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横道世之介
横道世之介
吉田修一/毎日新聞出版
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総合評価

473件)
4.0
143
191
90
15
2
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2012.06.九州の田舎から上京し,大学生活を始めた世之介.サンバサークルに入り,ホテルのルームサービスのバイトを始める.同級生の倉持と阿久津唯は子供が出来てしまい二人とも大学を辞めてまう.お嬢様の祥子は,夏休みに世之介の帰省について来て難民の上陸に出会う.その後,祥子と付き合うようになり,ひょんなことからカメラを貰い,写真を撮るようになる.中学生の娘が19歳の男と付き合うようになり悩む倉持と阿久津唯.男性との同性愛を貫く加藤.国連職員となり難民キャンプで働く祥子.カメラマンとして活躍しながら,貧血でホームに落ちた女性を助けようと韓国人留学生とともの助けに行き列車に轢かれなくなってしまう世之介.世之介の大学入学からの1年間のストーリーに,登場人物のそれぞれの現在をちりばめた構成.とっても良かった.

    0
    投稿日: 2012.06.19
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    何でもない日常と思いもよらない展開。何だかジャブが後からジンジン効いてくる感じ。映画化につられて読んでみたけど…特に主役二人のキャスティングに関してはだいぶイメージが…うーん、微妙。

    0
    投稿日: 2012.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終えた後、もう一度読み返して いろんな確認をしたくなる作品 どこにそんな話があったか、目次には書かれていないので、 自力で探すのはなかなか大変だけど、 確認することで、あーそういうことか、と感じることができた。 普通の日常が描かれた作品だけど、 文章の構成ですごく惹きつけられた。 え?っ思うと、別の場面に行ったり来たり。 最後は、泣きそうになりました。

    2
    投稿日: 2012.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一人の男性の、大学1年生で地方から上京してきた少年の一年を切り取ったらこうなるのかと思った。 淡々と進む毎日で、エッセイを読んでいるみたいだとも思ったけれど、途中から世之介の終わりと交差し始めて驚いた。 彼は一体何人に影響を与えたのだろう。 最後、祥子ちゃんが世之介との約束を忘れているのにはちょっとがっかりしたけれど、それでも「絶望の中に希望を見つける人だったんだ」というのには泣いた。

    0
    投稿日: 2012.06.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    発売当初に読んで結構いい話だと思った記憶があるが、少し厳しい目で読み返したとき、主人公のキャラの魅力が思ったより乏しいことに気付く。倉持くんが引っ越し先の部屋で涙を流したり、千春がアフリカで気付かぬうちに涙してたり、そういう描写で主人公の魅力を浮き立たせようとはしているけど、よくよく読んでみると、彼ら脇役がなぜ主人公のことを思い出して涙したりするのか腑に落ちない。大げさなエピソードは要らないと思う。倉持くんが涙したように「お前がいてくれてよかった」みたいなエピソードの積み重ねが、もっとあるとよかったのかなぁ。

    0
    投稿日: 2012.06.04
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    同じ道を志す人からのお勧めいただきました。 怠惰で一日が長かった大学時代を思い出す本です。主人公の世之介は特段何かの取り柄があるわけではないのだが、決して人を否定せず世界を受け入れ続けて行く。彼に関わった誰にも優しい思い出を残す人。彼らしい最期を、彼が残したものを読むと、温かい気持ちになります。

    0
    投稿日: 2012.06.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    糸さんおすすめ。 すべての吉田修一作品の中でも、一番好き。 間違いなく、今年読んだ小説の中で、ベストだ。拍手喝采。

    0
    投稿日: 2012.05.26
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    今年一番のヒット作 吉田修一といえば、『悪人』だけど、他の作品にせよ ダークなイメージだったのに、『横道世之介』というふざけたタイトルが私には受け入れられず、読んでいなかった。 たまたま図書館でみつけ、借りて読んだら、なんでもっと早くに読まなかったのか、後悔するくらい面白かった。 世之介くんよりも、むしろ周りの人々のキャラがたっているんだけど、だからこそ普通の世之介くんの魅力が引き立っている。 「愛され男」 『NO』じゃなくて『yes』な男 周囲の人間はどこまでも深く、どちらかというと苦しい人生を経験したが、世之介は能天気な人生だった様子。 でも、数十年後に「そういえば、バカなやつがいたな」って 笑って思い出してもらえる彼は、存在感のある人だったんだと思う。 彼が亡くなってしまうことは、物語の中盤で知るんだけど、 駅のホームの話が二つあってあれ?もしかして 生きてる?みたいな錯覚を起こすところがあって、そういうところも巧いな、と感じた。 大学生時代の世之介目線の話と、世之介の友人たちの現在の話が 交差するんだけど、どちらも現在形で書かれているのもよかった。 タイミングよく、映画化するというニュースをテレビでみて 世之介を高良健吾が、そして祥子さんを吉高由里子が演じると知った。 高良健吾といえば『ソラニン』と『蛇にピアス』を観たけど、どちらも死んでしまったよね。これもまた同じく・・・。 『蛇にピアス』の二人はとっても見るに耐えなかったので、 それとは、かけはなれた、さわやかで優しい映画になることを期待している。 文庫化されたら、絶対買ってもう一度読み返したい。

    3
    投稿日: 2012.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何の取り柄もないと思われた世之介が才能を開花させたのに、若くしてその生涯を閉じてしまうという悲しい話だったが、全体のながれはリズミカルで読みやすく、あっという間に読み終わってしまった。 「人生、なにが起こるかわからない」祥子にしても、倉持にしても、加藤にしても、些細なことの積み重ねが人生を大きく変える、ということを表現しているようだった。人との出会いは大切だな~(笑)

    2
    投稿日: 2012.05.17
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    上京したての大学生。呑気でのほほん。特に取りえもなく、どこにでもいそうな普通の、けれど何だかいいヤツ。横道世之介くん。入学式で間違ってステージへのドアを開けてしまったり、友人に巻き込まれてサンバサークルに入ってしまったり、知らないうちに彼女らしき女の子が実家にきてしまったり、周りに流されながらも確実に自分の中に何かを増やしていく世之介くんの一年間が描かれています。大学生活と並行して数十年後の友人たちの話が語られ、周りの言うままに人生を歩んで行ってるようで実は彼の存在がみんなに小さな(後に大きな)影響を与えていることが次第にわかっていきます。まったりと読みながらも、自分の短い今までの人生の中で出会った人たちの顔が浮かび、悲しくて温かくて切ない気持ちになりました。何気ない物語ですが、こうやってそっと語られる人生の話、好きです。2010年本屋大賞第3位。2013年映画化されるそうです。

    0
    投稿日: 2012.05.16
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    これまであまり吉田修一の作品はピンとこなかったんだけど、この作品はかなりエンタメ寄りにしているような気がする。 みんながふとしたときに横道世之介のことを思い出すように、私もこういう人になりたいなと思った。 この作品の映画化は断然アリ!

