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百貨の魔法
百貨の魔法
村山早紀/ポプラ社
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総合評価

193件)
3.6
35
57
65
16
2
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    百貨店を舞台にした連作ファンタジー。いつつぶれてもおかしくない経営状態なのに、後継者が誰になるかという程度のことしか書かれておらず、読後違和感が残りました。人情物でホロリとするエピソードの寄せ集めで、良い部分にのみ焦点が当てられているような気がします。

    0
    投稿日: 2018.10.30
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    昔ながらの百貨店で働く人々の様子を描いた一冊。それぞれが秘密や悩みを抱えていて、百貨店での活動を通じて解決していく。途中で入ってきたコンサルタントの人が実は店長とつながっていて、、、、、ということが読み進めていくうちにわかって、おもしろかった。

    0
    投稿日: 2018.10.28
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    さすが風早!百貨店も素敵!!(゜▽゜*)読んでいる間、ずーっと夢の中にいるようなフワフワした気持ち♪そして登場する人達のエピソードに涙が出ちゃうし大変(ノ_・。)もしも引っ越し出来るなら、絶対に風早!O(≧∇≦)O

    0
    投稿日: 2018.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    癒されましたぁ。 結子さんのお話になるのかなぁ。 『風早』という所に行って、みたくなります。 エレベーターガールのいさなちゃん。 ーこの百貨店には魔法を使う猫がいる。 〜泣きたいときは、ざらついた舌でなめてくれた。〜 百田靴店の咲子ちゃん。 ーそんな気がした。たしかにそれを見たと思った。 〜渡り鳥が群れで飛んでる、そんな感じで。〜 贈答品フロアのマネージャー 佐藤さん。 〜一度も彼の母の悪口をいわなかった。〜 ーこんな馬鹿なことがあるはずがない。 資料室の一花ちゃん。 ーちょうど猫ぐらいの目の高さで。 〜笑顔がいちばんの魔法なのよ。〜 幕間があってキャンディの話。 コンシェルジェの芹沢結子 本名星野結子。 〜そんな人生が送れたらと思うんだよ。

    0
    投稿日: 2018.10.13
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    昭和に創業した地域で愛される百貨店、従業員やお客様・テナント・創業者たちの昔、そして今のものがたり。願いを叶えてくれる魔法の猫の伝説、新たに設置されたコンシェルジュという仕事。 長い間地域の人の暮らしの中にあって、何かの節目には関わってきた…なら、昭和の時代、ですね。

    0
    投稿日: 2018.10.13
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    閉店の噂が飛び交う星野百貨店。だが、スタッフたちは店を守ろうと、今日も売り場に立ちつづけ-。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語。 書評で激賞されていたので読んでみた。ファンタジーが好きな方は満足するのだろうけれど、感動させようとする作者の意図が私には芳香剤のようにわざとらしく感じられてダメだった。ひねくれ者ですみません。 (Ⅾ)

    0
    投稿日: 2018.10.06
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    百貨店、昭和38年生まれの作者があとがきで触れている通り、1960年代から1970年代ごろにかけては、百貨店は特別の存在であったような気がする。 現在も生き残っている巨艦店のようなデパートではなく、地方の中核都市にもそれはあって、巨大なスーパーやデパートのように何でも大量に売っている場所ではなく、店ごとに個性があって選ばれた素敵な商品を扱っている百貨店。最上階には食堂があって、百貨店にお出かけするハレの日には、旗の立ったお子様ランチを食べることができた。銀色のスタンドに立てられたソフトクリームには、紙ナプキンが巻いてあった。 そんな、地方の特別な百貨店にまつわるいくつかの物語。 大艦巨砲主義のデパートに圧され、従業員も町の人たちも、いつまで続けられるのかな?と少し危ぶんですらいる百貨店。 そこで働く多くの従業員、テナント店、エレベーターガール、そしてその店に通うお客さん。それぞれにまつわる、少しいい話、少し不思議な話を集めた百貨店。 そんなお店があったなという少しの郷愁と、「それは風船よりも大事なもの?」というプーさんのセリフを思い出した作品でした。

    0
    投稿日: 2018.09.25
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    経営が苦しいと噂される、古い百貨店で起きる魔法のような出来事。夢を諦めた、または夢見ることを忘れた、ちょっと寂しい大人たちへ贈るファンタジーという感じ。 著者の村山早紀さんはもともと児童文学を書いていた方だと聞いて納得。登場人物も文体も優しい。好みが分かれる作家さんかもしれないけど、私は好きだ。

    0
    投稿日: 2018.09.17
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    風早の街には星野百貨店という老舗の百貨店がある。 街の人々に愛されてきたこの店には、魔法の白猫が住み、願いを叶えてくれるという。 第一幕ではエレベーターガールの松浦いさなが主人公。 やや冗長な出だしで、これはあんまり面白くないパターンかも、と思っていたが(失礼!)コンシェルジュがやってきたところから俄然面白くなってくる。 「いさな」という変わった名前の由来、傷だらけのテディベアの物語は、親から子供へのプレゼント、愛情が描かれており涙をこらえた。 謎多きコンシェルジュの秘密は比較的すぐに見当がつき、その予想は当たっていたのだけれども、誰よりもこの百貨店を愛する人であることが伝わってきて、謎解きは主眼ではないように思えた。 そのほかの登場人物たちも、この店を愛し、大事に守ってきており、働くのならこんな場所で働きたいと思わせる。 ただ、現経営者は優れた人物で、それが魅力なのだが、彼の後釜が不安すぎる! 物語の最後には、安心材料が示されるけれど、太郎氏と大福くんという爆弾を抱えたままだ。 その点が宙ぶらりんになっているのは、もしかして続編への伏線? また、星野百貨店に行ってみたい。

    0
    投稿日: 2018.08.16
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    桜風堂ものがたりの本屋がある百貨店が舞台。そこで働く人たちやお客様のエピソード集。第2幕が良かった。

    0
    投稿日: 2018.07.24
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    なんか優しくなれる物語。 古くから街を見つめてきた百貨店に関わる、心温かい人たちの小さな奇跡。 終幕の「お利口くん」の話良かったな~。

    0
    投稿日: 2018.07.10
  • すごくイイ

    本屋大賞の候補にもなった本作。初めて読む作家さんです。 かつて,羨望であったり,少しの優越感をもって,夢をかなえる場であった百貨店・・。東京の小さな街に,商店街の復興の象徴として建てられた百貨店があった・・・が,時代の波にはさからえず経営危機に。 しかし,その百貨店には魔法をかなえてくれる猫が住んでいるという都市伝説が。 もちろん,甘すぎる話しではあるのですが,人々の想いや夢を大切気持ちを素直に表現した,とても心温まる話が短編的に展開されていきます。そして,最後には大団円へと。 たまには良いじゃないですか,こういうのも。とてもお勧めですよ!

