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バリ山行
バリ山行
松永K三蔵/講談社
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総合評価

458件)
3.8
76
197
132
18
3
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    このレビューはネタバレを含みます。

    歩かせてもらっていただけの登山から、興味本位でバリに足を踏み入れる主人公・波多。なぜ妻鹿さんはバリに行くのか。会社の内情は気にならないのか。リストラが怖くないのか……。そんな波多の疑問をよそに、妻鹿は鬱蒼とした茂みの先へと進んでいく。 短編でありながら、まるで自分も関西の低山にいるかのような感覚に陥った。 数年前、それもバリにぴったりな冬に、正規ルートから外れて必死に藪を漕ぎ、どうにか辿り着いた六甲山山頂のことを思い出した。私の山行は、主人公が感じた恐怖ほどのバリではなかったが、それでも整備された登山道に出た時は、緊張の糸がぷつりと切れてそのまま道に倒れ込みそうになった。この本からは、僅かに笹薮と土の臭いがした。 やはりバリエーションルートのバリか。表紙の赤い破線からも察するものがあった。 単独行の山屋、ましてやバリ屋が、下界で器用に生きていることなんてそうそうないだろう。偏見だが。内側に抱く悩みや葛藤などを全部バリにぶつけて、生命のヒリつきを感じながら山をやり、そしてそんな極大なバリと比べてしまえば、自分が思い悩んでいたことなんてちっぽけに思えてきて、身体の内にどっしりと図太い芯のようなものができていく。妻鹿さんは、決して社交性のある方ではない。だが妻鹿さんには信念があり、自分なりに仕事と向き合い、不器用ながらも真剣に働いていた。 妻鹿さんの言う「本当の危機」とは、「このバリと比べたら、会社での出来事なんてささやかなもんだろう?」という煽りのような、虚勢のような意味を持ったものなのだろうか。実際、滑落すれば死ぬような危険なルートではあるが、波多に向けて発したこの言葉には、そのような含みを感じた。それを敏感に感じ取った波多は、疲労感とストレスに加えてバリやバリをやる妻鹿への不満が募っていき、しまいには爆発させてしまった。 波多がバリをやるようになってから、最後に妻鹿と再会するオチだったらちょっと嫌だなと思っていたので、この結末は個人的にはとても気に入っている。

    0
    投稿日: 2025.12.20
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    まず、バリ山行って? 登山道ではなく、バリエーションルート つまり自分で道を探し作り登り進んでいく 波多は会社で登山に誘われ、サークル活動のように六甲山に登る そんな中、バリ山行をしている妻鹿さんも同行することに 会社での仕事の行く末と、バリ山行の行く末がうまくリンクして面白い もう、途中から妻鹿さんが気になって気になって仕方ない ラストまで気になるし、なんなら読後も気になってる笑 自分も山登りしますが、バリ山行してる人なんて見たことない いや、見えないところを登ってるんだな、きっと やったら病みつきになるんだろうなぁ 達成感違うんだろうなぁ (危ないけど) サクッと読める だって妻鹿さんが気になるから

    26
    投稿日: 2025.12.18
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    自分の知らない世界を見させてもらって、惹き込まれるように読み切った。最後に含みを持たせているのが、心残りだった。

    9
    投稿日: 2025.12.11
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    なぜ山に行くのか。何を求めるのか。向き合うべきリアルとは何か。 情景描写がリアルで、波多さんと妻鹿さんと一緒に登っているような感覚になる。 山行ってみたくなった。まずはバリではなく、歩かされるほうから。

    2
    投稿日: 2025.12.09
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    読み始めて何となく、会社では冴えないおじさんが実は……そして主人公が影響され……的な物語かなと思いながらも、読み進める。 確かにそういう側面はあったが、それだけでは終わらなかった。 特に山中での描写が細かく、そして綺麗で、実体があると感じた。 朝比奈秋「サンショウウオの四十九日」と芥川賞、同時受賞だが、文体や描写、ラストはこちらの方が好みかも。

    161
    投稿日: 2025.12.07
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    こういう山とか自然が出てくる話、読んでると心落ち着く。自然と目の前の自分の社会、「本物」の危機、主人公と妻鹿、どちらも感情移入できる魅力的なキャラだったし、六甲山の景色が目の前に広がってくるような文章だった。山、登りたい

    3
    投稿日: 2025.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    会社組織の中で誰とも連まず、黙々と仕事をする妻鹿は、山歩きもコースを外れて道なき道を進む「バリ」を好む。 どうしてそんな危険な登山を好むのか。私にはわからず、妻鹿が得体の知れない人物のように思えたが、終盤、そんな見方が逆転した。 仕事も山も、周囲に決められるよりも自分で決める。自分の信念の下に生きる方がスッキリする。 潔いし、カッコいい。どんな条件でも生きて帰って来るバリ山行ができる妻鹿なんだから、生活もどうにかなるでしょ、と思うのはあまりにも楽感的過ぎるかしら。 そしてしがらみだらけの羽多はどうするのかなぁ。バリの面白さに気づいたようだが…。 含みを持たせる終わり方だった。

    28
    投稿日: 2025.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みやすくてすぐに読み終わった。 登山道ではない山の中を登れそうなところを見つけて登っていくバリエーションルートに魅せられた人の話。 妄想ではなく現実として生きるか死ぬかの場面に出会うのか社会的に生きているところでもがくのか自分は後者だけどホンモノがあるんだろうなと思う。 面白かった

    2
    投稿日: 2025.12.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても読みやすい文章で、さくさくと読めます。 登山については、自分はやらないものの、動画等で楽しく鑑賞させていただいていて、バリ山行についても知ってはいたのですが、非難の対象にもなっている、というのは吃驚しました。たまたま私が見ていた動画UP主は、ルールをしっかり決めて、それを明言しつつ行動されている方ばかりだったからでしょうか。コメント欄等も友好的なものばかりだったので、初めて知りました。 舞台になっている西宮・芦屋は知っている場所でもあるので、風景を思い出しながら楽しく読ませていただきました。 一方、出てくる人物全員が序盤からどうしても好きになれず、一人称な分、主人公に感情移入も出来なかったこともあり、作者様に申し訳ないながらイライラしながら読んでいました。 とはいえ、会社の中にいる人達の群像はリアルで、自分の会社勤め時代に刺さりまくりました。イライラした理由は、そこら辺にあるかもしれません(笑)。 対して、奥様の行動は「悪妻のテンプレ」みたいな風情で少々違和感がありました。 純粋な感想としては、妻鹿さんと再会できて、もう一度会話ができるようになれると良いねぇ、と言ったところでしょうか。 あと、主人公がリアル友人だったら、さっさと離婚して再就職先を探した方が良いと思うよ、と言うのが私のアドバイスですねぇ……。

    1
    投稿日: 2025.12.03
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    バリ⋯ 自分だったら絶対にやらない けどきっとやったらやる前には戻れない 薬物みたいな魅力と恐怖が同居していると思う 

    0
    投稿日: 2025.12.02
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    ようやく読めた。 山登りとは縁がないものの、「バリ」の持つ危うさ、正統派から煙たがれる雰囲気はなんとなくわかった。その危うさと、会社を取り巻く流れとのコントラスト。良かった。

    0
    投稿日: 2025.11.30
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    芥川賞受賞作品。 山⛰️を正規ルートではないバリエーションルートで進む、お話(?)。 会社と山、社会と人間関係、日常と非日常の対比、山で直面する本物の危機などなど。 山の情景がみえていくるようなステキな作品だった。 ラストにトンデモな展開を期待したがあっさりだった。

    9
    投稿日: 2025.11.28
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    最近、少し登山をするので興味深く読めた。 私も混んでる登山道は好きでは無いのでバリやってみたいけど、やっぱりコワイなぁ。 登山がキツくて、もう無理もう登山はやめよう!と思っても何故か又登りたくなる不思議な魅力がある。それを書いてくれている気がする。 妻鹿さんその後どうしてるのか、最後何の言葉を言いかけたのか。

    11
    投稿日: 2025.11.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    バリ山行て何だと思い読んでみました。バリエーションルート、出来合いの登山道をつかわず藪の中に入りノコやピッケルを使って山の中を歩く、山頂を目指すわけではない。  ビルメンテナンス会社に勤める途入社の3年目の波田が付き合いから登山部に入る。仕事でも単独行動の多い四十代の妻鹿との六甲山へのバリ山行を舞台に非常な危険をともなう山にはいる。はじめは道なき道をかき分けて行く発見をして歓喜する波田であったが、急斜面で崖から落ち九死に一生を得る。そんな登山がなぜ面白いのこと妻鹿に食ってかかる。その時会社はきゅうちにあってリストラに直面し波田はリストラに合うのではと心配しているが妻鹿はリストラにあい波田が休暇中に退職してしまう。  わざわざ危険な山にバリ山行として入る不安感と実社会での会社の浮沈、リストラの不安との対比を描いている。読み応えのある文学作品だった。

