
総合評価
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powered by ブクログユーゴスラビアから来た少女と、彼女と出会い友誼を結んだ学生達の交流と別れを描いたミステリ小説。 日常系ミステリを挟みながらの少女と学生達の和気藹々としたお話と、ユーゴスラビアへ帰国した少女の謎を追う話を並行して読み進める構成。メイン登場人物が絞られており、登場人物が増えすぎると誰が誰だかわからなくなる自分としては読みやすかった。 国際情勢も交えたミステリというのはまた新鮮で、謎解きと一緒に色々と考えさせられる物語でした。なかなか心に残るラストです。
41投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ太刀洗万智シリーズを逆に読んでしまっている。 最後が1作目で、主役ではない 日常にある謎をメインに高校生による青春も感じさせるが、 ユーゴスラビアのマーヤとの出会いによって社会情勢を取り入れているので『青い』という言葉では終われない。 特に行動力に関していえば、高校生3年生という設定がまたもどかしさを助長させているように思う。 日常という世界から出るのが難しい。 しかし何だかんだ大人も『日常』に縛られている、というのは大人にならないと気付けない。 見た目通りの人間なんて、いない。 それはマーヤでも、太刀洗でも、きっとそうで、 決めつけてかかると痛い目みるよね。 -人間は、 殺されたお父さんのことは忘れても、 奪われたお金の事は忘れません
0投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログこれだよこれこれが読みたかった。 この物語の謎は日本に来た留学生(ではない)がユーゴスラヴィアのどこから来たのか。
0投稿日: 2025.09.04
powered by ブクログ物語の舞台は1991年、本書の出版は2004年。2025年に読んで思った事は、遠さ。今でもユーゴは遠い。
0投稿日: 2025.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ひさしぶりの米澤さんの青春小説。 古典部シリーズの予定だった作品ということで なんとなく古典部の面々が思い浮かびました。 平々凡々な守屋の前に現れた、探究心がいっぱいで目標に向かってどんどん進んでいくマーヤ。 守屋くんにすごく共感してしまった。 「幸せ」ってなんなのか、生きているだけで私たちは幸せなのか、日本で不自由なく生きている私達は幸せなのか。 いろいろと考えさせられた。
4投稿日: 2025.08.29
powered by ブクログ<目次> 略 <内容> 当時のユーゴスラビアから来た「マーヤ」。地方の藤柴市で高校3年生と過ごす2ヶ月の日々。日本のさまざまな風習などを経験し、故郷へ帰る。その間主人公は彼女に恋し、混乱しているユーゴに行きたいと思うようになる。しかし… 高校生なら考えそうな事、その一方で高校生でなくてもわからないだろう、国際情勢。これをミステリーと呼ぶべきか?彼女の残したさまざまなフレーズから推測していくところか?
0投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログ青春ミステリというよりは、青春要素がメインでミステリがちょこっと添えてあるかんじ。ミステリ要素は、日常に潜む謎をささやかなきっかけから拾いあげるようなもので、どことなくウミガメのスープっぽい謎解きだったけれど、海外からやって来た少女マーヤの視点が加わるとぐっと面白くなる。マーヤに出会って、守屋の世界は急に開けたんだろうなあ。自分がほんとうに小さくて、手を伸ばしても遠く届かない。 全体的に面白かったけど、個人的には、米澤穂信作品は日常系よりもがつんとしたミステリのほうが好みなのかも(ほんとうに個人の好みの問題だけど…) 『王とサーカス』を読んでみたくて先に本作を読んでみたけど、太刀洗よりも守屋の物語だった。『王とサーカス』は太刀洗が主人公なのかな。何はともあれ、これで次は心置きなく『王とサーカス』が読めるぞ〜!
0投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ古典部3作目に予定されていたとは思えないほど異国の政治情勢に踏み込んでいる作品。元は古典部シリーズということで一応キャラクターを(個人的に)当てはめてみるなら、守屋≒折木、福原≒文原といったところだろうか?千反田の要素は分散しており太刀洗万智とマーヤに少しづつあると思う。マーヤの「それは哲学的意味ですか?」は千反田の「私気になります」であるだろうし、太刀洗の方が高身長かつ大人びた雰囲気をしているものの、彼女の容姿は千反田に近いと思う。白河いずるが当てはまりそうな人は居ないが、強いて言うなら千反田だろうか。伊原要素もまた、あまり感じることは無かったが、頑固で面倒くさい所は文原と共通していると感じた。そういえば酒を飲んだ太刀洗の言い回しは福部里志そのものだったので古典部メンバーは分解されそれぞれのキャラクターに少しづつ宿っているのだろう。 冒頭で「古典部3作目に予定されていたとは思えないほど異国の政治情勢に踏み込んでいる作品」と書いたがこの作品は古典部シリーズではないので当たり前といえば当たり前である。ではもし仮に雰囲気を古典部に合わせて書き換えたら?と考えるとなかなか面白い話になりそうだと思った。なぜかというと異国の未知の存在が折木の成長を促しそうだからだ。折木の信条からして能動的にマーヤのような存在に触れて異国に思いを巡らせる事はないであろう(姉ならありそうだが)そしてそれが戦争という命のやり取りが行われるとあれば日本のいち高校生には大変な刺激となる。そういった未知の刺激に触れた折木奉太郎がどんな選択をするのか、摩耶花や福部との関係性にどんな変化があるのか見てみたいものだ。(個人的にユーゴの件について話し合ったら摩耶花や福部と折木は意見が割れそうだと思う) とここまで妄想してみたところでインターネットで検索してみた。するとどうやら古典部とさよなら妖精のキャラクターについて公演で米澤穂信さん自ら言及していたそうで、折木→守屋、福部→文原、千反田→いづる、伊原→文原と白川に分散、太刀洗万智→新規キャラということだった。いづるに千反田は感じなかったが主に実家が広い設定とお人好しの設定を引き継いだのであろう。千反田の実家は豪農でいづるは民宿、どちらもマーヤが泊まる理由になるだろうし、送迎会で酒を飲むシーンなどいかにも千反田家でやっていそうだ。 古典部の話が長くなってしまった。「さよなら妖精」に話を戻そうと思う。この作品が面白かったかというと★が表している通り正直微妙であった。1つは謎が微妙かつ少ないという点。この作品はミステリにカテゴライズされているのだが、物語を通して謎解きをするシーンは少ない。あったとしてもサブクエスト的な推理が多くあまり惹きつけられない。唯一墓場の謎に興味を惹かれたが、あれはこの作品の世界観から逸脱していたように感じる。 もう1つは登場人物を好きになりきれないということ。例えば探偵役は守屋なのだが(能力で言えば太刀洗なのだが積極的に参加しないので守屋が推理するシーンが多い)太刀洗の力を借りずに最後まで解ききったのはユーゴスラヴィアの下りくらいなものだった。一方守屋が投げ出した謎を太刀洗が推理するのかと思えばとある事情でそれをしないので全体的に推理パートが不完全燃焼に感じる。物語の序盤イメージしていたのは守屋が推理を始める→太刀洗に投げ出す→太刀洗が守屋に投げ返す→守屋推理披露→太刀洗が補完というものだったのだが小さいスケールでは披露されたものの大きいスケールでは披露されなかった。では、ユニットで見てはどうか?始めは守屋・文原ペア、私は米澤穂信の男性ペアが好きなのでこの2人も例に漏れず好きではある。ただ、文原の性格によりあまり物語に深く絡んでくる事がなかったので好きになる要素は自体が少なかった。守屋・太刀洗ペアはかなり好きなペアだ。もし継続的にこのコンビが描かれるなら1番好きになるかもしれない。ただ今作だけで判断するならあまり良いコンビネーションは発揮していないと思う。それは守屋が太刀洗を見誤っているからであり、推理を投げ出すからであり、太刀洗が積極的にマーヤの事情に踏み込まないからである。 ツラツラと不満を書いてきたがこの作品がつまらなかったかと言うとまたそうでもない。上で書いた不満はこの作品を推理小説として、古典部に多少なりとも関連する小説として読んでいるから出るものであって、これを未知の国から来た少女と高校生の話だと思って読めばそれなりに面白い。(もちろんミステリとして出来てるのでその読み方で良いのかは分からないが…) 最後に余談だが、私の異国の友人の話をしたい。彼の出身を仮にA国としよう。その友人に何の気なしに「A国にも行ってみたいな〜」と言った事がある。すると友人は「いまはXX中(これも伏せさせて欲しい。要するに武力を伴う国のゴタゴタだ)だから危ない。落ち着いたら来てよ」と言われた。国にも帰れないと言われた。正直かなりカルチャーショックを受けた。仕事の合間の他愛もない会話のつもりだったが、異国では国の内外で衝突があり、それによって人が死に、家に帰れなくなるといった事情が身近にあるということを初めて感じた経験であり、まだまだ自分の視野は狭いなと実感した。
