
総合評価
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powered by ブクログ記者がこんなに詳細に取材しているとは驚きだった。 3400万円もの多額の遺留金を持って、行旅死亡人となった田中千津子さんを巡っての調査がこの本の内容。何が原因で生年月日を偽り、周囲の人との交流もなく、労災の補償金を受けず、ひっそりと暮らしていたのだろうか。 なぜ彼女がこのような生き方を選んだのか、引き込まれるようにして読んだ。 結局、謎のままで終わったが、1人の人間の死を巡る物語として、興味深く読めた。
0投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログ一人の孤独死された行旅死亡人の高齢女性。 謎のある死亡状況から知るきっかけをもち、取材や調査を重ねていく二人のライターの取材ノンフィクションレポートです。 情報が少しずつ紐解かれていくたびに、人の足跡はどうしても残るのだなあという実感がありました。 自分自身、故郷や過去の学校、職場とわりと色々な場所を転々としながら年齢を重ねている方なので、自分の足跡を知る人が(時には増えつつも)少しずつ減っているという実感があります。 それもあるのか、 著者二人が探偵のように聞き込みをしたり、ネットの海を探したり、取材を重ねることで、一人の人間の足跡を見つけていくこと、そして身よりもないと思われていた人が、誰かに思い出されることになんだか安堵感がありました。 毎日のように出てくるネットなどの取材記事、その裏側の苦労を読めるという意味でも興味深かったです。
6投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログ【ある行旅死亡人の物語】 2020年4月。兵庫県尼崎市のとあるアパートで、女性が孤独死した。現金3400万円、星形マークのペンダント、数十枚の写真、珍しい姓を刻んだ印鑑鑑......。「田中千津子」さんの真実とは…。
0投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログよかった。もしも身元不明で亡くなったら。身につまされるように読んだ。そしてこれを「面白い」と本文中で言い切って貰えてよかった。例え不謹慎でも面白いからこそ、この本の結末にたどり着けたと思う
0投稿日: 2026.08.29
powered by ブクログネットで記事が出ていて、気になったので購入。 事実は小説より奇なりですな。 調べていくとわかることもあるしわからないこともあるけれど、現実だから答え合わせが出来る訳でもないのよね。本当は何があったのかしら?
0投稿日: 2026.08.21
powered by ブクログ人が1人亡くなってるのに誰も知らなくて特定もできないって今の日本でも存在すること自体が驚きだった。資産をたくさん持っていて注目をしたのが彼女であるだけで,全く特定できない人が数多くいると言う事実が理解に苦しむ、社会とつながりにくくなったということだけで片付けられるのか、、すごくさみしい気持ちになった。知識として知れたのはよかった。
0投稿日: 2026.08.12
powered by ブクログ警察や探偵が探しきれなかった謎を2人の若き記者が執念で追い求めていくノンフィクション。 事実は小説より...とも言いますが1人の人生を追っていく話に引き込まれて一気読みしてしまいました。 また、読み進みていく中で、自身が疎遠になっている友人なんかも思い出したりして、自分の人生を振り返るきっかけも少し貰ったような気がします。
0投稿日: 2026.08.09
powered by ブクログこの本の名前がYouTubeで出てて気になってしまって購入。行旅死亡人って言葉も知らずに読んでみたが1人の人間の人生を記者が追っていくなかで分かっていく過程が良かった。孤独死した女性が誰なのか分からないところから始まり、遺品から関係してるところに繋がっていって最後は良い終わり方で良かったなと思う反面、女性がどうしてそういう暮らしをしてたのか気になるし寂しくなかったのかと思う。 あとは男性が誰なのか気になるけど知らない方が良いこともあるのかもしれない。
0投稿日: 2026.08.05
powered by ブクログ謎を追っていく感じが楽しかった。写真や生年月日がわかっていても一人の人生を追うのはこんなにも大変なのだと知った。世紀の謎を遺していくのも悪くない。
0投稿日: 2026.08.03
powered by ブクログ少ない情報から北朝鮮のスパイ説まで行ってしまうのは、SNSの集合知(笑)による陰謀論に転んでいく様子に近い。 しかし、わからないこともあるけども、ちゃんと最後までたどり着けたのは純粋にすごいと思う。 まぁ、当事者女性がなくなっている以上、事実はわからないんだけども・・・。
0投稿日: 2026.08.03
powered by ブクログ凄い本でした。 フィクションかと見紛うほどの特徴を持った行旅死亡人の女性。 ですが彼女の人生をなぞっていくさなかには、確かな足跡を見ることができました。 作中でも述べられていますが、まさに人生とは何か…と考えさせられる本でした。 読めてよかったです。
0投稿日: 2026.07.23
powered by ブクログ行旅死亡人という言葉は知っていましたが、官報に結構細かく発見時の状況が掲載されているんですね。そんな行旅死亡人の中で、ちょっと特異な行旅死亡人の、身元調査のお話。結局主だった謎は解明されませんでしたが、人は生きているだけでかなりの痕跡を残すのですね。調査した新聞記者さん、お疲れ様でした。
0投稿日: 2026.07.23
powered by ブクログ仕事で行旅死亡人を興味深く読んでたので、このタイトルに惹かれました 取材の過程を知れるのは面白かったです。謎についてはまあでもリアルってそんなもんか…と言う感想。 読みやすい印象で一気読みできるかと思ったんですが、あまり乗れず。ところどころに差し込まれる情緒的な文章?演出?が、ちょっと過剰と言うか…、あーこれ好きじゃないな〜…っていう… それと慣用的な表現の部分で「なんでコレ選んだ?」って言うのがあり、先の雰囲気と相まって、文章の好感度が下がったのが良くありませんでした
1投稿日: 2026.07.20
powered by ブクログ興味深く一瞬で読み終えてしまった 仕事柄行旅死亡人を取り扱うこともあったのでネットニュースに掲載された時から気になっていた 記者としては当たり前のことかもしれないが取材の仕方に執念を感じた 最初ただの官報の一掲載だったのものが、記者の取材を通して血の通ったものになり女性の生き様を感じることができた 行旅死亡人や身寄りのない方の葬祭は事務的に処理されてしまうものであるが、その一人一人には語り尽くせないほどの物語があり、その方々に関わってきた人々の物語もある あくまでも女性の出自、人生を追っていくルポだったので仕方ないがただ欲張ると男性についてもっと深く知りたかった
0投稿日: 2026.07.19
powered by ブクログ面白かった。 たまたま見かけた官報をたどり、なくなった人がどういった人物かが明らかになっていく。それは謎だらけだったその人の謎が全て明らかになることとは違うけど、でも「人」としての厚みが増していくこと。 誰かを調べるのにこんないろいろな方法があるのか…と驚いた。でもやっぱりその中でも人の記憶っておもしろいなぁと思う。記録だけじゃなくて感情も伴ったもの。
0投稿日: 2026.07.15
powered by ブクログ官報でであった身元不明人の記事から、地域コミュニティの縁、沖宗姓を名乗る系図を追いかける人、さまざまな縁が結びつけられ、「身元不明」でなくなった人の前半生が描き出されていく。伴侶だった人の人物像や多額の死亡時所持金の由来など、たどり着けなかった不明点も多々あるが、ヒントをひとつひとつ手繰っていく取材工程は大変面白く、ドキュメンタリーとして楽しめた。孤立化が進む日本社会の中で、御縁がつなぐ人間関係が生き続けていくことを祈りたい。
0投稿日: 2026.07.12
powered by ブクログ行旅死亡人とは身元不明で引き取り手のない遺体を指す法律用語。年間600~700人ほどが官報で公表されるそうだ。行旅死亡人のデータベース上の一つの情報が共同通信の記者である著者の目を引いた。「死亡時の所持金3400万円」。著者は本書で、警察や担当弁護士にも身元が分からなかった死亡人の背景を、かすかな手がかりをたどって明らかにしていく。事実は小説よりも奇とは言えど、本書はミステリー小説ではなく、謎が最後にすべて明らかになるわけではない。それにしても、記者の取材能力とは高いものだと感心する。
0投稿日: 2026.07.12
powered by ブクログ尼崎市のアパートで3400万円の現金を残した高齢女性の遺体が見つかったが、身元は不明。しかも右手の指が欠損していた。 官報に掲載された行旅死亡人のデータベースから、この女性が一体何者なのかを記者2人が調べていくというノンフィクション。 残された手がかりが極端に少ない中、珍しい苗字の印鑑や写真などから取材を重ね、真実に迫っていく過程が丁寧に書かれている。 彼女は確かに存在していたし、彼女を思っている人たちは確実にいたのだという当たり前の事実に突き当たった時は、胸が熱くなった。
