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powered by ブクログ2023年10月7日のイスラエルによるガザ攻撃が始まったことを受けて、京都大学(10/20)と早稲田大学(10/23)で緊急に開かれた講演会の記録である。攻撃開始から間もない時期であったこと、また開始直後からこれまでのパレスチナ攻撃に比して激しい、まさに殲滅戦(ジェノサイド)と言っても全く過言ではない事態が展開していたことなどもあって、講師の岡真理先生のお話も、わかりやすくも大変に熱を帯びたものとなっている。この本の元になった上記講演会の様子は、YouTube上にも公開されているので、今なお、この講演を聴くことができる。 私は、実はこの本を今年の年始に読んでいた。しかし、この本の内容と現実に起きていることの激しさに圧倒され、加えてガザにいる友人の現地からの声を度々聞くにつけて、私は長らく暗澹たる気持ちに覆い尽くされ、本のレビューなど書ける気持ちになれなかった。今ようやく半年ほど経ってパソコンに向かっている。 私はこの本を読み終えて、強烈に感じたのは、恥ずかしいということだった。私は大学時代に関わっていたプロジェクトで、パレスチナやイスラエルの学生や若者と知り合う機会に恵まれ、この地域の事情は少しながら知った気でいた。この20年余、関心を寄せてきたつもりでいた。だが、それにも関わらず、今回の攻撃が始まった時、真っ先に頭を過ったのは「またハマースが攻撃を仕掛けたとかで、紛争が始まったらしい。ったく、お互いやめとけばいいのに。」ということだったのである。まさに「どっちもどっち論」だったのである!パレスチナは知らないつもりではなかったのに、関心を寄せてきたつもりであったのに、結局私はマスコミの横暴かつテキトーな言説と同じ、極めて他人行儀で横暴な見方しかしてこなかったのである。何も見ていなかったに等しいだろう。そして、パレスチナのこれまでを丹念に勉強することを怠ってきたという事実も、自戒を込めて付け加えておかねばなるまい。 この本を読み終わった時、私は大きな誤りをしてきたと反省した。同時に目を開かれる思いがした。イスラエルの攻撃は、シオニズムというパレスチナを全面占領する計画に基づいた一方的な民族浄化であると知ったからである。そしてまた、パレスチナのアラブ人たちは植民地独立運動を戦っているという視点が衝撃だったからである。決して「憎しみの連鎖」「暴力の連鎖」が起こっているのではない。 パレスチナ問題が語られるとき、しばしば「複雑なパレスチナ問題」などと言われる。だが、この本を読むと本質的には決して複雑な構図はなく、案外シンプルな目的とシンプルな構図によって引き起こされていることが見えてくる。この本は過去の講演録というに留まらない、これからパレスチナのことを知る人のための手引書としても、長く読まれるべき本だと思っている。
2投稿日: 2024.06.26
powered by ブクログガザにおいて、何が起きたか何が起こっているのか理解したい想いに駆られ手に取った。 先日、映画「関心領域」も視聴し、私の関心はホロコースト、アパルトヘイト、植民地主義に向いている。 周囲の人々が、パレスチナ解放を訴える団体を見て「思想強い」と一言で一蹴することに何か危機感を感じことがきっかけである。まずは、何が起きているか理解することから始める。それだけで、団体に対する考えは変わるはずだ。 軽い気持ちで口にしてはいけない雰囲気を感じながらも、少しずつ知識を蓄え何が正義なのかを考え、対話していきたい。
1投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログあらすじ(大和書房より)【緊急出版!ガザを知るための「まず、ここから」の一冊】 2023年10月7日、ハマース主導の越境奇襲攻撃に端を発し、イスラエルによるガザ地区への攻撃が激化しました。 長年パレスチナ問題に取り組んできた、パレスチナ問題と現代アラブ文学を専門とする著者が、平易な語り口、そして強靭な言葉の力によってさまざまな疑問、その本質を明らかにします。 今起きていることは何か?パレスチナ問題の根本は何なのか?イスラエルはどのようにして作られた国?シオニズムとは?ガザは、どんな地域か?ハマースとは、どのような組織なのか?いま、私たちができることは何なのか? 今を知るための最良の案内でありながら、「これから私たちが何を学び、何をすべきか」その足掛かりともなる、いま、まず手に取りたい一冊です。 本書は、10月20日京都大学、10月23日早稲田大学で開催された緊急セミナーに加筆修正を加えたものです。(https://www.daiwashobo.co.jp/book/b10040675.html) パレスチナ、ガザに関する本や記事に複数触れた後に、ここに戻ってきた。 早稲田大学の方はYouTubeで配信された時に観ていたので、歴史や背景についていろいろ知識が増えた中で、さらにこの虐殺が8ヶ月も続いていることを思って、さらに辛い気持ちになった。 この本でも強調されている通り、問うべきは「ハマスとは?」ではなく「イスラエルとは?」なんだよな。イスラエルという国がどう生まれ、これまでパレスチナをどんな目に遭わせてきたか。ここさえ知ることができれば、でもハマスがテロ攻撃したからでしょ、のようなことは軽々しく言えなくなるだろう。「ガザを実効支配しているイスラム組織ハマス」とイスラエルとの「戦闘」なんていう見出しの記事で、「なぜ?」という背景に関する記述が不足しているせいで、漫然と日本のニュースを見ているだけでは認識が完全に歪んでしまう。 この本はとてもシンプルに、難しい言葉を使わずに、要点を絞って知るべき内容がしっかり盛り込まれている。私のように色々知った後に読んでも、改めて忘れてはならないポイントを復習し、誰かにこのことを伝えるときの助けにもなるし、「まず手に取りたい一冊」とあるように、初めての方にも読みやすい内容だと思う。手に取りやすい本を異例の速さで出版してくださったことに感謝。
1投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ昔世界史で勉強したことを思い出した。記憶が薄れていて、どういう歴史背景があったか知らないまま受動的に報道を見ていると、今起こっている事態の意味を取り違える。イスラエルという国の成り立ちと今の状況がよくわかった。イスラム国とかそういう議論とごっちゃになってしまっている人は多いだろうな。 ドレフュス事件、シオニズム、ナチスホロコースト、ナクバ、植民地主義、ユダヤ国家=ユダヤ人の主張ではない、ガザ、ハマス、パレスチナ人
1投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログガザとは何か、イスラエルとは何か。 メディアやSNSで流れてくる情報を少し摘んだだけで分かった気になっていた。全く分かっていなかった。 現状を知り、自分に何ができるのか。大それた行動はできないかもしれない。 でも、"正しく知ろうとすること"は今からでもできるし、最初の出発点だと思う。 様々なことが起こり状況が目まぐるしく変わる現代において、ついつい"分かりやすい"情報に飛びついてしまいそうになる。 でも、一面的な情報だけで判断せずに、多面的かつ歴史的背景も含めて理解するように気をつけようと改めて思った。
1投稿日: 2024.06.03
powered by ブクログ人間の恥。本当に心が痛む。報道潮流に乗っていては世界は見えないことを痛感する。それに気がついて伝えてくれる人がいて、迫害されない自由な国だと新ためて痛感。何かしなければならないことも。
2投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログイスラエルは国際法を無視して戦争犯罪を犯し続け、パレスチナ人を虐殺している。それを可能にしているのはアメリカの支援であり、国際社会の無関心である。我々日本人も無関係ではない。 ・イスラエルは元々パレスチナ人と呼ばれる人達が住んでいた地域を、国際連合がユダヤ人の為に明け渡して出来た国である。→西洋の植民地主義が未だ消えていない ・イスラエルの戦争犯罪は客観的事実であるのに、国際社会は無視している ・ユダヤ人の中にも反シオニズムかつイスラエルを批判している人はいる。→ユダヤ人=悪ではない ・ホロコーストや反ユダヤ主義と言った西洋諸国が償うべき罪を、パレスチナ人に償わせている。 ・日本のメディアは親イスラエル的報道が多い→イスラエルによるプロパガンダも多い ・イスラエルはパレスチナ人に対して民族浄化を行っている ・ハマスは民主的に選ばれており、単純にテロリストと断言できるようなものではない。(イノセントではないが、イスラエルがしてきた事と比べれば取るに足らない) これは個人的な考察だけど、イスラエルがこの戦争に勝つ方法はパレスチナ人を絶滅させるしか無いんだと思う。でも恐らくそれは核爆弾でも落とさない限り不可能で、そうなればこの戦争はかなり長期化する。イスラエルは人口が多い国ではなく、持てる戦力は限られ継続的に戦える時間も限られている。一方パレスチナは最後の一人になるまで戦い続けるだろう。ベトナム戦争で証明されたように失うものが無い人のゲリラ戦術は驚異的な耐久力を誇る。 その時まで国際社会が親イスラエル的姿勢を保ち続けるとも思えない。現にスペインはイスラエルに抗議し始めたし、ノルウェーやアイルランドなどはパレスチナを国家として承認した(日本はしていない)。イスラエルがやってきた事も徐々にではあるが世界中の人々に知られ始めている。アメリカのZ世代の殆どがイスラエルを支持していない。アメリカの支援もしばらくは続くだろうが、それも永遠では無い。そして今現在世界で最も信者が多い宗教はキリスト教だが、それも100年以内にイスラム教に覆る。(イスラエルの支持基盤はキリスト教信者) ユダヤ人はホロコーストとその歴史によって世界中から同情を勝ち取り、一切の批判を許さないある種特権的な立場だった。歴史は変わらないが、パレスチナの現状を見れば明らかなように、彼らは今被害者ではなく加害者である。 この戦争に勝ち、つまりパレスチナ人を一人残らず殺したとしても、その時イスラエルはイスラエルとして存続できるのだろうか。 血塗られたイスラエルを世界は受け入れるだろうか。
