道を選び、進んでいく「バリエーションルートの山行」。この二つは対立するものではなく、人生や日常生活においては混じり合う。 人生や会社員としての仕事、生き方にリアリティを感じた。 みんな、ただ決められた山道を歩いているわけじゃない。時には、自分ではどうにもならないバリエーションルートを通ることもあるし、迷ったり、選んだり、振り回されたりしながら、それでも前に進んでいるんだな、と思った。

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    六甲登山がでてくる。 六甲山の描写が良い。 書評より 「第171回芥川賞受賞作。古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で職場で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。 「山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか!」(本文より抜粋) 会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。」

    1
    投稿日: 2025.05.09
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    誰かの顔色を伺いつつ何とか自分の小さな社会に居場所を見つけようとする主人公の姿に自身を重ねる人も多いだろう。ひとり道なき道を切り拓くことは危険と自由の紙一重であり、そこにどこまで生活を載せるかもまた選択。 建設業の重層下請の描写は前職を思い出した、、

    2
    投稿日: 2025.05.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトル&作者の方の雰囲気が気になって買ってみたのですが、良い意味で裏切られました。 普通の会社、普通の家庭の、普通の考え方をする主人公。 一方で、人と少し違う社内でも浮いた感じの妻鹿さん。 仕事や人生の焦燥感、山の高揚感をしっかり描き切った後の、その両方にあまり意味がない様子にはドキッとさせられました。 あんなに思い詰めていた仕事もハマっていた登山も、すべてどうでも良くなった後、たったひとりでバリ山行に出て、いなくなった妻鹿さんを探す。 最後に残ったどうでも良くないこと、突き動かされるような、どうしてもやってしまうこと。それを見つけるために、ずっと足掻いてるのかも知れない。私にとっての妻鹿さんとバリ山行はなんだろう?としばし考えてみました。 面白かったです。

    1
    投稿日: 2025.04.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登山?山行?の描写が詳細且つ想像しやすかった(自分に漢字力がもっとあったらよかったのに、と少し残念だった)。 作者も山を歩くと書いてあったため、ここまで詳しく緻密に描けたんだなと感心。 現代社会の「現実」に「向き合う」ことの難しさ、もどかしさが主人公の波多の心情からしみじみ伝わってきた。

    1
    投稿日: 2025.04.30
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    Amazonの紹介より 古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で職場で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。 会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。 第171回芥川賞受賞作。 まず読了後に思ったのが、芥川賞としては読みやすかったことです。特徴的な文章や表現が印象的な芥川賞でしたので、最初は読みやすさが印象深く残りました。 そして、じわじわ思いつくのが、山登りの魅力や奥深さと共に現実での社会における厳しさや理不尽さが垣間見えて、しっとりと心に響きました。 題名の「バリ山行」のバリとは「バリエーション」の意味でということで、通常の道とは違い、わざと外れた道を通ることを楽しむ上級者向けの人のことを指しています。 そういった上級者と出会うことで垣間見る上級者ならではの楽しみ方や余裕が、会社とリンクしていて、その組み合わせ方が面白いなと思いました。 たしかに会社でもベテランならではの対処や処理の仕方は、心の余裕があって、輝かしく見えて、かっこよくも映ります。この作品での山登りでも、かっこよく視えました。 ただし、初心者の方と一緒だと、より安全性が疑われます。 初心者と合わせて行動しなければいけないので、上級者のやり方に合わせると、大変な事になります。 やり方に批判された時は、正直イラっと思いましたが、よくよく考えると、安全性を重視しているのは相手を思ってのことやトラブル回避という点もあって、納得感もありました。 バリ山行という上級者的な「遊び」。読んでいるとスリルがあって面白そうだと思う一方で、慎重に行動しないといけないなと思いました。 郷に入っては郷に従え。それぞれの現場に対応するのも大切ですが、バリを選ぶ勇気も必要なのかなとも思いました。 結局、大胆さと慎重さのバランスが浮き沈むばかりですが、やはりそこにはベテランの存在があってのことだと思いました。知識が豊富な人がいるからこそ、行動を起こせる一つの起爆剤にもなりますし、その人のお世話になることで、色々学ぶことは多いかと思います。 会社と山登り。良い息抜きになるのか?それとも遊びとして、会社から逃げているのか?色んな解釈があるかと思いますが、会社に支障をきたさなければよいと思います。 そんな中で、主人公が妻鹿と出会うことで、垣間見る今後の不安。会社が傾いていく中で、妻鹿はどう向き合っていくのか?心の余裕がないからこそ、不安がなっていく一方。そんな中でのバリ山行は読みごたえがありました。 難所を乗り越えての達成感がある一方で、危険と隣り合わせでの緊迫感、そして危険に陥った時の憤りなど、色んな感情を垣間見えました。 特に下山の表現がリアルで哀愁を感じました。暴言を吐いてしまった主人公と妻鹿との距離感が切なかったのですが、その後の行動にも切なさがありました。 果たして、妻鹿はどうなったのか?直接的な表現はなかったのですが、情景描写を描きつつ、間接な表現で、妻鹿の存在を示していた演出は良かったです。 安定を選ぶか?あえて挑戦を選ぶのか? なかなか難しい判断ですが、バリ山行を通じて、判断材料として、自分の気持ちもちょっと成長したように感じました。

    2
    投稿日: 2025.04.29
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    心身共に疲れ果て、怪我や病気をしてまでも惹かれるバリとはなんなのだろう。 会社や街という小さな世界でのみ生きている人にとって、大自然に挑むというのは大きく価値観の変わる出来事だ。 どちらが良いと言う訳では無いが、人間関係が煩わしい現代ではメガさんのように自然の中で自分軸で生きることが出来るのは心地よいのかもしれない。

