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アンネの日記 増補新訂版
アンネの日記 増補新訂版
アンネ・フランク、深町眞理子/文藝春秋
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総合評価

199件)
4.2
82
53
33
3
2
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    『愛する人が愛した本』 異国の地でこの本をわざわざ取り寄せたのには訳がある。私の愛した女性がこの本に導かれて小説家になったのだ。 アンネフランクは天才ではなかった。 彼女の周りが判断したように、あの時期によくある多感でおませな普通の女の子だった。特別でないことがとても特別だった。 もしも仮に彼女が生きていたらこの本は外には出さなかっただろう。彼女は不器用だけど賢い子だった。自身を高める意義を知っていた。 アンネフランクは二人はいない。人が生きるということは、こういうことなのだと思う。お疲れさま、アンネ。

    0
    投稿日: 2017.01.30
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    なぜこの本を読もうと思ったか。それは、『奇跡の教室』という映画を見たからだ。 有名な本を読んでみるって大事だな。この本に関するいろいろなことがわかった。アンネの日記には戦争中だからこその内容もあれば、この年頃の女の子として普通のこともたくさん書かれている。日記をほとんどそのままに本にしているというのがすごい。彼女の文章から大人に成長していく過程が分かるし、戦況も感じる。最後の方は社会的なことに関する自分の考えを書き、アンネを失った残念さを感じた。アンネ同様に将来ある多くの人が亡くなる戦争。虚しいものだ。なぜ、殺しあうのだろう。なぜ、自分と違うというだけで、排除するのだろう。自然にそう感じさせられていた。

    0
    投稿日: 2016.09.05
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    今まで未読だった作品。 “隠れ家”での生活はもっと窮屈なイメージでしたが、アンネの表現のおかげなのか、予想よりは普通のように思えました。 勿論、自由ではないし、死を意識した怯えはあったでしょうけれど。  アンネの思春期の葛藤、母や姉への反発、異性への興味、恋心が隠れ家での息を潜めるような生活の中にも描かれています。  残念ながら日記は“隠れ家”が見つかってしまい途切れてしまいましたが、戦争や人種差別について考える機会になり、これからも世界中の人々に読まれていくことは、アンネの生きた証と言えるでしょうね。

    0
    投稿日: 2016.03.07
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    読破してはいない。 最初から読み始め、途中から飽きてきてしまい(申し訳ありません)、最後のほうを読んだ。 思春期の女子が思うことは国を問わず、共通することがあるのだと思った。 とくに母親にかんする部分は共感するところもあった。 このような平凡な女の子が当時はたくさん殺されてしまった事実に憤りを感じる。

    0
    投稿日: 2016.03.02
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    世界で最も有名な書物の一つと思われる『アンネの日記』。平和教育や政治の文脈で語られることも多い本ですが、この本がここまで広く読まれている理由は文章自体の魅力にあると思います。 アンネは自身の「書く才能」について自覚していますが、彼女の文章は、本当に驚くほどあざやかに、複雑な心の揺れ動きを描き出しています。まさにすぐれた青春文学そのもの。 アンネが『日記』を書いたのは、13歳から15歳という最も多感で変化の大きい時期です。読み進めていくと、日記の最初の方では無邪気に生きていたアンネが、どんどん内省的な大人へと成長していくのがわかります。この若い書き手が、書くことによってぐんぐんと成長していくさまを、文章によってありありと見ることができるのは、とてもわくわくする読書体験でした。 注目すべきなのは、この『日記』が、単なる個人的な日記ではなく、読まれることを意図して書かれたものだということ。(「この本について」より)アンネが何を伝えたかったのか、何度も反芻して読みたいと思います。

    0
    投稿日: 2016.02.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    13~15歳の少女が、こんなに鋭く人を観察しているのかと脱帽。あと1ヶ月長生きしていたら、大小説家になって活躍していたかもしれない。そう思うと残念。

    0
    投稿日: 2016.02.11
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    迫害を逃れるため家族で隠れ家に潜伏した少女の日記。13歳から15歳、今の日本で言えば中学一年生から中学三年生の時期に当たる。 小川洋子先生が影響を受けたと公言していたという理由だけで予備知識なしに読みはじめた。 外の世界から隔離された生活は閉塞感に押しつぶされそうになったり大人たちの感情のはけ口のような形で叱られたりと辛いことが多いのだけど、隠れ家に来てすぐは少し変わった別荘に来ているみたいと言っていたり楽しいこともあった。 日記から多感な年齢の少女の成長の様子が見れる。性の目覚め、美しいものへの憧れ、母親や父親からとの精神的な決別など。大人と子どもを行ったり来たりする様子が読み取れる。 閉ざされた空間にいても成長を妨げることはできないのだった。 一部の大人たちが感情を文句で撒き散らしていても一番弱いアンネはそれができなかった。だからアンネは日記を書いた。書くことによりアンネは友人キティと対話し感情をろ過することができた。書くという行為は気持ちの浄化作用があるということを改めて気づかされた。 と、ここまでいいことを書いたがこの作品を読了するまでに実は何度も寝落ちしている。 登場人物の名前が覚えずらく呼び方がちょくちょく変わるし、少女の日記なので突然出てくる。これ誰だっけ?って人が結構いた。その影響で割とはじめの方で人物の関係性を見失っていた。それが分かった時点ではじめから読み直すべきだったと思う。ちなみにwikiを見るとネタバレ満載なので注意。 ぼくはアンネに共感するには年をとりすぎている。今3歳の娘がアンネの年齢になったら父親の立場としてまた再読したい。

    0
    投稿日: 2016.02.05
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    小4くらいのときにはリタイアしたけど、今回は時間はかかるけど読みきれた。アンネと年齢も近くなっているからだと思う。ユダヤ人迫害は年齢に関係なく行われていたことがシッョクです。アンネにはそれを乗り越えて夢を叶えて欲しかったです。中学受検が終わったらアンネと同じようにアンネに向けて手紙形式で日記を書きたいと思っています。

    0
    投稿日: 2016.01.24
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    What is done cannot be undone, but one can prevent it happening again. - Anne Frank

    0
    投稿日: 2016.01.04
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    凄いの一言。これが14歳前後の少女が描く内面なのか…恐るべし。 人の内面、人との付き合い方、親子の関係、達観した恋愛観、男女差別問題、政治や人生観…抑圧された異常な空間での生活でよくもこれだけの思いが綴られるものか。抑圧されてこそ紡ぐことができたとも考えられなくはないが、生まれ持った文才と前向きな性格、何と言っても自分を客観的に観ることができる、自分を分析できる能力が成せる技なのかも。 全体を通して見れば閉鎖空間のなかでも活き活きと前向きに過ごす快活な少女の様子がユーモアも含めて書き記されていて読み物としても楽しめます。結末を知っているため、遺りのページ数が少なくなるにつれ、切ない気持ちが募ります。特に終盤は戦況に関する明るい状況が続き、将来への希望に満ちた気持ちが描かれているだけに。 アンネの理想論がこの世に蔓延する事で世界が一歩進化することを願いたい。 自身においては、この自由を当たり前と思わず尊く思い、幸せを噛みしめて生きていきたい。

