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薬指の標本
薬指の標本
小川洋子/新潮社
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総合評価

714件)
3.8
169
233
206
40
3
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    標本室のアパートの雰囲気とか、小部屋の雰囲気とかがすごく好みやった。 コンクリ系廃墟っぽいのに、全く想像もしないような目的でいきているんだもの。 お風呂の場面はぞくぞくしちゃった。わたしも住みたい。 きのこの標本見たい。笑

    0
    投稿日: 2012.12.14
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    かなり昔に読んだ「妊娠カレンダー」以来久々に小川洋子の小説を読んだ。 きっかけは社内向けに書いたボクのエッセイを読んだ話したこともない娘から突然手渡されたのだ。 ボクの文章を読んで、この本が思い浮かび、是非読んで欲しいとのことだった。 知り合いならいざしらず、始めて話した娘からそんなことを言われて、そのまま捨て置くのも失礼なので読んでみたのだった。 本書は「薬指の標本」「六角形の小部屋」の2つの中編が収められている。 どこがどう彼女の琴線に触れたのか探り探り読んだものの、一体あの人の役にもなんにも立たない文章のどこが本書を思い起こすのだろうか?とほとほと困りながら読了した。 なにせぼくの文章といえば、井上陽水が言葉遊びだけで作った「アジアの純真」のごとく、ほぼ文体遊びだけでリズム感覚だけで開ききった、何の思想も中身も教訓もストーリーも無い文章なのである。 あえて結びつけようとすると本書の2篇は「標本室」と「語り小部屋」というともに時間や空間の流れから取り残された舞台装置のなかで、懺悔とも告解ともつかぬ行為で心の澱を残していくというものである。 前者はややフェチ的な部分が重なるといえば重なるし、後者は独り語りという文体という面では重ならなくもない。 さてさて、この本を彼女に返す時にボクは一体何といってあげれば良いのだろうか?...(^^;)ハハハ。 あ゛っ!?本書自体は読みやすくオモロイです。

    0
    投稿日: 2012.12.08
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    テーマで区別するとしたら恋愛小説なんだろうけれど、幻想的な要素が強い。 標本や語り小部屋という現実にありえないような物を使って、普通と違う視点から恋愛模様を描いているように感じた。 ただ、小川洋子の短篇は長編よりもその幻想的な世界観と現実味のある物や人の言動とのギャップが激しくて、アクが強い。 そこが魅力的でもあるのだけれど、あまりのギャップに物語が消化不良になるので私は長編小説のほうが好み。

    0
    投稿日: 2012.11.28
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    表題の『薬指の標本』の他に、『六角形の小部屋』が納められてる本です~。 『薬指の標本』は、なんでも依頼人の要請で標本にしちゃうちょっとミステリアスな標本室のお話。 標本室のある建物もミステリアスであれば、経営してる男の人もミステリアスでちょっと気味悪いし、なんだかホラー色のある話しになってます~。 こういうのって嫌いじゃないよ~。 『六角形の小部屋』もちょっとミステリアス。 六角形の小部屋に入り、自分のはなしたいことを話す人たち、六角形の小部屋を経営し、旅をし続ける親子の話です~。 こっちのほうが、ちょっと心温まる感じになってるの。 どっちも、よくある日常に突然あらわれたミステリアスな世界。 ある空間だけが異次元のようになってて、夢と錯覚しそうになるある小さな現実を書いてます。

    1
    投稿日: 2012.11.27
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    ふたつのお話がありました。 本の題名になっている『薬指の標本』 ゆるやかな狂気な話だなぁと。 恋愛は狂気沙汰だと思っているので 理解できなくもないです。<わたし、危ないw 『六角形の小部屋』 こんな小部屋欲しいと思った! ただ、ホントにあったら 主人公のようにのめりこんでしまいそう。 どちらのお話にしろ。 うっかり引きずり込まれないように注意、ですね。

    0
    投稿日: 2012.11.14
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    静かで奇妙で不思議で綺麗。 文章の透明感に、密度があるのがいい。何かきれいなものを細々並べたくなるような。

    0
    投稿日: 2012.11.11
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    Twitterでの不思議な繋がりで出会った一冊。 非現実的な物語が現実と混じりあってて、なんだろ、よくわからないけど、嫌な感じはなくて、でも続きが気になって仕方ない!って感じもなくて、自分のペースで読ませてくれました。 ただ、食べてみておいしかったけど何味かわからない状態なので、もうちょっと小川さんの作品を読んでみようと思います。 とりあえず映画化された『博士の愛した数式』からかな。前に読んだ気もしないでもないのだけれど。今度はちゃんと味わって読もう。

    0
    投稿日: 2012.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ふんわり幾重にも薄い絹のベールがかかったかのような不思議なお話。 どの標本も死の匂いを漂わせていて、試験管の液体の中を上下するキノコは生と死の狭間にいるかのよう。標本室に持ち込まれるものが標本になる度に静かな喪失感を覚えるけれど、主人公の存在そのものが薬指を包み込んだサイダーの泡のように儚くて、最後は、泡になってしまった人魚姫を彷彿とさせられました。

    1
    投稿日: 2012.10.23
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    初めてのジャケ買い、書店で面出しされていた装丁がとてもすてきだった この表紙は、話の世界観をよくあらわしている

    0
    投稿日: 2012.10.13
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    不思議なお話。二作とも胸にしっとりとした感覚をくれる作品だった。「薬指の標本」は人と物との結び付きを考えさせられた。「六角形の小部屋」では秘密をどこかで誰にも知られず打ち明ける心地よさのようなものを感じた。

    0
    投稿日: 2012.10.02
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    私だったら何を標本にしてもらおうか… 今は思いつかないけれど これから先、標本にしたいものに出会えるといい

    0
    投稿日: 2012.09.30
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    表題作の「薬指の標本」がとても好き。すごく好き。 靴を贈られる場面がいい。黒い靴の描写も素敵。 映画ではストラップのついた華奢な靴になっているけれど、私のイメージはタッセルの代わりにリボンのついたヒールのあるローファー。足の甲を覆うデザインの靴。 アンデルセンの赤い靴の話しもそうだけど、靴は悪魔的な魅力のあるものなのかも知れない。だからとめど無く欲しくなる。 小説のように、足が侵されてしまうくらいピッタリな靴だったら、何足も欲しくなくなるかも?怖いけれどね。