1投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログイスラエル建国が西洋優位主義、植民地主義に基づいてなされたという著者の指摘はその通りだが、事態がここまでこじれたのには数度にわたる中東戦争も絡んでいるし、和平が成立しそうな場面も何回かあった(その都度反対勢力によるテロで潰されたが)。 著者がパレスチナの人々を絶対的な被抑圧者と認定し、彼らとの連帯を訴えることに特に異論はないが、本書のような一方的な言説では何も解決しないだろう。
1投稿日: 2024.05.25
powered by ブクログもっとはやく読むべきだった。ほんとにわかりやすく書いてあってとても助かる。いままで、イスラエルがなんか野蛮な集団から奇襲を受けたので反撃しているけどさすがにやりすぎ、程度の、まさに本書で指摘されているようないっさいの歴史的視点を欠いた誤った認識をしか持っていなくて、自分がぜんぜんなんにも知らなかったことを知った。シオニズムのくだりはなんだか読んだことがあるなと思ったらそういえば『全体主義の起源』でいろいろと書かれていたことだと思い出し、過去の読書がぜんぜん血肉になっていない、ということも恥じ入って痛感した。
6投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログ非常に苦しい読書でしたが、内容自体は平易な話し言葉で・近年の問題とその原因となる歴史的経緯がさっくりまとまっており、ガザを巡る問題を理解するとっかかりとして非常に有用な一冊だと思います。でも出版から半年たって状況が悪化の一途を辿っている現在読むのは大変つらかった。
1投稿日: 2024.05.20イスラエルのナラティヴによる思考停止から逃れること
2023年10月末に逸早く行われた講演を年末にスピード出版されたもの。にも関わらず10月7日から222日経ってようやく読めた。 イスラエルによる虐殺を非難することは「反ユダヤ主義」でも何でもないこと、ガザの封鎖はアパルトヘイトそのものであること、そして人道問題である以前に政治的解決が求められる問題であること、など緊迫した情況への鋭い言葉に溢れていた。
0投稿日: 2024.05.16
powered by ブクログ少しでも関心を持つ人には本書をオススメします。 「パレスチナに国際法を適用してくれるだけでいい」 ハマスの抵抗権の正当性を無視した「無法者のテロリスト集団」としてのプロパガンダ、イスラエルの成り立ちから端を発するイスラエル・パレスチナに対する欧米の歪なスタンス、パレスチナへの過剰で違法な抑圧の歴史などなど、日頃私たちがパレスチナ問題について知るニュースでは何を語ることが避けられているのか、この言葉はニュースに触れる私たち一人ひとりに重く訴えかけてきます。私たちの無関心がこの問題を作り続けている。
1投稿日: 2024.05.13
powered by ブクログ本当に何もわかってなかったなと思ったし、こんなひどい状況を世界ぐるみで放置しているという現実に絶望的な気持ちになった。 けれど、あまりにもおかしい。わかりやすくおかしいのだから、自分も何かしたい。 まずはこの本を多くの人にすすめたい。 本棚で眠らせず、まず職場に持っていこう。
1投稿日: 2024.05.12
powered by ブクログもっと早く読んでおくべきだった。パレスチナに国際法を適用すべき。可哀想な目にあったユダヤ人は何をしてもいいのか?自分がされたからこそ、人にはしてはいけない。ユダヤ人の民族としてのあり方が問われている。そして私たちの人間性も。
1投稿日: 2024.05.12
powered by ブクログ読もうと決めたきっかけは、3月下旬に見たとあるSNSの投稿だった。 パレスチナの虐殺に声を上げる団体名「Palestine Speaks」をねじ曲げ、「パレスチナ黙れ」にしたステッカーが載せられていた。 ベルリンでの出来事だという。 このステッカーを拾い上げたのは、ガザで家族を亡くした青年だった。 投稿には「虐殺に声をあげる人を、『反ユダヤ主義』のレッテルで黙らせるのは間違っている」と書かれていた。 https://x.com/natsukiyasuda/status/1770828975222226983?s=46&t=my19s9TpZW5YjwfgineFzA ↑X(旧Twitter)安田菜津紀さんの投稿。 すごくショックだった。 ドイツ語を始めてから、ドイツで行われていることが「遠い国の出来事」ではなくなった。 ドイツで起きていること、ドイツの機関が発表することに対して、なんでこんなことするの?この発言はどういう意味?と思うことが多く、すごくつらかった。 ドイツ語を頑張りたい気持ちと、つらい気持ちでぐちゃぐちゃになっていた。 言語を学ぶということは、文化や歴史を学ぶことだと思っている。 だから今パレスチナで起きていることを抜きに、ドイツ語を学ぶことはできないと強く感じた。 しかしこれまでは、「大変なことが起きているけど、そもそもどういうことなのか分からない」という状態だった。 だから、まずは知識のない人でも分かるような本を、そしてなるべく最近書かれた本を読もうと思った。 この本は、早稲田大学の教授・岡真理さんが2023年10月に行った2回の講演をもとに、編集・再構成された本だ。 分からないことがどんどんクリアになっていく感覚があり、読んで良かったと思う。 どういう経緯で現在の虐殺が行われているのか、大変分かりやすかった。 読んでいる中で、イスラエルが行っていること、そしてアメリカなどの欧米諸国の態度に強い憤りを感じた。 「何故そんなことを」と何度思ったか分からない。 ・現在起きているのは、大量虐殺である。 パレスチナ人を民族浄化することによって、ユダヤ人によるユダヤ人のためのユダヤ人至上主義国家をパレスチナに創ろうとしている。 ・しかしイスラエルは、ユダヤ教の教えそのものを踏みにじるようなことをしている。 ユダヤ人の名によって、ホロコーストの記憶を利用し、ホロコーストと同じジェノサイドをしている。 それに対して多くのユダヤ人が声を上げている。 ・ホロコーストで生き延びた人々が難民となっていた。 このユダヤ人難民問題をどう解決するか。 国連がとった解決策が「そうだ、シオニズムがあるじゃないか。パレスチナにユダヤ人の国を創るというこの運動を利用しよう」というものだった。 ・ガザの住民たちの7割は、1948年のイスラエル建国に伴う民族浄化によって、暴力的に故郷を追われ難民となった人たちとその子孫である。 ・ハマースとは、イスラーム主義を掲げる、占領からの民族解放を求める運動組織である。 被占領者が占領と戦うことは、武装闘争も含めて国際法的には正当な抵抗権の行使である。 ・パレスチナ分割案が国連総会にかけられる前に、国連は特別委員会を設けてアドホック委員会に検討させていた。 アドホック委員会は、「分割案は国連憲章違反である」「国際法にも違反している可能性があるため、国際司法裁判所に諮(はか)るべきである」とし、法的に違反だと結論づけた。 また経済的には、ユダヤ国家は良いが、アラブ国家は持続不可能になると指摘した。 「ユダヤ人難民問題は速やかに解決しなければいけないが、ホロコーストと関係ないパレスチナ人に代償を支払わせる形で、パレスチナの地にユダヤ人の国を創って解決しようなどというのは、政治的に、端的に言って不正である」と言い切っていた。 しかし特別委員会で可決され、総会にかけられて、ソ連とアメリカの多数派工作によって賛成多数で可決されてしまった。 ・これまでイスラエルは、数えきれないほどの戦争犯罪、国際法違反、安保理決議違反を続けてきたが、それらを国際社会は一度もきちんと裁いてこなかった。 ・なぜアメリカは、これほどの攻撃を続けるイスラエルを支援するのか? →アメリカの国内政治において、親イスラエルの政治団体が非常に大きな力を持つようになり、彼らを敵に回したら選挙で当選できないという状況が作られてきたから。 イスラエルの味方だと宣言することによって、多額の献金がある。 【私たちができること・しなければならないこと】 ・イスラエルに攻撃をやめさせるために、声を上げること。 根本的に解決するために、政治的に解放しろと声を上げること。 ・正しく知ること。 周りの人にそれを知らせること。 (→巻末に「もっと知るためのガイド」として、書籍、映画・ドキュメンタリー、ニュース・情報サイトがピックアップされている) ・BDS運動(ボイコット・投資引き上げ・経済制裁)を行うこと。 これは実効性のある運動である。