    1
    投稿日: 2016.01.02
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    “あなたになら、これまで誰にも打ち明けられなかったことをなにもかもお話しできそうです。どうかわたしの為に、大きな心の支えと慰めになってくださいね”――親愛なるキティーという存在に向けて託されたその日記に綴られたものは、ユダヤ人迫害の手を逃れるべく隠れ家生活を余儀なくされた少女、アンネ・フランクの大切な想い出たちだった。隠れ家生活のはじまり、他人との息苦しい同居と衝突、悲惨な外の世界のこと、母への辛辣な批判、夢と希望、淡い恋、思春期の苦悩、心の成長、そして平和への祈り……世界中が戦争で荒廃していたあの異常なる狂乱の時代、人生で最も多感な思春期を生きた一人の少女は今もなお日記の中に、多くの人々の胸に生き続ける。希望と理想と崇高な精神、朗らかさを失わず――完全版に新たに発見された日記を加えた増補新訂版。 私が太平洋戦争を知ったのはおよそ今から二十年前くらい、だいたい戦後50年後の年で、それとほぼ同時にアンネ・フランクの存在も知りました。学習漫画の彼女の伝記を何べんも何べんも繰り返し読んでいたのですが、アンネの日記自体は今の今まで読むことはありませんでした。いえ、何度も読もうとは思っていたのですが、興味が読む!の段階に至ることなく、戦後70年を迎えました。節目の年だし、日本国内は安保問題でざわざわしてるし、ここは私も一つ、何か戦争を学べるものを読もう、と言うことでいよいよ読書に踏み切ったのです。 私は日本の戦争の事しか知らなかったので――世界史もとってなかったし、ましてただでさえ手薄になってしまう近現代史、太平洋戦争もその一部とはいえ、ヨーロッパを主戦場とした第二次世界大戦についてはほとんど知らなかったも同然です。それが、この日記を読んだことでなんかようやく……ヨーロッパ側のその戦いの記憶にアクセス出来たような感じです。それも一人の少女の日記と言う形で。で、ずっと日本側のことしか知らなかったし、たとえば疎開だとか配給だとか食べ物がとにかくなくてひもじくて……というようなことは知っててもきっと外国の方は日本とは食糧事情が違うだろうかなこんなひもじかったり窮屈だったりしたのは日本だけなんやろうなあ、なんて思っていたのですが今回読書して「おや? 外国も結構そうだった?」なんて感じました。隠れ家があったオランダもたまに外の様子がどうなのか書かれるのですが食糧事情も日本とそう変りなく配給制度だったり(あと闇市?があったり)治安の物騒さなんて日本以上だったし、なんか戦争って結局どこの国も大変なんだ…なんていうことがまず収穫でした。 “アンネの日記”というものが世界史、あるいは文学史(現代の日記文学ですよね)の中でどのくらいのものであるのか、私は不勉強な為よくわかりません。でも生きていれば86歳(私の祖母と同い年!)であり、人生で最も多感で、最も“自分”というものに苦しむ時期である思春期を、不当な迫害を受け世界から隠れて生きなければならなかった少女による日記ということを考えると――残酷な話になりますけどもし生きていたならそれほど高い価値は生まれなかったかも知れない、ただの名もなき一人の人でしかない少女でしかなかったはずの日記と言うものが、これほど読まれているのは本当にとんでもないことではないでしょうか。 この日記に記されているのはあくまで、一人の少女の苦しみ、悩みや想い、希望、そして夢――本当に尊くて、愛しいくらいの――どんな時代の少女でも抱くであろう“なんでもない”けれども“とびきり”のことです。ただユダヤ人であるということだけで迫害され、隠れ家と言う異常な環境、不自由を強いられた世界で生きなければならない為に、アンネが書くそれらはより一層私に真摯に迫ってきました。 これがもし普通の少女のものだったらそれほどでもなかったかも知れない。いっそ黒歴史ww m9(^Д^)プギャーと笑い飛ばすことも出来たと思います。でも彼女は命を奪われている。ただユダヤ人だからと言う理由で。だから、何でもないこととか、お母さんへの冷たさも、大人はわかってくれないと言う思春期特有の反発も、ペーターへの限りなく恋に近い友愛も、そしてアンネ自身が抱える寂しさや孤独、葛藤も笑えないんですよね。決してそうじゃなくて……どれもこれも、わたしにはすごく重要なものに思えます。 これは歴史の史料にもなりえるし、少女時代の精神を追った心理学をはじめとする学問の重要な資料にもなるだろうし、日本の古典における日記文学のように文学的価値が高いものにもなるでしょう。でも忘れちゃいけないのは、アンネの未来は不当に奪われ、蹂躙され、残酷にあっけないまでに殺されてしまったものであること。その背景にあるナチスドイツ、ヒトラー、ファシズム……多くの国々の思惑が複雑に絡まり、世界中が争っていた第二次世界大戦のこと、あの時世界を暗黒に陥れていた狂乱のこと……ほんとにさ、あれはなんだったんだろうね、あの時代はさ、そのことに対して私達が後世に伝え、そして自分自身でもよく考えてみること、世界中が辿った歴史を忘れない、風化させないということがやっぱり重要だと思います。 実際の隠れ家は今もオランダにあると思うのでいつか……うーんお金かかるし言語の問題もあるけどいつか行ってみたいな。 ほか雑感。やっぱ共同生活、しかもプライバシーなんてあってないような狭い空間で見知らぬ人だった一家と暮らしていくのはどこでも大変なんだナアなんて思ってました。もっとひどいことになってても不思議じゃなさそうなんだけど、よく耐えて生き続けてきたなと思いますよ。まあ……フランク氏以外全員死んでしまったけれど。 そうなんですよ。アンネの日記結構長くて(かなり分厚い)そんで私がチンタラ読んでたのも一因なんですけど、アンネ自身もフランク一家もファン・ダーン一家もデュッセルさんも、ミープやベップ、クーフレルさん、クレイマンさんといった協力者の人々も、みんなみんなまるで身内のように感じられてたんですね。それにアンネは「キティー」という架空の存在に手紙を書くと言う形で日記を綴ってる。まさか彼女の死後、世界中に沢山の「キティー」――つまり読者が生まれることになろうとは思わなかったでしょう。私がキティーとなって彼女達をまるで自分の身内のように感じたからこそ、彼女達は捕えられ、ほとんど死んでしまった――もうほとんど殺されてしまった、という事実が非常に重たく私の心にのしかかっているわけです。姉に感想を語っていた時もああ、あんな風に悪態をついたり、文句を書いたりしていたのに、結局はみんな死んでしまった……と思うと涙が堪えられなくなって、久々に泣きました。初めて“戦争によって私の身内が殺されてしまった”という感覚を抱きました。圧倒的な暴力の前に、本当に無力を感じずにはいられませんでした。 またさ、日記の最後辺りがかなり希望に満ちてるのもあかんわ! 上陸作戦が始まったり、ヒトラー暗殺計画が起こったりとかさ! それでアンネが十月には学校に戻れるかも知れないとか書いてるんですよ。・゚・(ノД`)・゚・。 もうもう、ページ少なくなってきてアンネが明るくなる反面、こっちとしてはどんどん辛い気持ちになっていって…… もういい加減このブクログ長く書き過ぎてるんですけど・汗 まだ書くこといっぱいなんですけど(もうしょうがない、ブログに書くわい)今のこの時代だからこそ読まなければいけないなと思うことが後半にはかなり残されていて、こんなことをまだ十五歳くらいの少女が書いていたんだ……と思うとただただ尊敬の念しかありません。もし彼女が生還していたら、と思わずにはいられません。 特に最後の方の七月十五日の記述は胸が熱くなって泣きそうにもなりますよ。「たとえいやなことばかりでも、人間の本性はやはり善なのだということを」にはハッとさせられました。本当に… 今こそ再び読まれる時代だと思います。なにとぞ、なにとぞ。

    3
    投稿日: 2015.10.20
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    小学生の頃に知ったアンネ・フランク。 ナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺のため多数の罪もないユダヤ人が亡くなったことは知識として知っていた。 それでも、単なる数字としての認識だったことが、アンネ・フランクという自分と余り年の違わないチャーミングな少女が亡くなったという具体的な事実として突きつけられると、とても衝撃を受けたことを記憶している。 アンネをもっと知りたくて日記を読んだ。 すると今度は、ナチスドイツやヒトラーにも興味が出て、更に第二次世界大戦へと関心が広がった。 戦争の恐ろしさや悲しさを知り、決してもう二度と繰り返してはならないことなんだと心に強く刻んだ。 今回、安保関連法案の強行採決など不穏な情勢に傾きつつある日本を不安に感じたとき、アンネの日記を読み返したいと思った。 わたしが読んだときのアンネの日記は、父オットーの意向で削除された部分の多いものだったのだと改めて知った。 多感なアンネが母親と衝突を繰り返していたことや、批判めいたことを日記に書いていたことは知っていたが、また随分辛辣な言葉で書き記している。 母親のことのみならず、隠れ家生活を共にしたファンダーン夫人のことなども、こきおろしている。 アンネに心惹かれたのは、同じように次女で、姉ばかり可愛がり無理解な母親との関係がわたし自身良好でとはいえなかったところもある。 アンネのように日記に不満を書き残していたことも同じだ。 アンネのようには母親を嫌いだとまで書けなかったところは、母親への遠慮なのか自立出来ないことを自分なりに弁えていたからなのか、今ではよくわからない。 大きく違うところは、残念ながらわたしの日記は、アンネのように思慮に富んだ文学的なものでは無かったことだろうか。 みずみずしく溌剌とした文章で、不自由な隠れ家生活の中からも楽しみを見出し、生きる希望を綴るアンネ。 そんな中でも時に近く来る収容所行き果てに待つ死を予知しているような記述もあり、少女らしく揺れる不安定さも窺える。 わたしは思うのですが、戦争の責任は、偉い人たちや政治家、資本家にだけあるのではありません。そうですとも、責任は名もない一般の人たちにもあるのです。(P487) 14歳の少女が既に戦争の責任が被害者であろうとする一般の民衆にもあると気付いていることに瞠目する。 それも、まさに大きな迷惑を被っているときに。 アンネは、冷静に社会を見る目を持っていたのである。 アンネは多くの夢ややりたかったことを成すことなく亡くなってしまったが、かわいそうなだけの少女ではない。 彼女の言葉通り、死んでからもアンネは生きつづけている。 永遠に平和を語りかける。

    1
    投稿日: 2015.10.16
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    私もちょうど彼女と同じ年頃に日記をつけていた事、またユダヤ人虐殺に興味があったので読んでみました。 読み始めてすぐ、私と違い、活発で直情的でも冷静な女の子だなぁと思いました。 読み進めて度々、生きていくのに辛い状況でもユーモアと明るさを忘れず、なるべく客観的にいようとする姿勢に感銘を受けました。 切にアンネが生き残ってくれたらよかったのにと思いました。

    0
    投稿日: 2015.10.02
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    13〜15歳でこの分量の文章を書けるのか、というのにまず驚いた。 隠れ家生活の中での人間関係のいざこざ、母親への嫌悪など、結構赤裸々に出てくる。

    0
    投稿日: 2015.09.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ◆日記を書くように夜の隙間時間に少しずつ読む。20日あまりかかった。読み終わりの意味するところを思い、読み終わるのが怖かった。息苦しい読書だったが、ここでは本を閉じれば世界を閉じられること、外に出かけられることのありがたさを切に思った。 ◆そこにいたのは、感受性の強い普通の思春期の女の子。一人になれない「後ろの家」での蛹化はどれほど辛いものだっただろう。濃密な内省を通して急速に大人になりながら、夢見た羽化を外界で果たすことなく散ってしまった。「辛抱強い紙」だけが残る。痛ましくひたすらに悔しい。 ◆世の中がこんなに複雑な構造を持つとは。知っているつもりで、想像できてはいなかった。他者を思いやることは、とても難しく、努力しなくてはできないことだ。他者への想像力を養うこと、その努力は不断に続けられなくてはならない。 ◆この、一人の女の子の日記がたくさんの人々によって守られてきたことに、「人間」の誇りを感じる。人生必読の書。

