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対岸の家事
対岸の家事
朱野帰子/講談社
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総合評価

264件)
4.2
91
137
28
3
0
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    子育てしているか否かに関わらず、仕事に忙殺されている人にも刺さる本だと思う(私にはぶっ刺さった)。 私には今のところ子供がいない。子供を持とうと思えば持てる環境にはある。母になりたいと強く思ったことは小さい頃からあまりなかった。大人になり慣れない会社員として毎日あくせく働く中で、出勤中にママチャリに子供を乗せて忙しそうに走り去るワーキングマザーを道で見ては、私には無理だな〜と思っていた。 でも本来そんなことは子供を持つことの抑止力として働くべきではない。子供を育てることは大変だ。国の宝を育てている人が大変な思いをしないよう、もっと国は手厚い支援をするべき。 あと、今職場ですんげー大変な状況にある私、自分ばかり、なんで私ばかり、と思ってばかりいた。中谷氏が追い詰められていく様子を見て、ひとりで追い詰められる前に周囲に助けを求められるようにならねばと思った。あと、忙しいと思っている人は勝手、という隣人の言葉で胸ドキッした。私じゃーん。自分偉いと思ってんじゃねーぞ。気をつけないと。 あと、最後らへんの時間が沢山あることを楽しもう(うろ覚え)との主婦の主人公の言葉にもほっこりした。なんか日本だと、暇人食うべからず的な風潮ありません?暇でいいじゃんね。やりたいことやって周囲の人に尽くして。私も時間が沢山あることを恐れない人になりたい。

    0
    投稿日: 2025.11.17
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     専業主婦をめぐって、人はどうしてこんなに対立したり、嫉妬したり、悩んだりしてしまうんだろう。それは、誰もがそこにコンプレックスやトラウマを抱えているから…  詩穂の半径1キロぐらいの徒歩の生活圏のことだけを描きつつ、現代日本の世界の大半を映し出しているかのようなリアリティ。家事と育児を1人で担わされがちな現代日本の女性たちと、その隣りや周りにいるすべての人に共感させ、身の回りの人たちとの繋がり方を考えさせてくれる、じんわりととてもいい小説だった!

    1
    投稿日: 2025.11.15
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    子育て世代真っ只中の自分だからこそ、わかりすぎて辛いシーンもちらほら。女の人のドロっとした嫉妬がグルグルしていて、お互いのことを牽制し合って…。子どもがいてもいなくても、働いてても働いてなくても、みんなか生きづらい。

    0
    投稿日: 2025.11.10
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    ドラマが先行してしまったが、読んでよかった。ドラマはかなり小説に忠実に作られていたのだなどと思ったのは、ドラマに引っ張られているのだろうか?ま、どっちでもいいや。とにかく、すごく共感できるところだらけだった。 専業主婦をしていた時期もそこそこ長く、現在はフルタイム(しかも残業あり)。乳児、幼児の頃に働いていたワーママとは比べものにはならないかもしれないけど、どちらの大変さもわかる。でも、私の頃はまだ専業主婦は絶滅危惧種ではなかった。だから、毎日遊んでもらえる友達もいたし、公園に行けば、誰かしら遊んでいる親子がいた。それでも、平日の昼間は本当に長かったし、一時期は本当に産後うつ、育児うつになりそうな時期(いや、なってたかも)も今思えばあった。 共働きが当たり前の今の時代は、なおさら主婦は孤独だろうな、と恐ろしくなる。しかし、保育園ママ、パパたちも協力者(配偶者含め)がいないと苦しい。家事と育児を舐めちゃいかんのですよ。 時代とともに便利グッズも増えていて、子育ても家事もやりやすくはなっているとは思うけど、やっぱり思うようにいかないのが子育てで。イヤイヤ期や反抗期、突然の熱、やれ習い事やら塾やら、そして受験やら。とにかく情報を集めなきゃいけないし。 いい加減に出来ればいいんだろうけど、やはり子どものことになるとなかなか手も抜きづらい。 この小説では、専業主婦の詩穂、ワーママの礼子、育休中のイクメン中谷(官僚)、近所でお母さんのように話を聞いてくれる坂上さん、坂上さんの娘(独身)、不妊治療をしている病院の跡取り息子のお嫁さん晶子さん、それぞれ異なる立場の人が出てきて、それぞれの立場での悩み、ツラさがリアルに描かれている。 公園で子どもと2人きりで過ごす時間は本当に長く感じられるのだ。あー、頑張って遊んだ、1時間くらい経ったかしら?と思って時計を見たらまだ10分しか経ってないとか。 そして、保育園ママが毎日着替えやらオムツやら大量の持ち物を抱えて、帰ったら急いでご飯とお風呂で精いっぱい、家の中はぐちゃぐちゃ…何のために働いてるんだろう?家族のために働いているはずなのに、楽しい時間がなくなっていき、なぜ、、と泣きたくなる気持ちも、わかるわかる。 でも、それもその立場になってみないとわからないもので。わからないながらも、詩穂や礼子、中谷が、お互い、もしかして、この人は自分とは立場が違うけど、同じように苦しさを抱えているんじゃないかと気付き、そして、お互い助けあえるようになっていくところは、なんだかホッとする。 現実はそんなに都合良く分かり合える人ばかりではないだろうけど。 朱野帰子さん、初めて読んだのですが、「わたし、定時で帰ります」の原作者だったのか。他にも読んでみようと思う。

    14
    投稿日: 2025.11.05
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    アンソロで読んだ朱野さんの小説が面白かったので著作を読みたくなり、ドラマ化されたという本作を購入しました。 専業主婦の詩穂、ワーキングマザーの礼子、育休パパの中谷など、立場の異なる子育て世代が現代の問題に揉まれながら生きる様子を描いた話です。 待機児童問題、超高齢化社会、男性の育休取得、子育てと仕事・家事の両立といった様々な問題。自分の生活ともリンクする部分が多く身に詰まる思いで読み進めました。 何かと軽視されがちな家庭と家事、そして育児。 わたしは専業主婦の経験はないものの、育休経験はあり、あの時の社会から隔絶されたようなとてつもない孤独感は今でも忘れられません。 それがずっと続く。家族は家事をする自分を当たり前に扱い感謝もされない。 作中「家事をずっとしていたら気が狂ってしまう」というセリフがありましたが、その気持ちの片鱗は分かるな…と思ってしまいました。 ー世の中のバグには当事者が声をあげていかないといけないですよ。 話の中でも、各登場人物が少しづつ行動を変えたり、声を上げることで少しづつ周りの状況に変化が現れます。 礼子の同僚のセリフを見た時、待機児童問題「日本死ね。」の匿名の声が大きく取り上げられた出来事を思い出していました。 あれから数年。私も子供を持ちましたが、おそらく、当時よりは働きやすくなったのではと感じます。それも、声をあげてくれた先人たちがいたから。 それでもまだまだ世の中のバグはたくさん存在しています。当事者だからこそ分かるバグを見て見ぬふりをせず、どんな形でもいい。自分の中で我慢せず声をあげていくことが大事なのかな、と感じました。

    1
    投稿日: 2025.11.03
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    主人公が内省するタイプかと思えば意外とハッキリ行動するタイプ、そして他人との距離が近く大胆でギャップに感じていたけど、そういう場面て意外と多くリアリティの高い作品に感じた 序盤特に大きく出てくる「ゆっくりゆっくり」という言葉がADHDのミスリードかと思ったり、この作品唯一のミステリー要素である、はるかという存在が実は子どもが亡くなっていて赤ちゃんは人形かと思ったりと、脳がミステリーに毒されすぎていて、すぐに伏線かと思ってしまう癖に嫌気が差した 読んだ人たちみんなが夫婦ってもっと会話が必要だと感じると思う ドライヤーの埃とごぼうカレーの知識ありがたい

    0
    投稿日: 2025.11.02
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    初めては子育て中主婦の出来事だったが 読み進めるうちにだんだん家族の話に なって行く。それぞれの成長して行く姿が 見られる。

    1
    投稿日: 2025.10.27
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    多部ちゃんの主演ドラマが面白かったので、原作を図書館で予約してようやく手元に。 専業主婦だったり、ワーキングママだったり、育休中のパパだったり、立場は違えど何かしらの子育ての悩みを抱えている。1番辛いのは孤独感。大変さも寂しさも、誰とも分かち合えないこと。 あの時あの人に助けられたから、今の自分がある。だから次は自分が別の誰かの支えになれる。そんなバトンを渡していくような縁を感じた。なんだかママ友パパ友ができたようで嬉しい。 "気の合わない人とも関わって、味方を増やしておく"という主婦の知恵がなるほどなーと思った。 20251023読了、図書館本。

    7
    投稿日: 2025.10.26
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    家事をずっとやっていると頭がおかしくなってしまう、という描写がとても恐ろしくリアリティがあり、ある意味ホラー感がありました。 何かと矮小化されがちな家事の価値について真っ向から向かい合った傑作。 恐ろしさが、ありつつも、物語自体は軽快な筆致で描かれており、登場人物もユーモラスな魅力に溢れているので一気に読めました。 主婦じゃない人こそ読んだほうが良い作品だとも思いました。

    4
    投稿日: 2025.10.19
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    私もさー、パートでさ。 『フルタイムで働いてたらなー』って思うことがある。 『自分の選択は正しかったのか』 47年生きてきて、あのときの選択、このときの選択、いろいろ考えますな。 自分と気持ちが重なるところもあり、心ほんわかする本でした。

