
総合評価
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powered by ブクログ正直に言うと主人公の早季には あまり共感できない。 一人称なのに、どこか距離があって、冷静すぎて。 でも、そこで読むのやめないでよかった。 この物語の本当の魅力は “共感できる主人公”じゃなくて、 その世界の残酷さと、 そこで必死に生きる存在たちの“切実さ”だから。 読了してめちゃくちゃ良かった…。 読みながら「人間らしさって何だろう…」と 本気で考えさせられてしまった。 人間の社会ってどこまで正しいのかとか、 そういう根っこの部分を、 物語を通してバーンと突きつけてくる。 難しくないのに深くて、 読み終わってからもずっと残る。
1投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログ2025.11.12読了 最終巻はいよいよ人間vsバケネズミの戦闘開始で息をつかせぬ展開が繰り広げられる。 人間社会の転覆(この行為はもう革命と呼ぶべきものだ)を狙う野狐丸の二手も三手も先を読んだ策略により、人間側は劣勢に立たされてゆく。 どうでもいいが、二大能力者のうちの日野光風は、台詞回しから『BREACH』の山爺と印象がかぶった。 あと、念動力による人体破壊は、ほぼ北斗神拳と同じスプラッター描写だったので想像がしやすかった。 多くの犠牲を払い、手に入れたサイコバスターのあんまりな扱いにはズッコケましたけど。(結果的に苦労して東京くる必要なかったよね、乾さん推しとしては) 正直、話のオチ(バケネズミの謎)は上巻を読んでいた時点で予想できたので、オドロキの大どんでん返しという感想にはならなかったが、それまでが圧巻に面白かったので問題なし。 なお本作は、とうの昔にアニメ化しているが、もう少し作画を(当時のはやりだったかも知れないが)なんとかできなかったものか。まったく観る気がおきない萌え系のデザインでなく、グロ描写でR指定がつこうとも、断固シリアス作画でリメイクしてほしい。
1投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログとんでもなく面白かった。 最初から読んでいて途中、世界観を伝えるための脱線ストーリーかと思っていた内容もすべて最終章に必要な前置きだったことが分かり、ストーリー展開から世界観作り、作品の流れまで素晴らしかった。 最後は衝撃的でどう終わるのだろうと思っていた内容はある程度想像がついていたが、世界の真実が驚愕だった。 同じような作品は他に出会ったことがないので、読み終わるのが寂しいくらいに引き込まれた。
2投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログ海底2万マイルみたいなイメージがたくさん広がる物語だった。 背景の想像に労力持っていかれて、心情に入り込み切れなかったな…
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
物語は、守と真理亜が“2人で生きていく”という手紙を残して姿を消してから、十数年後から始まる。 早季と覚は大人になり、それぞれ役所で働いていた。表面上は平和な社会――だが、バケネズミたちの世界では、静かに反乱の兆しが広がっていた。 スクィーラは、これまで絶対的な支配者だった“女王”にロボトミー手術を施し、支配構造そのものを覆した。これに反対するオオスズメバチコロニーのキロウマルは、最初こそ人間の味方として戦うが、次第に戦いの中で信念を削られていく。 そして、バケネズミ同士の戦争は一気に拡大。圧倒的な力を持つはずのスズメバチコロニーは壊滅し、スクィーラたちはついに“人間への反逆”を始めた。 その中心にいたのは――かつて早季たちの仲間だった、守と真理亜の子ども。 “悪鬼”として育てられたその子は、無自覚に呪力を暴走させ、人間の街を次々と焼き尽くす。 人間たちは総力をあげて抵抗するが、ほとんどが惨殺され、社会は崩壊寸前に。 早季と覚は“切り札”を求めて東京へ向かうが、それすらも通じず、最終的にはキロウマルの自己犠牲によって、“悪鬼”に自滅のトリガーを与えることで決着を迎える。 戦いののち、スクィーラは捕らえられ、処刑される。 だが、そこで明かされる真実――バケネズミは、人間が呪力を持たない者たちを改造して作った種族だった。 支配する者と支配される者。その境界は、もともと同じ“人間”だった。 早季はその事実に打ちのめされながらも、「それでも生きていくしかない」と静かに受け入れる。 物語は、長い人間の歴史の“ひとつの円環”として幕を閉じる。 ⸻ 感想文 上巻から感じていた「理想の世界の裏にある違和感」。それがすべて繋がった下巻だった。 人間とバケネズミの関係が、実は“同じ種”から生まれていたという事実には本当に衝撃を受けた。 スクィーラがやってきたことは、確かに人間から見れば反逆であり、残虐な行為かもしれない。 けれど、バケネズミの視点で見れば、それは“自由を求めた革命”だったのかもしれない。 どちらも正義で、どちらも間違っている――その曖昧さこそが、この作品の本質だと思う。 特に印象に残ったのは、キロウマルの最期。 理性と忠誠の象徴のような存在だった彼が、最後に自らの命を賭けて人間を救う姿には胸を打たれた。 そして、早季が世界の残酷さを受け入れながらも、希望を捨てずに未来へ歩き出すラストがとても印象的だった。 『新世界より』というタイトルが、最後になってようやく腑に落ちた。 この物語は、“旧世界の罪”と“新しい人間の形”の物語なんだと思う。
2投稿日: 2025.10.09
powered by ブクログオーディブル視聴。 最初はどういう世界観なんだろ…?と訝しがりながら読み進めたんだけれど、だんだんとこの主人公たちが生きる世界の歪さやグロテスクな成り立ちが浮き彫りになってくる。 主人公は私たちから見るとかなり未来の世界を生きているけれど、主人公もまた千年先の未来に期待をこめる。すごい。先が気になりすぎて上中下巻一気読みでした。 今まで読んできた貴志先生の作品とはちょっと違う感じだな〜と思っていたけれど、割ときっちりグロ描写もあるのでニッコリ?しました!
6投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログオーディブルで聴きました。 貴志祐介氏の作品の中で上位のおすすめ本+未来ものということで。キモグロシーン満載で好みではないけれど、面白くて一気に最後まで聴きました。 これはアニメ向けだなと思ったら、すでにアニメになっていた。そしてものすごくクオリティの低い作品にされてしまっていた。残念。 少しググって出てきた画像を見ても、アニメーター志望の小学生5年生が描きためていたノートか!くらい、ひどい。。。誰か作り直してーー。 それにしてもグロい文章を書くときにはその場面をリアルに想像すると思うのだが、貴志氏は嫌にならないのだろうか。ならないからここまでの作家になったのだろうけど。 グロい殺され方を想像されるかも。。と思うと、お近づきにはなりたくない。(たとえ願ったとして近づけないけど。) ボーイズ(ガールズ)ラブシーンは必要だったのか?私はいらなかったと思う。
4投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログいや〜、面白かった!久々に寝る間を惜しんでのめり込んでしまった。世界観の作り込みが凄過ぎるわ…。 ※ちょっと思ったこと:某場面「えっ、守は!?」と思った。その扱いは可哀想だろ!!