    3
    投稿日: 2015.01.24
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     まず少女の日記なので、それほど当時の政治的社会的状況が事細かに書かれているわけではない。そうした事実は他に詳しい文献がたくさんある。また警察に捕らえられる前のことが書かれているので、収容所などの様子が知りたければ「夜と霧」などの名著が数多くある。本書のキモは思春期の少女における胸の内と、ラジオや協力者から知らされた社会的政治的状況とのコントラスト、そして二年間引きこもり生活を強いられた人達との間で交わされる人間模様である。  日記の中心は、13,4歳の少女が語りそうな両親や兄弟との愛情と確執。そして後半には他の家族との同居という特殊な環境ならではの恋愛模様。とはいえ、ところどころに書かれている当時のナチスによるユダヤ人への迫害の様子は、現在一般的に知られているものとほとんど同じもので、情報の取得が極めてうまくいっていたことを明確に示している。なかには部屋のカーテンの隙間から除いた光景も描かれており、窓越しに見たユダヤ人が連行されるシーンはものすごく生々しい。  訳者の技術もあるのかもしれないが、その文体は少女的な幼さを残しているものの、極めて情緒的かつ文学的。アンネ・フランクは文筆の道を志していたようだが、もし悲劇から免れていたとしたら、その道での成功を掴んでいたのではないかと思う。せめて収容所での様子をヴィクトール・E・フランクルのように著述していたなら・・・と考えるととても残念でならない。  箍を失った権力を持つものは、その暴走を止めることはもちろん、反対者の言葉に耳を傾けることすらしない。そして気づけば周囲が状況に同化し、新たな同意者は体制に反対するものを執拗に攻め立てる。孤立した人間は周囲に従い、身を守るために他者を売る。やがてそれは「常識」となる。権力者はどちらに転んでも損をすることはない。勝った者を利用し負けた者を処分するだけである。こうした仕組みを造ることはそれほど難しいことではない。ほんのちょっとの情報統制と脅迫。これだけである。  日記は1944年8月1日で終わっており、隠れ家が発見されて連行されるシーンなどは記されていないが、この後の様子が書かれた文献も多い。そうした第三者からみた「アンネの日記」と合わせて読むことによって「戦争」というものの理解がより進むこととなるだろう。

    0
    投稿日: 2015.01.22
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    アンネは自惚れが強く負の感情も隠さないどこにでも居る女の子だ。そんなアンネが親族や周りの人間関係に思い悩み苛立ち、やがてペーターと淡い恋をし、精神的成長を果たす姿が日記から滲み出ている。一般的な10代の少女の日記との違いは、それが戦時下のユダヤ人迫害の隠伏中に書かれたということだ。 『アンネの日記』はこれまでは興味が湧かなかったが、池上彰著『世界を変えた10冊の本』の冒頭で取り上げられていたのを切っ掛けに今回読んでみました。悪口や妬み、性への興味、初キス、文筆業への将来的な夢など、非常に私的な話題が多いため、人の日記を勝手に盗み見ているようなバツの悪さがある。そう、これはある一人の少女の日記なのだ。ゆえに戦争や人種迫害のもたらす影響が伝わってくる。 後世に読まれることを意識してか特に15歳の誕生日以降の日記は、非常に哲学的であり文学的である。感受性と表現力の高さが世界の人々を動かしたのかもしれないと感じさせられた。

    0
    投稿日: 2015.01.14
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    アンネが「隠れ家」ですごした二年間の記録です。少女の精神的成長がありありと読み取れます。 上陸作戦がはじまってまもなく一家が連行されたこと、そして収容所が解放される一カ月前にアンネが姉のマルゴーとともにチフスで亡くなったことは運命の皮肉です。 逃げてきた先のオランダがドイツによって占領されたことも……。 しかし、アンネは困難な状況にあっても「雄々しく」生きることを日記の中で何度か決心しています。 また彼女は人間の本性は善であると固く信じており、窓から見える自然の美しさに創造主の恵みを見出すことができるひとでした。 強制収容所に入ってからのアンネの心境がどのようなものだったかはわかりませんが、最期まで心の強さを持ちつづけていたものと信じたいです。 それにしても、危険をかえりみず一家をかくまっていたオランダの人たちはほんとうに立派ですね。 同じような立場に立たされたとき、彼らのような行動がとれるか?と自分に問いたくなりました。 「信仰を持つひとは喜ぶべきです。みんながみんな、崇高なものを信じられる適性を授かっているわけじゃないんですから。 どんな信仰であれ、なにか信仰を持つひとは、正しい道を踏みあやまることはないでしょう。 だれもが毎晩眠りにつく前に、その日一日の出来事を思いかえし、なにが良くてなにが悪かったか、きちんと反省してみるならば、ひとはどれだけ崇高に、りっぱに生きられることでしょう」。

    0
    投稿日: 2014.12.30
  • 手放しでお勧めいたします。

    僕もアンネフランクの父親の歳でしょう。いまさらながら読み終えることが出来、電子版があって本当によかったと 思います。もっと若い頃に読んでおかなければいけなかったのでしょうが。ただ、この歳になって、冷静に読むことが できました。若くして命を奪われたアンネには、同情という言葉より、私たちに愛を残してくれたという感謝の気持ちで す。生きる希望、人類史に残る不朽の名作です。

    4
    投稿日: 2014.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第2次世界大戦時のオランダで、ユダヤ人の少女が隠れ家の中で書いた約2年間の日記。 当時のユダヤ人の悲劇を描いた世界的ベストセラーとして有名なので、読む前は、「戦争の悲惨さ」がテーマの悲劇の少女の話かと思っていた。 でも実際は、13-15歳の少女が隠れ家という「非日常」の中で感じた日常的な感情(小さな喜び・家族への不満・恋愛感情・性への興味・将来の夢など)を鋭い感性で書いたところが共感を呼ぶ「思春期文学作品」。 ■感想1 : アンネの成長 2年間の日記だが、彼女の心の成長が三段階あって三部構成のように感じたので、それぞれについての感想を書く。 1.前半 : 口ばかり達者な、不平不満ばかり言っている少女  母親や同居人に対する、彼らの欠点や、アンネが子ども扱いされていることへの不平不満・悪口・愚痴・皮肉が内容のほとんど。  でもその悪口文章の中に見られる、観察力・表現力・ユーモアが素晴らしく、ここまでの感性・文章表現力を持っていたことが驚き。戦後、生き残った父親が日記を初めて読んで「アンネはこんなこと考えてたのか」と、その早熟さに驚いたらしい。でも、その才能ももしかしたら戦時下という特殊な環境だからこそ研ぎ澄まされたのかもしれないと思うと、複雑な気持ちにもなる。 2.中盤 : ペーターとの恋愛を通して成長  隠れ家に一緒に住む男の子ペーターとの恋愛を通し成長。と同時に、いろんな物事を客観視できるようになり、母親も自分と同じ一人の人間であり、欠点もあるのだということを認めるようになる。  前半、同居しているにもかかわらず日記の中で影の薄いペーターが、ある日を境にアンネの頭の中の大半を占めるようになる過程が、読んでいて気恥ずかしくなる。でも彼女にとっては、絶望の中での数少ない希望の一つだったであろうことを思うと、「もっとペーター積極的にいけばいいのに」と応援したくなる。 3.後半 : 将来の夢を見つけた一人の独立した女性  彼女はジャーナリストになるという夢を持つようになっていた。精神的にも成長し、家族に頼らず一人でも生きていけるという自信も持つようになる。宗教や国際情勢に関する記述も出てきて、個人的な意見やユダヤ人としての立場を超えた、オランダ人・英国人の事情まで理解した上での広い視野での意見を持っていることが分かる。  一方で、彼女が一歩高い精神性まで到達した結果、ペーターのことは子供っぽく見えるようになり、彼との関係をセーブし始める。僕は男なので、おあずけくらった感じのペーターの心境を思うといたたまれない。 ■感想2 : 文章を書くことの意味  1944年春オランダ亡命政府が、戦争が終わったらドイツ占領下でのいろんな人達の苦しみを記録した手記を公開したいとラジオで発表したことを受け、アンネは日記を第三者向けに文章を最初から書きなおす(補足説明したり、悪口が厳しいところを書き直したり)。もともとは個人的な日記だが、誰かに読んでもらうことを意識して推敲を重ねて書いた文章なのだ。だからこそ、感情移入し、多くの人の心を打つのだろう。  自分の力では世の中や周りの環境をどうすることも出来ないとき、起こった出来事・感じたことを文章にして記録するということで、誰にも迷惑かけずに、自分の考えを整理し、負の感情を昇華することができることって確かにある。それって、無力なようだけど、とても意味のあることなのだと思いたい。 ■感想3 : 世界に与えた影響  日記は1944年8月で突然終わる。捕まって収容所に入れられた彼女は、解放まであと数か月という頃15歳で死に、生き残った父親が日記を出版。 そういうドラマチックな背景があったからこそ、この本が注目され、現在の世界中の人達からのユダヤ人への同情を決定づけ、イスラエル-パレスチナ紛争をややこしくしたという面はあるのかもしれない。  でも、もしそういうことが無かったとしても、少女のリアルな心の成長を描いたもの(大人になってからの回想ではなくリアルタイムな10代で書かれたという意味で)として優れた文学作品なのだと思う。

