Reader Store
若きウェルテルの悩み
若きウェルテルの悩み
ゲーテ、高橋義孝/新潮社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

266件)
3.8
62
79
67
16
2
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゲーテの中で最も気になっていた本。心理を言語化された内容は参考になる。人間の心の本質みたいなものが淡々と描かれている。

    0
    投稿日: 2025.10.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    タイトル通り、悩むウェルテルの本。 友人への手紙という形で、偶然出会ったシャルロッテに叶わぬ恋をし、何度も思いを断ち切ろうとするも断ち切れず次第に苦悩が深まっていく様子が綴られている。一度は思いを断ち切ったことを述べながら、次の手紙でまた思い焦がれるなど、理性と本音が揺れ動いている様子がよく伝わる。それにしてもここまでアプローチされてシャルロッテはもう少し何かできなかったのか、と思えるが、ウェルテルの一人称のみなのでシャルロッテの本音は分からない。

    0
    投稿日: 2025.09.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本当に『若き』人の悩みという感じだった。 私はここまで他人に対して熱烈な気持ちを持ったことがないので、恋心については読んでいて特に共感はできなかったけど、若いときにこういうことで憤慨したり悩んだりするよなぁとところどころ思ったりもした。 この本のせいで当時自殺者が増えたとのことだけど、確かに引き込ませるものはあるかもしれない。似たような悩みを持っている人には特に。 ゲーテの実体験をもとに書かれているらしいことにもびっくり。

    0
    投稿日: 2025.09.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ロッテは純粋で無垢だと思っていたけれど、今回読み返してみて、もしかしたら無意識にヴェルテルを弄んでいたのかも?と思った。彼女自身も、誰かに愛されることで安心していたのかもしれない。悪気はないけれど、彼女の“優しさ”は残酷でもある。 後半に行くにつれて不安定になるウェルテルは読んでいて辛かった…。 彼の愛はものすごく重いけど、ロッテを理想化しすぎてるんじゃないかと思う部分もあった。 あと、チェーホフの『ワーニャ伯父さん』、ドストエフスキーの『白夜』を思い出した。 『ワーニャ伯父さん』は、愛してはいけない人への想いを抱えながらも、どうしようもなく惹かれてしまう登場人物の苦しみが描かれていて、『白夜』は相手を理想化した故の激しい恋の物語で、ウェルテルが刺さった人にはオススメ。

    12
    投稿日: 2025.07.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    少しだけ読んだことはあったが「淋しい夜のページをめくれ」がきっかけで再度手に取る 初めてのゲーテの作品 とことんウェルテルになりながら、気持ちを想像しながらじっくりじっくり読んでいった。 小説というよりも詩に近い印象を受けた。 ロッテを初めてみて、天使だと思った。とか ぼくはまるで神が聖者たちのためにとっておいたような幸福な日々を送っている。 とか、浮かれっぷりがすごい、現代と何も変わらない感情に、人間の普遍性を感じる。 このさきざきがどうだろうと、ぼくは人生のよろこびを、最も清らかなよろこびを味わったんだとか 死亡フラグすぎる 身を引こうとするウェルテル それでも吸い寄せられるように会いに行ってしまうウェルテル。  奪うでも無く、殺すでもなく、身を引く。それができればどんなに良かったか。 できないからこそ、もがき、苦しみ、最後の選択をする。 恋の悩みの話だと考える人もいるかもしれないが、 一つの愛なのではないかと感じた この本を今の歳で味わえて良かった。 A+

    1
    投稿日: 2025.06.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短い作品だが、終末へ向かう危険な高揚感は恐ろしい。感傷的に過ぎる主人公の、急き立てられるような最期の感情の昂りは、読者にも穏やかでない感情を抱かせるのに充分だろう。 「文章の一つ一つを丁寧に読み返して、その内部に秘められた深い意味を探ろう」と、読んでいると嫌でもそんな心境になるのではないだろうか。 主人公の死のきっかけは、現在ではよくありそうなことだ。その出来事に極度に戸惑ったりすることは、相手側としても比較的に減っていると思われる。 だが当時の背景に基づく三人の複雑な感情の動きを鑑みると、この小説が描いているテーマはずっしりと重い。

    4
    投稿日: 2025.05.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    18世紀〜19世紀、いわゆる「ゲーテ時代」の本は堅苦しいのかなと倦厭していたけど、読もうかなという気になったので読んだ。 読み終わったあとも、ウェルテルは陰鬱な気持ちを抱えたまま自害したんだな…っていう余韻が残る… ロッテに既に婚約者がいるのは知ってての馴れ初めだったけど、それでもとめられないウェルテルの恋心とか、若いゆえの走り出しやすさとか、色々なものが悲しいな〜〜って感じ。 とになく、文が詩的で綺麗。 ウェルテルの一方的な手紙しか本編には無いというのが、なんともウェルテルの孤独を感じる。

    0
    投稿日: 2025.05.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    絶唱すぎる。あまりにも若い。ウェルテルも辛いけどロッテも辛い。 直接的な形容詞を並べるだけじゃなくて、心の動きを丘から見下ろす美しい景色に託してみたり、神への祈りに託してみたり、優れた創作物(ホメロスの叙事詩やオシアンの歌)に託してみたり、いろんな要素を引き合いに出すことで何倍も何十倍も増幅されて響くんだ、ということをあらためて実感した。小説の醍醐味という感じがした。

    0
    投稿日: 2025.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    洗練された美しい文章がすごく良い。 苦しいほど切実な恋心が言葉を変えながらたっぷり200ページで描ききられていて、まるで演劇を観ているようだった。 「不機嫌というやつは怠惰と全く同じものだ。」という言葉に感服した。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。 多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普遍性をもつ。

    0
    投稿日: 2025.04.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高尚で詩的なメンヘラ日記だった。 ロッテに出会ってからウェルテルの頭が彼女に支配されていくスピード感と臨場感が面白かった。また彼女と結ばれることは無い事実と向き合えば向き合うほど、その愛の矛先を失い狂っていく様子が恐怖をも感じさせた。と同時に、本来の愛とはこれ程までに重く、諦めのつかないものなのかもしれないと思った。 抽象的な表現が多く中々頭に入ってこない部分もあったので、自分の国語力と理解力を磨いてもう一度リベンジしたい。

    0
    投稿日: 2025.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゲーテの時代も今の人と同じような人間関係の悩みがあったり、異性にときめいていること自体がもう素敵だった。 考えてみれば同じ人間なんだから当たり前だけど、こうやって書簡体の文章で読むとより親近感を持ってこの時代に触れられて良かった。 悲劇的な最後を遂げるウェルテルだけど、彼の燃えるような愛は出逢えただけでも幸福なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.03.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    恋愛に悩む青年の心に移入すると、辛くなりそうだった。この心情を多くの者が経験しているんじゃないか? ただ、途中から辛い。そんな作品。

    1
    投稿日: 2025.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    #若きウェルテルの悩み #読了 恋は盲目とかっていうけれど、盲目ならまだマシな方だと読んで思った。 恋に溺れるとかっていうけれど、溺れるならまだマシな方だと読んで思った。 恋が実らないことのゆく先が死しか見えないなんて悲劇すぎる。 若さ特有の悩みに真っ直ぐ過ぎる心を劇的に感じた。

    0
    投稿日: 2025.02.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    内容云々というより、前半のウェルテルの純粋な心で伝えられる人々との交流や関係、話し合いの場面や風景の語りが好きです。素朴でありながらもとてもキラキラした幸せそうな情景が浮かんでき、そうした前半ウェルテルはすごく好感が持てます。 前半の子供のような純朴なウェルテルの考え方や言葉は胸に刺さり、また読み返してしっかり心に刻みたいです。 人生の教訓となるような言葉は今思うと若いのに達観しすぎやろ!と思いましたが、若いからこそあのラストなんだろうなと考え、題名も含めて素晴らしいなと感じました。

    0
    投稿日: 2025.01.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新潮文庫の100冊 2024を読もうと入手した。 (2024.12.18) ※2024.12.8古本をネットオフに注文、12.13到着  新潮文庫の100冊 2024:8冊目  2025.8.30読書開始、9.26読了