0投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログとある地方都市で暮らす四人の高校生と、異国から来日した少女・マーヤとの交流を描いた物語。 好奇心旺盛なマーヤが、日本で生活する中で感じた様々な疑問とそれに対する答えが、日本の文化を再認識させるようで面白いですね。 ミステリとしては物足りなさを感じるかもしれませんが、穏やかな雰囲気の中に高校生の無力感と悲しみが込められていて、それが強く印象に残りました。 短編が追加された新装版もあるとのことなので、近いうちにそちらも読んでみたいです。
0投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ私はこの手の話をアニメだったらこんな感じかなと想像する。その作品では、やはりマーヤは知的かつ好奇心旺盛で天真爛漫。太刀洗は、クールで口数が少ない。その他のキャラも個々に魅力があり、主人公は知能がではなく、バカである。 米澤さんは、やはりオシャレだ。 →濡れた路面に飛沫を上げる。その度におれは裾を太刀洗は靴下を濡らすのだ。 →学校での他愛のない会話に価値を見出すとするならば、自分がなにを知っているか、ひいては何を知らないかを知ること。 今月米澤作品しか読んでいない。
0投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログユーゴスラビア紛争の史実を交えながらのストーリーで勉強になった。 世界に目を向けるといつも必ず戦争や紛争が起きている。自分に繋がりがないとそれを考えようともしない。考えたところで自分に何ができるのか。主人公の葛藤がよくわかります。
9投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
10年ほど前に読み、内容はあまり覚えてなかった。「真実の10メートル手前」を読んで、読みたくなって再読。 日常の推理と恋路と海外にも目を向ける。 米澤穂信の鉄板、日常の謎はさることながら、 太刀洗万智と守屋路行とのラストの会話はツライものである。 「真実の10メートル手前」では太刀洗万智の人柄がよく出ているが、この作品ではそこまで色濃く出ていない。人柄を知った後にこの本を読むと、また違う気がする。他人に思いを馳せる守屋の悲しい表情を見つめる太刀洗万智の感情とはいかに苦しいか。 解説でもあるように、ユーゴスラヴィアという日常から離れた国の話ばかりではあるが、守屋たちは日常にしかいない人間として書かれている。日常から出ることができない守屋のことを非常に書かれていることが、日常の謎を書く著者の皮肉に感じてしまう。 読了にストレートに殴られるような感情を味わえるのは米澤穂信だけである。 創元推理文庫の作品にはその特徴がさらに色濃く出ている作品が多いと思う。 もう一度「真実の10メートル手前」の「ナイフを失われた思い出の中に」という短編を読んでみようと思う。
0投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
9/27に読了済み。 2か月近くかけて読んだので、彼ら彼女らに思い入れがあって、結末が、苦しい。 私が赤ちゃんだったころの出来事に思いを馳せつつ、今なお続いているふたつの戦争のことも考える。きっと今もこんなことが沢山起こってしまっているんだろう。 自分の無力さが苦しくて悔しくて、それが素晴らしい文章で強調されていて。 手紙のシーンでは泣けてきてしまった。 米澤さんは本当に思春期の脆く弱く自分勝手で懸命な感情の揺れ動きの描写が上手い。上手すぎる。 読み終わったあとに色々と考えずにはいられなかった。
0投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本作は<古典部>シリーズの一冊として描かれたと言うだけあり、米澤穂信が得意とする日常の謎を説く短編集という位置付けになっている。ただし個々の話が独立している<古典部>シリーズとは異なり、全体として一本の大きな謎も最初に提示される構造となっており、長編としても楽しむことが出来る。 物語の舞台となるのは、架空の観光都市である藤柴市。Wikipediaによれば岐阜高山をモデルにしたとされるこの地方都市に住む主人公守屋が謎の少女マーヤ・ヨヴァノビッチと出会うところから物語は始まる。 彼女は2025年の今では消滅してしまった国家であるユーゴスラビア出身であり、日本には「何かしらの理由」で2ヶ月だけ滞在することになっていた(滞在の理由は最後までは明確にならない)。物語はその彼女が藤柴市に滞在したこの2ヶ月の間に出会した、ちょっとした「日常の疑問」に答える形で進んでいく。 本作で取り上げるこの日常の謎だが、これまでの米澤穂信の 作品と比べても、特に小粒な謎が多い。例えば主人公の守屋は弓道部に所属しているのだが、彼が参加した大会でのちょっとしたやりとりの疑問を解決するのに一章を丸々使ったりする。「哲学的な意味がありますか?」が口癖のマーヤがちょっとしたことに対してメモを取り出すのがその理由なのだが、これは<古典部>シリーズで千反田が「わたし、気になります」を繰り返すのとそっくりだ。 ただし本作が<古典部>シリーズと大きく異なるのは、マーヤの日本滞在が2ヶ月限定であり、彼女はユーゴスラビアに戻ってしまうことが最初から決められていたことだ。そして読者の多くが知っているようにユーゴスラビアでは1990年代に内戦が始まり、 特に クロアチアの首都サラエボでは壮絶な市街戦が展開されることになった。 自分も当時ベストセラーになった「サラエボ旅行案内」を買って、ほとんど街の原型を残していなかったサラエボを知ったのを覚えている。そのユーゴスラビアに戻った彼女は、いったいどこの出身で、どこの街に戻って行ったのか・・が、本作の最初に提示され、最後に解かれる謎である。 そして同時にこのユーゴスラビアに 戻ると言う決断は、主人公である守屋の生き方にも大きな影響を与えることになる。米澤穂信の初期の作品では高校生が主人公になることが多く、 彼のキャリアが長くなるにつれて、どんどんと内政的な作品になっていってしまったが、 本作は、その兆しを感じさせる作品と言っても良いだろう。 決して読後感が良い作品ではないが、 デビュー直後からこのような方向性を持っていたのかを知るという意味において、 今のから読み直すのも決して悪くは無い。 ちなみに、決して日本ではメジャーとは言えないユーゴスラビアが舞台になったのは、著者の大学時代の研究テーマであったかららしい。今では存在しない国を扱っていることから、きっと若い読者には何の話なのかがさっぱりわからないかもしれない。 そういった意味では、本作は ほぼ同じ時代を10代として過ごした。我々に向けた作品であるとも言えるだろう。
0投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログ『王とサーカス』の評判がすこぶる良い。もちろん読むつもりだが、その前に、太刀洗万智が高校生だった頃(『王とサーカス』の10年前)の物語を先にと思い本書を手に取った。 今まで読んだ米澤穂信の著作は『満願』『可燃物』『黒牢城』『儚い羊たちの祝宴』。そのどれとも全く違う作風だった。「日常の謎」系のほろ苦い青春ミステリー。ちょっと想像していたものとは違っていたので、読んでいる最中は、正直言うとあまり楽しめなかったが、読み終えた今、とても良い本だったと思えている。マーヤをはじめ登場人物たちがとても魅力的だった。終章で登場人物の二人がある物を埋める。その時の二人の気持ちを想うと胸が締めつけられる。 余談だが、本書を読んで、私の大好きな島田荘司の『異邦の騎士』を思い出した。御手洗潔シリーズでの『異邦の騎士』の位置付けと、ベルーフシリーズでの本書のそれとが似ていると思う。どちらもとても切ない物語。御手洗と太刀洗、も似ている。 図書館から『禁忌の子』が届いたので先にそれを読むが、その次にはいよいよ『王とサーカス』に着手する、予定。
0投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりの米澤穂信 面白かった! やれやれ主人公を描かせたらやはりダントツ?だとおもう 読みやすかったけどシリアスな場面とかたくさんあってただの青春推理小説に終わらなかった 最後どうやって終わらせるのかハラハラしてたらまさか死んでしまって辛い読後感だけどなんとなくそんな気もしてた
0投稿日: 2025.04.05
powered by ブクログいやぁ、なかなかスゴい話だった。 結構淡々と進むんだけどさ。 なかなか自分の周囲しか、想像できなかったり、実感湧かなかったり、心配できなかったりするよね。
0投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログユーゴスラヴィアから日本にやって来た少女マーヤと主人公達が過ごす日々や遭遇する日常の謎の数々、マーヤが帰国してから始まる最大にして最後の謎解きというミステリー作品というよりはミステリー要素がある青春小説というべき作品で、マーヤの魅力的な人物描写と少年少女達の言葉に出来ない思いも印象的だった。
6投稿日: 2025.03.24
