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魚舟・獣舟
魚舟・獣舟
上田早夕里/光文社
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総合評価

99件)
3.8
26
26
35
0
4
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    映像が浮かぶ不穏美しい作品。 上田さんの作品まだまだ読めてはいないけど、読んだ中ではの一番好きな世界線。

    0
    投稿日: 2025.11.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著者初読。パイセン本。 上田早夕里『魚舟・獣舟』は、ページをめくるたびに“生き物としての人間”が静かに姿を現してくる、深い余韻を残す短編集だった。どの物語も独立した世界を持ちながら、共通して流れているのは、変わりゆく環境とそこに必死に生を繋ごうとする人々の確かな息づかいだ。 表題作「魚舟・獣舟」では、異形の存在と共に生きる海上民の姿が印象的で、未知の生命に抱く畏れと敬意が見事に交錯する。変容していく世界へ向き合う彼らの姿に、読者は“適応して生きる”という言葉の重さを思い知らされる。一方でそこには、厳しい現実を越えてなお、未来を切り拓こうとするしなやかな希望が宿っている。 「くさびらの道」や「小鳥の墓」といった作品では、人の心の脆さと強さが同時に描かれ、読後に深い静けさが残った。上田早夕里の筆は、苦しみや孤独すらもどこか透明な光の中に置き直し、人間の内側にある微細な感情を、丁寧にすくい上げていく。 全体を通して感じるのは、厳しい世界を描きながらも、人と世界が持つ“可能性”を信じる視線だ。それは強烈な設定や残酷さを中和するものではなく、むしろその奥底に沈む確かな人間性を、よりくっきりと浮かび上がらせる力となっている。 重厚な物語群でありながら、不思議な温度をもって心に染み渡る短編集。読後には、はるかな海の音が胸の奥で静かに響き続けるような、そんな深い読書体験が待っている一冊だった。

    0
    投稿日: 2025.11.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    近未来的な世界を舞台とした短編5編と中編1編の構成。短編ごとに「妖怪と共存する世界」「人間でありながら異なる生物へと進化する人種が存在する世界」など、SFという共通ジャンルの中でも、ホラー寄りのものや切ない恋物語など、まったく異なる趣の物語が揃っている。 いちいち個別に感想を書くのも面倒なので、「どれもそれなりに面白かった」ということでまとめておく。

    0
    投稿日: 2025.10.05
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    購入して10年以上読まずに本棚にしまっていた1冊。当時ファンタジーものだとなぜか思い込んで購入したものの苦手なSF要素を感じて読まずにそれきりになっていた。あの頃よりいろんなジャンルを読み漁るようになって改めて読んでみるとあっとう間に作者の世界に引き込まれた。 タイトルから想像してたものとはまったく違う、冷静で容赦なくじっとりした話達だった。 本棚にしまいっぱなしにしなくてよかった。 作者の他の作品も読んでみたい。

    0
    投稿日: 2025.09.05
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    どれも設定が素晴らしい珠玉のSFだった... タイトルの魚舟・獣舟はかなり荒唐無稽かつ複雑な設定なのにすんなり世界観を理解させる導入が凄い。著者の文章力の高さ、そして人間への解像度の高さがふんだんに発揮されていた。

    0
    投稿日: 2025.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    設定はオリジナリティがあっていいものの、単純な文章力や起承転結、登場人物の造形が設定のレベルに追いついておらず正直読むのが苦痛だった。 起承転結は起の設定説明が面白さのピークでそのまま尻下りになっていく感じが強く、文章も安易な比喩や「〜と思った」が多様されていて、本当にその部分でその表現をするのが正しいのか首を何度も傾げた。 また、登場人物の造形が浅いのか、言動に一貫性がないのか、それともその人を語るため(特に脇役や)のエピソードが薄いからなのか、セリフに登場人物の性格の差や考え方の違いを感じられなかった。 なかでも特に気になったのが、「真朱の街」のラストで5歳の翔子が別れ際に変に饒舌に話すシーンや「小鳥の墓」で主人公の父が主人公の顔をベースにした架空俳優でポルノ映画を作ったことが判明して家庭が不和になった際に9歳の主人公が父に「僕が相手役の俳優と寝たわけじゃないし、寝たといっても映画の中だ。ただの演技だろう」と言うシーンなど設定とセリフが一致していないところだった。 登場人物の設定を練って出てきたセリフというよりかは、こういう風に話を進めたいという予定があり、それに添わせてセリフを作っている(ので説明的で登場人物の性格がセリフから見えてこない)という印象が全体を通してあった。

    0
    投稿日: 2024.11.25
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    「この世に存在しないものを、まるで在るかの如く魅力的に創造する……。これは、とてつもなく手間とセンスがいるんだよ。」_p197小鳥の墓 映画監督の父が息子に言った台詞ですが、小説家である上田早夕里さんが創作活動において目指すところなのだろうと感じました。 どの作品も設定がよくわからないままその世界に放り込まれてはじめは少し読みにくいなと思うのですが、読み進めるうちにだんだんと魚舟や幽霊や妖怪が当たり前に存在する世界に入り込んでいくような感覚でした。まさに"この世に存在しないものを在るかの如く創造する"ことに長けた作者だと思いながら読んでいたので、その思惑を感じ取れていたことが嬉しかったし、それが素人の私にも伝わるほどに努力と才能の人なのだと思います。

    0
    投稿日: 2024.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作は最初の33ページ。この作品だけでも良いと思い買った。 華竜の宮を読んでいるので世界観や背景は分かっている。火薬で魚舟を傷つけるところは「ああ・・」となった。獣舟が進化する描写も良く、買った甲斐があったと思った。 華竜の宮では見られなかった魚舟に対するドライな感情を持った人物が主人公であったので、共感する部分があった。遺伝的にイジられているとはいえ「皆が皆魚舟に執着するわけでは無いだろう」と思っていた違和感が払拭された。 他の作品を読んでからでないと分からないが、この作者の作品はいつも悲しい。物語の背景に悲しさや寂しさが濃淡を変えながら漂っている様に感じる。 解説には「傑作(短編)選」や「その年の最高の短編」の文字があるが、これが誇張ではないと感じる。 どの作品もバイオサイエンスを強固な基盤としているのだが、第二軸として人間の心理やファンタジーを絡めることで驚くような広がり、多様さを感じる。 それでも読んで感じる雰囲気は一貫しており、(作品の幅を持たせるために)無理に要素を追加している感じはせず、作者の度量、手腕に感嘆する。 最後の書き下ろし中編では心理描写の巧みさに舌を巻いた。異常心理でありながら共感してしまうような描写に、思春期のエネルギーや心の揺らぎ、賢い主人公を完全に包括する社会実験の枠組み。SF作品であるが、そう分類したくないほどに強烈な人間の描写がある。この作品はSFを描画不足の隠れ蓑にしていない秀作であると感じた。

    1
    投稿日: 2024.03.24
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    短編集 どれも、読みやすくおもしろい。 オーシャンクロニクルシリーズである表題の「魚舟・獣舟」は短いながらも世界観、物語の奥深さを感じる傑作。 「真朱の街」これは別で3冊シリーズ化している妖怪探偵・百目の始まりの物語。個人的に、人ではない異形の物語にひかれるのでかなりおもしろかった。シリーズ化したものも読んでみたい。

