
総合評価
(79件)| 12 | ||
| 34 | ||
| 20 | ||
| 3 | ||
| 0 |
powered by ブクログ中島敦の衣鉢を継ぐものがここに。こういう中国ものが読みたかったよ。悟浄/司馬遷の話は中島敦の作品のそのあとを読んだような感覚に陥った。
0投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログ著者の作品は好きで、色々と読んでいるが、それらの作品とは一線を画す内容。 生意気ではあるがこんな作品も書けるんだ、と感心してしまった。 結構好き。
1投稿日: 2024.10.06
powered by ブクログ題名作は、西遊記の悟浄を主役に仕立て上げた作品だ。中国史における助演者を主役にしたり、スピンオフであったりの5つのストーリーで構成されており、万城目学さんらしく面白い。 趙雲西航は三国志の蜀の軍人である趙雲子竜が主役。 虞姫寂静は秦を滅ぼした項羽の寵姫の虞美人が主役、夏目漱石が思い浮かぶ。 法家孤憤は秦の始皇帝暗殺未遂事件と法家思想政治の顛末が描かれている。 父司馬遷は史記の司馬遷について、娘からの視点で描かれている。 こうした確固たる方向性がある中で、登場人物の人間らしさをクスリと笑顔にさせる表現が、万城目学さんらしさを感じた。 ただ、私は中国史にはさほど興味がないため、読むのが少し辛かった。
21投稿日: 2024.10.04
powered by ブクログ中国の古典を元にして書かれた短編集 西遊記だったり、三国志だったり、史記だったり その中から『主役の周囲にいる人物を中央に置き、その視点でもって主役を観察し、ひるがえって自己を掘り下げる、という心の動きを描いた(P.6)』お話になってます 例えば沙悟浄から見た孫悟空・猪八戒、趙雲から見た諸葛孔明・張飛、虞美人から見た項羽といったように んでまあこれがめちゃくちゃ面白い! 物語が進んで主人公の心がどう動くのか、それぞれのお話での決意の方向がどれも魅力的でたまりません お気に入りは『悟浄出立』と『虞姫寂静』 そういえば西遊記のお話って何故かなんとなく知っているんだけど、ちゃんと読んだ記憶もないんですよね 万城目先生に一から書いてもらいたい、読みたい!なんて思っちゃいました
13投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログついに直木賞作家となった作者といえば、京都ラヴァーズな、歯切れの良い文章と会話の掛け合いが楽しいエンタメ作家…という印象を、昔読んだ初期作たちの思い出とともに持っていたが、その初期作に混じって、こんな短編集も書いていたのか…とおどろき。 中島敦インスパイアから始まる、著名な中国の故事・逸話に材をとった短編たちは、派手さとも荒唐無稽さとも無縁な、文章も相まって朴訥だけれど温かみのある読後感を得られ、とても気に入った。 とくに、「常山の趙子竜」の名乗りに馴染みのある三國無双世代の我々としては、その名乗りから膨らまされた話にも読める、「趙雲西航」が刺さった。
2投稿日: 2024.06.07
powered by ブクログ「鴨川ホルモー」をはじめとする万城目学氏の作品はいくつか読んだことがあり、面白い話を書く人、奇想天外なストーリーを書く人 というイメージだったが、本作はだいぶ違う。そして私好み。中国古典を題材に、深みのある内容、心に刺さるフレーズ、描写の巧みさ(スケール感、血腥さ、悲哀など)で、読み手の心を揺さぶってくる。
1投稿日: 2024.05.12
powered by ブクログ実は、私が"万城目学"の名を最初に意識したのはこの文庫本。パラパラと目次を見ただけで、中国古典が好きな人ならすぐに気付くタイトルがずらりと並ぶ。 1 「悟浄出立」 西遊記のメンバーの一人•沙悟浄を主人公とした物語。 2 「趙雲西航」 三国志の蜀の軍人•趙雲子竜を主人公とした物語。 3 「虞姫寂静」 秦を滅ぼした項羽の寵姫•虞美人を主人公とした物語。 4 「法家孤憤」 秦の始皇帝暗殺未遂事件と法家思想政治の顛末の物語。 5 「父司馬遷」 史記の著書•司馬遷の娘から見た父の物語。 3〜5は史記が題材。どれもスピンオフ的な視点で物語が作られていて面白い。お薦めを一つ選ぶとしたら「虞姫寂静」。虞美人の秘めたるエピソードが胸を打つ。これで興味を持ったならば、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読むと面白いんじゃないかな。良い読書ができました。
28投稿日: 2024.04.26
powered by ブクログ遠い世界だった中国の歴史の世界を私も一緒になって肌で感じられて、中国史のとりこに それも万城目さんらしく人間味あふれる魅力的な人たちにしてくれました はまりすぎて中国語も習い始めてしまいしまた 私の世界を大きく広げてくれた1冊 短篇集で読みやすく、何度も読み返すほど好き
2投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ時折やってしまう、S潮文庫の呪縛による、内容未確認予約物件。悟浄は、沙悟浄のことでした。 中国古典文学の多少脇役にスポットを当てた短編集5編。 この作品を書くに至った万城目学さんの序文に、すごく、いいね!っと思いました。彼は、高校時代の現文テストに出題された小説に心奪われた。その後、それが中島敦の「わが西遊記 悟浄歎異」と知る。中島敦は33歳で亡くなり、これは未完といったところ。そして、万城目学さんがその歳になり、そのオマージュに挑戦となる。 私は高校の現文の教科書で読んだつもりの森鷗外の寒山拾得のラストが心残りで時々思い出していたのですが、それが寒山拾得縁起のラストであったことがわかった時、ようやく納得したような気持ちだったですね。若い時代の出会いって、忘れ難い。(最近は、一昨日登録した本もあやしい) 悟浄出立 西遊記より 沙悟浄視線の猪八戒考察。 趙雲西行 三国志より 張飛・趙雲・諸葛亮の蜀への船上物語。 虞姫寂静 史記より 四面楚歌の元 虞美人草の虞姫の悲恋。 法家孤憤 史記より 燕の刺客、荊軻 同音の名を持つ男との分岐点 父司馬遷 史記 「李陵」中島敦 娘の榮から見た、大御所司馬遷。 どれも読み物として面白いのだけど、私が中国古典を読んでなくて、中島敦も西遊記を読んでないんですよ。なので、どの部分が万城目学さんの創作なのか、どのぐらいフィクションなのか、わからないのが残念でした。 猪八戒って、天界にいた時は、シュっとしたイケメンで、地上に落とされた時豚とぶつかってあの姿というのは、西遊記からなのかしら?