    0
    投稿日: 2012.05.06
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    これは面白い!主人公の世之介くんはどこにでもいそうな普通の大学生なのにそののんびりキャラにとても癒される。大学生活もリアルで、サークルあり、バイトあり、恋愛あり。一つのフィールドだけじゃない。なんか大学時代がほんの少し懐かしくなった。

    0
    投稿日: 2012.04.30
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    読んでいるこっちまで、しょうもないなあと呆れてしまう。そんな主人公の横道世之介。 でもなんか憎めない。放っておけない。あれ?結構可愛いかも。 と、気づいた時にはもう世之介に夢中。まんまとやられました。 映画も楽しみです。

    0
    投稿日: 2012.04.24
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    最近読んだ本の中で一番はまった気がする。なんと言い表せばいいのかわからないが、とにかく読み進めてしまう。自分のそばに横道世之介がいたら、と考えただけで何故か微笑んでしまう。決して真面目すぎるわけでも純情でもないのに、何故か汚れていないまっすぐな人間に思える。 最後はうるっときましたね。

    2
    投稿日: 2012.04.03
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    80年代の音楽シーンへの言及のなさが全く解せない。 この手の小説には音楽への言及が絶対的に不可欠なものだと思うのだけれど。映画化されるみたいだし、そこに期待したい。 最後が何故か、反復シーン(世之介と韓国人が電車事故に巻き込まれて死ぬ、世之介と韓国人が電車ホームで帽子を取ろうとする)があって、ちょっとおもしろかった。あれは著者の意図なんだろうか。

    0
    投稿日: 2012.03.31
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    ふつうだけど、ちょっとぼーっとしている楽天的な青年と、その人生に絡んだ人々のモノローグで綴られた物語。、とてもおもしろかったです。

    0
    投稿日: 2012.03.27
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    吉田さん、こんな洒脱な文章を書けるんですね。私は「悪人」と「東京湾景」を読んだだけだったので、懐の深さにびっくりしました。楽しんで読むのにちょうどいい。世之介おっかしい!

    0
    投稿日: 2012.03.25
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     人に薦められて初めて吉田修一さんの本を 読みました。  何故か分からないけど、今までクールで 堅い印象を受けていたので、ギャップが ありました。^^  物語はスピード感があってさっぱりしてて、 時々ドキッとさせられたり。どんどん先に 進みたくなりました。祥子ちゃんが面白かったです。  いろいろな物事にNOではなくYESと いっているような人生、いいなと思いました。

    3
    投稿日: 2012.03.23
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    まさにフツー。特にドラマもなく毎日なんとなく過ごしてきた自分と重なる。ドラマになるならって考えた時に、主人公の顔がイメージできないくらいのインパクトのなさ。でもなんかいい人だよね、いい人ってどうでもいい人だよねって。自分の顔、昔のクラスメートは覚えてるのか?覚えてないだろうなぁ。

    0
    投稿日: 2012.03.18
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    横道世之介という人物像がはっきりわからない。周りの人々については、こんな顔してこんな雰囲気の人なんだろなーって想像できたけど、肝心の世之介についてはぼやけてる。もちろん、彼の挙動や考え方についてはいろいろ記されているんだけど、なんかイメージが湧かない。あーうまく説明できない。もう一回読もう(笑) 来年(?)映画化されるそうで絶対見る!キャストが気になるなぁ…

    2
    投稿日: 2012.03.11
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    ★2.5 他愛もない日常が将来を形成するということを改めて知る。 やる人はとことん活動的に動くが、やらない人は何もせずに時間だけが過ぎたと思いがち。でもそれはきっとそんなことはなくて、何かしらこれからの未来のきっかけになっている。そしてそれは世之介が過ごした大学生活だけに当てはまらず、生きている誰しもの今にあてはまり、すべての日常はこれからのきっかけ。いつ終わりを迎えるかわからない人生を前に今を後悔しないように生きたい。

    0
    投稿日: 2012.03.05
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    いまいち。ストーリーにはっとすることがない。時間軸を有効に使い、単なる大学青春小説にしなかったのは、さすがである。

    0
    投稿日: 2012.03.04
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    ストーリーが順番に続いていくわけじゃなく、語る人、時間がコロコロ変わっていき面白かったです。 途中で結末が分かっちゃう所も新鮮でした。 もうちょっと世之介の学生時代後半や社会人になってからの様子も見たかったです。

    2
    投稿日: 2012.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    想像していた内容と違った。 たまに現在とリンクするのがおもしろい。 写真の件ではちょっと泣いてしまった。 世之介は憎めない存在なんだな。

    0
    投稿日: 2012.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    彼の魅力を語らせる手法が興味深かった。 誰なのか最後までわからないけれど、彼をずっと見守ってレポートしてくれる「天使・守護霊」みたいな存在が語る彼の言動や心の声。 んでもって要所要所に挟み込まれる、あの頃一緒にいた人たちと世之介の「今」。 途中の展開にはとても胸が苦しくなった。 だってもう本当に世之介が友達みたいに感じてしまっていたから。 大学生活を送るために東京(厳密に言えば埼玉だけど)に出てきた頃の自分を重ね合わせて、なおかつ、よく行った新宿なんかも重ね合わせて、何というか「デジャヴ」のような感覚に陥る作品。 今日の夕飯では久しぶりに大学の寮の飯のハナシを両親とした。 【白菊養豚場】って…あんまりだよね(爆笑)。

    1
    投稿日: 2012.02.03
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    どこにでもいそうで、なかなかいない主人公。その後の話しで気になるのが有りなんかモヤモヤ… 2012.1.25

    0
    投稿日: 2012.01.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    80年代に青春時代を過ごした者には、なんとも懐かしい風景が描かれている。 九州から上京して東京の大学に通う世之介の、東京で初めて過ごした1年間と、彼と出会った人たちのその後の人生を交差させて物語は進む。 世之介の、その後の人生はどうだったのだろう。。。と気になりながら読み進めてみれば、とても切ない展開が待っていた。 爽やかな青春小説なのに、読後には、ざわざわとした気持ちになってしまった。

    0
    投稿日: 2012.01.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    朝日新聞書評を読んで読みたかったんだけど。。 これが面白いっていうか、懐かしいっていう人は世代限られるでしょう。。みたいな。

    0
    投稿日: 2012.01.16
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    近々公開される映画『悪人』の対局にあるような作品。九州から出てきた世之介の大学生活とその友人、憧れの人、恋人の20年後が交錯して物語は進み、世之介は過去の淡い記憶としか残っていないのがいと哀れ。学生時代のけだるさを思い出させてくれた。

    0
    投稿日: 2012.01.06
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    中盤に明かされた世之介の未来が、後半を読み進めている時も頭の片隅に残ってしまい、なんとも言えない感じで読み進めてしまった。