    0
    投稿日: 2018.07.06
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    子供の頃、まさにデパートはちょっとお洒落して行く、特別の憧れの場所でした。ヒーローショーを観たり、デパ地下では生フルーツジュースとか、スーパーで売ってるアイスじゃない、店員さんがスクープしてくれるカラフルなアイスクリームを食べさせてもらったり、子供心にもいつもとは違う特別感を感じてたな。 子供ながら、ひとりのお客さまとして温かくもてなされていることに、むずむずするような恥ずかしさを感じるような。 大人になった今でも百貨店大好き、星の百貨店がいつまでも在り続けられますように、魔法使いの白猫にお願いしたくなりますね。

    0
    投稿日: 2018.06.27
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    いい話だった。 百貨店、デパートのお話。 私もデパートが好きだ。 大好きなデパートが閉店してしまって、寂しく感じていたので、この本のデパートの状況に思いをはせながら読んだ。 ショッピングモールやセンターと違い、そのカラーがでるデパート。 ファンタジーのような、ノンフィクションのようなフィクションのような・・・読み終わってほんわかするお話。 2017本屋大賞ノミネート作品。

    0
    投稿日: 2018.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一人ひとりの人物にスポットと浴びせて短編をつないでいくわけでもなく終章がくどいほどに厭味ったらしくて、せっかく途中まではそこそこ面白いって思っていたのが一気に萎えた。どこまで最初から最後までを構想して書かれたのか知らないけれど、全編を通して読むには厳しい内容。 短編としてならまぁありかな。

    0
    投稿日: 2018.06.22
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    戦争の焦土から復興、繁栄、平和、文化、幸福、希望の実現のために創立された商店街の中の百貨店。時代の中で苦境に立たされながらも、創立時の想いをもち続けている店と店員の願いが白猫の魔法で叶えられていく。 連作のベースにある結子の正体は早々に予想がついてしまうが、単なる品物ではない記念や記憶となる物を売る百貨店の存在は廃れてほしくないと感じた。 18-78

    0
    投稿日: 2018.06.14
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    とある老舗百貨店の連作短編集。 あー、自分も子供のころはこういう百貨店というかデパートとか行くと心躍るものがあったなあ・・とちょっとノスタルジーな気分に。なんか懐かしいです。 ただまあお話としてはほどほどですかねえ。あまり暗い話は好きじゃないですがここまでひたすらハートウォーミングに徹されると冗長さすら感じてしまった。店員さんはみんな心清き善なる人で周りもこのお店を愛する人ばかり、という。お話を盛り上げるにはやっぱり緩急というか若干の毒みたいなものがあったほうが締まりがでるのかもしれないなあ、と思いました。

    0
    投稿日: 2018.06.14
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    子供の頃、週末になると家族や1人で遊びに行った、家の近くにあった町の百貨店を思い出しながら読んだ。 地元に愛される、星野百貨店。願いを叶えてくれる子猫の伝説を題材にした不思議だがとても心温まる物語だった。リアリティのある小説ばかり読んでいたが、どこか絵本的で懐かしく描写的ですっと入り込めた。読み終えた後は優しい気持ちになった。

    2
    投稿日: 2018.06.10
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    まるで地元の百貨店を舞台に、自分の心が描写されているような懐かしさと寂しさが込み上げてくる。子どものころ、母に連れられて年に数回訪れた記憶が蘇る。そう、エレガントなエレベーターガールが立体空間をいざなってくれた。屋上には確かに遊具があり、小鳥のさえずりも聞かれた。セキセイインコを買ってもらったっけ。レストランで食べたお子様ランチも懐かしい。今ではスーツや靴を買うために年に一、二度訪ねるってとこだ。何でも通販に頼ってしまう。さすがにコンシェルジュはおるまいが、ゆっくりとフロアめぐりをしてみようか。たしかに前途多難な斜陽業界ではあるが、失いたくはないもの。こんなデキた店員やお客ばかりじゃないけどね。

    1
    投稿日: 2018.06.09
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    結局何がいいたいのかよくわからなかったけれど最後まで飽きさせないのでそれは本屋大賞ノミネートされただけはある。 百貨店の登場人物ごとの短編集になっている。

    0
    投稿日: 2018.06.02
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    なんて優しい本なんでしょう。 登場人物がすべて優しい人たちばかり。 こんな百貨店が本当にあったら素敵だろうな~ 地方の百貨店は本当に厳しい状況で、私の住んでる場所の百貨店も何年か前に閉店してしまった。 でもこの本の星野百貨店はきっと大丈夫だと思う。 新しい店長さんが素敵な人だもの。 それに白い子猫も見守ってる。 どのお話も心がジーンとくるものばかり。 温かい気持ちになれる素敵なお話でした。 素敵を何個並べたかしら(笑)

    11
    投稿日: 2018.05.30
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    3.8 時代の移り変わりと共に、斜陽の時を迎えた星野百貨店。そこに関わる様々な人々のドラマ。 著者曰く、「流行の異世界ファンタジー小説」ってやつ? ◯空を泳ぐ鯨 イベントの音楽会での演奏の為来日した、バイオリニストの持つ焼け焦げたテディベアに込められた亡き母の想い。 ◯シンデレラの階段 百貨店の地下に入るテナント・百田靴店の店長・咲子の、アイドル時代のほろ苦い思い出。 ◯夏の木馬 百貨店6階、時計と宝飾品のフロアチーフ・佐藤健吾。 この百貨店の屋上は、幼い頃母親が自分を置き去りにし、捨てた場所だった。 ◯精霊の鏡 別館の資料室勤務・早乙女一花の、コンプレックス克服に手を貸すコスメフロアの魔法使い・豊見城みほ。 高校時代に応募した絵のコンクールで才能の差を思い知らされた同年代の青年に、ほのかな恋心を抱き続けた一花。花火大会の前日、資料室を訪れたのは・・ ◯百貨の魔法 幼少期から青春時代迄を星野百貨店と共に過ごした青年と、店員の人気者だった娘が夫婦となり、人生の終幕をこの地で・・と戻ってくる。 全編を通して要所要所に登場する謎多きコンシェルジュ・結子と、いまだに語り継がれる伝説の女性店員。