    3
    投稿日: 2012.09.27
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    読んでいてなかなか感覚が合わない気がした。 私に今必要なのは、標本よりもきっと六角形の部屋だと思う。

    0
    投稿日: 2012.09.14
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    明暗の描写が特に素晴らしいです。 狂気にどんどん近付いていく静かな恋の過程が丁寧に書かれていて、読んでいるといい意味で息がつまります。

    0
    投稿日: 2012.09.04
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    『この靴をはいたまま、標本室で、彼に封じ込められていたいんです…』 小川洋子の世界観が好きならぜひ。 美しい静謐さを纏った恐ろしいようなものに侵されてゆく。 表紙の写真は白い椅子の足が写っているような気がするけれど、靴を履いているのだろうか…

    1
    投稿日: 2012.09.03
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    「薬指の標本」 なんだか不思議な終わり方。わからないこと、秘密が多い作品だと思った。 「六角形の小部屋」 面白い。もし自分にもその時自分が思ったこと感じたことを語れる存在があったら、その虜になってしまうと思った。それだけ自分のことを、自分が語りたいことを語るというのはストレスの発散になるし、活き活きと行うことができることなのだろう。

    0
    投稿日: 2012.08.28
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    表題作…変態紳士と言うのはこういうのを言うんだなぁと思いました。 全体的に雰囲気に浸る小説だなぁと。

    3
    投稿日: 2012.08.28
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    以前どこかで誰かが紹介していたのをふと思い出し、手にとってみた本。はじめて小川洋子さんの作品を読みました。紙をめくる手からもにじんでくるような、独特の空気がある本でした。

    0
    投稿日: 2012.08.24
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    「薬指の標本」「六角形の小部屋」の2篇を収録。どちらも非現実的な世界なのにとても切ない。 表題作は、標本室で働く「わたし」と標本技術士の「弟子丸」氏の恋愛を描く。弟子丸氏にすべてを絡めとられていく予感を感じながらも「自由になんてなりたくないんです。この靴をはいたまま、標本室で、彼に封じ込められていたいんです」とつぶやくわたし。「密やかな結晶」にもあるような喪失への恐怖(でもこの恐怖を感じているのはおもに読者だろう)と恍惚感が小川氏の真骨頂という気がする。

    0
    投稿日: 2012.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    わたしが標本室に勤め始めてからもうすぐ一年になる。その前はサイダー工場で瓶に青い炭酸のサイダーを詰めていたが、その時に起こした事故で薬指の指先を欠けてしまった。工場をやめて街へでかけたわたしは、「事務員求む」の貼り紙をみつける。そこは人が持ち込む様々なものを標本にし保存する「標本室」であった。 初小川洋子でした。個人的には意外な読み心地でよし。 昨年本屋さん大賞を受賞した「博士の愛した数式」は見かけていましたが、きっと梨木香歩のような文体だと(タイトルから)思い込んでいたんですよね。がしかし、いやいや全然そんなこともなかった。早く読んでおけばよかったとちょっとだけ後悔(苦笑) テイスト的にはファンタジーというより不思議。日常のはしっこにある不思議がそっと隣にやってくる感じ。時にぞわぞわして、時に穏やかになる。他のブログさんではそれを「静けさ」といってましたが、ああ納得よね。小池真理子の描くもう手の届かない隔たれた感覚と似ている気がする。ひたひたと侵食されていくのに、届かない。・・・箱庭かもしれない。 他、「六角形の部屋」も収録。これはもうすこしあたりが柔らかい。でも、やっぱり手が届かない、触れることの許されない世界。

    0
    投稿日: 2012.08.15
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    独特な雰囲気で描かれる恋愛短編。 楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡など、人々の思い出を保管する“標本室”を舞台にひそやかに進められるふたりの愛を描く「薬指の標本」 林の奥深く誰もが忘れてしまったような建物。人々はいろいろな想いを胸に訪れるという。誰もが一度は訪れたくなる「六角形の小部屋」 恋愛小説なんだろうけど、2篇とも少し暗い印象で、ウキウキするとか、胸にグッとくるとか、そんなことは感じられない。ただ、どこか自身に置き換えて考えたくなる。「自分だったら何かな、どんかことを話そうかな」って考えてしまう不思議な魅力のある物語でした。

    0
    投稿日: 2012.08.12
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    博士の愛した数式より、こういったタイプのお話の方が好きなのですらすら読めました。ぼーっと読むのにいい本です。

    0
    投稿日: 2012.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『薬指の標本』 小川洋子はどうしてこう、薄れていくものや、消えていくものをうまく描く作家なんだろう。 標本をつくる男のもとではたらく、それ自体の奇妙さもさながら 男のくれるあまりにも足に合う靴を履き続けることになるというそのストーリー設定。魅惑のかたちをこんな風に描くのが小川洋子らしい。 その靴をいま脱がないなら、その靴に足がくわれてしまうよ。 靴磨き士の言葉にちょっと胸を突かれる。 「いいんです。わたしはもう脱がないことを決めたのです」 嫉妬から、自分を彼の標本にしてもいい。そう決めることができるのは女のなせる技か?わたしはそういう女にはならない。それは愛なのか、それを愛と思う女なのか。 うん、すごく奇抜。無くした薬指の欠けた部分と足と同化した靴。もう人生そのものを預ける女、他にもう人生を捧げるものが無いという発想が女の生き方なのかなあ・・・。 『六角形の小部屋』 こんなにドライな小川洋子さんもいるんですね。 プールでであったミドリさんというおばさん。彼女を気になりはじめて後をつける。そこでであう謎の六角形の小部屋。 だれもがその小部屋に自分を語るとくせになる。 移動式の小部屋は移動サーカスのようで、読み終わったあとなんとなく夏の終わりを感じるのは気のせい???