3投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログアニメを観てたからスムーズに読めた気がする。 最初から本だったら想像するのが多くて読むスピードは遅かったと思う。 やっぱり面白かった〜色々考えさせられるのも面白い
2投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログ噂に違わぬ面白さ!上中下3巻のボリュームに尻込みしてなかなか読めずにいましたが、読み始めたら最後まで止まりませんでした。読んでよかった。 まず、これだけ綿密な世界観をつくり上げたのがすごいですね。SF・ファンタジーとして設定の完成度が群を抜いていると感じましたし、恐怖や興奮を煽るのも非常に上手く、ページを捲る手が止まりませんでした。このあたりはさすが貴志祐介先生といった感じでしょうか。 物語としては、「人間とはなにか」という問いが一本の柱になっているのかなと感じました。超能力が使える主人公たち、一部の機能が欠如した結果排除された悪鬼や業魔、そして人間でありながら姿形を変えられ使役されるバケネズミたち。物語は超能力が使える主人公早季の視点で進むので、どうしても彼女たちに感情移入するようにできていますが、果たして彼女たちのあり方は正しいものなのか。人間を殺せないはずの彼女たちが、バケネズミたちを殺してしまえることをどう考えればいいのか。姿形が異なれば、それはもう人間と呼べないのか。なんて色々考えるとモヤモヤした感情が残ってしまいますが、こうやって読み終わったあとも物語に思いをはせられることも名作ゆえなのかもしれません。 ※個人的に、最後は完全にスクィーラと奇狼丸に感情移入してしまっていたので、かなりやるせなかったです。特にスクィーラの最後の咆哮はやるせない。
19投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログ結局、人間同士の争いだったのかと恐ろしくなった。 悪鬼もどきになってしまったバケネズミに育てられた子に対して、『最期だけは人間として迎えさせてあげたかった』という主人公の言葉がものすごく怖かった。 同情的であるかのように振る舞いながら、その実 (術力を持った)人間が上だと当たり前に思い込んでいるところが。 主人公サイドでのみ語られる物語であることが、一層恐ろしさを感じる。あくまで術力がある人間の視点でのみ語られているということは、何かしらの重大な問題が隠されているんじゃないかと読み終わったあとですら感じてしまう。
13投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログバケネズミと人間の戦争。人間は人間を殺すなんてとんでもない!なんでそんなことするの!と憤りと憎悪を膨らませる人間たちと、生きるか死ぬかは人間次第で奴隷、獣としか扱われない自分たちの不安定な生活を守るために立ち上がったバケネズミたち。どちらも立場が違えば悪にも正義にもなる。業魔や悪鬼、バケネズミも全ては人間が作り出したもので、好き勝手してきたしっぺ返しと考えると怖くなる部分がある。
3投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログ下に入り、まさに映画のような迫力とテンポの良さで一気に読めた。 悪鬼との戦闘や逃走劇だけを切り取ってもアクションやファンタジー、冒険小説として面白いのはもちろんながら世界の真実が明らかになっていくラストスパートは社会派、哲学小説のような重く考えさせられる深さもあり、傑作だと思う。 ただ、作者の中で設定や世界観が完璧に出来上がっており、それを表現したいという想いからか「それいる?」という細かな描写や難解な造語が多すぎて、100%情景を理解しようとすると体力がいる小説。 最後の一文は呪力、世界、未来、人間、色々なことにかかっていて、最高の読了感だった。 そのまま帯のフレーズにできる。
8投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
9.19読了。いよいよクライマックス✨ 人類とは、呪力を持つもの、持たないもの、バケネズミとは最後に一気に明らかになる 洞窟内でのハラハラドキドキ感や悪鬼を止めるために命を犠牲にして町を救おうとする人々の勇気に感動した!
2投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログ下巻は「悪鬼とバケネズミが手を組み、人間と戦争する話」がメイン。 もっと世界の秘密がどんどん明らかになっていく展開を期待していたので、「あれ?ここで終わり?」という肩透かし感がありました。 もちろん追われる緊張感はあるんだけど、私が一番気になっていたのは“この世界の裏側の真実”。 そこが思ったより深掘りされず、正直ちょっと物足りなかったです。 期待値が高すぎたのかもしれないけど、あー、まぁ、そういう事だろうねぇ。で終わってしまって残念。
9投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
設定とかすごいし心理描写も巧みだしストーリーも惹き込まれてすごく面白いけど、人間本意の価値観みたいなものが根底に感じられてなんとも気持ち悪い。なんか薄っぺらいというか所詮エンタメ小説じゃんと思っていた。でも面白い。読むのが止まらなくなりながらも「この作者嫌い」と思って読み進んでいたら、人間本意の価値観を根底に感じていたこと自体作者の仕掛けだったっぽい、たぶん、てことが最後にわかった。 もしかしたら作者の趣味とか遊びの範疇なのかも知れずそんな大それたテーマではないかも知れないけど「これでいいのか人間」って問う意図だったのかもしれないということが読み終わってから感じられて、一杯食わされたというか、凄いなこの小説、と正直に思った。 読みながら、自分だったらそんなことするか⁉︎みたいなことが結構あって、さらに読み終わって解説も読んでこの小説が書かれた経緯とかを知ってなるほどと思ったりして、自分や作者との対話が実感できて面白かった。 上巻の文庫の背表紙の概説からはまったく想像できない体験だった。
4投稿日: 2025.09.15
powered by ブクログ時折流れるドヴォルザークの《家路》のように、この物語はどこか懐かしい記憶を呼び起こす。神にも等しい力を得た人間は、その酩酊のなかで過ちを繰り返し、業を背負い続ける。早希は真実を知ってなお、その業を受け入れる道を選んだ。人類は進化の果てに滅亡へ至るのか、それとも乗り越えるのか――本作はその問いを突きつける、稀有にして壮大なSF大作でした。
10投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「この時の私たちはまだ知らなかった」みたいなフレーズが多くてゾクゾクした。でもあまりにも多すぎて伏線何が張ってあったか忘れちゃう。 最後にバケネズミが呪力のない元人間だとかわかった時は鳥肌がたった。悪鬼がまりあの子供だったことにも驚く。驚くことがたくさんあって全く飽きない3巻だった。 今よりも未来の話かと思っていたがどっちなんだろうか。 瞬死なないで欲しかった。あまりにも人が死にすぎてるけど、それが戦争なんだと思うと辛い。
2投稿日: 2025.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
⭐︎3.9 夏祭りの夜、野狐丸(スクィーラ)率いるバケネズミの逆襲から始まり、悪鬼(と思われた赤髪の少年)の大殺戮……。手に汗握る展開で、主人公達と共に恐怖に慄き、どっぷりと物語に浸かることができた。 SFが苦手な私でもあっという間の上下巻1200ページだった気がする。SF・ホラー・ミステリー・恋愛などなど色んなジャンルが楽しめて、現実とはかけ離れた非日常の世界観に没入できて、楽しかった!