    1
    投稿日: 2024.12.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    学問のある学校先生や家庭教師の方々は、口をそろえて、子供というものは自己の欲求の拠ってきたる所以を知らぬとおっしゃるのだが、大人だってそうじゃないか。子供たちと同じにこの地上をよちよち歩きまわってさ、どこからやって来てどこへ往くのなを知りはしないし、本当の目的に従って行動もしないし、ビスケットやお菓子や鞭であやつられているわけなんだが、不思議だね、誰もそういう実情を信じたがらない。ところが、こんなにはっきりしていることじゃないか。 彼女がいるということ、彼女の運命、僕の運命にたいする彼女の共感、そういうものを思うと、ひからびた脳髄からも最後の涙が絞り出される。 ー絶望じゃありません、がんばり通したぞという安心です、あなたの犠牲になるのだという確信です。 さすが読まれ続けてる作品、人間ひとりの悩みや絶望や人を愛することへの希望やらが見事に表現されてて、心に残った言葉がたくさんあった。 朝井リョウの生殖記を読んだばかりなので、「いやいやウェルテル落ち着け、悩みすぎや!!働け!!!考えすぎや落ち着け!!」ってなった 高校生の時に受けた世界史の授業でこの作品を知って、「ウェルテル効果」を知って、興奮して本屋さんに買いに行ったやつ。当時の自分には全然おもしろくなくて3分の1くらいしか読めなくて、いつか読もう、と本棚にずっと置いてたやつを、やっと読めた! 失恋で自殺?って軽くとらえてたけど、深刻に物事を捉えて、実らない恋心を十分自覚したままでもその人に会いに行ってしまうウェルテルのつらさに現代の私でも共感できた。好きな人は天使に見えて、好きな人の婚約者は立派に見えて、でも憎しみもあって、時間があると恋のことばかり考えてしまって、私生活の方もうまくいかずにどんどん人生に悲観的になっていく。 厭世的で、悲観的。希望が見つけられない。 そんな苦しみの中でこの若者がもがきにもがいて、最後には拳銃自殺を選ぶ。全然あり得る世界線だと思えた。現代の私が読んでもウェルテルの死を身近に感じることができた。

    1
    投稿日: 2024.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大学生の時に買うだけ買って、何年越し? やっと読み終わった ウェルテルの気持ち、想像に難くない 恋の苦しみ、社会的階級におけるやりきれなさ 厭世 感情の全てを自己に向ける 解説を読んで、当時の小説は”「楽しませることと有益であること」(prodesse et delectare)”としての機能があったけれど、ウェルテルは人間の生き方そのものを問題にしようとした点で、きわめて画期的な作品だったと初めて知った やるじゃん、ゲーテ

    0
    投稿日: 2024.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「まるで自分の心の中をのぞくような気がする」 自身と他者との様々な相違を受けて自信を持って、あるいは、それを見失い、行きつ戻りつということの繰り返しに明け暮れるのが、すなわち人生なのだと、僕自身それなりの年齢になった今だからこそ気づくことができたわけで、そこは“若き”ウェルテル、彼の思い、悩みについて、こんな僕ですら身に覚えがあるというか、さらにいえば身につまされるというか。物語を通して、僕と彼らとの比較において、僕は僕自身を知るわけだ。それで納得できるかどうか、もしくは納得してしまってよいものなのかどうか、まったくわからないけれど、僕はそれ以外の方法を、たぶん知らない。知らない、わからない、理解しようがない、それはつまり僕の人生経験によるものだ。相対的に、僕は自信がない。きっと裏付けとなる人生経験に乏しいからなのだろう。 「ぼく以前でも人間はこんなに哀れなものだったんだろうか」 連綿と紡がれ続ける数多の人生、この先百年経とうが、つまり幾重もの“若き”何某かの人生もまた、きっと哀れなものに違いない。

    2
    投稿日: 2024.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    メンヘラの日記を読まされた挙句、最後に自殺すると言うもうなんか今の時代でガチで起きたらニュースになるんでは?な感じ、でも小説だから笑って済むけど。(モデルがいるのがちょっと怖い) 最初は読むのこれ?つまんないと思ってたら、ウェルテルがいきなりわたしとは合わない恋愛観日記始めて、それがもうなんかよくわからないけど、今で言う裏垢を覗いてる感覚でおもしろくて。 実はお互いに気持ちがあるとかもうわたしには完全に理解ができないし、挙げ句の果てには銃撃自殺してそのあとのことも事細かーく書いてあるのが、ゾッとするけどわたしにはいい刺激、、、笑

    0
    投稿日: 2024.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ゲーテの言わずと知れた名作 ちょっと文章が文学的すぎて難しかった 学が足りなかったです。お恥ずかしい... 200ページくらいしかないのに読むのに1週間くらいかかっちゃった 詩人らしい、繊細で美しい表現の数々。 とっても素敵でした! 終始ウェルテルのお手紙形式で話が進む感じが斬新に感じられて大変面白かったです。 手紙を通して、気持ちの変化がこんなにも感じられるのだなーとビックリ。切なかった。 風景と心情描写がとても良かったです。

    6
    投稿日: 2024.10.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ※追記予定 ログライン  ・人妻のロッテに恋した若きウェルテルが、葛藤し悩んだ末、自殺を選択する話。 構成 起:ロッテとの出会い 承:人妻に恋する葛藤。ロッテを忘れようとする 転:自分にはロッテしかいないが、叶わぬ恋にもがき苦しむ 結:皆が幸せになれる残された手段が自殺だと結論づける 技法 ・書簡体小説 私自身、書簡体小説を読むのは初めてだったので、これを技法に入れていいのか迷ったが、個人的には目新しいモノであったのでここで書かせてもらう。主人公の手紙で物語が進むので、内面的描写が必然的に多くなっており、それが本作の内容とマッチしていると思う。また手紙の送り先が親しい友人であり、本音を伝える描写が多くなっていた。 ・作中に編者が出てくる 本作は2部構成で、2部半ばから「編者」という第三者目線で物語が進む。編者がウェルテルの手紙と共に、状況説明を添えてくれる。この編者は現実世界での編者(編集者)という意味ではなく、物語上での編者である。この編者を出すという発想が凄く面白い。手紙を元に物語が進む「書簡体小説」では、主人公視点でしか物語が見えないため、どうしても内容の偏りが出てしまう。けれど、編者という第三者を出したことによって状況整理がされ、物語の深みを更にコクした。 作品の売り ・画期的かつ普遍的である内容と内的告白の書簡体小説 当時の18世紀からしたら画期的であった内容の小説だが、その内容は誰しもが感じたことのある普遍的出来事でもあった。更に内的告白という書簡体形式も相まって、人々の共感を多く寄せた。 どうして売れているのか ・散文小説における悲劇文学の先駆者 本作の解説部分にも書かれているが、出版された18世紀では芸術や文学の本質的機能は「人を楽しませることと有益であること」とされていた。そんな中で、恋愛の葛藤による自殺という題材は画期的であった。今でこそネットが発達して共感する場面が多いが、当時からしたら手が届きそうで届かない痒いところを掻いてくれる作品だったのだろう。だからこそ、主人公の考え方に共感と賛同し、後を追うように自殺し「精神的インフルエンザの病原体」とまで言われた。 ・ 個人的感想 評価 ★3.8 ・まさにタイトル通り(若きウェルテルの悩み)の内容であった。ウェルテルに感情移入はあまり出来ないが、気持ちは痛いほど分かる。というか伝わってくる。本作は手紙形式で進んでいくので、読者としてはウェルテルから手紙を受け取る友人目線で物語が進むので、必然的かもしれない。正直、私は1回読んだだけでは全てを理解することが出来なかったので、もう1度読み直し、再び感想を書きにここに来る。

    0
    投稿日: 2024.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1700年代の詩人、ゲーテの代表作の一つ。 若きウェルテルは見た目麗しく、社交も才覚も備えており、周囲からも寵愛を受けていた。 そんな優秀な若者であるウェルテルはある日、ある女性に恋をする。 しかしその相手は既に夫がいる。 それでも止められない自分の感情に苦悩し、その悩みはどんどん深まっていく。 ここまで深く思慕できる相手に巡り合えたのは幸福であると言えるかもしれないが、決して実らない恋に精神が崩壊されるのであれば、本人の魅力が乏しく容易に相手にされなくなる方が幸せだったのかもとも思える。 おそらく10代後半か20代前半の若者だから仕方ないかもしれないが、ちょっとあまりに情動に左右されすぎて周りが見えてないので、元々精神的に不安定なものを抱えた主人公だったのかもしれないが。 容易に不倫するような人に読ませたい本ではある。 現代でも人の心の動きとして学ぶことのある本であった。

    5
    投稿日: 2024.09.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    何も自殺しなくてもとは思ったが叶わぬ恋故に自殺する話、実話でもそこそこ聞くしなぁとは思った。 ちょっと日記調で読むのが大変からの文章で読みにくさがある。 また5年後くらいに読んでみたいかも。