    0
    投稿日: 2018.05.28
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    久しぶりに本読んでほろっときた。良作です。登場人物多くってキャラクター渋滞気味なのと、ここで終わっときゃいいじゃんってところでも何ページも続いちゃうところが僕には減点だけどね。

    0
    投稿日: 2018.05.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったけど、山も谷もないのであまり勢いがなくて、途中でちょっと飽きてきた。 でもこんな百貨店があったら行ってみたい。

    0
    投稿日: 2018.05.25
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    左右の目が金色、銀色の白い猫を見ると願いが叶うと言う噂がある星野百貨店。そこを舞台にしたちょっと不思議な物語。 どのストーリーも人間味があって、そしてちょっとだけの後悔があって、自分に置き換えて読むととてもいいと思います。 個人的には第一幕に出てくるサクラちゃんのテディベアのエピソードが好きです。子供の成長と幸せをいつまでも願う親の気持ちが溢れてジンときました。

    0
    投稿日: 2018.05.20
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    めちゃくちゃ面白かったです。 ちょっと説明がくどかったりしたけど。 こんな百貨店だったら行ってみたいですね。 続編なんかも出てくれたらうれしいです。 本屋大賞ノミネート間違いなしでしょう! と思ったら、すでにノミネートされていたのですね。 しかも、姉妹作の「桜風堂ものがたり」も前年にノミネートされてたし。 ぜひとも3部作にして、今度こそ本屋大賞取って欲しいです!

    0
    投稿日: 2018.05.17
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    商店街にある老舗の百貨店を舞台にした物語。百貨店は郊外のショッピングモールなどに客層が流れ、衰退し、存続が危ぶまれてるのが、その中で不思議な力を持つ猫がいるという噂。その猫は何か幸運なものをもたらすらしく、またお客様第一で優しさを持って接してお客様とお見せの中に優しさが溢れている印象だった。これも猫の優しさが伝わるのかなと感じてしまう。百貨店の裏側も描かれていて、外商部の世界やテナントが入り様々な人間模様が繰り広げられ、地域のイベントなどから百貨店を守りたい優しく熱い思いが伝わるものだった。

    0
    投稿日: 2018.05.13
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    村山早紀さんの物語は 暖かくて優しさに包まれています だから安心して(笑)読めます そうですねえ 百貨店と呼んでいた頃、そこへ足を踏み入れる日は 特別の日でした 何もかもがうれしかった しろねこさんに導かれて みんなの幸せが続きますように ≪ この町の 誇りなんです 百貨店 ≫

    0
    投稿日: 2018.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    星野百貨店を愛する人たちと、その百貨店に住まうと噂される猫の物語。 消費社会のなか、お客さん、従業関係なく人を大切にする心にとても癒された。

    0
    投稿日: 2018.05.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昭和だなぁ。しみじみ思う。 人情のあった時代。 今は社会も自分も合理性を求めている。 だからこの物語を読んでとてもホッとする。

    0
    投稿日: 2018.05.03
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    ステンドグラスが気になってしょうがなくて、意外とさっくりとは読み進められない作家さん。ハードル全然高くないのになぁ。不思議。 お話は、これからって時までで終わり。魔法はこれから。続編はあるのかなぁ。 2018/4/9読了

    0
    投稿日: 2018.05.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    図書館より。 ちょっとトギレトギレに読んでしまったが、サイゴハ一気に読了。やっぱり泣ける。じんわりくる。 色んな人の想いが、この百貨店には詰まっているんだね。こんな百貨店が近くにあったら、私も行きたい。 今後の展開も少し気になるんだけど、続編はあるのだろうか。世知辛い世の中じゃ、百貨店は生き残らないのだろうか。物語ながら、不安だな~。

    0
    投稿日: 2018.04.23
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    戦後の焦土に建った夢の舞台、星野百貨店。多くを失った人々が力を合わせて復興した奇跡の建物には魔法や奇跡の力が備わり、多くの人々に笑顔を与えています。百貨店業界が斜陽の時代、失われようとしている星野百貨店でつましく真面目に勤める人々の微笑ましい物語の連作です。とても面白く、感動的でした。夢のある物語でした。ただ、私はどうしても村山さんの文章が合わない…。途中何度も句読点の多さや「あのひと」「このひと」という児童文学作家らしい独特の表現に慣れず、読み進めるのに時間がかかりました。無念。

    1
    投稿日: 2018.04.23
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    閉店間際との百貨店で起こる奇跡の物語。 大空襲で焼け野原になった風早の土地の復興を願って建てられた星野百貨店。創業者の星野誠一が築き上げた星野百貨店は地元で愛される百貨店であったが、世代交代と時代の流れでだんだんと経営が傾き始めていた そこへコンシェルジュとして現れた一人の女性をきっかけに、百貨店の従業員達に不思議な出来事が起こる 魔法を叶えてくれる白い猫の存在や文章から読み取れる星野百貨店のステキな佇まいや内装、ドアマンがいるところ、全面ガラス貼の手動エレベーターなど、キラキラした雰囲気がすごい素敵だった 従業員のそれぞれの短編集みたいな感じだけど、コンシェルジュを中心にそれぞれの過去が描かれたり、百貨店に昔通っていた子供がおじいさんになってまた百貨店に訪れたり、繋がってくる 百貨店は一流のプロのサービスをする。けれどそこには心を持った従業員がいるから、よりサービスを受けたいならば、お客様もプロのお客様であるべき 百貨店の特別な空間、人生の節目で大切な物をおくるところという場所だからこそ繋がってくる人と人が暖かった ストーリーは一見ヒューマン系かと思ったら願いを叶える猫が当時したり、タイムスリップしたり、急にファンタジー要素が入り、ちょっとびっくりした 笑

    6
    投稿日: 2018.04.23
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    著者の小説なら、きっと幸せな物語になるんだろうなっていう安心感 屋上の夕焼けとか夜景とか、美しい風景が心に焼きつく

    0
    投稿日: 2018.04.15
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    はじめは読み進まなくて面白くないと思ったけど、2章目辺りから面白くなりました。後は読むのが止まらなかったです。フワフワして透明で優しい時間をもらいました。

