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盲目的な恋と友情(新潮文庫)
盲目的な恋と友情(新潮文庫)
辻村深月/新潮社
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総合評価

678件)
3.9
148
287
169
19
1
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    タイトル通り、本当に盲目的な恋と友情の話。 みんなどうしようもないけど嫌いな話では無かった、読んでて辛くなる。

    0
    投稿日: 2023.12.09
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    表紙と口絵のヒグチユウコさんのイラストに惹かれ、図書館から借りてきました。 内容についての予備知識がないまま、恋愛ものとして読み始めました。 大学の管弦楽団に所属していたバイオリニスト一瀬蘭花と、楽団を指導するプロの指揮者の茂実星近の恋は、盲目的です。 蘭花はこの恋に溺れ、傷つきます。 恋というより「快楽」と「欲」だと指摘されても、終わらせようとはしません。 麻薬のようだと思いました。 蘭花は思います。 なぜ、みんなは茂実の美しさに気づかないのか。 なぜ、凡庸で、美しくなく、特別でもない相手で満足できるのかと。 読みながら、蘭花の言い分には呆れました。 恋愛観が一つに固定されていて、視野が狭くなっています。 ただ、呆れる一方で、わたしの周りには、茂実のような危険の香りのする男はいないなぁ、もしいたとしても、わたしは選ばれないだろうな、選ばれることがあったとしたら詐欺だろうな…と自虐的な気持ちにもなってしまいました。 ところが、途中から、この話はサスペンスだと気づき、そこからは面白く読めました。 辻村深月さんの小説は「かがみの孤城」だけは読みましたが、構成が巧みで感動も大きかったです。 「盲目的な恋と友情」も、テイストは違うものの「恋」の章と「友情」の章の二部構成になっていて、構成がよく練られています。 「恋」の視点で始まった物語を、後から「友情」の視点で解き明かしていくというミステリーでした。 選ばれた者が見た地獄と、選ばれることがなかった者が見た負の感情の沼が交錯して生まれるズレ。 そのズレが導く結末にハラハラしながら物語に入り込みすぎて、一瞬、自分が読んでいる場所が病院の待合室であることを忘れそうでした。

    23
    投稿日: 2023.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「恋は盲目」という言葉を体現した作品でした。 茂実に囚われている蘭花、蘭花に囚われている茂実、蘭花に囚われている留利絵。囚われの対象への思考は敏感で深読みをして空回ってしまうのに対し、囚われの対象以外の物事は疎かにし、人は時に論理的思考から外れた愚かな行動をしてしまう人間臭さがよかったです。 留利絵が蘭花に対しての感情に句読点が多く、一つ一つ言葉を自分なりに選んでいる感じがして、よかったです。 また「私の人生を彼に束縛されるのが結婚なのだとしたら、私は彼と結婚したかった。」という言葉がこの物語において、自分に刺さりました。

    1
    投稿日: 2023.12.02
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    誰かの特別になりたい。選ばれる存在になりたい。 盲目的な恋と友情 タイトル通りの話だったと思う。 恋(友情)から相手への執着や依存へ変化しているようにも見える。 なんとも言えない女友達3人の人間関係をとても上手く表現されていて、気持ち悪いぐらい違和感なく読める。

    0
    投稿日: 2023.12.02
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    「傲慢と善良」で辻村美月さんの本に初めて触れて、2冊目。 まさにタイトル通りの盲目的な恋と友情。るりえの考え方の歪みは人間臭くて好きだけれど友達にいたら怖いかもしれない。

    1
    投稿日: 2023.11.24
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    最初、辻村さんぽくないな〜そんな展開もないし、と思っていたら、半分くらいから怒涛の”盲目的さ”が本全体をのっとっていった。

    0
    投稿日: 2023.11.21
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    表紙のヒグチユウコさんの絵がとても良い 作品に合っている 瑠利絵のつく嘘が、本人は嘘とは思っていない嘘が 痛くて辛い 自分に自信がなくて、理想の自分とのギャップを受け入れられない人は こういう嘘を一度はついたことがあるのではないでしょうか 書かれてはいないけれど、美波みたいになりたくて、美波がうらやましいんだろうな、と 美波の勝ち組感よ…

    8
    投稿日: 2023.11.16
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    うぐぐーー、おもしろいーーーー 辻村深月にしては短い長編作だけど、最後にえー?!えー?!をちゃんと準備してくれてる感じ、ありがとう。いつもいい意味で予想を裏切ってくれる。 盲目的な恋と、盲目的な友情の二部構成。 恋をして、愛して、のめり込む女。別れたほうがいいと分かっているのに「好きだから」というたった一つの理由で別れられない。最後はもうどうしようもなくなって、最悪の結末を迎える。 幼少期、小学生時代のコンプレックスのせいで、人と上手に付き合えない、妄想虚言癖女。自分を守るために、自分さえ騙す。自分に言い聞かせる。見ていてとても辛い。心のどこかではなんとなく気づいているはずの何かに、自分さえ騙して、嘘を本当にする。だからこそそれは無自覚で、ゾッとする。 ありえない話、だけど、自分にもこういう部分があるんじゃない?って。思わせてくるすごさ。自分を守るために自分に嘘をつくと、それが現実だと思って生きていくから、何年か経つと事実がどうだったら分からなくなる。 蘭花も留利絵も、一生懸命生きているだけ。茂実だって小学生時代の四宮だって、自分たちの力ではどうしようもなかった悪意じゃないか。どうしたらよかったんだ。 美波が、2人とはある意味対照的に描かれていて、それもそれでつらい。こういう生き方も実際にある。 ラストびびった。盲目的。お前だったんかい。こわすぎる。これぞ盲目的な友情の最たるもの。ゾッとした。 そして幸せな結婚式の場で、蘭花も実はずっと茂実のことを考えているという事実。盲目な恋。

    3
    投稿日: 2023.11.09
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    盲目的な恋と友情。自分は誰かの特別でありたい、必要とされたいと願う強欲さと恐怖と承認欲求が痛いくらい描かれていた。主軸として描かれていた、蘭花と留利絵ではなく美波みたいなタイプが1番生きやすいのだなと思った。友だちになるなら美波が良いと思った(笑)

    0
    投稿日: 2023.11.08
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    読んだ感想としては、ううわぁ、みたいな感じ。 ハラハラドキドキする展開が続きます。 読む手が止められませんでした。 タイトルのとおり、盲目的な「恋」と「友情」について2部構成でできています。 主人公たちのずぶずぶと人間関係の沼にはまっていく感じ、客観性を失っていく感じ。 共感できるかどうかは別として、程度に違いはあれ少なからず誰しも経験はあるんじゃないかなぁ。 傲慢と善良を読んだ時も思いましたが、辻村深月さんはほんとに、人間の胸に秘めた誰にも悟られたくない醜い部分を描くのが達者だなぁ、すごいなぁと思った1冊。