    1
    投稿日: 2025.04.29
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    水を甘いとおもったのはいつぶりだろうかな バリの山へ行った記録なのかな?と思ったがバリエーションという登山方法だったのだった。笑 心模様の移ろいが地味に早く来れる秋の夜のようでよろしい。

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    1672 「バリ」とは「バリエーションルート」の略で、整備・舗装された登山道から外れ、やぶの中に分け入り、時に垂直の岩場や滝を進む登山のこと。 昨年の芥川賞どストライクだった。これが出版されたのが、私が今80人所属してるハイキングサークルを創設して1周年ぐらいだからタイミングも含めて。歩くという事(全ての人に開かれた運動)の効能とか、都市化されて自然と切り離された人間達に対する危機感とか、ネット社会になったことによる生身の人間とのコミュニケーション不足とか沢山の事に疑問を持ったから始めたことだけど、それがこの物語に詰まってた。

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    山登りに安全な通常ルートではなく、道なき道をゆく「バリ山行」という世界があるのを知った。 通常の山登りは「頂上をめざす」目的があるが、 バリ山行は危険なルートをただ彷徨うだけ。 遭難と隣り合わせのスリルは 頭で考える漠然とした不安など入り込む余地もなく 生きている実感を呼び起こす。 会社では完全に浮いた存在なのに 山では果敢に攻めまくる妻我さんの生き方は 主人公の波多に影響を与えていく。 妻我さんは人間味が少なく、 何を感じて何を思うのか全く読めない人物だ。 波多は単独バリ山行を行うことで一種のトランス状態を体験したり、ぶり返しのように襲う人生への不安を感じたりと、妻我さんの内面を追うかのようにバリ山行にのめり込んでいく。 その先に何があるのかわからないだけに 家庭も顧みず囚われるその姿に狂気を感じた。 会社で軽んじられている変わり者の独身中年男性に 心酔させられる主人公、という構図は 「路傍のフジイ」にも通じる。 こういった作品が最近流行っているのかな? いつまでも上を見ていたら苦しくなる。 冷やかし程度に下を見てみたら、 そこには上でも下でもない世界があった。 この社会は独自のルートを辿る者にとって 険しくなるのが常だ。 羨望と不穏が入り混じる読後感だった。

    19
    投稿日: 2025.04.27
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    懐かしい藪漕ぎ。奥多摩での訓練、汗まみれで大変な思い出しかない。バリ山行やトレラン。自然保護派としては迷惑、危険だけど、「ホントは山に道なんかない。ある意味バリエーションっていうのが一番本来の山登りに近いのかも。登山っていうのは、ちゃんと整備された道を、ある意味で僕らは歩かされている」という反発も共感できる。管理社会から逃れ一人自然に包まれ道無き道を行く醍醐味。どちらとも言えない優柔不断さ。最近は自分も単独行多くなったなあ。妻我さん、どうなったか気になる。

    2
    投稿日: 2025.04.27
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    オーディブルで! 山についても工事関係の仕事についても詳しくないので、描写にピンとこないところもあったけど、それでも読ませられる文章だった。

    2
    投稿日: 2025.04.27
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    『バリ山行』って言葉初めて知った。 自分はチャリ乗ってるんで、地図でルート探して初めての峠を一人で走ってる感覚に近いのかも。 何のために走るのって聞かれたら、普段の生活、仕事から逃げてるってのもあるかもだけど、自分も自然の一部だな〜ってなるから、、ありきたりだけど今を生きてる感を味わえるからかな。 ってことでMEGAさんに共感しまくっての⭐︎5です。

    10
    投稿日: 2025.04.26
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    波多 多聞 事務 山ガール 松浦 嘱託 谷口 山ガール 栗城 槇 藤木常務 難波 経理 妻鹿 営業主任

    0
    投稿日: 2025.04.25
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    山登りがもっと多い話かと思ったら、主人公の仕事がほとんどで思ったのと少し違った。 現代で会社のイベントに参加するなんて人がどれくらいいるんだろう…会社にもよるし、雇用形態によっても違うよね。 慰安旅行は行ったことあるけど、リクリエーションには参加したことないな。 想像してたルートを外れる山登りは後半から始まる。 面白いと思うところもあるけどそんなにか?と思うくらいです。 主人公にイライラしちゃった。 赤ちゃんの世話を奥さんに投げっぱなし、メガさんにおんぶに抱っこの癖に文句はいっちょ前。 こんなやつに優しくしなくていいっすよメガさんって言いたくなる。 終わり方がめっちゃかっこいいから後味だけはいいです。

    51
    投稿日: 2025.04.25
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    一番感じたことは、この本でバリ山行が増えなければ良いなと思った。 山好きなので、山小説にも興味があり、読んでみる。が、これで芥川賞?と思うような凡庸な展開、目覚め、成長、挫折、再生。AIに書かせたのじゃないか?と思ってしまうほど。でも、最後は爽やかな感想は持てた。 バリ山行は自己責任で、やるなとは言わないが、リスクは上がるし、この本を読んで真似する人がでないといいなと思った。

    6
    投稿日: 2025.04.25
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    芥川賞受賞作ということで、難しいかな、と不安でしたが、情景も心情もわかりやすく楽しく読めました。 六甲山が主な舞台です。バリとは、登山地図に書かれていないバリエーションルートを歩くということ。 会社の中では少し浮いた存在の妻鹿(メガ)さんは、週末に1人でバリを楽しむ。バリを「本物」だという。 妻鹿さんのいう「本物」を、私も感じてみたいところだがとても危険を犯して「本物」を味わうほどの度胸がないな...。でも、妻鹿さんのいう「本物」すごく羨ましいな。知らない世界を感じることができて楽しかった。登山といえば、今まで標高の高いところを目指す楽しみと思っていたが、標高が低くても山をそのまま感じ、道なき道をいく、そんな楽しみ方があったなんて。 バリは命に関わる、山と対峙して突き進むことで、人としての「本物」も問われるのだろう。波多くんは、妻鹿さんの「本物」を見せてもらって、今まで自分の価値観に無いものを得られたのだろう。