7投稿日: 2026.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
記者さんのコツコツとした聞き込みで、警察も弁護士も見つけられなかった身元が判明していく様子には驚きました。でも表紙絵のぬいぐるみをぶら下げてる様子には違和感が。 亡くなった人はこのぬいぐるみをベビーベッドに寝かせ、名札をつけ、着替えやおもちゃも置いてあったとか。戸籍に出産の記録が残っていないのは謎だけど、ぬいぐるみを代替にしなくてはいけなかった何らかの別れがあったことを想像したのですが…大切なこのぬいぐるみを片手でぶら下げるのは、違うんじゃないかな…
0投稿日: 2026.07.01
powered by ブクログ図書館本 一気読み。 行旅死亡人のおばあちゃんは誰だったのかをたどる。 記者さんの努力の賜物ですなぁ。 少々、ミステリアスな事実が、 驚きのドラマチックなラストへと、、、 というほどではないけれど、 人は亡くなっても、その足跡は無くならないんだなって感じたことです。 3400万円のいく先も決まって良かった。 行旅死亡人ってドキドキする響きの言葉だけど、 実はとても堅実な人生ののちに そうなっただけなんだなぁ。。。
9投稿日: 2026.06.28
powered by ブクログ身元不明の死亡者の女性の人生を記者二人が探っていく過程を丁寧に描いていくドキュメント。その女性の人生すべてが明らかになるわけではない。しかし、一人ひとりの人生には色んな引き出しがあるんだということがよくわかる。話題になっているだけのことはある作品。欲を言えば、もう少し熟成してストーリーテリングに工夫してもよかったかも知れない。
0投稿日: 2026.06.28
powered by ブクログ多額の現金を残して孤独死した老婆の行旅死亡人を追跡する記者二人のレポ。途中まで読んだ記憶あるなと思ったらネットの記事の再構成だった。謎を追っていき託された「家系図」が埋まっていく記者の執念のノンフィクションだが、結局肝心の現金やどこかにいった貴金属や内縁の男性やウォン札等の謎は刑事や専門家の推測として「工作員?反社絡みの金じゃないの」「宝くじじゃないの」「宗教団体絡みとか?」と釈然としない結論になってしまう。 それが現実という一方で「そんな推測の結論でいいんかい」というのが薄寒く、考えてみたらヤバめな話なら関係者の了解も得られないし、ルポとして表に出ないよなとも思う。
0投稿日: 2026.06.28
powered by ブクログ最初は興味津々で読み始めたけと、だんだん読み飛ばしちゃって、最後ちゃんと読めてないから、ゆっくり読み直したい。
5投稿日: 2026.06.24
powered by ブクログ先が気になって、一気に読み進めてしまった本。 大金を残し、孤独死した田中千津子さん。 最初は事件?犯罪の匂いがして恐る恐るページをめくっていたが、いつのまにか1人隠れるようにして生きた女性の生き様を食い入るように見ていて、 ただただ報われて欲しいという気持ちで読み進めた。 これがノンフィクションとは。 手がかりが少ないなか身元を知るため、一つ一つ地道に丁寧に謎を紐解いていった記者達の熱意に感服する。素晴らしかった。
7投稿日: 2026.06.23
powered by ブクログ行旅死亡人とは、病気や行き倒れ、自殺等で亡くなり、名前や住所など身元が判明せず、引き取り人不明の死者を表す法律用語だそうだ。この物語は、3400万円もの大金を持ちながら尼崎の古いアパートの一室で亡くなっていた女性の正体を探すノンフィクションのルポルタージュです。 今流行りのモキュメンタリーかな?と思って読み始めたけど、本物のドキュメンタリー作品でかなり読み応えがあった。細い糸を手繰り寄せるように、著者である雑誌記者2名の執念の追跡により、千津子さんが確かに生きていた証が少しずつ集まってくる。何故3400万円もの大金を持っていたのか、何故年齢を偽っていたのか、田中竜次とは何者なのか、死亡時身長が133㎝とされていたのは何故か、ペンダントと暗号の意味…色々な謎を残してこの本は終わるのですが、行旅死亡人ではなく「沖宗千津子さん」という一人の女性として、無事故郷のお墓に眠らせることができたのは良かったし、作者の熱い記者魂には感銘を受けた。また、人間には一人一人それぞれの人生があり、物語があるのだということを改めて気づかされる一冊でした。
5投稿日: 2026.06.21
powered by ブクログわたしもいつか死ぬ。改めて思った。 前にネット記事で読んだ事があった内容で、 その時は興味本位で何となく 亡くなった本人にバレてはいけない 悪い事情があるようなイメージでいた。 少しずつ沖宗千津子さんが生きてきた片鱗が見えてくる中で、すごく失礼な思いでいた事を申し訳なく思った。 人は生きていると必ず痕跡を残していて、 今のわたしもそうなんだと思う。 それができれば少しで良いから 誰かの心の優しい方の思い出に 関われていたらなーと思った。 勝手なイメージで記者さんの仕事には 正直言ってあまり良い印象が無かったけど、 人の死を丁寧に扱って、 それにたくさんの時間を割いて、 関わった人たちを言葉と思いを繋げる事で、 千津子さんの生きた証の一部だけでも、 本に残せた事は素晴らしい仕事だなと思った。 お昼から一気に読んでしまった。 わたしもいつか死ぬんだよな。と、 恐怖ではなく、ゆっくり改めて思った。 読んで良かった。
20投稿日: 2026.06.20
powered by ブクログaudibleにて。 これほんとにノンフィクションか?と思うような種類の面白さがあり、途中までサスペンスドラマを見ているような感覚だった。 こういう世界があるんだなあと知識を得る気持ちよさも良かった。 最期まで詳細が分からない部分もちゃんとあり、最終的に「ノンフィクション」に引き戻され、不思議な気持ちになった。なのになんだか収まりがよくてスッキリした読後感なのは書き手の妙ってやつなんでしょうか。すごいなあと思いました。
2投稿日: 2026.06.14
powered by ブクログ行旅死亡人。聞きなれないワードに興味を引かれ手に取った。そしてあまり下調べもせず読んだので、フィクションだと思っていたらノンフィクションだと最後に気付き驚く始末。 玄関先でなくなった身元不明な女性。部屋には多額の現金が保管されていること、女性の指がないといった特徴あり。少ない情報から、真相を掴むべく地道な取材を続ける新聞記者。その経過がこの一冊に纏められている。 事件性があるのか無いのかも分からない死体を追うというのが、他のミステリーとは違う点。取材経過で入手した実際の写真が掲載されているので、亡くなった女性をリアルに感じられる。また読み進めるうちに、この女性も楽しかった日常もあったんだなとか色々と考えてしまう。最初から最後まで緊張感もあるし、妙な寂しさもあるのが良い。 物語の本筋ではないが、一番怖いなと思ったのが、この世に存在している人間の過去を丸裸にするのは、やろうと思えばやれてしまうこと。もちろん記者ではないので、そんなに簡単ではないのだが。 自分なんてそんなに複雑な人生ではないから、どこの誰で、どこの学校を卒業してとか、こんな生き方をしていたんだとか、簡単に丸裸にするされるのだろうな。怖いな。
13投稿日: 2026.06.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読書ノート:https://note.com/futen_seisuke/n/ne4cc4ec7cf55
0投稿日: 2026.06.11
powered by ブクログ著者のお二方は、本書によると、次のような方です。 ---引用開始 武田惇志(タケダアツシ) 1990年生まれ、名古屋市出身。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。2015年、共同通信社に入社。横浜支局、徳島支局を経て2018年より大阪社会部 伊藤亜衣(イトウアイ) 1990年生まれ、名古屋市出身。早稲田大学大学院政治学研究科修了。2016年、共同通信社に入社。青森支局を経て2018年より大阪社会部 ---引用終了 ハングル表記では、 다케다 아쓰시---たけだあつし 이토 아이---いとうあい で、本書の内容は、「BOOK」データベースによると、次のとおり。 ---引用開始 2020年4月。兵庫県尼崎市のとあるアパートで、女性が孤独死ー現金3400万円、星形マークのペンダント、数十枚の写真、珍しい姓を刻んだ印鑑…。記者二人が、残されたわずかな手がかりをもとに、警察も探偵も解明できなかった身元調査に乗り出す。舞台は尼崎から広島へ。たどり着いた地で記者たちが見つけた「チヅコさん」の真実とは?「行旅死亡人」が本当の名前と半生を取り戻すまでを描いた圧倒的ノンフィクション。 ---引用終了
63投稿日: 2026.06.10
powered by ブクログ驚きの展開で、読んでいるこちら側も「エッ?!」って声が出かけるシーンがいくつかあった。先が気になって、ページをめくる手が止まらず、あっという間に読み終えてしまった。 ただ、読み終わって強く残ったのは行旅死亡人の真相よりも、記者の取材に向き合う姿勢だった。 てっきり、柚木麻子『BUTTER』のように伊藤さんが取材対象へ深くのめり込んでいく話になるのかと思った。でも本書の取材対象は、すでにこの世にいない。 亡くなった人が生きていた時代へタイムスリップするような取材が印象的だったし、その過程で記者がどんな瞬間に心を動かされたのかが最後に書かれていて、自分の過去の経験も思い出した。 社会には、誰かの死が日常になる仕事をしている人が他にもたくさんいる。例えば医療従事者だ。たった一人の患者との関わりによって、自身の人生について本気で考えさせられることがある。 この本を読んで、そんな経験を思い出した。