    0
    投稿日: 2025.10.11
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    ドラマ化されたとのことで読んでみました。 子育て世代のさまざまな姿が描かれています。 ・専業主婦(詩穂) ・ワーキングマザー(礼子) ・育休取得中の主夫(中谷) 出産後、育休を経て仕事復帰した私としては、礼子の姿に自分を重ねてしまいました。 あの時期は本当にきつかった。 保育園にはどうにか入れたものの、年がら年中、病気・病気・病気のオンパレード。 治ったと思えばまた発熱。0歳児の4月は、保育園に預けられたのはせいぜい1/3ほどでした。 会社では、同僚から「保育園に預けず、お子さんを会社に連れてきたら?」とイヤミを言われ、 保育園からの引き取り要請が入るたびに嫌な顔をされながら泣く泣く早退。 冷たい視線に耐える日々を思い出しました。 ――あれから、もう10年。今では遠い目になってしまいます。 あの頃は「いつまで続くんだ?」と、得体のしれない何かに怒りをぶつけながら必死に生きていました。 けれど今振り返ると、ほんのわずかな時間だったようにも思えます。 当時は、専業主婦の方を羨ましく感じることもありました。 そして、詩穂のように「ママ友が欲しい」と思っていた時期も。 でも、時間が経った今は、感情的にも物理的にも解決しています。 「ママ友なんていらねーよ!」と今でも思ってはいますが、 よく考えたら会社の子育て世代の同僚によく相談しているんですよね。 結局のところ、助けられていたのは“仲間”でした。 作中のこのフレーズを読んだとき、そんなことに気づかされました。 「うちの子が小さかった頃は、公園に行けば子連れの主婦に会えたけど、今はママ友作るのも一苦労なんじゃないかな。娘さん、まだ幼稚園入ってないんでしょ? 一日中、子どもとふたりきりで、大人と会話できないってつらいよ。孤独だと思うよ」 もし当時、私が仕事をしていなかったら、こんな孤独を感じていたかもしれません。 主婦も主夫もワーキングマザーも――みんな共通しているのは「子育て中」であるということ。 隣の芝生は青く見えるものですが、どの生き方にも悩みがあり、喜びがある。 いいとこどりなんてできません。 だからこそ、この小説のように、子育てする人たちが支え合える社会になれば、きっと未来は明るい。 この小説が書かれたのは2018年。 そこからコロナ禍を経て、今。 働き方は大きく変わりました。 在宅勤務ができる会社も増え、ライフスタイルに合わせて仕事を選べる時代に。 子育てをしながら働きやすい環境が、少しずつ整ってきたように感じます。 自分を取り巻く環境も、世の中も、猛スピードで変化している―― そんなことを改めて感じさせてくれる作品でした。

    41
    投稿日: 2025.10.06
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    朱野さんの本は読んでいて楽しい。 今回、面白かった。 女性の生き方は子どもが欲しいかどうかとか、バリバリ働きたいか、専業主婦でいたいかなど、自由であるべき! 専業主婦が主人公なんだけど、まわりにはワーキングマザー、育休中のパパ友、子どもを期待されている若い女性とか、様々な人がいて、それぞれに悩みであったり、問題を抱えている。 人とつながり助け合って、それぞれ悩みや問題を解決していくお話。 人とのつながりって大切だなぁと思った。 私も誰かの支えになれるのだろうか?

    0
    投稿日: 2025.10.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    礼子の子供2人が立て続けに水疱瘡にかかり、 詩穂に子供の世話を2度も頼むシーン。 職場と育児の狭間で激しく葛藤する心情が 痛いほど伝わってきて読むのが苦しかった。 詩穂が礼子の子供の世話を引き受ける度、 礼子は"よかった。これでイマイに仕事を 押し付けなくて済む"と考えるのだけれど、 イマイに押し付けずに済んだだけで 結局詩穂に押し付けてるじゃん…てなった。 まだ詩穂のことを専業主婦だからと結局見下しているが故の言動で、最低だけど妙にリアルだなあと思った。 ワーママは、育児という不可抗力の中で あと少しでゲームオーバーになるかならないか というギリギリの状態で なんとか毎日生きているんだというのが すごくリアルに描かれている。 あるいは、とっくにゲームオーバーなんだけど それを認めず(状況的に認められず)、 自分の余裕や気持ちに蓋をしてなんとか生き延びている感じがした。

    0
    投稿日: 2025.09.29
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    女性の雇用が進むことは当然良いことだが、逆に今の時代に「専業主婦」であることが「悪」であると捉えられることもあるのかなと思った。家庭と仕事を両立している人を見ると、よく回っているなと常々感心するばかりだし、社会のシステムを良いようにデザインしていくことで、多様な価値観が認められ、各々のペースで進められるようになってほしい。

    2
    投稿日: 2025.09.26
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    自分の周りも、子育てや仕事にそれぞれ邁進する年齢になってきた。そのため、まさに当事者意識を持って読めた感じがあり、子育てや仕事、それにまつわる現代社会の問題点をたくさん描いたこの小説が、ズシっと重く感じられた。 そもそもの自分は、家事は日々の生活の隙間時間で済ますようなもので、仕事をしながら家事を済ます自分のことを、労れていなかった。が、家事に対しての意識が変わり、意味のある大切な時間だという意識になった。そして家事をやる自分をもっと自分で労わるものだと思えるようになった。

    0
    投稿日: 2025.09.25
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    海の上に降る雨。 降っているのかどうかは本当にはわからないのだそうだ。見る人がいなければ、なかったことになってしまう雨。 子育てだけではない、人はみな人知れずに落ち込んだり怖がったり涙したりしている。 耐え難いほどにつらいことがあったとき、前に進むために思い出すのは、ゆっくりと流れる時間なのかもしれない。 子どもを生き甲斐にし、子どもの幸せな結婚を願い、孫がほしいと願う。 それらは愚かな望みかもしれない。けれどその望みがなければ頑張れなかった女性達。 その気持はわかるようでいて結局私にはわからないのかもしれないが、その願いこそ自分を唯一肯定してくれるものなのではないだろうか。 専業主婦も、ワーキングマザーも、未婚の母も、有給取得中のイケダンも、すべての人を一人にはしない。 ゆっくり、ゆっくり。 その足取りを見ていてあげる。 この本はそう彼らに語りかけているような気がした。

    14
    投稿日: 2025.09.21
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    対岸の家事 **著者**:朱野帰子 **あらすじ**: 家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。 手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。 終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編! --- **感想**: ドラマで話題になっていた作品ということで気になってはいたものの、「専業主婦が主人公」という点に共感できるか不安があり、視聴には至っていませんでした。しかし、オーディブルで原作がリリースされたことを機に聴き始めたところ、想像以上に引き込まれる内容でした。 本作は、専業主婦という立場を超えて、**“子育てに関わるすべての人”の視点**から描かれているのが印象的です。家庭の中で、あるいは社会の中で孤立しがちな育児というテーマに対し、多角的な視線で寄り添うように物語が進んでいきます。登場人物たちが抱える葛藤や疲弊にリアリティがあり、共感を呼ぶ描写が随所に散りばめられていました。 特に印象的だったのは、「ゲームの設定がそもそも難しければ無理ゲー、つまらなければクソゲー」という言葉。これは現代の子育て環境を見事に言い表していると感じました。社会の制度や周囲の無理解によって、そもそも不公平な「ゲーム」にされてしまっているという指摘には、思わずうなずいてしまいます。 また、本作は子育て中の人たちだけでなく、**子育てが一段落した世代や、政治・行政に関わる立場の人たちにもぜひ読んでほしい**作品です。現代の家庭が直面しているリアルな問題に目を向けるきっかけとなるでしょう。 ---

    23
    投稿日: 2025.09.16
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    子育てしたことないけどどのパターンの人もそれぞれ大変そうで、それぞれの境遇の人にそれぞれ優しくなりたいと思った

    1
    投稿日: 2025.09.15
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    日本のゆがんでる姿が良く書けてるように思いました。 令和になっても、家事は女という凝り固まった男がいるのも事実。一方で男が働いても稼げない、そんな生きにくい環境にもなってると思います。正解の見えない子育て。情報過多だから余計にね。みんな働く(働かざる得ない?)から孤独になりがちな主婦。 基本は女性目線のストーリーですが、個人的には文庫版についてくる最後のアナザーストーリー(夫目線の話)も好きでした。 男も女も働きやすく、子育てしやすい。 そんな日本に少しでもなって欲しいです。

    0
    投稿日: 2025.09.13
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    子育てをしたことのある人なら心がザワザワしたり、共感したりする物語だと思う。 私もそうだった。 でも何が解決策なのかがわからなくて途中ただただザワザワしていた。 もう子どもはある程度手を離れたけれど、あんなに大変だった時期が結果、今幸せと感じた時期はいつかと問われると子どもがめちゃくちゃ手がかかった時期。 多分年齢をもっともっと重ねるのその思いは強くなる様な気がする。 子育ては千差万別、置かれている環境、子どもの性質本当それぞれで正解も分からない。 でも過ぎ去れば他人事になりやすい。 私も自分が子どもの頃専業主婦をどこかバカにしていた。 多分それは実母が専業主婦でその本人が専業主婦に悲観的だったしバカにしていたからだと思う。 専業主婦がもっと憧れな職業になるといいなと思った。

    0
    投稿日: 2025.09.13
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    この春ドラマ化されていたことを思い出して、手にとってみる。家事というか育児の要素が大きかったようにも感じたけど「対岸」はいつだって、他人事であり、良く見えたりするもの。 それぞれの物語で、そんな現実をうまく味わえました!!