1投稿日: 2024.05.11
powered by ブクログガザ地区はどうして生まれたのか?そして、今、どういった状況にあるのか。歴史からひもといていく。 講演形式なので、とても解りやすかった。 日本人は、まず知ることから始めなければ。
2投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ昨年からイスラエルが行っているガザ地域への攻撃に端を発して、昨年行われたガザ地域とはどういう経緯で生まれたものなのか?そもそもイスラエル国ができてたから、イスラエルとパレスチナの間で起きている紛争とはどういうものなのか?について行われた緊急講義をまとめたもの。 日本においては、イスラエルが第二次大戦においてホロコーストの犠牲となったユダヤ人のために建国された国である事、断片的にしか報道されない事、イスラエルの巧みなプロパガンダによって、さもイスラエル国が正当性があったり、他の国同士の対立において使われる「憎しみの連鎖」の様に、きっかけはあるものの双方の度重なる報復合戦のために今となってはどちらに非があると言い切れないものという印象を受けがちだが、それとは根本的に異なるという事を示している。 パレスチナという地をイスラエル国とするのは国連によって決められた事であるが、それ以来イスラエルは国際法を無視して不当に国土を拡張するだけでなく、ユダヤ人至上主義を貫いて、パレスチナの人々を迫害し、民族浄化遠目指したジェノサイドを、行っているとしている。 パレスチナ側が国際法に違反して一般人を犠牲にしたケースもあるものの、そもそも不当な占領、人種迫害に対して抵抗する権利は認められており、日本においてはその観点を欠いたまま報道される事が多いために、真実が伝わっていない。 この本自体は講演をまとめているので、非常にわかりやすく説明されていて、読みやすい。一方で自分の無知を思い知らされるので、読んでいて辛い。 しかし、末尾の講演で行われたQAの中で、岡真理氏も自分も最初はここで語っているパレスチナの事を何も知らなかった、しかしこれを知って、それが植民地主義と深く関連していて、色々わかってくる様になった。少しずつ学んで知っていけばいいのだと、答えている。 まさにそんな一歩となる本だった。
15投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログ自分の無知を恥じる。何も知らなかったことに気づけたことと、このように講演やテキストにまとめて出版してくれたことに感謝します。 プロパガンダの偏ったコンテクストにまとめられていることにも気づけない現状、世界への恐怖とそれに怒りや恐怖、自死に至る絶望を抱く人々のことを考えると自分にできることは何かと考えてしまう。
1投稿日: 2024.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義 著者:岡真理(早稲田大学文学部学術院教授、京都大学名誉教授) 発行:2023年12月31日 大和書房 初出:下記講演をもとに編集、再構築 「緊急学習会 ガザとは何か」(2023年10月20日、京都大学) 「ガザを知る緊急セミナー 人間の恥としての」(2023年10月23日、早稲田大学) パレスチナとイスラエル間で起きていることが、マスメディア(とくにテレビ)では、よく「暴力の連鎖」と表現される。僕は以前からこれに違和感を持っていた。イスラエルが行ってきた一方的な国際法違反や殺人行為に対するパレスチナ人の抵抗なのに、なんで「やり返し」「やりあい」という発想になるのか?今朝(2024.4.21)もサンデーモーニングで「報復の連鎖」と表現していた。 「暴力の連鎖」でも「憎しみの連鎖」でもなく、これらの言葉を使うかどうかが、信頼できるメディアか、信頼できる人物かどうか、その試金石になると著者は言っている。 パレスチナ問題には、とても複雑な歴史があると思いがちだが、実はそうでもない。著者は、本書第一部、すなわち京都大学での講演でとてもシンプルかつ明確に解説してくれている。非常に勉強になる。できるだけ多くの人に読んで欲しい。 一言でいうなら、パレスチナ問題はヨーロッパ・キリスト教社会において行われてきたユダヤ人差別と、ホロコーストという大犯罪のツケを、何の責任もないパレスチナに押しつけ、払わせているという構造である。つまり、今日のパレスチナ問題は、ヨーロッパにおける反ユダヤ人主義にあるというわけである。とりわけホロコーストの解放により東欧に出現した25万人のユダヤ人難民をどうするか?それを、ホロコーストとなにも関係のないパレスチナ人が住む土地を一方的に分割し、多くを取り上げて、そこにイスラエルを建国させて解決しようとしたことが原因である。 その結果、今度は大量のパレスチナ難民が出てしまった。これは、イスラエルが建国にともなって行ってきた民族浄化により、暴力で故郷を追われたためである。 その後、ガザで行われているイスラエルによる「完全封鎖」がこれまたえげつない。オスロ宣言に正々堂々違反し、つまり国際法を犯す、犯罪行為である。産業基盤はぶち壊され、主力の漁業は海上封鎖で出来なくなり、電気もとまり、食料もない。そのままではみんな死んでしまう。やむなく国連や国際支援機関による配給でしのいでいる。配給されるのは小麦粉、油、砂糖。それを大量に摂取して、辛うじて生命維持しているが、糖尿病が風土病になってしまう。イスラエルはそれを「ガザの人間はみんな太っている、飢餓など嘘だ」と言う。 著者は言う、次の3点を知ってほしいと。上記はそのあらましでもある。 ①パレスチナ人が難民となった理由 ②イスラエル建国&イスラエルとはどんな国か ③ガザの人々がこの16年間以上置かれてきた封鎖とはどういう状況か 【第1部】@京都大学 ガザの住民の7割が1948年のイスラエル建国に伴う民族浄化により暴力的に故郷を追われた難民とその子孫。 ガザの人口は現在230万人。65%が24歳以下、40%が14歳以下。ガザの平均年齢は18歳(日本は48歳)。230万人のうち7割が上記民族浄化で難民となった人とその子孫。 1945:ナチスがアウシュヴィッツ解放。生きのびたユダヤ人が故郷に帰ると家を奪われていたり、集団虐殺されたり、アメリカでは移民を受け入れなかったり。東欧で25万人のユダヤ人が難民に 1947:下記の総会前、アドホック委員会が分割案は国際法違反の可能性を指摘。ホロコーストに何ら関係のないパレスチナ人に代償を支払わせるのは不正だと結論。しかし・・・ 1947.11.29:国連総会決議「パレスチナを分割してヨーロッパのユダヤ人の国を創る」 →ヨーロッパ・キリスト教における歴史的なユダヤ人差別とホロコーストの責任を負っているはずの西洋諸国は、パレスチナ人を犠牲にすることで贖(あがな)ったことになる シオニズム(下記)などにより既に入っている60万人のユダヤ人が購入していた土地はわずか6%だったが、分割案でパレスチナの土地のほとんどを取り上げてしまう。 <シオニズムとは> 1894:ドレフュス事件。ユダヤ系のドレフュス大尉(フランスの軍人)が冤罪で国家機密漏洩罪により終身刑。 1896:オーストリア=ハンガリー帝国出身ジャーナリストのテオドール・ヘルツルが「ユダヤ人国家」を書いたのを契機に政治的シオニズム運動誕生 1897:バーゼル(瑞)で第1回世界シオニスト会議。パレスチナにユダヤ国家建設が決議され、ヨーロッパ・ユダヤ人の入植始まる。 ただし、シオニズム運動はユダヤ人の間で人気がなかった。神がメシアを遣わしてパレスチナに帰してくれるというユダヤ教の教えに即していない。正統派ユダヤ教徒はシオニストを「もはやユダヤ人ではない」と見做した。 西欧社会が近代市民社会になっても、ユダヤ人差別や反ユダヤ主義というヨーロッパ・キリスト教社会の歴史的な宿痾を克服できなかった。ヨーロッパのユダヤ人が、アラブ人やムスリム、アジア人などに対するレイシズムを持ち、西洋白人の植民地主義の精神を持ったのがシオニストだった。 50年後もまだパレスチナ入植のヨーロッパ・ユダヤ人は60万人程度で、多くはシオニストだからではなく、1930年以降にナチス台頭で逃げて来た人たち。アラブ人120万人、ユダヤ人60万人。ユダヤ人が購入した土地は6%。 <以上がシオニズムについて> 1947.11末~1948.5(イスラエル建国)~1949年明け:パレスチナ人に対する民族浄化「ナクバ」の嵐。75万人以上のパレスチナ人が難民に。 1948:ナクバによる難民のうち19満員がガザに(元々8万人いた) 1957:民族解放運動組織「ファタハ」誕生(アラファト議長) 1967:第三次中東戦争。ガザはヨルダン川西岸とともに占領される。PFLP(パレスチナ解放人民戦線)やDFLP(パレスチナ解放民主戦線)が誕生 1987:第一次インティファーダ。