    2
    投稿日: 2014.10.18
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    これだけ有名な本でありながら、「赤毛のアン」と「アンネの日記」の違いもよくわからないほど、特別興味も持たずに生きてきた。世の男性はたいがいそんなもんだろうとも思うが。 知人と本について話をするなかで、なんとなく興味を持ち、手に取った。 語弊があるかもしれないが、細かい描写や心理状態など、日本人とユダヤ人という違いを差し引いても、やはり男性には生理的に共感しきれない部分もある(簡単に言うと、感情移入しにくいということ)。 でも、読後の感想は?と聞かれれば、「とてもおもしろかった」となる。 いや、おもしろいという表現もちょっと適切ではないかもしれない。 また、子供の頃に読んでいたら、もっとつまらなかったというか、さらに興味もなく途中でやめていたかもしれない。 戦争や時代背景についても、ある程度の知識が備わった、40歳近くなった今、読んでみてよかったと思っている。 読んでいると、一人の少女が思春期の日常を事細かに描写していることを、とても「日常的に」感じてしまうが、ふと、そのときの時代背景、生活環境などを俯瞰すると、そのギャップというか非日常の生活をこれだけ日常のように書き綴っているアンネという少女に対して、なんとも言えない気持ちを覚えた。 8月1日に日記を突如として中断、その三日後にゲシュタポに連行されたわけだが、なんだろう、まるで連行されるをわかっていたかのような、最後の日記だった。 特段興奮しているわけではないのだが、なんだか支離滅裂なレビューになっている自分に驚いている。 静かに激しく、心が揺さぶられているこの読後感は、初めての体験。

    0
    投稿日: 2014.10.13
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    「百分で名著」を視聴して購入。 子どもの頃読んだのは児童書でだいぶ省略されていたらしい。こういう過程で読んだつもりになっている作品は多いと思う。ティーンズできちんと読む機会が必要。 みずみずしい彼女の感情の波を実感できる。とても早熟だけど、たしかに1人の女の子が書いたのだ。番組の影響で、戦時のルポというよりは、思春期の少女の成長を追う気持ちが強かった。でも 、やはりこの時代についてもう一度学んでおきたいと思った。

    0
    投稿日: 2014.09.20
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    「架空の親友への手紙」という形にしたことはどんな思い付きだったのか、あまり詳しくは語られていないけれど、 この形でなければきっとアンネは、ここまで率直に、活き活きと、すべてを語ることはできなかっただろうなと根拠もなく思ってしまう。 書くことが自分を見つめることであり、物語ることが生きる証になるということをきっと直感的に知っていたんだろうと思う。 日記の中で今もアンネは確かに生きているし、 彼女の親友のキティも、間違いなく存在したのだという気がしてしまう。 偉大なるキティーへ あなたがいたことで、絶望の中にあった一人の少女がどれだけ救われたことでしょう。 物言わぬあなたは、おしゃべりな彼女の言葉に辛抱強く耳を傾けて、しかもそれを一言も漏らさずに覚えていてくれました。 あなたがいることで、私たちは今も彼女の声を聴き、彼女と共に祈ることができるのです。 どうかいつまでもあなたが、私たちに彼女の声を聞かせ続けてくれますように。 そして彼女と彼女の愛した人たちが、神様の御前でどうか安らかでありますように。

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    投稿日: 2014.08.23
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    [戦時下の青春を綴って]第二次世界大戦時に書かれたユダヤ人少女のあまりにも有名な日記。オランダのアムステルダムに家族ともども身を隠すも、彼女は秘密警察に捕えられ、移送先の収容所で腸チフスにより亡くなってしまうのですが、彼女の死後、その父であるフランク・オットーが出版を決意し、アメリカを始めとして世界的な「ベストセラー」となった作品です。著者は、将来はジャーナリストであり作家を夢見ていたというアンネ・フランク。 「名前と大筋は知っているけど、読んだことがない」という本がいくつかあると思うのですが、アンネの日記も私にとってそんな一冊でした。それ故に、読み進めるにつれて想像していた「アンネ像」「日記像」とは異なる点が明らかになり非常に興味深く読み進めることができました。息苦しい日常生活の中で徐々に思索を深めていくアンネの姿勢にも心動かされますし、何よりもその考えの深淵さに身震いする思いでした。 また、アンネがその同居人である少年・ピーターに恋心を募らせるなど、悲惨な戦争の中にもかかわらず、夢もあれば希望もあったということが(その後の歴史を知っている立場から見るだけに)なおのこと切なくやるせない気持ちにさせられました。いくつもの悲惨な、緊張した記述が見られるのですが、個人的に極めて印象に残ったのは次の一節です。 〜I asked him yesterday what he’d do if there were a dozen Annes who kept popping in to see him. His answer was: ‘If they were all like you, it wouldn’t be so bad.’(昨日、彼(注:アンネが好意を寄せていた同居人のピーター)に「もしあなたに会いにたくさんのアンネが現れたらどうする?」って聞いたら、彼は「どのアンネも君みたいなら、そんなにわるい話じゃないね」って言ってくれたの。)〜(注:訳は評者による) 以前、アムステルダムの彼女の家を訪れてみましたが、これも本当に考えさせられる体験でした☆5つ

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    投稿日: 2014.07.08
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    戦争や虐殺についての知識を必死に詰め込んで当時の人々の苦しみを想像するよりも、たった1人の女の子の日記を読むだけで、その一瞬ごとの息苦しさや世間の矛盾、憤り、苦しみを痛いくらい感じることが出来る。戦争に対して特に偏った意見や考え方も持っていないけれど、アンネの日記を読むと、月並みながら、強く静かに、2度と同じようなことが起こらないようにと願ってしまいます。

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    投稿日: 2014.07.05
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    日記なので余分と感じられる点があったが、ユダヤ人がどういう扱いを受けてきたか学ぶことができた。アンネが隠れ家でとても頭良くいろんなことを考えて生きてきたということが大いに感じられ、この時代の女子中学生の考えに触れることができる。他のこの時代の作品も読んでみたいと感じた。

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    投稿日: 2014.07.01
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    アンネ・フランク関連の図書館の蔵書が破損されるという事件があった。 道徳か何かの教材でアンネの写真を目にしたことはあり、知った気になっていた。 読むタイミングは今だと思い、図書館で借りた。 ナチ占領下、13歳から15歳の時期を、オランダの隠れ家で過ごしたドイツ系ユダヤ人、アンネ・フランク。 そのアンネの、自分用の日記と、戦後の公表を意識して清書した日記、2種類と新たに発見された日記を加えた〈増補改訂版〉。 読み終わるのに、3週間ほどもかかってしまった。 読めても1日に50ページ。 日記であること、思春期独特の自意識が痛々しいこと、いずれ密告されて死んでしまうこと、などなど、いつもどこかしら暗くて重かった。 はじめの方のユダヤ人に対する禁止事項が、変だ。 戦争というだけで異常事態だというのに、民族差別も加わっている。 日記を書かなければ、アンネはおかしくなってしまったのではないかと思う。 アンネ・フランク、アウシュビッツ、ホロコースト、などと検索すると、恐ろしい資料が目に入る。 見たくないけれど、見なければいけない気がしている。

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    投稿日: 2014.05.20
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    題名は知っていても読んだことがなかったので…図書館にて借。 とても利発で頭のいい女の子な印象。 生々しく感じる部分が他人の頭の中を覗けた気がしてドキドキした。 自信満々な感じに不謹慎にも『リア充がっ!』と僻んでしまったw 短い生涯は、あまりに不条理。

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    投稿日: 2014.03.13
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    とにかく長かったです。アンネは本当に文才ありましたよね。亡くなったのが惜しかったです。 アンネが生き延びていたらどんなに面白い話を書くのだろう。狭い隠れ家にいつつ諦めず希望を見出すアンネがすごいです。 でも両親に反抗的な態度をとってしまうところは共感できました。 15歳なのに表現力がうまくて感心してしまいました。

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    投稿日: 2014.03.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これはずっと前に「知ってるつもり!?」と云う番組で取り上げられてから、いつか読もうと思っていた作品です。 確かその後、アンネの真似して日記に名前をつけたりしてたな。 それくらい感情移入しやすい年頃でした。 アンネはとてもある意味「激しい女の子」だと思う。 何者にも負けない「強さ」を持っている。 その強さとは単に気が強いだけではなく、怒りながら、喧嘩しながら、泣きながら、でも客観的に自分を見つめられ、それを治そうと思えるから。 八人で同居していた時も、不幸を、今の現状を嘆くだけではなく、何か楽しみを捜したり、幸せを感じたり、決して希望を捨てずに精一杯「今」を生き抜いていたから。 特に「性」に関して、ペーターとの仲を真剣に考えている姿はとても私より年下とは思えないくらいです。 母親との喧嘩には心から共感しました(笑) 15歳で「戦争」を知り「青春の光」を奪われたアンネ・フランク。 「何故なら今でも信じているからです。 たとえ嫌な事ばかりでも、人間の本性はやっぱり「善」だと云う事を」

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    投稿日: 2013.10.14
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    『アンネの日記』あまりにも有名な本だが恥ずかしながら今まで読んだことがありませんでした。 戦争時代に思春期を過ごし、隠れ家生活という特殊な環境の中でも希望を失わず、夢を追いかけたアンネに胸を打たれた。 アンネの心の葛藤や成長などが日記を通して伝わり、たまに見せる幼さが当時のアンネの成長をよりリアルに感じることができた。 同時に戦争の悲惨さも知ることが出来、日記の読者として感じるものがあった。

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    投稿日: 2013.10.09
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    ユダヤ人迫害により潜伏生活を送らざるを得なくなったアンネ。戦争の影が見え隠れしながらも、綴られる内容は思春期の普通の女の子らしい母親に対する不満や恋の悩みなどが多い。ユダヤ人という事以外、何も変わらない普通の女の子。最後に突然日記が終わるのが何とも切ない。また、あとがきで綴られる収容所の話が恐ろしいと思う。

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    投稿日: 2013.08.13
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    ひとりの人の生きた時代と、成長が記されている貴重な書物です。 私もアンネと同じくらいのときに日記をつけたりブログを書いたりしていました。 自分の周囲のありとあらゆることを思うまま書き殴っていました。 後から読むと、これが思春期というものなんだなと自分でも思うほど青臭く恥ずかしいのですが、そのような思考を繰り返したことが今の自分に繋がっていると思うと、その日記をなかなか処分できなかったりしました。 自分が体験したそのようなことを、アンネはあの大変な時代にも行い、ゆっくりと大人になっていったんだなと感動。 さらに、絶え間ない恐怖を感じながらも強く生きていたことに感動。 そして戦争、迫害への怒り。 文字にして書ききれない恐怖をきちんと読みとって二度と同じようなことを繰り返さないようにしたいものです。 いろんなことを感じる本でした。