    0
    投稿日: 2025.09.09
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    ドラマま見ていて、改めて読んでみた。 しほの気持ち、すごくわかる。 私に置き換えてみる。 子育ては終わったけれど、今、色々あって専業主婦。孤独になる気持ちよくわかる。今は読書、Audibleに出会って、孤独な読書でも、本の中に入り込める事、 ここで誰かと繋がっていると思えてる事が嬉しいし、有難い。

    13
    投稿日: 2025.09.02
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    初読みの作家さん。 ワタシ自身が、子どもが生まれてからずっと専業主婦なので、共感ポイント多いだろうなと楽しみに読み始めた。 ・・・が、なんだか読んでいて悲しい気持ちに。 専業主婦ってだけで、ワタシも周りからこんな風に見られているの? こちら、2018年の作品で、書き上げるのに5年ということは、書き始めは2013年くらい?苺ちゃんの年齢を考えると、ワタシの育児時代とほぼ同時代。 ぜんぜん専業主婦いたけどなぁ。もちろん子育てひろばで保育園の話しているワーママさんたちはいたけれどさぁ。専業もいたよ。だいたい最初はお子さん何か月ですか?とか、夜寝ないですよね!とか、共通の子どもの話から入るよ。母親の仕事の話からは入らない。 あと2歳くらいからは幼稚園に行くでしょ。今は知らないけれど、うちは2歳からプレ幼稚園に行ったよ。そしたらほとんど専業主婦だったと思うけどなぁ。 まあ、今は「専業主婦は絶滅危惧種」なのかもしれないけれど、読んでいて悲しくなるわ。 気になったのは水疱瘡。全員ワクチン打ってるし、そんなみんながみんな罹らないわ。苺ちゃんなんて、友達ゼロだから、接触ゼロだろうし。 言いたいことは、専業主婦はいいよ。 一番いいのは、子どもの一番かわいいときを、ずっとそばで見ていられること。 家事がどうこうとか育児の辛さがどうこうじゃなくて、赤ちゃんから幼児時代のかわいいかわいい時を一緒に過ごせる幸せを独り占めできるところ。 反抗期やら思春期やらで憎たらしいこと言ってきても、かわいい時を思い出して、心の平穏を保てる気がするよ。

    13
    投稿日: 2025.09.02
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    自分の人生のステージが変わるたびにいろいろな立場を経験し、登場人物それぞれにすごく共感できた。言葉にできないモヤモヤを作者が分かりやすく言葉ににしてくれた。

    0
    投稿日: 2025.08.30
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    【why】なぜ読もうと思ったのか 読書会の仲間のおすすめ 【what】何を学んだのか 三つくらい書き出す ・家事はお金は手元に残らないがいい働きをしている ・この本を通じて専業主婦の大変さをわかってもらえたら嬉しい 【how】いつまでに何をするのか 甘え方をしらないので やるべきことはやって自分の時間をキープ すきな物に囲まれて暮らす 【word】心に残った言葉 「育児休暇ではない。育児休業だ」

    0
    投稿日: 2025.08.26
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    専業主婦をしていたときにこの小説に出会いたかった。ずっと、専業主婦は悪いものだと思い込み、パートでもしないと罪悪感でいっぱいだったから。でも、主婦がいないと家庭って落ち着かないんですよ。仕事しても、子供の熱で休むのは主婦。家事も育児も仕事もなんて無理なんです。専業主婦(主夫)でいることは甘えなんかじゃない。世の中には主婦が必要なんだと勇気づけてもらえた。

    2
    投稿日: 2025.08.25
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    今の自分は子育てをしたことがないし、家事も母に任せきりだったから、少しだけ母の気持ちを知れたかなと思う。ならべく家事を手伝う、引き継げるように少しずつやっていけたらいいな。 いつか自分が働くお母さんになった時、この本に戻って来たい。

    0
    投稿日: 2025.08.25
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    詩穂が坂上さんと会うところで涙がぼろぼろ出てしまった。自分が育休ママだったとき、ワーママだったとき、専業主婦だったときに、勇気を出して周りに助けを求めたらこんなに素敵な世界があったかもしれないことを知りたかった。育児書よりもこの小説に出会いたかった。どの生き方をしてもいいし、どの生き方をしても誰かと助け合わないと生きていけない。今からでも、そういう風に育児をしたい。そういう風に前向きになれる小説だった。

    18
    投稿日: 2025.08.22
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    ふらふらと屋上まで上がってしまうシーンは自分の子育て思い出して泣けてきます。みんな一生懸命なんだけど辛くなってしまう。 大変だし、しんどいけど、「味方を増やしておくこと。」この言葉の大切さを身にしみて感じます。

    1
    投稿日: 2025.08.20
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    私はワーママ側だけど、自分の生き方も人の生き方も肯定できるようになる、励まされる小説だった。家事に仕事に育児に疲れた時にまた読み返したい。

    1
    投稿日: 2025.08.18
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    子供もいないし、主婦でもないけどなんだか同じ女性として共感できることがあった。これからの社会はどうなるんだろう。女性の働き方、社会的地位や家庭内での立場って難しいね。

    4
    投稿日: 2025.08.17
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    みんな凄く一生懸命生きてるのに、幸せになれない。 専業主婦の孤独も共働の時間のなさも両方理解できる。 両方苦しいからお金を得られる方を私は選んだけど、辛い。

    0
    投稿日: 2025.08.16
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    冒頭の一文から心当たりがあり、胸がチクリと痛む。 子一人の3人家族・妻の専業主婦と共働きをどちらも経験している身として、物語のそこかしこが共感の嵐。 週末の数時間、子どもと二人っきりで過ごすだけでどっと疲れるあの気持ち。専業主婦という存在は、日中毎日休みなく孤独な環境にさらされているのだという現実をまざまざと描かれている。主人公のように選択肢としての専業主婦もあるんだと、ネガティブな印象一辺倒だった私を変えてくれた。 専業主婦という労働に対する報われなさは、自分の世代・さらに若い世代でアップデートされていると信じていたい。価値観だけでなく、具体的な面でも後ろめたさを感じない立場へ。 コメントを述べるのが難しい作品。ですが、現代だからこそ全国民必読でしょう。

    9
    投稿日: 2025.08.14
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    母親として共感するところがいっぱい! ワーママは大変。でもそれと同じくらい専業主婦も大変。子どもが小さいときは特に。 日中だれかと話したいってのがすっごいわかる。わたしも寂しかった。 第一子と第二子で社会の制度とか支援は変わってたしそこからさらに今も変わってるなって感じるから、これからどんどん子育て世代にいい流れになってほしい。子育て世代が少なくなっていって肩身狭い社会にならないでほしいな。 大変だけど子どもと過ごした時間が1番幸せってのは本当にそう感じるし、日々忘れないように過ごしたい。

    2
    投稿日: 2025.08.12
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    主婦の女性にも、バリキャリ側の女性にもそれぞれの苦しみ、生きづらさがある。 自分の立場から物事を考えて勝手に偏見を押し付けない人でありたい。志穂や村上さんのように、それぞれの苦しみへの想像力を持って、そっと寄り添える人になりたい。 海の上に降る雨は、なかったことにされてしまう。 海の上に降る雨への想像力をもてる人になりたい。

    1
    投稿日: 2025.08.10
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    2025.8.10 子供達に読んでもらいたい 大人になるとは責任を負うということ 誰かに責任を取らせようとする前に、なんとかしなきゃと体が動くこと

    0
    投稿日: 2025.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現在子育て中の私にとっては、専業主婦のつらさも、ワーキングマザーのつらさも、この本に書いてあることは極端ではあるけど、わかるなーと思って読んでてつらくなった。けど、読むのが止まらなくて3日で読んでしまった。 専業主婦って、確かに最近は少なくなったと思ってたけど、そんなに絶滅危惧種だったのかと思った。 あと、保育園って0歳児で入れないと1歳からは激戦すぎて入れないというのは事実だけど、3歳で入りやすいのは本当なのか?私の住んでる地域では3歳も激戦って聞いたけど。3歳で保育園に入れなくて共働きでも幼稚園に入れてプラス延長保育とかよく聞くんだけど。その辺の解像度が高くないと思ってしまった。この本が書かれた時と今ではちょっと事情が違うのかな。 あと、人と関わることでだんだんとうまくいく感じが、出来すぎてる感があってちょっとだけ興醒めではあったけど、読み終わった後に、専業主婦も良いなと思えた。私が今まで読んできた小説は、女性でも結婚したり子供を産んでも働き続けて経済的に自立せよっていうメッセージのものが多かったから、こうゆう本は今どき珍しいなと思った。 専業主婦の孤独と、フルタイムワーママの無理ゲー。どっちも地獄だなぁ。子どもが2歳になった今では、子育てが少し楽になってきて専業主婦も良いなと思うけど0〜1歳前半の手がかかる頃はワンオペとか体力的に無理だったな…。フルタイムワーママはどう考えても無理。しかも子ども2人とか、どう考えても私にはキャパオーバーで2人目産めない…。 結局私は0歳児クラスに入れてパート(時短)で働き始めた。今の時代、旦那さんの稼ぎが相当良くないと専業主婦してられないしなと思うし、やはり今まで読んだ小説の影響で、母親になってもスキルやキャリアは時短であっても積んでおいてリスクヘッジしたいと思ってしまう。

    4
    投稿日: 2025.08.06
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    星がたったの5個までしか付けられないのが残念。 これの2倍も3倍も付けても足りないくらい。 読みながら涙が流れて止まらなかった。 それがどうしてなのか、言葉にするのが本当に難しい。 スマートにやっているように見える人でもゲームオーバーと呟いてしまうくらい追い詰められていることもある。 みんなギリギリのところで踏み止まってる。 読むのが辛いけれど、これぞ名作。