    0
    投稿日: 2024.01.22
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    ずっと気になっていた上田早夕里さんのオーシャンクロニクル・シリーズ。いきなり「華竜の宮」といきたいところだけど、まずは順番通り中短編集の本作から。とは言えリンクするのは表題作の1編だけ。ほんのさわりだけという感じながら、陸地の大半が水没した未来の地球を舞台にした独特な世界観は味わえた。他も妖怪探偵シリーズに繋がる「真朱の街」、デビュー長編「火星ダーク・バラード」の前日譚という読み応えある中編「小鳥の墓」、ゾッとするバイオ・ホラー「くさびらの道」など粒揃いで、様々な形態のSFを楽しめた。

    8
    投稿日: 2023.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    魚舟 ウォーターワールドみたいな世界。プラス、人が魚に進化?する。海と陸で生きるものの葛藤みたいな。。 壮大だけど、初期設定が広大過ぎてまとまりがない気がする。 くさびらの道 九州に真菌感染症が発生。キノコが生えて死者多数。 近い人を見せる菌の成分で被害拡大。 饗応 AI ロボットの束の間の休暇。 真朱の街 子どもが妖怪に拐われて百目鬼と探索。 ブルーグラス 海に沈めたドームグラスを探しに行く。 小鳥の墓 未来。教育特区に馴染めず外の世界に染まる少年。最後は殺人を繰り返す。 総じて初期設定は面白い。ただ、人間の残念な所は変わらない、、なんか後味が悪い。 読んじゃったけど。

    1
    投稿日: 2023.06.03
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    不思議な非現実的なストーリーの世界観であり、一方で説得力のある内容であるため、読み終えた後になんとも言えない満たされない気持ちが残る笑(読めば共感してくれるのではと)。読む中で、ストーリーの背景・設定にあるメッセージ性を強く感じた。個人的には、作者の思いをあまり感じず、考えずに、ストーリーの世界を想像しながら読みたい派なので、ここは好みが分かれる気がしたが、読み応えがあることは間違い無く、評価も高いことも納得。

    0
    投稿日: 2023.06.02
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    魚舟の世界観、足りない!! 「オーシャンクロニクル」シリーズの最初の1冊 関連するのは「魚舟・獣船」だけで、他は別なSFで全部で6編が入ってます。 「魚舟・獣船」★★★★(ストーリーは出来てて、あえてこのシーンを初出しで使ったんだな。作戦成功ですね。) 「くさびらの道」★★★★★コロナ禍で身につまされる。 「饗応」★★★★疲れたAIの話 「真朱の街」★★★妖怪の話 「ブルーグラス」★★★★近未来の黄昏 「小鳥の墓」★(この文庫の約半分がコレですが退屈で、途中で止めた。) でした。

    0
    投稿日: 2023.02.03
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    上田早夕里も私の好きな作家だ。 ホラー、SFはたまた現代への警鐘を鳴らすディストピア小説。奢った人類の行き着く先を暗示しているような小説たちに、背筋を凍らせながら引き込まれる魅力を堪能した。

    39
    投稿日: 2022.07.30
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    再読でも面白かったです。 同じ世界感でお話が書かれた「魚舟・獣舟」、改めて読むとこんなに短い頁数だったんだと驚きました。惹かれてもっと読みたくなります。 「くさびらの道」「真朱の街」も好きです。くさびらの道は新型コロナウイルスが蔓延しているこのご時世に読むと前より恐ろしいです。 どの作品も、どこか冷めた目線なところも良かったです。一歩離れたところから、描写している。

    0
    投稿日: 2021.06.12
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    華竜の宮を読もうと思い、こちらを先に読むと世界観がわかりやすいということで読みました。私にとっての初の上田早夕里作品です。 ※著者の上田先生いわく、「魚舟や獣舟という生物がなぜ存在するのか、その誕生史が、最も詳しく、コンパクトにまとめられている作品」とのことです。 この短編を読み終わった後、すぐに華竜の宮を読みましたが、独特な世界観が頭に入ってきやすく、先に読んでいてよかったなと思いました。 また、この短編集の最後の作品である小鳥の墓はかなりのボリュームがあります(火星ダークバラードの登場人物の過去の話です)。こちらが書籍のタイトルでも良かったのでは…。 小鳥の墓は私のとても好みに合っており、監視社会とは何だろうと考えさせられる作品でした。 華竜の宮や、火星ダークバラードを読もうかなと思っている方は是非ご一読を。

    0
    投稿日: 2021.01.12
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    表題作用に編集された作品集とあってか、設定の秀逸さが突き抜けている。今作が後のオーシャンクロニクルシリーズの土台になるらしいが、政治外交色が強い印象の当該シリーズを少々敬遠気味ではある。収録作の出自を見る限り、所謂寄せ集め的な作品集に思えるが、全編【喪失】というテーマが一貫しているのは意図的か否か。SFというよりホラーや幻想文学の色合いが強いが、文章のタッチは純然たるハードボイルドである。書き下ろしの中編はデビュー作のスピンオフらしいが、本編未読の所為なのか、この敵役の凡庸な悪の美学に物足りなさを覚える。

    0
    投稿日: 2020.12.08
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    OCシリーズの原点である「魚舟・獣舟」。現代社会崩壊後の世界、異形の生物と人間の関わり合いがわずかなページにぎゅっと込められた良作。「くさびらの道」は映画化されるそうなので楽しみ。「真朱の街」は妖怪探偵百目の前日譚かな?そして「小鳥の墓」、すばらしい!極端な管理社会の元で生きる二人の少年の話。なんと火星ダーク・バラードの彼の少年時代のお話ということがラストに明かされ暫し呆然。これがあの物語に続くのかと。上田氏の他作品を読んでいる方には、驚きも発見も感動も更に深まる短篇集ではないかと思う。

    0
    投稿日: 2019.10.18
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    上田早夕里さんの短編集。ジャンルで言えばSFホラーということになるのかな。 やはり、表題の『魚舟・獣舟』と『くさびらの道』が良かった。 読後に感じる一抹の喪失感とちょっと背中が寒くなるような感じ。嫌いじゃない。 この短編集の全体の雰囲気として遺伝子操作された人間が普通に暮らし、アンドロイドが人間の代わりに危険な仕事をし、そのような中でも妖怪や異形の者が当たり前のように存在する。非常にダークな未来観でありながらも何となく古風な日本の雰囲気も醸し出している。映画『ブレード・ランナー』のような猥雑な感じでもなく、すべてがクリーンで管理された未来都市とまでは行かない。このどっちつかずなリアルな雰囲気、すごく好きですね。 上田早夕里さんの著書はかなり前に『火星ダーク・バラード』を読んだ記憶があるのだけれど全然覚えていない。本書の約半分を占める中編の『小鳥の墓』が『火星ダーク・バラード』の前章譚らしいのでいつかもう一度読んでみよう。 次は、『魚舟・獣舟』の世界観が引き継がれている『華竜の宮』をじっくり読んでみたい。

    4
    投稿日: 2019.04.16
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    タイトルにもなっている魚舟・獣舟は白眉の出来。鮮やかな描写と展開が余韻ある悲しいドラマを生み出している。短編集+中編が1つで、どの話も面白かったのだが、「くさびらの道」のおぞましくもどこか美しい奇病の描写が特に気に入った。中編「小鳥の墓」は「火星ダーク・バラード」と関連があるらしいのでそちらも読んでみたい。