3投稿日: 2025.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上中下まとめての感想。 序盤は設定の説明だから正直退屈。 ただ夏季キャンプから一気に物語が進んでいきどんどん引き込まれていく。特にミノシロモドキとの出会いからが面白い。一見牧歌的で平和な世界だけどそこに潜む闇の部分が徐々に明らかになっていく感じがたまらない。一気読み必至の面白さ。 土蜘蛛からの逃避行、スクィーラとの邂逅など夏季キャンプは見どころたくさん。 その後は瞬の業魔化、真理亜と守の離脱など主要キャラが次々と離脱して驚いた。瞬の告白のシーンは震えた。 そして時間が飛んで早季と覚が大人になってからの話。どんな展開になるんだろって思ってたらまさかのバケネズミ達との戦争。悪いやつじゃないけどなんかウザいくらいに思ってたスクィーラがめちゃくちゃ怖かった。用意周到で頭脳明晰。油断し切っていた人間を見事に出し抜く手腕が凄すぎた。そこに悪鬼の出現で絶望感が凄かった。ハンターハンター のキメラアント編を思い出すような感じだった。 そして東京への遠征。ここは終盤なのもあってトップクラスにワクワクしたしドキドキした。続きが読むのが怖いけどページを捲る手が止まらない。そしてとにかく奇狼丸が頼もしくてカッコよかった。影のMVPは奇狼丸。 そしてエピローグ。 バケネズミの正体がわかった時は鳥肌立った。そんな恐ろしい真実が隠れていたのかって唖然とした。 スクィーラが完全な悪じゃないから超スッキリとはならない結末。 正直全然書ききれないくらい面白いシーンが多かった。世界観にドップリ浸れて最高だった。 関係ないけど橋本・アッペルバウム症候群の語感が好きすぎる。
2投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バケネズミの逆襲。上巻で出てきた時はこの世界を形作る生態系のただの1部かと思っていたけれど、こんなに大きな存在になるとは。しかも、呪力を持たない人間の成れの果てであるという真実がとても悲劇的。 下巻は冒険色強めで絶望的な状況にハラハラドキドキ。かつ残酷度も高めでどんどん人が死んでいく。主人公の頭の弱さに多少イラっとするものの、その精神力の強さと運の良さには確かに目を見張るものがある。反面奇狼丸はとてもカッコよかった。
2投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログおもしろかった!! 丁寧に描写されてるから想像力掻き立てられてよかった オチ?については、何となくそうだよなあ……という気持ち とりあえず早希ちゃんと覚くんが生きててよかった 早希ちゃん、事ある毎に前文明は野蛮で怖いみたいなこと言うけど、念動力で簡単に命を奪う君らも怖いよ…… あと、上巻で捨てたお守りは結局なんだったんだろう?
2投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログハラハラな展開が止まらず、息つく暇なく物語が進んでいく。辛い現実を乗り越えていく登場人物たちの姿がありありと描かれており、壮絶な世界に生きていることを再度見せつけられた。 何度も繰り返し訪れる希望と絶望。どこまで読者の心を揺れ動かせば気が済むのか。そりゃあ惹き込まれるわ。 結末もなかなかのものだったが、世界観にどっぷり浸り最後の最後まで惹きつけられ、最高の読書体験を味わうことができました。 上中下とかなりボリュームのある作品だったが、手にとって良かった!
2投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログめちゃくちゃ面白かった! 望んだ展開というか、最後まで緊張感もあって一瞬で読み上げました。 そして世界観にどっぷり浸れました。 読み進める中で終わってしまう寂しさを感じたのも初めてです。 個人的には文句なしの小説でした。
6投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログ恐ろしい超常の魔物に どこまでも 追われる恐怖 かくれんぼ のスリルの最上級 何度も作者が描いてきたモチーフだ より磨きがかかっている ほら そこに
2投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログオーディブルにて。 ずっとハマらないまま惰性で下巻。バケネズミの正体のオチもまあ予想通りだった。 ボノボのような平和な社会を築く、そのために人権を持たせる年齢を引き上げるなどの発想は面白かった。が、全体的にそこまで面白くないので読まなくても良かったなあ。
4投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログAudible!! 『クリムゾンの迷宮』に続き2作目の貴志さん作品! 今回はとにかくスケールが壮大。 舞台設定がとても細かくて想像だけでこんなん書けたらそれこそ化け物だと思ったw Hunter Hunterのキメラアント的な世界を文字だけで再現してる感じかな〜凄すぎ! んで今回も貴志さんお得意?の無敵の化け物が大暴れで素敵でした。 けどバトルだけじゃなくて人権とは的なことをさり気なく考えさせてくれる辺り、、脱帽です! スクイーラ君を推しにして聴いていたら、めっちゃ色んな顔を持っているとっても愛おしいキャラでした。目利き力ありかなw
28投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終えて、改めて「悪鬼」「愧死機構」「攻撃抑制」という設定がとても良くできていて、面白くストーリーに絡んできて良かった。 平凡にも思えた小さなコミュニティーが実は残忍な人種の末裔であったという認識がぐるりと変わる恐ろしさや、PKの出現、それによる社会体制の変化による歴史の業の深さ、力に溺れることの残酷さを感じられた。 最初から最後まで瞬と奇狼丸が素敵だった。 文章は読みやすく、登場人物もそれぞれがキャラクターが立っていて素晴らしいと思った。
3投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ続きが気になって一気読み。 戦いの終焉は納得、すっきりできる展開だった。 でもその後の話はあっさりしすぎ感。 時間が飛んでしまって、もうちょっと細かく知りたかったかも。 早季と覚は、瞬への気持ちはもう心から吹っ切れたのかな。
10投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログ日本なんだけど、異世界過ぎてなかなかついていけなかった。 読み終わってからは、奥深い物語で面白かったな、と思ったけど、 SFや異世界ものに馴染みのない私にはすこし難しかったです。 けっこうはっきりとした性的描写があるので、苦手な方は控えた方がいいと思います。
24投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログ知識は財産であり、力であることを改めて感じた。複数の移動式図書館から知識を得ていたスクィーラ側からすると、「バケネズミは人間だ」という言葉は事実であり、それを聞いて笑った人間達が無知で愚かな存在なのである。呪力という特別な能力の上にあぐらをかき、限定された知識のみで「神」を名乗る人間達が憎くて仕方なかったことだろう。戦い方は違えど、スクィーラ、奇狼丸ともに非常に優れた名将軍であった。奇狼丸の本名は何だったのだろうか。それを終始訊ねもしない早希と覚に、やはり人間側の身勝手さとバケネズミへの無関心さを感じた。 読み手が特定の感情(奇狼丸への猜疑心やスクィーラへの憎しみなど)を抱くよう、著者の意図により導かれる感覚を味わうのが久しぶりでおもしろかった。感情のジェットコースターに乗っているようで、小説の楽しさを思い出した。 以下、本書より抜粋。 「それで、自分が作ったブービートラップにかかるようなら、生きる資格はありませんな。」奇狼丸
11投稿日: 2025.08.04