powered by ブクログ「黒牢城」、「小市民シリーズ」に続いて読了。 日常の謎、というテーマであれば小市民シリーズの方がおもしろい。ミステリとしても他の著書をお勧めする。 本作はミステリの分類でありながら、異邦人との交流が大きなテーマとしてあり、むしろ本流になっている。異文化共生と言うと大げさかもしれないが、異文化に憧れる気持ちも、異邦人を通じて日本文化を再確認する発見は共感できた。 太刀洗のキャラクターが独特で、言葉足らずな名探偵としては良いのだが、女性として冷たく、少し煽るような態度であったり、一方で感情的であったりと捉えどころがなく、あまり好きになれなかった。 アドリア海周辺は旅行したことがあり、ユーゴスラビアに係る戦争、内戦の跡は目の当たりにしたので、思い出しながら、心配しながらの読書になった。 「王とサーカス」もいずれ読みたい。
0投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校生の日常の謎もの。と、ひとくくりにできない面白さがあった。 マーヤがとにかく魅力的。流暢でいて少し変な日本語をあやつりつつ、しっかりとした考えを持っている。個性的な面々と行動し、その先々でちょっとおかしな出来事が起こる。太刀洗はすぐに真相を理解するが、解明するのは守屋の役回りだ。 最大の謎の解明は哀しい結末にたどり着くことになる。ユーゴスラビアが背景に設定されていることで、何となく推測できたが、ほのぼのとした日常に比べると哀しさが増してくる。
0投稿日: 2025.02.27
powered by ブクログ1.登場人物 守屋路行…高校3年生。物事にあまり執着しない。弓道部。 太刀洗万智…高校3年生。言葉少ないが、優れた洞察力を持つ。あだ名はセンドー。守屋の友人。 文原竹彦…高校3年生。がっしりとした体つき。無骨な印象を与える。守屋の友人。弓道部。 白川いずる…高校3年生。旅館の娘。人のいい女子高生。 マーヤ…ユーゴスラヴィアから来た少女。好奇心旺盛。いずるの旅館に泊まる。 2.物語の始まり 雨の日。高校からの帰り道。守屋と太刀洗は潰れた写真館の前で雨宿りをしている外国人の少女・マーヤと出会う。ユーゴスラヴィアから来た彼女は、泊まるところがないという。いずるの人の良さを知っている守屋と太刀洗は、いずるに連絡を取り、しばらくマーヤを彼女の旅館に泊めてもらえないかと頼んだ。 3.世界観・価値観 1991年。まだスマホどころか携帯電話も一般的ではない時代。守屋たちはユーゴスラヴィアから来た少女・マーヤと出会うが、その国は多くの日本人にとって馴染みの薄い国であり、守屋たちもその例に及ばなかった。 マーヤとの出会いを通じて、守屋たちは自国の価値観や、他国の文化に触れていく。 4.キーワード・テーマ 主なテーマは2つ。 1.日常の謎系のミステリー。 守屋たち日本人から見れば普通の事でも、他国人であるマーヤから見れば奇異に映るものもある。 マーヤが口に出す疑問点から、守屋たちは普段ならば見過ごしてしまうであろう小さな謎を幾つも解いていく。 2.ボーイミーツガール系ストーリー。 高校生である守屋が出会ったのは、ユーゴスラヴィアという、普段であれば意識にも留めない国の少女。 彼女と接するうちに、物事にあまり執着しない性格だった守屋の気持ちが次第に変化していく。
5投稿日: 2025.02.17
powered by ブクログ面白かった。 文章から一人一人の個性、どんな見た目、性格なのか想起させられて感情移入できる また一人一人の人物の個性があって引き込まれる 続きが気になって一気見してしまった
0投稿日: 2025.02.10
powered by ブクログAmazonオーディブルで聴いた。 ラノベ? つまらなかった。 ボーイミーツガールと言われるような作品はだいたいピンと来ないんだわ。 太刀洗のキャラが痛い。 主人公がユーゴスラビアに行きたい行きたい言うのにイライラした。
3投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
真実の10メートル手前を先に読んでしまったので、太刀洗万智シリーズを読むことにした。 心にぐーーーーぅときました。 藤柴市に住む高校生の、守屋路行が主人公。 同級生の太刀洗万智と歩いていると、見覚えのない異邦人、マーヤと出会う。 ユーゴスラビア連邦共和国からきたマーヤは、他国との繋がりを学ぶために日本に来たという。 そんなマーヤと共に守屋達が過ごす2ヶ月間を描いた作品です。 前半部分は、とにかく日本の文化(郵便ポストの〒マーク、紅白大福の彩りの意味等々)に興味を示しまくるマーヤを中心に、日常に秘められた謎を解いていくミステリ。 心穏やかでない真相もありますが、それすら他国の飾らない姿がみれたと喜ぶマーヤ。 何故マーヤはそれほどまでに異国の文化に興味を示すのか、物語の後半でマーヤの故郷ユーゴスラビアの歴史に沿って明らかになっていきます。 ユーゴスラビアは六つの国の共和国から成り立ち、共和国設立までにもたくさんの周辺国が複雑に絡み合っている歴史があります。 しかし、そんな共和国の中にも経済格差はあり、ユーゴスラビアから独立しようとする国もあり、独立戦争が勃発してしまうのです。 そんな危険な状態にも関わらず、マーヤはまたらユーゴスラビアに戻り、6つの共和国を一つに束ねるために7つ目の文化を築こうという強い意志を持っているのです。 マーヤが帰国する直前、守屋はなんとかマーヤの力になりたいと、一緒に自分も連れてって欲しいと懇願しますが、マーヤの強い意志により断られてしまいます。 マーヤの故郷は六つのうちどこの国なのか、そしてマーヤは無事なのか、不透明なまま守屋達は大学に進学し、一年が経過します。 そんなある日、太刀洗から話があると守屋に連絡が来ます。 マーヤは大刀洗だけには故郷を明かしていて、手紙を送っていたのです。 文原からもらった資料を白河と自分の推理で解き明かし、故郷は見事に的中(ボスニアヘルツェゴビナ)していて、それならもう何ができるかわからないけどとにかく行くしかないと再度決意した矢先、衝撃の事実が太刀洗から明かされます。 手紙の返信はマーヤの兄からであり、その手紙にはマーヤは敵の狙撃兵に撃たれて死んだと記載がありました。 太刀洗はその事実を、とにかく優しい友人達に打ち明けられず、一人で抱えていたのです。 マーヤの謎に対する推理に、「あの子のことは忘れたい」といって頑なに加わらなかった理由がそこにありました。 太刀洗の、「わたしを冷たく見積りすぎじゃないの!」という言葉に、一人で悲しみを抱えていた太刀洗の苦悩が伺えました。 簡単に大切な人の命が消える、戦場の残酷な現状が、この物語には隠すことなく反映されていて、悲しい?苦しい?切ない?なんとも言えない言語化できない感情を抱きました。 大切な人の世界は無くなったが、守屋達の世界はこれからも続いていくという締めくり、これから彼等はどう世界に向き合っていくのか? 凄い作品に出会いました。
10投稿日: 2025.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
旧ユーゴからやってきた高校生マーヤと弓道部員守谷がその仲間達と繰り広げる日常系ミステリー。初の米澤さん本だったが、文語調強めの日本語表現が特徴的。ユーゴ国民として内戦へ突き進む祖国を憂うマーヤの発言は常にリアルで、当時の緊張感が伝わってくる。様々な局面でマーヤからユーゴを感じることができる不思議な物語で、雰囲気は良かった。 多民族国家で純粋な国民国家を建設しようとすると、少数派の弾圧を生み、宗教や民族をベースにしている分その弾圧は凄惨なものになるのかもしれず、帝国による緩い統治が多民族国家の場合には適しているのかもしれない、なんて素人ながらに考えさせられた。
0投稿日: 2024.12.14
powered by ブクログ東欧から来た少女との邂逅が地方都市に暮らす若者たちの人生観に影響を与える。「太刀洗万智」シリーズの太刀洗が脇役で登場し、日常に散らばるポップな謎解きをこなしながら、最後に重要な謎解きに挑み、終焉は痛みを伴う哀切な余韻を残す。20歳前後の守屋や東欧出身のマーヤの歴史や語彙力、守屋の動機などにラノベ感があり初期作品の荒削りさは少しある。そうした中で、外の世界と中の世界の狭間を知る青春物語と「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれた旧ユーゴスラヴィアの複雑で繊細な情勢を交える見事な手法は、後々の米澤氏の視点のユニークさの片鱗を感じさせる。
1投稿日: 2024.09.16
powered by ブクログ個人的にはミステリ要素を余り感じませんでした。 ただ、物語自体は非常に良かったです。 読み終わった後に感傷に浸りたくなりました。
1投稿日: 2024.09.12
powered by ブクログ非常にデリケートな題材の作品でした。 単なるボーイミーツガールの小説ではなかったです。 興味深く読むことができました。
5投稿日: 2024.09.09
powered by ブクログ黒牢城が非常におもしろかったので、同じ作家さんをと思い読みました。 ミステリー要素より、高校生の青春もののような… 初期の作品だったんですね。 個人的には、準主人公の太刀洗さんのキャラがちょっと苦手で、クールビューティーにしてももう少しなぁーっと感じました。 ユーゴ紛争とか、当時、まだ今のようにインターネットもなかったですよね、日本でも報道されていたと思うのですが、知らないことが多すぎて… 他の作品も読んでみます。