    0
    投稿日: 2025.11.24
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    バリエーションルート、バリ山行。 本当にある言葉なんだ!!!すごいなぁ 楽しそう。いつかやってみたいなぁ。去年、ちょろっと読んでまんまと山に登りたくなり、今年六甲山に登ったのはいい思い出。来週も金剛山に行こうと思うので、心の中にめがさんを宿して、わたしも目の前の山に向き合って歩こうと思う。 メガさんみたいな自分の芯がしっかりあって、周りからの、評価を気にしない人って、周りは心配するけど本人にとっては本当にどうでもいいことなんだろうな。 最後のマスキングテープのとこ、ずっと出てこないかなって思ってたら本当にでてきて嬉かった!!どんな会話をしたんだろう。

    1
    投稿日: 2025.11.22
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    バリ山行は、知らんかったけど、山の楽しみ方と生き方。 そんなふうに、人はなんとか自分を保ちながら生きていかなくてはならないのかもねん。

    1
    投稿日: 2025.11.16
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    期待以上に楽しく読めた。バリについて初めて知ることが出来た。 働くって大変だ。恵まれた会社生活だったことを感じる。定年延長になったので、あと5年正社員であれることは、改めてありがたいことだ。 この本芥川賞だった。

    1
    投稿日: 2025.11.16
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    バリエーションという意味での登山の経路は、人生(死生観)に似ている…という事なのだろうか? 山と人、それは別物だと感じた。

    4
    投稿日: 2025.11.16
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    イメージとしての不安・恐怖と現実の不安・恐怖は別物である、みたいなことを考えている人の話。 サピエンス全史にある、妄想を共有することで人類は繁栄したという話に通じる部分があると思った。 このように考えることで日常の不安を軽くできる効果がある。

    2
    投稿日: 2025.11.11
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    バリ山行とは登山のバリエーションルートのこと。 「ルート」というが、特にルートはなく登山道ではないところを自分で切り開いて進んでいくのみ。特に山頂がゴールという訳でもないらしい。 リストラの恐怖に怯えて様々な集まりに参加する主人公。夜は残業や飲み会で毎日遅いし、休日は登山。 私は幼子を育てている妻の立場だから、主人公の妻のことばかり気になってしまった。フルタイムで働いている妻は平日も土日もワンオペで、バリ山行こそが「本物の恐怖(ドヤ)」とか言われても妻こそ「はあ??」って感じだと思う。 不確かな恐怖に怯えるよりまずは目の前の妻と娘と三人の心身の安定を目指すべきでは。 会社への居場所を求めている主人公だけど、家庭での居場所がこのままだと無くなってしまいそう。妻はきっともう諦めている。 「恐怖とか不安感ってさ、自分で作り出してるもんだよ」 という妻鹿さんの言葉。わかる。 それに飲み込まれず切り拓き、前に進んでていくのは自分でしかできないこと。たとえ他人のサポートがあっても、前に進むかどうか決めるのは自分。

    1
    投稿日: 2025.11.09
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    わざわざ危険な道を選んで山に入り「本物の危機」を愉しむ“おかしいのかもしれない”妻鹿さんと、妻鹿さんが気になって仕方ない主人公。人間、普通じゃない部分に魅力があるのかもなぁ。 職場は変わらず危機的状況なのに、バリ山行前後で、問題の捉え方というか描かれ方が変わっているのが印象的だった。

    1
    投稿日: 2025.11.07
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    バリ山行。バリ島で山登りすると思ってたら、全然違うかった。バリ(バリエーションルート)で登山する事だった。滑落する描写があったが、わざわざ危険な山道を進む理由は?奥が深い小説でした。

    17
    投稿日: 2025.11.06
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    山登りを通して、人生や仕事への取り組み方を考えさせられる一冊 山の情景が丁寧に描写されており、バリ山行を本を読むことで味わうことができる

    0
    投稿日: 2025.11.03
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    仕事に行きたくないなぁと思いながら、泥みたいな気持ちで通勤バスに乗っていた頃のことを思い出した。 うんざりするような日々を耐え抜くための依存みたいな登山の話は、真っ当で健康的な登山の話よりもずっと魅力的だった。

    2
    投稿日: 2025.10.30
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    バリ(アジアの国)で登山する話だと思ったら全然ちがった… バリエーション山行(通常バリ)とゆう登山の仕方があるらしい 通常決められている安心安全なルートで山頂を目指す登山から逸脱し、道ではない所を自分でルート開拓しながら山頂を目指す、危険極まりないそしてマナー違反な登山のこと  そんな登山があること自体驚きだった 会社とゆう組織のメタファーが「山」であり、妻鹿さんの仕事のやり方や生き方のメタファーが「バリ」なのだろう 通常の登山は決められたルートを通り頂を目指す    頂を目指す為に整えられたルールやマナーが道になりその道を歩んで進む 会社員も組織の中で決められたルールやマナーといったルートの上を進んでトップを目指す だが妻鹿さんは山頂やトップを目的としていない 生命の危険を晒してバリをしていても、その先には「何もない」のだし会社員として働いていてもトップを目指す気はないのだ 妻鹿さんの目的は「バリ」そのもの、ルールとマナー違反で命を脅かすことそのものなんだと思う だから道を選ばないのだ 「バリ」を選ぶんだと思ったし、会社も自分から辞めてしまったのだ 〈今作の共感ポイント〉 同じ会社にいるのに仕事のやり方が全然違う、同じ登山をしているのにやり方が全然ちがう そのような事は日常生活でも感じた事があって 同じ事をしているのに全く違うやり方が違う人の事がだんだん気になってきて、その人のやり方やその人自体をも知りたくなる経験もした事がある気がするので、主人公の気持ちがわかる気がした ブグログでも同じ本を読んだのに読み方が全く違うとゆうことがあるしなあ  あれ、ってことは同じ本を読んでも目的が違う場合があるとゆう事だね?とレビューを書きながら気づく 〈良かったポイント〉 1番印象に残ったのは山の自然の情景描写の巧さ  山に行って吸い込む清涼感溢れる空気や、薮の奥底に吸い込まれそうになる闇、ときおり身体を温める優しい光、目に輝く水流の雫  匂い、光、温度、色彩が感じられて脳内が山のマイナスイオンで満たされてゆく それゆえに主人公が滑落したシーンでは緊迫感に張り詰める圧巻の恐怖があった 〈残念ポイント〉 ラストが綺麗過ぎたのと、心理描写がちょっと薄かった 命をかけて危険な山の登り方をすると生きてる実感があるのかなあ ライブでダイブヘドバンしまくって汗まみれで踊り狂ってると「今、生きてる!」と感じるのと同じかなあ… 人はどのような時に「今、生きてる!」って感じるのかなあ〜と 考えたりもした物語だった

    12
    投稿日: 2025.10.30
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    バリ山行とはバリバリ山登りすることかと思いきや、バリエーションルートをとりながら道なき登山をすること。私は松浦さんに完全同意。こんなのあかんやん、と思う。主人公、波多もあわや滑落事故になりかける。六甲山でもこのようにバリを楽しんでいる人がいると思うとかなり怖い。

    1
    投稿日: 2025.10.28
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    "バリ"エーションって言葉は「選択肢がある」響きがあるが、山のそれは命の危険と言う選択肢も含む。だからこそヤミツキになっていく。だけど「妻鹿さん、初心者の力量を鑑みてルート変更する対応も必要だよ〜」と叫びたくなったw 「えっ?」と言う終わり方だけど、とっぷり"バリ"に沼ってしまい、これが続いていくんだなと予感。そのうち奥さんから捨てられるぞww 芥川賞かどうかとか考えないで愉しむべき。

    11
    投稿日: 2025.10.28
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    積読本になっていたのをようやく読んだ。何度も登った六甲山が舞台の物語。最近は行けてないから懐かしい。仕事場が男社会で序盤少し入り込みにくかった。 日々感じる不安を抱えて、山に登る。自分と重ねる部分もあったけど、主人公の考え方や言動に苛立ちを感じた部分があった。妻鹿さんのように自分をもって強く生きることに憧れるけれど、難しい。そして私にバリは無理だなと思った。 目の前の山行に夢中で歩き登り汗を流す。心が無になる感覚を感じられる登山は好きだ。 不安に対する解決策は目の前のことに没頭すること。目の前の自分のやることをすること。当たり前のようで肝心の時に忘れてしまう。不安に押し潰されそうな時に思い出したい。

    8
    投稿日: 2025.10.25
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    私も山登りが好きです。 バリエーションルートを一人行く、おじさん。 遭難しないように気をつけてください。