    0
    投稿日: 2024.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ファウスト」は挫折したので、今度はこちらを読んでみようと思った。正直、主人公には全然感情移入できなかったが、苦しみがすごく伝わる文章で、読んでいて悲しくなった。手紙だからこそ書ける自分の気持ちがとても表れていて、これが200年以上前に書かれたものであることを考えると、人間の変わっていない部分だなあと思った。また、仕事や人間関係での悩みなども含まれており、「うーん、やっぱり悩んでいる事は同だ」と感じた。だからこそ読み継がれているのだろう。

    0
    投稿日: 2024.08.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文章が少し難しく、中々頭に入ってこなかった。情景が思い浮かばなかったので、動画で解決を見たら分かってきたので、最初から再読予定。

    0
    投稿日: 2024.07.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日記形式の小説はあまり読んだことが無かったが面白かった。日記ではないか、手紙か。 これが若さであり、恋なのであろう、、

    0
    投稿日: 2024.07.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    報われない恋の苦しさ。 叶わぬ想いが絶望を生み、破滅へと追い込む。 青春時代の代名詞とも言われる作品。

    20
    投稿日: 2024.06.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    青春の心の変遷、揺れ動き、感情の起伏、恋の嵐、など追体験しているようにすらすらと読み進められた。最後の神々のたとえ話のところは読みづらかったので飛ばした。 ウェルテル効果ってこんな感じなのかってほんのちょっと感じたようなしないような。 読み進めながら、どこまでもシャルロッテの人となりを想像し、読み進めていたが、何とも言えないって感じ。作中にてウェルテルが書き記す手紙の中でいくつか真に迫る描写があったが、多くのことを学び考えさせられた。 幸せは、分別がつく前か、狂った後にしかなじまない。なるほど。たしかに。 現代社会に生きる自分たちにとっても多くのことを現実に即して学べるし、この先もずっと読み続けられるのだろうと確信した。人がいない時期に遠い田舎や歴史あるところに出かけて行って、太陽や森、あらゆる生命に囲まれて、この物語をもう一度読んでみたい。どんな気持ちがするだろう。

    0
    投稿日: 2024.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ひとが人生のうちでこの本に心を動かされることがなかったとしたら、それはあまり良いことではないだろう」とゲーテは語ったらしい。「こんなにあなたを愛した私を、あなたは決して憎めない」と、ロッテへの純粋な愛と信頼を貫き通した彼の儚い人生についてのこの小さな記録は、到達不可能な憧れに一身を捧げる(シェリーが星と蛾のたとえで美しく言い表したような)愛の喜びと、それの裏側でしかない悲哀を同時に提示し、我々の生に暗くも美しい影を落としている。ウェルテルはロッテの元を静かに立ち去るべきであっただろうか。ロッテはだけれど、確かにウェルテルに想いを寄せていたし、ウェルテルは、ただのエゴイズムから最悪の結果を招いたわけではない。愛そのものが純粋だとしても、その純粋さそのもののゆえに、ひとは、その純粋な愛を保ち続けることに耐えることができないのかもしれない。愛が美しくそして純粋であればあるほど、それを心のうちに保つにはあまりにひとは弱すぎる。

    0
    投稿日: 2024.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ウェルテルは即死じゃないんだ、、が一番の驚きポイント。 ウェルテル自身ちょっとだけ生きづらいタイプの思考をする傾向にあるけど、真逆というか相容れないタイプの人(恋しいシャルロッテの結婚相手)にも割とそれなりに反論したり攻撃的になったりするところも見れておもしろい。 全体に、恋に落ちて夢中になっている人の世界がとても丁寧に美しく描かれててて、シンプルに語彙の力ってすごいなと思った

    2
    投稿日: 2024.03.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これがゲーテ自身の中で起こった出来事だと思うと不憫で仕方がない。それを書き出せることによって作品に昇華できてよかった。その事が彼を救ったのでは無いかと思う、

    3
    投稿日: 2024.03.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゲーテならではの風景や心情の表現が良かった。もうすでに相手がいる人に恋してしまっても、その人のことを思って離れるのが正解だし、それが一番の優しさであり愛だよなーと思った

    1
    投稿日: 2024.03.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「初版」訳の光文社古典新訳文庫を読み、「改訂版」の新潮文庫も読んでみた。前者の解説によると、11の書簡の追加と「編者から読者へ」の全面的書き換えがあったとのこと。受ける印象は大きく変わらないが、改訂版の方がウェルテルの心情が客観的に書かれているように感じた。それでも後半に向かうにつれてのウェルテルの鬼気迫る盲信ぶりには「ウェルテルよ冷静になれ」と肩を叩きたくなった。本書が「精神的インフルエンザの病原体」と言われるのも納得。この作品を多感な10代に読んでいたら受ける衝撃も大きかっただろうと思うと後悔もする。

    0
    投稿日: 2024.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ひと言で言うと、病み体質なかまってちゃんのTwitterのようだった。 叶わない恋に挫折し、その相手から一旦離れるが、結局耐えられなくなりまた戻ってくる。そしてこれを繰り返す。そしてそんな様子や相手とのやりとりを周りに向けて明け透けと発信する。自分の友人にもそんな人が何人かいたな。 ウェルテルが最期に書いた手紙で、あなたのおかげで死ぬことができる的なことを書いたように、自分がこんなに苦しんだのはお前のせいだと暗に伝えるのも(ウェルテルにその意図があったかわからないが)、実際に友人がやってたな。 盲目で敗者的な恋をすると、そんな気持ちになってしまうのは分からなくもないが、正直気に食わない。 結局自分の不幸に酔ってるだけに見えてしまう。自分がうまくいかないのは自分のせいですよって表向きは理解しているような口ぶりでも、実際は他人のせいにしているのが透けて見えて腹が立つ。 まぁ、どうしようがその人の勝手自由であるが。 自分には理解ができない。

    0
    投稿日: 2024.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    詩的で情熱的で繊細な青年が、婚約者のいる女性に恋してしまい、求め、離れ、逃れがたくまた求めて、その叶わぬことを知り、ついに身辺整理を済ませて自らピストル自殺を果たす物語。 18世紀の当時としてとても斬新であったということは頷けるが、今読むと特別珍しい話ではないので、あくまで古典として一読した。 昭和風の翻訳文、キリスト教圏の文化的表現や引用、詩的な風景描写の多さなどから読みやすい文章とは言えなかったが、その趣としては良いと思う。 その他の本の解説などで言及される作品なので、一読できてよかったと思う。また適宜読み返すこともあるかもしれない。

    1
    投稿日: 2024.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    この小説は、ウェルテルの手紙と、手紙をまとめた編者が調べた内容によって構成されている。 ウェルテルの手紙だけでは分からなかった事実が、編者によって明らかにされていく。 悟ったようなことを言ったかと思ったら、ロッテへの想いに浸り、欲望を押さえ込むのに必死でぐちゃぐちゃになってしまう。 そんなウェルテルのアンバランスさが良かった。 彼の手紙からは、ロッテへの強い気持ちが伝わってくる。 こんなにも気持ちを打ち明けられるなんて、手紙の相手・ウィルヘルムとは一体どんな人なのだろうと、そちらにも興味が湧いた。 手紙から感じ取れるウェルテルは、少々独りよがりのように思えた。 「(ロッテが)ぼくを愛していると感じている」と書かれていたときには、ウェルテルの気持ちが暴走しているのだろうと思ったが、編者の記録を読むと勘違いとは言えないような状況だった。 ロッテのウェルテルへの気持ちは、恋愛と言っていいのかは分からない。 しかし彼女にとって、彼が特別な存在であったことは確かだった。 心がぴったりと調和していて、ウェルテルがもし離れてしまったら、ぽっかりと穴が空いてしまう。 そんな存在に彼はなっていた。 夫がいるロッテへの想いを永遠のものとするには、死しかなかったのだろう。 それがウェルテルにとって、唯一の希望だったように思う。 ウェルテルが死の直前に綴ったとされる手紙はどれも素晴らしく、私のお気に入りだ。 目の前の自然や自分の存在に目を向け、死と向き合う彼の言葉には、心を絞り上げられるような心地がした。 とても好きな作品だった。 読めて良かったと思う。 ◇ 心の中には無数の計画や希望が狂いまわっていたけれど、とうとうしっかりと、はっきりと、最後のただ一つの考えがきまったのです。自殺です。——横になり、朝、眼をさましたときの、落ち着いた気持のときも、死のうという考えは、まだ小ゆるぎもせずしっかりとしています。——絶望じゃありません、がんばり通したぞという安心です、 あなたの犠牲になるのだという確信です。 (P183〜184)