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    投稿日: 2013.08.12
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    死が隣り合わせの平穏な日常。 隠れて暮らす以外には、本当にただただ普通の毎日が綴られている。 思春期特有の、喜怒哀楽がたくさんあって。 ぷつっと途切れた日記、その後の彼女たちのまとめ、 ゾッとして鳥肌が立つ。

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    投稿日: 2013.08.01
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    アンネがユダヤ人迫害を逃れ暮らす中、約二年書き続けた大作。 書くのが好きなアンネは、第二次大戦の戦況報告や自身の心境報告に上手く日記を活用している。 隠れ家の日々が如何に異常で、過ごし辛い日々であることが切に伝わってくる。 アンネ自身が歴史や芸術の勉強に熱心だったり、隠れ家住人に対する批判的だったりすることから、非常に向上心の高い人物だと感じた。

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    投稿日: 2013.07.30
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    最初はジャクリーン・ウイルソンの小説に出てくる女の子が読んでいたのを、真似して読んでみたのだと思います。 日記帳に名前をつけるというのが素敵ですね。

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    投稿日: 2013.01.05
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    重苦しい設定の話ではありつつ、しかしどこか辛いはずの日常が輝いて見える日記。 苦しい歴史をリアルタイムに知ることができる。閉鎖的な生活の中で、しかしアンネが輝いて見える。彼女は、きっと将来は素敵な女性になっただろうなとよそくさ予測させるだけのものを秘めている。 歴史の爪痕も感じられる、今一度自分の生活を考えさせられる作品となっている。

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    投稿日: 2012.12.13
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    評価できるものでもないし、評価していいものでもない。 はじめてアンネに出会ったのは小学3年生だった。 はじめて読んだ時には、泣いてしまったのを覚えている。 その後、ドイツの迫害が気になって、小学生ながらに調べた覚えがある。調べれば調べるだけ強い衝撃を受けた。 今思い返しても、いつか子どもができたなら、しっかり向き合わせたい内容の一冊だと思う。

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    投稿日: 2012.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アンネはただの女の子。 中学生の時に読みました。 自分と同じような悩みもあって、自分と同じようなことに興味をひかれる女の子。 時代はヒトラーがドイツを統治している時でしたので、悲惨なことも書かれています。それでも希望を失わない女の子の自分の人生を綴った内容でした。

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    投稿日: 2012.08.12
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    池上彰 世界を変えた10冊の本 より この本について ・はじめての日記帳 ・学校生活 ・隠れ家へ ・ファン・ダール一家 ・隠れ家の暮らし その一 ・隠れ家の暮らし その二 ・事件続出 ・八人目の住人 ・悲惨な外の世界 ・みんなと衝突する ・泥棒騒ぎ ・苦しくなった生活 ・しつけの問題 ・空襲 ・隠れ家の時間割り ・イタリア降伏 ・万年筆の思い出 ・悲しい夢 ・反省 ・ペーターとペーテル ・心の成長 ・春のめざめ ・ペーターへの思慕 ・おとなへの反発 ・自分を見つめて ・腐った野菜 ・ペーターと話す ・隠れ家の話題 ・あこがれ ・息づまる恐怖の一夜 ・はじめてのキス ・父との話し合い ・忙しい日々 ・つのる不安 ・上陸作戦開始 ・光ほのかに ・ふたりのアンネ あとがき

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    投稿日: 2012.05.07
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    此は皆さんご自分でお読み下さい。俺の感想等役に立ちません。 マレーネディートリッヒは嘗てコンサートツアーの途中でアンネの家を訪れ、中から出て来た時には泣き腫らした顔をしていて、アンネの部屋一杯に花束を届けるよう頼んだ。 そういう側面もある。 また、松本人志はオランダに行った時にアンネの隠れ家を見学し、「楽しかったんちゃう?」と言った。 そういう側面も確かにある。 つまり、ひとつの側面或いは見方では語り尽くせない事なのだ。

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    投稿日: 2012.04.28
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    小学生の頃から、何度読み直した事か… ふと読みたくなる事があって、読んでいると日記が書きたくなる。 アンネの赤裸々な文章が、読みはじめた当時アンネと同世代だった自分にすっと入ってきたのかも。

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    投稿日: 2012.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでみたら、思い描いていた内容とちがって、若い女の子の様々な視点の日記だった。 アンネという女の子に親しみを覚えた。

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    投稿日: 2012.03.13
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    1942年6月12日から1944年8月1日までの、とある少女の日記。 読み始めは、カテゴリを「エッセイ」にしておいたが、何というか…これは「歴史」だと実感。ドキュメンタリー。また私も日記愛好家のはしくれ。その点でも興味深かった。 上記の期間の史実により着目したいし、そうするための視座が一つ増えた。ような気がする。 『夜と霧』―ドイツ強制収容所の体験記録―を再読しようとも思い至った。

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    投稿日: 2012.02.11
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    ヨーロッパの女の子達って、おませなのねぇ。 思うことをありのままに書き続けた日記にちょっと戸惑う感じもあるが、思春期の女の子にぜひ読んで欲しい。 想像を絶する状況に置かれた彼女の事を思うと、自由の身の私達って幸せだよね。同じテンポで書かれた最後の日付の日記を読むと心が痛みます。

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    投稿日: 2012.02.07
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    たまたま友人と話していて話題になったので読んでみることに。 日記なんだけど、文章がしっかりしているので物語のように感じてくるけれど、物語と捉えるとやはりストーリーとしての面白さはないので日記だと再確認する。 これを15才の女の子が書いたとにとても驚かされる。 アンネは日記の中に、自分は物書きの才能があると書いているけれどそれも頷ける。 ヒトラーやその他ヨーロッパの国々の動きが書かれているのは、量としてはわずかで思春期の女の子の日記といった印象の方が強く、状況は違ってもなんとなく昔の自分を見るような気持ちもする。 日記に綴られたアンネという少女の夢や希望、悲しみや怒りから一人の人間としての強さを感じた。

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    投稿日: 2012.01.31
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    前に読んだ時はアンネの印象は「年上のヤな感じのお姉ちゃん」だったんだけれども、もうこの歳になって読めばアンネはどこにでもいる「自分は大人なつもりのこまっしゃくれたお子様」なんだなっていうのが分かるのでイラつきもしなくなり…いるいる。早熟と大人なのは違います。 イラつきはしないとはいえそんなお子様の頭の中を除き続ける…正直辛いし面白くもない。これ9割は面白くない。思春期の日記なんて読むもんじゃないなって苦痛を受け続けるんだけども。残り一割の為に読んでるんだよね。外の世界がわかる部分。 そんなどーでもいいような日常がプツッと途切れてるのは印象的。本当に突然捕まったんだなっていう。 しかし今間取り見たら隠し部屋あるのバレッバレだなぁと。隠し部屋の部分広すぎですって。

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    投稿日: 2011.12.25
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     最初に世に出た1947年版でカットされていた記述を復活させた91年版に、1998年に発見された5ページを加え、資料を充実させた増補改訂版。アンネ・フランクがアムステルダムで家族とともに隠れ住んだ家は記念館となり、世界各国から訪れる人が絶えない。オランダ旅行で記念館を訪れるなら、ぜひ読んでおきたい。ホロコーストの歴史を学ぶだけでなく、特殊な状況のなかにあって、知的で感受性豊かな少女が肉体的にも精神的にも成長していく過程を知って、心を打たれるだろう。

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    投稿日: 2011.11.30
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    世界で一番有名な日記。小さい頃から何度も読んだが、そういえば完全版を一度も読んだことがないと思い立って読みました。 近すぎる人間関係や、多感な思春期をひたすら閉じ込められた隠れ家で過ごす苦痛、戦争情勢、ユダヤ人であること、徒然に内容は変化していき、それにアンネ自身の見解も加わって非常に厚みのある(量的にではなく質的に)本になっている。 面白いというよりは、心が洗われる。ユダヤ人というだけで過酷な運命にさらされた理知的な少女の内面に触れて、わたしもきちんと生きなければという気持ちになる。

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    投稿日: 2011.11.24
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    思春期の多感な時期に極限の状態で潜伏生活を送ったアンネ。快活な性格と類まれなる描写力で、暗さを感じさせない生活を瑞々しく綴っている。あの不衛生で束縛された環境の中で、常に恐怖と戦いながら夢を持って前向きな姿勢を貫き通した少女の心の強さはどこから来たのだろう。終戦がすぐそこまで来ていたのに、とてもやりきれません。

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    投稿日: 2011.11.20
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    ナチスのユダヤ人虐殺に興味を持つきっかけになった一冊。 アンネと同い年くらいの時初めて読んでショックをうけた。

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    投稿日: 2011.10.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10代で読んだときは、最後まで読めませんでした。 悲しい物語を、読んで、自分が何もできないことを知って、途方に暮れていました。 完全版が出たこともあり、文庫にもなっているので、大人には手軽に読めるようになっていることを知りました。 今度、図書館で見かけたら、ぜひ読んでみようと思っています。

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    投稿日: 2011.09.22
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    子供の頃、本が嫌いであったため本を読まなかったが、成長するにつれて本が好きになった。そして子供の頃に読んでおきたかった本を大人になってから読んでみたりする。 「アンネの日記」もその一つだった。 しかし、この本は大人が読む本であることがわかった。 ユダヤ人が置かれていた境遇、そしてその中で生きながらえようとしていた人の感情や精神状態。そして、少女の成長の過程を手に取るように感じることができるのである。 またこの極限状態の中で、人は物事の捉え方次第ではどうにでもなる、つまり成長し続けられるということがアンネを通して理解できる。アンネも2年間の間に「ただのおませな少女」から「強い信念と愛と希望を持つ女性」に大きく成長を遂げている。 リアルな少女の日記であるため、思春期の子を持つ親が、子の感情を理解し信頼関係を築く関わり方にも参考となる本。 アンネの精神的成熟度が恐ろしいほどであった。