    0
    投稿日: 2012.01.04
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    なんてことない、どこにでもいるような大学生。 ちょっと芋っぽいんだけど、心根が優しい。 善人ってわけではないけど、優しいヤツってかんじかな? 今の時代ってやっぱりちょっと寂しいよねと思う。 どことなくなつかしい気持ちになる本です。

    0
    投稿日: 2011.12.27
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    出張帰りの東北新幹線で読了 横道世之介は自分であり、友人であり。 一期一会。大学時代の思い出を呼び出して、しばし、浸る。

    0
    投稿日: 2011.12.21
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    軽く、テンポよく、読みやすい、バブルの時代の青春の群像。 その「うまさ」「悪くなさ」。 何の文句も言いようのないけれど私に親和しないタイプの小説だなあ、と、とりあえず読み進む。田舎から上京してきた世之介が、誰もが「あるある!」と、共感、経験するような、ごく平凡でステレオタイプな大学生ライフを営んでゆく。バブルの時代の空気、友人や友人の恋、憧れの女性、押しかけてくる恋人。よくできたテレビドラマが、外連味なく語られてゆく。 が、映画のような、20年後の現代とのカットバックの手法によって、青春の時代は淡く輝かしくほろにがく枠どられ、それなりに深みを増してゆく、人生の深度が増してゆく、大人になってゆく主人公たちとともに。 後半は、しみじみと深まってゆく感慨がある。ほろ苦さを増してゆく。が、すべては水彩画のように、どこか、淡く、優しい。これが快さ、味、人気の秘密なんだろうな。 人生は、さまざま、それぞれの愛やかなしみや喜びや可笑しみに彩られ、そして、大きくたっぷりとふりかえったとき、価値のあるもの、優しい美しいものでありうる、と、切なくきれいに肯定してみせるような、味わい。 やっぱり、いわゆる「涙あり笑いあり、最後はほんのり切なく優しい」とよくできた人情青春テレヴィドラマのキャッチコピーにふさわしい、と思うのだ。それはそれで大変素晴らしいことと思う。

    0
    投稿日: 2011.12.19
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    ここに出てくる大学は法政大学だろうな。母校だから思い出深かったけどこんな素敵な出会いはなかった自分がなんか情けなく感じてしまう。 ふっとしたときに、「ああ、たしかに彼がいた。」と少しでも思い出してくれれば。 ああ、「たしかにこんな本があった」とこの本も将来いつか思い出すだろう。

    0
    投稿日: 2011.12.17
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    これが横道世之介という人の『大学生』を切り取った物であるにも拘らず、タイトルが「横道世之介」であるということは、やはり意味があると思うのです。とかいって本のタイトルについて考えるのが好きなだけだが。 ああ、こんな風に、一緒にいるときはどーってことなくて、印象もうっすいんだけど、何年も何十年も経ったあと、何かの拍子でふと思い出したりされたとき、 『青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世には大勢いるのかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持ちになってくる』 そんなふうに思ってもらえるとしたら、どんなに幸せだろうなあ。

    1
    投稿日: 2011.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大学生になって田舎から上京してきた横道世之介の1年間の生活を描いた小説。田舎者で不器用ながらも適当に調子が良い世之介の、友人たちとの関わり合いや恋愛にあたふたする様子を温かい視点で捉えている。 平凡だけど優しい心をもった世之介を応援しながら楽しく読める。 しかし、40歳の時に、線路に落ちた女性を助けようとして事故死してしまうという後日談は如何なものか。世之介らしい生涯として書いたのかもしれないが、温かい目で見ながら急に突き放したようで失望感を否めない。蛇足であると思う。世間知らずのお嬢様だった恋人の女性が国連職員になってアフリカ難民キャンプで働いているというのも、飛躍しすぎではないだろうか??平凡ながら一生懸命生きている世之介には、平凡ながら幸せな生涯を送ってほしかった。

    0
    投稿日: 2011.12.03
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    80年代の学生。携帯がなかったんだと改めて認識。 どこにもいるような気の優しい、のんびりした世之助。 ふわりとした暖かさが伝わってくる。 彼女の祥子ちゃんもとてもかわいらしいキャラ。 おもしろかったがせつなくなった。

    0
    投稿日: 2011.11.24
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    どこにでもいそうで、でもきっとどこにもいないんだろうな。何がきっかけかなんてわかんない。むつかしいね。 世之介くんも京子さんも祥子ちゃんも倉田も阿久津唯も千春さんも加藤くんも石田先輩もキムくんも。みんな憎めなくてかわいくて何度かにやけてしまうくらいだったよ。

    1
    投稿日: 2011.11.18
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    最初のほうは大学生のダラダラな生活にちょっと退屈しながら読んでいた。 難民の亡命に遭遇したりする部分はありえないなと思ったけど、 全て読み終わった今は世之介くんを通して見えてきた人や動物や景色がとても愛しく思えた。 「一期一会」 あらためて、そんなことを思った。

    0
    投稿日: 2011.11.18
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    今年読んだ本で一番好き 何も大きなことはないけど そこには彼が確かに生きていた いい男だと思う

    0
    投稿日: 2011.11.16
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    いいです! とても良かったっす。 ほのぼのとした感じに学生時代、そして今が時々現れる。 横道世之介さん、いいっすね~ 呑気さん万歳ですね。 とてもいい気持ちにさせていただきました。 ありがとうございます。

    1
    投稿日: 2011.11.08
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    しみじみと、いい小説である。「好色一代男」の主人公と同じ名前をもつ大学1年生の男子が、バブルまっさかりの東京で、バイトに、サークルに、運転免許に、恋に、妄想にと忙しく、しかし大した悩みもなく、呑気に過ごした1年間。どうということもない、ありふれた青春のスケッチだが、そこに、世之介と出あった人々の20数年後を重ねたとき、「人生にYESと言い続ける」ことの貴重さが、思いもかけない鮮明さで浮かび上がってくる。「あいつ、どうしてるかな」と思い起こすひとの口元にうかぶ微笑のように、もう二度と出あうことのない、名前さえ覚えていない人との、ほんの数度の出会いが、人生におけるかえがえのない贈り物であったのかもしれない。ごくふつうのひとたちが織りなす人生への想像力を、深く喚起させてくれる物語だ。

    1
    投稿日: 2011.11.05
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    何かが起こるわけじゃないいたって普通の男の子、横道世之介の平凡な毎日。バカで、優柔不断で、軟弱な感じなのに憎めない。なんか隣にいるとホッとしそう。 最後は哀しかった。

    0
    投稿日: 2011.11.04
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    さくさく読めておもしろい。 でもそれだけかも。 時系列をばらばらにしたり、たくさん伏線が張られてるようで、かといって特にまとめることなく最後までいってしまう感じが物足りなかった。 ぐっときたセリフ。 大切に育てるということは「大切なもの」を与えてやるのではなく、その「大切なもの」を失ったときにどうやってそれを乗り越えるか、その強さを教えてやることなのではないかと思う。