子供たちもイスラエル兵に石を投げる「石の革命」→民族解放組織「イスラーム抵抗運動=ハマース」誕生 1993:オスロ合意。イスラエルとPLO(パレスチナ解放機構)が相互承認 1994:パレスチナ自治政府発足 2000:第二次インティファーダ。オスロ合意の逆のこと、入植者撤退どころか入植者を7年で1.5倍に増やす 2005:ガザからイスラエルの全入植地が撤退、イスラエル軍撤退。しかし、彼らはヨルダン川西岸に入植。ガザはイスラエル軍がいなくなったため、封鎖して無差別爆撃が可能に 2006:パレスチナ立法評議会選挙。EUの監視団なども来て、近来稀に見る民主的な選挙だと評価される。ハマースが勝利。それなのにイスラエルとアメリカはハマース政府を承認しない。 2007:完全封鎖が始まる 2014:51日間戦争 2023.10.7:ハマースによる奇襲攻撃 封鎖とは構造的暴力、直接的暴力と同じぐらい致命的な暴力。「世界最大の野外監獄」と言われる ガザは漁業が基幹産業。沖合のガザ領海内で天然ガス田があり、イスラエルはそれを取りたいので6海里に哨戒艇を出動させて漁師を銃撃にしたり、裸にして海に投げ入れたり。漁船の没収や刑務所送りも。オスロ合意では20海里がガザの領域なのに。 ガザではおいしいイチゴなど農産物が取れるが、封鎖により出荷できない。 汚染処理施設が稼動せず、230万人の生活排水が身性かのまま地中海へ。海も渓谷流域の地下水も汚染。 →97%が飲料に不適、だが生きるために汚染水を飲むしかない 産業基盤が破壊されて失業率46%、食料がない、電気もない、医薬品もない。 イスラエル軍は、パレスチナの若者の足を狙って「バタフライ・ブレット」を撃ち込んでくる。着弾した衝撃で銃弾の先が羽根のように開いて、周りにある血管や神経をズタズタにする。普通の弾なら貫通するが。バタフライ・ブレッドだと脚を切断するしかない。しかし、医薬品がないので麻酔なしで切断するしかない。殺すのではなく若者を歩けなくするのが狙い。 【第2部】@早稲田大学 ガザは「天井のない世界最大の野外監獄」というより、いまや「絶滅収容所」 BDS運動 イスラエルに対する、Boycott、Divestment(投資引き上げ)、Sanctions(経済制裁)。 ジョルジョ・アガンベン(イタリアの哲学者)著『ホモ・サケル 主権権力とむき出しの生』より 「ホモ・サケル」とは直訳で「聖なる人間」。古代ローマ法が定める特殊な罪人のことで、罪に問われることなく殺すことができ、その人が死んだからと言ってその死が聖なるものとはみなされない、そんな存在。アガンベンはホモ・サケルを「むき出しの生」と表現、人間は本来、政治的な存在・主体であるが、ホモ・サケルはそうではなく「ただ生きている」生き物、そういう存在に還元されてしまった「剥き出しの生」なのだと。例としては、絶滅収容所に入れられたユダヤ人。彼らを殺したからといって、殺人罪が罪に問われるわけではなかった。ガザのヨルダン川西岸のパレスチナ人、日本の入管にいる外国人被収容者もホモ・サケルと言える。
2投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログ読んでいて涙が出た。 ジェノサイドが起きて、今もまだ続いている原因の一つは、国際社会が行動を起こさなかったことだ。 国際社会が行動を起こさなかった原因の一つは、私が無知でいたからだ。 今回のイスラエルの攻撃以前もガザは完全封鎖されていたのに、私はそれを知らずに過ごしていた。 イスラエルという国家の成り立ちを全く知らずにいた。 私達の無知や無関心がジェノサイドに繫がっている。常に学び続けたい。
2投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログ無知な自分を恥じた。 「恥知らずの忘却と虐殺の繰り返し」 ガザの人々が命をかけて訴えても、世界は何も変わらない。自分自身の無知と傲慢さを突きつけられた。 この本に出会ってからニュースで見る「ガザ」という文字が奥行きを持って私の目の前に立ち上がるようになった。読む前の自分にはもう戻れない。 この本は緊急出版されている。 どうかあなたも早急にこの本を開き、知り、当事者になってほしい。今を生きる当事者として。 「政治、経営」の奥の棚ではなく、私ですら初めて通る普段見向きもしない奥の棚ではなく、レジ前の平積みに置いてほしい。 ハマスはISと同じ存在ではないということ。
2投稿日: 2024.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最近、ガザ侵攻についての報道姿勢の変化に気づき手に取った本。 歴史的経緯を含め良く理解できた。 これは宗教闘争などではなく、イスラエルによるジェノサイド、ホロコーストでしかない。筆者は作中でも自身で指摘しているようにパレスチナにシンパシーを持っているが、それを差し引いても読んで知るべきと感じた。 読了後はガザ侵攻のニュースに対する解像度や見方が変わるだろう。
3投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ著者の岡真理さんは、早稲田大学文学学術院教授、京都大学名誉教授で、学生時代からパレスチナ問題を専門的に取り上げ、調査・研究しているだけあって、発言には重みがあると感じた。 また、私たちは歴史とプロパガンダではなく、実際に起こっていることを正しく見る必用があるだろう。 現在パレスチナ人の死者数は、分かっているだけでも31,000人を超えると言う。しかも半数近くは子どもだ。 ニュースでは、昨年10月7日のハマース主導のパレスチナ人戦闘員による攻撃が発端で、イスラエルによる反撃があったように報道しているが、むしろ発端はイスラエルだ。 例えば、 ある地域(家族でもいい)の人々が、完全に隔離しされ、自由が与えられず徹底的にいじめられるとしよう。しかも、その周りの土地や建物は、元々自分たちの所有するものだった。周りには助けを求めるが、誰も助けてくれない。しかも法律的には、(当然だが)後から来て土地や建物を奪い、いじめを行うことは違法だ。 このままだと、自分たちもどこかへ追いやられるかも知れないし、殺されてしまうかも知れない。(周囲の住民は自分の土地・建物を守ろうとして殺されている) どうせ殺されたり、死んだも同然の扱いをされるのなら闘おう。 と言うのが、イスラエルとパレスチナの歴史だ。 ハマースに対するイスラエルの攻撃はジェノサイド以外何ものでもないだろう。 ガザ地区の北を攻撃するとして、南に移動させ(もちろん移動している最中にも大量殺戮を行っている)、南に移動した人たちが暮らすキャンプまでも、攻撃の対象とする。 ハマースでも一般民間人を殺すことは許されることではないが、そのハマースが潜んでいるかもしれないだけで、イスラエルが何万人ものパレスチナ民間人を殺して良い訳がない。 イスラエルの攻撃開始からわずか2週間で、ガザのパレスチナ人の死者は4000人を超え、うち半分近くが子供だと言う。 いやその前に、ハマースがテロを行ったと言うことも、半分割り引いて考える必要があるようだ。 ハマースがイスラエルに侵入し人質を確保しようとした際、イスラエルの警備兵との銃撃戦となったようだが、イスラエル兵は人質含めハマースを殺害したと、生き残った人質は証言している。しかも、その人質は、ハマースからは優しく扱われていたと言う。但しこの情報は、後に消去され、ハマースが人質を殺害していたと報道している。 情報戦に関しては、イスラエルに完全に分がある。我々は報道内容を鵜呑みにしてはいけないだろう。 また、こんなことも。 ガザ、それは巨大な実験場。 イスラエルの最新式兵器の性能を、実践で実験するところ。大規模攻撃を仕掛ければ、世界のニュースがそれを放映してくれる。ガザは、その兵器の性能を実演して見せるショーケース。新兵器の開発で用済みになってしまう古い兵器の在庫も一掃できる、ガザはそういう便利な場所なのだ。 ガザは実験場だ。 2007年当時で150万人以上の人間を狭い場所に閉じ込め、経済基盤を破壊して、ライフラインは最低限しか供給せず、命を繋ぐのがやっとという状況にとどめ、何年かに一度大規模に殺戮し、社会インフラを破壊し、そういうことを16年間続けた時、世界はこれに対してどうするのかという実験。 そして、世界は何もしないことが分かった。 NHKエルサレム特派員をしていた鴨志田郷解説委員の、こんな言葉も載っていた。 「攻撃がない時、いったい自分はどれだけガザのことを世界に伝えようとしてきただろうか。 恥知らずなのは、私自身です。だから今、話していて、とても苦しいです。教えてください。 非暴力で訴えても世界が耳を貸さないのだとしたら、銃を取る以外に、ガザの人たちに他にどのような方法があったでしょうか。反語疑問ではありません。純粋な疑間です。教えてください」 現実に直面する人の、疑わざる心からの言葉だと感じる。 1982年、内戦中のレバノンに侵攻したイスラエル軍はベイルートを占領し、西ベイルート郊外にあったパレスチナ難民キャンプ、サブラーとシャティーラーを封鎖する。 国際法に従えば、占領軍としてイスラエル軍には占領下の住民を保護する義務があるにもかかわらず、PLOの戦士たちがベイルートを追放されて、非戦闘員だけが残された両キャンプに、イスラエル軍は同盟していたレバノンの右派民兵組織を入れた。彼らは9月16日から28日の3日間、斧や鉈でキャンプ住民を虐殺した。 イスラエル軍は夜になると照明弾を打ち上げて、この虐殺を幇助した。この集団虐殺で2000人以上が殺された。 国連によって、この虐殺はジェノサイド的行為と認定され、当時の国防大臣アリエル・シャロンは大臣を罷免されるが、のちに首相に返り咲く。 その後、このジェノサイド的行為の責任を、誰も問われることはなかった。 イスラエル政府は、パレスチナある6つの人権団体をテロ組織と認定している。イスラエルの人権侵害を告発する者たちは、イスラエルにとってテロリストだということだ。