    1
    投稿日: 2012.08.05
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    本自体も薄く、お話も短いのであっさり読了。 オチに個人的には「え、なんで」ていう感想を持ってしまった。 しっとりとして、映像にしたらそれは美しいに決まっているだろう、という 情景を描かれたような。雰囲気でさーっと読むお話、かも。

    0
    投稿日: 2012.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    意識が薬指(の本体)→薬指の断片になるのは自然なようでいて、自然ではない。主体が自分の体→断片に倒錯してしまっているからだ。そこに潜む静かな恐怖にこの作家らしさがあると思う。モチーフは違えど、カタリコベヤも語り子部屋→語り小部屋への倒錯、すなわち人主体→空間主体の自分がなくなってしまう/取り込まれてしまう感覚が静かな戦慄を与える。

    0
    投稿日: 2012.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『薬指の標本』と『六角形の小部屋』を収録。 どちらのお話しも読んだ後 何だか切なく寂しくなる感じですが、 何がそんなに切ないのか寂しいのかは よく分かりません。 失ってしまった薬指を標本にする為に 『私』は果たしてどぅなってしまったんでしょう? 六角形の小部屋を持って 彼らはドコへ行ってしまったんでしょう? 終わったよぅで先がとても気になる物語達でした。

    0
    投稿日: 2012.07.06
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    『薬指の標本』がフランス映画になっているときいて映画と小説だとどんな違いがあるのかと予習のつもりで読んだ。結果的には二作目の『六角形の小部屋』の方がすきだった。薬指〜は雰囲気で読む感じ。二作目は現代人の抱えてる色々が含まれていて理解(共感?)できる部分が多いのではないだろうか。どちらにしても続きそうなまま、途中で終わってしまうところが良い。

    0
    投稿日: 2012.06.26
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    ちょっと怖かった。。 こんな話も書くんや! って思ったけど、 小川先生の世界観は しっかりと描かれてて 心地よかった*°

    0
    投稿日: 2012.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    標題作、すごく好きです。標本という不思議で抽象的な作業を通して静かな狂気がゆっくり育っていく。そんな感じ。前の事務員さんたちはいったいどうしたのでしょうね。もしかしたら、みんな一度は弟子丸氏の不気味さに当てられてはまっていくのかもしれません。だけどあと一歩踏み出すところで怖くなって逃げ出すんじゃないでしょうか。私を標本にしてくださいと言えずに、逃げてしまうのかも。 ただ、主人公の女性が二十歳そこらというのはやや違和感。もうちょっと歳上のイメージです。 一番好きなシーンは活字版を拾わされるシーン。あそこが一番エロかったです。 六角形の小部屋は、薬指の後に読んだからかもしれないけど特に思うところはなかったです。強いて言えば主人公が嫌いでしたというくらい。

    0
    投稿日: 2012.06.05
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    話としての文章を追わず、感性で撫でるようにするのが正解の本じゃないかな?肉質な感じは全くないけど、性的な要素が多分にある。 小説として、身体の細部を描かずに、骨格で留めている印象。 肉付けは、各々で行うのだ。 前回読んだ谷崎とはよい意味で真逆な感じ。 読み手としての女性からと男性からでは大きく印象が違ってくるような作品に感じるなぁ。 冷たい、硬質、少女趣味、フェテッシュ。 感覚的に、女性の琴線に触れる作品なんだろうなぁ。

    1
    投稿日: 2012.06.04
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    薬指の標本と、六角形の小部屋の2篇が入った短編。 やはりなんだか不思議な小説だ。 なにかフィルターがかってるような。 それにしても、小川さんの小説の主人公の女性は、どうも若く思えない。 薬指の標本の主人公が20代というのに驚いた。

    0
    投稿日: 2012.05.29
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    表題作「薬指の標本」と「六角形の部屋」の2作からなる本。 どちらも静かで、危うい、不思議な世界で、居心地が悪くてたまらないのだけれど、ともすると自分もその不思議な世界に深く深く嵌ってしまいそうな気がして怖さも感じます。 山本文緒の「眠れるラプンツェル」ほどの狂気ではないけれど、なんとなく怖さの種類が似ている。 現実感のない世界だと思う上に、私は標本室で働いたこともなければ、弟子丸に出会ったこともないけれど(左手の薬指もちゃんとあるし)、それなのにどこか主人公に共感してしまう部分があります。 きっと私も彼の前では上手に動けなくなるのだろうし、少女のことが気になって、火傷の標本をさがしてしまうのだと思う。 それはつまり、私も脱ぐべき靴を脱げない可能性があるということで、彼女と同じ結末を望む可能性をも孕んでいるということで、そのことがどうしようもなく怖いです。 深い森の中の、止む気配のない小雨や、霧で靄がかった景色が脳裏に浮かびます。それは不気味で暗澹としている景色なんだけれど、どこか美しくもあり、「このままで」と思ってしまう。

    0
    投稿日: 2012.05.18
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    わたしが小川洋子さんの虜になった、思い入れの深い一冊です。サイダーのなかをゆらめく薬指のかけら、あの描写で、もう心奪われていました。 表現がとても女性的というか。読んでいてはっとするような美しさがあると思います。 浸れる小説です。

    0
    投稿日: 2012.05.02
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    以前、人差し指の先端を包丁で切り落としてしまった。 まな板に落ちた半透明な私の人差し指の欠片。 窪んだ指から溢れ出てくる血を水道水で流してて、ふと思い出したのが本書、小川洋子著"薬指の標本" この小説の"ワンシーン"で、サイダー工場で働いていた主人公が薬指の先端を切り落としてしまう。 "桜貝のような、私の薬指の欠片は瓶の中に落ち、透明のサイダーをピンク色に染めた。" …自分の中で"奇妙かつ、綺麗"なシーンとして残っていたこのシーンが鮮やかに蘇った気がした。 著者、小川洋子の描く世界観は日常的な時間軸から少し外れているように感じられる。 しかし、どの作品もそんな世界が日常の様に描かれているので、読む度に心を違う次元に持って行かれる様な気がして不思議だ。

    0
    投稿日: 2012.05.01
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    読みやすい文章は魅力なのだが私の好みではなかったよう。残念。 六角形の小部屋の方が話は好みであった。