    0
    投稿日: 2011.11.01
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    九州から東京へ大学進学したフツーの男の子のフツーの物語。 平凡だけど、隣にいたらホッとする、世之介はそんな男の子かもしれません。 新聞小説として毎朝楽しみにしていたこの物語、改めて図書館で手に取り、書き換えられていたラストにほろりと涙しました。 大学生のうちに読みたい一冊です。 【熊本県立大学】ペンネーム:あぞう

    0
    投稿日: 2011.10.19
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    各章の終わり方が素敵。 「何もなくてもいいんだよ」と言ってくれる小説は多く存在しますが、本著はそんなことすらほとんど言ってくれません。 こういうのナラタージュって言うんだっけか?時間軸をひたすら追って出来事を述べていく作風。 物足りなさはあるけれど、自然と読んでしまうのは不思議な感覚です。 「大切に育てるということは「大切なもの」を与えてやるのではなく、その「大切なもの」を失った時にどうやってそれを乗り越えるか、その強さを教えてやることなのではないかと思う。」

    1
    投稿日: 2011.10.15
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    読み始めは、単なる面白い学生の軽めの小説でせいぜい星3かな?と思っているうちに、時が進み所々に20年以上後から当時を回顧するシーンが入るとぐっと質があがり、更には最後の方はもう号泣・・で星5つ決定!となりました。 学生時代の箇所は笑えたりほんわかした気分になったり、本当に日本の典型的な学生生活の中を、少し変わった、でも「いい子」の世之介の生活が上手に描かれている。大学に入学したての頃から、1年経過する間の成長ぶり、東京に慣れて行く様子もまた良い。 ちょうど自分も学生の頃から20年近く経っており、当時を懐かしく振り返り、また自分の今の生活と照らし合わせて沸く感情とうまくマッチした本でもあったのだと思う。もう決して戻らない日々。当時は過ごしている時間の大切さも分からずに、多くの時間を無駄にしてしまった。後から振り返ると「もっと大事にすれば良かった」と思う事はあるが、それでも確かにあの日々があるから今の自分がいる、と確信できるからこそ振り返っても輝いて見える学生時代、というかその感覚を思い出させてくれた。 なんで作者は世之介を殺さなきゃいけなかったのか・・と途中から恨めしく思うも、だからこそキラりと光る本になっているのだろう。これがなかったらただのゆるい青春小説だったのが、やはりこの作者はすごい。特に祥子の回顧の所はつぼを押さえ過ぎ、という感じで電車の中にも関わらず涙を流してしまった。あと、キムくんと飛ばされた帽子を拾えたシーンと、それと後の事故とのオーバーラップ、お母さんの手紙にあった「きっと助けられると思ってやったんだと思う」という3つの重なり具合も好き。

    3
    投稿日: 2011.10.03
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    横道世之介は主人公の名前です。 世之介くんの大学生活を中心に物語は進んで行きます。 田舎から上京してきた初々しい世之介くんが物語が進むにつれてだんだん大人になっていきます。 世之介くんをはじめ登場人物はみんないいキャラをしていて読んでいて楽しかったです。 また、ずっとほのぼので話が進んでいきますが、 後半部分でいい感じに期待を裏切られ、 終わり方もいい感じの余韻が残りました。 学生時代に自分が思い描いていたことがよみがえってきて、ちょっと懐かしい気持ちになりました。 https://sites.google.com/site/hontaistory/2010

    0
    投稿日: 2011.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    21年前の四月、(おそらく法政)大学入学のため上京した横路世之介ののほほんとした一年間の成長記と登場人物たちそれぞれの21年後が交錯する。 途中十一月の現代の片瀬千春の場面でラジオから流れるニュースで知る世之介の死を機に、それまでいきいきとしていた21年前の物語は一瞬にしてセピア色になる。その引力がすごいと思った。 なぜ物語の真ん中で主人公の死を知らされなければならないのか、酷いビンタをくらったような気持ちで読み進めた。 でもそれは現代の祥子への贈り物を描くための通過点に過ぎなかったのだと知ることになる。 のちに祥子への遺品となる世之介が初めてのライカで撮った7枚の写真たちがすごく良かった。それを撮っている世之介の姿も。

    1
    投稿日: 2011.09.22
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    読み始めて世ノ介は名前だったのか!とまずびっくり。 途中で織り交ざる20年後の話を読んで未来の結末に衝撃を受ける。 最後まで読んで世ノ介とその周りの人々との関わりあいにほっこり。そして少しうるり。とても心温まる話でおもしろかった。

    0
    投稿日: 2011.09.21
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    世之介のいいかげんなようでいて、希望を捨てないというか、悲観しないというか、どんなときにも希望を見つける生き方が出会った人に世之介を思い出させるのかも。 自分のことに精一杯やとしても、まずは周囲の状況や人のありようってものを認めるところから始めたい。

    0
    投稿日: 2011.09.20
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    「悪人」も良かったけど、この作品はさらに良かったです。でも、作品によってできの善し悪しに幅があるな~

    0
    投稿日: 2011.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思いもよらない展開と進行で 世之介の、NoではなくってYesののほほん人生 最後は涙がとまらなかった

    1
    投稿日: 2011.09.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    横道世之介。 長崎の港町生まれ。その由来は『好色一代男』と思い切ってはみたものの、限りなく埼玉な東京に住む上京したての18歳。嫌みのない図々しさが人を呼び、呼ばれた人の頼みは断れないお人好し。とりたててなんにもないけれど、なんだかいろいろあったような気がしている「ザ・大学生」。どこにでもいそうで、でもサンバを踊るからなかなかいないかもしれない。なんだか、いい奴。 どんぴしゃでよかった!大学生の間に読めてよかったなって本の内の一冊。個人的にさくらはあんまりで、祥子ちゃんと加藤が好きだった。世之介はなんとなく広研の謙ちゃんなイメージ。

    0
    投稿日: 2011.09.04
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    ほんわかする物語。 取り立ててすごいとも思えない大学生の話なんだけど、物語の空気感がホントよかった。

    0
    投稿日: 2011.09.03
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    なんかいいです、 世之介くんと祥子ちゃんの雰囲気が・・・ 少し軽く読めて、ちょっと考えさせられて、 心の散歩にオススメ。

    0
    投稿日: 2011.08.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吉田氏4作目。 吉田修一の作品は、今まであまり人物像に魅力を感じることはなかったけど、今回のはちょっと違った。 『横道世之介』という名の大学生の話なんだけど、 まぁタイトルにもなっているぐらいですから、、 どんな魅力的な奴なのか・・・と思いきや。 全くもって、凡人。 ちょっとサンバを踊るというぐらいの特異な性質はあるけど、 そんな印象もかき消されてしまうぐらい、『普通色』の強い、その辺にいそうな大学生。 なのに、何だか愛おしい。憎めない。 魅力を感じるわけではないのだけど、何だか肩の力が抜ける存在。 そういう人って絶対必要。それが魅力なのか。 この本を読んだからといって、何か素晴らしい感情や考えが芽生えるかといったら、答えはNoだけど、これを読んだら、読まなかったよりもちょっと得したんじゃないかな~なんて思わせてくれる、 そんな本。横道世之介もそんな存在。

