
総合評価
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powered by ブクログ米澤さん久しぶりに読んだけど、やはりさすがだなあ。安定して高得点を出してくるところは昔から変わらんな。全部がすごく安定して、伏線も良い感じくらいの良い短編集やった。
3投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ⭐︎3と4でとても迷ったが、 最後の後味具合で3にした…! どの話もストーリーが良くて引き込まれてるんだけど、ドキドキ最高潮の時に終わっちゃう感じ あぁ!この後どうなったのーーー? って毎回なるのがもどかしい
1投稿日: 2024.11.24
powered by ブクログずいぶん前にNHKのドラマで見て、原作のほうも読んでみたいと思い本を買いました その後かなり長い間 “積ん読” 状態だったのが、この度ようやく読了! あらためてオビを見ると「山本周五郎賞」受賞、「このミス」などのランキングで三冠達成など華々しい勲章の文字が踊っていますが、それも納得の一冊でした 全部で6篇の短編ミステリー どれも面白かったですが 私はとくに『夜警』『死人宿』『万灯』の三作品が心に残りました ラストはどんでん返し…と言いますか、とつぜん横から思いもよらない結末を聞かされるような驚きがありました 中でも『万灯』の結末は見事だと思いました 開発途上国でのエネルギー資源争奪戦 つねに危険と隣り合わせのヒリヒリした展開が続きますが、最後に主人公に引導を渡すのがまさかの…そういうことになるのか!と思わず声を上げたくなりました 『柘榴』はちょっと後味がわるい気がします 私が登場人物の気持ちを理解できないからかもしれません
1投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集だが、どの作品も上質で骨太。 意外な展開はもちろん、どこかざらりとした気持ち悪さとまたクセになる。 一編一編が心に残る、さすがの一冊。
2投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
4話/6話を読んだが返却期限が来てしまい読了ならず。個人的には柘榴が一番印象に残った。 どんでん返しがすごい、とかではないので⭐︎3としたが、文章から匂いが漂って来るような、読んでいて世界観に引き込まれるような感覚だった。
1投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログ表題作「満願」他5編の短編集です。2015年の「このミステリーがすごい!」第1位の他、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」でも国内部門1位となり、史上初めてのミステリー3冠を獲得してますね。 個人的には「夜警」が一番好きかな。でも、なぜこの短編のタイトルが「夜警」なのか最後までわからなかった。 本作品や「黒牢城」にしろ「可燃物」にしろ、米澤穂信さんらしいというか緊張感がある文章になっているように思います。一方で軽いノリの著書もあり、描き分けれるのがすごいなと感じます。 まだ読んでいないデビュー作の「氷菓」や「儚い羊たちの祝宴」「インシテミル」も読んでみたいなと思います。もう読んでみたい本がどんどん増えて本当困ります!
14投稿日: 2024.11.08
powered by ブクログ各短編ごとに面白さがかなり違う。 夜警★★★ 死人宿★★ 柘榴★ 万灯★★★★★ 関守★★★★ 満願★★★ ミステリーとしての完成度が高いと友人は言っていたが、論理的には上手くできていたとしても「本当にそんなことする?」となる部分が多々あった。 万灯は文句なし。 肝心の満願は微妙に感じたので本のタイトルは万灯でも良いと思う。
1投稿日: 2024.11.08
powered by ブクログ所謂イヤミスなんでしょうか…後味の悪い短編集でした。(褒めてます) どのお話もおもしろかったですが、表題作の「満願」だけ私には理解できなかったです…
2投稿日: 2024.11.07
powered by ブクログ本格ミステリ作家として名を馳せている米澤穂信氏。 初読みは「王とサーカス」で、カトマンズが舞台だったのもあり、興味深くとても面白かった。 本作は、評価も高く、代表作という事で読んでみた。 ただ、今の自分の体調や気持ち的に、イヤミスの本がちょっと厳しくて! またいつか、じっくり読んでみようと思う。
24投稿日: 2024.10.29
powered by ブクログ米澤穂信の作品は初めて読んだ。後味悪目の短編集で自分好み。どの物語も面白かったが、強いて言えば夜警が1番印象に残った。自分の利益のために人を傷つけてしまうという人の弱さや恐ろしさが全体を通して描かれていた。短編だが物語の世界観に没入できる点が素晴らしく、著者の長編作品も読んでみたい。
3投稿日: 2024.10.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白い。。のめり込んで一気読みした。 のめり込んだのは、周りの景色や心の動き、設定とかの描写が丁寧だからだと思う。 万灯が一番好き。 『私は自分の仕事を全うしたかったのだ。 バングラデシュに眠る天然ガスを日本に運び、街の明かりにしたかった。 今目の前で煌めく灯りに、自分の力で一灯を加えたかった。』 …悲しい… 途中まで狂った行動しているのに、最後に急にじわじわ自分の状況を思い返して後悔するのが、人間味ありすぎて怖い。
1投稿日: 2024.10.24