    0
    投稿日: 2012.04.27
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    少し前に読みました。短編2つのお話、最初読んでみても高校生の私には少し難しかったけれど、とても考えるお話でした。小川さんの書かれる話好きだな…

    0
    投稿日: 2012.04.10
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    『楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡…。人々が思い出の品々を持ち込む「標本室」で働いているわたしは、ある日標本技術士に素敵な靴をプレゼントされた。「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ。いいね」靴はあまりにも足にぴったりで、そしてわたしは…。奇妙な、そしてあまりにもひそやかなふたりの愛。恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の二篇。 』

    0
    投稿日: 2012.04.09
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    この人が書く言葉ってすごく優しくて心地良い。 短編「薬指の標本」と「六角形の小部屋」。淡くて寂しくなってしまうけど、素敵で不思議なお話。

    0
    投稿日: 2012.03.31
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    「薬指の標本」と「六角形の小部屋」の2つの短編。 両編ともなんとなくだけど”世にも奇妙な物語”っぽいなと思いました。 どちらもちょっと懐かしい印象を受けます。 日常と非日常的の間のような世界をそこだけ切り取ってしまった感じ。 幻想的で切なく夢の中へ引きずり込まれてしまうような・・・そんな不思議な世界観溢れるお話でした。

    0
    投稿日: 2012.03.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

     * 「博士の愛した数式」とガラッと変わった文章にびっくりした 二話からなる短編集 どちらも不思議な雰囲気の漂う話 博士の~も神秘的な感じがしたけど 両方とも後に残るような なんとなくボンヤリしてるような キレイすぎる気がする 博士の愛した数式の方が好きです

    0
    投稿日: 2012.03.24
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    小川洋子さん、2作目。「~した。~した。」口調のブツブツ切れる文章に、物語の雰囲気を味わう邪魔をされたような気が。設定や話は面白いんだけど、人々の不思議さは、上から「奇妙な」衣をただかぶせたような感じで、薄い。村上春樹作品の、体の芯からにじみ出るような奇妙さはなかった。もっと普通の話を書いた作品のほうがいいかも。

    0
    投稿日: 2012.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋愛というものは、究極的には こういうものなんだろうけど、 個人的にはこういう恋愛観は好きではない。。。

    0
    投稿日: 2012.03.06
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    著者小川洋子さんの作品はいつも洋風なイメージで読んでしまう不思議さが有る。内容も包み込むように暖かい。

    0
    投稿日: 2012.03.05
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    純文学というものの面白さを体験することができる。 人の心がいかにして彼を取り巻く状況を体感させるか。出来事というものは、決して客観的たりえず、それを受け止める者の心を通してでしか、すなわち主観的にしか存在しえない。その描写が純文学であろう。

    0
    投稿日: 2012.03.05
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    幻想的な雰囲気。いつの間にか彼女は虜になってたんだなぁ。もう1つ「六角形の小部屋」も想像しても、本当不思議な人たち、不思議な時間。現実と幻の狭間を行ったり来たりしているような。私は小部屋に惹かれたりしないぞ、と自信なくささやく。

    0
    投稿日: 2012.03.01
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    サイダーにとける血。 桃色に染まるサイダー。 静かな、雨のにおいのする、部屋。 冷たい浴槽。 色と、音と(それは無音に近いと思うのだけど)、温度の伝わる小説。 美しくて、とても冷たい。 ひんやりと恐ろしい。 小川洋子さん、博士の愛した数式しか読んだことがなかったけれど、こんな小説を書くんだなぁ。 素敵。

    0
    投稿日: 2012.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二つの短編からこの本は成っている。 「薬指の標本」と「六角形の小部屋」の二編だ。 どちらもが融ける、侵食される、馴染む、と言った不安定さがにじみ出ている。 それを受け入れて解かされる前者と、 それを捉え、解かされた中から自分を見つめ返し、自分を再構成して再起できそうな後者。 二つの違いには”環境”があげられるように思う。 前者で主人公の女性は隔離された中にいる。 自分と、融かす相手以外には今にも死んでしまいそうな老婆や標本、古びたマンションしか無い。 後者には仕事場も元恋人も、うまく行きそうだった男性も居る。 「薬指の標本」 足から侵食される自分。既に薬指は前の職場においてきてしまっていたけれど、今回のひっそりとした職場でも彼女は足から侵食され続ける。それも愛かどうかもよくわからない、執着や、子供じみた、振り向かない相手を振り向かせようとする感情にのみ動かされて。 女の、人の、自分を固定して欲しい、留めておいて欲しい という願いがうまく表現されてそれを叶える女の感情が巧みに終着点へ向かって動いているように思う。 彼女の最期の登場シーンは強烈であると同時にひっそりしている。 彼女は狂気を(本当の望みに一心不乱になって)ひっそりこの世界から消えて行くのだ 「六角形の小部屋」 身体的にも精神的にも痛みが生じてきている主人公が偶然と運命で (自分と)対話する場所を見つけた主人公がその空間の中で自身の元婚約者や恋愛に関する話を独白する。 運命と偶然の必然性についての話や自分の身体的傷みがつながっていろいろなことを想起させる。 薬指の標本で融けてしまった自分を現実世界へ再び精製してくれる道まで用意してくれたのでは?と感じてしまう。 なんいせよ、全体的に今の自分の心情に近くて滲みました。

    0
    投稿日: 2012.02.19
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    タイトルに惹かれて手にしました。 グロくないです。 『博士の愛した数式』を書かれた方だったんですね。私の記憶が確かなら、『博士~』は本屋さんの勧める本のトップだった気が。 全体として不思議な空気が流れている作品でした。 人々が持ち込んだものを標本にすることを生業にする男と、彼の手伝いをする"私"の物語です。 話は、標本と、靴、そして薬指を印象的に登場させながら進んでいきます。登場人物も世界観も輪郭が曖昧で、つかみ所がない印象です。本に限らず、最近よく見られる謎は謎のまま、という良さを利用した物語になっています。 全てが抽象的なので、こういう作品は評価が分かれそうですね。少なくとも、速読には向いていません。 行間を読む、という感じで、ゆっくり内容を反芻しながら作品世界に沈んでいくと、ぼんやりと見えてくるものがあります。ともすれば読み漏らしてしまいそうな一言・一行に、思わずうなずいてしまいました。 でも私的にこういう男は許せないので評価低め。 ちょっと片思いしていた頃の自分を思い出したりして。…鬱。