    0
    投稿日: 2011.08.18
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    80年代の学生の青春物語。読みやすいし、人物造型も面白いが、登場人物それぞれの20年後が、合間に挟まれる。その意図が、あまりわからない。お互いに、関わり合いが無いのは、人間関係の希薄さを表しているのか。

    0
    投稿日: 2011.08.18
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    面白かった。読んだ後、主人公やその他の登場人物が自分の心の中に住みついてしまうような感覚。そんな感覚が味わえる作品はとても気に入った作品として心に残るし、この世之介はまさにそう。感傷だけでなく、そこから未来を見据える力強さもある小説だと思った。

    0
    投稿日: 2011.08.16
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    平凡で明るい横道世之介の毎日の話。バブル期の大学生活そのものは新鮮で面白いけど、いい人なんだけど軽くて浅いっていうのはいつの時代の大学生でも同じのかな、と思った。でも、何か大きな出来事があった訳じゃないのに、ふとした時に思い出して少し楽しい気分になれる、作中に出てくる人たちと同じ気持ちで、わたしも彼のことを思い出すんじゃないかと思う。

    0
    投稿日: 2011.08.11
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    図書館にて。 何かの雑誌で紹介されていたので読んでみた。 九州の田舎から東京の大学に通うため出てきた男の子の物語。飄々としていて抜けていて、あっさりしているのに変な女の子に付きまとわれて彼女にしてしまったりと、まぬけだけどほほえましい。 少し前の流行や起きた事件なども織り込まれていてリアル。登場人物たちがそうであるように、なんとなく心に残る人物。

    0
    投稿日: 2011.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    九州出身ちょっと垢抜けない18歳男子大学生の上京青春小説。 九州出身で、垢抜けなくて、恋愛に奥手で、先に上京していた従弟が変に東京にかぶれてて・・・といった設定や、作者の視点の位置が夏目漱石の『三四郎』のオマージュ?!なんて思わせたけど、 途中で部分部分で時代が一気に飛び、世之介が学生時代関わっていた人たちの視点に移る。 個人的にはこの作りが結構興味をそそられ、一気に読破してしまった! ちなみに世之助は三四郎とはちょっとキャラが違って、明るくて人懐っこくて、それでいて案外女性の心に入り込むのもうまい。 時はバブル。 私よりちょっと上の世代の人たちはきっと青春の追体験ができるような小説だと思う。 私は時代的には重なることはなかったけど、面白く読めた♪ ******ネタバレあり****** 部分部分、時代が一気に飛び、世之介が学生時代関わっていた人たちの視点に移る。 この作りの意図に関して、 学生時代の一過性の人間関係って結構ある。でも、それでいて、やたらと強烈な思い出があったり、学生時代を決定づけるものだったりして、もう会わなくなったけど、たまに会いたくなったり、どうしてるかな・・・って思う人が誰にもいるもので、世之介はその象徴みたいなもんって展開なのかなぁとも最初は思った。 読み進めていくと、視点が移る場面でやたらと「世之介の不在」を感じるようになる。死にオチが物語の3分の1~半分くらい読んだところでちらついた。 そのあたりまではまだ良かった。 死にオチで結構だと思った。むしろ最終的に世之介に魅了されそうだから、すごく悲しくなりそう・・・と変な期待もした。 でも、これはガッカリだ。 なぜ新大久保の事件に結びつけたのかな・・・。 あの事件を扱った本や映画はあって、今も胸を打つ事件ではあるけど、 世之介の死に方として、選ぶべきではなかったと思う。 本当は面白く(時に笑いながら)読んでたけど、これで一気に-2★。

    0
    投稿日: 2011.08.02
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    いい小説を読んだ。よい気分。 大学進学のため九州から上京してきた横道世之介の、一年間の話。 ほとんど埼玉寄りである東久留米市に居を構え、サークルに入り、バイトをし、年上の女性に惚れ、教習所に通い、変な女の子と笑ったりする。誘われたらほとんど応える世之介の日々は忙しい。物事をあまり深く考える質ではないから、様々なことに触れては驚いたり楽しんだり調子に乗ったりと忙しいのだ。 登場人物の二十数年後も語られるのがなんともいいアクセント。 終盤、朝方の静謐で心地好い風景を眺めながらフェードアウトしていくような進みは爽やかで好きだ。少しの寂しさが残る。

    0
    投稿日: 2011.07.27
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    最初のシーンで著者の「パークライフ」をふっと思い出しました。人の部屋を我が物顔に使ったりと、空気の読めないマイペースキャラ横道君はなかなか笑わせてくれるのですが、途中からやがて彼の身に起こる出来事が顔を出し始め、やるせない気持ちになってきました。横道君のように、誰かにふっと思い出してもらえる人は幸せだな、と思いました。

    0
    投稿日: 2011.07.24
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    【ストーリー】 横道世之介。 長崎の港町生まれ。その由来は『好色一代男』と思い切ってはみたものの、限りなく埼玉な東京に住む上京したての18歳。嫌みのない図々しさが人を呼び、呼ばれた人の頼みは断れないお人好し。とりたててなんにもないけれど、なんだかいろいろあったような気がしている「ザ・大学生」。どこにでもいそうで、でもサンバを踊るからなかなかいないかもしれない。なんだか、いい奴。 ――世之介が呼び覚ます、愛しい日々の、記憶のかけら。 名手・吉田修一が放つ、究極の青春小説!

    0
    投稿日: 2011.07.18
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    ・久々に行った市民センター図書室で借りて一気に読んだ。また吉田修一。 ・九州から上京したいてもいなくてもいいような大学生の生活を描いてて、大人になってから読む身としては色々身悶えする位恥ずかしくて懐かしいような気分にさせられる、青春もの。 ・途中で現在の話が挿入され、そこで主人公の世之介が死んだことが語られて、一瞬読むのをやめようかとも思う。そりゃねえだろと。まだ彼の大学生活始まったばかりなのに、この先死ぬっておい、と。物語を収まりよくするために主人公を殺すっていうのは、受け入れがたい。 ・でも読み進めたのは、きっと自分の周りにも19の頃世之介がいて、そいういう奴の事を思い出す事ってそうそう無い。その為に主人公殺すってちょっとアレだけど、まあそのおかげであの頃の何人かを思い出したりもしたから。 ・ただ、物語的にあざといなと思ったのは、誰もが図ったかのように今は世之介と没交渉になっている、って点。こういう青春時代に知り合った誰かと、主人公が大人になっても連絡取ってくれてた方が嬉しいなと感傷的な気持ちになった。それって結局、自分もそういう相手が少ないからなんだけれども。どうしてもこういう物語って、自分の若い頃に投影しながらという読み方しか出来ないんだよな。。。 ・ってわけで、色々また心をかき乱されもしたので、正直に★5つ。