powered by ブクログミステリー短編集。各話に繋がりもなく独立している短編集なのに、個々に読み応えがあり満足感がある。各話、動機とトリックが作り込まれており、読んでいて引っ掛かることがない。終わる度にそこはすっきりするが、読後感としては嫌な感じが残る。好み。
1投稿日: 2024.10.15
powered by ブクログミステリー、サイコ、ホラーをテイストとした短編集。表題作の「満願」は風情が感じられ特によかったです。太宰作品のような哀愁漂う感じというか。ミステリーとしてはよく犯人の行動が分かりませんが、、笑
4投稿日: 2024.10.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
山本周五郎賞受賞作の短編集 夜警 初出2012年「小説新潮」改題 死人宿 初出201年「小説すばる」 石榴 初出2010年「小説新潮」 万灯 初出2011年「小説新潮」 関守 初出2013年「小説新潮」 満願 初出2010年「小説新潮」別冊 ちょっと変わった真相究明もの。 夜警 若い警察官が殉職した真相は、拳銃暴発を隠蔽するために、DV夫に刃物を振るわせるように仕向けて発砲し、意図せず相討ちになったというもの。 死人宿 有毒ガスで死者が出る旅館で、遺書の片割れから自殺志願者を割り出して防いだものの、別の宿泊者が自殺してしまう。 石榴 娘たちのために、生活力の無い人たらし夫と離婚調停したものの、中学生の娘は母親からの虐待を偽証し、母親を追い落として父親を独占する。 万灯 天然ガス開発に取り組む商社員が、バングラディシュの村で反対する有力者を殺し、共謀した他社の日本人も殺すが、被害者からのコレラ感染にさらされる。 関守 峠道での連続転落事故を取材すると、ドライブインの老婆から5人の死者について詳細に教えられ、最初の事故は娘の2人目の夫が孫を連れ去ろうとして老婆の夫が道祖神の石像で撲殺して車ごと転落させたもので、ほかの事故は道祖神の首が取れたことを隠すためだった。そして出されたコーヒーには睡眠薬が入っていて昏倒してしまう。 満願 主人公の弁護士が法学部の学生だった時に下宿した家の妻が後に高利貸しを殺し、弁護を引き受けたが懲役8年の有罪となった。刑期を終えて連絡があり、改めて事件の資料を見返して、血が飛んで証拠品となった実家の家宝の掛軸と後ろ向きだった達磨から、偶発的でなかったことに気づく。
2投稿日: 2024.10.02
powered by ブクログゾッと怖いのもあるけれど、自分としては美しさが勝つように思った。 その美しさは残酷さが引き立てていると思うとまたゾッとして楽しい。
1投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログこれと儚い羊たちの...がミステリ短編の中では最高峰!と確信して友達に勧めたら怖くて面白くなかったと言われたのでびっくりした記憶。 ブラックな世界観が大丈夫でゾクゾクとした感覚を味わい方は是非!
1投稿日: 2024.09.28
powered by ブクログ『史上初のミステリー短編集での三冠』の帯文句に釣られて手に取った1冊。 どの短編も楽しく読ませてもらいました。 解説でも書かれていましたが、物語の最後に残るざらっとしたものが残る感覚が癖になる作品でした。 米澤穂信さんの作品はまだ短編以外読んだことがないので今度は長編物も読んでみたいと思います。
2投稿日: 2024.09.22
powered by ブクログ『夜警』を読み終わったあたりは後味の悪さばかり取り沙汰してましたが、いつの間に面白くて面白くて次の話が気になるようになっていました。スルスル手が進む。胸糞の悪さも現実の世界と地続きのところにあるような感触で、決してフィクションの大仰なものと言い切るようなものでもありませんでした。面白かった。
3投稿日: 2024.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
死人宿、万灯、満願が好き 全体的に思ってたよりもどんでん返し感はない…かな 死人宿、関係性萌え萌えヲタクにとってこの二人の性格、関係性が良くて好き、ミステリーとしてはわからない 万灯、最初の裁かれているという文で、勝手に裁判所にいるのかと思って読み進めちゃってたぶんラストから面白く読めた 満願、ラスト、羅生門かと思った
0投稿日: 2024.09.21
powered by ブクログ最後にちょっとどんでん返しのある短編集 読みやすい文章であっという間に読了 特に「万灯」は短編とは思えない怖さ。殺人を重ねた主人公を追い詰めたのがまさか、となる話だった。ところどころ伏線が張られているのも面白い。 最近「リウーを待ちながら」を読了したばかりなので、恐ろしさが倍増した。
0投稿日: 2024.09.20
powered by ブクログ全六篇の短編集。 ドキドキ、ゾクゾク、ひやり。 「関守」が一番怖かったかな? どのお話も面白かったです!
49投稿日: 2024.09.15
powered by ブクログ読む手が止まらなくなり、ラストの切ない結末に思わずため息が出てしまう、そんな1冊。 短編の推理小説が6編はいっている本作は、じわじわと染み出してくる登場人物の本音と、各章ラストの結末がとんでもなく印象に残りました。 イヤミスのような嫌悪感はないものの、どこか心に引っ掛かりを残す6つの物語たち。強烈なフラストレーション。そして全話のそれぞれがどれも異なる色の推理小説になっている事がこの読み応えを作り出しているんだろうなと。 出版したその年の賞を総ナメにした本作の魔力に あなたもぜひ取り憑かれてみてください。
0投稿日: 2024.09.15
powered by ブクログ随所に伏線が散りばめられた短編集。 各章ごとに、伏線回収がなされていくたび、胸にぐっときたり、ゾッとしたり。
0投稿日: 2024.09.15