    1
    投稿日: 2025.10.25
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    芥川賞受賞作の中でも非常に読みやすかった。 自分と同世代の方や純文学に慣れていない人でも、こちらは読みやすいのではないだろうか。 主人公のような葛藤、現代人らしくていいなあ。私はすごく好き。

    1
    投稿日: 2025.10.24
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    芥川賞よりも直木賞派なのだけど、六甲山が舞台と聞いては神戸市民として読んでみたい。 会社のサークル付き合いをきっかけに、職場のメガさんの存在に惹かれて山にのめりこんでいく主人公。気分の高低や登山中の描写、崖っぷちに立たされた中小企業のひりつく人間関係、会社の中での人付き合い、リアルな描写が面白かった。 150ページくらいで短いのでサクサク読める。

    10
    投稿日: 2025.10.24
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    何もかもがリアルで、心が抉られた… 会社に対する行き場のない不満、自分の居場所に対する不安…そんな人間の気持ちなど露知らず今日も山は飄々と人間を呑み込んでいく。 読んでいて主人公と自分を重ね合わせてしまって、とてもしんどかった。でも山登りのようにこのしんどい読書体験を通して、私は少しだけど強くなれた気がする。 主人公の波多は、会社のイベントで六甲山に登ることに…そんな活動が数回続き、妻鹿も登山に参加することに。彼は登山イベントに元々参加していた藤木常務に目をかけられる存在ではあったが、やや気難しい性格で周囲と壁があった。結局登山で彼は、バリ(バリエーションルート)で登る手法をとり、周りを困惑させたのだった。後日常務が退職したことをきっかけに会社が取引先を一新することになり、皆があたふたするなか、妻鹿は以前の取引先を大切にしながら自分の仕事を遂行していた。しかし会社は取引先を一新することで軌道に乗るつもりが、上手くいかず誰が人員整理の対象になるかで皆不安を隠せない。そんなに会社が混乱に陥るなかでも妻鹿は自分の仕事を淡々とこなす。波多はとある修理をきっかけに妻鹿に助けられ、妻鹿にバリ山行を一緒にしたいと依頼する。そしていよいよ2人はバリをするのだが、波多は妻鹿の考え方やペースについていけない…そんなイライラが募った波多は妻鹿に当たり散らし、結局妻鹿に謝ることなくその日はお別れする。さらに最悪なことに波多はバリで無理をしすぎたため体をかなり壊し、長期休暇をとることになる。そして仕事復帰すると聞かされたのは、会社の取引先との朗報と妻鹿の突然の退職だった。波多は色々な情報に呑まれながら、妻鹿の気持ちが知りたくて1人バリに挑むことに… 果たして1人バリで波多に見えたものとはー。 妻鹿に会うことはできるのかー。 特に好きなシーンは波多が1人バリして妻鹿の面影を探すところ。結局人は大事なことを吸収するときは、自分の五感を余すことなく生かさなくてはいけないと痛感させられたシーンだった…そういう意味で山は己と向き合える最高の場所だと思う。 私も自分にとって大事だと思ったことは、 しっかり行動して体得していきたい。 シンプルだけど、とても大事なこと。 この作品に出会えてよかった

    15
    投稿日: 2025.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    六甲山が舞台ということで、すごい馴染みのある地名がいっぱい出てくる。登ったことのあるルートも出てくるんだけど、本題はバリ山行。 藪漕ぎだの垂直降板だの半端ない。途中初めてアガさんに連れてってもらったバリで、主人公が死にかけるところなんかリアルすぎてドキドキした。映画見てるみたい。 幼い娘とフルタイムの妻、転職したばかりなのに先行きの怪しい会社。現実は漫然とした不安や疑心暗鬼が漂う。 作者の山に対する純粋な敬意を感じつつ、現実の不安定さが対比されてて絶妙。 ラストもスッキリしないんだけど、それでもかなり希望を抱かせる展開なので芥川賞でも読後感はそこまでひどくない。 山の描写が細部までリアルでとてもよかった。

    18
    投稿日: 2025.10.22
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    作者が同窓生ということで、手に取った。 筆致が非常に巧みで心地良い。 土地の空気や方言に親しみを覚える部分もあるが、それ以上に筆の上手さを感じる。 主人公の内面描写も繊細で、街での葛藤や山の孤独が静かに沁みてきた。 とても良い作品。芥川賞を読み直そうと思った。

    11
    投稿日: 2025.10.22
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    うだつの上がらないサラリーマンの葛藤と山行の緊張感が後半にかけてリンクしていくーー的な小説なんだろうなあと、メタ読みして半ば冷めた目で読み進めていたものの、なんだかんだで惹き込まれて一気読みしてしまった作品。 山の描写の秀麗さに一読の価値あり。「水のあまい匂い」とか、こんなん語感だけじゃんという批判もあると思うが、自分じゃ何年かかっても捻り出せない表現だと思う。 家族すら放り出して山行に明け暮れる主人公の無責任さと、仕事上の哲学も無い様には呆れるが、それもまた良い。妻鹿さんがキャラ立ちしてる分、良くも悪くもどこまでも凡人で、その滑稽さが際立つ。

    2
    投稿日: 2025.10.22
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    図書館で予約して待つこと数ヶ月。 ようやく順番が回ってきた。 主人公は妻と3歳の子を持つサラリーマン波多。人と接するのが少々苦手で前職では飲み会をスルーしていたが、それが原因なのか、リストラ対象となってしまう。なので転職先ではなるべく会社の人々と関わるように努めていた。会社の登山サークルへの参加も初めはそんな理由だった。そんな中、波多は妻鹿(めが)という社員と出会う。我が道を行くタイプで周りからは変わり者扱いされている妻鹿は、ひとり毎週のように山に登っていた。バリ山行。普通の登山ルートではなく、自力で道なき道を見つける登山だ。 危ないと非難されることもあるバリ山行の記録を登山アプリに残す妻鹿に、次第に興味が湧いてくる波多。そしてバリ山行に一緒に連れて行ってもらうことになるのだが…。 サラリーマンの毎日、妻との関わり、山登りの様子、どのシーンをとってもとても自然に綴られていて、あっという間にその中に入り込んでいた。 ちょっと不思議な感覚だった。 まるで自分が経験しているような気分にさせられる文章なのだ。何がどうしてそうなのかは説明ができないのだけれど、自分が波多になったかのような感覚。 家庭や会社の中で居場所を探すときも、仕事で失敗したときも、山での感動も、恐怖も、妻鹿に不満をぶちまけたときも、バリ山行後の疲労感も、まるで自分ごとのように感情が振り回される。もちろん青いタータンチェックのマステを見つけた時もね。

    1
    投稿日: 2025.10.21
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    低山の道無き道をいく山行。 社会を生きる僕らにも通ずるかもしれない、その在り方。 どうでもいいけど、登山アプリあるのをこの本で知った

    13
    投稿日: 2025.10.20
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    バリ山行とは何?と興味はあった。でも芥川賞は私には難しい、と思って遠慮してた本。テレビで紹介されたのを観て、やっぱり読んでみたいと思い手に取りました。 主人公の波多は、お付き合いで職場の希望者たちと六甲山に登る。はじめはお付き合い程度と思ってだけど、山登りの面白さを知り毎回参加するように。ある時、会社でも浮いた存在で一匹狼の妻鹿が参加する。妻鹿はバリ山行というものをやっているらしいが…。 バリ山行とは…? バリ=バリエーションルートの略。(私の解釈だと登山道ではないところを歩くルート) 山行(さんこう)=山の歩き方の総称。 私には絶対に無理な登山だな。 波多は妻鹿に頼んで一緒にバリ山行に連れてってもらう。読んでてとてもキツいのが伝わってきます。たまに絶景を見て感激をしてるけど、ほとんど苦しい。このバリ山行のルート、波多の会社に対する不満、不信感をそんまんま表していると思った。会社の中がおかしいことになっているのに、誰もどうする事も出来ないもどかしさ。バリ山行で波多は自分の気持ちと向き合っていくのだけど、彼は最終的にはどういう結論を出すのか気になるところで終わる。モヤっともするけど、光も見えた気がする。 気付くと物語に引き込まれていた。何でだろう?こういう感じ知っている気がする、と読んでて思いました。それで気付きました。波多が勤めている会社、私が以前勤めてた会社の雰囲気に似ているからだと。どこも一緒だと思うけど、代が変わると会社ってガラッと変わる。私が勤めてた時は社長は元気だったけど、今は代が変わっていると思う。今の社長が上手く経営しているのかな…?

