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恋文・私の叔父さん
恋文・私の叔父さん
連城三紀彦/新潮社
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総合評価

40件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「恋文」こんな夫、狡いし嫌だったけど惚れてしまっていたらもう抗えないのだ… 「紅き唇」切ない話…一本の口紅はひとりの老女の心理、謎解きの鍵… 「十三年目の子守唄」帰ってきた男は父。 「ピエロ」優しさは諸刃の剣。浮気したと嘘をついたら夫はもうしてた、する直近だった的な。しんどいものだった。 「私の叔父さん」写真であ、い、し、て、る、はゾクゾクした。愛した女の娘を愛せるのか。

    0
    投稿日: 2025.09.06
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    初めて読んだ連城作品、ひとことで言えば「うまいなぁ」でした ミステリーぽい雰囲気がありつつ、登場人物たちの感情が丁寧に描かれているのが良かったです タイトル作のひとつ「恋文」も、まさかあんなものが恋文になるなんて! 意外性があって、面白かったです

    0
    投稿日: 2025.07.15
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    「恋文」惚れた方の負けね 「紅き唇」なんて切ない でも幸せだったかもしれない 「十三年目の子守唄」ダメ息子(いや親父か) 「ピエロ」これまた切ない 「私の叔父さん」うーん…美しいけど… なんて繊細で複雑な人間模様 自分の単純さが恥ずかしくなるな

    0
    投稿日: 2025.01.12
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    胸を撃ち抜かれた♡ 大人の恋愛小説なんだけど、恋愛なんて軽い言葉で表現したくない。 「"惚れる”ということはこういうことを言うんだよ」と諭された。 年末に本棚を整理していたら見つけた昭和59年に書かれた本書。私のこの本は昭和62年版…装丁が違う…37年振りの再読となった。 37年前の小娘の私が、この小説の本当のトコロがわかるはずもなく。それでも、その後の結婚と数回の引越しでも捨てずに手元に連れてきたわけで。 面白い、心に響いていたことは間違いないのであろう。 『恋文』『紅き唇』『十三年目の子守唄』『ピエロ』『私の叔父さん』の5話。 直木賞受賞作。 また再読したい♡ 今年の上位にランクインしそうな本を一発目に読んでしまったようだ。

    19
    投稿日: 2025.01.05
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    「恋文」の世界観が好き 夫や夫の恋人を客観的に見ることで 自分自身と向き合い自問する様が愛おしい 自分もそっち寄り気質なので共感してしまう

    13
    投稿日: 2024.12.10
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    風変わりな愛のかたちが描かれる。 『恋文』は、余命わずかの女性のもとへ行く夫を、受け入れるどころか協力さえする妻。 『ピエロ』は、妻の夢を叶えるために、仕事を辞めた夫の、優しい裏切り。 『私の叔父さん』は、結ばれることのなかった叔父と姪の互いの想い。 これらは非常識な恋や愛なのかもしれない。 でもね、屈折した愛のようにもみえて、しかし、間違いなく、どこまでも愛であって、それこそが愛と呼ぶにふさわしい愛なんじゃないかって。 それは、それぞれが自分の愛のかたちを持っているから。それを知っていて、大切にしていているから。 誰に何と言われようが、自分の愛を貫くってすごいと思う。 どの話も、愛する人の心の移ろいが丁寧に掬いあげられており、胸にジンときた。

    47
    投稿日: 2024.10.31
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    1984年第91回直木賞 受賞作「恋文」を含めた短編5編 昭和59年の作品なのです このあたりの小説が読みやすいとはいえ 少しロマンが過ぎる「恋文」 ミステリーだけでなく 男女の心理劇を書いても それは上手い 特に本心を隠す男の描写が上手い 本当は違うでしょとわからせつつ 隠し切らせる様子が上手い 5編とも 男女が嘘をつくことで愛を守る といったストーリー なんとなく納得し難い「恋文」のご紹介 高校教師の夫と出版社勤めの妻 小学生の息子の三人家族 頼りないけど優しい夫 夫の元に余命短い昔の恋人が会いに来る 夫は独身と偽り 昔の恋人を支える決心 ふらりと家を出る 教師もやめて魚屋で働きながら恋人の看病 妻は夫の優しさと諦めお金を渡して 元恋人の見舞いまではじめる 死ぬ前に結婚したいと離婚までする 元恋人は 結婚してた事も知っていた 離婚届が夫を愛している恋文なのか? 夫も妻も人間的に優しいのかもしれないけれど どちらも愛情が無くなったのではないのかもしれないけれど 不思議な三角関係