1投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログ読み終えて感じたのが、なんかほろ苦いなという 感じでした。日常の謎を追い求めて、買って読んだのだが、謎の部分が薄かったなと、個人的に は感じました。どちらかというと、ユーゴの事 を深く追い続けてた、社会派ミステリのような ストーリーじゃないかと思いました。 テーマが大きいからこそ、ちょっと身構えして しまう。でも、当時まだデビューしてまもなかった著者の手腕が光った逸品だと実感しました。
43投稿日: 2024.08.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ユーゴスラヴィアに行きたい行きたいと言う主人公に若干イラつきつつも、金も能力もない高校生ってこんなもんだよなと気持ちが分かってしまう 古典部シリーズの最終作の予定だったと聞いたから読んだけど、この終わり方が米澤穂信の苦さだよね 太刀洗シリーズ、全部は読んでないけど万智のことが少し好きになったから読もうかな。
1投稿日: 2024.08.04
powered by ブクログもともとは古典部シリーズを締めくくる作品として執筆されるもレーベルの廃止で日の目をみなかったところを東京創元社から出ることになって人物造形をやり直して出版されたという曰く付きの作品。古典部シリーズがこれで終わらなくてよかったとしみじみ。 本筋の謎である「マーヤの出身地」もそうだし、ところどころで差し挟まれる、もちつき、墓参り、命名といった「日常の謎」も謎解きとしては全体的に弱いし、甘さがある。それが本作のテーマといえばそうなのかもしれないが。。。 本筋の謎についてはこれが短編だったらいくらか読めたろうが、長編の主題的な謎にしてはやはり満足できない。米澤穂信ならもっと魅せてくれるはずだという期待の裏返しでもあるのだろうが。
0投稿日: 2024.07.23
powered by ブクログ読了後、いてもたってもいられずユーゴスラビアについて調べることに。 自分が生まれる前の他国の歴史、自分に関わる世界の外で起こったこと、マーヤの言わんとすること、考えさせられる。
0投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初は、海外から来たお客様と高校生の交流の物語かと。切れ者の女の子と真面目でちょっと鈍い男の子の組み合わせには既視感があるけど、安定感があるし、お話しのテンポもよく読みやすい。特に弓道の試合の章は青春そのもの。試合中の描写は流れるような様子が目に浮かび、とても好きだった。 それが、すこしずつ、物語の空気感が変わっていく。舞台は1991年、ユーゴスラヴィアは確か内戦がひどかったはず…と、少し気になることも。 それでも異文化の交流は面白かったし、主人公がマーヤのおかれている環境やそれでも将来政治家になりたいという強い思いと、自分の環境を比べてしまい焦る気持ちを青春だな、なんて読んでいた。 後半、そんな日常が急に破られ、ユーゴスラヴィアの内戦のニュースが入ってくる。そこからマーヤの送別会までの主人公の気持ちは、青いけれどとても熱く、だけど一高校生の力ではどうしようもないことだけに、いたたまれない気持ちになった。 最後、主人公がじりじりと暑い中、マーヤの残した言葉からマーヤの故郷を推理するところは、こんな断片をつなぎ合わせていくなんて!と頭では面白いと思いつつ、だんだんと、いけない、そっちに行ってはいけないと心がざわつき始める。落ち着かない気持ちで読み進めるとやはり、マーヤは激戦地に帰っていっていた。 そこから後のセンドーとの話はただただ淡々と読むしかなかった。せめて、マーヤの家族も含め残された人たちに救いがありますように。 読み終わった後、決してすっきりした気持ちではないけど、心に思いが残る作品でした。すっきりしなかったこともあり、なんで、「さよなら妖精」なんだろう?と考えました。直接的には、妖精はマーヤだとするとお話そのままの意味になりますが、マーヤの「哲学的意味がありますか?」という言葉を受け少し考えてみることにしました。 いろいろ紆余曲折したのですが、最後の言葉、見えるものも見えないものもマーヤはなくした、主人公には目に見えるものも見えないものもまだ残されているとのに、信じることができないと言っています。今は信じられないから残されたものが分からないけど、信じることができるようになると、妖精と同じで主人公に残されたものが見えてくるということなのかなと。主人公には時間がかかっても、まだ自分にはすべて残されていると気がついて立ち直ってほしいと思います。と、考えました。これから他の方の考察を探すのが楽しみです。 「哲学的意味がありますか?」という、マーヤの言葉はとても好きだったので、常日頃から心にとめておきます。
0投稿日: 2024.07.13
powered by ブクログ冒頭から引き込まれる まさかユーゴスラヴィアの少女と出会うことから始まるなんて 米澤穂信さんの高校生はふつうに生意気で自意識過剰なくせに幼さがあるのが面白い ユーゴスラヴィアの現代史を知ることもできた 藤柴市は岐阜の高山市のようだった
13投稿日: 2024.07.09
powered by ブクログ2016年に、東京創元社から刊行されたもの(ボーナストラック付)で再読。 ユーゴスラビアから来たマーヤと過ごした2ヶ月間の記憶。 ミステリーと言うより、切ない青春小説として読んだ。
0投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ「さよなら妖精」(米澤穂信)を読んだ。 実は「王とサーカス」を読もうとしたのだが、主人公がこの「さよなら妖精」の登場人物であると書いてあったので、息子の本を借りて先に読むことにしたのだ。 太刀洗万智がいいね。 (「映像研には手を出すな!」の金森さやか的なのが好みなので) 物語は爽やかな読みごごちで進むが、事が起こった後(旧ユーゴスラビアとマーヤに関して)の物語はズッシリと重たい。 昔読んだ「「サラエボのチェリスト」(スティーヴン・ギャロウェイ:佐々木信雄 訳)を思い出したりしつつ。 この世の戦争という悲劇をいかにとやせん。 『哲学的意味がありますか?』(本文より)というマーヤの口癖も何気に胸に残る。
12投稿日: 2024.03.06
powered by ブクログマーヤとの出会いと思い 彼女の祖国で戦火が始まった帰国後に、彼女の消息を心配する主人公は、その思い出と共に、彼女の無事を祈り推理する 平和な日本とマーヤの祖国との違いに、何かをしなければとの思いを持つであろうことも共感する 米澤穂信の初期作のようだか、最近の黒牢城や、可燃物よりもずっと好き
0投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ静かな街に現れた外国から来た少女。仲良くなった普通の高校生たちとの交流とその後のお話。途中からそんな感じかなと思っていた通りに話が進んでいった。
0投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ『王とサーカス』『真実までの10メートル』の主人公 太刀洗万智(たちあらいまち)が高校生の時の話で、彼女の友達が主人公。 ある日彼らが住む街に現れたユーゴスラビアの女の子。彼女との交流を通してユーゴスラビアや世界について学んでいきます。 こんな高校生いるかな?って気になったし、なかなか入り込めなかったけど、こんな世界情勢の今だからこそ読んで良かった。 ユーゴスラビアの女の子は日本の高校生に比べると精神的に大人で、大人にならざるを得なかったんだろうな、それに比べていつまでも子どもらしくいられるって幸せな事なんだなとありがたく思いました。
3投稿日: 2023.11.06
powered by ブクログ昨今の世界情勢を重ねてしまう 違う世界から見る景色と 理解の放棄、知ろうとする気持ち どうしようもない大きなうねり 変わらず続くと思っている日常の不安定さと 傍観者でしかない自分の小ささに気付かされる 最後の謎解きが一層苦しい
3投稿日: 2023.10.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
気軽に読み始めて後悔した。。 可愛くて無邪気なマーヤと愉快な仲間たちの青春かと思いきや 後半からの不穏な空気、、そして最後のどうしようもない悲しみ。 ましてやこんな世界情勢のときに読んでしまったのを後悔しつつも、、、 本としてはめっっちゃ良かったですー(´;ω;`) 儚い羊たちの祝宴とか、満願とか そっちを先に読んでいるから 米澤先生の物語で泣くと思わんかった やっぱ作家先生の引き出しはすごいや、、
1投稿日: 2023.10.29
powered by ブクログ主人公がどうしてマーヤが帰った場所を探すために日記をもとに過去を思い出そうとしているのかがぼんやりしていて、話の中に入り込むまでに時間がかかってしまった。 お墓の紅白饅頭のくだりが米澤さんの作品特有のゾワァ感がしてすごくすき。
0投稿日: 2023.10.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
若者の淡い期待を嘲笑うような現実、祈り続ける事の苦しさを刻まれるような作品だった。 作中では各々の人物がマーヤに対してどこまで関わっていくか決断しており、想いの断ち切れない守屋の苦悩と葛藤が描かれるが、本作ではどれだけ手の届かない範囲の事であっても、自分がその身で感じて触れたいと思った世界について、徹底的に知らなければいけない。そしてそれには限りが無いという考えを示していると感じた。 守屋はこれから自分に問い続けるであろうラストや、徹底されたリサーチがそれを裏付けているように思う。