    53
    投稿日: 2025.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世間体のよい人生のルートを歩む主人公と、道なき道を行く同僚。 一度崖から落ちかけた主人公がキレる様は、さながら人生に迷った人間の叫びのようでもあった。 この読了後に木曽駒ヶ岳に雨天の中、登山をし、足を滑らせかけて肝を冷やした。 なので個人的に、主人公が負傷するシーンに思い入れがある。

    2
    投稿日: 2025.10.19
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    読む前は、バリ島の山登りの話だと思ってた。 違った。バリエーションのバリだった。 ほんで、うーん…あんまり好きではなかった。 主人公にとてもイライラしながら読んだ。 男のロマンなんか?わからん。理解できん。 私は、ここ2〜3年で愛宕山とか大文字山とか京都の低山にいくつか登って、登山に興味が出てきて、 この小説の序盤のみんなで山登りシーンは楽しく読めた。 でも中盤以降、なんだろうな…好きじゃなかった。 妻子持ちで毎週休日は山登りとか…子育てとか家のことしろよって思うし、終盤は妻鹿さんへの当たりが強くて、お前が連れてってくれ言うたんやろ!ってとってもイライラした。 妻鹿さんの言葉は響くものがいくつもあったし、山と一体化できるようなバリにも興味は沸いたけど、とにかく波多が好きじゃなかった。離婚も秒読みやで。 私は松浦さんタイプかなぁ。 1番すきなキャラは藤木常務。かっこよすぎ。 喫煙者なのが嫌やけど。 六甲山は登ってみたいなぁ。 低山の、あれほど整備された登山道でもしんどいのに、バリなんて体力ないから出来ひんやろうなぁ。

    6
    投稿日: 2025.10.18
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    登山道を外れて道なき道を行くバリュエーションルートで登る。日常のゴタゴタから離れて、ギリギリを行く、本当に道無き道を行っている気持ちになる描写でリアルを感じた。 普通に1人で登山道をいっても前後に誰もいないと相当心細いのに、なんて破天荒なと思ったが、やった人にしかわからない魅力に取り憑かれてしまうんだな、きっと

    59
    投稿日: 2025.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    リストラされ転職した波多。リストラの理由は社内飲み会等に参加しなかったから? 山登りに誘われて参加。六甲山ハイキング 常務藤木が参加。今年でやめる。会社が大手下請けに特化。藤木がさり、営業部が一つ メガ妻鹿さん、藤木の山仲間。バリをしている。バリエーション。地図にないルートを一人で登る。ルール違反と嫌う人もいる。 メガは仕事も単独。小さい案件をこなす。 新しい体制でも隠れて営業していた。 MEGADETHというアカウントでルートを登録。大手から仕事がこない。前期40%. リストラの噂。メガに仕事を助けて貰い、バリに行く。遊びなのに命懸けが楽しいとメガはいう。リストラ対象といっても、現実の危機から逃避と言っても。通じない。 下山途中で滑落。メガに救われる。泥だらけで帰宅。肺炎にかかり19日休む。 大手から仕事が入った。メガが退社。社長と営業方針で揉めやめる。波多はメガの仕事を引き継ぐ。普通の山登りは、不参加。 単独でバリ開始。滑落したあたりで、誰かがいる。メガ?誰もいないが、新しい青いタータンチェックのマスキングテープが枝先につけてあった。メガはバリをしている

    1
    投稿日: 2025.10.15
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    日常と非日常どちらが人生の本質なのか。 仕事や家庭と趣味や自己満足を天秤にかけるとどちらに傾くのか。 自己分析しつつ、登場人物たちの哲学に触れて欲しい。 また登山における人や風景、五感の描写がいきいきとしていて読んでいるだけで体験したような臨場感。

    10
    投稿日: 2025.10.14
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    バリ山行、読了。 面白かった。サラリーマンとしての主人公の内面描写が秀逸と思ってたら松永さん、会社員しながら小説書いてたんですね。自分も色々転職してて過去会社の危機に焦ったこともあったので(2社目のスタートアップが倒産)少し共感するところもあり。メガさんが自分より一つ年下ということだけ何となく受入難かったですが 笑、ちょっと山の斜面にしがみついてみたい気持ちになりました。

    2
    投稿日: 2025.10.12
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    ストレスフルの頃、しんどい山登りをして気分転換になったことがあり、山登りの魅力を思い出させてくれた。 「山は変わらない、すると変わったのは自分自身で、自分を取り巻く状況だった。」 仕事をしていると思い通りにならないことも多いが、自分と向き合い自分の思うようにしていくしかないよなと思った。

    3
    投稿日: 2025.10.11
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    『バリ山行』という題名なので、てっきりバリ島の山で寺修行をするのだと思っていたら、六甲山の道なき道を登山する話とは。 大阪では遠足や子供会や家族で行く身近な山。 いつも芥川賞系の作品は読みにくいと感じるのですが、この作品は山の雰囲気と地名がわかったせいか、読みやすく感じました。 私も会社の上司に連れてもらって、六甲山の川沿いをトレッキングで登ったことがあります。最初はいいものの、足を滑らせてヒヤッとしたり、一緒に行った人たちに迷惑をかけそうになると、急にシュンとしちゃったりして。めちゃくちゃ楽しいけれど、やはり気を遣いました。 山の本であり、価値観や働き方をも考える本です。自分の楽しみのためだけに山を登り生きていることを感じられるか。仕事では自分の価値観を大切にして働くことができるかどうかを問うています。 うーん、私は波多と妻鹿の間ぐらいかな。

    48
    投稿日: 2025.10.10
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    波多くんはバリで一度酷い目にあったものの、危険を踏み越えていく達成感?もしくは自己陶酔でバリにハマっていく。そして一人で街を忘れて山に没頭する時間から、妻鹿さんに近づいている感覚を得る。生命の危機に陥った直後は街の不安なんかどこ吹く風だったが状況が変わると少しずつまた不安に苛まれていく。結局妻鹿さんも不安をかき消すためにバリしていたんじゃないかとある意味自己都合の希望に縋りはじめる。後半のこのポイントが私としては結局波多君は妻鹿さんにはなれないし、別の軸を持つ人間なんだと改めて強調されてるように感じた。 一貫して波多くんの一人称で書かれており妻鹿さんの考えは結局どこにあるかは明らかにされていない。が故に波多くんは最後まで妻鹿さんのことを自分の尺度で判断、解釈しすぎている気はする。なんだかとても人間だなと思った。

    7
    投稿日: 2025.10.09
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    バリ山行という言葉を初めて知りました。 登山道ではなく自分でルートを探りながら登るという登山もあるのですね。

    12
    投稿日: 2025.10.05
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    会社の同僚に誘われて登山にはまった主人公の波多は、他部署の妻鹿がひと知れずバリ山行をやっていることを知る――。 六甲は登ったことがないけど、YAMAPを片手に作中のルートを追体験しながら読み、紙上登山ができて楽しかった。ヤマップやってないんですかと訊かれて「俺はヤマレコ」と答える妻鹿さんにフフッと笑ってしまった。 山と街と、本当に危険なのはどちらか。むずかしい問いだけど、山であれ街であれ、そこに危険があることに気づいておらず、気づこうともしないのがいちばん危険では。ゆるやかに構えつつ、感度は澄ましていたい。

    0
    投稿日: 2025.10.04
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    山に登る。 いや、私たちの想像するものとはまた違う『バリ山行』=バリエーション山行。 彼はなぜ道なき登山をたった一人で行うのか。 会社の状況が芳しくない中、なぜひたすら山に気持ちが向くのだろうか。 クビを切られるかも分からない、不安渦巻く中で道なき道を進む様は、バリ山行と通ずるものがあった。 ビッシリとスケジュールの詰まった手書きの手帳。唯一日曜だけが空白が守られ、たった一文字「山」とある。 そのシーンになぜだか胸を衝かれる。 誰も踏み入らない場所を歩く険しさの中に、何を見ているのか。 目の前の崖やツルや岩肌。バリを行う人にとっては、それらを見極め、足掛かりを見つけながら一歩ずつ進むことだけが現実なのだ。 整備された登山道を歩く健全さのすぐ隣で、山頂を目指すでもなく、判断を誤れば死ぬかもしれない危ういバリ山行。 ひとりだからこそ、気兼ねなく迷うことができるというのは、山だけの話ではないのかもしれない。