    5
    投稿日: 2025.07.25
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    一方に(多くの場合女性に)負担が偏り、命を削りながら家事育児をこなす孤独感は、本人ですらなかなか正しく認識できないものなのかもしれない。完璧主義の育休夫、中谷は気づかぬままキャパを超えていた。 何より、限界ギリギリで生活を回すワーキングマザーの礼子に共感しすぎて泣けた… 「家事は総務」というのもちょっと納得。関係者の予定調整、安全管理、設備管理……組織がうまく回るために誰かがやらなければならないことだが、成果が見えづらく評価もされにくい。 家庭内のケア労働が外注でどうにかなるものばかりでないということは、全てを自分で担ってみて初めて理解できるのだと思う。誰かがやらなければならない。透明化させてなるものか。 【上司は(子ども向け商品)市場が縮小を続けていることを嘆きはしても、その流れに必死に逆らって子供を産み、ふらふらになりながら育てている母親たちの家庭内での労働を評価シートにつけることはない。】 【会社から見たらお前は仕事をしょっちゅう休んでいる。子供から見たら母親をしょっちゅう休んでいることになる。お前はすでに二重に休んでいるのだ。だからもう一秒も休んではいけない。仕事も家庭もと欲張ったお前へのこれは罰なのだ】

    13
    投稿日: 2025.07.25
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    ドラマを観て小説を読んだので、多部未華子さんや一ノ瀬わたるさん、ディーンフジオカさんで脳内再生されて、とても読みやすかった。 主婦の生活について共感する部分がとても多く、読んでいて辛い気持ちになる箇所もあった。 主婦は楽していると思っている人にぜひ読んで欲しい。

    1
    投稿日: 2025.07.25
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    専業主婦とは程遠く、子どももいない生活をしているが、専業主婦だった母を思い出しながら読んだ。 子供が嫌いで、人付き合いも嫌いで、父ともほぼ会話がなかった母は、この小説の主人公とは程遠いが、 彼女なりに頑張っていたし、私たち兄弟を大切にしてくれていた。 あの頃人生楽しんでいたんだろうか? 文句ばかり、喧嘩ばかりだったけど、大変だったね、と労りたい気持ちになった。

    2
    投稿日: 2025.07.24
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    ドラマ化きっかけで購入したものの家事の合間を見つけて読破するのにけっこう時間がかかってしまいました やっぱり原作は良いですね 描写がドラマとは違ってるとこもあったりして 朱野帰子さん この本を書き終えるのに五年かかったらしいです とても丁寧に書かれたのでしょうね 現実的には少し難しい所もあったけれどとっても優しい物語だなぁと思いました 私も妊娠をきっかけに専業主婦となり3人の子を産み義父の世話をしながら歳を重ねました 何度かパート勤めにトライしたものの風邪ループになると何日も仕事を休むことになる=居づらくなって退職 今みたいに育休も思うようには取れなかった時代です まだまだ女性が家事をするのが当たり前の時代の育児、家事は忙し過ぎて思い出せない事が多いです そんな中でも子育てしながらお仕事をしている方を本当に尊敬しています 私にはできませんでした それにしても今では専業主婦は絶滅危惧種なんて言われちゃうんですね〰泣 詩穂さんの作っていたゴボウ入りカレー作ってみたいです

    44
    投稿日: 2025.07.22
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    ようやく、ようやく読了。 とはいえ文章自体は読みやすく、時間がかかったのは、まさに家事の影響。 対岸の家事。川向こうにある別のくらしの家事。家庭の数だけ家事がある。自分の家庭にも家事があり、よく知っているような気がするけれど、対岸の家事の本質はよく見えていないのだ。 この作者の作品では『わたし、定時で帰ります。』を読んだことがあるが、理屈っぽく感じられて苦手だった。『対岸の家事』も理屈っぽいという印象はあるものの、共感しながら読めた。とくにワーママの礼子とは同じ立場で、「ゲームオーバー」と途方に暮れ、絶望感がよくわかる。 厳密には、ゲームの攻略方法は示されていない。でも、少しだけ気持ちを楽にしてくれる。読んでみて良かった。

    9
    投稿日: 2025.07.22
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    星2.5 テレビで第一話を見て読み始める。 専業主婦が少なくなっているという話は聞いていたが、まさか絶滅危惧種扱いとは。ググってみると、専業主婦の占める割合は23%くらいらしい。4分の1はいるということで、絶滅危惧種はちょっとオーバーかな? とにかく、いろいろな立場の人が、誰が上とかいうことなく、助け合って生きていくという結末だった。 しかし、隣の礼子を見ると、子育てと仕事の両立の大変さは並大抵のことではない。子供二人で、保育園が二つに分かれるなんて、考慮されないのだろうか?これで、配偶者控除とか年金の3号とか、優遇されている専業主婦を見ると敵対視するよね。

    19
    投稿日: 2025.07.15
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    優しい話だった。今育休中で家事育児してる身からすると、「私の家事は20点すぎる…」と思ったり、昼間の街に居場所がない気がする気持ちがわかったり。誰かがしなきゃいけない仕事なのに、なんでこんなに家事って軽視されるんだろう。 あとは家事の細かな描写も面白かった。恥ずかしながら、知らないこともたくさんで笑 まさしくお仕事小説だなぁ! ところどころ飛躍を感じる部分があったので星は4にしましたが、好きな小説です。

    3
    投稿日: 2025.07.14
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    専業主婦もワーキングマザーもどっちが大変なんて比べることなんて出来ない。大変さの種類が違うから。社会が変わらなければ、ワーママの大変さはこの先変わらないし、子育て世代が一丸となれば人の意識も少しずつ変わっていくのかなと思うけど、会社という狭い世界で礼子のような立場の女性達が声を挙げるのはすごく難しい気がして、気が遠くなった。 誰かの涙を見なかった事にしない人が増えたらいいのになぁ、と思ったし自分もそうでありたいと思う。色々な世代、立場の人に読んでほしい本でした。

    5
    投稿日: 2025.06.30
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    現代の子育て世代が抱える問題をリアルに描いた作品。 たまたまドラマの第一話を見て その壮絶な子育て模様が気になり手に取った一冊。 本もまるでドラマの続きを見ているかのようにサラサラと読めた。 ワーキングマザーや専業主婦、 夫が長期育休を取り妻が働くなど 現代の多様化する家庭事情とそれぞれの苦悩や葛藤がとても共感できる。 日々の子育ての奮闘が描かれているが、 その不易でギリギリの日常が幼い子供を育てることの大変さを物語る。 子供と2人の世界に取り残されることが こんなにも辛いということはまだ想像がつかない。 かといって、子育てをしながら 外の世界でバリバリ働くのが難しいことも分かる。 家事や子育てといった生活とも呼ばれてしまう 労働は仕事と言えないのだろうか。 対価をもらうことで初めて仕事と呼ばれるのだろうか。 会社では給料が増えると役職が上がる、 その立場が家庭でも同じと考え妻の鬱憤がたまるケースも多く見てきた。 主婦がいなくなっても生活は回る。 稼ぎがなくなっても、生きてはいけるだろう。 ならば子供という宝を夫婦で共に慈しみながら成長を楽しみたいが、実際は生活がつきまとう。 対岸の火事のようにしっかりと燃えていたら 或いは誰かが手を差し伸べてくれるかもしれない。 家事は誰もが行う日常であり、 現代は隣の家事でさえよく見えない。 そんな中で頼れる人、境遇が似てる人、話を聞いてくれる人と出会えることはとても大事。 コミュニティ疲れもきっとあるが、 いつか子供ができたとき、そんな小さな助け舟を出し合える戦友を見つけられたらといいなと思う。

    1
    投稿日: 2025.06.15
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    今育児中だからこそ、読んでよかったって思える一冊。 主婦=暇?本当にそうかな? 子どもの成長をそばで感じられるってすごく幸せなことだけど、だからって“ラク”なんかじゃない。 育児だって、家事だって、ちゃんと「仕事」。 1日中子どもと一緒にいるからこそ、夜にちょっとだけでも大人と話したい。 育休中のママやパパにも、ぜひ読んでほしいなって思える物語でした。

    5
    投稿日: 2025.06.14
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    何かが解決する話では無いけれど、育児中パートの身としてはわかるわかる〜も多くて一気読み。 みんなに愛される詩穂、その才能を見習いたい。

    2
    投稿日: 2025.06.13
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    育児という1点でつながった人々が、ギリギリのところで助け合う姿をえがく。 ドラマになる前から積読していましたが、やっと読了。 予想以上におもしろかったです。 礼子さんの「家事は総務」というセリフは私の考えにも似ていました。 私は家事は総務、人事、会計など管理部署全てだと思っています。 仕事には向き不向きがありますが、 やりがいを持って「自分の仕事」に向き合いたくなる1冊です。

    13
    投稿日: 2025.06.11
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    ドラマをみて、原作も気になり読んでみました。 母が専業主婦でした。家に帰るとご飯があり、洗濯も掃除もしてもらえる。 それ以外の細々とした家事もしてもらうことが当たり前のことだと思って感謝を伝えられていませんでした。 きっと母にも詩穂のように逃げたいときもあったのだと思います。 今後、自分も礼子のようにワーキングマザーになるか詩穂のように専業主婦になるか選択するときがくると思いますが、どんな選択をしても「SOS」を出したら助けてくれる人はきっといるんだということを忘れずにいたいと思います。