1投稿日: 2023.10.01
powered by ブクログあまり私の好みではなかった。私にとってはリアルさを感じないキャラクターだった。アニメや漫画のキャラクターにリアルを感じて好きな人には良いと思う。 ユーゴスラビアについて勉強になった。
0投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログ「王とサーカス」を先に読んでいたので、 思ったより雰囲気がよくて、青春ものでびっくり。 大刀洗万智の青かったころ。 ユーゴスラビアから来た謎の女の子マーヤ。 マーヤの天真爛漫さと、ユーゴスラビア情勢の不穏さが比例していく対比が見事。 マーヤはどこに帰ったのか?をめぐるミステリ。 いかにも日本の男の子、と言った感じの青さの守屋くんがいい味出してました。
2投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ面白かったです。終盤にかけて不穏な空気が流れ始め、想像しうる最悪のオチで終わります。古典部が好きな方には雰囲気的に刺さるかと思いますが、まあ真っ暗ですね。本当に。 誰もこの結末を変えられないのもまた皮肉なモノですよね…
0投稿日: 2023.06.13
powered by ブクログ面白かった。 主人公の在り方や思考は青春小説そのものではあるが、単純なそれではなく、日常ミステリが散りばめられていたり、ユーゴスラヴィア内戦が軸になってたりと、様々な要素がある。 マーヤの故郷がどこなのかについては、ポイントとなる場面が印象的に描写されているので、なんとなくここがヒントになるのだろうと考えながら読んだ。 読後感は苦く、ショックが残った。
1投稿日: 2023.05.16
powered by ブクログミステリーというより青春小説。 ユーゴスラビアについてめちゃくちゃ勉強になった。 ソ連が崩壊したあと、東欧のほうで小さな国が沢山生まれた…というより元に戻った。私が生まれたときには既に“ソ連”の一部だった土地は本当は別の国だったのだと初めて知った。 ところが、ユーゴスラビアではそれから激しい内戦が始まった。ユーゴスラビア、サラエボという地名を何故良く知っていたかというと、確かその数年前に“サラエボ・オリンピック”があったからなのだ。あのクマちゃんをマスコットにした平和の象徴、オリンピックを行なった国が、内戦で国も人もボロボロになっている…目の前のテレビの画面の光景が信じられなかった。 サラエボは元々“ボスニア・ヘルツェゴビナ”という国の首都だったのだと初めて知った。“ボスニア・ヘルツェゴビナ”“セルビア”“クロアチア”という国が独立したというニュースをなんとなく覚えている。 そして私の頭の中ではいつしか“元ユーゴ=ボスニア・ヘルツェゴビナ”に変わっていたのだが、元ユーゴは“ボスニア・ヘルツェゴビナ”“クロアチア”“セルビア”だけでなく、“スロヴェニア”“モンテネグロ”“マケドニア”という合計6つの国だったのだ。知らなかった。 “マケドニア”なんて世界史の初めのほうに出てこなかったっけ?調べてみたら、あのマケドニア王国のほとんどの地域は現在のギリシャであるらしく、ギリシャから「マケドニアという国名を使うな!」と文句を言われたらしく、今は“北マケドニア”と戒名しているらしい。それからモンテネグロ。内緒だが、私はアフリカの国だと思っていた\(^o^)/って笑っている場合ではない。実はモンテネグロと日本は2006年まで戦争状態にあったらしい!1905年、日露戦争の時、モンテネグロはロシアを支援するために戦戦布告したが、実際に戦闘状態になることはなく、その後の講話条約も結ばず、忘れたまま一旦モンテネグロと言う国が無くなり、2006年、モンテネグロがセルビア・モンテネグロから独立してモンテネグロ公国になった際にやっと日本と休戦協定が結ばれたとのこと(え、終戦じゃなくて休戦なの?)。 日本に生まれた日本人の私は、自分の生まれた国が100年後もそのまま同じ国であると思っているし、自分が日本の国の国民であることに何の疑問も持っていないが、そうではない国の人々も世界には沢山いるのだな。 それから、独立のための内戦は“愛国心”のみが理由ではない。元々豊かな国が貧しい国と一緒になって「損をしている」という気持ちも大きな動機なのだと、人間とは結局、現金なものだと、ユーゴからきたマーヤが教えてくれた。 それにしてもこの小説の舞台“海無し県の観光地”。「どこだ?」と調べたら、どうも作者の米澤さんの出身地、高山市がモデルらしい。高山には3回くらい行ったことがあり、いい所なのは知ってるが、どうしてユーゴスラビアからわざわざ高山だったのか?そこが謎だ。
66投稿日: 2023.04.27
powered by ブクログ当時小学生だったから何も深く考えずにいたけど、クロアチア人が立て続けに数人編入してきたのはこういう事情があったんだと今更ながらに思いながら読んでました。(ちなみに日本ではなく海外におりました) 今のウクライナの情勢も相まって、まさに今読んでよかったと思った1冊です。 描写される90年代初頭の雰囲気もどことなく懐かしい。
3投稿日: 2023.02.24
powered by ブクログ青春だなー。ユーゴスラビアから来た少女マーヤと、日本の地方都市で暮らす高校生達との交流。 ユーゴスラビアはその時まさに解体の危機で戦争も起こっていた。マーヤは各国を見て周り、ユーゴスラビアで政治家となり7つめの文化を作ることを理想としていた。 一方で主人公守屋は、何事もそつなくこなすが熱くなれない。そんな彼が最後にユーゴスラビアに行きたいとした気持ちはわかる。。でもマーヤが止めたように、何となくでは何も生まれないんだよな。 最後はしんみり。
3投稿日: 2023.02.05
powered by ブクログ今この時代にもう一度読み直したかった作品。(2022年12月31日) 決別するのではなく、ユーゴスラビア人として新しいアイデンティティは持てなかったのか。あまりよく知らない国へ興味をむけてくれた一冊。(2015年12月2日)
0投稿日: 2023.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これを氷菓シリーズの最終回として構想していたとは…… ビター作家なのは知ってるけどそりゃエグいて。 にしても良い作品。主人公の精神的な揺れ動きが繊細に描かれていて、ラストはなんとも言えない読後感に襲われるから、それだけ実は主人公に感情移入していたことがわかる。 なんでこれアニメ化しないんだろね?映画にしていいやろ、京アニィ!!! にしても今タイトルの意味考えてたけど、異世界への扉を開く妖精に喩えて「さよなら妖精」ってホントにそりゃないよ…… 「物語」のプロットとしては完成されすぎているね。こんなの新人レベルで書けないよ。
1投稿日: 2022.12.23
powered by ブクログユーゴスラビアから来た少女マーヤの故郷探しという大テーマの中に、高校時代の青春の1ページを挿入しつつ、日常の謎も交え、時代小説の一面も含む。 守屋少年の背伸び具合と青臭さに面映い気持ちになるが、読み応えあり。
1投稿日: 2022.12.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
米澤穂信の初期作品。 元々は『氷菓』シリーズの最終章として書かれた物だけアリ、どことなく古典部のような雰囲気で、高校生特有のみずみずしさとさわやかさ、そしてその背後にある世界観の不穏さがバランス良く配置され、更にマーヤの日本の習慣や言葉などからの謎解き要素も含まれている所も面白かったです。 マーヤと他のメンバーが過ごして行くにつれてユーゴスラヴィアの治安が悪化していき、それにつれてマーヤの雰囲気もシリアスな物になっていき、守屋やいずるの彼女を戦火に帰したくないという思いがとても切なかったです。送別会のシーンでの守屋とマーヤのシーンは心がキュッとなりました。そして彼女が亡くなったことを知るシーンはとても切なかった。守屋はもしかしたらマーヤのことが好きだったのかも知れないなぁと思ってしまった。 太刀洗万智シリーズが始まったきっかけともなった出来事であるため、同シリーズを読み返したら他の発見もあるかも知れないと思いました。 この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 守屋路行:中村悠一 マーヤ:石見舞菜香 太刀洗万智:茅野愛衣 白河いずる:佐藤聡美 文原竹彦:阪口大助 額田広安:吉野裕行
30投稿日: 2022.10.30
powered by ブクログ平和で退屈な日常に突然訪れた遠い国からやってきた少女との出会い。 ニュースでしか聞かない国ユーゴスラヴィアから来た少女との出会いで急に身近になる外国。 日常の謎解きはこの著者らしく、理屈っぽくて、やっぱりちょっとよくわからないとこが多かったけど、 外国の人から見た日本はどう見えるのか、 ユーゴスラヴィアの情勢、 平和のありがたさ、 などなど興味深く読めた。
3投稿日: 2022.10.05
powered by ブクログ思い違いと思い込み。 気づかなかった想い、気づかないフリをされた想い、理解した時にはもう遅かった想い。 "間違ったと言ってくれた方が、ずっと楽になるのに" 青春時代の思い上がった全能感とか、すれ違いとか、そういう苦い記憶が蘇るようだった。