    1
    投稿日: 2018.04.14
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    ちょっと難しい読後感。 ものすごーく温かい・・・というか温い。 ずーっとぬるま湯につかっているような感じでした。 勝手にお仕事小説だと思って読んだ私が悪いのだと思います。

    0
    投稿日: 2018.04.09
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    Twitterで大評判らしくて読み始めたけど、全く入り込めず20ページくらいで読むのを諦めました。 作者ツイートとRTに乗っかってしまった。

    0
    投稿日: 2018.04.07
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    回転木馬にまたがり夢の中をまわる。魔法にかけられた僕らは一瞬だけ我にかえる。愛のある眼差しに触れたその瞬間。そして再び夢の中にもどる。純度100%の愛情の眼差しは、夢の中で起きる奇跡だ。

    0
    投稿日: 2018.04.07
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    内容(「BOOK」データベースより) 時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける―。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語! ご注意頂きたいのですが、心に乙女を飼っている人は男女問わず楽しめます。心の中にダウンタウンの浜田が住み着いている人は読むと突っ込みの嵐が吹き荒れてしまって楽しめないかもしれません。僕は心に乙女が住み着いていると自認しておりましたが、乙女が若干突っ込みモードになっていました。 由緒正しい百貨店の割には妙に地方感漂っていて、でも物凄く美しいレトロな雰囲気なので、どんなデパートなのか結局頭の中に最後まで像を結びませんでした。もっと庶民的な感じで良かったんじゃないかと。子猫の妖精はとても会ってみたいですけどね。 と書くとあまり面白くないんじゃないかと思われてしまいますが、個々のエピソードはほんわかで癒され本としては十分楽しめます。

    0
    投稿日: 2018.04.02
  • 奇跡の成分は人の優しさでできている

    星野百貨店で働く人とお客さんの織りなす心温まるストーリー 派手さはないが、安心して読める。 物語の中で起きる事は確かに奇跡何だけど、 ああ。実際にこういうことはあるかもしれないと思わせる。 良い事も悪いこともあるけれど、もし現実世界で使える魔法があったなら、こんな感じだろうと思わせるのが良かった。

    0
    投稿日: 2018.03.31
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    「この百貨店には魔法を使う猫がいるって、ほんとうですか?」ステンドグラスの子猫とコンシェルジュ、そして星野百貨店で起きる奇跡。こんな百貨店が本当にあったら素敵です。人の優しさと美しさに気づく、手元に置きたい一冊です。

    0
    投稿日: 2018.03.30
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     古き良き百貨店の楽しさがぎゅっと詰まった感じ。フロアごとにいろんな人がいて、それぞれのお客様ごとに物語があって、そして、それを見守る不思議がある。百貨店ってずっといても見回れないくらいの広さで、どきどき感があったなぁって、懐かしくなりました。

    0
    投稿日: 2018.03.29
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    私の地元に唯一ある百貨店のことを思いながら読んでいました(*^^*)星野百貨店はそれこそ私の地元の百貨店と似ていてそこに思い出があるとなくなってほしくないなと思います。本では百貨店で働く人たちのそれぞれのエピソードが描かれており、どれもほっこりする話しでした。金眼と銀目の白猫の話しもかわいかったです。これから百貨店に行くとまた違った目線で従業員の人たちをみてしまいそうです。

    1
    投稿日: 2018.03.23
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    読み始めてすぐに、あれ『桜風堂ものがたり』で出てくる星野百貨店?と思ったら、どうやら姉妹作品だったようですね。 願いが叶う幻の白い猫が出てくるとは言え、戦争で焼けつくされた街から立ち上がった人々の話やジリ貧の百貨店の現状など現実の話のはずなのに、全体におとぎ話感が漂っている。 サービス業に携わったことのある身からすれば、こんなにお客様の喜びを自分の喜びとし、従業員の幸せを会社の幸せとする会社がそんなにあるとは思えないから、ファンタジーに感じるのかも。 ひたすらに美しいお話で、読後星野百貨店が続いていければいいなと願う気持ちにはなったが、なんとなく美しすぎる感はある。

    1
    投稿日: 2018.03.21
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    昭和からある小さな星野百貨店は地元に愛されてきたが、時代の波に抗えずに閉店の噂が。ステンドグラスの中にいる白い猫に会えると願い事が叶うという言い伝えの中、奇跡を信じてエレベーターガール、テナントのスタッフらはデパートを守り続ける。 暖かく、懐かしさを感じさせる作品。「桜風堂ものがたり」舞台と同じにすると姉妹作。

    4
    投稿日: 2018.03.20
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    昭和からある小さな星野百貨店。天井のステンドグラスの子猫に会うことができたら願いことを一つ叶えてくれるという。小さな奇跡の物語。百貨店で働く人はお客様に真摯に対応し、子供の頃から通っていた人が大人になっていつまでも星野百貨店を愛している。心が優しくなれる作品だと思う。

    1
    投稿日: 2018.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    桜風堂ものがたりの前から2年かけて書き上げた本作。村山早紀さんらしい、心の奥がポカポカする、ほのぼのした物語。 特に、みんなが誇りを持ってはたらき、みんなが愛する百貨店を作ったおじいちゃんが語る、エピローグがお気に入り! あと、まり子様もかっこよい!結子に会いにフランスまでひとっ飛びして言ったセリフが「店のことを忘れずにいてくれてありがとう。私たちが大切に育てて、愛し続けてきた宝物」だって。ほれてまうがなー!! 結子の、みんなを笑顔にできる人になりたいという夢も素敵。 全てが愛に包まれた作品。そして一人一人の登場人物がきちっと描かれていて、みんながからみあってできているのも骨太なストーリーになっていて好き。桜風堂もよかったけど、これもよいなぁー

    1
    投稿日: 2018.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    綺麗なものが好きで、美味しいものが好きで、おしゃべりが好きで、お洒落が好きで、百貨店が大好きな、妖精や執事のような人々が働く百貨店には奇跡の魔法をもたらす猫がいるという。素敵なハートウォーミングなお話です。自分には綺麗すぎて、しみ込んできませんでした。

    0
    投稿日: 2018.03.13
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    ちょっとうるっと来る 猫とクリスマスの 優しい物語でした。 もし、魔法の猫に出会ったら 自分はどんな願いをするのだろう