powered by ブクログ異種であること以外は人間と大差ないじゃない!と、スクィーラや特にキロウマルに肩入れしそうになるけれど…たとえ知性があり心の交流ができても、外見や匂い、発する音が人間らしくないだけで、きっと現実は共感できなくなる。小説で武士的キロウマルが一番かっこいい!と思った自分の理性と感情も、実際に対峙した時に、生理的嫌悪感という本能に勝る自信はない。 生理的嫌悪感を超えられる人間がどのくらいいるのか。他者への共感の限界を突きつけられる。特に匂いが重要な気がする。 現実世界での民族差別、障害者差別、動物愛護の限界にもつながる。(熊のニュースを見てもこの小説を思い返してた)人間とは何か、他者とは何か、共存とは何かを問い続けられていて、今年読んだ小説で一番おもしろかった。
24投稿日: 2025.08.04
powered by ブクログ何とも言えぬ気持ち。 バケネズミに対して必要以上にいたぶる残忍さ、命を奪うのに躊躇しない冷酷さが度々描写されていて違和感があったが、それが伏線だとは。 呪力の持たない人間の遺伝子を、呪力を持つ人間の都合で改変してバケネズミができたとわかった後に、バケネズミを冷酷に扱うのはいかがなものかという倫理観が早希の中に芽生え始めていたが、それには共感できない 攻撃しても罪悪感が湧き上がらないように醜い姿形にし、呪力を持つものが優性を保てるように従属させる目的で作り上げたバケネズミ。その歴史を知ったところで、存在としてはその知識があった時と、なかった時とで何も変わらないわけで。自分と生物学的に同じものかもしれないという実感で都合よく罪悪感を得て、庇いたくなるのも、我が身可愛さで呪力を持つ人間の住みやすい世界を作れるように他を犠牲にした先祖と何も変わらないのでは 我が身をどこまで拡張しているかにすぎない 自分の先祖の残忍で身勝手な判断で、このような惨めな存在を作り上げてしまったという連帯責任感があるとして、なぜそう感じられる? 冷静に考えたら、他の生物種も自分達の生存に有利なように他を邪悪とも言える方法で攻撃する例がたくさんあるじゃないか?全ては生存競争の一貫では? 私たちが思いやりたいという気持ちを感じるかどうかは、どれくらい親近感をもてるか(容姿、遺伝子的に近いという知識など)に依るっていうただそれだけなので、一貫性のない倫理を答えのように掲げるのはやめてほしい ストーリーとしては細やかなところの伏線回収もきれいで、設定が精緻で、完璧なファンタジーだと思う しかも科学的にあり得るかもと思えてしまうくらい、とんでもsfすぎるわけでもなく 瞬生きていると思ったんだけどなあ 最後子供の名前を男なら瞬、女なら真里亜にしようって言ってたけど、ええ、守は、、ってちょい悲しくなった あと漢字難しい もう少しルビ同じ漢字に何回も振ってくれないと読み方忘れてしまう
3投稿日: 2025.07.31
powered by ブクログSF小説でありながら、人間性や進化、倫理と自由といった幅広いテーマで捉えることができる壮大な作品。分量はあるものの、読者を引き込む展開が続くので、一気に読み進めることができた。 しかしながら、登場する生物や社会環境にリアリティを持つものがある一方で、ストーリーラインや情景描写に?となる場面が所々にあった。また、登場人物間の会話が説明っぽい語り口でやや不自然なのも少々気になった。作品全体としてはSF要素を含むファンタジーであり、場面ごと描き方にムラがあるように感じた点に、もう一歩世界観の作り込みがあってもよかったかなと。 作者の想像力には脱帽するものの、もう一押し深く刺さるものが欲しかったのが正直なところ。
7投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログ「新世界より」下巻、オーディブルで8月配信かと思ってたらもう配信されてたから聴いたけど〜、全然面白くなかったな〜。 上中下巻、それぞれかなり長いのを脱落せずに聴き終えたので、つまらなくはないんだけど、まったくワクワクしないし、何の感銘を受けずに終わった。 何でそんなに絶賛されてるのかな…多くの人が褒めてるものを面白く感じないとちょっと悲しい。 オチを知ってたのがいかんかったのか…? そういうわけでもないよなぁ。 登場人物の誰も魅力を感じないからか…? あと、文章のことだけど、「私は、私は」って主語がくどいのと、「〇〇になるとは、このときは思いもしなかった」とか「〇〇を見たのはこのときが最後だった」とかいうのが多くてウザい。 貴志祐介ってキモい生き物をネチネチ描くよね(って、「天使の囀り」を何十年??も前に読んだだけだけど〜)。
4投稿日: 2025.07.26
powered by ブクログ徹夜して上・中・下巻を読んだ。 合計1,500ページある作品だが、プロットに無駄がないためか、飽きることなく一気に通読してしまった。 個々の場面のつながりがわかりやすく、登場人物も絞られているため、非常に読み易く感じた。 逆に言ってしまうと読後感が薄く、少なくとも私にとっては、すぐに次の本を手に取りたくなってしまうようなエンタメ本だった。 面白い作品だとは思ったが、ベストセラー作品であるし、読み手にもっと大きな衝撃を与えてくれることを正直期待していた。 個人的には、この作品よりも伊藤計劃のほうが好きだ。 一つこの作品で気になったのが、「だが、この時は~とは知らなかった」のような、次の場面で起承転結の転が起こることを強調する文章が至る所に現れることだ。 読者が読み易いようにする心遣いかもしれないが、あまり多用されると読み手の方も「またか」という気持ちになってくる。 逆にこうした文言を多用しない方が、「転」のもつ意外性や衝撃を読者が感じやすくなるのではないかと思った。
2投稿日: 2025.07.21
powered by ブクログ話の軸はシンプル、だと思う。 そこへ肉付けの、町、生活、呪力、生物、やらの設定を複雑にして謎をばら撒く。 でも軸がシンプルだから回収も上手く行くのか。 と、中巻を読んで自分なりに考えていたけれど。 甘かった…。 そもそも、私なんかが半分読んだくらいで理解出来る世界ではなかった。 下巻は思わぬ方向へ話が及び、さらにスケールが大きくなる。 そしてこの下巻の前半は、それまで読んできた中で一番怖い!心臓がバクバクするほどに。 後半からは、出てくる生物の気色悪さに我慢して、策略に感心して、やっと事態の終息を迎えるかと思いきや、そこからまた、見落としていた疑問の答えに戦慄する。 上・中巻丸ごと伏線なのか…と白旗を上げるのでした。 いつもなら途中で他の感想に目が行き、新しい本を物色しながら楽しみますが、今回はそんな余地はほとんどなく。 1000年後の日本を舞台にした、壮大で綿密に練られたダークファンタジーに浸りきっていました。 上・中・下、全てボリューム満点。 下巻は500ページ超え。でも一番面白かった。 濃密な読書でした。
27投稿日: 2025.07.21
powered by ブクログ構想30年と聞いて大納得、濃厚すぎるファンタジー作品。 上橋菜穂子さん、小野不由美さんと並んで、あまりにも良く練られた内容で唸ってしまった。 こんなに見事に全ての伏線を拾い落とさず回収する作品が、他にあるだろうか。 傑作すぎる。 およそ15年も前に書かれたとは思えない程、現在を含む未来を見通した上での構想に脱帽。 最高です、読めて良かった。
3投稿日: 2025.07.21
powered by ブクログAudibleで上中を聞いて面白かったから下巻だけ図書館で借りたら思ってたより分厚くてびっくり。 最初からこの長さとわかっていたらちょっと取っつきにくかったかもしれないけど、面白くて最後まで飽きずに読めた。 世界観の作り込みがすごく緻密。 小説に書かれているのは筆者の頭の中のほんの一部なんじゃないかなという気がするくらい一つ一つの設定が細かくて、なんかすごいものを読ませてもらったな...という達成感があった。
15投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ(備忘)貴志祐介SF大長編。上中下3巻に分かれてるだけあって読み応え凄かったけど、ストーリーの進行につれてページを捲る手が止まらずあっという間の読了でした。SFといいつつ、オカルト、青春、ファンタジー、ホラー・・とてんこ盛りすぎて「新世界」ってジャンルを作っていいんじゃないかって感じです。SFあるあるの、導入が長いとかもなく、描写がわかりやすくて世界に入り込むまで一瞬なので、未見の方はぜひ!
2投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログいやはや、傑作ですね。壮大なプロットと多くの伏線をしっかり回収しつつ、まさかの展開が連続するという。文学の一つの到達点なのかもです。一昔前の本なのに生成AIっぽい記述があるのはさすが!