    99
    投稿日: 2025.04.25
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    第171回芥川賞受賞作 面白かった。とても良かった。 読みやすくて冒頭から物語に引き込まれます。 山登りの楽しさを味わえるのかと思いきや、達成感、満足感、、、それ以上のものでした。 山登り、会社、家庭と並行しての話も良かった。 道なき道を行くバリ山行のシーンは描写がリアルで、緊張感たっぷり、読む方も必死です。 最後のシーンがとても良く、終わり数ページを読み返しました。この終わり方は良かった。 登場人物の妻鹿さん、実在の人物のような気がするほど印象に残りました。

    30
    投稿日: 2025.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    バリ山行とは、バリエーション山行の略で、正規な登山道以外のルートで山を登ることらしい。 主人公のハタくんが、会社のつきあいで登山を始めるのだが、バリ山行に興味を持つようになり、孤高で風変わりなメガさんにバリ山行に連れていってもらうことに…というお話。 あくまで登山を社会の枠組みのなかでの遊びとして楽しむものと考えるハタくんと、どこまでも生きているリアルを感じたくてバリ山行に夢中なメガさんとでは、登山に対する思いや考えが根本的に異なる。 バリ山行で危うく命を落としかけたハタくんは、会社の状況が悪化するなか、バリ山行に夢中なメガさんを、現実から逃げているだけだと一喝するが、はたして本当にそうなのか。 メガさんは最初から一貫して何も変わらないんだよね。もともと登山が好きで、バリ山行の魅力に夢中だったわけで。変わったのは、ハタくんや会社の状況。現実社会から逃げたかったのは、ハタくんの方だったんじゃないかなとも。変わらないメガさんへの見方が変化していく様子はおもしろかった。 バリ山行の善悪の話は置いておいて。登山の他にも命懸けの趣味はたくさんあると思う。遊びだと思って油断すると痛い目を見てしまう。何事においても、本気で取り組むから見える景色があるんだね。

    61
    投稿日: 2025.04.24
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    六甲山の感じがありのままに描かれている。 さすがにバリはやらないけど、久しぶりに一人で山登りしてみようかと思った。

    9
    投稿日: 2025.04.23
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    装幀から難しい本なのかなと想像していたけど、すごく読みやすかった! 仕事に疲れている人や悩んでいる人にオススメしたい本。 バリはやりたいと思わないけど、久しぶりに登山したくなった! 山でカップ麺とコーヒー飲んでみたーい! 生きるか死ぬかを経験したり、とても大変な大きなことを経験すると、それまで悩んだり不安に思ってたことが、どうでもいい事に思えるの共感しかなかった。

    2
    投稿日: 2025.04.23
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    テーマといい、表現の強度といい、めっちゃ文学だ 「でもそれは予測だし、イメージって言うか、不安感の、感でさ、それは本物じゃないんだよ。まぼろしだよ。だからね、だからやるしかないんだよ、実際に」(p.115)

    2
    投稿日: 2025.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ほとんどのことは頭の中で起きていて、悩みはほぼ幻想だという事はよく分かる。普通に面白いけど、期待し過ぎたらがっかりする。

    2
    投稿日: 2025.04.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これ、芥川賞なんですね。今登録する時、本の帯を見て知りました。 前情報は何も知らず、山の本なのかなと楽しみに読み出したら、山も出てくるけどもっと広く社会について、世の中についてといった感じだった。 芥川賞て読みにくいイメージですが、その中では読みやすかったかな。 これだけで終わってもいいんだけど、、著者は知らない人だけど、同年代で同じような大学出てる人。ガッツリ氷河期。著者紹介に「日々六甲山麓を歩いてる」とある。 この本は自伝的だったりするんだろうか。 ここからはネタバレかな。 仕事と子どものことに追われてる日々を過ごす者としては、「向き合うのは生活」の方が納得感が強かった。 昔の自分なら、でも山の方がいいってか!知らんがな、ぐらいで終わってたと思う。 でもそれは山に登らない、バリエーションルートを楽しむことを経験してないからなのかなと考えてみるようになった。 自分の経験や感情や広く言うと“範疇”の外にも知らないことがたくさんあって、そういうこともあるのかもと思うこと、自分だけが正しいわけではないと考えてみるようになったことだけは氷河期時代以降の自分の成長と言えそう。

    3
    投稿日: 2025.04.21
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    図書館からの予約本納入の通知が忘れた頃にやってきた。 読み終え、著者が物語で表現する、不安という感情の解像度の高さに驚いた。 会社生活での生き残りの不安、家族に対する責任から生じる不安、そしてバリの最中に感じた圧倒的な死に対する不安。 物語の中で妻鹿さんが、主人公から漠然とした不安をどう受け止めているかと問われた時、「自分の出来ることをやるだけ」と応えた。非常にシンプルで適切な心構えだと思う一方、主人公のように反発を感じ不安を上手く消化できない方が人間的だとも感じた。 物語の最後で、妻鹿さんに対する罪悪感から山に入る主人公がマスキングテープを見つけ、今後はどういうふうに山と向き合うのか、読む人に寄って解釈がかわるのかなとふと思った。