12投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ今まで、パレスチナのこと、イスラエル建国のこと、イスラエルが何をしてきたか、ガザの現状、それを世界がどう報道してきたか、何も知らなかった。 ニュースで言っていることを何となく聞いて、ハマス悪い、何でそんなことするかね、止めればいいのに、とぼんやり思っていた。 全部間違い。恥ずかしい。 この本に書かれていることを鵜呑みにするのもまた間違いかもしれない。 ただ、このように考え、大きく強く、ガザのために声を上げる人がいることに間違いはない。心を揺さぶられた。 この本のことを誰かに伝えなくては。 知り、考える人を増やすために。
11投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログ2024/03/06〜2024/03/21 アトロクブックフェアで購入。 自分のパレスチナ・イスラエル問題の誤った認識を改めるには十分な、十分を超えて過分な情報を与えられる衝撃の本だった。 この世にこんな地獄があって良いのかよ……
1投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログ私は今、この本を 暖かいベットの上で読み終えました。 知らないことを知ることが好きな人、 少しだけ人の声を聞くのが得意な人、 人の痛みに気づける人、 そんな人たちにどうか読んで欲しい、 知って欲しい本。 この本を読んでいた2日間は 目を背けたくなる事実に頭を抱え、 眉をしかめ、何度も涙が出そうになりました。 対岸の火事ではない。 私たちが人として生きていく上で、 決して認めてはならないこと。 その声に耳を傾け、受け取る。 受け取った言葉を、今度は自分が伝える。 自分の力がどんなに小さくても、 誰も答えてくれなくても、 その声を受け取った私が黙っていてはいけない。 そんな思いでここに記しています。 正直わたしもまだこの本や、 他の声をあげている方の言葉しか受け取れておらず、 全体理解にはまだまだ程遠いです。 ただ、どんな理由があれど 一方的なジェノサイド(大量虐殺)が 許されて良い理由にはなりません。 自分たちは生きる上で、 人権を行使しています。 だからこそ守られいて自由です。 朝起きて好きなものを食べて、 お風呂に入ったり本を読んだり、 思ったことをここに自由に呟いたりできます。 これもやっぱり、人権を行使できているからこそ成り立つ生活です。 行使と言うまでもない、私たちにとっては 当たり前の権利ですよね。 そんな中、ガザの現状は想像を絶します。 生きる上での最低限のライフラインにもアクセスが出来ず、 イスラエルからの攻撃で怪我を負った人へも、まともな医療が施されない状態にあります。 足を怪我しても、麻酔もありません。 必要な医療が整っていないため、 麻酔のないまま足を切断するしかないのです。 私たちの生活からは想像なんてつきませんよね。 私もよくわかりません、あまりの残酷さに 言葉がありません。 今パレスチナ人のひとびとは、 隣で笑っていた家族が殺され、 誰のものか分からない遺体が溢れた街にいます。 私たちは、人としてこのジェノサイドを許してはいけません。 声をあげないと黙認になってしまいます。 だからこそ、ここに文字として記します。 私はこのジェノサイドを強く批判します。 停戦を求めます。 世界中がイスラエルの国際法違反・戦争犯罪に目を瞑っている。 そんな中、パレスチナ人のひとびとは何十年にも及んで絶望を味わってきたのです。 (恥ずかしい話ですが、私は最近まで内情すら知りませんでした) 国いう大きな単位ですぐに動かすことができなくても、 一人一人の声や、持つ力は集まればそれはとても大きな力になります。 世界が沈黙を続けるのなら、 個と個の声を集めて、沈黙を破るしかない。 私はその中の個でありたい。 そんな純粋な欲求に従って、この小さなアカウントでまずは声をあげました。 その個を少しでも増やしたくて、 こうして1人でも多くの目に留まる様、 ここに言葉を記しています。 私たちは受け取り手です。 しっかりと事実を見つめなければいけないと思います。 そして、受け取ったら 次はこの口で、事実を伝えていきましょう。 #ガザとは何か #岡真理 #freepalestine
1投稿日: 2024.04.06
powered by ブクログ今まさに起きているジェノサイド。 決して対岸の火事ではない。 知らずに済まそうとすることもまた次のジェノサイドを招き寄せる。 何が起きているのか、何故起きているのか、学ぶ姿勢を大事にしたい。 とても読みやすく、勉強になった。
7投稿日: 2024.04.02
powered by ブクログ長年の虐殺の理不尽さや残虐さに焦点をあてて書かれている。パレスチナとイスラエルの両者に戦争犯罪があることを示しながらも、内容や規模からすれば「どっちもどっち論」として語ったり「暴力の連鎖」と語ってしまうことの危険性についても触れている。また、イスラエルをめぐる暴力に私たちはどのように対抗していけばいいのか(つまり人と人との連帯)についても話されている。 歴史についてはドレフュス事件をひとつの始まりとして、2023年までの概略について触れている。主要な虐殺事件や抵抗運動についてに説明が主になっている。 どのような戦争犯罪がなされてきたかの記述に留まるため、なぜイスラエル人がそうすることを選んだのか、なぜ止めることができないのか、まではこの本では理解が難しい。その点について知るにはほかの本を合わせて読むのが良さそうに思う。
2投稿日: 2024.03.22
powered by ブクログ読みました。いま読んでよかったし、読むべき本だと思った 私は本には読まれるべき時期があるというような説は支持してないんだけれど、この本はいますぐにでも読むべきだと思う ガザで行われていること、その原因や歴史。イスラエルとはパレスチナとは。ガザで行われていることは人道問題ではなく政治的問題であることやそれらを見過ごして放置して加担してきた国際社会などがまとめられている 具体的にガザでどんな虐殺が行われているかや数字でもってどれほど犠牲者が出ているのかが書かれているけれど、あまりのひどさに何回か読む手が止まった。しんどかった 同時に日本が行ってきたことも突きつけられ、いかに自分が今まで知らなかったか(まあ教育やメディアの問題もあるけれど)無関心でいられたかを思い知るので自己嫌悪もすごく催した いますぐ、この瞬間にでも永久に虐殺が止まりこの問題が解決することしか願えない
3投稿日: 2024.03.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2023年10月7日から続く大規模な戦闘も、まもなく半年になろとしている。 カタールでの休戦交渉の行方が気になる今日この頃。 日頃のニュース以外に、なにか一冊読んでおかないとと思っていたが、本書が適当かなと、遅ればせながら(すでに3刷まで出てる)読んでみた。 ガザへの攻撃が始まってすぐ、2023年10月20日と23日に、京都大学と早稲田大学で行われた講演が元になっていて、緊急性があり、ポイントが手短にまとめられている点が良い。帯にある、“「まずここから」の一冊”として最適と判断。 そして、大事なのは、パレスチナ側からの視点で語られている点。 世の報道の大半は、イスラエル側、アメリカ寄りの大政翼賛なものだからね。 本書を読むと、歴史的な問題としてのパレスチナ問題の整理と、現在進行形のガザ問題、というより世界の構造が整理出来て良い。 そして、報道の欺瞞、要注意ポイントが透けて見えてくる気もする。 ハマスに冠される修辞も、「ガザを実効支配するハマス」、「武装組織ハマス」と言った、もはや見慣れた記述も、そこに静かな意識操作を感じることができるだろう。 本書を読んだ、では、今後、我々はどこに注意し、そして何ができるかを考えないといけない。そのヒントも、大いに含まれている。
1投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログパレスチナ側に立った視点によるガザ問題について語られたもの。パレスチナ視点を知りたい人にとって有用。ただしパレスチナ擁護の結論ありき。 あくまで歴史家ではなく文学者でそういう思想家が考え方を強く主張している内容に見られた。 また2章に分かれているが、内容はほぼ重複しているので内容は実質ページ数の半分。