    13
    投稿日: 2023.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うわぁーやだなー。 何て人たちだ、、、他人を考えるふりして自分のことばかり、人からどう見られてるか?どんな風に見られたいか? そんな人たちって結局は周りに対して盲目的だ。 でも、なんだか、とても自分の胸を貫かれた気もするし、愛おしく感じてしまったりもする。 辻村さんはいつもながら凄い。ラストも最高。

    2
    投稿日: 2023.10.25
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    正にタイトル通り 「恋の章」「友情の章」2人の視点から描かれる。 ミステリーではないが、どんでん返しもあって楽しめる。女性同士の微妙な人間関係が上手く描かれている。 蘭花 留利絵 美波 読後に「登場人物の誰の考えが近いか...」考えたり、読んだ人と話すとさらに面白いと思った。 #コンプレックス#残酷さ

    0
    投稿日: 2023.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『覚悟を手に持つ必要あり』 読む方の状況によっては良くも悪くも 精神に刺さるような本だと感じた。 ハッピー要素はほぼ皆無と言っても過言では なさそう。 読むにつれ重〜く硬〜いような石が積まれていく 感じ。難渋。 でも単にその暗さのみでなく、 ところどころに米粒くらいの明るさは 見いだせそう。

    3
    投稿日: 2023.10.24
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    最後の大どんでん返しが衝撃的だった印象。タイトルと内容がぴったり合う本。"盲目的な恋"をすごく甘美に破滅的に描かれていると思う。

    0
    投稿日: 2023.10.22
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    人には晒せない人間のどす黒さが曝け出されたかのような小説です。 特に女子の共感は凄く熱いと思う。 うわぁ、この思い込みひどいな、とか思うけど、程度の差こそあれ誰しもが納得できてしまうような怖い感情。 気がつくとページをめくっちゃう。 「友情」のラスト、なんかざわざわします。 盲目的な、って、なるほど。 思い込みと主観のみで成り立つ世界。 人形のように可愛い女と、外見も性格も歪んだ女。 そして辻村本によく出てくる、美しくどうしようもない男。 その心の弱さと、狂気。 一読の価値はあります。

    1
    投稿日: 2023.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女性の幸福の完成には異性のパートナーが必要で、女友達はそれには介入できない、という残酷なリアルが巧みに描かれている。恋に盲目的とはよく聞くセリフだが、友情に盲目的になるのも恐ろしいものだと知らされた。このような人間関係だけでなく、周りが見えなくなるほど何か1つに集中しすぎるのはリスクが大きい。しかし、そのリスクを背負ってでも乗り越えることができた先にはかけがえのない幸福があるのだろうが、この物語の結末は衝撃的なものだった。

    5
    投稿日: 2023.10.10
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    盲目的、、、 『誰かの特別になりたい』という欲求は、視野を狭め、他人の意見を聞き入れず、まるでそのことしか考えられない中毒のような症状だった。 そのことに気づけたのは、このお話を客観的に覗くことができたからだと思う。 もしこの2人の立場に自分がなったとしたら、 周りがどんなに忠告しても、自我が勝ってしまう。 時に、罪を犯すほどのパワーがある。 恋だけじゃなく、友情もね、、、 解説に書いてあった他の辻村作品も読みたくなった。

    1
    投稿日: 2023.10.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この小説も好きだった。自分に自信がなくて言葉で傷付けられてきた留利絵が、自分とは真逆な蘭花に持った感情は何と呼ぶのだろうか?盲目的な恋が蘭花と星近のことを言っているようで、私には留利絵の蘭花への気持ちなのではないかと思える。1番の親友でありたいと願いながら、なぜそんな恋に溺れるのかと思う一方で、留利絵の気持ちも友情を越えた恋だったのではないだろうか?蘭花のたった一人になりたかった。辻村深月さんは本当に表現が上手いなと思った。

    1
    投稿日: 2023.10.02
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    面白かった〜。物語の真相というものが一応ありはするけど、そこにではなく、語り手の心理描写に重きを置いた作品(黒辻村らしい)。恋パート、友情パート、どちらの語り手も方向性は全く違えど、盲目的。理解できそうでできなくて気持ち悪い。

    14
    投稿日: 2023.10.02
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    人間のピュアな、そして残酷な部分を書いている気がした。特に、友情に関して。 先が楽しみで、読み進めやすい一冊でした。

    5
    投稿日: 2023.10.01
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    辻村さんの作品は読まず嫌いしてて、なかなか読んでこなかったのですが、今回読んで辻村さんの表現力に圧倒されました 恋の章はもちろん、友情の章の、女の子の、ほかの友達への嫉妬や、友達の恋人への嫉妬をあんなに上手くえがく表現力はすごすぎて、共感もすごいしたし、自分が普段抱くなんとも言い表すこともできない思いが言語化されていて感動しました 解説も良かった 辻村深月作品をもっと読みたいと思わせてくれる作品

    8
    投稿日: 2023.09.29
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    面白かった〜一気に読んでしまった。 内容は二部構成で、 前半が恋、後半が友情について。 題名の通り、盲目的な恋と友情なんだけど その根底にあるのは 執着だったり、共依存だったり。 自分が満たされない心の闇を相手にぶつけてるだけなのかな、、と思ったり。 多分、誰しもが少し共感できるのでは。 辻村さんの作品をいくつか読む中で、 美人と不美人の対比や、そこに絡む周りの扱いとか独特のイヤーな感じとか 解析度高くて怖い…。

    0
    投稿日: 2023.09.26
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    恋パートは不倫系で読み進まなかったんだけど、友情パートの留利絵の心情の書き方が胸に刺さりすぎて一気読み。

    0
    投稿日: 2023.09.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    蘭花の恋をして1人に執着してしまうところも、友情とはいえない友情に優しく接してしまうところも、人として危ういな〜と思いながら読んでいました。不安定さがあるゆえに招いてしまった結果なのかと思います。 短めの話なので、一気に最後まで読んでしまいました。面白かったです。

    1
    投稿日: 2023.09.24
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    個人的にルリエさんがすごく苦手だった だけどこういう人きっといるよねってリアルだった 友達のために手を尽くす姿は素敵だけど、 結局友達のために尽くす行動によって 自らの承認欲求を満たしているように見えた 友達から頼まれたわけでもないのに 自ら率先して友達のために行動して なおかつ感謝されないと満足できない 周りにいて、自分がその対象になってしまったら 厄介かなと思った 章によって、登場人物の見え方が 異なって面白かった 周りから見たら「えー」と思うことでも その本人からすると過去のトラウマだったり 感じたことの蓄積によって 発せられた言葉だと思うと 同情してしまう部分もあった 繊細に描かれている心理描写に圧倒された さすがです。