    82
    投稿日: 2024.10.19
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    久しぶりにちゃんとした恋愛小説を読んだ。 主に男女の関係性が描かれているけど、どの短編も角度を変えた題材が印象的だった。今の年齢で読むことが出来て良かったと思う。心情描写がとても素敵。

    0
    投稿日: 2024.06.09
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    あとがきの「これは僕の恋文です」が全部持っていった。他の作品も読みたい。 1984年の単行本だからかバーコードもないし検索でも掛らない…とりあえず文庫で登録

    10
    投稿日: 2024.03.19
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    1984年の直木賞受賞作品。5作品収録。日常にありそうな風景から始まって、噺をどんどん複雑に転がして、意外な着地ながら納得のエンディングで締める。エンターテインメントの見本のような作品集。

    18
    投稿日: 2024.02.02
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    誰もが高評価の文学作品。 男と女の物語。 直木賞受賞作。 「恋文」 「紅き唇」 「十三年目の子守歌」 「ピエロ」 「私の叔父さん」 すいません。 まったく合いませんでした。。。_| ̄|○ やっぱり【文学】は手ごわいなぁ。

    38
    投稿日: 2023.03.03
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    久しぶりに文学の世界に入り込んだ気がした。 男と女 こんなに深い関係があるのか?? ただ溺れるのではなく、精神的に。 5編の短編集。 「恋文」、「紅き唇」、「十三年目の子守唄」、「ピエロ」、「私の叔父さん」 どれもよかった。 一番よかったのは、、、選べない、、、 ブクログさんのおすすめだったのだけれど、本当にこの本に出会えてよかったと思いました。。 これは手元に置いておいて、何度も読み返しますね。

    58
    投稿日: 2022.08.08
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    「十九年前真実の気持ちを全部嘘にしたのなら、今この嘘を全部真実にしてやる」 落とし前の付け方が哀しくて、美しい。 青春時代Number Girlとハヌマーンから受けた同じ類の衝撃でした。 今度は音ではなく、地の文として、胸元に突き付けられた。 表現者への未練を断ち切れず、舞台に上がろうともしない僕は、煙草を吸いながら、こんな言葉を紡ぐことができたらなと、これが僕の言葉だったらなあと、ひとり妄想するだけであった。 誰に向けてるのかも判然としないけど、これが僕の恋文です。

    1
    投稿日: 2022.07.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    知り合いにおすすめされて読みました。『恋文』は感情の表現が素晴らしい。特に好きなシーンは、鉄幹作の小説のことを江津子と話合っているときの描写です。 「郷子の胸が冷たい一滴を覚えた時である。」 「今まで胸の奥に隠していた感情が一挙に爆発し、流れ出した気がしたのだった。」 ラストで離婚届をラブレターと表現するシーンも好きでした。全然共感はできないけど、何故か泣けます。