13投稿日: 2026.06.09
powered by ブクログYouTubeの「積読チャンネル」で紹介されていた。三原の図書館で面出しされていて、その場で一気に読む。
0投稿日: 2026.06.06
powered by ブクログ読み始めと読み終わりの感情の振れ幅がめちゃ激しくなる一冊でした。 現金3400万円と数少ない所持品を残して亡くなってしまった、ある身元不明の女性の半生を二人の記者が執念で追う。 まるでミステリー小説のような展開とノンフィクションという圧倒的なリアリティにより、前半は不謹慎であるがワクワクして読んでいました。 しかし、徐々に明かされてくる女性の半生。 完全解明とは程遠いがこの終わり方で良かったと思うし、人との繋がりというものはこれ程までに大事であり強固なものなんだなぁと思わせてくれた作品でした。
11投稿日: 2026.05.26
powered by ブクログ人が生きた証を追う。 取材を続けていく描写の中でいつのまにか記者達に感情移入し、あっという間に読み切ってしまった。 誰かの記憶に自分も存在する。自分の死、または死後のことを考えずにはいられない話だった。
6投稿日: 2026.05.16
powered by ブクログ2021年に3400万の現金を残し、孤独死された身元不明の田中千津子さんの身元を探る記者のノンフィクション 気になる要素がありすぎて、読むのが止まらなかった。 まず、この案件気になる要素が盛りだくさん。 千津子さんの住民票の登録がない 田中竜次名義で借りられていたアパートだが、田中竜次さんの住民票もないし、消息不明 田中竜次はおそらく内縁の夫 勤務先の缶詰め工場で右の指を無くしてしまい、障害年金の対象になるも、住民票がないため受取拒否。年金も受け取り拒否。 歯の治療も,保険証がないため闇医者で治療。 住民票がないと本籍地が不明のため、身元が特定できない このような状況の為、家族との連絡を絶っている為、親族不明 記者の方の粘り強い取材の結果、千津子さんの親族を発見することに成功したのは本当にすごい。 ただし、千津子さんがなぜそのような生活をしていたのか、田中竜次が何者なのかなど大きな謎は残されたまま、、 確証はないが、北朝鮮の工作員説はなくなはなさそう、、
1投稿日: 2026.05.15
powered by ブクログ大金を残して孤独死した女性の身元を調べるノンフィクション。行旅死亡人というの初めて知ってそこから興味が湧く。そして身元を調べる方法も地道に多岐にあるんやな。生きた痕跡がどこかに残る、私が生きた痕跡も残ってくれるといいな。
3投稿日: 2026.05.12
powered by ブクログ結局のところ。 北朝鮮の工作員でもなければ、なんでもなかったのかな。 ただ。ちょっとなんかあって一人暮らしして、お金を大切にしてた用心深い老人の孤独死だったのかな。 身元が判明するものが見事に見当たらない。 こんな人なかなかいない。 保険が使えない歯医者で治療受けてる。 年金受給を打ち切ってる。 自宅の金庫にうん千万あった。 ↑こういうので調べ始めたらしい。 工場の機械に挟まれて右手の指が全てない。 っていうのも不思議さを醸しだすように書いておるが。 なんだろうなぁ。 いそうだよね。結構。 何百万人も孤独死で身元がわからない老人がいて、たまたま家に大金隠し持ってたから調べることになったんだろうけど。 なんなら秘密の山裏とかに埋めて隠してるやつとかもいるんじゃ。笑 今、空き家問題すごいから、そのうち空き家からごっそり大金出てきた。とかありそうな話だよね。 とても不思議な人の設定でずーっとチズコさん追ってるけど、そうでもなくないか?笑 人生ながーいし、色々あってそんなんなってる人めちゃくちゃおると思うのよ。 そう考えてみたら、気になって調べてみたらさーすごない?すごない?みたいな自由研究のような本で、いや、よかったら次うちのじーちゃんのこと調べてくんね? なんかこのくらいの話題なら出てくると思うからさ。 って言いたくなっちゃうくらい、あり得そうな人探しだった。 やってる方が1番楽しいよね。きっと。 謎解きみたいでさ。 しかも、解かれてねぇしょ。 なんだかなぁ。 #老人探り #謎解き #よくありそうな話で終わる
1投稿日: 2026.05.11
powered by ブクログ現金3400万円を残して孤独死した身元不明の女性の素性を2人の記者が解明に奮闘する話。ネタバレ防止のため、内容には言及しませんが、手と足を使って何とか手がかりを引き寄せようとする記者魂に注目。調査を通じてつながった人との縁から、人生は人と人のつながりをもって紡がれるものであることを感じた一冊。
1投稿日: 2026.05.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こちらも某YouTubeでお話が出て気になっていた本。割とすぐ読み終わりました。 なるほどなぁと感慨深い気持ちにもなったし、やっぱりその気になれば身元ってわりとすぐ特定されちゃうんだなぁとも思いました。 もちろんぬいぐるみとか配偶者とか謎は残るけども。 最後の方にあった『身元の判明を故人は望んでいるか』ってのもちょっと納得する部分もあって、色々考えさせられる本でした。 ノンフィクション久々に読んだ…。
1投稿日: 2026.05.06
powered by ブクログ行旅死亡人とは、病気や行き倒れ、自殺等で亡くなり、名前や住所など身元が判明せず、引き取り人不明の死者を表す法律用語。(カバー裏より) ある高齢女性が部屋の玄関で亡くなっているのを発見される。物語はここから始まる。自宅で亡くなっているのにも関わらず、本人確認が取れないのである。彼女が所持していた3,400万もの現金、さらには右手の指が全て欠損していて・・・謎だらけなのである。彼女は誰なのか・・・読む手が止まらなかった。 ひとはたったひとりでは生きられない。なにかしら痕跡を残しながら生きている。そんな小さなカケラを筆者たちはすくい集めて、彼女の正体を探っていく。その取材の過程が丁寧に描かれて、ワクワクしながら読み進めた。 結果、全てが明らかにはならないのだけれど、この本は事実は小説より奇なり、という言葉を体言していると思う。 私は行旅死亡人のデータベースを知ってから、時々チェックするようになった。世の中知らないだけで、不思議なことってたくさん起きてるんだなあ・・・。
1投稿日: 2026.05.06
powered by ブクログこれは面白かったな〜。 身元が判明、身内が見つかってからの方が追跡(取材)が大変になるっていうのが意外だがなるほど!って感じだった。 記者の取材術についての本でもある。記者が取材した素材がいかにして記事になるか。記事の元になる情報とならない情報。 半世紀以上足跡が辿れない人間に辿り着こうとする執念。記者魂。蜃気楼を追いかけるような作業だ。 何千万という現金を残したまま身元不明者として亡くなった老女。果たして彼女は何者だったのか?まるでミステリー小説のような展開。ラストはノンフィクションならでは、と感じる読み味だった。
16投稿日: 2026.05.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
不審な点が多い行旅死亡人の正体を追ったルポタージュ。 彼女はなぜ、その道を選んだのか、多額の現金はなんだったのか最後まではっきりとしない。 自分の人生を捨てたかったのかもしれない彼女の正体を記者と、彼女と同じ性をもつ人々が繋がり、生きた痕跡をつなぎ辿っていく。 最後の時、何を思っていたのか。長年離れていても彼女を思い出し楽しそうに笑う友人がいることを覚えていただろうか。 孤独に身を置くことを決断した彼女には、実は温かな帰る場所があった。 誰かの記憶の中に残る限り、人は完全に孤独にはなれないのかもしれない。 少なくとも彼女は、完全な孤独の中にいたわけではなかったのだと思いたい。
0投稿日: 2026.05.05
powered by ブクログノンフィクションをあまり普段読まないので 全て終結したラストを望んでしまうが そうじゃないあたりノンフィクションなんだなぁと実感した。あとがきのラスト1行にグッときた。
0投稿日: 2026.04.29
powered by ブクログYouTubeの出版区でうつって気になったので読んでみた。 ルポを読むのはほぼ初めてだったけど読みやすく、西加奈子さんが昔「○○人じゃなく、○○個の命とストーリーがある」って話してたのを思い出させる内容だった。 元同僚の男性がなぜ行旅死亡人となった女性のことを覚えていたのか、その理由が綺麗な人だったから、とこたえていたのは笑った。同じ行旅死亡人になっても器量が悪いと見つからない可能性はグンと下がりそう(笑)
0投稿日: 2026.04.25
powered by ブクログノンフィクションで辿っていく孤独死した女性の身元。面白いがでも結局、わからない詳細。人はどれだけの繋がりがあったとしても、一旦途切れるともろい。