48投稿日: 2023.02.02
powered by ブクログ万城目学作品だが、これまでとは異なり、原作から想像を膨らませた短編集。様々な作品をキャラクターそれぞれの目線で感情や行動が描写されているため、どれも主体者の目線で情景やエピソードが感じられる。おすすめは表題作よりも、虞姫寂静。 万城目氏、中島敦や沙悟浄が推しとは、やはり面白い。
1投稿日: 2023.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本を読んでいると、久々に中国史に関する本を読みたくなった。中国史は謎が少ないけど、題材にすると書き手によって特色が出るストーリーになって面白い。 万城目学は著者解題で中国史にミステリー要素が少ないのは、司馬遷がいたからだと主張している。司馬遷によって緻密に歴史が記録されたため、司馬遷以降も中国史は正確に書かれていると主張している。この主張はなるほどなと感嘆した。いつかは史記を読み、司馬遷が情熱を出した文を読みたいものだ。 この本はいくつかの短編によって構成されている。その中でも、この本のタイトルである悟浄出立に込められたメッセージに胸を打たれた。「過程にこそ素晴らしさがある」というメッセージは、現代の結果だけを求める風潮に一石を投じているのではないだろうか? 1番面白いと感じたのは、虞姫静寂だ。虞にスポットを当てており、あまり記録が残っていないため万城目学が思い描く虞に対するイメージがありありとこの話に表れていると思う。項羽のかつての妻であった虞に似た女を虞としての役割を与えるというのは、万城目学の妄想力が無ければ思いつかないだろう。
1投稿日: 2022.05.16
powered by ブクログ中国の古典に題材をとった五篇の短編から成る短編集。 この短編集ではない、昔読んだ小説の中に出て来た会話。 妻がいる男性が妻を手酷く裏切って他の女性の許に走り、恨んだ妻は相手の女性に復讐する。 「これは酷い…もし復讐するなら男にするべきだ」と、ある小説家は妻に言う。すると妻は 「そうなんでしょうね。でも、女はそうは思いません」 この短編集のヒロインの女性は、男にきっちりと一発かまして去って行く。 代償行為で自分の心の穴を埋めようとするのは 男性あろうと女性であろうと、あまり褒められた行動ではありませんね。色んな人を傷つける。
1投稿日: 2022.05.02
powered by ブクログ項羽と虞にチャイニーズデスコアの優Voodoo Kungfuのvo 李楠とサポート?Bの蒲羽を脳内キャスティングして読んだ「虞姫寂静」が良かった。 これ、読み始めてから間もなく何処かに行っちゃって、この前やっと発見したんだよね。 で、再読。 西遊記も史記も三国志も試験対策以外の知識も興味はなかったワケだよ。これまでは。まぁ、孫悟空は知ってるけど。 で、最初は正直辛かった。西遊記さえも。 でも、読んでいるうちに気がついた。と、いうか思い出した。漢文とか古典は同級生が言うほど嫌いじゃなかったことを。みんなに合わせて文句は言ってたけど、文中にふと差し込まれる視覚的な風景描写が好きだったなぁ。 で、原作からのスピンオフを万城目学が綴るという趣旨の本作。 原作知識のない私のようなNO歴読者に対し簡単な背景説明を巻末に収録という親切設計。 中国古典に見られる風景描写を挿入というスタイルを踏襲。美しい。臨場感が湧く。 行間で物語る漫画家と評されるあだち充の風景描写って中国古典の影響から来てるのかもと思い至った次第。
1投稿日: 2022.01.29
powered by ブクログどの話も面白い。その人を周縁から描く手法。ただ、予備知識は多少いるのが難。 司馬遷のお話が一番かと思う。
1投稿日: 2021.11.04
powered by ブクログ特に表題の悟浄出立が面白いです。1つ1つが短いので読みやすいと思います。万城目学さんの個性が出てます!
1投稿日: 2021.04.15
powered by ブクログ万城目さんのは、映像化されてるのは、全部観てる! (そんなんばっかやな(・・;)) で、はじめて本読んだ。 何か、あらすじなどに、惹かれて。 西遊記、三国志などのサブキャラをメインにしての短編5つ。 スラスラ読めるし、なかなか面白い。 好みは、やっぱり「悟浄出立」かな? ・結果が全てではなく、過程も大事! ・先頭に立って、道のない道を行く厳しさ(楽しい事もいっぱいあるけど) 何か、今にも通じるもんもあって、ジーンときた! 後書きにあたる?「著書解題」も面白い。 中島敦さんの「わが西遊記」を読みたくなった!