    1
    投稿日: 2023.12.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    書簡が続く部分は難しくはありませんが、後半の詩が入ってくる部分は難しくてよくわかりませんでした。 何にしても、最期に主人公が自死するのは、悲しく救いのない話に感じました。

    0
    投稿日: 2023.12.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『ファウスト』と並ぶ、ゲーテの代表作にして、近代文学の傑作である。アイドルオタクの私の心はズタズタに切り裂かれた。 繊細で恋愛を知らない若貴族ウェルテルが、法官の娘シャルロッテに空前絶後の恋に落ちてしまう。しかし、シャルロッテには既にウェルテルすら尊敬してしまう許婚がいたのである。 伝統や風習、世間体を堅く守り、ウェルテルを愛しながら、彼の気持ちを受け入れることができないシャルロッテと、ひたすら愛に飢えるウェルテルの心情描写が見事。恋愛に関する、ありとあらゆる事柄がこの物語に詰め込まれている。 当時欧州に自殺ブームまで起こしてしまったこの悲劇が、21世紀の若者にも突き刺さってしまうことは、かのゲーテでも予測できなかっただろう。

    1
    投稿日: 2023.12.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アラフォー既婚の私が読んだので、どうしてもロッテの立場を考えてしまう…。 この後ロッテはまともに生きていけるの?女の人って精神的に強いから大丈夫かな。 もっと若い頃に読んだらどんな感想を持っただろうか?ウェルテルに共感する部分が多かったのだろうか?ウェルテルの熱い情熱にひきつつも、人間の内面を深く切りとって書かれた名作。読み終わった後の余韻が半端ない。

    1
    投稿日: 2023.12.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ウェルテルの思考が情熱的で芸術的であるがゆえにウェルテル自身の悩み、嫉妬などの暗い感情がこと細やかに書かれていた。 もう少しウェルテルがさっぱりした性格であったならこんなに悩んだりすることは無かったのかな。 ロッテと似たような感性を持ち合わせていたり、その性格ゆえに恋に対して悩みすぎてしまったり、途中から恋を一線越えた執着や嫉妬による苦しみが多く書かれていて読み手の自分も痛かったし辛かった。 時代や国を超えど恋に対する悩みとか苦しみは変わらない。 読むタイミングとか自分の精神状態とかによったら病んじゃうかも。 一読だけじゃ中々頭に入らなかったから再読して、より内容を噛み砕いたら本当に苦しんでしまいそう、あらすじを読むだけで来るものがある。 また読み返したい。

    4
    投稿日: 2023.12.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    美しく悲痛な恋に落ちた男の最期はドロドロと生々しい死に様であった。決して美しくないエンディングにズンときた。

    0
    投稿日: 2023.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    (2023/07/18 2.5h) 三島由紀夫が影響を受けたというゲーテ。 その一旦が垣間見える。 ゲーテ自身が自死するのではなく、ウェルテルの自殺ということで昇華する作家としての素晴らしさ。

    3
    投稿日: 2023.07.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゲーテ自身の絶望的な恋。これはよくかんがえればわかるだろーと思うけど、文学的になってるところが凄い。

    6
    投稿日: 2023.06.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    よくある「あらすじだけ知っている人はうじゃうじゃいるのに本編を読んだことある人に出会わない」タイプの本であるところの本作。私もそのひとりだったわけでして、そもそも"有名人の自殺に触発された後追い自殺の発生を「ウェルテル効果」とよぶ"という究極のネタバレを最初から喰らっている時点でなかなか手を出しづらかったのです。裏表紙のあらすじにも「自殺」って書いてあるし。 でもちゃんと通読して(本編200ページ足らずですが読了までに時間はけっこうかかりました)、ゲーテの詩的な表現、書簡体小説を選んだことからくる構成の引き込む感じ(返信を期待する、つまりツッコミを期待して書かれた文章というのは、やはり地の文とは読んだ時の趣が違うものです)、そしてウェルテルの(今日日的な書き方をすると)クソデカ感情に触れると、やっぱりなんでも実際に手に取って読むべきだなぁという思いを強くするわけです。 読んではじめてわかること(というよりは、今まで勘違いをしていたこと)も多々あって、裏表紙のあらすじにもウェルテルが「遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する」とあるので、てっきり恋におちてからロッテに許婚ありと知ったのと思っていたのですが、そんなことはなく初対面の前から彼女がそうであると忠告を受け知っていたのです。しかも後にはロッテの夫となるアルベルトと普通に知り合うし、そのうえで頻繁にロッテに会いに行ったりする。ウェルテル、じつは余計なまでに行動力がある。 愕然としたのは、ウェルテルが自死に臨む際に選んだ凶器の出処ですかね…。読んで確かめていただきたいと思います。 新潮文庫版の解説は、ゲーテの小伝記から作品解説に入ります。これを読むと、ゲーテ本人の恋の多きや、小説のモデルになった悲恋が別にゲーテの初恋ではないという点、ゲーテ自身とウェルテルの差異をはじめとする、さまざまな気付きを得られるかと思います。

    2
    投稿日: 2023.04.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    夫のいるロッテに恋するウェルテル。 「ねぇ、君、恋愛するのはもっともだな、ただしもっともな恋愛をしたまえ。君の時間を分けて、その一部は仕事にさく、そして休養時間を君の娘さんにはささげたまえ。…なるほど、そんな忠告に従えば有能な青年ができあがるだろうから、…」(p20)

    0
    投稿日: 2023.03.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    率直な感想は、「かまってちゃんのSNSかよ!」 手紙の形式で語られるので、ウィルヘルムが何をしているのかはこちらの想像に委ねられる。誰もが若い頃経験した叶わぬ恋の話なので、ワクワクドキドキのストーリー展開!は無く、共感すら覚える。でも自分の命を絶たずにここまで生きてきたのはなぜか、自分の周りに自分を思ってくれる人がいることにきづけたから。

    0
    投稿日: 2023.01.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ロッテに恋してしまったウェルテルだが相手にはアルベルトという許婚者のいる女性。あまりに恋い焦がれたがどうにもならなくて自殺をすることになるシーンが克明に描かれている。この本が1700年代に描かれているのに現代でも通じるところに驚きを感じる。人生は只一場の夢のごとし、ファウストの影響、幸も不幸も心次第、胸の苦しさとやるせなさ、かけがえの無い存在、心境の描写が生々しく心の内がよく伝わってきた。

    2
    投稿日: 2023.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    真面目で理論的なアルベルトと感受性が高く詩的なウェルテル 書簡体で書かれた作品なのでウェルテルの感情が読み取りやすく、浮き沈みする様子が若きウェルテルの悩みというタイトルをよく表している。 現代ではメンヘラ男として片付けられそうなウェルテルだがこの時代に、そして所帯を持つ者にあらぬ感情を持つことの厳しさを描くことはどんなに画期的なことであったのだろう。 そしてウェルテルの他にも、女に恋焦がれる描写を重ねることで男女の関係が難しいことの証明になっていてより絶望感が増している。 そしてどの時代も悩みは変わらないのだということの安心感たるや。誰にもこの問題は解決できないし、どんな方向に転んだとしてもきっとその先は地獄である。 1774年に書かれた作品のはずだが途中アドラー心理学を読んでいる気持ちになった。ただのメンヘラ小説ではなく哲学的であり詩的な美しさもある良作。

    0
    投稿日: 2023.01.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ロッテへのかなわぬ恋が、青年ウェルテムの内面を頑なにし、若さが社会に適応する術を与えず自死に至る。キリスト教が自殺を禁忌としているはずなのに一見美化したような結末にしたのかわからない。ロッテとアルベルトの曖昧な態度も不可解である。当時の小説に対する実験的試みだったのだろうか。2022.12.22

    1
    投稿日: 2022.12.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     果たして青春時代であろうとなかろうと、これ程までに人に恋焦がれ、自身の身を破滅へと導くまでに堕ちていくことが、何事にも淡白的な自分には無理なのではなかろうかと思う。  しかし1774年に書かれた作品で、自殺志願者を増加させたと言われるほどに社会へ影響を及ぼしたということで、いかに当時の人が閉鎖された中で婚姻やらが自由意志で難しくもあるのかと想像される。  それにしても書簡形式で自己の内面を腹蔵することなく語るのとともに、最後の方ではゲーテの詩的表現も相まって、破滅へと堕ちていくというよりも、ある意味自己だけになるのだが死ということで昇華と自己の救いにさえ感じてしまう。勿論自殺を擁護する訳ではないが、それ故に当時の共感を得たのであろう。