powered by ブクログページを進めるのに時間がかかった…けど、六篇すべて面白かった。特に柘榴と万灯の終わり方は読み終えて天を仰いだよ、思わず。初めて米澤穂信さん読んだけど、他の作品も読んでみたいと思いました。
0投稿日: 2024.09.14
powered by ブクログ6章からなる短編集。全体的に暗い雰囲気だったが、どの短編も細かな伏線を回収したラストで前評判通り完成度が高かった。自分は『死人宿』が1番好きだったかな。安らかに自殺ができると評判の宿で、置き忘れられた遺書は誰が書いたものか探すはなし。ラストのビターな締め方が米澤さんっぽくていい。
0投稿日: 2024.09.11
powered by ブクログミステリとはいいつつ、純文学っぽさもある短編集。 「夜警」「柘榴」が特に好きだった。 どの話のラストも、急に崖から落とされるような感じになる。落ちた後で、あの伏線綺麗だったな〜と思わさせる。
1投稿日: 2024.09.08
powered by ブクログ一気読み。 短編集はあまり読まないのですが、凄く評価が高いのでこちら読んでみた。 個人的に【夜警】と【満願】が面白かった。最後ゾッとした。
1投稿日: 2024.09.07
powered by ブクログ短編ミステリー全て伏線が埋没してて自分の好みは「万灯」前半スローで後半スピードとスリルを味わいました物語終わりにはざわめき、ときめきを満喫する1冊でした
0投稿日: 2024.09.07
powered by ブクログ追い詰められて超えてしまう一線、人間の業の深さ。 不穏さの中、沈思黙考する登場人物にいつしか我が身を重ね合わせ、不安と焦燥感に駆られる。
3投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログミステリー短編集。ちょっと昔の時代感はあるけれど、それもまた良し。「関守」が一番好き。どの話もヒヤッというか、ドキッというか、わ!とさせられる内容。
0投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一つ一つが面白い 短いのに、伏線があって読み応えあり 中でも関守が1番好みだった。 怪しい怪しい…と序盤から絶対何かあると感じさせつつも、読み終えた時のゾッとする感覚があった。 ミステリー初心者におすすめするならこの本!って本に出会えた
7投稿日: 2024.08.29
powered by ブクログ奇抜で突拍子のないトリックでもなく、大どんでん返しがあるわけでもなく、とにかく人間臭いドロドロした部分が全面に描かれたヒューマンミステリー短編小説といったところか。そういった点では引き込まれる感覚はあるものの、もうひと展開ほしくなってしまった。
0投稿日: 2024.08.25
powered by ブクログ関守が一番ミステリーらしく感じる展開だった。 柘榴は母親ならおぞましくて到底書けない内容。史上初の三冠達成と帯にあったから手に取ったけど、私にとっては、二転三転してページをめくるのがもどかしくなるような、そんなミステリーではなかった。
0投稿日: 2024.08.25
powered by ブクログ全てが独立している話だが、一貫したテーマとして「外からは見えない不可解な願い」を描いた6編。読後には心にざわめきがあり、夏の読書にぴったりな一冊。杉江松恋さんの解説がわかりやすかった。
2投稿日: 2024.08.18
powered by ブクログ学生のころ読んで以来?の米澤さんなので、20年ぶりぐらいに! 新潮文庫100冊で手に取りました。 史上初の三冠を達成したミステリ短編集。 夏にぴったりの一冊でした。 仕事の昼休みに読んでいて、 一人ぞわぞわしていたときに、 背後から声をかけられたときは めっちゃ驚きました。笑 淡々とひたひたと迫ってくる感じと、 結末を知りたくてページをめくる手が止まらず。
9投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログミステリー短編集(6篇) 5年前くらいに幼馴染に借りたまんまパクってるやつ読み直した^^(幼馴染は貸したことも忘れてるたぶん) やっぱり米澤穂信作品は面白い〜 目に浮かぶような情景描写とラストに向けてぞわぞわ〜!て怖さがじわじわくる感じが天才
0投稿日: 2024.08.14
powered by ブクログそれぞれの登場人物の闇というかミステリー的な部分が見れる傑作短編集でした。どれも面白いものばかりで非常に読みやすい小説でした。 個人的に好きなのは、柘榴と関守です。終わり方が特に印象的だったので、良かったです。あまり、ミステリー短編集を頻繁に読まないのですが、これは非常に良いものでした。おすすめです。
2投稿日: 2024.08.14
powered by ブクログ「願い」をテーマにした6篇の短編集。彼らの願いは一見純粋な強い想いとも取れるが、その願いに隠された真相は、米澤作品らしさに溢れていた。 黒くドロっとした感情が理路整然と美しい文章で紡がれている様は、気味の悪さをより引き立てている。 幾度となく感じていることだが、やはりこの世で1番恐ろしいものは人間であるということなのだろう。
1投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログ読み始めはそうでもないのに、気がついたらゾクゾクするような話ばかり。いい意味ですごく気持ち悪い短編集でした。
2投稿日: 2024.08.07
powered by ブクログ図書委員の話が面白かったから、この人の本で評価が良かった本を選んで読んでみた。 すごく完成度が高くて面白かった! 短編集だけど、1つ1つの話が綺麗にまとまっていて深かった! 他の本も是非読んでみたい!