3投稿日: 2025.07.14
powered by ブクログ・面白かった〜 読みづらいと感じたのは「上」の序盤だけで、あとは一気に読んでしまった。 ・最後の1文よかった。 ・敵も味方もみんなかっこよかった。特に奇狼丸、、かっこよすぎたよ。
2投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ面白かった。特に後半からとまらなかった。 ストーリーも作り込まれてて、入り込んでしまう。 知能がある限り強欲になり愚かになるのは今も同じ
3投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ上巻を読み始めてすぐに、ファンタジー若くはSFと気が付き、「あ、苦手なジャンルだわ…」と思ったものの、読書家の友人が勧めてくれた本なので、世界観にはまれれば読めるかも…と粘った228ページ。 228ページ乗り切れば後はジェットコースターの様に猛スピードで進むのみ。物語の展開もジェットコースターの様にスリリングでスピード感がある。 私は最後の最後まで結末が予想できず、最終的にこう落ち着くのか…と驚かされた。それと同時に、様々な思いが心の中を巡り、私たち人間はどう生きていったらよいのか、というような普段の私なら思いつきもしない様な高尚な考えを巡らせたりもした。 恐らく、SFやファンタジーに分類される物語を読み切れたのは初めてだと思うので、この本の存在を教えてくれた友人には、心から感謝を伝えたい。
2投稿日: 2025.06.21
powered by ブクログ有名な「家路」のメロディーに乗せて綴られる地獄絵図。近未来の日本で、悪意がサイクロンのようにすべてを破壊していく中、それでも生きようとする人間のことが書かれています。読みかえすのは正直きついけど、ずっと心に残る本になると思いました。
2投稿日: 2025.06.18
powered by ブクログ奴隷のような扱いをしている側が、その行為を当たり前だと思っているのであれば対話は難しい。 話し合いが意味ないなら戦うしかない。 お互いの正義がある。 自分の思っている当たり前が色々な人やものを傷付けてる気がして、ちゃんと自分の行動を振り返ろうと思った。
2投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログ長旅が終わってしまって喪失感がすごい。SFとファンタジー、ミステリーに伝奇と生物学、社会構造や人間の行動心理を絡め、冒険や戦いが重なる波瀾万丈のストーリー。唯一無二の世界観に没入してページを捲る手が止まらなかった。 千年後、人々が核兵器並みの呪力を手にした世界線。攻撃抑制や愧死機構を前提とした徹底した教育と管理体制に隠された陰謀や綻びが露呈する過程が本当に面白かった。また、動植物が最初にルビ付きの漢字で書かれ、次からカタカナで書かれるスタイルに痺れた。個人的にだが、日野光風氏が攻撃しながらずいずいずっころばしを歌うシーンが狂うほど好き。バケネズミとの対戦で人間という存在の正体に不穏さが漂い、背筋が冷えるような感覚が良かった。 読み終わりに、ドヴォルザークの「新世界より」を聞いて私が育った町と神栖66町が重なるような風景が浮かんで、貴重な読了感を噛み締めている。
18投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログ天使の囀りがめちゃくちゃ好きだったから、久しぶりに貴志祐介読んだ。 やっぱり暴力的で読んでる人のHP削ってる気がする。 自分が体力満タンでジェットコースター楽しめる時じゃなきゃ読むのダメだ。笑 なんか疲れた、、。 設定自体はやっぱり好きだし、不気味だし、人の醜いところをよく描いてると思うんだけど、何かにすごく怒ってる?って感じる作家さんかも。 あと、この本特にだけど「この後あんなことが起こるなんて全く想像できてなかった。」みたいな文が多すぎるー!!後に後に続きますよ、予想裏切りますよみたいなのが過剰に感じてちょっと嫌だった。
3投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログようやく読み終わった。こんなに長編なのに飽きることなく読めるのはすごいんだけど、ハリー・ポッターのような愉快な部分がなく気持ち悪さと救いのなさが私には好みではなかった。 上巻から感じてたバケネズミの気持ち悪さの理由が最後にわかって、まんまと人間とは?と考えてしまったよ… こんな未来いやだな…
13投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログようやく上中下巻を読み終えた。冒険小説としておもしろく読ませてもらった。自分自身も小説を読んでいる間に大きな変化があった。35歳も年のはなれた女性の同僚と仲のいい飲み友達になれた。まるで新世界の展開が自分を後押しするかのようだった。人生にあり得ない現実のドキドキが目の前に広がることが小説の展開とかぶった。
3投稿日: 2025.06.10
powered by ブクログ読み終えた時に頭に浮かんできたこと。 「人が人たらしめるものは何だろう」って、 すごく抽象的で哲学的な感想。 私たちが抱く「当たり前」。 人を殺してはいけません。 でも正当防衛はこの限りではありません。 動物はありがたく命を頂戴し、人の骨肉にします。 人間が作ってきた概念で、ある種の洗脳で、 千年単位でみればその概念は覆る可能性がある。 自分の価値観で人を決めつけない、 そう思ってはいるけど、自分の価値観って、 人である上での当たり前って、 結局人が決めたもんだよなーって。 ファンタジーだけど、深かったー◯°
3投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
呪力を持った人間と反乱を起こしたバケネズミの戦争っていうストーリーで終始ドキドキさせられて、最高だったけどやっぱ最後のバケネズミの正体わかる瞬間衝撃だったし考えさせられた
2投稿日: 2025.06.02
powered by ブクログ下巻で大パニック。バケネズミからの反乱から 逃げ切り、 この大惨事を治めることができるのだろうか? バケネズミ界のヒーローがカッコよい。 この世界を映像かアニメでみたい。 2008年のミステリーベストセラー。 世界観が面白いことと終結までにスピードが どんどん上がって行き、最後には、 現実の人間世界を考えさせられる。 色々思いが残り、後を引き、余韻の残る物語。 いつか人間たちは呪術が 使える様になるかもしれない。 でも、人間の心が充分に育っていなければ、 それは、人間を堕落させ、退化させるだけかもしれない。 後でわかりましたが、U-NEXTにアニメがありました。
2投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人間がこれから進化して手にするであろう絶大な力に対して表面的なものではなく想像力を働かし本質的なものを見ようとした小説。 バケネズミは元は呪力を持たない人間であったこと、これは私たち読者が呪力を持つ主人公ではなくバケネズミ視点で物語が代わっていく面白い仕掛けだった。 生物は自身の繁栄と保守を目的に生存し、他者に自身のエゴを押し付ける。どの時代でもそれは変わらないんじゃないかと考えられた。 卓越した想像力(呪力)を携えた主人公でさえもう何が正解なのかわからない。しかし想像を止めてはいけない。考え抜くことがより良い結果につながんるんじゃないか
2投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ再読実は四回目です。 これは私の性格ですが、やっぱりヴィラン側を応援しちゃうんですよね。 スクィーラの最後の叫びがとても心に来ました。 人間目線で書かれてるから、人間が可哀想なように表現されてますが敵も意思がある生物なんです。 戦わないといけない状況なので、仕方ないことですが1度は命を救ってもらった身でしょう。って思いながら読んでたら涙がところどころ…笑 上・中・下と長いですが、機会があれば読んで頂きたいです。 また忘れた頃に読みたいです。
11投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログ凄すぎる!圧巻! 人間が呪力を使えてネズミが喋る、ありえへん世界をこんな面白く描けるなんて、頭の中を見せてください。
3投稿日: 2025.05.14
powered by ブクログすごい、すごすぎる こんなに面白い小説は何年ぶりか分からない ここ最近この本を読むのを楽しみに生きてたから、読み終わってしまったのが悲しい 読んでる期間私の人生を彩ってくれてありがとう、絶対何回も読み返す!!
4投稿日: 2025.05.08
powered by ブクログやっと読み終わる。今までで一番おもしろい本だった。貴志祐介おもしろい。でもホラーが多い。ホラーは苦手。さて、どうする?