    6
    投稿日: 2025.10.04
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    会社のサークル活動で登山にハマり始めた波多は、ある日、先輩の妻鹿(めが)さんが整備された登山道ではなく、藪をかき分けて自分でルートを切り拓く「バリ」を行っていると知り、強く興味を持ちます。そんな中、会社では方針転換によりリストラの噂が立ち始め、なかでも最も危ないと言われているのが妻鹿さんでした。波多は思い切って妻鹿さんにお願いし、初めて「バリ」に連れて行ってもらいますが、予想を超える危険な状況に直面し、命の危険を感じてしまいます。 山に登る理由は人それぞれでいいと思いますが、登山は「遊び」でやるべきと言う波多と、「本物の危険」を体験しにいくためにバリをすると言う妻鹿さん。彼の考えに波多は反発しますが、妻鹿さんと連絡が取れなくなり一人でバリを始めた波多に、次第に心の変化が現れていきます。 「会社がどうなる」とかそういう恐怖や不安は、自分が作り出しているもの この妻鹿さんの言葉が印象に残りました。本当に身の危険を感じた人は、日常の恐怖や悩みなんてちっぽけなものに思えてくるのかもしれません。 前半の会社の不振などの描写は不穏で、読むのが少し辛くなり途中でやめようかと思いましたが、後半のバリの描写や「妻鹿さんがなぜバリをするのか」という問い、そして波多の心情の変化がとても興味深かったです。こういう作品が純文学なんですね。

    15
    投稿日: 2025.10.04
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    160頁ほどの短編らしい短編。思った以上に世知辛いというか、子供が生まれたばかりで転職した会社で主人公が悶々とリストラに怯えたり、社長と取り巻きのやり方にモヤモヤしたりと、大手に翻弄される中小企業のゴタゴタな話が多い。バリ(エーションルート)山行の描写はとても緊迫感があり、ドキドキしながら読めたが、世知辛さになんだかシラけてしまった部分もあり、短編でよかったなと思った次第でした。

    30
    投稿日: 2025.09.24
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    今年の春に久々に山登りしたいと 父親と地元の山に登った。 小学生の頃登った時の記憶は ひょいひょいと登った記憶があったが… (満面の笑みで映る写真もアルバムにあるし) 実際に登ると、山を舐めていました(ー ー;) 標高も432mで、まず最初に父親が 正規ルートを序盤間違えて 急斜面を登り始めた時は膝の震えが止まらず。 顔は映画「ハウルの動く城の」荒地の魔女が 階段を登るシーンみたいになってたと思う。 記憶になかった岩場が出てきた所からは 絶望感がすごかったが、気合いでよじ登りました。 でも、山頂の景色は本当に清々しくて 気持ちよかったなぁ この本では主人公の波多が山登りに誘われる所から 始まり、その中でバリ山行を行う先輩の 妻鹿(めがと読むらしい)に興味を持つ。 バリって何だ?っと思ったら バリエーションルート、バリルート。 つまり、通常の登山道ではない道を行くらしい。 実際に少しバリルートを不本意に通った 自分が思ったことは、 足を捻る覚悟を持って登るべし! ちなみに、父は笑顔で「間違っちゃった」と 言いながら正規ルートに戻ったから良いけれど。 この本のバリ山行は読んでいて 死を感じるようなレベルの危険な登り方をするので ドキドキした。 ただ誰も来ない場所で自分で挽いたコーヒーを 飲むのは最高なんだろうな〜 でも、自分はちゃんとした正規ルートで 登りたいなと強く思った作品でした。 主人公が次第にバリ山行に惹かれていく所が 少し怖かったです。 なぜ、人は山を登るのかということを 考えてしまいました。

    77
    投稿日: 2025.09.21
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    面白かった! 登山も読書も、自己啓発が目的の人もいるしただの趣味としている人もいる。それは個人の自由だが、自分自身が伴わなければ何の意味もないのかもしれない… P10 「実績つくってもさ、評価されるのって社内でうまくやってる人やし」 大手保険会社でフルタイムで働く妻の、そんな愚索ともとれる声を、私は膝の上で丸くなってタブレットを握る娘の背中を見ながら聞いた。 「人の集まりやからな」

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    糸井さんの書評?(たしかほぼ日で感想を書いていたが、あれは旧今日のダーリンだったのかもう読めなくて中身を覚えていない)で早速借りてみたら、分量も程よく、中堅どころサラリーマンの悲哀と山登りが合間って物悲しい読後感だった。 主人公の波多は、前職で職場の人付き合いを怠った反省から、転職先で山登りサークルに付き合う。そこで聞いた、妻鹿さんという同僚のバリ。私は糸井さんの感想を中途半端に覚えていて、あれ、これってバリ島で山登りする話だったっけと完全な勘違いをしていたが、通常の登山ルートではなくバリエーション、簡単に言えば立ち入り禁止区域も厭わず自分で山道を切り開くこと。それがなんの楽しみがあるのか。困難や危険を求めて行うのであれば、それはリストラや雇用調整が横行する下界で向き合うべきではないのか。そんな疑問を、波多は思わず妻鹿さんにぶつけてしまうのだが、ぷっつり辞職した妻鹿に、もはや聞く由もない。 共働きの妻と娘を放置して山登りに勤しんであたかも仕事熱心かのように自分探しに振る舞う波多の凡庸に比べて、なんならば父と障害のある弟とを抱える妻鹿さんの方が、現実で抱える困難は大きく、リストラされることへの恐怖は甚大だろう。そんな、命も仕事も家族も守る「べき」妻鹿が、自分よりも危険を楽しんでいる。おそらく、ちょっと下に見ていた変人の同僚に、自分は何も敵わないと感じた、虚しいサラリーマンの気持ちを書いた小説といえよう。 波多に共感はできないが、山行と仕事を重ねた設定や、六甲の描写は一読の甲斐あり。趣味も仕事も家族も、何も中途半端で自分自分なサラリーマンは是非読むべし。

    3
    投稿日: 2025.09.17
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    初めての純文学。 とても読みやすかった。 私は一度山で死にかけたことあるけど、もう一生登山したくないって思った。あの恐怖感というか本物の危機感が思い出されてヒヤヒヤしながら読んだ。 仕事も人間関係も悩みは尽きないけど、悩みも全部考えられないくらい何かに没頭することって大切なんだなと思う。 メガさんみたいな生き方かっこいいと思ってしまった。

    2
    投稿日: 2025.09.17
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    まず、山!全く知らないし登山なんてほぼしたことがないけど、すごく危険で不安でムシムシしている、そういう奥深さがダイレクトに伝わって、臨場感たっぷり。バリ、した感すごいある。 生きていくこと、大衆と過ごすこと、なんとなく正しそうな方向に流され選択すること、そういう自分からすこし乖離した、悟りを開いた自分みたいな境地に行き着く瞬間って、たしかにある。波多くんはバリ山行を体験して、そこであの経験をしたことで、新しいフェーズに行けたけれど、私は次そのフェーズに行けるのはどこでどんなバリをする時なのだろう。思いがけないバリを体感できることがあるのだろうか。 すごく短い期間でとある人物に対し、期待をして、尊敬をして、軽蔑をして、拒絶する。 はたまたその人が突然いなくなれば、恋しくなって、寂しくなって、会いたくて、次はそれを通り越して、自分の心の中になんだかずっと居続け、尊敬してしまう。 複雑なのは『なんだか変わったその人』なんじゃなくて、子供みたいにまだ未知な感覚や感情の波にあれやこれやと流されている自分自身なんだよな。それが人間だよな、みんなもそうだよな。ってちょっと思えた。 しかし、マスキングテープの粘着力は、そんな山の中で通用するのかも信用できない(笑) 本のカバーは外して、直接カバンに入れて持ち歩くと、とてもかわいい一冊です

    1
    投稿日: 2025.09.11
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    バリ山行、普通の登山と日常の対比が自分の中でも重なって、色んな思いや感情が湧き出てきた。仕方なく組織にいる自分はもう捨ててやるぞ!みたいな気持ちになった。

    0
    投稿日: 2025.09.11
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    わたしの人生の“ガチ”ってどこにあるんだろー たしかに非日常って日常あってこそだし、山と街は陸続きだし。でも日常って仕事だけでもないしな~~

    1
    投稿日: 2025.09.09
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    山登りやハイキングが好きなので、どんな話なのか興味津々だった。登山の様子、山行の様子の描写が想像しやすく、読んでいて自分も自然の中に行きたくなる作品。自分に向き合うための時間って、どんな方法でも良いから待っておくといいんだなと考えさせられた。人の考えに触れられる、自分の考えを広げられる本ってやっぱりいいな。

    1
    投稿日: 2025.09.07
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    山好きとして気になって読んだ。 バリとは、バリエーションルートの山行という意味で、特に本書では、ソロで地図を片手に、危険を肌で感じながら、道なき道を見つけ開拓することとのこと。 主人公たちの、仕事や家族などとの普通の日常の困難と、それに抗おうとしつつもだだ翻弄されるだけの主人公たちのストーリーと並行して、週末に日常に隣接して取り組まれる非日常としてのバリ山行が対比され、とても人生を考えさせる内容だった。