    11
    投稿日: 2022.06.05
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    愛というのはその対象を選ばす、何に対しても惜しみなく注がれるものだと思っている。飼っている猫や育てている植物、勿論本にだって。 でも恋は違う。 一般的には、両親や兄弟、子どもに対して抱く感情ではない。そして大抵は一対一のものであり、自分と同じ気持ちでいることを相手に求めてしまうし、始まりがあり終わりがあるものなんじゃないかと思う。 『恋文』に出てくる郷子と将一は夫婦であり、優という小学生の子供がいる。将一は郷子より一つ歳下で教員をしているが、ある時突然「昔の恋人が不治の病にかかり残り少ない命なので、せめて残された時間を共に過ごしてあげたい」と家を出て行ってしまう。 恋人の名は江津子といい、漢字は違うもののわたしと同じ名前だ。郷子は将一の居場所を突き止め、話をする。そして彼が江津子の最期を看取ることを認めてしまうのだ。そして更に将一の従姉妹と偽り、定期的に江津子を訪ね、話し相手になってやる。 郷子のこの行動を、勤め先の編集長は健気だけど見栄っ張りだと言った。わたしもそう思う。でももしわたしが彼女の立場なら、おそらく同じことをしただろう。周りの目を気にして、自分自身に同情しないよう、傷に塩を擦り込んで早くその痛みが気にならなくなるように。 離れて暮らすようになり、郷子は初めて将一を夫としてではなく一人の男性として意識するようになった。もともと最初から、夫婦愛と家族愛で成り立っていた関係だった将一に恋をしたのだ。でもその恋仇の江津子は、彼女にとって唯一心を許してなんでも話し合える親友のようになっていた。ただひとつ、この苦しい恋心を以外は。 さて、この複雑な三角関係はどのような結末を迎えるのか。そしてそれがまた一対一に戻ったとき、二人はどんな決断をするのか。 郷子が最後に流した「それまで忘れていた涙」の忘れていたものはなんだったのか。彼女の心情に思いを馳せれば、この物語の余韻も更に深くなり、美しくて儚い数々の情景と共に、しみじみと心に染み入るものになる。 それ以外の作品ももちろん『恋文』に負けず劣らず素晴らしいものだった。特に女のいじらしくも哀しい想いの描き方は秀逸だ。作中に引用される詩のひとつひとつも心に強く残った。

    3
    投稿日: 2022.03.24
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    <感想> 初・連城作品。 評判の良かった短編集から読んでみた。 もともとはミステリー作家だったとのこと。本短編集はヒューマンドラマがテーマのようだが、ミステリー的などんでん返しもあり、作家の力量の高さを感じる。 ミステリー要素と「切なさ」を絡めるのが本当に上手い。 ただ、女性の描き方が昭和感を感じさせる。令和の感覚だとヤバいおじさんの恋愛小説と感じる人もいるかもしれんない。 ●恋文 別れた女の最後を見取りたいと言い残して消えた夫。妻が最後に送ったものは…。 ●赤き唇 死んだ妻の母と暮らす主人公。新し恋人ができるが義母の辛辣な態度で距離ができてしまう。死んだ娘のことは忘れて早く新しい相手を見つけなさいと言うのだが…。 ●十三年目の子守歌 いい歳になった母が自分より若い男と再婚した。離婚して実家に戻っていた主人公は新しい継父との付き合い方が分からない。母が知人から引き取った血のつながらない弟はすっかり懐いている。主人公も次第に心を通わせるようになるが…。 ●ピエロ 何をしても怒らない夫。妻は夫に嘘をつき高校の頃の同級生に会いに行く。相手は約束の場所に現れなかったが、睡魔に襲われ一泊してしまう。帰宅した朝、夫に浮気したと嘘をつくが逆に夫から意外に言葉が…。 ●私の叔父さん 姉の孫が妊娠した。その父は主人公だと言うのだ。トラブルに巻き込まれるうちに、主人公は死んだ姪のことを思い出す。残された5枚の写真に秘められた思いとは…。

    1
    投稿日: 2022.03.21
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    大事な人を思いやって尊重するために自分の本心と折り合いをつけてカッコつける人たちが出てくる短編集。令和の今となってはそのカッコつける感じはキザで古くさくてカッコ悪い気もするけど、そのカッコ悪くて不器用な感じが一周回ってカッコよくも思える。 自分はどちらかと言うと大事な人にこそ自分の本心をぶつけて、それに対する反応を踏まえて落とし所を探ったりどっちかに判断したりする。自分が楽しくないと人を楽しくさせることはできない みたいな思考回路だ。そして大事な人にもそんなように遠慮なく振る舞ってほしいと日頃から思ってる。でもふと冷静に自省としては、相手がどうしたいかを考えることはそんなにないし深くもない。 不思議なのは、20年くらい前にこの恋文をドラマで見てけっこう感動し、その後原作も読んでときめいた記憶があるんだけど、今回また読んでそういうときめく気持ちはなかった。昔と今とで考え方が変わっているのかもしれない。時代のせいか? だからなんだというものでもないし自分を改めるつもりもほぼないけど、読み終わってそんなことを考えた一冊でした。