16投稿日: 2021.02.12
powered by ブクログ短編5編。 1話目の悟浄出立が一番よかった。 悟浄、あんたは間違ってないよ、と肩をたたきなる面白さだった。 中国の古典や歴史に疎く、他の話で盛り上がれなかった。
1投稿日: 2020.08.03
powered by ブクログ古代中国の話の側面を書いた短編集。 好きな作家さんで、好きな中国の歴史小説関連なのに、面白いと思える話がなかったのは残念。
0投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログあとがきの「著書解題」★5つ。 中国と日本における歴史の記録の違いを司馬遷のに見てとるのは非常に説得力があります。
0投稿日: 2020.04.18
powered by ブクログ中国古典という非常に地味な題材に著者な包丁を入れて上手に料理をした佳作。 表題作は西遊記で存在感のない沙悟浄が自分の生き方を変える話で、自分はどう生きるべきなのかという優れて現代的な問いが古典の形を借りてコンパクトに料理されていた。特に猪八戒の奔放さとの対比で語られるので、内向的な性格の人には響く内容だと思う。 三国志の話も地味で面白かった。趙雲の孤独というのは同じようなことを意識の片隅で思うけれども言語化はせずにやりすごしてしまうような話だった。吉川英治もそこには触れようとせず、北方謙三はひたすら「漢」として描くので、これまで誰も言語化してこなかったのではないか。その意味で、痒いところに手が届く佳作だと思う。 虞美人の話もテロの話もそれなりによかったが、司馬遷が娘の体に書を書くシーンの迫力には敵わない。 著者の鴨川ホルモーが異様な迫力に満たされているのはこのような古典的教養に裏付けがあったのであるかーと感心した。
0投稿日: 2020.03.23
powered by ブクログ5つの小編が収められた本書。いづれも中国の古典を材に、それぞれのストーリーで中心をなす人たちが何かに気づき、悟り、大きく生き様を変えるドラマを描く。そうした意味でいづれもドラマチック。 とはいえ、著者の他の作品と趣きが異なるため、期待を裏切るかも。著者の中国古典への造詣の深さと世界をイマジネーションで広げる力強さに感銘を受ける作品集。
0投稿日: 2020.02.01
powered by ブクログ言ってみれば中国の歴史小説のパロディですが、万城目氏が本書を書いた理由が非常に興味深いです。 ヘンテコな作品ばかり書いている天才だと思っていたら、意外と正統派の感性を持っていたんだ。 ついでに言うと、内容も充分面白い。
0投稿日: 2020.01.11
powered by ブクログタイトル・テーマからして無意識に中島敦の高雅な文体を期待してしまったのでその点が期待外れでしたが、これはこれで面白かったです。 (星はつけないことにしています)
0投稿日: 2020.01.05
powered by ブクログファンタジーを読む友人に勧められて。 結論から言うと、いまいちだった。 友人が話してくれた「話」の方が面白かった。 話術というか。 そういえば、以前も落語家が勧める本を読んだが、 同じ様な感想を抱いたことがあったっけ。 どうも、登場人物の言動や気持ちに納得いかないというか。 書物や映画やドラマで取り上げられるような 有名な歴史上の人物にはすでに何らかのイメージがあるので、 よほどの腕がないと難しいのかもしれない。 「虞姫寂静」はいわゆる四面楚歌の場面を描いたもので、 亡き妻に似ているので名を与えられ、愛された女という 設定にしていたが、 これが一番面白かった。
0投稿日: 2019.11.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2019/9/22 三国志知らんの。1ミリも知らんの。 なので最初の孫悟空はいいとして、2作目で心が折れた。 誰が誰かわからんし。 名前も覚えられないし。 でもその後のは三国志知らなくてもまだ理解できた。 とは言えじゃあ三国志読もう!とか全くならないから。 歴史にロマンを感じるセンスが私にはなかった。
0投稿日: 2019.09.22
powered by ブクログ中国古典の登場人物でも主人公以外に焦点を当てた物語り。こんなこと思ったり考えたりしてたのかな…と共感しちゃうくらい登場人物の感情が文章に溢れてる。中国古典に興味がなくても、新しい物語りとして読めて、逆に中国古典に興味が持てたし勉強になった。
0投稿日: 2019.09.09
powered by ブクログ学生時代に中島敦の山月記を読んで鳥肌が立ったことを思い出します。悟浄出立、上手いね。確かに中島さんと同じ匂いがする万城目作品です。大満足です
0投稿日: 2019.03.24
powered by ブクログ悟浄の視点で書かれた西遊記という感じ。なかなか良いと思いました。万城目好きにはたまらないでしょう。あっという間に楽しめた一冊。
0投稿日: 2019.02.10
powered by ブクログ物語の切り取り方。もう秀逸すぎます! 原典を知ってる人は大いに楽しめること請負。 そうでない方も、短篇として入り込めるストーリー。 読んでて、たまりません。 戦略・戦術をカッコヨク語る、猪八戒。 風邪で鼻水が止まらない、諸葛亮。 船酔いをする、趙雲。 しあわせを語る、范増。 訛りが酷くて笑える、荊軻。 そして。 特に大好きなのが最後の物語。 司馬遷の「史記」について、娘の目線から語らせるって、ステキ過ぎました!