    0
    投稿日: 2012.02.17
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    日常に小さな物語を求める人におすすめしたい一冊。 ちょっとしたきっかけで迷い込んでしまう不思議な空間、小川作品がいざなってくれるのはそういう世界だ。そこには魅力的な主がいて優しく招き入れてくれる。そこから出られなくなる者もいるが、再び入ろうとしても入れなくなってしまう者もいる。 「薬指の標本」は薬指の先をなくした"わたし"と奇妙な標本室の主、弟子丸氏との異常とも言える恋愛を描いたお話。依頼人は思い出とともに標本を作成してほしいと標本室を訪れるのでそれぞれに物語を持っている。そしてはじめは何もなかった"わたし"も依頼人になる時がくる。 「六角形の小部屋」はちょっとしたきっかけ、というのがピッタリだ。老婦人の後をつけて迷い込んだ建物には奇妙な六角形の小部屋と優しい主が待っていた。語り小部屋と言われる六角形の小さな部屋の中で一人になって話をする。そこから世界がほんの少しだけ変わる。正確には語り小部屋に入った"わたし"の何かが変わる。心の奥のモヤモヤが少しだけ晴れるような、その程度の不思議な話。

    0
    投稿日: 2012.02.06
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    以前から読みたかった一冊。期待通り最高。表題作は乱歩的な怖さ。もう一作は小川節の虚無感。両方「何かに飲み込まれていく怖さと安堵」がテーマ。小川さんは指にエロティシズムを感じる人なのかな。

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    投稿日: 2012.02.05
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    物語の進み方が淡々としていて美しい。 登場人物への共感はあまり感じられなかったけど、不思議な世界観なのにどこか現実味のある設定が楽しめた。 六角の小部屋の方が好き。

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    投稿日: 2012.02.03
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    私は身体感覚に関わる事を本能的に恐れる。 人間の身体があって、精神もそこにある。 そういうバランスは絶妙で。儚くて脆くて、すぐに崩れる。 崩れないように、髪を切る。爪を切る。ひげを剃る。つばを吐く。 そうしてどうしようもなくなって、そしたらきっと、 自分を傷つけて、血液を流すのだ。 見えない“何か”に支配される前に。いなくなる前に。 「ghosts」の衝撃を思い出す本。

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    投稿日: 2012.02.01
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    「薬指の標本」「六角形の小部屋」 ★4つをたくさん出してますけどもこれは限りなく★5つに近い4つ。 両作品とも設定が不思議で面白かったし、文章も好みだし、★5つ付けたいところなんですが、、何かが物足りない! 主に終わり方に物足りなさがあり、これ以上続けたら蛇足になる気もしますし、いい終わり方だと思いますが…個人的に気になって仕方がない。ここで終わるんだ!って感じ。 しかも2作ともそう感じたってことは…内容は好きなのに…

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    投稿日: 2012.02.01
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    街の片隅にひっそりと存在する「標本室」と「六角形の小部屋」に魅入られた二人の女性の物語。 *** 読み始めた途端に幻想的な世界が広がる。現実世界と地続きなようで、どこにも存在しない虚構の世界と意識せずにはいられない。これぞ小説という感じ。 あるモノが粉々になるという共通の体験を経た二人は、一方はそれを集め直す過程で気持ちが固まり、もう一方は散り散りになった気持ちをそのまま放置する。 形あるものに残して新たに踏み出す、形ないものに発散させて立ち止まる、「固まる=安定」と「散らばる=不安定」で対になった二篇と解釈したい。

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    投稿日: 2012.01.31
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    小川ワールドを堪能。様々な人々が思い出の品を持ち込む 標本室。そして 誰も立ち入らない一階奥の部屋とは…

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    投稿日: 2012.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても静かな静かな世界 その根底に横たわる狂気 独特の世界に引き込まれ 浸されるそんな感覚になる

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    投稿日: 2012.01.29
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    『薬指の~』は再読のはずなのに、靴磨きのおじさんとの話や二人のご婦人の話をすっかり抜かしていた。ソーダ工場に溶け消えた主人公の薬指の先、欠けたままの薬指を彼女は標本技師の思い人へ捧げることを望む。 二編目の六角柱の話を知り合い二人から薦められていた意味が分かった。背中の痛みの治療のためにプールに通う主人公はあまりに普通の中年女性ミドリさんと出会い妙に気になってしまうところからはじまり、彼女を付けていくうち廃墟のような社宅の管理事務所へ迷い込んでしまう。そこではミドリさんと息子のユズルさんとが生活をしながら“カタリコベヤ”の番をしている場所だった。人々は看板もないその場所へ吸い寄せられたように集まり、一人ずつその中で自分の中に溜まった言葉を吐き出していく。主人公もまた誰にも話したことのない自分をそこで語りはじめていく。 幻想的というのか、それなのに現実的というのか。そういえば小川節全開。買った小川さんの本二冊目だった。

    6
    投稿日: 2012.01.27
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    全体に漂うゆったりとした雰囲気が心地よい。 重く古めかしい濃厚な空気感。 二篇とも「女性」を強く感じた。

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    投稿日: 2012.01.19
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    『薬指の標本』と『六角形の小部屋』の二篇を収録。 『薬指の標本』 「標本室」そのものや,そこで働く二人の,少し艶かしい奇妙な関係に惹かれた。 依頼者の内面や背景をもう少し見せて欲しかったかも‥ 日常と非日常の融和を透明感のある文体で描いていて,不思議な魅力があった。

    0
    投稿日: 2012.01.05
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    凄く透明感のある文章をお書きになられます。透き通っていて表現や言葉一つ一つが美しくて、想像力を掻立てられます。 二編入っているのですがその不思議な雰囲気に個人的にとても惹かれました。 今回知人の勧めで読んでみたのですがこれを機に著者の他の作品も時間があったら目を通してみようと思いました。