    0
    投稿日: 2025.09.06
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    バリの山歩きではなくて、バリエーションルート登山のことだった! 周り流されず、よく考えて、準備して、自分のやり方で進むこと。 他人の評価や体裁ばかり気にすることの対極にあるのは、これだよなあと思った。

    1
    投稿日: 2025.09.05
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    誰の中にも波多と妻鹿がいるはず。 人付き合いもほどほどに行い、組織に溶け込む波多。 組織の指示に縛られず、孤立してでも自らの信条を貫く妻鹿。 妻鹿の生き方は、整備された登山道から外れて藪の中を突き進む「バリ」そのものだと思います。 妻鹿に憧れる気持ちも分かるし、反発してしまう気持ちもよく分かる。 誰もが抱く葛藤を山岳小説として表現しているのが凄いと思いました。

    25
    投稿日: 2025.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    建外装修繕専門の新田テック建装で働く波多(はた)が、ベテラン社員妻鹿(めが)が難易度の高い登山「バリ山行」をしていると知り……という話。 登山の知識が皆無な私は、そもそも「山行」が「さんこう」なのか「やまいき」なのかも分からなかったし、タイトルを見たときはなぜか、「日本の山を極めた主人公が、ついにインドネシア・バリ島で登山をする話」だと思い込んでいた(ちなみに、バリ島にはアグン山という3,000メートル級の火山があるらしい。へ~)。 読み進めるうちに、「バリ」とは「バリエーションルート」の略で、登山において一般ルートとは異なる、より難易度の高いルートのことだと知る。そうか、そういう意味だったのか……と納得すると同時に、「これ絶対、暗中模索する会社の経営と道なき道を行くバリが主人公の心の中でリンクしていくやつや~ん」と、ついメタ的な読みを始めてしまい、純粋に物語に浸ることができなくなっている自分に気づく。そんな自分にちょっと嫌気がさした。 第171回(2024年上半期)芥川賞受賞作ということを読み終えてから知った。

    1
    投稿日: 2025.09.01
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     よかったです! 一冊の1/3以上にわたって描写される「バリ山行」がとてもよいです。  「バリ」はバリエーションルートの略語です。整備された登山道から外れたところを「自分のルート」とすることです。  「山行」は山に行き活動すること、いわゆる登山も含まれます。「バリ」では山頂をめざしません。だから、「バリ山行」は登山道を外れて山のなかをウロウロすることみたいです。  気楽な登山なら、自然を身近に感じるとか、自然の中にいる感覚になれるでしょう。しかし、「バリ山行」だと道なきところを行くわけで、自然に「ぶち当たっていく」ような感じです。  「バリエーションルート」なんて言ってますが「ルート」なんかなくて、「山」がただあるだけです。地形図を頼りに、自分で見定めて進みます。  冬の六甲山、枯葉を踏みしめ、岩を登ります。水の流れが落ちて白く砕ける滝を越えていきます。 「いいですね!」わたしも主人公と同時に叫びたくなります。  急斜面をよじ登り、目を守りながら藪をかき分けて進みます。はぁ、はぁ、と荒い息で汗をふき、アウターを脱ぐ。冷えたらまた着る。アウターの汚れ・破れも気にする余裕もない。目の前の「山」を進むしかありません。それでも、ふと心にはいろいろな想いが湧きあがります。  「バリ山行」しているときの描写が本当によかったです。わたしは「バリ山行」をする理由や目的なんてどうでもいい気持ちになりました。最高の一人時間じゃないですか!  作者の松永K三蔵さんは、「バリ山行」の場面のほかに、主人公の「波多さん」が登山をはじめるきっかけ、「バリ山行」をするに至る気持ちの変化を書かれています。「バリ山行」の場面はよかったのですが、これはどうなのかなと思ってしまいます。  会社員である波多さん、お名前の通り、けっこう苦しい状況です。  でも、もっと苦しいのは波多さんの奥様のほうでは?  奥様はフルタイムで働きながら、幼児の娘さん、波多さんの世話をしています。危険こそないけど、日々、目の前の命と向き合っているんです。  そんな奥様を置いて、登山や「バリ山行」ですか?  こんな、寛容な奥様、ファンタジーじゃないですか? わたしが妻にそんなこと言ったら「はぁ? ずっと山行しとけ!」とか言われて、終わってます(イメージです)。(T_T)  山の四季のように移りゆくものではありますが、自分の妄想で不安になって、みんなとワーワー、「自分のルート」とかいって「バリ山行」で気分よくなってる。こんな「滑稽さ」に気づかされたのも、よかったかな?(笑)

    86
    投稿日: 2025.08.30
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    ・ 読書記録25-37 『バリ山行』 松永K三蔵 作 山も人生も道なき道を行き ノイズを拾い 自ら切り開く 自分のレールは自分の後ろにできてくる

    2
    投稿日: 2025.08.26
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    バリ山行とは、登山道ではないバリエーションルートを登る登山のこと。 会社の将来性への不安から、徐々にバリ山行にのめり込んでいく主人公の心境が丁寧に描かれていて面白い。 でも、たとえ低山であっても遭難はするので、バリ山行はやめて欲しい。

    0
    投稿日: 2025.08.21
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    登場人物の会社の人の名前が、山の世界で名の知れた人ばかり、「ふふっ」と笑ってしまった。作者は山が好きなんだなぁ、ふふふ。

    0
    投稿日: 2025.08.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ごく普通の会社員がリストラの危機に怯えながら、 登山に目覚める。 序盤こそいわゆる登山部的な登山に魅せられていたが、会社の同僚である妻鹿さんが「バリ」と呼ばれる登山法をしていることを知り、徐々に関心を高めていく。 バリとはバリエーションルートのこと、 つまり一般的な登山道を使った登山ではなく、 時に立ち入りが制限されているコースや整備や舗装など一切されていないような、そんな場所に足を踏み入れながら山に登ること、これこそがタイトル「バリ山行」なのである。 主人公の波多は「バリ」に興味を持ち始め、 いよいよ妻鹿さんに声をかけて、ともにバリをすることとなる。しかし、結果は実に散々なもので波多はとんでもない不安に苛まれ、疲れも相待って妻鹿さんに対して怒号を飛ばしてしまう。 結局妻鹿さんは会社との方針不一致により退社を決断。 しかし波多は「バリ」にはまっていく。 通常の登山道が、いわゆる一般の常道なのであれば バリは間違えなく邪道だろう。 しかし、主人公は間違えなく邪道に惹かれるようになり、それはそのまま会社の立場や立ち位置、考え方からの影響と言えよう。 登山に関する表現は難解なものも多いが、 しがないサラリーマンが抱える不安と重ね合わされた登山の美しい表現は壮大な自然とちっぽけな個人。 それが不安をそのまま示すようでもあり、 大きなメタファーとして機能しているようであるが、 その不安はまさに現実的であった。 最後に妻鹿さんを感じさせてくれたのは、 作者からのプレゼントのようにも感じ、 わずかな希望のようでもあるが、それは妻鹿さんという存在がこの作品の中でどのような立場であるのか、 どのような意味を持っているのかを考えると、 やや複雑な思いに苛まれる。

    1
    投稿日: 2025.08.19
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    流石に芥川賞を取った作品だけに面白かった。読書前は、バリ山行の意味が分からず余り興味が持てなかったが読み進む中でその意味が理解出来すらすら読めた。

    7
    投稿日: 2025.08.18
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    いわゆるジャケ買い、をたまにする。そして本書は、ジャケ買い……しないタイプの装丁であった。 暗い緑色を基調として蛇行する赤い線と点線が混ざり合う。なんだかものものしい雰囲気。 そして著者名もインパクト大。 ところがどっこい、何かを凌駕している作品って漂ってくるんだね、虫を捕まえる香りが。 本を開いたらもう絡め取られた。 仕事やら蔦やら人間関係やら枝やらに手足を取られる主人公を見ながらこっちも絡め取られていた。 そしていろんなものに絡め取られてたのに、急に離されて、ぽかーんとしたところに漂う新しい不安。それを一気に収束させる最後の一行。 なんかこの、全てを持っていかれる感。 たまらない。 読了後の今、装丁の意味するところを理解しこれしかない、と気持ちを翻している。

    4
    投稿日: 2025.08.16
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    オーディブルにて。 美しさより生々しさが勝る山物語。私も安全第一でバリ山行している人には眉をひそめてしまうタイプだろうなと感じたので、あまり好意的に読めなかったし共感もできなかった。

    1
    投稿日: 2025.08.14
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    もっとスッキリさせて欲しかったが、これが芥川賞なのだろうか。登山する自分としては、バリ山行なんて共感できないと思いつつも、主人公や妻鹿さんの心境には同感できるところ多くあって、引き込まれた。登山中の情景描写、細かく描かれているはずなのに未熟な自分には少しわかりづらかった。もっと本を読んで、読解力や感性を養いたい。