8投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログ人の願いにまつわる6つの物語。全てが素晴らしい。収録話の1タイトルとはいえ、この本に『満願』という表題を選ぶセンスよ。怖いよもう。
1投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログどの話も意外性がありつつ、そこに重きを置きすぎていない話だと感じた。 特に「万灯」がお気に入りで、前半と後半で別の短編かなと思うような展開になり、全く飽きなかった。
1投稿日: 2024.08.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
各タイトルでそれぞれのストーリーがきっちり完結してるタイプのミステリー短編集。解説でも触れられてるように通じるテーマはありつつも、一話ごとに舞台がガラッと変わるのでサクサクといろんな味が楽しめてよかった。仕組みに気づいた時にはもうすべて終わってたり手遅れだったりして、じっとり肝が冷やされる感じの読み心地。最近はデカ装置アトラクションみたいな小説をよく読んでたので新鮮さを感じられた。 以下各話毎感想 夜警:心理テストを受けてるような気分だった。丁寧にヒントが積まれていくので、想像が外れてくれてたら…と願う瞬間があった。 死人宿:希望と絶望のコントラスト。光が強くなるほど影が濃く映るねえ。 柘榴:悪趣味〜!でも幸せならOKです(ほんとぉ?) 万灯:1番好きかも。因果に絡め取られていく感じが気持ちいい。高い理想ばかり見つめてると足元を掬われるんだなぁ。 関守:後追い記事しか書けないライターくん、オカルトに興味ないが故の察しの悪さがかわいい。 満願:猿の手的な不気味さがある。達成条件の隙をつくようなやり方が。
0投稿日: 2024.08.03
powered by ブクログ元は苦手だったはずの短編集が、最近は当たりが多く苦手意識が薄らいできた。今回もどの作品もしっかり仕上がっていた。読んだことはないはずだが、最後の作品は既視感があった。
8投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログ新潮文庫の100冊をきっかけに。 ある出来事を違う視点から見ると、新たな真相が浮かび上がってくる…そんな短編集。 ミステリーだけど、ホラーな雰囲気もあった。 私は「関守」が一番好きだった。 ミステリーでもあり、ホラーでもあり、オカルトでもあり、面白い話だった。 意外な真相という点では表題作の「満願」もよかった。 解説を読んで、今度「王とサーカス」を読んでみようと思った。 ✎︎____________ 合理性より優しさが大事な時もある(p.88) 貧しさとは、豊かさを見て初めて気づくものなのか。豊かさに比べて足りぬということが貧しいのか。(p.221) 学があるというのは大きなことです。この世はとかくままならぬもの。でも学があれば、世が世ならと臍をかむこともきっと少なくなりましょう。(p.370)
16投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
六つの短編集。ミステリーというが短編でもあるのでささやかな謎と真相解明、という感じ。 夫の借金取りの男を殺した鵜川妙子の弁護人の回想である表題作は、つまり先祖が島津の殿様からいただいた掛軸=妙子自身の誇りを、借金取りの血によって守ることが満願成就ということだろうか。トリッキーな彼女の発想になるほどね、と思う反面、現実的でない感じもする。要は、全てを賭けて誇りを守った女の話なんだけれど、その筋書きに納得はしても心情に共感はできないというか。 バングラデシュの天然ガスを手に入れるために人を殺す「万灯」は、読みながらVIVANTのBGMが絶えず頭の中で流れていた。猛烈サラリーマンが猛烈すぎて、仕事のために人間性失うのもそこまで行ってしまうのか…普通の仕事できる男に見えて闇落ちからのサイコパス感。落ちが急展開で、コロナ禍の前に書かれた作品でコレラ禍なんて言葉が使われようとは。 変に魅力的な父親に親権を持ってもらうために姉妹で謀をする「柘榴」以外は人死にがちで、その点でちょっと安易な気もしたので星3くらいかな。ミステリーだからそういうものかもしれないけど。
1投稿日: 2024.07.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どの話も、不穏で不気味で面白かった。読後のザワザワ感が抜けない話ばかり。 うまく行ったと安堵したのも束の間、次の瞬間にはどん底に落とされる。人生とはなんて不確かな、と「夜警」や「万灯」で痛感。 世のモラルなど遠くに捨て去る「柘榴」の魅力溢れるクズ男。ホントこんな男を愛したら地獄に落とされるの分かっているのに、恋は盲目、どころじゃない… 家族を守るための固い決意と笑顔の裏の殺意。人間とはかくも恐ろしいもの「関守」では背筋が凍った。人の忠告に耳を貸さないと恐ろしい結果になるやもしれぬ…ホラー!!
4投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログ短編集は、自分には刺さらないのかもしれない。 良く言えば読み易い、悪く言えば特にこれといった感情を持たずに次の章に進めてしまう。 まだ3.4作しか短編集に触れてないから、もう少し探してみよう。 ギャフンと言わせる短編集、どなたか教えてください…
8投稿日: 2024.07.18
powered by ブクログ前編しっかり作り込まれていて、ラストがよめずハラハラさせられるような作品や、普通に怖いな思うようなラストもありこんな複数のパターンが書けるのは流石だなと思いました。他の作品も読んでみたい
0投稿日: 2024.07.07
powered by ブクログ短編集の中の一編。個人的には他の作品である、人の資質的な怖さを思い知る「柘榴」「夜警」。ブラックユーモア的な「関守」の方が心に残った。
1投稿日: 2024.07.06
powered by ブクログ短編集苦手だけどこれはどの作品も短いながらちゃんとまとまっていて面白い!ひとつひとつの作品にインパクトがあった。
0投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ米澤穂信の代表短編。 しかし私には合わなかった。 儚い羊たちの祝宴の方が好き。 ミステリーとうたわれてはいるが、謎解きのようなものはほとんどない。 ストーリーが淡々と進んでいき、最後に実は…というのが6篇。 基本的にイヤミス。 文章は読みやすい。 世にも奇妙な物語とかが好きなら好きかも。
2投稿日: 2024.07.04