    1
    投稿日: 2023.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    そうか二人の主人公がいたんだ。 二人とも歪んでいく。心情描写がすごくて、自分と重ね合わせてしまうこともあった。 美に囲まれて育った人は美に取りつかれるのだろうか? コンプレックスにとらわれる人は承認欲求が強くなるのだろうか? 昔ストーカー殺人の犯人が捕まった際、「この殺された女性は男を見る目がなかったんだね」といった知り合いがいた。この時「付き合った当時はまともだったんでは?人は変わるよ」と対した。「それを含めて、見る目がなかったんだよ」と返された。当時は釈然としないものを感じた。この顛末思い出し、作品を振り返ると、知り合いの言ったことは正しかったのかもと思った。人生経験を積むと人を見る目が養われる。若い人は、経験がないうえに若いのだなととりとめもなく思いついた。 以下ライブ感想文 恋を読み終わり、ちょうど半分か!もうクライマックスじゃんと思った。 さいごは怪しい影が出たので、残り半分でどんでん返しか? と思い読み進める。 友情では小学生のエピソードが出てきて面食らう。あれ?全く違う話なのかな?と疑問に思う。

    0
    投稿日: 2023.09.18
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    恋も友情もゾッとするくらい異常だなって思ったけど、展開が気になってすぐ読めた。 たまにダーク系の読むの良い

    16
    投稿日: 2023.09.16
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    恋に盲目、友情に盲目、どちらにも心当たりがある話だった。 どちらも結局は、「愛されたい」という気持ちから始まる行動で、まさにそれは『欲と快楽』。愛されたいくせに、見返りを求めて共依存に陥っていく愚かさが鮮明に描かれているようだった。 自分にとってあの人は一番だけど、あの人にとって自分は一番じゃない。この感情は痛いほどわかる… 他人で自分を満たすのではなく、自分で自分を満たしていかなければ、いつか破滅が訪れると言われている気持ちになった。

    1
    投稿日: 2023.09.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結構楽しく読めました! 美波との関係がわかりやすいですが、美醜という点で両極端の蘭花と留利絵の対比はおもしろかったですね。 「盲目的な」は恋だけにかかってると勝手に思っていたので、「友情」にもかかっていたのかぁという面白さがありました。 ただ、どんでん返しというほどのインパクトはなかったですね。 また、ラストの落とし方がなんというかわざとらしすぎて少ししらけてしまいました。 留利絵がやったことだけ書いて、警察が来たことを匂わせる終わり方にした方がいいんじゃないかなぁと思います。

    0
    投稿日: 2023.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    辻村さんはどうしてこうもとんでもなく面白い小説のアイディアが無限に出てくるんだろう。 後半からのまさかの展開に読んでて口が開きっぱなしだった笑

    1
    投稿日: 2023.08.30
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    ミステリーと思って読んでたら、ディープな恋愛モノで、そうかと思えばミステリーだった!エンタメとして楽しめた!

    1
    投稿日: 2023.08.22
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    同じ大学のオーケストラ部のバイオリン奏者である女子大生2人が主人公。元タカラジェンヌの母を持つ容姿端麗な蘭花。有名な画家を父に持つ容姿にコンプレックスのある留利絵。 本書は蘭花、留利絵それぞれの視点で描かれているので、この時相手はどう思っていたのかがとてもよくわかる。優越感、コンプレックス、嫉妬…。 蘭花と指揮者である茂美との恋。そして、蘭花と留利絵との友情。そこに同じオーケストラ部の美波の存在。好きな人にとっては自分が1番でいたいという気持ちは異性に対してだけではないんですね。 留利絵は蘭花にとって1番の親友でいたい。盲目的なほどに…。でもそこまでしちゃうの?と思った所で…。辻村さんホントすごいな。最後の最後まで楽しませてくれて。小説は最後まで読まないと真相はわからないものですね。

    7
    投稿日: 2023.08.20
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    盲目的とはここまでなるものか。 すごくゾクゾク引き込まれたけれど、同時に苦しさも感じながら読み進めた。 誰かの1番になりたい、あの子にとって私は何番目か、親友とは、、そう考えてしまうのはとても理解できるけど。 どうしても主人公たちに共感出来なかった。 私が盲目的になるほどに思い思われたことがないからなのだろうか。

    1
    投稿日: 2023.08.19
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    売るときに「どんでん返し」アピールし過ぎてオチが読めてしまうパターン。 ミステリとして期待しちゃうとイマイチだけど、共依存恋愛ものwith自己愛として読むと面白いです。

    1
    投稿日: 2023.08.17
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    女は怖い(私も女ですが…) とりあえずの感想。 恋の章の、感情に溺れて前後不覚になる感じ。 友情の章の独りよがりな独白。 作者の表現が上手すぎで読むのに心揺さぶられたな。

    0
    投稿日: 2023.08.14
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    さすが辻村深月さん メインの登場人物 蘭花と留利花の心の中がこと細かく描かれていて、盲目的な状態になってしまうと、そういう思考になってしまうのかと。 特に留利花の自分を正当化してしまう考えは、何となくこういう人いるよなと感じさせれます。 恋愛は男女問わず、執着はどちらにもありそうですが、友情に関しては、何となく女性の方が強そうなイメージがこの作品を読み終えた後に改めて感じました。 やっぱり、こういう心の中の描写が凄くて、作者の作品が私は好きです。

    11
    投稿日: 2023.08.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一瀬蘭花と茂実星近。 最初すごく魅力的だった茂実がドンドン魅力がなくなる描写がとても良かった。すごくステキな男の人って見た目だけでなくバックボーンとか地位とか経験とかで構成されていて揺るがないものかと思いきや、意外と綻びやすくもあるのだなと思った。 逆に若い女性の美しさは形を変えても保てて、期間は有限だけど絶対的なものであるって感じた。 自分は、蘭花ではないけど美波やルミエに共感しながら読んだ。辻村さんの本は自分にある恥ずかしい部分を書いてくる。展開を知った今、最初から再読したいと思える1冊。 ドラマにするなら茂見は若い時の長谷川博己のイメージ。

    0
    投稿日: 2023.08.13
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    美しい容姿を持つ蘭花は大学のオーケストラの指揮者である星近と出会い恋を知る。裏切りを知っても星近に溺れて心さえ病んでいくが衝撃的な終焉を迎えると言ったストーリー 最初は盲目的な恋愛パート、美しい容姿の蘭花が恋に溺れ壊れて周りが見えなくなる描写は確かに盲目的で恋というより自分自身に溺れているふしがあり哀れに感じるそして、そこまで人に夢中になれることを羨ましく感じた。 恋愛パートまででもとても面白い。 だけど友情パートに入り展開が180度変わって読み進めていくと読んでいない時でも小説の内容がぐるぐると思い出し色々考えてしまった。 友情パートを読み、わかる気持ちとどうして、と思う気持ちが交差して行った。ラストなんて、なんでどうしてと思いながら、あぁ、盲目的というのはこういうことかと留梨絵に拍手を送りたいという気持ちで読み終わった。 人と自分の関係の最低で究極な最終的な段階。 それをこの小説で教えられました。読んでいい気持ちになる人は少ないと思うけど、心にのしかかる小説だと感じた。 辻村先生作品は文書構成が誰が読んでも読みやすいのでおすすめですが、ダークよりなので最初にこの小説を読むより他の作品を何冊か読んでから辻村作品を読んで欲しいと思います。