    3
    投稿日: 2025.06.11
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    やっと読みたかった本を読めた。 もうじき自分も同じ立場になるんだろうなと思い、とても共感できた。 みんな大変だけどみんな本当に頑張っているなと感動した。 素敵な作品に出会えてよかった。

    2
    投稿日: 2025.06.09
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    週2で短時間パートのほぼ主婦だけど、この週2の短時間パートにどれだけ救われているかわからない。家を出て、家族や子どものつながりではない大人と話をするだけで、生きている気がする。 1人目の子どもが生まれてすぐは、本当に詩穂のようだった。生殺与奪の全てを握らされて、意思疎通もできない子と1日家に居るのは気が狂いそうだった。たまに外に出たら同年代の母親がいて、話す相手がいたから生きていられた。 子育てしやすい世の中とは何なんだろう。子育て世代がマイノリティになって、年寄りの声ばかり大きくなる世の中を、本当にヒシヒシと感じる。自分の子が子育てする頃には、マシな世の中になっているだろうか。酷くなっているだけだろうか。

    4
    投稿日: 2025.06.06
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    あらすじ 家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。 手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。 終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編!─Amazon本の概要より 感想 読みながらすごく共感しました なぜなら私も詩穂と同じく二つのことを同時にできないタチだからです もともとひとつにしか力を注げない不器用なところがあります このままだと詩穂と同じ絶滅危惧種行きです 果たして、それでもいいよと言ってくれる男性はいるのかどうかは置いておいて、人の数だけ考え方や生き方かあるんだな、その中でも赤の他人同士が結婚して夫婦になって、二人の間でルールを作る いろんなお家があるんだなと思いました どんな背景を抱えた人でも、詩穂の様に寄り添い理解できる人間になりたい、そう強く思わされた作品でした!

    0
    投稿日: 2025.05.30
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    育休中で、家事と子育てをして日々を過ごしている自分にとって当事者すぎる物語。 家事も子育ても必要な労働なのに、外に出て働くこととなんだか対等に扱われていないように感じるのはなぜなんだろう。自分自身が、なんとなくそんな引け目を感じているのもなぜなんだろう。我ながら、それなりに頑張っているんだけどなあ。 この物語に触れて、そんな気持ちが少しやわらいだ。私は私のすべきことをする。明日も、頑張ろう。

    2
    投稿日: 2025.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマ1話を観ていたら原作がある事を知って早速読みました。 専業主婦の孤独感とワーキングマザーの孤独感は立場は違えど同じような悩みを抱いているが、互いに気づくことはそうなくて、それぞれの狭い世界でもがいている。 そんな人たちが、勇気を出して関わり合う中で孤独感を互いに補ったり、サポートし合いながら理解していく感じ。 ドラマでは、細かい描写や構成が今の社会に合わせて描かれているところもあって、原作・ドラマそれぞれの魅力が感じられる。

    1
    投稿日: 2025.05.23
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     子育てに奮闘する専業主婦、ワーキングマザー、育休中のパパ、シングルマザーのリアルを描いた作品。    かけがえのない小さな命を守るために、自分自身を見失いそうになりながら暮らしている現実に胸が締め付けられた。  そっと寄り添って話を聞いてあげるだけで救われる人は多いはず。    ドラマ化もしているので、多くの人にこの作品の思いが届く事を願っています。

    0
    投稿日: 2025.05.20
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    今まさに同世代。 子どもも小さくて、働いてて、毎日本当に時間がない。育休も経験してるから専業主婦の大変さや寂しさも本当によくわかる。 私は今、正社員を辞めたから礼子よりは時間はある。家で仕事など絶対にしたくない。 かといって、詩穂よりは多忙である。 この2人の狭間にいる私だからこそ、章が変わり、主人公が変わるたびに激しく共感する。また、これだから今の自分のポジションでよかったと安心したり、将来うちはやっていけるのかと不安になったりもした。自分と常に絡めながら、登場人物の人生を覗き見させてもらった。 みんな精一杯毎日家事と子育てをしている。常にいっぱいいっぱいだから他が羨ましい。だからこそ、ちょっとずるいことを相手に言ってしまう。 この本を読んで、色んな家庭があってどんな暮らし方でも相手を尊敬する気持ちを忘れてはいけないと思った。ママ友と話す時、1番大切なことかもしれない。 あと、最後のちょっとした虎郎の章もまたよかったな。

    1
    投稿日: 2025.05.18
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    刺さった。 20年間、専業主婦をやってきた。 ひとりで泣いたことは数えきれないほどある。 家族以外と会話をしない日々。出口の見えない真っ暗なトンネルをずーっと進んでいる感覚…。 そんな中、私がいちばん惨めに感じた出来事がある。 愛知から九州へ嫁いだ私のところへ、十数年ぶりに高校時代の親友が遊びに来てくれることになった。観光案内もかねて、お昼は少し豪華なランチをご馳走することにした。 幼稚園に行ってた子供は、いつもは3時に帰ってくるけど、延長保育で。上の子たちの夜ごはんも作り置きしておき、久しぶりの再会に、とても楽しいひとときを過ごした。 夜になって、主人にも楽しかったことを共有してもらいたかったのに、「豪華なランチ食べられてよかったねー。俺は安っい弁当買って食べたよ」と言われ。 「今日はお金かかるのに延長保育させてくれてありがとうねー、ごめんね〜。今日は行かせてくれてありがとう。みんなも、ママを行かせてくれてありがとね」 って…。 たった数時間のお出かけを。それも数年ぶりに来てくれた親友に会いに行くのに。なんで、私、こんなに家族にごめんねーって言いながら…本当にありがとーって…感謝の意を示して…。すごく下の立場でしか、お出かけも出来ないんだろう…って。 親友と再会できて、とても楽しかったはずなのに、夜になって惨めになってしまって…。ひとりですごく泣いた…。私の立場ってなんだろうって…。 そんなことを思い出した。 でも、それは私目線の感情だから…。 この本を読んで、もう少しだけ…主人目線からも考えてみてもいいのかなって…。 ほんの少しだけ、思えた。

    6
    投稿日: 2025.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ハプニングだらけだし上手くいかないし妬み嫉み無関心なんやらで辛い、でもそれが子育てであり人生だから…となんとか生きている様子が辛くて、でも読んでて面白かった 割と登場人物がポジティブすぎないし全解決してない感じも好きだな、多分この後も悩みは尽きないんだろうな〜と…自分も悩んだ時読み返したい作品

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    専業主婦の私にとっては他人事とは思えないくらい刺さった小説。誰もが孤独と戦っていてみんな頑張ってるしみんな偉い!尊重しあって助け合っていきたいものだな〜。読んでて救われたし、もっとゆっくり歩んで小さな幸せたくさん見つけたいなと思った。

    10
    投稿日: 2025.05.11
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    ドラマを見ていて先の展開が気になったので読むことにした。 専業主婦の自分には共感できる部分が多く、励まされた。 社会勉強になる小説だと思うので、家事や専業主婦に興味のない方こそ読むのをオススメしたい。

    0
    投稿日: 2025.05.10
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    「専業主婦」――今ではあまり耳にしなくなった言葉。 家事が大変だということは分かっていたつもりだったけれど、この本を読んで、自分の想像力が足りなかったことに気づかされた。 私も母に育てられ、たくさんワガママも言ってきた。掃除や洗濯、お弁当作りもしてくれた。それは当たり前のことではなく、特別なことだったのだと、あらためて感謝の気持ちが湧いた。 職場にも多くのママさんたちがいるけれど、これからはもっと気にかけていきたいと思う。 読んでよかった、と心から思える一冊だった。

    0
    投稿日: 2025.05.09
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    専業主婦、ワーキングママ、育休パパなどの視点でそれぞれの苦悩ややりがいを発見できたのは、とても勉強になりました。三者三様悩みも違えば立場も違うが垣根を越えて対話し協力していく姿が読んでいて感動しました。自分と異なる環境で懸命に働いたり、育児をしたり家事したりしている人の目線で社会のシステムを考えてみる必要があるなと思いました。とても良い読書体験でした。

    0
    投稿日: 2025.05.08
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    ドラマの第一話を観たのをきっかけに読んでみたところ、面白くてあっという間に読了。映像だと育児のしんどさみたいなものがリアルすぎて観るのが少しつらかったが、本だと好きなように想像でき、改めて読書の良さを実感した。 今の時代少数派である専業主婦を主役にしているが、ワーキングマザーや育休中の父親等、みな子育ては共通だが様々な生活スタイルの登場人物が出てきて、どの立場であっても違う大変さやしんどさを抱えている。偶然出会った彼らが、それぞれ自分の状況にしんどさを抱えながらも、徐々に互いを理解し、助け合っていく過程がとても温かいし、読んでいると、自分も他の親子が困っていそうだったらまずは一言声をかけてみようか、とそんな優しい気持ちになれる一冊でした。 家事や子育ても仕事と同じで、その道のプロの人(得意な人)がいるのだなと実感。自分も小さい子どもの子育て中で、決して家事や子育てが得意なタイプではないことを受け入れて、無理せず自分らしく子育てに向き合っていけたらと思った。

    6
    投稿日: 2025.05.07
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    妻に借りて読みました。 近々映像化されるそうですね。 お話はとても面白かったですが、自分がこの小説の中にいる事を想像するとどの登場人物とも関わりたくないなと思いました。 他所の家庭に干渉しすぎる専業主婦、専業主婦をバカにするワーキングマザー、専業主婦をバカにする育休中の国家公務員、その妻の家に居ないキャリアウーマン、妄想癖のシングルマザー、認知症初期の老人… 文字にすると地獄だ。 全てを知ることのできない誰かと比べて自己評価をする必要はない。毎日生きているだけで立派だ。ほんの少し他人に優しくできたらもっと立派だ。