powered by ブクログミステリーとホラー要素がミックスしたような短編集。 人の根底にある傲慢や欲が事件を起こし他人を巻き込んでいく様が描かれていて、作者の観察眼はすごいと思った。 同作者の作品では『可燃物』のほうが個人的には好きかな。
1投稿日: 2024.06.30
powered by ブクログどの話も不穏な気持ちを与えながら、読む者を惹きつける。 願いを成就するために、人は様々な手段を考えるものだなと、怖さと面白さがないまぜになる気持ちになりました。 面白かったです。
1投稿日: 2024.06.27
powered by ブクログ短編集。 んー、ギミックと構成はさすがだが、ちょっと後味の悪い話シリーズだなと思った。 人間の暗部、ほろ苦い物語、とも言えるが。 個人的には、スラスラ読んだと言うよりがんばって読んだ感。
1投稿日: 2024.06.26
powered by ブクログ偶に短編を読みたくなり手に取ってみたのが本作で米澤穂信作品は初でした、短編読切は時短で完結するので改めて良いですね。 本作品は6つの物語がありますが、中でも『関守』は読中ラストが近づきにつれ『ゾッ』とするストーリーで恐怖すら感じました…是非是非。
8投稿日: 2024.06.21
powered by ブクログ【2024年130冊目】 部下を亡くした巡査部長。恋人を追って死人宿に辿り着いた男。売れた柘榴と生活能力のない父親。バングラディシュからの死神。峠の関守とライター。弁護士を目指した学生と下宿先の妻。ひっくり返りそうになる六篇の物語。 「柘榴」のパンチが強すぎて…びっくりしちゃった。すごいな、男も女も怖いよ。欲望真っ直ぐな奴が最強チャンピョンかよ。 いや、「夜警」も「死人宿」も「万灯」も突き詰めれば欲が引き起こした話なんですよ。隠蔽、死出の旅、利権…でもやっぱ「柘榴」で描かれた欲が一番強いし怖いしイカれてる気がしてならない。気になります?読んでください、是非に。 って思ってたら「関守」ですよ、急にホラーを混ぜるな。読み終わった瞬間「こえええ」って小さく呟きました、夜中やったんで。最後の一文でおしっこ、ちびった人いるんじゃないですかね、言い過ぎ? 最後に収録されている表題作も想像の斜め上をいく欲を描いた作品です。人は人を、言うなれば簡単に殺めるのですね、欲を満たすために――。 米澤穂信さんの作品を読んだのはこれで二作目ですが、いやー幅広恐ろし作家さんだなと思いました。
0投稿日: 2024.06.19
powered by ブクログ短編ながら、最後に背中がゾクゾクするような展開が待ち受けていて、改めて最初から読み返したくなるような作品だった。展開を知った上で読み返すとまた違った面白さがある。事実は変わらないのに、見方を変えると、そこから炙り出される表面的な解釈と、実際の心理がここまで変わるのかと驚いた。
0投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログはじめましての米澤穂信さん。 ▶淡々としているのに感情が見える ▶理解できないのになんかわかる ▶純粋さは狂気 ▶文章に無駄がない、上手い ▶めっちゃ好き ▶実はもう別の作品も読んだ ▶文豪ここにいる
0投稿日: 2024.06.15
powered by ブクログ「万灯」と「関守」がおもしろかった。 しっかり読み応えはほしいけど、読書にあまり時間を割けないな、という時に分けて読むのにおすすめ。
1投稿日: 2024.06.14
powered by ブクログ奇妙で薄気味悪い(若干ホラーチックな)雰囲気で、怖いの苦手だとちょっと辛いです。(昨日読み終わってから寝たら悪夢みました苦笑。たぶん元ネタは「関守」だと思う…こわかった…。) でもどの話も読みやすく面白いです! 私は悪夢みるから再読しちゃダメ…という備忘録。
0投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログ「儚い羊たちの祝宴」以来の米澤穂信作品。 どの話もラストが仄暗く、かつ衝撃的で面白かった。 個人的には「万灯」が一番好き。
0投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログいちばん好みだった話は柘榴。 ザクロの皮には毒があり丸かじりはできないそう。なのであの場面の描写は比喩なのではと個人的には思ってますが、それをはっきり言わないところが好きです。
0投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログ登場人物の魅力ではなく、語り手のストーリーの面白さのみで推し進めていく本。短編なのに濃い。変に連作としてストーリーを関連付けないのが、各々の作品の良さがみれていい。
1投稿日: 2024.05.25
powered by ブクログ最近は研修で忙しく、久しぶりに読書の時間がとれた。大切な時間に何を読むかかなり悩んだ。久しぶりの読書が長編だとハードルが高く感じたので、短編で探すことに。そして目に入った短編三冠の帯。これは期待が高まる。 面白いの一言。これに尽きる。 特に「死人宿」は自分の好きなタイプの小説で良かった。イヤミス好きならお勧めです。 謎解きもありつつ、後半にかけて焦燥駆られる気持ちで読み進め、頁を捲る速度が早くなる感じ。最後も良かった。 その他には、「柘榴」の終わり方が印象的だった。 後半になるにつれて、段々と雲行きが怪しくなってくる感じが怖かった。 父親目線で語らなかったのが、あえて良かったのかも知れない。 全てを虜にする魅力かぁ。娘をも狂わせるとは。 親権について勉強して、作戦を立て、自らの体を傷つけて母親を欺く。それほどまでに父親を奪い自分のものにしたかった。 やってやろうという覚悟が凄いですよね。愛というか、魅了されて洗脳に近い気がするような。
42投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログ暗い。 イヤミスとかどんでん返し系とは違う裏切られ方。それはミステリーのそれではなく、人の憎悪からくるものなだけにめちゃくちゃ気が滅入る。 とにかく暗い内容。 文章は上手く読みやすい、テンポもいいし読者を惹き込むのが上手いと思う。 文章だけでここまで嫌な気持ちさせることは、小説としてはすばらしいんだと思うけど。 ただ、人には薦めない。 暗く重い、人にその擬似体験をして欲しいと思わない。
13投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログ最初の警察官のお話で、グッと惹き込まれました。ええ!そういうことなの!?となりました。 他のお話も全て薄気味悪い感じのお話ですが、面白いです!!さすがです!