    0
    投稿日: 2021.12.16
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    設定の妙と人間の心の襞を絶妙な言葉で紡いだ冒頭の「恋文」に一気に引きずり込まれたが、5篇の中でのベストは何と言っても「私の叔父さん」です。恋文の時もでしたが、最後のどんでん返しとも言うべき展開、5枚の写真に秘められたメッセージには胸が熱くなりました。 若い頃はただ純粋に好きと言える恋愛が、歳を重ねて再燃する恋愛には深い事情が存在し、そんな感情の二人が成就することもあるかもしれません。 そういえば5篇のうち3篇は年の差恋愛ですね。自分には少しときめくものがあります。

    0
    投稿日: 2021.12.12
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    今まで読んだ著者の作品には、『恋文』に出てくるような女を振り回す身勝手な男ばかり出てきてたけど、なぜか憎めない。その身勝手を許して受け入れてしまう気持ちがわかってしまう。 『紅き唇』のタヅさんの想いが切ない。 『私の叔父さん』が一番好きかな。

    2
    投稿日: 2021.05.11
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    とにかく文章が美しい。気障な表現や難しい言葉を使っているわけではないのに、なんでこんなにも心に響くのだろう。極限まで美しいものを見たとき、人は言葉をなくすというけれど、それにプラス涙も出ることをこの小説を読んで知った。 今世では経験することができない、風情のある男女の話。 意地っ張りで不器用だけど、とても愛おしい。 5作品すべて好きだけど、私の叔父さんは号泣した。 永遠のような時間をありがとうございました。

    0
    投稿日: 2021.03.30
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    内容(「BOOK」データベースより) マニキュアで描いた花吹雪を窓ガラスに残し、部屋を出ていった歳下の夫。それをきっかけに、しっかり者の妻に、初めて心を許せる女友達が出来たが(「恋文」)。二十一の若さで死んだ、姉の娘。幼い子供を抱いた五枚の写真に遺された、姪から叔父へのメッセージとは(「私の叔父さん」)。都会の片隅に暮す、大人の男女の様々な“愛のかたち”を描く五篇。直木賞受賞。

    0
    投稿日: 2020.05.15
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     結構読んでいない作家作品があり、連城さんの著書は初めて読みました。「恋文」は直木賞受賞作品で、「恋文・私の叔父さん」と改題されています。  さて物語は。、男一人・女二人の三角関係になっているのですが、不思議と世間一般に連想される愛憎劇とはならないのです。  どういうことか?要はダメ男を愛した女二人が・・・。  それにしても母性という感情は不思議なものですね。恋愛ミステリーかな?氏は上梓に至るまで、意識して書いていたのでしょうか?   おもしろい!

    5
    投稿日: 2019.06.30
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    年下の夫に寛大すぎる妻とわがままを突き通す夫、一見なんとも後味が悪い関係性だけれど、それを覆す究極の愛が描かれている。難しい、実に難しい判断だけれど妻はよくやった。そして最後の夫への言葉。受け止めろよ夫。2話目、亡くなった妻の母、義母とある男の物語。この話が一番好きだ。集まってみれば全員他人である登場人物が労り合って、気遣い合って人生を歩もうとしている。義母の奥ゆかしい去り方。そして男の新しい妻になろうとしている女のさりげない優しさ。みんなが思いやりを持ち寄れば家庭は築ける。3人笑い合っている絵が浮かぶ。

    2
    投稿日: 2017.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作・恋文・私の叔父さんを含む5編の短編集。 個人的に「紅き唇」と「私の叔父さん」が好き。 六十四になるまで働き続けたタヅの死んだ娘婿を借りた1年間だけの結婚生活を描いた「紅き唇」。 姪から叔父へ5枚の写真に遺されたメッセージが印象的な 「私の叔父さん」。 どの作品も自己犠牲の上に成り立つ嘘が印象的。