    0
    投稿日: 2018.03.12
  • 百貨店を舞台にした素敵な奇跡

    連作となっている全ての短編に心打たれ、温かい気持ちになった。 登場人物は百貨店で働くことを誇りに思い、常にお客様のことを考えて行動するプロ達で、みんなが魅力的で輝いている。それぞれの周囲で起きる、ささやかな"魔法"のような出来事に喜び、時には感涙。 私も地方在住の子供の頃は、百貨店に行くことが特別なことだったよなぁと、少しノスタルジックな気持ちになることも。

    0
    投稿日: 2018.03.10
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    ある地方都市にあるデパート。 ご多分に漏れず今の世の中はデパートの経営環境にはきびしいものがあるのですが、そのデパートにはちょっと不思議で夢のある都市伝説のようなものがあります。 願いを叶えてくれるという魔法が使える猫がいると。 デパートに勤める人たちを中心に5つの作品でまとめられています。 昭和の時代のきらきらしたデパートを懐かしむような1冊。 最初の1作品目は少し読みにくい文だと感じましたが、2作目からは入り込んでしまいました。 現実感は薄いですが、ファンタジー要素があるのでいい感じに夢物語風で良かったように思います。

    0
    投稿日: 2018.03.10
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    じんわりと、ほっこりと、その百貨店の人たちの想いが拡がっていく。 シンデレラ・ウイングを聴きたくなって、結子の腕にある天文時計をさがしたくなった。 星野百貨店に行ってステンドグラスを眺め、屋上で時を過ごしてみたい。

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    投稿日: 2018.03.09
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    6編からなる物語。読み進めるうち、どんどん幸せな気持ちになりました。星野百貨店に関わる人々の思いや歴史のようなものに引き込まれました。面白かったです。

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    投稿日: 2018.03.09
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    「桜風堂ものがたり」の姉妹本。 悪くない・・・悪くないけど、読んだ順番が悪かったw 衝撃のノンフィクション2作の後に読むと、さすがに・・・ご都合主義のファンタジックな物語感ありあり(^_^;) しばらく、ほんわりしたのは読まなくていいかもww 重いの読んだ後に、軽めの小説に癒される時もあるのだけど、まだまだ「どんと来い!」って気分なので、気力がある間に重いのガンガン読みたいわーw

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    投稿日: 2018.03.08
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    「桜風堂ものがたり」の姉妹本。当然だが、作品のトーンは似ている。本作品は、戦後の焼け野原に建てられた百貨店(デパートのこと)である星野百貨店で起きる不思議な物語だ。「桜風堂ものがたり」を読んだ時も感じたが、透明で静かな空気を醸しながらも、自分の心にしっかりと染み込んでくる。多少ご都合主義的なところもあるが、本作品では、魔法で不思議なことが起こるのが読者を惹き付けるところなので、そここそが面白さなのだと思う。それにしても癒される作品である。魔法で願い事を叶える猫に出会ってみたいと思わせるし、デパートで買い物や食事をしたくなる。とはいえ、最近はデパートから足が遠ざかっている。買い物をあまりしない方であるし、百貨店よりも専門店の方が雰囲気が好きでもあるので。

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    投稿日: 2018.03.07
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    潰れそうな百貨店で働く、善良で勤勉で思いやりに満ち溢れた人々にスポットを当てた連作短編集です。 ノスタルジックな雰囲気の中、ほのぼのとした人々が互いを労わりあう、美しい、癒し系なお話です。 ・・・なんですけど、いい人だけで構成されたぬるい世界が私には合いませんでした。 そもそも従業員が皆、こんなに職場とお客さんを愛しているなら経営傾かないでしょ、と思うし、傾いているならばもう少しなんとかしようと奮闘すべきなのに、何もしないでぽや~っと皆の幸せを願うだけの人々は偽善だなと思ってしまうのです。 現実的な対処法を考えたりせず、幸せなおとぎ話の世界観に素直に浸れれば面白い作品なのでしょう。(苦笑)

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    投稿日: 2018.03.05
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    うーーん… ほっこり優しい物語なんだろうけれど、私にはどうも読みづらく、感情移入しずらかったです。終わり方ももう少しスッキリしてほしかったなぁ。

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    投稿日: 2018.03.05
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    ひたすら優しい物語。『桜風堂』に引き続き、著者の魅力がつまっている。 ただ、「そのひと」という言葉のの連呼や、語尾の「~なのだけれど」の多さ、時折出てくる、柔らかい文章にも雰囲気にもそぐわない大袈裟な表現が気になった。

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    投稿日: 2018.03.03
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    前に読んだ桜風堂物語も素敵だったけど、今回もあたたかくてほっこりして少し懐かしいかんじもして、にこにこしながら読みました。それぞれの百貨店や仕事に対する思いがすごくわかるし何回も泣きそうだった。特にコスメカウンターの話がすきだったなあ。こんな奇跡ならたくさん起きて欲しいです。

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    投稿日: 2018.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    胸キュンだし、感動はまぁそれなりに~だし、ふむふむネタもあったけど、しかも、本屋大賞ノミネート作なのに… 私はこの人の小説には選ばれなかった人なんだなとおもえば納得。

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    投稿日: 2018.02.26
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    ピュアで優しいおとぎ話のような物語 キラキラしてる。 なのにどうして文章が読みにくいのかと・・・ その答えをあとがきに見つけたような気がする。 作者の村山さんがあまりにもこの作品を愛して 星野百貨店にどっぷり浸かって 内側からのみ首を巡らせて星野百貨店を見ていたから 全体像がわかりにくかったんじゃないかな。 俯瞰して見る事の大切さを思う。

    0
    投稿日: 2018.02.26
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    本屋大賞にノミネートされていたので気になって読んでみた。 先に姉妹作品の「桜風堂ものがたり」を読んで、そちらがとても良かったから期待してたんだけど、こっちはちょっと入り込みきれなかったなぁ。 テーマはすごく良いし、ラストの章もなかなか感動したんだけど、もっとテンポ良く、伏線を回収しながら引き込めるんじゃないかなーと思った。 でも百貨店って素敵なところだな♪ 小さい頃に両親に連れられて行った思い出が頭をかすめた。

    0
    投稿日: 2018.02.26
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    全ていい話でほっこりしたり涙したり 心温まる本です が、 読んでる間ずーっと 去年の本屋大賞ノミネートの「コーヒーが冷めないうちに」に酷似してるなぁ と感じずにいられませんでした。 読む順番が違ってたらもっと楽しめたかも。。残念