2投稿日: 2025.05.08
powered by ブクログ中巻まで読んでいた時は野孤丸の野郎…めっちゃムカつくし早希もたまに何でそんなんすんねんとイライラしてたのですが、下巻で全て回収してくれました。 野孤丸は可哀想やったし早希はナイスでした。でもすごく悲しいです。
9投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ大人気作品だけど私には合わなかったです。 世界観設定を利用した大胆なトリックは良かったけど、そこまでが長すぎだし、予想がついてしまった。 世界観が中途半端で物語に入り込めなかった。(いろんな設定もほぼミノシロモドキの説明だけで、深掘りされずに活かされないまま…)
9投稿日: 2025.04.30
powered by ブクログアニメで結末まで全て知っているのに、眠ることも忘れて一晩で539ページを一気読みした。 貴志祐介氏は本当に天才だ。 描写がうまいので、無意識に情景を想像しながら読み続けた。 最後の文章がずっと頭にこびりついている。
2投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログ図書館にて借りる、第302弾。 (神戸市図書館にて借りる、第111弾。) 上巻 482ページ 中巻 442ページ 下巻 539ページ 読み終えた。長かった。 達成感はすごくある。 年始は長編を読むというテーマにはふさわしい作品だった。 満喫した。 が、星は3.8といったところ。 十二分に面白いし、飽きさせないが、人が死に過ぎる。 だから、星は4つはつけない。 しかし、読んで後悔は、ない。
2投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログやはり面白い。目を背けたくなるような地獄が延々と続いた後に待ち受けている新世界の真理には驚きを隠せなかった。グロが苦手な人は注意。
2投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログ2025年3月28日、グラビティでポケモン関係のハンドメイドが達人レベルの女性?がいて、「食品対応のゲンガーのお皿作ったよ」という投稿が流れてきて、過去投稿を見てたら、この本をオススメしてた。「ちなみにハダカデバネズミが知能を持った小説はとても面白いので読んでみてね(貴志祐介「新世界より」)」
1投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ「新世界より」下巻は休日1日で読み切った。 大満足の休日である。 上中下巻で結構な文量だったが、飽きることもなく一気に読めるくらい面白かったし、最後の結末もきれいに収まっていて良かった。人間は愚かで残酷でどうしようもない! ただ、下巻では主人公の早紀の言動にイライラしてしまう場面がとても多かった。 早紀は、単純で自分勝手で浅はかで嫌いだなあと思っていたが、逃げたいときも本当に大事なことを逃げずに見つめる力や、何度めげても折れない強さは尊敬せざるを得ない。私も強い人間になりたい。でも心の強さって先天的な才能によるものなのだろうかと、小説を読んでいて思った。 バケネズミは見た目こそ愚かだが、人間と同等の知能や社会性を持っている。 この世界の人間がバケネズミに対してやっていることは、人間が動物園の広い檻の中に動物を放し飼いにしているのと一緒だと思った。ある程度の自由を認めるが、常に監視され管理され、生きるも死ぬのも人間によって決定される。 そりゃあ、自分たちを縛りつける人間を殺して、檻から出て自由になりたいと思うのは当然だよなあと思うのだが、主人公をはじめこの世界の人間たちはどうしてもそれが理解できないらしい。私にはそれが理解できない。
8投稿日: 2025.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
正直、SFにしては地味な内容だし展開もそんなに驚かないしイマイチかなと思ったけど、下に入ってキャラクターやストーリが際立ってきて一気に読んでしまった。SFにとどまらない、ミステリー、ホラー、冒険的な要素が織り混ざって良い
1投稿日: 2025.03.08
powered by ブクログ骨格はSFだが、ミステリー、ホラー、青春、ファンタジーなど、あらゆるジャンルの面白い部分を抽出し、バランスよくエンタメに昇華する構成力が凄まじい。人間の業は消えず、歴史は繰り返されるのか。そんなメッセージを感じる。想像力の限りを尽くした傑作。今まで読んできた小説の中で、1番面白かったです。何回読んでも楽しめます。
2投稿日: 2025.03.06
powered by ブクログ間違いなく大傑作だと思う 読む前は総ページ数に躊躇いを感じるかもしれないけど、これを途中で挫折する人はなかなかいないんじゃないかな
1投稿日: 2025.03.06
powered by ブクログ下巻、最初から最後までずっと面白い。病院での追いかけっこは再読なのに怖すぎて震えた。じわじわ蝕まれるような震える恐怖を描写するのがうますぎる。終盤、この世界の本当の闇と罪であるバケネズミの正体が分かるシーンも改めて読むと絶望する。悲しさと虚しさで、しばらくこの物語が頭から離れない。たびたび早季は古代人の所業(大量破壊兵器の開発など)を信じられないと記していたけど、呪力持ちの人類もなかなかのことをしたと思う。というか呪力持ちの方がもっと発想がグロいのでは。正直、悪鬼や業魔がまた出現して人類滅んでもいいんじゃないかと過激思想になってしまう。呪力は人間には過ぎた力だと思う。スクィーラと奇狼丸、考え方もやり方も正反対ではあるけど、種を思う気持ち自体は同じなんじゃないかと思った。この2人が好きだから心が痛む。早季がスクィーラに語りかけるところで泣いてしまった。
1投稿日: 2025.02.27
powered by ブクログありえないくらい面白くて、まじで一気読みしちゃった 下の途中だけじゃっっかん中弛みしたけど、まじでこの分量を一気に読めたことに感動
2投稿日: 2025.02.26
powered by ブクログ中学生読書ハマり時期に読んでて、最後の最後、うぉっ、、ってなる。なった。 上・中・下結構長かったけど、続きが気になる!で気づいたら読み切ってた気がする。 性的描写が急に出てきた印象ある、限界状態とかだとまあなってもしょうがないのか、とかに落ち着いたけど
1投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログ物語は下巻にして、序盤から最高潮!中盤で感じていた少々の中弛みを一気に回収してくれた。 まるで呪術廻戦を観ているようなイメージだった。 最初期から、説明されている最強キャラ鏑木肆星の実力がついに明かされ、バケネズミの恐ろしいまでの知略。病院での息詰まる程の緊張感。東京に潜むグロテスクな謎の生物群。といった見どころ満載の下巻。最後まで走り抜ける疾走感と満足感がたまらない作品でだった。 あまりの戦闘のあまりの苛烈さに、種を超えた同情やそれによる、人間の傲慢さ。作中でそういった事に対し、誰よりも理解の深い主人公の早季ですら、 根っこの差別意識には届いてないというのが印象深い。 最近読んだ「ジェノサイド」や今回の「新世界より」など当たりが連続していて嬉しい今日この頃。
38投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログあっとういう間に上中下読破。 ミステリーとSF混ぜたような感じでスピード感も展開の意外性もあって最高でした!