    0
    投稿日: 2011.07.16
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    本屋でよく見かけるのでなにかと思ったら「悪人」の人だったのね。納得。途中までは全然気づかなかった。「悪人」は本当に読みづらくて挫折したんだけど、こっちはさくさく。ただ途中で、大人になった倉持と唯のエピソードでさーっと冷めちゃって、そこから読むのが苦痛だった。 真面目さも適当な世之介は確かになんだか憎めないし、ぐいぐい読ませてくれるところはいっぱいあったから、大学での青春小説風に仕上げてくれればよかったのに、一気に安っぽくなってがっかりした。人が傷付くような話を絡ませて重みを出す作風なら、私には合わない。

    3
    投稿日: 2011.07.11
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    きっとどこかで会っている。という帯のコピーがまさにぴったり。 舞台は80年代だけど、自分の若い頃のあれこれを、懐かしく思い出せる作品です。 大人の世之介をノンフィクションと絡めた理由が知りたい。

    0
    投稿日: 2011.07.07
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    吉田修一さんにしては、なんだかのんびりした感じの作品だな、と思ってたけど、なんか後半ぐわーっと持ってかれました。自由な生き方をしろ、という意味を込めて付けられた、横道世之介という名前通りに、世之介は生きれたんだろうな、と私は思う。

    0
    投稿日: 2011.06.15
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    とても幸せな気分になれる本です。世之介が祥子ちゃんと些細なケンカで別れてしまったというのが信じられないくらいです。それほど幸せな気分を注ぎ込んでくれるカップルですヽ(;▽;)ノ

    0
    投稿日: 2011.06.15
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    一陣の風のようにさわやかで、愛おしく、かつ鈍くさい男、横道世之介。あるいはまた、偉大なる凡人の物語。 世界、世界と言うけれど、その実体は自分と自分を取り巻く人々からできた案外ちっぽけで退屈なものにすぎないのかもしれない。主人公の「世之介」もまた、そんな世界の一部としてごくありふれた平凡な人物にすぎない。とはいえ、機械がたった一本のネジを失っただけで動作しなくなってしまうように、彼を取り巻く人々の世界もまた、世之介という存在がなければかけがえのないなつかしい光を失ってしまうのだ。 後半、世之介の目に映るありふれた風景のうつくしさ、その儚さに涙がこぼれた。もちろんそれは、著者の構成がパーフェクトゆえの効果。 ちなみに、80年代の東京で青春を過ごした読者にとっては、その固有名詞だけで時代の空気を感じ取り、物語の細部まで手に取るように伝わるだろうが、もちろんそうでないひとにとってもなんら支障はないはず。個人的には、あの『パークライフ』の吉田修一と同一人物とは思えないほど(自分にはまったく肌が合わなかったので)、その世界に引きずり込まれた。

    0
    投稿日: 2011.06.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いろんな事にイエスと言い続け、世の中の絶望じゃなく、希望を写真に撮っていた主人公。 登場人物みんなが魅力的。 特に祥子ちゃん。 こんな友達が欲しいと思った。

    0
    投稿日: 2011.06.08
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    吉田作品は私にとっていい、悪いと感じる幅が大きい。 今回のは、中盤まではすごく悪い方だったけど、…なんだか全部読んだ後、意外とじんわりきてしまった。読後感はちょっと悪くなかった。 もう戻らない日々と、現在は、つながっているものとつながっていないものがあるんだなぁ。どうやって、わかれていってしまうんだろうなぁ。 でも、ほんっと中盤までつらかったわ…。

    0
    投稿日: 2011.06.05
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    ハッピーエンドではないけど、じんわり心が温かくなるお話でした。 ちょうどバブルの頃に東京に出てきた大学1年生の男の子「横道世之介」が主人公。この主人公と何かしらの縁で出会った人たちが、20年ほど時を経て、ふと思い出す。 一期一会というとついドラマチックなものを思い浮かべてしまうけれども、そうでもなく、生活している上で日常の中に出会う人々。 いつのまにかその出会った人たちの記憶の片隅に残ったり、逆にふと出会った人たちのことを思い出したり。 自分のことを誰かがふと思い出すことってどのくらいあるのかな。。。

    0
    投稿日: 2011.05.29
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    作者と同じ大学のせいか、親近感増し。 なんてことない青春物語ですが、よりリアルに感じました。 大学生の心もとなさと気楽さが相混じった感じがよく出ていると思います。 いたなぁ、世之介みたいな人。

    1
    投稿日: 2011.05.28
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    読んでいて楽しい気分になる物語。 飄々としてマイペースな世之介の大学1年生青春まっただ中の 12か月と、それに平行してその時代に世之介に関わった人の その後が描かれている。世之介がとにかく面白い。 世之介と祥子の浮世離れしたやり取りが面白くて好きだった。 40歳になった世之介のその後は意外であり、でも世之介らしいその後 だったけど、最後のお母さんが祥子にあてた手紙の中の言葉が良かった。 読後感もよし、途中で飽きたりもせず、ストーリー展開も良い 秀逸な物語だった。自分も学生時代は本当に青春ど真ん中にいて かかわった人とはその後もあつーい友情で結ばれていると思っていたけど 社会に出て色々な付き合いが始まれば、あの青春は後ろに 置き去りで、たまに良い思い出として振り返ることもあるけど 今現在に引きずることもない。そんな一時は重いけどすぎ去れば 人生の交差点での一時の出会いだったんだなぁと思う感じを とてもうまく表現した作品だった。読むべしって感じ。

    3
    投稿日: 2011.05.28
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    読み始めは、思わずニヤリとする感じでした。 1980年代を大学で過ごした若者の青春像。数年のズレはあるものの、ほぼ私と同世代です。ですから、主人公の人の好さとノスタルジックな雰囲気だけで、思わずニヤリとしてしまいます。 人物像も多彩です。世之助の彼女になるお嬢様の祥子。間違えれば酷く安っぽくなりそうなキャラですが、流石に吉田さん、上手く生かします。同性愛者の加藤も生きています。 後半、20年後に起こる実際の事故(これで主人公は死んでしまう)を織り込むことによって、単にノスタルジックな青春物語が、ちょっと複雑な味になったように思います。色々意見もあるようですが、私はこの伏線は好きですね。

    0
    投稿日: 2011.05.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    後からじわじわくるなぁ。 吉田修一の中ではかなりユルい部類にはいるなぁと気楽に読んでたけど、底を流れるものは一緒だな。ますます彼が好きになった。 お母さんの手紙や、倉持のエピソードはグッときました。あったかい話だ。

    0
    投稿日: 2011.05.15
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    「悪人」の対極にあるようなお気楽な大学生が主人公。 上京して入学式からの一年間とその22年後、40歳の彼等。思わず笑いが浮かぶ会話が面白い。