    1
    投稿日: 2025.05.03
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    面白かったし、よかったね、だったけど、 やっぱり専業主婦にフリーライドしてるよね。 家事を労働としてみんなが認識できたらいいよね、はその通りなんだけど。 時間だけは沢山あるの、専業主婦だから。うーん…。 マジカル専業主婦だなぁ(こうあって欲しいのステレオタイプ)と思ってしまったよ。

    0
    投稿日: 2025.04.30
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    ドラマに先行して読了。 SNSではドラマに関して毀誉褒貶があるが、誰も知りあいがいない土地での子育てには敬意を払う。孤独なのは、主婦だけでは無い。ワーキングマザーや父親も。村社会の雁字搦めもいかがかと思うが、都会の暮らしも、似たり寄ったり。 唯一言えるのは、今日と言う日は今日しかなく、明日になれば子も1日成長していて、後戻りはできないということ。その分自分も年老いていく。幼い日は戻らない。苦しくても、違う日はやってくる。

    4
    投稿日: 2025.04.29
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    自分的には、先日読んだ「定年オヤジ改造計画」に続く家事シリーズ2冊目。本作も自分を反省し、妻の気持ちを想像させてくれる一冊にでした。自分の事に精一杯で、家にいる妻のことを想像したことがどれだけあったか?しんどい時、皆んなそれぞれ「自分が一番大変」「自分のことは誰も分かってくれない」って、思ってしまって、袋小路に入って、コミュニケーションがなくなって、更に悪化していきますね。本作では救われました。本作も自戒と今後の自分の行動にもヒントを貰える暖かい作品でした。

    0
    投稿日: 2025.04.27
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    経済的に専業主婦はありえない。自分の恋人に対してもそうな風に考えていた。 ただ家事・育児は大変。自分が経済的なことを現実的にとらえているのと同じくらい、家事・育児の大変さも目を背けてはいけないなと感じた。 また、志穂みたいに他人に手を差し伸べられる人になっていきたいと思った。 見えているものを視る。視えていないものを視る・想像する。他者のことを考える・他者に自分の時間を分ける。 そういう余裕を作りたい。

    0
    投稿日: 2025.04.26
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    私は結婚してないけど すごくすごく泣けた。 専業主婦でもバリキャリでも独身でも 孤独は辛さは抱えてる。 お母さんだからと頑張らないで欲しい。 凄く子育てしにくい世の中だけど 私みたいに独身で子ども好きはたくさんいます。 どうか頼れる人がたくさんいますように。

    5
    投稿日: 2025.04.24
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    10数年前の娘の保育園時代を思い出しながら、読んだ。仕事も子育ても家事も全て中途半端で、心身共にボロボロだったことは確かだが、あまり記憶がない。とにかく、大変だったはずだけど、過ぎ去れば、何とかなったなぁと思った。 希望のある終わり方で、爽やかな気持ちで読み終えた。

    1
    投稿日: 2025.04.23
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    引き込まれてあっというまに読んでしまった。 私(読了時産休中、1年間の育休後にワーママになる予定)も冒頭の礼子さんや中谷さんみたいに専業主婦に懐疑的だったんだけど、本作読んで考えを改めた。 得意なことや性質は人それぞれだし、各家庭には外から見えない事情だってあるのだから、その人に合った望んだ生き方をすればいいんだよなあと。 専業主婦だろうが専業主夫だろうが、夫婦間で納得してることならそれを事情を知らない他人がとやかく言うのは違う。 そしてそのことは大前提の上で、専業主婦であってもどんな生き方を選んでも、人はキャパシティを超えたタスクを背負うことはできないし、かつ孤独の中それを続けることはできない、っていうのが本作のメッセージだと受け取った。 そして家事と子育ては世間的には見える化されにくく、専業主婦は孤独になりやすい環境なのだということも認識させてくれた。 登場人物たちが無理なく繋がりあうラストの展開とても良かった。

    3
    投稿日: 2025.04.22
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    専業主婦でいることに対して引け目を感じてる時に読んだ。読んでよかった。私はこのままでいいんだ。 ゆっくり、ゆっくり。

    4
    投稿日: 2025.04.15
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    泣ける。家事労働の辛さ、孤独を知る人には刺さる。ワーママのムリゲー、業界を育てる、弱音を吐いてみと見える世界が変わる、なるほどの連続で一気読みでした。

    4
    投稿日: 2025.04.12
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    今(2025年春)に多部未華子主演で連ドラが放送されてるものの原作。ドラマのあらすじ見て、興味ないなあと思いながらも読んでみたら、これが意外に面白かった。すべてに賛同できるわけじゃないが、理解できる部分も多く、楽しく読めた。遅ればせながらドラマも見てみようっと

    0
    投稿日: 2025.04.11
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    積読してあり、ドラマ化されるとのことで読みました。 専業主婦の大変さやワーキングママの大変さが赤裸々に綴られています。 誰にも頼れずに、限界を超えてしまう前に何とかしてあげたい気持ちが十二分に伝わってきます。 いろんなかたちの幸せがあっていいと思える作品でした。

    37
    投稿日: 2025.04.05
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    ドラマの感想の呟きで目立ったフレーズは「心がぎゅっとなった。」 全く同感。この押しつぶされる感覚は子どもを持つ幸せとセットでやって来る。 夫の「今日は仕事で泊まりになった。」に、「私も泊まりになりました。」と返したらどう思うのだろうね。一度言ってみればよかった。当時を思い出して心がぎゅっとなった。

    6
    投稿日: 2025.04.02
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    ドラマが始まる前に読みたくて。ぐさっと来る言葉がちょいちょいあるけど、これがリアルなんだろうなと思ったり。しかし、ドラマの配役ぴったりすぎる……!楽しみだな〜!

    2
    投稿日: 2025.03.31
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    「主婦」にフィーチャーしつつ、昨今話題の多様な生き方の理想と現実を描いた小説。読みやすい文章でストレス無く読了。 どの生き方でもそれぞれの辛さがあり、また個人で生き方を選んでも、貫く上ではやっぱりまわりの理解と助けが必要だという話。現実も話題ばかりで環境が追いついていないと感じるけど、この小説を読むと更に切実な問題に感じます。 そんな中、主人公含め、登場人物達が相互に助け合い、成長する姿はグッとくるものがありました。全員、最初の印象からだいぶ変わったかも。いい余韻が残ります。

    52
    投稿日: 2025.03.29
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    ドラマ化される前に読みたくて図書館で借りました。ポーっと何も知らない主婦だけどだんだん話が進むうちに芯があるとこが見えてきて。主人公多部ちゃんが演じるんですよねー。楽しみー。

    9
    投稿日: 2025.03.28
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    専業主婦でもワーママでも助けてもらえる環境かどうかで全然生きやすさが違うということがよくわかった。立場が違う人でも子どもとその親たちを理解して助けてあげられる。

    2
    投稿日: 2025.03.22
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    専業主婦は大変。 子どもと1対1で関わるのはストレス溜まる。 兄弟姉妹で遊んでくれると助かるけど、今は一人っ子が多いねー

    1
    投稿日: 2025.03.13
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    読みたい本の中の一つだったけど、ドラマ化するとのことで本屋さんで平積みになってて買ってみた。 ドラマ化してくださいっていう、ドラマみたいな展開(笑) 読みやすいストーリー。子育て世代や介護世代にはささる内容かと思いました。 専業主婦も、ワーママも、シンママも、育休中も、おばあちゃんの一人暮らしも、親を介護するひとも、みんなそれぞれ、違った大変さだよね。 よく知らない人と比べて、羨ましくなる気持ちって わかるなあ。よく知らない人こそ比べてしまう。 実態はよくわからないのに、よく見えてしまったりしてね。と、思いながら読了しました。

    1
    投稿日: 2025.03.08
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    もちろん『対岸の火事』をもじったタイトル。 専業主婦で育児に家事にてんてこ舞いの主人公と、上昇志向の強いワーキングマザー、育児休暇を取得中の官僚の男性…様々な価値観の登場人物が日常で触れ合い物語が進む。『専業主婦は絶滅危惧種だ』と言われ、主人公は専業主婦であることに疑問をもちながら、やがて専業主婦だからできることにたどり着く。 正解はないけれど、現代社会にはありがちな問題がクローズアップされ、考えさせられる。 先日、会社で育児休業を取得した男性社員のことを書いたが、その間に自分の会社でのキャリアアップが心配になりメンタルを病む人も多いらしい。小説に登場する育児休暇を取得中の官僚キャリアの男性もうまくできない育児とのジレンマに悩む。 専業主婦、ワーキングマザー、イクメン、独身女性…何が一番で、何が悪いなんてことは無い。多様な生き方があり、人それぞれでいいと思うが、周りを見ながら相手を思いやる気持ちを持って、理解してやる気持ちが無いと、やはり軋轢を生むよね。 この小説は来月から多部未華子主演のドラマになる予定。キャスティング見てもなかなか面白そうだな。 何と旦那役は…一ノ瀬ワタル!これは楽しみだ。

    6
    投稿日: 2025.03.05
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    今の時代主婦は珍しい生き物なんだなぁ〜。 本の内容はほんとに今の令和はこんな事になってるの!?と言うくらい自分とは無関係な世界線すぎてびっくりしたけど、とても面白く世の主婦を、母を、讃えても良いのだなぁと思った。主婦ってどうしてもピラミッドの底辺あたりにランク付してしまう。同じ女性がこの考えじゃあダメだよなぁ。無賃金で休みなく働いて。なんでこんな社会の構図になってしまったんだろ。みんなが考えなければならない課題であり、この国の宝となる子供を大事に大切に育てていけるような土台をしっかり作っていかなきゃ。果たして今の日本にそれが出来るか?!