0投稿日: 2024.05.11
powered by ブクログ人の業を感じさせるミステリー短編集。 人間の欲望や闇が描かれていて、後味が悪いがクセになる作品。ホラーの様なゾクっとするオチが素晴らしかった。特に『柘榴』『万灯』はまさかの結末で思わず声が出たほど。 どの話もハズレなし。気軽に読めるイヤミスです。
23投稿日: 2024.05.10
powered by ブクログ全6編の短編小説で、それぞれは独立した物語ですが、すべての物語の結末でなんともいえない感情になります。 特に夜警の物語が好きで、序盤の伏線から最後の結末まで完璧でした。
0投稿日: 2024.05.10
powered by ブクログこちらも昔ハマっていてよく読んでいた作家さん。 たしか、「折れた竜骨」以来になるかな。 気づけば10年以上ご無沙汰していた。 さて、そんな超お久しぶりの米澤穂信作品。バラエティに富んだ6つの独立した小説が収録されている短編集。前回出席した読書会で出会い、タイトルはその評判とともに知っていたので、気まぐれに手に取ってみた。 まずは1番目の夜警ですっかりやられてしまった。 なさけ容赦なく本格派なミステリーだ。 読んでいるときはそうとも気づかないような些細ないくつもの伏線が、こんなに短い物語の中でひとつの事象に回収される。小気味良いとともに、物語としては胸をざわつかせる不穏な後味を残す。 2作目以降、キャラクターや舞台設定は全然違うし、ストーリーの構造もひとつひとつ全部違う。 だけど読み終えるたびにその種明かしにうわぁっとなり、やはり気持ちがざわついてあとをひいてくる。 その中でも夜警と万灯、最後の表題作、満願に特に気持ちを持っていかれた。 小説のはじめから最後まで、その物語の状況や人物の描写が、読み終えたときに過不足なく、揺るぎなくそこにあったと気づかされる。 定義はいろいろあって人それぞれ違えども、私にとっての本格ミステリーってこういうのだわ…と改めて思った。 めちゃくちゃ面白かった。 しかし前回読んだ辻村深月さんといい、追いかけたくなる作家さんが増えて困るな。
0投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログミステリ短編集。どの作品も面白かった。最後の真相パートでの伏線回収では「やられた!」と思うとともに、後味の悪い読後感が堪らない。特に『万灯』は後半の展開のスリリングさとラストの衝撃が凄かった。『儚い羊たちの祝宴』を彷彿とさせる傑作短編集。
12投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログ前情報通り、最高のミステリー短編集でした…! 六篇の作品全て、息が詰まるほどスリリングな傑作。 特に『夜警』『柘榴』『満願』が良かったです。 米澤先生の本、他にも気になってるのが沢山あるから、連休中に買いに行こうかな。
15投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログ米澤穂信先生の作品は毎回読みやすいですね。 短編集が得意な先生なので、さすがだなって思いました。どれも最後は驚く感じの終わり方で個人的に好きなのは柘榴は意外どな終わり方というか因果応報でもある終わり方でした。
2投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
各エピソードを読み終わるたびにちょっと頭を休めたくなる一冊でした。 銃を撃ちたい新米警官の話と、資源開拓する商社マンの話、めっちゃおもしろかった。
1投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログミステリーの短編集 短編なので圧倒的な読後感というのはないけど読みやすかったです ミステリーとしては死人宿、関守が面白かったです ヒューマンドラマとしては万灯、満願が面白かったです
1投稿日: 2024.04.18
powered by ブクログ6篇の短編集で、400ページ弱あるが飽きずに読むことができた。とにかく面白くてサクサク読めました! それぞれいろんなテーマのバラエティに富んだ6作だった。 殺人の動機には犯人のいろいろな感情や出来事が織り交ざっていて、真髄は周りの人間には到底理解できるものではないのだと感じた。周りの人間がこうではないか、おそらく動機はそれではないかと色々詮索したところで、それはただの憶測であり無駄なことなのかもしれない。 全ての話において、読者を含め主人公が推理していたことが覆され、殺人をした本当の動機を後から知らさせることになりました。 罪を犯してしまった犯人の思いが、切なく描写されていてなんだか同情してしまいそうな作品もあった。
10投稿日: 2024.04.16
powered by ブクログ初めてイヤミスというジャンルを読んだ。読む前は何でわざわざ嫌な気分にならないといけないんだと思っていたけど、確かに後味は悪いが、話に引き込まれて楽しめた。個人的には夜警、関守、万灯が好みだった。柘榴はちょっとエグくてきつかった。
5投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログ短編なのにどの作品もとても丁寧で、話の中にすぐに引き込まれる。 一度引き込まれたら抜け出せなくなり、先が気になってまた読んでしまう。 終盤は「ここまで読んだらもう離さないぞ!」と言わんばかりのつかみ方で、読んだ後までゾゾッとさせる。 米澤さんの本は初めて読んだけど、引き込ませる力がとても強いと感じた。 星5ではないのは、自分の好きなミステリーではなかったため。 館のクローズドサークルがやっぱり好きなので、今度は『インシテミル』を読みたい。 米澤作品を読んだきっかけは、綾辻行人さんの『時計館の殺人』の解説を米澤さんが書かれていてとても共感したので。 Audibleにて。
60投稿日: 2024.04.08
powered by ブクログ短編集として非常に優秀な作品。どれもテイストが違うミステリとなっており、それぞれ異なる楽しみ方が出来る。ただ殆どが湿っぽいイヤミスになっており、個人的にはそれほど好きではなかった。
36投稿日: 2024.04.05
powered by ブクログ「満願」と言う題名、四国八十八ヶ所回る事を満願とも言うが、少しスピリチュアルな香りがする。6つの短編で構成されているようだ。 さて、内容はどうか、ページを開いてみた。 新人の小心ものの巡査のとる行動とエゴに対し、上司の柳岡巡査部長の葛藤が描かれた「夜景」。どんな職場でも適材適所はある。 証券会社社員の私と大学職員の佐和子、佐和子のエゴに脅威を感じる「死人宿」。遺書が誰のものか?ありそうにないことも起こり得る。 皆川さおりは大学のゼミで知り合った佐原成海と結婚するが・・・娘の夕子の異常さに慄く「柘榴」 バングラデシュで天然ガス開発に携わる伊丹、そして森下の仕事と人の命の天秤、そして犯罪を犯した者への制裁は・・・「万灯」 フリーライターの俺が都市伝説の仕事を請け負う。取材に行ったドライブイン店主のばあさんから話を聞く構成の「関守」 表題作の「満願」、弁護士を目指す藤井が下宿していた先の大家が、鵜川夫妻。畳屋を営む夫の重治は評判が悪く借金、肝硬変で入院してからは、金貸の矢場英司は妻の妙子に取り立てする。そして事件は起こる。その弁護を弁護士になった藤井が担当する。真実はひとつ。動機も明快だ。しかし、人の奥底に眠る思いの冷酷さが最も伝わってきた作品だった。 各作品とも登場人物のエゴに焦点を当てている。そしてその思いを成就させるプロセスを上手く描いている。各章の題名もよく練られている。ミステリー、ホラーの範疇ではなく、人の心の奥底を抉る秀逸な作品だった。 (注)四国巡礼はどこにもない。