0投稿日: 2026.04.25
powered by ブクログとても読み応えのあるルポタージュだった。田中千鶴子さんの幾つかの謎は謎のままだが、身元が分かり先祖の墓に入れたことは良かった。今後謎が解明できることを望みます。
0投稿日: 2026.04.23
powered by ブクログ久々にルポタージュを読んだ。 少し前に「行旅死亡人」という言葉を知ったところで、出逢ったこの本。もう、運命でしか無いでしょと思って、手に取ったわけですが。 読み応えがありました。わたしがこの世から居なくなったら、誰がわたしのことを語ってくれるんだろうな。
1投稿日: 2026.04.22
powered by ブクログとにかく凄い本だった。 最初はミステリーのように謎を追っていくのがメインだった。 だんだん、この行旅死亡人はどんな思いで生きて来たのか、何に巻き込まれ、何を思い生きていたのか。 どんな秘密を抱え込んで暮らしていたのか… 想像すると胸が締め付けられるような思いだった。 この人が実際に生きていたと言う軌跡を辿るお話
11投稿日: 2026.04.13
powered by ブクログ大金を残して孤独死した女性の人生を追うノンフィクション。共同通信社記者2名が、地道で丁寧な取材により、彼女の人となりを明かしてゆく。読みながら、記者たちが彼女の尊厳を回復していく過程を一緒に歩んでいるようにも思えた。ミステリー好きにも読んでほしい。
0投稿日: 2026.04.07
powered by ブクログ. 新聞雑誌やネットニュースなどで日々、報道される事件や事故。 発生した時にセンセーショナルな報道がされても、その後の経緯はわからない。 そのような場合が多いように、感じています。 ひとつの事件をじっくり取材し、ノンフィクション作品としてまとめる。 数は少ないながらも、そのような書籍を読んで、「このような事が起こっていたのか」と驚くことがありました。 『殺人犯はそこにいる』 https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B01M3XWO1W 今回の作品は、書評を読んで気になり、Audible で聴くことにしました。 著者は共同通信社の記者。 記事にする“ネタ”を探していた著者は、定期的に行旅死亡人の情報を見ていたとのこと。 行旅死亡人とは、亡くなったが身元がわからず、遺体の引き取り手がいない人のこと。 その中に3400万円という現金を所持していた人がいたことを知り、著者は調査を始めます。 名前も生年月日もわかる、高齢の女性。 しかし、住民票も戸籍もないため身元を確定できず、親族がいるかもわからない。 相続財産管理人を務める弁護士によると、本件については警察も、また弁護士が雇った探偵も調査したとのこと。 プロが調べた後に記者が調べて、何がわかるのか? そう思いつつ、この件の特殊性が気になり、同僚と二人で調べ始めて・・・という始まり。 謎を残して亡くなった女性を調べる記者たちの奮闘とその調査結果が、時系列で記述されていきます。 聴き始めてまず気づかせてもらったのが、身元を明かさずに暮らすということが、いかに難しいことなのかということ。 住居を借りる(賃貸契約を結ぶ)、医療機関を受診する(健康保険を使う)、年金を受給するなど、生活の基本となる部分で戸籍や住民票が必要なことを、あらためて認識しました。 これらのことを調べても“素性がわからない”女性について著者は、「あえて、身分を明かさずに密やかに生きていたのではないか」という見解を、読者に提示しています。 どのような経緯を経て、そのような人生を選ぶに至ったのか? 密やかに生きる人の日常とは、どのようなものだったのか? そのようなことを考えながら聴き進めましたが、最後まで聴き終えた時には正直、もやもやしたものが残りました。 しかし同時に、以下のようなこと教えてもらえたのだと、気づきました。 ・有名人や大きな業績を残した人でなくても、特異な人生を歩んだ人というのはいる。 ・記録が少ない人でもある程度、過去を追うことはできる。 ・自らの存在を秘めておきたい人というのはいるし、ひょっとしたら隣に住んでいるのかもしれない。 本書はネット記事として発表された後、反響が大きかったため、書籍として出版されることになったようです。 それだけインパクトがあり、かつ、人に考えさせる要素を持っている、ということなのでしょうね。 事件や事故を扱ったノンフィクションを読むと、著者や関係者が多大な労力をかけて調査し、一冊の本にまとめていることがわかります。 その熱量に接することも自分には必要なように感じるので、今後も良著を探して、読んでいきたいと思います。 .
0投稿日: 2026.03.26
powered by ブクログいやーーー面白かった。 事実は小説より奇なり。 たまたま図書館で見かけて面白そうと手に取った出会いに感謝したい。 面白いと言ったら語弊があるけど、凄く惹き込まれる話(実話)だし、同世代の男女バディの記者による調査もへ〜こんなふうにやるんだと知れて面白い。 100%謎は解明しなかったし、北朝鮮絡み?と考えるとゾッとするけど、知り合いに出会っていく過程は痺れた。 アンナチュラルみを感じた。
1投稿日: 2026.03.21
powered by ブクログ- 身元不明として亡くなった行旅死亡人の半生を記者が解き明かそうとする話。人は死に方ではないんだなーと実感。無縁仏的に誰にも気づかれずに孤独死をした人でも、そのかつての人生を紐解いていけば誰かの記憶には残っているという。人は生きている痕跡は絶対この世界に残っているんだという記者の執念を感じながら、そういう意味で人間は社会的に込み毒ではないのかもしれないと思った次第。 - 単純に本の構成としても面白くて、グリコ森永事件・右手の指の欠損・北朝鮮という何かやばい遺体なのではないかという風呂敷の拡げ方をして興味を持たせ、その実はそこまでドラマティックな死体ではないけれど、気づいたときにはその物語の先が気になっているという…。 - いずれにしても共同通信の記者の旅費交通費が自腹なのはブラックだなと思った。
0投稿日: 2026.03.15
powered by ブクログ三千万もの大金を残し安アパートで孤独死した身元不明の老女の生前の生涯を記者が追うドキュメンタリー。 事実は小説より奇なり! 女性の旧姓が珍しいものだったり、その旧姓での家系図を作成している親戚がいたり、訪ねた先の人物が当人も知らない老女の身内だったり、次々に明かされていく謎は何かに導かれているよう。 それでいて、恐らく老女本人しか知らない彼女の人生の大部分を占める秘密はついぞ明かされぬまま…でも最後に家族の元へ帰れて良かった。 人知れず亡くなった方にも何十年もの積み重ねてきた人生があり、人間って不思議だなあと思う。いや不思議なのは人間にそう言った積み重ねが可能なこの世界なのかな。 人と人との関わり合いがないと、人には何も残らない… 老女の人生をずっと追い、いろんな人に彼女の昔の話を聞き、彼女自身が残したり旧友が持っていた写真も見ている記者。 だが本書のクライマックス辺りで、彼女が若い頃に勤めていた会社での昇給名簿を発見し彼女の名前が記されているのを見て初めて実在を実感した、というくだりにハッとした。 人づてに話を聞いたり、本当に本人かわからない写真(この本ではもちろん写真は本人のものであるけど)よりも、文字で残された名前の記録のほうがより本人がこの世界にいた証拠と感じられるのが興味深かった。 だから人は文字や記録をせっせと残すのかもしれない。
7投稿日: 2026.03.10
powered by ブクログ旅行死亡人って言う言葉と制度をこの本で初めて知れた。何故大金を抱えたまま一人孤独死をしたのかの謎は残ったままで闇深い事情を抱えていそう。身元がわからない状況の中で記者達の執念で手がかりを掴み繋がっていき身元を判明できたのは凄い事だ。どんなに身寄りの少ない人でも故人を覚えていてくれてる人や記録など何かしら残っているものなんだなと感慨深くなった。人の人生を追っていくのは面白い。晩年は一人で過ごしていたようだが幸せな時代があったと願わずにはいられない。一人で生きていたと言え不幸せとは限らないが。
0投稿日: 2026.03.07
powered by ブクログミステリみたいな話に思ってしまうけど、これが現実に起こった話で、しかも行旅死亡人は年間数百人はいて決して珍しくないという事実が胸にきた。 あと、記者ってこんなに地道な調査をして記事を書いているんだという少し裏側が見られて面白かった。亡くなった方が、安らかにいれるといいなあ。 同時に、自分が死んだ後ってどのように処理されるんだろうと気になったりもした笑
0投稿日: 2026.03.05
powered by ブクログ記者ってこうやって一つ一つ辿っていくんだというお仕事ドラマでもあり、人は一つの痕跡も残さずに存在することなど出来ないということを感じる話だった。 結果的に全ての謎はわからないというのも非常にリアルで、たぶん隠したいことがあって隠したのだろうからご本人からするとやり遂げたのかしら…本当のことはもうわかりようがない。
0投稿日: 2026.02.25