0投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログパレスチナで起こっていることについて、歴史的な事実から講演の書き起こしで丁寧に説明してくれている 色々あって難しいらしいという情報だけで、今まであまり理解出来ていなかったパレスチナ問題について、理解することができた。 何故このような状況が生まれているのか、何故アメリカはイスラエルを支援し続けるのかということについて、かなりわかりやすく説明してくれている。 色んな情報があって何が起こってるのかよくわからないと思っていたけど、それがイスラエルのプロパガンダを受け入れてしまっている状態だったのだと反省した。
1投稿日: 2024.03.09
powered by ブクログ配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10275907
0投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログ全然理解していなかったイスラエル・パレスチナ問題についてようやくちゃんと知ることができた。 講義形式で書かれているから読みやすい。イスラエル建国の流れすらまったく理解してなかった自分でも分かりやすく読めた。 イスラエルの虐殺を止めるために何ができるのか、ひとまずBDS運動の一環として家にあるソーダストリームを処分する。
1投稿日: 2024.03.03
powered by ブクログ今までイギリスの二枚舌のせいで、パレスチナ問題は起こってて、イスラエルもパレスチナもどっちも可哀想、今回はハマスが酷い事をしてイスラエルがそれを機にやりすぎてるみたいな認識だった。 それと、パレスチナ開放をTwitterで呼びかけてる人が紹介していた動画がフェイクだったりもあって、あまり触れたくないなと思うようになっていた。 イスラエルの友達はハマスの襲撃後に軍の諜報機関で働いてるようだった(インスタストーリにて) 最近は普通の生活の様子美味しいもの食べてワイン飲んでみたいなストーリーあげてた。 複雑な気持ち とにかくこの問題には見ないよう に関わらないようにしていたと思う でも3月10日にハマスがまだいるなら地上作戦開始っていうの見て、それってもう皆殺し宣言じゃんと思って、このまま何もしないでいいの、と思った。 それでとりあえずこの本を読んでみた。 残忍な虐殺をした人たちがそれを堂々と公表してて、そんな人が首相だったりしたのか、ちょっと信じられない、感覚が違うのだと思ったし イスラエルの中でもこのジェノサイドに反対している人たちもいるとは書いてあったけど、今その人たちは安全なのか、普通に殺されてそうと思った。 世界に他にも隠されて酷い仕打ちされ、拷問され殺されていってる人がいるんだなと、ガザに注目が集まっている中で西側のパレスチナやシリア難民もどんどん酷い目に遭っていて世界は注目していない。 私が生きてるのはこういう世界なんだとわかった。
1投稿日: 2024.02.27
powered by ブクログ朝日新聞2024210掲載 評者:三牧聖子(同志社大学グローバルスタディーズ研究科准教授、国際関係論、アメリカ外交史、日米関係、他)
1投稿日: 2024.02.27
powered by ブクログ去年エジプトのジャーナリストの動画がSNSにまわってきたのを見たのがきっかけだった。それまで恥ずかしいことだけどまったく知らなかったパレスチナのことを知らなければならいって強く思った矢先に岡真理さんと学生さんたちによる緊急セミナーを知って、それをYouTubeで見るために参加を申し込みました。 そのときに拝聴できたのは本書の第二部にあたるもので、第一部は聞けなかったんだけれどこうして本にまとめてくれたのはありがたい。YouTubeでアーカイブ見れるみたいだけれど文字でのまとめのほうが個人的にわかりやすいので。 読んでいるうちに自分の知識不足とこれまでの無関心さ、それにイスラエルの暴力を許し続ける国際社会に凄まじい怒りと悲しさがわいてくる。 ここに書かれていることは本当にわかりやすくまとまっていて、まず知ることの第一歩としてこれほど適した書はないと思う。それでもパレスチナと、シオニズムについてはもっと知らなくちゃならないから本書で紹介されていた本は手に取りたい。 それにしても植民地主義の醜さは本気で反吐がでるよ。ここに書いてある西側やアメリカの行い、イタリアとイギリスがリビアやウガンダをイスラエルにするのにるのにどうかって提供しようとしたことも言葉にできないくらいの怒りがわいたわ。
1投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログまずは知ることから、そして関心のある人から働きかけていくことが大切。歴史的経緯を初めて知った。「暴力の連鎖」でも「復讐の連鎖」でも無い。政治的課題を人道危機でごまかすやり方に乗っている場合ではなく、根本的な解決を目指すべき。日本は本当に恥ずかしい国だな。。アメリカは途方もなく酷いが。国際法がまともに機能する世界にしたい。
1投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログ第1部 ガザとは何か 4つの要点/イスラエルによるジェノサイド/繰り返されるガザへの攻撃/イスラエルの情報戦/ガザとは何か/イスラエルはどう建国されたか/シオニズムの誕生/シオニズムは人気がなかった/なぜパレスチナだったのか/パレスチナの分割案/パレスチナを襲った民族浄化「ナクバ」/イスラエル国内での動き/ガザはどれほど人口過密か/ハマースの誕生/オスロ合意からの7年間/民主的選挙で勝利したハマース/抵抗権の行使としての攻撃/「封鎖」とはどういうことか/ガザで起きていること/生きながらの死/帰還の大行進/ガザで増加する自殺/「国際法を適用してくれるだけでいい」 ■第2部 ガザ、人間の恥としての 今、目の前で起きている/何度も繰り返されてきた/忘却の集積の果てに/不均衡な攻撃/平和的デモへの攻撃/恥知らずの忘却/巨大な実験場/ガザの動物園/世界は何もしない/言葉とヒューマニティ/「憎しみの連鎖」で語ってはいけない/西岸で起きていること/10月7日の攻撃が意味するもの/明らかになってきた事実/問うべきは「イスラエルとは何か」/シオニズムとパレスチナ分割案/イスラエルのアパルトヘイト/人道問題ではなく、政治的問題 ■質疑応答 ガザに対して、今私たちができることは?/無関心な人にはどう働きかければいい?/パレスチナ問題をどう学んでいけばいい?/アメリカはなぜイスラエルを支援し続けるのか?/BDS運動とは何? ■付録 もっと知るためのガイド(書籍、映画・ドキュメンタリー、ニュース・情報サイト) パレスチナ問題 関連年表
1投稿日: 2024.02.22
powered by ブクログ2023年年10月の岡真理先生の緊急講義二本をまとめたもの。 オンラインで講義を見た上で本書を読んだ。 ここに至った歴史や経緯と、いまガザの人々が曝されている非人道的で、悲惨な現状が、切々と語られている。 ・イスラエルという国が入植者による植民地国家であること、植民地主義のもとに成り立っていること ・ヨーロッパにおけるユダヤ人差別のツケをシオニズムに乗るかたちでパレスチナに押し付けたこと、違法なパレスチナ分割案を是認した国際社会にも責任があること ・パレスチナ分割が決定して以降数十年もの間、パレスチナ人が民族浄化の暴力に曝され続けてていること ・パレスチナ問題の焦点は人道的危機ではなく政治的な部分にあること、政治的問題から逸らすためにイスラエルが意図的に人道危機をつくり出していること ・イスラエルによる、攻撃対象の規模に釣り合わない過剰な攻撃や、ガザの封鎖といった集団懲罰は、国際法違反であること ・被占領者が占領からの解放のために武力を用いて抵抗することは国際法上の正当な抵抗権の行使であり、ハマースは民族解放を求める運動組織であること 文学研究者である筆者は語る。 「私の専門は文学です。今、私たちが何よりも必要としているのは、「文学」の言葉ではないかと思います。(中略)ハマースと名付けた者たちを非人間化する言葉が氾濫する中で、パレスチナ人が人間であるということを私たちが理解するために、私たちは文学を、文学の言葉を必要としています。文学は、人間にヒューマニティを取り戻させます。誤解しないでください。文学によって人間性を取り戻すのはパレスチナ人ではありません。私たちです。」(p.144) 「イスラム」や「テロ」といった言葉に、これまで私たちはどんなものを思い浮かべてきただろう。あるいはイスラエル側に寄ってハマースを非人間的とみなす報道を、どのように受け止めてきただろう。 カロリン・エムケは著書『憎しみに抗って』で「他者」を可視化、不可視化することについてこのように語っている。 「(前略)バスのなかの難民たちは、一方で個人としては「不可視」の存在とされた。(中略)独自の歴史、経験、個性を持った人間とはみなされなかった。だが同時に、彼らは「他者」として、「我々ではない者」として「可視化され」、または作り上げられた。彼らを不気味で、忌まわしく、危険な集団に仕立て上げ、烙印を押すさまざまな特徴が投影された。(後略)」 ある集団を「怪物化」し、遠ざけ、理解を拒む。そこにある「独自の歴史、経験、個性」を見ようとしない。