    0
    投稿日: 2011.09.22
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    アンネは日記の中で、何度繰り返すんだろう?というぐらいに 一つの種について、悩んで悩んで書き殴っている。 それほどまでに、悩みを発散する手立てが無かった過酷な状況、 そしてその思考を見事に文字にて表現出来る、彼女の知性が想像出来る。 嫌という程に近い、隠れ家での人間関係。 家族も含めた他人に対しての嫌悪感、葛藤、 戦時下という状況は今とは異なるけれど、 自分の持つ気持ちと妙にシンクロする部分があって、 のめり込むように読めた。

    0
    投稿日: 2011.09.20
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    高校生の頃、ちょうどアンナと近い年齢の頃に一度読んでたこの本。 当時は同世代の少女が書いた日記に興味を覚えて手を伸ばした。 来月アムスに行くことになって、そういえばここが舞台だったんだと思い返し、今回は歴史的背景を視野に再読。アンナの元々の資質に加えて、当時の情勢や隠れ家での常軌を逸した生活を強いられた故の葛藤も加味されてはいるものの、日記を書き始めた頃の天真爛漫な少女から一人の大人として精神的に成長して行く様に脱帽。今改めて読み返した価値は充分ある。 是非アムスではアンネの家を訪ずれたい。

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    投稿日: 2011.09.03
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    やっと読み終わった。 こんなにも長々と日記を、しかも手書きで書くアンネさんに脱帽。 今まで単なる日記がなんでこんなに人気なのかな~と思ったけど、この中には勇気と希望と挫折と嫉妬と皮肉とユーモアとセンスとエロスと情熱と愛情と願いとその他もろもろの人間の感情が混ざり合った、多くの人が共感できる箇所が多数ある日記だったんですね。 日本語訳されてるので原文はどういった調子なのかわからないけど、色んな言い回し・表現をこの年齢で使っていて、ものすごい知識豊富な才女だったんだと思う。 実際にはこの内容よりももっと苦痛な生活を強いられていたはずなのに、それを全面に押し出さず、日々の生活の面白い話や考えてること、前向きな話をつらつらと書き連ねるこの人は、実際に会ったら一体どんな人だったんだろう。 多分、他の人と変わらない一般的な女性だったのかもしれない。 読んでよかった。

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    投稿日: 2011.08.14
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    13歳の少女が書いたとは思えないほど、しっかりした文章で書かれていて、驚いた。 日々起こる出来事に、すごく素直に一喜一憂している、無邪気な少女から、だんだん読み進んでいくうちに、2年後には、まるで自立した1人の女性のように、心が成長していきます。 アンネの言葉で、こちらも勇気づけられました。 日記が突然終わっていることが、悲しく、悲惨でなりません。

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    投稿日: 2011.07.31
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    第二次世界大戦中、ユダヤ人だったアンネとその一家と、ファン・ダーン家と、デュッセル氏の8人が オランダ・アムステルダムで共に隠れ家生活を送っていたころを中心として綴られている、アンネの日記を読んだ。 ユダヤ人を迫害するナチス・ドイツの支配下にあるオランダでの潜行生活という特異な状況の中で、 13~15歳の思春期を過ごしたアンネ・フランク。感受性の強い彼女の、さらに多感で悩み多き時期の、 元気だったりくじけたりした心の内を綴った、 「人間」と「平和」を静かに見つめ直すことになるような読書体験を得られる本でした。 小学校高学年のころの教科書に、『アンネの日記』の抜粋の短いのが載っていて、 それを扱った授業があったようにも思うのだけれど、 内容はさっぱり覚えていない。それでも、隠れ家生活をする少女から生まれ出た文章という、 漠然としたイメージはずっと心に残っていました。そして、いつかは読もうと思い、 今年の初めに『ブルータス』で紹介されていたのを目にしたのを機に購入して読んだのでした。 10代の頃はね、『アンネの日記』なんて、女の子の日記だから、 読むときまずいような気がしていました。 20代の頃は、色あせた作品のように感じていた。 そして30代になって、存在感のある読み物として捉える事ができるようになったし、 どんなことが書かれていても…、たとえ戦時下の恐怖や悲しみに満ちた内容であろうとも、 読みとおす覚悟で臨みました。 しかし、読んでみると、暗い日記ではない。 ”キティ”という架空の親友に向けた、手紙という形で日記は進められていく。 今日でいえば、ブログに近い書き方かもしれないです。 泣いた日のことも、家族とケンカした日のことも、ペーターと親密になった日のことも、 隠れ家の住人が皆いがみ合っていた日のことも、物音におびえた日のことも、 乾いた文体で、簡潔に、そしてできるだけ客観的な視点を心がけて書かれています。 最後の方になると、深く内省するその自己批判力と洞察力に、もしも彼女が生きていれば 鋭い観察眼や批評力を発揮するジャーナリストなり作家なりになっていたかもしれない輝きのかけらが 見られたりします。 戦争は、そして人種差別は、こういう素晴らしい才能、快活な魂を摘んでしまうものなのです。 非常に残念です。 そして、読者である僕も、読みながら彼女たちが最後には捕まることが分かっているので、残念なことに、 その破局を心待ちにしている気持ちがありました。 アンネの記述から、彼女はもちろん他の7人にも生きている人として、流れている血の温かさのようなものを 感じてきましたから、逆にというか、その命が絶たれる痛みを待望する気持ちが、正直に言いますが、ありました。 このあたり、終わってしまった悲劇をなぞるからこそ、そういう悪い期待をしてしまうのでしょうか。 とはいえ、読んでいる間の9割方は、綴られるアンネの心情や状況にのめり込んで読んではいるのですけど。 当時の生活の様子が、それが潜行生活であったとしても生き生きを書かれているので、 古臭くてかび臭いような、ぼろぼろの古い時代として感じることはなく、 今と太陽も月も星も森の様子も風も川の流れもそこに魚が泳ぐことも鳥が空を飛ぶことも 変わらないんだなーというのが身にしみるようにわかる感じで読める本でした。 思春期の物の考え方って、やっぱり基本になるようなものがあり、 再発見させられることもあるかと思いますし、 人間模様とその分析などには、ヒントになることも多いと思いました。 そういうような意味でも、この『アンネの日記』は一面的に読めば終わりという 本ではありません。多面的にいろいろ感じたり考えたりできる本なので、 読む方はまずは偏見をできるだけ持たずに向かい合ってみることをおすすめします。

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    投稿日: 2011.07.19
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    しおらしい日記なのかと思えば脱糞やらアッーについてやたら疑問めく少女の日記だった。いろんな意味で強烈。度々出てくるケーキなどの御菓子の話がよだれもの

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    投稿日: 2011.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今さら名作を読んでみました。 おもしろいかおもしろくないかって言われると、まぁ、日記だからねぇ、って感じですが。。。 最後が突然、何でもないところで終わっているのが切ないけど。 リアルに突然捕まったんだな、と。 アンネはすごく想像力もあって賢い子だったんだろうな。 だからこそ、この本が名作となって読み続けられてるんだろうな。

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    投稿日: 2011.03.14
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    ユダヤ人の女の子である筆者が、ナチスから逃れるため家族とともに隠れ家に隠れて生活した際の日記。 歴史的に意味のある本とはいえ、ただのガキの日記である。そんなことどうでもいいという話が延々と綴られている。こんな素人の書いたものは読んでも時間の無駄というものだ。戦争ものなのに戦争について特に何もわからない。つまり、ひじょうにくだらない。

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    投稿日: 2011.03.12
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    第二次世界大戦下で隠れ生活を余儀なくされるユダヤ人家族。アンネの日記はそんな極限状況で書かれた真実の話。 平凡な日常と捕まれば命がなくなるという異常な世界が交差する。 少女や家族の存在感と現実感が圧倒的な凄みで伝わってくる。 ジャンルを超えて類似の本はおそらく存在しない歴史的な価値を持つ本である。中学生から大人までにおすすめ。

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    投稿日: 2011.03.01
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    まず初めにアンネフランクってこれ12歳の時に書いたの!? 鋭い洞察力と批判精神w でも読み進めるに従って心が痛くなっていく。 明日見つかるかもしれないという恐怖と隣り合わせの生活。 そして、現実に起きた事実ということに、胸が詰まりそうになった。

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    投稿日: 2011.02.07
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    小学生の頃に一度読んだことのあるものだったが、この歳になって再読をする価値のあるものであったと思う。 潜伏生活の中でアンネが考えた様々なことは、決して流すべきものではなくて、改めて深く考えさせられるものであった。 凄惨な歴史の一部に触れる意味でも、一読の価値あり。

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    投稿日: 2010.11.01
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    輝いているのに閉じ込められているアンネ。自主的に閉じこもって輝きを捨てたような自分に嫌気がさして心苦しかった。

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    投稿日: 2010.10.24
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    ご想像のとおり、芥川賞受賞作、赤染晶子さんの『乙女の密告』を読んで、読まざるをえない気持ちになって読み出した『アンネの日記』でしたが、『アンネの日記』を読み終えたいま、ふたたび『乙女の密告』を読まないと、という気持ちになっているのは、何かのワナにはまったのか。