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    投稿日: 2018.02.25
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    地方都市で愛され続ける百貨店。 時代の波に押されながらも奮闘する従業員たちを描く、連作短編。 実直で、清く、ひたむきで、強い想い。 それに触れるだけで、涙腺がゆるむ。 『夏の木馬』が良かった。

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    投稿日: 2018.02.21
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    村山早紀さん「百貨の魔法」読了。老舗の星野百貨店を舞台にした心温まる優しい物語。斜陽産業に成りつつある百貨店業界において、星野百貨店も例外ではなく厳しい時代を迎えていた。そんな百貨店で働くいろんな職業の人々にまつわる6つの物語が納められている。エレベーターガール、靴屋、宝石店、化粧品店、ドアマンなど登場人物も多く楽しく読めます。どの話も良かったですが、個人的には「シンデレラの階段」「百貨の魔法」が良かったです。出来るなら続編が読みたいです。登場人物のその後とか、とても興味あります。優しい気持ちになりたい方にオススメ♪

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    投稿日: 2018.02.18
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    とても優しくて温かい百貨店の連作短編集。 ファンタジーの要素も。 穏やかで感動もあるいい物語なのですが、個人的にはもう少し抑揚が欲しかったかなと。 でも、抑揚が無いからこそ穏やかで優しい雰囲気が感じられるのかな…とも思います。

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    投稿日: 2018.02.17
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    作家買いしてしまう村山早紀さん。ほんわかする素敵なお話がたくさん詰まってて宝箱みたい。 結子さんの出生について明らかになっていく段階がいろんな事を想像させてくれて楽しかった。また、百貨店というなかなか珍しい題材で私にはあまり馴染みがないからちゃんと理解できるか心配だったが、読みやすく描写が細やかで星野百貨店が眼に浮かぶようだった。 星野百貨店に勤める人たちも活き活きと働き、地元愛に溢れていて本当に風早の地が大好きなんだなと心が温まった。 ただ、私的にはいろんな要素が盛り込まれすぎ(?)で感動の波が緩く感じてしまう。もうすこし要素を減らしてみたほうが強い感動の波を起こせた気がする。

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    投稿日: 2018.02.15
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    【あらすじ】 時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける―。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語! 【感想】

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    投稿日: 2018.02.10
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    装丁も魔法感溢れる。田舎者からすると百貨店ってホントにそんな場所なのだ。うひょう! 銀河堂も出てきますよ。

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    投稿日: 2018.02.08
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    桜風堂ものがたりに続いて読んだ。 街の老舗百貨店にいると言われる猫を見ると願いが…ということだが、正直、ファンタジー要素が必要なのか疑問ではある。 桜風堂でもそうだが、猫を出す必要性がないように感じ、錆ゆく百貨店に自分の思い出をあわせたお仕事小説に位置付けたほうがよかったのではないか。 他のレビューにもあるが、これが、本屋大賞にノミネートされるのは解せない。

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    投稿日: 2018.02.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人を大切にする百貨店の物語。 こんな思いで働いている人たちがいる百貨店、とてもすてきだなって思いました。

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    投稿日: 2018.02.04
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    ファンタジーなのは百も承知。 それでもきっとあると思ってしまう。 人様の心に寄り添うとはこういう事か。 誰かを助けていると思っていても 自分が救われていることは儘ある。 誰かに薦めたいし、丁寧に映像化して欲しい。

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    投稿日: 2018.01.28
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    図書館で借りたもの。 百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語。 魔法のような、というか最後ファンタジーだった。 カバーが可愛い。 第一章での「そのひと」の連呼が気になった~。 わざとなんだろうけど、多すぎて…。 初読みの作家さんなんだけど、ちょっと文章が綺麗すぎに思えた。(好みじゃない…) 百貨店が舞台だから? 話は面白かったから、姉妹作の「桜風堂ものがたり」も読んでみたい。

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    投稿日: 2018.01.22
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    新聞広告で「この冬、一番の感動を!!」(大人のための奇跡の物語!)とあったので読んでみた。百貨店を舞台にしたよく出来たファンタジー。題名作でもある終幕の一編が一番好きでした。

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    投稿日: 2018.01.21
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    百貨店の高級感が全面に出ているけれど嫌味が全く感じられず 温かなぬくもりで全体が包まれていて 種明かしも優しい気持ちのままで。 全編を通して百貨店に対する愛情が脈々と語られていて、押しつけじゃない程良いさじ加減が絶妙。 作者さんの優しさがあふれ出ていたように感じた。

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    投稿日: 2018.01.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    星野百貨店のような街を見守ることをそっと使命、誇りに思いながら働く人々、環境ができるのは、自分たちが店に大切にされていると感じらるからだと思った。従業員もお客も登場する人物たちが、皆どこか温かく心に一スペースあり、自らを顧みることにも繋がった。

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    投稿日: 2018.01.18
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    風早の街にある星野百貨店には、「桜風堂ものがたり」の銀河堂書店がテナントとして入っているというつながり。 そこには小さな奇跡がちりばめられている。第四幕の「精霊の鏡」がよかった。読んでいて温かく幸せな気持ちになれる。

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    投稿日: 2018.01.15
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    クリスマスイブで終わる物語を、ちょうどクリスマスイブに読み終えることができました。表紙の絵が好きです。物語に出てきたシチズンの「コスモサイン」という天体時計に惹かれて百貨店で実物を見てきました。予想以上に星々がちっちゃい!ちっちゃすぎて、よく見えませんでした。でも、時計の中に宇宙があるって、ロマン溢れてるなぁ。