    0
    投稿日: 2019.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

     30歳を過ぎてからSFを読み始めた。  コアなSFファンの方は10代にドハマりする方が多いので、かなり遅咲きなほうではある。  さらには読み進めていくうちに気付いたことがある。  基本、女流作家しか受け付けない。 なぜかはよくわからないのだが、女流SF作家の本がいちばん読みやすい。男性作家でも好きな作家さんもいるんだけど、読むとよきにつけ悪しきにつけものすごく消耗が激しい。  もちろん、「女流」といったところで、さまざまなスタイルの人がいるわけで、一概にそれでくくるのは無理があるとしても、である。  そんななかで、上田 早夕里氏は気にはなっていたがなかなか手が出なかった作家さんであった。  しかし、先日読んだ火星ダーク・バラードが面白かったので、そのスピンオフ的な作品が載っている「魚舟・獣舟」を読むことにした。  上田氏の著作は、設定の「ハード」な部分とキャラクターたちの情緒的な「ソフト」な部分が、いい塩梅なんだと思う。  たぶん、男性作家の場合は前者にやや偏りがちに感じるんだと思う。  表題作の「魚舟・獣舟」も面白かったけど、いちばんキたのは「くさびらの道」。  これは、久々に読んでよかったと感じるより、ヤバかった。  なんでしょうね。  短編ながらもかなりパンチが効いていて、菌とホラーとSFの相性をまざまざと見せつけられた、っていうか、、、  ヤバい。これはヤバい。  映画秘宝が青春の友だったB級映画大好きな元ダンナにいわせると、「つまり、マタンゴやね」ということらしい。 でかい捕食動物に食べられるのももちろんいやだけど、内側から食い荒らされていくのももちろん、コワい。   でも、キノコが菌糸を伸ばして繁殖していくさまが、浸食を思わせるのか、菌に食われゆく人体というイメージは「ざらっ」とした手触りが残る。   ちょっと異色なホラーが読みたい、という人にはおススメです。

    0
    投稿日: 2019.02.04
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    SF大賞候補作に挙がっていたので読んでみた 文句なしに良くできたサイエンスファンタジーとしてのSF 星野之宣的おちついた大人な感じの作風 それぞれの短編ごと異なるファンタジー的な奇想を含む素材を きっちり落とし込む手腕が見事 別の作品も読んでみよう

    0
    投稿日: 2019.01.11
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    深紅の碑文を買ってきたので、序盤から読み直し、「20の短編小説」を読んだばかりで短編頭にもなってるし、 と思って読み始めたが、 中身すごい。 いまいまの現代をとらえているとしか思えない中編あり。

    0
    投稿日: 2018.12.15
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    海洋生物からキノコ、妖怪まで、あらゆる異形が登場するSF短編集。飛び抜けて面白いのは、表題作品の「魚舟・獣舟」だ。オリジナルの世界観が、人の心の純粋さを語る。他の作品も解説するまでもなく面白い。好みは人それぞれだろうが、個人的には「ブルーグラス」がお気に入り。また、「真朱の街」は妖怪の言葉が真実すぎて心に刺さる。

    0
    投稿日: 2017.05.19
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    SF。中短編集。短編5作と中編1作。 短編ではやはり表題作が秀逸。30ページに満たないボリュームで、壮大な世界観を表現し、しっかりとしたストーリーを展開。同じ世界観の長編があるらしいので、読んでみたい。 他の短編作品はそれなり。多少ホラーテイスト。 中編は『火星ダーク・バラード』の前日譚らしい。あまりSFらしくない。人間の悪意を描くのはうまいと思う。

    0
    投稿日: 2016.12.17
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    どこか美しく静かで、それでいてダークな雰囲気を醸し出すSF短編集。表題作含め、その発想力は非常に興味深く面白い。その創造力溢れる世界観が魅力となりそれがきっと他読者の高評価を得ている理由であろう。しかし結論を言うと僕には合わなかった。複雑な世界観を理解するまでに話があっという間に終わってしまいモヤモヤ感しか残らなかった。まぁ僕の理解力が乏しいだけの問題だが…。短編という短さもあったかも知れない。

    0
    投稿日: 2016.06.30
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     短編集なんだけれども、1話1話ががっつり濃くて読み応えがある。  獣舟から華竜の宮の構想を得たというけれど、どんな世界が見えているんだろうね。  小鳥の墓の後味の悪さもすごい。

    0
    投稿日: 2014.11.29
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    少し暗めのトーンて、ややホラーよりのSFといった物語が多い。筆力は申し分なく、完成度が非常に高い。少しずつ引き込まれていきます。

    1
    投稿日: 2014.11.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

     長編『華竜の宮』『妖怪探偵・百目』『火星ダーク・バラード』にもリンクするSF短編集全6篇。 「魚舟・獣舟」  陸で生きることを選んだ主人公と、海で生きることを選んだ幼馴染の、再会と決裂の物語。もともとは人為的操作で生み出された「魚舟」が、人間の手を離れ、生存のために進化していく。  ハンディキャップ理論に着想を得て描き出される生命の進化の営み、人間の暴力的な力さえ利用して生きようとする凄みを感じた。 「くさびらの道」  茸の寄生型感染病により九州地方が壊滅した日本を舞台にしたバイオホラー。茸の胞子から出る化学物質が、人間に幽霊の幻覚を見せるという設定で、幻覚とは思えないほどの幽霊の苦悶の姿が印象に残る。  思い出を美化してしまう人間だからこそ、故人への思いに縛られるさまはとても悲惨だった。 「饗応」  ビジネスマンが旅館でくつろぐお話かと思ったら、浴場でいきなり関節パーツが外れて驚いた。いったいどんな種類の話か見えずに読み終わってしまったが、ようやく話の趣旨を掴むと、切ない結末ではあるけどシンプルで良い雰囲気のショートショートだった。 「真朱の街」  人体がデバイスで補完可能となった街で、人間と妖怪が同じ「異形」の者として共存を始めるという世界観が面白い。珍しくファンタジー要素が強めで読みやすかった。  中途半端な悪意で他人を傷つけ殺してしまう人間の弱さが痛々しくて、読んでいて少し辛い。 「ブルーグラス」  変態ダイバーが感傷に浸っていたら職質された話。基本的にロマンチストは好き。 「小鳥の墓」  実験的教育都市に放り込まれた少年が、そのシステムゆえに歪んだ価値観を作り上げていく様子を描いた中編小説。人物描写や台詞回しが芝居じみていてあまり好きになれなかったけど、お話の軸がしっかりしていて面白かった。  倫理的問題から、実際には人間に多大な悪影響を及ぼす可能性のある実験が許可されることはない(だろう)と思うけど、犯罪者の生まれる過程を割り出そうとする試みは魅力的だと思ってしまった。

    1
    投稿日: 2014.10.17
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    SF短編集。前半4つ<魚舟・獣舟>は出だしから引き込まれるバイオSF・<くさびらの道>はぞわっとくるバイオSF・<饗応>は雰囲気がたまらないショートショートだし<真朱の街>はSFかつ妖怪というすごい組み合わせが美しくもあり…すごく好み!冷たくて薄暗くてちっともハッピーエンドじゃないのに魅力的。<小鳥の墓>は好きになりたくないのにすごく好きな気がする。結局魅力的なんだろうなぁ。『火星ダーク・バラード』のスピンオフ的な短編のようなので、そっちも読んでみましょう…。おもしろかった〜

    1
    投稿日: 2014.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「魚舟・獣舟」★★★★ 「くさびらの道」★★★ 「饗応」★★ 「真朱の街」★★★ 「ブルーグラス」★★★★ 「小鳥の墓」★★★

    0
    投稿日: 2014.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    SF作品は初です。 最初のお話、魚舟・獣舟 ヒトと同じゲノムから形態の異なる生物が作り出せるっていうのにビックリ! しかも変異を起こしやすい性質にしておけば、環境に順応して進化、退化を繰り返す事から、そういう操作をして、ミオたちのような海上民を作ったっ て発想に興味津々! それ以外の作品はハッキリ言って全然おもしろくなかった・・・ 登場人物にあまり魅力も感じられなかったし、話の内容も・・・ この作者の長編「華竜の宮(上)(下)」も買っちゃったんだけど、楽しめるか不安・・・