    3
    投稿日: 2025.04.20
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    「バリ」とは「バリエーションルート」の略語で、整備された登山道ではない、いわば“道なき道”を意味します。本作は、建設会社に勤める主人公が、次第に登山、とりわけバリエーションルートの魅力にのめり込んでいく姿を描いた物語です。 ◆心に残ったポイント まず印象的だったのは、「町と山、どちらが危険か?」という問い。仕事や家族、人間関係の中で生きる難しさと、自然の中にある明快な危険。その対比が物語全体に深みを与えています。 また、主人公を山の世界に導く先輩・妻鹿(めが)の存在も強烈。どこか不気味で謎めいた人物で、彼の私生活や過去にも興味が湧きました。 そして、登山から帰宅した際の描写が非常にリアル。汗のにおいや山の空気がページ越しに伝わってくるようで、筆者の観察力と表現力に感心しました。 主人公が山にのめり込んでいく姿を通じて、「なぜ人は危険を冒してまで山に登るのか?」という問いが自然と浮かび上がってきます。まさに令和版の『孤高の人』と呼びたくなる作品です。 ◆気になった点 一方で、主人公の登山活動が家族の支えの上に成り立っているという点には、もう少し掘り下げが欲しかったようにも感じました。特に、働きながら子育てをし、夫の登山も受け入れる妻の姿は、非常に寛容に描かれている反面、やや主人公に都合のよい設定にも思えます。 ◆まとめ 物語はそれほど長くないため、一気に読み進めることができます。登山が好きな方はもちろん、家族や身近に登山好きがいる方にもおすすめです。山の魅力と、そこに引き寄せられる人間の本質が静かに、しかし確かに描かれた一冊です。

    12
    投稿日: 2025.04.20
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    関西出身。地元の六甲山が出てくる。関西弁。最初時々読みづらい漢字をねじ込んでくる。わざわざふりがな振るなら、平仮名でも良い?主人公の妻鹿めが。赩い顔、赤い顔でえーやん。妻鹿さんの屋根上での仕事ぶりがカッコいい!バリに同行するが、道なく道を道具を活用しながら、確実に楽しんで進む。山好きには、たまらないのかも。 短い話なのだが、やっと読了。難しい漢字も、慣れてきて、読み飛ばし、妻鹿さんも最初はどうなのかな?と思っていたけど、まあいいんじゃない。人と違ってもいいんじゃない。主人公もだんだん妻鹿さんのバリ山行に大きく影響を受ける。最後まで読まないと分からないものだ。

    8
    投稿日: 2025.04.19
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    第171回芥川賞 実際にバリ山行を体験する場面に圧倒的なボリュームが割かれていたのが満足ポイント。 未知のバリ山行の世界を覗けるのは楽しかった。 私自身は山登りやマラソンのような苦しいスポーツを楽しいと思えないので、同じ体験をしても妻鹿(メガ)さんと同じ感覚になる事はきっとない。 それなのに、筆者の文章力ゆえか、妻鹿さんが語るバリ山行の魅力はとても納得ができた。 確かな現実として自然の脅威と向き合い、自分の力で進んでいくこと。 整備された山道も絶景もない、ありのままの山に1人でいる贅沢を感じること。 仕事のことをあれこれ心配するのは自分がつくり出した不安だけど、山で向き合う恐怖は本物、という考え方に確かに!と思った。 一方、波多はそれを現実逃避だと非難するのだけど、果たしてそれってずるいの?? 目の前の恐怖を本物と捉えても、現実的に向き合わなくてはいけない仕事を本物と捉えても、どっちでもいいよね、と思う。 価値観は自分が決めればいいし、仕事がその人にとっての本物を楽しむための手段でもいいし、「ズルくないですか?」という波多の怒りに任せた言葉にはイラッとした。 バリ山行の藪を分け入るところは地味に辛そうだけど、山の何もないところで無になってコーヒーを飲むのはちょっと羨ましい。 高尾山登る予定あるから、山コーヒーだけやってみようと思う。(もちろん登山道、中腹まではリフトというバリ山行の真逆コースで)

    40
    投稿日: 2025.04.19
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    前知識もなく読んだので、表紙を見た時は熱帯雨林?インドネシアのバリの旅行記かなと勝手に思っていたのですが登山の話!バリはバリエーションルートの略で、整備されていない道を登っていく登山のことで、危険もかなり含んでいる。山や登山が好きな人はものすごく楽しめる内容なのかもしれない。主人公の波多がちょっと好きになれなかった。