    0
    投稿日: 2012.01.05
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    映画観た後に読みました。 靴をはかせるシーンはやっぱり官能的でした。 読んだ後は新しい靴が欲しくなる1冊。

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    投稿日: 2012.01.02
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    『薬指の標本』と『六角形の小部屋』の2つの短編。どちらの作品も、人の心が求めている心地よさをうまく突いているなと感じた。夢を見ているようなストーリーとリアルで美しい表現は、読んでいて不思議な世界に引き込まれる。小川さんの短編はもったいない。もっと読みたくなる。

    1
    投稿日: 2011.12.15
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    ◆本当は誰でも、標本を求めているものなんだ。◆ わけあって<標本室>に辿り着いたわたしは、標本技術士の弟子丸氏と出逢い、事務員として働き始める。その<標本室>を訪れる人々が持ちこんでくるモノは、哀愁漂う品々。焼け落ちた家に生えていたきのこや、愛鳥の骨…。どこか奇妙で痛々しい愛の物語。しずかな深夜に読むことをお勧めする。 著書はフランスでも評価が高く、2005年にディアーヌ・ベルトラン監督によって映画化された。透明感溢れる演出に息を忘れるだろう。

    0
    投稿日: 2011.12.14
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    独特すぎる。ちょっとこわい。けどやめられない不思議。日曜の夕方、変な時間に寝ちゃった時の夢みたいな気分。

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    投稿日: 2011.12.04
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    小川女史の作品を何冊か読んでみましたが、 ふわっとした感じはすきなんだけど、 読後に残る空虚感や冷感は苦手。。。 六角形の小部屋のほうが温かみがあった

    0
    投稿日: 2011.11.28
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    物ではなく想いを標本にすることに神秘性をみるからか、 歪んだ愛までも標本のような神秘性を感じる。 フランスで映画化されたことにとても納得。

    0
    投稿日: 2011.11.26
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    小川洋子ファンのお友達のおすすめで、薬指の標本と六角形の小部屋の二つの短編が納めてある文庫本を読みました。 どちらの作品も題名からその品物のイメージが浮かんできます。 以前読んだ小川さんの講演集「物語の役割」に 書かれていた内容を思い出しました。 それによると、・・ストーリーは最初に存在するのではなく、すでにあるものをキャッチする。逃さず追いかけて受け止める。…現実から発見し、それを言葉にすることが作家の役目だといいます。スコップで鉱石を掘り起こすようにと表現しています。・・彼女の場合はまず場所や情景の映像が頭に浮かぶといいます。廃墟になった場所に隠れている記憶のかけらをつなぎ合わせて、既に死んでいる 登場人物と会話する・・登場人物は皆死者であるとも表現する彼女は、物言わぬ人たちやその場所の証人とも言えるのかもしれません。 その意味ではこの二つの小説の醸し出すそこだけ切り取ったような雰囲気や現実離れした奇妙に思える登場人物やストーリーが何故生まれたのかすんなりいきます。まるで、自分もその場所にいるかのような錯覚さえあるのでした。

    0
    投稿日: 2011.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人は束縛を嫌い自由を望むものと誰が考えたのだろうか 主人公は弟子丸氏に愛されたいと願い、自ら束縛される道を選んだ。 身も心も標本にしてしまえば彼に愛されるのだろうとおもったのだろう。 彼は言った 大切なことはその標本を慈しむこと。 慈しむ。 彼女にはこの言葉がどう見えたのだろうか

    0
    投稿日: 2011.11.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あらすじにもある、主人公が靴をもらい、履かせてもらう場面の描写が素敵。薄い本に著者の世界観がしっかり作り上げられている。

    1
    投稿日: 2011.11.02
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    もう一品六角形の小部屋とのセット。 薬指の標本のほうはかなり現実からは飛んだ空想の世界の中の ちょっぴり異常な愛情。 少し江戸川乱歩的陰湿な雰囲気も感じる薬指の標本。 この雰囲気が絶品。 もうひとつの作品がこの作品とレベルが 違いすぎるので星ひとつ落としました。 不思議なんだけど深さが全然違う・・ この作品だけなら間違いなく星5つ。

    0
    投稿日: 2011.10.30
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    どんなものでも標本にすることができる標本室という舞台設定はとても面白かったんですが、あたしはどうも中盤からの展開が好きになれませんでした。 異質で、少しざらざらした感覚を与えるオチな気がします。 「博士の愛した数式」から小川洋子さん入りした方の第二弾としてはオススメしません。

    0
    投稿日: 2011.10.24
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    気が付くとするする、するすると本の中の世界に吸い込まれる。美容院の椅子でケープを被り、いつのまにか前屈みになって読んでいた。 第一、『薬指の標本』なんてとても想像を掻き立てられる題名だ。 いや、それはただの例えなのか、あるいは比喩なのか。 なにか乙一のような雰囲気が漂う作品もあり、誰もが知る著書『博士の愛する数式』からは全く想像ができない、とてもファンタジーな世界が彩られていた。

    0
    投稿日: 2011.10.23
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    この雰囲気どこかで・・。 既視感を覚えながら読み進めていくうちにふと思い当たったのが「村上春樹」の世界観に近いということだった。 二つの中編小説をまとめた一冊で、どちらも「喪失」をテーマにしている。 喪失といっても、ドラマティックな展開はなく、突然ヒールが欠けてしまうような「一時の茫然自失」状態を、単色淡く描ききっている。

    0
    投稿日: 2011.10.19
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    薬指の標本再読。初読時よりやはり衝撃は薄れた。六角形の小部屋がまたよかった。「カタリコベヤ」に入ったら自分は何を語るのだろう。

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    投稿日: 2011.10.17
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    この人の作り出す雰囲気がすきだと、やっぱり実感。 ベタベタな愛とかじゃなく、潜在的で冷静に見えるんだけど、なぜか切り離せないほどの強い愛情が私好みなのです。