    0
    投稿日: 2025.03.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女性は色んな人生の選択肢があるからこそ、つい他人を羨ましがる傾向があると思う。隣の芝問題。 本小説は外から見て幸せそうに見える家庭でも必ず何かしらのモヤモヤを抱えていること、自分が1人っぼっちじゃないことが分かり、励みになりました! また、白石さん以外(笑)、どの人物とも共感出来る価値観があり、同時に完璧に同じ価値観の人がいないのも面白かった。

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    GDPには反映されない家事という「仕事」。 すごい考えさせられる。色々なものが発展して便利になったかもしれないけどもっと大事なことは目には見えない思いやりだったり、寄り添いだったりなんだろうな。

    5
    投稿日: 2025.02.24
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    「対岸の彼女」は読んだ事あるけど、「対岸の家事」というタイトルの小説あるんだなぁと興味が湧いて読破。 小説に出てくる、「息子しか生き甲斐がなくなってしまった主婦」にはならないように心がけようと改めて決意。 子育てを終えて、人生も晩年になった女性が「いつか笑って話せるから。あなたの寂しかった日々が、誰かの役に立つ日が来るから」と話すシーンにグッときます。 1つ思い出したのが、子供が小さい頃、夕飯前にミスドで食べると言い出し、仕方なく店内で2人で食べてたらドリカムの「愛がたどりつく場所」という曲が流れてきた。色んな想いが溢れて、ドーナツ食べながら泣けてきた事がありました。 ちなみに歌詞はこちら    ↓ 見つめ合うだけであたたかい想いがあふれる こんな気持ちを教えてくれて ありがとう ささやかで 何が起こるかわからないこの毎日も  あなたがいるなら あなたがいてくれるなら そこは わたしの 愛がたどりつく場所 たかが家事。 完璧じゃなくてもいいよ。 だれかがやらなければならない炊事や掃除や洗濯があるだけ‥と考えるだけで、気が安らぐ時もあるよね。

    0
    投稿日: 2025.02.11
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    専業主婦の詩穂と関わりがある人々 (育休中のパパ、ワーキングマザー、子供のいない主婦など)とのお話。 私自身、フルタイムで働くママも専業主婦も、それぞれ経験しているので、どちらの気持ちも痛いほどわかる。 みんな大変だし、それぞれの立場で頑張っている。そうそう、わかる〜!!と共感できることばかりだった。 最初のはじまり 「1日でいい。誰かにご飯を作ってもらいたかった。」が心に染みた。 手を抜いたっていい。 休んだっていい。 本当にそう思う。自分を大切にしようと思った。

    17
    投稿日: 2025.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あまり入り込めず、読むのに時間がかかってしまいました。 フィクションストーリーとしての流れや結末などは良かったなと思えましたが、この話の題材として使われている、専業主婦の扱いに違和感がずっとあり、そこが納得できてないので、入り込めなかったです。 私の周りには主婦はまだまだ存在しますし、マイノリティとか絶滅寸前とかわざわざ強調するほど珍しいかな?主婦と言うだけで非難され攻撃される?主婦は主婦、ワーママはワーママ、タイプが違うママってだけじゃないですか? 主人公が主婦だからと嫌がらせを受けますが、陰口程度はあっても脅迫受けるとか現実的に思えませんでした。 あと、主人公の言動にあまり共感できなかったのも入り込めない一因でした。

    1
    投稿日: 2025.02.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今では珍しくなった専業主婦の詩穂の日常を描いた話。パパ友で育休を2年とっている国交相で働く中谷さん、ワーキングマザーで2時の母の礼子、病院に嫁いだ元保育士の晶子さん、今は一人暮らしだが専業主婦だった坂上さん。 この本を読むと子育てはパワーもいるし経済的に働かないわけにもいかないしというのを考えると改めて親に感謝するし子育ては親だけでなく周囲でお互い助け合いながらすべきだなと思った。 専業主婦=楽と考える人が多いと思うが実際は家事は永遠に終わらないし日常に休みはないし大変なことだと思う。 それに加えて言葉の通じない子供とずっと向き合い続けるのは孤立してしまう様子がリアルに感じた。 詩穂も中谷さんも礼子さんも状況違えど寝てるときも気が気でなかったり、職場に何度も子供の体調急変で休むことへの後ろめたさは現在の日本の状況に当てはまる人が多そうで苦しくなった。 苦手な人とも主婦の仕事、いざというときのために味方を増やすことも大切という坂上さんの言葉と 家事は総務みたいという礼子の言葉はその通りと思い印象的だった。 また、七夕パーティーで皆が集まるシーンでの 松ぼっくりを次の日にもっていかなければならないのを夜に気づいて探していた、バザーの情報などネットには載っていない情報が 子育てに要求されているから井戸端会議やママ友会は有用なものだし子育ての同志として社会から孤立しないためのネットワークだったのだと思った。

    0
    投稿日: 2024.12.28
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    初読みの作家さんでしたが、自分にとって身近なテーマということもあり、とても読みやすかったです。 表紙のイラストも素敵ですね。鮮やかな水色の背景と綺麗に咲いている紫陽花が印象的です。 本作は、専業主婦の志穂という女性を中心に、ワーママや育休中のパパなど、「家事」に奮闘する様々な立場の人が描かれています。 たかが家事、、、ではないんです! 一日中子供と一緒に過ごす、、、時には孤独感で押しつぶされそうになることがあるんです! そういった心の叫びがひしひしと伝わりました。 頑張る人たちの心が擦り減っていく世の中ではなく、もっと頼ったり頼られたりが当たり前になればいいな…と思いました。 私自身もこの先、思い悩んだり不安でたまらなくなってしまうことがあれば、この本をそっと開きたいなと思います。

    26
    投稿日: 2024.12.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上詩穂 27歳、専業主婦。居酒屋に勤める夫の虎朗、2歳の苺の3人家族で築40年のマンション暮らし。母を14歳の時に亡くし、家を出るまで家事を一手に引き受けていた。ママ友を見つけられず、常に苺と二人きり。 長野礼子 35歳。3歳の息子・篤正と生後半年の娘・星夏を抱える多忙なワーキングマザー。詩穂の隣の部屋に住んでいる。イベント会社で働く夫が家事を手伝ってくれず、風邪を引いても休めない。 中谷達也 30歳。外資系企業に勤める妻に代わり、1歳娘・佳恋のために2年間の育休をとったエリート公務員。家事や育児もスマートにこなす、いわゆるイケダン。 篤村晶子 26歳、元保育士。小児科医の夫と結婚し、受付を手伝っている。なかなか子どもができず、姑や患者たちにプレッシャーをかけられている。 坂上さん 70歳、専業主婦。夫に先立たれ、一人暮らし。仕事に邁進する40歳の娘を心から応援しているが、いまだに面倒を見てしまう。

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    投稿日: 2024.12.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    母が専業主婦なので母におすすめしたくて読んでみた。母が主婦、とかそういう共通点がないとそこまで刺さらないかな?なんて思っていたけど大間違い。 主婦になったことのない私でも、専業主婦じゃない人も、ワーキングマザーも、みんなに刺さる本だった。 「私定時で帰ります」が好きで他の本も読んでみようと思ったことがきっかけだったけれど、手にとって良かった。自分が母になった時また見返したいと思える一冊。