2投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わるのが惜しいくらい夢中になった。平和な町を襲う悪鬼と狡猾なバケネズミの恐ろしさたるや。早季と覚の強さになんとか生き延びてほしいと手に汗握った。悪鬼は実は主人公たちの親友の子供で、バケネズミに育てられたから自らをバケネズミだと思っており、人間は殺せても同類であるバケネズミは殺すことが出来ない(同類を殺すと死ぬように遺伝子に組み込まれているため)。つまり悪鬼ではなく、育った環境が違うだけの同じ人間であったこと。そしてバケネズミも同様に呪力が使えない人間の成れの果てであったということを知り、平穏な暮らしに戻ったラストも何故かやるせない気持ちになった。貴志祐介作品はホラーは色々読んだけどSFは今作が初めて。貴志祐介先生はどんなジャンルでも、記憶に残る素晴らしい作品ばかり書くんだなとより一層ファンになった。他の作品も読んでみたい。
2投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログ上中下、まじで止まることなく読み続けられるくらい一瞬で読み終わったけど、ほんとに途中気持ち悪すぎて諦めようかと思った 村八分的なとこある、ほんと気味悪いし人間のキモさ盛りだくさんだった 特殊能力を手に入れられたところで人間はどこまでいっても人間
2投稿日: 2025.01.24
powered by ブクログ中巻で理解が深まった分、下巻は間を置かずに読了。 下巻ではまた成長をして仕事に就いている状態。中盤の東京地下移動の気持ち悪さに震えつつ耐えて読み、後半は一気に進んだ。 スクィーラの叫びやバケネズミの正体に彼らと同じ立場に有りうる自分としては同情的な気持ちに。そういった意味では大団円とは言えないけれど、とても面白い作品だった。結末を知っていても読み返したくなる話だと思う。…分厚いけど。
2投稿日: 2025.01.17
powered by ブクログ読み終わりましたー はあ〜奇狼丸のことが頭から離れない、、 バケネズミってもしかして、、ってやはりそうだったか、、なんだかんだ1番忠実で且つ、母や同族への愛もあり、冷静に状況を見て、自らの立ち位置を決めて行動していたのは奇狼丸だったんじゃないかな、、って思ってしまいました。 それにしても色々な生き物が出てきて、図鑑にしたいくらい、貴志祐介さんの想像力と世界観はスゴイなと思いました。 一応、一件落着したわけたが これから先、学校で学んでも呪術をうまく使えない子たちはどうなってしまうのだろう、もしくは、能力が強すぎる子などは、やはりさり気なく消されてしまうのだろうか 不浄猫を再び育ててるあたりはきっとそういう事なのだろうか 色々想像は尽きない。久しぶりに読みでのある壮大な物語でした。
2投稿日: 2025.01.09
powered by ブクログ読了後、しばらく涙が止まらなかった。なんてせつなすぎる世界観。ずっと主人公をなんとなく好きになれなず読んでましたが最後のあの呪力で、そうしてくれて良かった。そこんとこはありがとうと思えました。(もちろん胸糞残るこの世界に腑に落ちない)けどそういう作品なんだから。貴志祐介の頭の中はやっぱりすごい
2投稿日: 2025.01.08
powered by ブクログ徹夜本と言われる所以がわかったな。 待ちに待った年末年始の連休でようやく読むことができた。 常に先が気になるし、文章も読みやすいし、これは徹夜本でした。我慢して徹夜しなかったけど。 いやーでもこういう話なんだね。 SFって言われるけど、どっちかというとファンタジーだよね。SF的な部分ってミノシロモドキくらいにしか感じなかった。 個人的には世界観とかキャラクター性に関して、これよりももっと好きな小説があるけど、これは面白かった。 球競技とサイコバスターを取りに行くトンネルのくだりが少し長いなと感じたかな。
6投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログ上中下巻と怒涛の様に読んだ。一度読みだすと止まらない。SFはあまり読んだことないが、世界観が唯一無二でいろんな要素が詰まった渾身の作品だった。
1投稿日: 2024.12.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
呪力を持つ人間とバケネズミとの戦争のクライマックス。ドキドキはらはらと物語は進む。早希の手記なので人間が勝利する事はわかっていても、スリリングな展開でした。バケネズミの正体は、やっぱりなーと思ったけれど、この新世界の呪力は悪魔の力だと思った。ハリーポッターのような世界なら良かったのに。性描写や同性愛は必要だったのかな。 SFやファンタジーは大好きなのに、この物語は私には合わなかった。色んな意味であまりにもグロテスクで、例えば映像にした時に綺麗なイメージがなく、頭の中で場面を想像したくなかったので。
10投稿日: 2024.12.23
powered by ブクログ3日間かけて一気に読了。 後半は読む手が止まらなかったので、上巻で挫折するのは大変勿体無い。 SF小説の歴史に残る大作
1投稿日: 2024.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
好みの問題か、自分自身にはハマらなかった。3冊をあっという間に読んだが、結末がとにかく知りたくてスキマ時間というスキマ時間を全て読書に充てた。 う〜ん、SFが苦手なのかもしれない。前に読んだ『指輪物語』も早々にリタイアしてしまったし、今回の作品はどこまでが実在するのか分からないので頭がこんがらがった。漢字や言葉もとにかく難しい… バケネズミの正体が何かは予想かついていたし、バケネズミの反乱はストーリー的に先が読みやすい流れでした。
45投稿日: 2024.12.11
powered by ブクログ圧倒的な世界観が、この作品を特別なものにしている。 サイコキネシスというよくある、能力SFものかと思いきや、そこに悪鬼と業魔という恐ろしい存在と、人間に備わる攻撃抑制と愧死機構というシステムにより、話に無限の可能性を与えている。 筆者の類稀な妄想力により、展開は想像もできない方向へと向かう。そして今後に衝撃的な展開が持ち受けているであろうことが、読み進める中で随所に触れられ、興味を次々にそそられる。なお、この作品は過去に書かれた書簡を読んでいる形式のため、未来の展開が事前に小出しにされることにはまったく違和感はないし、著者の充分な筆致により、500ページの文庫が3巻という長い作品ではあるが、違和感なく読み進めることが出来る。 恐らく自分がまだ中高生であれば、徹夜確定本になったと思う。大人になった今でも出会えてよかったと思えるような読みごたえはあったが、やはりかなりのボリュームのため、日常の中で読書に取れる時間が限られる今よりかは、もっと若いうちにどっぷりと嵌りたかった1冊かもしれない。
14投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
非常に完成度の高い和製SF作品。読み応えあり、スリルあり、人間ドラマありで大満足でした。何より作品に出てくる独自の生物たちや世界観の緻密さに心惹かれました。これは何度も読みたい小説。図書館で借りて、上巻を読み切った時点で神作を確信し購入。 主人公渡辺早季の語り口も、その後の展開を予期させる記述がいくつかあり、その時その時で展開を予想するのが楽しかった。あまりに展開を妄想しすぎて作品より後味の悪い展開も想像していたが、納得感あり人間味あり読み応えありの結末で気持ちよく読み終われた。(1番最悪のパターンは野狐丸たち塩屋虻コロニーが真里亜と守の前頭葉を改造手術して呪力を使える奴隷にして、悪鬼になったのかと思ったが、よくよく読んでみたら呪力を司るのも前頭葉だとのことなので、女王のようにそんな手術をして従順にはならないし、呪力は使えなくなることがわかった。ありえない展開にヒヤヒヤしてた)
2投稿日: 2024.11.17
powered by ブクログ怒涛の展開にページを捲る手が止まらなかった。 下巻では、上巻中巻で抱いていた違和感の謎が全て明らかになる。 結局、呪力を使える人間の傲慢さによって作り出された”新世界”ということか…。血なまぐさい歴史やバケネズミの置かれた環境は、独裁政治や奴隷制度、独立戦争など歴史的な出来事を思わせた。 早希が導く未来の世界が気になる。奇狼丸は常にかっこよく、個人的には1番好きなキャラ。
22投稿日: 2024.11.14
powered by ブクログ長い長い積読を経てやっと読み終えた。 僕はこれまであまりSFというのは得意ではなかったが、安心する。ああ楽しめるんだなあと。 アニメ界の重鎮である宮﨑駿が生涯をかけて描きたかった作品はアーシュラ・K・ルグィンのゲド戦記であったらしい。結果としてこれは息子の宮崎吾朗が描いたわけであるが、ゲド戦記もSFのジャンルの中では名著と言える。新世界よりを読みながら、この作品もそうなり得る、壮大な物語なのではないかと思った。 本好きとして、この本を通ったことは決して無駄では無い、むしろ本を読む目が鍛えられたと思う。