    1
    投稿日: 2014.05.22
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    全編共通するのは、あまりハッピーとはいえないキャラたちが主人公ということ。 でも視点はキャラクタから一歩引いた距離感が保たれているので、ハードな内容でも重くなく、ドライでハードボイルドな印象。この淡々とした調子、嫌いじゃない。

    1
    投稿日: 2014.03.30
  • ドライでハードボイルド

    全編共通するのは、あまりハッピーとはいえないキャラたちが主人公ということ。 でも視点はキャラクタから一歩引いた距離感が保たれているので、ハードな内容でも重くなく、ドライでハードボイルドな印象。この淡々とした調子、嫌いじゃない。

    2
    投稿日: 2014.03.30
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    存じ上げない作家さんでしたが、評価が高いようなので気になって読んでみました。異形の世界を描いた短・中編集。おどろおどろしい世界なんだけどなぜか引き込まれます。特に「小鳥の墓」がいい。他の作品とリンクしているみたいなので読んでみたいです。

    1
    投稿日: 2014.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作が圧倒的!「華竜の宮」から入ってるので、すんなり世界観に馴染んで読めた。青澄の時代より少し前の時代が舞台。自分の半身を、知らずに虐めてしまった女性と、獣舟を狩る、もと海上民の男性のお話。ハッピーエンドじゃないけど、華竜で花開く設定がたっぷり詰まってて、短編なのに読みごたえずっしり。 その他、くさびらの道がすごかった…。栗本薫の黴を思い出した。面白いくらいに読後感が一緒。

    2
    投稿日: 2014.01.29
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    2012.2.18 推薦者:修造(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-87.html)

    0
    投稿日: 2014.01.04
  • 不思議な哀愁を漂わせる短編集

    短編集です。 舞台は大半が海に覆われた地球だったり、毒キノコに占領された街だったり。 その異常な状況と戦い正常化させるようなストーリーではありません。 そこに暮らす人の、本能として持っている愛がテーマです。 「愛」というより”思いやり”の方があたっているかも・・・ ですから読み終わるとジワッと胸に哀愁感が漂います。 物語的にはなにも進展,決着していないのですが・・・ 完全決着,納得型SFを好まれる方には中途半端、もしくは予告編的な小説として解釈されてしまうかも。 遠い未来、「そう言えば昔こんな人を見かけた。」的な物語りかな。 最後の「小鳥の墓」は短編ではありません。 書き下ろし中編です。そのため主人公の心の描写がかなり現実的に細かく描かれ、他の作品とはタッチが異なります。 管理された理想郷に馴染めず、反発してゆく主人公。 ラストは驚かされました。 社会ってヤッパ怖いなーなんて・・・・ 個人的には「小鳥の墓」より他の短編作品の方が好きです。

    3
    投稿日: 2013.12.03
  • 短編で揃えてくれれば…

    5つの短編と1つの中編からなる作品集。どの作品も無情で寂しげな空気が漂う。 表題作「魚舟・獣舟」は、短いながらも独特な世界観を確立させていて、もっとこの世界の別な話を読んでみたい、と思わせる内容だった。 その他の短編もそれぞれ異なる趣ながら、独自の雰囲気を醸し出している佳作ぞろい。 その中で中編「小鳥の墓」は、設定や内容もちょっと中途半端で、異質な感じ。 短編5編と同じレベルのものが、あと数編入った短編集の方が良かったのでは。

    1
    投稿日: 2013.11.24
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    前からずっと作者の作品を読んでみたくてやっと手に入れた作品でした。 すっーと流れ込んでくる流麗な文章でさらさらとページを捲れます。一作一作の物語の世界観がとても独創的で全てを映画化出来るんじゃ無いかな…って思っちゃいました。 作品を通して「人間とは…」と何やら哲学的な想いが底流にあり、ディストピア的であったり片やオカルティックであったりとありきたりの設定に酔うだけでなく、 そこからもう一歩踏み込んだような結末が面白くて色んな想像が頭の中を渦巻いて作者の世界に没頭出来た…最高にいい読書体験ですね。他の作品も読んでみたいと思います。稀有な才能の素晴らしい作品でした。お勧めです。

    1
    投稿日: 2013.10.12
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    ☆3.7 なんていうか、どれもこれも不思議な話。近未来っぽくもあるし、妖怪も出てくるし、ホラー要素もあるし...それらの要素が複雑に入り混じって、マーブル模様を作ってるような。 「魚船・獣船」 現代社会崩壊後、陸地の大半が水没した未来世界。そこに存在する魚船や獣船と呼ばれる異形の生物と人類との関わり。 「くさびらの道」寄生茸に体を喰い尽くされる奇病が、日本全土を覆おうとしていた。しかも寄生された生物はただ死ぬだけではない。立入禁止区域になった実家に戻った「私」と、妹の婚約者が見たものは... 「真朱の街」テクノロジーの発達した未来と、妖怪が共存する世界。妖怪やってくのも楽じゃないよね、きっと。 「ブルーグラス」水質汚染が深刻になり、一部海域が海洋ドームによって区切られ立入禁止になることが決まった。ダイバーの伸雄は、昔その海に沈めた思い出の品「ブルーグラス」を回収しようと1人潜るが...。この話は、てっきりあのまま毒の生物に触れて、自分もブルーグラスの一部になるのかと思った。 「小鳥の墓」中編。完全に外部から隔離され、子供を健全に育てることに特化したダブルE区。そこに引っ越した"僕"は、こ綺麗だが退屈な街で日常を過ごしていた。ある日同級生の勝原に「外にでないか」と話しかけられ...。

    1
    投稿日: 2013.10.11
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    豊かな想像力で、ファンタジーのようなホラーのようなSFを描く 作品集。 なんか思ってたのと違う印象を受けたが、元々自分がどんなイメージを持って読み始めたのか分からない。 そもそも、初めて読む本に大してイメージが作られるはずもないのだが。 最後の中篇は社会派SFかな。 終盤、タイトルの意味が分かった時はぞくりとした快感を味わったが、それから突然筆が走り始め、ダイジェストみたいな軽い調子になってしまったのが残念。

    1
    投稿日: 2013.10.03
  • もっと詠んでいたい

    短編集。全編とも質は違うものの、湿度が高く生き物の臭いが濃厚かつ文明も高度に発達した世界が舞台。それぞれの世界が魅力的で、もっとこの世界がどんなふうなのか読んでいたいのに、短編なのであっさり終わってしまうのが残念。世界としてはそれぞれ違う方向へ発展し問題を抱えているものの、人間は本質的にかわらなかったようで突飛な展開もなく物語としては安心して読めました。

    2
    投稿日: 2013.09.27
  • 苦しむために陸に上がる。重力を耐える。百目の前日譚もあり…。お買い得かも

    最後の話は、華竜の宮に繋がる短編です。人の物語はやはり自然の中が映えます。そして特に人は海から生まれ、海に還ります。その本能がそうさせるのか、海から陸へ上がるときの苦しい選択がなぜか切ないです。重力をまともに感じる瞬間です。そしておそらく、人は宇宙から生まれ、宇宙に還るのでしょう。世間の重力から解放されるために。社会の痙攣から逃れるために。「華竜の宮」も是非読んでみてください。 [追記] 「妖怪探偵・百目 1: 朱塗の街」に繋がる短い話もあります。話が中途半端だなとは感じていましたが、正直、この話がシリーズになるとは思っていませんでした。妖怪好きの私としては、この展開、期待持てます。 で、結局この本、意外とお買得になりました…。

    5
    投稿日: 2013.09.25
  • SFの仮面を被ったミステリーやホラーの短編集です。

    表題作は双子の片割れを躊躇なく殺すであろう男と、双子の片割れに躊躇なく殺された女の話しで、それ以降も死んだり殺したりでワタシの好きなタイプではありませんが、心に引っ掛かるものが微妙にあったので読了しました。 でもSFに絶対必要だと思っているセンスオブワンダーが感じられなかったのでこの作家の他の作品は読まないでしょう…。

    1
    投稿日: 2013.09.24
  • 魚とロボット、どちらがより人間か?