32投稿日: 2024.04.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全六編の短編小説が全て違った方向で書かれたミステリー作品である。これは先日読んだ『真実の10メートル手前』と似たような方式であったが、『真実の10メートル手前』では同じ主人公が別々の話に登場すると言う形だったが、本書は本当に全く異なる作品が6つという形だった。 よくもこんな短い文章の中で心をざわざわさせるストーリーが描けるのかとただただ感心した。 全六編のうち私が1番好きだったのは「柘榴」である。 ある男を巡る女の争いを描いたものであったが、なんとも言えない気持ち悪さが残ったのである。続きを描こうと思えば、いくらでも書くことは出来たと思うが、敢えてあの書き方で終わらせる所に米澤さんの凄さが詰め込まれていると思った。 「関守」もブラックジョーク的な謎解きをしているうちに罠に嵌っていくストーリー性が秀逸だった。 星を1つ下げたのが、私の理解力が少ないのかもしれないが、本のタイトルになっていた「満願」が1番後残りが多い感じがして、モヤモヤのまま終わってしまった点である。 ここは様々な解説サイトも見てみようと思う。
1投稿日: 2024.03.27
powered by ブクログかなり前に読んで面白かった覚えがあり、内容うる覚えだったので再読。どの話も人間のじっとりした感情が理屈を超えた展開を作っていて面白い。
2投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ「夜警」と「柘榴」、「万灯」が面白かった。 始まりの夜警に、全部持って行かれた感はある。短編とは思えないぐらいのトリックにびっくり。
1投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログ以前に読んだことがあると思ったのだけれど、改めて本書を手に取り、再読。うまく表現できないけれど、とても引き込まれるミステリー小説。巻末の解説に「切実な」という一言が。さすが文芸評論家、ぴったりの一言だと思う。連続性ある短編集が流行る中、一つひとつが独立した読み応えある物語になっていて、満足でした。
2投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログ柘榴、やばすぎる、、、、。 それぞれが独立した短編であるため、隙間時間に読むのに非常に適している。短編はそれぞれ非常に面白く退屈することはないだろう。特に柘榴の結末は、「儚い羊たちの祝宴」を彷彿とさせる。
3投稿日: 2024.03.19
powered by ブクログひとつひとつテイストが違う6つのミステリー短篇。 ミステリーの幕の内弁当のよう。 ぞっとしたり、怖かったり、うなったり、ひとつひとつ心に確実に刻まれます。 「このミステリーがすごい!」(宝島社) 「週刊文春ミステリーベスト10」 「ミステリーが読みたい」(早川書房) 全て1位のミステリー3冠 山本周五郎賞受賞 というのも納得のおもしろさでした。
3投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ王様のブランチきっかけで手にとった本。 短編集なのにすごく濃厚だった。ミステリー要素が短編ごとにガラリと変わって引き込まれるように読めた。 難しい言葉(漢字)が多いのが難点。 ググりまくった。
2投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ米澤穂信さんの作品は初めて読みましたが、どれも引き込まれて、短篇では勿体ないと思わされる作品ばかりでした。人間の弱さや目を背けたくなるような一面が露わになり、なんとも言えない気持ちになりました。 作品としては面白く、比較的スムーズに読み進められましたが、私の好みかと言うと少し違うかなと思いました。
2投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログミステリーと言えるほどトリックがあるわけではないんだけど、人の本質を考えることで真相に辿り着く話が多い短編集。 短編集といっても、1つ1つ丁寧に物語が作られているため読み応えがある。 最後の真相を知ってゾクっとすることが多いけど、好き嫌いが分かれる部分ながら、ミステリーファンなら多くの人が気に入る作風と思う。
3投稿日: 2024.03.15
powered by ブクログどれもおもしろかった。 短編は話の展開が急過ぎる場合がありがちだが、そういうことがなかった。 意外な展開に、ぞっとさせられた。 これぞミステリーというもの。 米澤穂信さんの作品は初めてだったが、すごく読みやすくしっかりした文章だと感じた。 また機会があれば他の作品も読んでみたい。
2投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログ米澤さんはなぜ中央アジアや南西アジアが舞台の話を書くのがうまいのだろう?行ったことがないのに、その土地の空気感や明るさ、埃や水の質感まで手に取るように感じることができてしまう。その点で「万灯」が記憶に残る話だった。 「王とサーカス」を読んで米澤さん作品が好きになった方におすすめ。 「柘榴」は「儚い羊たちの祝宴」を思わせる雰囲気なので、こちらも羊たちから入った方は特に楽しめると思います。
3投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログいずれの作品も奇を衒うトリックが無いだけにリアリティが増し、背筋をゾクっと、そして心をザワザワとさせる後味を残す短編集でした。
23投稿日: 2024.03.12
powered by ブクログハッピーエンドではない話の短編集です。 真実が明らかになっても、誰も幸せにはならず、むしろ嫌な結末になる話ばかり。 でも、ハッピーにならないからこそ、妙な現実味と説得力があり、次はどんな結末がと気になって読んでしまいます。
3投稿日: 2024.03.11
powered by ブクログ6話の短編集から成るミステリー小説。 本を読むのが苦手な人、読者初心者の人にオススメの小説。 個人的に好きな話は「柘榴」 物語の導入から最後の一言まで余すことなく楽しめる話。 鳥肌が止まらなかった作品でした。
1投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ重々しさあり、ゾクゾクさあるミステリー短編集!数々受賞した作品という事で気になってました! 短いストーリーの中で予想外の展開が続き、ページを捲るのが止まりませんでした。 人間はここまで恐ろしいのかと思わせる米澤穂信先生恐るべし…… 登場人物それぞれの満願あってこその生き方があるのかと思いました!