    1
    投稿日: 2024.12.10
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    レビューを拝読して読みたくなり、手に取った作品。 家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ詩穂。彼女の前に現れるのは、性別や立場が違っても様々な現実で苦しむ人たち。関わることのなかった人たちが家事・育児をきっかけに関わっていく。 話し相手がほしい、子どもの一食一食に気を抜けない、子どもを連れて公園に行くから日焼けしてしまう、子連れでのお出かけが緊張する…など 主人公の詩穂には共感しかなかった。 …というのも、私が専業主婦だから。 子どもも詩穂の子どもと同い年。 詩穂の子どもが生後7ヶ月の時の回想の場面は、涙が止まらなかった。 私も子どもが同じくらいの時、しんどかったなぁ。 詩穂と同じく、私も産後誰にも手伝いを頼めなかった。 話し相手がいなくて、育児に自信が持てなくて、不安で孤独で辛かった。 読みながら、久しぶりにそんなことを思い出した。 家事・育児の捉え方は人それぞれ。 立場が変わるとこんなにも見方が変わるのかと改めて驚かされた。 結婚していても、していなくても 働いていても、いなくても 子どもがいても、いなくても 他人からは見えなくても、それぞれの生活にそれぞれの大変さがある。 分かり合えなくても、お互いに受け入れて、助け合える世の中になればいいのに。 専業主婦に寄り添ってもらえたような、気持ちを代弁してもらえたような…私にとって大切な作品になった。 ✎︎____________ 話がしたかった。何でもいい。晩ご飯は何にするつもりだとか、いい柔軟剤はないかとか、他愛もない会話をする相手が欲しかった。(pp.19~20) 作ったことのない料理は食卓を賑やかにしてくれる。疲れている時ほど、気持ちが上向くことをしたほうがいい。(p.33) 気の遠くなるほど宇宙は広い。それに比べたら自分の不安なんてちっぽけだ。(p.36) 昼間の街で過ごす時間は一人ぼっちで、とても長い。自分の選択は正しかったのか、誰かに尋ねたくて、話を聞いてもらいたくて、叫びだしたくなることがある。(p.45) でも、家事は毎日やらなければならないものだから。一日も休みがなくても、熱があっても、放り出して逃げることはできないんですよね。子供がいたら特にそう(p.46) 誰かの作ってくれたご飯ってなんであんなに美味しいんだろう(p.47) 苦手な人とつきあうのも主婦の仕事なのよねえ。(p.59) 主婦は時に腹黒くならなきゃいけない。それも家事のうちだ。(p.89) 主婦って会社の総務みたいだなって(p.125) 今まで、何人ものお嫁さんが自分の人生を犠牲にして継いできたのに違いないものをね、自分の代でおしまいにするんだって思い切るのは簡単なことじゃないって。……だから許してねって言われた。年を取った人が自分の願いを止められないのを許してあげてって(p.176) 正面から議論せず、丸く収めようとする。そういう処世術がいかにも主婦だ。(p.202) まず親が人生を楽しむことが一番ですよ。子供もそのほうが幸せです(p.204) 育休に入って家事ばかりする生活をはじめてからというもの、自分の気持ちが支離滅裂で、まるで把握できない。(p.208) 青い空を眺めてぼんやりする。飛行機雲をただ、きれいだね、と言い合う。 何の役にも立たない時間だ。でも、いつか堪え難いほどつらいことがあった時、前に進むために人が思い出すのは、こういう、ゆっくりと流れる時間なのかもしれない。(pp.208~209) 子供は親の計画通りに生まれたり、育ったりするものじゃないと思うんですけど(p.229) ぽっかりと空いた穴と、その穴をあきらめずに埋めていく日々の話をしたいのだ。 どんな時代でも、誰かがやらなければならない家事という仕事の話がしたいのだ。(p.262) 子供を生き甲斐にする。王子様と結婚してほしいと願う。孫が欲しいと思う。 他人から見たら愚かな望みかもしれない。子供からしたら傍迷惑な願いかもしれない。 でも、その夢がなければ頑張れなかった。暮らしを紡ぐことはできなかった。(p.263) この子の生命をこの手に握っている。それが親になるということなのだ。詩穂がこれからどう生きるか。それによってこの子の人生は大きく変わってしまう。身が震えた。自分のためだけに生きていた頃には知らなかった恐怖だった。後悔だった。 イマドキ、主婦になるなんて。家事しかできない、世界の狭い母親に育てられた子が、これからの時代、まともに育つだろうか。(p.265) いつか笑って話せるから。あなたの寂しかった日々が、誰かの役に立つ日が来るから(p.267) 女であり、妻であり、母親である前に、私は一人の人間として愛されたい(p.328) 今でも泣きたくなることはあるし、一人ぼっちだと感じることも時々ある。でも、一度でも誰かに優しくしてもらった思い出があれば、それだけで大丈夫な気がするの(p.338) 自分の仕事に誇りを持ちなさい(p.343) みんなゲームオーバーぎりぎりの日を孤独に戦っている。(p.361) 誰だって穴に落ちることがある。私だってそうだよ。落ちそうになった。みんな一度はそういうことがあると思う(p.371) 家事で追いつめられた人の苦しみは必ず弱いほうへむかう。(p.372) 大事なのは生きることだ。元気になることだ。それ以外は後回しでいい。手を抜いてもいい。それが主婦の仕事の優先順位だ。(p.383) 料理も、掃除も、洗濯も、ご近所づきあいも、恥ずかしがらず、やったことのないことに挑戦していれば、きっと新しい自分でいられる。どんな変化にだってついていくことができる。世界はいくらだって広げられる。時代が移り変わってもきっと大丈夫だ。(p.390)

    28
    投稿日: 2024.11.30
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    共感疲れしている人におすすめ。 家事、という言葉はあまりにも広義すぎて、光を当てる方向と見る人の視力体力知力によってまったく見え方が変わってくる。 専業主婦の主人公をはじめ、近所のワーママ、ワーパパ、いろんな人がいる中で、共感とはまた違った受容がどの登場人物にもあって。よき読了感でした。

    1
    投稿日: 2024.11.01
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    「それ!」「それな!」「うわ、めっちゃわかる!」 最初は文字フォント4ポイント、独り言レベルの私の相槌は、48ポイントくらいまでだんだん大きくなっていく感じがした。 専業主婦である詩穂を中心に、幼い子どもを2人持つワーママの礼子、国交省勤務の男性で2年間の育休を取得中の中谷、結婚はしたけど子どもがなかなかできない晶子、一人暮らしの初老の主婦である坂上さん、仕事に邁進する坂上さんの独身の娘、いろんなご近所さんが出てくる。スピンオフで、詩穂の夫が主役のストーリーも入っている。 読者が成人であれば、登場人物の誰かひとりには近い立場となりやすいだろうから、わりといろんな人が共感できそう。ニクイなぁーこの設定は。 読んでいて、いろんなことを思い出した。母になって5年。あっという間だった。 「お庭に紫陽花が咲いているあのおうちまで、頑張って歩こう」と、雨の日にグズる子どもを元気づけながら前へ前へと進ませるシーンは、先週のうちの子どもたちそのものだった。 私は乳幼児が2人いて正社員として働いているので、作中の登場人物でいうと礼子が近い。子どもの体調不良から、最後は自分が感染ってしまうのはまさに今週の私。礼子の頑張りはもう本当に他人事には思えなかった。 共感ポイントはかなり高かったし、多くの人に読んで欲しい気持ちはある。ただ…読後にどうも何かモヤッとしたものがあった。 私が専業主婦ではないからそう思うのかもしれない。 専業主婦の友人や、育休中に児童館で知り合った主婦たちが口をそろえて「私みたいになっちゃダメ、あなたは仕事やめないで」と言っていたからかもしれない。 なにより、ゆっくりゆっくり、主婦だから時間はいくらでもあるのでー、とつぶやきながら家事をして、夫の給料でのんびり生きていける主婦は呑気でいいよな…。つい、そう思ってしまう。 色んな選択肢がある現代社会で、あえて「お仕事」として専業主婦をしている女性を主人公にした小説、と受け取った。これはこれで、アリだと思う。 お仕事小説として、主婦も仕事です、というのは悪くない。立派な仕事だと私も思う。特に、幼稚園にも入れない年齢の乳幼児を育てる専業主婦は、本当に大変だと思う。そこにスポットライトを当てて、頑張っている人を描くのはステキだと思った。 特に、詩穂のように自分で選んだ道としての主婦であれば、それはそれでいいのかもしれない。詩穂のような、お人好しの専業主婦をしている妹が近所に住んでいたら、私ならいいように使ってしまう気もするけど…。 結局、自分で選んで希望した道であれば、どんな人生でもいいと思う。 専業主婦だろうが、会社員だろうが、自分にできることってなんだろう?と考えて、社会の一員として機能するように努力するのはとても大事だし、尊い。私は仕事をしているけど、給料をもらって生きていく以外に働く目的を持っていない。希望した道を歩んでいる人は素直に羨ましい。 今、うちの子たちは保育園児なので、知り合う親はほとんどが働いている。子ども小学生になったら、専業主婦家庭も確実にクラスに存在する。子どもができると、いろんな人と知り合いになる。自分と環境が違う相手とも、それなりにうまくやらないといけない。そういう意味で、この本を読めたのはよかった。 対岸の家事は、対岸の火事になぞらえているんだろうけど、よその家庭のことは自分には関係ない、というスタンスの内容では全然なくて、むしろ逆。詩穂はかなり積極的に他人の家庭に関わっていく。 私も「対岸の火事」にならないように、家の中のことも属人化せずに夫と共有しようと思った。 「他人の靴を履く」 小説は実生活では味わえない立場を体験できる。 色々とモヤモヤした部分はあって、感想をまとめるのに時間がかかってしまったけど、読めたことはとてもよかった。

    31
    投稿日: 2024.10.15
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    さてさてさんおススメの本 図書館で予約しました 〈 『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。〉 専業主婦の詩穂とそのまわりの人々 今の社会の実像ですね。 最初、同じような描写が重なってちょっと退屈だった あー時代が変わったんだあ とつくづく思った 専業主婦卒業宣言をした私は面はゆい どうしてこんなに忙しく目まぐるしく生きなければならないのだろう? 主な登場人物五人の生き様が興味深く、中盤から一気に読んだ そうかあ、専業主婦は絶滅危惧種かあ 細々と生きていくのでしょうか ≪ 家事なんて やってごらんよ 手を抜かず ≫

    28
    投稿日: 2024.09.25
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    以前から気になっていた本 ブク友さんのレビューを読んで購入することに。 専業主婦 村上詩穂を中心に家事、育児に悩む人たちの日々の物語。 「たまには一人でぐっすり寝たい」 「ご飯を誰かに作ってもらいたい」 ささいな希望のようだが、主人公詩穂には叶わない。家族の食事や体調を気遣う。家事も育児もやろうと思えばエンドレス。本当に重労働! でも村上夫婦が、終始仲がいいのが良かった。 問題がおきても、夫婦で話し合い、解決策を。 家事も育児もそれぞれの家庭のやり方でいいんだと思えた。 そしてまわりに助けを求めてもいいんだと。 読了後、私が仕事、家事、育児が両立できず退職したので大変さを代弁してもらえたようで嬉しかった。

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    投稿日: 2024.09.24