    1
    投稿日: 2023.08.12
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    タイトル通りの「盲目的な恋と友情」についての話で、ドロドロした感じにとてもゾクゾクする作品でした。 本作は2人のヒロイン、それぞれの視点から2編が描かれる作品で、それぞれ恋と友情に溺れていく様子が描かれています。 このお話を読んで、最近結婚した友達が言ってたことをふと思い出しました。その友達曰く、「結局、自分の芯がないと恋愛や結婚は上手くいかない。自律した大人同士が交わるのが大人の恋愛。自分の好きなことを優先して、相手が嫌がらずについてきてくれるのがベスト。それが相性。」 まぁその友達のバックグラウンドも知ってるので、こうした達観した意見が出るのも、色々な恋愛経験をしてきたおかげなのだろうとは思います。

    24
    投稿日: 2023.08.05
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    読みやすく1日で読み終わったが、すんごい怖かった。タイトル通り恋によって人格が変わってしまうのも友情によって人格変わるのも怖かった。人に対して優しくしているつもりが自分勝手になっていくのが人生とか人間関係の本質を見ているようで考えさせられた。

    0
    投稿日: 2023.08.03
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    辻村深月が2014年に発表した「盲目的な恋と友情」の文庫版。タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花と大学のオーケストラに指揮者として迎えられた茂実星近の激しい恋愛とその終焉を、蘭花の目とその友人留利絵の目からそれぞれ描いた作品。蘭花視点では茂実とのドロドロの恋愛劇を読まされているだけという感じがあり、そこまで気分が載らなかったのですが、留利絵視点を読むことによって作品の奥行きが一気に増して面白さを感じました。作品自体はどちらの視点も終始重苦しいので読むのに多少の気合が必要かも。

    0
    投稿日: 2023.08.02
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    仲の良かった友人から頻繁に交際相手について相談されていた時期があった。喧嘩するたびに電話をかけてきて、泣きながら「こんなことを言えるのはあなたしかいない」と彼女は言うのだった。わたしは彼女の親友だったので、もっともらしい顔で慰め寄りそっていた。少なくとも頼りにされることに誇らしさを感じる自分がいた。ただ、この世の終わりのように泣いていたとしても、交際相手と仲直りをすれば何事もなかったかのように2人の日常に戻る。私はただの彼女の感情のゴミ捨て場でしかなかった。所詮2人をとりまく登場人物の1人でしかないのだ、と思い知り私は彼女から離れることにした。 そこから5年経ち、彼女は結婚した。 相変わらずよく喧嘩はしているらしいが、私がいなくたって当たり前に2人の時間は続いていたし、おそらくこれからも続いてゆくのだろう。 ずっと前から続いていた友情より恋愛が優先されてしまうのは何故だろう。なぜ友情は恋愛の食い物にされるのだろう。少なくとも当時の私は自分が蔑ろにされているように感じ、彼女と交際相手を許せなかった。あれから時間が経った今も、彼女にはうまく笑いかけることはできない。私の知らない遠くで幸せでいてくれたらそれでいいと思う。この本は、彼女との幸せを、彼女に関わることを諦めなかった世界線の私だ。書きながら、私はなんて自分のことが好きなのだろうとほとほと嫌になる。

    3
    投稿日: 2023.08.01
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    恋のパートでは恋に盲目とはこのことというくらい周りの声が聞こえていなかった。よくないとわかっているのに、頭と体で感じることは違う、好きの衝動が抑えられないと言った感じ。 友情の盲目とはあまりないなと思う。でも、盲目というより狂気的なものを感じると表現する人もいそう。そこまでできてしまう、執着してしまうのは、人生の楽しさを知らない、他にも生きる糧が見つからないのだろうと感じた。 恋愛だけど、友達の方が印象的だった。

    1
    投稿日: 2023.07.29
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    最後怖かった。 どんでん返しを前面に出しすぎて、そこに期待しすぎると肩透かし喰らうかも。 おばさんめっちゃ嫌なやつ

    0
    投稿日: 2023.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常に面白かった!続きが気になって夢中で読んだ一冊となりました。タイトルの通り、(蘭花の)盲目的な恋と(留利絵の)友情でした。 茂美星近はとんでもないクズだったけれど、それを製造して弄んだ室井の奥さんが1番悪の元凶だと思いました。腹立たしい…。 最後の描写を読むまで、茂美を手にかけたのは友人を思っての留利絵の行動かと思っていたけれど実は盲目的な恋から逃げ出そうとしていた蘭花だったというどんでん返しに驚きました。結局アリバイ工作をしたから共犯なのだけど、、 一度は経験したことのある女性も世の中多いと思うけれど、どうしてクズ男に限ってなかなか離れられないんでしょうねぇ…頭ではわかっているのに、、、 自分の人間性を疑われそうだから、人にはお勧めはできないかもですが個人的にはとっても面白くてお気に入りの一作でした。

    0
    投稿日: 2023.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    辻村深月さんの、最後10ページくらいでの大どんでん返しにはいつも息を呑みます、、、 登場人物に感情移入はしなかったけど、世の中に沢山起こってることなんだろうなと思いました。 小学校から大学までの、クラスやコミュニティー内の皆で作り上げられてていく差別とか線引きされる感じ、ざらっとする言葉の投げ合いの描き方がリアルだった。本当に嫌だよね。

    1
    投稿日: 2023.07.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読む前は、タイトル「盲目的な恋と友情」にいまいちピンとこなかったけれど、読んだ後はタイトルそのまますぎる!となった。 それぞれの視点で、恋に友情にどんどん盲目になっていく過程が怖い。ラストの徐々に嫌な真相に近づいているのが分かってしまって恐ろしすぎた。 あと、装丁が乙女心をくすぐるデザインで可愛い。

    1
    投稿日: 2023.07.06
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    表紙かわいい+辻村さんなので購入。 「性愛」を抜いたら「恋愛」も「友愛」も変わらないじゃないか!とつくづく思う。

    0
    投稿日: 2023.07.04
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    ラストはまさかの展開 恋愛に盲目になるという状態は理解できるが、同じように友情でも盲目になる描写がリアルでした。 客観的にみたら明らかに異常に見える行動が、当事者には気づかない。それが育ちも性格も違う2人の主人公で起こってしまい、客観的に観察できる読者という立場で物語を読み進められるのが実に面白かった。 結末は大変だけど、美しく生まれ育った女性、男性は青春を謳歌できますな〜

    1
    投稿日: 2023.07.04
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    恋も友情も根源は一緒なのかもしれない 自分以外の誰かに執着する気持ちを 愛と呼ぶのかどうか分からないけど

