
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幾度めかの再読。 旧版を合わせると何度読んだか分からないメルニボネの皇子。この世界観がたまらなく好き。 ストームブリンガーにモーンブレード、この名前だけで心躍ります。 ヒロイック然としてないエルリックが魅力的でしかたがない。 しばらくこの世界にどっぷり浸かりたいと思います。 ささ、次巻へ。
1投稿日: 2023.04.25
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 乳白色の髪に真紅の瞳、太古の妖術を自在に操り、魔剣ストームブリンガーで敵の魂を吸い取る、メルニボネ帝国最後の皇帝にして、流浪の皇子エルリック―その数奇な運命を、巨匠ムアコックが流麗かつ壮大に紡ぎ上げた「エルリック・サーガ」が、ついに開幕!メルニボネ帝国の落日と許婚サイモリル姫との悲恋を描く『メルニボネの皇子』と、美しい夢盗人とともに砂漠の民の「神聖乙女」を救う『真珠の砦』の2巻を収録。
0投稿日: 2019.10.29多くのファンタジー、ゲームの雛形、黄金時代SF、ファンタジーの後継者
夢見る都。その名前だけでもファンタジー読者としては胸を抉られますね。この皮肉な都、ファンタジー世界への逃避者が陥る倒錯をエルリックの苦悩を通じて非常に強く風刺するとともに作者そのものの自嘲を含みながらそれでもムアコック先生の筆致は冴えわたっていました。だから我々はまどろみ"夢を見る"のです。 魂を食らう剣、混沌、アリオッホ神、夢盗人、そして遊びの究極としてのJ・Cの登場。 イギリス人らしい現実を踏まえたファンタジーです。 夢盗人が登場する後半では、その物語展開の性質上少し単調になりがちで粗い感覚を受けますが、こちらに価値を見出さなくても値段としては前半だけでも読む価値はあると思います。 ロマンシング・サガやFF、様々なフィクションの原典として見ると非常に楽しめるでしょう。 星5つ。
5投稿日: 2016.09.16もはや古典
ムアコックの原点(原典?)ともいうべき作品。 初めて読んだのは80年代の終わりだったと思いますが、今読んでみても、重厚な世界観や魅力的な登場人物の描写に引き込まれていきます。 陰鬱な雰囲気に最初は戸惑うこともあるかも知れませんが、ライトノベルなファンタジー作品しか読んでない人にも一度は読んでほしい作品、シリーズです。 ムアコックの他のシリーズ(エレコーゼ、コルム、etc.)も、早く電子書籍化して欲しいです。
3投稿日: 2015.08.30
powered by ブクログ先の「太陽の書」シリーズを4冊読み終えてから(あ、感想書いてないね……)、やたらファンタジーばかり読んでいます。あれこれ読んで、ふと書店で手に取ったのがこの作品。 世界に冠するメルニボネという島国の皇子が主人公。白子として生まれてきたため、薬を常用しないと生きていけない。 また、そのような人と違う形で生まれてきてしまったため、メルニボネ人の持つ残虐性や独善性といった性質を持ち合わせていない。いつも「正義とは何か」などと考えていて、「王として不適切」と考える家臣が増えている。 いとこのイイルクーンとの確執と戦い。黒い剣、ストームブリンガーを手に入れるいきさつ。国と愛するサイモリルをおいて旅に出た理由。 ストーリーの根幹部分がしっかりと描かれている一冊目。 訳も素晴らしく、詩的な言葉でつづられているファンタジー小説。
0投稿日: 2015.07.25ダークファンタジーの代表作だと思います
大昔に、一巻目を読んで、非常に惹かれる一方、内容が暗く、自分の中にあるいやなものを描かれているような気がしたものです。 久しぶりに読んで、その印象は変わりませんでした。ただ、その間に流れた時間の中で自己を見つめる時間を持ち、限られた時間を使って読むに値する本であることを認識できる自分を発見しました。全巻とは言いませんが、ファンタジー好きな方には、ぜひ読んでみていただきたい本の一冊です。
2投稿日: 2015.04.01どっぷり浸かれる本格ファンタジー
主人公・エルリックが治めるメルニボネ帝国には、残虐と退廃を好む人々が住んでいます。王道RPGなら間違いなく敵側、それもボスレベルの敵として登場するでしょう。 しかし、皇帝であるエルリックはあまり「メルニボネ的」ではありません。虚弱体質だったり、すぐ悲観的に考えたり、情に流されたりと、まるで普通の人間のようです。美貌も力も備えたエルリックですが、それでも親近感が湧くのはこの人間っぽさのおかげかもしれません。 内容としては、ずっしりとした世界観と濃密な描写がすばらしいです。架空の虫や動物などは、姿をはっきり思い浮かべられるほど作り込まれています。翻訳(同じ訳者による新訳)も一語一語にまで配慮された、本格ファンタジーにふさわしい訳だと感じました。 王道ファンタジーにはない陰鬱な世界観が癖になりそうです。
8投稿日: 2014.08.28ダークなヒロイック・ファンタジー
かなり昔に読んでから、ずっと好きなシリーズです。 新装版になって、アリオッチがアリオッホになってたり、ちょっとした違和感がありますが、やっぱりこの常に曇天が空を覆いつくしているような世界観、はまります。
3投稿日: 2014.06.12ファンタジーの金字塔