    1
    投稿日: 2022.11.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ウェルテルの名が、恋する青年の代名詞となっている書簡体小説で古典的名作。 許婚者のいるロッテに恋してしまったウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知り、苦悩の果てに自殺してしまいます。 青春の危機を深く追究し、人間の生き方を描いた、時代超える文学です。 刊行後200年以上経つのに、今なお、世界の若者を魅了し続けている青春小説。 すごいなぁ。

    1
    投稿日: 2022.10.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あそこまで純粋に感情を表現することができる主人公がある意味で羨ましくも感じてしまいました。この本が発表された当時の読者に自殺者が急増したという事実を知って、当時の人々の感受性の鋭さに驚きです。 淡々と日々を過ごしてしまっていたので、もっと自分の感情に素直になろうと思える素晴らしい1冊です。

    1
    投稿日: 2022.10.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    10代・20代のうちに読んでおかなくてよかった。 確実に病んでいたと思う。。 最後の朗読の場面、難解だったけどとても美しい情景だと思いました。

    0
    投稿日: 2022.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ウェルテルは好青年だった。とても思慮深く、知性も理性も兼ね備えた人間だった。そんな彼が、叶わぬ恋と知りながらロッテという女性を愛した結果、悩み苦しみ抜いた末に自殺する。自分は愛されていたんだと狂気しながら…。 狂ってしまうくらいの恋。まだ始まってもいないのに終わってしまった。いや、始まっていたのかな。恋の始まりってどこからだろう。 自ら“死”を選ぶこと。当時、この本を読んで自殺が流行ったとあるが、もちろんゲーテはそんなことは望んでいなかったはず。冒頭には、同じように悩む若者の慰めになればとある。この物語は一人の青年の悲劇だ。不幸だ。決して自殺を美化しているわけではない。 この物語は書簡形式なのだが、ウェルテルの手紙だけで語られるので、ロッテの気持ちはどうなんだろう、と思いながら読み進めた。最後の方でロッテの想いに触れられており、ウェルテルの片想いではなかったのかと、そこだけは救われる思いだった。

    24
    投稿日: 2022.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1774年 ゲーテの書簡体小説。 主人公ウェルテルが、婚約者のある女性“ロッテ”に恋をして、その苦悩を友人への手紙に悶々と吐露していく。ラストはご存じの通り、拳銃自殺。 250年前の作品で、昭和26年の翻訳。それを考えると文章は読み易いし、どれほど愛しているか、何に悩み苦しんでいるのか伝わってくる。名作なんだなあと思う。 昔読んで覚え違いしていたことは、相手の女性“ロッテ”もウェルテルに好意を持っていたという事。 武者小路実篤の「友情」のように一方的片思いかと思っていた。 発刊当時、ベストセラーになりすぎて、若者の自殺増加という社会現象まで引き起こしたとか。夏目漱石「こころ」梶井基次郎、芥川龍之介、等々日本の古典にも悩める作品作家は多けれど。 若者よ、恋やら愛やら結構ですよ。悩みなさいよ。答えが出ないなら、本でも読んで、働いてみて、なんならスポーツでもして。叶わぬものなんかね、いっぱいあるんだから。 お口の恋人“ロッテ”のロッテなんだって。

    44
    投稿日: 2022.07.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    失恋で自殺するのはアホという風潮が現代でもあるけれど、それは大きな間違いだと思う ウェルテルは頭のいい人間だと感じた だからこそ、世の中の多くの人が気づきもしないこと、考えもしないことに意識がむいてしまい、苦悩する ロッテはそんなウェルテルを支えてくれる唯一の人だったのだ そのロッテが失われた瞬間はウェルテルの世界が崩壊した瞬間でもある 目の前の世界から光を失った時、その時そこから避難する先の光源が死であった時、 如何なる動機であれ、人は死を選ぶと思う

    1
    投稿日: 2022.06.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    難しかったけど、ウェルテルの気持ちが分かりすぎる 何度も見返すことになるかも 思わず自己を投影してしまった

    1
    投稿日: 2022.03.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1774年に刊行された書簡体小説であり、当時"ウェルテル効果"と呼ばれる連鎖自殺を引き起こしました。仕事や恋愛での挫折、上手くいかない人生。いつの時代も第三者から見れば、若さ故の視野の狭窄で小さな世界にとらわれてしまっていると感じる物ですが、繊細で悩み多き青年ウェルテルが陥った絶望は当事者にならないと分からない物なのだと思います。

    1
    投稿日: 2022.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『若きウェルテルの悩み』は主に手紙のやり取り形式で物語が展開されていく。 最終的に夫のいるロッテに対する恋心に耐えられず自殺するが、ウェルテルが何かと自分が優れていることをほのめかす場面が多く、正直うざい。しかし彼の恋に悩むシーンはふしぎにも我々の片思いの経験から考慮すれば想像を絶するほどではない。人ごととは思えない。

    1
    投稿日: 2022.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    当時「愛」と「死」を結びつけることがなかった世の中だったから、その珍しさとともに評価されたのだ。ウェルテル効果、今となっては死語なのだよ。ゲーテは、ウェルテル効果を望んでいない。むしろ逆。ゲーテに心酔するなら、そこまで汲み取らなきゃ。 アルベルトのような人間には共感は難しいだろうが、ウェルテルのような人間には共感は多少あるだろう。うんうん、恋愛って脳天を突き、自分の核をぶち壊す力があるよね。言葉じゃ表せないくらい。でも、だから活かすんだよ。そう分かっているなら、あれから何百年経ってもう客観的に知っているなら、浸るんじゃなくて活かすんだよ。かっこよくありたいんでしょ?今更二番煎じなんてダサいでしょ?活かし生きるのがかっこいいんだよ。 久しぶりに、嫌な気分になった。

    0
    投稿日: 2022.01.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ロッテの立場から考えるとウェルテルの行動は自分本位のようにも思えた。 けれど最後の手紙の、あのときからもうあなたという人が放せなかったんだ、という言葉は切実そのもので、この本で最も印象深いことばになった。

    1
    投稿日: 2022.01.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    情景を思い描きづらく、いまいち乗り切らないまま読み終えてしまったが(身の入らない読み方をしていたせい)、途中で「これ、こころと比較しながら読めば面白かったのでは…」と気づいた。

    0
    投稿日: 2021.11.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    青春の苦悩 主人公のウェルテルが許嫁がいるシャルロッテに恋をして自殺してしまう話です。 ウェルテルがヴィルヘルムに宛てた手紙を私達が読む書簡小説です。 お菓子のメーカーのロッテってありますけど、シャルロッテのロッテはそこからきています。 人間なんてものは何の変哲もないものさ。大概の人は生きんがために一生の大部分を使ってしまう。 それでもいくらかてによどんだ自由な時間が少しばかりあると、さあ心配でたまらなくなって、なんとかしてこいつを埋めようとして大騒ぎだ。まったく奇妙なものさ、人間というやつは。 多少身分のある連中は、いつだって下層の人たちとの間に距離を置いて冷然と構えている。 近寄ったら損をする。 また一方には、身分の低い人たちに自分の尊大さを一段と強く感じさせようという魂胆から、わざとへりくだって見せるような不届き者やたちのわるいいたずらものがいるのだ。 7月16日 偶然指と指とが触れ合ったり、テーブルの下で足と足とがさわったりするときは、ぼくはからだ中がぞっとする。ぼくは火にさわったみたいにはっと引っこめるが、神秘の力がまたぼくを前え押しやる。 7月18日 愛のないせかきなんて、ぼくらの心にとって何の値打ちがあろう。あかりのつかない幻燈なんて何のいみがあるんだ。

    0
    投稿日: 2021.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    悩みすぎ 啓蒙主義社会だった時代にこの本があらわれて社会現象になって若者の自殺者が増えた 好きな人に渡された拳銃で鐘の音と共に死ぬ 死なんでええ 生きてくれ 

    1
    投稿日: 2021.10.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    確か高校生の時、課題図書で読んだ気がした。そしてアラフォーの現在、神保町の古書店で100円で見つけ何となく購入して再読。 感想は三島由紀夫はめちゃくちゃゲーテの影響受けてるなという事と、このタイプの男性に好かれたら色々とアウトだなと言うこと。ウエルテルは例えロッテと結ばれてても、アルベルトから奪ってしまった罪とロッテをその罪に巻き込んでしまった事に苛まれてとかそういう理由で、結局は自殺してそう。 昔はこういうタイプの男性に惹かれたりもしたけれど、アラフォー子育て真っ最中の現在、しっかりしなさいよ!と喝を入れるお母ちゃん的な目線で読んでしまった。