    SF作家、上田早夕里氏の短編集。表題作の「魚舟・獣舟」は、陸地の大半が海水に飲み込まれてしまった世界が舞台。人々は、人間の遺伝子を元にして生まれた魚舟という、十数メートルもある巨大な魚の背に乗って生活し、僅かに残った陸上では、人間そっくりのロボットが使役されています。人の遺伝子を持った異形の生物と、人間と瓜二つのロボット。果たして人とは何なのか? 短い短編ながらも読み手の心を揺さぶる物語です。本書に収録されている「真朱の街」では、科学の発達した未来都市に住む妖怪たちを描く怪作。上田早夕里氏の持つ独特な世界が味わえる1冊となっています。(スタッフI)

    2
    投稿日: 2013.09.20
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    【読了レビュー】時に目を背けたくなるような、しかし実に人間的な狂気に満ちた美しさを、SFとして表した短編集。 一話一話に独特な世界観があり、短編集としても実に秀逸。ただ、表現したいテーマ自体の存在を認められない人にとっては、酷く目を背けたくなる内容かもしれないと感じた。

    1
    投稿日: 2013.07.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっと筆が安定しないのが気になるけれども、評価が高くて気になっていた表題作「魚舟・獣舟」は、短編なのによくぞこの世界観を描き切ったと感心した秀作。収録の多作品はこれにはかなり劣る上に、まだ作風が安定してないのか、幼い印象を受けたが、それでもかなり楽しめて読んだし、他の作品も読んでみようと思わせる出来であった。

    1
    投稿日: 2013.06.19
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    かなり上質のSF短編集。ホラー色が強いものもあれば人間心理を深く抉る作品もあり、どの話も読者を休ませず楽しませてくれる。表題作は別格。中編「小鳥の墓」も読み応え有。

    2
    投稿日: 2013.02.07
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    先端技術の知識を元に想像力を駆使してそれぞれの話の世界を構築してるのが、説得力あり。 しっかし、全体的に怖かった…。「くさびらの道」でもぞわっとしましたが、最後の「小鳥の墓」が、特に。 あまり主人公に同調したらおかしくなりそうなので、半分心を閉じて読みました。 表題作はあの短さなのに濃かった!続編楽しみです。

    1
    投稿日: 2013.01.04
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    『小鳥の墓』が一番好き。ほうっとするように、良い意味で軽く裏切られた。表題作の『魚舟・獣舟』に、攻殻機動隊の草薙素子の言う、ゴーストってこんなものなんじゃないかと漠として感じた。

    1
    投稿日: 2012.11.29
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    ハードSFっぽい設定も素敵なのですが、ミステリアスなストーリー展開が一気読みさせる力を持っています。なにより、セリフ回しとテンポが抜群に心地良いですね。日本人女流SF作家のすばらしさを教えてくれた短編集です。

    1
    投稿日: 2012.10.27
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    リリエンタールから華竜、そして本作と発表年代とは全く逆に辿って読むことになったが、最初に本作から読んでいたら、正直、この作品だけでは作者の凄さは分からなかったかもしれず、次を読まなかったかもしれないので、まあ読み方としては結果オーライだった様だ。本作の魚舟の世界観は、短編として語られるだけでは伝わり切らず、やはり長編をまって詳らかやに明かされることになるのだが、この短編を持ってして、あれだけの世界観を予め見通していたとすると、本当に素晴らしい。ただしこの短編を持って獣舟の子放出やヒトゲノムをもつ獣舟の逆進化としての疑似人変性体というガジェットが、長編にも無理に引きずられた感もあり、その結末が長編においても語られきれなかったことについては、無理に世界観を繋げる必要もなかったのではないかと思われる。その他、真菌の話は子供のころ見てトラウマ気味になった名作映画、マタンゴを彷彿させるが、兎に角、人ならざる物に人が変わることについての恐怖感はSFというよりホラーである。火星ダークバラードは随分昔に読んだ覚えがあるが、全く覚えていないので、中編の背景を楽しむために再読したいと思う。

    1
    投稿日: 2012.10.15
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    あまりSFは読んだことがないのですが、これまで思い描いていたSFというものの認識が変わりました。現実とはほど遠い世界なのに、その世界にあっというまに深く引き込まれました。いい経験をしました。

    0
    投稿日: 2012.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前から気になっていた上田早夕里を初めて読みました。 帯や背表紙では,SFが強く打ち出されていましたが,中身はかなりホラー・ファンタジー寄りの短編集ですね。バイオ系の道具立てが多いのが特徴的。 なかなか好みの話が多いです。 「ブルーグラス」と「小鳥の墓」は雰囲気と読後感がツボ。 「真珠の街」はテクノロジーと妖怪が自然に溶け合った世界観が非常に面白く,続編がよみたくなりました。 完成度が高いのは、「くさびらの道」でしょうか。バイオ系ホラーですね。

    1
    投稿日: 2012.07.15
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    「終わり」をテーマにとった短編集。 何かが終わる、ということを集めるだけで、骨太な印象になるのだなあと強く感じます。 堪能しました。

    1
    投稿日: 2012.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なぜかファンタジックなSFと思いこんで読み始めたら、あまりの想像違いにショック。勝手な想像をしていた私が悪いんですがね。しかも短編集だということもノーチェックで。 どちらかというとホラーに分類されるようなお話。「幽談」(京極夏彦)に通ずるものを感じましたね。座りがわるいというか、後を引きずるような終わり方。 正直なところ、ウチ個人としては苦手な方。でも世界観とか設定とかはスゴイと素直に感じたし、次々と読み進んだ。 やっぱ初めての作者さんは長編から入るべきだったかなあ。 収録の中では「くさびらの道」「真朱の街」が良かった。「くさびらの道」はキノコに寄生されるお話。二人の男のたどる別々の先がもう、って感じ。「真朱の街」は妖怪とSFを絡めた世界。他にもいろいろな話が出てきそうな世界観だと思いました。

    0
    投稿日: 2012.06.09
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    日本SF大賞受賞作家の短編集。どれも読みやすく、すごく面白い! 人によっては好みで世界観についていけない場合もあるかも。しかし個人的には読み応え十分の◎!!どれも短いのに話の質量は重量級。それでいて胃もたれしないから不思議。SFホラーだったり、SF妖怪ものだったり、SF幻想だったり・・・特に『小鳥の墓』はすごく好きだった。この作家の他の小説も読みたくなる。ちょっと気持ち悪いSFが読みたい人にオススメ。

    1
    投稿日: 2012.05.25
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    中短編6作。 映像が目に浮かぶほどの描写力、強烈な世界観、そして頁数が全く問題にならない完成されたストーリー。 びっくりするくらいドンピシャに好み。