    3
    投稿日: 2011.10.07
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    表題作「薬指の標本」は,どんなものでも標本にしてしまう標本室で働く21歳の「わたし」と,標本室の経営者で標本技術者である弟子丸の,少し危険な香り漂う愛のかたち。 弟子丸ってすごい名前だなと思ったし,読んでいてなんだか気持ち悪い奴なんじゃないか…と言う印象がどんどん加速していった。 こいつで良いのか「わたし」よ?!と叫びたくなった。 もうひとつ収録された「六角形の小部屋」は,特にこれといった特徴もない主人公の女性と六角形の小部屋を持って旅をする親子との話。 どちらも主人公の女性に感じる人懐っこさと派手さがなくパッとしない雰囲気が似ていて,ひょっとしておなじひとなんじゃないかと思いながら読んだ。

    0
    投稿日: 2011.09.30
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    初めての小川洋子作品。あんにゅーい! 薬指の標本の評論文?的なものを書いたら、優秀作文集的なものにのっけてもらって、適当に書いたのに、光栄でしたw

    0
    投稿日: 2011.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    博士の愛した数式がとても良かったのと 本の表装にひかれて古本屋で購入。 雰囲気と世界観がすばらしい。

    0
    投稿日: 2011.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白いという噂をきいたので読んでみました。 小川洋子さんのお話は博士の愛した数式のようにあたたかいストーリーもあれば、この本のようにちょっと怖いストーリーもあるんだなーとこの本を読んで気付きました。 「標本」という概念が珍しくて面白いし、世界観というか漂っている雰囲気も好みです。 靴をもらうあたりで結末は大体予想がついたのですが、予測できていても怖かったです・・。 表紙も標本ぽくて素敵です。 自分なら何を標本にしてもらうか、を考えるのも楽しそうですね。 六角形の小部屋は正直よくわからなかったのですが、パエリアの件で急に美知男が嫌になったというのは何かわかるなと感じました。 今まで何ともなかったのに、本当に些細なことがきっかけで突然嫌になったり嫌いになったりすることって確かにあります。

    0
    投稿日: 2011.09.22
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    2編が収録されています。 「薬指の標本」 「六角形の小部屋」 「薬指の標本」では、どんなものでも標本にしてしまう標本室で働くことになった主人公の話です。 標本室という独特の仕事に興味をそそられていきます。でも、やっぱりはっきりしない終わり方でした。 読書中の雰囲気を楽しめばいいのですが、私には苦手かも。

    0
    投稿日: 2011.09.07
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    静かな話だけど、想像力がかきたてられてドキドキした。 美しいものは、どこか秘密がある。そして儚い。だから美しい。

    0
    投稿日: 2011.08.26
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    なかなかに古い本だ…。 受験勉強してたときに小川洋子さんの文章を見て、興味持ってたから試しに一冊読んでみた。 文章はすごく好き。でも、内容はよくわかんなかった。どっちかっていうと最初の表題作が好きかも。そんな靴履いてみたい。 解説読んで「そういう考え方があるんか」ていう意味で分かった気はする。でも自分の感覚ではないからなー…。 もうちょっと他のも読んでみよう

    0
    投稿日: 2011.08.24
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    何でそうなるのかが解らなかった。 弟子丸はバランスが取れ魅力的な人物かもしれないが、僕としては蛇のように絡みつく不気味な人物に写る。 靴磨きのおじさんに指摘され束縛より逃れるかと思ったのに、最後には弟子丸にさらに絡めとられようとする女心。 僕には謎です。

    0
    投稿日: 2011.08.23
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    全体的にうっすらと油膜の張った淡い世界感、そんな印象を受けた。 どこか謎目いていて微笑で縁取られた不思議な設定。 頬に火傷をおった少女の言う『燃えてなくなってしまったもの全部、きのこと一緒に封じ込めてもらいたいんです』という言葉から、標本の意義を感じとることができる。 機械に挟まれ、サイダーを桃色に染めながら沈んだ薬指の欠片、素敵だ。 消滅を描いたおはなし。

    1
    投稿日: 2011.08.18
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    「猫を抱いて象と泳ぐ」があまりにも私の琴線をかき鳴らしまくってしまったので、恒例の「期待しすぎ症候群」が発症して、何だかすみません…な感想になってしまいました…。 いやでも逆に、あの作品を読んだ後にこの評価に下げ留まった、ていうのは凄いんじゃないだろうか。逆に。 「猫を〜」の世界観は小川さんの文章で美しさを見事に表現できてたんですが、本作に関してはそれが少しハマってないというか…正直「綺麗な表現」を衒ってるような印象を受けました。舞台設定とか、人物の心情描写が、作者の持ち味の文体に輪をかけてキレイキレイしすぎたような…。 結局、ストーリーがあまり好みじゃなかっただけかも。文章は好きなんです、うん。 特に2人の主人公がほぼ同世代の女性だったので、共感できる部分が多々あったのは良かった。内面描写が女々しい内容の筈なのにサッパリしてるのも好感大なのです^^ とりあえず、他の作品も読むぞ〜 ●薬指の標本…仕事中に薬指の先を失った「わたし」が次に見つけたのは、思い出そのものを標本にするという不思議な仕事だった。家族を亡くした火事の焼け跡に生えていたキノコ、楽譜に書かれた音、火傷の傷跡…。様々な思い出を標本にしていった「わたし」は、ある日標本技術士に靴をプレゼントされた。「毎日はいてほしい」と言われたその靴は、体の一部のように足にぴったりだったが…。 ●六角形の小部屋…ある日突然、「わたし」の目に飛び込んできた女性、「ミドリ」さん。恋人とのデートをすっぽかしてでも彼女との何気ない会話を選んだ「わたし」は、偶然町中で見かけた彼女を尾行してしまう。そして辿り着いた先には、自分の好きなことを誰に聞かせるでもなくひたすら喋るだけの小部屋があった。

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    投稿日: 2011.08.17
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    表紙に惹かれて、読みました こういう雰囲気いいです しかしこのような女性的なかんじはなにか、ひっかかったりします

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    投稿日: 2011.08.09
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    「標本にする」ということは、「いつまでも自分の中に閉じ込める」ということ。 「失うこと」「閉じ込める(られる)こと」「侵食されること」について描かれた、象徴的な作品。 小道具や場所設定が細部に至るまで緻密。 小川さん独特の湿度のあるほの暗さが良い。