powered by ブクログ2020年4月。兵庫県尼崎市のとあるアパートで、女性が孤独死した。 現金3400万円、星形マークのペンダント、数十枚の写真、珍しい姓を刻んだ印鑑鑑・・・。記者二人が、残されたわずかな手がかりをもとに、身元調査に乗り出す。舞台は尼崎から広島へ。たどり着いた地で記者たちが見つけた「千津子さん」の真実とは?「行旅死亡人」が本当の名前と半生を取り戻すまでを描いた圧倒的ノンフィクション。 面白かった。でもてっきり全ての謎が解けたのかと思いきや、結局身元は分かっても、半生は謎に包まれたままでもやもやは残ったな。もちろんこれだけ調べるのがどれだけ大変かというのは重々承知だけれど。そもそも行旅死亡人という存在すら知らなかったので、こういうことを行政や弁護士が調べて身元を探すというシステムそのものが広まっていくことが大事だなと思う。
0投稿日: 2026.02.23
powered by ブクログ尼崎で孤独に亡くなった1人の女性の人生を2人の記者が追いかけていくノンフィクション。 巨額の現金と手に障害があったため色々な憶測があったけど調べていったら、、、やっぱりミステリアス! 「墓場まで持っていく」という意味がよくわかりました。最後は孤独だったけど、記者の方が丹念に歴史を追われたこと自体が女性の追悼になったと感じます。人と人とのつながりの大事さを改めて気づかせてくれた一冊となりました。なんとなーく付き合っていた同級生、仲良かったけど会社を辞めちゃった人、 小学校や中学校の時に一緒に部活やってた人たち、、、全員が気の合う人じゃなかった だからこそ今ここで繋がってくれている人に改めて感謝したい。
1投稿日: 2026.02.22
powered by ブクログ小さな記事に「ん?」ってなることあるけど、記者はそこを掘り下げるのが仕事か。誰かが探してくれないと、痕跡を消すのは簡単なのかな。田中千津子さん、孤独死、もしくは野垂れ死にに近いかもしれないけど、それが不幸かどうかは本人にしかわからないからな。
0投稿日: 2026.02.21
powered by ブクログフィクション慣れしてしまっている自分は「決定的ななにか」を求めてしまう 過程、道中には数えきれないドラマがありそこが丁寧に描かれているから、ノンフィクションだということを忘れ壮大なオチやどんでん返しを求めてしまっていた モキュメンタリーが流行る中でこういった本物に価値が生まれてきているような気がします
1投稿日: 2026.02.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まさに、一気読みした。 面白かった。 本書の最初に複数の謎が提起されていた。 本書を読んでいて、全て(ほとんど)の謎が解かれるのかと思いきや、死人であるのだから当たり前ではあるのだろうが、解かれる謎は一部だった。 この一部の謎を解くために、(すべての謎を解こうとしていたはずだが)二人の記者は駆けずり回っていた訳である。 結果が伴うか分からない2人の取材行動は、記者職という仕事の大変さをまさに体現しており、畏敬の念を心から抱く。(死者への尊崇の念を抱いているのも、また、好感である) また、調査結果を誇張せず、わかった内容までを読者に伝えるのもまた良い。結局死者を扱っているのだから、全てが判明するわけでないのである。その辺の誠実さも含めて、本書は良書であろうと、感じるところだ。 結果的に、1人の死者が帰るべきところに帰ることができた(弁護士も、探偵もそれを果たせなかったのである)のだから、二人の記者の功績は、凄まじいものがある。
2投稿日: 2026.02.15
powered by ブクログノンフィクションなのに、まるでフィクションを読んでいるような、題名にもある「物語」のようだった。大金を残して亡くなっていたとはいえ、有名人ではない方の身元、人生について調べられたことは、引き合わせというかタイミングが合ったのだろう。珍しい名字でなければ身元が判明することもなかったのだろうが、それにしても死因に不審な点がなければ、身元が判明するまで警察であっても調べられないのかという驚き反面、納得するところもあった。身元不明な方が多すぎて、警察だって手が足りないのは当たり前だし、事件性があるものを優先するのは仕方ないのだろう。行方不明届が出されてなければ捜されないだろうから、無縁仏となる方たちがこれから増える一方なのも怖ろしい。 今回身元が分かり、親族のお墓に納められたことは、本人が望んでいたかは分からないが、良かったのだと思いたい。あとがきにもあったが、自分が死ぬときはどうなっているのだろうかと考えた。自分のことを思い出してくれる人が1人でもいたら良いなぁ。
0投稿日: 2026.02.15
powered by ブクログ著者達は、何のためにこの物語を本にしたのか。きっと、ただ娯楽として読者にミステリーを届けたかったわけじゃない。ある人の人生を、生きた証を、『本』というかたちにして残したかったのかもしれない。 読み始めはとくに、この物語が実話だということが信じられなくて、帯に書いてある「ノンフィクション」という文字を何度か確認した(笑) いくつかの謎が最後まで解けなかったのはモヤモヤが残ったけど、それがノンフィクションだなって感じもした。
0投稿日: 2026.02.10
powered by ブクログ多額の現金を残して孤独死した女性についての物語。ネットニュースで記事を読んだことがあり、興味を惹かれて読んだ。警察でも探偵でも明かせなかった事実を、全てではないが、記者が足を使って解明されていく事実に頁を繰る手が止まらなかった。謎のままのことも多かったが。 幼少の頃の友人が、女性を覚えていた。人知れず亡くなってしまった行旅死亡人と呼ばれた女性、誰かが覚えてくれていることだって、生きた証だよね。
0投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログノンフィクションをあまり読むことはありませんできたが、面白かったです。 1人の死者の生活史を調査する大変さやもどかしさ、事実がつながった時の喜びなどが丁寧に描かれていました。 随所に記者の思いが記載されているのも、生きている者の暖かみを感じました。
0投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
行旅死亡人-病気や行き倒れ、自殺などで亡くなり、名前や住所など身元が判明せず引き取り人が不明の死者を示す法律用語- 本書は、3000万円という大金とともに孤独死したある女性を、共同通信社の記者がその人生を取材をもとにたどるルポ。 身元を証明するものを一才もたず、保険にも加入しないまま、3400万円という大金を現金で保管したまま。40年にわたり住んでいたアパートも内縁の夫(?)名義、右手の指を全損。夫らしき男性も、職場さえ虚偽の賃貸契約書。 彼女はいったい何者なのか、どのような経緯があってこのような最期をとげたのか。 警察や探偵もあきらめた身元の捜索、残された印鑑の苗字から舞台は大阪から広島へ広がり、ついに親類をつきとめる…。広島で生まれた彼女は…。 一人の女性が、なぜ故郷を離れ、身を隠すように40年も生きたのか。 身元は判明しても、その理由だけは最後までわからなかった。 親族と関係を断つほどの出来事が何だったのか、 そして彼女が幸せだったのかどうかも、結局はわからない。 けれどそれは、第三者が安易に決めてよいことではないのだと思う。 SNSでは何でも白黒をつけたがるけれど、人の人生はもっと曖昧で、グラデーションに満ちている。 時間の流れの中、人の人生は泡のように消えていく中、この女性の人生は本という形で偶然後世に残ることになる。 結局、人の人生ってどんな意味があったのかそれを決められるのは自分だけなのだなという感覚だけが、静かに心に残る。
0投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログノンフィクションの事件を追う作品は初めて読んだ。 死者の人生を追うこと。 不審な死を遂げた死者の人生を解明して表に公表することで、報われるのか干渉すべきではないのか。 故人の意思は今となっては分からないままだけど、関わってきた人の思い出話に出てくるならそれはそれで必ず報われるはずだと思う。 人間の生きた痕跡は必ずどこかに残る。 自分が死ぬとき、そばに誰か居てくれるだろうか。 誰かの心に残っているのだろうか。
49投稿日: 2026.02.05
powered by ブクログある身元不明の遺体の告知をもとに、その人物がどのような人物であったかを調査する内容。 警察、家庭裁判所、弁護士、役所、探偵と、日本における正攻法での探し方をしたが対象者は絞り込めず、マスコミであった著者の方が特殊な苗字の判子に目を付け、草の根的に情報を集めていく内容になっている。 この本のすごい所は実話であることに尽きる。 故人の情報のカケラを持つ人物たちを探し出し、集めた情報をつなぎ合わせ、人物の情報を補完、特定していく辺りは最高にエンタメしている。 確実に運もあったとは思うが、本では省かれている大量の調査があったんだろうなというのを感じた。 人間一人が社会で生きるというのは膨大な情報を社会に残していくことに他ならないが、死んでしまえばほとんどの人の情報は生きている人の情報に埋もれ、忘れ去られる。故人は死んでしまってるので知ったことはないだろうが、身元不明のままになっているたくさんの人々に比べれば、幸運なことなんだろうかと思った。 この本にはマスコミとしては当たり前の作法がいくつも載っているが、感覚的に受け入れられない「当たり前」も多い。 特に初動の役所、弁護士、著者の方に情報が渡るまでの流れがかなり酷かったので、墓荒らしという単語が思い浮かぶ。 しかし、そういったベクトルからアプローチしないとできないこともあるんだろうなとも思った。