    0
    投稿日: 2012.05.13
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    書店で見かけて、敬愛する方がお好きな作者ということを思い出し、読んでみた 前半は短編が並んでいる 巻頭の「魚舟・獣舟」 現代社会が崩壊し陸地の大半が水没した未来世界 下層階級の海の民と少数エリートたる陸の民 魚舟と獣船と呼ばれる生物と人類の関わり 幼なじみの男女の運命は・・・ とても短い物語なのに、壮大な世界観が繰り広げられる 的確な科学知識に裏打ちされたプロット アクションも効果的だし心理の襞も生々しい 読後の余韻が深くて長い 思い返すと、この作品は作者のエッセンスが詰まっていた SF作家ということで、未来や異世界が舞台となっている その設定は元SF少年の心をくすぐる しかし、僕は思った その世界観を現代に置き換えれば、素晴らしい文学作品なのだ 逆にSF的設定が不要なのではないかと いや、不要は言い過ぎだった 魅力的なSF要素があってこその人間ドラマなんだろう 真菌に支配される世界での愛の姿を描いた「くさびらの道」が一番好きだ 真菌症の特効薬がないことを踏まえているのだろうか 妖怪と人間が交錯する「真朱の街」もいい 一人の男の懺悔と妖怪女による救いがテーマだ これって「罪と罰」ではないか 本の後半分を占めるのが「小鳥の墓」という中編だ 未来社会の高校生が主人公 理想的な教育を受けられるE地区の住人だ 隔離された無菌室のような環境に不満を持ち 不良の友人に誘われて、不法に「外」に行き来する 享楽と暴力に満ちた「外」での事件から、思わぬ展開に翻弄されていく ここでも、舞台設定が重要なのではなく、少年の鬱屈した心情と親との軋轢、男女関係、社会と個人、などあらゆる人間関係が物語を動かしている。 中編だけに、伏線やどんでん返しもあって、いっそう作者の力量を感じ取れる 正直、凄い作家に出会った 何者なんだろう ズシンと納得する感じではなく、何か今でもずっと裾を掴まれているような気分だ

    0
    投稿日: 2012.04.15
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    魚舟・獣舟/くさびらの道/饗応/真朱の街/ブルーグラス/小鳥の墓 ややホラー気味のSFかな。ありそうで怖いせいか、受け入れることを拒否する自分がいる。のめり込めずに手の先にある本の文字を追い、容器の中の世界を眺めて終わってしまった。残念

    0
    投稿日: 2012.04.07
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    圧倒的な世界観と各短編に深いテーマが感じられるSF短編集。 表題作の『魚舟・獣舟』は海に住む海上民と、陸に住む陸上民とに分かれた近未来を舞台にした話。 ページ数的には多くない作品ながらそれなのになぜこれだけの世界観を過不足なく書ききることができるのか?そんなことを本気で考えさせられてしまう、とにかく力のある短編です。 この世界で新たに生まれた魚舟と獣舟という生き物たちと人間たちの関わりや、生物とは?人とは?などいろいろな問題を考えさせられます。 『くさびらの道』は茸によって引き起こされる奇病が蔓延した近未来が舞台。 単に怖いというだけでなく、読み終えた後に静かな余韻の残る作品でした。SFとしての読みごたえもばっちりです! 『真朱の街』ではなんと妖怪まで登場してしまうのですが、それでもしっかりとしたSFで、この世界観を舞台にまた別の作品をぜひ書いてほしいです! 『小鳥の墓』はこの短編集の中で唯一の中編。徹底された管理社会で生きてきた連続殺人犯の回想です。 主人公と彼の悪友の生き方にはどことなく共感してしまうものもあり、きちんと人物が描けているところも読んでいてうれしいところですが、管理社会のアイディアがとにかくすごい!ちょっとした設定から明らかになる真実まで全てが自分好み! どの作品の世界観も短編一話でまとめてしまうにほもったいない!と思わされる話ばかりでした!

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    投稿日: 2012.04.05
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    普段あまりSFを読まないし、装丁も好みじゃない。 だけど、なかなか面白かった。「くさびらの道」は 夢にでてきそうで怖い。

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    投稿日: 2012.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どれも魅力のある短篇集。 「小鳥の墓」が、凄く好きだな。理想的。 「火星ダーク・バラード」読み返したくなったけど、文庫で置いてる本屋さんが見つからない。…旅に出るか。

    0
    投稿日: 2012.02.29
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    第一印象としては「短すぎる」と思った。どれも膨大なイメージ、アイデアに溢れてはいるが、「高密度」と呼ばれる作品と違い、感情に寄り添った良質ストーリーを楽しみたかったということでもある。 あと、「外伝」って好きじゃないんですよね。ということで力作の「小鳥の墓」がただの「不良の言い訳」小説に読めてしまった。残念。 「ブルーグラス」と「真朱の街」が良かったです。

    0
    投稿日: 2012.02.12
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    久し振りのSFだった。短編集であり、どの作品も楽しめた。茸が恐ろしくなった。本著者は初だったが、中編だった小鳥の墓にリンクする話もあるようで他の作品も読んでみたい。

    0
    投稿日: 2012.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編にしてしまうには勿体ないほどの世界観の連続。 特に表題作とくさびらの道は本当に面白い。 小鳥の墓は唯一の中編だったけれど、丁度いい文章量に丁度よい情報量だと思う。とてもいい作品だった。

    0
    投稿日: 2012.02.06
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    どれもクオリティが高いSF短編集。文明が海に沈んだ世界や妖怪とSFの共存などどれも面白い設定だったが、それだけではなくストーリー自体もとても面白く飽きさせない。特に「小鳥の墓」は素晴らしかった。

    0
    投稿日: 2012.02.04
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    妖怪と共存している街の話が好きだ。 というかあの設定好きだ。 ダイビングの話もきれいで好きだ。 でも茸の話は…怖いな…。

    0
    投稿日: 2011.12.30
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    図書館の予約待ちで、順番が回ってきた。カバー見返しで「ショコラティエの勲章」の人と知って「げっ!しまった!」と思ったが、とりあえず読んでみたら……この本の方が全然いい。SF短編集。文章は読み易い。ただ、円城塔パワーで、意味が通じるだけで読み易いと思ってしまっただけかもしれない。巻末にある、各遍に対する解説が嬉しい。ライトノベルを読むことが多いからか、解説がある本は久しぶりだ。

    0
    投稿日: 2011.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    書き下ろし中編1作と、短編5作の短編集。幻想・伝奇モノとSFモノをきっちりと融合させた興味深い作品群。1つの作品の中でiPS細胞と妖怪が共存してくるという楽しさ。しかしこういったガジェットや世界だけを楽しむものではなく、いずれも共通して心にずっしりとくる、人の心の影や闇が良かった。短編のいくつかは「異形コレクション」に収録されていたと知って納得。文章も端正で一気に読めた。☆は3と4とぐるぐる迷って3に。 好きな順に「くさびらの道」。 なぜ人は葬式で「送る」行為をするのかということを思った。自分のためでもある儀式。「くさびら」というのは狂言のタイトルなのだな。 中編「小鳥の墓」 ハードボイルド調。「死にたい」と言う、母親のように暗い影を持つ女達を探すようになった一人の殺人犯の人生と、ダブルE区(教育実験都市)。ラストぎりぎりまでが非常に良かったのだが、最後の一行に納得がいかない・・・。「火星ダーク・バラード」がその本編にあたるそうなので是非読みたい。 表題作「魚船・獣船」 頭に情景がぐんぐん浮かんでくる文章。伝奇SF!カバー絵の雰囲気がぴったり。映像化希望! 他に「饗応」「真朱の街」「ブルーグラス」収録

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    投稿日: 2011.11.23
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    表題作はじめ、SFらしいSFはとても面白いアイデアで好きだった。でも最後の『小鳥の墓』もノワールな感じがして、SF的なアイデアだけの作家さんじゃないのがとても伝わってきた。ゼウスの檻が高くて厳しいので文庫化希望...