    0
    投稿日: 2021.07.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かなり難解であった(特に最初の20ページは世界観に入りづらく読むのが苦痛であった)が、ロッテが登場してからはわりとすんなりと世界観に入っていけた。主人公のウェルテルのロッテの溺愛ぶりは読んでて引くところもあるくらい(送られてきたリボンに千回接吻したところは「うわぁ…」と思ってしまった)凄まじさを滲ませる。 二部の中盤〜ヴィルヘルムの解説までの部分もこれまた難解で読んでいて苦痛であったが、解説以降はかなり鬼気迫るストーリー展開なので一気に読み終えてしまった。 総じてウェルテルのエゴっぷりがすごいのだが、ロッテも約束された夫がいながらウェルテルの好意をまんざらでもなく受け入れているところを見ると、この悲劇はロッテの悪い意味での優しさが引き起こしたのかなあとも思ってみたり。。

    0
    投稿日: 2021.07.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゲーテの作品は初めて読んだ。 そもそもあまり海外純文学にはあまり触れた事が無かったので、少し抵抗があったが、ゲーテの表現力に感銘を受けた 婚約者の居る美しい女性シャルロッテを愛してしまう切ない純愛小説 キリスト教の禁忌である自殺、不倫を犯すと言うこの本発売当時に衝撃となる作品だっただけに、物々しさを感じた。 ロッテも不倫を100%拒ま無い感じがズルいなぁと思った

    4
    投稿日: 2021.06.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これは好きなやつだったな たしか、ゲーテは若い時分はこのウェルテルのように恋に振り回され放題だったが年取ってからはいい感じにカサノバだったとかそういう話を講義で聞いた気がせんでもない

    1
    投稿日: 2021.05.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    若者ウェルテルの恋物語。 ナルシスティックであること、ヨーロッパの貴族を題材にしてること、男の恋心であること。訳がまどろっこしいこの。 この辺があって馴染みにくく、あまり没入はできなかった。 当時は娯楽小説ばかりだったので、人の生き方を問うた本作品は話題になったのだそうだ。

    0
    投稿日: 2021.05.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一度挫折したものの、数年の時を経て読了。なんて素晴らしい日記小説なんでしょうか……。巻末の解説にもありますが、当時の小説が説教めいたものだった中で、若きウェルテルの悩みだけはそうした説教など何もなく、ただひたすら自身の恋愛に悩んだ若者が、自死をもってその恋心を永遠のものとするまでの感情の動きを偽ることなく描いている。こうした恋愛をしたことのある人なら誰しも、ウェルテルの心の動き、ロッテへの恋心、アルベルトへの嫉妬からくるウェルテルの言動に、羞恥心で頭を抱えてしまうことでしょう。ウェルテルは非常に幼い精神を保ちながら、しかし驚くほど大人な部分もこちらに見せてくれる。生き方が真っ直ぐだと言えばいいのだろうか。小説としての文章表現も素晴らしく、とても美しくて、読むことで心がたっぷり満たされました。

    4
    投稿日: 2021.04.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    いやいや文豪ゲーテですよ.『若きウェルテルの悩み』ですよ.どんなに高尚で難解な話かと思うじゃないですか. 「俺が俺が」の,自己中心的で自意識の高い若者が好き勝手を言って,おまけに自分の感情に振り回されて自殺に至る,という,なんというか残念な感じの内容です. まあ言ってみれば,ストーカーの一人語りのようなものです. 逆に,ウェルテルが言い寄る若き既婚女性が「魔性の女」だったと考えると,ぜんぜん別の読み方もできるわけです. この作品は,人間の感情をそのまま文学作品に仕上げた,という点でとても斬新だったのだと思います. だから,古典だといって持ち上げたり毛嫌いしたりするのではなく,まずは素直にラノベっぽく楽しんで読むのが良いと思いました. (実はこの作品,私が中高生くらいのとき?に,別の訳で読んだはずなのです.そのときは主人公の男性がとてもかわいそうに思いましたし,なんで失恋くらいで自殺しなければならないのかちっともわかりませんでした.今なら,少しはわかるような気がします) ところで,作者であるゲーテも恋多き人だったようで,本作も多分に実話を含んでいると思われます. 文豪=偉人 ゲーテ のイメージがちょっと崩れました.

    2
    投稿日: 2021.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    許嫁のあるロッテに恋をしたウェルテルがどんどん病んで自殺する話。ほとんどが親友ウィルヘルムへの書簡の形式をとっている。 最初の頃はまだ節度もあって、許嫁のアルベルトへの敬意も真情がこもっているし、ただロッテが好きでロッテのそばにいるのが幸せ、という感じなのが、第二部からどんどん狂気を募らせて行ってストーカーまがいで怖い。ロッテもウェルテルが実は好き、っていうのが罪だと思う。最後の方は自殺を仄めかすどころか宣言していて、ロッテのせいで自分は死ぬのだということを本人に向けてくどくどいうあたり、すごい自己中心的でウザいな、って思った。本当にロッテのことを想うならそんなこと言うな。だからこそ恋の狂気、なんだろうか。 前半は箴言がいろいろあって好き。

    2
    投稿日: 2021.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

     婚約者のいるロッテに恋心を募らせ、煩わせていくウェルテルが主人公の書簡体小説。現代なら、恋をしてその恋が実らず次第に病んでいくウェルテルの言動は、メンヘラと一蹴されてしまうかもしれないが、序盤のロッテに出会った高揚感から終盤にかけてロッテが結婚し、二度と自分のものとならない絶望感、そしてラストの自殺まで細かくウェルテルの心情が綴られページを捲る指が止まらなかった。  ウェルテルの性格は我儘で視野が狭く、理想を求めて諦めがつけられないというまさにタイトル通り「若き」故の悩みを拗らせていくが、その幼さは古今東西誰しもが多かれ少なかれ身に秘めているものであり、客観視すればウェルテルに「もっと大人になれよ」と言いたくもあり、同時に深層心理には自分自身にも思い当たる節があり、読書の胸を悶えさせる。  ヒロインのロッテは人の妻でありながら自分自身に好意を寄せるウェルテルに優しさを振り撒く。その優しさが、ウェルテルの恋心をさらに燃やしていく。まさに残酷な優しさだが、その正体はウェルテルに対する独占欲が終盤に根底にあったことが分かる。ウェルテルは自身の陰鬱とした感情をロッテやその夫アルベルトに振りまき、夫婦の幸せに不穏をもたらすが、その原因の一端がロッテにもあるように思われ、ウェルテルのみを愚か者と一蹴することができないところに、運命の残酷さを垣間見た。  この本は比較的短く手軽に読め、細かな心理描写、綺麗な比喩表現と惹きつけられる部分が多いのでぜひ一度読んでみてください。

    2
    投稿日: 2021.02.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    112 ぼくの心こそはぼくの唯一の誇り。理知や才能、知っていることは、誰だって知ることができるものなんだ。 僕の心、こいつは僕だけが持っているものなのだ?

    1
    投稿日: 2021.01.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    婚約者のいる女性、ロッテに恋したウェルテルの悩む姿を書いた悲劇小説。叶わぬ恋に狂っていく主人公を見て恋愛版の「山月記」だなあと感じた。もう少し若い頃に読んでいたらはまったかもしれないが、今読むと「自殺するぞ!」とわざわざ当てこすりのような手紙を出してから自殺する主人公の姿に今ひとつ共感できなかった

    0
    投稿日: 2021.01.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ・書簡体小説 ・現代の若者でも抱いていそうな悩みを、古典で感じられる、この感覚が好きでした ・情熱的な愛!!! ・はじめは読み進むのに少し時間がかかりましたが、後半は怒涛の追い込みでした。稀にあたる尻上がり小説でした。 ・何度か読みたい、人を愛した時に読み直したい、そんな本でした。

    1
    投稿日: 2021.01.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ウェルテルの恋に悩む姿が描かれた私には共感しがたい(泣)内容の本でした。 惹かれた人には婚約者がいてその婚約者もとても良い人で〜と想像するととても苦しい背景があり、自殺とは逃げではないとしたうえでの行動で、、 説明するのは非常に難しいです笑 当時の時代背景をもう一度学習してから読み直したいと思います。時代背景についてあまり知識がなくても楽しめる、考えさせられる作品でした。