17投稿日: 2024.03.07
powered by ブクログ仄暗い独特の雰囲気のある短編集です。 世界観に引き込まれます。 ほとんどの話で人が死にますし後味が悪いのですが読み始めると止まりません。 伏線がたくさん散りばめられているので察しがいい人は最後どうなるのか早い段階でわかるかも。 私は全然わかりませんでしたが…… 個人的には関守の話が1番好きかな。 世にも奇妙な物語みたいな感じでドラマ化したら面白そうだなと思いました。
9投稿日: 2024.03.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
殉職した川藤、奴は警察官には向いていないとすぐにわかった。 「弟が死んだ日に何があったのか教えてくれ。あの日は昼間に『とんでもないことになった』というメールが来ていた。勇敢に死んでいくようなやつではない」という遺族。 あの日は確かに朝からおかしなことが続いていた。柳岡は考え続け、やがて『とんでもないこと』の真相に気づく。・・・夜警 失踪していた恋人が山奥の温泉宿で働いていると知り、すぐに向かった。彼女は脱衣室で見つけた遺書の忘れ物の持ち主を見つけてほしいと言い、二人で今夜の宿泊客3名を訪ねて様子を伺う・・・死人宿 父も他の男たちも嫌っていた佐原成海は、私のトロフィー。さおりは彼と二人の娘を設けたものの、生活破綻者である成海に離婚を申入れ、親権を争う。 生活の基盤は自分にあるため審判で負けることなど想像もしなかったが、中学生の娘たちは「母が暴力をふるっている」と虚偽申告をして親権は夫へ。 彼の毒牙は幼い娘たちにも・・・柘榴 昭和50年代、海外の資源開発事業の最前線で活躍していた伊丹。地元民の反対・抵抗により事業が行き詰っていた。村民同士のしがらみも絡み、ライバル企業の社員・森下と共謀して一人の村民を殺害。その直後、森下は退職して日本へ帰国したという。逃げることは許さない。すぐに自分も帰国して執念で彼を見つけ出した。 森下の殺害後、体調不良が悪化するばかり。これは奴から移されたコレラの症状?・・・万灯 都市伝説ネタの記事を書くために、先輩から引き継いだ伊豆の峠道で起こった転落事故を調べにきたライター。山道で疲弊してたどり着いた古いドライブインには店員の老婆がいて、彼女から事故にまつわる話を聞かされる。1度、もしくは数回立ち寄っただけの被害者について詳しく語れるのはなぜか・・・関守 法律を学ぶ苦学生だった藤井、下宿先でお世話になった鵜川家とは弁護士になった後に刑事事件で再会する。妻の妙子が貸金業の男を殺害、重病だった夫は控訴審の最中に病死。やがて彼女は控訴を取り下げて懲役8年の刑期を終える。 場数を踏んだ藤井は振り返る。犯行現場が客間で、妙子が大事にしていた掛け軸が床の間に掛けられていた理由。家宝を守るために発生した事件だったのだ。・・・満願 どの物語も大変読み応えがあって面白かった! 夜警は読んでいてザワザワするし(適性の低い者と『警察官』という職務を全うしなくちゃいけないなんて…おえ~) 死人宿はタイトルと不穏な空気からヒヤヒヤしながら 柘榴はイヤな予感がするなと思ったら的中しちゃって 万灯はおぉ、そう来るのかと転落していく様がヒリヒリ 関守のばあさんから時々発せられる「仕方のないこと」が地味に怖い 満願はなるほど、そんな狙いが…と最後にほぅとため息 スマホもインターネットもない昭和が時代設定となっているが、こんなにも面白いミステリーになるなんて。買ってよかった~。
1投稿日: 2024.03.03
powered by ブクログ短編はあまり読まないのだが、米澤穂信のは面白い。 短いストーリーの中に不穏な空気感と先の気になるストーリーをコンパクトにまとめている。
0投稿日: 2024.03.03
powered by ブクログどの話も読み終わると、心がザワリとする。 そして、「あぁ米穂の作品なのだ」と再認識することになる。 1話で、重暗さに押しつぶされ、 2話では、うまくいったとほっとした瞬間に、主人公と一緒に拳を握りしめることになった。 3話は、血は争えないエグい。 4話は、読むのがしんどく暫し放り投げた。 5話は、怖くておばあさんから目が離せず、 6話は、そんな人じゃないを見事に裏切り、静かに終わっていった。 秀逸な筆運びで読みやすく、情景まで目にクッキリ浮かんでくる。 でもしんどい。 3作ほどNHKでドラマ化されているが、観ようか迷っている。 2024/02/29 09:01
4投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ怖いのが苦手なので、覚悟して読み始めたがホラーではなく人間の怖さを描いていて、読み始めたら止まらなかった。 ゾクッとではなく、ヒヤッとさせられるのがクセになる。 短編集だが、気に入ったのは夜警、柘榴、関守、満願だった。
12投稿日: 2024.02.28