    0
    投稿日: 2011.05.09
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    クラスが一緒だった人、あるいは知人、あるいは元恋人とか。もう何年も会っていないけど、名前を聞いたら昔遊んだなぁ、って人っていると思うんです。その人が大人になり、テレビに出るくらいの事故で亡くなったりして、その名前を耳にする。または風の噂で耳にすると、当時仲が良かった時の、その時代までタイムスリップし、故人との思い出を急に振り返ったり、懐かしんだりしてしまう。亡くなったって事を知らなきゃ、当時身近だった人が、どこかで生きて生活しているんだろうな、って思うのでしょうが、事実を知らされた時点で、もうこの世に存在しない悲しさが現実として実感する。なんか切ない内容でしたね。

    0
    投稿日: 2011.05.08
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    最初はただの面白いお話だと思っていたら、最後には心に沁みてしまった。 今年読んだ本ではかなり上位にくる作品です。

    0
    投稿日: 2011.05.06
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    なんだかとっても良かったです。 主人公の横道世之介の人生が描かれているのですが、なんとも情けなくて、ゆるくって、憎めなくて。 とっても主人公が好きになってしまった。 かなり笑えるところもあって、あっという間に読んでしまった。 吉田修一さんの本はこれまで読んだことがなかったのですが、すっかりファンになってしまいました。もっとクールな感じの本かと思ったのですが、そんなこともなくとても人間味が溢れていました。

    1
    投稿日: 2011.05.06
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    一見何のとりえも無い、普通の大学生の青春模様がつらつらと描かれているだけにみえて、実は読み終えた後にじわじわくる小説です。 最後の、世之介のお母さんから祥子ちゃんへの手紙でジーンときました。 吉田修一ってホントにうまいなぁと思わせられます。

    0
    投稿日: 2011.05.01
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    高校生の頃、アイドル歌手が自分よりも年下としって、生まれて初めて年齢を感じた。大学生のころ、活躍をしている野球選手が、自分より年下としって、やはり歳を感じた。吉田修一は1968年生まれだから、ボクより年下になる。横道世之介を読んで、「すごい」と思った。才能に嫉妬した…。百田尚樹を読んでも人生の先輩だからしょうがないという思いがあるが、自分よりも年下で、自分と同じような時代を生きてきた作家が、こんな世界を書かれた日には、やっぱり嫉妬する。 バブルに突入していく直前の東京を背景に、徹底して人間を描いた作品。

    1
    投稿日: 2011.04.30
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    吉田修一はだいたい全部好きだけどこれはイイ!こんな奴と大学時代に会いたかったような、むしろ大学のときこんな奴がいたような不思議な感覚。文章のうまさは相変わらず。大学時代のエピソードに「今」のエピソードを挟み込むって手法自体はよくある手法だけど、「今」のエピソードの「もうお互いの人生が交差することはないけど、一人ひとりがそれぞれの人生をちゃんと生きてる」って感じが、大学時代の何でもないエピソードの「かけがえのなさ」を強調していて、微笑ましくも切なくなる。最後の徹夜バイト明けの朝のシーン、気怠いような気持ちいいような感覚、「ああ、こんな感じあったなー」って自分の大学時代を思い出しました。爽やかで切なくなるラスト、最高でした。何回も読み直したい本です。

    0
    投稿日: 2011.04.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    学生時代をほうふつとさせ、そういう時代を回想する目線も盛り込んであり、なんとも言えず心地よい読了感。小学校のころに読んだ古田足日の「海賊島探検株式会社」をふと思い出した。

    0
    投稿日: 2011.04.28
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    世之介らしいモテ男ぶりが発揮されるのを今か今かと待ちつづけて現在100頁あたり。世之介の生活は淡々と何事もなく過ぎている。これ、最後までずっと続くのかな。サンバサークルに入った以外、今のところ大きな変化はないけれど、他人の日常を垣間見ているようで面白い。世之介の独白の所々に非常にしみじみする。 読み終わって。祥子ちゃんの言葉で初めて、世之介は前を向いて生きた男だということを知った。だからずぼらでお気楽な世之介は嫌われないのだなと思った。それから世之介の、「誰も傷つけたことがないのは、誰とも深くないからだ。」というような独白に胸が痛くなった。可哀そうと思ったのではなく、まさに自分がそうだからだ。世之介の空白は私の空白でもあった。スターにもヒーローにもならない世之介は、匿名の私たちなのだと感じた。良作だった。

    0
    投稿日: 2011.04.27
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    どこか抜けた世之介の、ぽやーんとした感じが何とも言えない。 そこにガールフレンドの祥子ちゃんが加わると、ますます個性が強烈になる。 世之介と祥子ちゃんの、噛み合ってるんだか噛み合ってないんだか、よくわからないちぐはぐな組み合わせが面白い。 サンバサークルも良いなぁ。 何十年かして誰かを思い出す時、こんなにも色褪せてしまうものなのかと、少し寂しく思った。当時の出来事の細かい部分や、その「誰か」の名前でさえ忘れ去ってしまう。

    0
    投稿日: 2011.04.20
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    よくわからなかった、というか。何をどうくみ取っていいのかわからなかった。とりあえずバブル前の大学生の雰囲気だった。

    0
    投稿日: 2011.04.08
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    気がついたら、1日で読んじゃった。半分はベッドの中で、うとうとしながら、もう半分は幹線道路沿いのお客の少ないMacで。最初はちょっとうんざりしながら、だったけど、いつのまにか、どこかにいそうで、リアルな世之介を想像なのか、創造なのか、探してしまいそう。学生の頃、こんな人たちいたんだろうな。私ももっと「テキトーに」してればよかった。そういう意味では、どこにでもいそうな人たち。いつのまにか、共感していたのはなぜか祥子さん(苦笑)。祥子さんが子供を育てる睦美と再会したときに、ふと思ったことに、一番共感する。

    0
    投稿日: 2011.04.05
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    横道世之介。 どこにでもいるようで、 どこにもいないような人。 世之介と一緒に濃い一年間を過ごした感じ。

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    投稿日: 2011.03.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吉田修一の作品って「パレード」や「悪人」に代表されるように世の中のダークな部分を書く作家さんってイメージがあったけど、 今回の作品は青春小説でとても意外でしたが、とても楽しめました。 主人公はどこにもいそうなふわふわしている大学生、横道世之介。 田舎から出てきた世之介の東京での一年を追っていくストーリーで、バイトしたり、たまに大学出たり、彼女が出来たりと大方の人とリンクするであろう大学時代の日常の話なんだけど、主人公の人懐っこい性格というか、人の心に自然と入り込む感じがとても心地よくて、あっという間に読めてしまいました。 大学生以降の世之介がどういった人生を歩んだのか続編にも期待したいです。

    0
    投稿日: 2011.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    毎日新聞掲載。 田舎から東京に出てきた平凡でお人好しな大学生、横道世之介の学生生活。 面白い友達がいろいろ出てきて自分の学生時代と被って懐かしく読めた。 下北に運転手付きの黒塗り車で降りてくる頓珍漢な彼女の祥子に何度も爆笑した。ほんとに笑った。 ときどき20年後の友達が出てきて、それが涙を誘う。なんだよ世之介。ああ。