    5
    投稿日: 2023.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いわゆる「沼」にハマって、恋人から離れられなくなる、というのはよくある話だが、この本ではそれに加えて、異常なまでに友達という存在、親友という存在に固執する人が描かれている。自分に自信がないほど誰かに固執してしまうというのは理解できない感情ではないけど、かなり恐怖を感じた。 同性愛者ではない、ということがしきりに強調されるが、それは、本当に同性愛者ではなく、友情でも「沼」が起こり得る、ということが言いたかったのか、それとも結局愛が「沼」を引き起こすのか…どちらにせよ人間の闇を見た感じがした。

    3
    投稿日: 2023.06.30
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    恋と友情、なんか言葉だけ聞くと良い言葉な気がしますが「盲目的な」のはこんなにもキモイものかとゾッとします。 恋、友情というと聞こえが良いけど結局、本作では執着と嫉妬という感じでした。 美波が頭が空っぽで悪いやつ、みたいに描かれていましたが最後まで変わらないまともさで存在に救われます。

    6
    投稿日: 2023.06.11
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    なんで辻村さんはこんなにこじらせてるめんどくさい女子を描くのがうまいんだろう そしてクズ男を描くのもうまい。それぞれのキャラクターが、あーこういう人いる、って思わせるのがすごい。どんでん返しもあって最高!

    8
    投稿日: 2023.06.02
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    このアプリとか、インスタでよく紹介されてて気になっていました いやいやいやいや 恋とか、友情とか、盲目的になると本当に周りが見えなくなって他の人の言うことなんて聞けなくて、この人が一番なんだって 目を覚ますには、一体どうしたらいいのか… いろんな考えの人がいる 世の中いろんな人がいる そうわかっていても、やめられないもの

    2
    投稿日: 2023.05.30
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    辻村作品の中でも少しダークよりの本作。 題名の通り、恋と友情が絡み合うミステリー。 恋も、友情も、 独占欲と嫉妬で盲目的になると こうなっちゃうよね……という。 「選ばれたい」という欲で凝り固まると 周りが見えない…。 そんな心情を、ちょっと大袈裟だけど (小説だから、ね。)とても良く描かれた作品です。 帯の「ちゃぶ台返しミステリー」は ちょっと大袈裟だったように思いますが、 「傲慢と〜」に続き、刺さりましたし、 面白かったです。 山本文緒さんの解説も良かったです。 丁寧な解説で、とても深くまで 理解する事ができました。

    5
    投稿日: 2023.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    流石と思った。 一文一文を読み逃さないように、丁寧に読んだ 美しい容姿は、周りの人を寄せ付けて離さないし主人公のキャラクターが魅力的で、そんな人が身近にいたとしたら、きっと私も目が離せないだろうと思うし独占欲も湧くだろう。 勘違いゆえに暴走する女の子は、こういう思考回路に陥るのかと思ったし、周りにいたら嫌なタイプで美波に共感を持った。片方が全く気にしてなくても片方が気にしてたり卑屈に思って自意識過剰になってる描写が上手い。

    1
    投稿日: 2023.05.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋愛小説のような記憶があったが、読み返してみると「恋」よりも「友情」の方が印象深い話だった。と言っても、「友情・努力・勝利」の「友情」ではない。 留利絵のコンプレックスをこじらせた、傍から見たらさぞイタいであろう思考と言動には、苦笑いしてしまうほど共感できる点が多々あった。恋愛関係にしても、友人関係にしても、「選ばれたい」という気持ちは共通する。また、友情より恋愛がいつも優先される、というのは非常に同感。どんなに親しくしていても、蘭花と留利絵のように一緒に暮らすような関係であっても、それはあくまで一時的な関係であり、恋愛や結婚が優先で、友人との同居関係などあっさり解消されてしまう。これは私自身、長年の謎、というか、腑に落ちない現象の一つである。 恋愛は一対一が望ましいけれど、友人は何人いてもよい(むしろ多い方がよいとされる?)ので、そこに嫉妬が生まれるのも理解できる。「親友」という言葉の言外の意味に傷つくのも、わかる。 こんなに同性の友人に執着するのは、実は恋愛感情があるからだ…なんて展開をドラマなどでよく観るが、恋愛感情がなくても、友情だってこんな風にドロドロするのだ。独占欲だって、嫉妬だって、時には三角関係だってあるのだ。こういう「友情」を、きちんと描いた作品は、なかなかないのではないだろうか。ずっと感じていたことを書いてもらえたような作品だった。 男性はこういう女同士の友情をどう思うのだろう、と思いながら読んでいたが、一方、茂実と平野の男のイタい友情はなんだか笑えた。蘭花は平野の振る舞いを見て「恋愛のようだ」と指摘している。恋愛と友情は似ているのかもしれない。

    8
    投稿日: 2023.05.21
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    正に「盲目的な恋と友情」としか言いようがない。 自分の思い込みだけで突き進む人間の視野の狭さを二人分見せられて、同じ時間軸にいるはずなのになにも交差していないのが恐ろしい。女子ってそういうとこあるよな〜を最悪の形で煮詰めたらこんな感じです、と見せつけられた感がある。 帯に「最強どんでん返し!」と書いてあったが、確かにこれは強い。辻村深月作品は初めてだったがかなり面白く読めたので他の作品も読んでみたい。

    6
    投稿日: 2023.05.15
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    盲目的な恋に溺れてどうしようもない気持ち、理解できる。 友情は恋に勝てないのか、なぜこんなにも恋愛は愚かなのか、と思い悩む留利絵の気持ちも、わかる。 それぞれの心情が描かれていて面白かったけど、帯に書いてある「パワフルちゃぶ台返し」「最強どんでん返し」は言い過ぎかなぁ…?

    3
    投稿日: 2023.05.14
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    恋をすると、相手のことを多少なりとも「特別な」存在だと感じると思います。最初はきらきら素敵で特別な相手がだんだん時を経ると良い時もあり、悪い時もあり状況が変わって輝きが失われていく様についていけなくて、受け入れたくなくて、どろどろになっても一緒にいようとする気持ちが「盲目的な恋」なのかもしれないと思いました。 盲目的な友情、そんなものはないし、期待するだけ気持ちが擦り切れるのでやめておいた方が良かったのにね、と思います。人間自分が一番だし、他人の献身なんて気付く訳がないし、献身の裏にある感情や動機を正しく理解して感謝することなんかできないのにね。

    2
    投稿日: 2023.05.11
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    女の子特有の、湿度の高い夏の日のように、肌にべったりとまとわりつく面倒くささ。 人はここまで愚かで盲目になれるのか…恐ろしい。 かくいう私も客観性を失えばこうなるのだろうか。 没頭してる間は気づかないものである。渦中の本人たちは幸せなのかもしれないが。 相手が自分の動画や写真を持っている状態で関係が拗れると厄介。それをばら撒かれると社会的な地位を失いかねない。デジタルタトゥーには気をつけようという教訓。 何か(今回であれば美貌)に突出した彼女は日向を歩み続けた故に、人を疑う術を知らず鈍感。何が幸せなんだろうか。 マッチングアプリが普及し、会おうと思えば無限に異性に出会える時代。それを、ウブな女の子を弄ぶためのツールとして使う輩もいると聞く。リスクは高い。最大の用心を。