2投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログバケネズミやばすぎ 最初は主人公の性格あまり好きになれなかったけど、最後のバトルシーンはそんなこと気にならないくらい熱中できた。東京の暗い地下こわかった。
0投稿日: 2024.11.03
powered by ブクログ何回も読んでいる作品で、人生の中でも1番好きな小説。 『新世界より』は、理想の村に見える社会の裏側にある暗い部分を描くことで、今の社会が抱える問題を鋭く映し出しています。最近、ジョージオーウェルの『動物農場』を初めて読んだのですが、そこでも同じように、良かれと思って作られた社会が歪んでいく様子が印象的でした。(スクィーラもでてくる) 超能力という設定を使って、権力、知識、自由といった誰もが考える大きなテーマに切り込み、「本当の理想の社会って何だろう?」と読者に問いかけています。 特に興味深いのは、社会の安全と個人の自由が両立できない点です。表向きは完璧な社会でも、その裏では疑問の残る行為が行われていて、安全と自由のバランスの難しさがよく分かります。 また、知識を管理して真実を隠すというテーマは、今の社会でも見られる情報操作の問題とつながっています。真実を知ることで生まれる責任と、知らないことでの幸せという相反する問題は、深く考えさせられます。
4投稿日: 2024.10.30
powered by ブクログ怒涛のストーリー展開に一気読せずにはいられなかった。最後の真実はやっぱりと思う一方で、その現実を突き止めても尚、今の世界を少しずつ変えながら生きていくしかないという現実感があった。
4投稿日: 2024.10.15
powered by ブクログ読み終わっちゃったあ。。って気分になるくらい、長さを感じさせない程に面白かった。 最後は本当に複雑な気持ちになる。力を持つものは多分、持たない者たちの気持ちや境遇は分からないんだろうなと。そして仮にバケネズミができた歴史を皆が知ったとき呪力を持つ者たちは自分達を本当に全肯定できるのだろうか、いやしちゃうんだろうなあとか。 バケネズミ側に立って物事を考えてしまう自分がいる。そういう意味でも、ただ楽しいSFファンタジーにとどまらないメッセージ性に富む物語なのではないか?と勝手に考えています。
18投稿日: 2024.10.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても素晴らしい本だったと思う。 日記という形で始まった小説だったが、ハラハラドキドキの連続で緊張が絶えなかった。 最後まで読むことで人の恐ろしさや今後の人類の進化に憂いを残すものとなった。 ぜひ読んで見てほしい。
2投稿日: 2024.10.06
powered by ブクログめちゃくちゃおもしろくて一気に読んだ。 いくつか疑問も残る。 他の町や、他の国がどうなってるかも気になる。
2投稿日: 2024.10.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
長編SFの下巻。夏祭りの夜、バケネズミたちが人間に反旗を翻し虐殺を図った。これを契機に人間vs バケネズミの戦いが始まる。人間は呪力への対抗手段を持たないバケネズミをすぐに制圧できると踏んでいた。しかし、野狐丸を中心として綿密に練られた戦略に加え、悪鬼が出現し風向きが変わる。愧死機構と攻撃抑制の働く人間は悪鬼に為す術なく殺されていく。早季たちは悪鬼への対抗手段として太古の生物兵器を手に入れるため東京へ向かう。 全編通して物語に引き込まれ一気に読み切った。虫のグロと同性愛の表現は個人的に苦手だったが、それを鑑みても圧巻の面白さ。強いて言えば最強の2人の戦いをもっと見たかったのと、両親や寺の人たちは生き残って欲しかったっていう気持ちはある。壮大な世界観に浸れて大満足。
1投稿日: 2024.09.26
powered by ブクログ悍ましい世界観…こんな未来は嫌だなと思いつつも現代がそうではないのかと問われるとむしろ酷いんじゃないかと思ってしまうような恐ろしさに引き込まれました…
5投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログこんなに本の中の世界に意識引き摺り込まれたのは久しぶり。 1000年も先の未来でもなぜか古風な暮らしをしてる呪力を持った人間たち。 不気味な人が多く、気色の悪い不思議生物だらけ。 リアルでグロテスクなシーンも多少あり。 今では考えられない文化も作られててびっくり。 夕方になると大昔の曲「家路」が流れる。 読む側にも馴染みのある曲で懐かしい気持ちに。 今から家路聴こうかな。 [3冊まとめた感想]
3投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログ圧倒的で壮大な物語を読み終えた。余韻が凄くまだ世界観から抜け出せれていない感じ。上・中・下とページ数が多いがスラスラと読めて、読んでいる最中はずっとドキドキしていた。こんな素晴らしい作品は久しぶりに読んだ。
4投稿日: 2024.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バケネズミ誕生の話は衝撃だった。 変化に対応するものが生き残るとして、バケネズミは変化に対応すべく動いた。呪力という変化を起こせるほどの力を持ってしまった人間が、変化しないことで生き残ろうとしたことで、他の変化に対応できずに滅亡しようとした。 流石の呪力でも、何も無いところから何かを生み出すことはできないらしいけど、ほぼ神みたいなもんよね。そのうち自分自身を自由に作り変えて、不老不死とかあり得るかもってね。 1000年後はどうなるんだろ。人間は生き残れるのかな。
1投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログ私の体調不良は、とうとうここまで来ても治りませんでしたが、おかげ様で家でゆっくりの時間を過ごし、新世界よりを一気読みすることが出来ましたー!! いつもは土日に一気に家事をするので、土日もなかなかゆっくり出来なかったりするのですが、雨だったってのもあったり、珍しく旦那も娘も、母ちゃんゆっくりしてなーと言ってくれたので、堂々とゆっくりできました(*´︶`*) 私は皆様神様方と違い、速読ではないというか、むしろ遅読なのでこの早さは異例。 それだけこの物語が面白かったということです。取り憑かれましたよー! この冒険譚!これが一番の面白さだったかも。敵に追われるヒヤヒヤドキドキバクバク感が凄い伝わってくる。あまり考えたことも無かったですけど、十二国記や、ジェノサイドが好きなのもこういう冒険譚なのかも!? あとは、バケネズミね。 こいつは味方なのか?敵なのか!? これは上巻からずっと私の頭にこびりついていて、こいつを信じちゃいかん!信じるな!!と警鐘を鳴らしてましたね。 最後まで、全然主人公も覚も別に好きではないままだったのに、なぜか面白かったな(笑) 瞬が主人公じゃなくて、早季や覚を主人公にしたのは、何となく普通っぽいからですかね? 普通の自分達でも何か出来るよ?って感じなんでしょうかね? いやいやでもでも、最近読んだ本の中では一番夢中になって読めましたよ! ゆーきさん、一休さん、雪さん、素敵な物語に出会わせて下さり、ありがとうございました(*^o^*)
113投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログ長い主役達の半生記もいよいよ佳境。 安全として大人達に守られてきた故郷の存亡の危機。 危機を救うためについに故郷を出る。当然追っ手もかかる。 ここで面白いのは高潔な敵が味方として付いてくるところ。でもこの敵は実は本当に味方になったのか?疑いは募る…… 戦いの中でのラスボスの出自もなかなか葛藤を誘ってくれる。倒して良いのかどうか悩む。 それにしても冒険先で現れるクリーチャー達にはゾーーーーッとしっぱなし。全部ダメ。全部苦手。 いやもうダメ。絶対ダメ。勘弁してください! 読み始めて初めて流し読みした。 あんなもんが現実に居たら生きちゃいられん。 結末の結末で、そういうことか、となったところで頭を抱える感じ。 なるほど奥が深い。 今のところ我々の世界の人間は、見た目や言語、こなせる事の出来不出来があったとしても、人権は平等のはず。 新世界では、どうだっただろう? 互いを尊重できるだろうか。 いや、今の我々の世界でも本当に互いの人権を平等に尊重しているかどうか。 読み終わってそんなことを考えた。 とにかく面白い作品だった。それは確か。
47投稿日: 2024.08.30