これはまさに世界が、私たちが、行っている暴力の一つではないか。 迫る軍隊を前に自宅に鍵をかけて逃げ、そのまま七十年以上故郷に帰ることができない人々。追いやられ逃げのびて、難民となって生きるしかなかった人々。祖父母の焦がれた故郷に帰りたい一心で境界を越えて攻撃に向かう人々。常に死の恐怖を抱えながら生活している人々……。 死者何人、負傷者何人。そういったただの数字には現れ得ない一人ひとりの生に視線を向けること、知ること、共感することが、私たちにできることの一つではないか。 本書には「もっと知るためのガイド」として、多数の書籍や映画、情報サイトが紹介されている。岡真理先生による翻訳小説等、パレスチナから世界へ訴える声を伝えるものだ。 まずはここから、知ることからはじめたい。 また、それと並行して、私たち自身も声を上げていかなければいけない。 本書では文章に起こす過程で整えられているものの、講義では先生が言葉を詰まらせ、涙を堪える場面が幾度かあったように思う。人間に想像可能な悲惨さの極地を、現実が安々と飛び越えてゆくようなとき、それを言葉にすることの困難さを思えば当然だろう。それでも、起きている悲惨さを言葉にし、伝えていかねばならない。一刻も早く攻撃を止め、一人でも多くの命を救うために。そのための緊急講義であり、声を上げる義務は、聴講者、読者である私たち一人ひとりも負っている。 パレスチナに連帯する声がひろがることを、攻撃が止むことを、人が人としてあるべきように生きられることを、願って止まない。
1投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログパレスチナとイスラエルの問題を知りたいと思い、まずは読みやすそうなこの本から手に取りました。 まだ一冊目なので、自分なりの結論は出せませんが、思ったのは「国際法って何のためにあるの??」という事。国際法で決められた事を適用しないのなら、意味ってあるのだろうか…。この本だと「戦争」ではなく完全な「ジェノサイド」。人間として生まれたのに、あらゆる権利を奪われて本当に悲しい。読んでいるととてもネットで検索出来ないくらい恐ろしい。どうしたら解決できるのだろうか…考えさせられる。あと数冊、このパレスチナとイスラエルの問題の本を読んで多面的に知りたいと思った。
9投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログ遠いイスラエルとパレスチナの話。 しかし!これは大変な状況なのだと初めて知った。 中東で戦争があっても虐殺があっても自分の身には何も降りかかってはこない。適当にニュースや本を読んで何となく分かった気になっていた自分が恥ずかしい。 報道やアメリカのやり方などに憤ることも多々あるが… 先ずは戦争の終結を! そしてパレスチナ問題の政治的な解決を。 この本に書かれていることは紛れもない真実なのだから。 また、今後関連する書籍として 『現代思想2024vol.52-2 パレスチナから問う』 『イスラム報道 ニュースはいかにつくられるか』(エドワード・W・サイード) を読む予定にしている。
2投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログYouTubeで岡真理さんの講演を聞き、こんなにはっきりとパレスチナを支持し、ユダヤのイスラエルの犯罪性を強調する学者がいるのかと驚いた。 その丘まりさんの新作、本社は講演の内容をまとめ、出版されたと、前書きにあるが、YouTubeで見た講演の内容がはるかにはっきりと理解できた。 暴力の連鎖、テロと報復の連鎖、憎しみの連鎖といった言葉が、メディアで盛んに使われるが、本書では、これらの言葉を使うかどうかで、信頼できるメディアか、信頼できる人物かどうか資金席になると説明している。この連鎖の前に何があるのか問題の本質、歴史的経過を考えずにこの言葉を使うべきではないと言う主張である。 ユダヤ人がどれだけ自分たちを犠牲者と見直そうとも、他者の人間性の否定と言う点において、ナチスがユダヤ人に対して行ったことと等しい。ハマスとは何かではなく、むしろ飛ぶべきはイスラエルとは何か?どのように建国されたのか、それがこの問題の根っこにある原因である。ヨーロッパ人のレイシズムに基づく植民地主義的な侵略と暴力的な民族浄化によってユダヤ国家が作られたということ。 国際司法裁判所にガザ地区虐殺を国際法違反として提起したのが南アフリカであると言うニュースを聞いたときによくわからなかったが、本書を読んで、イスラエルのアパルトヘイト、と言う指摘に納得した。
1投稿日: 2024.02.07
powered by ブクログ著者は早大教授。昨年10月の早大、京大での講義を加筆修正し緊急出版となった。本書(講義)で最低限押さえておくこととして、 ・なぜパレスチナ人が難民となったのか ・イスラエルはどのように建国され、イスラエルとはどのような国なのか ・ガザの人々が、とりわけこの十六年以上置かれてきた封鎖というものが、どういう暴力であるのか(P101)の3点を挙げている。自分自身の誤った知識が修正され整理できた。良書だと思う。
2投稿日: 2024.02.07
powered by ブクログパレスチナの問題についてその要因をイスラエルの建国に焦点を当てて説く。 パレスチナ問題に関心の薄い日本人に一つの見方を提起する内容。この問題を理解するという点で一読の価値がある。
1投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログ「これ読んでちょっと勉強してみよう」くらいの軽い気持ちで読み始めたけど、それすらも間違っていたと気づかされるレベルで何も解っていなかった。現在進行形の問題だからこそ、早く気づけて良かった。この問題は他のあらゆる民族問題にも繋がっている。「まず、ここから」何が出来るか。
1投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログなぜパレスチナ人が難民となったのか、イスラエルはどのように建国されたのか、どのような国なのか、ガザで十六年以上続けられている封鎖とは何か、パレスチナの人々はこれまでどのような暴力にさらされてきたのか。こうした歴史的文脈がわかりやすく説明されている。これは政治的問題であり、単に人道問題としてはいけないと著者は主張する。もちろん、人道支援は不可欠だが、国際法違反である占領や封鎖のもとで死なずに生きていけるようにすることだけで終わってしまっては違法状態を黙認していることにもなり、根本的解決のためには政治的解決をしなければならないのである。著者が引用する「忘却が、次の虐殺を準備する」という言葉のとおりにイスラエルによる軍事攻撃が繰り返されてしまっているのはなぜなのか考え、今起きているジェノサイドをやめさせるだけでなく、二度と繰り返されないようにしなくてはならない。そのためには自分は何ができるのか、何をすべきか考えさせられた。まずは正しく知り、喉元を過ぎたら忘れるのではなく、声を上げ続け、行動しなければ。
1投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ自分が常日頃、いかになんとなくニュースを眺めただけで全てを判断してきたのだなということを猛省した。 序盤にあった「どっちもどっち論や報復の連鎖という言葉を使うメディアは信用してはいけない」という言葉の意味が一冊を読み通す事でよくわかった。
1投稿日: 2024.02.03
powered by ブクログ2023年10月7日から始まり現在(2024年1月25日)に至るまで続く、イスラエルによるパレスチナに対する非人道的戦闘行為を受け、著者が10月20日と23日2箇所で行った講演会をまとめ12月に緊急出版されたもの。ここで著者が一番に訴えていることは、15,000人のパレスチナ人(前書きが書かれた11月29日時点の数字。1月25日時点では25,000人)が殺されている現在のイスラエルの戦闘行為はジェノサイド(大量殺りく)に他ならずこれをまずは止めること、そして今回のような戦闘行為がいったん起きてしまえば人命救済が優先されるあまり、つい人道問題に置き換えられてしまうイスラエルとパレスチナの問題を、正しく歴史的文脈の中できちんと「政治問題として知ること」なしには解決しないことだということだと思う。そしてこの2つの講演で、シオニズムの誕生から始まり第2次世界大戦後の1947年国連で決まった「パレスチナ分割案」から始まった「イスラエル建国」というものが、国際法を無視した暴力(殺戮、占領、アパルトヘイト)によって行われていること、国際社会はこの問題の本質からずっと目を背け、そればかりかハマスをテロリスト集団とするイスラエル側の見解に沿った偏向報道を通じてこのイスラエルによる暴力を支援し続けていることを、簡潔に平易な言葉で解説しているので、巷間で言われている「パレスチナ問題」を知る手引書として良いと思う。ホロコーストでユダヤ民族を大量に殺害したことに対する罪の意識から逃れるため、それを聖地エルサレムがあるという一点以外何の関係もないパレスチナ人の死で贖おうとするヨーロッパ諸国を初め、ユダヤ資本が政治の中枢にまで入り込みイスラエルを支援しなければ大統領にも議員にもなれないというアメリカ、対米追従の我が国日本のスタンダードはパレスチナ問題そのものなのだと思う。