0投稿日: 2019.01.26
powered by ブクログ西遊記の悟浄を主役にした物語……そんな単純な理由で購入したが、最近自分が読了した『李陵・山月記』『項羽と劉邦』と同一線上にある物語を、万城目氏の筆で読めたことで面白さが倍増した。中島 敦著「我が西遊記」がどうしても読みたくなった。悟浄も八戒も天帝に仕える神仙だったという驚き。そのような目で見ると、三蔵法師一行に別の姿が見えてきそうだ。
0投稿日: 2018.12.02
powered by ブクログいつもの万城目学作品というものではないけれど、それでも登場人物の複雑な心情がひしひしと感じ取れて、短編だからこそ面白かったように思います。中国古典を少し知ってた方が面白く感じたので、巻末の説明書きを読んでから読み進めました。
0投稿日: 2018.11.17
powered by ブクログ◆◇◆「名脇役たちの物語」◇◆◇ 『悟浄出立』 万城目学 今までの万城目学とは一味違った短編集。有名作品に出ていくる『主役ではない』登場人物たちにスポットを当てている。西遊記の沙悟浄、三国志の趙雲、項羽と劉邦の虞美人、はたまた史記の司馬遷の娘など、なかなか渋い人選です。 どの登場人物たちも見せ場をもった存在感のある名脇役だが内面が描かれることは少ない。特に三国志の趙雲は人気キャラとして名高いが仕事をそつなくこなしていくイメージが強い。今作では、主人公の劉備たち3義兄弟や天才軍師の孔明たちの影で故郷に思い悩む人間らしい様子がえがかれている。とても新鮮です。 僕は主人公ではなく、脇役たちが好きなのでとても楽しめました。改めて、たくさんの人間によって大きな物語があると思えます。最近はスピンオフで脇役を主人公にしたものが多いです。他の古典でもできると面白いかもしれませんね。
0投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログ初めて万城目学さんの作品を読んだ。 どの話もおもしろかった。 私の好きな「人生訓話」的なものが入っているのと、言葉が重くてよかった。 特に表題作の『悟浄出立』は悟浄が前に出るのもよかったが、八戒の人生が興味深かった。
0投稿日: 2018.10.01
powered by ブクログ中島敦の悟浄出世からインスパイアされた表題作の他に、中国の歴史上の人物や出来事を元にした4作が収録されている短編集。 悟浄出立は爽やかで面白かったけど、中国史ってのはどうも全体的に血なまぐさくてグロテスクなイメージが伴って、読後感がいまいち。。司馬遷が宮刑というグロい刑を受けていたなんて知らなかった。 普段はすっかり忘れていたけど「李斯って焚書坑儒の人よね!」と、世界史で習ったことや漢文で習ったことをふと思い出すのも面白かったけど、たぶん再読はしない。
0投稿日: 2018.09.27
powered by ブクログ本屋の夏の文庫フェアコーナーで、わたしは西遊記ファンなもんでタイトルぱっと見で「おっ中島敦のやつか。買お」と衝動買いしたやつです。有名な作家さんやけど初めて読みました。中島敦リスペクトで、中国古典の脇役に焦点を当てた短編集でした。 西遊記以外は全く知らなかった(高校古典の漢文までの知識しかありませんこーゆーの)わたしでもものすごーく読みやすかったし面白かったです。 しかし胸糞悪い展開ばかりを招く八戒をあんなに美化せんでもいいと思うな。八戒はひどいやつなので(…)どんだけ綺麗な話にしようとぜんぜん繋がってる感じもしなければ納得もできなかったよ。あーいうキャラが八戒の魅力なんやし、何より悟空の出番が少なかった。でもニヤニヤしている悟空を見れたから割と満足です。 中島敦のやつもっかい読もう。「李陵」は読んでないし。 ほかの話もどれも面白かったです。
0投稿日: 2018.08.30
powered by ブクログ沙悟浄、趙雲は知っているけど、他の人は名を聞いたことがある程度。関心を持ってこなかった人物の話を楽しめるかな? と少し不安があったのですが、「虞姫寂静」と「父司馬遷」が心に残りました。 万城目さんが描くいつもの少し不思議な日本の風景は出てきませんが、たまにはこういうのもいいですね。
0投稿日: 2018.06.16
powered by ブクログいやこれは、いつもの万城目調は全くないね。 作者名を伏せて読んだら絶対にわからないだろうな。 むしろ実に正統な歴史小説だ。 こう言うのも書けたんだとちょっとビックリ。 5つの短編が入っているのだけど、題名から西遊記関係の話が続くのかと思ったら、それは最初の一編だけで後は三国志や史記を下敷きに、脇役だった人たちを主人公にした話だった。 幸いなことにどれも原典のお話はすぐにわかったので、作者がそれをどのように料理したかがわかって面白かった。 個人的には虞美人の話と司馬遷の話が好み。 虞美人の設定が絶妙でその最期も印象的。 そして司馬遷に再び筆を執らせる娘の激情がいい。 やっぱり想いの物語が好きなんだよね。 この勢いで作者にはぜひ中華なファンタジーを書いて欲しい。
0投稿日: 2018.02.12
powered by ブクログ中国の話をもとにした小説。著者の解説もよい。wikipediaを使いながら読んだ。中島敦を読みたくなった。
0投稿日: 2017.11.26
powered by ブクログだれか、編集者。 中島敦「悟浄歎異」「悟浄出世」の続編アンソロジーを出してくれないか? 万城目学版は充分面白かったし、納得できる出来だった。
0投稿日: 2017.11.09
powered by ブクログ悟空、超雲、虞姫、荊軻、司馬遷。それぞれ見てきたように創造を逞しくして、「小説」を切り取る。なかなかよろしい。
0投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログマキメマナブ氏の本は当たり外れが大きいが、この本は私には当たり、であった。 三国志や史記、西遊記をもとにした創作であり、全体としておもしろく読んだが、なかでも虞姫寂静、父司馬遷が個人的にお気に入りのエピソードである。己の正道とでもいうべきものを、絶望の中でも貫いた登場人物に心打たれたからである。
0投稿日: 2017.10.22