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    投稿日: 2011.11.22
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     先頭打者は表題作「魚舟・獣舟」。 ロボットと人を描くSFは多くあるが、人の遺伝子を持つ人型ではない生物と、人の遺伝子を持たない人型ロボットの組み合わせの物語は面白い。そしてラストの「進化」のひねりが最高のしまりを見せる。いい作品だなぁ。  続く「饗応」はイマイチ印象に残らないものの、「くさびらの道」 はウルトラQのマタンゴ(?)をイメージさせる強烈な作品。眉唾ながらも科学的考察でSF色をくっつけているところが涙ぐましい。  イメージが変わって、科学的味付けを排した妖怪物語「真朱の街」は可もなく不可もなく・・・というか、「蚊も泣く」ちょっとレベルダウンの話かな。  そして最後の「小鳥の墓」は全体の半分を占める長編タイプ。教育実験エリアなるところから外へ脱出しながら成長を続ける少年を追う。しかし、「外」は実は・・・。なかなか面白い。これは作者のほかの作品のサイドストーリーっぽいらしいので、そっちも読みたいと思っている。  要するに全体的には驚くほ新鮮なSF作品集だ。この作者気に入ったから、ほかも読んでみようと思う。満足。

    0
    投稿日: 2011.11.18
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    ここに収録されている作品の幾つかはアンソロジーで既読でしたが、上田早夕里さん単体では初。影の描き方がうまいというのが全編を通しての印象。設定もとにかく緻密で、違和感なくこの世界にのめり込んでいました。お気に入りは二編。「魚舟・獣舟」、既読でしたが、これだけの短さで見事なドラマを練りあげて寂しさの漂うラストが素晴らしいです。「小鳥の墓」、冒頭にかなりのインパクトを持つ主人公の現在が、青春時代からどのように築かれたのかを描いた傑作。「火星ダーク・バラード」を先に読まなかったことを激しく後悔。絶対に読みます。

    0
    投稿日: 2011.05.29
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    「くさびらの道」状況はバイオテロ風なのに、ホラー物っぽい雰囲気がいいですね。 「小鳥の墓」は興味深い。大人の手で踊るこどものやるせなさが切ないのに甘美。「火星ダーク・バラード」が読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2011.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラー寄りのSF。結構この系統は好き! 読売新聞の読書コーナーでこれの続編的なのをお勧めされていたので、そちらも読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2011.04.09
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    陸地の大半が水没した未来世界というdiver的にそそられる設定ですが、著者が女性という点で甘いファンタジーになっているのかも(う〜ん、この男尊女卑的発言。刺されるな)・・・と、いらぬ引っ掛かりを感じて積んだままになっていた作品。読んでみて、本当に上田さん女性なのと思いたくなるような迫力あるハードな作品群ではないですか。魚舟・獣舟★★★★環境が激変した世界で生き残っていくために遺伝子に手を入れた人類の悲しいお話。遺伝子改造した結果、人の形をした子どもと魚の形をした双子を必ず産み、一方は人間として育ち一方は海へ。人間とチンパンジーのゲノムは1%しか違わないことを考えると在りうるかもと思わせるところが怖い。思わず「ブルー・シティー」を思い起こさせる。遺伝子変化は受精時に行われる本書のような形が正しい。男性作家はどうしても生まれてからの変態によって変わっていく姿を描きたがるような気がします。「くさびらの道」★★★★★体中にきくらげのようなキノコがはえて死に至るという感染症が発生。しかもその胞子を浴びると脳内の記憶域に作用して死んだ者の幻覚を見る。おそろしくも切ないバイオハザード。「饗宴」★★人工知性体サラリーマンな話。「真朱の街」★★★近未来の社会に妖怪が同居するというちょっと変わったハードボイルド。セクシーな百目。おもしろい。「ブルーグラス」★★★音で様々に成長変化していくオブジェ「ブルーグラス」を海中に植えたら・・・珍しい海洋SF。「小鳥の墓」★★★★★本書の半分以上を占めほとんど長編。優秀な者を選択して住まわせる実験都市が舞台。「火星ダークバラード」の登場人物の若き日の姿を描いているそうで、「・・・ダークバラード」も気になる。上田さん、なかなか凄いです。今後要マーク。

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    投稿日: 2011.03.24
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    収録作中面白かったのが、文庫書下ろし中編「小鳥の墓」。「火星ダーク・バラード」の前日譚だそうですが、未読でも楽しめる。暴力を排除した模範都市で青春を過ごす主人公の葛藤、また多様な人間性を認めない社会の不健全さを短い頁数でするどく描いている。 表題作の「魚舟・獣舟」は短いながらも世界観の作り込みがすごい。設定を同じくする長編「華竜の宮」を読みたくなる。

    0
    投稿日: 2011.03.20
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    華竜の宮で日本SF大賞を受賞した上田早夕里の短編集。 表題作の魚舟・獣舟は華竜の宮の世界を使った非常に短く、しかしストーリー・キャラクターすべてにおいて完成されている。 プレートの隆起によって海面が上昇した地球。人々は海で暮らすことを覚え、魚舟と呼ばれる海洋生物を操り、新たな生活を始めた。 これは進化の物語である。環境に適応しようと海に飛び出した人間、そして他の生物たち。 表題作も良いが、収録されているくさびらの道も秀逸な作品である。 上田早夕里を読まずにはいられないだろう

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    投稿日: 2011.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    SF短編集。 「華竜の宮」の前に描かれていた同じ世界観の「魚舟・獣舟」が読めただけでも★5つ。しかし、「華竜の宮」を読んだ後でよかった。あの衝撃とのめり込む読書トリップは未読の方が深かったと思うし、あの世界観と最後を踏まえての「魚舟・獣舟」は本当に切なくて涙が出た。 次に気に入ったのは「くさびらの道」。これよかった。「くさびら」の意味は読後調べるように、とあとがきにもあったが、なるほど。 蟲師の世界のような…。 最後の「小鳥の墓」は「火星ダーク・バラード」の前日彈とか。読まねば。 短編他は「饗応」「真朱の街」「ブルーグラス」

    0
    投稿日: 2011.02.12
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    2011 1/6読了。Amazonで購入。@sakstyleがブログでレビューを書いていた(http://d.hatena.ne.jp/sakstyle/20101125/p2)のを見て、表題作が面白そうだと思って買った。 人類の遺伝子を操作して生まれた生物、病と幽霊、妖怪など異形のものが出てくる4編を中心にSF6編からなる短編集。 読む前に魅かれていたのは表題作だけど、他の各編も面白かった。 書下ろし中編『小鳥の墓』が個人的には一番好き、かも。 表題作の『魚舟・獣舟』と書下ろし中編の『小鳥の墓』には関連する長編もあるとのことなのでそれもいずれ読む。

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    投稿日: 2011.01.06
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    巨大な爬虫類に進化する魚、幽霊、妖怪、人工生命体など、異形のものたちと人間が共存する世界を描いたSF短篇集。中編「小鳥の墓」は力が入っていたわりに、あまり好きになれず。

    0
    投稿日: 2011.01.06
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     5つのSF短編集んーーーうまく言えないのですが湿度を感じるお話したちでした。『饗応』『小鳥の墓』が好き。

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    投稿日: 2010.12.26
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    短編もいいんだけど、正直今一つ物足りないと思って読んでいたら、最後の「小鳥の墓」が良かった。この人の作品は短編だと魅力がおさまりきらないのかも(もうちょっと読ませて!てなってしまう)。他の長編に期待。