大好きなエルリックサーガです。現代のファンタジーの礎は指輪物語ですが、エルリックサーガとエターナルチャンピオンシリーズもそれに次ぐほど重要な位置を占めます。たとえば、ロールプレイングゲームの元祖であるダンジョンズアンドドラゴンズには、性格としてlawful(秩序)とchaotic(混沌)が選べますが、エターナルチャンピオンシリーズの、法と混沌の闘争という概念に影響されています。魔剣もそうですね。ストームブリンガーは実に存在感があって残虐で、とても印象に残ります。そのほか、パンキッシュなストーリーもファンタジーの世界を大いに広げたと思います。バッドエンドも良いですね キャラクター造形もすばらしい。エルリックとは、栄華を極め退廃の極みにある滅び行く王朝の最後の王子、魔術と薬物無しでは三日と生きられぬ虚弱なアルビノ、魔法と剣の天才、憎むべきストームブリンガーが敵あるいは味方、しばしば親友から吸い上げる生命力に頼って生きてゆくしかない男。 「メルニボネの王子」では、エルリックが従兄弟であるイイルクーンと戦います。その過程で混沌の神アリオッホを呼び出し、ストームブリンガーを手にします。本章では、この世界における神、法と混沌の争い、他の次元、永遠の都市タネローン、黒の剣の年代記など、エターナルチャンピオンシリーズを彩るモチーフが登場します。ストームブリンガーの登場シーンはとても印象的ですね。 「真珠の砦」では、聖女みたいな少女が自らの夢にとらわれているのを、夢盗人と共に救う話です。ストームブリンガーはほとんど活躍せず、ムアコックの紡ぐ夢世界を堪能する話となります。まあ、こっちはファン向けの外伝みたいなもんですか。 自分はすっかりエルリックファンなんで、冷静なジャッジなんて出来ません。文句なしに星5で
4投稿日: 2014.03.31
powered by ブクログ実際に所有してるのは天野氏の装丁の旧版ですが。 20年前にひと夏かけて読みました。古いファンタジー小説ではダントツで好きです。ダークヒーロー好きになったのは明らかにエルリックのせいですね。 また、メタルファンとしてもいろんなバンドがモチーフにしてるので知っておきたい作品です。 バンドTygers of Pan Tangがまんま作中の都市の話だったり、Blind GuardianのFast to Madnessがエルリックの話だったり、Blue Oyster CultのBlackbladeという曲にいたってはムアコックが歌詞提供してたり。
0投稿日: 2013.12.22
powered by ブクログ厨二だと聞いていたので楽しみにしてましたがそれほどでもなかった。 アルビノで身体的には病人に近いエルリックは割りに一般人に近い気もしたかなー。 まだまだ序章なのでこれからが楽しみ。
0投稿日: 2012.02.09
powered by ブクログ永遠の戦士シリーズで一番好きです。 このシリーズは、沢山出ておりますが、ほとんどの登場人物が微妙に交差していて、さらに多重世界で形成されております。ですから、同じ名前でも同じ人とは限らない感じなので、少し混乱される方もいると思いますが、取敢えずガンガン読み進んでいけば、なんとなく判ってくると思います。判ってくるとより一層面白くなると思います。
0投稿日: 2010.08.25
powered by ブクログまともなヒロイックファンタジーを初めて読みました。 井辻明美の訳が実に耽美かつ流麗で、主人公エルリックの、ひいては作品世界全体の魅力を最大限引き出すのに成功してます。 皇帝エルリックが高慢で物憂げで生きるのが億劫で、パーティーで踊るより思考に耽って本と戯れていたいキャラクターで、頭いいくせに割と迂闊。 ムアコック先生の 「俺はマッチョイズムなんで大嫌いだ!」 という魂の叫びが聴こえます。だがそこがいい。
2投稿日: 2010.05.08
powered by ブクログ『メルニボネの皇子』 新皇帝として立ったエルリック。犯行的な従兄弟イイルクーン。エルリックの婚約者サイモリル。新王国の攻撃中にエルリックをそうイイルクーン。エルリックの反撃と新王国へ逃亡したイイルクーン。ラッキールとの出会いと魔剣ストームブリンガー。 『真珠の塔』 帝国をイイルクーンに任せ「新王国」を旅するエルリック。クォツァザートの貴族に旅の途中であった少年を人質に取られ自らも毒を盛られる。真珠の塔を探すエルリック。途中であった「夢盗人」アルナック。真珠の塔の秘密を知る部落の少女を救うため夢のなかへ。アルナックの死。アルナックの師ウーンとの出会い。ウーンの体内に宿った新しい命。 2010年5月17日読了
0投稿日: 2008.07.22
powered by ブクログ初めてエルリックに出会ったのは、中学の頃だろうか。 それまでのファンタジーに付き物な、アメリカナイズで マッチョなヒーロー。 それとは真逆の、美しく白くほっそりとした彼に 私は夢中になった。 人並に動くためには、薬の力に頼らざるを得ない アンチヒーロー。アルビノの赤い瞳から血の涙を 流してでも、魂を啜るおぞましい剣に身を委ねな ければならなかったのだ。 彼の長い苦悩は、私の喜びとなった。 続けば続くほど彼は苦しむというのに。
0投稿日: 2008.04.09
powered by ブクログ復刻、待ち遠しかったです。 旧版の方も初版から持ってましたが読み返ししすぎてちょっと表紙がぼろぼろに…(;´Д`A ``` こっちはもう痛まないように大切にしまっておきます。新たに、時系列と翻訳の元本に基づいてしなおされました。井辻さん、ありがとう!! 久々に読むと、エルリック、若いですね。 ファンタジー好きというならこのシリーズを読んでくれと言いたいですね。
0投稿日: 2008.03.15