2投稿日: 2026.01.29
powered by ブクログ現金3,400万円を残して亡くなった正体不明の女性の正体を、わずかな遺品を頼りに記者たちが執念で辿っていくノンフィクション。調査が進むにつれて彼女が歩んできた人生が断片的に浮き彫りになり、たとえ本人が孤独を感じていたとしても、人はただ生きているだけで誰かの記憶や記録に確かな足跡を残しているのだと強く実感させられた。最後まで明かされない謎の数々に、彼女の秘密や心境にまで想像が膨らみ、一人の人間の尊厳について深く考えさせられる物語だった。
14投稿日: 2026.01.27
powered by ブクログ身元不明で孤独死した女性の生き様を追うノンフィクション作品。3400万円もの現金を持っていた彼女の人生、本当の名前は。新聞記者の取材力の高さに驚いた。多方面から彼女の半生をにたどり着いていく。テンポも良く進んでいくし分かりやすいのでサクサク読める。小説と違って驚愕の結末とはならないけれど、それがリアルな彼女の人生を浮かび上がらせる。面白かった。
1投稿日: 2026.01.25
powered by ブクログ行旅死亡人という言葉を初めて知った。病気や行き倒れ、自殺等で亡くなり、名前や住所など身元が判明せず、引き取り人不明の死者を表す法律用語なのだそうだ。死亡人の身体的特徴や発見時の状況、所持品などを官報に公告して引き取り手を待つらしいが、それで引き取り手が現れるケースはどれくらいあるのだろうか。 ある記者が偶然目にした死亡記事を発端に、孤独死した身元不明の女性の謎に迫ってゆく過程に引き込まれた。実際に調べた人の言葉だと思うと、「人間の足跡、生きた痕跡は、必ずどこかに残る。」という文にも重みを感じる。 明らかになったこともあるが、謎のまま残ったこともある。なんだかそこには、亡くなった女性の意思が働いているように思えてならない。家族の元に帰してくれてありがとう。でも、これ以上はどうか、そっとしておいて下さい、と。
1投稿日: 2026.01.24
powered by ブクログ行旅死亡人(こうりょしぼうにん)と言う言葉をこの本を通して初めて知りました。 行旅死亡人とは本来、旅の途上に倒れた者を指す言葉だったとのことですが住所・氏名が不明で、かつ引き取り手(親族など)がいない遺体を指す法律用語だそうです。 1人の死者の人生を丁寧に追うこの本の作者であり記者のお二人の奮闘が垣間見れました。
1投稿日: 2026.01.23
powered by ブクログミステリー小説だと思って読み進めていた!写真もあってずいぶん本格的だなーと。が、途中で著者の名と記者の名が同じでびっくりした。 前半進みが遅く(小説と思って読んでいたからかも…。)感じられたが、後半からは一気読み。記者魂アッパレ!
1投稿日: 2026.01.20
powered by ブクログノンフィクションの本ってあまり読んだことがなかったけど、これは面白い。謎は残るが、ここまで1人の人生を明らかにできることは、記者の力を感じる。惜しい点としては、武田さんが書いた文と伊藤さんが書いた文の判別がつきづらいこと。
2投稿日: 2026.01.16
powered by ブクログ始まりは1人の遊軍記者が見つけた行旅死亡人の記事だった。 行旅死亡人(こうりょしぼうにん) 病気や行き倒れ、自殺などで亡くなり、名前や住所など身元が判明せず、引き取り人不明の死者を表す法律用語。 2020年4月、兵庫県尼崎市のアパートで手元に現金3,400万円を残して亡くなった身長133cmの右手指を欠損した女性。 40年以上住んでいたアパートは「田中竜次(仮名)」名義で契約されていた。しかし下の階に住む93歳の大家は、男性の姿を見かけたことはなく女性は1人暮らしだったと証言する。 タナカチヅコと名乗っていたその女性の部屋から「沖宗」という珍しい姓の印鑑が見つかったことを手がかりに2人の記者が奮闘の末、彼女が沖宗千津子さんであることが判明した。 なぜ彼女はタナカと名乗っていたのか。 なぜ彼女は手指切断で受けれたはずの労災保険を自ら断ったのか。 なぜ彼女は10歳も年齢のサバをよんでいたのか。 なぜ彼女は身内に一切連絡を取らなかったのか。 なぜ彼女は故郷に帰らなかったのか。 なぜなぜなぜ。 私の中で沖宗千津子さんへのなぜが頭の中で1ヶ月以上たった今も飛び交っている。寝る前に見知らぬ彼女のことをふと考えている自分がいる。 アパートの契約者「田中竜次さん」と千津子さんは内縁関係だったのか、若しくは籍を入れることのできない事情があったのかもしれない。竜次さんには家庭があり、週末にこっそりとこのアパートに通っていたのだろうか。 2人で一緒に写った写真は無いものの、温泉地で2人別々に撮った写真は見つかっている。 竜次さんから生活費をもらっていたのだとしてもそれ程の大金が残るのかは疑問だ。彼女は住民票がなく年金すら受けていない。 竜次さんが犯罪に手を染めて得たお金を千津子さんに渡したのかもしれない。それで身元がバレないように年齢や名前を偽っていたのだろうか。ならば、下の名前も改名するのではないか。 はたまた竜次さんはどこかの国のスパイで、千津子さん自身もスパイとして何かしら関わっていたのかもしれない。だとしたら3,400万円もの大金を手にし、名前や年齢を偽り家族とも一切連絡を取らなかったことも説明がつく。 彼女がそうしたかったのではなく、そうせざるを得なくなったのでは無いか。 私は彼女の人生を勝手に想像し、それは想像の域を超え妄想へと化している。 名前も年齢も偽り孤独死を遂げた見ず知らずの女性にどうして興味を抱き、むしろそれを通り越し好意と言っても過言では無い感情を抱いているのだろう。 なぜだか自分でよく分かっている。それは彼女の境遇と本の中にあった3枚の写真のせいだ。 彼女は故郷を離れ尼崎で、男性の影はあったものの籍は入れずに1人でアパートに暮らしていた。 私がこのままパートナーと籍を入れず年老いて1人残され孤独死をしたら。そう考えると他人事とは思えない。 子供もいない私が高齢で生き延びたとすれば、私の親族は従兄弟の子供くらいしかいない。そんな従兄弟の子供とはもう15年以上は会っていない。従兄弟の子供は私とすれ違ったって私だと気がつかないだろう。身元の確認と言われても顔も知らない老婆と対面させられても迷惑でしかないだろう。 そう思うと早く死んでしまった方がいいのではないか、などと考えてしまう。これはシングルで子供のいない人にしか分からない気持ちなのかも知れない。 自分が死んでしまえば自分は分からないのだから何も心配する必要はない。それでも私は年々死が近づくことを意識しこんなことを考えては心配している。 そして私の目に焼きついて離れない3枚の写真。 1枚目は千津子さんが亡くなった後に撮られた彼女の部屋の写真。ベビーベッドの上に体長50cm程の色褪せた大きな犬のぬいぐるみが置かれている。 もう1枚はその大きな犬のぬいぐるみを抱いて笑顔で映る千津子さん。 (その犬のぬいぐるみには「たなか たんくん」と名前が付けられていた) 3枚目はベビーチェアに座る たんくん。たんくんにはクマのポシェットが下げられ、横には飛行機の模型と小さなサッカーボールが置かれている。 この写真を見るだけで私は涙が出てしまう。 子供のいなかった(いたかも知れないが何かで失ったのかも知れない)千津子さんにとって、きっと たんくんは我が子だったのだろう。少なくとも1985年から亡くなる2020年までベビーベッドの上でたんくんは千津子さんと共に過ごしていた。 たんくんと千津子さんの写真を撮ったのはおそらく竜次さん。そんな竜次さんのなき後もたんくんと過ごした千津子さん。たんくんを見るたび竜次さんを思い出していたのだろうか。 ボロボロになってもなお、千津子さんのいない部屋のベビーベッドの上に大切に置かれていた たんくんの姿が、悲しそうで仕方がない。 いや、竜次さんの思い出とたんくんがそばに居たからこそ、褪せない思い出を糧に生きていけたのかもしれない。 子供がいない私は千津子さんの気持ちを過剰に想像し、自分と重ね合わせ、たんくんと2人で過ごしていた彼女の晩年を思い、涙を流さずにはいられないのだった。 行旅死亡人は年間600人〜700人で推移している。 その中のどの人にも今回の千津子さんのような物語がある。 テレビや映画、本の中だけがドラマティックな物語なのではない。 行旅死亡人でなくとも、あなたも私も、友人も、パートナーも、道ですれ違うおじさんも、駅で毎日見るあの人も、電車で隣の席に座った人も、みんなみんな、それぞれの物語を作っている。 どの人生もかけがえのない唯一無二の物語。 「沖宗さん」 この苗字を目にしたり、誰かがその苗字を呼ぶ声が聞こえたなら、私は真っ先に沖宗千津子さんを思い出すだろう。
1投稿日: 2026.01.14
powered by ブクログどうやっても死亡人の身元は判明しないだろうというところから、よくぞここまで解き明かしたと思った。 ノンフィクションなのに、まるでフィクションみたいな設定と謎の難易度だから、ミステリーとして読めるかも
7投稿日: 2026.01.13
powered by ブクログこんなことがあるんだぁー。へー。記者の人たちすごい!謎は謎のままなところもあるけど、それもまたリアル!