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    投稿日: 2010.10.14
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     読むのもしんどいほどつまらないのに、最後の終わり方だけで傑作になった作品というのはあると思う。その一つが『アンネの日記』だと思う。  ナチス・ドイツ占領下でユダヤ人狩りから逃げ隠れる「アンネ」の、隠れ家での生活の「日記」。そこでの不自由な生活やら、恋愛やら、愚痴やら、やらやら・・・。もう自分は読むのもしんどくなったころに、盛り上がるわけでも、まとめるわけでもなく、「ぶつっ」と突然終わる。  小説じゃない「現実」の生々しさを強烈に残しながら終わる。この終わりを感じるために、退屈しながらでも読む価値のある本だと思う。 ちなみに隠れ家に住んでいた8人のうちアンネを含む7人は強制収容所で死に、父のオットーのみ終戦に救われ生き残る。

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    投稿日: 2010.08.25
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    普通の女の子だった。あと1年見つからなければ、きっと学校に行って恋人も見つけただろう。恋人とすごいケンカをしたかもしれないし、しなかったかもしれない。気の強い母親になったかもしれないし、ならなかったかもしれない。作家になったかもしれないし、ならなかったかもしれない。すべては可能性だ。可能性は収容所で消えた。

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    投稿日: 2010.08.22
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    ユダヤ人迫害 女の子だな、と思います。 そしてこんなに日記を続けられるのがすごい笑 私には無理だ。 書籍化されるなんて考えてもなかったんだろうなと思うし、この本が残っていたのも奇跡に近いかもしれない。 子どもなのに、何も悪いことはしていないのに、命を奪うって残酷だ。 決して裕福とは言えなくても、彼女は幸せそうだったけれど。 本棚のドア、見てみたい…。

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    投稿日: 2010.08.17
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    多分僕が10歳くらいの時に初めて読んだ小説。 彼女の辛い人生を知ってただ漠然と必死に生きようと当時感じたのを覚えている。

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    投稿日: 2010.07.19
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    翻訳はやや癖があるけれど 1920 年代生まれのティーネイジャーの言葉だと思えばそれなりにおもしろく、読みやすい。 だが 20 年前に読んだときほどには感銘を受けなかった。読みながら、自分が 10 代のときもこんなふうだったなと気恥ずかしい思いのほうが大きかった。それはたぶん、アンネが永遠に 15 才のままであるのに対し、私は 18 才になり、22 才になり、30 才になり、普通の大人になったからだと思う。 アンネ・フランクは特別ではない。どこにでもいる自意識過剰で理想に燃えるお年頃の少女で、それをほとばしるように日記に書き付けた。私も同じだった。書かずにいられなかった。書くことが自分が生きていることの証明だと思っていた。音楽に熱中する子、サッカーに熱中する子がいるように、書くことに熱中する子もいる。そんな子どもだった多くの人は 「アンネの日記」 を読んで自分の子ども時代、あるいは思春期を追体験するだろう。でもジャーナリストや作家として成功できるのは、「書きたい」 という願い続けた人たちの中のほんのひとにぎりだ。だからもしかしてアンネが収容所に行くことにならなかったら、生きて戦後を迎えていたら、彼女の日記はここまで読みつがれなかったのではないか、彼女はここまでアイコン化されなかったのではないかとも思う。運命の皮肉である。

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    投稿日: 2010.04.04
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    あの時代背景の中だから、こんな繊細な気持ちを持ち続けていられたのかな。 アンネが別の人生を送ったなら、どんな日記を書いてくれたかな。 あの、いつも四方八方に神経を使わなければいけない中で見つけるささやかな幸せや喜びが、すごく繊細に書かれていて胸をいためずにいられないのです。 すごく繊細な心を深町さんが訳してくれてます。他の方の訳も読みたい。

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    投稿日: 2010.03.27
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    アンネの家は私がアムステルダムに住んでいたころ、近くだった。同じ教会の鐘の音を聞いてたのだろうか、同じ運河を見ていたのだろうか。 彼女の夢は物書きになることだったそうだ。そして彼女の日記は彼女が知らないうちに全世界の人々に読み継がれることになった、その歴史の皮肉を痛感する。

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    投稿日: 2010.02.20
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    女の子の日記。 いつどんな場所、どんな状況でも女の子は女の子であるって当たり前のことを再認識する本。

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    投稿日: 2010.01.23
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    本当に本当に読めて良かったと、10代のうちに読んで良かったと思える本で、わたしはこの本が心から大好きです 知的でユーモラスでおてんばでナイーヴなアンネ。 同じ少女として共感できる部分も多々あり、ユーモアと希望がいっぱいつまってる文章、彼女の視点や考え方があまりにすばらしくて、本当に信じられない気分になる。こんな女の子がいるんだ。 とても閉鎖的で苦しい環境の中、それでも精神的な深みをどんどん増してく様が圧巻です。それを生々しく伝える文章力にも。 そしてアンネはとても賢い子で、色んなことに敏感な鋭い知性を持つことはあの時代、すごくすごく大変なことだったと思う。なのにアンネは絶望しなくて、シニシズムに負けなくて、あまりにまぶしくて、アンネのことが好きで好きでたまらない。どうしようもなく憧れる。胸がしめつけられる。 15歳。わたし、まだ17年しか生きてないのに、アンネが亡くなった年を追い越しちゃったんだ 「こういう時代のむずかしいところはそこです。わたしたちのなかに芽生えた理想も、夢も、大事にはぐくんできた希望も、おそるべき現実に直面すると、あえなく打ち砕かれてしまうのです。 実際自分でも不思議なのは、わたしがいまだに理想のすべてを捨て去ってはいないという事実です。だって、どれもあまりに現実ばなれしていて、とうてい実現しそうもないですから。にもかかわらず、わたしはそれを捨てきれずにいます。 なぜなら今でも信じているからですーーたとえいやなことばかりだとしても、人間の本性はやっぱり善なのだと。」

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    投稿日: 2010.01.22
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    この本は、ユダヤ人のアンネの日記をもとに描かれたストーリである。当時のドイツは、ヒトラーが率いるナチスが政権をとり、軍事国家になっていた。そして、ヒトラーは、ドイツ国内にいる、ユダヤ人を見つけては、ユダヤ人専用の収容所に連れて行かれたのです。一番有名な収容所の名前は、「アウシュビッツ収容所」です。この名前は、どこかで、聞いたことがあるかもしれません。収容所には、ユダヤ人を匿ったドイツ人や、同性愛者も含まれていたという話もあります。

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    投稿日: 2009.12.03
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    思春期時代にかなり影響を受けた名作の1つです。 きっかけは英語の教科書で習ったことでした。 戦争・暴力、社会的差別に対する人間の本質的な部分を、少女ながら深い洞察で迫っています。 平和を求める強い衝動を感じずにはいられません。 少女時代特有のぎすぎすした感情や悩みにも深く共感できます。 読み継がれるべき名作です。

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    投稿日: 2009.11.15
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    好きな作家の小川洋子さんが中学校2年生の時に出会い、 影響を受け、作家を目指すきっかけとなった作品。 彼女にとって現在も特別な一冊であると聞き、読んでみたくなった。 アンネ・フランクという名のユダヤ人の女の子。 昔、ジュニア版を読んだ時に受けた印象と少々違った。 天使のように優しく、賢く・・・。 ナチスの迫害の犠牲者となった可愛そうな女の子。 そのイメージ、ほぼ間違ってはいないけれど、 こちらの日記は、「哀れな戦争の犠牲者であり、 天使のように清らかな魂の持ち主である 薄幸の少女アンネの書いた日記」というよりは、 「アンネ・フランクという一人の人間が、生命の危機に直面したために アムステルダムの隠れ家にその身を閉じ込めながらも、 肉体的にも、精神的にも成長していった生の記録」である。 アンネは確かに優しさや思いやりを持った少女だけど、 それだけではない。 自分の内面に抱えているものを正直に吐き出していたこの日記には、 周囲の大人達の無理解を嘆き、 時に彼らの行動に辛らつな批評を加えたり、 自分の母親に対して激しく反発したり、 好きな男の子の話、性に対する関心など ジュニア版では知り得る事のなかった、もしくは当時、 未熟な精神の持ち主だった私が感じ取る事の出来なかった アンネの姿がそこにはあった。 時に自信家で、時に泣き虫の甘えん坊。 妙に物分りのいい時もあったかと思えば、 突然始まるわがまま。 正直私は、アンネがただの良い子、 「ただ迫り来る死の足音に怯えていた 天使のような女の子」じゃなくて良かったと思う。 自分の考えは正しく、絶対間違えていないと信じているから、 周りの大人達と衝突した際も、負けずに自分の意見をきちんと主張する。 自分の命を守るためとはいえ、厳しい束縛や制限も多かった 隠れ家での生活。 そんな中でも、周囲の大人と衝突が多かったかもしれないが、 時に冗談を言って笑ったりもしただろうし、好きな男の子もいて、 隠れ家生活を支援してくれる人達によって、 図書館から本を借りてもらったり、お菓子を作ってもらったり、 隠れ家のメンバーの誕生日がくればお祝いをし、 ささやかな贈り物をしたり・・・。 「太陽の光を浴びたい、青い空の下を歩きたい、新鮮な空気を吸いたい。」 そんな人間としてシンプルな願いさえも許されない生活の中で、 彼女はそんな自分の身に降りかかった悲運を憂えながらも、 それでも人間としての誇りを持って生きようとしていた。 「アンネは死の恐怖に晒されながらも、 生の喜びを実感している時もあった。」 その事を知り、私は少しだけほっとした。 だからこそ、途中で終わっているこの日記、 書かれる事のなかった続きの部分・・・。 アンネや隠れ家の人達に待ち受けていた悲劇を想うと 胸が息苦しく、悲しくなる。 好奇心旺盛で、将来はジャーナリストなど 「書く仕事」につきたいと願っていたアンネ。 そんな若く豊かな才能の芽が、戦争によって、 摘まれてしまった事が残念でならない。