    0
    投稿日: 2025.08.13
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    不安ではなく不安感に踊らされるのは自分にも覚えがあってヒヤリとしてしまった そういうシーンが多々ある 資格、キャリア形成、人生プラン…全部社会的枠組みが作り出したもので選ばされているし、走らされているし、頑張らされている けど、だからリアルだけを見ろとかそういう二項対立ではない だから、メガとハタが近づいたうえで、相容れず、その上でお互いのその後に影響を及ぼす このことはどちらかに傾倒せず、往復しながら自分生の実感を失わずに生きていくための手段なのかもしれない そういうメッセージが(自分は)受け取れる、すごく世相を反省した文学だと思った 見慣れない単語ばかりなのにどんどん読めて純文学としてはハードルが低めでありがたい

    0
    投稿日: 2025.08.13
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    私も実際に単独登山をするので、そこでの気持ちを文字化してくれてる感じがしました。詩的な表現が純文学的で好きです

    0
    投稿日: 2025.08.10
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    バリルートの緊張感。 何度か私は死にかけました…… 普段の生活の中での緊張感。 社会でのやり過ごし方。 自分にも通ずるトコロあるなと思いつつ一気読み! 分からないことを不安に思ったり。 他人と歩調合わせた振りして様子を伺ったり。 自分も道なき道を進むつもりで、無でいられる時間作れたらなあと思いました。 バリルートは歩きませんが、1人ゆっくり山歩きしたくなりました。

    27
    投稿日: 2025.08.10
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    主人公への共感は少なかったが、六甲山には行きたくなる。バリはやらないけれども。 終わり方は芥川賞らしくて良かった。

    0
    投稿日: 2025.08.10
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    まず題名の「バリ山行」の言葉自体を知りませんでした。ドキドキした気持ちで読み始めて、でもすぐに登山の話ということは分かりました。そして、山からいろいろ考えることができました。 予測不能な現代社会。 それでも安心安定を求めるのか、 ヒリつく冒険に出るのか、流れに身を任せるのか‥ 正解はないのが「生きる」ということ。 そんな世界で上手く生きるのか、自分のやりたいように生きるのか、選択するのも自分ですよね‥ ちなみに、 登山経験ゼロですが、登山やってみたいなぁって思えました。バリは遠慮しますが‥

    36
    投稿日: 2025.08.08
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    オーディブルで拝聴 バリ山行とまでいかないが、たまに登山道から外れたバリルートも歩くので、読んでいて楽しかった。メガさんの仕事に対する姿勢も共感できる

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この小説は2024年上半期の芥川賞受賞作。近年話題となった芥川賞受賞作は、つい『人間が壊れているのではないか』と思ってしまうような作品が多い。その点、この小説はそんな作品と違って『ごく普通の人間』、つまり愚かで気の弱い、それ故会社内での付き合いや営業成績に一喜一憂している普通の会社員が主人公。そんな主人公が心引かれた人間はバリ山行をしている先輩「妻鹿」。バリ山行とは一般的な登山道ではなく、地図にないような場所を、ナビゲーションやロープワークなどの技術を駆使して登る登山スタイル、いわゆるルール違反的な登山スタイルだそうだ。当然 遭難のリスクも高い。 主人公はその先輩に頼んで初心者でも出来そうなバリ山行をしてみるが、無理をして怪我を負ってしまう。その時、会社が倒産するかもしれない、リストラされるかもしれないのに平然とバリ山行していて「こんな風にバリしていると死ぬかもしれない、怪我するかもしれないと言う本当の危険を感じることが出来る」と言う先輩に、主人公が頭に来て言った言葉。 「危険は山にあるのじゃない。危険は街にあるんだ。」この言葉は 私のような一般的平凡な人間には理解出来る。会社が倒産する、会社からリストラされるは、自分が社会から弾き出されるかもしれないと言う恐怖があり、家族に対しての申し訳のなさ、家族からも見離されるかもしれないと言う危険もある。まさしく街と言うか、世間、身の回りこそ予測出来ない危険があるように思える。 にも拘らず何故、主人公の会社は倒産を免れ、主人公自身もリストラされなかったのに、主人公はバリ山行を再開したのか。 作者の意図、考え方は分からないが、先輩「妻鹿」が社長と言い争い、会社を辞めたことがきっかけだろうと思う。ルールから外れた行為をする。それは社会にも、会社にも、家族にも迷惑をかける行為となるかもしれない。しかし、それさえ覚悟していれば、ある意味「恐い物はない」のかもしれない。勿論、常識としてそんなルール違反をしてはいけないことは分かっているし、実際出来もしないけど。 まぁ何はともあれこの小説は、人間関係は微妙にえげつない感じだが、自然描写は綺麗で、描かれている景色を観てみたいと思わせてくれる小説だと思う。

    1
    投稿日: 2025.08.05
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    オーディブルで聞いた。 なんだか不思議な気持ちにさせられた。 語彙力のない私にとって感想にするのがとても難しいと感じた。 自分(主人公の波多)の仕事のスタイルと妻鹿(めが)さんの仕事のスタイル、 そして趣味の山登りのスタイルも仕事と何か重なるところがある気がする。 なにかに縛られているような気がする自分と、なぜか自由な気がする妻鹿さん。 だけど、それは自分も妻鹿さんも本当の姿なのか。 仕事でも人生でも、普通の登山みたいにスタートとゴールが見えているわけではない。 バリ山行みたいに自分で道を探していくものなのかもしれないなと この感想を書きながら、本を思い出しながら、思った。 バリ山行が気になる方は、ぜひ読んでみてほしいな。

    1
    投稿日: 2025.08.04
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    仕事が忙しい人、生活に余裕がない人に読んで欲しい本ですね。プライベートの充実は重要です。山が人気の理由がよくわかります。 バリ山行はしちゃ行けないですが、自然の魅力に取り憑かれるんでしょうね。正当に山歩きしている人からは批判を浴びるような内容ですが、山に癒されている人はいっぱいいますから。 完全に自己責任で『遭難しても探さないで下さい』にしないといけないですね。倫理的に難しい問題ですが…

    10
    投稿日: 2025.08.03
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    また今日も暑さが戻ってきましたー でも朝方は曇ってて、いつもよりずっと涼しかったので、やりたかった庭の雑草取り。 1時間黙々とやり続けて、それでも庭の3分の1程度。でも今日はここまで! もう無理だわー(´・Д・) 市場にお肉と卵を買いに出て、市場のラーメン屋で朝から私は、煮干しトンコツラーメンを旦那はつけ麺を啜る。汗ダクよ( ˊᵕˋ ;) 午後は この小説の残りを読むことに。 バリ山行 バリ山行とは:登山道ではなく、自分で開拓する危険かつ未知のルート(“バリエーションルート”) だとか。全未知の世界! 山のこともよく知らないけど、バリって何何? と読み始めた。 山のお話だけど、半分以上仕事の話。 会社での自分の生き方に悩み、苦しむ。 同僚の妻鹿の生き方をバリ山行を通して、まざまざと見せつけられる主人公の波田。 社会への葛藤と自己選択を登山描写を通して鮮明に描かれていて感動したぁ(´・∀・`) 藪の中の景色は、まるでそこに見ているような錯覚を起こすほど、惹き込まれて臨場感溢れる表現だったと思う。 純文学だけど、すごく読みやすくて、入り込める。山のことが分からない私にも読めたので、お勧めです。

    33
    投稿日: 2025.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川賞。思ったより読みやすく一気読み。タイトルは、登山道を外れ道なき道を切り開いて進むバリエーションルート登山のこと。私も職場の先輩に連れられて本格的に白馬岳に登ったことがある。1人では行けるはずもなく,本当に良い経験をさせてもらったと思っている。波多も、いろいろ悩む中で達人の妻鹿に刺激を受け、自らバリ山行をするようになっていく。おもしろい本だった。

    1
    投稿日: 2025.07.31
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    転職先の経営状況悪化は自分の経験とも重なり、不安とともに社内も家庭も人間関係ぐらついていく描写に共感できた。ストレスをかけることは快感につながると別の本から学んだことがあるが、バリ山行での危険や道なき地面を踏み分けて目的地まで自力で到達する行動がやみつきになってしまうのも同じ感覚なのかもしれない。他人の目が気にならないほどに自分が集中できるものを見つけることが結局は幸せということか。

    1
    投稿日: 2025.07.27
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    山登りにおける「バリ」とは、バリエーションルートの略で、整備された一般的な登山道ではなく、藪を漕いだり、岩場を登ったり、滝を巻いたりするなど、より自然に分け入る登山スタイルのこと──。 本作の主人公である波多(30代会社員)をはじめ、現代に生きる誰しもが抱えてている 仕事、職場の人間関係、家庭、将来への不安。 「バリ山行」を通じて、彼が辿り着いた境地とは。 不思議な読後感を味わいました。