    0
    投稿日: 2015.11.22
  • 連城氏の繊細な感性に感服 / 本書のどの短編も読み応え十分

    十年以上も前に読んだ連城三紀彦の短編集『恋文』をリーダーで再読。こんなにも繊細なタッチを表現できる作家だったんだとあらためて実感した。表題の恋文はテレビドラマ化され(これ自体が結構前の話し)、渡部篤郎・水野美紀・和久井映見が演じたと記憶している。ものすごく勝手だが、少年のままの純粋さを捨てきれない主人公を渡部篤郎がうまく演じていた記憶がある。『私の叔父さん』は、恋文とは逆に、姪とその娘の二人の女性に翻弄される男を描いており、これも秀逸。

    0
    投稿日: 2015.07.28
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    ところどころ・・・各ページに1か所ぐらい、手を止めてしまう描写があり、数ページに1回、本を閉じたくなる。 いつまでたっても私なんておこちゃま。そんな気がした。

    0
    投稿日: 2015.05.19
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    『私の叔父さん』が一番好き。 「大人ってのは、嘘をつけることだ」 「本当のことでも言ってはいけないことなら口に出さない人のことだ」 「十九年前、俺も夕季子も真実の気持ちを全部嘘にしたのなら、今この嘘を全部真実にしてやる」 5枚の写真が語った言葉を知った瞬間は震えた。 解説で、この本はミステリーだと言っていたが、確かに、ミステリーだと思う。

    0
    投稿日: 2015.04.24
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    恋愛の美しい部分だけを切り取ったような短編集。 恋愛における「嘘」が軸になり、どれも切ない余韻を残す作品となっています。 自分のためであれ、相手のためであれ、恋愛を取り巻く嘘はどれも哀しすぎる。 「恋文」 登場人物の誰もが少しずつ欠落した部分を持っていてそのちょっとずつの見栄とか同情とか強がりとか中途半端な優しさとかが小さな嘘となって、最終的にどうしようもなく切ない気持ちにさせてくれる作品。 「紅き唇」 いつもいつも他人を優先にしてきたおばあちゃんの最初で最後のワガママの叶え方が、なんともいとおしい。パチンコの景品を自分へのプレゼントにするおばあちゃんのいじらしさ。 「十三年目の子守唄」 これだけ妙にミステリー色が強い。 テーマも恋愛ではなく父子。 「ピエロ」 優しすぎる旦那を試すように裏切ってしまうなんて哀しすぎる。「失敗をもっと大きな失敗で庇う旦那」という設定が最後に生きるあたり、さすが連城さんだと思う。 「私の叔父さん」 こんなかっこいい叔父さんいたら好きになるのは当然。でも、お互いに選ばなくてよかったんだと思う。 好きになるひとと、結婚するひとは別って話をカメラのレンズを通して描くところが巧い。

    0
    投稿日: 2015.03.15
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    直木賞を受賞した短編集です。全5編で、どの作品も男と女の人生が描かれています。有名なのは、表題作『恋文』と『私の叔父さん』でしょうか。 私は恋愛に関する小説というものが苦手で、これまであまり読んでいません。なぜ苦手なのか考えてみると、なんとなく馬鹿馬鹿しいというか、そのような印象を受けるのです。 しかし今回の作品達はどれも興味深く読むことができました。それはきっとミステリーだからだと思います。特に好きなのは『恋文』と『ピエロ』です。『恋文』は「愛とは相手に一番やりたいことをやらせる勇気」という言葉とラブレターが感動でした。『ピエロ』は男性の生き方が素敵でした。 ぜひ読んでみてください。