    12
    投稿日: 2023.05.08
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    留利絵の気持ちは分かる部分もあるから、 終盤がひたすらに苦しい 1人の人に執着するとダメになる。 蘭花は執着しながら、依存している自分の弱い部分が見えているから、救いがあるけど、留利絵はひたすらに依存している自分にすら気づいていないから末恐ろしい。 きっといつまで経っても温度差のある友情。 救いがなさすぎる。

    2
    投稿日: 2023.05.07
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    盲目的という言葉がぴったりな内容! 自分の感情よりも相手の中に常に自分がいることを求める感覚でしょうか。 ある出来事について「恋」と「友情」の二つの目線で語られる構成。 友情パートはなかなか男友達間ではない感覚なので、ゾワっとするけど面白い!

    1
    投稿日: 2023.05.07
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    元タカラジェンヌの母を持つ容姿端麗な蘭花と、対照的にニキビ肌に悩み、内向的な性格を持つ留利絵のダブルヒロイン。恋人の浮気相手に対して蘭花は、「あの人は彼を支配したいのだ」と思う。そこから物語は破綻していくのだが、僕的には蘭花と同居する留利絵も、蘭花を支配したかったのではないかと見えた。 人は1人では生きていけないとは言うものの、誰かを支配することは不可能ではないか。一方がもう片方に寄りかかった人生ではなく、寄り添った生き方をする必要がある、なんて考えた!

    3
    投稿日: 2023.05.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    衝撃的で、切なくて、理解に苦しんだ自分の馬鹿な脳みそに嫌気が差した。 依存して、同情して、自分独りでは立てなくなった時、人は初めて人でいられなくなることを知った。 誰かを縋ってはいられない。独りでは生きていけない辛さ。依存していないと生きていけない醜さを、理解出来た気がする。 この本と出会えて良かった。読んでいてとてもしんどかったけど、今の私に必要な本だった。

    2
    投稿日: 2023.05.06
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    久しぶりに辻村深月さんの小説。 綺麗な少女が恋に落ちる章と、その親友になりたい容姿にコンプレックスを持つ少女の章とに分かれる。 まず、最初の章だけど恋は盲目すぎるね。 二つ目の章は女性がコンプレックスを持つと怖くなるね。 という感じ、終始ダークな空気間の物語でした。 読了感もあまり良くないですが、次のページでどうなるのか知りたくてあっという間に読んでしまいました。 辻村深月さんの本は、これで3冊目だけど「朝が来る」の方が良かったな。

    0
    投稿日: 2023.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    誰もが自分が一番大事で、 自分を自分で守らなくちゃいけないのでどうしても自分軸で物事を考えすぎる気持ちは分かる。 ランカについて、恋に盲目になるのはしょうがないと思う。頭では分かっているのにどうしても気持ちがついていかない、考えてしまう、気になってしまうのはそういうもの。辛いけど距離を置いて時間がたつのを待つしか冷静になる方法はないと思う。 ルリエについてはあまりにも被害者ぶってることと可哀想な自分を周りが思いやるのはあたりまえと思ってるところがある。ただ、私自身にも当てはまることだったから共感はできる。自分自身を見ているようで恥ずかしくなったから、私はこうならないように気をつけようと思った。

    2
    投稿日: 2023.04.30
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    盲目になると誰も止められない。、 身近にこんな子居るなあ、と自分の周りの人たちが チラつく。そして自分も思い当たる行動や言動。 盲目的な恋愛も友情もなんとなく分かる 彼女たちの苦しみが過去の思い出と重なって より心に刺さった。   物語は妬み辛み、執着などの 負の感情ばかりで埋め尽くされているが 彼女たちの心を綴る言葉や表現が とても魅力的で なんとなく消化でしきれずにいた感情、 過去の嫌な自分が少し救われ、腑に落ちた 1日で読んでしまうほど私は好きなお話です。 最後の最後には、ホラーのような怖さもあり 一気に物語の雰囲気が変わります、 もう一度読み返したいなと思えた。

    0
    投稿日: 2023.04.28
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    やっぱりこの人は私には合わないのかなぁ。いいとこの世間知らずのお嬢さまがちやほやされているちょっとした男に入れあげ、一方でコンプレックスのかたまりの地味な女がそのお嬢さまに暗く付きまとう。男は男で有閑マダムに弄ばれ、結末も予想どおりの破滅と自爆でありきたり。指揮者とオケの話だというので手に取ったのですが、読むには読めましたが登場するのは底の浅い不気味な人たちばかり、展開も予想どおりでつまらなく、気が滅入りました。

    2
    投稿日: 2023.04.24
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    仕事が忙しい中、良い息抜きになり、 内容も面白かったです。 共感してたと思っても、実は微妙なすれ違いがあって、そういう感じ方もあるかぁ、そうだよねぇ、と思いながら、辻村ワールドを楽しめました。

    3
    投稿日: 2023.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    別格の美人である蘭花が盲目的な恋に溺れる第一幕と、容姿に恵まれず被害者意識が強い留利絵が蘭花の親友になりたいと盲目的な友情を貫く第二幕。同じ出来事が別視点で語られる構成。 ルッキズム(外見至上主義)が、ストーリーの前提にある。外見至上主義ではない自分としては、共感するキャラクターが登場しないまま、読み進めた。 美人だと友達に囲まれて、不細工だと友達に相手にされないとか、恋人ができるとか、できないとか、現実はそんなに単純ではないだろう。 蘭花も留利絵も、自分が自分の人生のオーナーであることを手放しているから、読んでいて苛立ちを覚えるのだと思った。他者依存が強すぎて、まさに「盲目的な〜」状態であった。 第一幕の客観的にはダメ男でも、恋に落ちた本人には運命の人であるくだりは良かった。しかし、脅迫されて盲目のメッキが剥がれてくる最後は、虚しい。 それに引き換え、第二幕は最後まで、盲目を貫徹していて良かった。普段は後回しにされやすい友情が、結果としては恋より勝るという作者の価値観の現れかと推察する。 他人が見ればバッドエンドでも、案外、本人たちはハッピーエンドなのかもしれない。

    2
    投稿日: 2023.04.20
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    想像してた展開で進んでいったけど最後あ、っと思った。なるほど。 でも最後救われて欲しかった気もする。

    0
    投稿日: 2023.04.17
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    とてもストレートな題名。確かにその通り。 「執着しているのは、自分の欲のせい。」 優しくするのも、つくすのも、相手の為と言いながら打算的に全て自分の為。誰しも打算はあるだろうけど、執着は重荷でしかない。 でも、留利絵の気持ち、少しわかる。私にとって1番の友人に、私が1番の友人だと思ってもらいたいとか。