powered by ブクログさごじょーが主役の話?ん?と読み進むうち中国文学の奥深さにどんどん引き込まれてゆきまする。 ちょっとがんばって三国志とか手に取ってみよかいなーと思った一冊
0投稿日: 2017.10.15俺、八戒。人間の気持ちよくわかる。なぁ悟浄
中島敦の「わが西遊記」の続編を意識して書かれた本書。現代風に言えばスピンオフってヤツなのでしょう。といっても、悟浄が主体的な主人公として大活躍する物語ではありません。中島版は自問する沙悟浄/沙悟浄の見た悟空批評。そして万城目様版では「沙悟浄が見た八戒」を語られます。悟浄は「八戒はなぜ豚なの?」「なぜそんなに自堕落なの?だって君はかつて・・・・」と語りかけ、考え悩みます。 悟浄は悟浄の人生?の中で主人公だけど、西遊記という時のなかでは主人公にはなりえない。そんな悲しみを、読んでいる私自分も感じてしまいました。 その他、三国志の趙雲(劉備や張飛に対して)、史記の虞美人(項羽に対して)など、時の主人公たちを受け入れながらも、小さな嫉妬や羨望をもっている方々が登場します。脇役が脇役のまま、でも自我をもつスピンオフ。お勧めです。
0投稿日: 2017.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『バベル九朔』で躓いて、もう万城目作品は読まないかなと思っていたけど、短編なので読んでみた。 万城目の得意分野とも言える小作品たちだろう。こういう既存の事実というか設定があり、そこから空想を膨らませたもののほうが彼の持ち味が出る。 知らなかったが中国の歴史書にも造詣が深いとのことで、今回の5作品は『西遊記』『三国志』『史記』に原典を取っている。 『史記』は挫折しているが、『西遊記』も『三国志』も万城目に負けず、いろいろ読んでいるので(特に『三国志』)、面白く読めたかな。 『西遊記』はいわずもがな、あのTV番組の影響も少なからずあろう。万城目もおそらく。。。 『悟浄出立』は、いつも三番手の悟浄が隊列の先頭に立つシーンがエンディングだ。でも、慣れない先頭、どこへ向かえばいいか分からない。 すると悟空が言う; 「馬鹿か、お前は」 悟空は呆れた声とともに、手綱を引いて馬の動きを止めた。 「こっちが西天ですよ、と書かれた立て札が、どこかに用意されているとでも思ったか?ただ、自分が行きたい方向に足を出しさえすればいいんだよ!」 このシーンなんて、悟空の声、口調は間違いなく、堺正章の悟空だ(けっして香取慎吾などではない)。 そんな原典の力を借りつつも、それぞれの登場人物の新たな一面を垣間見せるストーリーが見事だ。 万城目の真骨頂、なかなか楽しめた。
0投稿日: 2017.09.11
powered by ブクログ万城目学による、古典のリライト。 高校の古典の時間に紹介されたら楽しいな。 猪八戒の思慮深くなくなったところがとても楽しい。
0投稿日: 2017.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
目次 ・悟浄出立 ・趙雲西航 ・虞姫寂静 ・法家孤憤 ・父司馬遷 中国古典の有名どころ、そこに書かれないままだった彼らの人生を、その節目を、間接照明のように映し出す。 用兵の妙をして天界じゅうにその名を轟かせた、希代の名将と言われた猪八戒が、なぜ人間界に落とされ、あのようなぐうたらになったのか? いくさの極意は、指揮官の精神を討つこと、という八戒。 “大将はどこまでも安全な場所で戦況をうかがい、そこで『ああ、これ以上続けられない』と思ったとき、いくさは終わるんだ” 過程を無視して結果だけを求める八戒は、圧倒的に強かった。 “世界をたった一つの枠組みで捉えようとする者がしばしば陥る、単純ゆえに排他的で、孤独ゆえに循環的な思考のなれの果てを。真理を得て、世界がいよいよ広がるはずが、逆に以前とは比較にならぬほど、狭隘かつ不愉快なものに成り下がってしまう不幸な現実を。” 悟空も八戒も、旅を通して変わりつつある。 ずっと傍観者であり続けた悟浄は―。 「三国志」の趙雲、「項羽と劉邦」の虞美人。 彼らの語られなかった心のうちは、万城目学の語りによって露わになる。 というか、今まで語られていなかったことが不思議なくらい、当たり前のように沁みてくる。 「法家孤憤」と「父司馬遷」 帝の逆鱗に触れ、罪人となった司馬遷と、司馬遷によって歴史に名を残すことになった荊軻の、それぞれの物語。 いつもの万城目学のような軽妙洒脱さは姿を消し、まっすぐな言葉で中国古典を綴る。 「悟浄出立」と「父司馬遷」が特に気に入りました。
0投稿日: 2017.07.24
powered by ブクログ歴史上の脇役を主役にした短編集。中国が舞台だが、少しばかり知識を持ってないと読みにくいかな。個人的には西遊記と趙雲のところは面白く読めた。
0投稿日: 2017.07.20表題作は
表題作に興味があって購入。 これは面白かった。 けど,他はちょっと話が地味すぎて個人的にはあんまり。
1投稿日: 2017.05.21
powered by ブクログ西遊記や三国志、史記など中国の古典の登場人物を取り上げた短編集。 それぞれの物語の一場面を切り取って描いている。 話としてはソツなくまとまっている感じ。文章はとてもまじめ。いつもの万城目さん節はないのでそれを期待していると肩透かしを食う。
1投稿日: 2017.04.29
powered by ブクログ本作を簡単に説明するならば、誰もが名前ぐらいは知っているであろう中国の古典のスピンオフ。賢い人がイマジネーションを駆使して、途方もない話をきちんとした文章できちんと語れば、読み手のイマジネーションをもこんなにかき立てる物語になるのだなぁとつくづく感心。万城目さんに惚れ直しました。 表題作の「悟浄出立」は、『西遊記』の沙悟浄の視点で三蔵法師と孫悟空と猪八戒を語る。「趙雲西航」は、『三国志』の趙雲。「虞姫寂静」は司馬遷の『史記』のうち「項羽本紀」に登場する虞という女性。「法家孤憤」の原典も同じく『史記』で、「刺客列伝」に出てくる刺客のひとりを巡る話。最終話の「父司馬遷」は、司馬遷の娘が父である司馬遷について語ります。いずれも原典を読んだ著者が創り上げた話なのに、実際こうだったのではと思うほど。スポットライトの当たらなかった脇役たちが輝いて見えます。 最後には著者解題付き。『西遊記』はわかるとして、ほかの話についていけそうにない私は、1話ごとに解題を読んでから読み進めました。この読み方、おすすめです。司馬遷の『史記』を読みたくなることまちがいなし。