1投稿日: 2026.01.12
powered by ブクログノンフィクションなのにフィクションみたいな面白さがある。けれども、謎はすべて解けないところは、やはりノンフィクション。
0投稿日: 2026.01.11
powered by ブクログ行旅死亡人という言葉を初めて知った。また記者は取材をこうやって進めていくのかというのもリアルにわかっておもしろかった。ひとつ社会勉強になった。
8投稿日: 2026.01.09
powered by ブクログ『行旅死亡人』として処理された、身元不明の女性の死。 本来なら記録の片隅で終わるはずの存在を、多額の現金が残された金庫、色褪せた古い写真、わずかな遺留品。その断片を拾い集め、記者たちは膨大な労力をかけ粘り強く追いかけていく。 読み進めるうちに、彼らが抱える「この物語を世に送り出したい」というプロ特有の強い自負が、静かに伝わってくる。それは単なる使命感というより、書くことを生業とする者が持つ、抗いようのない「業」のようなものかもしれない。 彼女が守り通した秘密を、記者の執念が解き明かしていく。その過程にある一種の危うさも含め、書き手の「読ませたい」という熱量がこの物語を形作っているのだと感じた。
21投稿日: 2026.01.08
powered by ブクログこの超大作がノンフィクションなことに驚く。記者の調査力と粘りに脱帽。 調査対象者の夫とは?なぜここまで隠れた暮らしをしていたのか? 究明しきれない部分は多くあるものの、これが返って真実だよなと実感できていい。
1投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ面白そうな事件だけど、ちょっと書き手さんが入れ替わるので「今どっちが話してるんだろう?」が気になってしまってちょっと読みづらかったです。
0投稿日: 2026.01.03
powered by ブクログとても面白かった。 スッキリしない終わり方だったが、ノンフィクションってそういうもんよね。 意外と日本人も暖かい。捨てたもんじゃないわ。
0投稿日: 2025.12.27
powered by ブクログ記者の人はすごいなぁ。警察や探偵が分からなかったことを調べ上げるのだから。 こうして調べてもらって昔関わりのあった人に思い出してもらった千津子さんは幸せだったんじゃないかな。 多額の現金、人目をしのんだ生活とまだ謎は残るが、それもまたリアル。
3投稿日: 2025.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても面白かった。 小説ではなく記事の加筆修正をまとめた"実話"だということがとても信じられなく、1人の人間の生と死とを実感することが出来た。本書にも似たような事が綴られていたが、駅や街ですれ違う人ひとりひとりにその人だけの人生があり関わりを持つ大勢の人がいるということが身に染みた。普段意識することができてないないが自分は今どのような人に支えられ、どのような人と関係を持っていて、それは今後どのように変化していくのかを考えさせられた。 千津子さんの晩年の生活や大金の謎、男性との関係など不可解な点は多く残されたが、最初は名前が本当かすら不明であった女性の出生から家族構成など多くのことが明らかになったことには、記者の執念、熱量はもちろんのこと取材を受け入れてくれた人たちとの巡り合わせや時期的な奇跡もあり、とてもフィクションのような事実だった。この一連の出来事がたったの4年前に行われていたのはとても信じられないし、身近な所にも謎がある、人は人完全に断絶して生きていくことは出来ないのだなと思った。 とても良い本だったや。(2025/12/21 21:34:57)
2投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
謎を追うことにグイグイ引き込まれていくが、初めは陰謀的な話かと思いきや、だんだんと人の人情や哀愁で物悲しく切なくなる作品だった。 ぬいぐるみを子供の様に大切にしている事がわかる実際の写真に、胸が苦しくなった。 彼女の人生の謎は本当の事は結局はわからないが、不幸せか幸せかは、他人が判断することは出来ない。 考えさせられる本だった。
1投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログ人を追っていくという意味では面白かった。本人の身元が分かり、遺族にきちんとつながった探偵的な動きも非常の面白かった。だが、当の本人がなぜこのような人生の終わり方をしたのかがさっぱり見えてこず、もやもやっとした。
1投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログ装丁に惹かれて購入。 少しずつ読もうかと思ったけど、寝る前に一気に読了。 現金3400万円を遺して誰とも関わらず孤独死した女性の死から、記者2人がわずかな手がかりを辿って、探偵も警察も解明できなかった真実へ。 人生や死を伝えるにはまだ若いであろう記者が、わずかに残る人と人との関わりを辿りながらその女性の死を、素性を、人生を解明していく、まるでミステリーのようなドキュメンタリー。 実話だからこそのラストも余韻を残す一冊。
1投稿日: 2025.12.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
このご遺体は、ほぼプロだと思う。「誰にも見つからないように注意して生活していました」という素人レベルではない。 闇の歯医者を選び、歯の治療痕を残していない。仕事中に指を寸断し労災が下りるにもかかわらず、年金支給を自ら打ち切っている。アパートは男性名義で借りており、その男性を見かけた人はいない。さらにその男性は住民登録がない。女性一人で風呂なしの安いアパートに長年住み続け、3400万円の現金を抱いたまま亡くなった。ドアに後付けのチェーン2本、室内に後付けされた警報アラーム。ビニール袋に包まれた千ウォン札、星型のマークがついたロケットペンダント。それらの遺品から「北朝鮮の工作員説」が出てくるのは自然な流れだと思うし、私もそうではないかと予想していた。 ご遺体の素性や親族は、遺産相続のため弁護士が雇った探偵でも見つけられなかった。それを著者が見つけ出したのだからすごい。残された印鑑の名字「沖宗」の希少性に着目し、インターネットで見つけた「沖宗性のルーツを探る」ブログの筆者へコンタクトを取るという、記者らしい発想と粘り強さ。警察や探偵が行う正攻法ではなく、独自視点の追跡力が本書の見どころの1つである。 彼女の過去に近づくほど、幼少期の同級生や同郷人の話に集結していく。そこで幼少期の写真や様子を聞くうち、彼女の生前について知ったようなつもりになってくるが、成人してからの彼女の様子はほぼなにもわかっていない。大人になってから隠れるように暮らし、3400万円を残して孤独死した彼女の真実には誰も辿り着けていない。 彼女は明らかに一人ではなかった。誰かの入れ知恵か支援があったのではないかと思う。1つのぬいぐるみを長年愛して子ども服で着せ替えしていたことなどから、子どもを失っている可能性が高い。考えすぎかもしれないが、残された大金は、止むを得ない事情により子どもを売って得たお金か、誘拐の口止め料として渡されたお金ではないかとさえ思ってしまった。 成人後はどのような暮らしをしていたのか。真実はなにも解明されないまま本書は終わる。人の数だけこのようなドラマがあると思うと、人を見る目も少し変わってくる。生きている間に、もっと興味を持って相手を知りたいと思える本だった。
2投稿日: 2025.12.09
powered by ブクログ「行旅死亡人」と言う言葉は初めて耳にしました 数千万円の大金を現金で自宅に残した状態で孤独死という形で発見された身元不明の女性にまつわるノンフィクション 読書関係のYouTubeでいろんな方が「面白い」とオススメされていたので読んでみました 警察も弁護士も探偵も突き止められなかった正体を、記者の執念で突き止め、その女性が辿った人生をあらゆる手段を使って繋ぎ合わせていく過程はとても感心させられました、マスコミに対するイメージはあまり良くないのですが、偉そうな言い方かもですが見直しました 身元不明の女性が辿った人生も、私の解釈ですが、彼女の過ごし方からするとそれなりに訳アリのような気もしますが、そんなに特殊事情を抱えられていたような気もせず、全てではないにせよ、自分に置き換えても有り得た部分もありそうな感じがしました(あまり言うとネタバレなのでボヤッとになりますが)、誰しもやましいことの一つや二つ抱えて人生過ごしてるはずと思います 色々考えさせられる内容で、あとどれくらいあるかわからない自分の人生の過ごし方、読了後の感覚として、ちょっとくらい隠し事しながら過ごしてちょうどええのかも、と思ってしまうようになりました
15投稿日: 2025.12.04