0投稿日: 2022.09.13
powered by ブクログ入院生活 9冊目。 ユーゴスラヴィア。かつてあった連邦国。そこから来た人々には日本の暮らしはどう見えるだろう。当時の人々は何を思っただろう。 そして日本で暮らす私たち。戦争は対岸の火事ではなく身近に迫る危機として感じられるようになりつつあるが、それでもどこか他人事のように考えてはいないだろうか。円の中で暮らしている、という例えはまさにその通りだな、と思った。それが良いとか悪いとかではないが。円の外に思いを馳せる。未熟で無為なことかもしれないが。
4投稿日: 2022.09.05
powered by ブクログ太刀洗万智シリーズは好きだけど、他の読んだことあるやつとは毛色が違う感じがした。というか読む順番とか気にしてなかった、、こっちが先か。 私の中で作られてる万智のイメージは、こんな背景があったのかと繋がった。 守谷くんには全然共感できなかったな、、 万智は事件と感情とが原因結果で噛み合ってるイメージだから、感情が先に出て行く守谷くんはなんで?っていう気持ちが大きかった。 再読はない気がするけど、なんというか「しっくり」な話だった。
0投稿日: 2022.09.01
powered by ブクログ遠い異国の地から日本にやってきた少女との偶然の出会い、共に過ごす二カ月間の思い出、帰国後にはじまる謎解き。 今の情勢にタイムリーな作品。いつ読むのかと問われたら、今読むべき作品だろう。 読んでるうちに結末が読めてしまった。ページが半分過ぎても物語の変調は見られず、日常描写がダラダラ続く。大して盛り上がることはなく終わったなぁという印象。ミステリー要素はほぼないかと。 登場人物全員に全く魅力を感じられない。 登場人物は本当にみんな高校生?と思うくらい変に大人びてるわりに、ユーゴに行きたいという守屋には、(観光目的ではなく色々な思いがあることも理解しているけど)浅はかだし短絡的だと感じてしまった。 太刀洗万智の周りくどい感じも本当に苦手。 登場人物誰一人にも感情移入できず。 初米澤穂信作品だったが、この作品は私には合わなかった。
4投稿日: 2022.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今の情勢と似ているところがあった。 「人間というものは、殺された父親のことは忘れても、奪われた財産のほうはいつまでも忘れない」 最後のオチに向けての物語だと感じた。
0投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
端々は好みで、楽しく読んだが、とりわけミステリとして若干の物足りなさを感じる作品だった。そして、仮にも西洋史を専攻しておきながら、現代東欧史への自分の理解の浅さを恥じながら読んだ。 それでも、はっとするモチーフは随所にある。マーヤがネーションを形成しようとしているのだ、という辺りが中心なんだけど、「伝統の創造」に言及があったりなど。「国家」という入れ物を満たす「国民」を創造することは難しい。共通項でくくろうとしてみても、特にその共通項が新しく「見出された」ものであるほど、互いの差異は際立ち、まとまらない。 知識があれば、最も深くまで食い込んで、洞察や批判を行えたかも知れないが、どうにもずっと輪郭ばかりをなぞっていたように思う。コソヴォを筆頭に、ユーゴの内戦は知っていたから、ゴールはなんとなく予測はできたけれど。 雨が降り続いていたのが印象的で、陰鬱な雰囲気をより際立たせている。 とはいうものの、 マーヤにまつわる思い出それ自体は明るいものが多く、青春小説っぽさを感じたり、コメディタッチに描かれるシーンは少なくない。それだけに、最後の展開の落差が辛く感じる、というのはあると思うけれど。 挫折と悔恨を描かせたら右に出るものはいない米澤先生。今回は、自分自身も読んでいて「ん?」と思った、主人公がユーゴへの渡航を決意するシーンをあとで振り返って、「あれは結局エゴで、なんも見えてなかった」と悔やむところが好き。今回は違う、と無茶な計画を構想するエネルギーも、振り上げた拳をあてどなくおろさざるをえなくなるもの。 書きながら思いついたけれど、「なににも本気になれない」と評された主人公が、ようやく本気で目指したいことを見つけた話だと取ることもできるのか。そしてそれをなし得ないことにしてしまう話。残酷な作家だなあ(そんなところが好き)。 ミステリとして読むとどうか、というと、最後の謎解きはマーヤの出身地を絞り込んでいくのがメインになっていて、「こういうのもあるんだな」と感心した。答えを知っているホームズがいて、ワトソンがなぞときを行うのも、ちょっと捻りが聞いている。その一方で、冒頭で提示された一番大きな謎については、ずっと表面でうろちょろして、最後一気に本論に入ったことによる間延び感がある。回想で語られる「日常の謎」が、大きな謎とそこまで密接に関係する訳でもなく、その謎自体もトリックも大したことがないというのが大きいように思う。 良いでも悪いでもないけれど、〈古典部〉シリーズのように、ヒロインに引っ張られてやむなく謎解きをする、という手法を取っていながら、こちらは異文化の眼差しを持つゆえに、日常の中の非日常に気づく、という体裁をとっていたように感じた。 同シリーズとは、主人公のキャラクター造形という点でも若干似ているような気もする。軽妙かつ豊富な語彙で語るのは、当初提示された「何にも本気になれない」というキャラクターからすると意外な感じがするけど、奉太郎同様、それなりに読書家であることが明かされるし、この時代に出版業界が最盛期を迎えていたことを考えれば、まあそこまで意外でもないのかも。 日記という形で過去のエピソードを提示する語り口、最後には現代においついて、その先を語る、というやり方は好み。ただ、日記の体裁を取るには本編の文体が普通の小説なので、単に日記を起点に記憶を呼び起こしている、つまりこのテクストは日記そのものではなく、その時点の描写ないし回想を文字起こししたものと捉えるのが妥当だろう。 日常と暴力(死)を架橋した作品としては、〈小市民〉も挙げられるだろうけれど、本作はバックボーンを書き込むことで、よりリアルに接続されていると思う。外部からやってきたマーヤという存在が、人間関係に痛烈な一打を加えて去っていくのも良い。
2投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ再読。守屋と同い年のときに読んでとても重い衝撃を受けた記憶が生々しいけど、その頃に比すると十分に歳を取った今読んでも、ショックが大きい。
0投稿日: 2022.04.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
90年代のユーゴスラヴィアを話に絡めてきた以上こうなるのは分かっていたけど、何なもっと明るい話にして欲しかったな。 ウクライナで同じことがまた繰り返されているの哀しいね。
0投稿日: 2022.03.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
訳あって再読。 古典部3冊目として描かれていたものを改稿し別版元から出版。 ユーゴスラビアからやってきた少女マーヤと、高校生3人との二か月間の物語。 異邦人であるマーヤを通して解かれる日常の謎。 日本の文化の哲学的意味。高校生たちの心の変化。 ユーゴスラビアの歴史的背景、現状、マーヤの使命。 単純な青春もので終わらせない米澤節。 守屋路行と太刀洗万智の存在感。
1投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログ太刀洗万智とは『真実の10メートル手前』という本で初めて出会った。とてもよかったので彼女が出てくる他の本も読みたくなり、『王とサーカス』を選んだ。でも、それはこの『さよなら妖精』の続編だと何かに書かれていたので、こっちを先に読むことにした。 まだ太刀洗がライターになる前の学生時代の頃の話だ。 守屋路行と白河いずるは、以前ユーゴスラビヤから日本にきたマーヤという女の子について喫茶店で話している。二人はマーヤにまつわる何かの謎を解明しようとしているらしいが、解こうとしている謎が何なのかは分からない。 彼らは当時の記憶をなぞりながら、当時守屋の書いた日記を読み返すことにする。 これからこの本を読む人もいるだろうから、守屋と白河が解き明かそうとしていた謎には触れない。 遠くで起きたことを、自分に関係ないことだと流してしまうことは多々ある。それをひとつひとつ手に取って考えていたら、日常がままならないからだ。地球上にはたくさんの人間がいて、それ以外の多くの動物がいて、数えきれないほどの重要な問題を抱えている。それは大小様々なのだけれど、自分と距離の近い問題は大きく見えて、遠くで起こっている問題は大抵小さく感じる。ものの感じ方にも遠近法はあるのかもしれないと思ってしまう。 正直言って、最後のほうまであまり面白いと思って読めなかった。だけど、太刀洗が感情を露わにして、守屋君に心の内を吐露するラストシーンがとても胸に響いた。 無表情で冷たい顔立ちが故に、誤解されやすい太刀洗万智。 「でも、守屋君、あなたちょっと、わたしを冷たく見積りすぎじゃないの!」という彼女の言葉がなぜかやたらと心に残っている。見積もり。 しかし。 彼女は守屋君のことが好きだったのかな。それがこの本における、わたしにとっての最大のミステリーだ。