3投稿日: 2024.01.25
powered by ブクログ帯には「パレスチナ問題は決して難しくない」と書いてあって、この間、「イスラエル 人類史上もっとも厄介な問題」という本を読んだばかりなので、どうなんだろうと思う。 で、読み始める。確かに「問題の解決」はさておき、「問題」を理解することは、決して難しくないと思った。 これはどこからストーリーを話し始めるかということでもあって、例えば紀元前、旧約聖書的な世界から、ユダヤ人の歴史を追っていけば、かなり複雑と言える、がこの本では、せいぜい19世紀末フランスのドレフュス事件くらいから話していて、それを起点に話すということがやはりこの問題を議論するのに適切なスタート地点だと思う。 たしかに、旧約聖書的な世界は、関係しているのだが、それは、この2世紀くらいにユダヤ人問題を話す時点でのストーリーとしての重要性、ディスコースとしての重要性なのだと思った。 イスラエルという国は、要するにヨーロッパで解決すべきユダヤ人問題をストーリーとしての「約束の地」に結びつけて、パレスチナ人の犠牲のもとに中東地域に押し付けたものなのだ。 そして、その矛盾は、イスラエルという国の内部を侵食していき、今やイスラエル自体が全体主義国家になっているということなのだと思った。 ということが直接的に書いてあるわけではないが、著者の体験を踏まえた話しを聞く中で、そういう理解が私の中で進んでいった感じ。 帯にあるように、「まずここから」始めるのに良い本だと思う。
1投稿日: 2024.01.22
powered by ブクログ日本のメディアは嘘で溢れている。つまりアメリカ視点=イスラエル寄りに傾きすぎている。自分から情報を取りに行かないとそれに気づくことすらできない歪んだ世界。安全保障の都合上アメリカとスタンスを合わせてるんだろうけど、このジェノサイドに目を瞑るということは、不正義の前での国際法の無意味さに加担し、私たちの自由が危ぶまれることでもある。水や食料が手に入って地元に帰れて家族と会えて自由に移動できる、そんな「普通」な日常を送ることができている私たちこそ正しく事実を知り、声をあげなければならない。投票できる一市民として政治を通して闘っていかなければならない。パレスチナで生まれた子供たちは、「普通」の暮らしを知らないまま育ち、イスラエルの占領下で生きながらの死か、大量殺戮による死が待ち受けている。そんな悍ましいことがこの人間社会でまかり通って良いのか。 ホロコーストとその後の連合国による非人道的で権威主義的な取り決め(国際法違反)の積み重ねにより、シオニズム主義国=イスラエルがパレスチナの土地に不法に造り上げられ、その後毎度酷さを増しながら続く民族浄化という文脈の中で起きた今回の攻撃。何も背景知識のない人でも、歴史的文脈から解説されているため、宗教の問題ではなく国際社会がパレスチナを巻き込み、犠牲にした政治的問題であることがわかる。昨日まで知らなかった自分が恥ずかしいが、それ以上に今日知ったことが重要。知るのが辛くても、知らなければならない。日本は国連総会でイスラエルの戦争犯罪を裁くという調査を棄権した。そして安倍政権時にイスラエルとの包括的パートナーシップの構築に関する共同声明を結んだ。そういう過ちをもう今後犯さないように、今起きていることとその背景を知って行動しなければならない。
1投稿日: 2024.01.18
powered by ブクログ10月7日、ハマスがイスラエルに越境して行った襲撃。その報復としてイスラエル側からの報復攻撃は年を跨いでも続いている。 12月24日に緊急出版された本書はアラブ文学者である岡真理さんがなぜハマスによる襲撃が起きたのか、そしてイスラエルによる虐殺行為がなぜ起きているのか、イスラエル建国まで遡り、その要点をわかりやすくまとめてくれている。 まず今回の問題を知るための1冊としてベストだし、これを読めば自分が虐殺をするイスラエルに対してどういう行動を取れるのかもわかる。 更に理解を深めるためのブックガイドや映画のリストなんかもついているので、かなり便利。 多くの人に手に取ってもらいたい1冊。 そして本書を読んだ人は、SNSでも出来るので声を挙げてほしい。日本にいてもいろいろやれることがある。
1投稿日: 2024.01.17
powered by ブクログナージー・アル・アリーの「パレスチナに生まれて」に続き、パレスチナについての本。 2023年10月23日と20日に行われた、岡真里先生の講義から40日間というスピード感をもって刊行された意味とはつまり、今、すぐに読むべき内容だということ。 言うまでもなくこれは、「2023年10月7日、ハマース主導のガザのパレスチナ人戦闘員による越境奇襲攻撃に対して始まった、イスラエルによる未曾有のジェノサイド攻撃」を発端に刊行されているのだが、読み進めると、ナージーの本にも書いてあったが、長い歴史のなかの、政治的問題であることがよくわかる。 自分自身に絶望する時間が、様々な事実を知るにつれ増えた。知らなかった自分に。 ナチドイツによるホロコースト。1945年の終戦後、生き延びたユダヤ人達は難民化。二十五万人のユダヤ人難民をどうするか。 1947年国際連合の総会で、 「パレスチナを分割し、そこにヨーロッパのユダヤ人の国を創る」ことが可決される。 なぜ、パレスチナなのか。 十九世紀終わりにヨーロッパのユダヤ人に「シオニズム」という政治的プロジェクトが誕生している。ヨーロッパでのユダヤ人差別からの真の解放の為、ユダヤ人によるユダヤ人のための国家を建設するというもの。 ここら辺も、このくらいまでの知識しかなかったのだが、当時の正統派ユダヤ教徒や、社会主義者、コミュニストのユダヤ人、またアメリカのユダヤ人も、シオニズムとは距離を置いていて、 シオニズムを主導していたのは、同化ユダヤ人で、非宗教的な人達だったそう。 当時のヨーロッパ人の「植民地主義」の精神を当然のこととして共有していた彼らの推進する運動。 その政治的プロジェクトを利用する形での、パレスチナ分割案だった。 自分もそういうものだと思っていた、宗教的な聖地を巡る云々、という聖書的な話も、ユダヤ人の支持を集めるためのもの。 全て政治。 ヨーロッパで起きた問題の後始末を、関係のないパレスチナ人が請け負っている構図が見える。 停戦に、ガザの解放に、アメリカがイエスを出さず、イスラエルを今も支援しているのはなぜか。これも疑問だった。 アメリカにいるイスラエル・ロビーが、アメリカの国内政治に非常に大きな力を持ってきていること、彼らを敵に回す=当選できない状況が作られていったこと。 戦闘が、爆撃が止むと、また関係のない人達は忘れて、忘れてまた、始まって、一時的に支援して、また終わって忘れる。 その繰り返しでガザは、著者曰く、「巨大な実験場」になっていると。最新兵器の性能、かろうじて生きるのに精一杯という状況下の人間は、社会はどうなるか、という実験だと。 今回、始まりのとき、無知な私はハマスって怖い、くらいの気持ちでいて、でもそれに対する反撃ではもはやない、ジェノサイドが行われているのを目の当たりにした、TVで。でも、ハマス対イスラエル、テロへの報復、みたいな構図しか見えなかった。 withhandala運動をきっかけに(ナージーの本です)、メディアでは深く掘り下げられないまま繰り返されている難民に対する虐殺、占領を知り、繰り返しになるが自分事実に絶望しながら、何が出来るか考えている。 南アフリカによるイスラエルに対するジェノサイド裁判を視聴したり、色々な窓口に意見したり、署名したりしている。 そのくらいしかできていないことが恥ずかしいけど。
3投稿日: 2024.01.16
powered by ブクログ要点に絞って、かなり分かりやすく書かれていた 「ガザとは何か」という題だけれど、知るべきは寧ろ「イスラエルとは何か」ということだった いまガザで起きている虐殺(実際は75年前から続いている)は植民地主義とレイシズムに基づいて行われており、日本や世界で起きている様々な差別や迫害と地続きである、という点が1番印象に残った。自分は無力だけども、何事もまずは正しく知ることから
1投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ恐ろしい。だが、ガザについての、イスラエルによるジェノサイドを報せるため、知るために講義を依頼した、開いた大学や著者の岡真理さん、また講義録ーーこの本を緊急出版すると決めた大和書房にならってわたしも発信しようと思う。 情報戦が起こり、その嵐になる中、何を信じればいいかわからなくなって、思考停止をするのは(本著にもある通り)簡単なことだ。 けれどそれは、大量虐殺や、『人間が人間として生きていく(当たり前にごはんを食べ、当たり前に眠り、検閲を受けずに仕事や趣味、あるいは誇りと思うことをする)』を厳禁され、精神的「にも」殺されていくのを、黙ってみていることに、等しい。 わたしたち、わたし、ひとりひとりがすべきことはシンプルだ。あやまちてのち、あやまちをなさないーー歴史に学んで虐殺をやめさせること。 StopgenocideGaza.
1投稿日: 2023.12.30