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    投稿日: 2018.01.07
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    不況の煽りを受けている百貨店で働く人々、 創業者の一族などとそれぞれの目線で 過去に消えてしまった夢や二度と逢えない人が この百貨店で夢のような時間に遭遇するという物語。 どの登場人物にも秘めた願いがありますが、 それが不思議なことにこの百貨店を中心にして 過去から未来へと続いて誰もが笑顔になれ希望へと繋がるという 読んでいても心が洗われるような思いがする空間でした。 そこには必ず館内に住んでいると噂されている「白い猫」が 現れるというのがまた御伽噺のような楽しさがありました。 私の幼少の頃は百貨店、いわゆるデパートと呼んでいましたが、 休みの日になるといつもより少し身綺麗な服装をして ご褒美にデパートに行ってお子様ランチを食べたり、 屋上の遊具施設で遊んだり、誕生日にはここでプレゼントを買ったりと 特別な時に特別な場所に行くという今とは違った豪華なイメージがありました。 そんな思い出のあるデパートなので この百貨店も何処か懐かしい気がして、 改めて百貨店の良さを思い出させてくれた気がします。 特にこの作品での百貨店は小さな商店街から徐々に大きくなり、 地元に長年愛されている百貨店なので余計に思入れが強くなりました。 このような人の心を豊かにし、お客様の為に楽しませてくれる素敵な 百貨店は良と思うので、不況の煽りで厳しくてもいつまでも地元の人の為に長く続いて欲しいと思ってしまいました。 どの物語も心優しく、温かみのあるものばかりでしたが、 終幕 百貨の魔法の祖父の言葉は感動的で印象深かったです。  ひとの生は砂時計の上になっているようなものなんだ、  足下の砂はさらさらと落ちていく。  思い出も、記憶も、交わした言葉も、  みんな砂のようにどこかに落ちてしまう。  中略  マッチの火のような小さな灯りでも、  誰かの凍えるてのひらを温めることができたら  そんな人生が送れたらと思うんだよ 2017年本屋大賞にノミネートされた「桜風堂ものがたり」と舞台が同じになっている姉妹作になっているというので手に取りました。 「桜風堂ものがたり」ほどの心を揺さぶられるものはあまり無いですが、 村山さんらしい独特な世界感がとても良く表れていて、 静かな時間の流れを感じながら、 疲れた心をほぐしたい時にお勧めな作品だと思います。 大人になっても魔法の話というのも 時には楽しく童心に返るので良いかとも思います。

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    投稿日: 2017.12.29
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    『桜風堂ものがたり』の姉妹作とのこと。閉店かと噂がある昔ながらの百貨店。館内に猫が住んでいて魔法を使い願いを叶えてくれるという。街の人たちに愛されて来たお店をみんなができることで守ろうとする様子、コンシェルジュの正体も次第に明らかに。村山ワールド、暖かい、暖かい。温もり溢れるお話でした。クリスマスに読んでちょうど良かったかな。

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    投稿日: 2017.12.25
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    書き下ろし 人の善意、温かさを肯定するこういう物語が好き。涙腺緩みっぱなしで困るのだけれど。 風早市にある星野デパートは、戦後の焼け野原から復興したシンボルとして、人々の暮らしと幸せを守ることを社是とし、街の人々からも従業員からも愛されてきた。屋上に遊園地のある老舗デパートには、シンボルのステンドガラスに描かれた白い子猫が現れて願いを叶えるという噂がある。 入社2年目のエレベーターガール松浦いさなは、姉妹都市の北欧から来た市民オーケストラの少女が客船の火災で行方不明になった母が持っていた焼け焦げたテディベアの修理を望んでいると知って力になり、勇気付けるが、自身の行方不明になっている父の声を聞き、父が見たという空飛ぶ鯨を見る。 テナントの靴店の百田咲子は、母が亡くなり父も倒れたために自分が歌を作りヒット曲を出したバンドをやめて家業を継いだ。連絡も取らなくなったツインボーカルの片割れはが芸能界に残っていることを羨ましく思っていたが、行くことを諦めた最後のコンサートで歌う夢を見た。 宝飾贈答品フロアの責任者佐藤健吾は小学生の時に、屋上の遊園地で母に置き去りにされ捨てられた過去があったが、遠方で自分の名前を書いた紙を持った老女が入院したことを知らさせ会いに行って迎える。 資料室勤務で自分は美しくないと思う早乙女一花は、高校生の時に絵のコンクールで星野百貨店の思い出を描いて佳作になったが、群を抜く大賞作の力量に圧倒された。その作者は売れっ子のイラストレーターになっていたが一花の作品の暖かさに惹かれ続けていると星野百貨店を訪ねて来た。一花は化粧品コーナーの美容部員に美しさの引き出し方を教わり、浴衣を着て屋上で二人で花火を見る。 これら全ての話に謎の新人コンシェルジュの結子がかかわるのだが、最後の章で結子の正体がわかり、希望がわく。 こんな老舗デパートには行ってみたいし、ずっと残り続けて欲しい。

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    投稿日: 2017.12.24
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    連作短編5編+幕間 おしゃれな一幕ものの芝居を見ているような楽しさ.どの物語もあたたかな思いであふれていて,クリスマス前に読むのにぴったりの物語だった.「精霊の鏡」の絵の好きな二人がうまくいきますようにと祈りました.

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    投稿日: 2017.12.19
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    街の小さな百貨店で起こるささやかな魔法が素敵。 街に大事にされ、そこで働く人も集う人も大切な思い出がそこにはある。 少女だった彼女も成長し、そこにある思い出を大事に百貨店を継ごうとする。 見守る人も温かく心が満たされる感じがした。

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    投稿日: 2017.11.29
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    子どもの頃のデパートは 休みの日に、家族でおしゃれをして出かける場所だった。 親の買い物につきあったあと、 最上階のレストランでお子様ランチを食べて おもちゃ売り場でおもちゃをひとつだけ買ってもらう。 私はそんな思い出を持つ最後の世代かもしれない。 不思議なことが次々と起こる風早の街。 この街にある老舗デパートにも やはり幸せな奇跡がたくさん起きていました。 この作者の物語を読むと必ず、 子どもの頃の幸福な読書体験を思い出すのですが 今回も、デパートの思い出と共に そんな記憶がよみがえって来ました。 毎回物語のどこかに、思い出の起爆剤のようなものでも仕込んであるのかしら。。。

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    投稿日: 2017.11.29
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    夢があってほっこりできて、ホロホロ泣ける素敵な本でした❤︎ 働く人を大切にしているから、働く人も会社を大切にしてて、大事に守ってるから、こんなあったかい気持ちになれるお話が出来るんやろーなと思いました。 こんな素敵な会社があったら、ぜひとも働きたいっっ‼︎笑 魔法の猫に出会えたら私は何を願うかなぁ。 思い浮かばないって事はそれなりに充実してるからかなぁ。 この本をツイで紹介してくれた本屋さんに感謝❤︎

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    投稿日: 2017.11.23
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    見たものの願いを一つ叶えてくれる猫がいる百貨店。内装も働いている人たちも、とても素敵な百貨店でした。 願いを唱えながらも、前を向き、一歩を踏み出そうとする様子は、読み手の背中を押してくれる作品でした。 伏線も見事に回収されていて、百貨店の再建もとても気になります。どのように再建されるのか…続きを読みたくなりました。 この著者の方の作品はいつもあたたかさと優しさや愛情がたくさん詰めこまれていているなあと思います。 今回も読み終わったあと、穏やかな気持ちになり、あたたかくなりました。