1投稿日: 2022.02.17
powered by ブクログユーゴスラビアのこと全く知らなかった。 紛争の起きる地域がまだあるのに やはり平和ボケしてるのだなと反省した。 民族が1つになることを目指すことは儚い夢だったのだろうか。 ミステリーと絡めるのは少し無理があった気がする。
0投稿日: 2022.02.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わってしばらく経つけど、何を書いていいかわからない。 前半が古典部シリーズのように、日常の謎を、ある意味微笑ましく解く内容だっただけに、後半の展開がとても辛い。 何かをしなければ、と思う主人公の気持ちが痛いほどわかる。
1投稿日: 2022.02.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
重厚で読んでいることに誇りさえ感じる。 ユーゴスラビアに興味を持たざるを得ない。 マーヤの故郷を当てる?ことへの伏線回収はまさにミステリーだが、この小説の真骨頂はやはり太刀洗万智の存在だと思う。 太刀洗万智のことをもっと知りたい。
4投稿日: 2021.11.17
powered by ブクログユーゴスラビアから来たというマーヤとの二ヶ月を描いた物語。 日常と、時折はさまれるちょっとした謎解きの積み重ねが、物語の終わりをより悲壮なものにしている。 「ねえ守屋くん。……あなた、幸福そうね?」 「Ni, もりやさん。わたしは、あなたよりわかっているんですよ……」 「失敗と思い込みと勘違いばかりだ。」 これを薦めてくれた人が、「米澤穂信は自分を賢いと思っている男子高校生の挫折を描くのがうまい」と言っていた。たしかにそうかもしれない。
0投稿日: 2021.10.29
powered by ブクログ古典部っぽい雰囲気だなーと読み進めていったら、思いの外、辛いお話だった。でもきっとこの話は、作り話だけど作り話じゃなくて、今もどこかの国でさよならしていく人がいる。もしそれが友達だったら??……辛いけど心に残る一冊でした。
0投稿日: 2021.10.17
powered by ブクログ妖精とのさよなら、あるいは青春の終わり。何というのか読後感がとても痛い。無知とは無力なのだと突き付けられる。けれども探偵役というものもまた辛いという事がわかってしまう。それは誰よりも先に残酷な現実を知ってしまうから。マーヤとの邂逅はたったの二か月。でもその出会いには一人の人間を揺さぶるだけの熱量があった。力があった。妖精は去った。後に残るのは人間だけだ。
0投稿日: 2021.10.16
powered by ブクログユーゴスラヴィアから来たマーヤと日本の高校生たちの交流を描いたお話。マーヤがどの地域に帰国したかを推理することで、彼女の安否を探ろうとする。そのため、マーヤが日本にいた頃を、主人公が思い起こしていく形で話は進む。 当方は理系で、歴史や地理について浅学であったが、主要なテーマの一つである当時のユーゴスラヴィア民族紛争についてわかりやすく描かれており、物語に引き込まれた。マーヤの言った言葉がすべての紛争について物語っている気がする「人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません」
0投稿日: 2021.10.08
powered by ブクログ謎を解く日常が謎を解く鍵になるという構造は面白かった。しかしそれ以上に、キャラ立ちと、そしてヘビーなテーマをさらりと書き切る、それこそ刀のような冷え冷えとした鋭さが印象的。さよなら。
0投稿日: 2021.10.05
powered by ブクログ狭い世界の中では分からないことが多いです。外の出来事を知ろうとするもの、そうでないものと人間は多種多様なのだと改めて感じました。
0投稿日: 2021.09.20
powered by ブクログ米澤穂信さんの「折れた竜骨」が大好きで、他の作品も読んでみよう!と思った結果手に取った本なのですが面白かったです。 第一に登場人物が好きです。考え方とか話し方とかが大人っぽいのですがたまに出る情が人間臭くてまだまだ高校生なんだなということを思い出します。 ストーリー展開も良かったです!序章で読者の好奇心を煽り第一章から主人公の日記を媒介に過去に戻っていくのがとても好きなシナリオです(笑)。 あとは推理の題材?がなかなか斬新でした。「何処に帰ったのか?」という疑問を日記を頼りに推理していくところは成る程!と思いました。ユーゴスラヴィアがどういうところなのか詳細が書いてあるところ、地図が載っているところ、とても嬉しかったです!そういうのがあると想像しやすくてより物語に入ることが出来ました✨ 最後万智の辛さは想像に絶しましたが......
1投稿日: 2021.08.31
powered by ブクログ高校生を主人公にした青春小説でありながらその中に謎解きの要素を盛り込んでいます。特に最後に描かれる切ない謎解きは秀逸で深みのある作品に昇華させています。 ひとつ気になったのは、度々出てくる大人でも使わない難しい単語や表現。高校生同士の会話でまず使われることは無いような気がします。的外れな指摘かもしれませんが…
1投稿日: 2021.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さよなら妖精 ユーゴスラビアの本が読みたくて読んだ。「古典部」シリーズで有名な米澤穂信さんの作品。読書感は『氷菓』そっくりだが、ラストはかなりヘビー。『氷菓』好きにはオススメできるけれども……。 記憶を消して「マーヤの出身地はどこだろう?」という疑問だけ頭に残したまま読み返したい。政治家になりたい言っているからてっきりセルビア人かと思ってたよ。 地方都市の普通の高校生を描いているのはわかるが、いかんせん作者の教養が深すぎて、ところどころ若者と思えないような言葉が出ときて面白い。『五人の若者が二人になったのに、この上マーヤともはぐれたらマザーグースもびっくりになってしまう』『ドレッドノート級の朴念仁』なんて表現、よほどの高校生でなけりゃ出ないよ。 そして、ユーゴスラビアから来た少女マーヤ。最初はただ単に日本好きで好奇心の旺盛な少女といった印象だが。『ユーゴスラヴィヤには六つの文化があります。でも、わたしは、んー、わたしたちは、七つ目を作っています。そうしたくなくてもそうなるのです。そしてわたしたちはそうしたいのです。それならわたしたちは、いつか記念の塔を建てなければいけません。それは遠い先のことではないと、わたしは思います。……んー、上手く話せていますか?』んーー。歴史を知っているだけあって切ない。 ところどころユーゴスラビア語が出てきて面白い。『Ovo je zaista lep.……i veoma intersantan』とか。 太刀洗賢すぎるだろ! 死ぬ、餅、神社から、賽銭泥棒なんて思いつかないだろう。。先立つものがない、とりもち、神社。 そして、時間が経過し、ユーゴというキメラが崩壊する。多くの日本人にとっては、ユーゴ崩壊は他人事かもしれないが、ユーゴの少女と仲の良い彼らには身近な話になってしまう。今更ユーゴスラビアという国家を勉強し始める守屋。しかし一介の高校生には当然何もできない。友人が死地(と言わないまでも危険な地)に行くのに何もできない感覚はなんとも切ない。マーヤのたどたどしく日本語だからこそ、必死さが伝わる。 マーヤに対し、守屋の思いが「乾けない世代」を物語る。『不自由のない日々の中にあって、おれはなんの手触りを感じているだろう。知識と認識を積み重ね、言葉で議論をしたところで、じゃあお前はなにを見たのか、なにを触ったのかと訊かれればそれまでだ』そして、彼は人生で初めての『乾き』を感じてしまうのだ。太刀洗万智シリーズではあるが、成長の意味で主人公は紛れもなく守屋だ。 『人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません』あな恐ろしや。民族主義なんぞは所詮経済の従属物か。 守屋、一年間自分の中の「乾き」を考え続けた結果、一年前と同じ行動に。しかしもはや……。言葉を失う。故郷を愛した少女、まず故郷が死に、次に自分も。守屋はまたも残されてしまうのか。 作中にユーゴスラビアでは橋が重要な意味を持つという話があったが、March to river Drina を聞いていたところ、『ドリナの橋』という本があるらしい。ノーベル賞だそうだ。こちらも読んでみようか。
0投稿日: 2021.08.24
powered by ブクログ「さよなら妖精」という題名のごとく、守屋たち高校生の前に突然現れ2か月で去っていったユーゴスラヴィアの少女マーヤ。 何故にユーゴスラヴィア? 舞台は1991年4月。東西冷戦が終わり、しかしマーヤの故郷ユーゴスラヴィアでは内紛が始まっていた。守屋はユーゴスラヴィアから来たと言われて、どこにあったっけ? 東欧よと太刀洗に言われると、東欧?フィンランド? それは北欧、ブルガリアとかあの辺だったと思うけど、と言われるその会話。守屋、太刀洗、白河、額田らの高校生活での会話が生き生きとしている。 舞台の市は人口10万で川をはさんで歴史を売りの観光地区と、住宅地に分かれているとなっているが米澤氏は岐阜市出身とあり、高山市かなあなどと想像して読んでいたが、出身高校は岐阜県立斐太高等学校でこれは高山市にある。 読んだのは単行本 2004.4.25初版 図書館
3投稿日: 2021.08.08