    0
    投稿日: 2025.07.25
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    バリというから選んでみた本だけど「バリ」違いでした。オーディオブックの小説は久々だったけどまぁまぁ面白かったです。一家の大黒柱はひとりになりたい時間もあるのね。山のこと知らないことだらけだったけど、まるで自分も一緒にバリしている現場にいる感覚になれたことは面白かったです。

    0
    投稿日: 2025.07.24
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     そこに山があるから。  何故人は山に登るのか。何故命の保障がない危険な行為を繰り返すのか。生活の不安から逃れるため?達成感を得るため?生きている実感を得るため?様々な理由があり得るだろう。しかし、案外シンプルな理由なのかもしれない。誰からの讃美もなく、称賛も必要とせず、ただ山に登る。呪いともいえる執着に動かされ、山に登る。理由はなく、目的なき行為の結果がバリ山行なのかもしれない。

    2
    投稿日: 2025.07.22
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    芥川賞の受賞作品がなかったことをきっかけに、どの年でもいいから受賞作読んでおきたいなと思っていたら彼の家にあった。登山が趣味の彼に連れられて、装備を揃えて初心者向けのコースを登ったこともあり読みながら情景を思い浮かべやすかった。 前職でリストラにあい、自分がそのリストラ対象となった原因が付き合いの悪さであると思っている主人公は社内の山登りサークル?を通して自分の居場所を見つけたような気持ちになっていた。そのサークル活動の中で社内1防水に詳しいながらも仕事のスタイルから煙たがられてもいる妻鹿さんとも一緒に山を登ることになり、妻鹿さんが決められた登山ルートではなく自分で道を切り拓くバリで登山をしていることを知り興味を抱く。危険行為や自然を壊すことだとバリには非難的な声も多い。主人公はなぜ妻鹿さんがバリで登山をするのか、またその仕事のスタイルも理解ができず、変わりいく会社の経営方針により不安を抱きながら、妻鹿さんに対して憧れと反感の気持ちを持ちバリに引き込まれていく。

    0
    投稿日: 2025.07.21
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    職場の仲間とのハイキング的な登山と、道なき道を探り探り進むバリ山行の描写の対比が面白い。 サラリーマンの生き方の描き方として、漫画の釣りバカ日誌の浜ちゃんを思い出した。そういえば釣りも自然相手。

    1
    投稿日: 2025.07.19
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    六甲山系の低山バリエーションルートが題材になっているが、サラリーマンの仕事や人間関係の苦しさを描いた小説。地理的に馴染みが深く引き込まれる。ストーリーはシンプルで展開もわかりやすく、一気に読んで楽しめる。

    1
    投稿日: 2025.07.19
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    山に疎い自分には、「バリ山行」という言葉そのものが新鮮で、どこを切り取っても聞き慣れない語感にまず心を奪われた。 最初は、バリ島の山を歩く話かと思った。 だがそれは、山の道なき道を分け入っていく話だった。 山の話でありながら、いつしか自分の人生に思いを巡らせていた。 これまでの半生、人が踏み固めた道ばかりを歩いてきた。 道なき人生の山に、分け入ってみたい。いまそんな誘惑に駆られている。

    1
    投稿日: 2025.07.19
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    ぐいぐいと山に分け入っていく光景が目に浮かぶ圧倒的な描写に息を呑んだ 「ルートが合ってるかじゃないんだよ、いけるところがルートなんだよ」 登山は人生と重なる部分が多い 藪を漕いできた人ほどバリにハマるんじゃないか 現状に満足せず常に新たなルートを模索し続けたいものだ

    2
    投稿日: 2025.07.17
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    バリ島に登山をしに行くorめっちゃハードな登山をする小説だと思っていた(笑)。 このタイトルの“バリ”とは(ネタバレかな?)、登山用語でバリエーションルートのことらしい。いわゆる登山道から外れ、獣道や藪漕ぎをして道なき道を辿る。滝登りや崖もある。後者の理解が近かった。 主人公の波多は、転職先の会社でハイキングに誘われ、孤立したくないために参加する。やがて登山部に発展した活動に、1人の異分子が参加し……。 小さな会社で働く苦労と、アウトロー的な登山が対比して描かれていく。 第171回芥川賞受賞作。

    4
    投稿日: 2025.07.12
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    登山をするが、バリエーションルートを歩くことを「バリ」と略す人はまずいないし、登山系雑誌にもその略し方をした表記はない。これを機に定着するのか?一つの実験のやうな気持ちにもなっている。名だたる冒険家の極限のルポや名著を読んでいるせいか、自然の描写とそこに対峙する緊張感はさほどのものでもなかった。バリエーションに対する世間一般論が典型的すぎて鼻につく。もしかしたら作者も、現実世界の一般論にくさくさしてるのかもしれない。「迷惑」ってなんでしょうね。だいたいの登山者が一時的な山岳保険に入ってるし、ココヘリというサービスを利用したりしてる。遭難したり怪我したらそれはその本人が痛い目に遭ってるだけで、他人には全く関係ない。警察や警察の所轄の山岳救助隊に至っては、仕事の一環であるし、ある程度期間が過ぎれば捜索打ち切るし、遭難者がいようといまいと、彼らの給料は税金て支払われてる。 海外には、遭難したら迷惑という考えはない。 特に救助がビシネスモデル化している欧米では助けられる状況か否か。それだけでしかない。+迷惑という余計な感情は付加されない。だって、そもそもアウトドアには危険が付き物だから。 そもそも山域の所有がはっきりしているので、立ち入り禁止に立ち入れば処罰されるだけだし、国立公園ならそこの法律に則るだけ。日本のように、小屋の親父に、テント場にくるのが遅いだの歩き方がなってねえだの、ラーメン屋のように偏屈ないちゃもんをつけらることもない。ほんと、窮屈でうるさいですよ日本は。なので、私もたまにやるバリエーションルート、好きです。

    1
    投稿日: 2025.07.12
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    登山をしているので、ワードや状況もすっと入ってくるから、短い時間で読めてしまう。 普通の登山道の楽しそうなゆとりのある雰囲気、それに対して道なき道を行く、体力的に厳しいバリエーションルート。その違いをよく観察して言葉に表わせていると思う。 最初は戸惑いながらバリに連れられて行った主人公が、去っていった〈バリを教えてくれた人〉を追い求めていくようになる。同時に登山を自分自身の生き方の指針していくように心境が変化していく様子が見られる。仕事中心のマインドから、自分自身のやりたい事に集中するように大きく視点が切り替わっていく。 いつか2人は山中か街で出会うのかと思わせる予感で終了する。人と人との出会いは一瞬で、交差したり離れたり。しかしそれがその後をガラッと変えたりするから面白い。

    1
    投稿日: 2025.07.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブル。 主人公のヒステリックな感じだけ(それほどまでに他者に執着的に怒りをぶつけるだろうか…)が少し馴染めなかったが、山岳の写実はヒリヒリと浮かんで、楽しい(恐ろしい)時間を過ごせた。 滑落のシーンには息を呑んだ。 ラストで都合よく鹿妻さんと出会えなかったことが潔くて良かった。

    0
    投稿日: 2025.07.09
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    バリ山行。登山道を行くのではなく、道なき道を行く。バリエーション登山のこと。初めて知りました。 場所は六甲山。 実家のあった場所です。芦屋川から登って、ロックガーデン、風吹岩から金鳥山、保久良山。子供の頃よく登った。学校の耐寒訓練もここだった。 登山の様子が記憶の中の山とリンクして、とても懐かしく楽しく読んだ。 物語は、結局どうなったのか? 会えそうで会えない。バリに魅せられた者同士。

    1
    投稿日: 2025.07.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    波多にバリの面白さを教えるだけで、いなくなった妻鹿がどうなったのかとても気になった。バリのどこかで波多に妻鹿と会わせたいと思った。 生活上のいろんなことに苦悩することがあるけど、バリに比べたらそんなものは本物の危機ではないと、心を落ち着かせてくれる作品だった。

    0
    投稿日: 2025.07.06
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    バリ山行とは、バリエーションルートでソロ登山をすること。妻鹿さんのキャラが立っていてよかった。主人公の波多の仕事と登山、家庭との交錯を描く。特に登山の描写がリアルでよかった。本当に登山をしているかのような感覚になれたし、山の怖さも感じ取れる。人物の内実を描くことの多い純文学としては、想像しやすい描写と読みやすい文体だったと思います。 あと、女鹿さんのHNがMEGADETH、波多さんは「ハタゴニア」、多聞さんは「タモンベル」というのが地味におもしろかった。

    49
    投稿日: 2025.07.04