    2
    投稿日: 2017.11.18
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    +++ 時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける――。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語! +++ 風早の街に古くからある星野百貨店が舞台である。建物にも年季が入り、決して近代的とは言えないが、昔からの電灯が脈々と受け継がれているような、愛着のある重々しさがある。街の人たちに愛され、もちろん従業員たちにも愛されている星野百貨店なのだが、もう先がないという噂が飛び交うようなこのごろである。そんなときに、新しく作られたコンシェルジュとしてやって来た芹沢結子は、ちょっぴり不思議な存在ながら、誰からも愛され、なんとなく懐かしさをも感じさせられる女性である。彼女はいったい何者なのか。そして、金と銀の瞳を持つ不思議な白猫の噂とともに、百貨店で働く人たちや、子どものころからお客として来店していたひとたちの、それぞれの深い思いが描かれていて、星野百貨店の存在の大きさがうかがい知れる。どこを読んでも、人のまごころのあたたかさに涙を誘われ、とてもしあわせな心地にさせられる。外では読めない一冊でもある。

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    投稿日: 2017.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても優しくてあたたかく、懐かしい気持ちになれるお話。 あぁ、そうだ、子供のころ、よそゆきのお洋服を着て、親に連れられて、百貨店に行ったなぁ、という日を思い出します。 今は、あの頃に連れて行って貰った百貨店は、改装を終えたり改装中だったりするけれど、ずっと大好きだったレトロな内装の一部は、移築されたりしていて、あれを見つけた時には、涙が出るほど嬉しかったなぁ、という気持ちまで思い出しました。

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    投稿日: 2017.11.13
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    【収録作品】第一幕 空を泳ぐ鯨/第二幕 シンデレラの階段/第三幕 夏の木馬/第四幕 精霊の鏡/幕間/終幕 百貨の魔法  著者らしい、心温まる話。日々の努力を馬鹿にしない生き方やささやかな夢を見る力を肯定してくれる。

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    投稿日: 2017.11.05
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    ゆっくりじっくり読める日を待ってしっかり堪能。 期待していた以上に暖かいものが心にあふれてきて、外出先で読まなくて大正解。 読み終えて、その本をしっかり抱きしめたくなるなんて、そうあることじゃない。その中のみんなが、とてもとてもいとおしくて。 謎のコンシェルジュ結子は、軽やかに星野百貨店をしなやかに、泳ぐように動き回っているようで、みんなが実は魔法の白い猫なのでは、と空想するのも不思議ではないみたい。 だからこそ、結子目線の物語が圧倒的に胸にせまってくる。 色々な人から見た結子がきれいに1つにまとまって、ああ、と胸に落ちてくる。 星野百貨店は、きっと、大丈夫。 私が、いつかそこにたどりつけるまで、そこで待っていてほしい。 なんて、ね。

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    投稿日: 2017.11.03
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    あなたに故郷の思い出が詰まった場所はありますか。 1人で、家族と、友達と、特別な誰かと訪れた場所。初めて何かをした場所、何度も繰り返し通った場所、とても印象的な出来事があった場所。それはお店だったりレストランだったり公園だったり遊園地だったりするかもしれない。 自分はどうだったかと振り返ってみると、初めて自転車に乗れるようになった日行った場所は隣町の古本屋で、小学生のとき夏休みに毎日通ったのはできたばかりの図書館で、高校時代毎日寄り道していたのは県内最大規模の新刊書店だった。なるべくして書店員になったのだなあと呆れかえるばかりである。 さて、この作品にそんな「故郷の思い出が詰まった場所」として登場するのが風早の街の『星野百貨店』です。 就職して初めてこの街を訪れた人、幼い頃にこの街を離れ戻ってきた人、ずっとこの街に住み続けている人など、それぞれの事情を持ちながらこの百貨店で働いている人たちの願いと奇跡を描く連作短編集です。 この星野百貨店には「願い事をなんでもひとつ叶えてくれる魔法の猫」がいるらしい。 もしも本当にそんな猫に出会えたら・・・? すべてのエピソードを通して読んで、共通して感じたのはこれは「再会と再生の物語」であるということです。 生き別れの家族と再会し再び一緒に暮らせるようになった人。過去の後悔の場面に立ち戻って前を向けるようになった人。憧れの人に出会って自分の魅力に気づけた人。 出会えたら願いを叶えてくれるという白い猫は再会のきっかけをくれるだけです。過去を変えたり自分を変えたりはしてくれません。そこから自分の願いを叶えるために行動を起こすのはその人自身。けれどきっかけさえあれば前に進む力はそれぞれの人が持っているのです。 この構図は舞台である「星野百貨店」にも当てはまります。不況で存続の危機にある百貨店は「百貨店が大好きな女の子」と再会したのだから、きっと再生できる。白い猫の奇跡で前を向いて進めるようになった従業員たちと同じように、未来に続いていくのではないか。そんな希望を抱かせる物語です。

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    投稿日: 2017.10.11
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    優しくて優しくて優しくて、そして温かい。村山小説は真ん中に優しさのコアがあって、その周りをたくさんのいろんな優しさが包み込んでいる。だからどこからめくっても温かい優しさがあふれ出て来る。 悲しいけれどこの世界には多くの嫌なことが転がっている。憎しみや悪意や敵意に振り回されているからこそ、この物語の優しさに救われる。 誰かに裏切られたり傷つけられたり、あるいは逆に自分の中のある誰かへの黒い気持ちに気付いてしまったりするとき、そんな負の感情とのバランスをとるために私たちは村山小説を求めるのかもしれない。こんな嫌なことばかりある世界だけど、もう少しここにいてもいいかもしれない、とそんな気持ちにさせてくれる。自分の中にある優しさをもっと感じてみたい、って思える。 今回の舞台は百貨店。デパートじゃなく百貨店。小さくて古い百貨店。古いからこそそこにはたくさんの人の思いがつまっている。誰かの誰かへの思いと優しいまなざしが、金目銀目の白猫になって奇跡を起こしてくれるんだろうね。魔法や奇跡は、結局誰かの思いが起こしている、そんな気がする。 私も行ってみたいなぁ、星野百貨店。そして魔法を使う猫に会ってみたい。そして一つお願いをしよう。かなうかな。かなうといいな。

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    投稿日: 2017.10.07