    3
    投稿日: 2021.01.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    都会で汗水垂らして生きている俗人を蔑み、ロッテの清らかさがこの世の全てのように見えてしまうウェルテル。 どこまでも自己中に最上の幸せを追求できるのは幸せなのかもしれないが、 一瞬を永遠にするには死ぬしかないのかい。 一瞬を永遠にして生きられないのかい。 自己中な人は幸せの賞味期限が短いのかもな。

    0
    投稿日: 2021.01.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    分別の無い年頃の恋物語 上手に物事を処理できない年頃の恋物語 この年になると遠い記憶の中にある物語。純真な小心者が選ぶ選択・「死」

    0
    投稿日: 2020.10.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    最近芸能人の訃報が続き、ネットでウェルテル効果って言葉が取り上げられてたから、ふと読んでみたくなった、「若きウェルテルの悩み」。 古典文学は取っ付きにくくてあまり読んだことがなかったが、そんな分厚くなく、なんとか読み切ることが出来た。良かった。 日本の古典文学に対しても感じるが、なぜこんなにもこまっしゃくれた中二病みたいな文体なんだろ、ひと昔前の本って。最初は共感性羞恥をばちばちに感じながら読んでたが、そのうち慣れた。 前半部分が、ウェルテル本人の手紙形式の独白。後半(といってもラスト数十ページくらい)は、第三者の視点で物語が進んでいく。 最後にウェルテルが自死を選ぶのは有名な話だが、 ちなみに私は希死念慮を抱いたことは今までにない(隙あらば自分語り)。冷静に考えれば、そんな能天気で享楽的な私はウェルテルに1ミリ足りとも感情移入出来ないはずである。ただ、ウェルテルの独白を読んでいると、あのこまっしゃくれた文体のせいか、段々とウェルテルの思考に自分の思考が同調していく感じがした。後半になるにつれ、読んでいる私の精神状態も不安定になっていった。 この本は前半の独白によってウェルテルの心情をこと細かに説明し読者に追体験させ、彼の精神が不安定になった最後の最後で突然、第三者視点になってウェルテルの死んでいく様子を客観的に描写する構造になってる。こんな演出効果を思いつくゲーテが恐ろしい。有り体に言えば、読み終わったあと病んだ。 ウェルテルが自死する結末を予め知った上でこの本を読んで本当に良かった。それによって私の心が盾1個分守られた。 この話はゲーテの実際の叶わぬ恋がモデルになったと言われてる。この話は自分の感情と現実的な行動のバランスを上手く取ることができなかったウェルテルが主人公だが、ゲーテはその道ならぬ恋を諦めることが出来、最終的に作家として大成するバランス取りのプロである。そのプロが、バランスを崩したものの気持ちを完全に理解し表現出来ることが、このゲーテという作家の恐ろしいところである。 ゲーテの著書、心が健康な時にまたいつか読んでみたい。 追伸:クライマックスの、ロッテが朗読してた本の内容が、さっぱりわけわかめだったのだけど、みんなはあそこちゃんと理解して読んでたのか気になる。

    0
    投稿日: 2020.10.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    婚約者のいる女性ロッテへの悲痛な愛情と叶わぬ恋への決断を綴った手紙方式の物語。 ロッテは実在のモデルが存在し、ゲーテの恋愛体験が元になっているようです。 出会った時にはすでに婚約者が存在していたので、禁じられた恋と知りながらはまってゆくウェルテル。 ロッテに対する気持ちの表現は、今も昔も変わらず心に響きます。 ロッテに会いに行けない日、下男をロッテのそばにやり、下男の帰りをこらえて待つ。 「ボロニヤ石を日向に置いておくと、光線を吸い込んで夜になってもしばらくは光るって話だが、この下男がボロニヤ石さ。ロッテの眼があれの顔、頬、上着のボタン、外套の襟に注がれたのだと思うと、そういうものがみんなぼくにはひどく神聖で値打ちのあるものになるんだ。」 毎日毎日ロッテの元に通うウェルテルの心中。 「こうしげしげとは会うまいと幾度思い定めたかしれない。けれどもそれが守れないんだ。毎日誘惑に負けて、では明日こそたずねまいと仰々しく誓うのだが、その明日がきてみれば結局またのっぴきならぬ用事にかこつけて、自分で知らない間にもうちゃんとロッテのそばにきているんだからなぁ。」 いつでも彼女の事が頭から離れない。 でも彼女は手に入らない。 切なすぎます。 葛藤の末のラストはやはり切なく、でも正解があったかなんて誰にも分からないのです。 「めいめいが自分は正しく相手は間違っていると考えこんで、事情が紛糾し一つ一つを煽り立てて、ついにはここをはずしたらという肝心の瀬戸ぎわに立ち至ってあいにくともつれを解くことが不可能になったという訳である。」 読んで良かった。

    18
    投稿日: 2020.09.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    有名な本で授業で知ってはいたけど内容までは知らず、読みました。最後の結末を知らなかったのに途中で背表紙を読んでしまって自殺すると書いてあったのがもったいなかった。知りたくなかった。 ウェルテルの自殺に関する価値観、「心の病みたいなもの」というシーンには共感したし、アルベルトの自殺に関する考え方は嫌い。 一度私も自殺しようとして、荷物をまとめて遺書を書いて、結局飛べなかった経験がある。その時に重なってしまって、最後の方は泣いてしまった。解説に「愛によって死ぬ」みたいな事が書いてあって、私は「アルベルトにもロッテにも嫌われてしまった孤独感によって死ぬ」って解釈してたからそういう考え方も面白いと感じた。 最後にはロッテに愛されてたシーンも、自殺の事を考える時ってどれだけ幸せなことがあっても「幸せなうちに、愛されてるうちに死にたい」って考えちゃうからこの時もウェルテルはずっと死にたいって考えてるんだろうなって思う。良い事も悪い事も自殺の方向に考えて持って行っちゃう。 ウェルテルが間違ってると思うところの方が多かったしイライラしたけれど、最後まで読めばウェルテルがそこまで嫌いでもなくなった。ほんとに心疲れたらこうなるの自分も知ってるし仕方ないよなあ……って感じに思っただけだけど。 「死ぬんじゃない、また会えるんです」ってところが大好き。きっと死ぬ前にこれ読んだら元気をもらえる。泣きながら最後の方は読んでたけど、私にとっては自殺を本気で考えた時を振り返って整理できる、鬱というよりは元気をもらえる本だった。

    2
    投稿日: 2020.08.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死にたい夜に読みたくなる。最期の2人の涙がとけあうっていう表現、心にずっと残っています。恋煩いは何年経っても変わらない、人間の本質なんだなと。

    2
    投稿日: 2020.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    200年以上前の出来事でも、気分が高揚した時のキラキラした世界を感じる感情など、人間の根本的なものは変わらないのだと思った。 自分の気持ちに正直なゆえ、当時の思想とかに流されず己の命を絶ってしまう悲しい結末を選んでしまう。 本人からすれば、あえて死を選ぶ事で禁忌を犯してでも、永遠を手に入れたかった? 手紙を通して感じる、ウェルテルの心の動きに今を生きる私達にもかなり通じるものはあるなと思いました。 昔も今も自殺はご法度、ある意味、先駆者なのか、異端者なのか‥ だからこそ、当時、触発された人達が続いてしまったと言う歴史があるのですね。

    2
    投稿日: 2020.04.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    文学ユーチューバーのベルさんが紹介していたので興味が出て読んだ。 主人公がナルシストすぎてちょっとイライラしたけど、 最後まで読んでみると、恋をすると人って誰でもこうなっちゃうかもなぁと思った。 自殺するってわかってて銃を渡すしかなかったロッテや、模範すぎるアルベルトなど、自分の周りにもいるような登場人物たちの、そうせざるを得ない行動が主人公の運命を導いていったような気がした。

    0
    投稿日: 2020.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    教養ある自然児が運命的な愛を知り、一切を放棄して叶わぬ愛に浸り死後の世界に希望を求める。 死は罪なのか。ウェルテルは救われたのだろうか。 ウェルテル、ロッテ、アルベルトの絶妙な関係性が人間臭くも美しく「Catcher in the Rye」や「マチネの終わりに」を想起した。 200年以上前に書かれたとは思えないほど、共感できるリアルで狂騒に満ちた内省が印象的。 所々に出てくる情景描写や会話に汎神論的思想や道徳への批判が垣間見え、ゲーテの思想を知りたくなった。

