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プロジェクトX 挑戦者たち 地下鉄サリン 救急医療チーム 最後の決断
プロジェクトX 挑戦者たち 地下鉄サリン 救急医療チーム 最後の決断
NHK「プロジェクトX」制作班/NHK出版
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総合評価

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  • 映像で観たかった

    あの日、地下鉄利用ではなかったため、詳しいニュースは職場のテレビで昼休みに知った。 築地の聖路加病院のことはかなり受け入れてるというニュースも観ていました。甲斐甲斐しく働く医師、看護師の姿がTVで映し出されていました。このあたりはこの本でかなり掘り下げたところを教えてくれます。 知らなかったのは、原因がサリン中毒と分かる前から「もしかしたら」の可能性で既に動いていた人たちや、サリンの解毒に有効な薬剤を東京へ運ぶためにメーカーや薬卸の方々が取った行動。感動しました。そんな細部まで報道されませんから。 読み物としては短くて、物足りない感じが残りました。是非こんどは映像で観ます。

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    投稿日: 2014.12.03
  • あの日何が起き、人はどう動いたのか

    私などは残念ながらリアルタイムで地下鉄サリン事件を見たわけではない世代となってしまいますが、 その異常な社会の状況と当時の緊迫感は、書籍からも伝わってきました。 あの日どこの病院も患者の受け入れを拒む中、すべての患者を受け入れると言い切った聖路加国際病院の院長、日野原氏。 受け入れると言い切った発言にはきちんとした根拠がありました。 日野原氏自らが設計した病院は、スイスやスウェーデンの空爆に備えた病院の視察を重ねた結果作られたもの。 戦時下に備え、全ての場所が病室となるよう、広い空間をとった構造だったのです。 周囲からは馬鹿にされていたこの病院の構造が、多くの被害者を救うことになりました。 これが「備える」ということなのでしょう。 また、症状がサリンかどうか確定できない、間違った薬を使ってしまったら逆に大変なことになる、 そんなときに、松本サリン事件で症状を熟知していた信州大学の柳沢医師がかけた一本の電話。 サリンだということが確定し、薬を輸送せねばならなくなった際に、 色々な会社が全力で薬を届けるために奔走する場面などなど、 もう本当に読んでいると涙が出てくるような内容でした。 あまりこの事件を知らない人には是非とも読んで欲しい内容です。 自分もなにかが起きたときに、全力で人のために動きたい。 そう思わせてくれる本でした。

    3
    投稿日: 2014.11.05
  • 危機管理とは

    初めてこのニュースをテレビで見たときの衝動は今も忘れられません。 刻一刻と深刻化していく病状と、増えていく患者達。 その中で関わった全ての人たちが、そのときできうる最善をつくしていく。 そして平常時には笑われるような判断をそれでもくだした日野原氏。 今改めて危機管理の大切さを実感しました

    1
    投稿日: 2014.01.03
  • 消そうとしていたのが人ならその命を全力で守ったのもまた人

    世界に衝撃を走らせたテロ事件。 今でもあの時のニュースの映像は脳裏に焼き付いている。 何が原因かわからない患者たちを医師生命をかけて即断していった人々の話。 彼らの決断がなければ被害はもっと大きかったに違いない。 そして危機管理というのは、無駄と思えるような余裕をもたせることも大切なのだと実感。

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    投稿日: 2013.10.24