    9
    投稿日: 2025.04.18
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    修繕工事会社で働く波多は、職場の同僚の誘いで登山へ行くことになる。一度限りのはずだった登山イベントは次第に定着し、登山部として活動することになる。登山部に入った波多は、アプリで登山記録をつけたり、ブランド物の登山用品を揃えるまでに、同僚との登山へとはまっていく。 休日登山も板についた頃、会社との意見の不一致から退職することになった藤木常務の送別会を兼ねた登山が企画された。そこには、これまで会社の登山に参加することのなかった妻鹿さんの姿があった。 「迷彩柄のブッシュハットこそありふれたものだったが、上はサウナスーツのようなプルオーバーのウインドブレーカー。下はライトグレーのカーゴパンツ。足首に脚半を巻き、上履きのような薄い靴を履いている。背中のザックの他に、胸にも小さなバッグをつけている。肩のストラップからグローブを提げ、手にはピッケルを持っていた。その格好は六甲山に集まるハイカーとは明らかに異なっていた。」(p21) 会社の仕事でも、一人、古い顧客の補償修繕を続け、浮いていた妻鹿さんは、登山姿でも浮いていた。そして、この日、一緒に登った波多は、妻鹿さんが休日に一人で「バリ」をやっていることを知る。 「バリエーションルート」と呼ばれるその登山は、地図に載っている登山道ではない山間を行く登山である。職場で一緒に仕事をしたことをきっかけに、興味を持った波多は、思い切って妻鹿さんとともに「バリ山行」へ行くことになった。 サラリーマン小説、山岳小説、純文学……、色々な読み方があると思うが、ぼくは、これは師弟の物語だと思った。 「直訴したんですよ。妻鹿さん、社長に。小口の顧客を残せって。ちゃんと自分が営業するからって、なんかボロボロのノート持ってましたよ。」(p143) 職場で浮いていた妻鹿さんの一番の理解者だったのは、退職してしまった藤木常務だった。社長に直訴して、会社を辞めたとき、妻鹿さんが手に持っていた「ボロボロのノート」は、その藤木常務が残した営業先のリストだった。 会社の方針が変わってからも続けた妻鹿さんの仕事は、藤木常務から教わって引き継いだものだったのだろう。妻鹿さんは、最大の理解者であり、仕事を教わった常務の意志を引き継いで貫こうとした。結果的に、会社から去ることになるのである。 物語のラスト、語り手の波多もまた、山で妻鹿さんのやってきたことを追いかけようとする。しかし、藤木常務のノートがあった妻鹿さんとは違い、波多には、妻鹿さんの山行記録はなかった。妻鹿さんが「本当の危機」と呼んだ、引き継ぐべき「バリ」の精神も、分からなかったのである。 波多は、あらゆるヒントを失って、妻鹿さんの山行記録と一度だけ一緒に行った「バリ山行」の記憶だけを頼り、妻鹿さんを追いかける。そして、ついに見つけるのである。 「峪を囲うミツバツツジの赤紫が目を惑わせるほど眩しい。ふと見るとその中の一本が、枝先にひとつ青い花をつけている。不思議に思って近づいて見ると、それはまだ新しい、あの青いタータンチェックのマスキングテープだった。」(p161) 「青いタータンチェックのマスキングテープ」は、妻鹿さんの通った痕跡であり、自分が追いかけていた道が、妻鹿さんと同じだったことを示すものである。自分の辿ろうとしていた道が、間違っていなかったことを思い、波多は、妻鹿さんを追いかけ続ける。 著者自信が「オモロイ純文運動」を標榜して活動しているだけに、とても読みやすい。純文学に触れる一冊として、すごく楽しくて読める一冊だった。

    0
    投稿日: 2025.04.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか! ズルくないですか? 不安から眼を逸らして、山は、バリは刺激的ですけど、いや“本物” って、刺激的なもんじゃなく、もっと当たり前の日常にあるもんじゃないですか。(抜粋) バリっていうのは、登山用語でバリエーションルートのことらしい。よくある登山道ではなく、自らルートを開拓し道なき道を進む。 防水工事のプロ、妻我さんの仕事の場面が痺れました。雨漏れって本当に直すの難しいんだよね…

    0
    投稿日: 2025.04.17
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    山から落ちて死ぬかもしれない恐怖と、人からの噂の恐怖。 バリの山登りに連れられて恐怖を味わうことより、社会の中を失う恐怖.でも体調崩すことでその恐怖をいつしか乗り越えていく。

    0
    投稿日: 2025.04.16
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    大事件が発生したり怪異が出たりするような小説ではない。主人公は中小企業に勤めるサラリーマンで大口に集中させるため得意先を断るが大口からの発注見込みが立たず業績が怪しくなる中、バリをやっている変わり者の同僚と登山に行く話。 登山をしていると感じる爽快感、思った以上に汚れてしまう装備、滑ったり、足をくじいた時の恐怖、ヤブや汗の不快感の描写がとても上手く退屈しません。 登場人物もほぼ二人なので人間関係のいざこざなどが過剰に入り込むことなく、山とそれに対する2人のサラリーマンの反応が楽しめる小説です。

    0
    投稿日: 2025.04.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

     人生はよく山とか谷とかに例えられることがあるけれど、私たちが歩いている道は、たいていが先人によって舗装された安全性の高い道に過ぎない。  妻鹿さんがやっているバリ山行は、舗装はもちろん、命の保証すらされない場所を歩くものだ。一心不乱に、取り憑かれたように。目的なんてないのに、ただ進み続ける。  そのスリルこそがリアルだと思う妻鹿さんと、街や会社こそがリアルだと言う主人公。異なる価値観の2人が山に登るから見えてくるものがあるのだ。  山に登りたくなった。

    0
    投稿日: 2025.04.13
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    山登りが趣味なので、興味を持って読みました 現実とは乖離したバリの中で、不確実性の高い活動に生きるを見出すことは、一部共感します 主人公の心の移り変わりがもう少し描写されているといいなと思いました 短時間で読めますし、お勧めいたします

    0
    投稿日: 2025.04.13
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    予約して半年経ってたから何故予約したのか、どんな内容なのか全然思い出せないまま読み進めた。 建外装修繕の会社にしばらく前に転職した波多。その会社では登山部が発足し波多も誘われるままに参加する。そこで一緒になった妻鹿は、道なき道を行くバリエーション山行の達人。 登山部の活動は順調でも、会社の経営の方が段々と傾いていき、全体的に不穏な雰囲気に。 そんな中で波多は妻鹿にバリ山行に連れて行って欲しいとお願いする。 妻鹿の「会社がどうなるかとかさ、そういう恐怖とか不安感ってさ、自分で作り出してるもんだよ。…でもそれは予測だし、イメージって言うか、不安感の、感でさ、それは本物じゃないんだよ。まぼろしだよ。だからね、だからやるしかないんだよ、実際に」という台詞が印象的だった。 仕事と山、何を最重要視するのか。色々モヤることろはあるけど、自然をダイレクトに感じられる登山っていいなと思った。