    1
    投稿日: 2020.04.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    美しい文体に宿る純粋過ぎる気持ちが悲劇に導く切ない物語です。 ウェルテルの書簡では一方的な愛憎と思われたが、死後の検証により愛するロッテも又ウェルテルに無意識に心を寄せつつ苦しんでいるところが切ない。自殺に至る過程で未亡人の作男の存在、ピストルをロッテがウェルテルの使いに渡した過程などが悲劇に繋がる所など、自殺という結論のあとに明らかになる読ませ方にセンスがある。 恋愛に苦しむ人が読んで自殺願望が生芽生える気持ちがよくわかる。そういう意味では悪書と言われそうです。 訳し方なのか主語ない文体に読みにくさを感じ、いい加減に読むところがあり、少々残念です。機会があれば他の訳書を読んでみたい。

    0
    投稿日: 2019.12.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    好きな人も旦那様もいる中に自分が居るというシチュエーションでは自分を大切にできないよ~。どんどん世界を狭めて偏屈になっていくウェルテルを見ているのは辛い。この作品はゲーテ25歳の時にこの本が出版されているから、自分の失恋と友人の死の経験がそこかしこに描かれているんだと思う。中年期に差し掛かって読んでみると、読み手の年齢によって与える影響が変わる作品なんだろうなと思う。

    0
    投稿日: 2019.11.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大学の大先輩ゲーテの有名な作品。25歳の時にこれが刊行されているとは尊敬に値する。 こういう最後を取らざるを得ないほどの熱情の書き方は凄まじい。ただウェルテル効果に名を残してしまうのはもったいないなと思う。ゲーテのせいじゃないのに。

    0
    投稿日: 2019.08.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    コメントつけるのも畏れ多い名著。 許婚のいる女の子を好きになった青年が、苦悩とストーカーの挙句…なお話。友人にあてた一人称の手紙形式で進んでいく。 ウェルテルはやばいヤツ。やばくてもう目が離せない。でも大変お行儀のよい青年で、刃傷沙汰や強姦にはならない。最後に一回無理チューしたくらい。えらい。

    0
    投稿日: 2019.08.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    徹頭徹尾、手紙という形で吐露されるウェルテルの恋人ロッテへの悲痛な愛。衰えを知らない恋慕の炎はウェルテルを破滅の道へと誘うが、その一途さに胸を締め付けられ、私も道連れとなるのであった…

    0
    投稿日: 2019.07.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    200年以上前から若者の恋愛に関する悩み苦しみは同じなのか。 自然風景に対する繊細な描写がウェルテルの心の浮き沈みを表現しているようで印象に残った。 自殺は弱さや逃げではなく病であるという考え方は、今でこそ少しずつ認められ始めたが、当時からすればはるかに時代を先取りしたものなのでは? 凄い。

    2
    投稿日: 2019.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舞台は近代ヨーロッパで、構成は日記をベースに読者は読んでいく展開。 このように、私からは非現実な世界であるが、ウェルテル(主人公)の心情はどの世界でも共通することだと感じ、後世に影響を与えた作品という点でも読んでいて非常に満足感があった。 中でも一気に恋に落ち、それに伴いだんだんロッテ以外のものが見えなくなるウェルテルの姿が印象的であった。  ウェルテルの愛し方には美しさがあったが、それでも死んじてしまうのはもったいないと感じた。 これは、人なら誰しも気を付けなくてはならないポイントであると思うのだが、何かに集中していく中で一つの世界観にとらわれすぎて自分の価値観や考え方の幅が「ぎゅっ」と狭まることにより、本来の判断能力が失われてしまうことがある。今回のウェルテルの場合だと、昔の友達とさらに連絡とやり取りをしたり、村の中でロッテ以外に男性のコミュニティに属し交流したり、本業である絵をコンスタントにこなしていくべきであったと思われる。なぜなら、幅広い交流の中で自分のベストな価値基準、が総合的に形成されると思うからである。  ビジネスシーンにおいても、ついつい自分の今いる環境や業界での価値観ばかりが強調されることにより、熱中すればするほど狭い視野で物事を考えてしまう恐れがあるが、どんな時でも「フッ」と高い視座に立ち帰る、初心に立ち返るなどして、自分を客観視したりできるポイント(コミュニティなど)を設けておく必要があると思った。

    0
    投稿日: 2019.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     一人の女性に己の幸福の全てを帰属させてしまう、ある青年の青春物語。  人間の苦悩を深く追求したこの作品が約250年前、七年戦争が起こっていた頃に書かれたものであると考えると、この作品の持つ普遍性に圧倒されてしまう。訳者が巧いのか、ウェルテルの心情が迫力のある筆致で描き出され、まるで戯曲を目の前で見ているかのように物語に引き込まれる。    叶わない恋、苦悩の末の自殺、愛を永遠にするための死、などの要素は現代にいたるまで多くの文学作品に広く取り入れられているものであり、この作品が古典として後世に与えた影響の大きさが伺える。この時代に措いて既に、ウェルテルが精神病や自殺について熱病と同様に病気であると捉えていた点も印象的で、ゲーテの人間観の深さに舌を巻かざるを得ない。

    0
    投稿日: 2019.02.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    スタンダールはこの世には二つの男、ウェルテル的な男とドンファン的な男がいると考えていたとスタンダールの教授が教えてくれた「僕はちなみにウェルテル的です」だそうだ

    1
    投稿日: 2019.02.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今の時代にも通づる悩みがあったり、 今の時代でも行き過ぎだと思う葛藤があったり、 今の時代ではストーカーだと取られそうな行動があったり…… この小説の偉大たるところは、独特な悩みや呵責に喘ぐ心の内を、克明に文字に書き起こし、万人に伝えたということではなかろうか。世界で初めて。 きっとこの作品が、近代文学の基になったのだろう。 分かる人にしか分からないウェルテルの苦しみ。 僕にとっては心の一冊です。

    3
    投稿日: 2018.11.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    恋の悲しい面が痛いほどに感じられる。 愛するものと結ばれぬことは、自分の生きる世界を失ったのと同じことだと考えてしまうウェルテル。自殺についての見解が語られる部分もあり、単なる失恋小説とは思えぬ雰囲気がある。 例えば学校で、気になるあの子から声をかけられればその日は自分が世界で一番幸せだと思える。一方、愛しの想い人が自分の手には入らぬものだと悟った時、この世の全てが敵になり自分は生きる価値のない世の中に取り残された不幸者になる。 「この3人の中で1人は去らねばならぬ」などと苦しまないでください。傷つくあなたを憂うかつての想い人はずっとそばにいたのです。

    0
    投稿日: 2018.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人を「好き」であることと、その思いが実らなくて「悲しい」ということを、様々な言葉を駆使してこんなにもたくさん言い換えて表現できるんだなぁということと、その表現の濃さに打ちのめされる。 「ウェルテルは自殺を考えているのでは…?」と内心で思っているロッテの手からわざわざウェルテルの従者に銃を渡させるシーンは、鳥肌が立った。 遺されたロッテのやりきれなさを思うと苦しい。

    1
    投稿日: 2018.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    おもしろい…思わず「変態…!」とツッコミを入れたくなるような、迷妄的崇拝的な恋愛の話は結構な好み。(気持ちはわからないしお近づきにはなりたくないが笑) 手紙や日記形式というのも主観的な心理描写が美しくて好き。その感受性の豊かさに心を打たれる。芸術家だなぁと感じる。 ありのままを受け取るウィルヘルムはかなり懐が広かろうと思わずにいられなかった。 しかし、それだけで終わらないのが流石ゲーテ…自殺、心の自由そういうものに対してしっかりと言ってくれる。 自殺擁護と捉えられても仕方はないとは思うけど、擁護というならば「自殺」に対してではなく、「心の繊細な、感受性の豊かな人」に対してではないだろうか。 先に法医学の本を読み、「医療関係の人間は生かすために働いている」「死を選ぶのはやめてほしい」という旨の文を目にした。 しかし私は「自殺はよくない」とバッサリ言い切ることにはモヤモヤが残り…なんだかその答えの一つとして提示してもらえた気がする。 いろんなタイプがいて、いろんな考え方がある。どれがいいかなんて結局は個人が決めること。改めて思った。

    1
    投稿日: 2018.09.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    また長男(21)から借りて読んだ。昔、断片的に読んだかもしれない。書簡体の文章が美しく、何度も読み返した箇所があった。 「ぼくは実にいろいろなものを持っている。しかし彼女を慕う心がいっさいをのみこんでしまう。ぼくは実にいろいろのものを持っている。しかし彼女なくてはいっさい無となる(p145)」など。 内容はちょっと重苦しくも感じたが、それは青春から遠ざかったせいかな(現在49歳)。

    0
    投稿日: 2018.07.21