    3
    投稿日: 2023.04.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    正直声を大にしてオススメと呼べる作品ではない。 でも面白い。とても面白い。 1章と2章で描かれる視点が変わると、どちらも同じ時系列で生きている人物なのに、取り上げられる出来事の内容や長さ、重さの違いから、2人の心情の違いが直接伝わってくるように感じた。 ラストの衝撃はしばらく自分の中に残りそう。

    7
    投稿日: 2023.04.15
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    とっても極端な2人の女の子の、盲目的な恋と盲目的な友情の話。 留利絵はともかく、蘭花は可哀想だったな〜。自身の美貌と、恵まれた家庭環境で育ったその素直すぎる性格ゆえ、あれ、なんかこの人やばいぞ、という危険センサーが鍛えられていなくて、闇から抜け出せなくなってしまったような。何かが大きく突出して、大きく欠落している人は、人間関係で心のバランスが取れずに、不安定になってしまうのかも。 結局、美波が一番羨ましいわ。

    5
    投稿日: 2023.04.11
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    可愛い装丁にダークな中身。 恋も友情も盲目的になるのはヤバい。 ネコ好きをくすぐる、ヒグチユウコさんの絵に惹かれて手に取りました。 恋に盲目的な大学生・美女と、美女への友情に盲目的な大学生・喪女の物語。 方や元タカラジェンヌの母親を持つ聡明な美女、方や両親からも同級生からも容姿を揶揄される陰キャ。 対象的な2人でも、周りが見えなくなると同じ。 どっちも何かにつけて『特別』になりたかったんだろうな。。 何事も執着しては道を外しますね。 膝を打つ結末に、一気読み推奨です。

    19
    投稿日: 2023.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリーって言うか、ホラーやんw いやー、すっかり辻村深月さんファンになっちゃった!これも面白かったなあ。 黒幕はまさかの瑠璃絵だった。 欄花が茂実に執着したように、瑠璃絵は蘭花に執着し続けた。いや、瑠璃絵もまた自分の欲求を満たすために、蘭花を利用してるだけ。同類。類友。 自分も恋愛で誰かさんに執着したことはあったけど、恋愛は早かれ遅かれ終わる。と同時に執着しなくなる。結婚したら、伴侶に執着なんてしないし(笑)でも友情は続く。執着も終わらない。異性との恋愛より同性の友情の方がずっと闇が深いのか。 いずれにしても、ある程度の距離感は大事だな。

    3
    投稿日: 2023.03.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新聞の広告に【ドンデン返しどころかちゃぶ台返し!】とあったので、叙述ものなんだ、そこまで言うならよほどなんだな!読みたい読みたい!と期待。 なかなか…ミステリー展開始まらないな?? ……あれ、これ期待してたのとは違うな??? とはいえ。これはこれで。 それぞれ(蘭花・留利絵・美波)を、あーなんかわかるかもと思いつつ読み終えた。 美を生まれ持ってきた人は、そこに特別な価値観ないから振る舞いが自然で、容姿コンプレックスある側にすると嫉妬や羨望を超越して、その横にいることに価値を見出す。 二部構成なの、良かったな。 不器用な留利絵のしたことは、彼女の中では筋が通ってるし、わかる、と思った。

    2
    投稿日: 2023.03.30
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    まさに、盲目的な恋と友情。 依存され体質の蘭花を中心に恋と友情が交差する。 盲目的に誰かに依存したり、されたりするのは結果として、周りを全て不幸にするのかもしれない。 特に初めての人に依存しやすい気持ちなどは、よくわかった。 でも、全体的に幸せオーラはない話なので、心はどんより…

    0
    投稿日: 2023.03.29
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    読後にこんなに尾を引く小説も珍しい。まだ大人とも言えない微妙な年齢の2人の主人公の狭量な視点から描き出される世界にページをめくる手が止まらなかった。信頼する読み手に勧められ、深村美月は初めて読んだけど、他の作品も読んでみたいと思う。

    0
    投稿日: 2023.03.27
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    すごくドロドロな恋愛と友情 恋愛と友情が、同じ時間軸で 別の人の目線から描かれている 読み終わってからも胸がザワザワする… 展開が面白くてイッキ読みでした

    3
    投稿日: 2023.03.26
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    タイトル通りの盲目な恋と友情だったが 想像以上だった。 それだけに衝撃の結末。 構成が面白くて一気に読める作品です。

    0
    投稿日: 2023.03.24
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    とにかく恋も友情も振りきれてる。 後味もよくなく好みではなかった。 どんでん返しを越えた「ちゃぶ台返し」とうたわれていたけれど、そうでもなかった。残念。

    8
    投稿日: 2023.03.19
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    盲目的な恋にのめり込む蘭花、彼女との友情に執着する留利絵。2人の女性の視線で描く恋と友情。 蘭花のどうしようもなく好きな気持ちはすごく共感できた。逆に留利絵の歪んだ友情には嫌悪感しかなかった。コンプレックスの塊ってホント怖い

    0
    投稿日: 2023.03.18
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    恋は盲目、重い友情も盲目!!!! 得体の知れない不快感、最後の最後でパワフルちゃぶ台返し。 私は、あなたの一番になれればそれでいい。

    1
    投稿日: 2023.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一瀬蘭花は大学のオケで知り合った指揮者の茂実星近と付き合い出します。 蘭花は元タカラジェンヌの娘で容姿に恵まれ、友人も多く茂実に見初められあっという間に恋に落ちたのです。 しかし茂実には奈々子さんという先輩指揮者の40代の妻とずっと昔から関係していたことを知らされ二人が別れるつもりがないことを知ります。 そして先輩指揮者の室井に奈々子との関係がバレて茂実は業界から干されてしまいます。 蘭花は周りの親友の美波や、一緒に暮らすとても地味な留利絵からも茂実と別れるようにさんざん忠告されますが、蘭花にはどうしても茂実とは別れられない理由があったのです。 それを知った留利絵は以前から仲のよくなかった美波から蘭花の親友の座を奪うためにとある行動をとります。 茂実が留利絵に「君さ、誰にも愛されたことがないんでしょ」と言われる場面は残酷でした。 文庫293ページにタイトにまとまっていてとても面白かったです。 これは衝撃作です。

    102
    投稿日: 2023.03.13
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    辻村先生ぽくない作品でした。 相変わらず、みんなが共感するようなことを言語化してそれをうまくストーリーに載せており、感嘆です。 個人の感想としては、友情、恋愛、家族様々な愛の形がある中で『相手がどう思い、どう受け取るのか』という観点を忘れて行動してしまうと、愛が執着に変わってしまい、良い方向に進まないこともあるのかもな、と気づきになりました。