powered by ブクログ青春ミステリー。 ミステリー色はほぼ無い。 青春もの、と言っていいでしょう。 著者の「氷菓」シリーズを連想はさせるが、重い。
14投稿日: 2021.07.27
powered by ブクログ読了後、タイトルの意味が理解できた気がする。紅白饅頭などの日常に潜む謎解きもなかなか面白かった。私達の日常とは異なる非日常をマーヤという少女を中心に演出しており、それに影響を受ける守谷・太刀洗達の青春を描いた作品だった。少し苦味があり、やり切れなかった。
3投稿日: 2021.07.18
powered by ブクログ展開が早いわけでは無いのに、良い意味で間がなく、休む間なくやはり一気読み。面白い!という感じではないけど、このドライな雰囲気がこの梅雨のじっとりとした季節と相性よし◎太刀洗さんわりと好きなので、10年後も読んでみたいと思います。
4投稿日: 2021.07.08
powered by ブクログ雨のしっとりとした少し暗い雰囲気が最初マーヤに出会った時からあって明るい場面がありながらもどこか不思議と暗い雰囲気が話と合っていて明るいような春の雰囲気がある古典部とは違う魅力があった。
3投稿日: 2021.06.22
powered by ブクログ日常の謎解きというていで、日本では国名をニュースで聞くだけの国を自分のこととして感じる追体験の話だった。 太刀洗万智シリーズを読んでみようと思います。
0投稿日: 2021.06.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太刀洗万智シリーズというのかな?これも。 んー、いまいち好きになれない太刀洗万智だが、やっぱここでもヤな感じが遺憾なく発揮されている。ユーゴスラビアから来たマーヤとの出会いと別れ。ユーゴ内戦でマーヤの運命はどうなるのか?マーヤが滞在していた頃を振り返ってユーゴの中の何処なのか?どうしているかを知る。そしてマーヤとの出会いから振り返る事で物語が始まる。 ネタバレだけど、マーヤは戦争で死んでしまった。無念だけどそれが現実。ということで終るんだけど。やっぱ気楽に読める古典部シリーズの方が好きかな~。 Amazonより----------------- 1991年4月、雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。謎を解く鍵は記憶のなかに――。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。米澤穂信、デビュー15周年記念刊行。初期の大きな、そして力強い一歩となった青春ミステリの金字塔を再び。
19投稿日: 2021.05.09
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儚い羊たちの祝宴や追想五断章が好きで、米澤穂信さんの他の作品も読んでみようと思い読んだ。私が好む作品たちとはまたちょっと違う感じだった。 実際に存在し、なくなったユーゴを題材にしているからなのか、マーヤとの別れが尚更心に残った。別れが現実的であるような、読み手自身信じられないような、受け入れ難いような、何とも言えない感情に揺さぶられた。数年後にまた読んでみたい。
1投稿日: 2021.04.20
powered by ブクログ一気に読み終えてしまった。ミステリーの箇所も良いが、全体的な青春小説としても秀逸だった。同シリーズの別作品がたまらなく読みたいと思った。
0投稿日: 2021.04.18
powered by ブクログミステリー要素がある青春小説という感じ。とはいっても、最後の「マーヤはどこに帰ったのか」という謎解きは非常に上手くできていると思う。 そしてやはり、米澤穂信さんの文章は美しい。その文章が生み出す雰囲気もまた素晴らしい。 太刀洗の続編である「王とサーカス」も楽しみ。
1投稿日: 2021.03.14
powered by ブクログ読んでるうちにどうにも「氷菓」を思い出してしまった。 人が殺されることのない「日常の謎」 うーん、米澤さんの作品いつも静かなのよね。いいのか悪いのか、盛り上がりみたいなものがないまま終わってしまった。 タイトルからして、切なくなるんだろうなって結末はわかっていて 静かなまま進んで、静かなまま終わってしまった。 推理の展開の仕方の部分と、米澤さんが研究してたユーゴスラビアの要素 を混ぜ込んだ…そこから 「一歩踏み込む勇気」みたいな学生の無力感のモヤモヤも出でくる。 この思春期のモヤモヤ感が私の中には未だにあってモヤモヤがムズムズで… 一連の話が入ってこないまま 私も傍観者に…なってしまった… ひとまず「王とサーカス」に進みます。
18投稿日: 2021.02.19
powered by ブクログ内容自体は難しくなく読みやすかった。 聞いていた評判程ではなかったかな。 オチもそんなに心揺れなかった。
0投稿日: 2021.01.19
powered by ブクログ2020.12 なんでこれ読んで無いんだっけ、と思ったらブクログに読み終わった、で登録してあってびっくりした。多分センドーさんに忘れろって言われたから忘れたんだね。 というのはさておき、 なんつーか、レファレンスみたいな本だった。図書館には本がなかった、のだけども。 氷菓と同じつくりですね。 と書いた上で、自分の氷菓についてのコメントみたら構成は違うけど着地点が似てると書いてあった。本当に記憶力がないかもしれない。
0投稿日: 2020.12.05
powered by ブクログあの高校生時代の、自分をちっぽけで無力ででもなんかできるはずっていうあのムズムズした気持ちめちゃわかるーってなった。
2投稿日: 2020.09.29
powered by ブクログ久々に読んだ、米澤穂信氏作品。 米澤氏と言えば、私の中では日常の謎を得意としたミステリー作家のイメージ。(本格ミステリーもたくさん描かれているけど、私は米澤氏の作品は日常謎解きの方が好みです) 小市民シリーズも良いけど、私は古典部シリーズが特に好きです。 こちらは、主人公の守屋くん始め4人の高校生たちが、ユーゴスラビア人のマーヤと出会い、マーヤの日本とユーゴスラビアの文化の違いからなる様々な質問に対して、謎解きをしていきながら、友情を深めていく。 ミステリーと括って良いのかは分からない。だけど私は、事件のたびに人が死んでいくような本格ミステリーとはまた違う、こう言った知的好奇心をくすぐられる日常謎解きミステリーが結構好きだ。 不思議な魅力のある作家さんだ。
0投稿日: 2020.06.28
powered by ブクログ3+ サッカー好きであれば、ユーゴスラビアで妖精と来たらそれはもうストイコビッチ(ピクシー)しか連想できないわけだが、このお話にはそういったものは一切出てこない。 ちなみにピクシーはセルビア出身で、オシムはボスニアヘルツェゴビナ出身だ。昔のサカつくではファンタジスタはベオグラードに留学させたものだ。
0投稿日: 2020.06.05
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友達が貸してくれた米澤穂信の作品の一つを読了。 ユーゴスラビアから来日した少女、マーヤを探す物語。 主人公守屋と白河はユーゴスラビアに帰国し行方の分からなくなったマーヤの行方を突きとめるために手掛かりを探す。物語は現在から過去の回想に始まる。守屋達は過去の出来事をまとめることで悲しい真実へと近づいていく。 博識な登場人物達による謎解きの道筋を辿るの作業はのめり込むように面白かった。
1投稿日: 2020.05.27
powered by ブクログ前半は異国から来た少女マーヤとの日々を振り返っているが、終盤での推理には読む手を止められないほど引き込まれた。 マーヤの「哲学的意味がありますか?」と日本文化に対して興味を持つ姿は、千反田えるを彷彿とさせた。
1投稿日: 2020.05.08
powered by ブクログマーヤと巡った日常に潜む謎と発見。そして残された手がかりが導く真実と虚ろ。 弓道、祭、墓、名前、悪意…「自分は何者か?」自国文化・歴史の不勉強に反省。一方自国の歴史を作るため他国を学ぶ、素直で崇高な姿勢に心打たれました!
2投稿日: 2020.03.28
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マーヤという異文化との出会いに、心動かれた主人公。 豊かな心情の描写とともに、所々に散りばめられている「謎」の精度も高い。 リアリティと意外性を兼ね備えた日常系推理小説、とても気に入りました。
0投稿日: 2020.03.09
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割と途中まで読む度、疲れてしまって、早く読み切らないと…という半ば使命感で読んでいたけど 守谷がマーヤの居所に気付いたあたりから、読むのが止まらなくなった(本当に最後の最後の方だが…) マーヤ。
1投稿日: 2020.01.31
powered by ブクログ学園ものかな?と読み始めたのですが、いい意味で裏切られました。旧ユーゴスラビアのことはなんとなくしか知らなかったのが恥ずかしいです。もっと世界のことを知らないといけないな。終盤は地図とにらめっこしながら読み進めました。最後はほろ苦さが残る終わり方で、ハッピーエンドとはいかないところが米澤さんらしいですね。
0投稿日: 2019.12.10