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    投稿日: 2010.11.24
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    初めての上田早夕里。剛筆だが、文体は至極まっとうで、世界観や設定を簡潔に判り易く説明する手腕に脱帽。SFの書き手はこうであるべき、とエスエフ初心者的には思う。 タイトル譚「魚舟・獣舟」の続編への広がりを匂わせる魅力的な世界観もいいが、お気に入りは、リアル・マタンゴ譚「くさびらの道」と妖怪譚「真朱の街」の2つ。前者は短編としての完成度。後者は「探し屋」を主人公に一篇書いて欲しいほどのキャラクター性…とそれぞれ違う部分に惹かれた。 最後に収められた長編「小鳥の墓」については、人殺しの長ったらしいエクスキューズを読まされてるようで、初読としてはいい気分ではなかった。ただ、再読すればまた違う感想になるかも知れない…くらいの余地は残してくれる力作。

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    投稿日: 2010.11.03
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    上田さんの著作は、『ラ・パティスリー』と『ショコラティエの勲章』の、空腹小説しか読んでいなかったのですよ。 でも元々SF畑のご出身ですし、一度上田さんのSFを読んでみたいなぁと思っていたのです。 なので文庫化したこの本を手に取ってみた次第。 好み云々から判断すると、表題作が断トツで一番かな。 未来の話なのに、土着の民族信仰の匂いもぷんぷんさせてるところがたまらんです。 ラストも文句なく美しいな。 パンデミックホラーの「くさびらの道」も面白かったですよ、映画になりそな感じですね。 「饗応」は単なるいちサラリーマンの出張話かと思いきや・・・、あれよあれよと言う間に異質な世界に連れて行かれる感覚が楽しかったです。 科学技術の発展により、外見の差異が縮まった人間と妖怪。異なる種族が共存する街でのとある事件を描いた「真朱の街」は、シリーズ化できそうな話でしたね。 「ブルーグラス」は、私が苦手とする〈過去の恋を懐かしく思い出す男性のセンチメンタリズム〉が香ってくる作品だったので評価はイマイチ。 「小鳥の墓」は、管理された世界から外へ飛び出していくって所があさのあつこさんの『No.6』を思い起こさせました。『火星ダーク・バラード』の前日譚らしいので、ちょっとそっちも読んでみたいなぁ。

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    投稿日: 2010.10.26
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    上田氏の小説はこれが初めてだが、いい作家を見つけた気分。 魚舟・獣舟 、くさびらの道、ブルーグラスなどがお気に入りで、どうやら生態系がらみが気にいっているようだ。 特に、ブルーグラスにはなんともいえない心の奥に響いてくるものがあり、琴線にふれるのである。

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    投稿日: 2010.10.23
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    表題作と『真朱の街』は傑作です。また『小鳥の墓』はSFという枠を使い切った文学でしょう。 悔しい思いでいっぱいです。 何でこんな凄い作家を見逃していたんだ。 読み手として悔しいけど、出会えたからには読み倒しちゃる。

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    投稿日: 2010.10.19
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    5つの短編と1つの中編が収められたSF短編集。特に表題作の魚舟、獣舟と呼ばれる異形の生物や、美しくも哀しい世界設定が素晴らしい。同じ世界設定での長編が準備中とのこと。楽しみに待つことにします。

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    投稿日: 2010.08.03
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    基本的に小説を読むのは、感動というか、清々しい気分になりたいということがあるので、ダークなのはあまり読まない。 この本は、そういった意味では全体が物悲しさに溢れいて、完全に外したが、読み応えがあり、人というものについて考えさせられる面白い本だった。 最後の「小鳥の墓」は犯罪者になる過程の心理と近未来の情景とが上手く混ざっていて、親として子供の心情について考えさせられた。

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    投稿日: 2010.07.20
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    同じ作者のミステリーを読んだことがあって、美しい文章を書く人だなぁと思った。(正直、ミステリーとしてはいまひとつだった) 本当はSF畑の人らしいので、次はこちらを読んでみたい。

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    投稿日: 2010.04.17
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    短編5つと中編1つからなる6つのお話。 短編が良かったですね。 インパクトがあって、そしてどれもどこか物悲しいお話でした。

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    投稿日: 2010.01.31
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    不思議な世界設定で角川ホラーなどで成長すれば活躍してくれそうな作者だが,現時点では文章が薄っぺらく読者に訴えてくるものが少ない.

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    投稿日: 2009.11.12
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    思わず唸るSF。 結構気持ち悪い描写もある(びっしり系) 短編集なのだが、「真朱の街」が一番好き。妖怪もの。

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    投稿日: 2009.10.04
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    SF的な表現もありつつ、文章の雰囲気は伝奇だと感じました。凄く端正な文章で、素直に美しい。 表題作のやるせなさがいい。擬人化という言葉がありますが、他の生物に人間の都合で勝手に感情移入するべきではないのだなと強く感じさせられる。結局、人間同士でも意志の疎通が出来ないのに、同じ体系の記号を有さないモノと意志の疎通も、感情の交換も出来はしない。 この枚数でこれだけの物語を紡げるのか。こういう人をプロフェッショナルと云うのかしらーと思います。人物の造形がどうこうというより、全体を貫く空気感がいい。 伝奇の中に鏤められたカタカナ語。ごてごてしすぎずに文章を装飾できる作家さんだなと思います。

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    投稿日: 2009.08.29
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    お話自体が、好みです。関西人なので(?)短編は、結末がすきっとオチていると嬉しくなってしまいます。ファンタジーのようにSF部分を置いていくのかと思うと最後のほうには、チラッとSFの味も。

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    投稿日: 2009.07.26
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    なんも期待せずに買って、ほほをばしんと殴られたようなカンゲキ!これ、いい! 最高の拾い物をした気分。やった! まず最初に表題作の魚舟・獣舟。 一瞬伊藤潤二先生の名作・ギョを想像してしまった、 文章だけなのに絵まで浮かぶような圧倒的な筆力。 最後がまた、すごい。 終わるかと思ったところでもう一ひねり。 短篇の醍醐味がこれでもかとつまった快作。 そうして続く、くさびらの道。 すごい。 今時の言い方を使うなら、バイオホラー? うまい。すごい。気持ち悪い。強烈。 なのにどこか優しく物悲しく、それでいてほころびがない。 最後の小鳥の墓も、秀逸だ。 特別区で純粋培養される上流家庭、そこから逃れようとする一部の若者。 ドラッグ、暴力、破壊。疾走し暴走する若さと力。 しかし、その先に待っていたものとは? この作品はもっともっと、評価されるべきでは? ぜひ、日の目を見てほしい作品。最高。

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    投稿日: 2009.07.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    六編で構成される短編集。 どれもが終わりや喪失といったテーマに含んでいる。そのテーマゆえに、作品全体に幻想的な雰囲気がある。 後ろ髪を引かれるような独特の悲哀は、読んでいて「悲しい」というより「淡く儚い」という印象を受けた。 SF的なギミックは随所に見られますが、それらはあくまでもアクセント。ストーリーが主軸にあってそれらを彩るためにSFが存在している的な。 説教臭くもなく、SF初心者でも気兼ねなく読めそう。どの話も収束に向けた流れが綺麗でストレスなく読める。 個人的に一番面白いと思ったのは「真朱の街」。 妖怪が人類に関わるようになったくだりの設定を読むとクラーク三法則の第三法則を思いだす。

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    投稿日: 2009.07.01
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    ジャンルとしてはSFホラーになるのか? 表題の話は短編だが世界観とかが結構おもしろくて読みごたえがあった。 中編?「小鳥の墓」は同じ世界観で別の話があるようなのでまた読んでみたいな。

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    投稿日: 2009.06.10