    0
    投稿日: 2015.02.25
  • 恋文・私の叔父さん

    いわゆる髪結いの亭主の物語『ピエロ』が一番印象に残った。男女の仲は騙し騙されで成り立つ場合が多い。

    0
    投稿日: 2014.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋愛小説をあまり読まない私には、連城さんは縁がない作家さんだと思っていました。表題作の『恋文』を読んだら「やられたー!まずいなぁ」と思いました。いいじゃないですか、とっても。女心も男心も共感せずにはいられません。いや、本当はダメな男は好きではありません(苦笑)が、ヒロインの女性にしてみれば、そんなところもほっとけなくて愛しいのではないだろうかと思うわけです。 『紅き唇』も好きです。 この短編集に登場するのはどちらかというとダメ男さんが多いですが、女性は気が強いタイプが多いですね(笑) 物語が美しいというか情緒的というか、連城さんの恋愛小説は絶品ですね。(この本しか読んでいないですけど^^; ) 本当に困るのです。とっても素敵な文章で間違いなく好みなのですが、こうオンナオンナしているのは読んでいて気恥ずかしいというか自分の痛さに触れるというか、居心地が悪いというか…。雰囲気は好きだけど、ストーリーは好きじゃないというのが今の私の心境です^^; でも好きじゃないけど、きっと連城氏の作品を読んでしまうのだろうなぁと(笑) それだけ魅力的でした♪

    0
    投稿日: 2014.06.28
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    本自体は短編集で最初の「恋文」から始まり、「私の叔父さん」で締められています。私は短編集だと読み終わるころには最初の方の話がぼんやりしてしまうのですが、私の叔父さんでは写真という形でラブレターが残されていて、初めの恋文を思い出させてくれました。一つ一つの話も短編とは思えないくらい深い味わいがあり楽しめました。 愛ってなんなんだろーなー

    0
    投稿日: 2013.10.14
  • 心に染みいる珠玉の短編集

    シンプルな短編なのに読者の心を揺るがす筆力には、いつも瞠目させられます。 そして、いつも切なくなります。 近頃の小説は、登場人物の死で読者の涙を誘う展開が多過ぎなのではないでしょうか。 そういうのは、ちょっと食傷気味なんです。 この作品集にも死の場面は出てきますが、それ自体で涙を誘ってはいません。もっと深奥の、心底に燻ぶるような部分を刺激してきます。 本物の文学を読みたい方に。

    2
    投稿日: 2013.09.28
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    自己犠牲が通底している純愛短編集。『紅き唇』『13年目の子守唄』が印象深かった。直木賞受賞の表題作は今ひとつチューニングが合わなかった。チューニングが合わないと、タバコを海岸に棄てたりするそんな些末なシーンですら気に障ってしまう。おもしろいものだ。

    0
    投稿日: 2013.08.09
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    この小説を書いているのは男なのだ。恋文なんてとても勝手な話だけど十分にありえると思ってしまう私は、男的な恋愛なのかしら??

    0
    投稿日: 2013.02.07
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    良かった。と同時に、上手い。と感じた。 あとがきに書いてあったのだけど、「素人の名優」たちの一瞬の名場面からあれだけの話を紡げるのがすごい。

    0
    投稿日: 2012.09.27
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    この作者のどの話も映像化しやすそう。(実際いくつか映画化されてる) 男性目線(しかも年配)で女を描くとこんなふうになるのか〜。 (良い意味でね)

    0
    投稿日: 2012.09.14
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    これは最近映画になったとかいうことで、なんとなく買ってみた一冊。 連城三紀彦(れんじょうみきひこ) 余談ながら作家らしいカッコイイ名前である。 常人の感覚からは離れた様々な愛について書いてある。小説というよりもシナリオ、という感じがした。映像にしたら別の映え方をするんじゃないか、というものばかり。女の人からしたら「小説中の女が都合よく扱われている」という気持ちにさせられることもあるのかもしれない。 地の文と会話が独特の混ざり方をするので、何となく慣れず読みにくいと感じたこともあった。これについては著者がミステリー作家である、というのを知ってなんとなく腑に落ちた感がある。 本当にその人のことを好き、ってのは果たしてどういうことなのかとぼんやりと考えさせられる。

    0
    投稿日: 2012.08.29
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    ちょっといい話の連続なんだけど、 どこにでもありそうなんだけど、 読み終わったあと、ふっと心に沁みるものがあって、 それは結局、とても良質な話を読んだことなんだろうな、と思った。 そんな感じ。

    1
    投稿日: 2012.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ごく普通の恋愛小説。どこにでもありそうなお話。でも、それを素敵に、表情豊かに言葉にできるって、作家ってすごいです。うらやましい。

    0
    投稿日: 2012.02.16