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    投稿日: 2011.08.03
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    みな何かしらの思いを胸にその標本室を訪れる。 標本されるのは物だけではなく、それ自体にまつわる記憶や思い。 そうやって自分から分離した何かと対峙し、訣別する。 私にも標本があると気付いた。 訣別するためのものじゃなく、振り返り、思い出し、愛しむための標本だ。 そう、本そのものである。 なるほど納得。 だから私は本を手元に置きたがっていたのだな。 自らが表現できない気持ちの代弁。 経験できない物事への憧れ。 取り戻せない時間と悔恨。 そして、気付かない振りをしてきた禍々しい思いの転嫁。 本の中にあるのは私とは無関係のフィクション。 けれど、そこには私の五感や感情の記憶へと導くリンクが貼られている。

    1
    投稿日: 2011.07.27
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    人それぞれ。 様々な愛の形はあるけれど。 私には重すぎるし。 受け止め・返せるだけの物を持っているのだろうか?と苦しくなる。

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    投稿日: 2011.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    出勤前の職場近所のTSUTAYAにて "大人のファンタジー"というようなコーナーの一角で なんだか「コレ絶対いい本だ」って直感が走って購入。 直感は間違いじゃなかった。 表題の「薬指の標本」と「六角形の小部屋」の2本のお話で構成。 どちらの話も100ページ弱の短い話だけど、思うことがいっぱいあった。 「薬指の標本」は登場人物も少なく、展開ものっぺりしてるけど、 それだけに吸い寄せられて少しずつ侵食していくような恋愛話が新鮮だった。 ラスト、謎のまま終わるのがちょっと悔しいけどまぁそこは妄想力で補完。 「六角形の小部屋」はヤバい。どんな部屋かというと 誰もいない、誰にも聞かれてない、小さな部屋で 自分の隠していたことや好きなことや嫌いなこととか何でもを 一人で語るだけの部屋。 部屋の主は何度もこの部屋に出入りして語っているとおかしくなるって 書いてたけど、すっごい分かる気がする。 自分もその部屋に入ったらどういう事を語るかって考えてみたんだけど、 誰にも聞かれてないからって誰にも言えない秘密の話とかを 話ちゃったりしまくったり、好きなことベラベラしゃべりまくってたら 精神がぶっ飛んで逝っちゃってるヒトみたいになる気がする。 きっと現実社会で抑えてる部分も振り切りやすくなっちゃうんじゃないかな。 モヤモヤしてるものは胸に留めて出し切らないでせき止めておく方が 実はいいかも。もちろん溜まり過ぎも良くない。 時には酒の肴に愚痴ったりとかも必要ですよね。うむむむ。 また、主人公が婚約してた彼を嫌いになっていくきっかけが あまりにも「そんなもんで?」って感じでハッとした。 決定的なことなど無くても人を決定的に、 生理的に嫌いになるって事は意外とありそうなことだなと思った。

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    投稿日: 2011.07.22
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    オチは何となく予想出来た。それでもやっぱり文章の官能性に魅力がある作品なんだなーって思った。サイダーと指、活字と一晩中、浴槽と靴、そして薬指の標本。作品の空気が非常に好きだ。映画も見たい。

    0
    投稿日: 2011.07.17
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    読んだのは中学生のころ。本当に本当に好きで 何度も何度も読んで、しかし本は紛失してしまった。 という個人的な思い入れもある。 雰囲気がすきである、退廃的な匂いがする。そこがいい。 ああ、私も標本になりたいと、当時も思った。

    0
    投稿日: 2011.07.13
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    [要旨] 楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡…。人々が思い出の品々を持ち込む「標本室」で働いているわたしは、ある日標本技術士に素敵な靴をプレゼントされた。「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ。いいね」靴はあまりにも足にぴったりで、そしてわたしは…。奇妙な、そしてあまりにもひそやかなふたりの愛。恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の二篇。

    0
    投稿日: 2011.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『薬指の標本』/小川洋子/★★★★☆/ミステリアスな短編2本。最初のはけっきょく火傷の女の子も、自分もけっきょく消えちゃうみたいな展開で考えるとちょっと怖い。最後のは、自らが語ることによって、自らの傷をいやしていくような展開。自分との対話の重要さが感じられた。

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    投稿日: 2011.07.05
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    ボクは左腕に大きな黒いシミがあります。 子供のころ、絆創膏はったり、消しゴムで消したり とにかく大嫌いでした。 でもあんなに大嫌いだったシミは、 時間とともに腕にとけて、大人になった今は なぜ嫌いだったのかも思い出せません。 この本を読んだら、いつも、あの時のことが 思い出せるような気がします。

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    投稿日: 2011.07.02
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    理屈じゃなくて、心で感じるお話。 不思議な世界を描いてるのに、すっと自分の中に入ってくる感じがすごいなあと思いました。 現実にはありえないのに、それがどこかにありそうな気がする。読んだあとはなんだか呆然としてしまいました。 表題作の「薬指の標本」のなんだかほこりっぽいけど透明感のあるそんな雰囲気が好きでした。

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    投稿日: 2011.07.02
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    それは 透明で 踏み越えてほしい相手との 微妙な距離感を 独特な色で感じる 不思議な物語。 触れているのに 確かにそこにある物なのに 実感が無い感触。 淡い恋心は サイダーの様に。 読みたい物語は これだったのかと 読み終えてから感じた。

    0
    投稿日: 2011.06.29
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    大学の授業教材。 静かな世界観と現実的であるのに幻想的な文章に引き込まれた。 フランスで作られた表題の映画も見てみたいと思う。

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    投稿日: 2011.06.23
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    羽田新千歳間の飛行機の中で読む本を探して空港で買った1冊。 なんとも不思議な雰囲気。 小川洋子作品はほとんど読んでいないので、これからいろいろ読んでみよう。

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    投稿日: 2011.06.20
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    この方の作品を読むと、あっと言う間にどこかに連れられて行って、読了後もそこに放り出されたままだから困る。それが苦じゃないからもっと困る。

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    投稿日: 2011.06.07