    1
    投稿日: 2023.03.12
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     途中で「え?辻村深月さんだよね?」って確認しちゃった。  主人公が大学生で説得力がありました。子どもと大人の間で、親や友達との関係性や、恋愛の濃密さも変わっていく年代だよねって若かりし頃を思い出してみたり。 タイトルの通りのお話で、盲目的にって本当に怖い。それでも平和に終わるのかと思ってたのに、最後の10ページくらいで不穏な感じになって、、、。  美波ちゃんからの視点でも2人を見てみたかったな

    1
    投稿日: 2023.03.11
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    恋と友情に関しての現実味のある感情表現だらけですごく共感しました 本当にこの本のタイトル通りの内容です

    0
    投稿日: 2023.03.09
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     人間のドロドロした部分と、ある意味の清々しさが全部でてる感じですね。現実的すぎて読んでて辛くなりましたが、そこまで好きな人ができることは羨ましいことなのかもしれません。誰しも誰かに依存して生きていることに、自分では気付いてないだけだとしたら恐ろしいです。

    0
    投稿日: 2023.03.05
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    タイトルがすべてを語っている。 エンターテイメントとして楽しみながら読むと、登場人物への言葉が読者自身にも跳ね返ってきて動けなくなるので注意。

    0
    投稿日: 2023.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    パワフルちゃぶ台返し! という帯のコメントに惹かれて購入。 だが、オチというか真相?は半分くらい読んだ段階で大体予想がついてしまった。 それよりも蘭花や留里絵をはじめとする登場人物たちの独白に面白さとおそろしさを感じた。 同じ人物やそのセリフ、振る舞いに対しても、見る人が違えばこれほど見え方が違うのか。 その違いを生むのは、その人物のこれまでの経験やそこから形成される自己評価なのか。 誰かが死ぬ話の中で、死の真相意外の部分にこれだけ引きつけられることもあまりない。 恋も友情も時に人を狂わせるし、狂わされること自体も人間として生きる特権としては幸せなことなのかもしれない。 救いのない結末は悲しいけれど、それでこそ人間。心ある故に翻弄されて歪み、愚かになってしまうヒロイン2人。 人の心はおもしろい、と思った。

    0
    投稿日: 2023.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに辻村深月さんの作品を読んだ。 何年も前にかなりハマって何冊も読んでいましたが、その作品とは少し違う印象を受けました。 タイトル通り、『盲目的な恋』と『盲目的な友情』を前半と後半に分けて、別々の人物の目線で描かれています。 『恋』の方では、その美しさと醜さがリアルな言葉で表現されていました。こちらの主人公にとっては『恋』が1番なのだと感じる物語。なので自分と彼氏以外(沢山いる友達たち)は脇役です。残酷なまでに感じる友情の二の次感。恋に溺れるとはよく聞くけれど、本当に中毒的に感じる描写が多かった。 一方、『友情』の方もすごかった。『恋』の方があまりにも盲目的過ぎたし、『友情』で盲目的?そんなことある?と引っ掛かりを覚えてこの作品を手に取ったのでいい意味で期待を裏切られました。こちらの主人公、可哀想と思ってはいけないけれど、どうやっても可哀想としか思えない、のに、この子はこれで幸せなんだと思わされるラストの衝撃。 辻村さんの作品では最後にえー!まじかぁ!ってなることが多いのですがこの作品も然り。ただ、かなり現実的でブラックな感じがしました。 現実味が強い分少し鳥肌が立つくらいこわいところもありましたが、辻村さんの作品を読んだことがある方も、読んだことがない方にもおすすめできる1冊でした。

    0
    投稿日: 2023.03.04
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    女友達は男に勝てないっていうやつめっちゃ分かる〜ってなった。 こういう子いるよね〜なんて親近感湧きつつ読んでたらあっという間だった どんなに仲良くても男絡みで嘘のように他人になるし彼氏できると平気で友達との約束ドタキャンする子もいるし不思議だよね〜

    0
    投稿日: 2023.03.03
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    帯が本当に良くない。帯にちゃぶ台級どんでん返しって大きく書かれてたけど、どんでん返しはなく、そもそもミステリーというよりヒューマンドラマ。 期待する内容とは違ったけど、中身は期待以上だった。 まさにタイトルそのものの話で、恋への執着と友情への執着、語り手は対照的なのにどちらも共感する部分が多かった。 面白い作品でもめったに思わないけど、これは何年後かに再読するかなって読んだ後に思った。 とりあえず帯変えろ。 何でもかんでもどんでん返しって書くな。

    2
    投稿日: 2023.02.26
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    帯のちゃぶ台返しってのは少し大袈裟でその部分に期待していると少し物足りなさを感じる。 ただ、登場人物のセリフや感情を丁寧に掬い取っていくと、あぁ女性が生きている世界は全くの別物だなぁ。と思い知らされる。 そういう面白さはある。 ただいくら何でもあんなタイミングで警察は踏み込んでこんだろう。

    0
    投稿日: 2023.02.25
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    仲良しな女の子二人の盲目的な恋と友情を描いた物語 辻村さんの作品を読むのは「善良と傲慢」に続いて2作目 1章は蘭花の恋について、2章は彼女の友達である留利絵の友情について描写されてる 時系列が同じやからあのとき蘭花はこう思ってて、留利絵はこう考えてて、、みたいに2人の思考の違いとか色んな見え方とかが表現されてた面白かった 個人的におれは恋愛思考型やと思ってるから、留利絵の気持ちよりも蘭花の気持ちにものすんごい共感できた 愛しい人を盲目に想うあの気持ちが

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    投稿日: 2023.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    可愛い表紙に惹かれて借りて、開くと 見返しのグレージュとピンクの栞がまた可愛くて ルンルンで読んだら全然ルンルン読むお話じゃなかったです。 恋の方は、まあこんな恋愛体質の女の子少なくもないよねって思いながら読んでて最後次に進めててよかったね〜と思ったけど 友情がえぐすぎた。。。 主人公が歪みすぎて怖かったです。 盲目的とはまさにこの事。 わからなくもないところもあったのですが、プライド故の思い込みが怖かった。。 もう親友って言葉なくそう?って思いました。 恋の方で数行、少ないページで書かれてたことがこっちでは何行にも綴られてて(しかもルリエールの文句付きで) 往復して読むのも面白かったです。

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    投稿日: 2023.02.21
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    あまり好きになれないこの感じ。それでも読む手は止まらなかった。相手の為を思ってしていることが結局は自分の為だったりすることって結構あるのかもしれない。盲目は執着や依存に結びついてやがて自らを滅ぼしてしまう。そんなふうに思った。

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    投稿日: 2023.02.21
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    主人公の蘭花と留利絵の友情と恋の依存。それぞれの環境や状況に揉まれ、相手に依存し合う関係性がとてもリアルに感じた。 読み進めていくにつれて、いろんな謎が明らかになってきて主人公の心情が徐々に明白になっていく。だからこそ、「あの時はこう考えてあんな行動を取ったのか」と数ページ前に戻って確認したくなった。

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    投稿日: 2023.02.17