0投稿日: 2017.04.28
powered by ブクログ西遊記関係の、しかも中島敦の「わが西遊記」にも連なる作品が表題作とあって、ワクワクしながら本書を手にした。 西遊記がらみの作品は一編だけで、ちょっと寂しいかとも思ったけれど、中島敦を超えるのは大変。 結果、これでいいのかも。 三国志の蜀、劉備のもとにいた趙雲の疎外感をクローズアップした「趙雲西航」。 名前を奪われ、項羽の亡き夫人の代理品だった虞美人が、最後の時を迎え、自分を取り戻して死を迎える「虞姫静寂」。 法家の学徒としての際立った学識を持ちながら、刺客に「なり下がった」荊軻を、同じ読みをする名前で取り違えられた京科の視点からとらえた「法家孤憤」。 李陵事件後、「人でなくなった」司馬遷の姿を、娘の視点から描いた「父司馬遷」。 いずれも英雄、第一級の有名人のそばにいた人の、心の揺らぎが鮮やかに掬い取られている。 虞美人や、司馬遷の娘、栄の気持ちの鮮烈さには、惹きつけられる。
0投稿日: 2017.04.22
powered by ブクログ『西遊記』や『三国志』などの中国古典に登場する脇役たちにスポットライトを当てた短編集です。全5編の中では表題作と「虞姫寂静」が面白かったです。 万城目さんらしいとえばらしい作品だと思いますが、その一方で、鹿やひょうたんがしゃべるとか大阪が全停止するとか、常人では思いつかないような大ホラ話をどこかで期待したのですが、いつもの作品に比べると風呂敷の広げ方が中途半端なように感じました。やっぱり原典の制約があるからなのでしょうか、そんなの気にせず好き放題やればいいんじゃないかと個人的には思うんですけど。あと、原典に対してなじみがない自分のような人間にとっては、作品に対する理解が十分なのか今ひとつ確信がもてず、やや消化不良となった感もありました。
0投稿日: 2017.04.22
powered by ブクログ万城目さんといえば、やはりホルモーやしゅららぽんが最高だけど、こういう中国古典の面白さを知ってるからあんな発想もできるんだろうな、なるほどな、と万城目さんの実力を再確認することができた。 人と人が向き合う時の状況の描写なんかは、さすがだと思ったけど、やっぱりホルモーとか鹿男が良い。
0投稿日: 2017.04.11
powered by ブクログ万城目学が好きなので手に取ってみた 5編の短編から成る小説 中国の古典を題材に扱っており、 知っている登場人物もあれば、初めて知る人物もあった ただそのどの短編もかなり面白かった 当然史実という訳では無いのだろうけど、 すべて本当にあったことのように感じてしまう様な出来 特に『虞姫寂静』の切なさと格好良さが心に残った
0投稿日: 2017.03.29
powered by ブクログまきめさんのいつもの感じと違って、とても真面目な感じだった。中国縛りではあるけど、時代が少しずつ違っていて面白い。何回も読みたいかと言われるとそうでもないけど、面白く読めた。
0投稿日: 2017.03.25
powered by ブクログめっちゃ面白かった! 中国古典に題材をとった短編集。 中国古典好きにはどれも馴染みのある題材だけにとても楽しめた。 表題作の「悟浄出立」は単品としてはインパクト弱めかもしれないけど、短編集の導入作品としては素晴らしい。 「趙雲西航」の張飛が愛らしい。んで趙雲はかっこいい。 出色は「虞姫寂静」。これはめちゃめちゃ素晴らしい。これで長編書いてたら直木賞取れてたんじゃない?ってくらい(^^;; あとの「法家狐憤」「父司馬遷」どちらも面白かった。 いやー、万城目さんには直木賞とっては欲しいなぁ。
0投稿日: 2017.03.18
powered by ブクログ感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201703/article_2.html
0投稿日: 2017.03.12
powered by ブクログ中国古典から切り取られた5つの短編。万城目作品だけど、いつものおかしみとはちょっと味わいが違って、湿度のある憂いを感じる。 「西遊記」を思い出そうとすると、昔読んだ絵本の絵と、『最遊記』の漫画とアニメ両方に、香取慎吾のドラマ版の映像がぐるぐるする。 なので『悟浄出立』は表紙絵があってありがたかったです。脳内再生の補正が楽だった。(20170219)
1投稿日: 2017.03.05
powered by ブクログ泣けた。 中国史さっぱりわからないし、真・三国無双しかわからないし、でも泣けた。 虞美人の話と司馬遷の話がいいなと思った。 あとは、諸葛孔明に惚れそうになった。 で、つられて中島敦を読んでみようと思いました。
1投稿日: 2017.02.22
powered by ブクログ中国古典の準主役をメインに描く短編集。 元ネタ知らなくても、「準主役の悩み」が面白いけど、 原典知ってたら、もっと面白いかも。
0投稿日: 2017.02.18
powered by ブクログよくも悪くも万城目本っぽくないが、万城目節を期待しなければ面白い。万城目本的には目新しいかもしれないが、物語としてはあまり目新しさを感じないし私の苦手な短編なので、波に乗る前に終わってしまう、映画のトレーラーっぽい。嫌いではない。
0投稿日: 2017.02.08