    33
    投稿日: 2025.04.09
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    バリエーションルートの山行、略して『バリ山行』。基本、安全な登山しかしていないので、少し憧れつつ後半の部分を読み進んでいたが、そうか、そうなんだよ、危険と隣り合わせな山行は、日々の仕事の危機感とは比べ物にならないんだよ。と、以前バリ山行気味なガイドをしてくれた男の子のことを思い出した。芥川賞作品は私には難しいものが多いのに、登山という共通項で読了。なんか嬉しい。

    4
    投稿日: 2025.04.03
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    「バリ」とは「バリエーションルート」の略で、整備・舗装された登山道から外れ、やぶの中に分け入り、時に垂直の岩場や滝を進む登山のこと。 会社での人間関係、いろんな人がいてそれぞれの考えややり方がある中で、働いていくのは大変なことだな…会社に登山部があったら参加してみたい! いつか必ず六甲山へ行きたい‼︎

    0
    投稿日: 2025.04.01
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    山ガールほどではありませんか、年に一度高い山、その為の体慣らしで数回初級〜中級コースを登ります。ですが、バリ山行って初めて知りました。 山が好きですが私は安全性が高い、歩かされてる道しか登りません。(それでも怖い道はたくさんある)危険=生を感じる、冒険、刺激、自ら道を切り開く的な感覚を求めるのはやはり男性的だなぁ。自分のパートナーだとしたら、作中の妻同様、冷たくなってしまいそうです。 私が山登りに求めているものは、壮大な景色で得られる感動と、手軽に感じれる達成感、その後のいつもより何倍も美味しいご飯です。無駄な悩みが飛んでいくというところは大共感です。同僚と集まって呑むのも筋トレやマラソンも好きですが、五感を全部満足させられる山が一番好きかなぁ。関西なので、馴染みのある山が描かれていて楽しかったが、やはり私は安全第一派。バリ山行は情熱大陸やクレイジージャーニーでスペシャリストを見てすごいねーって観てるだけでいいかな(*゚v゚*)

    23
    投稿日: 2025.04.01
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    この本を読んで思った事は、山行をした時に感じる「何者にも縛られない心の自由」を見事に描いた作品だと思いました。山に長時間登っていると会社のことを綺麗サッパリと忘れさせてくれ、どーでもよくなります。実際、どーでもいい事を悩んでます。 本の中でも会社の飲み会に出ないといけない、おかしくなる会社の事を変えられない、おかしいと言えない、顧客を大切にできない仕事、等々、よくある話が出てきます。今の日本のボトルネックかもしれませんね。自分もそんな1人かもしれません。 そんな中で自由を得られるバリ山行は心を解放してくれます。仕事からの逃避かもしれませんが、仕事より断然、楽しいです。

    10
    投稿日: 2025.03.31
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    バリは自分はやらないですが基本ソロ登山なので少しわかる部分もある。会社の描写とか息苦しか、奥さんの冷たい感じがリアルだなと思った。最後かっこいい終わり方。

    1
    投稿日: 2025.03.30
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    こういうのが読みたかった。読みやすくて、よくわからない独白とかもなくて、ありがたい。メガさんのキャラクターが魅力的で、ラストに向かうにつれ、もっとメガさんとの交流部分をくださいっ!となる。

    2
    投稿日: 2025.03.30
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    芥川賞なので、もっと読みづらいかと思ったが意外と平易で読みやすい。 登山は会社の先輩達に連れて行って貰ってから、妻が学生時代に本格的登山をやっていた事もあり、結婚後に百名山を目指していた時期がある。車で行けるとこまで行ってのお手軽登山で、車の運転もあり、疲れていつの間にかやめてしまった。「バリ山行」という、私の登山とは真逆の方向。 主人公の波多は会社での行事に参加してこなかったせいでリストラにあい、次の会社ではその反動で会社の皆んなと登山に参加しハマって行く。ただ、どんどん会社は悪い方向に転がり出すが、リストラされないように、飲み会含め参加して行く。家庭は子どもが生まれたばかりなのに、会社の状況も妻に伝えられず、ワンオペの妻を置いて出かける。そして、リストラを恐れ、バリ山行の同行を頼んだ先輩に当たり散らしてしまう。このような主人公に反発を覚えてしまう。 最後まで書いていないが、今勤めている会社は悪い兆候だらけで、いずれ破綻が見えている。現実逃避のようなバリ山行にハマっている場合では無いと、密かに思ってしまった。

    74
    投稿日: 2025.03.30
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    神戸の山に一人で登ったことがあるなら 読んでおいて損はないと断言できる 置かれている状況はまったく違うのに 主人公にリアルに感情移入してしまう 芥川賞受賞は伊達じゃない 面白い

    3
    投稿日: 2025.03.29
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    上司が決めた方針に疑いを持ちつつもルールや慣習に従い、日々流されている社員たちの中で、妻鹿(めが)さんはバリ山行という自分の世界を持ち、顧客のために努力していた。 波多は妻鹿さんのバリ山行を批判する事もあったが、妻鹿さんの生き方を理解し、バリ山行にはまっていく。 芥川賞らしい味わい深い小説でしたが、不勉強のせいか読みの分からない漢字が多かった。 物語の進行が遅いと感じましたが、登場人物の心の動きを洞察しながら読むと、良さが増すと思いました。