    0
    投稿日: 2011.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何かの受賞作(失礼)。 大学生で上京してきた横道世之介の大学生活と、世之介と関わった人たちの大学その後が重なりながら話が進んでいく。 世之介が特に何をしたわけでもない。 でも、何かしらのきっかけを生んでいく。 世之介もこの1年でとても成長したわけでもない。 でも確実に何かが変わっている。 その時間と出会いの力を感じさせる作品。 世之介と祥子ちゃんの組合せがほのぼのしていて好き♪

    0
    投稿日: 2011.03.19
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    構成の妙が効いている。読む前にネタバレを耳にしていたのだが、それでもなお楽しめた。まだ東京のどこかで、世之介青年が飄々と歩いている気がする。

    0
    投稿日: 2011.03.15
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    なんというか、巧いなぁ、という印象 トリックとかそんな凝ったことは一つもないけど、何てことない事象を描写するのは技術が必要なんじゃないかと思う。 飽きさせずに読ませないといけないし、それを悟られたら冷めるし 主人公の世之介は何の害もなさそうな平々凡々な大学生だけど、憎めない。 好きまではいかないけど、どことなく惹かれるみたいな。 さらさらと流れるような本 一気読みがオススメ。

    0
    投稿日: 2011.03.09
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    登場人物の愛おしさが西加奈子作品を読んだときと重なって、とても心地よい読後感。 春の、これからスタートという時期に読めてよかったと思う。 自分にも世之介のように、もう会うこともなくなってしまったけれど、思い出すとふと笑顔になれる人がいるし、これからも出会いたい。 そして自分も誰かにそう思われていたら幸せだ。

    1
    投稿日: 2011.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2010年本屋大賞3位。なぜそんなに上位に・・・。世間とのずれを感じる。隻眼の少女よりは読みやすかった。みんな、昔を懐かしむのかしらん。結局横道世之介自身の思いというかがよく分からない。大人になるまで、何を思っていたのか。実際の事件もちょいちょい登場するけど、そんなに感情移入もできず。いまいち。悪人の作者だそうだ。もう読まなくていいかな。

    0
    投稿日: 2011.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長崎から大学入学のために東京に状況してきた横道世之介。限りなく埼玉な東京に住む上京したての18歳。どこにでもいそうで、ずうずうしくてだらしがないのに、なんだか憎めないキャラ。80年代の大学一年間の世之介が過ごしたなんでもない12ヶ月と、世之介と出会った人たちの数十年後を描く。 わぁ、笑い過ぎて泣いちゃって、切なくて泣いちゃったよ。すごくおもしろかったー。とぼけたセリフ、とぼけた動作、まわりにもフシギちゃんがいたりして。こんなヤツがそばにいたら、私は絶対にイライラしちゃうだろうけど、客観的に見てる分には、本当に愛すべきキャラだわ。なんか時代背景がなつかしくなったりしてさ。 文章の書き方もちょっと不思議だった。普段は世之介の一人称なのに、ふっと二人称になって突き放した感じになったり。それが最初は違和感があったのに、だんだんと心地よくなってきて。お芝居とか人形劇の中の世之介たちを、観客として見ている風に感じたりして。

    0
    投稿日: 2011.03.05
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     東京の大学生になったばかりの田舎者で、都会人からみたら鈍くてもっさりした馬鹿なヤツ。そんなどこにでも必ずはひとりはいるような横道世之介が主人公である。80年代のある年、入学からの1年間に世之介が関わったさまざまな人たちと、20年の時を経て今の彼らの中で世之介がどう生き続けているのかが描かれている。描かれ方のタッチは一見するととてもさらりとして軽やかだ。  だが、油断してはならない。世之介は、実は並みじゃない鋭敏な感性と侮りがたい強い意志とを持ちあわせた、鈍感でも馬鹿でもない男なのだ。しっかりと読み込んだ読者は、元カノの祥子ちゃんと一緒にそれを思い知らされることになる。しかも、今さら気づいても取り返しがつかない後になってから。世之介と過ごした、ほんとうに何気ない日々は、実は何気ないようでいてかけがえのない何ものかであったのだ。はらりと流れてしまう涙は、しっかり読みこんだことのご褒美でもあり、同時に、若き日とその後の人生の中で、何か何気ない大切なものを置き去りにしてきてしまった多くの読者への、お仕置きでもあるかもしれない。  20年前にはありふれた存在だった公衆電話、今はほとんど姿を消してしまった。消えたのは公衆電話だけじゃなくて、そこから始まる「たまたま」近くに来たから寄るとか、今居るから「暇なら」来いとかいうアポなしの気儘な付き合い方も昨今は姿を消しつつある。随時連絡可能な携帯とメールの出現で、予告なしの訪問・来訪ってのはめっきり減った。まあそれだけのことではあるが、「たまたま」から始まる無限の人間関係の広がりや、行動範囲の拡大の可能性も失われてしまったことが、世之介の間の抜けたずうずうしさに読みながら付き合っているとよくわかる。  たまたま授業が終わった時隣だったから一緒に飯を食う、遊びに行く。教習所の申し込みさえ一緒にやっちゃう。相手の家に行く、そのまま何カ月も入り浸ったりまでする。こういう横道世之介流の人間関係は、何かの便利さと引き換えに今では失われてしまった気がする。  ネタばらしは憚られるので詳しくは言えませんが、この物語は長崎が舞台のひとつになっている。長崎である限りは避けて通れないテーマも、軽さを装ったこの話の中で、これ以上切り詰めようのない極少の文字数でキリリと綴られている。あたかもそのエピソードが、はらはらと飛んでしまいそうな物語に、ぷすっと留めるために刺された1本のピンのように効いている。その1本がその後の世之介の人生にも、今日の私たちの誰もが、失ってしまった大切なものを想起させられたあるニュースにもシンクロしていく。初めて読む著者なのだが、かなりの手錬れであるのは間違いない。    個人的には、「イタトマ」が出てきたのは懐かしかった。渋谷の公園通りや六本木の芋洗い坂にあったイタリアン・トマトは東京の今風カフェの走りだった。今は郊外の私鉄駅に「イタリアントマトJr」とかに姿と名を変えて存続していたり、秋田新幹線秋田駅とか山形新幹線山形駅とかの構内に屍をさらしている。都会のお洒落な空間であったかつての店を懐かしむのは、単なる個人的なノスタルジーでしかないかもしれない。だが、80年代のある日、公園通りのイタトマで「たまたま」隣の席に座り合わせた女子大生が、どういうわけか今の私の家内である。そのことを考え合わせると、世之介流の「たまたま」交友法が、今は失われてしまったことが、しみじみ寂しく思えてならない。

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    投稿日: 2011.02.27