powered by ブクログこれは本当に万城目氏が書いたものなのだろうか... と言うのが、正直な第一印象。 中国の古典に題材を取った短編集である。 原典は、西遊記であった、三国志であったりで、 その中の「主役じゃない人」に焦点を当て、 物語を紡ぎ出している。 万城目氏と言えば、鴨川ホルモーだの 鹿男あをによしだとかの、ばかばかしい系 お笑い小説の作者...と思っていた(^ ^; 唯一、かのこちゃんとマドレーヌ夫人を読んで、 おぉ、こんな静かな作品も書けるのか、と 驚いた覚えはあるが... 本作は、もの凄く真面目なのである。 そして、もの凄い「名作感」が漂っている(^ ^; 文章自体は、そんなに「重厚長大」という感じではなく、 割と読みやすいと思う。 もちろん昔の中国が舞台なので、 難しい漢字の言葉は沢山出て来るが... 地の文自体はそんなに「老成した感じ」ではない。 が、本当にすごい「名作感」(^ ^; うっかり感動しそうになったりする...って、 いや、感動して悪いわけではないが(^ ^; 何せホルモーの作者、本気で真面目に書いてるのか、 どっかに仕掛けがあって騙されてるんじゃ...と、 つい疑ってしまいたくなる(^ ^; 私は中国の古典に明るくないし、 三国志も西遊記もまともに読んだことがない。 きっと詳しい人が読むと、もっと共感できるのだろう。 私が本書を読むには実力不足で... ま、その「合わなさ」で星一つマイナス(^ ^; 作者のせいではございません、あしからず m(_ _)m
0投稿日: 2017.01.31
powered by ブクログ序文で中島敦の名前が出た時にアレって思いました。 読み始めてなるほど。 同じく中国故事を題材にした短編集。特徴的なのは中心を微妙にずらし、有名場面の前夜だったり、脇役を主人公にしたりしている事。でも、それがかえって深みを与えているようです。 中島さんとは違うテーストだと思いますが、純度の高い物語でした。
0投稿日: 2017.01.31
powered by ブクログ本当の面白さを得るためには 学んで知識を得ておくことが 必要だと言うことが よくわかった。 知識は探すものじゃない。 知識は身につけるものだ。
0投稿日: 2017.01.29
powered by ブクログ『水滸伝』・『三国志演義』くらいしか中国文学は読んだことが無かったので、果たして面白く読めるのか心配だったが、著者が巻末で、各々の作品の簡単な原典の解説と、登場人物の紹介をしてくれていたので、そちらを先に読んでから本編を読んだので、本来の作品を知らなくても、あまり困ること無く読めた。 『虞姫寂静』を読んで、四面楚歌って、ここからきていたんだとか、 『悟浄出立』を読んで、猪八戒と沙悟浄は天界で働いていたんだとか、 この本を読んで、いろんなことを知ることが出来た。 なかでも一番心に残ったのは『父司馬遷』。 グッときました。
0投稿日: 2017.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中島敦の小説の題材を真似ているだけでなく、文体やスタイルも真似ている。中島敦の遺作と言われても分からないだろう。
0投稿日: 2017.01.22
powered by ブクログ中島敦オマージュと聞いて初めて万城目学作品を読んでみたけど期待外れだった。表題作に関しては文体は当然真似出来ないとしても、元の魅力であった独白調も採用しなかったのは残念。 他の作品にしても古来様々な形で描かれた人物を別の視点で描いているが、読者の頭の中にあるイメージを払拭するには余りに短か過ぎる。 一番面白いと思えたのが架空の人物の主観で描かれた「法家孤憤」であったのもその現れか。
0投稿日: 2017.01.16
powered by ブクログ物語の登場人物のその後を想像することはままある。でも本作ほど掘り下げてられていると、只々凄いと感心してしまった。遊び心なんだろうけど、そんな万城目さんがますます好きになりました。 あらすじ(背表紙より) おまえを主人公にしてやろうか! これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語――。勇猛な悟空や向こう見ずの八戒の陰に隠れ、力なき傍観者となり果てた身を恥じる悟浄。ともに妖魔に捕えられた日、悟浄は「何も行動せず、何も発言せず」の自分を打ち破るかのように、長らく抱いてきた疑問を八戒に投げかけた……。中国古典の世界を縦横無尽に跳び、人生で最も強烈な“一瞬”を照らす五編。
1投稿日: 2017.01.15
powered by ブクログ〝西遊記〟〝三国志〟〝史記〟など中国の古典に題材を求め、脇役にスポットをあてて、わき役の目から見た主役という、新たな物語が生み出されました。これまでの万城目作品とはちょっと趣の異なる短編集ですが、著者自身、楽しみながら書かれたのではないかなという気がします。 中国の歴史に関心がない人でも、充分に楽しめるドラマチックな内容ですよッ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
0投稿日: 2017.01.15
powered by ブクログ万城目さんが書きたかったという、過去の作品をイメージした短編。「西遊記」から「悟浄出立」。「三国志」から「超雲西航」。「史記」から「虞姫寂静」「法家孤憤」。「李陵」から「父司馬遷」。万城目さんらしい雰囲気は薄い。虞姫寂静と父司馬遷が良かった。
0投稿日: 2017.01.15
powered by ブクログ悟浄出立 天界の名将『天蓬元帥』の成れの果てが猪八戒!?西遊記を読むと猪八戒はトラブルメーカーでお調子者でセコくてスケベ、孫悟空を出し抜こうとする事、数知れず・・・沙悟浄と三蔵に度重なる連帯迷惑をかける。そんな豚が天の川水軍で八万の兵士を率いていたなんて悟浄でなくても信じられないですよね。そんな疑問を八戒に投げ掛ける沙悟浄の話。 趙雲西航 三国志の蜀の名将『趙雲子龍』と張飛、孔明が劉備の蜀奪の時の援軍に向かう時の話、趙雲は張飛よりも年上だったんだと初めて知る。孔明の蜀への憧れと孔明の遍歴を見れば成る程と思える。 カッコいい趙雲では無く渋い趙雲でした。 虞姫寂静 項羽の武は中国史上最強!!劉邦に敗れた敗因は張良、陳平の離間の計による軍師范増との訣別。同時代の名将韓信の将器を国士無双と呼ぶならば項羽の武力は『三千世界無双』と言っていいだろう! そんな項羽の奥さん虞美人との別れの夜のお話 法家孤憤 始皇帝が皇帝になる前に燕の刺客に暗殺されそうになる話。地図と将軍の首で昔漫画で読んだのを思い出す。李斯が思い描く法治国家は現代において完成形を見るのか?李斯に聞いてみたい。 父司馬遷 腐刑になった人の家族の話!史記の作家司馬遷が計に処され3年後から話は始まる。 万城目学が古代中国が舞台の話を書くというだけでワクワクしませんか?