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    投稿日: 2009.10.26
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    イラク戦争の中に生きていた少女 アンネ・フランク 世界の中には様々な悲しみが生まれている 学校へ行ってご飯を食べて友達と遊んで勉強をして 働いて喧嘩して笑って泣いて 色んな人生がある アンネの様に壁の中の部屋でほとんどの生涯を生きた事実 成長し己の性を知り、 辛辣な生活の中、それでも人の幸せを見つけようとする アンネが大人になることがあったのなら 素敵な人になったのだろう 私達は学ばなければならない

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    投稿日: 2009.07.26
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    2年くらいかけて何とか読み終わった本。 内容は言わずもがな。 中学生だったわたしには長くで途中飽きてしまったりもしました。 アンネ達がどんなに苦しい生活を強いられてきたかがよくわかります。

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    投稿日: 2009.04.08
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    『アルジャーノンに花束を』 のような印象を受けた。 今では考えられないような、常に危機迫る生活の中で、 短期間にすさまじい精神的成長を遂げていくアンネが、 目の前に見えた。 短絡的だが、オランダ行きたくなった。

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    投稿日: 2009.03.02
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    8人で隠れ住むアンネがつかまるまでの日記。 隠れ家での日常生活や、思春期の少女の物思いが主につづられている。 戦争の悲惨さといったことよりも、この子はふつうの女の子だったんだなぁということをしみじみ感じさせる本。

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    投稿日: 2009.02.26
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    ナチス・ドイツ占領下のオランダで、 隠れ家に住んだ女子中学生の日記。 内容はナチス・ドイツがどうというよりは、 家族に対する思春期の日々の心情が大半。 好き嫌いがわかれる内容だった。 当時のオランダの状況が一部記されていたが、 歴史に対する見識を深める意味では、 「夜と霧」の方が参考になる。

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    投稿日: 2008.12.07
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    隠れ家に住むという、様々な不安に囲まれていたであろう中で、小さな幸せを見出しながら生活していけるのはとても素晴らしいことだと思う。また、記録として残されたこの日記はとても重要な意味を持っていると感じた。

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    投稿日: 2008.10.27
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    ユダヤ人少女アンネ・フランクによる日記。 秘密警察に捕まるまでの2年間の潜伏生活を綴ってる。 第二次大戦中、ナチス・ドイツを逃れてオランダ・アムステルダムに移り住むが、オランダもドイツ軍に占領されユダヤ人狩りが始まり、支援者の力を借りて隠れ家に潜むことになる。 この書物はよく真贋を巡る論議がなされている。筆跡が違うとか発明されてないペンで書かれてあるとか。 しかしユダヤ人が迫害を受けていたのは事実だし、 強制収容所で亡くなったアンネ・フランクという少女がいたことも事実だし、 日本がドイツと同盟国だったのも事実。

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    投稿日: 2008.07.24
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    中学時代に一度読んだのですが、再読しました。中学生の時は「隠れ家」の人々のあまりの自己主張の激しさに途中でついていけなくなりましたが、今回は最後まで読み通せました。戦後「隠れ家」メンバーで唯一人生き残った彼女の父親が、この日記をどんな気持ちで読んだのだろうと想像すると、とても居たたまれない気持ちになります。戦争について考える、民族性の違いについて考える、アンネという一人の少女のおしゃべりに唯耳を傾ける等、いろいろな読み方のできる本です。私は、「悲劇の少女」というフィルターを取り払って読むことをお勧めします。少女らしい、自分の考えに対する過剰なまでの自身が見える一方、時折それについて反省する姿勢が見えたり、またイギリス軍の動向やオランダ世論にたいする洞察等、彼女の才能を感じずにはいられません。そしてその才能がいとも簡単に失われてしまったことについて、やはり戦争という行為の非生産性と非道性について考えざるをえません。数年後にまた読もうと思います。その時は今回とはまた違った感想を持つでしょう。 2008/7/9

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    投稿日: 2008.07.09
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    よく世界史の資料集でみる“アンネの日記”は、この世の地獄のような写真と一緒に載っていた。だから身近で繰り広げられる殺戮の様子なんぞを記したものだと勝手に思ってた。そんなイメージが定着していたので、この本を借りるのも読むのも勇気が必要だった。しかし実際はアンネ自身に宛てた手紙という形式で書かれたものであり、些細なことが書かれているごく普通の日記だった。 13歳から15歳までのアンネの成長ぶりには驚いた。初め「感情が極端でわがまま。好きになれないなぁ〜」と思ってたけど、途中からだんだん好きになれた。アンネはまるで赤毛のアンのように思えた。初めはどーしょーも無いやつだと思うけど、最後は突拍子の無さから芯のある賢さを生じる。よい意味で、とらわれない強い個性が芽吹くという感じ。 アンネが生き続けられたら、どんな生涯を送っていたのだろう? きっといろんな世界を知って、一区切りついた頃には教師になっていたんじゃないかと思う。日記の中で、「…教師に全く興味が無い…」みたいな内容があっとけど、アンネは教師に向いていたと思う。っていうか教師になって欲しかった。 戦後の混迷した時代だったからこそ、アンネのような自己を真剣に考え、広い視野をおのずと欲する人間。そんなアンネに新しい世代を教育して欲しかったなぁ “隠れ家”の住人は自分の意見をしっかり持っていた。それどころか、その意見を他の意見と交わらせることによって議論することが当たり前のようだった。日本人(私)にとっては、なんでみんなまとまらなきゃいけないときに、わざわざ個と個をぶつけ合うんだろう??と思ったが、外国人(?)にとっては、それが当たり前であり、礼儀でもあるようで、、、 ここで日本人(私)は、なんて意見を持つことを考えない人間なんだろう(苦)って思ってしまった。。。

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    投稿日: 2008.05.28
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    「わたしの望みは、死んでからもなお生きつづけること!」 アンネの苦しい隠れ家生活、強い想いそして将来の夢、身近な人々、普通の女の子としての可愛らしい一面などを、圧倒的な執筆力で綴った日記。ちゃんと最初から最後まで読んだのは初めてだったのですが、いかにアンネがしっかりとした信念を持って生きていたかを知って、衝撃でした。そしてその文才と知識の豊富さにもただただ圧倒されました。 自分自身を包み隠さず語るアンネの日記は、突然終わりを告げます。そこに戦争の醜さとホロコーストの悲惨さを感じさせます。

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    投稿日: 2008.04.22
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    若い頃に読んで衝撃を受けてから年を経て再読すると同じように感動できない本ってあるけど、きっとこれもそういう一冊のような気がする。 不可能だけど、アンネと同じ年頃に、同性として読んでおきたかった一冊。

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    投稿日: 2008.04.20
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    小学生の頃読みました。 長くて挫折したのが印象的。 あと恋に語られる部分が意外にも多かった気が。

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    投稿日: 2008.03.31
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    アンネが性的なことに興味を持っていたということで話題になった新版。でも読んでみて、まったく旧版との違和感は感じられなかった。むしろ恋や愛を真剣に考える少女の純粋な気持ちが汲み取れ、一層好感をもったくらい。

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    投稿日: 2008.02.03
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    以前読んだときよりも、アンネの性格の印象がいっそうキツくなっているような気がします。 以前の版は、多分、家族に対する批判の部分とかが抜かれたものだったので、その印象かもしれませんし、または、わたしが年をとったということかもしれません。 あと、思っていたほど、暗い話でもないなぁというのも、今回よんでの感想。 もっと、悲惨な生活を強調した物語(まあ、ノンフィクションですが)だと思っていたのですが、本当になやんでいることは、戦争のこととかとはちょっと違う、なんだかすごい日常的なことだなぁと思います。 人は、どんな環境でも、生きようとするのだなぁ。人が生きるというのは、どんな環境でも、それほど変わるものではないのだなぁ。 そんな感想を持ちました。

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    投稿日: 2008.01.11
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    前半は年相応だったのに、終盤、さすがジャーナリスト・作家志望と思わせる文章になっていた。60年以上も読み継がれる理由がよく分かった。大後寿々花主演で舞台化して欲しい。

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    投稿日: 2007.11.04
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    ユダヤ人迫害の被害を被ったアンネの一生。 分厚く読むのが大変だったが、何か心に残るものがあった。

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    投稿日: 2007.09.24
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    アンネの目を通して知った約2年にもわたる潜伏生活は、想像よりも明るいものだった。それはアンネの強さによるものかもしれないけれど。とても15歳の女の子が書いたものとは思えなかった。戦時の悲惨さは元よりアンネの成長が手にとるようにわかる日記だった。

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    投稿日: 2007.08.25
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    世界的名著 これ05年のクリスマスに 読んでたんだけど、最初の方は 平和ボケしてたのに、そこから 戦争が本格化していく様がありありと 伝わってくる。 読んでて、クリスマスに相手がいなかったことなどどうでもよくなる1冊

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    投稿日: 2007.01.08
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    誰もが一度は読んだことのある本ですよね。今さら言うことはないかもしれない。 でも 泣きます。小学生の時に 涙した 思い出の一冊です。大人になっても 忘れられない 哀しさと不条理さ。 アンネの明るさと子供らしさに また 涙涙・・・戦争も差別も 残してはならないと 子供心に強く思った作品でした。

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    投稿日: 2006.05.16
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    小学校の頃に2度以上は読んだ。なんでかすごい好き。同じ年齢くらいの話だったし、衝撃的なシーンが多かったからかな。古い話だし、何年も前に読んだ話だけど未だにハッキリ覚えてる本。

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    投稿日: 2006.03.20
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    4,5回トライして読み終えた本。とにかく分厚かったんだもの; 一番怖かったのはあとがき。アンネの日記は本当に突然終わってしまって、それがいきなり現実味を帯びてくる。

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    投稿日: 2005.11.04