    1
    投稿日: 2025.03.27
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    あーあ。物語だから別にいいけど、これが自分の夫だったら完全に愛想つかしてるだろう。「バリ」とは登山道をあえて外すルートのこと。藪漕ぎ、崖、道なき道を楽しむ危険行為だ。主人公は会社の登山部に所属し王道の登山を楽しんでいたが、孤高で異端児の先輩が「バリ」をしているとの噂を聞き彼とバリに興味を持つ。「低山こそ恐ろしい」を体現したようなヒヤっした展開や、業績悪化中の社内での主人公の立ち位置などストーリーのすべてが不安定。その不穏なバランスが面白い小説だった。それにしても主人公が自分勝手で唖然。ラストは洒落てる。

    4
    投稿日: 2025.03.26
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    この文章の描写を脳にイメージする。すると目で見ている様に山を登り降りしている「バリ」が浮かびあがります。非常にリアルであり、軽快さを感じた。 また生活背景と人とのしがらみが、登山とがマッチして全く違和感がないの不思議。人生は日常に起きている出来事と、「バリ」して起きる非日常的な体感の表現がクロスして書かれているのも共感できた。 心の不安を解消、いや逃避だろうか、スレスレな接点(擬人化)をあらわにして面白く読めました。 あと、妻我「メガ」さんって名前は、今まで聞いた事も無いから、余計に印象に残りました(笑)

    3
    投稿日: 2025.03.25
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    面白い文学作品の触れ込みも納得の、芥川受賞作品たる本作。手に取ってみてはじめて、タイトルの読み方と意味が分かりました。確かに物語自体、面白いと思えるものでした。

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    バリ三行と云うものを始めて知った。 日常の雑事 念 を忘れたい一心で山へ足を踏み込むが ままならない。 定められたルートをわざと避ける。しかし、その行為は他人に迷惑をかけること孕む。故人の我が儘でしかない。 純粋に趣味だけに没頭出来る人は、ある意味 異人 偉人? 仕事 家庭等 雑念に問われるのが 当たり前

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    自分は登山をするし基本ソロだしバリルートもよく登る。なのでよくわかる部分もあったし、理解が及ばない部分もあった。ともあれ、腰を落ち着かせてじっくり読んで、面白いと思える作品でした

    13
    投稿日: 2025.03.18
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    最初タイトルを見たときは、バリの山を登る山岳小説かと思っていた。芥川賞を受賞した作品とはいえ、バリのことも山のことも分からない私が読んでも分からない小説だろうと敬遠していた。 しかし、去年の秋頃から登山マイブームが起き、ヤマップやヤマレコという登山専用SNSがあること、山歩きを「山行」ということ、一般登山道を外れたルートを「バリエーションルート」と呼ぶことを知った。 登山マイブームが起きて「バリ山行」が「一般登山道を外れた困難な道を進む登山」だということを知り、読んでみることにした。 山岳小説であり、お仕事小説でもある本作。会社や家庭に縛られる日々を送る主人公の波多、我が道を行き会社の人間から変人扱いされている妻鹿。妻鹿は毎週、六甲山のバリエーションルートを歩くのが趣味で、なんやかんやがあり、主人公もそれに同行し、仕事やら社会やら人生やらを考える。 自然の中で開放的になれる登山と、会社の経営方針に振り回されて疲弊していく労働との対比が面白い。誰とも群れず、自分の信念で動く妻鹿と、前職で人間関係に失敗したトラウマからうまく立ち回ろうと奮闘する主人公。 バリ山行で危険な目に遭った主人公が「遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ」と妻鹿に噛みつくシーンが好き。妻鹿は何も返さなかったが、これは「仕事を失っても命が失われるわけではない。たかが仕事。命より大事なことなんてないんだよ」というメッセージのように感じた。 私は妻鹿の側の人間だから、この小説を読みながら主人公の波多に「会社員って大変だよな…」と哀れんでしまった。 多少の登山の知識があったので、情景はある程度浮かんではきたけれど、そうでないと少し厳しいかもしれないと思った。また、舞台が関西(兵庫県)なので、出てくる地名など少し分からないことも多かった。これが高尾山とかだったら、3倍楽しめたかもしれないです...www だけど、それでも雰囲気は掴めたし、建築業界の知識が全くなくても、主人公の置かれた状況もなんとなく把握できた。さすが芥川賞受賞作。

    1
    投稿日: 2025.03.17
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    山岳小説ではなく、サラリーマン小説 リストラにビビりながら山にのめり込んでいく話 人生の辛酸が少し味わえるといった小説かな

    0
    投稿日: 2025.03.16
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    妻我さんの清々しさに惹かれながらも、胸の内に抱えていたかもしれない悩みに、手を伸ばすかのように読んだ。 主人公が、精神的にも社会的にもどんどん追い込まれていって、山に分け入っていくところが面白い。 自分も、会社に勤めていて感じたことのある焦燥感だった。

    4
    投稿日: 2025.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第171回芥川賞受賞作。 これは良い。読みやすく比較的伝わり易い芥川賞にして、様々思索が広がる余地もある。 山には行ったことはない。 ただ、この感覚はランニングに似ている。 風が強い日は近くの公園を周回するにとどめるが、風のない日は通ったことない道を選び、行ったところない場所を目指して20kmほどのスローランニングをする。 やらない人からは、何が面白いの?よくやるねー、としばしば言われる。 人によっては他のスポーツとの類似性を感じたり、ともすると読書にすらこの感覚の片鱗はあるのではと思う。 もちろん山にしかない危険性はあると思うが、踏みならされた道とは違う脇道に敢えて分け入り、自分独りの世界を堪能する。 日常生活でぶち当たっている悩み、理不尽さ、不毛さを超越する境地。 孤独の中にあって、これが自分なんだと感じることができる。 この時間があってこそ日常生活をやり過ごせる。 そんな、ああこういう境地だよなぁ目指したいのは、とひしひしと思う物語。 そうは言ってもその唯我独尊を貫けるのは、妻鹿さんのような誇れるスペシャリティを保持しているがゆえ。 何も持たずしてうそぶくのは独りよがりに悦に入っているだけの感じがする。 自分ももっと磨くべきものを磨かなくてはなと目が覚める思いもした。 バリの危険性に対する賛否だけがモヤつきどころ。 何するにしても多少は誰かに迷惑や心配かけてそうだし、自然を汚しているような気持ちもするけど。。。