2投稿日: 2017.01.14
powered by ブクログ中国が舞台の短編 沙悟浄、趙雲、虞美人、司馬遷の娘、実在の人物(沙悟浄以外)の物語。 史実では無いのか?と引き込まれてあっという間に読破しました。 それぞれの人物たちの、物語を、もっと読みたくなった。
0投稿日: 2017.01.12
powered by ブクログデビュー前に書いていたものとホルモー・鹿男は全然違うとよく述べておられるが、おそらく前に書いていたものに近いのだと思われる。題材の知識が薄いので楽しめきれていないと思うが、現代を舞台としたこのような小説はぜひ読んでみたい。
0投稿日: 2017.01.09
powered by ブクログ万城目学は「鴨川ホルモー/鹿男あをによし」にデビュー2連続で唸り、その後はそれを越える作品に出会えていなかったのですが、本作は今までとは全く趣を異にしていて、これぞ新境地!といういう感じ。 最後の「父司馬遷」はとりわけ胸に響きました。巻末の著者解題と併せて読むと、またいいの!
0投稿日: 2017.01.09
powered by ブクログ中国古典の世界から一シーンを切り取った、短編小説5編 「悟浄出立」 唐 「趙雲西航」 三国時代 「虞姫寂静」 秦末期、前漢成立直前 「法家孤憤」 秦 「父司馬遷」 前漢 それぞれ背景とする時代は違うが、すべて、ある一瞬を経てそれまでの自分から一歩前に進む話だった。 余韻だだよう5編でした。
0投稿日: 2017.01.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読。短編集。「序」で執筆動機が、「著者解題」で下敷きとした物語の説明が加えられている。1度目より深く味わえ、再読してよかった。「悟浄出立」での八戒の戦に対する考えや、「法家孤憤」での法治に対する考えが、現代の問題としてもとらえられる。それでもやっぱり「虞姫寂静」が一番好きなのは変わらない。舞姿と心情の描写がまるでその場にいるような臨場感で迫ってきた。
0投稿日: 2017.01.06
powered by ブクログ中国の古典を全然知らないことを思い知らされた。 有名な西遊記の話だって、この本読むまで猪八戒が天蓬元帥という名で水軍を率いた名将だという設定を知らなかった。 西遊記だって、三国志だって実のところ読んだことがない。 そういう素養があれば、この本はさらに面白くなるのでは。 三蔵法師と孫悟空、沙悟浄、猪八戒は天竺へと向かう。 途中、明らかに妖怪の罠だというのに、猪八戒が余計なことをするから、毎度のパターンで妖怪につかまってしまう。 暗い部屋に吊るされる三蔵法師、沙悟浄、猪八戒は孫悟空の助けを待つ。 その間、沙悟浄は思い出していた。 猪八戒はかつて、天蓬元帥と呼ばれ天界一の名将だったと言われていたことを。 隣でブゥブゥ言いながら鼻息荒い豚を見ていると、そんなのは出鱈目だという孫悟空の意見に同意する。 これまでの旅路で、自分はどこまでも傍観者だった。 そんな傍観者が、猪八戒の過去に踏み込み、過去を尋ねた。 西遊記より沙悟浄、三国志より趙雲、史記より虞美人、司馬遷、そして京科というオリジナルの人物たちによる、主人公にならないわき役たちの短編集。
0投稿日: 2017.01.01
powered by ブクログ3話目の「虞姫静寂」は、項羽が最後に虞から与えた名も装身具も取り上げて逃がそうとしたのは全く独りよがりな話だと思う。虞も真相を知って相当ショックだったろう。最後の時に虞を名乗りながらも舞った舞はせめてもの矜持だったと思う。4話法家の話、5話司馬遷の話も良かった。とりあえず、中島敦の悟浄歎異も読んでみたく思った。
0投稿日: 2016.12.31
powered by ブクログおまえを主人公にしてやろうか!これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語―。勇猛な悟空や向こう見ずの八戒の陰に隠れ、力なき傍観者となり果てた身を恥じる悟浄。ともに妖魔に捕えられた日、悟浄は「何も行動せず、何も発言せず」の自分を打ち破るかのように、長らく抱いてきた疑問を八戒に投げかけた…。中国古典の世界を縦横無尽に跳び、人生で最も強烈な“一瞬”を照らす五編。
0投稿日: 2016.12.25