powered by ブクログ行旅死亡人とは身元不明の死者の意味。尼崎で亡くなった謎多き老女がどんな人生を送ったのか、記者が迫った記録がこの本だ。 あまり期待せずに読み始めたが、冒頭から引き込まれて大変おもしろかった。探偵モノとか、推理サスペンスの趣。謎自体が興味深いのは確かだが、書き手の力量を感じる。情報の過不足なくスルスル読めて、上手さを感じさせない上手さがある。記者二人が交互に章を書く構成も違和感がなかった。 変わった名字、という点を中心にしてここまで迫れたのはすごい。家系図を作っている人等、出会いの運も感じた。ただ、多くの謎が謎のままなのは残念なところ。読み進むに連れて残りページが少なくなり、これは謎のままかな、と思ってはいたが。星型ペンダントと謎の数字は?なぜ3400万円もお金があるのに困窮に近い生活をしてたのか?なぜ自ら孤立する生活を選んだのか?子供は?連れは?もし続きがあるなら読みたい。
0投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ多額の現金を残して死んだある身元不明死者についてその身元を調査する物語なのであるが、その当時起こった有名な事件と関係しているのではないかというミステリー。ストーリーは淡々としていてあまりドラマチックではないのだが、いかにも自分たちの身の回りにもありそうなので、妙に面白い。
82投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ尼崎市のアパートで見つかった70代女性、身元不明の遺体。行旅死亡人のデータベースで、右手指を欠損し、3400万円もの現金を残して亡くなった彼女のことを知った新聞記者が、記事になるのではと目を付け、身元捜しに乗り出す。幸い、遺産の相続先がわからないため、弁護士の協力も得られる。弁護士はそれ以前に、探偵に調査を依頼していた。 全国に数十人しかいない珍しい苗字の印鑑から、家系図を辿り、広島に行って聞き込みを行い、警察も探偵も見つけられなかった女性の遺族を見つけることができた。が、年齢を一回りもさばを読んでいたことがわかり、労災年金の受け取りを拒否していた理由もわからない。アパートの契約人である男(事実婚の夫?)の素性は、いくら探っても知れない(北朝鮮の工作員ではないかと疑われるほどに)。謎は依然謎のまま残る。 赤ちゃんほどの大きさの犬のぬいぐるみを、着せ替えて、何十年もかわいがっていた女性の孤独死。広島の仲良し四姉妹だった彼女が、どうしてそういう暮らしになったのか、そのストーリーは全く明らかにならなかったが、現実はそんなものなんだろうか。新聞記者の仕事が覗けた点が面白かった。
1投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログルポルタージュ的な本を読むのは初めてでしたが、知りたい部分があえて追求しきられていない(または描かれていない)ところに、小説にはない新鮮な感覚を覚えました。 記者の思いが最後の一行に詰まっており、胸に残る(いい意味で)気持ちのまま読み終えることができました。
1投稿日: 2025.11.26
powered by ブクログタイトル、カバー絵等からサスペンス小説を想像するが、この作品はノンフィクションである。 官報に掲載された一人の「行旅死亡人」に興味を抱いた共同通信の記者二人が約2年をかけて取材を続けた一人の女性の人生を記す。 まるでサスペンス小説のように、少しずつこの女性の姿が鮮明になっていく。そこには、女性の苗字が珍しいものであったこと、取材先の方々の好意等偶然と必然が積み重なって完成していく物語でもある。 記者という仕事の大変さ、頭脳、体力、気力、その事項に関する好奇心等が合わさって成り立つものであること、またほとんど初対面の人物にも受け入れてもらえる人間性も必要であろうことも知ることができる。 ネット社会、PCで簡単に検索できる現代だからこそ、短時間で細かいところまで調べることができたということもわかる。 そして、現代社会ではこのように一人でひっそりと亡くなっていく人が、そしてその素性がわからずに亡くなっていく人が、多くなっていくのかもしれない。 へたなサスペンス小説よりも興味深く、面白い作品に出会えた。
0投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログタイトルの通り、人生は旅なんだな。そしてその旅の途中に生きていた証を否応がなしに残していくんだな。こんなに個人情報を探って晒して何になるんだ?と思ったけど、その過程で彼女を思い出して笑顔になる人もいる。期待していたほどにドラマチックな展開は無かったが、とても面白くていっきに読んでしまった。 人間は「死んだら全部おしまい」では無い。
0投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログ尼崎のアパートの1室で死亡した状態で発見された身元不詳の女性。多額の現金を持っていたにも関わらず風呂なしのアパートに住み続けた女性を追ったルポルタージュ。記者が書いた書籍だが、表現がやや劇場的で、できればもう少し落ち着いた筆致がいいなと思った。
0投稿日: 2025.11.14
powered by ブクログ【故人の半生を追う記者ドキュメンタリーの本】 身元のわからない仏様のことを行旅死亡人と呼ぶ。 尼崎市で起きた特異な行旅死亡人「タナカチズコ」。出生がわからず、戸籍にも記されていない不可解な行旅死亡人を巡る記者の武田と伊藤。 大田弁護士を通して、そして旧姓の「沖宗」という珍しい苗字を手がかりに、広島や愛媛まで取材に赴く。沖宗の家系図を作り上げ、さらに事件に迫っていく。 愛媛で会った沖宗正明さんの証言から、自分の叔母であることが判明する。身元がわかったことにより、記者の興味は、なぜ今まで戸籍を隠しながら陰のように生きてきたのか、沖宗千津子さんの半生に移っていく。 尼崎、広島、小用とかつて住んでいた町で沖宗千津子さんの面影を追っていくが、手掛かりや証言はそう多くはない。しかし、その中で出会った人たちの温もりを感じ、千津子さんがそこで生きていた証を見つけることができた。 現JTのタバコ工場で働いていたことを知り、かつての給料帳を調べると、そこには確かに「沖宗千津子」の名前があった。 取材を続けていく二人だったが、結局のところは、写真の中で千津子さんと一緒に写っていた田中竜次さんは誰なのか、北朝鮮のスパイ疑惑があったのではないか、所持していた3400万円の謎は解き明かされぬまま物語は終わる。 しかし、確かに沖宗千津子さんの身元を明らかにすることができ、生きてきた足跡を辿ることができた。 ------ ゆかりのある尼崎という土地の話ということでこの本を手に取ろうと思った。 「行旅死亡人」という言葉があることを初めて知り、また記者がどのようなプロセスで取材を行なっていくのかを知ることができた。 ドキュメンタリーを見ているような気持ちで、次の展開はどうなるのか、沖宗千津子さんは一体何者なのか、謎がいつ明かされるのか、ページを捲る手が止まらず、読了までの時間は短かった。 取材が空振りに終わったり、謎は謎のままになったり、上手く行きすぎないのもリアル感があってよい。 取材を続けていく中で、その土地の温かみを感じ、人の良さに助けられるのは、優しい気持ちになった。千津子さんがいなければ、存在しなかったご縁である。 いずれ訪れる自分の死と向き合いながら、誰かが思い出してくれるように。楔を打ちながら、痕跡のある人生を歩みたいと思った。
1投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ現実にあったことなんだよな、実際に生きていた人間の話なんだよな、と思うと読み進めるほどしんどくなってしまったというか、この人の人生に興味を持っている、つまりおもしろがっている自分が嫌になってしまった。 18ページに書かれている「亡くなった方は個人情報保護法の関係もなく、守秘義務も発生しない」という事実に救われる反面、死んでしまったらそういうセンシティブさはなくなるのだ、という恐怖もある。 でも名誉毀損的な書き方じゃなかったし、むしろ敬意があった。最後の「沖宗千津子さん。あなたに一目、会ってみたかった。」という誠意が全てだと思う。 私は一人暮らしのこの部屋で死んだら何日後に発見されるのだろうか。 寒くなってきたし、ヒートショックとかで急に死ぬこともあるかもしれない。部屋はなるべく綺麗にしておかなければ、と思った。
1投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ2025.10.31 読了。 ある女性が行旅死亡人となった。 そのアパートには3,400万円もの遺産があった。 この女性は誰なのか、このお金はなんなのか、記者は手を尽くして探すが、結局のところ、最後の最後は分からずじまい。 なんだか肩透かしを食ったような気もするが、ここまで女性の身元を調べ上げたことに敬服する。
0投稿日: 2025.10.31