    57
    投稿日: 2025.03.15
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    登山趣味の身として、すいすい読めておもしろかった。山行やsnsをきっかけに山友ができ、ひとりで行く機会はおのずと減ることになっていた昨今、お誘いはありがたい反面、自由に行かせてという気持ちになっていた。 自分は山に限らず、群れない人、孤高の存在に、たとえ無愛想でも好意的な気持ちがある。好きに生きてる人は自分の幸せに忠実な軸があって、そのままでいてほしいとおもうし、信頼できる。 おそらくそれは人と人のめんどくささからの解放ともいえるし、逆にドライなようで強い繋がり=生を求める心の裏返しでもあると認識する。 山に行くと登山道であっても心細く感じることや恐怖感から、早く帰りたいと思うことすらあるのに、帰宅後安堵してはまた山にいきたいと思ったりする。不思議な感覚だ。なんで好きなのかわからないけどまた山に行く。休止期間があってもたぶんまた行く。 本書はそのような実感がひしひしと感じられた。 最後に登場人物の妻鹿さんがどうなったかが、かかれていないところもよい。主人公の心には強く残っている。 感情がどのようにあらわれるかも、 それが表れるタイミングも人それぞれ。そんなこともおもった。

    1
    投稿日: 2025.03.14
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    芥川賞受賞のときから、私自身が登山をするので(バリはやったことありませんが)気になっていた本です。 芥川賞受賞作品の中では読みやすい方だったと思います。 私なんかは、怪我が怖いダニが怖い、と藪漕ぎだけでも大嫌いですが、本書で描かれるバリルートの過酷さは更にリアルで、やっぱり絶対行きたくないと思いなおしました(笑)。 零細企業ならではの業績不振から直結するリストラや倒産の不安感などから、定められたレールを進む危うさを描きつつ、バリというルートのない道が魅力的に感じてきたりして、なんていうか・・・その相乗効果も楽しめました。 妻鹿さんは結局どんな人?彼はその後どうした?というところは結論付けない終わり方がちょっとモヤモヤしましたが、主人公の方はこれを機に成長してくれることを願いながら本を閉じました。。

    0
    投稿日: 2025.03.14
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    登山を題材にした物語 六甲山を登る描写が詳細に書かれており、物語に引き込まれました。 バリエーションルートという登山の方法があることを初めて知りました。 登山を極めるとこう言うことに挑戦したくなるのかなと感じました。 著者の別作品も読んでみたいと感じました。

    0
    投稿日: 2025.03.14
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    主人公の山と日々の生活を照らし合わした作品。山登りしたいと思ってたプラス六甲山を題材にしていたので読んでみた!

    0
    投稿日: 2025.03.11
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    登山はピクニック程度のものしか経験がないのだけど、山の良さや怖さが臨場感たっぷりに伝わってきてなかなか面白かった。

    0
    投稿日: 2025.03.10
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    前半の淡々とした描写は楽しく読めた。 後半は同じようなシーンが多く、自分勝手で幼稚な主人公の言動や心の声に辟易した。 読後感は性格の悪い人間と話をした後のようだった。

    2
    投稿日: 2025.03.09
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    2025/3/8読了 今まで、芥川賞は自分に合わない作品が多かったけど、この本はするすると読めて面白かった。山登り楽しそう

    1
    投稿日: 2025.03.08
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    バリエーションルートの内容が、かなりリアル。顔に絡みつく蔦、落ち葉に足がめり込む感触、崖にへばりつく恐怖などを今、この瞬間、体験しているようだった。バリをやっていなくても、ある程度低山を登ったことがある人なら共感できると思う。 また、すべてを忘れるために山へ来ているのに、いつの間にか仕事の不安が頭から離れないところも、「ある、ある!」と頷いてしまった。 芥川賞の割には読みやすいし、登山経験がない人でもサラリーマン経験者ならば、興味深く読めるはず。 ただし、時間を忘れて没頭するほどドキドキもワクワクもなかった。また、読めない漢字が多い。なので満点にはならなかった。

    4
    投稿日: 2025.03.07
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    主人公が抱える不安感は、所属する会社の危機が発端だけど、それ以上に彼からは、言い知れぬ漠然とした焦燥感や苛立ちを抱えているように感じた。それ故に終始もがいたり、葛藤しっぱなしであった印象を受ける。 みんな形の無いモヤモヤした不安の幻に、心が振り回されて疲弊しているんだよ、と妻鹿さんは主人公に諭すけど、その通りかもと共感した。過度に不安感の沼にはまっているんだと。 そんな妻鹿さんは、バリ山行を通じ、今目の前にあるリアルな危機感と対峙して、現実と向き合う重要性を語る。問答無用で生きるか死ぬか、そんなひりつくような感覚の中で、生を否応なしに感じること。 主人公は妻鹿さんに反発しながらも、妻鹿さんのバリの行程をトレースすることで、その真意を探ろうとする。その答えは見つかっただろうか。 きっと見つけて、心の中の靄が少しでも晴れてくれたらいいな、と期待感を含ませる読後感だった。

    69
    投稿日: 2025.03.05